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vSphere Upgrade Update 2 VMware vSphere 5.5 VMware ESXi 5.5 vCenter Server 5.5 This document supports the version of each product listed and supports all subsequent versions until the document is replaced by a new edition. To check for more recent editions of this document, see http://www.vmware.com/support/pubs. EN-001516-04

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vSphere UpgradeUpdate 2

VMware vSphere 5.5VMware ESXi 5.5

vCenter Server 5.5

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vSphere Upgrade

2 VMware, Inc.

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VMware, Inc.3401 Hillview Ave.Palo Alto, CA 94304www.vmware.com

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Contents

『vSphere のアップグレード』 について 7

更新情報 9

1 アップグレード プロセスの概要 11

vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い 13vSphere のアップグレードとアップデートの違い 14

2 システム要件 17

ESXi のハードウェア要件 17vCenter Server、 vSphere Web Client 、vCenter Inventory Service、および vCenter Single Sign-

On のハードウェア要件 21vCenter Server のソフトウェア要件 27vSphere Web Client のソフトウェア要件 28システム ログ用の十分な空き領域の提供 28vCenter Server に必要なポート 29vCenter Server アプライアンスで必要なポート 32ポート 80 に対する vCenter Server と IIS の競合 33vSphere の DNS 要件 33サポートされているリモート管理のサーバ モデルとファームウェア バージョン 34Update Manager のハードウェア要件 34

3 vCenter Server へのアップグレードの準備 37

vCenter Server のアップグレードについて 38vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 38vCenter Single Sign-On のデプロイ モード 40vCenter Single Sign-On と高可用性 41vCenter Single Sign-On コンポーネント 43vCenter Server 管理者ユーザーの設定 44vCenter Server 環境への認証 44vCenter Single Sign-On がログインの動作に与える影響 45vCenter Single Sign-On による vCenter Server の ID ソース 45vCenter Server のアップグレードの概要 47vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server、vSphere Web Client のインストール

またはアップグレードに必要な情報 48vCenter Server のアップグレードのベスト プラクティス 53vCenter Server アップグレードの前提条件 54vCenter Server データベースの構成に関する注意事項 58別のマシンでの vCenter Server へのアップグレード 59サポートされるデータベース アップグレード 59vCenter Server がローカル データベースと通信できることを確認する 59vSphere ネットワーク上の時刻の同期 60

VMware, Inc. 3

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vCenter Server データベース用の JDBC URL 形式 61DNS ロード バランシング ソリューションおよび vCenter Server データストアの名前の指定 63vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker について 63vCenter Server のアップグレード中のダウンタイム 65vCenter Server インストーラのダウンロード 66サポートされていない互換モードに設定されている Microsoft SQL データベースを原因とする

vCenter Server のインストールまたはアップグレードの失敗 66

4 vCenter Server のアップグレード 67

vCenter Single Sign-On を含まない環境の vCenter Server のアップグレードおよびサインオン プロセス 68

vCenter Single Sign-On を含む環境の vCenter Server のアップグレードおよびサインオン プロセ

ス 70Simple Install を使用した vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレード 71カスタム インストールを使用した、vCenter Server と必須コンポーネント (バージョン 5.0.x およ

びそれ以前)のアップグレード 76カスタム インストールを使用した、バージョン 5.1.x vCenter Server のスタンドアロン vCenter

Single Sign-On デプロイおよび必須コンポーネントのアップグレード 85カスタム インストールを使用したバージョン 5.1.x 高可用性 vCenter Single Sign-On デプロイから

の vCenter Server のアップグレード 92カスタム インストールを使用した、バージョン 5.1.x のマルチサイト vCenter Single Sign-On デプ

ロイからの vCenter Server のアップグレード 101vCenter Single Sign-On ID ソースの追加 112Windows Server 2003 ホストからの vCenter Server およびコンポーネントの移行 118vCenter Single Sign-On インストールの失敗 127サービス パックによる vCenter Server の更新 127vCenter Server アプライアンスのアップグレードと更新 129vCenter Server の Java コンポーネントのインストールまたはアップグレードの個別実行 134vCenter Server の tc Server のインストールまたはアップグレードの個別実行 134VIMPatch での Java コンポーネントと vCenter Server tc Server の更新 135Tomcat サービスを停止できない場合の、vCenter Server アップグレードの失敗 136

5 vCenter Server をアップグレードした後に行う作業 137

vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード 138vSphere ESXi Dump Collector のインストールまたはアップグレード 139vSphere Syslog Collector のインストールまたはアップグレード 141vSphere Auto Deploy のインストールまたはアップグレード 142vSphere Authentication Proxy のインストールまたはアップグレード 143vCenter Inventory Service の IPv6 サポートの有効化 144vCenter Server のリンク モードの考慮事項 144vCenter Server のリンク モードの前提条件 145vCenter Server へのアップグレード後のリンク モード グループへの参加 146vCenter Server での VMware vCenter Server - tc Server 設定の構成 147vCenter Server のアップグレード後の 大データベース接続数の設定 149

6 Update Manager のアップグレード 151

Update Manager サーバのアップグレード 152Update Manager Client プラグインのアップグレード 153

vSphere Upgrade

4 VMware, Inc.

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7 ホストのアップグレードおよび移行 155

ホストのアップグレードの準備 155アップグレードまたは移行の実行 180ホストをアップグレードまたは移行した後に行う作業 233

8 仮想マシンと VMware Tools のアップグレード 237

9 アップグレードのシナリオの例 239

アップグレード中の vMotion を使用した仮想マシンの移動 239vCenter Server を使用した、アップグレード中のパワーオフまたはサスペンドされた仮想マシンの

移動 240PXE 起動する Auto Deploy インストールでの ESX 4.x/ESXi 4.x ホストの ESXi 5.5 への移行 241Horizon View 環境における vSphere コンポーネントの個別アップグレード 242

Index 245

Contents

VMware, Inc. 5

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vSphere Upgrade

6 VMware, Inc.

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『vSphere のアップグレード』 について

『vSphere のアップグレード』では、VMware vSphere™ を 新のバージョンにアップグレードする方法を

説明します。

既存の構成を保持しないフレッシュ インストールを実行して 新バージョンの vSphere に移行するには、

『vSphere のインストールとセットアップ』ドキュメントを参照してください。

対象読者

『vSphere のアップグレード』は、vSphere の以前のバージョンからアップグレードする必要があるすべて

のユーザーを対象にしています。これらのトピックは、Microsoft Windows または Linux のシステム管理

者としての経験があり、仮想マシン テクノロジーおよびデータ センターの運用に詳しい方を対象としてい

ます。

VMware, Inc. 7

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vSphere Upgrade

8 VMware, Inc.

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更新情報

『vSphere アップグレード』は、製品のリリースごとに、または必要に応じて更新されます。

『vSphere アップグレード』の更新履歴については、次の表をご確認ください。

リビジョン 説明

JA-001516-04

boot.cfg ファイルについて (P. 211):例の参照を追加。

JA-001516-03

n 圧縮された更新バンドルからの VMware vCenter Server アプライアンスの更新 (P. 132)および CD-ROM ドライブからの VMware vCenter Server アプライアンスの更新 (P. 133)の手順 1 :ダウンロー

ド ファイル名についての情報を追加。

n USB フラッシュ ドライブのフォーマットによる ESXi インストールまたはアップグレードの起

動 (P. 168) の前提条件と手順を修正。

n カスタムのインストールまたはアップグレードスクリプトを含む、インストーラ ISO イメージの作

成 (P. 171) と 起動オプション (P. 200) の例を少し修正。

JA-001516-02

n カスタムのインストールまたはアップグレードスクリプトを含む、インストーラ ISO イメージの作

成 (P. 171)および起動オプション (P. 200):カスタム スクリプトのパスを入力する際に大文字を使用す

るという情報を追加。

n サービス パックによる vCenter Server の更新 (P. 127):カスタム インストールを使用した

vCenter Server 5.5 から 5.5 以降のバージョンへのアップグレードに関する情報を追加。

VMware, Inc. 9

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リビジョン 説明

JA-001516-01

n vCenter Server に必要なポート (P. 29):vSphere Web Client - HTML5 Remote Console 用のポートを

訂正。

n vSphere Authentication Proxy のインストールまたはアップグレード (P. 143): vSphereAuthentication Proxy をインストールまたはアップグレードするための前提条件を更新。

n vCenter Server のアップグレードについて (P. 38):2048 ビット キー証明書の情報を追加。

n USB フラッシュ ドライブのフォーマットによる ESXi インストールまたはアップグレードの起

動 (P. 168):syslinux バージョン 4.03 に関する情報を更新。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54):vCenter Single Sign-On サービスが実行されてい

るかどうかについての検査方法の説明がより分かりやすくなりました。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54):vCenter Server が確認済みの SSL 証明書を必要

とするかどうかについての検査方法の説明がより分かりやすくなりました。

n vCenter Server のアップグレードのベスト プラクティス (P. 53)および vCenter Server アップグレー

ドの前提条件 (P. 54):vCenter Server のアップグレード前に SSL 証明書をバックアップするための

パスを更新。

n vSphere Web Client のソフトウェア要件 (P. 28):現在サポートされているブラウザの記述を追加。

n サポートされているリモート管理のサーバ モデルとファームウェア バージョン (P. 34):現在サポー

トされているリモート管理のサーバ モデルを更新。

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37)および第 4 章 vCenter Server のアップグ

レード (P. 67):vCenter Single Sign-On デプロイ モードの記述が訂正され、マルチサイト vCenterSingle Sign-On デプロイでは高可用性クラスタがサポートされていないという説明を追加。

n ネットワーク タイム サーバによる ESXi の時刻の同期 (P. 60):vCenter Server に vSphere Client を使用して接続する必要があるという説明を追加。

n vSphere Syslog Collector のインストールまたはアップグレード (P. 141):サポートされる ESXi ホス

トの 大数の記述を追加。

n vSphere のアップグレードとアップデートの違い (P. 14):vCenter Server の更新トピックへのリン

クを追加。

n マイナー更新。

JA-001516-00

初期リリース。

vSphere Upgrade

10 VMware, Inc.

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アップグレード プロセスの概要 1アップグレードには複数の処理があり、それらの処理は特定の順序に従って実行する必要があります。この

概要に示されるプロセスに従うことで、システムのダウンタイムを 小限に抑えながらアップグレードをス

ムーズに実行できます。

重要 アップグレードを実行する前に、アップグレード プロセス全体を確実に理解する必要があります。こ

こに示される安全なプロセスに従わないと、データを消失したり、サーバにアクセスできなくなったりする

ことがあります。計画を立てなければ、必要以上にダウンタイムが長くなることがあります。

vSphere デプロイで vCenter Server Heartbeat を使用する場合は、『vSphere Server Heartbeat』のインストー

ルとアップグレードのドキュメントを使用して vCenter Server をアップグレードします。

vCenter Server 5.5 では、ホスト OS としての Windows Server 2003 はサポートされなくなりました。

http://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php の 『VMware 互換性ガイド』と WindowsServer 2003 ホストからの vCenter Server およびコンポーネントの移行 (P. 118) を参照してください。

vCenter Server 5.5 では、ホスト OS としての Windows Server 2008 SP1 はサポートされなくなりました。

vCenter Server をバージョン 5.5 にアップグレードする前に、Windows Server 2008 SP1 のホストを SP2 にアップグレードしてください。http://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php の 『VMware互換性ガイド』、および http://support.microsoft.com/lifecycle/#ServicePackSupport の 『マイクロソフト

サポート ライフサイクル ポリシー』を参照してください。

データが消失したり、サーバにアクセスできなくなる可能性があるため、アップグレード プロセスは特定

の順序で行う必要があります。順序は、アップグレードの各段階の中でも重要です。

各コンポーネントのアップグレード プロセスは、1 方向にしか実行できません。たとえば、vCenter Server5.x へのアップグレード後に vCenter Server 4.x に戻ることはできません。バックアップおよび計画を行う

ことで、元のソフトウェア レコードをリストアできます。.

各手順は、次の手順に進む前に完了する必要があります。細分化された手順の必要な順序については、各手

順内の指示に従ってください。

特定のコマンドでは複数のステージを同時にアップグレードできるため、本番稼働環境をアップグレードす

る前に、各ステージで元に戻すことができない変更について理解しておくことをお勧めします。

データ センターのアップグレードをスムーズに行うには、vCenter Update Manager を使用してプロセスを

管理します。

vSphere のアップグレードは次の順序で実行します。

1 vSphere システムに VMware のソリューションまたはプラグインが含まれている場合は、それらのソ

リューションまたはプラグインに、アップグレード後の vCenter Server のバージョンとの互換性があ

ることを確認します。VMware 製品の相互運用性マトリックス

(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php) を参照してください。

VMware, Inc. 11

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2 VMware View 環境の一部となっている vSphere コンポーネントをアップグレードする場合は、

Horizon View 環境における vSphere コンポーネントの個別アップグレード (P. 242) を参照してくださ

い。

3 システムが vSphere のハードウェア要件およびソフトウェア要件を満たしていることを確認します。

第 2 章システム要件 (P. 17) を参照してください。

4 vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、vCenter Server、および vSphere Web Client をアップグレードします。

重要 vSphere デプロイで vCenter Server Heartbeat を使用する場合は、『vSphere Server Heartbeat』の

インストールとアップグレードのドキュメントを使用して vCenter Server と関連コンポーネントを

アップグレードしてください。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード (P. 67) を参照してください。トピック vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server、vSphere Web Client のインストールまたはアップグレードに

必要な情報 (P. 48) の説明に従い、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および

vCenter Server のインストール時に必要になる情報が取り込まれたワークシートを作成します。

5 VMware Update Manager を使用する場合は、VMware Update Manager をアップグレードします。

第 6 章 Update Manager のアップグレード (P. 151) を参照してください。

6 ESXi ホストをアップグレードします。

第 7 章ホストのアップグレードおよび移行 (P. 155)を参照してください。 vSphere では、いくつかの方

法でホストをアップグレードできます。

n vSphere Update Manager を使用して、ESXi ホストの組織的なアップグレードを実行します。

vSphere Update Manager を使用した、ホストの組織的なアップグレード (P. 180) を参照してくだ

さい。

n CD、DVD、または USB フラッシュ ドライブに格納されている ESXi ISO インストーラ イメージ

を使用して、1 度に 1 台のホストを対話型操作でアップグレードします。ホストの対話型アップグ

レードまたは移行 (P. 197) を参照してください。

n スクリプトを使用して、複数のホストをユーザーの介入なしで無人アップグレードします。スクリ

プトを使用した、ホストのインストール、アップグレード、または移行 (P. 199) を参照してくださ

い。

n vSphere Auto Deploy を使用してホストがデプロイされた場合は、Auto Deploy を使用してそのホ

ストを再プロビジョニングしてアップグレードできます。vSphere Auto Deploy を使用した、ホス

トの再プロビジョニング (P. 214) を参照してください。

n esxcli コマンドを使用して、ESXi 5.x ホストのアップグレードまたはパッチ適用を実行します。

esxcli コマンドを使用した、ホストのアップグレード (P. 219) を参照してください。

7 ホストのライセンスを再適用します。

ESXi 5.5 へのアップグレード後の、ライセンスの再適用 (P. 235) を参照してください。

8 仮想マシンと仮想アプライアンスを、手動でアップグレードするか、または VMware Update Managerを使用して組織的にアップグレードします。

第 8 章仮想マシンと VMware Tools のアップグレード (P. 237) を参照してください。

この章では次のトピックについて説明します。

n vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い (P. 13)

n vSphere のアップグレードとアップデートの違い (P. 14)

vSphere Upgrade

12 VMware, Inc.

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vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

vSphere 5.x は、vSphere 4.x からのメジャー アップグレードです。

vSphere のインストールおよび設定に影響を与える vSphere 4.x からの変更点は次のとおりです。vSphere5.x のすべての新機能については、バージョン 5.x のリリース ノートを参照してください。

サービス コンソールの削

ESXi にはサービス コンソールがありません。サービス コンソールで実行し

た作業の大部分は、ESXi Shell の esxcli コマンド、vCLI コマンド、および

VMware PowerCLI コマンドを使用して実行できます。vSphere 5.0 でサービ

ス コンソール ユーザーに向けて Command-Line Management および GettingStarted with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。

ESXi には装備されていな

いグラフィック インス

トーラ

グラフィック インストーラは、ESXi には含まれていないサービス コンソー

ルを使用します。ESXi では、テキスト ベースのインストーラが維持されて

います。

vSphere Auto Deploy および vSphere ESXiImage Builder CLI

ESXi 5.0 より前の ESXi は、各 ESXi ホストの物理ディスクにインストールさ

れました。ESXi 5.x では、vSphere Auto Deploy を使用して ESXi イメージ

をメモリに直接読み込むことができます。vCenter Server を使用して多数の

ESXi ホストを効率的にプロビジョニングおよび再プロビジョニングし、イ

メージ プロファイルを使用して ESXi のアップデートおよびパッチ適用を管

理できます。ネットワークまたはストレージ設定などのホスト構成をホスト

プロファイルとして保存し、Auto Deploy を使用してそれをホストに適用で

きます。ESXi Image Builder CLI を使用すると、アップデート、パッチ、お

よびドライバで構成されるカスタム セットと共に、ESXi のインストール イメージを作成できます。

vSphere Auto Deploy と ESXi Image Builder PowerCLI の使用の詳細につい

ては、『vSphere のインストールとセットアップ』ドキュメントを参照して

ください。

ESXi のインストールおよ

びアップグレード プロセ

スの変更点

ESXi 5.x では、1 つのインストーラ ウィザードを使用して、新規インストー

ルおよびアップグレードを行います。ESXi 5.x では、vSphere Auto Deployを使用して ESXi をホスト メモリに直接デプロイすることもできます。

vihostupdate ユーティリティおよび esxupdate ユーティリティは、ESXi 5.xではサポートされません。コマンドライン ユーティリティを使用して、ESXまたは ESXi の以前のバージョンから ESXi 5.x にアップグレードまたは移行

することはできません。ESXi 5.x へのアップグレードまたは移行後、vCLIの esxcli コマンドを使用して ESXi 5.x ホストのアップグレードまたはパッ

チ適用を行うことができます。

重要 ホストを ESXi 5.x にアップグレードまたは移行したあとは、バージョ

ン 4.x の ESX や ESXi ソフトウェアにロールバックできません。アップグ

レードや移行を実行する前に、ホストをバックアップします。そうすること

で、アップグレードや移行に失敗した場合に、4.x ホストをリストアできま

す。

ESXi 5.5 のアップグレード オプション (P. 162) を参照してください。

第 1 章 アップグレード プロセスの概要

VMware, Inc. 13

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インストーラのキャッ

シュ

バイナリ イメージを使用してシステムをインストールする代わりに、起動

時に使用するすべてのものがシステムにキャッシュされます。このキャッ

シュによって、負荷のかかっているネットワーク上のインストール ファイ

ルへのアクセスで生じる、インストールの問題が軽減されます。

注意 スクリプトを使用したインストールでは、サーバを PXE 起動してか

ら、ほかの形式のメディアからバイナリ イメージを取得することはできま

せん。

ホスト ディスクのパー

ティショニング方法の変

vSphere 5.x で新規にインストールされたすべてのホストは、MSDOS スタイ

ルのパーティション ラベルではなく、GUID パーティション テーブル形式

を使用します。この変更によって、2 TB を超えるディスク上での ESXi のイ

ンストールが可能になります。

新規にインストールされた vSphere 5.x ホストは、更新バージョンの

vSphere 5.x 用 VMware ファイル システムである VMFS5 を使用します。以

前のバージョンとは異なり、ESXi 5.x では、2 番目以降のディスクに VMFSパーティションが作成されません。

アップグレード後のシステムでは GUID パーティション テーブル (GPT)は使用されませんが、古い MSDOS ベースのパーティション ラベルは維持

されます。

VMware vCenter Serverアプライアンス

vCenter Server を Windows マシン上にインストールする代わりに、

vSphere 5.x では VMware vCenter Server Appliance を利用できます。

vCenter Server アプライアンスは事前に構成された Linux ベースの仮想マシ

ンであり、vCenter Server および関連サービスの実行に 適化されていま

す。

vSphere Web Client vSphere Web Client は、廃止された vSphere Client の代わりに使用できる、

ブラウザ ベースのサーバ アプリケーションです。Web ブラウザを使用して

vSphere Web Client に接続し、vCenter Server を介して ESXi ホストを管理

することができます。

vCenter Single Sign-On vSphere バージョン 5.1 以降では、vCenter Server 管理インフラストラク

チャの一部として vCenter Single Sign-On が導入されています。この変更は

vCenter Server のインストール、アップグレード、および運用に影響しま

す。vCenter Single Sign-On による認証により、Active Directory などの

ディレクトリ サービスで各コンポーネントがユーザーを個別に認証するの

ではなく、安全なトークン交換メカニズムを介して vSphere ソフトウェア

コンポーネントが互いに通信を行うことを許可することで、VMware クラウ

ド インフラストラクチャ プラットフォームがより安全になります。詳細に

ついては、ドキュメントを参照してください。 vCenter Single Sign-On がvCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38)

vSphere のアップグレードとアップデートの違い

vSphere 製品では、アップグレード(ソフトウェアの大きな変更)とアップデート(ソフトウェアの小さな

変更)を区別しています。

VMware 製品のバージョンには、vSphere 5.1 のように 2 桁の数字が付けられています。4.1 から 5.0 または

5.0 から 5.1 に数字が変わるリリースでは、ソフトウェアの大きな変更が含まれるため、前のバージョンか

らアップグレードする必要があります。変更が小さく、アップデートだけで済むリリースは、vSphere 5.1Update 1 のようにアップデート番号で示されます。

vSphere Upgrade

14 VMware, Inc.

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ESXi ホストをアップグレードする場合には、一部のホスト構成情報がアップグレード後のバージョンに保

存されます。アップグレードされたホストは、再起動後、同じレベルにアップグレードされている

vCenter Server インスタンスに参加できます。アップデートとパッチにはソフトウェアの大きな変更が含ま

れないため、ホスト構成は影響を受けません。

vCenter Server のアップデートの詳細については、サービス パックによる vCenter Server の更新 (P. 127)および vCenter Server アプライアンスのアップグレードと更新 (P. 129)を参照してください。

第 1 章 アップグレード プロセスの概要

VMware, Inc. 15

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vSphere Upgrade

16 VMware, Inc.

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システム要件 2vCenter Server および ESXi のインスタンスを実行するシステムは、ハードウェアおよびオペレーティング

システムの特定の要件を満たす必要があります。

Auto Deploy を使用して ESXi ホストをプロビジョニングしている場合は、『vSphere のインストールと

セットアップ』 に記載されている、VMware Auto Deploy の準備に関する情報も参照してください。

この章では次のトピックについて説明します。

n ESXi のハードウェア要件 (P. 17)

n vCenter Server、vSphere Web Client、vCenter Inventory Service、および vCenter Single Sign-On のハードウェア要件 (P. 21)

n vCenter Server のソフトウェア要件 (P. 27)

n vSphere Web Client のソフトウェア要件 (P. 28)

n システム ログ用の十分な空き領域の提供 (P. 28)

n vCenter Server に必要なポート (P. 29)

n vCenter Server アプライアンスで必要なポート (P. 32)

n ポート 80 に対する vCenter Server と IIS の競合 (P. 33)

n vSphere の DNS 要件 (P. 33)

n サポートされているリモート管理のサーバ モデルとファームウェア バージョン (P. 34)

n Update Manager のハードウェア要件 (P. 34)

ESXi のハードウェア要件

ESXi 5.5 でサポートされるハードウェアの 小構成を満たしていることを確認します。

ハードウェアおよびシステム リソース

ESXi 5.5 をインストールおよび使用するには、ハードウェアとシステムのリソースが次の要件を満たす必要

があります。

n サポートされているサーバ プラットフォーム。サポートされているプラットフォームについては、

http://www.vmware.com/resources/compatibility の 『VMware 互換性ガイド』 を参照してください。

n ESXi 5.5 は、64 ビットの x86 CPU のサーバに対してのみ、インストールおよび実行が可能。

n ESXi 5.5 では、少なくとも 2 つのコアを持つホスト マシンが必要です。

n ESXi 5.5 でサポートされているのは、LAHF および SAHF の CPU 命令のみです。

n ESXi 5.5 では、BIOS で CPU の NX/XD ビットを有効にする必要があります。

VMware, Inc. 17

Page 18: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

n ESXi は x64 マルチコア プロセッサを広範囲にわたってサポートします。サポートされるプロセッサの

詳細なリストについては、『VMware 互換性ガイド』

(http://www.vmware.com/resources/compatibility) を参照してください。

n ESXi には、少なくとも 4GB の物理 RAM が必要です。ESXi の機能を十分に活用し、一般的な本番環境

で仮想マシンを実行するために、少なくとも 8GB の RAM を提供します。

n 64 ビット仮想マシンをサポートするには、ハードウェア仮想化のサポート (Intel VT-x または AMDRVI) を x64 CPU で有効にする必要があります。

n 1 つ以上のギガビットまたは 10Gb イーサネット コントローラ。サポートされているネットワーク アダプタ モデルについては、http://www.vmware.com/resources/compatibility の 『VMware 互換性ガイ

ド』 を参照してください。

n 次の 1 つ以上のコントローラの組み合わせ。

n 基本的な SCSI コントローラ。Adaptec Ultra-160 または Ultra-320、LSI Logic Fusion-MPT、ある

いはほとんどの NCR/Symbios SCSI。

n RAID コントローラ。Dell PERC (Adaptec RAID または LSI MegaRAID)、HP Smart ArrayRAID、または IBM (Adaptec) ServeRAID コントローラ。

n 仮想マシン用にパーティショニングされていない領域がある SCSI ディスクまたはローカル(ネット

ワークに接続されていない) RAID LUN。

n SATA (Serial ATA) の場合、サポート対象の SAS コントローラまたはオンボード SATA コントローラを

介して接続されるディスク。SATA ディスクは、ローカルではなくリモートと見なされます。これらの

ディスクは、リモートと見なされるため、デフォルトではスクラッチ パーティションとして使用され

ません。

注意 ESXi 5.5 ホストにある仮想マシンに SATA CD-ROM デバイスを接続することはできません。

SATA CD-ROM デバイスを使用するには、IDE エミュレーション モードを使用する必要があります。

ストレージ システム

サポートされるストレージ システムについては、http://www.vmware.com/resources/compatibility で『VMware 互換性ガイド』を参照してください。ESXi 5.5 は、次のストレージ システムへのインストールと

次のストレージ システムからの起動をサポートします。

n SATA ディスク ドライブ。サポート対象の SAS コントローラまたはサポート対象のオンボード SATAコントローラに内部接続された SATA ディスク ドライブ。

サポートされている SAS コントローラ:

n LSI1068E (LSISAS3442E)

n LSI1068 (SAS 5)

n IBM ServeRAID 8K SAS コントローラ

n Smart Array P400/256 コントローラ

n Dell PERC 5.0.1 コントローラ

サポートされているオンボード SATA:

n Intel ICH9

n NVIDIA MCP55

n ServerWorks HT1000

注意 ESXi は、ホスト サーバ上にあるローカルの内部 SATA ドライブを使用した、複数の ESXi ホスト

間で共有される VMFS データストアの作成をサポートしません。

vSphere Upgrade

18 VMware, Inc.

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n Serial Attached SCSI (SAS)ディスク ドライブ。ESXi のインストール、および VMFS パーティショ

ンへの仮想マシンの格納をサポートしています。

n ファイバ チャネルまたは iSCSI 上の専用の SAN ディスク

n USB デバイス。ESXi のインストールをサポートしています。

n ソフトウェア ファイバ チャネル オーバー イーサネット (FCoE)。ソフトウェア FCoE による ESXi のイ

ンストールおよび起動 (P. 179) を参照してください。

ESXi 起動要件

vSphere 5.5 では、統合拡張ファームウェア インターフェイス (UEFI) から ESXi ホストを起動できます。

UEFI を使用すると、ハード ドライブ、CD-ROM ドライブ、または USB メディアからシステムを起動でき

ます。VMware Auto Deploy を使用したネットワークの起動またはプロビジョニングでは、レガシーの

BIOS ファームウェアが必要ですが、UEFI では使用できません。

ESXi は、2TB を超える大きさのディスクから起動できます(使用しているシステム ファームウェアおよび

アドイン カード上のファームウェアでサポートされている場合)。ベンダーのドキュメントを参照してく

ださい。

注意 ESXi 5.5 のインストール後に、起動タイプをレガシーの BIOS から UEFI に変更すると、ホストの起

動に失敗する可能性があります。その場合は、ホストに、VMware の起動バンクではないことを示すエラー

メッセージが表示されます。ESXi 5.5 のインストール後に、レガシーの BIOS と UEFI の間で起動タイプを

変更することはできません。

ESXi 5.5 をインストールするためのストレージ要件

ESXi 5.5 のインストールには、 低 1GB のサイズの起動デバイスが必要です。ローカル ディスクまたは

SAN/iSCSI LUN から起動する場合、VMFS ボリュームと 4GB のスクラッチ パーティションを起動デバイ

スに作成するには、5.2GB のディスクが必要です。これより小さいディスクまたは LUN が使用されている

場合、インストーラは別個のローカル ディスク上にスクラッチ領域を割り当てようとします。ローカル

ディスクが見つからない場合、スクラッチ パーティション /scratch が ESXi ホスト RAM ディスクに置か

れ、/tmp/scratch にリンクされます。別のディスクまたは LUN を使用するように /scratch を再設定でき

ます。 適なパフォーマンスとメモリーの 適化を実現するために、/scratch を ESXi ホスト RAM ディス

クに置かないことをお勧めします。

/scratch を再設定するには、『vSphere のインストールとセットアップ』ドキュメントのトピック

「vSphere Web Client からのスクラッチ パーティションの設定」 を参照してください。

USB および SD デバイスの I/O 感度により、インストーラはこれらのデバイス上にはスクラッチ パーティ

ションを作成しません。USB または SD デバイスにインストールする場合、インストーラはスクラッチ領域

を使用可能なローカル ディスクまたはデータストアに割り当てようとします。ローカル ディスクまたは

データストアが見つからない場合、/scratch は RAM ディスクに置かれます。インストール後、永続デー

タストアを使用するように、/scratch を再設定する必要があります。1GB の USB/SD デバイスであれば

小インストールには十分ですが、VMware は 4GB 以上の USB/SD デバイスの使用を強くお勧めします。余

分なスペースは、USB/SD デバイス上の拡張コアダンプ パーティションに使用されます。余分なフラッ

シュ セルはブート メディアの長寿命化につながるため、VMware は 16GB 以上の高品質な USB フラッシュ

ドライブを使用することを推奨しますが、4GB 以上の高品質なドライブであれば、拡張コアダンプ パー

ティションを保持するには十分です。ナレッジ ベースの記事 2004784 を参照してください。

第 2 章 システム要件

VMware, Inc. 19

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Auto Deploy インストールの場合、インストーラはスクラッチ領域を使用可能なローカル ディスクまたは

データストアに割り当てようとします。ローカル ディスクまたはデータストアが見つからない場

合、/scratch は RAM ディスクに置かれます。インストールの後に永続データストアを使用するよう

に、/scratch を再設定する必要があります。

SAN から起動する環境または Auto Deploy を使用する環境では、ESXi ホストごとに別個の LUN を割り当

てる必要はありません。多数の ESXi ホスト用のスクラッチ領域を単一の LUN に一緒に置くことができま

す。単一の LUN に割り当てるホスト数は、LUN のサイズと仮想マシンの I/O 動作を考慮して比較検討す

る必要があります。

ESXi のパフォーマンス向上に関する推奨事項

パフォーマンスを向上させるには、必要 小限以上の容量を持つ RAM と複数の物理ディスクがある堅牢な

システムに ESXi をインストールします。

ESXi システムの要件については、ESXi のハードウェア要件 (P. 17)を参照してください。また、

https://www.vmware.com/pdf/Perf_Best_Practices_vSphere5.5.pdf の vSphere 5 のパフォーマンスに関する

技術情報も参照してください。

表 2‑1. パフォーマンス向上に関する推奨事項

システム要素 推奨

RAM ESXi ホストには、一般的なサーバよりも多くの RAM が必

要です。ESXi の機能を十分に活用し、一般的な本番環境で

仮想マシンを実行するために、少なくとも 8 GB の RAMを提供します。 ESXi ホストに、複数の仮想マシンを同時

に実行するのに十分な容量の RAM が必要です。次の例を

使用して、ESXi ホストで実行されている仮想マシンが必要

とする RAM の計算方法を示します。

Red Hat Enterprise Linux または Windows XP がインス

トールされた 4 台の仮想マシンが動作するには、ベースラ

イン パフォーマンスを保つだけでも 低 3 GB の RAM が必要です。この数値には、仮想マシン用の約 1,024 MB、オ

ペレーティング システムごとに 小限必要な 256 MB (ベ

ンダーが推奨する値) が含まれます。

これらの 4 台の仮想マシンを 512 MB の RAM で実行する

には、ESXi ホストに約 4 GB の RAM が必要です (仮想マ

シン用の 2,048 MB を含む)。

これらの計算値には、各仮想マシンに可変オーバーヘッド

メモリを使用することで節約できるメモリ容量は考慮され

ていません。『vSphere リソース管理』を参照してくださ

い。

仮想マシン専用のファスト イーサネット アダプタ 管理ネットワークと仮想マシン ネットワークを異なる物理

ネットワーク カードに配置します。Intel PRO 1000 アダプ

タなど仮想マシン専用のギガビット イーサネット カード

を使用すると、高ネットワーク トラフィックでの仮想マシ

ンへのスループットが向上します。ディスクの場所:

ディスクの場所 仮想マシンで使用されるすべてのデータを仮想マシンに割

り当てられている物理ディスク上に配置します。ESXi の起

動イメージがあるディスクに仮想マシンを配置しないほう

が、パフォーマンスが向上します。物理ディスクは、すべ

ての仮想マシンによって使用されるディスク イメージを保

存できる大きさを備えている必要があります。

vSphere Upgrade

20 VMware, Inc.

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表 2‑1. パフォーマンス向上に関する推奨事項 (続き)

システム要素 推奨

VMFS5 パーティショニング ESXi インストーラでは、 初に検出された空のローカル

ディスク上に初期 VMFS ボリュームが作成されます。ディ

スクを追加するか、元の構成を変更するには、

vSphere Web Client を使用します。この方法では、パー

ティションの開始セクタが 64K セクタごとの割り当てにな

るため、ストレージ パフォーマンスが改善されます。

注意 SAS のみの環境では、インストーラがディスクを

フォーマットしない場合があります。一部の SAS ディスク

は、ディスクがローカルかリモートかを識別することがで

きません。インストール後、vSphere Web Client を使用し

て VMFS を設定できます。

プロセッサ プロセッサの処理速度が速いほど、ESXi のパフォーマンス

が向上します。特定のワークロードでは、キャッシュが大

きい方が ESXi のパフォーマンスが向上します。

ハードウェア互換性 サーバ内で、ESXi 5.5 ドライバのサポート対象になってい

るデバイスを使用します。

http://www.vmware.com/resources/compatibility の 『ハードウェア互換性ガイド』 を参照してください。

vCenter Server、 vSphere Web Client 、vCenter Inventory Service、および vCenter Single Sign-On のハードウェア要件

vCenter Server ホスト マシンは、ハードウェア要件を満たしている必要があります。

vCenter Server および vCenter Server Appliance は、 適なパフォーマンスを引き出すために十分なリソー

スを必要とする管理アプリケーションです。特定の環境に対する 小要件として、このガイダンスを読む必

要があります。vCenter Server のサイズを大きくすると、パフォーマンスの向上、待ち時間の削減、および

本番の展開における同時実行の向上をもたらす場合があります。

vCenter Single Sign-On、 vSphere Web Client 、vCenter Inventory Service、および vCenter Server のハードウェア要件

vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、vCenter Inventory Service、および vCenter Server は同じホ

スト マシン (vCenter Simple Install と同じ) または異なるマシンにインストールできます。表 2-2 を参照

してください。

以下の表に、別々のホスト マシンで稼働する vCenter Single Sign-On と Inventory Service のハードウェア

要件を示します。

n 表 2-3

n 表 2-4

カスタム インストールを使用して、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および vCenterServer を同じホスト マシン上にインストールする場合、vCenter Single Sign-On および Inventory Serviceのメモリとディスク ストレージの要件が vCenter Server の要件に追加されます。表 2-5 を参照してくださ

い。

第 2 章 システム要件

VMware, Inc. 21

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表 2‑2. vCenter Single Sign-On、 vSphere Web Client 、vCenter Inventory Service、および vCenter Serverの Simple Install デプロイの 小ハードウェア要件

Simple Install デプロイのホスト ハードウェア 小要件

プロセッサ 論理コア 2 つ以上の Intel または AMD の x64 プロセッサ

(それぞれ速度が 2GHz)

メモリ 12GB。vCenter Server データベースが vCenter Server と同じマシ

ン上で稼働する場合、メモリ要件はより高くなります。

vCenter Server には、次のようないくつかの Java サービス

が含まれています VMware VirtualCenter ManagementWebservices (tc Server)、Inventory Service、プロファイル

駆動型のストレージ サービス。vCenter Server をインス

トールする場合は、これらのサービスにメモリを割り当て

るため、vCenter Server インベントリのサイズを選択しま

す。インベントリのサイズにより、サービスに対する JVMヒープの 大値の設定が決まります。使用環境内のホスト

数が変更された場合は、インストール後にこの設定を調整

できます。表 2-7 にある推奨事項を参照してください。

ディスク ストレージ 100GB を推奨

インストール後、インベントリのサイズに応じて 40~60GB の空きディスク領域が必要になります。将来、イン

ベントリを増やせるように、より多くの容量を提供する必

要があります。

vCenter Server データベースが vCenter Server と同じマシ

ン上で稼働する場合、データベースのサイズに応じて、

ディスク ストレージ要件はより高くなります。

vCenter Server 5.x では、vCenter Server ログのデフォルト

サイズは、vCenter Server 4.x に比べて 450MB 多くなりま

す。ログ フォルダに割り当てられるディスク領域に、この

増加分を格納するのに十分な大きさがあることを確認して

ください。

ネットワーク速度 1Gbps

表 2‑3. vCenter Server とは別のホスト マシン上で稼働する vCenter Single Sign-On の 小ハードウェア要件

vCenter Single Sign-On のハードウェア 要件

プロセッサ 論理コア 2 つ以上の Intel または AMD の x64 プロセッサ

(それぞれ速度が 2GHz)

メモリ 3GB。vCenter Single Sign-On が vCenter Server と同じホ

スト マシン上で稼働している場合は、表 2-2 または 表 2-5を参照してください。

ディスク ストレージ 2GB。

ネットワーク速度 1Gbps

表 2‑4. vCenter Server とは異なるホスト マシン上で実行される vCenter Inventory Service の 小ハードウェア要件

vCenter Inventory Service のハードウェア 要件

プロセッサ 論理コア 2 つ以上の Intel または AMD の x64 プロセッサ

(それぞれ速度が 2GHz)

メモリ 3GB。vCenter Inventory Service が vCenter Server と同じ

ホスト マシン上で稼働している場合は、表 2-2 または 表 2-5 を参照してください。

vSphere Upgrade

22 VMware, Inc.

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表 2‑4. vCenter Server とは異なるホスト マシン上で実行される vCenter Inventory Service の 小ハードウェア要件 (続き)

vCenter Inventory Service のハードウェア 要件

ディスク ストレージ vCenter Inventory Service が vCenter Server と同じホスト

マシン上で稼働する場合、vCenter Server および vCenterServer ホスト マシンで稼働する他のアプリケーションに必

要なディスク領域にこれらの要件が追加されます。表 2-5を参照してください。

Inventory Service のディスク ストレージ要件は、インベン

トリ サイズおよびインベントリ内の仮想マシンのアクティ

ビティ量によって決まります。通常のアクティビティ率で

は、Inventory Service は、1,000 個のホストに分散された

15,000 個の仮想マシンに対し 6~12GB のディスク領域を使

用します。

アクティビティ率が高い場合 (毎時、仮想マシンの 20パーセント以上に変更が発生)、既存のディスク使用量へ

のインライン書き込みが行われる代わりに、先書きログ

(WAL) がディスクに書き込まれて更新が処理されま

す。この高いアクティビティ率はほとんどの場合、VirtualDesktop Infrastructure (VDI) の使用例に関連します。

必要なディスク領域についての次のガイドラインでは、小

規模インベントリは 1~100 台のホストまたは 1~1000 台の仮想マシン、大規模インベントリは 400 台以上のホスト

または 4000 台以上の仮想マシンからなります。

n 小規模インベントリ、低アクティビティ率: 5GBn 小規模インベントリ、高アクティビティ率: 15GBn 大規模インベントリ、低アクティビティ率: 15GBn 大規模インベントリ、高アクティビティ率: 40~60GB

ネットワーク速度 1Gbps

表 2‑5. vCenter Server のハードウェア 小要件

vCenter Server ハードウェア 要件

CPU 64 ビット CPU 2 つ、または 64 ビット デュアル コア プロ

セッサ 1 つ。

プロセッサ 2.0GHz 以上の Intel 64 または AMD 64 プロセッサ。

Itanium (IA64) プロセッサはサポートされていません。

同一のマシン上でデータベースを実行する場合、プロセッ

サ要件が高くなる可能性があります。

第 2 章 システム要件

VMware, Inc. 23

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表 2‑5. vCenter Server のハードウェア 小要件 (続き)

vCenter Server ハードウェア 要件

メモリ 必要なメモリ量は vCenter Server の構成によって異なりま

す。

n vCenter Server が vCenter Single Sign-On および

vCenter Inventory Service とは別のホスト マシンにイ

ンストールされる場合、4GB の RAM が必要です。

n vCenter Server、vCenter Single Sign-On、および

vCenter Inventory Service が同じホスト マシン

(vCenter Simple Install と同じ) にインストールされ

る場合、10GB の RAM が必要です。

vCenter Server データベースが vCenter Server と同じマシ

ン上で稼働する場合、メモリ要件はより高くなります。

vCenter Server には、次のようないくつかの Java サービス

が含まれています VMware VirtualCenter ManagementWebservices (tc Server)、Inventory Service、プロファイル

駆動型のストレージ サービス。vCenter Server をインス

トールする場合は、これらのサービスにメモリを割り当て

るため、vCenter Server インベントリのサイズを選択しま

す。インベントリのサイズにより、サービスに対する JVMヒープの 大値の設定が決まります。使用環境内のホスト

数が変更された場合は、インストール後にこの設定を調整

できます。表 2-7 にある推奨事項を参照してください。

ディスク ストレージ vCenter Server のインストールに必要なディスク ストレー

ジ容量は、vCenter Server の構成によって異なります。

n vCenter Server が vCenter Single Sign-On および

vCenter Inventory Service とは別のホスト マシンにイ

ンストールされる場合、4GB が必要です。

n vCenter Server、vCenter Single Sign-On、および

vCenter Inventory Service が同じホスト マシン

(vCenter Simple Install と同じ) にインストールされ

る場合、インストール後、インベントリのサイズに応

じて、少なくとも 40~60GB の空きディスク領域が必

要になります。将来、インベントリを増やせるよう

に、より多くの容量を提供する必要があります。

vCenter Single Sign-On および Inventory Service に必

要なディスク領域のガイドラインについては、表 2-3および 表 2-4 を参照してください。

vCenter Server データベースが vCenter Server と同じマシ

ン上で稼働する場合、これらのデータベースのサイズに応

じて、ディスク ストレージ要件はより高くなります。

vCenter Server 5.x では、vCenter Server ログのデフォルト

サイズは、vCenter Server 4.x に比べて 450MB 多くなりま

す。ログ フォルダに割り当てられるディスク領域に、この

増加分を格納するのに十分な大きさがあることを確認して

ください。

Microsoft SQL Server 2008 R2 Express ディスク インストール アーカイブを解凍するための 大 2GB の空

きディスク領域。インストールが完了すると、これらの

ファイルの約 1.5GB 分は削除されます。

ネットワーク速度 1Gbps

注意 ネットワーク ドライブまたは USB フラッシュ ドライブに vCenter Server をインストールすることは

サポートされていません。

使用中のデータベースのハードウェア要件については、データベースのドキュメントを参照してください。

データベースと vCenter Server を同一のマシン上で実行する場合は、データベースの要件を vCenter Serverの要件に加算する必要があります。

vSphere Upgrade

24 VMware, Inc.

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vSphere Web Client のハードウェア要件

vSphere Web Client には、次の 2 つのコンポーネントがあります。 Java サーバと、ブラウザで実行中の

Adobe Flex クライアント アプリケーション。

表 2‑6. vSphere Web Client Server コンポーネントのハードウェア要件

vSphere Web Client Server ハードウェア 要件

メモリ 3GB 以上: Java ヒープ用に 2GB、次の用途に 1GBn レジデント コード

n Java スレッドのスタック

n Java プロセスのグローバル/bss セグメント

CPU コアが 2 つ以上存在する 2GHz プロセッサ

ディスク ストレージ 2GB 以上のディスクの空き容量

ネットワーク ギガビット接続を推奨

vCenter Server の JVM ヒープ設定

vCenter Server の JVM ヒープ設定はインベントリのサイズによって異なります。vCenter Server での

VMware vCenter Server - tc Server 設定の構成 (P. 147) を参照してください。

表 2‑7. vCenter Server の JVM ヒープ設定

vCenter Serverインベントリ

VMware VirtualCenterManagementWebservices (tcServer) Inventory Service

プロファイル駆

動型のストレー

ジ サービス

全体的に推奨するメモリ

の 小値

小規模のインベ

ントリ (1 ~100 台のホスト

または 1 ~ 1000台の仮想マシ

ン)

512MB 3GB 1GB 16GB

中規模のインベ

ントリ(100 ~400 個のホスト

または 1000 ~4000 個の仮想マ

シン)

512MB 6GB 2GB 24GB

大規模のインベ

ントリ (400 台を超えるホスト

または 4000 台を

超える仮想マシ

ン)

1,024MB 12GB 4GB 32GB

第 2 章 システム要件

VMware, Inc. 25

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VMware vCenter Server Appliance のハードウェア要件と推奨事項

表 2‑8. VMware vCenter Server Appliance のハードウェア要件

VMware vCenter Server Appliance ハードウェア 要件

ホスト マシン上のディスク ストレージ ほとんどのデプロイの場合、vCenter Server Appliance は70GB 以上のディスク領域を必要とし、 大サイズ 125GBに制限されます。必要なディスク領域は、vCenter Serverインベントリのサイズによって決まります。vCenterServer Appliance は、 大サイズ 125 GB まで拡張できる

シン プロビジョニングの仮想ディスクを使用してデプロイ

できます。ホスト マシンに vCenter Server Appliance 仮想

ディスクの拡張に対応する十分な空きディスク領域ない場

合は、vCenter Server は操作を停止し、vSphere 環境を管

理できなくなります。

VMware vCenter Server Appliance のメモリ 組み込みの PostgreSQL データベースを使用することで、

vCenter Server Appliance は 100 台のホストまたは 3000 台の仮想マシンをサポートし、次のメモリ要件を持ちます。

n 小規模のインベントリ (10 台以下のホストまたは 100台以下の仮想マシン): 8GB 以上

n 小規模のインベントリ (10 ~ 50 台のホストまたは 100~ 1500 台の仮想マシン): 16GB 以上

n 中規模のインベントリ (組み込みのデータベースでサ

ポートされるインベントリの上限、50 ~ 100 台のホス

トまたは 1500 ~ 3000 台の仮想マシン): 24GB 以上

外部の Oracle データベースを使用することで、vCenterServer Appliance は 1000 台のホストまたは 10000 台の登

録済みの仮想マシン、および 10000 台のパワーオン状態の

仮想マシンをサポートし、以下のメモリ要件を持ちます。

n 小規模のインベントリ (10 台以下のホストまたは 100台以下の仮想マシン): 8GB 以上

n 小規模のインベントリ (10 ~ 100 台のホストまたは

100 ~ 1000 台の仮想マシン): 16GB 以上

n 中規模のインベントリ (100 ~ 400 台のホストまたは

1000 ~ 4000 台の仮想マシン): 24GB 以上

n 大規模のインベントリ (400 台を超えるホストまたは

4000 台を超える仮想マシン): 32GB 以上

vCenter Server Appliance のインベントリとその他の構成制限については、『構成の上限』を参照してくだ

さい。

vSphere Upgrade

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表 2‑9. VMware vCenter Server Appliance の JVM ヒープ設定

vCenter ServerAppliance のイ

ンベントリ

VMware VirtualCenterManagementWebservices (tcServer) Inventory Service

プロファイル駆

動型のストレー

ジ サービス

全体的に推奨するメモリ

の 小値

小規模のインベ

ントリ (1 ~100 台のホスト

または 1 ~ 1000台の仮想マシ

ン)

512MB 3GB 1GB 16GB

中規模のインベ

ントリ(100 ~400 個のホスト

または 1000 ~4000 個の仮想マ

シン)

512MB 6GB 2GB 24GB

大規模のインベ

ントリ (400 台を超えるホスト

または 4000 台を

超える仮想マシ

ン)

1,024MB 12GB 4GB 32GB

vCenter Server での VMware vCenter Server - tc Server 設定の構成 (P. 147) を参照してください。

vCenter Server のソフトウェア要件

オペレーティング システムが vCenter Server をサポートしていることを確認します。vCenter Server には、64 ビットのオペレーティング システムが必要です。また、vCenter Server がデータベースに接続する

には、64 ビットのシステム DSN が必要です。

サポート対象のオペレーティング システムの詳細については、http://kb.vmware.com/kb/2091273を参照し

てください。

vCenter Server には、Microsoft .NET Framework 3.5 SP1 が必要です。システムにインストールされていな

い場合は、vCenter Server のインストーラによってインストールされます。ファイルを追加でダウンロード

するために、.NET 3.5 SP1 インストールでインターネット接続が必要になる場合があります。

注意 vCenter Server ホスト マシンで英語以外のオペレーティング システムを使用している場合は、

Windows Update から、Microsoft .NET Framework 3.5 SP1 および Microsoft .NET Framework 3.5 言語

パックをインストールしてください。Windows Update では、使用中のオペレーティング システムに適し

た正しいバージョンが自動的に選択されます。vCenter Server のインストーラがインストールする .NETFramework は英語版のみです。

vCenter Server 5.5 では、ホスト OS としての Windows Server 2003 はサポートされなくなりました。

http://kb.vmware.com/kb/2091273 にある VMware 互換性ガイドを参照してください。

vCenter Server 5.5 では、ホスト OS としての Windows Server 2008 SP1 はサポートされなくなりました。

vCenter Server をバージョン 5.5 にアップグレードする前に、Windows Server 2008 SP1 ホストを SP2 にアップグレードします。『VMware 互換性ガイド』(http://kb.vmware.com/kb/2091273) および MicrosoftSoftware Lifecycle Policy (http://support.microsoft.com/lifecycle/#ServicePackSupport) を参照してくださ

い。

第 2 章 システム要件

VMware, Inc. 27

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vCenter Server にバンドルされている Microsoft SQL Server 2008 R2 Express データベースを使用する場合

は、システムに Microsoft Windows Installer バージョン 4.5 (MSI 4.5) が必要です。MSI 4.5 は、Microsoftの Web サイトからダウンロードできます。また、vCenter Server の autorun.exe インストーラから MSI 4.5を直接インストールすることもできます。

VMware vCenter Server Appliance は、ESX バージョン 4.x または ESXi バージョン 4.x 以降を実行している

ホストにのみデプロイできます。

vSphere Web Client のソフトウェア要件

使用するブラウザが vSphere Web Client をサポートしていることを確認します。

次のゲスト OS とブラウザ バージョンはテスト済みであり、vSphere Web Client でサポートされていま

す。

表 2‑10. vSphere Web Client でサポートされるゲスト OS とブラウザ バージョン。

オペレーティング システム ブラウザ

Windows 32 ビットおよび 64ビット

Microsoft Internet Explorer 8、9 (64 ビットのみ)、および 10。vSphere 5.5 Update 1 以降では、Microsoft Internet Explorer 11 を使用できます。ク

