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キャンパス位置図 総合連絡先 金沢大学理工系事務部 〒920-1192 金沢市角間町 TEL. 076(234)6821(総務係) 金沢駅から角間キャンパスまでのアクセス(北鉄バス利用の場合) JR 金沢駅東口 6 番乗り場発 91(平日のみ)・93・94・97北陸鉄道バス「金沢大学」行き 約35分 角間キャンパス[バス停:金沢大学自然研前] KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING

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Page 1: KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING...物質化学類 P7.8 機械システムコース 知能機械コース 人間機械コース エネルギー環境コース 機械工学類

キャンパス位置図

総合連絡先

金沢大学理工系事務部

〒920-1192 金沢市角間町

TEL. 076(234)6821(総務係)

金沢駅から角間キャンパスまでのアクセス(北鉄バス利用の場合)

JR 金沢駅東口 6番乗り場発

91(平日のみ)・93・94・97北陸鉄道バス「金沢大学」行き

約 35分 角間キャンパス[バス停:金沢大学自然研前]

金沢大学

理工学域

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K A N A Z A W A U N I V E R S I T Y

S C I E N C E a n d E N G I N E E R I N G

Page 2: KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING...物質化学類 P7.8 機械システムコース 知能機械コース 人間機械コース エネルギー環境コース 機械工学類

まっすぐ進むのもいい、寄り道してもいい。学類の先にある君だけの未来へ金沢大学理工学域では、「創造力と技術力を

身につけた未来に役立つ科学人」を育てます!

□金沢大学理工学域の沿革

 よく、理学は基礎、工学は応用といわれ、自然や物質などの成り立ちや法則を解き明かす「理学」、人々の未来をささえ、技術の向上をめざす「工学」などと独立した分野として考えられてきました。しかし、この2つの分野は、人類の歴史の中でともに重要な役割をはたし、自然などについての知識を豊かにするとともに、科学技術の発展に寄与し人間社会の進歩に貢献してきました。一方、環境汚染、地球温暖化、そして食料やエネルギーの問題は 21 世紀に入り人類の緊急課題となっています。そして、理学と工学が互いに手を携えて問題解決にあたるだけでなく、科学を飛躍的に発展させるための人材育成が大学の大きな目的となっています。 このような状況のもと、金沢大学では従来の理学部と工学部を統合再編し、理学と工学の分野を融合した新しい教育組織「理工学域」を設置しました。これにより、理学的な発見から工学的な応用まで、ダイレクトに繋がった学びと研究が可能となりました。「理工学域」は「数物科学類」、「物質化学類」、「機械工学類」、「電子情報学類」、「環境デザイン学類」、「自然システム学類」の 6 学類からなり、さらにより専門的な教育を行うコースへと進み、創造力と技術力を身につけたグローバルな科学人の育成をします。 この理工学域の大きな特徴は、学類に入学し、まず理工の基礎を修得するとともに各コースの研究に触れた後、自分にあった専門分野を選択できる「経過選択制」です。幅広い基礎を身に付け、専門だけでは完結することのない豊かな発想力と多角的な問題解決能力を育てます。 偉大な科学者を生み、歴史ある文化都市金沢の地で学び、世界に通用する知的実力を涵養され、科学技術立国日本を支えるとともに、さらに世界に一歩踏み出されることを期待しています。

理 学 部 工 学 部

1949 年 5 月 理学部設置(金沢市広坂 2丁目旧第四高等学校校舎)

2010 年 10 月 バイオ AFM先端研究センターを理工研究域内に開設2012 年 4 月 サステナブルエネルギー研究センターを理工研究域内に開設

1954 年 4 月 理学専攻科設置(5専攻)

1957 年 4 月 理学部附属臨海実験所設置 (現:鳳珠郡能登町小木ム 4-1)

1963 年 4 月 理学研究科(修士課程、5専攻)設置、理学専攻科を廃止

1964 年 5 月 “城内地区”に新校舎竣工、移転

1975 年 4 月 理学部附属低レベル放射能実験施設設置 (現:能美市和気町)

1986 年 4 月 理学研究科物質科学専攻(博士課程)設置

1987 年 4 月 自然科学研究科(博士課程)設置に伴い、理学研究科物質科学専攻を廃止

1992 年 9 月 “角間地区”に新校舎竣工、移転

1996 年 4 月 理学部改組(大講座制移行) 計算科学科設置

1997 年 4 月 自然科学研究科の改組(博士前期課程の設置)に伴い、理学研究科(修士課程)の学生募集停止

1998 年 4 月 自然科学研究科の改組 博士後期課程物質科学専攻を物質構造科学専攻に改組

2002 年 4 月 自然計測応用研究センター設置に伴い、理学部附属臨海実験所及び低レベル放射能実験施設は、同センターへ移管

2004 年 3 月

2004 年 4 月

生物学科が自然科学 1号館へ移転

2005 年 3 月 地球学科が自然科学 2号館へ移転

1949 年 5 月 工学部(土木工学科、機械工学科、工業化学科、化学機械学科及び電気工学科)設置

1951 年 3 月 金沢工業専門学校廃止

1954 年 4 月 工学専攻科及び工業教員養成課程設置

1965 年 4 月 工学専攻科を廃止し、大学院工学研究科新設

1978 年 4 月 金沢大学共同利用施設として複合材料応用研究センターを工学部構内に設置

1982 年 4 月 附属電気エネルギー変換実験施設設置(時限 10 年)

1985 年 4 月 金沢大学複合材料応用研究センター廃止、これの研究を継承する予算措置施設として工学部材料開発研究室設置

1987 年 4 月 総合大学院として自然科学研究科が新設され、博士課程物質科学、生命科学及びシステム科学の各専攻設置

1988 年 4 月

1992 年 3 月

共通講座が大講座制に改組

1992 年 4 月

附属電気エネルギー変換実験施設廃止(時限到来)

附属電磁場制御実験施設設置(時限 10 年)

1997 年 4 月

1998 年 3 月

大学院自然科学研究科の改組に伴い、工学研究科は博士前期課程へ

大学院工学研究科廃止

2002 年 3 月 附属電磁場制御実験施設廃止(時限到来)

2002 年 3 月 自然計測応用研究センター設置(現環日本海環境研究センター)

2003 年 4 月 土木建設工学科と機能機械工学科の技術者教育プログラムが日本技術者教育認定機構(JABEE)から社会の要求水準を満たしていると認定された

2004 年 4 月 自然科学研究科の改組に伴い、工学部教員は同研究科に所属(工学部に併任)となる。

2005~2007 年 “角間南地区”に新校舎竣工、移転

数 学 コ ー ス

物 理 学 コ ー ス

理 工 学 域

金沢大学理学部の歴史は、昭和 24 年(1949)、国立学校設置法の公布による金沢大学の設置に際し、旧制第四高等学校(1894 年設置)および金沢高等師範学校(1944 年設置)を母体にした誕生から始まる。その後の沿革は年代順に次のように要約される。

金沢大学工学部の歴史は、大正9年(1920)に創設された金沢工業学校にはじまり、金沢工業専門学校と改称され、昭和 24 年(1949)国立学校設置法により金沢大学に包括され、金沢大学工学部となる。その後の沿革は年代順に次のように要約される。

