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- 1 - 本邦における子宮内膜症の癌化の頻度と予防に関する疫学研究 Japan endometrioma malignant transformation study: JEMS研究計画書 日本産科婦人科学会 婦人科腫瘍委員会 子宮内膜症の癌化の頻度と予防に関する小委員会 研究責任者:寺川 直樹 鳥取大学医学部産科婦人科学 名誉教授 683-8504 鳥取県米子市西町36番地の1 Tel 0859-38-6647 Fax 0859-38-6649 E-mail : [email protected] 研究参加施設 責任者: 施設名 . Ver. 0.0 2007525第一回班会議版 Ver. 1.0 2007630第二回班会議版 Ver. 2.0 200786鳥取大学 Ver. 3.0 2010120鳥取大学 Ver.3-1 2011 831鳥取大学 Ver3-2 2012314鳥取大学

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本邦における子宮内膜症の癌化の頻度と予防に関する疫学研究

(Japan endometrioma malignant transformation study: JEMS)

- 研究計画書 -

日本産科婦人科学会 婦人科腫瘍委員会

子宮内膜症の癌化の頻度と予防に関する小委員会

研究責任者:寺川 直樹 鳥取大学医学部産科婦人科学 名誉教授

〒683-8504 鳥取県米子市西町36番地の1 Tel 0859-38-6647 Fax 0859-38-6649

E-mail : [email protected]

研究参加施設 責任者: 施設名 .

Ver. 0.0 2007年5月25日 第一回班会議版

Ver. 1.0 2007年6月30日 第二回班会議版

Ver. 2.0 2007年 8月6日 鳥取大学

Ver. 3.0 2010年1月20日 鳥取大学

Ver.3-1 2011 年8月31日 鳥取大学

Ver3-2 2012年3月14日 鳥取大学

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目次

要旨 ・・・・・・・・・・・・・・・ p 3

Ⅰ.はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・ p 4

Ⅱ.目的 ・・・・・・・・・・・・・・・ p 4

Ⅲ.方法

1)研究デザイン ・・・・・・・・・・・・・・・ p 4

2)前向きコホート研究:登録 ・・・・・・・・・・・・・・・ p 5

3)前向きコホート研究:ケースの特定調査 ・・・・・・・・・・・・ p 6

4)ネステッド・ケース・コントロール研究 ・・・・・・・・・・・・ p 8

5)統計解析方法 ・・・・・・・・・・・・・・・ p 9

Ⅳ.サンプル・サイズの算出と設定根拠 ・・・・・・・・・・・・ p10

Ⅴ.研究における倫理および個人情報における機密の保持 ・・・・・・ p10

Ⅵ.研究組織 ・・・・・・・・・・・・・・・ p11

Ⅶ.研究期間 ・・・・・・・・・・・・・・・ p11

Ⅷ.研究計画の履歴 ・・・・・・・・・・・・・・・ p11

Ⅸ.研究への援助、結果の公表 ・・・・・・・・・・・・・・・ p12

Ⅹ.文献 ・・・・・・・・・・・・・・・ p12

補-1 参加者への研究説明書および同意書

補-2 ケース特定のための経過調査票(医療機関用、患者本人用)

補-3 サンプル・サイズ設定の根拠

補-4 参加施設一覧

補-5 情報収集の流れ

補-6 登録用調査票

補-7 エンドポイント調査票

補-8 他施設紹介フォーム

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要 旨

目的

全国の医療機関を受診した30歳以上の卵巣チョコレート嚢胞患者を対象にデータ登録を行い、その

登録集団において (1)卵巣チョコレート嚢胞の正確な癌化率を算出し、(2)患者背景の解析からリスク

因子を抽出し、(3)嚢胞摘出術による癌発生の予防効果を探索する。

方法

研究デザイン:前向きコホート研究およびネステッド・ケース・コントロール研究

前向きオープン・コホート研究

対象:全国の医療施設において、2007年9月から卵巣チョコレート嚢胞で受診し参加同意を得た

患者を対象とする。

エンドポイント:

卵巣癌の発生

ネステッド・ケース・コントロール研究

対象:上記コホート研究をベース集団とし、卵巣癌発生をケース、そのケースと時点、登録時期、

年齢をマッチさせ抽出したコントロール

(ケース:コントロール=1:4)