ライアント統合プラグインを Microsoft Internet Explorer 11 で機能させるには、互

換モードを使用します。この場合、ツール > 互換表示設定 の順に進んで、vSphereWeb Client IP アドレスを Web サイトのリストに追加してから、ブラウザを再ロー

ドします。

Mozilla Firefox: 新のブラウザ バージョン、および vSphere 5.5 が作成されたと

きのバージョンよりも 1 つ前のバージョン。

Google Chrome: 新のブラウザ バージョン、および vSphere 5.5 が作成されたと

きのバージョンよりも 1 つ前のバージョン。

Mac OS Mozilla Firefox: 新のブラウザ バージョン、および vSphere 5.5 が作成されたと

きのバージョンよりも 1 つ前のバージョン。

Google Chrome: 新のブラウザ バージョン、および vSphere 5.5 が作成されたと

きのバージョンよりも 1 つ前のバージョン。

これらのブラウザの後続バージョンは正常に動作する可能性が高いですが、テストは行われていません。

vSphere Web Client では、Adobe Flash Player バージョン 11.5.0 以降、および使用しているブラウザに対応

するプラグインがインストールされている必要があります。

システム ログ用の十分な空き領域の提供

ESXi 5.x では、新しいログ インフラストラクチャを採用しています。Auto Deploy を使用してホストをデ

プロイする場合、または VMFS ボリューム上のスクラッチ ディレクトリ内のデフォルトの場所とは別にロ

グ ディレクトリを設定する場合、システム ログ用の十分な空き領域を用意するため、現在のログ サイズと

ローテーション設定の変更が必要になることがあります。

vSphere のすべてのコンポーネントではこのインフラストラクチャを使用しています。このインフラストラ

クチャでのログ容量のデフォルト値は、使用可能なストレージの量、およびシステム ログの構成内容に応

じて変わります。Auto Deploy を使用してデプロイしたホストでは、ログが RAM ディスクに保存されま

す。つまり、ログに使用できる領域はわずかです。

ホストが Auto Deploy を使用してデプロイされている場合は、次のいずれかの方法でログ ストレージを再

構成してください。

n ネットワーク経由でリモート コレクタにログをリダイレクトする。

n NAS ストアまたは NFS ストアにログをリダイレクトする。

NAS ストアや NFS ストアなどの非デフォルト ストレージにログをリダイレクトする場合は、ディスクに

インストールされたホストのログ サイズとローテーションも再構成できます。

vSphere Upgrade

28 VMware, Inc.

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デフォルト構成を使用する ESXi ホストのログ ストレージを再構成する必要はありません。このストレージ

は、VMFS ボリュームのスクラッチ ディレクトリにログを格納します。これらのホストについては、ESXi5.x によって、インストールに も適した方法でログが自動構成され、ログ メッセージの保存に十分な空き

領域が用意されます。

表 2‑11. hostd、vpxa、fdm の各ログに対して推奨される 小サイズとローテーションの構成

Logログ ファイルの 大サ

イズ

維持するローテーション

数 必要な 小ディスク領域

管理エージェント

(hostd)10,240KB 10 100MB

VirtualCenter エージェン

ト (vpxa)5,120KB 10 50MB

vSphere HA エージェント

(フォールト ドメイン マネージャ (fdm))

5,120KB 10 50MB

syslog および syslog サーバの設定と構成、および vSphere Syslog Collector のインストールについては、

『vSphere Installation and SetupvSphere のインストールとセットアップ』ドキュメントを参照してくださ

い。

vCenter Server に必要なポート

VMware vCenter Server システムは、すべての管理対象ホストへデータを送信可能であり、かつすべての

vSphere Web Client からデータを受信できる必要があります。管理対象ホスト間での移行アクティビティ

やプロビジョニング アクティビティを有効にするには、送信元ホストと送信先ホスト間でデータの送受信

が可能である必要があります。

vCenter Server Appliance で必要とされるポートの詳細については、vCenter Server アプライアンスで必要

なポート (P. 32)を参照してください。

VMware では、通信に指定のポートが使用されます。また、管理対象ホストでは、vCenter Server システム

からのデータが指定ポートで監視されます。これらのいずれかの構成要素の間にファイアウォールが存在

し、かつ Windows ファイアウォール サービスが使用中の場合は、インストール時にインストーラによっ

てポートが開かれます。カスタマイズされたファイアウォールの場合は、必要なポートを手動で開く必要が

あります。管理対象ホスト 2 台の間にファイアウォールが存在し、移行、クローン作成など、送信元または

送信先のアクティビティを実行する場合、管理対象ホストがデータを受信できるように構成する必要があり

ます。

注意 Microsoft Windows Server 2008 ではデフォルトでファイアウォールが有効になります。

表 2‑12. コンポーネント間の通信に必要なポート

ポート 説明

22 SSH サーバ (vSphere Client)

53 DNS クライアント

80 vCenter Server では、直接 HTTP 接続用にポート 80 が必要です。ポート 80 では、要求が HTTPSポート 443 にリダイレクトされます。このリダイレクトは、https://server ではなく、誤って

http://server を使用した場合に有効です。

WS-Management (ポート 443 の開放が必要)

vCenter Server と同一のホスト マシンに格納されているカスタムの Microsoft SQL データベース

(バンドルされている SQL Server 2008 データベースではない)を使用する場合、SQL ReportingService によってポート 80 が使用されます。vCenter Server をインストールする際、インストーラで

は、vCenter Server 用の HTTP ポートの変更を求めるメッセージが表示されます。インストールを

正常に実行するため、vCenter Server の HTTP ポートをカスタムの値に変更してください。

Microsoft Internet Information Services (IIS) でもポート 80 が使用されます。ポート 80 に対する

vCenter Server と IIS の競合 (P. 33)を参照してください。

第 2 章 システム要件

VMware, Inc. 29

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表 2‑12. コンポーネント間の通信に必要なポート (続き)

ポート 説明

88 vCenter Single Sign-On が使用する、Kerberos の制御インターフェイス RPC

111 vCenter Server Appliance が NIS 登録で使用する RPC サービス

123 NTP クライアント

135 vCenter 仮想アプライアンスを Active Directory ドメインに追加するために使用されます。

161 SNMP サーバ

389 このポートは、vCenter Server のローカル インスタンスとすべてのリモート インスタンスで開いて

いる必要があります。これは、vCenter Server グループのディレクトリ サービス用の LDAP ポート

番号です。vCenter Server のインスタンスをリンク モード グループに参加させない場合でも、

vCenter Server システムをポート 389 にバインドする必要があります。このポートで別のサービス

が実行されている場合は、そのサービスを削除するか、別のポートに変更することをお勧めしま

す。LDAP サービスを 1025 ~ 65535 の任意のポートで実行できます。

このインスタンスを Microsoft Windows Active Directory として使用する場合は、ポート番号を 389から、1025 ~ 65535 の範囲内の使用可能なポートに変更します。

427 CIM クライアントは、サービス ロケーション プロトコル バージョン 2 (SLPv2) を使用して、

CIM サーバを検索します。

443 vCenter Server システムが、vSphere Client からの接続を待機するデフォルトのポートです。

vCenter Server システムが vSphere Client からデータを受信できるようにするには、ファイア

ウォールでポート 443 を開きます。

vCenter Server システムでは、SDK クライアントからのデータ転送を監視するのにもポート 443 が使用されます。

このポートは、次のサービスでも使用されます。

n WS-Management (ポート 80 の開放が必要)

n vSphere Client から vSphere Update Manager へのアクセス

n サードパーティ製ネットワーク管理クライアントから vCenter Server への接続

n サードパーティ製ネットワーク管理クライアントからホストへのアクセス

513 ログの記録アクティビティに使用される vCenter 仮想アプライアンス

636 vCenter Server のリンク モードでは、ローカル インスタンスの SSL ポートです。このポートで別の

サービスが実行されている場合は、そのサービスを削除するか、別のポートに変更することをお勧

めします。SSL サービスを 1025 ~ 65535 の任意のポートで実行できます。

902 vCenter Server システムが、管理対象ホストにデータを送信するデフォルトのポートです。管理対

象ホストは、UDP ポート 902 を使用して、vCenter Server システムに定期的なハートビートも送信

します。このポートは、サーバとホスト間、またはホスト間のファイアウォールによってブロック

されないようにする必要があります。

ポート 902 は vSphere Client とホストの間でブロックされないようにする必要があります。vSphereClient は、このポートを使用して仮想マシンのコンソールを表示します。

903 vSphere Client が ESXi ホスト(vCenter Server なし)に直接接続されるときに、vSphere Client から仮想マシン コンソールにアクセスします。

MKS トランザクション (xinetd/vmware-authd-mks)

1234, 1235 vSphere Replication

2012 vCenter Single Sign-On vmdir のインターフェイス RPC を制御します。

2013 vCenter Single Sign-On が使用する、Kerberos の制御インターフェイス RPC

2014 すべての VMCA(VMware 認証局)API の RPC ポート

2049 NFS ストレージ デバイスからのトランザクション

このポートは、VMkernel インターフェイスで使用されます。

3260 iSCSI ストレージ デバイスへのトランザクション

3268 Active Directory のマルチドメイン コントローラ デプロイのデフォルト ポート

3269 Active Directory のマルチドメイン コントローラ デプロイのデフォルト SSL ポート

5900-5964 VNC などの管理ツールによって使用される RFB プロトコル

vSphere Upgrade

30 VMware, Inc.

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表 2‑12. コンポーネント間の通信に必要なポート (続き)

ポート 説明

5988 HTTP 経由の CIM トランザクション

5989 HTTPS 経由の CIM XML トランザクション

6501 Auto Deploy サービス

6502 Auto Deploy 管理

7005 vCenter Single Sign-On

7009 vCenter Single Sign-On

7080 vCenter Single Sign-On

7343 vSphere Web Client - HTML5 リモート コンソール

7444 vCenter Single Sign-On の HTTPS

8000 vMotion からの要求

8009 vCenter Server Appliance の Tomcat との通信用の AJP コネクタ ポート

8080 Web サービス HTTP。VMware VirtualCenter Management Web サービス用に使用されます。

8100 vSphere Fault Tolerance (FT) 用のホスト間のトラフィック

8182 vSphere High Availability (HA) のホスト間のトラフィック

8200 vSphere Fault Tolerance (FT) 用のホスト間のトラフィック

8443 Web サービス HTTPS。VMware VirtualCenter Management Web サービス用に使用されます。

9009 vCenter Server Appliance の vSphere Web Client との通信を許可するために使用。

9090 vSphere Web Client HTTP

9443 vSphere Web Client HTTPS

9875 - 9877 vSphere Web Client の JMX(Java Management Extension)。vSphere Web Client サービスの開始時

に動的に取得されます。

10080 vCenter Inventory Service の HTTP

10109 vCenter Inventory Service 管理

10111 vCenter Inventory Service のリンク モード通信。

10443 vCenter Inventory Service HTTPS。

11711 vCenter Single Sign-On LDAP

11712 vCenter Single Sign-On LDAPS

12721 VMware ID 管理サービス

49000 - 65000 vCenter Single Sign-On - VMware ID 管理サービス。VMware ID 管理サービスの開始時に動的に取

得されます。

60099 Web サービス変更サービス通知ポート。

vCenter Server システムで別のポートを使用して vSphere Web Client データを受け取るようにする方法に

ついては、『vCenter Server およびホスト管理』 ドキュメントを参照してください。

ファイアウォール構成については、『vSphere セキュリティ』 ドキュメントを参照してください。

第 2 章 システム要件

VMware, Inc. 31

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vCenter Server アプライアンスで必要なポート

VMware vCenter Server システムは、すべての管理対象ホストへデータを送信可能であり、かつすべての

vSphere Web Client からデータを受信できる必要があります。管理対象ホスト間での移行アクティビティ

やプロビジョニング アクティビティでは、ソース ホストとターゲット ホスト間でデータの送受信が可能で

ある必要があります。

Windows 上の vCenter Server で必要とされるポートの詳細については、vCenter Server に必要なポー

ト (P. 29) を参照してください。

VMware では、通信に指定のポートが使用されます。また、管理対象ホストでは、vCenter Server システム

からのデータが指定ポートで監視されます。vCenter Server アプライアンスは、表 2-13 の一覧にあるポー

トを使用するように事前構成されています。カスタマイズされたファイアウォールの場合は、必要なポート

を手動で開く必要があります。管理対象ホスト 2 台の間にファイアウォールが存在し、移行、クローン作成

など、ソースまたはターゲットのアクティビティを実行する場合、管理対象ホストがデータを受信できるよ

うに構成する必要があります。

表 2‑13. vCenter Server アプライアンスで必要なポート

ポート 説明

80 vCenter Server では、直接 HTTP 接続用にポート 80 が必要です。ポート 80 では、要求が HTTPSポート 443 にリダイレクトされます。このリダイレクトは、誤って https://server ではなく

http://server を使用した場合に便利です。

443 vCenter Server システムでは、SDK クライアントからのデータ転送を監視するのにポート 443 が使

用されます。

902 vCenter Server システムが、管理対象ホストにデータを送信するデフォルトのポートです。管理対

象ホストは、UDP ポート 902 を使用して、vCenter Server システムに定期的なハートビートも送信

します。このポートは、サーバとホストの間、またはホストとホストの間で、ファイアウォールに

よってブロックされないようにする必要があります。

8080 Web サービス HTTP。VMware VirtualCenter Management Web サービス用に使用されます。

8443 Web サービス HTTPS。VMware VirtualCenter Management Web サービス用に使用されます。

10080 vCenter Inventory Service の HTTP

10443 vCenter Inventory Service HTTPS。

10109 vCenter Inventory Service データベース

514 vSphere Syslog Collector サーバ

1514 vSphere Syslog Collector サーバ (SSL)

6500 ネットワーク コアダンプ サーバ (UDP)

6501 Auto Deploy サービス

6502 Auto Deploy 管理

9090 vSphere Web Client HTTP

9443 vSphere Web Client HTTPS

5480 vCenter Server アプライアンス Web ユーザー インターフェイスの HTTPS

5489 vCenter Server アプライアンス Web ユーザー インターフェイスの CIM サービス

22 SSHD のシステム ポート

vCenter Server システムで別のポートを使用して vSphere Web Client データを受け取るようにする方法に

ついては、『vCenter Server and Host Management』を参照してください。vCenter Server およびホスト管

ファイアウォール構成については、『vSphere Security』を参照してください。vSphere セキュリティ

vSphere Upgrade

32 VMware, Inc.

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ポート 80 に対する vCenter Server と IIS の競合

vCenter Server と Microsoft Internet Information Service (IIS) の両方が、直接 HTTP 接続用のデフォルト

ポートとしてポート 80 を使用します。この競合が原因で、vSphere Authentication Proxy をインストール

したあと、vCenter Server を再起動できなくなることがあります。

問題

vSphere Authentication Proxy のインストールが完了したあと、vCenter Server を再起動できなくなりま

す。

原因

vSphere Authentication Proxy のインストール時に IIS がインストールされていないと、インストーラで、

IIS のインストールを求めるメッセージが表示されます。IIS は、vCenter Server の直接 HTTP 接続のデフォ

ルト ポートであるポート 80 を使用するため、vSphere Authentication Proxy のインストールが完了したあ

と、vCenter Server を再起動できなくなります。vCenter Server に必要なポート (P. 29) を参照してくださ

い。

解決方法

u ポート 80 に対する IIS と vCenter Server の競合を解決するには、次のいずれかを実行します。

オプション 説明

vCenter Server をインストールする

前に IIS をインストールした場合

vCenter Server の直接 HTTP 接続に使用するポートを、80 から別の値に

変更します。

IIS をインストールする前に vCenterServer をインストールした場合

vCenter Server を再起動する前に、IIS のデフォルト Web サイトのバイン

ド ポートを 80 から別の値に変更します。

vSphere の DNS 要件

ほかのネットワーク サーバと同様に、vCenter Server は固定 IP アドレスとよく知られている DNS 名を持

つマシンにインストールし、クライアントが確実にサービスにアクセスできるようにします。

vCenter Server システムを導入する Windows サーバに、固定 IP アドレスとホスト名を割り当てること。

この IP アドレスは、有効な (内部) ドメイン名システム (DNS) に登録されている必要があります。

ESXi ホスト管理インターフェイスが、vCenter Server とすべての vSphere Web Client から有効に DNS 解決されていることを確認してください。vCenter Server が、すべての ESXi ホストとすべての

vSphere Web Client から有効に DNS 解決されていることを確認してください。

解決可能な完全修飾ドメイン名 (FQDN) を持つマシンに vCenter Server がインストールされていること

を確認します。FQDN が解決可能であることを確認するには、コマンド ラインのプロンプトで

「nslookup your_vCenter_Server_fqdn」 と入力します。FQDN が解決可能な場合は、nslookup コマンドに

よって、ドメイン コントローラーのマシンの IP と名前が返されます。

vCenter Server の IP アドレスで照会されたときに、DNS の逆引き参照で完全修飾ドメイン名が返されるこ

とを確認します。vCenter Server のインストール時に、インストーラが vCenter Server の IP アドレスから

その完全修飾名をルックアップできないと、vSphere Web Client をサポートする Web サーバ コンポーネン

トのインストールに失敗します。リバース ルックアップは PTR レコードを使用して実装されます。PTR レコードを作成するには、vCenter Server ホストのオペレーティング システムのドキュメントを参照してく

ださい。

vCenter Server に固定 IP アドレスではなく DHCP を使用する場合は、vCenter Server のコンピュータ名が

ドメイン名システム (DNS) 内で更新されていることを確認します。コンピュータ名を指定して ping コマンドを実行し、接続を確認します。たとえば、コンピュータ名が host-1.company.com の場合、Windowsコマンド プロンプトで次のコマンドを実行します。

ping host-1.company.com

第 2 章 システム要件

VMware, Inc. 33

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コンピュータ名を ping 送信すると、その名前が DNS でアップデートされます。

サポートされているリモート管理のサーバ モデルとファームウェア バージョン

リモート管理アプリケーションを使用して、ESXi のインストールまたはアップグレード、またはホストの

リモート管理を実行できます。

表 2‑14. サポートされているリモート管理のサーバ モデルとファームウェアの 小バージョン

リモート管理サーバ モデル ファームウェアのバージョン Java

Dell DRAC 7 1.30.30(ビルド 43) 1.7.0_60-b19

Dell DRAC 6 1.54 (ビルド 15)、1.70 (ビルド 21) 1.6.0_24

Dell DRAC 5 1.0、1.45、1.51 1.6.0_20、1.6.0_203

Dell DRAC 4 1.75 1.6.0_23

HP ILO 1.81、1.92 1.6.0_22、1.6.0_23

HP ILO 2 1.8、1.81 1.6.0_20、1.6.0_23

HP ILO 3 1.28 1.7.0_60-b19

HP ILO 4 1.13 1.7.0_60-b19

IBM RSA 2 1.03、1.2 1.6.0_22

Update Manager のハードウェア要件

Update Manager は、ハードウェアの 低要件を満たすあらゆるシステムで動作できます。

Update Manager のハードウェア 小要件は、Update Manager の導入方法によって異なります。

Update Manager と同じマシンにデータベースをインストールする場合、メモリ サイズとプロセッサ速度

に求められる条件が高くなります。許容可能なパフォーマンスを実現するには、システムがハードウェア

小要件を満たしていることを確認してください。

表 2‑15. ハードウェア 小要件

ハードウェア 要件

プロセッサ 論理コア 2 つ以上の Intel または AMD の x86 プロセッサ(それぞれ速度が 2GHz)

ネットワーク 10/100 Mbps

良のパフォーマンスを得るには、Update Manager と ESX/ESXi ホストの間にギガビッ

ト接続を使用します。

メモリ 2GB RAM(Update Manager と vCenter Server のマシンが異なる場合)

4GB RAM(Update Manager と vCenter Server のマシンが同一の場合)

Update Manager は、SQL Server または Oracle データベースを使用します。vCenter Server と共有される

データベースではなく、Update Manager 専用のデータベースを使用し、定期的にデータベースをバック

アップする必要があります。データベースは、Update Manager と同じコンピュータまたはローカル ネッ

トワーク内のコンピュータに配置することがベスト プラクティスです。

導入の規模によって、Update Manager は、データベースの使用のために 1 か月ごとに 小限の空き領域を

必要とします。領域の要件の詳細については、VMware vSphere Update Manager Sizing Estimator を参照して

ください。

ESXi 5.x および vCenter Server 5.x のハードウェア要件の詳細については、第 2 章システム要件 (P. 17) を参

照してください。

vSphere Upgrade

34 VMware, Inc.

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サポート対象のオペレーティング システムおよびデータベース フォーマット

Update Manager は特定のデータベースおよびオペレーティング システムと連携します。

Update Manager サーバには、64 ビットの Windows システムが必要です。

注意 Update Manager サーバのインストール先のシステムが Active Directory ドメイン コントローラでは

ないことを確認してください。

Update Manager のプラグインには、vSphere Client が必要です。また、vSphere Client と同じオペレー

ティング システムと連携します。

Update Manager は VMware Tools および仮想ハードウェア アップグレードのために Windows や Linux の仮想マシンをスキャンおよび修正します。

Update Manager サーバは、SQL Server または Oracle データベースを使用します。Update Manager は、

バンドルされている SQL Server 2008 R2 Express を使用することで、小規模環境に対応できます。5 台以上

のホストと 50 台以上の仮想マシンがある環境では、Update Manager 用に Oracle または SQL Server デー

タベースを作成してください。大規模な環境では、Update Manager サーバおよび vCenter Server データ

ベースとは別のコンピュータに、Update Manager データベースをセットアップする必要があります。

Update Manager サーバと vSphere Update Manager Download Service (UMDS) をインストールできるオペ

レーティング システムについては、VMware vCenter Server インストール用のサポート対象のホスト オペ

レーティング システムを参照してください。ここに記載されている、vCenter Server インストール用のサ

ポート対象ホスト オペレーティング システムは、Update Manager サーバおよび UMDS の各バージョンの

インストールにも適用されます。

Update Manager サーバおよび vSphere Update Manager Download Service (UMDS) と互換性のあるデータ

ベース フォーマットについては、『VMware 製品の相互運用性マトリックス』

(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php)の ソリューション/データ

ベースの相互運用性 オプションを選択します。

第 2 章 システム要件

VMware, Inc. 35

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vSphere Upgrade

36 VMware, Inc.

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vCenter Server へのアップグレードの準備 3

vCenter Server にアップグレードする前に、システムが適切に準備されていることを確認します。

システムのアップグレードの準備が整っていることを確認するには、このセクションのサブトピックをご覧

ください。

この章では次のトピックについて説明します。

n vCenter Server のアップグレードについて (P. 38)

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38)

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40)

n vCenter Single Sign-On と高可用性 (P. 41)

n vCenter Single Sign-On コンポーネント (P. 43)

n vCenter Server 管理者ユーザーの設定 (P. 44)

n vCenter Server 環境への認証 (P. 44)

n vCenter Single Sign-On がログインの動作に与える影響 (P. 45)

n vCenter Single Sign-On による vCenter Server の ID ソース (P. 45)

n vCenter Server のアップグレードの概要 (P. 47)

n vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server、vSphere Web Client のインストールま

たはアップグレードに必要な情報 (P. 48)

n vCenter Server のアップグレードのベスト プラクティス (P. 53)

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54)

n vCenter Server データベースの構成に関する注意事項 (P. 58)

n 別のマシンでの vCenter Server へのアップグレード (P. 59)

n サポートされるデータベース アップグレード (P. 59)

n vCenter Server がローカル データベースと通信できることを確認する (P. 59)

n vSphere ネットワーク上の時刻の同期 (P. 60)

n vCenter Server データベース用の JDBC URL 形式 (P. 61)

n DNS ロード バランシング ソリューションおよび vCenter Server データストアの名前の指定 (P. 63)

n vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker について (P. 63)

n vCenter Server のアップグレード中のダウンタイム (P. 65)

n vCenter Server インストーラのダウンロード (P. 66)

VMware, Inc. 37

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n サポートされていない互換モードに設定されている Microsoft SQL データベースを原因とする

vCenter Server のインストールまたはアップグレードの失敗 (P. 66)

vCenter Server のアップグレードについて

VMware は、64 ビット システムでの vCenter Server 4.x、vCenter Server 5.0.x および vCenter Server 5.1.xから vCenter Server 5.5 へのインプレース アップグレードをサポートします。

vCenter Server 5.1 より前のバージョンとは異なり、vCenter Server 5.5 ではバージョン 5.5 にアップグレー

ドする際に既存の 5.0.x 以前の vCenter Server を新しいマシンに直接移行できません。このような既存の

vCenter Server を、バージョン 5.0.x にアップグレードする際に新しいマシンに移行し、バージョン 5.0.x から 5.5 へのインプレース アップグレードを実行できます。詳細については、別のマシンでの vCenter Serverへのアップグレード (P. 59)を参照してください。

前のバージョンの vCenter Server 5.5 では 512 ビット キー自己署名証明書を使用しますが、vCenter Serverでは 2048 ビット キー証明書が必要です。アップグレードで証明書が置き換えられることはありません。

アップグレードを正常に実行するには、次のいずれかのオプションを使用して、2048 ビット キー証明書で

512 ビット キー証明書を置き換えます。

n vCenter Server 5.5 のフレッシュ インストールを実行できます。

n vCenter Server 5.1 の場合は、ナレッジベースの記事 KB1014953 の手順を使用すると、SSL 証明書を置

き換えることができます。

n vCenter Server 5.0 の場合は、ナレッジベースの記事 KB2015421 の手順を使用すると、SSL 証明書を置

き換えることができます。

vCenter Server 5.5 は、ESXi 5.5 ホストと同じクラスタにある ESX 4.x/ESXi 4.x、ESXi 5.0.x、および 5.1.x の各ホストを管理できます。 vCenter Server 5.5 では、ESX 2.x または 3.x のホストを管理できません。

注意 vCenter Server 5.5 は Windows XP Professional x64 をサポートしていないため、Windows XPProfessional x64 Edition で実行されている vCenter Server 4.x インスタンスを vCenter Server 5.5 にアップ

グレードすることはできません。

vSphere 5.1 では、vCenter Server 管理インフラストラクチャの一部として vCenter Single Sign-On サービ

スが導入されました。この変更は vCenter Server のインストール、アップグレード、および運用に影響し

ます。vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38)を参照してくださ

い。

vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響

アップグレード後に vCenter Server にログインできるユーザーは、アップグレード前のバージョンとデプ

ロイ構成によって異なります。

vCenter Single Sign-On サービスが組み込まれていない vCenter Server 5.0 以前へのアップグレードでは、

vCenter Server に登録されているローカル オペレーティング システム ユーザーと Active Directory ユー

ザーの両方が、アップグレードされた vCenter Server で作業を続けることができます。

この動作は、vCenter Single Sign-On を含まないバージョンから vCenter Single Sign-On を含むバージョン

(vCenter Server バージョン 5.1 または vCenter Server バージョン 5.5) にアップグレードする場合には異

なります。

注意 vCenter Single Sign-On が含まれる場合、ローカル オペレーティング システム ユーザーの重要度

は、Active Directory などのディレクトリ サービスのユーザーよりもかなり低くなります。このため、ロー

カル オペレーティング システム ユーザーを認証済みユーザーにしておくことができない場合や、望ましく

ない場合もあります。

vSphere Upgrade

38 VMware, Inc.

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バージョン 5.1 より前からのアップグレード後は、インストール中に vSphere インベントリ階層のルート

フォルダの管理者の情報を求められることがあります。この状況は、vSphere 5.1 よりも前のバージョンか

ら 5.1 以降のバージョンへのユーザー ストアの変更により発生する場合があります。権限の階層的な継

承 (P. 116) を参照してください。

Simple Install アップグレード

Simple Install アップグレードでは、単一の vCenter Server と関連コンポーネントをインストールまたは

アップグレードします。

vCenter Single Sign-On が組み込まれていないバージョンの vCenter Server から vCenter Server 5.5 にアッ

プグレードする場合、vCenter Single Sign-On は既存のローカル オペレーティング システム ユーザーを認

識します。また、[email protected] ユーザーは、管理者ユーザーとして、vCenter Single Sign-On と vCenter Server にログインすることができます。以前のインストールで Active Directory をサポート

していた場合は、その Active Directory ドメインを ID ソースとして追加できます。

vCenter Single Sign-On および vCenter Server をアップグレードする場合、vCenter Single Sign-On は既存

のローカル オペレーティング システム ユーザーを認識します。また、[email protected] ユー

ザーは、管理者ユーザーとして、vCenter Single Sign-On と vCenter Server にログインすることができま

す。以前のインストールに Active Directory ドメインが ID ソースとして含まれていた場合は、アップグ

レード後もその ID ソースを使用し続けることができます。vCenter Server は 1 つのデフォルトの ID ソー

スのみをサポートするため、ユーザーは、ログインするときにドメインを指定しなければならない

(DOMAIN\user) ことがあります。

カスタム アップグレード

カスタム アップグレードでは、複数の異なるマシンに異なる vCenter Server コンポーネントをインストー

ルしたり、同じマシンに 2 番目の vCenter Server システムをインストールしたりします。また、異なる場

所にインストールされている環境のアップグレードでカスタム インストールを使用することもあります。

vCenter Single Sign-On が組み込まれていないバージョンの vCenter Server から vCenter Server 5.5 にアッ

プグレードし、vCenter Server 以外の別のマシンに vCenter Single Sign-On をインストールする場合、

vCenter Single Sign-On は既存のローカル オペレーティング システム ユーザーを認識しません。

[email protected] ユーザーは、管理者ユーザーとして、vCenter Single Sign-On とvCenter Server にログインすることができます。以前のインストールで Active Directory をサポートしてい

た場合は、その Active Directory ドメインを ID ソースとして追加できます。

マルチサイト モードで vCenter Single Sign-On を含むバージョンから vCenter Server をアップグレードす

る場合、またさまざまな vCenter Server システムで リンク モードを使用する場合は、まず再同期する必要

があります。その後、すべての vCenter Single Sign-On インスタンスをアップグレードし、リンク モード

機能を保持できます。リンク モードは、すべての vCenter Server システムを 1 つのビューで表示するため

に必要です。マルチサイト vCenter Single Sign-On は、すべてのノードが同じバージョンである場合に限り

サポートされます。

高可用性モードで vCenter Single Sign-On を含むバージョンから vCenter Server をアップグレードする場

合は、すべての vCenter Single Sign-On 高可用性インスタンスをアップグレードする必要があります。まず

アップグレードを実行し、アップグレードの完了後に vCenter Server と vCenter Single Sign-On の両方を

VMware HA または VMware Heartbeat で保護することによって高可用性を構成します。

注意 vCenter Server バージョン 5.5 に組み込まれている vCenter Single Sign-On コンポーネントを複数の

場所にインストールする場合は、1 つの場所で変更が加えられると、すべての vCenter Single Sign-On イン

スタンスで VMware Directory Service が更新されます。

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 39

Page 40: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

vCenter Single Sign-On のデプロイ モード

vCenter Server には、vSphere 環境に も適した vCenter Single Sign-On のデプロイを行うための方法がい

くつか用意されています。

vCenter Single Sign-On のデプロイには、次の 3 つのモードがあります。

スタンドアロンの

vCenter Single Sign-Onサーバ

このデプロイ モードでは、vsphere.com ドメインの 初のインスタンスまた

は vCenter Single Sign-On インスタンスのみが作成されます。

[vCenter Server Simple Install] では、スタンドアロン モードで vCenterSingle Sign-On をデプロイします。

スタンドアロンの vCenter Single Sign-On サーバ デプロイは、ActiveDirectory、OpenLDAP、ローカル オペレーティング システム、および

vCenter Single Sign-On 組み込みユーザーとグループの接続をサポートしま

す。ほとんどの場合、vCenter Single Sign-On インスタンスは vCenterServer と同じホスト マシンにインストールされます。これは、vCenterServer Simple Install オプションまたは vCenter Server Appliance の場合と

同様です。

スタンドアロンの vCenter Single Sign-On サーバ デプロイは、次の場合に

適です。

n 1 台の vCenter Server で、サポートされるインベントリ サイズ(ホスト

大 1,000 台、仮想マシン 大 10,000 台)を稼動している場合。

n 物理的に分散された場所が複数あり、各場所にローカルの

vCenter Server インスタンスがあり、vCenter リンク モードで提供され

るような 「1 つの画面ですべてを確認」する必要がない場合。

n 高可用性 vCenter Single Sign-On クラスタのプライマリ vCenter SingleSign-On インスタンスをデプロイする場合。

n マルチサイト vCenter Single Sign-On ドメインの 初の vCenter SingleSign-On インスタンスをデプロイする場合。

高可用性 このデプロイ モードでは、vCenter Single Sign-On インスタンスを高可用性

パートナーとして、以前に同じ場所でスタンドアロン モードでデプロイし

た既存のプライマリ vCenter Single Sign-On サーバ インスタンスにインス

トールします。プライマリ インスタンスと高可用性インスタンスがサード

パーティ製ネットワーク ロード バランサ(Apache HTTPD または vCNS など)の背後に配置されたら、vCenter Single Sign-On インスタンスの

VMware ディレクトリ サービス インスタンスは相互に情報のレプリケート

を開始します。vSphere Web Client を介して vCenter Server に接続する際に

は、vCenter Single Sign-On 管理者ユーザーにはプライマリの vCenterSingle Sign-On インスタンスが表示されます。

このデプロイ モードには、次の制限があります。

n vCenter Single Sign-On サービスにのみ、フェイルオーバー機能を提供

します。vCenter Single Sign-On ホスト マシンでは、フェイルオーバー

機能は提供されません。

n Active Directory、OpenLDAP、および vCenter Single Sign-On の組み

込みユーザーとグループの接続はサポートされますが、ローカル オペ

レーティング システム ユーザーのアカウントを使用することはできま

せん。

vSphere Upgrade

40 VMware, Inc.

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高可用性のオプションについては、vCenter Single Sign-On と高可用

性 (P. 41)を参照してください。

vCenter Single Sign-On 高可用性の互換性マトリックスについては、

http://kb.vmware.com/kb/2112736を参照してください。

マルチサイト このデプロイ モードでは、vCenter Single Sign-On インスタンスをレプリ

ケート パートナーとして、以前に別の場所でデプロイした既存の vCenterSingle Sign-On サーバ インスタンスにインストールします。マルチサイト

デプロイは、物理的に分散されたサイトにリンクモードでデプロイされた

vCenter Server インスタンスを、1 人の管理者が管理する場合に必要です。

各サイトは、1 台の vCenter Single Sign-On サーバを持つ 1 つの vCenterSingle Sign-On インスタンスとして表します。vCenter Single Sign-On サイ

トのエントリ ポイントとは、他のサイトと通信を行うマシンのことです。

これは他のサイトから認識できる必要のある唯一のマシンです。

注意 このデプロイ モードは、物理的に分散されたリンク モードの vCenterServer がある場合に必要です。次のような場合にも、このモードを検討でき

ます。

n 複数の vCenter Server の相互通信が必要な場合。

n 組織に 1 台の vCenter Single Sign-On サーバのセキュリティ ドメインが

必要な場合。

このデプロイ モードには、次の制限があります。

n Active Directory、OpenLDAP、および vCenter Single Sign-On の組み

込みユーザーとグループの接続はサポートされますが、ローカル オペ

レーティング システム ユーザーのアカウントを使用することはできま

せん。

n マルチサイト vCenter Single Sign-On デプロイでは、高可用性クラスタ

はサポートされていません。

vCenter Single Sign-On インスタンスはこのデプロイに任意の順番でインス

トールできます。 初のノードの後にインストールされたノードは、すでに

インストールされている任意のノードを参照できます。たとえば、3 番目の

ノードは 初のノードと 2 番目のノードのいずれかを参照できます。

vSphere 5.5 ビルドに依存する vCenter Single Sign-On デプロイ モードの相違点については、

http://kb.vmware.com/kb/2072435を参照してください。

vCenter Single Sign-On と高可用性

vSphere では、vCenter Single Sign-On によって vSphere デプロイの可用性を確保する方法がいくつかあり

ます。

vCenter Single Sign-On は vCenter Server の認証コンポーネントに過ぎません。vCenter Single Sign-On の保護は、vCenter Server の保護がないと有益ではありません。いずれか一方しか保護しない場合、効果的な

可用性ソリューションにはなりません。vCenter Server の保護にこのソリューションを選ぶことにより、

サードパーティ製テクノロジーの併用による煩雑さもなく、vCenter Single Sign-On と同じだけの保護が得

られます。

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 41

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vCenter Single Sign-On および vCenter Server を保護するためのオプション

ロード バランサを使用すると、vCenter Single Sign-On には高可用性を提供できますが、vCenter Server にはできません。以下のオプションでは、vCenter Single Sign-On および vCenter Server に提供できる保護の

レベルと、必要なリカバリ時間が異なります。

バックアップとリストア バックアップとリストアは、可用性ソリューションで欠かすことのできない

部分であり、テープ、ディスク、またはスナップショットによる細かいリカ

バリ方法が提供されています。ただし、リカバリ時間は通常、時間数または

日数で測られ、手動による操作が必要です。バックアップ ソリューション

はすべて、vCenter Server から独立している必要があります。VMware DataProtection などのソリューションは、vCenter Server が使用できない場合

に、仮想マシンを ESXi ホストに直接リストアできます。詳細については、

『vSphere Data Protection 管理ガイド』を参照してください。

vSphere HA vSphere HA は、仮想マシンのアップタイムの維持と ESXi ホストの障害の

検出に対応する業界標準の機能です。また、vSphere HA では、構成済みの

VMware Tools ハートビートへの応答に失敗すると、仮想マシンは vSphereクラスタ内の別の動作中のホストに自動的に再起動されます。この検出は通

常、数秒以内に行われます。仮想マシンは数分以内に完全に再起動でき、

vShpere のホスト障害と仮想マシン オペレーティング システムのクラッ

シュに対する冗長性を提供します。vSphere HA には、仮想マシン内で稼働

するアプリケーションに関する情報はありません。

vCenter ServerHeartbeat

ライセンスが個別に供与されているこの vCenter Server プラグインは、

vCenter Server への保護を提供し (物理または仮想)、ホストの障害からも

保護できます。vCenter Server Heartbeat も、すべての vCenter Server コン

ポーネントのアプリケーション レベルの監視とインテリジェンスを提供し

ます。vCenter Server Heartbeat は、vCenter Server または vCenter Serverコンポーネントに直接インストールされ、クローンされた仮想マシンに変更

部分をレプリケートします。クローンされた仮想マシンは、障害イベントが

トリガーされると、引き継ぎを実行できます。リカバリは、コンポーネント

を再起動し、アプリケーション全体を再起動するか、コンポーネントまたは

アプリケーション全体を 1 台または複数の対になった仮想マシンにフェイル

オーバーすることで達成できます。リカバリ時間は分単位で測定されます。

vCenter Single Sign-On デプロイ モードおよび高可用性

vCenter Single Sign-On の可用性に 適なデプロイ モードを決定するには、vCenter Single Sign-On が機能

する環境を考慮します。

単一の vCenter Serverとスタンドアロン デプロ

イ モードでのローカルの

vCenter Single Sign-On

高可用性のための もシンプルな vCenter Single Sign-On のデプロイでは、

vCenter Single Sign-On をスタンドアロン デプロイ モードで、vCenterServer に対してローカルにインストールしてから、可用性ソリューションを

追加します。vCenter Server と vCenter Single Sign-On をホストする単一マ

シンが仮想マシンである場合は、vSphere HA 対応の有効なクラスタ内に配

置して、追加の構成なしで保護できます。アプリケーション レベルの保護

が必要な場合は、vCenter Server Heartbeat を使用できます。vCenter Serverと vCenter Single Sign-On が物理サーバでホストされている場合、vCenterServer Heartbeat は可用性に対応する唯一のソリューションになります

単一の場所に複数の

vCenter Server インスタ

ンスがある場合

この環境では、専用のスタンドアロン vCenter Single Sign-On インスタンス

が、1 つの物理的な場所にある複数の vCenter Server インスタンスを処理し

ます。vCenter Single Sign-On が仮想マシンでホストされている場合、スタ

ンドアロン vCenter Single Sign-On サーバを vSphere HA 対応のクラスタ内

vSphere Upgrade

42 VMware, Inc.

Page 43: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

に配置して、構成を追加することなく vCenter Single Sign-On を保護できま

す。アプリケーション レベルの保護が必要な場合は、vCenter ServerHeartbeat を使用できます。vCenter Single Sign-On が物理サーバにある場

合、vCenter Server Heartbeat は可用性に対応する唯一のソリューションに

なります。vSphere HA または vCenter Server Heartbeat のいずれを使用す

る場合でも、このデプロイは、一元化された vCenter Single Sign-On 環境に

完全な保護を提供します。

さらに、追加の vCenter Single Sign-On インスタンスを高可用性パートナー

として既存の vCenter Single Sign-On インスタンスにインストールし、両方

の vCenter Single Sign-On インスタンスをサードパーティ製ロード バランサ

の背後に配置することができます。ロード バランシングされた vCenterSingle Sign-On のペアは、複数の vCenter Server インスタンスが同じ物理的

な場所に存在する場合、vCenter Single Sign-On の一元的な保護の役割を果

たすことができます。

物理的に分散された

vCenter Server インスタ

ンス

ご使用の vSphere デプロイに、異なる場所にある vCenter Server インスタ

ンスが含まれている場合、一元化されたリモートの vCenter Single Sign-On環境を vCenter Server 認証用に使用することはお勧めしません。代わりに、

1 つまたは複数の vCenter Single Sign-On インスタンスを各場所に配置でき

ます。各場所の vCenter Server インスタンスのデプロイに応じて、上述した

オプション「単一の vCenter Server とスタンドアロン デプロイ モードでの

ローカルの vCenter Single Sign-On」および「単一の場所に複数の vCenterServer インスタンスがあり、1 台の vCenter Single Sign-On サーバがある場

合」と同じ可用性戦略の 1 つを使用できます。

vCenter Single Sign-On コンポーネント

vCenter Single Sign-On には、Security Token Service (STS)、管理サーバ、vCenter Lookup Service、お

よび VMware ディレクトリ サービス (vmdir) が含まれています。

各コンポーネントはインストールの一部としてデプロイされます。

STS (Security TokenService)

STS 証明書を使用すると、vCenter Single Sign-On を介してログオンした

ユーザーが、vCenter Single Sign-On がサポートする vCenter サービスを認

証なしで使用できます。STS サービスは、Security Assertion MarkupLanguage (SAML) トークンを発行します。これらのセキュリティ トーク

ンは、vCenter Single Sign-On によってサポートされている ID ソースのタ

イプの 1 つでユーザーの ID を表します。

管理サーバ 管理サーバにより、ユーザーが vCenter Single Sign-On の管理者権限で

vCenter Single Sign-On サーバを構成したり、vSphere Web Client からユー

ザーとグループを管理したりすることが可能です。初期の状態では

[email protected] のユーザーだけにこの権限があります。

vCenter Lookup Service vCenter Lookup Service には vSphere インフラストラクチャに関するトポロ

ジ情報が含まれており、vSphere コンポーネントが安全に相互接続できま

す。Simple Install を使用していない場合、他の vSphere コンポーネントを

インストールすると Lookup Service URL を求められます。たとえば、

Inventory Service および vCenter Server インストーラは Lookup Service のURL を要求し、その後で Lookup Service に接続して vCenter Single Sign-

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 43

Page 44: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

On を検索します。インストール後、Inventory Service および

vCenter Server システムが vCenter Lookup Service に登録され、

vSphere Web Client などの別の vSphere コンポーネントから検索できるよう

になります。

VMware DirectoryService

vsphere.local ドメインに関連付けられたディレクトリ サービスです。ポー

ト 11711 で LDAP ディレクトリを使用可能にするマルチテナント、マルチ

マスターのディレクトリ サービスです。マルチサイト モードでは、1 つの

VMware ディレクトリ サービス インスタンスの VMware ディレクトリ サー

ビス コンテンツを更新すると、自動的に他のすべての vCenter Single Sign-On ノードに関連付けられた VMware ディレクトリ サービス インスタンス

が更新されます。

vCenter Server 管理者ユーザーの設定

vCenter Server 管理者ユーザーの設定方法は、vCenter Single Sign On のデプロイ状況によって異なりま

す。

vSphere 5.1 よりも前のバージョンの vSphere では、vCenter Server 管理者は、ローカルのオペレーティン

グ システムの管理者グループに属するユーザーになります。

vSphere 5.1.x および 5.5 では、vCenter Server のインストール時に、デフォルト(初期)の vCenter Server管理者ユーザーまたはグループを設定する必要があります。vCenter Server および vCenter Single Sign-Onが同じホスト マシンにデプロイされる場合、ローカルのオペレーティング システムの「管理者」グループ

を vCenter Server 管理ユーザーとして指定できます。このオプションがデフォルトになります。この動作

は vCenter Server 5.0 から変更されていません。

より大規模なインストールの場合で、vCenter Single Sign-On および vCenter Server が異なるホストにデプ

ロイされたとき、vCenter Server 5.0 と同様の動作を維持することはできません。代わりに、vCenter Server管理者ロールを、Active Directory、OpenLDAP、またはシステム アイデンティティ ソースの vCenterSingle Sign-On サーバに登録されているユーザーまたはグループに割り当てます。

vCenter Server 環境への認証

vCenter Server バージョン 5.1 以降では、vCenter Single Sign-On を通じてユーザー認証を行います。

vCenter Server 5.1 より前の vCenter Server バージョンでは、ユーザーが vCenter Server に接続する際に、

vCenter Server は Active Directory ドメインまたはローカルのオペレーティング システム ユーザーのリス

トでユーザーを検証することで、ユーザーの認証を行います。

[email protected] ユーザーはデフォルトで vCenter Single Sign-On 管理者権限を持ちます。

vSphere Web Client から vCenter Single Sign-On サーバにログインすると、[email protected]ユーザーは vCenter Single Sign-On 管理者権限を他のユーザーに割り当てることができます。これらのユー

ザーは、vCenter Server を管理するユーザーと異なる場合があります。

ユーザーは vSphere Web Client を使用して、vCenter Server にログインできます。ユーザーが vCenterSingle Sign-On に認証されます。ユーザーは、権限を持つすべての vCenter Server インスタンスを表示でき

ます。ユーザーが vCenter Server に接続した後は、追加の認証は必要ありません。オブジェクトに対して

ユーザーが実行できる操作は、それらのオブジェクトに対するユーザーの vCenter Server 権限によって異

なります。

vCenter Single Sign-On の詳細については、vSphere セキュリティ を参照してください。

vSphere Upgrade

44 VMware, Inc.

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vCenter Single Sign-On がログインの動作に与える影響

vCenter Single Sign-On のログインの動作は、ユーザーが属するドメインと vCenter Single Sign-On に追加

した ID ソースによって異なります。

ユーザーが vSphere Web Client から vCenter Server システムにログインする場合、ログイン動作はユー

ザーがデフォルト ドメインに所属しているかどうかによって異なります。

n デフォルト ドメインに所属しているユーザーはユーザー名とパスワードでログインできます。

n vCenter Single Sign-On にアイデンティティ ソースとして追加されているがデフォルト ドメイン以外

のドメインに所属しているユーザーは、vCenter Server にログインできますが、次のいずれかの方法で

ドメインを指定する必要があります。

n ドメイン名を前に含める。たとえば MYDOMAIN\user1

n ドメインを含める。たとえば、[email protected]

n vCenter Single Sign-On アイデンティティ ソースでないドメインに所属しているユーザーは

vCenter Server にはログインできません。vCenter Single Sign-On に追加したドメインがドメイン階層

の一部である場合、Active Directory は階層内の他のドメインのユーザーが認証されているかどうかを

判断します。

Windows システムへのインストール後、[email protected] ユーザーは、vCenter Single Sign-Onサーバと vCenter Server システムの両方に対する管理者権限を持ちます。

vCenter Virtual Appliance のデプロイ後、[email protected] ユーザーは、vCenter Single Sign-On サーバと vCenter Server システムの両方に対する管理者権限を持ちます。root@localos ユーザーは、

vCenter Single Sign-On サーバに対する管理者権限を持ち、vCenter Server システムを認証できます。

root@localos ユーザーが vCenter Server システムにアクセスできる権限を root@localos に割り当てます。

vCenter Single Sign-On による vCenter Server の ID ソース

ID ソースで、vCenter Single Sign-On に 1 つ以上のドメインを添付できます。ドメインは vCenter SingleSign-On サーバがユーザー認証に使用できるユーザーまたはグループのリポジトリです。

アイデンティティ ソースはユーザーとグループ データのコレクションです。ユーザーおよびグループの

データは、Active Directory、OpenLDAP、またはローカルで vCenter Single Sign-On がインストールされ

たマシンのオペレーティング システムに格納されます。インストール時、vCenter Single Sign-On のすべて

のインスタンスに Local OS の ID ソース vpshere.local があります。この ID ソースは vCenter Single Sign-On の内部のものです。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザーは vCenter Single Sign-On ユーザーおよびグループを作成できま

す。

アイデンティティ ソースのタイプ

バージョン 5.1 より前の vCenter Server バージョンは、Active Directory およびローカル オペレーティング

システムのユーザーをユーザー リポジトリとしてサポートしていました。このため、ローカル オペレー

ティング システムのユーザーは常に vCenter Server システムから認証可能でした。vCenter Server バー

ジョン 5.1 およびバージョン 5.5 では、認証に vCenter Single Sign-On を使用します。vCenter Single Sign-On 5.1 がサポートしているアイデンティティ ソースのリストについては、vSphere 5.1 のドキュメントを参

照してください。vCenter Single Sign-On 5.5 は以下のタイプのユーザー リポジトリをアイデンティティ

ソースとしてサポートしていますが、デフォルトでサポートするアイデンティティ ソースは 1 つだけで

す。

n Active Directory バージョン 2003 以降。vCenter Single Sign-On では単一の Active Directory ドメイン

をアイデンティティ ソースとして指定できます。ドメインに子ドメインを持たせたり、フォレスト

ルート ドメインにすることができます。vSphere Web Client では、Active Directory(統合 Windows認証) として表示されます。

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 45

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n LDAP を用いた Active Directory。vCenter Single Sign-On は LDAP を用いた Active Directory の複数

のアイデンティティ ソースをサポートします。このアイデンティティ ソース タイプは、vSphere 5.1に含まれる vCenter Single Sign-On サービスとの互換性を維持するためのものです。vSphere WebClient に LDAP サーバとしての Active Directory として表示されます。

n OpenLDAP バージョン 2.4 以降。vCenter Single Sign-On は複数の OpenLDAP アイデンティティ ソー

スをサポートします。vSphere Web Client では、OpenLDAP として表示されます。

n ローカル オペレーティング システム ユーザー。ローカル オペレーティング システム ユーザーは、

vCenter Single Sign-On サーバが実行されているオペレーティング システムのローカル ユーザーで

す。ローカル オペレーティング システムのアイデンティティ ソースは、vCenter Server のシンプル インストールと、スタンドアロン vCenter Single Sign-On デプロイを使用したカスタム インストールで

のみ使用できます。ローカル オペレーティング システムのアイデンティティ ソースは、複数の

vCenter Single Sign-On インスタンスを使用したデプロイでは使用できません。1 つのローカル オペ

レーティング システム アイデンティティ ソースのみが許可されます。vSphere Web Client では、

localos として表示されます。

n vCenter Single Sign-On のシステム ユーザー。vCenter Single Sign-On のインストール時に、

vsphere.local という名前のただ 1 つのシステム アイデンティティ ソースが作成されます。vSphereWeb Client では、vsphere.local として表示されます。