2008 年 4 月 理工学域設置

計 算 科 学 コ ー ス■

数 物 科 学 類 P5.6

化 学 コ ー ス■ 応 用 化 学 コ ー ス■

物 質 化 学 類 P7.8

機械システムコース

知 能 機 械 コ ー ス

人 間 機 械 コ ー ス

エネルギー環境コース

機 械 工 学 類 P9.10

電 気 電 子 コ ー ス

情報システムコース

生 命 情 報 コ ー ス■

電 子 情 報 学 類 P11.12

土 木 建 設 コ ー ス

環 境・防 災 コ ー ス

都市デザインコース■

環 境 デ ザ イ ン 学 類 P13.14

生 物 学 コ ー ス

バイオ工学コース

物質循環工学コース

地 球 学 コ ー ス

自 然 シ ス テ ム 学 類 P15.16

バイオ AFM 先端研究センター P17.18

サステナブルエネルギー研究センター P19.20

自然科学研究科の改組に伴い、理学部教員は同研究科に所属(理学部に併任)博士前期課程及び後期課程を改編、前期課程 2専攻増設

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Page 3: KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING...物質化学類 P7.8 機械システムコース 知能機械コース 人間機械コース エネルギー環境コース 機械工学類

理工学域ゾーン

環環環 デザザザ境デ境境境デザ

■ 環日本海環境研究センター  (植物園・臨海実験施設・低レベル放射能実験施設)

■ 学際科学実験センター  (RI理工系研究施設)

植物園は、自然システム学類及び他学類の学生・教員の教育研究の場として利用。実験温室・実験圃場では学生実習用の材料が栽培され、発芽実験や交配実験なども行われている。なお、臨海実験施設は能登半島の能登町に、低レベル放射能実験施設は県内能美市にあり、世界的な研究が行われている。

極低温を利用した教育・研究のための全学共同利用施設で、液体窒素・液体ヘリウムを供給している。数物科学類では絶対零度に限りなく到達することに挑戦している。

理工学の放射性アイソトープを利用した教育・研究に利用され、動植物の遺伝子の構造や発言,極微量物質の分析,地球環境の研究,核反応の研究などが行われている。

■ 極低温研究室

c a m p u s m a p

■ 環境保全センター ■ ハードラボ1~4

実験廃液の収集と処理、処理排水の分析をはじめとする環境保全に関する様々な業務を行い教育研究をバックアップし、キャンパスの安全と環境を守っている。

各種工作関連機器を設置し、工作実習教育・実験装置等の設計製作を通して理工学域の教育研究を支えるとともに、技術者の再教育やものづくりを通した科学技術の啓発などを行っている。

ハードラボ群には、理工学域の教育・研究に必要な大型設備や研究機器が設置され、最先端の研究が行われている。

■ 技術支援センター ■ 里山ゾーン

里山生態系に関する教育研究に利用されるとともに、金沢大学「角間の里山学校」のフィールドとして地域住民にも広く公開されている。

施設

紹介

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数物科学類

金沢大学大学院への接続

□学位:学士(理学)

自然科学研究科 数物科学専攻(前期課程・後期課程)

□資格:所定の単位を修得することにより、中学校教諭一種免許(数学、理科)、高等学校教諭一種免許(数学、理科、情報)

【現代科学の基礎をしっかり学ぶ】

今日では,数学,物理学は,生物,地球科学,化学,情報科学,さらには工学の具体的な問題解決の手法として活躍の場を広げつつあります。「数物科学類」では,これらの周辺領域も視野に入れ,数学,物理学の基礎をしっかりと学ぶことができます。

【数学・物理学・計算科学を一体化した教育研究】

自然科学の基礎学問として密接な関係を持ちつつ発展してきた数学と物理学は,計算機の進歩により誕生した「計算科学」という学問を共有することで 新たな局面を迎えています。「数物科学類」では,これら 3つの科学を統合的に学ぶことができます。

数学関係書庫

取得できる学位・資格

万物は数なり ―ピタゴラス ―

森羅万象の根源に挑む 数学、物理学はあらゆる科学とくに自然科学の基礎をなす学問であり、古くから互いに影響

を及ぼしあいながら発展してきました。さらに今日では、計算機シミュレーションという新し

い研究手段の導入によって、これまで困難とされていた複雑な自然現象の理解に飛躍的な進展

がもたらされています。 数物科学類では、このように 21 世紀の科学として発展を遂げつつあ

る新しい数学、物理学、さらに計算機シミュレーションの魅力を伝える中で、それらの発展に

寄与できる人材、社会のさまざまな分野で活躍できる人材を育成します。

 数学の学習を通して、論理的、抽象的思考力及び洞察力を身につけ、それによって、高度情報社会と言われる現代の、教育、情報、金融を始めとする全ての分野で活躍できる人材の育成を目指します。高校までに身につけた数学の基礎学力をさらに向上させたいという意欲を持つ学生をきめ細かく教育します。

□研究概要 数学は、それ自身独立した学問領域であると同時に、周辺諸分野の問題を取り込み、そしてそれに数学的枠組みを与えることにより、科学全体に大きな影響を与えて来ました。数学コースでは、数学という学問のこの両面性を意識した研究を、各教員がそれぞれの問題意識の下で自由に行っています。

○代数構造、位相構造、幾何構造などの数学の基礎をなす分野 整数論、保型関数論、代数幾何学、位相幾何学、微分幾何学、複素幾何学○解析学の基礎理論とその応用を目指す 関数解析学、微分方程式論、複素解析学、確率解析学、数理物理学、数理生物学

あらゆる物質そこに働く力を探る

コンピュータを駆使して新たな世界を切り拓く

Mathematics and physics Mathematics and physics

数 学 コ ー ス

物 理 学 コ ー ス

計算科学コース

卒業後の進路 大学院進学、公務員中学校・高等学校教諭情報系企業、金融機関など

コンピュータを使った授業

 数学、物理学を中心とした数理科学、自然科学の教育に、プログラミングや数値計算などの計算機教育を有機的に組み合わせることにより、計算機シミュレーションの方法と意義を身につけ、多角的な視点から様々な分野の問題発見・問題解決のできる人材の育成をめざします。

□研究概要 計算科学コースを担当する教員は、数学とその応用をめざす数理科学、および自然科学の根幹である物理学とその周辺分野を含めた物理科学を中心に活発な研究を行っています。従来の数学、物理学の枠にとらわれず、さまざまな分野との相互作用を大切にした学際的な研究をめざしています。

○計算機支援による数理科学の諸問題の解明 離散数学、組合せ数学、数値解析、非線形数学、力学系、数理物理、数理モデル論、 数理ファイナンス○計算機シミュレーションによる自然現象の解明  計算物性物理、計算ナノ科学、計算バイオ科学、計算科学基礎

卒業後の進路 大学院進学、情報系企業、製造業、IT関連企業、中学校・高等学校教諭など

超低温のための核断熱消磁冷凍機

 物理という学問分野の性格上、一つ一つの科目の積み重ねが大事です。基礎概念や法則を、数学を通して理解し、実験の方法やデータの解析法といった、基礎をしっかりと身に付けましょう。知識を習得するだけでなく、自分で考え、発表し、新しい世界に踏み出していける人材の育成を目指しています。

□研究概要 物理では、様々な状態の物質の性質やそこに働く力を探ると共に、物質が究極的に何でできているのかを研究します。様々な現象に対して、既知の知識を元に、理論、実験、計算機シミュレーションを駆使して研究は進められ、物理全体に共通する新たな法則や視点を探しています。絶対零度から数億度まで、素粒子や原子・分子から固体・液体・気体・プラズマ、生物や宇宙まで物理ではあらゆるものが研究対象です。

○理論物理学:素粒子物理学○実験物理学:量子物性物理学、超低温物理学、非線形物理学、宇宙物理学、生物物理学、分子物理学、プラズマ物理学、ナノ物理学、実験物理学基礎、テラヘルツ領域物理学

