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Microsoft Excel 2013 Excel のグラフ機能 Excel2013 のグラフ機能はそれまでのバージョンから大きく変更されました。リボ ンのボタンや書式設定のダイアログ画面が、グラフ右に表示するボタンやシート右側 の書式設定に統一されました。これまで不自由なく Excel を使用していた人も、本冊子 にてこれらの変更を確認してください。

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  • Microsoft Excel 2013

    Excel のグラフ機能

    Excel2013 のグラフ機能はそれまでのバージョンから大きく変更されました。リボ

    ンのボタンや書式設定のダイアログ画面が、グラフ右に表示するボタンやシート右側

    の書式設定に統一されました。これまで不自由なく Excel を使用していた人も、本冊子

    にてこれらの変更を確認してください。

  • Microsoft Excel 2013 目次 本冊子は第 8 章グラフ機能のみを掲載しています

    1 Microsoft Excel の概要 1

    1.1Excel の機能 1

    1.2 始めて学習する人のために 1

    1.3 Excel の起動画面 1

    2 セル範囲とマウスポインタ 2

    2.1 アクティブセル 2

    2.2 セル番地 2

    2.3 連続したセルの範囲指定 2

    2.4 離れたセルの範囲指定 4

    3 リボンの操作 5

    3.1 Office ボタン 5

    3.2 ボタン「元に戻す」 6

    3.3 リボン「ホーム」 6

    4 データ入力 7

    4.1 データ入力方法 7

    4.2 データ入力での操作 7

    4.3 セルデータの消去と削除 8

    5 セル書式 9

    5.1 セルの表示形式 9

    5.2 表示形式の設定 9

    5.3 罫線(けいせん) 10

    5.4 セルのコピーと移動 12

    6 数式の入力 13

    6.1 計算式の入力 13

    6.2 演算子 14

    6.3 相対セル番地と絶対セル番地 15

    6.4 絶対セル番地の指定方法 15

    6.5 関数 16

    6.6 関数の選択 16

    6.7 合計関数の入力手順 17

    6.8 オート SUM の操作手順 18

    6.9 関数の挿入 19

    6.10 関数の直接入力と

    オートコンプリート機能 19

    6.11 関数の引数と数式 19

    6.12 式の複合と数式バーの役割 20

    参考 6.1 関数の入力とセル小数部表示 21

    参考 6.2 エラー表示 22

    1)表示エラー 22

    2)循環参照 23

    7 主な関数の入力手順 25

    7.1 合計 SUM オート SUM 数学関数 25

    7.2 整数化 INT 数学関数 25

    7.3 条件別処理 IF 論理関数 25

    7.4 順位を求める RANK 統計関数 26

    7.5 表の参照 VLOOKUP 検索行列関数 27

    8 グラフの作成 29

    8.1 グラフの種類 29

    8.2 グラフの要素 29

    8.3 グラフの作成の手順 30

    8.4 グラフの編集 31

    実習 グラフの編集 32

    1)タイトルの挿入 32

    2)立体(3-D)の回転 33

    3)各種要素の設定 32

    8.5 グラフの応用 34

    8.6 二軸グラフの作成 35

    課題 2 軸グラフ 35

    応用課題 1 36

    1.データ系列の書式設定 36

    2.第 2 軸の表示 37

    3.西暦折れ線グラフの削除 37

    4.横軸ラベルの編集 37

    5.軸ラベルの追加 38

    6.軸ラベルの書式設定 38

    7.グラフオプション 39

    8.グラフ要素とまとめ 39

    8.7 平均と標準偏差 40

    標準偏差について 40

    演習 誤差範囲の活用 40

    1)平均と標準偏差の計算 40

    2)平均のグラフ 41

    3)誤差範囲要素追加 41

    9 Excel のデータベース機能 43

    9.1Excel のデータベース 43

    9.2 並べ替え 43

    ■演習 9-1 データの並べ替え 44

    ■演習 9.2 複数項目で並べ替え 44

    9.3 フィルタ機能 46

    ■演習 9.3 フィルタ機能 46

    9.4 その他のデータベース機能 47

    実習 在庫管理 48

  • 29

    8 グラフの作成

    Excel には多彩なグラフを作成する機能があります。よく使用される棒グラフや線グラフから、3D

    立体形式、株式チャートなども用意されています。簡単な操作で訴求力のあるグラフが作成できますが、

    データとグラフの特徴をよく理解して、グラフを作成してください。Excle で作成したグラフは、画像

    データとして Word にも貼り付けることができます。

    8.1 グラフの種類

    グラフは 11 種類用意されています。棒グラフや円グラフでは立体(3D)表現も可能です。図 8.1 はリ

    ボン「挿入」にあるグラフの種類の一部です。また、グラフを選択して表示される「レイアウト」では、

    マウスでポイントするだけでグラフレイアウトを見ることができます。

    図 8.1 グラフサンプル

    8.2 グラフの要素

    グラフにはデータ元の範囲、軸目盛り、凡例などの要素があります。書式を設定するときに必要です

    ので、名称も理解してください。

    図 8.2 グラフの要素(名称)