注意 いかなる場合でも、デフォルトのドメインは 1 つのみ存在します。ユーザーがデフォルト以外のドメ

インからログインした場合、このユーザーが正常に認証されるためにはドメイン名 (DOMAIN\user) を追加する必要があります。

vCenter Single Sign-On のアイデンティティ ソースは vCenter Single Sign-On 管理者ユーザーが管理しま

す。

アイデンティティ ソースは vCenter Single Sign-On サーバ インスタンスに追加できます。リモートのアイ

デンティティ ソースは、Active Directory および OpenLDAP のサーバ実装に限定されます。

vCenter Single Sign-On の詳細については、『vSphere セキュリティ』を参照してください。

ログイン動作

ユーザーが vSphere Web Client から vCenter Server システムにログインする場合、ログイン動作はユー

ザーがデフォルト ドメインに所属しているかどうかによって異なります。

n デフォルト ドメインに所属しているユーザーはユーザー名とパスワードでログインできます。

n vCenter Single Sign-On にアイデンティティ ソースとして追加されているがデフォルト ドメイン以外

のドメインに所属しているユーザーは、vCenter Server にログインできますが、次のいずれかの方法で

ドメインを指定する必要があります。

n ドメイン名を前に含める。たとえば MYDOMAIN\user1

n ドメインを含める。たとえば、[email protected]

n vCenter Single Sign-On アイデンティティ ソースでないドメインに所属しているユーザーは

vCenter Server にはログインできません。vCenter Single Sign-On に追加したドメインがドメイン階層

の一部である場合、Active Directory は階層内の他のドメインのユーザーが認証されているかどうかを

判断します。

vCenter Single Sign-On は、異なる ID ソースからネストされたグループの権限は伝達しません。たとえ

ば、Domain Administrators グループを Local Administrators グループに追加した場合、Local OS とActive Directory は別の ID ソースであるため権限は伝達されません。

vSphere Upgrade

46 VMware, Inc.

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vCenter Server のアップグレードの概要

vCenter Server 5.5.x へのアップグレードは、データセンターのほかのソフトウェア コンポーネントに影響

を与えます。

表 3-1 では、データセンター コンポーネントへの影響について、その概要を説明しています。

表 3‑1. vCenter Server と関連コンポーネントのアップグレード

製品またはコンポーネント 説明

vCenter Server 現在の vCenter Server バージョンからアップグレード対象バージョンへのアップグレー

ド方法へのサポートを確認します。VMware 製品の相互運用性マトリックス

(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php)を参照し

てください。

vCenter Server データベース データベースが、アップグレード後の vCenter Server バージョンでサポートされている

ことを確認します。必要に応じてデータベースをアップグレードします。VMware 製品

の相互運用性マトリックス

(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php)を参照し

てください。

注意 バージョン 5.5.x の vCenter Server Appliance では、組み込みデータベース用に

PostgreSQL が使用されます。外部データベースについては、vCenter Server Applianceでは「VMware 製品の相互運用性マトリックス」に示されている、アップグレード後の

vCenter Server バージョン用と同じバージョンの Oracle データベースのみをサポートし

ます。

vSphere Web Client vSphere Web Client がアップグレード後の vCenter Server バージョンと連携することを

確認します。 高のパフォーマンスと互換性を実現するには、vSphere Web Client をvCenter Server と同じバージョンにアップグレードします。VMware 製品の相互運用性

マトリックス

(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php)を参照し

てください。

ESX ホストおよび ESXi ホス

ESX ホストまたは ESXi ホストがアップグレード後の vCenter Server バージョンと連携

できることを確認します。必要に応じてアップグレードします。VMware 製品の相互運

用性マトリックス

(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php)を参照し

てください。

VMFS2 ボリューム 読み取り専用としてサポート(廃止)。

VMFS3 ボリューム 変更なし。

VMDK2 仮想ディスク サポート対象外。

VMDK3 仮想ディスク サポート対象外。

仮想マシン 現在の使用バージョンによってアップグレード オプションが異なる。第 8 章仮想マシン

と VMware Tools のアップグレード (P. 237) を参照してください。

VMware Tools 現在の使用バージョンによってアップグレード オプションが異なる。VMware Tools のアップグレードについては、第 8 章仮想マシンと VMware Tools のアップグレー

ド (P. 237) を参照してください。

Auto Deploy 5.0.x、5.1 x、お

よび 5.5.0互換性と 高のパフォーマンスを確保するには、vCenter Server 5.5.x にアップグレード

する際に、Auto Deploy を同じバージョンにアップグレードします。

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 47

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vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server、vSphere Web Client のインストールまたはアップグレードに必要な情報

vCenter Server および関連したコンポーネントに必要な値を記録して、vCenter Server のインストールの準

備をします。

vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、vCenter Inventory Service、および vCenter Server のインス

トール ウィザードではインストールまたはアップグレードに必要な情報を求められます。vCenter Serverを再度インストールする必要が生じた場合に備えて、入力した値を書き留めておきます。このトピックは、

vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、Inventory Service および vCenter Server のインストールま

たはアップグレードに必要な情報を記録するためのワークシートとして印刷できます。

注意 実行するインストールまたはアップグレードの種類によっては、一部の入力が不要な場合がありま

す。

表 3‑2. vCenter Single Sign-On のインストールに必要な情報

必要な情報 デフォルト 入力内容

vCenter Single Sign-On の HTTPS ポート。 7444

vCenter Single Sign-On デプロイメント タイプ。

次のオプションから選択します。

n スタンドアロン vCenter Single Sign-On サーバ。このオプショ

ンは、新しいドメインの 初のまたは 1 台のみの vCenterSingle Sign-On サーバになる新しい vCenter Single Sign-Onサーバを作成する場合に選択します。

n 高可用性。このオプションは、同一サイトの既存の vCenterSingle Sign-On サーバから情報をレプリケートする高可用性

パートナーとして追加の vCenter Single Sign-On サーバを作成

する場合に選択します。プライマリ インスタンスと高可用性

インスタンスは、サードパーティ製のネットワーク ロード バランサの内側に配置する必要があります。

n マルチサイト。このオプションは、別のサイトの既存の

vCenter Single Sign-On サーバから情報をレプリケートする追

加の vCenter Single Sign-On サーバを作成する場合に選択しま

す。

ドメイン名。 vsphere.local インストール時にドメイ

ン名をデフォルト設定か

ら変更することはできま

せん。

ユーザー名。 [email protected]

インストール時にユー

ザー名をデフォルト設定

から変更することはでき

ません。

デフォルト ドメインの vCenter Single Sign-On 管理者アカウント

のパスワード。

vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server、およ

び vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード時に

使用するものと同じ vCenter Single Sign-On パスワードを使用す

る必要があります。

デフォルトでは、パスワードは 8 文字以上で、小文字、大文字、

数字、特殊文字がそれぞれ 1 つ以上含まれている必要がありま

す。パスワード ポリシーの変更については、vSphere セキュリティドキュメントを参照してください。ASCII 以外の文字、セミコロ

ン (;)、二重引用符 (")、一重引用符 (')、サーカムフレック

ス (^) およびバックスラッシュ (\) はパスワードに使用でき

ません。

vSphere Upgrade

48 VMware, Inc.

Page 49: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

表 3‑2. vCenter Single Sign-On のインストールに必要な情報 (続き)

必要な情報 デフォルト 入力内容

サイト名。

vCenter Single Sign-On サイトの名前。同一ドメインに属する

vCenter Single Sign-On インスタンスをグループ化するために論理

コンテナとして使用されます。ロード バランサの内側に vCenterSingle Sign-On インスタンスを配置するには、プライマリ インス

タンスと高可用性の vCenter Single Sign-On インスタンスをレプ

リケート側のパートナーとして、同一の物理的な場所に同一のサ

イト名でインストールする必要があります。

パートナー ホスト名。追加の vCenter Single Sign-On サーバをイ

ンストールするときのみ必要です。

このパートナー ホスト名は、レプリケート元となる既存の

vCenter Single Sign-On サーバの IP アドレスまたは DNS 名です。

表 3‑3. vSphere Web Client のインストールに必要な情報

必要な情報 デフォルト 入力内容

設定言語。

ここでの選択内容はインストーラの言語のみを制御します。

英語

ターゲット フォルダ。

vSphere Web Client をインストールするフォルダ。インストール

パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感

嘆符 (!)、ナンバー記号 (#)、アット記号 (@)、パーセント

記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。

8.3 形式の名前作成がホスト マシンで無効にされている場合、

vSphere Web Client を 8.3 形式の省略名を持たないディレクトリ、

あるいは名前に空白を含むディレクトリにはインストールしない

でください。この条件下では、vSphere Web Client がアクセス不

能になります。

C:\ProgramFiles\VMware\Infrastructure

vSphere Web Client HTTP ポート。 9090

vSphere Web Client HTTPS ポート。 9443

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名。

入力には大文字と小文字の区別があり、vCenter Single Sign-On のインストール時に入力する管理者ユーザー名と一致する必要があ

ります。

[email protected]

デフォルト ドメインの vCenter Single Sign-On 管理者アカウント

のパスワード。

vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server、およ

び vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード時に

使用するものと同じ vCenter Single Sign-On パスワードを使用す

る必要があります。

Lookup Service の URL。Lookup Service URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで 7444 は vCenterSingle Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。こ

の入力は、vCenter Inventory Service のインストール時に入力する

URL と一致する必要があります。

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 49

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表 3‑4. vCenter Inventory Service のインストールまたはアップグレードに必要な情報

必要な情報 デフォルト 入力内容

設定言語。

ここでの選択内容はインストーラの言語のみを制御します。

英語

ターゲット フォルダ。

Inventory Service をインストールするフォルダ。インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ(,)、ピリオド(.)、感嘆符

(!)、ナンバー記号(#)、アット記号(@)、パーセント記号

(%)のいずれの文字も含むことはできません。

C:\ProgramFiles\VMware\Infrastructure

完全修飾ドメイン名。

Inventory Service ローカル システムの FQDN。

vCenter InventoryService の HTTPS ポー

ト。

vCenter Server に必要なポート (P. 29)を参照してください。

10443

vCenter InventoryService 管理ポート。

10109

vCenter InventoryService のリンク モード

通信ポート。.

10111

インベントリ サイズ。

vCenter Server デプロイのインベントリ サイズ:n 小規模 (100 台未満のホストまたは 1000 台未満の仮想マシ

ン)。n 中規模 (100 ~ 400 台のホストまたは 1000 ~ 4000 台の仮想マ

シン)。n 大規模 (400 台を超えるホストまたは 4000 台を超える仮想マ

シン)。

この設定により、VMware VirtualCenter ManagementWebservices (Tomcat)、インベントリ サービス、および

Profile-Driven Storage サービス用の 大 JVM ヒープ設定が決まり

ます。使用環境内のホスト数が変更された場合は、インストール

後にこの設定を調整できます。vCenter Server、vSphere WebClient、vCenter Inventory Service、および vCenter Single Sign-On のハードウェア要件 (P. 21) にある推奨事項を参照してくださ

い。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー アカウントのユーザー

名。

vCenter Single Sign-On のインストール、Inventory Service、vCenter Server、および vSphere Web Client のインストールまた

はアップグレード時に使用するものと同じ vCenter Single Sign-Onユーザー名とパスワードを使用する必要があります。

管理者

Lookup Service の URL。Lookup Service URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで 7444 は vCenterSingle Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。

vCenter Single Sign-On のインストール時に別のポート番号を入力

した場合は、そのポート番号を使用します。

vSphere Upgrade

50 VMware, Inc.

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表 3‑5. vCenter Server のインストールまたはアップグレードに必要な情報

必要な情報 デフォルト 入力内容

設定言語。

ここでの選択内容はインストーラの言語のみを制御します。

英語

vCenter Server ライセンス キー。

ライセンス キーを省略した場合、vCenter Server は評価モードで

インストールされます。vCenter Server のインストール後、

vCenter Server のライセンスを vSphere Web Client に入力できま

す。

データ ソース名 (DSN)。

既存のデータベースを使用する場合に必要です。バンドルされて

いる SQL Server 2008 Express データベースを使用する場合は必要

ありません。先頭または末尾のスペースはサポートされていませ

ん。DSN の先頭または末尾からスペースを削除します。

データベース

ユーザー名。既存のデータベースを使用する場合に必要で

す。バンドルされているデータベースを使用

する場合は必要ありません。ASCII 以外の文

字はサポートされていません。データベースの

パスワード。

データベース用の JDBC URL。既存のデータベースを使用する場合に必要です。vCenter Serverのインストーラは、JDBC URL を vCenter Server データベース用

に生成して検証します。生成された JDBC URL を使用してデータ

ベースへの接続に失敗した場合、インストーラは、JDBC URL を指定するように求めるメッセージを表示します。

JDBC URL の形式は、使用しているデータベースに依存します。

vCenter Server データベース用の JDBC URL 形式 (P. 61)を参照し

てください。

vCenter Server サービスのアカウント情報。

Microsoft Windows のシステム アカウントまたはユーザー指定の

アカウント。SQL Server に Microsoft Windows 認証を使用する場

合は、ユーザー指定のアカウントを使用してください。

Microsoft Windows のシステム アカウント

vCenter Server マシンの完全修飾ドメイン名 (FQDN)

vCenter Server のインストール先システムの FQDN。vCenterServer インストールで、FQDN が解決可能かどうかが確認されま

す。解決できない場合は、警告メッセージが表示されます。解決

可能な FQDN にエントリを変更します。IP アドレスでなく、

FQDN を入力する必要があります。

スタンドアロンまたはグループに参加。

リンク モード グループに参加すると、vSphere Web Client で複数

の vCenter Server システムのデータを表示、検索、および管理で

きます。

スタンドアロン

vCenter Server グループのディレクトリ サービスの完全修飾ドメ

イン名。

vCenter Server のリモート インスタンスの FQDN。

vCenter Server のこのインスタンスをグループに参加させる場合

に必要です。ローカル インスタンスとリモート インスタンスはリ

ンク モード グループのメンバーになります。

リモート vCenter Server インスタンスのディレクトリ サービスの

LDAP ポート。

リモート インスタンスの LDAP ポート。vCenter Server のこのイ

ンスタンスをリンク モード グループに参加させる場合に必要で

す。vCenter Server に必要なポート (P. 29)を参照してください。

389

vCenter Server のHTTPS ポート。

vCenter Server に必要なポート (P. 29)を参照

してください。443

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 51

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表 3‑5. vCenter Server のインストールまたはアップグレードに必要な情報 (続き)

必要な情報 デフォルト 入力内容

vCenter Server のHTTP ポート。

80

ESX/ESXi ホスト

へのデータ送信

用のハートビー

ト ポート

(UDP)。

902

VMwareVirtualCenterManagementWeb ServicesHTTP ポート

8080

VMwareVirtualCenterManagementWeb ServicesHTTPS ポート。

8443

Web サービスの

変更サービス通

知ポート。

60099

ローカル vCenterServer インスタ

ンスのディレク

トリ サービスの

LDAP ポート。

389

ローカル vCenterServer インスタ

ンスのディレク

トリ サービスの

SSL ポート。

636

短期ポート。

2,000 台を超える仮想マシンを同時にパワーオンするホストを

vCenter Server が管理する場合は、使用可能な短期ポートの数を

増やす を選択します。このオプションにより、使用可能な短期

ポートのプールが不足するのを防ぎます。

インベントリ サイズ。

vCenter Server デプロイのインベントリ サイズ:n 小規模 (100 台未満のホストまたは 1000 台未満の仮想マシ

ン)。n 中規模 (100 ~ 400 台のホストまたは 1000 ~ 4000 台の仮想マ

シン)。n 大規模 (400 台を超えるホストまたは 4000 台を超える仮想マ

シン)。

この設定により、VMware VirtualCenter ManagementWebservices (Tomcat)、インベントリ サービス、および Profile-Driven Storage サービス用の 大 JVM ヒープ設定が決まります。

使用環境内のホスト数が変更された場合は、インストール後にこ

の設定を調整できます。vCenter Server、vSphere Web Client、vCenter Inventory Service、および vCenter Single Sign-On のハー

ドウェア要件 (P. 21) にある推奨事項を参照してください。

vCenter SingleSign-On 管理者

ユーザー アカウ

ントのユーザー

名。

vCenter Single Sign-On のインストール、

Inventory Service、vCenter Server、および

vSphere Web Client のインストールまたは

アップグレード時に使用するものと同じ

vCenter Single Sign-On ユーザー名とパス

ワードを使用する必要があります。

管理者

vSphere Upgrade

52 VMware, Inc.

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表 3‑5. vCenter Server のインストールまたはアップグレードに必要な情報 (続き)

必要な情報 デフォルト 入力内容

vCenter SingleSign-On 管理者

ユーザー アカウ

ントのパスワー

ド。

Lookup Service の URL。Lookup Service URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで 7444 は vCenterSingle Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。

vCenter Single Sign-On のインストール時に別のポート番号を入力

した場合は、そのポート番号を使用します。

Inventory Service の URL。Inventory Service URL の形式は

https://Inventory_Service_host_FQDN_or_IP:10443 となっており、

ここで 10443 は Inventory Service HTTPS ポート番号のデフォルト

値を表します。Inventory Service のインストール時に別のポート

番号を入力した場合は、ここにそのポート番号を使用します。

ターゲット フォルダ。

vCenter Server をインストールするフォルダ。インストール パス

には、ASCII 以外の文字、コンマ(,)、ピリオド(.)、感嘆符

(!)、ナンバー記号(#)、アット記号(@)、パーセント記号

(%)のいずれの文字も含むことはできません。

C:\ProgramFiles\VMware\Infrastructure

vCenter Server のアップグレードのベスト プラクティス

vCenter Server をアップグレードする際は、この操作を正常に実行するため、ベスト プラクティスのプロ

セスを理解し、それに従う必要があります。

アップグレードを正常に完了するには、次のベスト プラクティスに従います。

1 vCenter Server のアップグレード プロセス、そのプロセスが既存の導入環境に与える影響、および

アップグレードに必要な準備事項を理解していることを確認します。

n vSphere システムに VMware のソリューションまたはプラグインが含まれている場合は、それら

のソリューションまたはプラグインに、アップグレード後の vCenter Server のバージョンとの互

換性があることを確認します。VMware 製品の相互運用性マトリックス

(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php) を参照してくださ

い。

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37)のすべてのサブトピックをお読みくださ

い。

n インストール上の既知の問題については、VMware vSphere リリース ノートを参照してくださ

い。

n vSphere インストールが VMware View 環境にある場合、Horizon View 環境における vSphere コンポーネントの個別アップグレード (P. 242)を参照してください。

2 システムをアップグレードに備えます。

n 使用中のシステムが、アップグレード後の vCenter Server バージョンの要件を満たしていること

を確認します。第 2 章システム要件 (P. 17) および VMware 製品の相互運用性マトリックス

(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php) を参照してくださ

い。

n 既存のデータベースが、アップグレード後の vCenter Server バージョンでサポートされているこ

とを確認します。VMware 製品の相互運用性マトリックスを参照してください。 

http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 53

Page 54: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

n vCenter Server データベースの準備が整っており、権限が正しく設定されていることを確認しま

す。vCenter Server データベース準備の詳細については、『vSphere Installation and Setup』 (英語

版) ドキュメントを参照してください。

n アップグレードの前提条件を確認します。vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54)を参

照してください。

3 vCenter Server データベースと SSL 証明書をバックアップします。

n vCenter Server データベースと vCenter Inventory Service データベースのフル バックアップを作

成してください。vCenter Server データベースの場合は、ご使用の vCenter Server データベース

タイプのベンダー ドキュメントを参照してください。Inventory Service データベースの場合は、

『vSphere Installation and Setup』(英語版) ドキュメントのトピック「Back Up the Inventory ServiceDatabase on Windows」および「Back Up the Inventory Service Database on Linux」を参照してく

ださい。

n vCenter Server システムの SSL 証明書をバックアップしてから、vCenter Server 5.5 にアップグ

レードします。SSL 証明書のデフォルトの場所は、%allusersprofile%\VMware\VMware

VirtualCenter です。。

4 VMware VirtualCenter Server サービスを停止します。

5 vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker を実行し、問題があれば解決します。vCenter Host AgentPre-Upgrade Checker の実行 (P. 64)を参照してください。

6 vCenter Server で使用されているポートと競合するプロセスが実行されていないことを確認します。

vCenter Server に必要なポート (P. 29)を参照してください。

7 vCenter Server および必要なコンポーネントをアップグレードします。

以下の手順の中から、既存の vCenter Server 導入環境に該当するものを参照してください。

n Simple Install を使用した vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレード (P. 71)

n カスタム インストールを使用した、バージョン 5.1.x vCenter Server のスタンドアロン vCenterSingle Sign-On デプロイおよび必須コンポーネントのアップグレード (P. 85)

n カスタム インストールを使用したバージョン 5.1.x 高可用性 vCenter Single Sign-On デプロイから

の vCenter Server のアップグレード (P. 92)

n カスタム インストールを使用した、バージョン 5.1.x のマルチサイト vCenter Single Sign-On デプ

ロイからの vCenter Server のアップグレード (P. 101)

8 新しい vSphere 5.5 ライセンスを構成します。

9 アップグレード後に実行する必要のある操作およびオプションについては、第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後に行う作業 (P. 137) のトピックを確認してください。

vCenter Server アップグレードの前提条件

vCenter Server へのアップグレードを開始する前に、vCenter Server システムとデータベースが適切に準備

されていることを確認します。

アップグレード プロセスを理解し準備するための前提条件

n vCenter Server 5.5 には、vCenter Single Sign-On と Inventory Service が必要です。これらのコンポー

ネントを、vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、Inventory Service、vCenter Server の順にイ

ンストールして更新します。vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影

響 (P. 38)セクション内のトピックを確認してください。

n 既知の問題や特別なインストールの注記に関して、リリース ノートの内容を確認してください。

n インストール ウィザードを完了するために必要な情報を集めます。vCenter Single Sign-On、Inventory Service、vCenter Server、vSphere Web Client のインストールまたはアップグレードに必要

な情報 (P. 48)を参照してください。

vSphere Upgrade

54 VMware, Inc.

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n VMware Web サイトから vCenter Server インストーラをダウンロードします。

システムの前提条件

n 使用するシステムが vCenter Server、vSphere Web Client、vCenter Inventory Service、および vCenterSingle Sign-On のハードウェア要件 (P. 21) および vCenter Server のソフトウェア要件 (P. 27) に一覧表

示されている要件を満たしていることを確認し、vCenter Server に必要なポート (P. 29) の説明のよう

に、必要なポートが開いていることを確認します。

n vSphere システムに VMware のソリューションまたはプラグインが含まれている場合は、それらのソ

リューションまたはプラグインに、アップグレード後の vCenter Server のバージョンとの互換性があ

ることを確認します。VMware 製品の相互運用性マトリックスを参照してください。 

http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php

n リンク モード グループに属する vCenter Server をアップグレードするには、リンク モード グループ

から削除します。リンク モード グループのメンバーである vCenter Server をアップグレードすると、

アップグレードに失敗し、vCenter Server が使用不可状態に置かれることがあります。リンク モード

グループのすべてのメンバーをバージョン 5.5 にアップグレードすると再び参加できます。

n 評価モードを使用しない場合は、購入したすべての機能に有効なライセンス キーがあることを確認し

ます。バージョン 5.0 よりも前の vSphere バージョンのライセンス キーは vCenter Server 5.x でサポー

トされていません。ライセンス キーがない場合は、評価モードでインストールし、

vSphere Web Client を使用して後からライセンス キーを入力できます。

n vSphere Web Client のすべてのインスタンスを閉じます。

n vCenter Server をアップグレードするシステムが Active Directory ドメイン コントローラ (プライマ

リまたはバックアップ) ではないことを確認します。

n vCenter Server インベントリから ESX Server 2.x または 3.x ホストのどちらかを削除するか、これらの

ホストをバージョン 4.0 またはそれ以降にアップグレードします。

n すべての ESX/ESXi 4.1 ホストを、バージョン 4.1 Update 1 以降に更新します。ナレッジベースの記事 KB2009586 を参照してください。

n vSphere 製品をインストールまたはアップグレードする前に、vSphere ネットワークのすべてのマシン

の時刻を同期します。vSphere ネットワーク上の時刻の同期 (P. 60)を参照してください。

n vCenter Server をアップグレードするシステムの完全修飾ドメイン名 (FQDN) が解決可能かどうか検証

します。FQDN が解決可能であることを確認するには、コマンド ラインのプロンプトで

nslookup your_vCenter_Server_fqdn と入力します。FQDN が解決可能な場合は、nslookup コマンドに

よって、ドメイン コントローラーのマシンの IP と名前が返されます。

n vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker を実行します。

n 旧バージョンの vCenter Server のインストール パスは、ADAM/AD LDS (Microsoft Active DirectoryApplication Mode) のインストール要件と互換性が必ずあること。インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感嘆符 (!)、ナンバー記号 (#)、アット記号 (@)、

パーセント記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。旧バージョンの vCenter Server がこ

の要件を満たしていない場合は、vCenter Server を新規インストールする必要があります。

n vCenter Server システムの SSL 証明書をバックアップしてから、vCenter Server 5.5 にアップグレード

します。SSL 証明書のデフォルトの場所は、%allusersprofile%\VMware\VMware VirtualCenter です。。

n すべての vSphere HA クラスタで SSL 証明書のチェックが有効であること。アップグレード時に証明

書のチェックが有効になっていないと、HA はホストでの構成に失敗します。インベントリ パネルで

vCenter Server を選択します。管理 タブと 一般 サブタブを選択し、SSL 設定 フィールドが vCenterには検証済みの SSL 証明書が必要です に設定されていることを確認します。

n アップグレードする vCenter Server 4.x 環境に Guided Consolidation 4.x がある場合は、GuidedConsolidation をアンインストールしてから vCenter Server 5.5 にアップグレードしてください。

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 55

Page 56: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

n vCenter Server のインストールの前に、VMware 証明書サービス、VMware ディレクトリ サービス、

VMware ID 管理サービス、VMware KDC サービス、および tcruntime-C-ProgramData-VMware-cis-runtime-VMwareSTSService といった vCenter Single Sign-On のサービスが開始していることを確認し

ます。

n Windows でシンプル インストールを実行した場合、またはカスタム インストールに含まれる個

別の Windows システムに vCenter Single Sign-On サーバをインストールした場合は、開始 > コン

トロール パネル > 管理ツール の順に選択します。サービス をクリックし、実行中のサービスを確

認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server Appliance で実行されている場合は、アプライアンス管

理インターフェイスを使用します。VMware ナレッジベースの記事 KB2054085 を参照してくださ

い。

n ACSII 以外の文字を含んでいないユーザー名を使用して、ホスト マシンに管理者グループのメンバー

としてログインする必要があります。

ネットワークの前提条件

n vCenter Server の IP アドレスで照会されたときに、DNS の逆引き参照で完全修飾ドメイン名が返され

ることを確認します。vCenter Server をアップグレードすると、インストーラが vCenter Server の完全

修飾ドメイン名を IP アドレスから検索できなかった場合、vSphere Web Client をサポートしている

Web サーバ コンポーネントのインストールが失敗します。リバース ルックアップは PTR レコードを

使用して実装されます。PTR レコードを作成するには、vCenter Server ホストのオペレーティング システムのドキュメントを参照してください。

n vCenter Server に、手動設定した (固定) IP アドレスではなく DHCP を使用する場合は、vCenterServer のコンピュータ名がドメイン名システム (DNS) 内で更新されていることを確認します。これ

をテストするため、コンピュータ名に対する ping を送信します。たとえば、コンピュータ名が

host-1.company.com の場合、Windows コマンド プロンプトで次のコマンドを実行します。

ping host-1.company.com

コンピュータ名を ping 送信すると、その名前が DNS でアップデートされます。

n ESXi ホスト管理インターフェイスが、vCenter Server とすべての vSphere Web Client から有効に DNS解決されていることを確認してください。vCenter Server が、すべての ESXi ホストとすべての

vSphere Web Client から有効に DNS 解決されていることを確認してください。

n Active Directory を ID ソースとして使用している場合は、正しくセットアップされていることを確認

します。vCenter Single Sign-On サーバ ホスト マシンの DNS には、Active Directory のドメイン コン

トローラのルックアップ エントリとリバース ルックアップ エントリの両方が含まれている必要があり

ます。たとえば、mycompany.com に対する ping 送信では、mycompany のドメイン コントローラの IPアドレスが返されます。同様に、その IP アドレスに対する ping -a コマンドは、ドメイン コントロー

ラのホスト名を返します。名前解決の問題をホスト ファイルを編集することによって訂正しようとし

ないでください。代わりに、DNS サーバが正しくセットアップされていることを確認してください。

Active Directory の構成の詳細については、Microsoft の Web サイトを参照してください。また、

vCenter Single Sign-On サーバ ホスト マシンのシステム クロックは、ドメイン コントローラのクロッ

クと同期する必要があります。

すべての vCenter Server データベースの前提条件

n データベース サーバが vCenter Server でサポートされていない場合、サポート対象バージョンにデー

タベースをアップグレードするか、サポート対象バージョンにデータベースをインポートします。サ

ポートされるデータベース アップグレード (P. 59)を参照してください。

n アップグレードを開始する前に、vCenter Server データベースの完全バックアップを実行します。

DBO ロールの削除を選択する場合は、DBO スキーマにあるすべてのオブジェクトをカスタム スキー

マに移行できます。詳細については、VMware のナレッジベースの記事

(http://kb.vmware.com/kb/1036331) を参照してください。

vSphere Upgrade

56 VMware, Inc.

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n vCenter Server データベースで使用するログイン証明書、データベース名、およびデータベース サー

バ名が必要です。データベース サーバ名は、通常は vCenter Server データベースの ODBC システム

DSN (データベース ソース名) の接続名です。

n サポートされるデータベース アップグレード (P. 59) を確認します。

Microsoft SQL データベースの前提条件

n 新しくサポートされた Microsoft SQL データベース (Microsoft SQL 2008 など) を使用する場合は、

既存のデータベースも Microsoft SQL Server であれば、vCenter Server のフレッシュ インストールは

不要です。たとえば、Microsoft SQL Server 2000 データベースを Microsoft SQL Server 2008 にアップ

グレードしてから、vCenter Server 4.0 またはそれ以降を vCenter Server 5.5 にアップグレードできま

す。データベースを Microsoft SQL Server 2000 から Microsoft SQL Server 2008 以降に移行する際は、

データベースの互換性レベルを 90 に設定してください。

n vCenter Server マシンには JDK 1.6 をインストールする必要があります。さらに、vCenter Server をアップグレードするマシンで sqljdbc4.jar を CLASSPATH 変数に追加する必要があります。システム

にインストールされていない場合は、vCenter Server のインストーラによってインストールされます。

JDK 1.6 のインストールには、インターネット接続が必要です。

n システム DSN では、SQL Native Client ドライバを使用している必要があります。

n DBO ロールを削除して、DBO スキーマにあるすべてのオブジェクトをカスタム スキーマに移行する

場合は、VMware ナレッジベースの記事 http://kb.vmware.com/kb/1036331 の説明に従って、vCenterデータベース内部の vCenter ユーザーに次の権限を付与します。

GRANT ALTER ON SCHEMA :: <schema> to <user>;

GRANT REFERENCES ON SCHEMA :: <schema> to <user>;

GRANT INSERT ON SCHEMA :: <schema> to <user>;

GRANT CREATE TABLE to <user>;

GRANT CREATE VIEW to <user>;

GRANT CREATE Procedure to <user>;

MSDB データベースでユーザーに次の権限を付与します。

GRANT SELECT on msdb.dbo.syscategories to <user>;

GRANT SELECT on msdb.dbo.sysjobsteps to <user>;

GRANT SELECT ON msdb.dbo.sysjobs to <user>;

GRANT EXECUTE ON msdb.dbo.sp_add_job TO <user>;

GRANT EXECUTE ON msdb.dbo.sp_delete_job TO <user>;

GRANT EXECUTE ON msdb.dbo.sp_add_jobstep TO <user>;

GRANT EXECUTE ON msdb.dbo.sp_update_job TO <user>;

GRANT EXECUTE ON msdb.dbo.sp_add_category TO <user>;

GRANT EXECUTE ON msdb.dbo.sp_add_jobserver TO <user>;

GRANT EXECUTE ON msdb.dbo.sp_add_jobschedule TO <user>;

Oracle データベースの前提条件

n Oracle 11g などの新しくサポートされた Oracle データベースを使用する場合、既存のデータベースも

Oracle であれば、vCenter Server のフレッシュ インストールは不要です。たとえば、既存の Oracle 9iデータベースを Oracle 11g にアップグレードしてから、vCenter Server 4.x を vCenter Server 5.5 にアップグレードできます。

n JDBC ドライバ ファイルを CLASSPATH 変数に組み込む必要があります。

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 57

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n このユーザーに DBA ロールを付与するか、次の権限を付与します。

grant connect to <user>

grant resource to <user>

grant create view to <user>

grant create any sequence to <user>

grant create any table to <user>

grant create materialized view to <user>

grant execute on dbms_job to <user>

grant execute on dbms_lock to <user>

grant unlimited tablespace to <user> # To ensure sufficient space

アップグレードが完了したら、必要に応じてユーザー プロファイルから create any sequence および

create any table を削除します。

デフォルトで、RESOURCE ロールには CREATE PROCEDURE、CREATE TABLE、および CREATESEQUENCE 権限が割り当てられています。読み取り専用 RESOURCE ロールにこれらの権限がない場

合は、vCenter Server データベースのユーザーにそれらを付与します。

vCenter Server データベースの構成に関する注意事項

サポートされているデータベース タイプを選択した後、特殊な構成要件を必ず理解してください。

表 3-6 は、vCenter Server でサポートされているデータベースの完全なリストではありません。vCenterServer でサポートされる特定のデータベース バージョンおよびサービス パック構成の詳細については、

『VMware 製品の相互運用性マトリックス』 を参照してください。このトピックは、製品相互運用性マト

リックスに記載されていない特殊なデータベース構成に関する注意事項を示すことを目的としています。

注意 vCenter Update Manager にもデータベースが必要です。vCenter Server と vCenter Update Managerには別のデータベースを使用することをお勧めします。

vCenter Server データベースでは UTF コード セットが必要です。

サポートされるデータベース アップグレード (P. 59) も参照してください。

表 3‑6. vCenter Server でサポートされるデータベースの構成メモ

データベース タイプ 構成メモ

Microsoft SQL Server 2008R2 Express

小規模の導入 ( 大 5 台のホストと 50 台の仮想マシン) に使用できる、バンドルされて

いるデータベースです。

SQL Server 照合モデル:SQL_Latin1_General_CP1_CI_AS。ODBC システム DSN 小バージョン:SQL Native Client 10.0(バージョン

2009.100.4000.00)。microsoft.com ダウンロード センターから無料でダウンロードできま

す。

vCenter Server へのアップグレード中は、バンドルされているデータベースをインストー

ルできません。バンドルされているデータベースを使用するには、MicrosoftSQL Server 2008 R2 Express がすでにインストールされているか、vCenter Server のフレッ

シュ インストールを実行する必要があります。

注意 このデータベースは、vCenter Server アプライアンスではサポートされません。

Microsoft SQL Server 2008 マシンに有効な ODBC DSN エントリがあることを確認します。

SQL Server 照合モデル:SQL_Latin1_General_CP1_CI_AS。ODBC システム DSN 小バージョン:SQL Native Client 10.0(バージョン

2009.100.4000.00)。microsoft.com ダウンロード センターから無料でダウンロードできま

す。

注意 このデータベースは、vCenter Server アプライアンスではサポートされません。

vSphere Upgrade

58 VMware, Inc.

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表 3‑6. vCenter Server でサポートされるデータベースの構成メモ (続き)

データベース タイプ 構成メモ

Microsoft SQL Server 2012SP1

マシンに有効な ODBC DSN エントリがあることを確認します。

Oracle 11g および 12c マシンに有効な ODBC DSN エントリがあることを確認します。

vCenter Server のインストールが完了したら、次の手順を実行します。

n Oracle クライアントおよびサーバに 新のパッチを適用します。

n Oracle JDBC ドライバ(ojdbc14.jar または ojdbc5.jar)を vCenter Server インストール

ディレクトリの tomcat\lib サブディレクトリ(vCenter installlocation\Infrastructure\tomcat\lib)にコピーします。

n Windows 管理ツール コントロール パネルの [サービス] セクションで、VMwareVirtualCenter Management Webservices サービスを再起動します。

vCenter Server インストーラは、Oracle クライアントの場所から vCenter Server インス

トール ディレクトリへの Oracle JDBC ドライバのコピーを試みます。Oracle JDBC ドライ

バが Oracle クライアントの場所で見つからない場合、vCenter Server インストーラによっ

て、ファイルを手動でコピーするよう促すメッセージが表示されます。このファイルは

Oracle.com の Web サイトからダウンロードできます。

別のマシンでの vCenter Server へのアップグレード

vCenter Server へのインプレース アップグレードを行う代わりに、別のマシンを使用してアップグレード

を行う場合があります。vCenter Server 5.x には 64 ビットのプラットフォームが必要であるため、32 ビッ

トのプラットフォームにインストールされているバージョンの vCenter Server からのアップグレードはで

きません。

vCenter Server 5.0 のインストール メディアには、データ移行ツールが含まれています。バージョン 5.0 へのアップグレードの際、このツールを利用して、ポート設定、SSL 証明書、およびライセンス情報などの構

成情報を既存の vCenter Server ホストから移行することができます。このデータ移行ツールは、vCenterServer バージョン 5.1 以降ではサポートされません。バージョン 5.1.x または 5.5 へのアップグレード中に

は、既存の vCenter Server を別のマシンへ直接移行することはできません。バージョン 5.0 へのアップグ

レード中に別のマシンへ既存の vCenter Server を移行し、その後バージョン 5.0 からバージョン 5.1.x また

は 5.5 へのインプレース アップグレードを実行することができます。バージョン 5.0 の『vSphere のアップ

グレード』ドキュメントを参照してください。

サポートされるデータベース アップグレード

vCenter Server 5.5 にアップグレードするときは、使用するデータベースをアップグレード バージョンがサ

ポートすることを確認します。

アップグレード後の vCenter Server バージョンでサポートされている具体的なデータベース バージョンの

リストについては、VMware 製品の相互運用性マトリックス

(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php) を参照してください。

注意 バージョン 5.5 の vCenter Server Appliance では組み込みデータベースに PostgreSQL を使用しま

す。外部データベースについては、vCenter Server Appliance では「VMware 製品の相互運用性マトリック

ス」に示されている、アップグレード後の vCenter Server バージョン用と同じバージョンの Oracle データ

ベースのみをサポートします。

vCenter Server がローカル データベースと通信できることを確認する

vCenter Server のインストール先と同じマシン上にデータベースがあり、そのマシン名を変更した場合は、

vCenter Server DSN がマシンの新しい名前を使用して通信するように構成されていることを確認します。

vCenter Server のコンピュータ名を変更すると、データベース サーバが vCenter Server と同じコンピュー

タ上にある場合、データベース接続に影響を与えます。マシン名を変更した場合、通信が維持されているこ

とを確認できます。

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 59

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名前を変更しても、リモート データベースとの通信には影響を与えません。データベースがリモートの場

所に置かれている場合は、この手順を省略できます。

サーバの名前を変更したあとデータベースのコンポーネントがすべて動作するかどうかは、データベース管

理者またはデータベースのベンダーにお問い合わせください。

開始する前に

n データベース サーバが実行中であることを確認します。

n vCenter Server のコンピュータ名が、ドメイン名システム (DNS) 内でアップデートされていること

を確認します。

手順

1 必要に応じて、データ ソースの情報をアップデートします。

2 コンピュータ名を指定して ping コマンドを実行し、この接続を確認します。

たとえば、コンピュータ名が host-1.company.com の場合、Windows コマンド プロンプトで次のコマ

ンドを実行します。

ping host-1.company.com

コンピュータ名を ping 送信すると、その名前が DNS でアップデートされます。

vSphere ネットワーク上の時刻の同期

vCenter Single Sign-On のインストール、vSphere Web Client のインストール、または vCenter Server アプ

ライアンスのデプロイを行う前に、vSphere ネットワーク上のすべてのマシンの時刻が同期していることを

確認します。

vCenter Server ネットワーク マシンの時刻が同期されていないと、ネットワーク マシン間の通信におい

て、時間的な制約を受ける SSL 証明書が有効ではないと認識される場合があります。時刻が同期されてい

ないと認証に問題が発生し、vSphere Web Client インストールが失敗したり、vCenter Server アプライアン

スの vpxd サービスが起動しないことがあります。

vCenter コンポーネントが実行される Windows ホストが NTP サーバと同期していることを確認します。

ナレッジベースの記事、Windows の時刻管理のベスト プラクティス(NTP 含む)を参照してください。

ネットワーク タイム サーバによる ESXi の時刻の同期

vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、または vCenter Server Appliance のインストール前には、

vSphere ネットワーク上のすべてのマシンの時刻が同期していることを確認します。

手順

1 vSphere Client を起動し、ESXi ホストに接続します。

2 構成 タブで 時間の構成 をクリックします。

3 プロパティ をクリックし、オプション をクリックします。

4 NTP 設定 を選択します。

5 追加 をクリックします。

6 [NTP サーバの追加] ダイアログ ボックスで、同期する NTP サーバの IP アドレスまたは完全修飾ドメ

イン名を入力します。

7 OK をクリックします。

ホスト時刻が NTP サーバと同期します。

vSphere Upgrade

60 VMware, Inc.

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vCenter Server アプライアンスの時計と NTP サーバの同期

vCenter Server アプライアンスをデプロイする前に、ネットワーク上のすべてのマシンの時計を確実に同期

させてください。時計が同期されていないと、インストールおよび認証エラーの原因となる場合がありま

す。

Windows ドメインに参加しているシステムでは、vCenter Server アプライアンスの時計が自動的にドメイ

ン コントローラと同期されます。その他のシステムでは、VMware Tools を使用して時計の同期を有効にで

きます。代わりに、次の手順を使用できます。

手順

1 Web ブラウザを開き、vCenter Server アプライアンス管理インターフェイス (https://vCenter-Appliance-IP-Address:5480/) に移動します。

2 root としてログインします。

3 vCenter Server タブで、[時間] サブタブを選択します。

4 選択可能なオプションを 1 つ以上選択します。

オプション 説明

同期なし 同期を実行しません。

NTP 同期 NTP サーバと直接同期するようにアプライアンスを設定するには、この

オプションを選択して NTP サーバを 1 つ以上指定します。

VMware Tools 同期 すべての仮想マシンを同期するには、このオプションを選択します。

Active Directory 同期 このオプションは、アプライアンスを Active Directory ドメインに追加す

る場合にのみ選択できます。このオプションを選択する場合は、その他の

オプションは選択できません。

5 設定の保存 をクリックします。

vCenter Server アプライアンスの時計が NTP サーバと同期されます。

vCenter Server データベース用の JDBC URL 形式

vCenter Server のインストーラは、JDBC URL を vCenter Server データベース用に生成して検証します。生

成した JDBC URL を使用してインストーラがデータベースに接続できなかった場合、JDBC URL を指定す

るように求めるメッセージが表示されます。

全データベースの JDBC URL に関する注意

注意 ドメイン名に感嘆符 (!) を含めることはできません。Java では、感嘆符が jar ファイルの区切り記

号として解釈されます。

Microsoft SQL Server データベース用の JDBC URL 形式

Microsoft SQL Server データベースでは、JDBC URL のモデルとして次の例を使用できます。

n デフォルト (無名) の SQL Server インスタンスにホスト名で接続する場合は、次の形式を使用しま

す。

jdbc:sqlserver://host;databaseName=database

n 名前付きインスタンスに、ホスト名とインスタンス名で接続する場合は、次の形式を使用します。

jdbc:sqlserver://host;instanceName=instance;databaseName=database

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 61

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n SQL Server にホスト名とポートで接続する場合は、次の形式を使用します。

jdbc:sqlserver://host:port;databaseName=database

n ポートで接続する場合は、次の形式を使用します。

jdbc:sqlserver://localhost:1422;databaseName\=VIM_VCDB (ユーザー名、パスワード、およびデータ

ベース タイプは別に渡されます)

n ローカル サーバに統合セキュリティで接続する場合は、次の形式を使用します。

jdbc:sqlserver://localhost\\SQLEXP_VIM;databaseName=VIM_VCDB;integratedSecurity=true

n ローカル サーバに統合セキュリティなしで接続する場合は、次の形式を使用します。

jdbc:sqlserver://localhost\\SQLEXP_VIM;databaseName\=VIM_VCDB (ユーザー名、パスワード、およ

びデータベース タイプは個別に渡されます)

Microsoft SQL Server 用の VMware vCenter Server JDBC 構成は、デフォルトでは、直接 IPv6 アドレスを

使用すると機能しない場合があります。次のいずれかの形式を使用する必要があります。

n 標準のタイプ 4 の JDBC URL のホスト名の形式を使用する (推奨):

jdbc:sqlserver://database-fully-qualified-host-name:port

n 直接 IPv6 アドレス形式を使用する:

jdbc:sqlserver://;serverName=[IPv6-address]

ポートやインスタンスの構成オプションを含む、MS SQL データベース用の JDBC URL 形式の詳細につい

ては、msdn.microsoft.com の Web サイトを参照してください。このトピックの公開時には、この情報は http://msdn.microsoft.com/en-us/library/ms378428.aspx で入手可能でした。

Oracle データベース用の JDBC URL 形式

Oracle データベースでは、JDBC URL のモデルとして次の例を使用できます。

n この形式では、ホスト名とアドレス、ポート (デフォルトは 1521) とサービス名 ("oracle.world" など)が必要です。

jdbc:oracle:thin:@host:port/service

n この形式では、ホスト名とアドレス、ポート (デフォルトは 1521) と SID ("ORCL" など)が必要で

す。

jdbc:oracle:thin:@host:port:SID

n この形式は、Oracle Net で完全に構成された Oracle クライアント用で、非 TCP 構成や Oracle RAC(Real Application Clusters) 用に便利です。

jdbc:oracle:thin:@tnsname

n 次の例は、完全な Oracle クライアントがインストールされていない、シン ドライバを使用した OracleRAC 向けです。

jdbc:oracle:thin:@(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=rac1-vip)(PORT=1521))

(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=rac2-vip)(PORT=1521))(LOAD_BALANCE=yes)(FAILOVER=ON)

(CONNECT_DATA=(SERVER=DEDICATED)(SERVICE_NAME=RAC.DBTEAM)(FAILOVER_MODE=(BACKUP=rac1)

(TYPE=SELECT)(METHOD=BASIC)))))

この例では、rac1-vip は 初のノードの仮想 IP で、rac2-vip は 2 番目のノードの仮想 IP で、

RAC.DBTEAM は RAC DB のサービス名で、rac1 はフェイルオーバー ノードの名前です。

Oracle データベース用の JDBC URL 形式の詳細については、oracle.com の Web サイトを参照してくださ

い。

vSphere Upgrade

62 VMware, Inc.

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DNS ロード バランシング ソリューションおよび vCenter Server データストアの名前の指定

vCenter Server は 5.x では、vCenter Server の以前のバージョンよりもデータストアに対して異なる内部識

別子を使用しています。この変更は、ホストに共有 NFS データストアを追加する方法に影響を与え、

Center Server5.x へのアップグレードにも影響を与える可能性があります。

バージョン 5.0 以前の vCenter Server のバージョンでは、データストアのホスト名を IP アドレスに変換し

ます。たとえば、\\nfs-datastore\folder の名前で NFS データストアをマウントする場合、5.0 以前の

vCenter Server バージョンは、保存する前に、10.23.121.25 のような IP アドレスに nfs-datastore の名前を

変換します。元の nfs-datastore 名は失われます。

IP アドレスへのホスト名のこの変換では、DNS ロード バランシング ソリューションが vCenter Server で使用されるときに問題が発生する可能性があります。DNS ロード·バランシング·ソリューション自体は、

データを複製し、単一の論理データストアとして表示されます。ロード バランシングは、負荷に応じて、

データストアのホスト名を異なる IP アドレスに解決することで、データストアのホスト名から IP への変換

時に発生します。このロード·バランシングは、vCenter Server の外部で発生し、DNS サーバによって実装

されます。バージョン 5.0 より前の vCenter Server バージョンでは、ロード バランシングによって 1 つの

論理データストアが複数のデータストアのように表示されるので、vMotion のような機能はこのような

DNS ロード バランシング ソリューションでは動作しません。複数のデータストアに表示されるものが実際

には、2 つのホスト間で共有されている単一の論理データストアであることを認識できないため、vCenterServer は、vMotion の実行に失敗します。

この問題を解決するために、vCenter Server バージョン 5.0 およびそれ以降では、データストアを追加する

ときに IP アドレスにデータストア名を変換しません。これにより、vCenter Server は共有データストアを

認識できますが、同じデータストア名で各ホストにデータストアを追加する場合だけです。たとえば、

vCenter Server は、次の場合にホスト間でデータストアが共有されていることを認識しません。

n データストアは、IP アドレスによって host1 に追加され、ホスト名によって host2 に追加されます。

n データストアは、ホスト名によって host1 に追加され、hostname.vmware.com によって host2 に追加さ

れます。

vCenter Server がデータストアを共有と認識するには、同じ名前で各ホストにデータストアを追加する必要

があります。

データストア名および vCenter Server 5.x へのアップグレード

バージョン 5.0 以前の vCenter Server バージョンでは、vCenter Server データベースは IP アドレスとして

古い形式でデータストア パスを保存します。vCenter Server 5.x へのアップグレードは、新しい形式にこれ

らのパスを変換します。共有データストアを使用して DNS ロード バランシング ソリューションを使用す

る場合、vCenter Server 5.x にアップグレードする前に、すべての共有データストアが同じ名前で、それぞ

れのホストにマウントされていることを確認してください。

vCenter Server 5.x へのアップグレードは、共有データストアを使用して DNS ロード バランシング ソリューションを使用する場合に、十分なメモリがないために失敗する可能性もあります。大きな vCenterServer データベースでは、新しい形式へのデータストア パスの変換には、大量のメモリが必要となる可能

性があります。詳細については、VMware のナレッジ ベースの記事 (http://kb.vmware.com/kb/2015055)を参照してください。

vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker について

vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker で生成されるレポートには、vCenter Host Agent ソフトウェア

の正常なアップグレードを妨げる可能性がある既知の問題が示されます。

vCenter Server 5.x へのアップグレードを正常に実行するには、管理対象の ESX/ESXi ホストにある潜在的

な問題をすべて診断して修正する必要があります。vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker は、vCenterServer 4.x から vCenter Server 5.x へのインプレース アップグレードの場合に実行できます。

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 63

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vCenter Host Agent は管理対象のすべての ESX/ESXi ホストで実行されます。このソフトウェアは、

vCenter Server から受信したアクションを調整します。vCenter Server にホストを追加すると、物理

ESX/ESXi ホストにエージェントがインストールされます。vCenter Server 5.x にアップグレードするとき

は、各 ESX/ESXi ホスト上にあるエージェントもアップグレードする必要があります。

vCenter Server のアップグレード中に、既存のエージェント ソフトウェアがアンインストールされ、代わ

りに更新されたエージェント ソフトウェアがインストールされます。アップグレードに失敗した場合は、

更新されたエージェント ソフトウェアがインストールされず、vCenter Server 4.x または 5.x からホストに

アクセスできなくなる可能性があります。このような状況を避けるため、vCenter Server 5.x へのアップグ

レードを行う前に、vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker を実行できます。

vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker は、エージェント ソフトウェアがアップグレード可能かどうか