卒業後の進路 大学院進学、中学校・高等学校教員情報系企業、電気系企業、製造業など

ここがポイント,

数物科学類

POINT

【数学・物理学・計算科学を学ぶ3つのコースで構成】□数学コース/基礎数理の知識の修得を通して、論理的抽象的思考能力及び洞察力を身につけ、教育、情報、金融をはじめ、高度情報化社会の様々な分野で活躍できる能力を育てます。□物理学コース/基礎知識の修得の後、最先端の物理学が理解できる理解力を養います。4年次の研究室におけるセミナー、実験研究を通して、自分で問題を見つけ解決していく能力を育てます。□計算科学コース/計算科学の基礎となる数学,物理学をはじめとする数理科学・自然科学の教育に,数値計算などの計算機教育を有機的に組み合わせることにより,情報科学にかかわる応用数理や計算機シミュレーションの方法と技能を発展させる能力を育てます。

□数学や物理学が好きで、それに取り組む熱意と探究心をもっている人。

□計算機シミュレーションおよびそれを用いた科学研究に興味のある人。

□将来、数学や物理学あるいはその関連分野の研究や教育に携わりたい人。

□基礎科学をじっくりと学び、それを社会の発展に活かしたいと考えている人。

こんな学生の入学を期待します

Such students

教育内容

Kanazaw

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金沢大学 理工学域 数 物 科 学 類

Page 5: KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING...物質化学類 P7.8 機械システムコース 知能機械コース 人間機械コース エネルギー環境コース 機械工学類

c h e m i s t r yc h e m i s t r y

物質化学類

科学的探究心と創造的能力を育む 化学は自然界で起こる様々な現象の原子・分子レベルでの理解から、21 世紀に必要とする

環境に適合した新しい機能性物質の創製、さらに様々な日常の生活を支える化学製品の開発と

製造過程に至るまでの幅広い領域を含んでいます。物質化学類では、化学を通じて人類が自然

と共生しながら持続的に豊かに生きるための科学・科学技術・文化の発展と充実に貢献する

ことができる人材の養成を目標としており、“独自に考える力”と“未知の分野に対する強い探

究心とチャレンジ精神”の旺盛な人の入学を期待します。

金沢大学大学院への接続

□学位:学士(理学又は工学)

自然科学研究科物質化学専攻(博士前期課程)、物質科学専攻(博士後期課程)

□資格:所定の単位を修得することにより、中学校教諭一種免許(理科)、高等学校教諭一種免許(理科,工業)、危険物取扱者(甲種)受験資格

□JABEE(日本技術者教育認定機構)資格※:技術士補、技術士第一次試験免除

取得できる学位・資格

酸素や水に不安定な化合物を窒素でみたした装置内で合成

学生無機化学実験風景溶液中に存在するイオンの質量分析

機能性材料を創製するための新規有機化合物の合成研究

コンピュータによる化学物質のデータ解析とシミュレーション

卒業後の進路 公務員、中学校・高等学校教諭、化学系一般企業、大学院進学など

 優れた研究者を養成するとともに、広範な自然科学の素養をもち、社会の様々な分野でのリーダーとして活躍できる人材の育成を目指しています。特に、物質の性質・構造・反応など原子・分子レベルで解明するための基本原理の探究に挑戦する意欲のある人材の育成を目標にします。

□研究概要 化学コースでは、物質の化学的性質・構造・反応などに関する最も基礎的な原理を解明することを目標にして次に3つのグループに分かれて研究しています。

新しい機能をもった物質を創造する“物質設計”:無機化学・理論化学・錯体化学

分析理論の創造と自然界の元素循環の機能を解明する“物質動態”:分析化学、放射化学

効率的な有機合成反応と生体分子の機能を解明する“物質機能”:有機化学、生物化学

基本原理の探探探究に究に究に究 挑戦戦挑 すすするするする

 原子・分子の世界に根ざした“エコ化学によるものづくり”を教育・研究の基本理念に据え、現在の成熟した高度工業社会を今後も地球規模で持続・発展させることを目指します。この理念の下で行う教育・研究を通して、化学的スキル・思考力と工学的センスを持った応用化学を専門とする研究者・技術者を育成します。

□研究概要 応用化学コースでは、物質の性質や構造および変化の仕方を原子・分子レベルで調べることにより、その本質を究めて応用する化学技術を創造する研究を行っています。

エコ化学でモノヅクリを実践する

化 学 コ ー ス

応用化学コース

3

21

3 高分子を構成する物質の特性と機能発現を解明する“材料創成”:高分子材料化学

2 有用な有機化合物や機能性高分子を創製する“物質反応”:高分子合成化学、精密有機合成化学

1 天然及び合成物質の物性や構造、動態を解明する“物質解析”:溶液物性化学、分析・環境化学

4 高度な機能を有する物質を創製・解析する“機能開発”:機能開発化学、機能材料化学、分子機能解析化学

【入学後,コースの選択が可能】

受験生の皆さんが大学の多様な化学系学科の中からたったひとつを選択するのは難しいことですが,『迷わず受験できる』のが,金沢大学の物質化学類です。入学後,理学系の化学コ一スと工学系の応用化学コ一スを自身の目で確かめたうえで,目的や適性に応じてじっくりと選ぶことができます。

【幅広いカリキュラムで自らに合った目標設計】

他大学では理学部と工学部の化学系学科で取得できる資格やスキルに大きな違いがありますが,幅広い研究分野を網羅した物質化学類では,自分の期待と目標に合わせた将来設計ができます。

ここがポイント,

物質化学類

POINT

【基礎化学と応用化学の融合による教育】基礎化学と応用化学の融合により、化学の基礎から応用まで深く広く学びます。基礎科目群の積み上げ式履修の後、周辺分野を含めた専門科目群により基礎から応用まで幅広い知識を身につけることができます。

【「化学コース」「応用化学コース」向けのカリキュラム】2年進級時に各コースに分かれる経過選択型の履修システムです。初年度に導入科目を配置し、化学系科目、人格形成科目、語学系科目の4カテゴリーから構成される「化学コース」及び「応用化学コース」向けの2種類のカリキュラムを用意して、化学を熟知した健全な研究者・技術者の育成をめざします。

□自然現象の観察と実験に強い興味を持ち、実験を通して創造的に自然に関わりたい人

□独自に考える力と自然に対する好奇心を持ち、発見の感動を味わいたい人

□研究を通して得た成果を社会や自然界へ応用することに意欲がある人

こんな学生の入学を期待します

Such students

教育内容

※応用化学コースのみ

金沢大学 理工学域 物 質 化 学 類

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Page 6: KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING...物質化学類 P7.8 機械システムコース 知能機械コース 人間機械コース エネルギー環境コース 機械工学類

金沢大学大学院への接続

□学位:学士(工学)

自然科学研究科 機械科学専攻(博士前期課程)、システム創成科学専攻(博士後期課程)

□資格:所定の単位を修得することにより、高等学校教諭一種免許(工業)

振動している有限な長さをもつ円柱周りの流れの数値シミュレーション

格子像を観察できる原子間力顕微鏡とその測定結果

障害物を回避して高速に走行する無人自動運転自動車の開発

遠隔操作可能なロボットハンドの制作

骨強度解析シミュレーションによる骨粗鬆患者の背骨の強度診断

健康を常時チェックする携帯型ヘルスモニタリングシステム

低温排熱でも駆動可能なデシカント型プロセスシステム

光電効果で捕集・殺菌する新しい空気クリーン化技術 取得できる学位・資格

メカニカルサイエンスからナノテクノロジーへ

 数学や物理などの工学の基礎となる科目を重視した教育を行います。それにより得られた知識や考え方を駆使して機械の高度化、ナノテク化を図り、新しい機械システムの構築や新たな工学分野を開拓する能力と熱意のある人材育成を目指します。