治療歴詳細調査:抽出された対象全例において、登録時からの治療歴の詳細調査を行う。

調査例数:前向きコホート研究 登録対象者数 12,000例

ネステッド・ケース・コントロール研究 350例

(ケース 70例、コントロール 280例)

研究組織:

日本産科婦人科学会 婦人科腫瘍委員会 子宮内膜症の癌化の頻度と予防に関する小委員会:

寺川 直樹(研究代表者)、小林 浩、原田 省、百枝 幹雄、林 邦彦

登録センター: 鳥取大学医学部産科婦人科学教室 原田 省 谷口文紀

エンドポイント調査・データセンター:群馬大学医学部保健学科 疫学・健康科学研究室 林 邦彦

予定研究期間

登録期間:2007年9月から2013年12月、追跡観察期間:~患者登録後10年間

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Ⅰ.はじめに

子宮内膜症は生殖年齢女性のおよそ 10%に発生する疾患で月経痛や不妊症の原因となる。子宮内膜症は

難治性疾患であり、治療後の再発率は高いことが挙げられるが、同時に、本症は高い増殖能や周囲組織へ

の浸潤能を有し類腫瘍性格を示すことが知られている。

子宮内膜症女性 20,686 人の疫学的調査によると、子宮内膜症を有する女性では乳癌、卵巣癌および非ホ

ジキンリンパ腫の相対的罹患率は、各々1.3 倍、1.9 倍および 1.8 倍高く、子宮内膜症と悪性疾患との関連

が示されている 1)。原発不妊症患者を対象とした成績では、その卵巣癌罹患相対危険率は 1.98 で、なかで

も子宮内膜症に起因する原発不妊症患者の卵巣癌罹患相対危険率は 2.48 と高いことが報告されている 2)。

このように、疫学的観点から子宮内膜症と上皮性卵巣癌との関連が示唆されている。事実、卵巣類内膜腺

癌や明細胞腺癌では子宮内膜症の合併頻度が 20-50%と高い。また、子宮内膜症と卵巣癌との共存例では、

漿液性腺癌や粘液性腺癌は子宮内膜症性病変と離れて存在しているのに対して、類内膜腺癌や明細胞腺癌

では隣接していることが多い 3)。従って、臨床病理学的観点からも子宮内膜症と上皮性卵巣癌との関連が

指摘され、子宮内膜症が類内膜腺癌や明細胞腺癌の発生母地となっていることが示唆されている。

古くは 50 年前から、卵巣子宮内膜症(卵巣チョコレート嚢胞)の癌化率は約 0.7-0.8%と報告されてき

た 3-5)。静岡県で行われてきた卵巣癌検診において、最長 17 年間前方視的に追跡調査した報告では、対照

の 57,165 例からの卵巣癌発生が 7 例 (0.012%) あったのに対して、卵巣チョコレート嚢胞患者 6,398 例か

らは 46 例 (0.72%) の卵巣癌が発生した 6)。日本産科婦人科学会生殖・内分泌委員会の調査では、卵巣チ

ョコレート嚢胞を有する 30 歳代女性では、3,450 人のうち 45 人 (1.3 %) に、40 歳代女性では 2,362 人の

うち 97 人 (4.1 %) に卵巣癌の合併を認めた。このように、30 歳代からの卵巣チョコレート嚢胞と卵巣癌

との合併率の増加が示されている。少子・晩婚化に伴い、子宮内膜症罹患率の上昇が危惧されているにも

かかわらず、卵巣チョコレート嚢胞患者の悪性化に関する情報は極めて乏しく、本邦においても全国規模

で検討された成績は皆無である。

骨盤子宮内膜症の確定診断には腹腔鏡などによる腹腔内観察が必須であるが、卵巣チョコレート嚢胞の

診断においては、経腟超音波断層法や MRI 検査による病変の検出は比較的容易である。しかしながら、卵

巣癌も卵巣チョコレート嚢胞と類似した画像所見を呈することも多く、両者の鑑別が困難な場合もある。

手術療法は、病理学的確定診断ならびに病巣の摘出のためには最も有用な治療法であると考えられるが、

病変の完全摘出が困難な症例や再発例などには、術後の偽閉経療法などの薬物療法が加えられる場合もあ

り、治療法のバリエーションも多岐にわたる。したがって、卵巣チョコレート嚢胞摘出術などの手術療法