を確認します。このチェックでは、ホストがアクセス可能であること、ディスク容量が十分であること、

ネットワークが機能していること、ファイル システムに問題がないこと、必要なパッチが適用されている

ことなどが確認されます。ツールを実行するたびに、システムが VMware.com に照会を行い、ツールの新

しいアップデートがあればダウンロードします。この動作によって、新しいアップグレード上の問題が発見

されても、ツールの有用性が可能なかぎり保たれます。

重要 vCenter Host Agent アップグレード前チェックが成功しても、vCenter Server 5.x へのアップグレー

ドの成功が保証されるわけではありません。vCenter Server へのアップグレードには複数のコンポーネント

が関係しますが、ツールは、 vCenter Host Agent という 1 つのコンポーネントのみをチェックします。ま

た、ツールは既知の問題のみをチェックします。その他の問題はツールでチェックされていないものとして

表示されます。

vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker は、レポートされた問題の修正は行いません。レポートされた

問題を手動で解決し、ツールを再実行して、その問題が解決したことを確認する必要があります。

vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker の実行手順については、vCenter Host Agent Pre-UpgradeChecker の実行 (P. 64) を参照してください。

vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker の実行

vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker は、vCenter Host Agent ソフトウェアの正常なアップグレード

を妨げる可能性がある既知の問題を報告します。

vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker の詳細については、vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checkerについて (P. 63) を参照してください。

開始する前に

n ESX/ESXi ホストが vCenter Server で管理されていることを確認します。

n vCenter Host Agent ソフトウェアが、管理対象の各 ESX/ESXi ホストで実行されていることを確認しま

す。

n vCenter Server システムからのインターネット接続があることを確認します。そうすることで、新しい

アップデートがツールに適用され、レポートと、そのレポートに関連するナレッジ ベース (KB) の記事を参照できるようになります。

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。vCenter Server インストーラのダウンロー

ド (P. 66) を参照してください。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラを起動します。

2 Host Agent Pre-Upgrade Checker を選択し、インストール をクリックします。

vSphere Upgrade

64 VMware, Inc.

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3 アップグレードを行う vCenter Server システムの DSN を選択し、その DSN に適したログイン認証情

報を選択します。

どの認証情報タイプを選択すればよいかわからない場合は、DSN に構成されている認証タイプを調べ

てください (コントロール パネル > 管理ツール > ODBC データ ソース > システム DSN)。

4 使用時に DSN がログインを必要とする認証情報タイプの場合は、ユーザー名とパスワードを入力し、

次へ をクリックします。

5 すべてのホストまたは特定のホストをスキャンするためのオプションを選択します。

オプション 操作

すべてのホストをスキャン 標準モード を選択して 次へ をクリックします。

スキャンするホストを指定 a カスタム モード を選択して 次へ をクリックします。

b スキャンするホストを選択し、次へ をクリックします。クラスタ内の

すべてのホストを選択するには、クラスタをダブルクリックします。

6 事前チェックの実行 をクリックします。

このツールは、ホスト 1 台あたり 30 ~ 40 秒かかります。

7 チェックが完了したら、次へ をクリックします。

8 アップグレード前のレポートを表示します。

n ホストごとのレポートを表示するには、ホスト名の横のリンクをクリックします。

n すべてのホストのサマリ レポートを表示するには、レポートの表示 をクリックします。

これで、アップグレード前に解決が必要な問題のリストが得られました。

次に進む前に

レポート内のリンクのついた KB の記事を使用すると、各ホストの問題を調べて解決できます。問題を解決

したら、vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker を再実行します。レポートされたすべての問題を解決

するまでこの手順を繰り返した後、アップグレードを実行してください。

vCenter Server のアップグレード中のダウンタイム

vCenter Server をアップグレードする際には、vCenter Server のダウンタイムが必要です。

vCenter Server で予測されるダウンタイムは、次のとおりです。

n アップグレードを行う際には、データベースのサイズに応じて vCenter Server の稼働を 40 ~ 50 分停

止する必要があります。データベース スキーマのアップグレードでは、約 10 ~ 15 分停止する必要が

あります。この時間にはアップグレード後のホストの再接続は含まれません。

マシンに Microsoft .NET Framework がインストールされていない場合は、vCenter Server のインス

トールを開始する前に再起動する必要があります。

n アップグレードの実行中、VMware Distributed Resource Scheduler は使用できません。VMware HAはアップグレード中にも使用できます。

vCenter Server が管理する ESX/ESXi ホストや、それらのホスト上で実行されている仮想マシンについて

は、ダウンタイムは不要です。

第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備

VMware, Inc. 65

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vCenter Server インストーラのダウンロード

vCenter Server、vSphere Web Client、および関連する vCenter コンポーネントとサポート ツールのインス

トーラをダウンロードします。

開始する前に

https://my.vmware.com/web/vmware/ で My VMware アカウントを作成します。

手順

1 VMware の Web サイト(https://my.vmware.com/web/vmware/downloads)から vCenter Server のイ

ンストーラをダウンロードします。

vCenter Server は VMware vSphere の一部で、データセンターおよびクラウド インフラストラクチャ

の下にリスト表示されています。

2 md5sum が正しいことを確認します。

MD5 チェックサムを使用して、VMware Web サイトのトピックを確認します

(http://www.vmware.com/download/md5.html)。

サポートされていない互換モードに設定されている Microsoft SQL データベースを原因とする vCenter Server のインストールまたはアップグレードの失敗

Microsoft SQL データベースを使用する vCenter Server のインストールの場合、データベースがサポート対

象外のバージョンの互換モードに設定されていると、インストールが失敗します。

問題

次のエラー メッセージが表示されます。 入力された DB ユーザーには、選択された DB に vCenter Server を

インストールしたり構成したりするのに必要な権限がありません。 次のエラーを修正してください: %s

原因

データベースのバージョンは、vCenter Server 用にサポートされるバージョンである必要があります。

SQL の場合、データベースがサポート対象のバージョンであっても、サポート対象外のバージョンの互換

モードで実行するように設定されていると、このエラーが発生します。 たとえば、SQL 2008 が SQL 2000互換モードで実行するように設定されていると、このエラーが発生します。

解決方法

u vCenter Server のデータベースがサポート対象のバージョンであり、サポート対象外のバージョンの互

換モードに設定されていないことを確認してください。 VMware 製品の相互運用性マトリックス

(http://partnerweb.vmware.com/comp_guide2/sim/interop_matrix.php?) を参照してください。

vSphere Upgrade

66 VMware, Inc.

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vCenter Server のアップグレード 4vCenter Server アップグレードには、データベース スキーマのアップグレードと vCenter Server ソフト

ウェアのアップグレードが含まれます。

vSphere 5.1 は、vCenter Server 管理インフラストラクチャの一部として vCenter Single Sign-On を導入し

ます。この変更は vCenter Server のインストール、アップグレード、および運用に影響します。vCenterSingle Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38) を参照してください。

この章では次のトピックについて説明します。

n vCenter Single Sign-On を含まない環境の vCenter Server のアップグレードおよびサインオン プロセ

ス (P. 68)

n vCenter Single Sign-On を含む環境の vCenter Server のアップグレードおよびサインオン プロセ

ス (P. 70)

n Simple Install を使用した vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレード (P. 71)

n カスタム インストールを使用した、vCenter Server と必須コンポーネント(バージョン 5.0.x および

それ以前)のアップグレード (P. 76)

n カスタム インストールを使用した、バージョン 5.1.x vCenter Server のスタンドアロン vCenter SingleSign-On デプロイおよび必須コンポーネントのアップグレード (P. 85)

n カスタム インストールを使用したバージョン 5.1.x 高可用性 vCenter Single Sign-On デプロイからの

vCenter Server のアップグレード (P. 92)

n カスタム インストールを使用した、バージョン 5.1.x のマルチサイト vCenter Single Sign-On デプロ

イからの vCenter Server のアップグレード (P. 101)

n vCenter Single Sign-On ID ソースの追加 (P. 112)

n Windows Server 2003 ホストからの vCenter Server およびコンポーネントの移行 (P. 118)

n vCenter Single Sign-On インストールの失敗 (P. 127)

n サービス パックによる vCenter Server の更新 (P. 127)

n vCenter Server アプライアンスのアップグレードと更新 (P. 129)

n vCenter Server の Java コンポーネントのインストールまたはアップグレードの個別実行 (P. 134)

n vCenter Server の tc Server のインストールまたはアップグレードの個別実行 (P. 134)

n VIMPatch での Java コンポーネントと vCenter Server tc Server の更新 (P. 135)

n Tomcat サービスを停止できない場合の、vCenter Server アップグレードの失敗 (P. 136)

VMware, Inc. 67

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vCenter Single Sign-On を含まない環境の vCenter Server のアップグレードおよびサインオン プロセス

アップグレード プロセスは、いくつかの要因に基づいて異なります。開始する前に、完全なアップグレー

ド、vCenter Single Sign-On のセットアップ、および権限の割り当てプロセスについて理解しておいてくだ

さい。このトピックでは、vCenter Single Sign-On を含まない vSphere 5.0 以前の vCenter Server をアップ

グレードする場合の、アップグレードおよびユーザー管理の実行方法について説明します。

vSphere 5.0 以前の vCenter Server のアップグレードを行う場合、元の環境には vCenter Single Sign-Onサーバは含まれていません。次の図に示すように、アップグレードの実行方法、ID ソースの追加や権限の

割り当てが必要かどうかは、現在の環境と目的に応じて異なります。

注意 このトピックでは、 もよく使用されるアップグレードの事例を中心に説明します。vCenter SingleSign-On の高可用性デプロイを含むインストールのアップグレードについては説明しません。カスタム インストールを使用したバージョン 5.1.x 高可用性 vCenter Single Sign-On デプロイからの vCenter Server のアップグレード (P. 92) を参照してください。

図 4‑1. vCenter Single Sign-On を含まない環境のアップグレードおよびサインイン プロセス

複数の場所?

はい

ID ソース

Simple Install アップグレード

Custom Install アップグレード

SSO でログインして

ドメインを追加

デフォルトのIDソースを設定またはログインでドメ

インを含める

いいえ はい

完了 完了

ターゲットマシンは

1 台?

いいえ

AD

localos

ID ソースAD localos

localos または AD ドメインにユーザーを追加

やりとりは、次のように行われます。

1 現在の環境が複数の異なるマシンの (おそらくは) 異なる場所にインストールされている場合は、イ

ンストール先環境で同じレイアウトを使用するのが も簡単です。

n 現在の環境が複数のマシンまたは複数の場所に分散されている場合は、カスタム インストールを

使用したアップグレードを実行できます。(手順 4 を参照)

vSphere Upgrade

68 VMware, Inc.

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n 現在の環境が複数のマシンまたは複数の場所に分散されていない場合は、カスタム インストール

(手順 4) を使用して複数のマシンにアップグレードを分散するか、引き続き同じマシンにすべて

の vCenter コンポーネントを配置することができます (手順 2)。

2 すべての vCenter Server コンポーネントが同じホスト マシンに配置されている場合は、Simple Installを使用してアップグレードできます。Simple Install を使用した vCenter Server と必須コンポーネント

のアップグレード (P. 71) を参照してください。Simple Install のプロセスを使用してアップグレードす

ると、ローカル オペレーティング システム ユーザーと [email protected] ユーザーが認証を

実行できます。

n 環境でローカル オペレーティング システム ユーザーのみを使用していた場合は、localos の IDソースだけで十分です。[email protected] または以前に権限を持っていたローカル オペレーティング システム ユーザーとして vCenter Server にログインできます。

n 環境で Active Directory を使用してユーザーと権限を管理していた場合は、手順 3 に進みます。

3 アップグレード前の環境で Active Directory を使用してユーザーと権限を管理していた場合は、ActiveDirectory ドメインが ID ソースとして vCenter Single Sign-On に追加されます。以前に vCenter Serverオブジェクトにアクセスする権限を持っていたユーザーは、引き続きこの権限を持ちます。

vSphere 5.5 でサポートされるのはデフォルトの ID ソース 1 つのみです。Active Directory の ID ソー

スは 初はデフォルトの ID ソースではありません。ユーザーは、ログインの一部としてドメインを含

める場合にのみログインできます (DOMAIN\user)。

[email protected] として vCenter Single Sign-On サーバにログインし、Active Directory ドメインをデフォルトの ID ソースにすることができます。

a [email protected] として vCenter Single Sign-On サーバにログインし、 ID ソースとし

て Active Directory ドメインを追加します。vCenter Single Sign-On ID ソースの追加 (P. 112) を参

照してください。

b Active Directory ドメインをデフォルトの ID ソースに設定します。サポートされるのは、1 つのデ

フォルトの ID ソースのみです。他のドメインのユーザーは、ログインの一部としてドメインを追

加できます (DOMAIN\user)。

c 以前に vCenter Server オブジェクトにアクセスする権限を持っていたユーザーは、引き続きこの

権限を持ちます。

4 vCenter Server サービスを複数の異なるマシンにインストールする場合は、カスタム インストールの

アップグレード プロセスを使用できます。カスタム インストールを使用した、vCenter Server と必須

コンポーネント(バージョン 5.0.x およびそれ以前)のアップグレード (P. 76) を参照してください。

a 現在の環境でローカル オペレーティング システム ユーザーのみがサポートされている場合は、こ

れらのユーザーを vCenter Single Sign-On がインストールされるマシンの localos ユーザーとして

利用できるようにするか、これらのユーザーを含む Active Directory ドメインまたは OpenLDAPドメインを追加する必要があります。

b 現在の環境で Active Directory ドメインがサポートされている場合は、

[email protected] として vCenter Single Sign-On サーバにログオンし、ActiveDirectory ドメインを vCenter Single Sign-On に追加できます。vCenter Single Sign-On ID ソース

の追加 (P. 112) を参照してください。

c デフォルトの ID ソースを設定するか、vCenter Server にログインするユーザーがログイン時にド

メイン名を追加することができます。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 69

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vCenter Single Sign-On を含む環境の vCenter Server のアップグレードおよびサインオン プロセス

アップグレード プロセスは、いくつかの要因に基づいて異なります。開始する前に、完全なアップグレー

ド、vCenter Single Sign-On のセットアップ、および権限の割り当てプロセスについて理解しておいてくだ

さい。このトピックでは、vCenter Single Sign-On の以前のバージョンを含む vSphere 5.1.x をアップグ

レードする場合の、アップグレードとユーザー管理の実行方法について説明します。

vSphere 5.1x からアップグレードを行う場合、元の環境には vCenter Single Sign-On サーバが含まれていま

す。次の図に示すように、アップグレードの実行方法、ID ソースの追加や権限の割り当てが必要かどうか

は、現在の環境と目的に応じて異なります。

注意 このトピックでは、 もよく使用されるアップグレードの事例を中心に説明します。vCenter SingleSign-On の高可用性デプロイを含むインストールのアップグレードについては説明しません。カスタム インストールを使用したバージョン 5.1.x 高可用性 vCenter Single Sign-On デプロイからの vCenter Server のアップグレード (P. 92) を参照してください。

図 4‑2. vCenter Single Sign-On を含む環境からの vCenter のアップグレードのフローチャート

複数の場所?

はい

Simple Install アップグレード

再同期

デフォルトの ID ソースを

設定またはログインでドメインを

含める

いいえ はい

完了 完了

ターゲットマシンは

1 台?

localos のみ

localos および AD

いいえ

SSO マルチサイト?

Custom Install アップグレード

いいえ

はい

ID ソース

やりとりは、次のように行われます。

1 現在の環境が複数の異なるマシンの (おそらくは) 異なる場所にインストールされている場合は、イ

ンストール先環境で同じレイアウトを使用するのが も簡単です。

vSphere Upgrade

70 VMware, Inc.

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vSphere 5.5 では、複数の vCenter Server システムで単一の vCenter Single Sign-On システムを使用で

きます。

n 現在の環境で vCenter Single Sign-On マルチサイトを使用している場合は、環境を再同期します。

ナレッジ ベースの記事 http://kb.vmware.com/kb/2042849 と http://kb.vmware.com/kb/2038677 を参照し、カスタム インストールを使用したアップグレードを開始します。カスタム インストール

を使用した、vCenter Server と必須コンポーネント(バージョン 5.0.x およびそれ以前)のアップ

グレード (P. 76) を参照してください。vCenter Single Sign-On と vCenter Server にアクセスでき

るユーザーは、アップグレード前に定義された ID ソースによって決定されます。手順 3 を参照し

てください。

n 現在の環境で vCenter Single Sign-On マルチサイトを使用していない場合は、カスタム インス

トールを使用して複数のマシンにアップグレードを分散するか、引き続き同じマシンにすべての

vCenter サービスを配置することができます (手順 2)。

2 すべての vCenter Server コンポーネントが同じホスト マシンに配置されている場合は、Simple Installを使用してアップグレードできます。Simple Install を使用した vCenter Server と必須コンポーネント

のアップグレード (P. 71) を参照してください。Simple Install のプロセスを使用してアップグレードす

ると、ローカル オペレーティング システム ユーザーと [email protected] ユーザーが認証を

実行できます。

n 環境でローカル オペレーティング システム ユーザーのみを使用していた場合は、localos の IDソースだけで十分です。[email protected] または以前に権限を持っていたローカル オペレーティング システム ユーザーとして vCenter Server にログインできます。

注意 組み込みグループ内のローカル オペレーティング システム ユーザーは使用できなくなりま

す。これらのグループは明示的に追加できます。

n 環境で Active Directory または OpenLDAP の ID ソースを使用していた場合は、これらの ID ソー

スはアップグレード後に vCenter Single Sign-On に組み込まれますが、デフォルトの ID ソースと

して使用されません。手順 3 に進みます。

3 環境で Active Directory または OpenLDAP の ID ソースを使用していた場合は、次のことを実行でき

ます。

n デフォルトの ID ソース (デフォルトでは localos) のユーザーは、以前に vCenter Server にログ

インできる権限を持っていた場合は、同様にログインできます。

n 他の ID ソースのユーザーは、ドメイン名とパスワードを使用すると (例: DOMAIN1\user1)、

vCenter Server にログインできます。

n [email protected] として vCenter Single Sign-On にログインし、Active Directory また

は OpenLDAP の ID ソースをデフォルトの ID ソースにすることができます。

Simple Install を使用した vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレード

vCenter Server バージョン 5.1 以降には、vCenter Single Sign-On と vCenter Inventory Service コンポーネ

ントが必要です。既存の vCenter Server インストールによっては、Simple Install オプションを使用して、

単一のホスト マシンで vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、および Inventory Service などの

vCenter Server にアップグレードできます。

アップグレード対象のバージョン 4.x、5.0.x、または 5.1.x の vCenter Server がインストールされており、

アップグレードするインストールのすべての vCenter Server コンポーネントが同じホスト マシン上に存在

する場合は、Simple Install を使用して vCenter Server をアップグレードできます。VMware 製品の相互運

用性マトリックス(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php)を参照して

ください。アップグレード前のバージョンによっては、Simple Install オプションによって、Single Sign-Onのインストールまたはアップグレードが行われ、vSphere Web Client、Inventory Service、および vCenterServer がアップグレードされます。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 71

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あるいは、コンポーネントの場所または構成がカスタマイズされているインストールの場合は、vCenterServer のコンポーネントを別々にアップグレードできます。カスタム インストールを使用した、バージョ

ン 5.1.x vCenter Server のスタンドアロン vCenter Single Sign-On デプロイおよび必須コンポーネントの

アップグレード (P. 85)、カスタム インストールを使用したバージョン 5.1.x 高可用性 vCenter Single Sign-On デプロイからの vCenter Server のアップグレード (P. 92)、または カスタム インストールを使用した、

バージョン 5.1.x のマルチサイト vCenter Single Sign-On デプロイからの vCenter Server のアップグレー

ド (P. 101) を参照してください。

注意 vCenter Server 5.5 からそれ以降の 5.5.x バージョン、たとえばバージョン 5.5.0 から 5.5 Update 1 にアップグレードする場合は、Simple Install を使用できません。このようなアップグレードを試みると、イ

ンストーラに次のメッセージが表示されます。「vCenter Package コンポーネントは既にインストールされてい

ます。残りのコンポーネントがあればすべて、左側の対応するリンクをクリックしてインストールしてください。」こ

れは、5.5.x バージョンの vCenter Server コンポーネントの一部が既にインストールされており、個別のイ

ンストーラを使用して他のコンポーネントすべてのアップグレードを行う必要があることを示しています。

vCenter Server 5.5 からそれ移行の 5.5.x バージョンにアップグレードするには、vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、vCenter Inventory Service、vCenter Server の個別のインストーラを使用する必要が

あります。カスタム インストールを使用した、バージョン 5.1.x vCenter Server のスタンドアロン vCenterSingle Sign-On デプロイおよび必須コンポーネントのアップグレード (P. 85) を参照してください。

開始する前に

vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

手順

1 vCenter Server Simple Install の一部としての vCenter Single Sign-On と vSphere Web Client のインス

トールまたはアップグレード (P. 72)Simple Install によるスタンドアロン vCenter Single Sign-On のインストールで唯一のノードを作成ま

たはアップグレードして、vSphere Web Client および vCenter Inventory Service をインストールまた

はアップグレードします。

2 vCenter Server Simple Install の一部としての vCenter Inventory Service のアップグレード (P. 74)vCenter Server の Simple Install オプションを使用して、単一のホスト マシンに vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、vCenter Inventory Service、vCenter Server を一緒にインストールまたは

アップグレードできます。

3 シンプル インストールの一部としての vCenter Server のアップグレード (P. 74)vCenter Single Sign-On をインストールし、vSphere Web Client をアップグレードし、InventoryService をアップグレードした後で、vCenter Server を Simple Install の一部としてアップグレードで

きます。

vCenter Server Simple Install の一部としての vCenter Single Sign-On とvSphere Web Client のインストールまたはアップグレード

Simple Install によるスタンドアロン vCenter Single Sign-On のインストールで唯一のノードを作成または

アップグレードして、vSphere Web Client および vCenter Inventory Service をインストールまたはアップ

グレードします。

vCenter Single Sign-On を含む vCenter Server 環境をアップグレードする場合、既存の vCenter SingleSign-On インスタンスはこの手順でアップグレードできますが、新規インストールの場合、次のすべての手

順は必要ありません。

vSphere Upgrade

72 VMware, Inc.

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複数の vCenter Server を使用した導入環境では 初の vCenter Single Sign-On と vCenter Server に SimpleInstall を使用できます。同じ環境にある vCenter Single Sign-On と vCenter Server のその他のインスタン

スには、カスタム インストールを使用する必要があります。vCenter Single Sign-On の詳細については、 vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38) および『vSphere セキュリ

ティ』ドキュメントを参照してください。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54)を参照してください。

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。vCenter Server インストーラのダウンロー

ド (P. 66)を参照してください。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラを起動します。

2 Simple Install を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、[ようこそ] ページを確認し、エンド ユーザー特

許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 前提条件チェック画面に何らかの問題が表示された場合、インストールをキャンセルし、問題を修正し

てから、インストーラを再開してください。

5 vCenter Single Sign-On 管理者アカウントのパスワードを設定します。

これは、[email protected] ユーザーのパスワードです。vsphere.local は、vCenter SingleSign-On によって作成された新しいドメインです。インストール後、[email protected] とし

て vCenter Single Sign-On と vCenter Server にログインできます。

デフォルトでは、パスワードは 8 文字以上で、小文字、大文字、数字、特殊文字がそれぞれ 1 つ以上含

まれている必要があります。パスワード ポリシーの変更については、vSphere セキュリティ ドキュメン

トを参照してください。ASCII 以外の文字、セミコロン (;)、二重引用符 (")、一重引用符 (')、

サーカムフレックス (^) およびバックスラッシュ (\) はパスワードに使用できません。

6 vCenter Single Sign-On のサイト名を入力します。

vCenter Single Sign-On サイトの独自の名前を選択します。

7 vCenter Single Sign-On 用の HTTPS ポートを承諾または変更します。

8 vCenter Single Sign-On のインストール先フォルダを選択します。

インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感嘆符 (!)、ナンバー記

号 (#)、アット記号 (@)、パーセント記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。

9 インストール オプションを確認し、インストール をクリックします。

vCenter Single Sign-On のインストールまたはアップグレードが開始されます。vCenter Single Sign-On のインストールまたはアップグレードが完了すると、インストーラは vSphere Web Client と vCenterInventory Service のインストールまたはアップグレードを続行します。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 73

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vSphere Web Client の Simple Install を使用したアップグレードには、入力は必要ありません。

注意 各コンポーネントのインストールまたはアップグレード後、次のコンポーネントのインストーラが起

動するまでに数分間かかります。

vCenter Server Simple Install の一部としての vCenter Inventory Service のアップグレード

vCenter Server の Simple Install オプションを使用して、単一のホスト マシンに vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、vCenter Inventory Service、vCenter Server を一緒にインストールまたはアップグ

レードできます。

手順

1 既存のデータベースを維持するか、新しい空のデータベースで置き換えるかを選択します。

2 インストール をクリックします。

Inventory Service がアップグレードされ、vCenter Server アップグレード ウィザードが開始します。

次に進む前に

vCenter Server をアップグレードします。シンプル インストールの一部としての vCenter Server のアップ

グレード (P. 74) に進みます。

シンプル インストールの一部としての vCenter Server のアップグレード

vCenter Single Sign-On をインストールし、vSphere Web Client をアップグレードし、Inventory Service をアップグレードした後で、vCenter Server を Simple Install の一部としてアップグレードできます。

この手順では引き続き、サブタスク「vCenter Server Simple Install の一部としての vCenter InventoryService のアップグレード (P. 74)」からの Simple Install を使用して、vCenter Server をアップグレードしま

す。アップグレードに失敗しても、旧バージョンの vCenter Server への自動ロールバックは行われませ

ん。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

手順

1 (オプション) ライセンス キーを入力します。

重要 ライセンス キーを入力しないと、ライセンスが失効します。インストール後、vCenter Server に接続し、ライセンス キーを再入力することができます。

2 データベース認証情報を入力または確認します。

vSphere Upgrade

74 VMware, Inc.

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3 vCenter Server データベースをアップグレードするかどうかを選択します。

n 既存の vCenter Server データベースをアップグレードする を選択して、vCenter Server へのアッ

プグレードに進みます。

n データベースのバックアップ コピーがない場合は、既存の vCenter Server データベースをアップ

グレードしない を選択します。

アップグレードは続行できません。

4 既存の vCenter Server データベースと SSL 証明書をバックアップしました をクリックします。

5 vCenter Server Agent のアップグレード方法を選択します。

オプション 説明

自動 vCenter Server インベントリ内のすべてのホストで vCenter Server Agentを自動的にアップグレードします。

手動 次のいずれかに当てはまる場合:

n 特定のホストで vCenter Server Agent のアップグレードのタイミング

を制御する必要がある。

n vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストール

され、vCenter Server がホストを管理できるようにします。vCenterServer Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、アッ

プグレードする必要があります。

vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストールされ、vCenter Server がホストを

管理できるようにします。vCenter Server Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、

アップグレードする必要があります。

6 vCenter サービスを実行するアカウントを選択します。

オプション 説明

システム アカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

し、vCenter Server ホストの完全修飾ドメイン名を入力して、次へ をク

リックします。バンドルされたデータベースまたは Windows 認証を採用

した SQL Server を使用している場合は、[Windows ローカル システム アカウントの使用] チェック ボックスを使用できません。

ユーザー指定のアカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

解除し、vCenter Server ホストのアカウント パスワードと完全修飾ドメイ

ン名を入力して、次へ をクリックします。

7 vCenter Server に接続するためのポート番号を承諾または変更します。

8 (オプション) 使用可能な一時ポートの数を増やす を選択します。

9 vCenter Server で使用されるいくつかの Java サービス用にメモリを割り当てるため、vCenter Serverインベントリのサイズを選択します。

この設定により、VMware VirtualCenter Management Webservices (Tomcat)、インベントリ サービ

ス、および Profile-Driven Storage サービス用の 大 JVM ヒープ設定が決まります。使用環境内のホス

ト数が変更された場合は、インストール後にこの設定を調整できます。「vCenter Server のハードウェ

ア要件」のトピックにある推奨事項を参照してください。

10 Intstall をクリックします。

vCenter シンプル インストールが完了しました。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 75

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カスタム インストールを使用した、vCenter Server と必須コンポーネント (バージョン 5.0.x およびそれ以前)のアップグレード

vCenter Server と他の vCenter コンポーネントを個別にアップグレードすることで、各コンポーネントの場

所と構成をカスタマイズできます。

この手順では、vCenter Server バージョン 5.0.x およびそれ以前をアップグレードし、vCenter Single Sign-On はその中に含まれません。vCenter Server 5.1.x をアップグレードする場合は、次の手順のいずれかを参

照してください。

n カスタム インストールを使用した、バージョン 5.1.x vCenter Server のスタンドアロン vCenter SingleSign-On デプロイおよび必須コンポーネントのアップグレード (P. 85)。

n カスタム インストールを使用したバージョン 5.1.x 高可用性 vCenter Single Sign-On デプロイからの

vCenter Server のアップグレード (P. 92)。

n カスタム インストールを使用した、バージョン 5.1.x のマルチサイト vCenter Single Sign-On デプロイ

からの vCenter Server のアップグレード (P. 101)。

大半のスタンドアロン vCenter Single Sign-On デプロイで、すべてのコンポーネントが同じホスト マシン

上にある場合は、[vCenter Server Simple Install] オプションを使用して、vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、Inventory Service、および vCenter Server をあわせて単一のホスト マシン上にアップ

グレードできます。

Simple Install を使用した vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレード (P. 71)を参照してくださ

い。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54)を参照してください。

手順

1 vCenter Server デプロイでの 初のまたは 1 つのみの vCenter Single Sign-On インスタンスのインス

トール (P. 77)スタンドアロン vCenter Single Sign-On インストールで 1 つのみの vCenter Single Sign-On インスタ

ンスを作成するか、複数の vCenter Single Sign-On インスタンスがあるデプロイで 初の vCenterSingle Sign-On インスタンスを作成します。

2 (オプション) 既存サイトでの追加の vCenter Single Sign-On ノードのインストール (P. 78)サードパーティ製のロード バランサを構成して、vCenter Single Sign-On の高可用性を実現できるよ

うに、同一の場所にある既存の vCenter Single Sign-On インストールにパートナーとして追加の

vCenter Single Sign-On ノードを作成します。

3 (オプション) 新しいサイトでの追加の vCenter Single Sign-On ノードのインストール (P. 79)認証情報が vCenter Single Sign-On インスタンス間でレプリケートされるように、異なる場所にある

既存の vCenter Single Sign-On インストールにパートナーとして追加の vCenter Single Sign-On ノー

ドを作成します。レプリケートした vCenter Single Sign-On インスタンスで登録された

vCenter Server イスタンスはリンク モードで、同一の vCenter Single Sign-On ドメインに属していま

す。

vSphere Upgrade

76 VMware, Inc.

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4 vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード (P. 80)vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロ

イを管理できます。

5 カスタム インストールを使用した vCenter Inventory Service の個別 (P. 82)カスタム インストールを使用して、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および

vCenter Server を別々にして、それらのコンポーネントの場所および構成をカスタマイズできます。

6 カスタム インストールを使用した vCenter Server の個別アップグレード (P. 82)vCenter Single Sign-On をインストールし、Inventory Service をアップグレードした後に、vCenterServer を個別にアップグレードできます。

vCenter Server デプロイでの 初のまたは 1 つのみの vCenter Single Sign-On インスタンスのインストール

スタンドアロン vCenter Single Sign-On インストールで 1 つのみの vCenter Single Sign-On インスタンスを

作成するか、複数の vCenter Single Sign-On インスタンスがあるデプロイで 初の vCenter Single Sign-Onインスタンスを作成します。

これらの指示に従って vCenter Single Sign-On のみをインストールまたはアップグレードできます。

vCenter Server をアップグレードする前に、vCenter Single Sign-On をインストールまたはアップグレード

し、Inventory Service をアップグレードする必要があります。多くのデプロイで vCenter Server SimpleInstall を使用して、単一のホスト マシンに vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、vCenterInventory Service、vCenter Server を一緒にインストールできます。vCenter Single Sign-On のデプロイ

モード (P. 40)および Simple Install を使用した vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレー

ド (P. 71)を参照してください。

vCenter Single Sign-On の詳細については、 vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与

える影響 (P. 38) および『vSphere セキュリティ』ドキュメントを参照してください。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54)を参照してください。

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。vCenter Server インストーラのダウンロー

ド (P. 66)を参照してください。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラを起動します。

2 カスタム インストールで、vCenter Single Sign-On を選択して インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、[ようこそ] ページを確認し、エンド ユーザー特

許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 前提条件チェック画面に何らかの問題が表示された場合、インストールをキャンセルし、問題を修正し

てから、インストーラを再開してください。

5 スタンドアロン vCenter Single Sign-On サーバ のデプロイ モードを選択します。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 77

Page 78: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

6 vCenter Single Sign-On 管理者アカウントのパスワードを設定します。

これは、[email protected] ユーザーのパスワードです。vsphere.local は、vCenter SingleSign-On によって作成された新しいドメインです。インストール後、[email protected] とし

て vCenter Single Sign-On と vCenter Server にログインできます。

デフォルトでは、パスワードは 8 文字以上で、小文字、大文字、数字、特殊文字がそれぞれ 1 つ以上含

まれている必要があります。パスワード ポリシーの変更については、vSphere セキュリティ ドキュメン

トを参照してください。ASCII 以外の文字、セミコロン (;)、二重引用符 (")、一重引用符 (')、

サーカムフレックス (^) およびバックスラッシュ (\) はパスワードに使用できません。

7 vCenter Single Sign-On のサイト名を入力します。

vCenter Single Sign-On サイトの独自の名前を選択します。

8 vCenter Single Sign-On 用の HTTPS ポートを承諾または変更します。

9 デフォルトの vCenter Single Sign-On インストール フォルダを承諾または変更します。

10 インストール オプションを確認し、インストール をクリックします。

vCenter Single Sign-On がインストールされます。

vCenter Single Sign-On をインストールまたはアップグレードすると、次のデフォルトのアイデンティティ

ソースおよびユーザーが使用できるようになります。

localos すべてのローカル オペレーティング システム ユーザー。これらのユーザー

には、vCenter Server の権限を付与できます。アップグレードする場合、す

でにユーザーに付与されている権限は保持されます。

vsphere.local vCenter Single Sign-On サーバへの管理者アクセス権のあるすべてのユー

ザーが含まれます。 初は、管理者ユーザーのみが定義されています。

次に進む前に

複数の vCenter Single Sign-On インスタンスを持つ vCenter Server をデプロイするには、追加の vCenterSingle Sign-On を既存のまたは新しいサイトにインストールします。(オプション) 既存サイトでの追加の

vCenter Single Sign-On ノードのインストール (P. 78)または(オプション) 新しいサイトでの追加の vCenterSingle Sign-On ノードのインストール (P. 79)を参照してください。vCenter Server デプロイで 1 つのみの

vCenter Single-Sign-On インスタンスが必要な場合は、vSphere Web Client をインストールします。

vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード (P. 138)を参照してください。

ネイティブの Active Directory (統合 Windows 認証) のドメインや OpenLDAP ディレクトリ サービスな

ど他の ID ソースを追加するには、vCenter Single Sign-On ID ソースの追加 (P. 112)を参照してください。

(オプション) 既存サイトでの追加の vCenter Single Sign-On ノードのインストール

サードパーティ製のロード バランサを構成して、vCenter Single Sign-On の高可用性を実現できるように、

同一の場所にある既存の vCenter Single Sign-On インストールにパートナーとして追加の vCenter SingleSign-On ノードを作成します。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54)を参照してください。

n 高可用性の vCenter Single Sign-On クラスタの 初のノードをインストールします。vCenter Server デプロイでの 初のまたは 1 つのみの vCenter Single Sign-On インスタンスのインストール (P. 77)を参照

してください。

vSphere Upgrade

78 VMware, Inc.

Page 79: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 カスタム インストールで、vCenter Single Sign-On を選択して インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、[ようこそ] ページを確認し、エンド ユーザー特

許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 前提条件チェック画面に何らかの問題が表示された場合、インストールをキャンセルし、問題を修正し

てから、インストーラを再開してください。

5 高可用性 のデプロイ モードを選択します。

6 この追加ノードを 初の vCenter Single Sign-On サーバにポイントするための情報を入力します。

注意 プライマリ ノードが高可用性クラスタの場合、プライマリ ノードのロード バランサのアドレス

を入力します。

a パートナー ホスト名を入力します。

このパートナー ホスト名は、レプリケート元となる既存の vCenter Single Sign-On サーバの IP アドレスまたは DNS 名です。

b 既存の vCenter Single Sign-On サーバの vCenter Single Sign-On 管理者アカウント

[email protected]) のパスワードを入力します。

7 パートナー証明書を確認し、承諾します。

8 [サイト名] ドロップダウン メニューから、 初の vCenter Single Sign-On サーバのサイト名を選択

し、次へ をクリックします。

9 vCenter Single Sign-On 用の HTTPS ポートを承諾または変更します。

10 デフォルトの vCenter Single Sign-On インストール フォルダを承諾または変更します。

11 インストール オプションを確認し、インストール をクリックします。

次に進む前に

プライマリ インスタンスと高可用性の vCenter Single Sign-On インスタンスは、サードパーティ製のロー

ド バランサの内側に配置する必要があります。

重要 高可用性の vCenter Single Sign-On 構成を実現しないと、新しい vCenter Single Sign-On インスタン

スをインストールした際に予期しない動作が起こることがあります。

(オプション) 新しいサイトでの追加の vCenter Single Sign-On ノードのインストール

認証情報が vCenter Single Sign-On インスタンス間でレプリケートされるように、異なる場所にある既存の

vCenter Single Sign-On インストールにパートナーとして追加の vCenter Single Sign-On ノードを作成しま

す。レプリケートした vCenter Single Sign-On インスタンスで登録された vCenter Server イスタンスはリ

ンク モードで、同一の vCenter Single Sign-On ドメインに属しています。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54)を参照してください。

n マルチサイト vCenter Single Sign-On ドメインの 初のノードをインストールします。vCenter Serverデプロイでの 初のまたは 1 つのみの vCenter Single Sign-On インスタンスのインストール (P. 77)を参

照してください。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 79

Page 80: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 カスタム インストールで、vCenter Single Sign-On を選択して インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、[ようこそ] ページを確認し、エンド ユーザー特

許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 前提条件チェック画面に何らかの問題が表示された場合、インストールをキャンセルし、問題を修正し

てから、インストーラを再開してください。

5 マルチサイト のデプロイ モードを選択します。

6 この追加ノードを既存の vCenter Single Sign-On サーバにポイントするための情報を入力します。

a パートナー ホスト名を入力します。

このパートナー ホスト名は、レプリケート元となる既存の vCenter Single Sign-On サーバの IP アドレスまたは DNS 名です。

b 既存の vCenter Single Sign-On サーバの vCenter Single Sign-On 管理者アカウント用パスワードを

入力します。

7 パートナー証明書を確認し、承諾します。

8 新しいサイト名を入力してください。

9 vCenter Single Sign-On 用の HTTPS ポートを承諾または変更します。

10 デフォルトの vCenter Single Sign-On インストール フォルダを承諾または変更します。

11 インストール オプションを確認し、インストール をクリックします。

追加の vCenter Single Sign-On サーバをインストールします。

次に進む前に

追加ノードごとにこの手順を繰り返します。

vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード

vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロイを

管理できます。

以前のバージョンの vSphere Web Client がインストールされている場合、この手順では

vSphere Web Client をアップグレードします。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。vCenter Server インストーラのダウンロー

ド (P. 66) を参照してください。

n システムがインターネットに接続できることを確認します。

n システムが vSphere Web Client のソフトウェア要件を満たしていることを確認します。vSphere WebClient のソフトウェア要件 (P. 28) を参照してください。

vSphere Upgrade

80 VMware, Inc.

Page 81: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

n vSphere 製品をインストールまたはアップグレードする前に、vSphere ネットワークのすべてのマシン

の時計を同期します。vSphere ネットワーク上の時刻の同期 (P. 60) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On をインストールするか、または現在のバージョンにアップグレードします。

n vSphere Web Client と vCenter Server が同じ vCenter Single Sign-On サーバに登録されていることを

確認し、vSphere Web Client が vCenter Server インベントリに確実にアクセスできるようにします。

n vSphere Web Client のインストールまたはアンインストール前に、すべてのブラウザを閉じます。

n ACSII 以外の文字を含んでいないユーザー名を使用して、ホスト マシンに管理者グループのメンバー

としてログインします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vSphere Web Client を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 デフォルトのインストール先フォルダを受け入れるか、変更 をクリックして別の場所を選択します。

インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感嘆符 (!)、ナンバー記

号 (#)、アット記号 (@)、パーセント記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。

8.3 形式の名前作成がホスト マシンで無効にされている場合、vSphere Web Client を 8.3 形式の省略名

を持たないディレクトリ、あるいは名前に空白を含むディレクトリにはインストールしないでくださ

い。この条件下では、vSphere Web Client がアクセス不能になります。

5 デフォルトのポート設定を受け入れるか、または変更します。

6 vCenter Single Sign-On に vSphere Web Client を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に管理者ユーザー用に入力したパスワードと同じにする必要

があります。Lookup Service URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで 7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。

vCenter Single Sign-On のインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用

します。

7 Intstall をクリックします。

8 次の操作のいずれかを行って、vSphere Web Client を起動します。

n 初めて vSphere Web Client を開始する場合は、サポートされているブラウザを開き、

https://vSphere_Web_Client_host_name_or_IP:9443/vsphere-client に移動します。

n 次のセッションで、Windows のスタート メニューから プログラム > VMware > VMwarevSphere Web Client > vSphere Web Client を選択して、vSphere Web Client を実行できます。

注意 vSphere Web Client のアップグレード後に初めてログインするとき、目的の場所に移動できません

でしたというエラー メッセージが表示される場合があります。このエラーは、アップグレード時に前の

バージョンからの vSphere Web Client セッションが開いたままのときに発生することがあります。こ

の場合は、ブラウザを更新し再度ログインしてください。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 81

Page 82: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

カスタム インストールを使用した vCenter Inventory Service の個別 カスタム インストールを使用して、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および vCenterServer を別々にして、それらのコンポーネントの場所および構成をカスタマイズできます。

これらの指示に従って vCenter Inventory Service のみをアップグレードします。Inventory Service とvCenter Server をアップグレードする前に、vCenter Single Sign-On をインストールまたはアップグレード

する必要があります。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38)

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。

n vCenter Single Sign-On をアップグレードします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vCenter Inventory Service を選択して、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 Inventory Service の既存インスタンスをアップグレードまたは再インストールする場合は、既存の

データベースを残すか、新しい空のデータベースで置き換えるかを選択します。

5 インストール をクリックします。

Inventory Service がアップグレードされます。

カスタム インストールを使用した vCenter Server の個別アップグレード

vCenter Single Sign-On をインストールし、Inventory Service をアップグレードした後に、vCenter Serverを個別にアップグレードできます。

代わりに、Simple Install の一部として vCenter Server をアップグレードできます。Simple Install を使用し

た vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレード (P. 71) および vCenter Single Sign-On が vCenterServer アップグレードに与える影響 (P. 38) を参照してください。

この手順では、アップグレードする vCenter Server にダウンタイムが必要です。仮想マシンをパワーオフ

する必要はありません。

vSphere Upgrade

82 VMware, Inc.

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以前のバージョンの vCenter Server がマシンにあると、vCenter Server インストーラで検出され、アップグ

レードされます。アップグレードに失敗しても、旧バージョンの vCenter Server への自動ロールバックは

行われません。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On と Inventory Service をインストールします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vCenter Server を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 データベース認証情報を入力または確認します。

5 vCenter Server データベースをアップグレードするかどうかを選択します。

n 既存の vCenter Server データベースをアップグレードする を選択して、vCenter Server へのアッ

プグレードに進みます。

n データベースのバックアップ コピーがない場合は、既存の vCenter Server データベースをアップ

グレードしない を選択します。

アップグレードは続行できません。

6 既存の vCenter Server データベースと SSL 証明書をバックアップしました をクリックします。

7 vCenter Server Agent のアップグレード方法を選択します。

オプション 説明

自動 vCenter Server インベントリ内のすべてのホストで vCenter Server Agentを自動的にアップグレードします。

手動 次のいずれかに当てはまる場合:

n 特定のホストで vCenter Server Agent のアップグレードのタイミング

を制御する必要がある。

n vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストール

され、vCenter Server がホストを管理できるようにします。vCenterServer Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、アッ

プグレードする必要があります。

vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストールされ、vCenter Server がホストを

管理できるようにします。vCenter Server Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、

アップグレードする必要があります。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 83

Page 84: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

8 vCenter サービスを実行するアカウントを選択します。

オプション 説明

システム アカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

し、vCenter Server ホストの完全修飾ドメイン名を入力して、次へ をク

リックします。バンドルされたデータベースまたは Windows 認証を採用

した SQL Server を使用している場合は、[Windows ローカル システム アカウントの使用] チェック ボックスを使用できません。

ユーザー指定のアカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

解除し、vCenter Server ホストのアカウント パスワードと完全修飾ドメイ

ン名を入力して、次へ をクリックします。

9 vCenter Server に接続するためのポート番号を承諾または変更します。

10 (オプション) 使用可能な一時ポートの数を増やす を選択します。

11 vCenter Server で使用されるいくつかの Java サービス用にメモリを割り当てるため、vCenter Serverインベントリのサイズを選択します。

この設定により、VMware VirtualCenter Management Webservices (Tomcat)、インベントリ サービ

ス、および Profile-Driven Storage サービス用の 大 JVM ヒープ設定が決まります。使用環境内のホス

ト数が変更された場合は、インストール後にこの設定を調整できます。「vCenter Server のハードウェ

ア要件」のトピックにある推奨事項を参照してください。

12 vCenter Single Sign-On に vCenter Server を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じである必要があります。LookupService URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで

7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。vCenter Single Sign-Onのインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用します。

注意 vCenter Single Sign-On を vCenter Server Appliance にインストールした場合は、vCenter SingleSign-On 管理者ユーザーに root@localos を使用できます。この場合、パスワードは vCenter ServerAppliance の root パスワードとなります。Lookup Service URL の形式は

https://vCenter_Appliance_IP_or_host_name:{7444}/lookupservice/sdk となります。

13 Inventory Service の URL を入力します。

Inventory Service URL の形式は https://Inventory_Service_host_FQDN_or_IP:10443 となっており、ここ

で 10443 は Inventory Service HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。Inventory Service のイン

ストール時に別のポート番号を入力した場合は、ここにそのポート番号を使用します。

14 Intstall をクリックします。

インストールには数分かかることがあります。選択したコンポーネントのインストール中は、複数のプ

ログレス バーが表示されます。

次に進む前に

アップグレード後に実行できるその他の操作については、第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後

に行う作業 (P. 137) にあるトピックを確認してください。

vSphere Upgrade

84 VMware, Inc.

Page 85: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

カスタム インストールを使用した、バージョン 5.1.x vCenter Server のスタンドアロン vCenter Single Sign-On デプロイおよび必須コンポーネントのアップグレード

vCenter とコンポーネントを個別にアップグレードして、コンポーネントの場所と構成をカスタマイズする

ことができます。スタンドアロン vCenter Single Sign-On デプロイには、1 台のみの vCenter Single Sign-On ノードが含まれています。

大半のスタンドアロン vCenter Single Sign-On デプロイで、すべてのコンポーネントが同じホスト マシン

上にある場合は、[vCenter Server Simple Install] オプションを使用して、vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、vCenter Inventory Service、および vCenter Server をあわせて単の一ホスト マシン上

にアップグレードできます。

Simple Install を使用した vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレード (P. 71)を参照してくださ

い。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37) のトピックを確認してください。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54)を参照してください。

手順

1 スタンドアロン デプロイでの vCenter Single Sign-On のインストールまたはアップグレード (P. 86)vCenter Single Sign-On のインストールで、vCenter Single Sign-On を作成またはアップグレードしま

す。

2 vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード (P. 87)vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロ

イを管理できます。

3 カスタム インストールを使用した vCenter Inventory Service の個別 (P. 89)カスタム インストールを使用して、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および

vCenter Server を別々にして、それらのコンポーネントの場所および構成をカスタマイズできます。

4 カスタム インストールを使用した vCenter Server の個別アップグレード (P. 89)vCenter Single Sign-On をインストールし、Inventory Service をアップグレードした後に、vCenterServer を個別にアップグレードできます。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 85

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スタンドアロン デプロイでの vCenter Single Sign-On のインストールまたはアップグレード

vCenter Single Sign-On のインストールで、vCenter Single Sign-On を作成またはアップグレードします。

これらの指示に従って vCenter Single Sign-On のみをインストールまたはアップグレードできます。

vCenter Server をアップグレードする前に、vCenter Single Sign-On をインストールまたはアップグレード

し、Inventory Service をアップグレードする必要があります。多くのデプロイで vCenter Server SimpleInstall を使用して、単一のホスト マシンに vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、vCenterInventory Service、vCenter Server を一緒にインストールできます。vCenter Single Sign-On のデプロイ

モード (P. 40)および Simple Install を使用した vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレー

ド (P. 71)を参照してください。

vCenter Single Sign-On の詳細については、 vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与

える影響 (P. 38) および『vSphere セキュリティ』ドキュメントを参照してください。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54)を参照してください。

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。vCenter Server インストーラのダウンロー

ド (P. 66)を参照してください。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラを起動します。

2 カスタム インストールで、vCenter Single Sign-On を選択して インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 前提条件チェック画面に何らかの問題が表示された場合、インストールをキャンセルし、問題を修正し

てから、インストーラを再開してください。

5 vCenter Single Sign-On の新しいインスタンスをインストールする場合は、手順 6 手順 7 に進みます。

インストールされている既存の vCenter Single Sign-On をアップグレードする場合は、以下の手順を実

行します。

a vCenter Single Sign-On 管理者アカウントのパスワードを入力します。

b 手順 10 に進みます。

6 vCenter Single Sign-On 管理者アカウントのパスワードを設定します。

これは、[email protected] ユーザーのパスワードです。vsphere.local は、vCenter SingleSign-On によって作成された新しいドメインです。インストール後、[email protected] とし

て vCenter Single Sign-On と vCenter Server にログインできます。

vSphere Upgrade

86 VMware, Inc.

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デフォルトでは、パスワードは 8 文字以上で、小文字、大文字、数字、特殊文字がそれぞれ 1 つ以上含

まれている必要があります。パスワード ポリシーの変更については、vSphere セキュリティ ドキュメン

トを参照してください。ASCII 以外の文字、セミコロン (;)、二重引用符 (")、一重引用符 (')、

サーカムフレックス (^) およびバックスラッシュ (\) はパスワードに使用できません。

7 vCenter Single Sign-On 用の HTTPS ポートを承諾または変更します。

8 スタンドアロン vCenter Single Sign-On サーバ のデプロイ モードを選択します。

9 vCenter Single Sign-On のサイト名を入力します。

vCenter Single Sign-On サイトの独自の名前を選択します。

10 インストール オプションを確認し、インストール をクリックします。

vCenter Single Sign-On がインストールまたはアップグレードされます。

vCenter Single Sign-On をインストールまたはアップグレードすると、次のデフォルトのアイデンティティ

ソースおよびユーザーが使用できるようになります。

localos すべてのローカル オペレーティング システム ユーザー。これらのユーザー

には、vCenter Server の権限を付与できます。アップグレードする場合、す

でにユーザーに付与されている権限は保持されます。

vsphere.local vCenter Single Sign-On サーバへの管理者アクセス権のあるすべてのユー

ザーが含まれます。 初は、管理者ユーザーのみが定義されています。

ネイティブの Active Directory (統合 Windows 認証) のドメインや OpenLDAP ディレクトリ サービスな

ど他の ID ソースを追加するには、vCenter Single Sign-On ID ソースの追加 (P. 112)を参照してください。

次に進む前に

vSphere Web Client をアップグレードします。 vSphere Web Client のインストールまたはアップグレー

ド (P. 138)を参照してください。

vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード

vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロイを

管理できます。

以前のバージョンの vSphere Web Client がインストールされている場合、この手順では

vSphere Web Client をアップグレードします。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。vCenter Server インストーラのダウンロー

