mso6000シリーズによる...

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MSO6000シリーズによる 自動車のCANバスのデバッグ Application Note 1576 目次 はじめに . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2 MSOとは? . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3 オートワイパ・システムの 動作検証. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 MSOのハードウェアによる CANデコードの高速化による、 発生頻度が少ない問題の検出. . . . . . . . . 5 MSOのトリガによる エラー・フレームでの シグナル・インテグリティの 問題の検出 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6 MSOのトリガによる ランダム・グリッチでの原因の特定. . . . 8 まとめ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9 用語集 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10 関連カタログ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11

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MSO6000シリーズによる自動車のCANバスのデバッグ

Application Note 1576

目次

はじめに . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

MSOとは? . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3

オートワイパ・システムの動作検証. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4

MSOのハードウェアによるCANデコードの高速化による、発生頻度が少ない問題の検出. . . . . . . . . 5

MSOのトリガによるエラー・フレームでのシグナル・インテグリティの問題の検出 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6

MSOのトリガによるランダム・グリッチでの原因の特定. . . . 8

まとめ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9

用語集 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10

関連カタログ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11

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システム通信の効率の向上、コストの削減を実現するために、車載用システムには、さまざまなシリアル・バス通信プロトコルが採用されています。I2CやSPIプロトコルは、電子制御装置(ECU)内でのチップ間通信によく用いられます。アンチロック・ブレーキ、エアバック、エンジン制御、GPSナビゲーションなどのさまざまな車載用サブシステム間のシリアル通信用として、CAN、LAN、MOSTプロトコルが今日最も一般的になっています(図1を参照)。長時間の通信では、イグニション・システムによる信号干渉やランダム・ノイズなどの自動車によく見られる過酷な環境が原因で、シグナル・インテグリティの問題が生じることがよくあります。このため、クリティカルな通信サイクル中にエラーが生じることもあります。

自動車の電子システムには、デジタル制御された複数のアナログ・センサやアナログ・モータ制御装置があり、ミックスド・シグナル・システムです。車載用電子システムのデザイン・エンジニアの間では、アナログとデジタルの両方のシグナル・インテグリティを測定するのに最も最適なツールとして、従来型のオシロスコープが長年用いられてきました。しかし、従来のアナログ・オシロスコープやデジタル・オシロスコープには、複雑なシリアル・トリガをかけることができない、入力チャネルでのデータ収集に限りがあるなど、多くの制約があります。しかし、ミックスド・シグナル・オシロスコープ(MSO)と呼ばれる新しい測定ツールには、今日の車載用デザインのデバッグや検証に最適な多く利点があります。

Agilent MSO6000シリーズなど固有の利点を説明するために、このアプリケーション・ノートでは、CANベースの車載用システムのシグナル・インテグリティの代表的なデバッグ方法を紹介します。CAN差動信号はアナログ・センサからのデータをECUにデジタル伝送するために使用されており、MSOを使ってCAN信号とリモート・アナログ入力センサの出力振幅を繰り返し捕捉/測定しました。同時に、MSOを使って、ECU内の複数のSPI制御信号も捕捉しました。まず、はじめに「MSO」とはどのようなものか説明にします。

はじめに

図1: 車載用電子システムの代表的なシリアル・バス

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MSOとは?

MSOは、デジタル・ストレージ・オシロスコープ(DSO)のすべての測定機能と、ロジック・アナライザの一部の測定機能が1台の測定器に統合された、ハイブリッド・テスト機器です。MSOを使用すると、複数のアナログ信号、デジタル信号、シリアル波形を同じディスプレイ上で同期させて表示できます(図2を参照)。今日用いられている従来型のオシロスコープの多くはトリガ機能に限界がありますが、MSOには、車載用電子システムのデバッグに最適化された、高性能のシリアル・トリガ/プロトコル・デコード解析機能を備えているものもあります。

MSOには通常、本格的なロジック・アナライザのように多くのデジタル・チャネルはありません。また、シリアル・プロトコル・アナライザのように高い抽象レベルでの解析もできません。しかし、MSOは比較的シンプルなので、容易に使用でき、ロジック・アナライザやプロトコル・アナライザのように複雑な操作もありません。実際に、MSOの主な利点の1つが使用モデルです。MSOの使用方法はオシロスコープとほぼ同じです。さらに、MSOは高度に統合されているので、ロジック・アナライザやプロトコル・アナライザとオシロスコープを組み合わせたソリューションと比べて、はるかに使いやすくなっています。AgilentMSO6000などの高性能MSOは、ロジック・アナライザやプロトコル・アナライザと違って、使いやすく、波形更新速度が高速で、シリアル・トリガ/