□特徴的な科目機械設計学、制御工学、熱流体工学、生産工学、機械材料学、固体物理学、確率・統計学、など

□研究キーワードシステムデザイン、メカトロニクス、自然エネルギー、ナノテクノロジー、アドバンスドマテリアル

機械システムコース

Mechanical engineeringMechanical engineering

機械工学類

独創的な機械を設計・製作し、人類に貢献するエンジニアを目指す! 高度化、精密化、情報化、知能化、深化、学際化する我が国の産業全体の技術革新を担い、産

業の基盤となる機械工学分野の基礎学力と高度な専門知識を身に付け、自然や人間社会との調

和を図りつつ、モノづくり工学の持つ社会的使命と責任を果たす、工業・産業の広い分野で活

躍できる機械技術者・研究開発者を育成します。

 そのために、機械工学(モノづくり)への興味と人間支援に対する高い志を持つ人、地球環境

への関心が高く、グローバルな視野と外国語能力の向上に意欲を持つ人、独創性と創造性が豊

かで自ら問題を解決する意欲を持つ人、の入学を期待します。

光テクノロジーからインテリジェントビークルへ

 機械設計論、制御理論などの応用・実践的教育を行います。それにより得られた知識や考え方を基に、ロボティクス、光造形など機械工学における新しい技術分野に果敢に挑戦し、斬新なアイデアを意欲的に創成する人材育成を目指します。

□特徴的な科目ロボット工学、レーザ工学、機械解析工学、応用数理解析、工学戦略論(MOT)など

□研究キーワード知的制御、ロボティクス、インテリジェントビークル、レーザ工学

知能機械コース

ヒューマンテクノロジーから生体工学へ

 人間生活に密接に関わるロボットや医療・健康機器、介護・福祉機器、生体や生物の機能に学ぶ機械デザインなどの教育を通して、人間支援および人間と機械との適合を図る新しい機械技術を創造する人材育成を目指します。

□特徴的な科目人体科学、人間工学、メカトロニクス、生物工学、生体計測、福祉機器など

□研究キーワード生体工学、バイオメカニクス、医用工学、人間支援技術、医療・福祉機器

人間機械コース

エネルギー・環境からエコテクノロジーへ

 新エネルギー、省エネルギー、環境工学、資源循環論、環境マネジメントなどの教育を通して、安全かつ人と社会に優しい機械技術の持続的な発展に貢献する人材育成を目指します。

□特徴的な科目新エネルギー技術、省エネルギー、環境工学、物質循環工学、環境計測学、社会環境法学など

□研究キーワードエネルギー工学、クリーンエネルギー、環境機械、循環型社会、エコマテリアル

エネルギー環境コース

振動 【自分の興味関心で選択できる幅広い専門科目】

ロボット工学,レーザー工学,航空宇宙工学,応用数理解析,熱・流体工学,新エネルギー技術,環境機械,環境計測学,人体科学,医療福祉機器,工学戦略論など非常に広い分野をカバーしているので,専門科目選択の幅が広く,自分の能力や興味を活かしながら高度な専門技術を深めることができます。

【モノづくり工学の発想を実務に活かせる表現能力の養成】

将来,工業・産業の幅広い分野で機械技術者・研究開発者として活躍するために,自分の考えを他者に十分に理解させ説得するプレゼンテーション能力,情報技術の利用能力,国際コミュニケーション能力なども重視しています。

ここがポイント,

機械工学類

POINT

【機械工学類では,下記の事項を重視した教育を実施します。】・教養教育の重視による広い視野と豊かな心をもつ人間性の育成・工学や科学の基礎となる数学・物理学などを重視した基礎教育の実践・設計、計測・制御、材料・加工、熱・流体など機械工学の基幹分野の教育の徹底・課題探求・実践教育を通した、自主性、創造性および協調性の向上と、発表・報告能力と国際的コミュニケーション能力の育成

・基礎学力をベースに機械工学の実践応用に必要なスキルと最新の工学ツールを使う能力・技術倫理についての自覚と、グローバルな視野をもって多面的に考えることができる素養

□機械工学(モノづくり)への興味と人間支援に対する高い志を持つ人

□地球環境への関心が高く、グローバルな視野と外国語能力の向上に意欲を持つ人

□独創性と創造性が豊かで自ら問題を解決する意欲を持つ人

こんな学生の入学を期待します

Such students

教育内容

卒業後の進路 60%以上が大学院に進学、自動車・輸送機器、機械(重機、建設機械、工作機械)、精密機器、電気機器、情報通信関連などモノづくり産業全般

Kanazaw

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金沢大学 理工学域 機 械 工 学 類

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Page 7: KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING...物質化学類 P7.8 機械システムコース 知能機械コース 人間機械コース エネルギー環境コース 機械工学類

electrical AndComputer Engineeringelectrical AndComputer Engineering

電子情報学類

e と c が拓く未来社会~エネルギー・エレクトロニクス・コンピュータからバイオまで~

 本学類が対象とする分野は、大小様々な機器の動作に不可欠なエネルギー・制御・半導体・

集積回路技術、情報産業のインフラであるコンピュータ・通信技術、バイオの花形である生命

情報からなり、相互に強く関連しながら発展している分野です。求める人材は、このような分

野への限りない興味と参加の意欲を持つ学生です。具体的には,数学が得意な人で、積極的に

物理学、数学、生物学の応用に取組みたい人、IT産業に従事したい人、科学実験やコンピュータ

に関心があり、創意工夫をしたい人などです。

金沢大学大学院への接続

□学位:学士(工学)

□資格:所定の単位を修得することにより、高等学校教諭一種免許(工業)、電気主任技術者、第1級陸上無線技術士、電気通信主任技術者の各資格試験の一部が免除

□電気電子コースではJABEE(日本技術者教育認定機構)資格:技術士補、技術士第一次試験免除(予定)

自然科学研究科電子情報科学専攻(博士前期課程)、電子情報科学専攻(博士後期課程)

先端材料科学ラボ棟での紫外線パルスレーザを用いた薄膜電子デバイス作製

取得できる学位・資格

先端科学で切り拓くエネルギー・エレクトロニクス

 電気・情報通信機器、電力、電子部品、コンピュータのみならず機械、化学などの幅広い分野で、創造力を発揮できる電気電子技術者・研究者を育成することが教育目標です。基礎科目の理解から広く応用科目の習得を通して、ナノサイズの素子からマクロな電気電子機器までの電気・磁気的特性を理解し、革新的な電子素子、集積回路、電気・電子機器を創造できる人材を育成します。

□研究概要 地球環境の悪化、天然資源の枯渇、少子高齢化社会の到来、グローバル経済での競争の激化など、様々な問題に直面している現代社会において、エネルギーとエレクトロニクスの重要性は日増しに高まっています。我が国が世界の中でその存在意義を益々高めて行くためには、省エネルギー技術、新エネルギー技術、高機能・高集積電子素子技術の開発が不可欠であり、本コースではそれら技術開発の中枢を担うフロントランナーとして研究を進めています。