ド (P. 66) を参照してください。

n システムがインターネットに接続できることを確認します。

n システムが vSphere Web Client のソフトウェア要件を満たしていることを確認します。vSphere WebClient のソフトウェア要件 (P. 28) を参照してください。

n vSphere 製品をインストールまたはアップグレードする前に、vSphere ネットワークのすべてのマシン

の時計を同期します。vSphere ネットワーク上の時刻の同期 (P. 60) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On をインストールするか、または現在のバージョンにアップグレードします。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 87

Page 88: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

n vSphere Web Client と vCenter Server が同じ vCenter Single Sign-On サーバに登録されていることを

確認し、vSphere Web Client が vCenter Server インベントリに確実にアクセスできるようにします。

n vSphere Web Client のインストールまたはアンインストール前に、すべてのブラウザを閉じます。

n ACSII 以外の文字を含んでいないユーザー名を使用して、ホスト マシンに管理者グループのメンバー

としてログインします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vSphere Web Client を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 デフォルトのインストール先フォルダを受け入れるか、変更 をクリックして別の場所を選択します。

インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感嘆符 (!)、ナンバー記

号 (#)、アット記号 (@)、パーセント記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。

8.3 形式の名前作成がホスト マシンで無効にされている場合、vSphere Web Client を 8.3 形式の省略名

を持たないディレクトリ、あるいは名前に空白を含むディレクトリにはインストールしないでくださ

い。この条件下では、vSphere Web Client がアクセス不能になります。

5 デフォルトのポート設定を受け入れるか、または変更します。

6 vCenter Single Sign-On に vSphere Web Client を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に管理者ユーザー用に入力したパスワードと同じにする必要

があります。Lookup Service URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで 7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。

vCenter Single Sign-On のインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用

します。

7 Intstall をクリックします。

8 次の操作のいずれかを行って、vSphere Web Client を起動します。

n 初めて vSphere Web Client を開始する場合は、サポートされているブラウザを開き、

https://vSphere_Web_Client_host_name_or_IP:9443/vsphere-client に移動します。

n 次のセッションで、Windows のスタート メニューから プログラム > VMware > VMwarevSphere Web Client > vSphere Web Client を選択して、vSphere Web Client を実行できます。

注意 vSphere Web Client のアップグレード後に初めてログインするとき、目的の場所に移動できません

でしたというエラー メッセージが表示される場合があります。このエラーは、アップグレード時に前の

バージョンからの vSphere Web Client セッションが開いたままのときに発生することがあります。こ

の場合は、ブラウザを更新し再度ログインしてください。

vSphere Upgrade

88 VMware, Inc.

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カスタム インストールを使用した vCenter Inventory Service の個別 カスタム インストールを使用して、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および vCenterServer を別々にして、それらのコンポーネントの場所および構成をカスタマイズできます。

これらの指示に従って vCenter Inventory Service のみをアップグレードします。Inventory Service とvCenter Server をアップグレードする前に、vCenter Single Sign-On をインストールまたはアップグレード

する必要があります。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38)

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。

n vCenter Single Sign-On をアップグレードします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vCenter Inventory Service を選択して、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 Inventory Service の既存インスタンスをアップグレードまたは再インストールする場合は、既存の

データベースを残すか、新しい空のデータベースで置き換えるかを選択します。

5 インストール をクリックします。

Inventory Service がアップグレードされます。

カスタム インストールを使用した vCenter Server の個別アップグレード

vCenter Single Sign-On をインストールし、Inventory Service をアップグレードした後に、vCenter Serverを個別にアップグレードできます。

代わりに、Simple Install の一部として vCenter Server をアップグレードできます。Simple Install を使用し

た vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレード (P. 71) および vCenter Single Sign-On が vCenterServer アップグレードに与える影響 (P. 38) を参照してください。

この手順では、アップグレードする vCenter Server にダウンタイムが必要です。仮想マシンをパワーオフ

する必要はありません。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 89

Page 90: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

以前のバージョンの vCenter Server がマシンにあると、vCenter Server インストーラで検出され、アップグ

レードされます。アップグレードに失敗しても、旧バージョンの vCenter Server への自動ロールバックは

行われません。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On と Inventory Service をインストールします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vCenter Server を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 データベース認証情報を入力または確認します。

5 vCenter Server データベースをアップグレードするかどうかを選択します。

n 既存の vCenter Server データベースをアップグレードする を選択して、vCenter Server へのアッ

プグレードに進みます。

n データベースのバックアップ コピーがない場合は、既存の vCenter Server データベースをアップ

グレードしない を選択します。

アップグレードは続行できません。

6 既存の vCenter Server データベースと SSL 証明書をバックアップしました をクリックします。

7 vCenter Server Agent のアップグレード方法を選択します。

オプション 説明

自動 vCenter Server インベントリ内のすべてのホストで vCenter Server Agentを自動的にアップグレードします。

手動 次のいずれかに当てはまる場合:

n 特定のホストで vCenter Server Agent のアップグレードのタイミング

を制御する必要がある。

n vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストール

され、vCenter Server がホストを管理できるようにします。vCenterServer Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、アッ

プグレードする必要があります。

vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストールされ、vCenter Server がホストを

管理できるようにします。vCenter Server Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、

アップグレードする必要があります。

vSphere Upgrade

90 VMware, Inc.

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8 vCenter サービスを実行するアカウントを選択します。

オプション 説明

システム アカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

し、vCenter Server ホストの完全修飾ドメイン名を入力して、次へ をク

リックします。バンドルされたデータベースまたは Windows 認証を採用

した SQL Server を使用している場合は、[Windows ローカル システム アカウントの使用] チェック ボックスを使用できません。

ユーザー指定のアカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

解除し、vCenter Server ホストのアカウント パスワードと完全修飾ドメイ

ン名を入力して、次へ をクリックします。

9 vCenter Server に接続するためのポート番号を承諾または変更します。

10 (オプション) 使用可能な一時ポートの数を増やす を選択します。

11 vCenter Server で使用されるいくつかの Java サービス用にメモリを割り当てるため、vCenter Serverインベントリのサイズを選択します。

この設定により、VMware VirtualCenter Management Webservices (Tomcat)、インベントリ サービ

ス、および Profile-Driven Storage サービス用の 大 JVM ヒープ設定が決まります。使用環境内のホス

ト数が変更された場合は、インストール後にこの設定を調整できます。「vCenter Server のハードウェ

ア要件」のトピックにある推奨事項を参照してください。

12 vCenter Single Sign-On に vCenter Server を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じである必要があります。LookupService URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで

7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。vCenter Single Sign-Onのインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用します。

注意 vCenter Single Sign-On を vCenter Server Appliance にインストールした場合は、vCenter SingleSign-On 管理者ユーザーに root@localos を使用できます。この場合、パスワードは vCenter ServerAppliance の root パスワードとなります。Lookup Service URL の形式は

https://vCenter_Appliance_IP_or_host_name:{7444}/lookupservice/sdk となります。

13 Inventory Service の URL を入力します。

Inventory Service URL の形式は https://Inventory_Service_host_FQDN_or_IP:10443 となっており、ここ

で 10443 は Inventory Service HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。Inventory Service のイン

ストール時に別のポート番号を入力した場合は、ここにそのポート番号を使用します。

14 Intstall をクリックします。

インストールには数分かかることがあります。選択したコンポーネントのインストール中は、複数のプ

ログレス バーが表示されます。

次に進む前に

アップグレード後に実行できるその他の操作については、第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後

に行う作業 (P. 137) にあるトピックを確認してください。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 91

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カスタム インストールを使用したバージョン 5.1.x 高可用性 vCenterSingle Sign-On デプロイからの vCenter Server のアップグレード

高可用性モードでは、vCenter Single Sign-On が単一の障害点とならないようにするため、2 つの vCenterSingle Sign-On ノードが同じデータベース、データ、ユーザー ストアを使用して動作します。

この手順では、高可用性 vCenter Single Sign-On デプロイでインストールされた既存の vCenter Server をアップグレードします。

高可用性インストールの vCenter Single Sign-On は、すべての vCenter Single Sign-On ノードを同時にオフ

ラインにしなくてもアップグレードすることができます。1 番目の Single Sign-On ノードがアップグレード

される間、ロード バランサーがすべての要求を 2 番目のノードにリダイレクトします。1 番目のノードが正

常にアップグレードされてから、2 番目のノードをアップグレードすることができます。

vCenter Server は、vCenter Single Sign-On をアップグレードする間、稼動し続けることができます。ログ

インしたユーザーは、アップグレード中、vCenter Single Sign-On に接続されている vCenter Server と関連

ソリューションへのアクセスを続行できます。ただし、1 番目の Single Sign-On ノードがオフラインの間、

vCenter Server、vSphere Web Client、および vCenter Inventory Service を起動することはできません。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37) のトピックを確認してください。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n 既存の vCenter Single Sign-On 高可用性デプロイでのロード バランサーが VMware ナレッジ ベースの

記事 2034157 および 2033588 の説明に従って構成されていることを確認してください。

手順

1 高可用性インストールでの 初の vCenter Single Sign-On ノードのアップグレード (P. 93)高可用性用の vCenter Single Sign-On インストールで 初のノードをアップグレードします。

2 高可用性のための追加 vCenter Single Sign-On サーバのアップグレード (P. 93)既存の高可用性 vCenter Single Sign-On インストールに追加 vCenter Single Sing-On ノードをアップ

グレードします。

3 vCenter Single Sign-On の高可用性デプロイのバージョン 5.5 へのアップグレード後のロード バラン

サーの再構成 (P. 94)5.1.x vCenter Single Sign-On の高可用性デプロイの両ノードをバージョン 5.5 にアップグレードした

後、ロード バランサーを再構成します。

4 vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード (P. 96)vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロ

イを管理できます。

5 カスタム インストールを使用した vCenter Inventory Service の個別 (P. 98)カスタム インストールを使用して、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および

vCenter Server を別々にして、それらのコンポーネントの場所および構成をカスタマイズできます。

6 カスタム インストールを使用した vCenter Server の個別アップグレード (P. 98)vCenter Single Sign-On をインストールし、Inventory Service をアップグレードした後に、vCenterServer を個別にアップグレードできます。

vSphere Upgrade

92 VMware, Inc.

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高可用性インストールでの 初の vCenter Single Sign-On ノードの アップグレード

高可用性用の vCenter Single Sign-On インストールで 初のノードをアップグレードします。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

vCenter Single Sign-On の詳細については、 vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与

える影響 (P. 38) および『vSphere セキュリティ』ドキュメントを参照してください。

開始する前に

n vCenter Server アップグレードの前提条件を確認します。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 カスタム インストールで、vCenter Single Sign-On を選択して インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 vCenter Single Sign-On 管理者アカウントのパスワードを入力します。

5 Install をクリックします。

初の高可用性 vCenter Single Sign-On のノードがアップグレードされます。

vCenter Single Sign-On をインストールまたはアップグレードすると、次のデフォルトのアイデンティティ

ソースおよびユーザーが使用できるようになります。

localos すべてのローカル オペレーティング システム ユーザー。これらのユーザー

には、vCenter Server の権限を付与できます。アップグレードする場合、す

でにユーザーに付与されている権限は保持されます。

vsphere.local vCenter Single Sign-On サーバへの管理者アクセス権のあるすべてのユー

ザーが含まれます。 初は、管理者ユーザーのみが定義されています。

ネイティブの Active Directory (統合 Windows 認証) のドメインや OpenLDAP ディレクトリ サービスな

ど他の ID ソースを追加するには、vCenter Single Sign-On ID ソースの追加 (P. 112) を参照してください。

次に進む前に

2 番目の vCenter Single Sign-On インスタンスのアップグレード高可用性のための追加 vCenter Single Sign-On サーバのアップグレード (P. 93) を参照してください。

高可用性のための追加 vCenter Single Sign-On サーバの アップグレード

既存の高可用性 vCenter Single Sign-On インストールに追加 vCenter Single Sing-On ノードをアップグレー

ドします。

開始する前に

このマルチタスク トピック カスタム インストールを使用したバージョン 5.1.x 高可用性 vCenter SingleSign-On デプロイからの vCenter Server のアップグレード (P. 92) に記載されている手順を参照してくださ

い。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 93

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手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 カスタム インストールで、vCenter Single Sign-On を選択して インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 vCenter Single Sign-On 管理者アカウントのパスワードを入力します。

5 vCenter Single Sign-On 用の HTTPS ポートを承諾または変更します。

6 デプロイ モード 既存のドメインの追加サーバ を選択します。

7 この追加ノードを 初の vCenter Single Sign-On サーバにポイントするための情報を入力します。

注意 プライマリ ノードが高可用性クラスタの場合、プライマリ ノードのロード バランサのアドレス

を入力します。

a パートナー ホスト名を入力します。

このパートナー ホスト名は、レプリケート元となる既存の vCenter Single Sign-On サーバの IP アドレスまたは DNS 名です。

b 既存の vCenter Single Sign-On サーバの vCenter Single Sign-On 管理者アカウント

[email protected]) のパスワードを入力します。

8 パートナーとして既存のサイトを選択するか、新しいサイトを入力します。

9 Intstall をクリックします。

vCenter Single Sign-On の高可用性デプロイのバージョン 5.5 へのアップグレード後のロード バランサーの再構成

5.1.x vCenter Single Sign-On の高可用性デプロイの両ノードをバージョン 5.5 にアップグレードした後、

ロード バランサーを再構成します。

開始する前に

vCenter Single Sign-On の両ノードをバージョン 5.5 にアップグレードします。

手順

1 ロード バランサーの httpd.conf ファイルの Configure the STS for clustering セクションで、値を

ims から sts に変更します。

次の例をモデルとして使用します。

# Configure the STS for clustering

ProxyPass /sts/ balancer://stscluster/ nofailover=On

ProxyPassReverse /sts/ balancer://stscluster/

Header add Set-Cookie "ROUTEID=.%{BALANCER_WORKER_ROUTE}e; path=/sts"

env=BALANCER_ROUTE_CHANGED

<Proxy balancer://stscluster>

BalancerMember https://sso1.example.com:7444/sts route=node1 loadfactor=100 retry=300

BalancerMember https://sso2.example.com:7444/sts route=node2 loadfactor=1 retry=300

ProxySet lbmethod=byrequests stickysession=ROUTEID failonstatus=500

</Proxy>

vSphere Upgrade

94 VMware, Inc.

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2 ロード バランシングのための両 vCenter Single Sign-On サーバを構成します。

a 初の vCenter Single Sign-On ノードで、ファイル server.xml を編集してエントリ

jvmRoute="node1" を追加します。

デフォルトでは、ファイルの場所は

C:\ProgramData\VMware\cis\runtime\VMwareSTService\conf\server.xml です。

b tc Server を再起動します。

c 2 番目の vCenter Single Sign-On ノードで、ファイル server.xml を編集してエントリ

jvmRoute="node2" を追加します。

デフォルトでは、ファイルの場所は

C:\ProgramData\VMware\cis\runtime\VMwareSTService\conf\server.xml です。

d tc Server を再起動します。

3 初の vCenter Single Sign-On ノードで、次の操作を実行します。

a コマンド プロンプトから、ssolscli.cmd listServices を実行してサービス エンドポイントを取

得します。

b ファイル sts_id、admin_id および gc_id を編集して ssolscli.cmd listServices コマンドの出力

からの ServerId と一致させます。

各行は以下のような 1 行を含む必要があります。

SSO node1 Site name:a03772af-b7db-4629-ac88-ba677516e2b1

4 ファイル sts.properties を編集して vCenter Single Sign-On のホスト名をロード バランサーのホスト

名で置き換えます。

次の例をモデルとして使用します。

[service]

friendlyName=The security token service interface of the SSO server

version=1.5

ownerId=

type=urn:sso:sts

description=The security token service interface of the SSO server

productId=product:sso

viSite=SSO node1 site name

[endpoint0]

uri=https://loadbalancer fqdn.com:7444/sts/STSService/vsphere.local

ssl=C:\updateInfo\cacert.pem

protocol=wsTrust

5 ファイル admin.properties を編集して vCenter Single Sign-On のホスト名をロード バランサーのホス

ト名で置き換えます。

次の例をモデルとして使用します。

[service]

friendlyName=The administrative interface of the SSO server

version=1.5

ownerId=

type=urn:sso:admin

description=The administrative interface of the SSO server

productId=product:sso

viSite=SSO node1 site name

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 95

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[endpoint0]

uri=https://loadbalancer fqdn.com:7444/sso-adminserver/sdk/vsphere.local

ssl=C:\updateInfo\cacert.pem

protocol=vmomi

6 ファイル gc.properties を編集して vCenter Single Sign-On のホスト名をロード バランサーのホスト

名で置き換えます。

次の例をモデルとして使用します。

[service]

friendlyName=The group check interface of the SSO server

version=1.5

ownerId=

type=urn:sso:groupcheck

description=The group check interface of the SSO server

productId=product:sso

viSite=SSO node1 site name

[endpoint0]

uri=https://loadbalancer fqdn.com:7444/sso-adminserver/sdk/vsphere.local

ssl=C:\updateInfo\cacert.pem

protocol=vmomi

7 それぞれのサービス ID について、以下のコマンド ssolscli.cmd updateService を実行します。

ssolscli.cmd updateService -d https://sso1.example.com/lookupservice/sdk -u

[email protected] -p password -si sts_id -ip sts.properties

ssolscli.cmd updateService -d https://sso1.example.com/lookupservice/sdk -u

[email protected] -p password -si admin_id -ip admin.properties

ssolscli.cmd updateService -d https://sso1.example.com/lookupservice/sdk -u

[email protected] -p password -si gc_id -ip gc.properties

8 初の vCenter Single Sign-On ノードを再起動します。

9 2 番目の vCenter Single Sign-On ノードを再起動します。

10 ロード バランサーを再起動します。

次に進む前に

vSphere Web Client をアップグレードします。

vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード

vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロイを

管理できます。

以前のバージョンの vSphere Web Client がインストールされている場合、この手順では

vSphere Web Client をアップグレードします。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。vCenter Server インストーラのダウンロー

ド (P. 66) を参照してください。

vSphere Upgrade

96 VMware, Inc.

Page 97: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

n システムがインターネットに接続できることを確認します。

n システムが vSphere Web Client のソフトウェア要件を満たしていることを確認します。vSphere WebClient のソフトウェア要件 (P. 28) を参照してください。

n vSphere 製品をインストールまたはアップグレードする前に、vSphere ネットワークのすべてのマシン

の時計を同期します。vSphere ネットワーク上の時刻の同期 (P. 60) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On をインストールするか、または現在のバージョンにアップグレードします。

n vSphere Web Client と vCenter Server が同じ vCenter Single Sign-On サーバに登録されていることを

確認し、vSphere Web Client が vCenter Server インベントリに確実にアクセスできるようにします。

n vSphere Web Client のインストールまたはアンインストール前に、すべてのブラウザを閉じます。

n ACSII 以外の文字を含んでいないユーザー名を使用して、ホスト マシンに管理者グループのメンバー

としてログインします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vSphere Web Client を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 デフォルトのインストール先フォルダを受け入れるか、変更 をクリックして別の場所を選択します。

インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感嘆符 (!)、ナンバー記

号 (#)、アット記号 (@)、パーセント記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。

8.3 形式の名前作成がホスト マシンで無効にされている場合、vSphere Web Client を 8.3 形式の省略名

を持たないディレクトリ、あるいは名前に空白を含むディレクトリにはインストールしないでくださ

い。この条件下では、vSphere Web Client がアクセス不能になります。

5 デフォルトのポート設定を受け入れるか、または変更します。

6 vCenter Single Sign-On に vSphere Web Client を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に管理者ユーザー用に入力したパスワードと同じにする必要

があります。Lookup Service URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで 7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。

vCenter Single Sign-On のインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用

します。

7 Intstall をクリックします。

8 次の操作のいずれかを行って、vSphere Web Client を起動します。

n 初めて vSphere Web Client を開始する場合は、サポートされているブラウザを開き、

https://vSphere_Web_Client_host_name_or_IP:9443/vsphere-client に移動します。

n 次のセッションで、Windows のスタート メニューから プログラム > VMware > VMwarevSphere Web Client > vSphere Web Client を選択して、vSphere Web Client を実行できます。

注意 vSphere Web Client のアップグレード後に初めてログインするとき、目的の場所に移動できません

でしたというエラー メッセージが表示される場合があります。このエラーは、アップグレード時に前の

バージョンからの vSphere Web Client セッションが開いたままのときに発生することがあります。こ

の場合は、ブラウザを更新し再度ログインしてください。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 97

Page 98: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

カスタム インストールを使用した vCenter Inventory Service の個別 カスタム インストールを使用して、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および vCenterServer を別々にして、それらのコンポーネントの場所および構成をカスタマイズできます。

これらの指示に従って vCenter Inventory Service のみをアップグレードします。Inventory Service とvCenter Server をアップグレードする前に、vCenter Single Sign-On をインストールまたはアップグレード

する必要があります。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38)

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。

n vCenter Single Sign-On をアップグレードします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vCenter Inventory Service を選択して、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 Inventory Service の既存インスタンスをアップグレードまたは再インストールする場合は、既存の

データベースを残すか、新しい空のデータベースで置き換えるかを選択します。

5 インストール をクリックします。

Inventory Service がアップグレードされます。

カスタム インストールを使用した vCenter Server の個別アップグレード

vCenter Single Sign-On をインストールし、Inventory Service をアップグレードした後に、vCenter Serverを個別にアップグレードできます。

代わりに、Simple Install の一部として vCenter Server をアップグレードできます。Simple Install を使用し

た vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレード (P. 71) および vCenter Single Sign-On が vCenterServer アップグレードに与える影響 (P. 38) を参照してください。

この手順では、アップグレードする vCenter Server にダウンタイムが必要です。仮想マシンをパワーオフ

する必要はありません。

vSphere Upgrade

98 VMware, Inc.

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以前のバージョンの vCenter Server がマシンにあると、vCenter Server インストーラで検出され、アップグ

レードされます。アップグレードに失敗しても、旧バージョンの vCenter Server への自動ロールバックは

行われません。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On と Inventory Service をインストールします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vCenter Server を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 データベース認証情報を入力または確認します。

5 vCenter Server データベースをアップグレードするかどうかを選択します。

n 既存の vCenter Server データベースをアップグレードする を選択して、vCenter Server へのアッ

プグレードに進みます。

n データベースのバックアップ コピーがない場合は、既存の vCenter Server データベースをアップ

グレードしない を選択します。

アップグレードは続行できません。

6 既存の vCenter Server データベースと SSL 証明書をバックアップしました をクリックします。

7 vCenter Server Agent のアップグレード方法を選択します。

オプション 説明

自動 vCenter Server インベントリ内のすべてのホストで vCenter Server Agentを自動的にアップグレードします。

手動 次のいずれかに当てはまる場合:

n 特定のホストで vCenter Server Agent のアップグレードのタイミング

を制御する必要がある。

n vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストール

され、vCenter Server がホストを管理できるようにします。vCenterServer Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、アッ

プグレードする必要があります。

vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストールされ、vCenter Server がホストを

管理できるようにします。vCenter Server Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、

アップグレードする必要があります。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 99

Page 100: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

8 vCenter サービスを実行するアカウントを選択します。

オプション 説明

システム アカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

し、vCenter Server ホストの完全修飾ドメイン名を入力して、次へ をク

リックします。バンドルされたデータベースまたは Windows 認証を採用

した SQL Server を使用している場合は、[Windows ローカル システム アカウントの使用] チェック ボックスを使用できません。

ユーザー指定のアカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

解除し、vCenter Server ホストのアカウント パスワードと完全修飾ドメイ

ン名を入力して、次へ をクリックします。

9 vCenter Server に接続するためのポート番号を承諾または変更します。

10 (オプション) 使用可能な一時ポートの数を増やす を選択します。

11 vCenter Server で使用されるいくつかの Java サービス用にメモリを割り当てるため、vCenter Serverインベントリのサイズを選択します。

この設定により、VMware VirtualCenter Management Webservices (Tomcat)、インベントリ サービ

ス、および Profile-Driven Storage サービス用の 大 JVM ヒープ設定が決まります。使用環境内のホス

ト数が変更された場合は、インストール後にこの設定を調整できます。「vCenter Server のハードウェ

ア要件」のトピックにある推奨事項を参照してください。

12 vCenter Single Sign-On に vCenter Server を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じである必要があります。LookupService URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで

7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。vCenter Single Sign-Onのインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用します。

注意 vCenter Single Sign-On を vCenter Server Appliance にインストールした場合は、vCenter SingleSign-On 管理者ユーザーに root@localos を使用できます。この場合、パスワードは vCenter ServerAppliance の root パスワードとなります。Lookup Service URL の形式は

https://vCenter_Appliance_IP_or_host_name:{7444}/lookupservice/sdk となります。

13 Inventory Service の URL を入力します。

Inventory Service URL の形式は https://Inventory_Service_host_FQDN_or_IP:10443 となっており、ここ

で 10443 は Inventory Service HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。Inventory Service のイン

ストール時に別のポート番号を入力した場合は、ここにそのポート番号を使用します。

14 Intstall をクリックします。

インストールには数分かかることがあります。選択したコンポーネントのインストール中は、複数のプ

ログレス バーが表示されます。

次に進む前に

アップグレード後に実行できるその他の操作については、第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後

に行う作業 (P. 137) にあるトピックを確認してください。

vSphere Upgrade

100 VMware, Inc.

Page 101: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

カスタム インストールを使用した、バージョン 5.1.x のマルチサイトvCenter Single Sign-On デプロイからの vCenter Server のアップグレード

vCenter Server 5.1.x マルチサイト デプロイにより、管理者は、物理的に離れたサイトにリンク モードでデ

プロイされた vCenter Server インスタンスを単独で管理できます。vCenter Server 5.5 にアップグレードす

ると、vCenter Single Sign-On デプロイが変更されます。

vCenter Server 5.5 では、各 vCenter Single Sign-On インスタンスはデフォルトの ID ソースを使用し、ユー

ザーがログインする際にドメインが含まれる場合には他の ID ソースを使用できます。

複数の vCenter Single Sign-On サーバと通信するコンポーネントは vSphere スイートに含まれていませ

ん。より高速なアクセスを実現するには、各 vSphere コンポーネントを、そのローカル vCenter SingleSign-On インスタンスと通信するように構成する必要があります。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37) のトピックを確認してください。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n vCenter Server の既存のマルチサイト Single Sign-On デプロイからアップグレードする場合、リンク

モード機能を維持するには、すべての Single Sign-On インスタンスを同じバージョンにアップグレー

ドし、すべての Single Sign-On インスタンスを手動で再同期する必要があります。ナレッジ ベースの

記事 http://kb.vmware.com/kb/2042849 および http://kb.vmware.com/kb/2038677 を参照してくださ

い。

手順

1 マルチサイト vCenter Single Sign-On のインストールでの 初の vCenter Single Sign-On サーバのイ

ンストールまたはアップグレード (P. 102)マルチサイト vCenter Single Sign-On のインストール用の 初の vCenter Single Sing-On サーバを作

成またはアップグレードします。

2 vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード (P. 103)vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロ

イを管理できます。

3 カスタム インストールを使用した vCenter Inventory Service の個別 (P. 104)カスタム インストールを使用して、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および

vCenter Server を別々にして、それらのコンポーネントの場所および構成をカスタマイズできます。

4 カスタム インストールを使用した vCenter Server の個別アップグレード (P. 105)vCenter Single Sign-On をインストールし、Inventory Service をアップグレードした後に、vCenterServer を個別にアップグレードできます。

5 マルチサイト vCenter Single Sign-On のインストールでの追加の Single Sign-On サーバのインストー

ルまたはアップグレード (P. 107)マルチサイト vCenter Single Sign-On のインストール用の追加 vCenter Single Sing-On サーバを作成

またはアップグレードします。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 101

Page 102: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

6 vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード (P. 108)vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロ

イを管理できます。

7 カスタム インストールを使用した vCenter Inventory Service の個別 (P. 109)カスタム インストールを使用して、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および

vCenter Server を別々にして、それらのコンポーネントの場所および構成をカスタマイズできます。

8 カスタム インストールを使用した vCenter Server の個別アップグレード (P. 110)vCenter Single Sign-On をインストールし、Inventory Service をアップグレードした後に、vCenterServer を個別にアップグレードできます。

マルチサイト vCenter Single Sign-On のインストールでの 初の vCenter SingleSign-On サーバのインストールまたはアップグレード

マルチサイト vCenter Single Sign-On のインストール用の 初の vCenter Single Sing-On サーバを作成また

はアップグレードします。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38)

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 カスタム インストールで、vCenter Single Sign-On を選択して インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 vCenter Single Sign-On の新しいインスタンスをインストールする場合は、手順 5 に進みます。インス

トールされている既存の vCenter Single Sign-On をアップグレードする場合は、以下の手順を実行しま

す。

a vCenter Single Sign-On 管理者アカウントのパスワードを入力します。

b 手順 8 に進みます。

5 vCenter Single Sign-On 用の HTTPS ポートを承諾または変更します。

6 スタンドアロン vCenter Single Sign-On サーバ のデプロイ モードを選択します。

7 vCenter Single Sign-On 管理者アカウントのパスワードを設定します。

これは、[email protected] ユーザーのパスワードです。vsphere.local は、vCenter SingleSign-On によって作成された新しいドメインです。インストール後、[email protected] とし

て vCenter Single Sign-On と vCenter Server にログインできます。

デフォルトでは、パスワードは 8 文字以上で、小文字、大文字、数字、特殊文字がそれぞれ 1 つ以上含

まれている必要があります。パスワード ポリシーの変更については、vSphere セキュリティ ドキュメン

トを参照してください。ASCII 以外の文字、セミコロン (;)、二重引用符 (")、一重引用符 (')、

サーカムフレックス (^) およびバックスラッシュ (\) はパスワードに使用できません。

8 インストール オプションを確認し、インストール をクリックします。

初の vCenter Single Sign-On マルチサイト サーバがインストールまたはアップグレードされます。

vSphere Upgrade

102 VMware, Inc.

Page 103: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

vCenter Single Sign-On をインストールまたはアップグレードすると、次のデフォルトのアイデンティティ

ソースおよびユーザーが使用できるようになります。

localos すべてのローカル オペレーティング システム ユーザー。これらのユーザー

には、vCenter Server の権限を付与できます。アップグレードする場合、す

でにユーザーに付与されている権限は保持されます。

vsphere.local vCenter Single Sign-On サーバへの管理者アクセス権のあるすべてのユー

ザーが含まれます。 初は、管理者ユーザーのみが定義されています。

ネイティブの Active Directory (統合 Windows 認証) のドメインや OpenLDAP ディレクトリ サービスな

ど他の ID ソースを追加するには、vCenter Single Sign-On ID ソースの追加 (P. 112) を参照してください。

vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード

vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロイを

管理できます。

以前のバージョンの vSphere Web Client がインストールされている場合、この手順では

vSphere Web Client をアップグレードします。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。vCenter Server インストーラのダウンロー

ド (P. 66) を参照してください。

n システムがインターネットに接続できることを確認します。

n システムが vSphere Web Client のソフトウェア要件を満たしていることを確認します。vSphere WebClient のソフトウェア要件 (P. 28) を参照してください。

n vSphere 製品をインストールまたはアップグレードする前に、vSphere ネットワークのすべてのマシン

の時計を同期します。vSphere ネットワーク上の時刻の同期 (P. 60) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On をインストールするか、または現在のバージョンにアップグレードします。

n vSphere Web Client と vCenter Server が同じ vCenter Single Sign-On サーバに登録されていることを

確認し、vSphere Web Client が vCenter Server インベントリに確実にアクセスできるようにします。

n vSphere Web Client のインストールまたはアンインストール前に、すべてのブラウザを閉じます。

n ACSII 以外の文字を含んでいないユーザー名を使用して、ホスト マシンに管理者グループのメンバー

としてログインします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vSphere Web Client を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 103

Page 104: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

4 デフォルトのインストール先フォルダを受け入れるか、変更 をクリックして別の場所を選択します。

インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感嘆符 (!)、ナンバー記

号 (#)、アット記号 (@)、パーセント記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。

8.3 形式の名前作成がホスト マシンで無効にされている場合、vSphere Web Client を 8.3 形式の省略名

を持たないディレクトリ、あるいは名前に空白を含むディレクトリにはインストールしないでくださ

い。この条件下では、vSphere Web Client がアクセス不能になります。

5 デフォルトのポート設定を受け入れるか、または変更します。

6 vCenter Single Sign-On に vSphere Web Client を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に管理者ユーザー用に入力したパスワードと同じにする必要

があります。Lookup Service URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで 7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。

vCenter Single Sign-On のインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用

します。

7 Intstall をクリックします。

8 次の操作のいずれかを行って、vSphere Web Client を起動します。

n 初めて vSphere Web Client を開始する場合は、サポートされているブラウザを開き、

https://vSphere_Web_Client_host_name_or_IP:9443/vsphere-client に移動します。

n 次のセッションで、Windows のスタート メニューから プログラム > VMware > VMwarevSphere Web Client > vSphere Web Client を選択して、vSphere Web Client を実行できます。

注意 vSphere Web Client のアップグレード後に初めてログインするとき、目的の場所に移動できません

でしたというエラー メッセージが表示される場合があります。このエラーは、アップグレード時に前の

バージョンからの vSphere Web Client セッションが開いたままのときに発生することがあります。こ

の場合は、ブラウザを更新し再度ログインしてください。

カスタム インストールを使用した vCenter Inventory Service の個別 カスタム インストールを使用して、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および vCenterServer を別々にして、それらのコンポーネントの場所および構成をカスタマイズできます。

これらの指示に従って vCenter Inventory Service のみをアップグレードします。Inventory Service とvCenter Server をアップグレードする前に、vCenter Single Sign-On をインストールまたはアップグレード

する必要があります。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38)

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。

n vCenter Single Sign-On をアップグレードします。

vSphere Upgrade

104 VMware, Inc.

Page 105: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vCenter Inventory Service を選択して、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 Inventory Service の既存インスタンスをアップグレードまたは再インストールする場合は、既存の

データベースを残すか、新しい空のデータベースで置き換えるかを選択します。

5 インストール をクリックします。

Inventory Service がアップグレードされます。

カスタム インストールを使用した vCenter Server の個別アップグレード

vCenter Single Sign-On をインストールし、Inventory Service をアップグレードした後に、vCenter Serverを個別にアップグレードできます。

代わりに、Simple Install の一部として vCenter Server をアップグレードできます。Simple Install を使用し

た vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレード (P. 71) および vCenter Single Sign-On が vCenterServer アップグレードに与える影響 (P. 38) を参照してください。

この手順では、アップグレードする vCenter Server にダウンタイムが必要です。仮想マシンをパワーオフ

する必要はありません。

以前のバージョンの vCenter Server がマシンにあると、vCenter Server インストーラで検出され、アップグ

レードされます。アップグレードに失敗しても、旧バージョンの vCenter Server への自動ロールバックは

行われません。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On と Inventory Service をインストールします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vCenter Server を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 データベース認証情報を入力または確認します。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 105

Page 106: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

5 vCenter Server データベースをアップグレードするかどうかを選択します。

n 既存の vCenter Server データベースをアップグレードする を選択して、vCenter Server へのアッ

プグレードに進みます。

n データベースのバックアップ コピーがない場合は、既存の vCenter Server データベースをアップ

グレードしない を選択します。

アップグレードは続行できません。

6 既存の vCenter Server データベースと SSL 証明書をバックアップしました をクリックします。

7 vCenter Server Agent のアップグレード方法を選択します。

オプション 説明

自動 vCenter Server インベントリ内のすべてのホストで vCenter Server Agentを自動的にアップグレードします。

手動 次のいずれかに当てはまる場合:

n 特定のホストで vCenter Server Agent のアップグレードのタイミング

を制御する必要がある。

n vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストール

され、vCenter Server がホストを管理できるようにします。vCenterServer Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、アッ

プグレードする必要があります。

vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストールされ、vCenter Server がホストを

管理できるようにします。vCenter Server Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、

アップグレードする必要があります。

8 vCenter サービスを実行するアカウントを選択します。

オプション 説明

システム アカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

し、vCenter Server ホストの完全修飾ドメイン名を入力して、次へ をク

リックします。バンドルされたデータベースまたは Windows 認証を採用

した SQL Server を使用している場合は、[Windows ローカル システム アカウントの使用] チェック ボックスを使用できません。

ユーザー指定のアカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

解除し、vCenter Server ホストのアカウント パスワードと完全修飾ドメイ

ン名を入力して、次へ をクリックします。

9 vCenter Server に接続するためのポート番号を承諾または変更します。

10 (オプション) 使用可能な一時ポートの数を増やす を選択します。

11 vCenter Server で使用されるいくつかの Java サービス用にメモリを割り当てるため、vCenter Serverインベントリのサイズを選択します。

この設定により、VMware VirtualCenter Management Webservices (Tomcat)、インベントリ サービ

ス、および Profile-Driven Storage サービス用の 大 JVM ヒープ設定が決まります。使用環境内のホス

ト数が変更された場合は、インストール後にこの設定を調整できます。「vCenter Server のハードウェ

ア要件」のトピックにある推奨事項を参照してください。

vSphere Upgrade

106 VMware, Inc.

Page 107: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

12 vCenter Single Sign-On に vCenter Server を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じである必要があります。LookupService URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで

7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。vCenter Single Sign-Onのインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用します。

注意 vCenter Single Sign-On を vCenter Server Appliance にインストールした場合は、vCenter SingleSign-On 管理者ユーザーに root@localos を使用できます。この場合、パスワードは vCenter ServerAppliance の root パスワードとなります。Lookup Service URL の形式は

https://vCenter_Appliance_IP_or_host_name:{7444}/lookupservice/sdk となります。

13 Inventory Service の URL を入力します。

Inventory Service URL の形式は https://Inventory_Service_host_FQDN_or_IP:10443 となっており、ここ

で 10443 は Inventory Service HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。Inventory Service のイン

ストール時に別のポート番号を入力した場合は、ここにそのポート番号を使用します。

14 Intstall をクリックします。

インストールには数分かかることがあります。選択したコンポーネントのインストール中は、複数のプ

ログレス バーが表示されます。

次に進む前に

アップグレード後に実行できるその他の操作については、第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後

に行う作業 (P. 137) にあるトピックを確認してください。

マルチサイト vCenter Single Sign-On のインストールでの追加の Single Sign-Onサーバのインストールまたはアップグレード

マルチサイト vCenter Single Sign-On のインストール用の追加 vCenter Single Sing-On サーバを作成または

アップグレードします。

開始する前に

n マルチサイト vCenter Single Sign-On のインストールに 初のノードをインストールまたはアップグ

レードします。マルチサイト vCenter Single Sign-On のインストールでの 初の vCenter Single Sign-On サーバのインストールまたはアップグレード (P. 102) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 カスタム インストールで、vCenter Single Sign-On を選択して インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 Single Sign-On の新しいインスタンスをインストールする場合は手順 5 に進みます。Single Sign-On の既存のインストールをアップグレードする場合は次の手順を実行します。

a Single Sign-On 管理者アカウントのパスワードを入力します。

b 手順 9 に進みます。

5 vCenter Single Sign-On 用の HTTPS ポートを承諾または変更します。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 107

Page 108: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

6 マルチサイト のデプロイ モードを選択します。

7 この追加ノードを 初の vCenter Single Sign-On サーバにポイントするための情報を入力します。

注意 プライマリ ノードが高可用性クラスタの場合、プライマリ ノードのロード バランサのアドレス

を入力します。

a パートナー ホスト名を入力します。

このパートナー ホスト名は、レプリケート元となる既存の vCenter Single Sign-On サーバの IP アドレスまたは DNS 名です。

b 既存の vCenter Single Sign-On サーバの vCenter Single Sign-On 管理者アカウント

[email protected]) のパスワードを入力します。

8 パートナーとして既存のサイトを選択するか、新しいサイトを入力します。

9 インストール をクリックします。

追加の vCenter Single Sign-On サーバをインストールします。

次に進む前に

追加のマルチサイト ノードごとに、この手順を繰り返します。

vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード

vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロイを

管理できます。

以前のバージョンの vSphere Web Client がインストールされている場合、この手順では

vSphere Web Client をアップグレードします。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。vCenter Server インストーラのダウンロー

ド (P. 66) を参照してください。

n システムがインターネットに接続できることを確認します。

n システムが vSphere Web Client のソフトウェア要件を満たしていることを確認します。vSphere WebClient のソフトウェア要件 (P. 28) を参照してください。

n vSphere 製品をインストールまたはアップグレードする前に、vSphere ネットワークのすべてのマシン

の時計を同期します。vSphere ネットワーク上の時刻の同期 (P. 60) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On をインストールするか、または現在のバージョンにアップグレードします。

n vSphere Web Client と vCenter Server が同じ vCenter Single Sign-On サーバに登録されていることを

確認し、vSphere Web Client が vCenter Server インベントリに確実にアクセスできるようにします。

n vSphere Web Client のインストールまたはアンインストール前に、すべてのブラウザを閉じます。

n ACSII 以外の文字を含んでいないユーザー名を使用して、ホスト マシンに管理者グループのメンバー

としてログインします。

vSphere Upgrade

108 VMware, Inc.

Page 109: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vSphere Web Client を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 デフォルトのインストール先フォルダを受け入れるか、変更 をクリックして別の場所を選択します。

インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感嘆符 (!)、ナンバー記

号 (#)、アット記号 (@)、パーセント記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。

8.3 形式の名前作成がホスト マシンで無効にされている場合、vSphere Web Client を 8.3 形式の省略名

を持たないディレクトリ、あるいは名前に空白を含むディレクトリにはインストールしないでくださ

い。この条件下では、vSphere Web Client がアクセス不能になります。

5 デフォルトのポート設定を受け入れるか、または変更します。

6 vCenter Single Sign-On に vSphere Web Client を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に管理者ユーザー用に入力したパスワードと同じにする必要

があります。Lookup Service URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで 7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。

vCenter Single Sign-On のインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用

します。

7 Intstall をクリックします。

8 次の操作のいずれかを行って、vSphere Web Client を起動します。

n 初めて vSphere Web Client を開始する場合は、サポートされているブラウザを開き、

https://vSphere_Web_Client_host_name_or_IP:9443/vsphere-client に移動します。

n 次のセッションで、Windows のスタート メニューから プログラム > VMware > VMwarevSphere Web Client > vSphere Web Client を選択して、vSphere Web Client を実行できます。

注意 vSphere Web Client のアップグレード後に初めてログインするとき、目的の場所に移動できません

でしたというエラー メッセージが表示される場合があります。このエラーは、アップグレード時に前の

バージョンからの vSphere Web Client セッションが開いたままのときに発生することがあります。こ

の場合は、ブラウザを更新し再度ログインしてください。

カスタム インストールを使用した vCenter Inventory Service の個別 カスタム インストールを使用して、vCenter Single Sign-On、vCenter Inventory Service、および vCenterServer を別々にして、それらのコンポーネントの場所および構成をカスタマイズできます。

これらの指示に従って vCenter Inventory Service のみをアップグレードします。Inventory Service とvCenter Server をアップグレードする前に、vCenter Single Sign-On をインストールまたはアップグレード

する必要があります。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 109

Page 110: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38)

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。

n vCenter Single Sign-On をアップグレードします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vCenter Inventory Service を選択して、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 Inventory Service の既存インスタンスをアップグレードまたは再インストールする場合は、既存の

データベースを残すか、新しい空のデータベースで置き換えるかを選択します。

5 インストール をクリックします。

Inventory Service がアップグレードされます。

カスタム インストールを使用した vCenter Server の個別アップグレード

vCenter Single Sign-On をインストールし、Inventory Service をアップグレードした後に、vCenter Serverを個別にアップグレードできます。

代わりに、Simple Install の一部として vCenter Server をアップグレードできます。Simple Install を使用し

た vCenter Server と必須コンポーネントのアップグレード (P. 71) および vCenter Single Sign-On が vCenterServer アップグレードに与える影響 (P. 38) を参照してください。

この手順では、アップグレードする vCenter Server にダウンタイムが必要です。仮想マシンをパワーオフ

する必要はありません。

以前のバージョンの vCenter Server がマシンにあると、vCenter Server インストーラで検出され、アップグ

レードされます。アップグレードに失敗しても、旧バージョンの vCenter Server への自動ロールバックは

行われません。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On と Inventory Service をインストールします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

vSphere Upgrade

110 VMware, Inc.

Page 111: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

2 vCenter Server を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 データベース認証情報を入力または確認します。

5 vCenter Server データベースをアップグレードするかどうかを選択します。

n 既存の vCenter Server データベースをアップグレードする を選択して、vCenter Server へのアッ

プグレードに進みます。

n データベースのバックアップ コピーがない場合は、既存の vCenter Server データベースをアップ

グレードしない を選択します。

アップグレードは続行できません。

6 既存の vCenter Server データベースと SSL 証明書をバックアップしました をクリックします。

7 vCenter Server Agent のアップグレード方法を選択します。

オプション 説明

自動 vCenter Server インベントリ内のすべてのホストで vCenter Server Agentを自動的にアップグレードします。

手動 次のいずれかに当てはまる場合:

n 特定のホストで vCenter Server Agent のアップグレードのタイミング

を制御する必要がある。

n vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストール

され、vCenter Server がホストを管理できるようにします。vCenterServer Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、アッ

プグレードする必要があります。

vCenter Server Agent は、インベントリ内の各ホストにインストールされ、vCenter Server がホストを

管理できるようにします。vCenter Server Agent は、vCenter Server をアップグレードするときに、

アップグレードする必要があります。

8 vCenter サービスを実行するアカウントを選択します。

オプション 説明

システム アカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

し、vCenter Server ホストの完全修飾ドメイン名を入力して、次へ をク

リックします。バンドルされたデータベースまたは Windows 認証を採用

した SQL Server を使用している場合は、[Windows ローカル システム アカウントの使用] チェック ボックスを使用できません。

ユーザー指定のアカウント Windows ローカル システム アカウントの使用 チェック ボックスを選択

解除し、vCenter Server ホストのアカウント パスワードと完全修飾ドメイ

ン名を入力して、次へ をクリックします。

9 vCenter Server に接続するためのポート番号を承諾または変更します。

10 (オプション) 使用可能な一時ポートの数を増やす を選択します。

11 vCenter Server で使用されるいくつかの Java サービス用にメモリを割り当てるため、vCenter Serverインベントリのサイズを選択します。

この設定により、VMware VirtualCenter Management Webservices (Tomcat)、インベントリ サービ

ス、および Profile-Driven Storage サービス用の 大 JVM ヒープ設定が決まります。使用環境内のホス

ト数が変更された場合は、インストール後にこの設定を調整できます。「vCenter Server のハードウェ

ア要件」のトピックにある推奨事項を参照してください。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 111

Page 112: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

12 vCenter Single Sign-On に vCenter Server を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じである必要があります。LookupService URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで

7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。vCenter Single Sign-Onのインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用します。

注意 vCenter Single Sign-On を vCenter Server Appliance にインストールした場合は、vCenter SingleSign-On 管理者ユーザーに root@localos を使用できます。この場合、パスワードは vCenter ServerAppliance の root パスワードとなります。Lookup Service URL の形式は

https://vCenter_Appliance_IP_or_host_name:{7444}/lookupservice/sdk となります。

13 Inventory Service の URL を入力します。

Inventory Service URL の形式は https://Inventory_Service_host_FQDN_or_IP:10443 となっており、ここ

で 10443 は Inventory Service HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。Inventory Service のイン

ストール時に別のポート番号を入力した場合は、ここにそのポート番号を使用します。

14 Intstall をクリックします。

インストールには数分かかることがあります。選択したコンポーネントのインストール中は、複数のプ

ログレス バーが表示されます。

次に進む前に

アップグレード後に実行できるその他の操作については、第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後

に行う作業 (P. 137) にあるトピックを確認してください。

vCenter Single Sign-On ID ソースの追加

ユーザーは、vCenter Server アイデンティティ ソースとして追加されたドメインに所属している場合に限

り、vCenter Single Sign-On にログインできます。vCenter Single Sign-On 管理者ユーザーは、

vSphere Web Client からアイデンティティ ソースを追加できます。

アイデンティティ ソースとして、ネイティブの Active Directory (統合 Windows 認証) ドメインまたは

OpenLDAP ディレクトリ サービスを使用できます。後方互換を維持するために、LDAP サーバとしての

Active Directory を利用することもできます。

インストールの直後に、次のデフォルトのアイデンティティ ソースとユーザーが利用できるようになりま

す。

localos すべてのローカル オペレーティング システム ユーザー。これらのユーザー

には、vCenter Server の権限を付与できます。アップグレードする場合、す

でにユーザーに付与されている権限は保持されます。

vsphere.local vCenter Single Sign-On の内部ユーザーを含みます。

手順

1 [email protected] または vCenter Single Sign-On 管理者権限を持つ別のユーザーとして

vSphere Web Client にログインします。

2 管理 > Single Sign-On > 構成 を参照します。

3 アイデンティティ ソース タブで、アイデンティティ ソースの追加 アイコンをクリックします。

vSphere Upgrade

112 VMware, Inc.

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4 アイデンティティ ソースのタイプを選択し、アイデンティティ ソースの設定を入力します。

オプション 説明

Active Directory (統合 Windows 認証)

ID ソースは Microsoft Active Directory サーバです。Active Directoryバージョン 2003 以降がサポートされています。Microsoft Web サイトの指

示に従って、Kerberos など、Active Directory ドメインをセットアップし

ます。

LDAP サーバとしての ActiveDirectory

このオプションは、vSphere 5.1 に含まれている vCenter Single Sign-Onサービスとの後方互換性用にサポートされています。代わりに、ネイティ

ブの Active Directory ID ソースを使用してください。

OpenLDAP ID ソースは OpenLDAP サーバです。OpenLDAP バージョン 2.4 以降が

サポートされています。

ローカル オペレーティング システム vCenter Single Sign-On サービスがインストールされているオペレーティ

ング システム (Windows など) のローカル ユーザー。ローカル オペ

レーティング システムの ID ソースのみがサポートされています。

注意 ユーザー アカウントがロックされているか無効である場合は、Active Directory ドメイン内の認

証とグループ、およびユーザー検索が失敗します。ユーザー アカウントは、ユーザーとグループの

OU への読み取り専用アクセス権を持ち、ユーザーとグループの属性を読み取ることができる必要があ

ります。これは、ユーザー権限についてのデフォルトの Active Directory ドメイン構成です。特別な

サービス ユーザーを使用することを推奨します。

5 LDAP サーバとしての Active Directory または OpenLDAP アイデンティティ ソースを設定した場合

は、テスト接続 をクリックして、アイデンティティ ソースに接続できることを確認します。

6 OK をクリックします。

次に進む前に

アイデンティティ ソースが追加されると、すべてのユーザーは認証可能になりますが、アクセスなし権限

が付与されます。vCenter Server の権限の変更権限を持つユーザーは、ユーザーまたはユーザーのグループ

に vCenter Server にログインできる権限を割り当てることができます。vSphere Web Client での権限の割

り当て (P. 115)を参照してください。

Active Directory ID ソースの設定

Active Directory (統合 Windows 認証) ID ソースのタイプを選択する場合、ローカル マシン アカウント

を SPN (サービス プリンシパル名) として使用するか、SPN を明示的に指定することができます。

マシン アカウントを使用 を選択して、構成を迅速に行います。vCenter Single Sign-On が稼働するローカ

ル マシンの名前を変更予定の場合は、SPN を明示的に指定することをお勧めします。

表 4‑1. ID ソース設定の追加

フィールド 説明

ドメイン名 ドメインの FDQN。このフィールドには IP アドレスを入

力しないでください。

マシン アカウントを使用 ローカル マシン アカウントを SPN として使用する場合

は、このオプションを選択します。このオプションを選択

する場合、ドメイン名のみを指定します。このマシンの名

前を変更する場合は、このオプションを選択しないでくだ

さい。

SPN を使用 ローカル マシンの名前を変更する場合は、このオプション

を選択します。SPN、ID ソースで認証できるユーザー、お

よびそのユーザーのパスワードを指定する必要がありま

す。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 113

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表 4‑1. ID ソース設定の追加 (続き)