    タイトル

    横(項目)軸

    縦(値)軸 凡例 系列 目盛線

    グラフエリア グラフ全体のエリア

    プロットエリア

  • 30

    8.3 グラフの作成の手順

    グラフは次の順で作成します。

    1)グラフの元データ(表)を選択する

    表の中をクリックする(アクティブセルが表の中にある)

    2)リボン「挿入」の「グラフ」からグラフの種類を選択する

    全ての種類を確認するときはグラフ右下の「すべてのグラフを表示」をクリックして一覧表示とする

    3)編集

    グラフの要素(タイトル、軸、凡例等)の書式を設定する

    リボン「グラフ」の「レイアウト」でラベルや軸、背景などを選択して書式設定

    実習 立体棒グラフの作成

    図 8.3 グラフの作成手順(実習)

    ①グラフ元データの指定 (グラフの範囲をクリックする)

    ②グラフの種類選択 リボン「挿入」→「縦棒」→「3-D」クリック

    1月

    3月

    0

    200

    400

    600

    グラフタイトル

    1月 2月 3月 4月

    グラフ描画

    縦棒グラフ 横棒グラフ

    折れ線グラフ

    円グラフ

    すべてのグラフを表示する

  • 31

    8.4 グラフの編集

    グラフはシートに「オブジェクト」として配置されます。たて横のサイズはグラフを囲む線をドラッ

    グすることで変更できます。タイトルや項目軸などは、グラフを選択すると表示される「グラフツール」

    の「デザイン」→「グラフ要素の追加」や「レイアウト」で視覚的に変更できます。「ラベル」や「軸」

    でグラフの表示形式を、「背景」でグラフのレイアウトなどが設定できます。「現在の選択」ではグラフ

    のどの要素を選択しているか表示がありますので、数値データの系列(例えば 1 月東京の売上)など、グ

    ラフの部分も選択設定が可能です。

    図 8.4 グラフオブジェクトを選択すると表示される「グラフツール」リボン

    グラフを描画すると、自動でグラフが作成されます。「グラフタイトル」は要素をクリックしてタイト

    ル文字を入力します。また、グラフ要素(項目)をダブルクリックして表示する「図形の書式設定」から、

    色や線、配置などを編集できます。「書式設定」は画面の右側に表示辞されます。グラフに描画されてい

    ない要素については、「グラフ要素を追加」のボタンから必要な要素をチェックしてグラフに追加して、

    修正はグラフ上でおこないます。グラフ要素を指定して、「選択対象の書式設定」ボタンで要素の書式

    (色、線、塗りつぶし等)設定も可能です。

    図 8.5 グラフ要素の書式設定方法

    グラフ要素を追加 グラフの種類の変更

    データの選択(データの追加削除)

    縦横軸データの切り替え

    グラフ要素の選択

    選択対象の書式設定

    塗りつぶしと線 効果

    サイズとプロパティ

    リストから要素を選択するとグラフにマークがつく

    要素をダブルクリックで書式設定

    「選択対象の書式設定」をクリックして書式設定表示

    グラフツール

  • 32

    図 8.6 グラフ要素の追加と要素の位置

    リボン「挿入」からグラフを描画すると、基本図形と軸やラベルが表示されます。グラフ上部にある

    「タイトル」はクリックしてカーソルを表示させることで、文字を記入できます。自動で描画したグラ

    フに軸ラベルなど新たな要素を追加するには、グラフツールのデザインにある「グラフ要素を追加」の

    ボタンから指定します。軸(x)は数値や項目名(系列名)を、ラベルはその説明です。3D グラフでは奥行軸

    もあります。

    実習 グラフの編集

    1)タイトルの挿入

    グラフの上に「タイトル」を挿入します

    図 8.7 グラフタイトルの挿入

    ②「グラフタイトル」をクリックしてカーソルを表示させ、キーボードからタイトルを入力する(数式バーからも入力可能:下②-1 参照

    ②-1「グラフタイトル」に○印のハンドルがついていることを確認して、数式バーに「=」を入力、続いてタイトルが入力されているセルをクリックする

    縦(値)軸

    縦(値)軸ラベル

    横(項目)軸ラベル

    横(項目)軸

    奥行(項目)軸

    凡例

    タイトル(グラフの上)