電気電子コース

コンピュータで切り拓く新潮流情報科学

 コンピュータ工学を中心として、基礎学力と専門知識を身につけた高度情報化社会を担う情報・通信技術者を育成することが教育目標です。情報システムの基礎となる数学をベースに、情報理論やコンピュータを学ぶとともに、プログラミング技術や集積回路設計技術を習得し、情報通信、コンピュータ、インターネット、電子機器関連の分野で活躍する人材を育成します。

□研究概要 電子化、ディジタル化、マルチメディア化、インテリジェント化、ネットワーク化、グローバル化によって実現される未来型情報化社会に対応できる研究を行っています。離散力学系のカオス /数値シミュレーション /微分幾何学 /複素解析学などの「数学」を基本に、分散並列ソフトウェア /並列計算論 /データベース /音声情報処理 /人間情報工学などの「計算機科学」、画像情報処理 /電磁波工学 /通信ネットワークなどの「情報メディアネットワーク」、多次元ディジタル信号処理 /マイクロエレクトロニクスなどの「情報処理システム」を4本の柱として、基礎と先端技術、及びソフトとハードをバランスよく体系化した研究を進めています。

情報システムコース

情報技術で切り拓くフロンティア生命科学

 ヒトDNAの概要が明らかになり、生命科学は、DNAの暗号から翻訳されるタンパク質の相互作用やそれが作りだすシステムの解明など、いよいよ新時代に入ったといえます。これにより、膨大なゲノム情報をコンピュータ技術によって処理するゲノム情報処理の分野が重要になってきました。本コースでは、コンピュータ技術を駆使して生命科学や人工知能の新しい分野を創造できる人材を育成します。

□研究概要 遺伝子情報や知能情報といった広範囲にわたる生物情報を対象に、計算機を用いた研究を行っています。遺伝子機能発現制御、ヒト個体間DNA配列差異、蛋白質間結合,動物の行動、ロボット制御、人間の認知過程などを対象として、統計的解析、画像解析、データベース、組合せ最適化、学習・推論、判別アルゴリズム、配列アラインメントなどのコンピュータを用いる手法、そして遺伝子工学実験等を駆使して研究を進めています。

生命情報コース

卒業後の進路 ・大学院進学・電気・情報通信機器、精密機器、電力、半導体・電子部品、コンピュータ関連の企業

なでた感触情報をコンピュータで解析することにより飼い主判別を行うペットロボット

情報処理による遺伝子及び蛋白質配列の解析と遺伝子工学実験による検証

【経過選択型により2年次でコースを決定】「電子情報学類」では、経過選択型のコース配置を行っています。1年次では、電気・電子・通信・情報・生命情報など学類共通のコア必修科目を基礎から履修し、2年次以降は3つのコースに分かれて、専門の基礎から応用までを体系的に学びます。各コースは互いに関連し相乗効果を創り出すカリキュラム編成になっています。1年次:共通教育科目のうち数学、物理、化学、生物学系の科目を共通教育基礎科目として必修あるいは選択の形で、さらに専門科目として電子情報生命工学、プログラミング、専門に密着した数学を学類共通の科目として全て必修として学びます。2年次以降:コースに進んだ後は各コースで開講される専門科目を学ぶことにより、IT、電気子、バイオに関連した幅広い産業分野や研究領域に従事できる能力を身につけていきます。

□コンピュータ・通信技術,バイオと情報技術(IT)分野に限りない興味と関心を持つ人

□積極的に数学、物理学、生物学の応用に取り組みたい人

□科学実験やコンピュータに関心があり創意工夫をしたい人

□IT 産業に従事したい

こんな学生の入学を期待します

Such students

【最先端の電子情報科学の探究】

現代の生活に不可欠な携帯電話1つをとっても,さまざまな最先端の電子情報科学の成果が使われています。「電子情報学類」では,さらに新たな技術を創造する人材育成のために,3つのコースで,物理学や数学などの基礎的科目から,専門各分野の科目までを体系的に学んでいきます。

【自分の関心に応じて選択できるカリキュラム】

電気電子系,情報システム,生命情報系の 3つのコースがあり,経過選択制により,2年次にコースを選択しますが,各コースは密接に関連し相乗効果を生むカリキュラム編成になっています。

ここがポイント,

電子情報学類

POINT

教育内容

Kanazaw

a University

11

Kanazaw

a University

12

金沢大学 理工学域 電 子 情 報 学 類

Page 8: KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING...物質化学類 P7.8 機械システムコース 知能機械コース 人間機械コース エネルギー環境コース 機械工学類

environmental designenvironmental design

金沢大学大学院への接続

□学位:学士(工学)

□資格:所定の単位を修得することにより、高等学校教諭一種免許(工業)、技術士補、技術士第二次試験の受験資格(卒業後4年以上の実務を要す)、測量士補、測量士(卒業後1年以上の実務必要)、基礎施工士受験資格(卒業後1年半以上の実務必要)、コンクリート技士受験資格(卒業後2年以上の実務必要)、2級土木施工管理技士受験資格(卒業後1年以上の実務必要)、1級土木施工管理技士受験資格(卒業後3年以上の実務必要)、2級建築士受験資格、1級建築士受験資格(卒業後2年以上の実務必要)

□JABEE(日本技術者教育認定機構)資格

自然科学研究科環境デザイン学専攻(博士前期課程)、環境科学専攻(博士後期課程)

斜面崩壊の模型実験

取得できる学位・資格

環境と共生する社会基盤づくり

 自然環境の特性を把握し、安全で快適な社会基盤施設づくりを行うための計画、設計の理論的学習を行います。また、実験・演習を通して体験的に学ぶことを重視していることから、実際の工事現場の視察、実務経験者による講演、インターンシップによる実務体験なども教育に取り組みます。

□研究概要 本コースの研究分野としては、構造物の設計・施工・維持管理、建設材料の物性の分析・開発、水の流体力学的特性の解明と制御、地盤特性の解明と制御、社会基盤施設のマネジメントの方法、などがあげられる。

安全・安心な生活環境づくり

快適で美しい地球環境づくり

卒業後の進路 公務員、建設業、建設コンサルタント大学院進学など

御影大橋(単弦ローゼ橋)

大気中有害ガス成分の汚染物質の分解実験

 環境を構成する水、大気、地盤及び廃棄物についての科学的な特性と環境制御の理論や技術を授業と演習、実験を通じて学びます。また、地震、雨、風、雪、斜面災害などの自然災害の実態と発生機構及び防災対応技術について理解を深めるとともに、実験や実例などを通して、実態をより深く学びます。

□研究概要 本コースの研究分野としては、水・大気・地盤の性状の解明と制御、地震・風雨雪などによる自然災害の機構の解明と制御、斜面災害の機構の解明と制御、廃棄物の物性の解明と処理手法の開発、その他の防災システムの開発、などがあげられます。

卒業後の進路 公務員、建設コンサルタント、建設業環境機器製造企業、大学院進学など 免震ジョイントの振動実験

都市デザイン支援システムの開発

 地域・都市・建築及び交通の特性を学ぶとともに、それらの計画、設計、デザインの理論的学習と演習を行います。また、実際の地域などを取り上げ、チームによる調査、分析、計画、デザインなどの一連の活動を通して体験的に学びます。

□研究概要 本コースの研究分野としては、都市問題の解明と解決策の探求、交通流動の実態の解明と制御、都市景観の認識構造の解明と形成方法の探求、バリアフリー環境形成の探究、参加型計画の理論とシステム構築、などがあげられます。