フィールド 説明

サービス プリンシパル Kerberos による Active Directory サービスの識別を支援す

る SNP。STS/example.com のように、名前にドメインを含

めます。

使用するユーザーを追加するには、setspn -S を実行する

必要があります。setspn の詳細については、Microsoft のドキュメントを参照してください。

SPN はドメイン全体で一意である必要があります。

setspn -S を実行すると、重複が作成されていないことを

チェックできます。

ユーザー プリンシパル名 この ID ソースで認証できるユーザーの名前。

[email protected] のように、E メール アドレス形式を

使用します。ユーザー プリンシパル名は、ActiveDirectory サービス インターフェイス エディタ(ADSI エディタ)で検証できます。

パスワード この ID ソース ([ユーザー プリンシパル名]で指定した

ユーザー) での認証に使用されるユーザーのパスワード。

[email protected] のように、ドメイン名を含めます。

Active Directory LDAP Server および OpenLDAP Server ID ソースの設定

LDAP Server アイデンティティ ソースとしての Active Directory は、後方互換性を確保するために用意さ

れています。Active Directory (統合 Windows 認証) オプションは、入力の要求が少ないセットアップで

使用します。OpenLDAP Server アイデンティティ ソースは、OpenLDAP を使用する環境で使用できま

す。

OpenLDAP のアイデンティティ ソースを構成する場合は、当社のナレッジ ベース記事 2064977 で追加要件

を確認してください。

表 4‑2. LDAP サーバとしての Active Directory および OpenLDAP の設定

フィールド 説明

名前 アイデンティティ ソースの名前。

ユーザーのベース DN ユーザーのベース識別名。

ドメイン名 ドメインの FDQN (example.com など)。このフィール

ドには IP アドレスを入力しないでください。

ドメイン エイリアス Active Directory のアイデンティティ ソースの場合、ドメ

インの NetBIOS 名。SSPI 認証を使用する場合は、アイデ

ンティティ ソースの別名として Active Directory ドメイン

の NetBIOS 名を追加します。

OpenLDAP のアイデンティティ ソースの場合、別名を指

定しないと、大文字で表記されたドメイン名が追加されま

す。

グループのベース DN グループのベース識別名。

プライマリ サーバの URL ドメインのプライマリ ドメイン コントローラ LDAP サー

バ。

ldap://hostname:port or ldaps://hostname:port 形式を使用

します。通常のポートは、ldap: 接続では 389、ldaps: 接続

では 636 です。Active Directory のマルチドメイン コント

ローラ デプロイの場合、通常のポートは ldap: 接続では

3268、ldaps: 接続では 3269 です。

プライマリまたはセカンダリ LDAP の URL に ldaps:// を使用する場合は、Active Directory サーバの LDAPS エンド

ポイントに対する信頼を確立する証明書が必要です。

vSphere Upgrade

114 VMware, Inc.

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表 4‑2. LDAP サーバとしての Active Directory および OpenLDAP の設定 (続き)

フィールド 説明

セカンダリ サーバの URL フェイルオーバーに使用されるセカンダリ ドメイン コン

トローラ LDAP サーバのアドレス。

ユーザー名 ユーザーおよびグループの BaseDN に対して、 低限の読

み取り専用アクセス権を持つドメイン内のユーザーの ID。

パスワード [ユーザー名] で指定したユーザーのパスワード。

vSphere Web Client での権限の割り当て

ユーザーおよびグループを作成し、ロールを定義したあと、関連するインベントリ オブジェクトに対して

ユーザーおよびグループと、そのロールを割り当てる必要があります。オブジェクトをフォルダに移動し、

そのフォルダに権限を設定することで、同じ権限を複数のオブジェクトに同時に割り当てることができま

す。

vSphere Web Client から割り当てる権限は、大文字と小文字も含め、ActiveDirectory での権限と正確に一

致させる必要があります。古いバージョンの vSphere からアップグレードする際にグループに問題が発生

する場合は、大文字と小文字の整合性をチェックしてください。

開始する前に

権限を変更するオブジェクトの権限.権限の変更。

手順

1 vSphere Web Client オブジェクト ナビゲータで、オブジェクトを参照して移動します。

2 管理 タブをクリックして、権限 を選択します。

3 権限の追加 をクリックします。

4 [Add] をクリックします。

5 権限の付与対象となるユーザーまたはグループを特定します。

a ドメイン ドロップダウン メニューから、ユーザーまたはグループが属しているドメインを選択し

ます。

b [検索] ボックスに名前を入力するか、リストから名前を選択します。

システムはユーザー名、グループ名、および説明を検索します。

c ユーザーまたはグループを選択し、追加 をクリックします。

ユーザー または グループ リストのいずれかに名前が追加されます。

d (オプション) 名前の確認 をクリックして、データベースに存在するユーザーまたはグループを確

認します。

e OK をクリックします。

6 割り当てられたロール ドロップダウン メニューからロールを選択します。

オブジェクトに割り当てられているロールがメニューに示されます。そのロールに含まれている権限

は、ロール タイトルの下のセクションに一覧表示されます。

7 (オプション) 子オブジェクトへ伝達 チェック ボックスを選択解除します。

ロールは選択したオブジェクトにのみ適用され、子オブジェクトには伝達されません。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 115

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8 ユーザーおよびグループが適切な権限に割り当てられていることを確認し、[OK] をクリックします。

サーバは、オブジェクトの権限のリストに権限を追加します。

権限リストは、オブジェクトに割り当てられたロールを持つすべてのユーザーおよびグループに、

vCenter Server 階層内でそのロールが割り当てられている場所を示します。

権限の階層的な継承

オブジェクトに権限を割り当てるときに、オブジェクト階層の下に向かって権限を伝達するかどうかを選択

できます。伝達は、権限ごとに設定します。伝達は、全体的には適用されません。子オブジェクトに定義さ

れた権限は、親オブジェクトから伝達された権限を常にオーバーライドします。

次の図に、vSphere のインベントリ階層と、権限を伝達できるパスを示します。

vSphere Upgrade

116 VMware, Inc.

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図 4‑3. vSphere のインベントリ階層

テンプレート ホスト VDS データストア

クラスタ

vApp

vAppvApp

仮想マシン

仮想マシン

リソースプール

リソースプール

仮想マシン

仮想マシン

リソースプール

標準スイッチ

データストアクラスタ

分散ポートグループ

仮想マシンホスト フォルダ

データ センター

vCenter Server(vCenter Server インスタンス レベル)

ネットワークフォルダ

データストアフォルダ

データセンターフォルダ

ルート オブジェクト(グローバル アクセス許可レベル)

タグ カテゴリ

タグ

コンテンツ

ライブラリ

ライブラリ

アイテム

フォルダ

ほとんどのインベントリ オブジェクトは、階層での単一の親から権限を継承します。たとえば、データス

トアは親データストア フォルダまたは親データ センターから権限を継承します。仮想マシンは、親仮想マ

シン フォルダと親のホスト、クラスタ、またはリソース プールの両方から同時に権限を継承します。仮想

マシンでユーザーの権限を制限するには、親フォルダと、仮想マシンの親のホスト、クラスタ、またはリ

ソース プールの両方に権限を設定する必要があります。

分散スイッチ、およびそれに関連付けられている分散ポートグループに権限を設定するには、フォルダや

データ センターなど、親オブジェクトに権限を設定します。また、それらの権限を子オブジェクトに伝達

するオプションも選択する必要があります。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 117

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階層内の権限には、いくつかの形式があります。

管理対象エンティティ 管理対象エンティティに対して権限を定義できます。

n クラスタ

n データ センター

n データストア

n データストア クラスタ

n フォルダ

n ホスト

n ネットワーク (vSphere Distributed Switch を除く)

n 分散ポート グループ

n リソース プール

n テンプレート

n 仮想マシン

n vSphere の vApps

グローバル エンティティ グローバル エンティティの権限は、ルート vCenter Server システムから派

生します。

n カスタム フィールド

n ライセンス

n ロール

n 統計間隔

n セッション

Windows Server 2003 ホストからの vCenter Server およびコンポーネントの移行

vCenter Server 5.5 は Windows Server 2003 をホスト マシンとしてサポートしていません。また、WindowsServer 2003 ホストからのアップグレードもサポートしていません。vCenter Server 5.5 と関連したコンポー

ネントをサポートされているホストにインストールして、既存の Windows Server 2003 ホストから構成

データを移行できます。

開始する前に

n 新しいホスト マシンが vCenter Server 5.5 の要件を満たしていることを確認します。第 2 章システム要

件 (P. 17) を参照してください。

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37) のトピックを確認してください。

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。

手順

1 Windows Server 2003 ホストから vSphere 5.5 への移行における vCenter Single Sign-On のインストー

ル (P. 119)vCenter Server 5.5 は、vCenter Server の Windows Server 2003 ホストをサポートしていません。

Windows Server 2003 ホストから vCenter Server 5.5 をサポートしているホストに移行するときには、

新しいホストに vCenter Single Sign-On をインストールします。

vSphere Upgrade

118 VMware, Inc.

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2 vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード (P. 120)vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロ

イを管理できます。

3 Windows Server 2003 ホストからの vSphere Web Client データの移行 (P. 121)Windows Server 2003 ホストから、バージョン 5.5 の vCenter Server でサポートされているホストに

移行する場合は、一部の構成データも移行できます。

4 Windows Server 2003 ホストからの vCenter Inventory Service データの移行 (P. 122)Windows Server 2003 ホストから、vCenter Single Sign-On 5.5 がサポートされているホストへの移行

を行う場合、Inventory Service SSL 証明書と構成データも移行できます。

5 Windows Server 2003 ホストからの vCenter Server の移行における Inventory Service のインストー

ル (P. 123)Inventory Service SSL 証明書と構成データを Windows Server 2003 ホストから Inventory Service 5.5でサポートされているホストに移行したら、新しいホストに Inventory Service をインストールできま

す。

6 Windows Server 2003 ホストからの vCenter Server データの移行 (P. 124)Windows Server 2003 ホストから、vCenter Single Sign-On 5.5 がサポートされているホストへの移行

を行う場合、vCenter Server データベースと SSL 証明書も移行できます。

7 Windows Server 2003 ホストからの移行における vCenter Server のインストール (P. 125)vCenter Server SSL 証明書を Windows Server 2003 ホストから vCenter Server 5.5 がサポートしてい

るホストに移行すると、新しいホストに vCenter Server をインストールできます。

Windows Server 2003 ホストから vSphere 5.5 への移行における vCenter SingleSign-On のインストール

vCenter Server 5.5 は、vCenter Server の Windows Server 2003 ホストをサポートしていません。WindowsServer 2003 ホストから vCenter Server 5.5 をサポートしているホストに移行するときには、新しいホストに

vCenter Single Sign-On をインストールします。

この手順では vCenter Single Sign-On をスタンドアロン モードでインストールします。同じまたは異なる

サイトに複数のインスタンスとともに vCenter Single Sign-On をインストールするときは、『vSphere のイ

ンストールとセットアップ』を参照してください。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Single Sign-On のデプロイ モード (P. 40) を確認します。

n vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影響 (P. 38) を確認します。

n vCenter Server アップグレードの前提条件 (P. 54)を参照してください。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 カスタム インストールで、vCenter Single Sign-On を選択して インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 119

Page 120: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

4 vCenter Single Sign-On 用の HTTPS ポートを承諾または変更します。

5 スタンドアロン vCenter Single Sign-On サーバ のデプロイ モードを選択します。

6 vCenter Single Sign-On 管理者アカウントのパスワードを設定します。

これは、[email protected] ユーザーのパスワードです。vsphere.local は、vCenter SingleSign-On によって作成された新しいドメインです。インストール後、[email protected] とし

て vCenter Single Sign-On と vCenter Server にログインできます。

デフォルトでは、パスワードは 8 文字以上で、小文字、大文字、数字、特殊文字がそれぞれ 1 つ以上含

まれている必要があります。パスワード ポリシーの変更については、vSphere セキュリティ ドキュメン

トを参照してください。ASCII 以外の文字、セミコロン (;)、二重引用符 (")、一重引用符 (')、

サーカムフレックス (^) およびバックスラッシュ (\) はパスワードに使用できません。

7 vCenter Single Sign-On のサイト名を入力します。

vCenter Single Sign-On サイトの独自の名前を選択します。

8 インストール オプションを確認し、インストール をクリックします。

vCenter Single Sign-On がインストールされます。

vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード

vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロイを

管理できます。

以前のバージョンの vSphere Web Client がインストールされている場合、この手順では

vSphere Web Client をアップグレードします。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。vCenter Server インストーラのダウンロー

ド (P. 66) を参照してください。

n システムがインターネットに接続できることを確認します。

n システムが vSphere Web Client のソフトウェア要件を満たしていることを確認します。vSphere WebClient のソフトウェア要件 (P. 28) を参照してください。

n vSphere 製品をインストールまたはアップグレードする前に、vSphere ネットワークのすべてのマシン

の時計を同期します。vSphere ネットワーク上の時刻の同期 (P. 60) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On をインストールするか、または現在のバージョンにアップグレードします。

n vSphere Web Client と vCenter Server が同じ vCenter Single Sign-On サーバに登録されていることを

確認し、vSphere Web Client が vCenter Server インベントリに確実にアクセスできるようにします。

n vSphere Web Client のインストールまたはアンインストール前に、すべてのブラウザを閉じます。

n ACSII 以外の文字を含んでいないユーザー名を使用して、ホスト マシンに管理者グループのメンバー

としてログインします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

vSphere Upgrade

120 VMware, Inc.

Page 121: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

2 vSphere Web Client を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 デフォルトのインストール先フォルダを受け入れるか、変更 をクリックして別の場所を選択します。

インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感嘆符 (!)、ナンバー記

号 (#)、アット記号 (@)、パーセント記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。

8.3 形式の名前作成がホスト マシンで無効にされている場合、vSphere Web Client を 8.3 形式の省略名

を持たないディレクトリ、あるいは名前に空白を含むディレクトリにはインストールしないでくださ

い。この条件下では、vSphere Web Client がアクセス不能になります。

5 デフォルトのポート設定を受け入れるか、または変更します。

6 vCenter Single Sign-On に vSphere Web Client を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に管理者ユーザー用に入力したパスワードと同じにする必要

があります。Lookup Service URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで 7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。

vCenter Single Sign-On のインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用

します。

7 Intstall をクリックします。

8 次の操作のいずれかを行って、vSphere Web Client を起動します。

n 初めて vSphere Web Client を開始する場合は、サポートされているブラウザを開き、

https://vSphere_Web_Client_host_name_or_IP:9443/vsphere-client に移動します。

n 次のセッションで、Windows のスタート メニューから プログラム > VMware > VMwarevSphere Web Client > vSphere Web Client を選択して、vSphere Web Client を実行できます。

注意 vSphere Web Client のアップグレード後に初めてログインするとき、目的の場所に移動できません

でしたというエラー メッセージが表示される場合があります。このエラーは、アップグレード時に前の

バージョンからの vSphere Web Client セッションが開いたままのときに発生することがあります。こ

の場合は、ブラウザを更新し再度ログインしてください。

Windows Server 2003 ホストからの vSphere Web Client データの移行

Windows Server 2003 ホストから、バージョン 5.5 の vCenter Server でサポートされているホストに移行す

る場合は、一部の構成データも移行できます。

既存の vSphere Web Client のインストールから、新規ホスト マシンにデータを移行します。

注意 この手順のファイル パスでは、 vSphere Web Client

をデフォルトの場所にインストールすることを想定しています。異なる場所を使用する場合、パスを適宜調

整してください。

開始する前に

n 新規ホスト マシンがバージョン 5.5 の vSphere Web Client の要件を満たしていることを確認します。

第 2 章システム要件 (P. 17) を参照してください。

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37) のトピックを確認してください。

n 既存の vSphere Web Client ホスト マシンで VMware vSphere Web Client サービスが停止していること

を、Windows の [管理ツール] コントロール パネルの [サービス] で確認します。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 121

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手順

1 SerenityDB フォルダの内容を新規ホストの C:\ProgramData\VMware\vSphere Web Client\SerenityDB にコピーします。

バージョン 5.0.x のインストールの場合、このフォルダは C:\ProgramFiles\VMware\Infrastructure\vSphere Web Client\DMServer\SerenityDB にあります。

バージョン 5.1.x のインストールの場合、このフォルダは C:\Documents and Settings\AllUsers\Application Data\VMware\vSphere Web Client\SerenityDB にあります。

2 バージョン 5.1.x vSphere Web Client から移行する場合は、C:\Documents and Settings\All

Users\Application Data\VMware\vSphere Web Client\webclient.properties ファイルを新規ホストの

C:\ProgramData\VMware\vSphere Web Client\webclient.properties にコピーします。

5.1 より前のバージョンの vSphere には、webclient.properties ファイルが存在しません。

3 vSphere Web Client ssl フォルダを、新規ホストの C:\ProgramData\VMware\vSphere Web Client\ssl にコピーします。

バージョン 5.0.x のインストールの場合、このフォルダは C:\ProgramFiles\VMware\Infrastructure\vSphere Web Client\DMServer\config\ssl にあります。

バージョン 5.1.x のインストールの場合、このフォルダは C:\Documents and Settings\AllUsers\Application Data\VMware\vSphere Web Client\ssl にあります。

4 vSphere Web Client logs フォルダを、新規ホストの C:\ProgramData\VMware\vSphere WebClient\serviceability\logs にコピーします。

バージョン 5.0.x のインストールの場合、このフォルダは C:\ProgramFiles\VMware\Infrastructure\vSphere Web Client\DMServer\serviceability\logs にあります。

バージョン 5.1.x のインストールの場合、このフォルダは C:\Documents and Settings\AllUsers\Application Data\VMware\vSphere Web Client\Logs にあります。

5 vSphere Web Client eventlogs フォルダを、新規ホストの C:\ProgramData\VMware\vSphere WebClient\serviceability\eventlogs にコピーします。

バージョン 5.0.x のインストールの場合、このフォルダは C:\ProgramFiles\VMware\Infrastructure\vSphere Web Client\DMServer\serviceability\eventlogs にあります。

バージョン 5.1.x のインストールの場合、このフォルダは C:\Documents and Settings\AllUsers\Application Data\VMware\vSphere Web Client\serviceability\eventlogs にあります。

Windows Server 2003 ホストからの vCenter Inventory Service データの移行

Windows Server 2003 ホストから、vCenter Single Sign-On 5.5 がサポートされているホストへの移行を行う

場合、Inventory Service SSL 証明書と構成データも移行できます。

注意 このタスクの手順では、vCenter Server とコンポーネントをデフォルトの場所にインストールしてい

ることを前提にしています。異なる場所を使用する場合、パスを適宜調整してください。

開始する前に

n ホスト マシンが vCenter Server 5.5 の要件を満たしていることを確認してください。第 2 章システム要

件 (P. 17) を参照してください。

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37) のトピックを確認してください。

vSphere Upgrade

122 VMware, Inc.

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手順

1 VMware vCenter Inventory Service が実行中の場合は、停止してください。

a Windows スタート メニューから Windows 管理ツール > サービス を選択します。

b VMware vCenter Inventory Service を右クリックし、停止 をクリックします。

2 SSL 証明書をソース マシンの Inventory Service\ssl フォルダからコピーします。

バージョン 5.0.x インストールの場合、フォルダは C:\ProgramFiles\VMware\Infrastructure\Inventory Service\ssl にあります。

バージョン 5.1.x インストールの場合、フォルダは C:\Documents and Settings\All Users\ApplicationData\VMware\Infrastructure\Inventory Service\ssl にあります。

3 Inventory Service の新しいインスタンスをインストールするホストマシン上に次の SSL フォルダを作

成します: C:\ProgramData\VMware\Infrastructure\Inventory Service\ssl。

4 コピーした証明書をフォルダ C:\ProgramData\VMware\Infrastructure\Inventory Service\ssl に貼り

付けます。

5 すべてのデータ ファイルを Inventory Service\data フォルダからコピーします。

バージョン 5.0.x インストールの場合、フォルダは C:\ProgramFiles\VMware\Infrastructure\Inventory Service\data にあります。

バージョン 5.1.x インストールの場合、フォルダは C:\Documents and Settings\All Users\ApplicationData\VMware\Infrastructure\Inventory Service\data にあります。

6 Inventory Service の新しいインスタンスをインストールするホスト マシン上に次のデータ フォルダを

作成します: C:\Program Files\VMware\Infrastructure\Inventory Service\data。

7 コピーしたデータ ファイルをフォルダ C:\Program Files\VMware\Infrastructure\InventoryService\data に貼り付けます。

Windows Server 2003 ホストからの vCenter Server の移行における InventoryService のインストール

Inventory Service SSL 証明書と構成データを Windows Server 2003 ホストから Inventory Service 5.5 でサ

ポートされているホストに移行したら、新しいホストに Inventory Service をインストールできます。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n 新しいホスト マシンが vCenter Inventory Service バージョン 5.5 の要件を満たしていることを確認し

ます。第 2 章システム要件 (P. 17) を参照してください。

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37) のトピックを確認してください。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vCenter Inventory Service を選択して、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 123

Page 124: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

4 デフォルトのインストール フォルダを承諾または変更します。

インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感嘆符 (!)、ナンバー記

号 (#)、アット記号 (@)、パーセント記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。

5 Inventory Service ホスト マシンの完全修飾ドメイン名を入力します。

6 既存のデータベースを維持するか、新しい空のデータベースで置き換えるかを選択します。

7 Inventory Service のポート番号のデフォルト値を承諾または変更します。

8 vCenter Server で使用されるいくつかの Java サービス用にメモリを割り当てるため、vCenter Serverインベントリのサイズを選択します。

この設定により、VMware VirtualCenter Management Webservices (Tomcat)、インベントリ サービ

ス、および Profile-Driven Storage サービス用の 大 JVM ヒープ設定が決まります。使用環境内のホス

ト数が変更された場合は、インストール後にこの設定を調整できます。「vCenter Server のハードウェ

ア要件」のトピックにある推奨事項を参照してください。

9 vCenter Single Sign-On に Inventory Service を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じである必要があります。LookupService URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで

7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。vCenter Single Sign-Onのインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用します。

注意 vCenter Single Sign-On を vCenter Server Appliance にインストールした場合は、vCenter SingleSign-On 管理者ユーザーに root@localos を使用できます。この場合、パスワードは vCenter ServerAppliance の root パスワードとなります。Lookup Service URL の形式は

https://vCenter_Appliance_IP_or_host_name:{7444}/lookupservice/sdk となります。

10 証明書のインストール をクリックします。

11 インストール をクリックします。

Inventory Service は、Windows Server 2003 インストールから移行された SSL 証明書と構成データととも

にインストールされます。

Windows Server 2003 ホストからの vCenter Server データの移行

Windows Server 2003 ホストから、vCenter Single Sign-On 5.5 がサポートされているホストへの移行を行う

場合、vCenter Server データベースと SSL 証明書も移行できます。

注意 このタスクでは、既存の vCenter Server がカスタム データベースを使用していることを前提にして

います。このタスクの手順では、vCenter Server とコンポーネントをデフォルトの場所にインストールして

いることを前提にしています。異なる場所を使用する場合、パスを適宜調整してください。

開始する前に

n ホスト マシンが vCenter Server 5.5 の要件を満たしていることを確認してください。第 2 章システム要

件 (P. 17) を参照してください。

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37) のトピックを確認してください。

手順

1 ソース ホスト上の VMware VirtualCenter Server サービスが実行中の場合は、停止してください。

a Windows 管理ツール コントロール パネルで サービス をダブルクリックします。

b VMware VirtualCenter Server をクリックし、停止 を選択します。

vSphere Upgrade

124 VMware, Inc.

Page 125: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

2 SSL 証明書をソース マシンの VMware VirtualCenter\SSL フォルダからコピーします。

フォルダは C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\VMware\VMwareVirtualCenter\SSL にあります。

3 vCenter Server の新しいインスタンスをインストールするホストマシン上に次の SSL フォルダを作成

します: C:\ProgramData\VMware\VMwareVirtualCenter\SSL。

4 コピーした証明書をフォルダ C:\ProgramData\VMware\VMware VirtualCenter\SSL に貼り付けます。

5 レガシー vCenter Server データベースおよびデータベース ユーザーを参照する 64 ビットの DSN を作

成します。

Windows Server 2003 ホストからの移行における vCenter Server のインストール

vCenter Server SSL 証明書を Windows Server 2003 ホストから vCenter Server 5.5 がサポートしているホス

トに移行すると、新しいホストに vCenter Server をインストールできます。

ライセンス キーを入力しない場合、vCenter Server は評価モードになりますが、60 日の評価期間の間はす

べての機能を使用できます。インストール後は、ライセンス キーを入力すると vCenter Server をライセン

ス モードに変えることができます。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n 新しいホスト マシンが vCenter Inventory Service バージョン 5.5 の要件を満たしていることを確認し

ます。第 2 章システム要件 (P. 17) を参照してください。

n 第 3 章 vCenter Server へのアップグレードの準備 (P. 37) のトピックを確認してください。

n vCenter Server を C: 以外のドライブにインストールする場合は、C: ドライブに Microsoft WindowsInstaller の .msi ファイルをインストールするのに十分な領域があることを確認します。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vCenter Server を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 既存のサポートされているデータベースを使用 をクリックして使用可能な DSN のリストからレガシー

データベースを選択します。DSN のユーザー名とパスワードを入力します。

注意 アップグレードする必要がある古いバージョンのリポジトリを DSN が参照していることについ

て、警告が表示されることがあります。はい をクリックすると、インストーラによってデータベース

スキーマがアップグレードされ、データベースと旧バージョンの VirtualCenter との互換性がなくなり

ます。これは元に戻すことはできません。

5 インストーラにプロンプトが表示されたら、既存の vCenter Server データベースの JDBC URL を入力

します。

インストーラは、JDBC URL を vCenter Server データベース用に生成して検証します。生成された

JDBC URL を使用してデータベースへの接続に失敗した場合、インストーラは、JDBC URL を指定する

ように求めるメッセージを表示します。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 125

Page 126: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

6 アップグレードする必要がある古いバージョンのリポジトリを DSN が参照していることについて、警

告が表示された場合は、はい をクリックします。

インストーラがデータベース スキーマをアップグレードするため、データベースは以前の vCenterServer バージョンと互換性がなくなり、回復できません。

7 vCenter Server のインストール先システムにログインするときに使用するシステム管理者名とパスワー

ドを入力します。

インストール後は、vCenter Server にログインするためのユーザー名とパスワードが必要です。

[完全修飾ドメイン名] テキスト ボックスに、vCenter Server のインストール先のシステムの FQDN が表示されます。vCenter Server インストールで、FQDN が解決可能かどうかが確認されます。解決可

能でない場合は、次へ をクリックすると警告メッセージが表示されます。解決可能な FQDN にエント

リを変更します。IP アドレスでなく、FQDN を入力する必要があります。

8 スタンドアロン VMware vCenter Server インスタンスの作成 または リンク モードを使用して

Vmware vCenter グループに参加することにより情報を共有 を選択します。

リンク モード グループに参加すると、vSphere Web Client で複数の vCenter Server システムのデータ

を表示、検索、および管理できます。

注意 VirtualCenter または vCenter Server のデータベース スキーマをアップグレードしている場合

は、このオプションは表示されません。リンク モード グループには、インストール完了後に参加でき

ます。

9 グループに参加させる場合は、任意のリモート vCenter Server システムの完全修飾ドメイン名と

LDAP ポート番号を入力します。

10 vCenter Server に接続するためのポート番号を承諾または変更します。

11 (オプション) 使用可能な一時ポートの数を増やす を選択します。

12 vCenter Server で使用されるいくつかの Java サービス用にメモリを割り当てるため、vCenter Serverインベントリのサイズを選択します。

この設定により、VMware VirtualCenter Management Webservices (Tomcat)、インベントリ サービ

ス、および Profile-Driven Storage サービス用の 大 JVM ヒープ設定が決まります。使用環境内のホス

ト数が変更された場合は、インストール後にこの設定を調整できます。「vCenter Server のハードウェ

ア要件」のトピックにある推奨事項を参照してください。

13 vCenter Single Sign-On に vCenter Server を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じである必要があります。LookupService URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで

7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。vCenter Single Sign-Onのインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用します。

注意 vCenter Single Sign-On を vCenter Server Appliance にインストールした場合は、vCenter SingleSign-On 管理者ユーザーに root@localos を使用できます。この場合、パスワードは vCenter ServerAppliance の root パスワードとなります。Lookup Service URL の形式は

https://vCenter_Appliance_IP_or_host_name:{7444}/lookupservice/sdk となります。

14 証明書のインストールまたは上書きを求めるプロンプトが表示されたら、プロンプトに従います。

15 vCenter Server 管理者を vCenter Single Sign-On に登録し、管理者がグループの場合はチェック ボッ

クスを選択します。

ここで登録した管理者またはグループには、インストールしている vCenter Server インスタンスの管

理に必要な権限が付与されます。

vSphere Upgrade

126 VMware, Inc.

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16 Inventory Service の URL を入力します。

Inventory Service URL の形式は https://Inventory_Service_host_FQDN_or_IP:10443 となっており、ここ

で 10443 は Inventory Service HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。Inventory Service のイン

ストール時に別のポート番号を入力した場合は、ここにそのポート番号を使用します。

17 デフォルトのインストール先フォルダを受け入れるか、変更 をクリックして別の場所を選択します。

インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感嘆符 (!)、ナンバー記

号 (#)、アット記号 (@)、パーセント記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。

18 Intstall をクリックします。

選択したコンポーネントのインストール中は、複数のプログレス バーが表示されます。

19 終了 をクリックします。

vCenter Server が、Windows Server 2003 インストールから移行された SSL 証明書と vCenter Server データ

ベースとともにインストールされます。

次に進む前に

インストールの完了後は、vSphere Web Client を使用して vCenter Server に接続します。

インストール後に実行できるその他の操作については、第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後に

行う作業 (P. 137) にあるトピックを確認してください。

vCenter Single Sign-On インストールの失敗

Windows 環境では、vCenter Single Sign-On インストールがいくつかの理由で失敗することがあります。

問題

vCenter Single Sign-On インストールが Windows 環境で失敗します。

原因

インストールの失敗には複数の原因があります。

解決方法

1 すべてのインストール設定要件を満たしていることを確認します。

インストールが失敗したら、「####: Installation failed due to....」といったメッセージがインストーラ

に表示されます。

2 コマンド ラインで、次のコマンドを実行して、vCenter Single Sign-On サポート バンドルを収集しま

す。

C:\Windows\System32\cscript.exe "SSO Server\scripts\sso-support.wsf" /z

3 OK をクリックします。

4 %TEMP%\vminst.log にあるログを表示して、エラーおよび考えられる解決方法に関する詳細を確認しま

す。

ログの完全なリストについては、当社のナレッジ ベースの記事『2033430』を参照してください。

サービス パックによる vCenter Server の更新

VMware は、vCenter Server 5.x ソフトウェアおよびサードパーティ製コンポーネントを更新するサービス

パックを提供しています。

vCenter Server サービス パック リリースには、vCenter Server、Inventory Service、vCenter Single SignOn および Profile-Driven Storage Service に対する更新が含まれる可能性があります。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 127

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vCenter Server 5.x サービス パックは、VMware Web サイトからご利用いただけます。サービス パックの

更新プロセスでは、vCenter Server が必要とするファイルおよびレジストリ設定が更新され、更新中停止し

ている Windows サービスが再起動されます。

vCenter Server 5.5 からそれ以降の 5.5.x バージョン、たとえばバージョン 5.5.0 から 5.5 Update 1 にアップ

グレードする場合は、Simple Install を使用できません。このようなアップグレードを試みると、インス

トーラに次のメッセージが表示されます。「vCenter Package コンポーネントは既にインストールされてい

ます。残りのコンポーネントがあればすべて、左側の対応するリンクをクリックしてインストールしてくだ

さい。」これは、5.5.x バージョンの vCenter Server コンポーネントの一部が既にインストールされてお

り、個別のインストーラを使用して他のコンポーネントすべてのアップグレードを行う必要があることを示

しています。vCenter Server 5.5 からそれ移行の 5.5.x バージョンにアップグレードするには、vCenterSingle Sign-On、vSphere Web Client、vCenter Inventory Service、vCenter Server の個別のインストーラを

使用する必要があります。カスタム インストールを使用した、vCenter Server と必須コンポーネント

(バージョン 5.0.x およびそれ以前)のアップグレード (P. 76)を参照してください。

注意 vCenter Server 5.x サービス パックは、VMware Web サイトからご利用いただけます。サービス パッ

クの更新プロセスでは、vCenter Server が必要とするファイルおよびレジストリ設定が更新され、更新中停

止している Windows サービスが再起動されます。

ユーザー アカウント制御 (UAC) を有効にして Windows Server 2008 以降に更新をインストールするには、

管理者の権限が必要です。必ず、管理者レベルまで権限を上げてある管理者、または管理者グループのメン

バーとしてログインする必要があります。管理者グループの権限を Windows Server 2008 の 管理者レベル

に上げる (P. 128)を参照してください。

管理者グループの権限を Windows Server 2008 の 管理者レベルに上げる

ユーザー アカウント制御 (UAC) によって vCenter Server の更新を Windows Server 2008 以降にインストー

ルするには、管理者レベルの権限を持つユーザーにログインする必要があります。管理者グループ メン

バーの権限を管理者レベルに上げることができます。

あるいは、ユーザー アカウント制御パネルで UAC をオフにして、更新の完了後に再びオンにすることも

できます。このポリシー設定を変更するたびにコンピュータを再起動する必要があります。

手順

1 Administrative Tools 制御パネルで、ローカル セキュリティ ポリシー をダブルクリックします。

2 ローカル ポリシーの下で、セキュリティ オプションを選択します。

3 ユーザー アカウント制御: すべての管理者を管理者承認モードで実行する をダブルクリックします。

4 無効 を選択し、OK. をクリックします。

5 コンピュータを再起動します。

管理者グループのメンバー全員が更新をインストールできます。

次に進む前に

更新をインストールした後、再び [ユーザー アカウント制御: すべての管理者を管理者承認モードで実行

する] を有効化してコンピュータを再起動できます。

vSphere Upgrade

128 VMware, Inc.

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vCenter Server アプライアンスのアップグレードと更新

アプライアンスの新しいバージョンをデプロイして vCenter Server Appliance をアップグレードできます。

vCenter Server Appliance は、VMware.com リポジトリ、圧縮された更新バンドル、CD-ROM ドライブか

ら更新できます。

VMware vCenter Server アプライアンスのアップグレード

vCenter Server アプライアンスへのアップグレードでは、アプライアンスの新しいバージョンをデプロイ

し、既存の vCenter Server アプライアンスのネットワーク識別子をインポートできます。

注意 バージョン 5.0 から 5.5 へのアップグレードは、バージョン 5.1 から 5.5 へのアップグレードとは少し

異なります。バージョン 5.1 から 5.5 にアップグレードしている間は、ロール設定のオプションが使用でき

ません。

VMware の製品バージョンには、vSphere 5.5 など、2 桁の番号が振られます。たとえば 4.1 から 5.0 へ、ま

たは 5.1 から 5.5 へと数字が変わっているリリースは、ソフトウェアの大幅な変更を含んでおり、以前の

バージョンからのアップグレードが必要になります。変更が小さく、アップデートだけで済むリリースは、

vSphere 5.1 Update 1 のようにアップデート番号で示されます。

バージョン 5.1 からバージョン 5.1 Update 1 へなど、vCenter Server Appliance のアップデートに関して

は、VMware.com リポジトリからの VMware vCenter Server アプライアンスの更新 (P. 132)、圧縮された更

新バンドルからの VMware vCenter Server アプライアンスの更新 (P. 132)、および CD-ROM ドライブから

の VMware vCenter Server アプライアンスの更新 (P. 133) を参照してください。

vCenter Server Appliance のバージョン 5.0 Update 1 以降、5.1.x、および 5.5 では、vCenter ServerAppliance 5.0 で使用されていた IBM DB2 の代わりに、PostgreSQL が組み込みデータベース用に使用され

ます。バージョン 5.0 からバージョン 5.5 にアップグレードするときに、vCenter Server アプライアンスで

組み込みデータベースを使用する場合、組み込まれた IBM DB2 データベースが PostgreSQL データベース

に移行されます。既存のデータベースの構成状態が保存され、スキーマがアップグレードされて、vCenterServer Appliance 5.5 と互換性を持つようになります。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

vCenter Server Appliance のバージョン 5.5 は仮想ハードウェア バージョン 7 でデプロイされますが、これ

は ESXi の仮想マシンあたり 8 個の仮想 CPU をサポートしています。vCenter Server Appliance で管理する

ホストによっては、ESXi ホストをアップグレードし、vCenter Server Appliance のハードウェア バージョ

ンを更新してより多くの仮想 CPU をサポートできるようにしたい場合があります。

n ESXi 4.x は、仮想ハードウェアのバージョンは 7 まで、仮想マシンあたりの仮想 CPU は 8 個までサ

ポートします。

n ESXi 5.0.x は、仮想ハードウェアのバージョンは 8 まで、仮想マシンあたりの仮想 CPU は 32 個までサ

ポートします。

n ESXi 5.1.x は、仮想ハードウェアのバージョンは 9 まで、仮想マシンあたりの仮想 CPU は 64 個までサ

ポートします。

注意 vCenter Server Appliance をハードウェア バージョン 10 に更新する場合は、vSphere Client を使用し

てアプライアンスの仮想マシン設定を編集できません。これにより、管理用の vCenter Server Appliance が配置されているホストに vSphere Web Client を使用して直接接続できないため、vCenter Server Applianceの管理に問題が生じる可能性があります。vCenter Server Appliance をハードウェア バージョン 10 にアッ

プグレードしないでください。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 129

Page 130: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

仮想マシンの仮想ハードウェア バージョンを更新するには、『vSphere 仮想マシン管理』ドキュメントの仮

想マシン互換性レベルについての情報を参照してください。

注意 アップグレードにより、Microsoft Windows ホストで外部の vCenter Single Sign-On インスタンスを

使用するようにアプライアンスが再構成された場合、vCenter Single Sign-On ホストに名前が追加されてい

ないユーザーは、アップグレード後、root としてログインできなくなります。デフォルトでは、Windowsに root ユーザーは含まれません。

開始する前に

n vSphere ネットワーク上のすべてのマシンの時計が同期していることを確認します。vSphere ネット

ワーク上の時刻の同期 (P. 60) を参照してください。

n vCenter Server Appliance で vCenter Single Sign-On の外部インスタンスを使用している場合、アップ

グレード先の vCenter Server Appliance のバージョンと同じバージョンに Single Sign-On をアップグ

レードします。

n 既存の vCenter Server Appliance 用の vCenter Server SSL 証明書が適切に構成されていることを確認し

ます。当社のナレッジ ベースの記事 2057223 を参照してください。

n vCenter Server データベースをバックアップします。

n vCenter Server Appliance のスナップショットを作成します。

手順

1 vCenter Server アプライアンスの新しいバージョンをデプロイします。

新しいアプライアンスにはデフォルトのネットワーク構成が設定されており、vCenter Server サービス

の構成は解除され、無効になっています。新しいアプライアンスで NFS を構成する必要はありませ

ん。この構成は、アップグレード時に自動的にコピーされます。

2 新しいアプライアンスが、少なくとも古いアプライアンスと同じ容量の RAM と同じ数の CPU を備え

ていることを確認します。

3 古いアプライアンスにディスクを追加した場合、または古いアプライアンスの VMDK のサイズを増や

した場合は、少なくとも古いアプライアンスと同じディスク容量が確保されるように新しいアプライア

ンスを再構成します。

4 古いアプライアンスと新しいアプライアンスの両方に、それぞれ個別のブラウザ ウィンドウで接続し

ます。

5 新しいアプライアンスの vCenter Server セットアップ ウィザードで、エンド ユーザー使用許諾契約書

に同意します。

このウィザードは、初めてログインしたときに自動的に起動します。以降のログインでは手動で起動で

きます。手動で起動するには、スタートアップ ページの [ユーティリティ] セクションにある 起動 ボタ

ンをクリックします。

6 新しいアプライアンスの構成オプション パネルで、以前のバージョンからアップグレード を選択しま

す。

7 新しいアプライアンスで、次へ をクリックします。

8 バージョン 5.0.x からアップグレードする場合:古いアプライアンスの アップグレード タブで、アプ

ライアンス ロールとして ソース を選択し、ロールの設定 をクリックします。

9 新しいアプライアンスで、ローカル アプライアンス キーをコピーします。

vSphere Upgrade

130 VMware, Inc.

Page 131: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

10 前の手順でコピーしたキーを古いアプライアンスにインポートします。

n バージョン 5.0.x からアップグレードする場合:古いアプライアンスの アップグレード タブに移

動し、信頼の確立 サブタブに移動します。リモート アプライアンス キー フィールドにキーを貼り

付け、リモート キーのインポート をクリックします。

n バージョン 5.1.x からアップグレードする場合:古いアプライアンスの アップグレード キー ボッ

クスにキーを貼り付け、キーをインポートして vCenter Server を停止する をクリックします。

11 古いアプライアンスで、ローカル アプライアンス キーをコピーします。

12 新しいアプライアンスで、前の手順でコピーしたキーを アップグレード キー ボックスに貼り付け、次

へ をクリックします。

セットアップにより、古いアプライアンスの SSL 証明書のチェックが実行されます。問題が検出され

ると、セットアップ ウィザードによって、問題を説明するパネルが表示され、新しいアプライアンス

の新しい自己署名証明書を生成するオプションが提供されます。

13 現在の証明書を維持し、発生した問題を手動で修正する場合は、vCenter SSL 証明書を交換する

チェックボックスのチェックを外します。

バージョン 5.1.x のアプライアンスからアップグレードしている場合は、アップグレードされたアプラ

イアンスで既存の Single Sign-On 構成が使用されます。手順 15 に進みます。バージョン 5.0 のアプラ

イアンスからアップグレードしている場合は、ウィザードによって [SSO 設定]パネルが表示されま

す。

14 バージョン 5.0 のアプライアンスからアップグレードしている場合は、Single Sign-On の外部インスタ

ンスを使用するか、組み込まれているバージョンを使用するかを[SSO 設定]パネルで選択します。

外部 Single Sign-On インスタンスを選択する場合、外部 Single Sign-On のバージョンが 5.5 であるこ

とを確認するためのチェックが実行されます。バージョンが 5.5 より前の場合、エラー メッセージが表

示され、アップグレードは続行されません。

15 新しいアプライアンスで、次へ をクリックします。

16 ソース アプライアンスによって管理されたホストのリストを確認し、アップグレード前チェックを実

行するホストを選択します。

アップグレードに伴う問題が発生する可能性を 小限に抑えるには、すべてのホストに対して、あるい

は少なくとも も重要なホストに対してアップグレード前チェックを実行します。

17 ソース アプライアンス ホストのアップグレード前チェックを確認し、操作前にエラーを修正します。

18 ソース アプライアンスおよび外部データベースのバックアップまたはスナップショットを取ったこと

を確認し、次へ をクリックします。

新しいアプライアンスが古いアプライアンスをシャットダウンし、古いアプライアンスのネットワーク

ID を引き継ぎます。古いアプライアンスが動的なアドレス割り当てを使用するように構成された場

合、新しいアプライアンスも動的なアドレス割り当てを使用します。インポートが完了すると、新しい

vCenter Server アプライアンスが起動します。

19 アップグレードが完了したら、閉じる をクリックします。

vCenter Server アプライアンスがアップグレードされ、新しいアプライアンスが再起動します。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 131

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VMware.com リポジトリからの VMware vCenter Server アプライアンスの更新

vCenter Server アプライアンスは、VMware の新しいアップデートがリリースされた際に VMware.comWeb サイトの公開リポジトリからそれ自体を自動的に更新するよう設定できます。

内部のリポジトリにダウンロードした圧縮された更新バンドルから vCenter Server アプライアンスを更新

するには、圧縮された更新バンドルからの VMware vCenter Server アプライアンスの更新 (P. 132)を参照し

てください。アプライアンスの仮想 CD-ROM ドライブから VMware vCenter Server Appliance を更新する

には、CD-ROM ドライブからの VMware vCenter Server アプライアンスの更新 (P. 133)を参照してくださ

い。vCenter Server アプライアンスへのメジャー アップグレードについては、VMware vCenter Server アプライアンスのアップグレード (P. 129)を参照してください。

開始する前に

n vSphere ネットワーク上のすべてのマシンの時計が同期していることを確認します。vSphere ネット

ワーク上の時刻の同期 (P. 60) を参照してください。

n vCenter Server データベースをバックアップします。

手順

1 ポート 5480 で、管理 vCenter 仮想アプライアンス Web インターフェイスを開きます。

2 更新 タブで、設定 をクリックします。

3 (オプション) 自動更新 の下で、更新の有無を確認してインストールするよう vCenter Server アプライ

アンスを設定し、スケジュール設定します。

4 更新リポジトリ の下で、デフォルト リポジトリを使用 を選択します。

デフォルト リポジトリが正しい VMware.com URL に設定されます。

5 設定の保存 をクリックします。

6 Status をクリックします。

7 アクション の下で、更新を確認 または 更新をインストール をクリックします。

圧縮された更新バンドルからの VMware vCenter Server アプライアンスの更新

インターネット アクセスが制限されている場合は、VMware 公開リポジトリから更新する代わりに、更新

用の独自の内部リポジトリを設定できます。更新は、圧縮された更新バンドルとしてダウンロードできま

す。

VMware 公開リポジトリから vCenter Server Appliance を更新するには、VMware.com リポジトリからの

VMware vCenter Server アプライアンスの更新 (P. 132)を参照してください。アプライアンスの仮想 CD-ROM ドライブから vCenter Server Appliance を更新するには、CD-ROM ドライブからの VMware vCenterServer アプライアンスの更新 (P. 133)を参照してください。vCenter Server アプライアンスへのメジャー

アップグレードについては、VMware vCenter Server アプライアンスのアップグレード (P. 129)を参照して

ください。

開始する前に

n vSphere ネットワーク上のすべてのマシンの時刻が同期していることを確認します。vSphere ネット

ワーク上の時刻の同期 (P. 60)を参照してください。

n vCenter Server データベースをバックアップします。

n https://my.vmware.com/web/vmware/ で My VMware アカウントを作成します。

vSphere Upgrade

132 VMware, Inc.

Page 133: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

手順

1 VMware Web サイト (https://my.vmware.com/web/vmware/downloads) から、vCenter Server 更新ア

プライアンスの ZIP ファイルをダウンロードします。

VMware-vCenter-Server-Appliance-version_number-build_number-updaterepo.zip

2 選択した Web サーバで、ルートの下位にリポジトリ ディレクトリを作成します。たとえば、

vc_update_repo。

3 圧縮されたバンドルをそのリポジトリ ディレクトリに抽出します。

抽出されたファイルは、2 つのサブディレクトリ (manifest および package-pool) に格納されます。

4 ポート 5480 で、管理 vCenter 仮想アプライアンス Web インターフェイスを開きます。

5 更新 タブで、設定 をクリックします。

6 指定したリポジトリを使用を選択します。

7 「リポジトリの URL」に、作成したリポジトリの URL を入力します。

たとえば、リポジトリ ディレクトリが vc_update_repo の場合は、次のような URL になります:

http://Web サーバ名.your_company.com/vc_update_repo

8 設定の保存 をクリックします。

9 Status をクリックします。

10 アクション の下で、更新をインストール をクリックします。

更新がインストールされます。

CD-ROM ドライブからの VMware vCenter Server アプライアンスの更新

vCenter Server アプライアンスは、アプライアンスが仮想 CD-ROM ドライブから読み取る ISO ファイルか

ら更新できます。

内部のリポジトリにダウンロードした圧縮された更新バンドルから vCenter Server Appliance を更新するに

は、圧縮された更新バンドルからの VMware vCenter Server アプライアンスの更新 (P. 132)を参照してくだ

さい。VMware 公開リポジトリから vCenter Server Appliance を更新するには、VMware.com リポジトリ

からの VMware vCenter Server アプライアンスの更新 (P. 132)を参照してください。vCenter Server アプラ

イアンスへのメジャー アップグレードについては、VMware vCenter Server アプライアンスのアップグ

レード (P. 129)を参照してください。

開始する前に

n vSphere ネットワーク上のすべてのマシンの時刻が同期していることを確認します。vSphere ネット

ワーク上の時刻の同期 (P. 60)を参照してください。

n vCenter Server データベースをバックアップします。

n https://my.vmware.com/web/vmware/ で My VMware アカウントを作成します。

手順

1 VMware Web サイト (https://my.vmware.com/web/vmware/downloads) から、vCenter Server 更新ア

プライアンスの ISO イメージをダウンロードします。

VMware-vCenter-Server-Appliance-version_number-build_number-updaterepo.iso

2 vCenter Server Appliance CD-ROM ドライブを、ダウンロードした ISO ファイルに接続します。

3 ポート 5480 で、管理 vCenter 仮想アプライアンス Web インターフェイスを開きます。

4 更新 タブで、設定 をクリックします。

5 更新リポジトリ の下で、CD-ROM 更新を使用 を選択します。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 133

Page 134: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

6 設定の保存 をクリックします。

7 Status をクリックします。

8 アクション の下で、更新をインストール をクリックします。

vCenter Server の Java コンポーネントのインストールまたはアップグレードの個別実行

vCenter Server をインストールまたはアップグレードすると、必要な vCenter Server の Java コンポーネン

ト (JRE) がサイレントでインストールまたはアップグレードされます。vCenter Server の Java コンポー

ネントを個別にインストールまたはアップグレードすることもできます。

個別のインストーラを使用すると、JRE を vCenter Server リリースとは非同期にリリースされるバージョン

に更新またはアップグレードできます。JRE の以前のバージョンがシステムに存在する場合、この手順に

よって既存の JRE バージョンがアップグレードされます。

開始する前に

n Microsoft Windows Installer 3.0 以降がシステムにインストールされていることを確認します。

n VMware 製品のダウンロード ページ (http://www.vmware.com/support/) から vCenter Server イン

ストーラをダウンロードして zip アーカイブを展開します。

手順

1 Windows Explorer で、ファイル vCenter_Server_installation_directory/vJRE/VMware-jre.exe をダ

ブルクリックします。

VMware vCenter Server - Java コンポーネントのインストーラ ウィザードが開きます。

2 使用許諾契約に同意します。

3 デフォルトのインストール フォルダを承諾または変更します。

4 インストール をクリックします。

vCenter Server の Java コンポーネント (JRE) がインストールまたはアップグレードされます。

vCenter Server の tc Server のインストールまたはアップグレードの個別実行

vCenter Server をインストールまたはアップグレードすると、必要な vCenter Server コンポーネントの tcServer がサイレントでインストールまたはアップグレードされます。vCenter Server の tc Server は個別に

