japan newsletter

8
www.faro.com News MAY 2009 INSIDE Automotive ㈱プロト Page 3 ㈱浅野 Page 3 アウディ Page 4 ホンダ Europe Page 5 国内外の自動車業界における幅広い用途のFAROリューション導入事例をご紹介します。 (一例、敬称略) FARO 導入サクセス事例 大型車輌組立生産の再作業を 未然に防ぐ FARO Laser Tracker フォース・インディアのセ ットアップ&検査時間を 66%削減する FAROARM スズキATV生産の時間効 率向上 Page 8 Page 5 Page 2 ORECA の挑戦 Page 8

Upload: willy-bilaro

Post on 28-Mar-2016

216 views

Category:

Documents


2 download

DESCRIPTION

Faro Japan Automotive Newsletter

TRANSCRIPT

Page 1: Japan Newsletter

www.faro.com

News

MA

Y 20

09

INSIDE

Automotive

㈱プロト    Page 3㈱浅野 Page 3アウディ Page 4ホンダEurope Page 5

国内外の自動車業界における幅広い用途のFAROソリューション導入事例をご紹介します。

(一例、敬称略)

FARO導入サクセス事例

大型車輌組立生産の再作業を未然に防ぐ FARO Laser Tracker

フォース・インディアのセットアップ&検査時間を66%削減するFAROARm

スズキATV生産の時間効率向上

Page 8

Page 5

Page 2ORECA の挑戦

Page 8

Page 2: Japan Newsletter

2 AUTOMOTIVE

ドラッグレースやストリートマーケット用にフレームやサ

スペンションを生産すること37年、ワシントン州TacomaにあるArt Morrison Enterprises社は、ホットロッド業界なら

びに自動車アフターマーケットへの貢献に対し、SEMAのHot Rod Industry Allianceにより2007年ビジネス賞を授与さ

れた。

課題:

Art Morrison Enterprises社はバンパーマウント、ボディ

マウント、トランスミッションマウント、リアーバンパーマ

ウント、フレームレール、コア・サポート、エンジンロケー

ションなど、自動車の車台全体をリバースエンジニアしてい

る。車台1台は3.8mから5m超である。

そんなパーツを測るため、同社はキャリパー、巻尺、多数の

型紙など、様々なツールを使用していた。車台を測定するの

に、正確でなくやり直すことになるかもしれないことを認識

ながらも最高70時間もの時間を費やしていた。

解決:

「FaroArmを使用してるかと顧客に聞かれたんですが、な

設計から完成品生産まで、トライ&NOエラーを実現Fusion FaroArm®

Tempus社は12年以上に渡り、自動車アフターマーケット用のコ

ンピュータドッキングステーション、リモートスクリーン、カスタ

ム電子機器の設計と生産を行っている。この期間、同社はこれら機

器の設計、生産、設置に関し重要な経験を蓄積してきた。

同社は主にポータブルコンピュータPanasonicTough Bookシリー

ズに対応する部品を生産しUKおよびヨーロッパの公共事業や緊急サ

ービス会社に販売してきた。

従来、同社は固定型、手動測定ツールを使用し、機械部品、板金加

工品、樹脂成型など納品された部品の検査を行っていた。完全に適合

する製品を設計するために重要な車輌内部の寸法計測も、手動測定に

より行われていた。

Tempus社の設計チームは測定の精度を向上し、トライ&エラーの工

程をなくし、ひいては製品を市場に出すまでの時間の短縮を実現する

ため、Fusion FaroArmの購入を決めた。Fusion FaroArmを使用し

て、チームは車輌のトップやダッシュボードのサイズを計測し、各種

サポートブラケットの完全電子化生産を実現している。製品を受けと

る次の部署ではArmを使用し検査を行っている。

Fusion FaroArmの使用により Tempus 社は 通常設計にかかる

期間 をおよそ2週間削減している。さらに重要なのは、Fusion が同

社の開発サイクルを大幅に短縮したことだ。かつて設計部では多く

の試作品を開発したのち、ようやくパーツを完成させていた。それが

Fusion FaroArmにより過去のこととなった。

Managing DirectorのSlade Arthur氏は「Fusion FaroArm導入前

はどうやっていたか今では考えられないくらいですよ。かつて届く機

器がほとんどなかったエリアに測定アームが届き、精度の高い測定が

でき、CADシステムに直接インポートできる、これが弊社の開発サ

イクルを劇的に短縮してくれました。我々のような進化の速い業界で

は、間違いなく適合する製品を設計し顧客のニーズに完璧に適応でき

る能力が、ビジネスを獲得するための最重要点ですから。」と語る。

「優れたエンジニアリングにより誰にでも操作が簡単で極めて多才

なFaroArmを使うのは、喜びといっていいですね。」Tempus チー

ムのRichard Abram氏は話す「ソフトウェアの重要な各機能も判りや

すく、習得期間も短くすみます。実施してもらったオンサイト・トレ

ーニングも一流で、作業者は普段実際に取り扱うパーツの計測を実際

の環境で学べました。」

ジョージア州ローマに2002年5月オープンしたsuzuki manufacTuring of america corp. (smac) はスズ

キの唯一のアメリカ工場として、業界初の四輪バイクATVの生

産を始めた。現在ではフレームの組立、樹脂成型、そして1シフトあたり200台以上のペースでATVのアセンブリを行ってい

る。2007年だけでも6万台以上が生産され、2008年3月にこ

のローマ工場は25万台目生産を祝った。

SMAC ではATVフレーム、サスペンション、エンジン部品、

リム、グリップ・キャリアーなど様々なパーツを測定・検査して

いる。これらパーツはサイズや複雑さの点で異なる。スズキで

は固定型CMMを使用していたため、正確ではあったが、同社

の生産スピードに対して時間がかかりすぎた。同社はまたキャ

リパー、ハイトゲージ、マイクロメーターといった手動ツール

も使用していたが、これはこれで精度、繰り返し性、自動での

レポート作成の不可という問題が伴った。

スズキは固定型CMMと同様の精度を達成し手動ツールのスピ

ードと利便性を実現するものを必要としていた。

その問題はPlatinum FaroArmにより解決した。FaroArmの精度とスピードが、FAROソリューションの導入を決定づけ

た。セットアップは簡単、高度な測定を実現しながら使い易い

FaroArmをスズキは日々使用し効率を高めている。

車台の測定にFaroArm 70時間の工程を8時間に削減

FARO ARM SUCCESS STORIES

スズキATV生産の時間効率向上鍵はFaroArm®

「この技術に惚れ込んでいます」QC技術David Bopp氏は語

る。「速くて、使うのが楽しい。速度に関しては、昔のCMMと比べると、バイクと自転車に相当しますね。」

FaroArmの導入によりSMACの継続性そして総合的なクオリ

ティのレベルが向上した。毎日使用しながらFaroArmの新しい

活用用途を発見している。最大の価値はしかし、FaroArmでよ

り迅速かつ高効率に納期を達成し、実現している時間削減であ

る。

「以前のCMMより迅速にパーツが測定でき、腰を痛めること

もない」とBopp氏は言う。「FaroArmでもうひとつの楽しみ

は、いままで測ったことのないものを測ること。新しいパーツ

の座標システムの設定を学ぶのは面白いですから。」

過去四半世紀におて、スズキは新しい業界に生命を与えただ

けでなく、ユーザーが求めるべき品質とパフォーマンスの基準

を常に塗り替えてきた。

「スズキはバイク・ATVの両分野でリーダーであり続けるこ

とにコミットし、我々の製品はそれを体現しています。」スズ

キ・アメリカ バイク・ATM部門副社長Mel Harris氏は語る。

「エキサイティングな新技術を開発し製品ラインを発展させる

ため、当社は自らへのチャレンジを続けています。」

んのことだかわかりませんでした、でもわかるのにそう時間はかか

りませんでしたよ」AME社長 Arm Morrison氏は話す「FaroArmを全く知らないところから、購入するまでに1週間以内でしたから

ね。」

同社は求めているものはわかっており、FaroArmはその期待を超

えていた。FaroArmによりSolidWorks®ではるかに正確な設計図

が作成でき、それを極めて正確な完成品にする。今では複雑なパー

ツで優れた結果を出すことが可能だ。

FaroArmによりAME社はかつてできなかったことを可能に、そ

して迅速に、できる能力を得た。ポータブル性とスピードは、生産

前のシミュレーションを可能にし、初回から正確な製品が生産でき

る大きなメリットを与えている。

ROI:

「FaroArm購入以前は、購入可能なほかの選択肢はありませんで

した。」Morrison氏は言う「技術に引っ張られ、新しい製品を生

み出す能力を得ました。」

たくさんのエラーがあるであろう、さらに計測しなくてはならな

いだろう と知りながら、フレーム作業に最高70時間を要していた同社。いまではFaroArmで同

じ作業が2人で4時間、つまり70時間が8時間にな

った。何百時間という時間が節約された。時間削

減は経費削減、AME社は両方を実現した。

「FaroArmは私が購入したうちで、結果が初

日で証明された数少ない機器の1つで、そしてそ

れは日々向上するのです。」Morrison氏は続け

る「37年のビジネスの主要な投資において、ど

れよりも1番回収期間の短い買い物となるでしょ

う。」

このほかにもさまざまな成功事例をご紹介していますWWW.FARO.COM/JAPAN/CASES

Page 3: Japan Newsletter

3MAY 2009

株式会社プロト(本社:愛知県刈谷市)は、二輪車、四輪車のカスタ

ムパーツの開発、製造、輸入、販売、および、各種二輪車製品の販売

等を日本だけでなく、アメリカ、韓国、台湾を中心に行っている。オ

ートバイユーザーは、こだわりが強く、より個性的で、なおかつ、安

全そして快適な商品の開発が要求される。

課題:

同社では、オリジナルバイクやアフターパーツの開発を行う際、固

定式の3次元測定器を借りて検査を行っていたため、組付け前のパー

ツのみの測定に検査が限定されていた。二輪車を固定式の測定器上に

持ち込み検査をすることは非常に困難であり、パーツ組付け後の測定

ができず、組付けのイメージはソフトウェア上でのみ行っていた。ま

た、アフターパーツのオリジナル商品、および、カスタマイズ承認の

設計・開発においては、治具でパーツを測定し、組付けをした後、再

度、パーツを補正し、治具にて検査、組付けと繰り返し作業を行う必

要があったため、膨大な時間を要していた。

解決:

オートバイのフレームを検査する際に、複雑な曲面を簡単に測定でき

「安全で顧客満足度の高い商品開発がより早く高精度に」 プロトxPlatinum FaroArm®

るソリューションを模索していた時、FaroArmの使いやすさをデモ

ンストレーションにて体感し、導入を決めた。FaroArmを使用する

ことでさまざまなソフトウェアに対応でき、また、多関節であるた

め動きがよく、組付け前のパーツに限らず、組付け後のオートバイ

のあらゆるパーツの測定に活用できる等、相乗効果が期待できた。

Platinum FaroArmを導入後は、改良を加えるパーツの組付け先

を測定し、ソフトウェア上で処理をすることで、新たに開発したパ

ーツに対して、組付けにマッチするかの確認が可能となった。これ

により、繰り返し作業が大幅に削減され、作業時間の短縮が実現し

た。さらに、パーツの測定に対する治具を何度も作成する必要がな

くなったことも、作業時間の短縮、コスト削減につながった。

ROI:

「FaroArmは、設計・開発からメンテナンスまであらゆる用途

に使用できます。さまざまなニーズに対し、柔軟な対応が可能な

FaroArmを今後も多いに活用していきたい。」と、商品開発部 開

発課 近藤氏は語る。

株式会社プロトは、パーツやオリジナルバイクの開発だけでな

く、全日本ロードレースや8時間耐久レースに参戦するバイクレー

群馬県伊勢崎市に本社工場がある(株)浅野は、自動車などの試作

プレス板金部品の製作を中心に試作パイプ加工、試作機械加工、量

産プレス板金部品およびその金型の製造、射出樹脂成形金型など8つの事業分野をカバーする。工場は5つあり、群馬県内に本社工場

を含む3工場、残る2工場は静岡と京都という体制だ。創業は1945年。農機具などの溶接から始めたが「大きな転機はオートバイ用の

ツールBOXの試作を請け負ったこと」(浅野 経営推進室 岸昭生

氏)だった。これをきっかけに製品のメインが自動車試作部品の製

造となっている。

 試作品を製作する業務の生命線は、測定技術の絶えざる追究が宿命ともいえるであろう。

FARO ARM SUCCESS STORIES

試作品の3次元データの信頼性を保証 

優位性を発揮するFaroArmとFARO Laser ScanArm®

 浅野の取締役事業部長(金属第一事業部)の赤石広行氏は「ファロージャパンのポータブル3次元測定器によって、固定式測定器では実現できなかった計測を行うことが可能になった。携帯型で持ち運びが可能なこと、多関節アーム型なので自由度が高く、入り組んだ複雑なパーツの測定が可能なことが画期的だった」と評価する。

 浅野はファロージャパンから2001年に「Gold Faro Arm」を初導入し、2004年に「Laser ScanArm」2005年に「Titanium FaroArm」、2007年に「Platinum FaroArm」を導入した。

 それまで浅野が使っていた3次元測定器は、検査室で使用する固定式3次元測定器がメインだった。測る部品の形状や冶具、検具の大きさによっては固定式に収まらないものがある。

 「従来の測定器の問題点を解消し、かつ試作部品を作る現場でリアルタイムに測定したい、このニーズに応える選択肢は当時ファローのポータブル3次元測定器しかなかった」と、金属第一事業部群馬品質保証課課長の長谷川正行氏と同事業部三和品質保証課課長の原博之氏は口を揃える。

現場の知恵 測定時間の大幅短縮

 では、具体的にどんな使い方をして、メリットを得られるのか。本社工場で使っているのは接触式のTitanium FaroArm。例えば、自動車シートのように高さがあるアセンブリの試作品測定(写真1)では、プローブを直角にあるいは鋭角に曲げながら測りたいポイントにアプローチできるので、固定式に比べて 測定時間は半分で済むようになった。また、固定式と違って冶具や板金部品の位置、隙間を検証する検具の大きさも気にする必要がない。

しかし本社工場では、FaroArm以前に導入した固定式の3次元測定器も利用している。「測定製品の中には平面基準がとりやすい平ものもあり、固定式の方が効率のよいものもある」(長谷川氏)。逆に平面基準が出しにくい“座りが悪い”ものはFaroArmを使う。現場の知恵を生かした使い分けといえる。

 群馬三和工場では、FaroArmを使用して、自動車のボディ周りの試作品の測定に威力を発揮している。例えば、パイプ部品の測定では、従来の方法で測定に40分かかっていたのが、FaroArmを使用することにより20分に短縮できたという。さらに「エンジンを搭載するサブフレームになると、冶具も巨大になり、固定式ではとても対応できない」(原氏)。ScanArmは、ハードプローブによる接触とレーザースキャンによる非接触が併用できるハイブリッド型。群馬三和工場では主に中型、小型部品の測定(写真2)に使用している。

3次元データの品質保証が決め手 検査実績表の更なる改善目指す

 今や、ものづくりは3次元データでやりとりするデジタル時代になった。顧客は、設計上の3次元データが正確に反映された試作品であることの証明を求める。

 CADデータとの比較測定まで簡単にできるFaroArmは、固定式に対して測定時間が大幅に短縮し、また、測定データは、ワンクリックでレポート作成することも可能なので、製品の納期も大幅に縮まる。