卒業後の進路 公務員、建設コンサルタント、建設業住宅関連企業、大学院進学など

ふらっとバス

土木建設コース

環境・防災コース

都市デザインコース

環境デザイン学類

まちづくりから地球環境保全まで 環境デザイン学類の学生は自然科学的な基礎と応用の学問を学び、卒業後は安全で豊かなく

らしを支える社会基盤施設(いわゆる土木構造物)などの計画、設計、建設、維持管理などを担

当します。そのために,理数的な分野はもちろん、人文社会的な分野にも実力があるなど、バ

ランスのとれた学力を有する人を選抜します。また、社会と密接に関わる仕事に携わるため、

人々とのコミュニケーション能力が大切であることから、対話や作文などの能力、自然災害に

対しての関心、幸せや社会貢献への関心、創意工夫の能力などについても評価します。

まちづくり計画などの支援にために情報技術を用いたシステムを開発し、実際の適用を通じて有効性の検証を行っています。

【環境をデザインする3つのコースで構成】「環境デザイン学類」には、3つのコースがあり、経過選択型で3年進級時にいずれかのコースに進みます。また、どのコースでも建築の基本的な内容については、副専攻として学ぶことができます。□土木建設コース:自然環境の特性を把握し、安全で快適な国土空間の創造や社会基盤づくりを行うための計画やデザイン理論などを学びます。□環境・防災コース:環境を構成する水・大気・地盤及び廃棄物についての科学的な特性と環境制御の理論や技術を学びます。また、地震・雨・風・雪・斜面災害などの自然災害の実態と発生機構及び防災対応技術について学びます。□都市デザインコース:地域・都市及び交通システムの特性を理解し、歴史と文化に根ざした活力ある都市の調査・分析・デザインについて学びます。

□創意工夫しながら環境をデザインしてみたい人

□環境問題をはじめとする社会の動きにいつも関心のある人

□理数系科目だけではなく、人文社会系科目にも興味のある人

こんな学生の入学を期待します

Such students

教育内容

【公務員への進路に高い実績】

加賀百万石の歴史・文化・政治の伝統を受継ぐ日本海側の基幹大学として,充実した教育と優れた研究を行っており,常に国家公務員を輩出するとともに,地方公務員試験の合格率は国内最高レベルを誇っています。

【副専攻による履修カリキュラムの充実】

教育カリキュラムにおいては,所属する以外の他の 2コースを副専攻として十分に履修できる工夫がなされています。また,どのコースに属していても,建築の初歩的な知識を学ぶための副専攻コースを履修することができます。

ここがポイント,

環境デザイン学類

POINT

Kanazaw

a University

14

金沢大学 理工学域 環境デザイン学類

Kanazaw

a University

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Page 9: KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING...物質化学類 P7.8 機械システムコース 知能機械コース 人間機械コース エネルギー環境コース 機械工学類

【実験・演習を重視した各コースの専門教育】実験や演習に重点を置いた専門教育を行い、自主性、創造性、協調性を育てます。さらに、プレゼンテーション能力の向上をめざす指導により、自然の本質を追求し、その成果を豊かな暮らしに応用できる創造性あふれる科学者やエンジニア、教育者の育成をめざしています。□生物学コース:生物を多面的に探求し、分子・細胞から個体・生態系まで生物学の基盤分野について幅広い教育を行います。□バイオ工学コース:工学的知識を基盤とし、生物工学の幅広い知識と高い問題解決能力を合わせもつ技術者を育てます。□物質循環工学コース:化学工業におけるさまざまな問題や課題を工学的に解決する能力を身につけます。□地球学コース:地球の内部、水圏・大気環境、生命体などについて、実験・実習・野外調査に重点を置いた教育を行います。

□理系科目が好きで、実験や調査などにも興味があり、学習意欲のある人□自然科学に興味を持ち、探求心、独創性、創造性豊かな人□地球・生物・物質科学の分野で、専門家及び教育者の道に進みたい人□環境・バイオサイエンス・材料分野で活躍したい人□グローバルな視点を持ち、世界的に活躍したい人

こんな学生の入学を期待します

Such students

【「理学」「工学」を融合した新分野でワクワク体験】

生物・人間・物質・地球という多様でダイナミックなシステムを相手に,『理学』と『工学』が融合した新しい知識と技術を生み出すワクワクするような体験ができます。ここには,21 世紀の科学・技術のニーズに対応した生物学・バイオ工学・物質工学・地球科学,そして環境科学という宝の山があります。

【探求の対象は,あらゆる自然システム】

生物・人間・物質・地球で形成される系を自然システムとしてとらえます。そして,その中で絶えず影響しあう生命・物質・エネルギーのナノスケールから宇宙まで,さらにフェムト秒から 100 億年にいたる空間・時間での自然科学的事象について学びます。その対象は無限大です。

ここがポイント,

自然システム学類

POINT

教育内容

金沢大学大学院への接続

□学位:学士(理学又は工学)

生物学コース:自然科学研究科 自然システム学専攻(博士前期課程)、生命科学専攻(博士後期課程)バイオ工学・物質循環工学コース:自然科学研究科 自然システム学専攻(博士前期課程)、物質科学専攻(博士後期課程)地球学コース:自然科学研究科 自然システム学専攻(博士前期課程)、環境科学専攻(博士後期課程)

□資格:所定の単位を履修することにより、

 生物学コース・地球学コース:中学校教諭一種免許(理科)、高等学校教諭一種免許(理科)

 バイオ工学・物質循環工学コース:高等学校教諭一種免許(工業)、安全管理者(労働安全衛生法)、危険物取扱者(甲種)受験資格、JABEE 資格:技術士補、技術士第一次試験免除

金沢大学敷地内にある里山での生態実習風景

取得できる学位・資格

分子・細胞から個体・社会までがターゲット

 さまざまな生物学の基礎分野を学ぶとともに、多くの実験・実習を通して分子・細胞から個体・社会(集団)まで生物の実物に接し、生物学の基礎教育を徹底します。また、創意と工夫を培い、個性を伸ばすことに重点を置いた少人数教育を実施します。

生 物 学 コ ー ス

バイオと工学の融合による次世代“もの作り”

○自然史:植物自然史、生態学、海洋生物多様性学、進化原生生物学○生命機構:植物生理生化学、生体分子生理学、遺伝学、進化発生学、発生生物学

バイオ工学コース

モノづくりの中核を担う化学エンジニアに!物質循環工学コース

広大なる時空間 ̶ 生きている惑星「地球」.遥かなる過去から未来に向けて地 球 学 コ ー ス

卒業後の進路 大学院進学、公務員、中学校教諭高等学校教諭、製薬・食品関連企業など

n a t u r a l s y s t e mn a t u r a l s y s t e m

自然システム学類

創造性あふれるサイエンティスト・エンジニアをめざす 私たちは、生物・人間・物質・地球で形成される系を自然システムとして捉え、生物学・バ

イオ工学・物質工学・地球科学の複合的観点から自然を理解することをめざしています。また、

これらのシステムの基本を追求する研究者、その成果を人々の豊かな生活の実現に応用できる

エンジニア、及びこれらの知識の普及や人材育成に貢献できる教育者を育成します。そのため

に、自然システム学類では、自然科学やモノづくりに興味をもち、探究心・独創性豊かな人たち、

また実験や野外調査が好きで、生命、環境、地球全体のことに広く問題意識をもった人たちの

入学を期待しています。

□研究概要 生物学コースを担当する教員は、バクテリアから動物まで様々な材料を使い、自由な発想のもと特色ある研究を展開しています。コースには自然史、生命機構の二大分野があり、互いに協力しながら研究を進めています。

キノコ菌子体のバイオリアクター培養

 21世紀の社会における物質生産、材料、生命・福祉、地球環境(資源、環境保全、エネルギー)などの課題を、工学的な物質工学を基礎学問に、バイオテクノロジーの知識を駆使して解決できる技術者・研究者を育成します。