解析機能を備え、オシロスコープと同様に操作できます。

図2: Agilentの6000シリーズ・ミックスド・シグナル・オシロスコープ(MSO)

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オートワイパ・システムの動作検証

Agilent MSOを使用して、プロトタイプのオートワイパ・システムの回路/プロトコルが正常に動作するか検証しました。図3は、MSO6104Aで捕捉したプロトタイプ・システムのアナログ信号とデジタル信号を時間相関表示したものです。チャネル1の波形(上側の黄色のトレース)は、ワイパ・システムなどのさまざまなリモート・サブシステムと通信している差動CANバス信号です。チャネル2の波形(中央の緑色のトレース)は、フロントガラスにあたっている雨や雪の量を光で検出するリモート・レイン・センサのアナログ出力信号レベルを示しています。CLOCK、DATA、CS、INTERRUPT信号などの、ECU内のSPI制御信号(オシロスコープのディスプレイの下部近くに示されている青色のトレース)も時間相関表示されています。これらはすべて、MSOの16個のロジック・タイミング・チャネルの一部を使って捕捉されたものです。このオシロスコープのディスプレイの一番下に示されている多色のバス・トレースは、CANデータ・チャネル(この場合は、チャネル1)のデコードされた情報を時間相関表示したものです。

この特殊なデザインでは、リモート・アナログ・センサの瞬時出力振幅が、A/Dコンバータ(ADC)を使ってデジタル値に変換され、特定のデータ・フレーム(07FHEX)の単一データ・バイトとしてECUにシリアル転送されます。このセンサの出力の繰り返し転送を捕捉して、プロトタイプの正常動作を検証するために、最初にMSOを、CANデータ・フレーム07FHEXでトリ

ガをかけるようにセットアップしました(図3を参照)。アナログ・センサの出力値は常にこのフレームで転送されます。このオシロスコープのセットアップ条件により、CANパケットで実際に転送されたデータ値(BHEX)をモニタ/検証しながら、センサの出力のアナログ振幅を簡単に測定することができました。このプロトタイプのオートワイパ・システムをラボでテストしている間は、問題は認められなかったので、CAN差動信号にはほとんど雑音がないように考えられます。

残念ながら、この車載用自動車サブシステムが自動車に組み込まれた時には、オートワイパ・システムは不確かな動きをし、ECUが受け取ったデータ値が実環境のアナログ湿度センサと必ずしも一致していないことも分かりました。回路の問題が予測可能で再現性がある場合は、回路の問題の根本原因を切り分け、特定することは簡単です。しかし、この車載用デザインでは、自動車に組み込んだ後は、センサからのデータの誤った伝送は、ランダムかつ不定期に生じていました。このため、問題の原因を特定することは困難でした。

図3: CANトリガ/デコード機能を備えたMSOを使用した、SPI/CAN信号の捕捉

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MSOのハードウェアによるCANデコードの高速化による、発生頻度が少ない問題

図4は、ラボで当初測定されたものと同じ信号を示したものですが、今回は、自動車に組み込まれたオートワイパ・システムで捕捉された信号です。車の過酷な環境が原因で生じる差動CAN信号への雑音/干渉の影響を確認できます。データ・フレームID:07FHEXで繰り返しトリガをかけながら、オシロスコープのディスプレイをモニタしました。図4に示されているように、CANデコードの文字列内に赤い「フラッシュ」が存在していることが確認されました。このMSOのCANデコード機能は異常CRCを赤で色分けし、その他のフレーム・エラー状態は赤色のバス・トレースで示されています。このオシロスコープの超高速波形更新速度(最高100,000回/sのリアルタイム波形)とハードウェアによるシリアル・デコードの高速化は、発生頻度が少ない異常データ伝送の捕捉に不可欠でした。ハードウェアによるシリアル・デコードの高速化により、1秒間に60回の更新速度で文字列が表示されます。これは、人間の目で読み取ることができる速さを上回っていますが、発生頻度が少ない場合は、色分けされたエラー状態を十分に把握することができます。