 高品質、短納期にこだわる浅野にとって、「測定時間を現在よりさらに短縮し、顧客からの急ぎの要求により早く対応する」(長谷川氏)ことが重要であり、また、複雑な測定にも測定器の習得時間がとられないよう「誰でもすぐ使える 操作性向上にもう一工夫してもらいたい」(赤石氏)と、ファローの技術力に期待を示した。

シングチームPANTHERAの母体でもある。このレーシングバイクにも

FaroArmは、活躍している。過酷なレースに耐えるバイクパーツの開発

からメンテナンスまで、FaroArmは、PANTHERAにとっても欠かせない

ツールとなっている。

2009年も疾走するPLOT FARO PANTHERAバイクレーシングチーム

株式会社プロトのバイクレーシングチーム、プロトファロパンテー

ラ。2008年には鈴鹿8時間耐久レースで7位入賞の快挙を成し遂げ、今

年も快走を続けている。

そのバイク設計・開発からメンテナンスの背景には、FAROのポータブル

3次元測定アームがある。

日経BP社の許可により「日経ものづくり」2008年11月号の広告から抜粋したものです。禁無断転載©日経BP社 

0561-63-1411www.faro.com/japan/contactwww.faro.com/japan

ファロージャパン お問合せ先

Page 4: Japan Newsletter

4 AUTOMOTIVE

FARO LAsER scANNER sUccEss sTORIEs

アウディにおけるレーザースキャニング: 「速度も解像度も断トツ。市場最高の360°スキャナー」点群で設計されたプラント

静かに流れる機械の音、軸を中心に絶えず回り続

ける装置と、それに合わせてクルクルと回転するミ

ラー…1分後モニターに映し出されたのは、正確で詳

細な長いホールの描写図。これは、壁に幾重にも張

り巡らされた迷路のような配管と、そこに設置され

た生産設備。魚眼レンズで描写されたグレースケー

ルの3D点群図だ。

こうして出来上がったFAROレーザースキャナー

LS 880の点群は、800万個もの点で構成される。ハ

ンガリー・ジェールにあるアウディは、モーターや

アウディTTを生産する5000人規模の工場で、2003年の中頃からレーザースキャナーの使用を始めた。

工場の企画部門CADチームのチームコーディネータ

ーAttila Perge氏は、「購入を決意した自分の選択

を今日まで後悔したことはないです。これは当時、

市場で最高の装置でした。購入を決めた大きな理由

は360°の画像です。それが半球面にも見えるんで

す。スキャン速度も解像度も断トツでした。」 と

語る。

基準となる球面

スキャナーのベースはトロリー式で、これにノー

トブックと電源も備わり、まさに移動式の測定ス

テーション。スキャンを開始するには、まず測定

場所の床の一点にしるしを付け、そこにレーザー

を設置。その周りに、白くコーティングした直径

14.5cmの球を、それぞれ配置する。この特殊な球

は基準点となり、これによりスキャンは互いに相対

的に位置することが可能になる。スキャンの基準

点を作るには少なくとも3つの球面が必要。4.5分後、レーザーが360º回転するとスキャンが完了

し、データは自動的に保存される。Perge氏はさ

らにこう語る。「装置の段取りと片付けを含めて

も、およそ15分ですべてが完了します。つまり1日で最高40回のスキャンを行うことができるので

す。」完備された生産現場の場合では、機械を含

めて最大 500回までのスキャンが必要になること

もあるので、1回のスキャン時間が短いことは大き

な作業工程の削減を意味する。

点群からCADデータまで

スキャンで得られた点群には、どの測定点に

ついてもスキャナーからの距離が記録されてい

る。このデータを使って作業するには、まずこれ

をフィルターにかけ変換する。FARO Sceneソフトウェアは、データをCADとしてエクスポー

トすることができる。基準となる球の識別は手

動にて認識が必要だが、複数回行った測定デー

タをリンクすることで、プラント内でのスキャ

ンの位置を正しく接合することができる。点群

の中からモデル化すべきエリアを選択し、CADデータとしてへエクスポートする。各点はCADシステムの中でオブジェクトとして認識され

る。FARO Sceneは、AutoCAD、CATIA、I-Deas、PDS、IGrip、PDMs、RobCad等、多くの

ソフトウェアをサポートしている。

ドキュメント化と公称値/実際値の比較

なぜスキャンが必要なのか?Perge氏はこう答え

る。「言うまでもなく、実際の建屋の基盤となる

ドキュメントを事前に作ること。変更を加える際

にも、また加えた後にもスキャンすることもあり

ます。」スキャンはプロジェクトの現状をCAD化

し、設計者はそれに基づき、改修案をそのまま実

行するのか、もしくは変更を加える必要があるの

かを判断することができる。例えば、新しいホー

ルの建設途中で配管に変更を加えなければならな

いとする。設計者としてまず行うのがスキャン。

そして修正すべきエリアのデータを既存のソフト

ウェアへインポートし、新しいオブジェクトのデ

ータと計画案とを比較することにより修正を加え

る。

CADデータがあれば、部分的な改修も新しい建

屋の建設も精密に計画することができ、例えば配

管をどこに敷設するのか、何メートルの配管が必

要なのか等を正確に把握することができる。した

がって材料にかかるコストを最小限に抑えること

ができる。アウディは、特に公称値と実際値の差

を重要視している。それは建設、メディア、電子

の企画部門がすべてジェールに集まっている一方

で、据付の企画はインゴルシュタットでと、別の

場所で行われるからだ。しかしPerge氏は言う 

「このレーザースキャナーを使えば、ここからイ