    目盛線

    誤差範囲

    ①「グラフタイトル」→ 「グラフの上」を選択

    グラフを選択すると右側に表

    示される + ボタンからもグ

    ラフ要素の追加ができます。

  • 33

    2)立体(3-D)の回転

    3-D グラフは透視位置を変更して図形を回転させることができます。グラフエリアの書式設定→「効

    果」の 3-D 回転で縦横(X,Y)方向の回転角度を指定します。書式設定画面が表示されていないときは、グ

    ラフツールの書式からグラフエリアを指定して「選択対象の書式設定」をクリックします。(グラフの無

    地部分をダブルクリックすると簡単です)

    図 8.8 グラフエリアの書式設定(3-D 回転)

    3)各種要素の設定

    リボン「グラフツール」の「デザイン」から各種の設定ができますが、グラフの要素(軸項目や目盛,系

    列等)をクリックして「書式設定」で変更可能です。書式設定が表示されていないときには要素をダブル

    クリックします。要素名を理解していなくても視覚的に書式設定ができます。各要素の書式設定では、

    選択変更できる書式が、設定画面の右側に表示されます。編集・変更する項目を選択して、右画面で設

    定値を変更してください。また、全体的なデザインは、グラフツールの「グラフスタイル」から視覚的

    に設定できます。訴求力の高いデザインを選んでください。

    図 8.9 グラフのレイアウトとデザイン変更ボタン

    縦横(X,Y)方向の回転

    グラフエリア各種の書式設定も選択可能

    図の縦軸と横軸を入れ替える

    タイトルや凡例のレイアウト グラフのスタイル(色やデザイン)

    グラフのデータ(セル)範囲変更

    効果

    縦横(X,Y)方向の回転 30°

    縦横(X,Y)方向の回転 60°

  • 34

    8.5 グラフデータ系列の編集と項目軸

    Excel のグラフはデータ範囲を指定するだけで作図できますが、数値が入力されているセルは自動で

    プロットされます。図 8.10 にある西暦年は数値のため、出荷台数のグラフに年号の数値も折れ線グラ

    フになっています。この場合は、リボンの「データの選択」から「データソースの選択」で系列「年」

    を削除して、横(項目)ラベルを再編集します。編集ボタンからセルの範囲を指定できますので、横軸ラ

    ベルに表示するデータをドラッグで範囲指定します。

    図 8.10 グラフデータの範囲指定と削除

    折れ線グラフを指定してグラフを描画すると、横軸の項目名が自動で1~7 の数字が記入されて、横軸に配置したい「年」まで折れ線でプロットされる。

    ①「データの選択」をクリック

    ②「年」をクリック選択して、削除ボタンを押す

    ③横軸 (項目 )ラベルの「編集」をクリック

    ④軸ラベルの年が入力されているセルの範囲をドラッグ操作で指定して OK をクリック

    ⑤OK ボタンで西暦年が横軸に表示される

  • 35

    8.6 二軸グラフ

    二軸のグラフは単位が異なるデータを一つのグラフにするときに役立ちます。「スマートフォン出荷

    台数の推移」には出荷台数とその伸び率「前年比」がパーセント表示となっています。このまま折れ線

    グラフで表示すると、前年比は横軸と重なる直線に見えるので、「前年比」を第 2 軸で表示するように

    データ系列の書式設定で「第 2 軸」を指定します。

    図 8.11 二軸グラフ(データ系列オプション指定)

    課題

    「スマートフォン出荷台数の推移」のデータから図 8.12 に例示したグラフを作成する。グラフには

    「タイトル」「軸ラベル」などを追加して、見やすいグラフになるように書式設定を行う。

    図 8.12 組み合わせグラフの作成手順とグラフサンプル

    ①系列「前年比%」を選択する。グラフを直接クリック選択してもよい

    ②「選択対象の書式設定」をクリックする

    ③「データ系列の書式設定」「系列のオプション」をクリック選択

    ④第 2 軸(上/右側)をチェックする

    組み合わせグラフ ・データ系列「前年比」をマーカー付き折れ線グラフにする ・データ系列「出荷台数」を棒グラフに変更する グラフツールの「グラフの種類の変更」ボタンで「グラフの種類」の系列を指定して変更する。