や薬物療法のいずれを選択すべきか、あるいは待機療法でよいのか、治療方針を決定するための指針の確

立が待たれる。

このように、子宮内膜症患者の管理における正確な情報を得るための新たな包括的検討が必要な時期に

さしかかっているものと考えられる。卵巣チョコレート嚢胞の悪性化に関してエビデンスに基づいた見解

を提示することは、昨今の患者の権利意識の高揚を鑑みても意義深いものと考える。現時点では日常しば

しば遭遇する上述した問題に対して標準的見解がないことから、その対応は混乱している。症例の集積に

関して単一の施設では限界があることから、このような状況を打開するためには、できるだけ多数の症例

の情報、およびその後の経過を総合的に検討していく以外に方法はないと思われる。

Ⅱ.目的

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全国の医療機関を受診した30歳以上の卵巣チョコレート嚢胞患者を対象に登録を行い、大規模な統

計学的解析により、その登録集団において (1)卵巣チョコレート嚢胞の正確な癌化率を算出し、(2)

患者背景の解析からリスク因子を抽出し、(3)嚢胞摘出術による癌発生の予防効果を探索する。

Ⅲ.方法

1) 研究デザイン

前向きコホート研究、およびネステッド・ケース・コントロール研究

2)前向きコホート研究

対象登録

登録対象:30 歳以上の女性で卵巣チョコレート嚢胞を有する患者

選択基準

1.文書による同意が得られる

2.年齢 30 歳以上で月経周期を有する

3.MRI 検査で卵巣チョコレート嚢胞が診断されるか、術後病理組織標本で

卵巣チョコレート嚢胞と診断される

除外基準

1.卵巣癌を有する患者

登録用調査票項目(確定診断時情報):登録時には以下の因子について記載する

患者記入:年齢、身長、体重、喫煙歴、妊娠歴、出産歴、初経年齢、月経歴(周期、日数)、既往歴

(悪性腫瘍、子宮内膜症、その他疾患)、家族歴(両親の悪性腫瘍既往、母親の子宮内膜

症既往)、妊娠希望の有無、子宮内膜症治療歴

医師記入:病歴番号、卵巣チョコレート嚢胞 (左右、腫瘤最大径)、子宮筋腫・子宮腺筋症の

合併、CA-125 値、治療方針

患者および担当医師が記入した登録用調査票コピーに、同意書コピーをつけて、登録センターに郵送す

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る。登録センターでは、登録を確認し各例に「登録ID」を付し、担当医師に「登録ID」を返信する。

エンドポイント:ケース特定のための予後調査

- 主要エンドポイント:卵巣癌の発生

- 副次的エンドポイント:卵巣摘出術の実施(片側・両側)、乳癌の発生、非ホジキンリンパ腫の

発生、甲状腺癌の発生、妊娠出産、死亡(全死因)

卵巣チョコレート嚢胞の治療は、各医療機関の治療指針に従う。

コホートに登録した患者は、少なくとも6か月毎に外来を受診し、経腟超音波断層法と CA-125 検査

(CA125検査は1年ごとで可)を行う。

転居の場合は可能な限り参加施設へ紹介することとする。紹介先の医師には、他施設紹介フォーム

(補-8 )を使って予後調査への協力を依頼する。転院先については、担当医が登録センターに電子メールで

通知する。

データセンターから、各登録例について登録後1年毎に、医療機関へ予後調査の依頼を送付する

(補-2 )。各医療機関では、データセンターから配布の予後調査報告プログラムから、インターネット経由

で、データセンターへ予後報告を行う(補-5 )。

エンドポイント調査項目:ケースあるいはコントロールについては、以下の因子について調査する

(補-7 )。

医師記入:月経周期、卵巣癌(手術日、腫瘍最大径、等)、卵巣摘出術実施(有無、両側・右側・左

側、手術日、理由・・)、卵巣チョコレート嚢胞の治療歴(①手術:腹腔鏡・開腹、②薬

物療法:GnRHアゴニスト・ダナゾール・低用量ピル)、乳癌の発生、非ホジキンリンパ

腫の発生、妊娠出産の有無、死亡(死因)

