light trapping stimulation

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Simulation parame t e r ¾ Beam : AM 1.5 (100 mW/cm 2 ) ¾ N layer thickness : 0.5 [Pm] ¾ P + layer thickness : 1.0 [Pm] ¾ N doping : 10 19 [cm -3 ] ¾ P doping : 10 16 [cm -3 ] ¾ P + doping : 10 19 [cm -3 ] ¾ Surface recombination velocity Hole : 1000 [cm/s] Electron : 1000 [cm/s] ¾ Si wafer thickness : 300 [Pm] ¾ SiN layer thickness : 0.07 [Pm] ナノインプリントによる表面テクスチャ構造を有した Si 太陽電池の光散乱シミュレーション Light-Trapping Simulation in Nanoimprint e d-Te xtur e d Si Solar C e ll 奈良先端科大 1 CREST 2 吉永 征矢 1 ,石河 泰明 1, 2 ,荒木慎司 1 ,浦岡 行治 1, 2 NAIST 1 CREST 2 Se iya Yoshinaga 1 , Yasuaki I s hikawa 1, 2 , Shinji Araki 1 and Yukiharu Uraoka 1, 2 E-mail: y-se iya@ms. nai st . jp 【背景・目的】 太陽電池の高効率化において、基板の表面反射を抑えることは必要不可欠である。 従来の Si 太陽電池では、アルカリ溶液を用いたウェットエッチングによりマイクロピラミッド構造を 形成し反射防止膜を堆積することで表面反射抑制を行っている。我々は、ゲル溶液を用いた Gel-Nanoimprint 技術による無機材料(例:ZnO)のナノ構造形成技術を開発し、作製したパターンのサイ ズエラーを 3%以下にする技術開発に成功している[1]。この技術により様々な無機材料をほぼ設計通 りの形状を持った構造で Si 基板をエッチングすることなく表面に作製することができる。 Nanoimprinted-texture 構造による表面反射防止を行い、従来 etched-texture 構造の Si 太陽電池特性を上 回る素子を実現する初段階として、本研究では、シミュレーションによる構造比較・最適化を行った。 【検討方法】 2 次元デバイスシミュレーターATLAS(Silvaco)を使用し、ウェットエッチングにより 出来る etched-texture 構造と、ZnO 膜で同様のマイクロピラミッド構造を平坦な基板上に作製した Nanoimprinted-texture 構造の比較を行った。光照射モデルは Ray trace モデルと FDTD モデルの両方を使 用した。従来の構造と本研究の構造を比較し、電流電圧特性、反射率、分光感度特性、光生成キャリ ア密度分布を評価し検証した。 【結果】 本研究のシミュレーション構造を Fig.1 に示す。始めに本研究の構造がマイクロピラミッ ド構造の働きをしているか確認するため Ray trace モデルを使用し、マイクロピラミッドの高さを 700 nm、幅を 1000 nm とした本研究の構造と平坦な Si 基板上に反射防止膜である SiN を堆積させた太陽電 池との比較を行った。 Fig.2 I-V 特性を示す。解析の結果、 Nanoimprinted-texture 構造の方が SiN を堆 積させた構造より変換効率が高いという結果が得られた(18.220.0%)。Nanoimprinted-texture 構造が 効果的な反射防止抑制構造として機能していると考えられる。従来の構造である etched-texture 構造と の比較、サブミクロン構造領域における FDTD モデルでの構造比較については当日報告する。 【参考文献】 [1] S. Araki et al . Proc. AMFPD (2012) pp.29-32. Fig.1 本研究の表面構造 Fig.2 I-V 特性 Electrode ZnO p-Si n-Si ZnO AR Si 第 60 回応用物理学会春季学術講演会 講演予稿集(2013 春 神奈川工科大学) Ⓒ 2013 年 応用物理学会 縈緫苆綋罓縑綋縑 緱縠綋緱緱繮

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Light trapping Stimulation

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Page 1: Light trapping Stimulation

Simulation parameter Beam : AM 1.5 (100 mW/cm2) N layer thickness : 0.5 [ m] P+ layer thickness : 1.0 [ m] N doping : 1019 [cm-3] P doping : 1016 [cm-3] P+ doping : 1019 [cm-3] Surface recombination velocity

Hole : 1000 [cm/s] Electron : 1000 [cm/s]

Si wafer thickness : 300 [ m] SiN layer thickness : 0.07 [ m]

ナノインプリントによる表面テクスチャ構造を有した

Si太陽電池の光散乱シミュレーション

Light-Trapping Simulation in Nanoimprinted-Textured Si Solar C ell

奈良先端科大 1,CR EST2 ○吉永 征矢 1,石河 泰明 1, 2,荒木慎司 1,浦岡 行治 1, 2

N A IST 1,C R EST2 Seiya Yoshinaga1, Yasuaki Ishikawa1, 2, Shinj i A raki1 and Yukiharu Uraoka1, 2

E-mail: [email protected]. jp

【背景・目的】 太陽電池の高効率化において、基板の表面反射を抑えることは必要不可欠である。

従来の Si太陽電池では、アルカリ溶液を用いたウェットエッチングによりマイクロピラミッド構造を

形成し反射防止膜を堆積することで表面反射抑制を行っている。我々は、ゲル溶液を用いた

Gel-Nanoimprint技術による無機材料(例:ZnO)のナノ構造形成技術を開発し、作製したパターンのサイ

ズエラーを 3%以下にする技術開発に成功している[1]。この技術により様々な無機材料をほぼ設計通

りの形状を持った構造で Si 基板をエッチングすることなく表面に作製することができる。

Nanoimprinted-texture 構造による表面反射防止を行い、従来 etched-texture構造の Si 太陽電池特性を上

回る素子を実現する初段階として、本研究では、シミュレーションによる構造比較・最適化を行った。

【検討方法】 2次元デバイスシミュレーターATLAS(Silvaco)を使用し、ウェットエッチングにより

出来る etched-texture 構造と、ZnO 膜で同様のマイクロピラミッド構造を平坦な基板上に作製した

Nanoimprinted-texture構造の比較を行った。光照射モデルは Ray traceモデルと FDTDモデルの両方を使

用した。従来の構造と本研究の構造を比較し、電流電圧特性、反射率、分光感度特性、光生成キャリ

ア密度分布を評価し検証した。

【結果】 本研究のシミュレーション構造を Fig.1 に示す。始めに本研究の構造がマイクロピラミッ

ド構造の働きをしているか確認するため Ray traceモデルを使用し、マイクロピラミッドの高さを 700

nm、幅を 1000 nmとした本研究の構造と平坦な Si基板上に反射防止膜である SiNを堆積させた太陽電

池との比較を行った。Fig.2に I-V特性を示す。解析の結果、Nanoimprinted-texture構造の方が SiNを堆

積させた構造より変換効率が高いという結果が得られた(18.2→20.0%)。Nanoimprinted-texture 構造が

効果的な反射防止抑制構造として機能していると考えられる。従来の構造である etched-texture構造と

の比較、サブミクロン構造領域における FDTDモデルでの構造比較については当日報告する。

【参考文献】

[1] S. Araki et al. Proc. AMFPD (2012) pp.29-32.

Fig.1 本研究の表面構造 Fig.2 I-V特性

Electrode ZnO

p-Si

n-Si

ZnO AR Si

第 60回応用物理学会春季学術講演会 講演予稿集(2013 春 神奈川工科大学)

Ⓒ 2013 年 応用物理学会