  • 36

    応用課題

    国内総生産の推移(2 軸グラフ、横項目軸の指定、グラフ要素の追加)

    データ単位が異なる表をグラフにすると、Excel の自動機能では的確なグラフを作成することができ

    ません。図は総生産額の推移の表ですが、これを折れ線グラフで作成すると、名目成長率は 1 桁程度の

    数値ですので、成長率の変化を確認することは困難です。こんな場合には、左縦軸はそのままにして、

    名目成長率の軸を右側に配置すれば見やすいグラフとなります。また、西暦がプロットしているため、

    縦(数値)軸の最大値が‘2500’になってグラフ比較が困難です。編集作業で修正しましょう。

    図 8.13 国内総生産額と自動作成グラフ

    1.データ系列の書式設定(選択対象の書式設定)

    データ系列の「名目成長率」を第 2 軸にするには、グラフの縦棒グラフ「名目成長率」をクリックで

    選択して、「データ系列の書式設定」で第 2 軸を指定します。系列のデータが小さすぎてマウスで選択

    できないときは、グラフツール「レイアウト」の「現在の選択範囲」でデータ系列を指定します。

    図 8.14 「データ系列の書式設定」表示手順-1

    名目成長率の値の範囲は-2.1 から 8.0 までの間なので、グラフの変化を表示できない

    ①グラフをクリック選択して、リボン「グラフツール」「レイアウト」を選択する

    ②「現在の選択範囲」で 2 軸に表示する「系列”名目成

    長率”」を選択する

    ③「選択対象の書式設定」をクリックして「書式設定画面を表示する

    横軸の項目名とする西暦年がプロットされている

  • 37

    2.第 2 軸の表示

    3.西暦年折れ線グラフの削除

    4.横(項目)軸ラベルの編集(西暦年の表示)

    図 8.15 「データ系列の書式設定」表示手順-2

    ④指定した系列の「第 2 軸(上/右側)」にチェックを入れる

    ⑤「データの選択」→「データソースの選択」画面で、系列「年」を選択して削除する。グラフの折れ線「年」をクリックして DEL キーで削除してもよい

    ⑥項目軸ラベルの編集ボタンから、軸ラベルに表示する西暦年データのセル範囲を指定する

    ⑦マウスでセル範囲を指定して OK

    項目軸ラベルがセル範囲で指定した西暦年に変更された

  • 38

    5.軸ラベルの追加

    グラフ要素の追加はグラフツールのデザインにある「グラフレイアウト」「グラフ要素を追加」ボタン

    から指定できますが、ここではグラフを選択したとき、グラフエリアの右端に現れる「グラフ要素」ボ

    タンを使用します。+ボタンで表示する「グラフ要素」リストの「軸ラベル」にチェックを入れると、

    グラフに 3 つの「軸ラベル」が追加されます。それぞれにキーボードからラベル文字を入力します。

    図 8.16 軸ラベルの追加

    6.軸ラベルの書式設定(ラベルの縦書き)

    軸ラベルの文字を縦書きにするには、軸ラベルの書式設定から「サイズとプロパティ」の「文字列方

    向」で縦書きを指定します。

    図 8.17 軸ラベルの書式設定

    書式設定には詳細な項目があります。グラフのデザインと合わせて各種の設定を行えば、見やすくきれいなグラフが作成できます。Excel は「前に戻す」ボタンでいつでも前の状態に戻せるので、試行錯誤しながら操作するとよいでしょう。

    塗りつぶしと線

    効果

    サイズとプロパティ

    軸・系列のオプション

    「軸ラベル」にチェックを入れると、グラフの縦第 1 軸、第 2 軸、横軸に軸ラベル要素が追加される。それぞれのラベルに文字を記入する。

    軸ラベル入力表示

    サイズと プロパティ

    文字列の方向 縦書き指定

  • 39

    -4.0

    -2.0

    0.0

    2.0

    4.0

    6.0

    8.0

    10.0

    0

    100

    200

    300

    400

    500

    600

    成長率(%)

    生産額(兆円)

    国民総生産と成長率

    国内総生産(兆円)

    輸出額(兆円)

    名目成長率(%)

    7.グラフのオプション(軸の書式設定)