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追跡不能例および死亡例における調査

過去6ヶ月受診が無い場合には、担当医師は過去6ヶ月間のエンドポイント調査項目について、登録患者

に問い合わせを行う。問い合わせの結果、担当医師が連絡を取れなくなった患者を、追跡不能例として登録

センターに報告する。追跡不能の報告があった場合には、データセンターは住民票および住民票除票の照会

を行い、住所判明例にはエンドポイント調査票(患者用)をデータセンターから郵送する。また、死亡が判

明した例については、人口動態調査死亡票による死因調査を実施する。

3)ネステッド・ケース・コントロール研究

対象:上記コホート研究をベース集団とし、卵巣癌発生をケース、そのケースと「時点」、「登録時

期」、「年齢」をマッチさせ抽出したコントロール(ケース:コントロール=1:4)をネス

テッド・ケース・コントロール研究の対象者とする。

2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2020年

患者#00001

患者#00002

患者#00003 ×

・ ・

・ ・ ×

・ ・

・ ・

患者#09999

患者#10000

登録終了

半年毎の

エンドポイント調査

(医療機関用・患者用) ・ ・ ・ ・ ・

図1.確定診断時情報登録と予後追跡調査

登録

事象 発生

事象

発生

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対象症例の選択は、2011年から年に1回、データセンターで実施することとする。

ケース中、卵巣癌発生が、6ヶ月ごと予後調査ではなく死亡調査にて特定された例では、子宮内膜症登

録時の主治医・医療機関に、卵巣癌発生についての情報をデータセンターから問い合わせる。卵巣癌発生

についての情報が得られない場合には、マッチする時点は、死亡票の死亡日から卵巣癌罹病期間を減じた

時点として、コントロール例を選択する。

2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2020年

ケースA ×

抽出したコントロール1 ○

抽出したコントロール2 ○

抽出したコントロール3 ○

抽出したコントロール4 ○

・ ・

・ ・

ケースB ×

抽出したコントロール1 ○

抽出したコントロール2 ○

抽出したコントロール3 ○

抽出したコントロール4 ○

・ ・

・ ・

ケースC ×

抽出したコントロール1 ○

抽出したコントロール2 ○

抽出したコントロール3 ○

抽出したコントロール4 ○

・ ・

図2.ネステッド・ケース・コントロール研究

経過詳細調査

事象 発生

事象 発生

経過詳細調査

事象 発生 経過詳細調査

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4)統計解析方法

前向きコホート研究

卵巣癌発生率(95%信頼区間)の推定

診断時情報(年齢、身長、体重、喫煙歴、妊娠歴、出産歴、初経年齢、月経歴(周期、日数)、

既往歴(非ホジキンリンパ腫、癌など、他の婦人科疾患)、家族歴(子宮内膜症)別の卵

巣癌発生率および比例ハザード・モデルによるハザード比の推定、ポアッソン回帰分析

ネステッド・ケース・コントロール研究

卵巣チョコレート嚢胞の治療歴(手術歴:手術日、施設、術式、薬物療法:種類、

時期、期間)におけるオッズ比

卵巣チョコレート嚢胞摘出の有無、薬剤種類ごとの服薬歴有無のほか、卵巣チョコレ− ト

嚢胞摘出までの時間(登録時からの有嚢胞期間)、薬剤:種類別の累積投与期間を曝露変数とす

る。

Ⅳ.サンプル・サイズの算出およびその根拠

ネステッド・ケース・コントロール研究(ケース:コントロール=1:4)において、α=片側0.05、

β=0.2(検出力0.8)、曝露割合を40%とした時、リスク比.1.5であれば1,200人(ケース240人)、リスク

比2.0であれば406人(ケース82人)、リスク比4.0であれば105人(ケース21人)が必要となる。曝露割合

を20%とした時、リスク比.1.5であれば1,625人(ケース325人)、リスク比2.0であれば510人(ケース

102人)、リスク比4.0であれば110人(ケース22人)が必要となる 8)。

卵巣子宮内膜症患者で卵巣癌を発生するリスクを0.7%と仮定すると、上記のネステッド・ケース・コン

トロール研究を可能とするためには、ベースとなるコホート研究での登録人数は、それぞれ、34,286人、

11,715人、3,000人、46,429人、14,572人、3,143人が必要となる。そこで、本研究ではリスク比2.0を超え

るようなエフェクト・サイズを検出することを目的とすることとし、またベース・コホート全体での治療

法選択は、温存療法を30%、手術を70%と想定した。以上のことから、本研究の子宮内膜症患者の目標登

録人数は12,000人に設定した。曝露割合およびリスク比と最小必要人数の関係を、補-3 に示す。

参加施設を60 とすると、年間チョコレート嚢胞手術件数は約2,300例である。登録期間4年間で手術選択

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例が9,200例登録されるとすると、同時期に温存療法は4,000例と予想された。そのため、参加60 施設で4