○生物機能性材料の開発:タンパク質工学、遺伝子工学、ナノテクノロジー○生物による環境浄化技術:生物化学工学、微生物工学、培養工学、環境工学

○医療分野へのバイオ工学の応用:分子生物学・細胞工学

卒業後の進路 大学院進学、食品、化学製品、医薬品医療器具関連の製造企業など

□研究概要 バイオ工学コースの担当教員は、生物が持つ不思議な機能を工学的に応用する(デザインする)考えを基本概念にしています。この基本概念のもと、医療、環境、食品分野に関連する応用研究を行っています。

超臨界CO2 による有害有機化合物の抽出実験

 化学工業における様々な問題や課題を工学的に解決する能力・技術の修得を目的とし、物質の循環やエネルギーの有効利用などの総合的観点から“モノづくり”を担当して循環型社会に貢献できる化学技術者、研究者を育成します。

○多種多様な物質の特性解析、新規機能性材料の創製、効率的生産プロセスの開発、環境動態評価とモデリング――物理化学、反応工学、移動現象論、単位操作、マテリアルサイエンス、環境システム工学、フォーミュレーション

○鉱物学・結晶学(天然素材・物質の性質を原子レベルで解析)

○岩石学・火山学(マントル物質の性質解明と地球深部の挙動理解;火山災害の調査)

○地質学・古生物学・古環境学(地層や化石から過去の環境を解読し将来の環境変化を予測;化石生物の進化)

○地球年代測定(放射性物質の性質を利用して様々な物質の形成年代を決定)

○地球物理学(地震波の解析、重力測定を通じた地下構造の解明、擬似実験による固体地球の理解)○水文地形環境学(湖沼堆積物から数十~数千年の過去の気候を解明)

○地球環境学(大気、水、土壌、バクテリア試料を世界各地から採集、地域環境を理解)

卒業後の進路 大学院進学、企業(化学、材料、食品、製薬金属、設備、機械、情報等)、公務員など

□研究概要 物質循環工学コースでは、モノづくりの過程で起こる物質の変化や熱と物質の移動を詳細に解明することにより、環境にやさしい高機能な材料の開発、省資源・省エネルギー的な物質生産プロセスの設計、また、汚染された土壌・水・空気環境の浄化と再生を図る研究などを行っています。

恐竜が絶滅した白亜紀末の大量絶滅直後の地層(イタリア)

 固体地球の地下深部に始まり地表付近の気候や水圏環境、それを取り巻く大気、それら環境に生きる生命の進化,更に惑星としての地球の姿までを、数千~数十億年という長大な時間を対象に考えたり、一方では数日の変遷に注目する。「様々な時間的・空間的視野で環境現象を理解する」能力を身につける。

卒業後の進路 大学院進学、中高校理科教員、公務員、地質・環境、教育・教材、情報関連企業など

以下のグループによる研究・教育が行われる

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金沢大学 理工学域 自然システム学類

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Page 10: KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING...物質化学類 P7.8 機械システムコース 知能機械コース 人間機械コース エネルギー環境コース 機械工学類

Research CenterBio AFM Frontier Research Centerバイオ AFM 先端研究センター

本研究センターは、金沢大学発の世界をリードする革新的原子間力顕微鏡(AFM)技術を使ったバイオ研究と次世代の AFM 技術の開発を推進するために、2010 年 10 月 1日に設立されました。本研究センターは、“高速AFM研究開発部門”、“超解像AFM研究開発部門”、“イメージング研究部門”、“分子・細胞研究部門”の4つの研究部門からなり、“緊密な連携”と “明確な目標”のもとにバイオAFM研究という先端的研究分野を開拓します。また、国内外との共同研究も積極的に推進し、バイオAFM 分野の世界的研究拠点の形成を目指します。このセンター設立は、金沢大学における研究活動を更に強化するために金沢大学が採る主要な戦略の一つです。

High-speed AFM R&D Division

我々は、原子間力顕微鏡の走査速度を飛躍的に高め、世界最高性能の高速原子間力顕微鏡(高速AFM)を開発しました。この技術革新により、生命科学が切望していた観察、すなわち、“機能している生体分子の構造とダイナミクスを高い空間時間分解能で同時に観察すること” が可能となりました。本部門では現在、光学顕微鏡と融合させた高速AFMや、細胞内を観察できる透視型高速AFMといった次世代の高速AFM技術をさらに開発しています。また、メーカーと協力して、確立させた高速AFM装置を市販化する活動も行っています。

■キーワード:高速AFM,光学-AFM融合システム,透視型高速AFM

■生命現象の解明に資する装置の開発

高速AFMの装置

高速 AFM 研究開発部門 Super-resolution AFM R&D Division

我々は、超低ノイズカンチレバー変位計を開発することで、FM-AFM(周波数変調 AFM)による液中原子分解能観察を世界で初めて可能としました。 この技術革新により、生体分子のサブナノスケール構造を液中で直接可視化できるようになったのです。本部門では現在、液中 FM-AFMのさらなる性能改善に取り組むとともに、その生物学的応用の可能性について精力的に研究を行っています。また、様々な研究分野において液中FM-AFMが利用可能となるように、国内外のSPM(走査型探針顕微鏡)メーカーとの共同研究も積極的に推進しています。

■キーワード:高速FM-AFM, 超解像FM-AFM

■原子/分子レベルの解析のための技術開発

超解像 AFM 研究開発部門

Imaging Research Division

本部門では、高速原子間力顕微鏡(高速 AFM)と超解像液中AFMを使って、生体分子の構造とダイナミクスを研究しています。高速AFMは機能している分子の構造とダイナミクスの同時記録を可能とするので、どのように生体分子が働くかの直接的な理解を可能とします。また、超解像液中AFMは、αヘリックスやβシートといったタンパク質の2次構造をも観察可能であり、タンパク質の構造と機能の関係をより詳細に調べることができます。細胞に適用可能な高速AFMが完成したら、細胞のAFM観察も行う予定です。

■キーワード:生体分子のダイナミクス,タンパク質の詳細構造,細胞のダイナミクス

■1分子レベルでの生命現象の解明

イメージング研究部門

光応答するバクテリオロドプシン 歩くミオシンV

Molecule & Cell Research Division

多くのバクテリアは、細胞内にタンパク質や膜小胞でかたちづくられた超分子複合体をもち、細胞の形や分裂、染色体の娘細胞への分配などのはたらきを担っています。私たちは、磁性細菌とよばれる磁気を感知できる細菌の原核細胞オルガネラ「マグネトソーム」の構造や機能の解明を目的に研究を行っています。本研究部門では、バイオAFMを用いた、分子生物学的、細胞生物学的現象の解明を目指し、バイオAFMのための生物試料の開発を行います。

■キーワード:タンパク質構造, 遺伝子工学, 生細胞イメージング, 原核細胞オルガネラ, 細胞間シグナル伝達のダイナミクス

■バイオ AFM研究のための生物現象・試料の開拓

分子・細胞研究部門

マイカ表面のFM-AFM像

X

YZ

0.78

nm

Mica

4 nm

Bulk water

Hydration layer

Water

マイカ-水界面の超解像3Dイメージ

1nm

磁性細菌 マグネトソーム

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Page 11: KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING...物質化学類 P7.8 機械システムコース 知能機械コース 人間機械コース エネルギー環境コース 機械工学類

e Energy and Technologyサステナブルエネルギー研究センター(RSET)