ロングメモリとシリアル・デコード機能を備えたオシロスコープは通常、更新速度が非常に低速です。これは主に、ロングメモリのレコードが、ソフトウェアによるポスト・プロセッシングを用いてデコードされるためです。波形やデコードの更新には数秒かかる場合があります。これでは、エラーがめったに発生しない場合は、ほとんどのエラー状態は、オシロスコープの捕捉時間中ではなく、デッド・タイム中に不

図4: データ・フレームID:07FHEXでトリガをかけている時に観察されたCANデコードのランダム・エラー

規則に発生することになります。このため、従来のオシロスコープでは、CANトリガ/デコード機能が搭載されていても、誤った伝送をランダムに捕捉することはほとんど不可能です。ただし、AgilentのMSO6000シリーズでは、ハードウェアによりCANデコードが高速化されているため、ランダムな発生頻度の少ないエラー状態を捕捉できる確率が大幅に高まります。これは、波形とCANデコードの更新速度がデータ・フレーム07FHEXの繰り返し発生レートを上回っているためです。

1回でも「異常」データが発生したらオシロスコープの表示をフリーズするために、デザイン・エンジニアはまず、「赤色」のデコード文字列が確認された時点ですぐに、オシロスコープのフロント・パネルのSTOPキーを押しました。

残念ながら、オシロスコープの波形/デコード更新速度は非常に高速なので、STOPキーが押されるまでに、後続の捕捉がいくつか発生し、表示は常に「正常な」データ伝送で停止しました。

CRC Error

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MSOのトリガによるエラー・フレームでのシグナル・インテグリティの問題の検出

次に、エラー・フレームだけで同期するようにオシロスコープのトリガ機能を設定しました(図5を参照)。このトリガ・セットアップ条件(エラー・フレームでのトリガ)では、「異常」なCAN伝送だけが捕捉/表示され、「正常」な伝送は無視されます。このため、任意の時点でSTOPキーを押して、最後に伝送された「異常」CANフレームの信号品質を解析することも、オシロスコープの単発信号捕捉モードを使用して、次の「異常」データ伝送でオシロスコープの表示をフリーズすることもできました。この表示(図5)を見てエンジニアがまず気付いたことは、ランダムなデータ伝送の問題は、過度のランダム雑音が差動CAN信号に結合していることに起因しているのではないかということでした(上側の黄色のトレース)。このオシロスコープのMegaZoom IIIテクノロジーを採用したディスプレイ・システムは256レベルの表示輝度を備えているので、CAN信号上の雑音が、従来のアナログ・オシロスコープの表示品質と同様に、ガウス分布しているように見えることを確認できます。しかし、MSOの「標準偏差」測定機能を用いてランダム雑音レベルを測定することにより、信号の雑音レベルが仕様の許容範囲内であり、エラーを引き起こしていないと判断されました。

図5: CANエラー・フレームでのトリガによる、異常フレーム伝送での捕捉の切り分け

図6: 差動CAN波形の拡大表示によるグリッチの検出

Random Noise

Glitch

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MSOのトリガによるエラー・フレームでのシグナル・インテグリティの問題の検出(続き)

チャネル1の差動CAN信号を詳しく検査した結果、差動CAN信号の5番目の立ち上がりエッジの直前のこのフレームのデータ伝送中に、狭いグリッチが発生していたことに気が付きました。この保存されているCANフレームを、通常の「圧縮」モードのロングメモリ捕捉(最大8 Mポイント)と200 ms/divのメイン・タイムベースで、オシロスコープのディスプレイ全体に表示した時には、この狭いグリッチはかろうじて確認できましたが、見逃してしまいそうでした(図5を参照)。しかし、保存されているトレースのタイムベースを5 ms/divに拡大すると、オシロスコープのサンプリング・レート分解能が高いために(最大4 Gサンプル/s)、グリッチをすぐに確認できました。

グリッチを検出し、MSOのカーソルを使ってグリッチの振幅を測定した後、オシロスコープのフロントパネルにあるRUNキーを再度押して、エラー・フレームだけでトリガをかけながら、繰り返し捕捉を開始しました。オシロスコープの繰り返し波形更新を観測している時に、狭いグリッチは発生頻度が少ないだけでなく、データ・フレーム内での発生位置もランダムで、差動CAN信号との特定の位相関係もないことに気が付きました。これらのグリッチは位相関係以外の原因による信号の結合に起因しているようでした。これらのグリッチの原因を特定することができれば、さらに簡単に根本原因を特定して対応することができます。