年間の総登録候補患者数は13,200例となる。同意割合が約9割あれば、上記の目標登録人数は確保できると

考えられた。

Ⅴ.研究における倫理および個人情報における機密の保持

当研究は、疫学研究に関する倫理指針9)(平成14年6月17日,14文科振第123号,科発第0617001号,改

正 平成16年12月28日,16文科振第930号,科発第1228002号)および臨床研究に関する倫理指針10)(平

成15年7月30日,医政発第0730009号; 改正 平成16年12月28日,医政発第1228001号)に準拠して実施

される。研究代表者の所属する鳥取大学研究倫理審査委員会で審査承認されてから、研究は実施される。

また各参加施設においても、必要に応じて施設内研究倫理審査委員会に審査申請を行うこととする。住民

票照会および人口動態調査照会については、群馬大学疫学倫理審査委員会にて審査承認されてから実施す

るものとする。

研究対象者には、研究の説明書および口頭にて十分に説明を行い、文章にて同意を得るものとする。研

究参加に同意した後でも、いつでも主治医に申し出ることにより参加中止できるものとする。また、研究

に参加もしくは不参加によって、治療上何の不利益も生じないように配慮する。

研究を通じて得られたデータや個人データの機密保持に十分に留意し、研究結果の公表では個人が特定

されない形でのみ行われる。

Ⅵ.研究組織

日本産科婦人科学会 婦人科腫瘍委員会 子宮内膜症の癌化の頻度と予防に関する小委員会:

寺川 直樹(研究代表者、鳥取大学医学部 産科婦人科学)

小林 浩(奈良県立医科大学 産科婦人科学)

原田 省(鳥取大学医学部 産科婦人科学)

百枝 幹雄(聖路加国際病院・女性総合診療部)

林 邦彦 (群馬大学医学部 保健学科)

登録センター:

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鳥取大学医学部 産科婦人科学教室(原田 省 谷口 文紀)

データセンター:

群馬大学医学部 保健学科 疫学・健康科学研究室(林 邦彦)

研究参加施設:全国 120 施設(別紙:補- 4 )

Ⅶ.研究期間

登録期間:2007年9月から2013年12月、追跡観察期間:患者登録後10年間

Ⅷ.研究計画の履歴

ver 0.0 2007年 5月25日 小委員会第一回計画会議

ver 0.1 2007年 6月13日 疫学統計解析WG

ver 1.0 2007年 6月30日 小委員会第二回計画会議、計画書第一版確定

倫理審査委員会承認以降の計画変更の履歴

なし

Ⅸ.研究への援助および結果の公表

この研究は、日本産科婦人科学会および赤枝財団の支援を受けて行われる。年に一度、研究の進捗状況

を、日本産科婦人科学会および研究参加医療機関あて報告する。

結果の公表は、医学専門雑誌への投稿もしくは学会における発表を通じて行う予定である。データの帰

属および論文オーサーシップは、「子宮内膜症の癌化の頻度と予防に関する小委員会」メンバーで決定す

る。参加施設は論文内に公表する。なお、詳細は論文作成時に別途小委員会で協議することとする。

Ⅹ.文献

1) Brinton LA. et al. Cancer risk after a hospital discharge diagnosis of endometriosis. Am J Obstet

Gynecol 176: 572-579, 1997.

2) Brinton LA. et al. Ovarian cancer risk associated with varying causes of infertility. Fertil Steril 82: 405-

416, 2004.

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3) Corner GW Jr. et al. Ovarian carcinoma arising in endometriosis. Am J Obstet Gynecol 59: 760-774,

1950.

4) Scully RE et al. The development in endometriosis. Am J Obstet Gynecol 59; 760-774, 1950.

5) Nishida M et al. Malignant transformation of ovarian endometriosis. Gynecol Obstet Invest 50: 18-

25, 2000.

6) Kobayashi H et al. Risk of developing ovarian cancer among women with ovaian endometrioma: a cohort

study in Shizuoka, Japan. Int J Gynecol Cancer 17: 37-43, 2007.