    数値軸の目盛は自動で設定されますが、小数点以下非表示、最大値、最小値などを変更するには、「軸

    のオプション」「表示形式」を設定します。

    図 8.18 グラフのオプション指定

    8.グラフ要素(選択対象)の名称とまとめ

    グラフにタイトルなどを追加するには、リボン「グラフツール」の「デザイン」にある「グラフ要素

    を追加」ボタンで設定します。要素の名称は図を参照してください。グラフを編集するには、グラフを

    構成する対象(要素)をクリックで選択します。リボン「グラフツール」「現在の選択」で選択して、「選

    択対象の書式設定」で詳細を指定することも可能です。

    図 8.19 グラフの要素(選択対象)の名称

    タイトル 軸(数値・目盛) 縦軸ラベル

    系列 凡例

    第 2 縦軸ラベル

    横軸(数値・目盛)

    グラフエリア

    プロットエリア

    目盛線

    横軸ラベル

    縦(値)軸を選択して「軸のオプション」から「境界値」「表示形式」を指定する

    (軸の)オプション

    表示形式を 0.0_ 0 で少数非表示

  • 40

    8.7 グラフの応用 2 平均と標準偏差

    1.標準偏差

    得点などの平均を求めるとき、そのデータの散らばり具合をみる方法が「標準偏差」です。Excel に

    は STDEVP など標準偏差を求める関数が用意されています。このデータからグラフを作るには、平均の

    グラフに標準偏差を重ねて、平均からの散らばり具合を表示します。図 1 参照

    0.0

    20.0

    40.0

    60.0

    80.0

    100.0

    第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回

    全国統一試験 平均点の推移

    図 8.20 平均と標準偏差のグラフ

    演習 2 全 6 回の試験結果から、各回の平均点とその標準偏差を求めてグラフを作成する

    1)平均と標準偏差の計算

    ファイル「平均と標準偏差.xlsx」を開いて、平均と標準偏差を求めます。得点のデータは 8 行目から

    109 行目に入力されています。平均 AVERAGE は第 4 行、標準偏差 STDEVP は第 5 行に入力し、フィル

    ハンドルで右方向にセルコピーすれば、全ての式が入力できます。

    図 8.21 データ入力シートと入力関数

    平均点の推移折れ線グラフ 標準偏差を誤差範囲として追加

    母標準偏差 =STDEVP(B8:B109)

    平均 =AVERAGE(B8:B109)

  • 41

    2)平均のグラフ作成

    グラフの作成では、表全体を選択して作図する方法が一般的ですが、今回のようにタイトルやデータ

    系列名が離れているときは、基本の数値データだけを指定してグラフを作成して、系列やタイトルなど

    を追加していく方法で作図すると理解しやすいでしょう。

    図 8.22 マーカー付き折れ線グラフの作成手順

    3)「グラフ要素を追加」から「誤差範囲」「その他のオプション」を開く

    グラフが表示する値に誤差範囲を重ねて表示する方法で、標準偏差を入力します。方法は「分析」リ

    ボンにある「誤差範囲」「その他の誤差範囲オプション」です。

    図 8.23 誤差範囲のグラフ要素を追加する手順

    ①平均グラフ描画の対象となるセル範囲

    A4:G4 をドラッグ操作で範囲指定する

    ②リボン「挿入」のグラフ「折れ線」から 2-D

    折れ線、マーカー付き折れ線を選択する

    ④「その他の誤差範囲オプション」

    ボタンで「誤差の書式設定」を開く

    ③「誤差範囲」にチェックを入れ

    ▶ボタンでリストを表示する

  • 42

    図 8.24 標準偏差のデータを誤差範囲として指定する手順

    図 8.25 標準偏差を誤差範囲としてプロットした完成グラフ

    完成グラフを図 8.25 に示します。タイトルや軸ラベルを追加して、書式設定で見やすい数値に変更

    しました。Excel2013 になってから、リボンのボタンや設定ダイアログが大幅に変更されました。どこ

    にどのボタンや設定値入力があるか戸惑いますが、自動で描画したグラフには書式のボタンが追加され

    て、リボンを使わなくてもよくなったところは改良点でしょう。もちろんリボンからも同じ操作ができ

    ますから、自分の使いやすい方法を選んでください。最終設定は Excel 画面の右側に表示される「書式

    設定」になります。この書式設定も▷ボタンで入力項目が展開します。不要な設定値を表示しない仕組み

    となっていますから注意してください。

    ⑤「誤差の書式設定」

    両方向、キャップありを指定して、標準偏差の

    セル範囲を「値の指定」ボタンで設定する

    セル範囲は正負とも B5:G5 を指定する