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MSOのトリガによるランダム・グリッチでの原因の特定

オシロスコープの表示をエラー・フレームではなく、グリッチで同期させるために、グリッチでトリガをかけるようにオシロスコープを設定しました。これは、オシロスコープのパルス幅トリガ機能を用いました。ここでは、パルス幅が500 ns未満であれば、チャネル1入力(差動CAN信号)の正のパルスで捕捉を開始するようにオシロスコープを設定しました。この設定条件では、オシロスコープはランダムに発生しているグリッチで表示を同期させ、常にオシロスコープの画面中央のトリガ位置付近でグリッチを捕捉/表示しました。この時、CANデータ・フレームは、グリッチのトリガ・ソースに対する位相関係に対して無関係のように見えました。

図7: パルス幅トリガによる、ランダムで発生頻度の少ないグリッチの原因の解明

このグリッチの原因を特定するために、別のプローブをこの4+16チャネルのMSOの未使用チャネル(チャネル1~4)に接続して、自動車の「疑わしい」信号にプロービングし、グリッチと同期/位相関係にある信号を確認しました。数分後に、グリッチの原因が特定されました(図7を参照)。チャネル1~4の波形(下側のピンク色のトレース)は、自動車の電圧レギュレータ内の高電圧サージの原因となる、リ

レー制御のデジタル・パルスを示しています。データ・フレーム I D:07FHEXの伝送時間中に電圧レギュレータの電源を入れ直すと、ワイパ・システムでエラーが発生しました。問題の原因を特定した後は、シールドを施すことにより、ワイパCANノードを絶縁して高電圧サージから切り離すことができました。これにより、このCANシステムのノイズ・イミュニティも大幅に向上しました。

Glitch

Glitch Source

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まとめ

本書では、Agilent MSO6000シリーズ・ミックスド・シグナル・オシロスコープを使用した、シリアル・バスCANデータ伝送を使用する自動車のデザインの効果的かつ効率的なターンオン/デバッグ方法を紹介しました。間欠的な問題の原因をすばやく特定可能なMSOの重要な機能として、時間相関された複数のアナログ/ロジック・データ・チャネル、高速の波形更新速度、ハードウェアによるCANバス・デコードの高速化、各種トリガ機能(フレームID、エラー・フレーム、グリッチ/パルス幅トリガなど)があります。

このアプリケーション・ノートではオートワイパに焦点を当てましたが、ここで説明したデバッグ手法は、他の自動車アプリケーションにもそのまま適用できます。エンベディッド・ミックスドシグナル・デザインには、AgilentMSO6000シリーズをご検討ください。

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ADC A/Dコンバータ。A/Dと呼ばれることもあります。

CAN Controller Area Networkは、10 kbps~10 Mbpsのデータ・レートを備えた差動2線式インタフェースです。ウィンドウ/シート制御、エンジン管理、横滑り防止などの、複数のアプリケーションがあります。

DSO リアルタイムまたは等価時間サンプリング手法を使って、入力信号のアナログ特性を捕捉するデジタル・ストレージ・オシロスコープ。

I2C Inter-integrated Circuitバスは、セルフアービトレーション・プロトコルを使用する共通2線式シリアル・バスで、チップ間通信によく用いられます。

LIN Local Interconnect Networkは、最長40 mのケーブル長にわたって最大19.2 kbpsで動作する、クラスAプロトコルです。代表的なアプリケーションとして、ウィンドウ制御の他に、コンフォート・コントロールなどの非時間的な安全性に関する機能があります。

MOST Media Oriented Systems Transportバスは、ビデオ、CDなどの車載用メディア(エンターテインメント)ネットワーク用の光ソリューションを提供します。

MegaZoom III 超高速の波形更新速度(100,000回/s以上のリアルタイム波形)、従来のアナログ・オシロスコープのテクノロジー 表示品質を上回る高解像度の表示品質を備えたデジタル・ストレージ・オシロスコープを実現する、

Agilent独自のデータ収集/表示テクノロジー。

MSO オシロスコープのすべての測定機能と、ロジック・アナライザの一部の測定機能を相乗作用的に統合するミックスド・シグナル・オシロスコープで、アナログ波形とデジタル波形を時間相関表示できます。