Division of Carbon Circulation Technology

火力発電や製鉄所など,二酸化炭素集中排出源からの CO2を効率的に回収する方法を検討する。同時に排出される排熱や副産物に対しては,排熱の有効利用手段,藻類を利用した海洋バイオマス・エネルギー生産に取り組み,それらを統合した低環境負荷型の炭素循環システムを構築する。

■取組課題の概要

炭素循環技術部門

Division of Energy and Environmental Materials

新しい概念である「非平衡・重相極限プラズマ」の物性解明と制御手法の開発を通して、電気エネルギー高度利用のための機能性大電流アーク遮断器、アークプラズマ切断機、核融合炉や宇宙飛翔体用超高耐熱材料等の要素技術開発を行うと伴に、多機能ナノ粒子大量生成や材料創製、環境負荷の小さいグリーンプロセスのための応用技術の開発を行う。

■取組課題の概要

エネルギー・環境材料部門

Research Center for

現代の豊かな暮らしは,莫大なエネルギー消費の上に成り立っています。使えばおしまいの化石燃料を用いる火力発電や,東日本大震災で安全神話が崩れた原子力発電は,次世代社会を支える主たるエネルギー生産技術とはなり得ません。平成23年4月1日に開設されたRSETは,第1部門:有機薄膜太陽電池,第2部門:自然エネルギー活用,第3部門:炭素循環技術,第4部門:エネルギー・環境材料,第5部門:バイオマス利用の5部門から構成されており,国・地域を問わずどこにでも存在する風力や太陽光などの再生可能エネルギー,北陸の豊かな自然が生み出すバイオマスなどの廃棄エネルギーをもとに,地域で独自に生産しその地域で消費する,いわゆる“地産地消型”のエネルギーの効率的変換・創成・再資源化などを推進します。言い換えると,中央集権型エネルギーでは無く,個々にある程度独立してエネルギーを確保し維持できる地方分権型とする基盤技術の確立がRSET設立主旨であります。このような工学的見地に立った教育研究を通して,安全で持続可能なエネルギー生産技術による循環型社会を構築するためのグリーンイノベーションの核となる研究拠点として,世界・日本・地域の幅広い各階層においての貢献を目指します。

Division of Renewable Energy

高効率・低騒音な風力発電システム,都市部に配置できる小水力発電システム,様々なバイオ燃料に対応できる効率重視型燃焼システムの開発を行う。これらを組みあわせて,自然エネルギーの変動を補完した小規模分散型電源システムを確立し,環境や景観に配慮した地産地消型自然エネルギー活用技術の開発を行う。

■取組課題の概要

自然エネルギー活用部門

Division of Organic Solar Cells

金沢大学発の高耐久性逆型有機薄膜太陽電池の潜在能力を実用レベルまで高めることを目指し,新規有機材料に関する基礎研究を強力に推進するとともに,大気中かつエネルギー消費を格段に抑制した製造プロセス開発を行い,高性能なフィルム状の逆型有機薄膜太陽電池を完成させる道筋を明らかにする。

■取組課題の概要

有機薄膜太陽電池部門

Division of Unutilized Biomass Energy

里山里海と隣接した都市に立地している金沢大学の地理的特徴を背景として,地域資源としての未利用バイオマスの処理に関する個別の技術開発を,地域,企業,行政との連携により推進するともに,利用目的・需要に応じた技術選択,バイオマス使用量の拡大に伴って発生する環境負荷の軽減に配慮した環境システムの最適化を目標とする。

■取組課題の概要

バイオマス利用部門

海洋バイオマス生産石炭灰の活用

CO2 分離回収排熱利用

グリーンエネルギー化

貯留・原料化

カーボンニュートラル

石炭火力発電所

大学間共同研究基礎物性研究

産学共同研究応用研究

非平衡重相極限構造プラズマ

大電流遮断器 機能性材料創製

電力輸送

プラズマ切断機

材料加工

核融合炉ダイバータ

エネルギー

薄膜・ナノ材料

メタン発酵・炭化

藻油生産

発酵熱利用

バイオマス燃焼

バイオエタノール

技術選択

組合せ

最適化

利用技術の開発 システムの最適化

未利用系バイオマス

発熱

異分野融合による応用基礎研究の推進

逆型有機薄膜太陽電池

材料開発 プロセス開発

高効率化長寿命化大面積化フレキシブル化

AuPEDOT:PSSActive layerTiOxITO

Glass or PET

e-hν

カーテン 窓 車のボディ 屋根

出力変動補完用燃焼システムの開発

風力・小水力発電システムの開発

スマートシティー

余剰電力

Spray of fuel Injector

H2,O2

安定した電力

変動補完

熱・回収利用

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Page 12: KANAZAWA UNIVERSITY SCIENCE and ENGINEERING...物質化学類 P7.8 機械システムコース 知能機械コース 人間機械コース エネルギー環境コース 機械工学類

g r a d u a t e s c h o o l自然科学研究科の紹介

 自然科学研究科は,博士前期(修士2年)及び博士後期(博士3年)の課程を置き,5年一貫の教育が可能な区分制大学院です。現在,博士前期課程6専攻,博士後期課程6専攻で構成され,設立理念の「独立性」,「総合性」,「学際性」及び「地域性」に基づき,既存の学問領域の区分を越えた横断的な新しい学問分野の教育・研究を目指しています。  また,21世紀,科学・技術立国を目指す我が国において,学際性,総合性に富み,創造性豊かな高度の技術者・研究者等を養成すること,並びに創造的科学技術の基盤となる基礎科学分野の抜本的な強化・充実を図り,知的資産の蓄積を促進することも自然科学研究科の使命です。 学域・学類に続く博士前期課程は,理学・工学にかかる自然科学系分野で,学類での基礎教育を発展させて「総合性」,「学際性」に富んだ職業人と研究者を養成するとともに,さらに「独創性」豊かな高度な研究者の養成を目的とする博士後期課程への基礎課程としての色彩をもつ教育が行われます。

大 学 院J o b h u n t i n g

理工学域卒業生の進路進 路

概 要就職及び進学状況(平成 23 年度卒業生)

数物科学類

数物科学類

物質化学類

機械工学類

電子情報学類

環境デザイン学類

自然システム学類

■数学コース■物理学コース■計算科学コース

■数学コース■物理学コース■計算科学コース

数物科学専攻(56)

博士前期課程(377)理工学域(学士課程) 博士後期課程(103)

数物科学専攻(13)

電子情報科学専攻(67) 電子情報科学専攻(15)

環境デザイン学専攻(40)

自然システム学専攻(67)

環境科学専攻(21)

物質科学専攻(17)

物質化学専攻(57)

システム創成科学専攻(21)

機械科学専攻(90)

■化学コース■応用化学コース

■機械システムコース■知能機械コース■人間機械コース■エネルギー環境コース

■生物学コース■バイオ工学コース■物質循環工学コース■地球学コース

■生命システムコース■バイオ工学コース■化学工学コース■地球環境学コース

■電気電子コース■情報システムコース■生命情報コース

■土木建設コース■環境・防災コース■都市デザインコース

生命科学専攻(16)

■化学コース■応用化学コース

■機能機械コース■環境・人間機械コース

自然科学研究科博士前期課程・博士後期課程の専攻

物質化学類

53 63

27 176 4 4 3

機械工学類 電子情報学類

102 69

26 247 3 3 1

環境デザイン学類 自然システム学類

26 71

39 287 2 4 1

就職

進学(金沢大学大学院)

進学(他大学大学院)

その他

( )内は入学定員

Kanazaw

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22

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21