インストールまたはアップグレードすることもできます。

個別のインストーラを使用することにより、vCenter Server の tc Server を vCenter Server リリースとは別

にリリースされたバージョンに更新またはアップグレードできます。vCenter Server の tc Server の以前の

バージョンがシステムに存在する場合は、この手順により既存の vCenter Server tc Server バージョンを

アップグレードします。

開始する前に

n Microsoft Windows Installer 3.0 以降がシステムにインストールされていることを確認します。

n VMware 製品のダウンロード ページ (http://www.vmware.com/support/) から vCenter Server イン

ストーラをダウンロードして zip アーカイブを展開します。

vSphere Upgrade

134 VMware, Inc.

Page 135: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

手順

1 Windows Explorer で、ファイル vCenter_Server_installation_directory/vtcServer/VMware-tcserver.exe をダブルクリックします。

[VMware vCenter Server - tc Server インストーラ] ウィザードが開きます。

2 使用許諾契約に同意します。

3 デフォルトのインストール フォルダを承諾または変更します。

4 インストール をクリックします。

vCenter Server の tc Server がインストールまたはアップグレードされます。

VIMPatch での Java コンポーネントと vCenter Server tc Server の更新

VIMPatch ISO ファイルを使用すると、JRE サーバに応じて、すべての vCenter Server コンポーネントの

Java バージョンを個別に更新できます。このパッチを使用して vCenter Server tc Server をアップグレード

することもできます。

次の vCenter Server コンポーネントは Java に依存します。

n vCenter Single Sign-On

n vCenter Inventory Service

n vCenter Server

n vSphere Web Client

n vCenter Orchestrator

vCenter Server コンポーネントを再インストールせずにパッチを適用できます。パッチを使用して JRE とvCenter Server tc Server を更新します。

vCenter Server tc Server がシステムに存在し、各 vCenter Server コンポーネントがインストールされてい

る場合は、この手順で vCenter Server tc Server バージョンもアップグレードされます。

開始する前に

n 弊社のダウンロード ページ (https://my.vmware.com/web/vmware/downloads) から Java コンポーネン

ト パッチをダウンロードします。名前の形式は、VMware-VIMPatch-5.5.0-build_number-YYYYMMDD.iso

です。

n パッチを適用するとすべてのサービスが停止するため、vCenter Server コンポーネント操作を停止しま

す。

手順

1 vCenter Server コンポーネントがインストールされているシステムに、VMware-VIMPatch-5.5.0-

build_number-YYYYMMDD.iso をマウントします。

2 ISO_mount_directory/autorun.exe をダブルクリックします。

vCenter Server Java コンポーネントの更新ウィザードを開きます。

3 すべてをパッチ をクリックします。

パッチは、Java コンポーネントが 新かどうかをチェックし、必要に応じてサイレントでアップグ

レードします。

vCenter Server tc Server がシステムに存在する場合は、このサーバもアップグレードされます。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード

VMware, Inc. 135

Page 136: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

Tomcat サービスを停止できない場合の、vCenter Server アップグレードの失敗

インストーラが Tomcat サービスを停止できない場合、vCenter Server のアップグレードが失敗することが

あります。

問題

vCenter Server のインストーラがアップグレード中に Tomcat サービスを停止できない場合、VC Tomcat

サービスを削除できません という内容のエラー メッセージが表示されてアップグレードが失敗します。

Tomcat プロセスが使用するファイルがロックされている場合、アップグレード前に Tomcat サービスを手

動で停止しても、この問題が発生することがあります。

解決方法

1 Windows の スタート メニューで、設定 > コントロール パネル > 管理ツール > サービス を選択しま

す。

2 VMware VirtualCenter Server を右クリックし、手動を選択します。

3 VMware vCenter Management Webservices を右クリックし、手動を選択します。

4 アップグレード前に vCenter Server マシンを再起動します。

これにより、Tomcat プロセスが使用するファイルのロックが解除され、vCenter Server インストーラ

がアップグレードのために Tomcat サービスを停止できるようになります。

vCenter Server マシンを再起動してアップグレード プロセスを再開することもできますが、その場合は

vCenter Server データを上書きしないオプションを選択します。

vSphere Upgrade

136 VMware, Inc.

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vCenter Server をアップグレードした後に行う作業 5

vCenter Server へのアップグレード後は、アップグレード後のオプションと要件を検討してください。

n データベースのアップグレード ログを表示するには、%TEMP%\VCDatabaseUpgrade.log を開きます。

n vSphere Update Manager など、vCenter Server のそのインスタンスにリンクされている追加モジュー

ルをアップグレードします。

n ライセンス ポータルにアクセスするには、当社の Web サイトでアカウント ページにログインします。

ライセンス ポータルで、vCenter Server ライセンスをアップグレードします。vSphere Web Client を使用して、アップグレードしたライセンス キーを vCenter Server ホストに割り当てます。

n Oracle データベースでは、Oracle JDBC Driver(ojdbc14.jar または ojdbc5.jar)を [VMware vCenterServer]\tomcat\lib フォルダにコピーします。

n SQL Server データベースでは、アップグレードのバルク ログが有効な場合はアップグレードの完了後

に無効にします。

n 任意で、vCenter Server システムをリンク モード グループに参加させます。

n 任意で、vCenter Server インベントリの ESXi または ESX ホストを、vCenter Server のアップグレード

先のバージョンと同じバージョンにアップグレードまたは移行します。

n SSL 証明書のチェックが有効になっていない場合は、すべての vSphere HA クラスタに対してこれを有

効にします。SSL 証明書のチェックは、ホスト上の HA を構成するのに必要です。vCenter Server で管理 > vCenter Server 設定 > SSL 設定 > vCenter には検証済みのホスト SSL 証明書が必要です を選択

します。各ホストの SSL 証明書を確認するための手順に従い、OK をクリックします。必要に応じ

て、ホスト上の HA を再構成します。

この章では次のトピックについて説明します。

n vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード (P. 138)

n vSphere ESXi Dump Collector のインストールまたはアップグレード (P. 139)

n vSphere Syslog Collector のインストールまたはアップグレード (P. 141)

n vSphere Auto Deploy のインストールまたはアップグレード (P. 142)

n vSphere Authentication Proxy のインストールまたはアップグレード (P. 143)

n vCenter Inventory Service の IPv6 サポートの有効化 (P. 144)

n vCenter Server のリンク モードの考慮事項 (P. 144)

n vCenter Server のリンク モードの前提条件 (P. 145)

n vCenter Server へのアップグレード後のリンク モード グループへの参加 (P. 146)

n vCenter Server での VMware vCenter Server - tc Server 設定の構成 (P. 147)

VMware, Inc. 137

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n vCenter Server のアップグレード後の 大データベース接続数の設定 (P. 149)

vSphere Web Client のインストールまたはアップグレード

vSphere Web Client により、vCenter Server システムに接続し、ブラウザを使用して vSphere デプロイを

管理できます。

以前のバージョンの vSphere Web Client がインストールされている場合、この手順では

vSphere Web Client をアップグレードします。

注意 IP アドレスが IPv4 に準拠している場合のみ、vCenter Server 5.5 は vCenter Server と vCenter Serverコンポーネント間の IP アドレスによる接続をサポートします。IPv6 環境で vCenter Server システムに接続

するには、vCenter Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはホスト名を使用する必要があります。

ベスト プラクティスは、IP アドレス(DHCP によって割り当てられた場合に変わる可能性がある)の代わ

りに FQDN(すべてのケースで機能する)を使用することです。

開始する前に

n vCenter Server のインストーラをダウンロードします。vCenter Server インストーラのダウンロー

ド (P. 66) を参照してください。

n システムがインターネットに接続できることを確認します。

n システムが vSphere Web Client のソフトウェア要件を満たしていることを確認します。vSphere WebClient のソフトウェア要件 (P. 28) を参照してください。

n vSphere 製品をインストールまたはアップグレードする前に、vSphere ネットワークのすべてのマシン

の時計を同期します。vSphere ネットワーク上の時刻の同期 (P. 60) を参照してください。

n vCenter Single Sign-On をインストールするか、または現在のバージョンにアップグレードします。

n vSphere Web Client と vCenter Server が同じ vCenter Single Sign-On サーバに登録されていることを

確認し、vSphere Web Client が vCenter Server インベントリに確実にアクセスできるようにします。

n vSphere Web Client のインストールまたはアンインストール前に、すべてのブラウザを閉じます。

n ACSII 以外の文字を含んでいないユーザー名を使用して、ホスト マシンに管理者グループのメンバー

としてログインします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vSphere Web Client を選択し、インストール をクリックします。

3 インストール ウィザードに表示される指示に従って、インストーラの言語を選択し、エンド ユーザー

特許協約およびエンド ユーザー使用許諾契約に同意します。

4 デフォルトのインストール先フォルダを受け入れるか、変更 をクリックして別の場所を選択します。

インストール パスには、ASCII 以外の文字、コンマ (,)、ピリオド (.)、感嘆符 (!)、ナンバー記

号 (#)、アット記号 (@)、パーセント記号 (%) のいずれの文字も含むことはできません。

8.3 形式の名前作成がホスト マシンで無効にされている場合、vSphere Web Client を 8.3 形式の省略名

を持たないディレクトリ、あるいは名前に空白を含むディレクトリにはインストールしないでくださ

い。この条件下では、vSphere Web Client がアクセス不能になります。

5 デフォルトのポート設定を受け入れるか、または変更します。

vSphere Upgrade

138 VMware, Inc.

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6 vCenter Single Sign-On に vSphere Web Client を登録するための情報を入力します。

vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名は [email protected] であり、パスワードは

vCenter Single Sign-On のインストール時に管理者ユーザー用に入力したパスワードと同じにする必要

があります。Lookup Service URL の形式は https://SSO_host_FQDN_or_IP:7444/lookupservice/sdk となっており、ここで 7444 は vCenter Single Sign-On HTTPS ポート番号のデフォルト値を表します。

vCenter Single Sign-On のインストール時に入力したものと同じものを入力する必要があります。

vCenter Single Sign-On のインストール時に別のポート番号を入力した場合は、そのポート番号を使用

します。

7 Intstall をクリックします。

8 次の操作のいずれかを行って、vSphere Web Client を起動します。

n 初めて vSphere Web Client を開始する場合は、サポートされているブラウザを開き、

https://vSphere_Web_Client_host_name_or_IP:9443/vsphere-client に移動します。

n 次のセッションで、Windows のスタート メニューから プログラム > VMware > VMwarevSphere Web Client > vSphere Web Client を選択して、vSphere Web Client を実行できます。

注意 vSphere Web Client のアップグレード後に初めてログインするとき、目的の場所に移動できません

でしたというエラー メッセージが表示される場合があります。このエラーは、アップグレード時に前の

バージョンからの vSphere Web Client セッションが開いたままのときに発生することがあります。こ

の場合は、ブラウザを更新し再度ログインしてください。

vSphere Web Client ヘルプのローカル コピーのインストール

システムからインターネット アクセスを使用して vSphere Web Client にアクセスできない場合は、オンラ

イン ヘルプのローカル コピーをダウンロードしてデプロイできます。

デフォルトで vSphere Web Client は、Web 上のオンライン ヘルプにアクセスします。これによりクライア

ントは、 新版のヘルプの内容にアクセスできます。

ヘルプをローカルにダウンロードしてデプロイする場合、そのローカル コピーは新しいヘルプが Web 上で

公開されても更新されません。ローカル ヘルプをデプロイする場合は、更新がないかどうかダウンロード

元の情報を定期的に確認してください。

vSphere Web Client オンライン ヘルプのローカルでのダウンロードおよびデプロイ方法については、

http://kb.vmware.com/kb/2030344 を参照してください。

vSphere ESXi Dump Collector のインストールまたはアップグレード

システムに重大なエラーが発生した場合にディスクではなくネットワーク サーバに vmkernel メモリをダン

プするように、ESXi を構成できます。vSphere ESXi Dump Collector をインストールして、ネットワーク経

由でこれらのメモリ ダンプを収集します。

vvSphere ESXi Dump Collector の以前のバージョンがシステムにインストールされている場合、この手順

により vSphere ESXi Dump Collector が 新のバージョンにアップグレードされます。

注意 vCenter Server Appliance に vSphere ESXi Dump Collector がインストールされ、デフォルトで有効

化されます。これらの指示は、Windows ベースの導入環境に適用されます。

カーネル メモリをネットワーク サーバにダンプするように ESXi を構成する手順については、『vSphere のインストールとセットアップ』ドキュメントで、esxcli での vSphere ESXi Dump Collector の構成に関する

情報を参照してください。

Auto Deploy プロセスを使用して ESXi ホストが構成されているデータセンターでは、ESXi ホストがローカ

ルのストレージを持たない場合があり、vSphere ESXi Dump Collector が も有用です。また、重大な障害

が発生した場合に、vmkernel メモリ ダンプをリダイレクトできる追加の場所として、ローカル ストレージ

を持った ESXi ホストに vSphere Dump Collector をインストールすることも可能です。

第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後に行う作業

VMware, Inc. 139

Page 140: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

vSphere ESXi Dump Collector は、関連付けられた vCenter Server と同じマシン、または vCenter Server にネットワーク接続されている別のマシンにインストールできます。

vSphere ESXi Dump Collector サービスは、vCenter Server との通信用に IPv4 アドレスに拘束され、IPv6はサポートされません。vCenter Server は、IPv4 のみ、IPv4/IPv6 混合モード、または IPv6 のみのネット

ワーク環境内のホスト マシンにインストールできますが、vSphere Web Client 経由で vCenter Server に接

続するマシンでは、vSphere ESXi Dump Collector サービスが機能するために IPv4 アドレスを使用する必

要があります。

開始する前に

n 管理者権限があることを確認します。

n ホストのマシンに Windows Installer 3.0 以降があることを確認します。

n ホスト マシンに、サポートされているプロセッサおよびオペレーティング システムがあることを確認

します。vSphere ESXi Dump Collector は、vCenter Server と同じプロセッサとオペレーティング シス

テムをサポートします。vCenter Server のソフトウェア要件 (P. 27) および vCenter Server、vSphereWeb Client、vCenter Inventory Service、および vCenter Single Sign-On のハードウェア要件 (P. 21) を参照してください。

n ホスト マシンに有効な IPv4 アドレスがあることを確認します。IPv4 のみまたは IPv4/IPv6 混合モード

のネットワーク環境のマシンに vSphere ESXi Dump Collector をインストールすることができますが、

IPv6 のみの環境のマシンに vSphere ESXi Dump Collector をインストールすることはできません。

n Dump Collector リポジトリにネットワーク上の場所を使用している場合は、その場所がマウントされ

ていることを確認します。

次の情報を収集してインストールまたはアップグレードを完了します。

n デフォルトの場所を使用しない場合、vSphere ESXi Dump Collector をインストールする場所

n ダンプ ファイルを保存する vSphere ESXi Dump Collector リポジトリの場所

n (オプション) vSphere ESXi Dump Collector リポジトリの 大サイズ。指定されたネットワーク上の場

所には、少なくともそれに対応する空き容量が必要です。

n vSphere ESXi Dump Collector をスタンドアロン インスタンスとしてインストールするか、vCenterServer と統合するか。vCenter Server バージョン 5.0 以前のバージョンとの統合はサポートされていま

せん。

n vSphere ESXi Dump Collector を vCenter Server と統合する場合、vCenter Server のアドレスと認証情

報: IP アドレスまたは名前、HTTP ポート、ユーザー名、およびパスワード

n デフォルト設定を使用しない場合、vSphere ESXi Dump Collector サーバ ポート

n ネットワーク上で vSphere ESXi Dump Collector を識別するためのホスト名または IP アドレス

n vCenter Server の vSphere ESXi Dump Collector エクステンションの登録または更新を許可されたユー

ザの認証情報。

表 5‑1. 拡張機能権限

権限名 説明

拡張機能.拡張機能の登録 拡張機能(プラグイン)を登録できるようにします。

拡張機能.拡張機能の登録解除 拡張機能(プラグイン)を登録解除できるようにします。

拡張機能.拡張機能の更新 拡張機能(プラグイン)を更新できるようにします。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

vSphere Upgrade

140 VMware, Inc.

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2 vSphere ESXi Dump Collector を選択して、インストール をクリックします。

3 ウィザードの指示に従って、インストールまたはアップグレードを完了します。

vSphere Syslog Collector のインストールまたはアップグレード

vSphere Syslog Collector をインストールして、ESXi システム ログが、ローカル ディスクではなくネット

ワーク上のサーバに送信されるようにします。

vSphere Syslog Collector の以前のバージョンがシステムにインストールされている場合は、この手順によ

り vSphere Syslog Collector を 新バージョンにアップグレードします。

vSphere Syslog Collector は、関連する vCenter Server と同じマシン上か、vCenter Server にネットワーク

接続できる別のマシン上にインストールできます。 vSphere Syslog Collector サービスは、vCenter Serverとの通信用に IPv4 アドレスに拘束され、IPv6 はサポートされません。vCenter Server は、IPv4 のみ、

IPv4/IPv6 混合モード、または IPv6 のみのネットワーク環境内のホスト マシンにインストールできます

が、vSphere Web Client 経由で vCenter Server に接続するマシンでは、vSphere Syslog Collector サービス

が機能するために IPv4 アドレスを使用する必要があります。

重要 ログの収集でサポートされる ESXi ホストの 大数は 30 です。

開始する前に

n 管理者権限があることを確認します。

n ホストのマシンに Windows Installer 3.0 以降があることを確認します。

n ホスト マシンに、サポートされているプロセッサおよびオペレーティング システムがあることを確認

します。vSphere Syslog Collector は、vCenter Server と同じプロセッサおよびオペレーティング シス

テムをサポートします。vCenter Server のソフトウェア要件 (P. 27)および vCenter Server、vSphereWeb Client、vCenter Inventory Service、および vCenter Single Sign-On のハードウェア要件 (P. 21)を参照してください。

n vSphere Syslog Collector をスタンドアロンのインスタンスとしてインストールするか、vSphereSyslog Collector を vCenter Server と統合するかを判断します。vSphere Syslog Collector と、バージョ

ン 5.0 よりも前のバージョンの vCenter Server との統合はサポートされません。

n ホスト マシンに有効な IPv4 アドレスがあることを確認します。vSphere Syslog Collector は、ネット

ワーク環境が IPv4 のみのマシンまたは IPv4/IPv6 混合モードのマシンにインストールできますが、

IPv6 のみの環境内のマシンにはインストールできません。

次の情報を収集してインストールまたはアップグレードを完了します。

n vSphere Syslog Collector をインストールする場所 (デフォルトの場所を使用しない場合)。

n Syslog ファイルが格納される vSphere Syslog Collector リポジトリの場所。

n (オプション) vSphere Syslog Collector リポジトリの 大サイズ。指定されたネットワーク上の場所に

は、少なくともそれに対応する空き容量が必要です。

n (オプション) vSphere Syslog Collector ログを維持するローテーションの 大数。

n vSphere Syslog Collector を vCenter Server と統合する場合は、vCenter Server のアドレスおよび認証

情報 (IP アドレスまたは名前、HTTP ポート、ユーザー名、およびパスワード)。

n vSphere Syslog Collector サーバのポート (デフォルトの設定を使用しない場合) と、このポートに

TCP プロトコルおよび UDP プロトコルを使用するかどうか。

n vSphere Syslog Collector サーバの SSL ポート (デフォルトの設定を使用しない場合) と、このポート

に、セキュリティ保護された接続 (SSL) を使用するかどうか。

n vSphere Syslog Collector をネットワーク上で識別するためのホスト名または IP アドレス。

第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後に行う作業

VMware, Inc. 141

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手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vSphere Syslog Collector を選択して インストール をクリックします。

3 ウィザードの指示に従って、インストールまたはアップグレードを完了します。

vSphere Auto Deploy のインストールまたはアップグレード

vSphere Auto Deploy をインストールして、ESXi イメージを直接メモリに読み込んで物理ホストのプロビ

ジョニングおよびカスタマイズを行います。vCenter Server を使用すると、数百の ESXi ホストのプロビ

ジョニングおよび再プロビジョニングを効率的に行うことができます。

vSphere Auto Deploy の以前のバージョンがシステムにインストールされている場合は、この手順により

vSphere Auto Deploy を 新バージョンにアップグレードします。

vSphere Auto Deploy サーバは、vSphere Auto Deploy を使用する vCenter Server インスタンスごとにイン

ストールする必要があります。vSphere Auto Deploy は、バージョン 5.0 よりも前のバージョンの vCenterServer ではサポートされません。vCenter Server をアップグレードする際は、vSphere Auto Deploy もアッ

プグレードする必要があります。vSphere Auto Deploy は、対応する vCenter Server の同じバージョンでの

みサポートされます。

vSphere Auto Deploy は IPv4 および IPv6 の両方をサポートします。ただし、vSphere Auto Deploy はIPv4 のみをサポートする PXE 起動のインフラストラクチャを使用します。vSphere Auto Deploy は、IPv4と IPv6 の混在環境または IPv4 のみの環境で使用できますが、IPv6 のみの環境では使用できません。

開始する前に

n 管理者権限があることを確認します。

n ホストのマシンに Windows Installer 3.0 以降があることを確認します。

n ホストのマシンに、サポートされるプロセッサおよびオペレーティング システムがあることを確認し

ます。vSphere Auto Deploy は、vCenter Server と同じプロセッサおよびオペレーティング システムを

サポートします。

次の情報を収集してインストールまたはアップグレードを完了します。

n vSphere Auto Deploy をインストールする場所 (デフォルトの場所を使用しない場合)。

n vSphere Auto Deploy リポジトリの場所。リポジトリには、ネットワーク シェアを使用しないでくだ

さい。

n (オプション) vSphere Auto Deploy リポジトリの 大サイズ。ベスト プラクティスは、4 つのイメージ

プロファイルに十分な領域と、ある程度の余分な空き領域を確保するために、2GB を割り当てること

です。1 つのイメージ プロファイルにつき、約 350MB が必要です。使用するイメージ プロファイル数

を検討することで、vSphere Auto Deploy リポジトリ用にどの程度の領域を予約するかを決定します。

指定されたディスクには、少なくともそれに対応する空き容量が必要です。

n vSphere Auto Deploy の機能をインストールする vCenter Server のアドレスおよび認証情報 (IP アド

レスまたは名前、HTTP ポート、ユーザー名、およびパスワード)。

n vSphere Auto Deploy サーバのポート (デフォルトの設定を使用しない場合)。

n vSphere Auto Deploy をネットワーク上で識別するためのホスト名または IP アドレス。

手順

1 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

2 vSphere Auto Deploy を選択して、インストール をクリックします。

vSphere Upgrade

142 VMware, Inc.

Page 143: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

3 ウィザードの指示に従って、インストールまたはアップグレードを完了します。

vSphere Authentication Proxy のインストールまたはアップグレード

vSphere Authentication Proxy をインストールすると、Active Directory の認証情報を使用せずに ESXi ホス

トをドメインに参加させることができます。vSphere Authentication Proxy は、ホストの構成への ActiveDirectory の認証情報の保存を必要としないため、PXE ブートのホストや、Auto Deploy を使用してプロビ

ジョニングされるホストのセキュリティを強化します。

お使いのシステムに vSphere Authentication Proxy の以前のバージョンがインストールされている場合、こ

の手順を実行することで vSphere Authentication Proxy が 新のバージョンにアップグレードされます。

vSphere Authentication Proxy は、関連する vCenter Server と同じマシン上か、vCenter Server にネット

ワーク接続できる別のマシン上にインストールできます。vSphere Authentication Proxy は、バージョン

5.0 よりも前のバージョンの vCenter Server ではサポートされません。

vSphere Authentication Proxy サービスは、vCenter Server との通信のために IPv4 アドレスに拘束され、

IPv6 はサポートされません。vCenter Server は、IPv4 のみ、IPv4/IPv6 混合モード、または IPv6 のみの

ネットワーク環境内のホスト マシンにインストールできますが、vSphere Web Client 経由で vCenterServer に接続するマシンでは、vSphere Authentication Proxy サービスが機能するために IPv4 アドレスを

使用する必要があります。

開始する前に

n vSphere Auto Deploy をインストールします。vSphere Auto Deploy のインストールまたはアップグ

レード (P. 142)を参照してください。

n 管理者権限があることを確認します。

n ホストのマシンに Windows Installer 3.0 以降があることを確認します。

n ホスト マシンに、サポートされているプロセッサがあることを確認します。vSphere AuthenticationProxy は、vCenter Server と同じプロセッサをサポートします。 vCenter Server、vSphere WebClient、vCenter Inventory Service、および vCenter Single Sign-On のハードウェア要件 (P. 21)を参照

してください。

n ホスト マシンに Windows Server 2008 R2 が搭載されていることを確認します。IIS 8.x に問題があるた

め、Windows Server 2012 が搭載された vSphere Authentication Proxy はインストールできません。

n ホスト マシンに有効な IPv4 アドレスがあることを確認します。vSphere Authentication Proxy は、

ネットワーク環境が IPv4 のみのマシンまたは IPv4/IPv6 混合モードのマシンにインストールできます

が、IPv6 のみの環境内のマシンにはインストールできません。

n vSphere Authentication Proxy を Windows Server 2008 R2 ホスト マシンにインストールする場合は、

support.microsoft.com Web サイトにある Windows のナレッジベースの記事 981506 で説明されてい

る、Windows のホットフィックスをダウンロードしてインストールします。このホットフィックスが

インストールされていないと、vSphere Authentication Proxy Adapter の初期化に失敗します。この問

題が発生すると、「Failed to bind CAM website with CTL」および「Failed to initialize

CAMAdapter」に類似したエラー メッセージが camadapter.log に表示されます。

次の情報を収集してインストールまたはアップグレードを完了します。

n vSphere Authentication Proxy をインストールする場所 (デフォルトの場所を使用しない場合)。

n vSphere Authentication Proxy が接続する vCenter Server のアドレスおよび認証情報:IP アドレスまた

は名前、HTTP ポート、ユーザー名、およびパスワード。

n vSphere Authentication Proxy をネットワーク上で識別するためのホスト名または IP アドレス。

手順

1 vSphere 認証プロキシ サービスをインストールするホスト マシンに .NET Framework 3.5 をインス

トールします。

第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後に行う作業

VMware, Inc. 143

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2 vSphere Auto Deploy をインストールします。

vSphere 認証プロキシ サービスと同じホスト マシンに Auto Deploy をインストールする必要はありま

せん。

3 認証プロキシ サービスをインストールするホスト マシンをドメインに追加します。

4 ドメイン管理者のアカウントを使用して、ホスト マシンにログインします。

5 ソフトウェアのインストール ディレクトリで autorun.exe ファイルをダブルクリックし、インストー

ラーを起動します。

6 vSphere 認証プロキシ を選択し、インストール をクリックします。

7 ウィザードの指示に従って、インストールまたはアップグレードを完了します。

インストール中、認証サービスにより、Auto Deploy が登録されている vCenter Server インスタンス

が登録されます。

vSphere 認証プロキシ サービスのインストール時、インストーラにより、認証プロキシ サービスを実行す

るために適切な権限のあるドメイン アカウントが作成されます。アカウント名は接頭辞 CAM- で始まり、32文字で構成されます。また、ランダムに生成されたパスワードが関連付けられます。パスワードは、期限な

しで設定されます。アカウントの設定は変更しないでください。

次に進む前に

vSphere Authentication Proxy を使用してドメインに参加するように ESXi を構成します。『vSphere セキュ

リティ』ドキュメントを参照してください。

vCenter Inventory Service の IPv6 サポートの有効化

デフォルトでは、vCenter Inventory Service は、IPv6 インターフェイスでのバインドをサポートしていま

せん。vCenter Server をインストールする場合、vCenter Inventory Service はデフォルトで IPv4 のみをサ

ポートします。Inventory Service の dataservice.properties ファイルを変更することで、vCenterInventory Service での IPv6 サポートを有効にできます。

手順

1 vCenter Inventory Service を停止します。

a 管理ツール コントロール パネルからサービスを選択します。

b vCenter Inventory Service を右クリックし、停止を選択します。

2 テキスト エディタで、次のファイルを開きます:

Inventory_Service_installation_directory/lib/server/config/dataservice.properties

3 dataservice.nio.enabled = true 行を dataservice.nio.enabled = false に変更します。

4 vCenter Inventory Service を再起動します。

vCenter Inventory Service の IPv6 サポートが有効になりました。

vCenter Server のリンク モードの考慮事項

リンク モード グループを構成する前に、いくつかの課題について考慮します。

リンク モード グループを構成する前に、次の課題を考慮します。

n バージョン 5.x の vCenter Server がリンク モード グループの一部である場合、アップグレードしても

グループから除外されません。5 以前の vCenter Server がリンク モード グループの一部である場合、

アップグレードするとグループから除外されます。vCenter Server は、バージョン 5.0 およびそれより

以前のバージョンの vCenter Server の両方を含むリンク モード グループはサポートしていません。同

vSphere Upgrade

144 VMware, Inc.

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様に、vCenter Server は、異なる 5.x バージョンの vCenter Server または異なるバージョンの vCenterSingle Sign-On を含むリンク モード グループをサポートしていません。リンク モード グループのすべ

ての 5.x vCenter Server および vCenter Single Sign-On インスタンスを同じ 5.x バージョンにアップグ

レードすると再び参加できます。

n vCenter Server のユーザーは、それぞれ有効な権限を持っている vCenter Server インスタンスを表示で

きます。

n vCenter Server リンク モード グループを設定するときは、 初の vCenter Server をスタンドアロン インスタンスとしてインストールする必要があります。これは、参加させるリモート vCenter Server マシンがまだないからです。以降、vCenter Server インスタンスは、 初の vCenter Server インスタンス

またはリンク モード グループに参加している別の vCenter Server インスタンスに参加できます。

n ドメインに含まれないスタンドアロン インスタンスに vCenter Server を参加させる場合は、スタンド

アロン インスタンスをドメインに追加し、管理者としてドメイン ユーザーを追加する必要がありま

す。

n リンク モード グループ内の vCenter Server インスタンスに、同じドメイン ユーザーでログインする必

要はありません。インスタンスは、異なるドメイン アカウントで実行できます。デフォルトでは、イ

ンスタンスは実行されるマシンの LocalSystem アカウントとして実行されるため、アカウントがそれ

ぞれ異なります。

n vCenter Server のインストール中に、vCenter Server のリモート インスタンスの IP アドレスを入力し

た場合、インストーラによって完全修飾ドメイン名に変換されます。

n 注意 リンク モード グループの複数のメンバーに vCenter Server をアンインストールおよび再インス

トールする必要がある場合、一度に 1 つの vCenter Server について行ってください。リンク モードの

複数の vCenter Server に対して同時にアンインストール、再インストールすることはサポートされて

いません。実行した場合、vCenter Server が vCenter Inventory Service に接続できなくなる恐れがあり

ます。リンク モードの複数の vCenter Server に対して同時にアンインストールしたり再インストール

したりする必要がある場合は、まず、リンク モード グループから分離し、再インストールが完了して

から再びリンク モード グループに参加させます。

vCenter Server のリンク モードの前提条件

vCenter Server システムをリンク モード グループに参加させる準備をします。

vCenter Server をリンク モード グループに参加させる前に、vCenter Server のリンク モードの考慮事

項 (P. 144) を確認してください。

スタンドアロンの vCenter Server システムに対するすべての要件は、リンク モード システムに適用されま

す。

リンク モード グループのメンバーである各 vCenter Server システムには、次の要件が適用されます。

n vCenter Server は、バージョン 5.x の vCenter Server とバージョン 5.0 より前の vCenter Server の両方

を含むリンク モード グループをサポートしていません。同様に、vCenter Server は、異なる 5.x バー

ジョンの vCenter Server または異なるバージョンの vCenter Single Sign-On を含むリンク モード グループをサポートしていません。リンク モード グループのすべての 5.x vCenter Server および vCenterSingle Sign-On インスタンスを同じ 5.x バージョンにアップグレードすると再び参加できます。

n リンク モード グループ内のすべての vCenter Server は、必ず同一の vCenter Single Sign-On サーバに

登録してください。

n vCenter Server をリンク モードの別の vCenter Server に参加させるには、参加処理を行うログイン中

のユーザーが各 vCenter Server の vCenter Server データベースにアクセスできる必要があります。

n vCenter Server インスタンスをリンク モード グループに参加させるときは、vCenter Server がインス

トールされているマシンとリンク モード グループのターゲット マシンの両方のシステム管理者である

ドメイン ユーザーがインストーラを実行する必要があります。

第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後に行う作業

VMware, Inc. 145

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n vCenter Server インスタンスをリンク モード グループに参加させるときに、ユーザー アカウント制御

(UAC) がマシンで有効になっている場合、参加操作を行うには 管理者として実行 オプションを使

用して権限を上げる必要があります。これは、ログインしているユーザーがドメイン管理者ユーザーで

ある場合でも適用されます。

n リンク モード グループに参加するためには、vCenter Server は評価モードであるか、または Standardエディションとしてライセンスされている必要があります。vCenter Server Foundation エディション

および vCenter Server Essentials エディションはリンク モードをサポートしていません。

n リンク モードのレプリケーション機能を実行するには、DNS を使用する必要があること。

n ドメインに双方向の信頼関係がある場合は、リンク モード グループ内の vCenter Server インスタンス

が異なるドメインに含まれていてもかまいません。各ドメインは、vCenter Server インスタンスがイン

ストールされているほかのドメインと信頼関係にある必要があります。

n すべての vCenter Server インスタンスにネットワーク時刻同期があること。vCenter Server のインス

トーラーは、マシン クロックが 5 分を超えてずれていないか検証します。vSphere ネットワーク上の

時刻の同期 (P. 60) を参照してください。

vCenter Server へのアップグレード後のリンク モード グループへの参加

vCenter Server 5.5 にアップグレードしたあと、システムをリンク モード グループに参加させることができ

ます。リンク モード グループでは、グループ内の vCenter Server の任意のシングル インスタンスにログイ

ンして、グループ内のすべての vCenter Server システムのインベントリを表示および管理できます。

開始する前に

vCenter Server のリンク モードの前提条件 (P. 145) を参照してください。

注意 vCenter Server は、バージョン 5.x の vCenter Server とバージョン 5.0 より前の vCenter Server の両

方を含むリンク モード グループをサポートしていません。同様に、vCenter Server は、異なる 5.x バー

ジョンの vCenter Server または異なるバージョンの vCenter Single Sign-On を含むリンク モード グループ

をサポートしていません。リンク モード グループのすべての 5.x vCenter Server および vCenter SingleSign-On インスタンスを同じ 5.x バージョンにアップグレードすると再び参加できます。

手順

1 スタート メニューで、すべてのプログラム > VMware > vCenter Server リンク モードの構成 を選択し

ます。

2 次へ をクリックします。

3 リンク モードの構成を変更 を選択し、次へ をクリックします。

4 vCenter Server インスタンスを既存のリンク モード グループかその他のインスタンスに参加させます

をクリックし、次へ をクリックします。

5 グループの既存のメンバーである、または新しいメンバーにする、任意のリモート vCenter Server のサーバ名と LDAP ポート番号を入力し、次へ をクリックします。

IP アドレスを入力すると、インストーラによって完全修飾ドメイン名に変換されます。

vSphere Upgrade

146 VMware, Inc.

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6 vCenter Server インストーラがロールの競合を検出した場合は、競合を解決する方法を選択します。

競合が発生するのは、参加システムとリンク モード グループのそれぞれに、異なる権限のロールが同

じ名前で存在する場合です。

オプション 説明

はい、VMware vCenter Server に競

合を解決させます

次へ をクリックします。

参加システム上のロール名を vcenter_namerole_name に変更します。

vcenter_name はリンク モード グループに参加している vCenter Server システムの名前、role_name は元のロールの名前です。

いいえ、手動で競合を解決します 競合を手動で解決する方法は次のとおりです。

a vSphere Web Client を使用して、システム管理者権限でリンク モード

グループに参加している vCenter Server システムにログインします。

b 競合しているロールの名前を変更します。

c vSphere Web Client セッションを終了し、vCenter Server のインス

トーラに戻ります。

d 戻る をクリックし、次へ をクリックします。

競合が発生することなく、インストールが続行されます。

7 終了 をクリックします。

vCenter Server を再起動します。インベントリのサイズによって、リンク モードの変更が完了するま

で数秒から数分かかる場合があります。

vCenter Server インスタンスがリンク モード グループに追加されます。1 台のマシンで変更されたグロー

バル データ (ユーザー ロールなど) がほかのマシンで認識できるようになるまでに数秒間かかる場合があ

ります。この遅延は通常は 15 秒以内です。vCenter Server の新しいインスタンスが既存のインスタンスで

認識されて発行されるまでには、数分間かかる場合があります。これは、グループ メンバーがグローバル

データをそれほど頻繁に読み取らないためです。

リンク モード グループを作成すると、vCenter Server の任意のインスタンス 1 つにログインして、グルー

プ内のすべての vCenter Server のインベントリを表示および管理できます。

次に進む前に

リンク モード グループの詳細については、『vCenter Server およびホスト管理』を参照してください。

vCenter Server での VMware vCenter Server - tc Server 設定の構成

vCenter Server 5.1 以降では、Windows ユーザー インターフェイスから VMware Tomcat Server 設定を構

成できなくなりました。 vCenter Server 5.1 以降では、Apache Tomcat 7 のエンタープライズ バージョンで

ある VMware vCenter Server - tc Server が使用されます。 Tomcat バージョン 7 では、Windows ユーザー

インターフェイスでコントロール パネルが表示されません。代わりに、構成ファイルを手動で編集して

Tomcat を構成します。

vCenter Server、vCenter Inventory Service、および Profile-Driven Storage サービス用の 大 JVM ヒープ

サイズを調整できます。推奨される JVM ヒープ サイズについては、vCenter Server、vSphere WebClient、vCenter Inventory Service、および vCenter Single Sign-On のハードウェア要件 (P. 21) を参照して

ください。

Java オプションの設定は、次のファイルに保存されています。

n vCenter Server。 インストール ディレクトリ\VMware\Infrastructure\tomcat\conf\wrapper.conf

n vCenter Inventory Service。 インストール ディレクトリ\VMware\Infrastructure\Inventory

Service\conf\wrapper.conf

n Profile-Driven Storage サービス。 インストール ディレクトリ\VMware\Infrastructure\Profile-Driven

Storage\conf\wrapper.conf

第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後に行う作業

VMware, Inc. 147

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n vSphere Web Client。インストール ディレクト

リ\VMware\vSphereWebClient\server\bin\service\conf\wrapper.conf

表 5‑2. wrapper.conf ファイルの Inventory Service および Profile-Driven Storage サービスの 大 JVM ヒープ サイズ設定

Java オプション 設定とデフォルト値

maxmemoryサイズ

大 JVM ヒープ サイズ (メガバイト)。この設定によっ

て、Java ヒープの 大サイズが制御されます。このパラ

メータを調整すると、ガベージ コレクションのオーバー

ヘッドを縮小して、サーバの応答時間とスループットを向

上させることができます。一部のアプリケーションに対し

ては、このオプションのデフォルト設定は低すぎるため、

マイナーなガベージ コレクションの数が多くなります。

Inventory Service: wrapper.java.maxmemory=2048Profile-Driven Storage サービス:

wrapper.java.maxmemory=1024

vSphere Web Client: 大規模なデプロイでは、このオプショ

ンを wrapper.java.maxmemory=2048 に設定することが

必要になる場合もあります。

ping.timeoutduration vSphere Web Client: 大規模なデプロイでは、このオプショ

ンを wrapper.ping.timeout=120 に設定することが必要

になる場合もあります。

vCenter Server のセキュリティとポートの設定は、次のファイルに保存されています。

n インストール ディレクトリ\VMware\Infrastructure\tomcat\conf\server.xml

n インストール ディレクトリ\VMware\Infrastructure\tomcat\conf\catalina.properties

表 5‑3. server.xml および catalina.properties ファイルの vCenter Server のポートとセキュリティの設定

vCenter Server のポートまたはセキュリティの設定 設定とデフォルト値

ベースのシャットダウン ポート base.shutdown.port=8003

ベースの JMX ポート

com.springsource.tcserver.serviceability.rmi.JmxSocketListener クラスによって実装されるリスナーは tc Server に対

して固有です。このリスナーによって、tc Server の JMX管理が有効になり、また、このリスナーは tc Server のイン

スタンスを管理するために AMS 管理コンソールが使用す

る JMX 構成です。このポート属性は、AMS などの管理製

品が接続する JMX サーバのポートを指定します。デフォ

ルトの catalina.properties ファイルでは、変数 ${jmx.port} が 6969 に設定されます。このバインド属性は

JMX サーバのホストを指定します。デフォルトでは、この

属性は localhost (127.0.0.1) に設定されています。

デフォルト設定の -1 ではポートが無効になります。

base.jmx.port=-1

Web サービス HTTPS bio-vmssl.http.port=8080

Web サービス HTTPS bio-vmssl.https.port=8443

SSL 証明書 bio-vmssl.keyFile.name=C:\ProgramData\VMware\VMwareVirtualCenter\SSL\rui.pfx

SSL 証明書のパスワード bio-vmssl.SSL.password=testpassword

AJP ポート bio-vmssl.ajp.port=8009

『Getting Started with vFabric tc Server』 および 『vFabric tc Server Administration』(https://www.vmware.com/support/pubs/vfabric-tcserver.html) を参照してください。

[管理ツール] コントロール パネルの [サービス] で、vCenter Server の Windows サービスを管理できます。

vCenter Server の Windows サービスは、VMware VirtualCenter Management Webservices として表示され

ます。

vSphere Upgrade

148 VMware, Inc.

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vCenter Server のアップグレード後の 大データベース接続数の設定

vCenter Server はデフォルトで 大 50 個のデータベース接続を同時に確立します。前のバージョンの

vCenter Server でこの値を 50 未満に構成したあとで vCenter Server 5.x へのアップグレードを実行した場

合、アップグレードではデフォルト設定の 50 がリストアされます。前のバージョンの vCenter Server でこ

の値を 50 より上に設定した場合は、システム上で vCenter Server 5.x へのアップグレード後もその値が維

持されます。デフォルト以外の設定を再構成できます。

vCenter Server で多数の処理が実行されることが頻繁にあり、パフォーマンスを重視する場合は、データ

ベース接続の数を増やすことができます。データベースが共有されていて、データベースへの接続にコスト

がかかる場合は、この数値の減少を検討してください。システムでこれらの問題がない場合は、この値を変

更しません。

この作業は、データベースの認証を構成する前に行います。認証の構成については、データベースのドキュ

メントを参照してください。

手順

1 vSphere Web Client から vCenter Server に接続します。

2 インベントリで vCenter Server を選択します。

3 管理 タブをクリックします。

4 設定 を選択します。

5 全般 を選択します。

6 Edit をクリックします。

7 データベース を選択します。

8 必要に応じて 大接続数 の値を変更します。

9 OK をクリックします。

10 vCenter Server を再起動します。

新しいデータベース設定が有効になります。

第 5 章 vCenter Server をアップグレードした後に行う作業

VMware, Inc. 149

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vSphere Upgrade

150 VMware, Inc.

Page 151: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

Update Manager のアップグレード 664 ビット オペレーティング システムにインストールされている Update Manager バージョン 4.x、Update Manager 5.0 および Update Manager 5.1 から Update Manager 5.5 へのアップグレードが可能で

す。Update Manager 1.0 Update 6 とそれ以前、および 32 ビット プラットフォームにインストールされて

いる Update Manager システムからの直接アップグレードはサポートされていません。

Update Manager の以前のバージョンを 32 ビット プラットフォームで実行している場合は、

Update Manager 5.5 へのインプレース アップグレードを実行できません。Update Manager 5.0 インストー

ル メディアに同梱されているデータ移行ツールを使用して、Update Manager システムを 32 ビット オペ

レーティング システムから 64 ビット オペレーティング システムの Update Manager 5.0 へ移動してから、

バージョン 5.0 からバージョン 5.5 へのインプレース アップグレードを実行する必要があります。データ移

行ツールの使用方法の詳細については、Update Manager 5.0 に関する『VMware vSphere Update Manager のインストールと管理』ドキュメントを参照してください。

Update Manager をアップグレードするときに、インストール パスとパッチのダウンロード場所を変更す

ることはできません。これらのパラメータを変更するには、アップグレードではなく、新しいバージョンの

Update Manager をインストールする必要があります。

以前のバージョンの Update Manager は 512 ビットのキーと自己署名証明書を使用しますが、これらは

アップグレード時に置き換えられません。よりセキュリティの高い 2048 ビットのキーが必要な場合は、

Update Manager 5.5 を新規インストールするか、Update Manager Utility を使用して既存の証明書を置き

換えます。

仮想マシン パッチ スキャンや修正のスケジュール設定タスクは、アップグレード時に削除されません。

アップグレードの終了後、以前のリリースのスケジュール設定スキャン タスクを編集して削除できます。

既存のスケジュール設定修正タスクは削除できますが、編集はできません。

仮想マシンのパッチ ベースラインはアップグレード中に削除されます。これらのベースラインを含んだ既

存のスケジュール設定タスクは正常に実行され、仮想マシンのパッチ ベースラインを使用するスキャンお

よび修正操作のみ無視されます。

Update Manager データベースは、Update Manager のアップグレード時にアップグレードする必要があり

ます。アップグレード時に、データベース内の既存のデータを残すか、置き換えるかを選択できます。

Update Manager をインストールまたはアップグレードすると、Update Manager で必要な Java コンポーネ

ント (JRE) がシステムにサイレントでインストールまたはアップグレードされます。Update Manager5.5 Update 1 からは、Java コンポーネントを Update Manager リリースとは非同期的にリリースされるバー

ジョンに個別にアップグレードできます。

この章では次のトピックについて説明します。

n Update Manager サーバのアップグレード (P. 152)

n Update Manager Client プラグインのアップグレード (P. 153)

VMware, Inc. 151

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Update Manager サーバのアップグレード

64 ビットのマシンにインストールされている Update Manager のインスタンスをアップグレードするに

は、まず vCenter Server を互換性のあるバージョンにアップグレードする必要があります。

Update Manager 5.5 リリースでは、Update Manager 1.0 Update 6、Update Manager 4.x、Update Manager 5.0、および Update Manager 5.1 からのアップグレードが可能です。

開始する前に

n データベース ユーザーに必要な権限セットを必ず付与します。『VMware vSphere Update Manager イン

ストールおよび管理』の「Update Manager データベースの準備」の章を参照してください。

n Update Manager サービスを停止し、Update Manager データベースをバックアップします。インス

トーラがデータベース スキーマをアップグレードするため、データベースは以前の Update Managerバージョンとの互換性を持たなくなります。これを元に戻すことはできません。

手順

1 vCenter Server を互換性のあるバージョンにアップグレードします。

注意 vCenter Server のインストール ウィザードでは、vCenter Server をアップグレードすると

Update Manager との互換性がなくなることが警告されます。

プロンプト メッセージが表示された場合は、vCenter Server を実行しているマシンを再起動する必要

があります。再起動しないと、Update Manager をアップグレードできない可能性があります。

2 ソフトウェア インストーラのディレクトリ内で、autorun.exe ファイル (C:\installer_location 内)

をダブルクリックし、vSphere Update Manager を選択します。

autorun.exe ファイルを起動できない場合は、UpdateManager フォルダに移動し、VMware-

UpdateManager.exe を実行します。

3 言語を選択して、OK をクリックします。

4 アップグレードに関する警告するメッセージが表示されたら、OK をクリックします。

5 ようこそページを確認して、次へ をクリックします。

6 特許協約を読み、次へ をクリックします。

7 使用許諾契約書の条項に同意して、次へ をクリックします。

8 サポート情報を確認し、古いアップグレード ファイルを削除するかどうかを選択し、インストール後

すぐにデフォルトのダウンロード元からアップデートをダウンロードするかどうかを選択して、次へ

をクリックします。

リポジトリから古いホスト アップグレード ファイルを削除 の選択を解除した場合は、

Update Manager 5.5 では使用できないファイルが保持されます。

インストールの直後に、デフォルト ソースからアップデートをダウンロード の選択を解除した場合

は、デフォルトのダウンロード スケジュールに従って Update Manager が毎日 1 回アップデートをダ

ウンロードするか、ダウンロード設定ページの 今すぐダウンロード をクリックするとすぐにアップ

デートがダウンロードされます。デフォルトのダウンロード スケジュールは、インストール完了後に

変更できます。

9 vCenter Server システムの認証情報を入力し、次へ をクリックします。

元の vCenter Server システムへの Update Manager の登録を有効にしておく場合は、元のインストー

ルの vCenter Server システムの IP アドレスを保持し、認証情報を入力します。

10 Update Manager データベースのデータベース パスワードを入力し、次へ をクリックします。

データベース パスワードは、DSN で Windows NT 認証を使用していない場合にのみ必要です。

vSphere Upgrade

152 VMware, Inc.

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11 データベース アップグレード ページで、はい、Update Manager データベースをアップグレードしま

す と 既存の Update Manager データベースをバックアップしました を選択し、次へ をクリックしま

す。

12 (オプション) 既存のリモート データベースが既に 新のスキーマにアップグレードされている場合

は、データベースの再初期化警告ページで、そのデータベースを保持するように選択します。

既存のデータベースを空のデータベースで置き換えると、既存のデータはすべて失われます。

13 Update Manager のポート設定を指定し、プロキシ設定の構成を行うかどうかを選択して、次へ をク

リックします。

Update Manager がインストールされているコンピュータがインターネットにアクセスできる場合は、

プロキシ設定を構成します。

14 (オプション) プロキシ サーバとポートの情報、プロキシの認証を行うかどうかを指定して、次へ をク

リックします。

15 インストール をクリックして、アップグレードを開始します。

16 終了 をクリックします。

Update Manager サーバがアップグレードされました。

次に進む前に

Update Manager Client プラグインをアップグレードします。

Update Manager Client プラグインのアップグレード

Update Manager サーバと Update Manager Client プラグインは同じバージョンである必要があります。

開始する前に

Update Manager サーバをアップグレードします。

手順

1 Update Manager が登録されている vCenter Server システムに vSphere Client を接続します。

2 プラグイン > プラグインを管理 を選択します。

3 プラグイン マネージャ ウィンドウで、VMware vSphere Update Manager エクステンションの ダウン

ロードとインストール をクリックします。

4 Update Manager Client のインストールを完了して、終了 をクリックします。

Update Manager エクステンションのステータスが有効として表示されます。

5 閉じる をクリックして プラグイン マネージャ ウィンドウを閉じます。

vSphere Client のホーム ページに、Update Manager Client プラグインのアイコンが表示されます。

第 6 章 Update Manager のアップグレード

VMware, Inc. 153

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vSphere Upgrade

154 VMware, Inc.

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ホストのアップグレードおよび移行 7vCenter Server および vSphere Update Manager (Update Manager を使用している場合) のアップグレー

ド後、VMware ESX 4.x および ESXi 4.x ホストを ESXi 5.x にアップグレードまたは移行するか、ESXi 5.0.xホストを ESXi 5.x に更新します。

各トピックは、ESX、ESXi、および仮想マシンを ESX 4.x/ESXi 4.x から ESXi 5.x にアップグレードする管理

者、あるいは ESXi 5.0.x から ESXi 5.x に更新する管理者を対象としています。

この章では次のトピックについて説明します。

n ホストのアップグレードの準備 (P. 155)

n アップグレードまたは移行の実行 (P. 180)

n ホストをアップグレードまたは移行した後に行う作業 (P. 233)

ホストのアップグレードの準備

ホストを正しくアップグレードするために、変更点を理解し、それに備えてください。

ESXi のアップグレードおよび移行のベスト プラクティス

ホストをアップグレードまたは移行する際は、これらの操作を正常に実行するため、ベスト プラクティス

のプロセスを理解し、それに従う必要があります。

アップグレードまたは移行を正常に実行するには、次のベスト プラクティスに従います。

1 ESXi のアップグレード プロセス、そのプロセスが既存の導入環境に与える影響、およびアップグレー

ドに必要な準備事項を理解していることを確認します。

n vSphere システムに VMware のソリューションまたはプラグインが含まれている場合は、それら

のソリューションまたはプラグインに、アップグレード後の vCenter Server のバージョンとの互

換性があることを確認します。VMware 製品の相互運用性マトリックス

(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php) を参照してくださ

い。

n ホストのアップグレードの準備 (P. 155) を読み、構成の変更点、ESX/ESXi 4.x と ESXi 5.x 間のパー

ティショニング、サポートされているアップグレード シナリオと移行シナリオ、およびアップグ

レードまたは移行の実行時に使用できるオプションやツールについての理解を深めます。

n インストール上の既知の問題については、VMware vSphere リリース ノートを参照してくださ

い。

n vSphere インストールが VMware View 環境にある場合、Horizon View 環境における vSphere コンポーネントの個別アップグレード (P. 242) を参照してください。