SPI Serial Peripheral Interfaceバスは、多くのマイクロプロセッサ周辺機器チップで使用される4線式シリアル通信インタフェースです。SPI回路は、CPUやSPIをサポートするその他のデバイス間での低/中帯域幅(1 Mボー)のネットワーク接続を実現する同期シリアル・データ・リンクです。

用語集

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関連カタログ

タイトル カタログ・タイプ カタログ番号

DSO/MSO6000シリーズ・オシロスコープ Data Sheet 5989-2000JAJP

54600 シリーズオシロスコープ・プローブおよびアクセサリ Data Sheet 5968-8153JA

Why Oscilloscope Waveform Update Rates Application Note 5989-2002ENare Import

ミックスドシグナル・オシロスコープを使用した Application Note 5989-3702JAJPミックスド信号回路のデバッグ

Oscilloscope Display Quality Impacts Ability to Application Note 5989-2003ENUncover Signal Anomalies - Agilent 6000 series versus Tek TDS3000B series oscilloscope

Oscilloscope Display Quality Impacts Ability Application Note 5989-2004ENto Uncover Signal Anomalies - Agilent 6000 series versus LeCroy WaveSurfer 400 series oscilloscope

ロングメモリ・オシロスコープ:新しいツールの重要性 Application Note 5988-9106JA

Evaluating Oscilloscope Vertical Noise Characteristics Application Note 5989-3020EN

適切なオシロスコープを選定するための10ステップ Application Note 5989-0552JA

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Agilent電子計測ソフトウェアおよびコネクティビティ

Agilentの電子計測ソフトウェアおよびコネクティビティ製品、ソリューション、デベロッパ・ネットワークは、PC標準に基づくツールによって測定器とコンピュータとの接続時間を短縮し、本来の仕事に集中することを可能にします。詳細についてはwww.agilent.co.jp/find/jpconnectivityを参照してください。

June 7, 2006

5989-5049JAJP0000-00DEP

サポート、サービス、およびアシスタンス

アジレント・テクノロジーが、サービスおよびサポートにおいてお約束できることは明確です。リスクを最小限に抑え、さまざまな問題の解決を図りながら、お客様の利益を最大限に高めることにあります。アジレント・テクノロジーは、お客様が納得できる計測機能の提供、お客様のニーズに応じたサポート体制の確立に努めています。アジレント・テクノロジーの多種多様なサポート・リソースとサービスを利用すれば、用途に合ったアジレント・テクノロジーの製品を選択し、製品を十分に活用することができます。アジレント・テクノロジーのすべての測定器およびシステムには、グローバル保証が付いています。アジレント・テクノロジーのサポート政策全体を貫く2つの理念が、「アジレント・テクノロジーのプロミス」と「お客様のアドバンテージ」です。

アジレント・テクノロジーのプロミス

お客様が新たに製品の購入をお考えの時、アジレント・テクノロジーの経験豊富なテスト・エンジニアが現実的な性能や実用的な製品の推奨を含む製品情報をお届けします。お客様がアジレント・テクノロジーの製品をお使いになる時、アジレント・テクノロジーは製品が約束どおりの性能を発揮することを保証します。それらは以下のようなことです。● 機器が正しく動作するか動作確認を行います。● 機器操作のサポートを行います。● データシートに載っている基本的な測定に係わるアシストを提供します。● セルフヘルプ・ツールの提供。● 世界中のアジレント・テクノロジー・サービス・センタでサービスが受けられるグローバル保証。

お客様のアドバンテージ

お客様は、アジレント・テクノロジーが提供する多様な専門的テストおよび測定サービスを利用することができます。こうしたサービスは、お客様それぞれの技術的ニーズおよびビジネス・ニーズに応じて購入することが可能です。お客様は、設計、システム統合、プロジェクト管理、その他の専門的なサービスのほか、校正、追加料金によるアップグレード、保証期間終了後の修理、オンサイトの教育およびトレーニングなどのサービスを購入することにより、問題を効率良く解決して、市場のきびしい競争に勝ち抜くことができます。世界各地の経験豊富なアジレント・テクノロジーのエンジニアが、お客様の生産性の向上、設備投資の回収率の最大化、製品の測定確度の維持をお手伝いします。

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