7) Fujita T, Hayashi K, Katanoda K, Matsumura Y, Lee JS, Takagi H, Suzuki S, Mizunuma H, Aso T:

Prevalence of diseases and statistical power of the Japan Nurses’ Health Study. Industrial Health 2007

(in press).

8) 藤田利治:ケース・コントロール研究.藤田利治、楠正 編「薬剤疫学への第一歩」,ミクス社 p115-

120, 2001.

9) 文部科学省、厚生労働省:疫学研究に関する倫理指針. 平成 14 年 6 月 17 日制定, 平成 16 年 12 月 28 日

全部改正. www5.cao.go.jp/seikatsu/kojin/gaidorainkentou/ekigaku.pdf

10) 厚生労働省: 臨床研究に関する倫理指針. 平成 15 年 7 月 30 日制定, 平成 16 年 12 月 28 日全部改正.

http://www.imcj.go.jp/rinri/index.html

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補-1- 1 参加者への研究説明書および同意書

研 究 説 明 書

『本邦における子宮内膜症の癌化の頻度と予防に関する疫学研究』についてのご説明

1.研究の目的・背景

子宮内膜症は、生殖年齢女性のおよそ10%に発生し、月経痛や不妊症の原因となります。子宮内膜

症は良性の疾患ですが、ある種の卵巣がんには子宮内膜症が合併することが多いことが知られており、

子宮内膜症から卵巣がんが発生している可能性が指摘されています。しかしながら、子宮内膜症の悪

性化に関する正確な情報はほとんどないのが現状です。そこで、卵巣子宮内膜症(卵巣チョコレート

嚢胞)患者さんのうち、どれくらいの方が将来卵巣がんに罹患する可能性があるのかを知る必要があ

ります。現在、行われている卵巣チョコレート嚢胞摘出術によって、悪性化の発生頻度を減らすこと

ができるかも知れません。そこで、全国70施設において、およそ12,000人の患者さんを対象に大規模

な疫学調査を行うこととなりました。

今回おこなう疫学調査とは、ある疾患や健康状態について、多数の集団を対象とし、その原因や発

生条件を統計学的に明らかにするものです。

2.研究の方法

この研究では、以下の条件を満たす患者さんに参加をお願いしています。

(1) 年齢30歳以上で月経周期を有し、初診時に卵巣チョコレート嚢胞を有する女性。

(2) 画像診断等で卵巣がんと診断される症例は除く。

全国の医療機関を受診し、この研究への参加同意を得た卵巣チョコレート嚢胞の患者さんに関する

初診時の医療情報を登録センターで集めます。その後10年間にわたり、健康状態や婦人科疾患につい

て、6ヶ月~1年ごとの検査(経腟超音波断層法と血清 CA-125 検査)と郵送による追跡調査を行いま

す。悪性化の発生頻度をしらべるとともに、卵巣がんに罹患する危険因子を詳しく解析します。

3.この調査の予定期間

患者登録をおこない、その後10年間の追跡調査を行います。

4.予定人数

全国の医療機関で12,000名の卵巣チョコレート嚢胞の患者さんにご協力をいただく予定です。

5.この研究への参加は、患者さんの自由意思によるものです。

この研究に参加するかどうかは、あなたの自由意思でお決め下さい。あなたが、この研究に参加し

たくないと思われましたら、遠慮なくお申し出下さい。また、この研究に御同意いただいた後でも、

理由の如何を問わずあなたがやめたいと思った時は、いつでもやめることができます。たとえ

参加いただかない場合でも、あなたの治療において不利益になることは一切ありません。

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6.個人情報の保護に関して

あなたが提供された個人情報につきましては、氏名の匿名化をおこないます。匿名化に関する資料

は、登録センターおよびデータセンター内の施錠できる場所に保存いたします。

7.研究費用と補償について

本研究に参加することによって、将来同じ疾患の患者の治療に貢献する可能性がありますが、あな

たはいかなる報酬を得ることはありません。

8.研究成果の公表と知的財産権の帰属について

本研究で得られる成果は、医学専門雑誌あるいは学会における発表を通じて公表する予定です。

データの帰属につきましては、本研究委員会で決定する予定です。

9.この医師が、あなたを担当いたします。

氏名:

所属:

連絡先:

「今回の調査票では、ご自宅の住所の記入をお願いしています。今後は当院での受診の様子が主な調

査内容ですが、長期にわたる調査研究のため、もし半年以上受診のない時には、調査研究登録事務局

(群馬大学医学部保健学科内のデータセンター)から質問票を御自宅宛にお送りさせていただくこと

があります。また、転居などで郵送しても連絡が取れない場合には、住民基本台帳などを拝見するこ

とがあります。これらは、長期間にわたって皆様の健康状態などを調査するために不可欠なものです

ので、なにとぞ御了承いただきますよう、よろしくお願いいたします。」

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補-1- 3

同 意 書

殿

このたび私は『文部科学省研究費・基盤研究(A): 本邦における子宮内膜症の癌化の頻度と予防に関する

疫学研究』(主任研究者:寺川直樹)について担当医師から下記の項目につき十分な説明を受け納得

しましたので、研究に協力することに同意します。

説明内容:

□ 本研究の意義および目的

□ 研究の方法

□ 人権・プライバシーが守られること

□ 研究への参加の任意性 (同意した後でも随時これを撤回できること)

□ 連絡が取れない場合、住民台帳、人口動態調査の閲覧をする可能性があること

フリガナ:

氏 名:

住 所:〒

生 年 月 日 : 西暦 年 月 日 (現在 歳)

署名年月日: 西暦 年 月 日

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補-1- 4

同 意 撤 回 書 (例:鳥取大学)

鳥取大学医学部 産科婦人科学

名誉教授 寺川 直樹 殿

私は『本邦における子宮内膜症の癌化の頻度と予防に関する疫学研究』(主任研究者:寺川直樹)につ

いて担当医師から説明を受け、この研究に協力することに同意しましたが、これを撤回します。今後、デ

ータの提供はいたしません。

患者本人署名:

署名年月日 : 平成 年 月 日

私は今回の研究について上記の患者様から同意を撤回する旨申し出を受けたことを認めます。

担当医署名 :

署名年月日 : 平成 年 月 日

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補-2 ケース特定のための経過調査票・医療機関用

→以下の項目をUSBでデータセンターへ送付、1患者1画面で入力(ほとんどポイントをクリック)

(なお、患者本人用=医療機関での追跡不能例 は別途用意)

医療機関用:

以下の表形式ではなく、登録例個々の例で入力するフォームを準備(データ・センター)、画面フォ

ームから専用USBで情報送信(氏名など情報を自動的にはずし)できるようにする。

医療機関用〔施設ごと〕半年ごと? (例:2008年1月~2008年6月末の情報を記入して下さい)

患 者

ID

登録日 (もしくは

生年月日)

卵巣癌有無 卵巣摘出術有無 妊

卵巣チョコレート嚢胞の治療

手術 薬物療法

001001 AB 2007/06/01 1.なし

2.あり

(確診日 年 月 日)

1.なし

2.あり(右・左・両側)

(手術日 年 月 日)

腹腔鏡 有・無

開腹 有・無

Gn-RHアゴニスト 有・無

Danazol 有・無

低用量ピル 有・無

001002 CD 2007/07/20 1.なし

2.あり

(確診日 年 月 日)

1.なし

2.あり(右・左・両側)

(手術日 年 月 日)

腹腔鏡 有・無

開腹 有・無

Gn-RHアゴニスト 有・無

Danazol 有・無

低用量ピル 有・無

患者用(過去半年以上受診なし→主治医から? もしくは追跡不能例→事務局から)

医療機関では追跡不能となった例に、患者用調査票を送付

画面フォームと同じ情報を含む、記入フォームをデータ・センターが作成

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補-3 サンプル・サイズ設定 (文献 7 から引用)

α=片側0.05、β=0.2(検出力0.8)

ケース:コントロール=1:4、コホート全体での癌化割合0.7%とした時、

1)ある療法の曝露割合が40%(温存療法群:40%、手術群:60%)

癌化リスク比 1.5 2.0 4.0

必要となるケース人数 240 82 21

必要となるコントロール人数 960 324 84

必要となるベース・コホート人数 34,286 11,715 3,000

2)ある療法の曝露割合が30%(例 温存療法:30%、手術:70%)

癌化リスク比 1.5 2.0 4.0

必要となるケース人数 261 86 22

必要となるコントロール人数 1,044 364 88

必要となるベース・コホート人数 37,286 12,286 3,143

3)ある療法の曝露割合が20%(例 温存療法:20%、手術:80%)