ンゴルシュタットへ正確なデータを送ることがで

きます。そうすれば、向こうでも計画が正確に

推進され、機械を据え付けるときに問題が発生す

る心配は全くありません。」インゴルシュタット

で、生産設備を3D図面化し、組み立ての支障とな

る障害物がないかどうか、製図担当がチェックし

ている。

素早いアクセスが必要

アウディでは、すべてのスキャンデータがサー

バーに保存されており、誰でもアクセスできる。

製造工場に関わる大量のスキャンの中から、特定

のものを見つけるには時間がかかるだろう。しか

しFAROの事業開発マネジャーJames Needhamは「それにはFARO Worksというソフトがあり

ます。これはプロジェクトごとにスキャンを一つ

にまとめてくれるもので、全体像を把握するには

最適です。さらにこのソフトがあれば、すべての

測定点とスキャンをプロットしながら、ホールの

レイアウトを完全に再現することが可能です。ま

たリンクにより、ホール内の各スキャンデータへ

ジャンプすることもできます。世界中のアウディ

の従業員の皆様に、ご自分のデスクから、各種企

画の目的に合わせ、それぞれのデータを活用いた

だくことが可能なのです。もう外部の業者へスキ

ャン代と称した高いお金を支払う必要もありませ

ん。データベースとスキャンへのアクセスコード

を設定すれば、誰でも必要な測定値を点群から直

接抽出することができるのです。FARO Worksがあれば、2次元でも3次元でも、スキャンしたデー

タをイメージとして得ることができるので、もう

図面のファイルを開く必要がありません。」と説

明する。

Perge氏は、FAROのスキャナーにとても満足し

ていると語る。「解像度とスピードが卓越してい

ますね。」

課題:

オデッセイ、パイロット、リッジラインなど、ホンダの世評

も高いトラックやSUVラインの車台フレームを生産する、ある

スタンピングおよび溶接施設が、同自動車会社の大手サプライ

ヤーとなった。この施設では、旧式のCMM、キャリパー、ハイ

トゲージ、パターンとテンプレートなど複数の手段を用いて、

フレーム部品を測定している。ところが、ホンダから指定され

た条件を満たす部品を生産するためには、より正確で効率的な

手段が必要となった。しかも、ポータブルで、使いやすく、経

済的なものでなければならなかった。

解決:

FARO ScanArmは、一式のツールで接触式と非接触式の測

定が可能。どのようなショップ環境でもポータブルで耐久性が

高いScanArmは、固定式のCMMの精度と、ハンドツールの手

軽さと操作性の高さを併せ持っている。この大手サプライヤー

の技術者が、他のシステムではなくFAROを選んだのは、セッ

トアップ時間が半分以下で、コストを約半分に抑えることがで

き、しかもデータが非常に正確だからである。

同社では、Armのハードプローブを使用して基本寸法測定を

デジタル的に収集および格納してから、非接触式のLaser Line

— スタンピングと溶接 — FARO ScanArm で大手自動車部品供給社が検査時間を50% 削減

Probeを使用して、1秒間に最大19,200ポイントをスキャンす

る。データはキャプチャされ、30以上のさまざまな業界最先端

3Dモデリング・ソフトウェアパッケージによって容易に分析

できる。同社では、Polyworks InspectorとModelerを採用し

た。

ScanArmは汎用性が高く、スタンピング、溶接部品、フィク

スチャ、溶接治具、金型の測定が可能である。問題の解決と分

析、ボディーフィット分析、リバースエンジニアリングなど、

高度な演算のためにはコンピュータを利用したレポート機能を

使用する。このレポート機能を利用すると、技術者が金型保守

部門に対して正確なデータを提供できる。その結果、金型の検

査方法が総合的に改善される。

ROI:

フィクスチャ上のフロアフレームをScanArmで直接スキャン

する方法に切り替えるだけで、スケールとテーパーゲージを使

用していた従来の方法に比べて、スタンピング検査時間は50%削減された。品質技術者が気づいた大きな利点の1つは、自社の

高度な測定能力を親会社に実証できることだった。

このほかにもさまざまな成功事例をご紹介していますWWW.FARO.COM/JAPAN/CASES

FARO scANARM sUccEss sTORIEs

Page 5: Japan Newsletter

5MAY 2009

FARO導入により、ツール生産における精度・スピード強化

Honda engineering europe LTdはホンダモーターグループの一

員で、英国ホンダ(Honda of the UK Manufacturing Ltd) の欧州での自動車

生産をサポートするために設立された。

新しいツールや、オートメーション、ま

た製造方法等を開発し、グループの技術

の強化を図るのが目的だ。ホンダのスウ

ィンドンの工場は、シビックの3ドアお

よび5ドアの2車種、そして新しいCRVを生産している。ここには3つの部門があ

り、溶接、塗装、組み立てからなる車体

部門、エンジンプラントを中心とするパ

ワートレイン部門、ダイカストおよび金

型センター等のホンダ専用のプレス工場

部門である。

ホンダエンジニアリング・ヨーロッパ

のサポートとは、概念的アイデアや過去

もしくは既存のアイデアに基づき設備を

設計することだが、これが全く新しいア

イデアに基づくものであれば、研究や開

発も行う。デザインについて客先からの

合意が得られると、オフラインでの製造

や組み立てのトライアルが実施され、量

産時の品質保証検証を行う。その後、現

地で正式に設備の据付が行われる。仕入

先と客先との間には、常に親密な関係が

維持される。設備の据付が終了してから

課題:

Freightliner 社 の顧客のリクエストはそれら企業の成功にとって大変重

要なものである。フレームの平面度、ツーリング穴のサイズ、ホイールベー

スのセンタリング、タイヤ・ランなどの複雑な形状の測定は同社の日常業務

だ。これら測定に使われていたのはキャリパー、巻尺などである。同社はそ

れらを何年もの間使用してきたが、品質活動チームは、時間削減と再作業の

コスト削減のため測定プロセスの改善策を模索していた。

とくに各車体のレールを組み立てる現場における改善が急がれた。同社は

生産工程によりレールの1つにたわみが生じていることに気づいた。品質チ

ームは修正のためその車体を生産現場に戻さなければならない。それは多額

のコストと時間損失を意味した。

大型車輌組立生産の再作業を未然に防ぐ FARO Laser Tracker

— ツーリング —

FARO Laser Tracker でビジネス拡大

解決:

品質活動チームのTrae Humphries氏はFARO Laser Trackerのオ

ンサイト・デモをうけ、このシステムの導入により得られる利益を

見抜いた。従来の測定ツールでの作業は通常半日を要していた測定

が、Laser Trackerでなら約15分で完了できる。

「過去には1日に複数の測定を終えることは不可能でしたが、今で

は生産現場のさまざまな環境で1日にいくつもの測定を行うことが

可能になりました」とHumphries氏は言う。

同社はまたFARO Laser Trackerを使用して、車体レールのたわ

みの原因を発見することができた。わずか10分以内で品質チーム

はアセンブリ治具内のピンが微妙な歪曲を起こしているのを見つけ

た。Laser Trackerによりピンが5mmずれていることが判明し、ア

ラインメントしなおすことができた。FARO Laser Trackerの精度

によりすべての調整がスペックどおりであることを確証できた。

課題:

米国のトップ自動車会社各社向けにツーリン

グを作成する際に、Prototype Systems社は

3社のサービスプロバイダから調達し合計6つのレーザートラッカーを使用していた。だが外

注コストが増加するにつれて、自社部品を顧客

の高い仕様に合致させ続ける方法が必要になっ

た。ただし、ツールの精度だけでは問題が解決

しない。同社は、自動車会社に供給するツール

を、正確な部品の繰り返し生産が可能なものと

する必要もあった。同社はこのような大きな取

引を確保するため、自前のFARO Laser Track-erを所有する利点を検討するようになった。

解決:

Prototype Systems社はFARO Laser Track-erを購入し、寸法の完全性と、自社で作成した

ツールの繰り返し性を検証した。ツールが作成

されると、FARO CAM2 Measureソフトウェ

アのADM Surveyコマンドを使用して完全性が

検証される。ADM Surveyの「対象物」は単一

の部品上に配置され、それがツール内に置かれ

て、FARO Trackerを使用して対象物が測定さ

れる。そして、この部品は取り出されてから再

びツール内に置かれ、FARO Trackerが対象物

の測定を繰り返す。その後、データが分析され

る。この情報によって、同社は完全で正確な部

品を生産するツールが作成されたことを検証で

きる。

ROI:

Prototype Systems社は、継続的に外注す

る場合のコストの方がはるかに大きいため、自

前のFARO Laser Trackerに投資した。自社用

のTrackerを所有することで費用を節約し、仕

事のキャパシティが向上した。Laser Trackerを所有することにより、同社はトップ自動車メ

ーカーにツーリングサービスを提供し、自社の

ビジネスを大幅に拡大することができた。その

顧客は、同社が提供するツーリングが検証済み

で、正確で、繰り返し生産可能なものであるこ

とに満足している。

FARO LAsER TRAckER sUccEss sTORIEs

も、現地でのトラブルシューティングや

設備および製品の品質改善を通して、技

術ノウハウを提供することにより、エン

ジニアリング会社としてお客様である製

造工場をサポートし続ける。

ホンダエンジニアリング・ヨーロッパの

主な役割は英国ホンダの生産をサポート

することですが、イタリア、スペインで

の二輪やフランスでの汎用機生産など、

欧州にあるホンダの他の生産工場をサポ

ートすることもある。

2006年12月、ホンダエンジニアリン

グ・ヨーロッパにFARO Laser Tracker Xが導入された。これによりツール生産に

おける精度やスピードが強化され、オフ

ラインでのロボットシュミレーションや

プログラミング用の新しいオートメーシ

ョン設備の据付精度も保証される。この

ように、新しいオートメーション設備や

今後の新機種の導入にかかるリードタイ

ムを短縮することにより、ホンダエンジ

ニアリング・ヨーロッパの最終目標であ

る顧客満足強化の達成を、FAROはサポー

トしている。

0561-63-1411www.faro.com/japan/contactwww.faro.com/japan

ファロージャパン お問合せ先

この事例をビデオでご覧ください

www.faro.com/jp_video_fL

ROI:

FARO Laser Tracker導入の結果、Freightliner社は検査時間

を削減できただけではなく、年間28万ドル相当の再作業コスト

を削減することができた。

「Laser Trackerの正確さ、速さ、そして効率性に衝撃を受け

ました」Humphries氏は続ける「他の生産者にも1度試してみ

ることをぜひお勧めしますね。わが社のように品質へのニーズ

が重要であればあるほど、導入の効果は大きいでしょう。」

サウス・キャロライナ州Gaffneyにある freigHTLiner cusTom cHassis社は移動住宅自動車、大型バン、商

業バス、スクール・バスなどの大手製造会社である。同社は

高精度のマシニングと正確なアセンブリが保証する車体を

受注生産している。

Page 6: Japan Newsletter

6 AUTOMOTIVE

BEST -SELLER

CAm2 SOFTWARE

FARO ARMs

Step 1 Step 2 Step 3

Platinum FaroArm® Fusion FaroArm®

NEW – 精度UP&コストダウン

前身のTitanium FaroArmにくらべ15%の精度UP

NEW – Bluetooth® 内蔵でケーブルレス

最大10mまでワイヤレス測定が可能

NEW – オートスリープモード

未使用時、自動でスリープモードへ切り替わるので消費電力を削減

パーツ形状の測定・検証、CAD対パー

ツ比較、パイプ測定、レポート出力機能

をそなえ、現場にて必要とされる基本

機能を網羅した発売以来のロングセラ

ーソフトウェア

ソリッドカーネルを搭載し、カスタマイ

ズ可能なユーザインターフェースで、必

要に合わせ最適の測定環境を作り出す

ことができるシンプルを極めた次世代ソ

フトウェア

1. 形状フレームを定義しパーツと座標をあわせる

2. パーツを測定 3. 測定データをCAD と比較 4. 測定結果をレポート出力

Step 4

カスタマイズがいつでも可能

カスタマイズ可能なユーザーインターフェースで最

適の測定環境が設定できます。また、工程中に測定

オブジェクトを追加、変更、測定できるので、事前

の設定に制約されることはありません。

シンプルを極めたソフトウェア

設定、操作性、プログラミングのすべてが極

めてシンプル。導入したその日から自在に測

定が可能です。

驚きの作業効率

複数の三次元測定器 (FaroArm, FARO Laser Tracker)が同じ測定現場で同時に使用できるの

で作業効率がアップします。大型ワークの測

定に測定器を移動する必要はありません。

Quantum FaroArm®

完全統合型7軸レーザースキャナー

付属機器の取替え不要な柔軟性の高い設計

NEW —スキャニング対応の拡張

濃色または光沢の強い測定ワークのスキャニングパフォーマンスがさらに向上

NEW – 最大30%の精度UP

2.4m(8 ft.)サイズのポータブル式アーム型CMMとして業界初の ±0.016 mm(±0.0006 in)精度を実現

NEW – 6 & 7 軸モデル対応のエルゴノミックハンドル

グリッピングの改良により測定時の快適性・疲労軽減を実現

NEW – FARO i-Probe

IDチップ・温度センサ内蔵で自動認識・温度補正が実現

NEW – ユニバーサルクイックマウント

柔軟性をさらに充実させ、セットアップ時間を大幅に短縮

NEW – オートスリープモード

未使用時、自動でスリープモードへ切り替わるので消費電力を削減

NEW – Bluetooth® 内蔵でケーブルレス

最大10mまでワイヤレス測定が可能

FARO GAGE

FARO Laser scanArm V3

Page 7: Japan Newsletter

7MAY 2009

トンネル 発電、工程、パイピング

設計建築 犯罪捜査 比較 文化遺産保存

0561-63-1411www.faro.com/japan/contactwww.faro.com/japan

ファロージャパン お問合せ先

r 153.49m ≙ ∅

Page 8: Japan Newsletter

8 AUTOMOTIVE

US Headquarters:FARO Technologies, Inc.125 Technology ParkLake Mary, FL 32746(800) 736-0234(407) 333-9911

imprint publisherFARO Singapore Pte Ltdtel: +65 6511 1350, fax: +65 6543 0111email: [email protected]: www.faro.com/sea

EditorYoshie Toriya

ContributorTakashi Isaji

© 2009 FARO Technologies, Inc. All rights reserved.Created May 2009.