癌化リスク比 1.5 2.0 4.0

必要となるケース人数 325 102 22

必要となるコントロール人数 1,300 408 88

必要となるベース・コホート人数 46,429 14,572 3,143

4)ある療法の曝露割合が10%(例 温存療法:10%、手術:90%)

癌化リスク比 1.5 2.0 4.0

必要となるケース人数 547 165 32

必要となるコントロール人数 2,188 660 128

必要となるベース・コホート人数 78,143 23,572 4,572

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補-4 〔予定〕参加施設一覧

施設名 登録・予後調査 施設内担当者

施設内責任者氏名 登録センターとの連絡者

鳥取大学医学部附属病院 原田 省 谷口文紀

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同意書

登録調査票

記入

補-5 情報収集の流れ

対象患者 主治医 登録センター

データセンター

予後調査

(1年毎)

登録 登録調査票

確認

追加記入 調査票/同意書のコピーを

登録センターへ郵送

入力

属性データ

登録確認

各例に登録 ID を

付ける

定期的に「登録 ID」を、

施設連絡担当者にメールで

返信 入力

統計解析データ

予後調査フォーム (USB)を

施設連絡担当者に送信

統計解析データ

予後調査フォームに入力して、

返信(施設連絡担当者)

来院中止例、転居例など追跡

不能例は、住所照会後、予後

調査票を患者に郵送

「転居」「来院せず」など、当該医療機関・紹介医療機関におけるフォローアップができなくなった患者

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補-7

エンドポイント調査票

医療機関名 主治医名

 1 なし  2 あり  (手術日: 西暦       年     月     日)

 現在のチョコレート嚢胞

手術の理由 ( )

投与期間(                               )

 腫瘤の最大径  (          cm )

 最大径 (     cm ) (     cm )  CA125 (      )

記入日    西暦        年     月     日

子宮内膜症に対する治療歴

1 両側  2 右側  3 左側

1 なし 2 ホルモン療法 :薬物種類 (                )

 1 なし  2 以前吸っていたが現在はなし  3 現在吸っている

妊娠歴

周期

身長

登録番号

3 手術療法(腹腔鏡・開腹) 術式 1(                    ) 

卵巣癌の発生

 術式 2 (                                      ) 

月経歴

持続期間

1 なし 2 あり(乳癌 非ホジキンリンパ腫 甲状腺癌) その他(    )卵巣癌以外の癌腫の発生

貴院病歴番号

 1 なし  2 あり  (手術日: 西暦      年     月     日)

 1 ほとんどない      2 鎮痛剤は必要ない程度 3 鎮痛剤を内服すれば我慢できる  4 鎮痛剤を内服しても我慢できない

 1 なし  2 あり (閉経年齢:     歳)  

 妊娠回数(    )    分娩回数 ( )

  1  順調 2  不順 日間

喫煙歴

体重cm

月経量

月経痛

  1 少ない  2 普通  3 多い

1 なし 2 あり (死因:                     )

  Scott の診断基準  1 満たす  2 満たさない  3 不詳

閉経の有無

チョコレート嚢胞との同側性  1 同側  2 両側  3 対側 

Sampson の診断基準  1 満たす  2 満たさない  3 不詳

卵巣摘出術の有無

死亡の有無

組織型(               ) FIGO 進行期(            )

フリガナ

生年月日

氏名

西暦      年   月   日(現在   歳) kg

住所

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補-8

紹介先

病院 紹介元

先生 施設名

氏名

患者 ID

「本邦における子宮内膜症の癌化の頻度と予防に関する疫学研究」

(Japan endometrioma malignant transformation study: JEMS) へのご協力のお願い

この方は、日本産科婦人科学会が平成 19年度より行っている上記研究に登録されています。

本研究の目的は、(1)卵巣チョコレート嚢胞の正確な癌化率を算出する、(2) 患者背景の解析から癌化の

リスク要因を抽出する、(3) 嚢胞摘出術による癌発生の予防効果を探索することです。

つきましては、貴院を受診されましたら下記項目について記載いただき、登録センター(鳥取大学産

科婦人科)にご連絡下さるようお願い申し上げる次第です。

紹介先記入

1. 施設内 ID

2. 経腟超音波検査: 左 最大径 cm 右 最大径 cm

3. 卵巣癌発生 あり なし

4. 貴施設名

ご住所

ご氏名 ご記入日 年 月 日

Tel Fax

E-mail アドレス

連絡先 FAX : 0859-38-6649(鳥取大学産科婦人科)