フォース・インディアのセットアップ&検査時間を66%削減するFAROARm force india Eddie

JordanのJordanグランプリ

から発祥したフォース・インデ

ィアは、インド初のF1チーム

である。2008年が F1 の初年

で、同社はファローアームを2台、レーザー・スキャンアーム

を1台購入した。

N o r t h a m p t o n s h i r eの

Brackleyにあるフォース・イン

ディアの英国開発拠点で空気力

学チームは、開発段階で車輌の

風洞モデルの総合的な幾何学検

査を行い、風洞でのテストが実

際のレーストラックにおける車

輌の状態に等しいことを確証し

なければならない。これらのテ

ストにおいて基準点に相当する

風洞でモデルを正確に位置づけ

るため、モデルの横にファロー

アームを設置する。

ファローアームにより、1時間かかっていたすべての風洞モ

デル幾何学テストが20分に短

縮された。

フォース・インディアの風洞

メカニカル・エンジニアTony License氏は語る「ファローア

ームはセットアップ時間を最大

66%削減し、風洞におけるよ

り正確な測定を以前の方法より

も速く行うという我々の目標の

達成してくれます。ファローア

ームを導入以後、新しい利用法

に気づき、現場のあちこちでさ

まざまなマシーン・ツールやキ

ャリブレーション・ジグの問題

の診断に活用しています。正し

い投資だったということが証明

されています。」

ファローアームの導入成功に

より、フォース・インディアは

イタリアのモータースポーツ会社、

scuderia Toro rosso社も、自

動車レース中のピットストップ時に

Quantum FaroArmを直接使用した

測定を積極的に行っている。同社の品

質マネージャ、Pierluca Magaldi氏は「最大の利点はアームのメンテナン

ス性の高さで、手荒に扱っても安定し

ていることに満足しています。ただ、

レースを支えるリバースエンジニアリング

2008年のルマンでKSM Lola Mazdaは、試験走行中のクラッシュによ

って希望が打ち砕かれ、カーボン

複合材ボディの大部分が粉々になっ

たが、Project 7のおかげで救われ

た。Project 7は、ROTEQ、Bravo-Tech、Thor Compositesなど数社によ

る共同事業体である。

モーターレーシングチームにとって、

スペアパーツは大きな問題である。予

選ラウンド中にクラッシュした場合、

スペアパーツの生産と輸送に何週間も

かかるようではレースに支障をきたし

てしまう。カーボン複合材が多用され

たルマン形式のプロトタイプ・レーシ

ングカーを専門とするProject 7は、コ

ース脇で交換用ボディおよび構造部品

ORECA の挑戦

oreca社はレースに挑戦し、FARO S c a n A r m に よ っ て 一 歩 先 行 し

た。2008年のルマン24時間レースに

初参加したCourage-ORECAは、8位完走を果たした。モーターレーシング

専門会社のORECA社が大成功を収め

ることができたのは、車の最適設計と

一流フランス企業ORECA社は、

ルマン24時間レースの初成功を祝

った。

品質管理のおかげである。ORECA社

は、機械開発、空力研究、運動研究な

ど、レーシングカー部品開発のための

さまざまなソリューションを設計技術

者に提供している。2008年1月から同

社は、FARO Laser ScanArmを利用

している。FARO Laser ScanArmは、

スキャンした部品をデジタル化できる

レーザーヘッド付きの測定アームであ

る。3Dモデルが作成されると、対応す

るCADファイルと比較される。FARO Laser ScanArmは、同社が初めて買収

Thorsten Robbens氏は、同チームの

複合材専門家である。同氏はCNC金型

を利用して、損傷したスポイラーやウ

ィングからカーボンファイバー・モノ

コックシャーシに至る、あらゆるもの

を製作する。

FaroArmは、寸法を素早く正確にチ

ェックできるため、構造修理に不可欠

なツールとなっている。まもなく入手

するHaas CNCマシンを利用すると、

アルミ、チタン、ステンレス製のスペ

アパーツも提供できるようになる。

を製作するための装置と経験を豊富に

持っている。その納期は週単位ではな

く、日単位である。ROTEQの創業者で

あるBert Robbens氏が、FaroArmを

使って不良または損傷した部品をスキ

ャンする。そして、デジタル化された

部品のコピーがCADプログラムで修理

されてから、Bravo-Techで稼動する

CNCフライス盤に渡される。損傷が大

きい場合は、製造元に依頼してオリジ

ナルのCADファイルを公開してもらう

必要がある。

素早い修理

Thor Compositesのオーナー

Le Mans: 8位のCourage-ORECA

FAROモータースポーツの詳細は: www.faro-moTorsporT. com

Force Indiaチーム

人とくるまのテクノロジー展2009 2009年5月20日(水)~22日(金) 横浜・横浜パシフィコ

第47回機械工業見本市金沢:MEX金沢 2009年5月21日(木)~23日(土) 金沢・石川県産業展示館

地理空間情報フォーラム 2009年6月17日(水)~19日(金) 横浜・横浜パシフィコ

DMS東京:設計・製造ソリューション展 2009年6月24日(水)~26日(金) 東京・東京ビッグサイト

DMS関西:設計・製造ソリューション展 2009年10月7日(水)~9日(金) 大阪・インテックス大阪

MECT2009:メカトロテックジャパン 2009年10月14日(水)~17日(土) 名古屋・ポートメッセなごや

モノづくりフェア2009 2009年10月15日(木)~17日(土) 福岡・マリンメッセ福岡

東京国際航空宇宙産業展2009 2009年11月4日(水)~6日(金) 東京・東京ビッグサイト

メンテナンス・テクノショー2009 2009年11月18日(水)~20日(金) 東京・東京ビッグサイト

FARO EVENT CALENDAR

ファロージャパン株式会社〒480-1144愛知県愛知郡長久手町熊田716tel: 0561-63-1411fax: 0561-63-1412email: [email protected]: www.faro.com/japan

ルマン24時間レースでのパフォーマンスを高めるため、ORECA社はFARO Laser ScanArmを採用した。

現在、とくに「機械上で検査する」点に惹かれファローゲ

ージの購入を検討しており、また風洞のリバースエンジニ

アリングにはレーザートラッカーにより行った。

成功の鍵はディテールにある

最も重要なことは、すべてのパーツが

精密で正確なことです。そのことが、

他のどのようなスポーツよりも厳しい

F1レースでの勝利につながります」と

語る。

したFusion FaroArm を補うもので

あり、ボディ部品のテスト用に採用

されている。

0561-63-1411www.faro.com/japan/contactwww.faro.com/japan

ファロージャパン お問合せ先