VMware, Inc. 155

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2 システムをアップグレードに備えます。

n 現在の ESX または ESXi のバージョンで、移行またはアップグレードがサポートされていることを

確認します。ESXi 5.5.x へのサポートされるアップグレード (P. 165) を参照してください。

n 使用中のシステム ハードウェアが、ESXi の要件に準拠していることを確認します。第 2 章システ

ム要件 (P. 17) および http://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php の 『VMware互換性ガイド』 を参照してください。システムの互換性、I/O の互換性 (ネットワーク カードと

HBA カード)、ストレージの互換性、およびバックアップ ソフトウェアの互換性を確認します。

n アップグレードまたは移行用に、使用可能なディスク容量がホスト上に十分あることを確認しま

す。ESX 4.x から ESXi 5.x への移行には、VMFS データストアに 50MB の空き容量が必要です。

n ホストに SAN が接続されている場合は、アップグレードまたは移行を続行する前にファイバを外

してください。BIOS では HBA カードを無効にしないでください。

注意 この手順は、SAN から起動し、SAN LUN にサービス コンソールがある ESX ホストには当

てはまりません。VMFS データストアがあり、サービス コンソールのない LUN は切断できます。

3 アップグレードや移行を実行する前に、ホストをバックアップします。そうすることで、アップグレー

ドに失敗してもホストをリストアできます。

重要 ホストを一旦 ESXi 5.x にアップグレードまたは移行すると、ESX/ESXi 4.x バージョンのソフト

ウェアにロールバックできません。

4 選択したアップグレード方法または移行方法によっては、ホスト上のすべての仮想マシンを移行または

パワーオフする必要があります。詳細については、使用するアップグレード方法または移行方法の説明

を参照してください。

5 アップグレードまたは移行が終わったら、システムをテストしてアップグレードまたは移行が正常に完

了したことを確認します。

6 ホストのライセンスを再適用します。ESXi 5.5 へのアップグレード後の、ライセンスの再適用 (P. 235)を参照してください。

7 ログ ファイルに十分なディスク ストレージを確保するため、リモート ログ機能用の syslog サーバの

設定を検討します。リモート ホスト上のログ機能を設定することは、ローカル ストレージが不十分な

ホストで特に重要です。任意で、vSphere Syslog Collector をインストールして、すべてのホストから

ログを収集することができます。システム ログ用の十分な空き領域の提供 (P. 28) を参照してくださ

い。syslog および syslog サーバの設定と構成、ホスト プロファイル インターフェイスからの syslogの設定、および vSphere Syslog Collector のインストールについては、『vSphere のインストールと

セットアップ』ドキュメントを参照してください。

8 アップグレードまたは移行に失敗しても、ホストをバックアップしてある場合はホストをリストアでき

ます。

ESX 4.x または ESXi 4.x から ESXi 5.x への移行またはアップグレードによって影響を受けるファイルおよび構成設定

ESX 4.x や ESXi 4.x から ESXi 5.x への移行またはアップグレードでは、すべてのホスト構成ファイルや設定

が移行されるわけではありません。

アップグレードのあと、一部のホスト設定を再度構成する必要があります。

vSphere Upgrade

156 VMware, Inc.

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ESX 4.x のファイルと設定の ESXi 5.x への移行

アップグレード プロセスでは、ESX ホスト構成の内容ができるかぎり保たれます。しかし、ESX 4.x とESXi 5.x のアーキテクチャ上の違いにより、ESXi のインストール ウィザードまたはアップグレード ウィ

ザードで 移行 オプションを選択しても、多くの構成ファイルは移行できません。

/etc/vmware/esx.conf などの VMware 関連ファイルは移行されますが、サードパーティのエージェントや

スクリプトなど、既存の多くの設定は移行できません。

注意 4.x ホストがサードパーティ製の VIB やドライバなどでカスタマイズされている場合、標準の

VMware インストーラ ISO を使用してアップグレードすると、それらのカスタマイズが失われ、システム

が不安定になることがあります。その場合は、ESXi Image Builder CLI を使用して、該当する VIB やドライ

バなどが含まれたカスタムの ESXi インストーラ ISO ファイルを作成します。Image Builder については、

『vSphere のインストールとセットアップ』 を参照してください。

表 7‑1. ESXi への移行またはアップグレード中に移行されるファイル

移行されるファイル コメント

/etc/sfcb/sfcb.cfg 移行されます。

/var/lib/sfcb/registration/repository/root/interop/*

移行されます。

/etc/logrotate.conf 移行されません。ESXi のログ ローテーションは以前の

バージョンと互換性がありません。

/etc/localtime 移行されません。タイムゾーンは ESXi ではサポートされ

ません。

/etc/ntp.conf 移行されます。

/etc/ntp.drift 移行されます。

/etc/ntp.keys 移行されます。

/etc/syslog.conf ESXi の場合は移行されますが、ESX の場合は移行されま

せん。

/etc/security/access.conf 移行されます。PAM 構成に必要です。

/etc/security/login.map

/etc/sysconfig/network 移行されます。サービス コンソールの仮想 NIC(vswifs) は ESXi 仮想 NIC に変換されます。(vmks)

/etc/sysconfig/ntp 移行されません。

/etc/sysconfig/xinetd 移行されません。

/etc/sysconfig/console/* 移行されません。

/etc/sysconfig/i18n 移行されません。i18n は ESXi ではサポートされません。

/etc/sysconfig/clock 移行されません。タイムゾーンは ESXi ではサポートされ

ません。

/etc/sysconfig/crond 移行されません。

/etc/sysconfig/syslog 移行されません。syslog デーモンは以前のバージョンと互

換性がありません。

/etc/sysconfig/keyboard 移行されます。サポートされていないエントリはデフォル

トで英語に設定されます。

/etc/sysconfig/mouse 移行されません。ESXi ではマウスはサポートされません。

/etc/sysconfig/static-routes 移行されます。

/etc/sysconfig/static-routes-ipv6 移行されます。

/etc/sysconfig/network-scripts/route-$device 移行されます。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 157

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表 7‑1. ESXi への移行またはアップグレード中に移行されるファイル (続き)

移行されるファイル コメント

/etc/ssh 移行されません。ESXi 5.x へのアップグレードまたは移行

によって影響を受ける SSH 構成 (P. 160) を参照してくださ

い。

/etc/nsswitch.conf 移行されます。さまざまな構成で一般的に使用されます

が、Active Directory 認証で も役立ちます。

/etc/yp.conf 移行されません。NIS は ESXi ではサポートされません。

/etc/krb.conf Likewise で Active Directory をサポートするのに必要で

す。/etc/krb.realms

/etc/krb5.conf

/etc/krb5.acl

/etc/krb5.keytab

/etc/krb5.log

/etc/krb5.mkey

/etc/login.defs 移行されません。このファイルは、maildir、パスワード

エージング コントロール、uid と gid の 小値/ 大値の設

定、ユーザー削除コマンドなどの設定を制御します。

/etc/pam.d/* 部分的に移行されます。認証と認可に必要です。

注意 ESX 4.x の /etc/pam.d/system-auth 内にある設定

に加えられたカスタムの編集内容は、ESXi 5.x にアップグ

レードすることで、デフォルト値にリセットされます。カ

スタム値を維持するには、アップグレード後に手動でリ

セットします。

/etc/hosts.allow 移行されません。

/etc/hosts.deny 移行されません。

/etc/ldap.conf 移行されません。LDAP は ESXi ではサポートされませ

ん。/etc/openldap

/etc/sudoers 移行されません。SUDO は ESXi ではサポートされませ

ん。

/etc/snmp/snmpd.conf /etc/vmware/snmp.xml に移行されます。

/usr/local/etc/ 移行されません。

/etc/rc.d/rc*.d/* 移行されません。ESX と ESXi の rc.d スクリプトの間には

互換性がありません。

/etc/xinetd.conf 移行されません。xinetd は ESXi ではサポートされませ

ん。

/etc/motd 移行されます。システムが ESX 5.x にアップグレードされ

たことを示すメモが付加されます。

/etc/likewise/* 移行されます。Likewise 構成のために使用されます。

/etc/vmware/vmkiscsid/* 移行されます。

etc/vmware/init/* 移行されません。Init スクリプトは互換性がありません。

/etc/vmware/esx.conf 移行されます。

/etc/vmware/pci* 移行されません。

/etc/vmware/simple.map 移行されません。新しい simple.map ファイルが生成され

ます。

/etc/vmware/license.cfg 移行されません。アップグレード時に評価モード タイマー

がリセットされます。

vSphere Upgrade

158 VMware, Inc.

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表 7‑1. ESXi への移行またはアップグレード中に移行されるファイル (続き)

移行されるファイル コメント

/etc/vmware/vmware.lic 移行されません。ESXi 5.x のアップグレードは評価モード

にリセットされます。

/etc/vmware/hostd/* 移行されます。

/etc/vmware/hostd/config.xml 移行されません。このファイルは、現在 ESXi との互換性

がありません。

/etc/vmware/hostd/proxy.xml 移行されません。このファイルは、現在 ESXi との互換性

がありません。

/etc/vmware/vmauth/authentication.conf 移行されます。Likewise 構成のために使用されます。

/etc/vmware/vmauth/provider.xml

/etc/hosts 移行されます。

/etc/resolv.conf 移行されます。

/usr/lib/vmware 移行されません。

/etc/fstab 部分的に移行されます。NFS エントリのみが ESXi に移行

されます。

/etc/passwd 部分的に移行されます。root ユーザー パスワードのみが保

存されます (可能な場合)。/etc/shadow

/etc/groups 移行されません。

ESXi 5.x への移行またはアップグレード後の、ファイアウォール構成の変更

ESX/ESXi 4.x から ESXi 5.x への移行またはアップグレードにより、ホストのファイアウォール構成に対し

ていくつかの変更が加えられます。

ESX 4.x から ESXi 5.x に移行すると、ESX 4.x のルール セット リストが、ESXi 5.x の新しいルール セット

リストに置換されます。/etc/vmware/esx.conf ファイルの次の構成は維持されます。

n 既存の有効または無効のステータス。

n esxcfg-firewall によって追加された allowedip。

ユーザーによって追加されたルール セット ファイル、および ESX 4.x でカスタマイズされたファイア

ウォール ルールが移行後も維持されることはありません。移行後の初回起動時、ESX 4.xの /etc/vmware/esx.conf ファイルにエントリがなかったルール セットについては、ESXi 5.x のファイア

ウォールによって、デフォルトの「有効」ステータスが読み込まれます。

ESXi 5.x への移行後、ESX 4.x の /etc/vmware/esx.conf ファイルで blockIncoming 値と blockOutgoing 値の両方のデフォルト ポリシーが false に設定されていた場合にのみ、ESXi 5.x ではデフォルトのブロック ポリシーが false (デフォルトですべてのトラフィックを許容) に設定されます。それ以外の場合、デフォル

ト ポリシーではすべてのトラフィックが拒否されます。

ESX/ESXi 4.1 の esxcfg-firewall コマンドを使用して開かれたカスタム ポートが、ESXi 5.x へのアップグ

レード後も開いた状態を維持することはありません。構成エントリは、アップグレードによって esx.confファイルに移されますが、対応するポートは開かれません。ESXi のファイアウォール構成の詳細について

は、『vSphere セキュリティ』 ドキュメントを参照してください。

重要 ESXi 5.x の ESXi ファイアウォールは、ネットワーク単位での vMotion トラフィックのフィルタリン

グを許可しません。そのため、vMotion ソケットへの受信接続が行われることがないように、外部ファイ

アウォールにルールをインストールする必要があります。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 159

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ESX 4.x から ESXi 5.x へのアップグレードによって影響を受けるリソース プール設定

ESXi 5.x へのアップグレード後、ESX 4.x のリソース プール設定が、プール内ですべての仮想マシンを起動

するのに不十分になることがあります。

ESXi 5.x へのアップグレードによって、ホスト システムで使用できるメモリの量に影響が生じます。その

結果、使用可能なリソースのほぼすべてを使用するようにリソース プールが設定されていると、アップグ

レード後に、一部の仮想マシンの起動に十分なリソースを使用できないことがあります。この問題が発生す

ると、システム アラートが発行されます。このアラートは、ESXi のダイレクト コンソールで Alt + F11 を押して見つけることができます。この問題を解決するには、リソース プールを再構成します。

ESXi 5.x へのアップグレードまたは移行によって影響を受ける SSH 構成

ホストの SSH 構成は、ESXi 4.1 または ESXi 5.0 x から ESXi 5.x へのアップグレードの場合にのみ移行され

ます。

SSH 構成は、ESX 4.x ホストまたは ESXi 4.0 ホストについては移行されません。これらのホストでは、アッ

プグレードまたは移行の間、SSH アクセスが無効になります。ダイレクト コンソールで SSH アクセスを再

度有効にすることができます。SSH アクセスの有効化については、『vSphere のインストールとセットアッ

プ』 を参照してください。

ESXi 5.x でのネットワークの変更

/etc/sysconfig/network に保存されている ESX 4.x および ESXi 4.x の一部のネットワーク設定は、ESXi 5.xへのアップグレード時または移行時に移行されます。ESXi 5.x への移行では、ESX サービス コンソールの

仮想 NIC (vswifs) は、ESXi の仮想 NIC (vmks) に変換されます。

仮想 NIC の接続先である、分散されたポート グループまたは dvPort も移行されます。「サービス コン

ソール ポート グループ」 という名前は、「管理ネットワーク ポート グループ」 に変更されます。vswifsは、vmks に移行されるときに、既存の vmk のあとに続くように順番に番号が付けられます。たとえば、

バージョン 4.x の ESX ホストに vmk0、vmk1、vswif0 という仮想 NIC がある場合、移行後の新しい ESXi構成は、vmk0、vmk1、vmk2 となります (vmk2 は管理インターフェイス)。

仮想 NIC が DHCP を使用するように構成された場合は、DHCP が、IPv4 アドレスのインストールに加

え、デフォルト ルートとホスト名も設定するかどうかが設定で制御されます。ESX では、この設定は

PEERDNS です。ESXi では、設定は DhcpDNS です。ESX サービス コンソールの仮想 NIC の PEERDNS値は、ESXi の仮想 NIC の DhcpDNS 設定に移行されます。DhcpDNS 設定では、IPv4 アドレスのほか、デ

フォルト ルートとホスト名の ESX 構成も維持されます。

ESX 4.x から ESXi 5.x への移行では、手動で割り当てられた IPv4 アドレスと IPv6 アドレス、デフォルト

ルート、およびホスト固有の IPv4 ルートと IPv6 ルートも維持されます。

ESXi 4.x から ESXi 5.x にアップグレードする際、仮想スイッチのデフォルトの 大ポート番号は 64 から

128 に変更されます。ESXi 4.x と同じ 大ポート番号を維持するには、vSphere Web Client を使用して、

アップグレード前に明示的に値を設定する必要があります。

ESX ホストには、vmkernel 用とサービス コンソール用の 2 つの IP スタックがあります。ESXi ホストには

1 つの IP スタックしかないため、ESX の両方のデフォルト ルートを移行時に維持することはできません。

移行後、ESX サービス コンソールのデフォルト ルートは単一の ESXi デフォルト ルートになり、vmkernelルートは置き換えられます。単一の ESXi デフォルト ルートに変更されると、vmkernel から発信される、

ルーティングされた管理対象外トラフィックの接続が失われる可能性があります。vmkernel のネットワー

クを復元するには、デフォルト ルートに加えて固定ルートを構成します。

すべての vswif インターフェイスは vmk インターフェイスに移行されます。2 つのインターフェイス間で

競合が検出されると、一方は無効な状態になります。アップグレードでは、管理インターフェイスによっ

て、競合するカーネル IP アドレス設定は無効になります。

ESXi 5.x への移行により、次の条件を満たす既存の vmk 仮想 NIC は無効になります。

n vmk の仮想 NIC に、手動設定された (固定) IP アドレスがある。

vSphere Upgrade

160 VMware, Inc.

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n IP アドレスが、vmk 仮想 NIC を含むスイッチに移行中の vswif 仮想 NIC と同じサブネット内にあ

る。

n vmk と vswif の NIC が両方とも同じ仮想スイッチ上にある。

たとえば、vswitch1 上の IP アドレス 192.0.2.1/24 を持つ vswif0 が、同じく vswitch1 上にある IP アドレス

192.0.2.2/24 を持つ vmk0 を含むスイッチに移行されると、移行後に vmk0 は無効になります。

ESXi 5.x への移行で削除された ESX 4.x サービス コンソール ポート グループ

ESXi 5.x にはサービス コンソールがないため、ESX 4.x から ESXi 5.x に移行するとサービス コンソール

ポート グループが削除されます。

ESXi 5.x への移行後、新しいポート グループである管理ネットワーク ポート グループが作成されます。

既存のサービスに対応するために、サービス コンソール ポート グループを必要とする ESX ホストがある

場合は、移行後にポート グループを再作成する firstboot スクリプトを記述できます。詳細については、イ

ンストール スクリプトおよびアップグレード スクリプトのコマンド (P. 202) の %firstboot コマンドを参照

してください。

ESX 4.x から ESXi 5.x へのパーティショニングの変更

ESXi 5.x で使用される ESXi パーティションの作成方法は、それ以前の ESX および ESXi バージョンとは異

なります。ESXi 5.x には、ESX にあるようなサービス コンソール パーティションがありません。

これらの変更がホストに与える影響は、実行するのが ESXi 5.x へのアップグレードかフレッシュ インス

トールかに応じて変わります。

新しい ESXi 5.x インストールでのパーティショニング

新しいインストールでは、起動バンク、スクラッチ パーティション、およびロッカー用に、いくつかの新

しいパーティションが作成されます。新しい ESXi 5.x インストールでは、MSDOS ベースのパーティション

の代わりに GUID パーティション テーブル (GPT) が使用されます。

パーティション テーブルは、バイナリ イメージの一部として固定されており、システムのインストール時

にディスクに書き込まれます。ESXi インストーラでは、スクラッチ パーティションと VMFS パーティショ

ンは空のままにされます。これらのパーティションは、ESXi により、インストールまたはアップグレード

後のホストの初回再起動時に作成されます。スクラッチ パーティションは 4GB です。残りのディスクは

VMFS5 パーティションとしてフォーマットされます。

注意 インストーラは、複数の VFAT パーティションを作成できます。VFAT の表示は、そのパーティショ

ンがスクラッチ パーティションであることを示すとは限りません。場合によっては、VFAT パーティショ

ンがアイドル状態のこともあります。

アップグレード後の ESXi 5.x ホストでのパーティショニング

アップグレード後のシステムでは GUID パーティション テーブル (GPT) は使用されませんが、古い

MSDOS ベースのパーティション ラベルは維持されます。

ほとんどの ESXi 4.x ホストでは、パーティション テーブルは、アップグレードされた ESXi 5.x に再書き込

みされません。パーティション テーブルは、システムの起動バンクが不均一になっている場合に再書き込

みされます。不均一な起動バンクは、ESXi 3.5 から ESXi 4.x にアップグレードした後で直接 ESXi 5.x にアップグレードしたシステムで発生する可能性があります。

ESX ホストでは、パーティショニングされた構造は、ESXi 4.x ホストに似た構造に変更されます。VMFS3パーティションは維持され、既存のパーティション テーブルは新しい MSDOS ベースのパーティション

テーブルによって上書きされます。

ESX ホストの場合、ESXi 5.x への移行では、サービス コンソール内にある、カスタム ユーザーによって作

成されたパーティションに保存されたデータは維持されません。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 161

Page 162: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

アップグレードされたホストにはスクラッチ パーティションはありません。代わりに、スクラッチ ディレ

クトリが作成され、VMFS ボリュームからアクセスされます。それ以外の各パーティション (起動バン

ク、ロッカー、vmkcore など) は、ほかのシステムのものと同一です。

アップグレードされたホストでは、VMFS パーティションは VMFS3 から VMFS5 にはアップグレードされ

ていません。ESXi 5.x は、VMFS3 パーティションと互換性があります。パーティションの VMFS5 への

アップグレードは、ホストが ESXi 5.x にアップグレードされた後で実行できます。データストアの VMFS5へのアップグレードについては、『vSphere ストレージ』 を参照してください。

古い MSDOS ベースのパーティショニングを維持する、アップグレードされたホストでは、2TB を超える

単一物理ディスクまたは LUN での ESXi のインストールをサポートしません。2TB を超えるディスクまた

は LUN で ESXi をインストールするには、フレッシュ インストールを実行する必要があります。

注意 ESXi 5.x インストーラでは、ESX 2.x インスタンスまたは VMFS2 データストアを検出できません。

ESX 2.x インスタンスを ESXi 5.x に移行したり、アップグレードされた ESXi 5.x に VMFS2 データストアを

残すことはできません。代わりに、ESXi 5.x のフレッシュ インストールを実行してください。

ESXi 5.x へのアップグレードで、ディスク上の VMFS パーティションを維持するには、そのパーティショ

ンが、ディスク上の起動パーティション (パーティション 4) と拡張パーティションの後に物理的に配置

されている必要があります (8192 + 1835008 セクタ)。1843200 セクタ マークのあとに VMFS パーティ

ションがあるシステムでは、その VMFS パーティションを ( 初に ESX 3.5 または 4.x にインストールさ

れたかどうかに関係なく) 維持できます。

VMFS パーティションがブート ドライブとは別のドライブに配置されているシステムの場合、ブート ドラ

イブの内容全体はアップグレード中に上書きされます。ディスクにある余分なデータは消去されます。

ESXi 5.5 のアップグレード オプション

VMware では、ESX/ESXi ホストをアップグレードする方法をいくつか提供しています。

vSphere UpdateManager

vSphere Update Manager は、クラスタ化されたホスト、仮想マシン、およ

びゲスト OS にアップグレード、移行、更新、およびパッチ適用を実行する

ソフトウェアです。Update Manager は、ホストと仮想マシンのアップグ

レードを組織的に調整します。サイトで vCenter Server を使用している場合

は、Update Manager を使用することをお勧めします。ホストの組織的な

アップグレードの実施方法については、vSphere Update Manager を使用し

た、ホストの組織的なアップグレード (P. 180) を参照してください。仮想マ

シンの組織的なアップグレードの実施方法については、VMware vSphereUpdate Manager のインストールと管理 ドキュメントを参照してください。

CD/DVD または USB フラッシュ ドライブにある

ESXi インストーラの ISOイメージを使用した、対

話的なアップグレードま

たは移行

ESXi 5.5.x インストーラを CD/DVD または USB フラッシュ ドライブから実

行して、アップグレードや移行を対話的に行うことができます。ホストの数

が少ない導入の場合はこの方法が適しています。このインストーラはフレッ

シュ インストールの場合と同じように機能しますが、ESX/ESXi 4.x、ESXi5.0.x、ESXi 5.1.x、または ESXi 5.5.0 インストールがすでに含まれているイン

ストール先ディスクを選択すると、ホストは 5.5.x にアップグレードされま

す。また、いくつかの既存のホスト設定や構成ファイルを移行するかどう

か、および既存の VMFS データストアを維持するかどうかを選択できま

す。ホストの対話型アップグレードまたは移行 (P. 197) を参照してくださ

い。

スクリプトによるアップ

グレードの実行アップグレードを効率的かつ無人で実行するため、アップデート スクリプ

トを実行して、バージョン 4.x の ESXi と ESX、バージョン 5.0.x の ESXi、バージョン 5.1.x の ESXi、およびバージョン 5.5.0 ESXi から ESXi 5.5.x にホ

ストをアップグレードまたは移行できます。スクリプトによるアップグレー

ドは、複数のホストをデプロイするのに効率的な方法です。スクリプトを使

用して、ESXi を CD、DVD、USB フラッシュ ドライブからアップグレード

vSphere Upgrade

162 VMware, Inc.

Page 163: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

したり、PXE 起動のインストーラからアップグレードできます。対話的なイ

ンストールからスクリプトを呼び出すこともできます。スクリプトを使用し

た、ホストのインストール、アップグレード、または移行 (P. 199) を参照し

てください。

vSphere Auto Deploy Auto Deploy は、vSphere 5.x の新機能です。ESXi 5.x ホストを AutoDeploy でデプロイしたあと、Auto Deploy を使用してホストの再プロビ

ジョニングを行い、ESXi のアップグレードやパッチ、ホスト構成プロファ

イル、VMware パートナーが提供するサードパーティ製のドライバや管理

エージェント(省略可能)が含まれている新しいイメージ プロファイルを

使用してホストを再起動することができます。ESXi Image Builder CLI を使

用すると、カスタム イメージを作成できます。vSphere Auto Deploy を使用

した、ホストの再プロビジョニング (P. 214) を参照してください。

esxcli ESXi の esxcli コマンドライン ユーティリティを使用して ESXi 5.0.x ホスト

または ESXi 5.1.x ホストを ESXi 5.5 x に更新できます。esxcli を使用して

ESX/ESXi 4.x ホストを ESXi 5.5.x にアップグレードすることはできません。

esxcli コマンドライン ユーティリティには vSphere CLI が必要です。esxcliコマンドを使用した、ホストのアップグレード (P. 219) を参照してくださ

い。

esxupdate ユーティリティおよび vihostupdate ユーティリティは、ESXi 5.x のアップグレードではサポート

されません。

表 7‑2. ESXi 5.5.x のアップグレード方法

アップグレード方

ESX または ESXi4.x から ESXi5.5.x へのアップ

グレード

ESXi 5.0.x から

ESXi 5.5.x への

アップグレード

ESXi 5.1.x から ESXi5.5.x へのアップグレー

ESXi 5.5.0 から ESXi5.5.x へのアップグレード

vSphere UpdateManager

はい はい はい はい

CD、DVD、または

USB ドライブから

の対話的なアップ

グレード

はい はい はい はい

スクリプトを使用

したアップグレー

はい はい はい はい

vSphere AutoDeploy

いいえ 可、Auto Deployを使用して ESXi5.0.x ホストがデプ

ロイされている場

可、Auto Deploy を使用

して ESXi 5.1.x ホストが

デプロイされている場合

可、Auto Deploy を使用し

て ESXi 5.5.0 ホストがデプ

ロイされている場合

esxcli いいえ はい はい はい

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 163

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サードパーティ製のカスタム VIB があるホストのアップグレード

カスタム VIB があるホストをアップグレードする場合は、アップグレード ISO ファイルに同じ VIB が入っ

ていないかぎり、エラー メッセージが表示されます。

ホストには、サードパーティ製のドライバや管理エージェントなど向けのカスタム VIB をインストールで

きます。たとえば、ESX/ESXi 4.x ホストには、Cisco Nexus 1000V VEM または EMC PowerPath モジュー

ルをインストールできます。ESXi 5.x のアーキテクチャは、ESX/ESXi 4.x のアーキテクチャとは異なるた

め、ESX/ESXi 4.x から ESXi 5.x にアップグレードする際に、カスタマイズされたサードパーティ製のソフ

トウェア パッケージ (VIB) を移行することはできません。アップグレード ISO に含まれていないカスタ

ム VIB がインストールされた 4.x ホストをアップグレードする際は、ESXi インストーラで、足りない VIBが一覧表示されたエラー メッセージが表示されます。

ホストのアップグレードの一環として、サードパーティ製のカスタム パッケージを移行するには、ESXiImage Builder を使用して、欠落している VIB を含めた、カスタムの ESXi ISO イメージを作成します。

Image Builder を使用してカスタム ISO を作成する方法については、『vSphere のインストールとセット

アップ』 ドキュメントにある、ESXi Image Builder の使用方法についての情報を参照してください。

サードパーティ製のソフトウェアを含めずにバージョン 4.x の ESX/ESXi ホストをアップグレードするに

は、次のいずれかの操作を行います。

n サードパーティ製のソフトウェアを削除します。vSphere Update Manager を使用している場合は、修

正処理中にサードパーティ製のソフトウェア モジュールを削除するオプションを選択します。vSphereUpdate Manager を使用したアップグレードの詳細については、『VMware vSphere Update Manager のインストールと管理』 を参照してください。

n 移行を強制するオプションを選択して、ホスト アップグレード中に発生するエラー メッセージをオー

バーライドします。

注意 これらの 2 つのオプションのどちらかを使用すると、アップグレードされたホストが適切に起動しな

かったり、システムが不安定になったり、機能が失われたりすることがあります。初回起動時に解決する必

要があり、あとで解決できないようなサードパーティ製 VIB に、システムが過度に依存していないことを

確認してください。たとえば、起動元の NIC 用のカスタム ドライバがシステムで必要になる場合がありま

す。

5.0.x ホストのアップグレードを行う場合、ESXi インストーラ ISO に含まれないホストでサポートされてい

るカスタム VIB が移行されます。競合が発生してアップグレードを妨げる VIB がホストまたはインストー

ラ .ISO に含まれていると、問題となる VIB がエラー メッセージに示されます。VIB を削除してアップグ

レードを再試行するか、ESXI Image Builder CLI を使用して競合を解決するカスタム インストーラ .ISO を作成することができます。forcemigrate オプションは利用できません。

ESX/ESXi 4.1 Upgrade 1 または ESX/ESXi 4.0 Upgrade 3 を実行中のホストをアップグレードしている場合

は、カスタム VIB をインストールしたことがなくても、表 7-3 にリストされている VIB のエラー メッセー

ジが表示されます。正常に機能していることや、表示される VIB にシステムが依存していないことが明ら

かな場合は、警告メッセージを無視してアップグレードを続行できます。

vSphere Upgrade

164 VMware, Inc.

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表 7‑3. ESXi 5.x に移行できない、ESX/ESXi 4.0 U3 および 4.1 U1 のサードパーティ製 VIB

ESX/ESXi リリース 通知 ID VIB ID

4.1 Upgrade 1 ESX410-201101224-UG cross_vmware-esx-drivers-net-vxge_400.2.0.28.21239-1OEMこの Neterion ドライバを必要とする

ハードウェアがシステムに含まれてい

ない場合は、このエラー メッセージを

無視して構いません。

4.1 Upgrade 1 ESX410-201101223-UG cross_vmware-esx-drivers-scsi-3w-9xxx_400.2.26.08.036vm40-1OEMこの 3ware ドライバを必要とするハー

ドウェアがシステムに含まれていない

場合は、このエラー メッセージを無視

して構いません。

4.0 Upgrade 3 ESX400-201105213-UG cross_vmware-esx-drivers-scsi-3w-9xxx_400.2.26.08.036vm40-1OEMこの 3ware ドライバを必要とするハー

ドウェアがシステムに含まれていない

場合は、このエラー メッセージを無視

して構いません。

ESXi 5.5.x へのサポートされるアップグレード

ESXi 5.0.x、ESXi 5.1.x、または ESXi 5.5.0 ホストから 5.5.x に直接アップグレードすることができます。ま

た、ほとんどの場合、ESX 4.x ホストから ESXi 5.5.x への直接移行や、ESXi 4.x ホストから ESXi 5.5.x への

直接アップグレードができます。

5.5.x へのアップグレードまたは移行の詳細とサポート レベルは、アップグレードするホストと使用する

アップグレード方法によって異なります。現在の ESX または ESXi のバージョンからアップグレード対象

バージョンへのアップグレード方法のサポートを確認します。VMware 製品の相互運用性マトリックス

(http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php)を参照してください。

表 7‑4. 5.5.x へのアップグレードまたは移行についてサポートされるシナリオ

5.5.x へのアップグレードまたは移行のシナリオ サポート

バージョン 3.x の ESX および ESXi ホスト 直接アップグレードのサポート対象外。

バージョン 3.x の ESX および ESXi ホストを 5.5.x にアップ

グレードするには、先にバージョン 4.x の ESX または

ESXi にアップグレードする必要があります。vSphere 4.xのアップグレードに関するドキュメントを参照してくださ

い。

あるいは、5.5.x のフレッシュ インストールを行ったほう

が、簡単かつコスト効率が高い可能性もあります。

ESX 3.x から、ESXi 5.x との互換性がないパーティション

レイアウトでアップグレードされた 4.x ESX ホスト

サポート対象外。

VMFS パーティションは保持できません。アップグレード

または移行が可能なのは、アップグレード対象のディスク

上に 大で 1 つの VMFS パーティションが存在し、その

VMFS パーティションがセクタ 1843200 以降から開始する

場合だけです。フレッシュ インストールを実行してくださ

い。仮想マシンを保持するには、それらの仮想マシンを別

のシステムに移行します。

vSphere Update Manager で移行またはアップグレードす

る、バージョン 4.x の ESX または ESXi ホスト

サポートあり。vSphere Update Manager を使用した、ホ

ストの組織的なアップグレード (P. 180) および『VMwarevSphere Update Manager のインストールと管理』ドキュメ

ントを参照してください。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 165

Page 166: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

表 7‑4. 5.5.x へのアップグレードまたは移行についてサポートされるシナリオ (続き)

5.5.x へのアップグレードまたは移行のシナリオ サポート

対話型移行またはアップグレードを行う、バージョン 4.xの ESX または ESXi ホスト

サポートあり。ホストの対話型アップグレードまたは移

行 (P. 197) を参照してください。

インストーラのウィザードで、アップグレードするか、フ

レッシュ インストールを行うかを選択できます。アップグ

レードする場合、ESX のパーティションおよび構成ファイ

ルは、ESXi との互換性を持つように変換されます。

スクリプトを使用したアップグレードを行う、バージョン

4.x の ESX または ESXi ホスト

サポートあり。スクリプトを使用した、ホストのインス

トール、アップグレード、または移行 (P. 199) を参照して

ください。

アップグレード スクリプトで、システム上でアップグレー

ドするディスクを指定します。パーティション テーブルに

互換性がないためにシステムを正しくアップグレードでき

ない場合は、インストーラで警告が表示され、処理が続行

されません。その場合は、フレッシュ インストールを実行

してください。アップグレードまたは移行が可能なのは、

アップグレード対象のディスク上に 大で 1 つの VMFSパーティションが存在し、その VMFS パーティションがセ

クタ 1843200 以降から開始する場合だけです。

SAN または SSD 上の 4.x ESX ホスト 一部サポート。

通常の ESX 4.x ホストと同様にアップグレードできます

が、ディスク上のパーティションを 適化するためのプロ

ビジョニングは行われません。ホスト上のパーティション

スキームを 適化するには、フレッシュ インストールを実

行します。

CD または DVD を使用した対話型移行、スクリプトを使

用した移行、または vSphere Update Manager による移行

を行う、サービス コンソール .vmdk ファイルのない 4.xESX ホスト

サポート対象外。

サービス コンソールがない理由として も可能性が高いの

は、サービス コンソールが破損しているか、VMFS ボリュームを使用できないことです。VMFS が SAN 上にイ

ンストールされており、LUN にアクセスできない場合、

VMFS ボリュームを使用できないことがあります。その場

合、既存の ESX 4.x があるディスクをインストーラ ウィ

ザードのディスク選択画面で選択すると、クリーン インス

トールを実行するように求められます。

CD または DVD を使用した対話型移行、スクリプトを使

用した移行、または vSphere Update Manager による移行

を行う、別途リリースされたドライバまたはその他のサー

ドパーティ製カスタマイズを使用する 4.x ESX または ESXiホスト

ESXi Image Builder CLI でサポート。

4.x ホストがサードパーティ製の VIB やドライバなどでカ

スタマイズされている場合、標準の VMware インストーラ

ISO を使用してアップグレードすると、それらのカスタマ

イズが失われ、システムが不安定になることがあります。

サードパーティ製のカスタム VIB があるホストのアップグ

レード (P. 164) を参照してください。その場合は、ESXiImage Builder CLI を使用して、該当する VIB やドライバ

などが含まれたカスタムの ESXi インストーラ ISO ファイ

ルを作成できます。Image Builder の詳細については、

『vSphere のインストールとセットアップ』ドキュメント

を参照してください。

CD または DVD を使用した対話型アップグレード、スク

リプトを使用したアップグレード、または vSphereUpdate Manager によるアップグレードを行う、別途リ

リースされたドライバまたはその他のサードパーティ製カ

スタマイズを使用する 5.0.x または 5.1x の ESXi ホスト

サポートあり。

カスタム VIB を持つ ESXi 5.0.x または 5.1x ホストをバー

ジョン 5.5 へアップグレードする場合、カスタム VIB が移

行されます。サードパーティ製のカスタム VIB があるホス

トのアップグレード (P. 164) を参照してください。

vSphere Upgrade

166 VMware, Inc.

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表 7‑4. 5.5.x へのアップグレードまたは移行についてサポートされるシナリオ (続き)

5.5.x へのアップグレードまたは移行のシナリオ サポート

5.0.x ESXi ホスト サポートされている 5.5.x への直接アップグレード方法は

以下のとおりです。

n vSphere Update Manager。n CD、DVD、または USB ドライブからの対話的なアッ

プグレード。

n スクリプトを使用したアップグレード。

n Auto Deploy。ESXi 5.0x ホストが Auto Deploy を使用

してデプロイされた場合は、Auto Deploy を使用し

て、5.5.x のイメージでホストを再プロビジョニングす

ることができます。

n esxcli.

5.1.x ESXi ホスト サポートされている 5.5.x への直接アップグレード方法は

以下のとおりです。

n vSphere Update Manager。n CD、DVD、または USB ドライブからの対話的なアッ

プグレード。

n スクリプトを使用したアップグレード。

n Auto Deploy。ESXi 5.1x ホストが Auto Deploy を使用

してデプロイされた場合は、Auto Deploy を使用し

て、5.5.x イメージでホストを再プロビジョニングする

ことができます。

n esxcli.

5.5.0 ESXi ホスト サポートされている 5.5.x への直接アップグレード方法は

以下のとおりです。

n vSphere Update Manager。n CD、DVD、または USB ドライブからの対話的なアッ

プグレード。

n スクリプトを使用したアップグレード。

n Auto Deploy。ESXi 5.5.0 ホストが Auto Deploy を使

用してデプロイされた場合は、Auto Deploy を使用し

て、5.5.x イメージでホストを再プロビジョニングする

ことができます。

n esxcli.

vSphere Update Manager で実行するアップグレードおよび移行での、手動で割り当てられた IP アドレスの使用

vSphere Update Manager を使用してホストを ESX/ESXi 4.x から ESXi 5.x にアップグレードまたは移行する

場合は、ホストに手動で割り当てられた IP アドレスを使用する必要があります。手動で割り当てられた IPアドレスは、固定 IP アドレスとも呼ばれます。

DHCP IP アドレスを使用すると、Update Manager でのホストのアップグレードまたは移行操作中に問題

が発生することがあります。DHCP サーバ上で構成されたリース期間が失効したために、アップグレード

または移行操作中にホストがその DHCP IP アドレスを失った場合、Update Manager はそのホストに接続

できなくなります。その場合、ホストのアップグレードまたは移行が成功しても、Update Manager では

アップグレードまたは移行が失敗したと報告されます。これは、Update Manager がホストに接続できない

ためです。この問題を回避するため、ホストに手動で割り当てられた IP アドレスを使用します。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 167

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ESXi インストーラを起動するためのメディア オプション

ESXi インストーラが、ESXi をインストールするシステムにアクセスできる必要があります。

次の起動メディアが ESXi インストーラ用にサポートされています。

n CD/DVD からの起動。ESXi インストーラ ISO イメージのダウンロードおよび CD または DVD への書

き込み (P. 168) を参照してください。

n USB フラッシュ ドライブからの起動。USB フラッシュ ドライブのフォーマットによる ESXi インス

トールまたはアップグレードの起動 (P. 168) を参照してください。

n ネットワークからの PXE 起動。 ESXi インストーラの PXE 起動 (P. 172)

n リモート管理アプリケーションを使用した、リモートの場所からの起動。リモート管理アプリケーショ

ンの使用 (P. 179) を参照してください。

ESXi インストーラ ISO イメージのダウンロードおよび CD または DVD への書き込み

ESXi のインストール CD/DVD がない場合は作成できます。

カスタム インストール スクリプトが含まれているインストーラ ISO イメージを作成することもできます。

カスタムのインストールまたはアップグレードスクリプトを含む、インストーラ ISO イメージの作

成 (P. 171) を参照してください。

手順

1 VMware の Web サイト https://my.vmware.com/web/vmware/downloads から ESXi インストーラをダ

ウンロードします。

ESXi はデータセンターおよびクラウド インフラストラクチャの下に表示されます。

2 md5sum が正しいことを確認します。

MD5 チェックサムを使用して、VMware Web サイトのトピックを確認します

(http://www.vmware.com/download/md5.html)。

3 ISO イメージを CD または DVD に書き込みます。

USB フラッシュ ドライブのフォーマットによる ESXi インストールまたはアップグレードの起動

USB フラッシュ ドライブをフォーマットして、ESXi インストールまたはアップグレードを起動できます。

この手順の説明では、USB フラッシュ ドライブが /dev/sdb として検出されることを前提としています。

注意 インストール スクリプトが含まれている ks.cfg ファイルを、インストールまたはアップグレードの

起動に使用している同じ USB フラッシュ ドライブ上に置くことはできません。

開始する前に

n Linux マシンとこれに対するスーパーユーザー アクセス

n Linux マシンが検出することのできる USB フラッシュ ドライブ

n isolinux.cfg ファイルを含む ESXi ISO イメージの「VMware-VMvisor-Installer-バージョン番号-

build_number.x86_64.iso」

n Syslinux パッケージ

vSphere Upgrade

168 VMware, Inc.

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手順

1 USB フラッシュ ドライブが /dev/sdb として検出されない場合、または USB フラッシュ ドライブの検

出方法が不明な場合は、検出方法を指定してください。

a コマンド ラインで、現在のログ メッセージを表示するコマンドを実行します。

tail -f /var/log/messages

b USB フラッシュ ドライブを接続します。

次のメッセージに似た形式で、USB フラッシュ ドライブを特定するいくつかのメッセージが表示

されます。

Oct 25 13:25:23 ubuntu kernel: [ 712.447080] sd 3:0:0:0: [sdb] Attached SCSI removable

disk

この例では、sdb によって USB ドライブが識別されます。デバイスが異なるものとして識別され

た場合は、sdb の代わりにその識別を使用します。

2 USB フラッシュ デバイスにパーティション テーブルを作成します。

/sbin/fdisk /dev/sdb

a d と入力して、すべてのパーティションが削除されるまで、パーティションを削除します。

b n と入力して、ディスク全体を占めるプライマリ パーティション 1 を作成します。

c t と入力して、FAT32 ファイル システムに適した設定にタイプを設定します(c など)。

d a と入力して、パーティション 1 にアクティブ フラグを設定します。

e p と入力して、パーティション テーブルを出力します。

結果は次のようになります。

Disk /dev/sdb: 2004 MB, 2004877312 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 243 cylinders

Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Device Boot Start End Blocks Id

System /dev/sdb1 1 243 1951866 c W95 FAT32 (LBA)

f w と入力して、パーティション テーブルを書き込み、プログラムを終了します。

3 USB フラッシュ ドライブを Fat32 ファイル システムを指定してフォーマットします。

/sbin/mkfs.vfat -F 32 -n USB /dev/sdb1

4 USB フラッシュ ドライブに Syslinux ブートローダーをインストールします。

Syslinux 実行ファイルと mbr.bin ファイルの場所は、Syslinux バージョンによって異なる可能性があ

ります。例えば、Syslinux 6.02 をダウンロードした場合、次のコマンドを実行します。

/usr/bin/syslinux /dev/sdb1

cat /usr/lib/syslinux/mbr/mbr.bin > /dev/sdb

5 ターゲット ディレクトリを作成し、USB フラッシュ ドライブをこれにマウントします。

mkdir /usbdisk

mount /dev/sdb1 /usbdisk

6 ターゲット ディレクトリを作成し、ESXi インストーラ ISO イメージをこれにマウントします。

mkdir /esxi_cdrom

mount -o loop VMware-VMvisor-Installer-6.x.x-XXXXXX.x86_64.iso /esxi_cdrom

7 ISO イメージの内容を USB フラッシュ ドライブにコピーします。

cp -r /esxi_cdrom/* /usbdisk

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 169

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8 ファイル名 isolinux.cfg を syslinux.cfg に変更します。

mv /usbdisk/isolinux.cfg /usbdisk/syslinux.cfg

9 /usbdisk/syslinux.cfg ファイルで、APPEND -c boot.cfg の行を APPEND -c boot.cfg -p 1 に編集しま

す。

10 USB フラッシュ ドライブをアンマウントします。

umount /usbdisk

11 インストーラ ISO イメージをアンマウントします。

umount /esxi_cdrom

これで、USB フラッシュ ドライブにより ESXi インストーラを起動することができます。

USB フラッシュ ドライブを作成して、ESXi インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを保存する

ESXi のスクリプトによるインストールまたはアップグレードに使用する ESXi のインストール スクリプト

またはアップグレード スクリプトを、USB フラッシュ ドライブに格納することができます。

インストール マシンに複数の USB フラッシュ ドライブがある場合、インストール ソフトウェアは、接続

されたすべての USB フラッシュ ドライブでインストールまたはアップグレード スクリプトを検索します。

この手順の説明では、USB フラッシュ ドライブが /dev/sdb として検出されることを前提としています。

注意 インストールまたはアップグレード スクリプトを含む ks ファイルは、インストールまたはアップグ

レードの起動に使用している同じ USB フラッシュ ドライブ上に置くことはできません。

開始する前に

n Linux マシン

n ESXi のインストールまたはアップグレード スクリプト、ks.cfg キックスタート ファイル

n USB フラッシュ ドライブ

手順

1 インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトにアクセスできる Linux マシンに、USB フラッシュ ドライブを接続します。

2 パーティション テーブルを作成します。

/sbin/fdisk /dev/sdb

a d を入力して、すべてのパーティションが削除されるまで、パーティションを削除します。

b n を入力して、ディスク全体を占めるプライマリ パーティション 1 を作成します。

c t を入力して、FAT32 ファイル システムに適した設定にタイプを設定します (c など)。

d p と入力して、パーティション テーブルを出力します。

結果は次のようになります。

Disk /dev/sdb: 2004 MB, 2004877312 bytes

255 heads, 63 sectors/track, 243 cylinders

Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes

Device Boot Start End Blocks Id System

/dev/sdb1 1 243 1951866 c W95 FAT32 (LBA)

e w と入力してパーティション テーブルを書き込み、終了します。

vSphere Upgrade

170 VMware, Inc.

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3 USB フラッシュ ドライブを Fat32 ファイル システムを指定してフォーマットします。

/sbin/mkfs.vfat -F 32 -n USB /dev/sdb1

4 USB フラッシュ ドライブをマウントします。

mount /dev/sdb1 /usbdisk

5 ESXi のインストール スクリプトを USB フラッシュ ドライブにコピーします。

cp ks.cfg /usbdisk

6 USB フラッシュ ドライブをアンマウントします。

USB フラッシュ ドライブには、ESXi のインストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトが格納

されています。

次に進む前に

ESXi インストーラの起動時に、インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトの場所としてこ

の USB フラッシュ ドライブの場所を参照します。インストール スクリプトまたはアップグレード スクリ

プトを開始するための起動オプションの入力 (P. 199) および PXE 構成ファイルについて (P. 175) を参照して

ください。

カスタムのインストールまたはアップグレードスクリプトを含む、インストーラ ISOイメージの作成

独自のインストールまたはアップグレード スクリプトを使用して、標準の ESXi インストーラ ISO イメージ

をカスタマイズできます。これを行うと、カスタマイズしたインストーラ ISO イメージを起動するとき

に、スクリプトを使用して無人インストールまたは無人アップグレードを実行できるようになります。

インストール スクリプトおよびアップグレード スクリプトについて (P. 201) および boot.cfg ファイルにつ

いて (P. 211) も参照してください。

開始する前に

n Linux マシン。

n ESXi ISO イメージ VMware-VMvisor-Installer-5.x.x-XXXXXX.x86_64.iso。ここで、5.x.x はインストー

ルする ESXi のバージョンであり、 XXXXXX はインストーラ ISO イメージのビルド番号です。

n カスタムのインストールまたはアップグレード スクリプト、ks_cust.cfg キックスタート ファイル。

手順

1 VMware Web サイトから ESXi ISO イメージをダウンロードします。

2 ISO イメージをフォルダにマウントします。

mount -o loop VMware-VMvisor-Installer-5.x.x-XXXXXX.x86_64.iso /esxi_cdrom_mount

XXXXXX には、インストールまたはアップグレード後のバージョンの ESXi ビルド番号を指定します。

3 cdrom の中身を別のフォルダにコピーします。

cp -r /esxi_cdrom_mount /esxi_cdrom

4 キックスタート ファイルを /esxi_cdrom にコピーします。

cp ks_cust.cfg /esxi_cdrom

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 171

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5 (オプション) kernelopt オプションを使用してインストールまたはアップグレード スクリプトの場所を

指定するように、boot.cfg ファイルを変更します。

スクリプトのパスを入力するには、大文字を使用する必要があります。例:

kernelopt=runweasel ks=cdrom:/KS_CUST.CFG

インストールまたはアップグレードは、インストール中またはアップグレード中にキックスタート

ファイルを指定する必要なく、完全に自動化されています。

6 ISO イメージを再作成します。

mkisofs -relaxed-filenames -J -R -o custom_esxi.iso -b isolinux.bin -c boot.cat -no-emul-boot

-boot-load-size 4 -boot-info-table /esxi_cdrom

これで、ISO イメージにカスタムのインストールまたはアップグレード スクリプトが含まれるようになり

ます。

次に進む前に

この ISO イメージを使用して ESXi をインストールします。

ESXi インストーラの PXE 起動

PXE (Preboot Execution Environment) を使用してホストを起動し、ネットワーク インターフェイスから

ESXi インストーラを起動することができます。

ESXi 5.x は、フラッシュ メモリまたはローカル ハード ドライブにインストールするように設計された ISO形式で配布されます。これらのファイルを展開し、PXE を使用して起動することができます。

PXE では、DHCP と TFTP (Trivial File Transfer Protocol) を使用して、ネットワーク経由でオペレー

ティング システムを起動します。

PXE 起動を行うには、いくつかのネットワーク インフラストラクチャと、PXE 対応のネットワーク アダプ

タを搭載したマシンが必要です。ESXi を実行できるほとんどのマシンには、PXE 起動が可能なネットワー

ク アダプタがあります。

注意 Auto Deploy サーバに IPv4 アドレスがあることを確認します。PXE 起動は、IPv4 でのみサポートさ

れています。

TFTP サーバ、PXELINUX、および gPXE について

TFTP (Trivial File Transfer Protocol) は FTP サービスに似ており、通常は、システムのネットワーク起動

や、ルータなどのネットワーク デバイスへのファームウェアの読み込みにのみ使用します。

ほとんどの Linux ディストリビューションには、tftp-hpa サーバのコピーが含まれています。 サポートさ

れているソリューションが必要な場合は、希望するベンダーからサポートされている TFTP サーバを購入し

てください。

TFTP サーバを Microsoft Windows ホストで実行する場合は、tftpd32 バージョン 2.11 以降を使用してくだ

さい。 「http://tftpd32.jounin.net/」を参照してください。 以前のバージョンの tftpd32 は、PXELINUX および gPXE との互換性がありませんでした。

TFTP サーバは、VMware Marketplace にあるアプライアンス パッケージのいずれかで取得することもでき

ます。

PXELINUX と gPXE の環境では、ターゲット マシンで ESXi インストーラを起動できます。 PXELINUXは、http://www.kernel.org/pub/linux/utils/boot/syslinux/ から入手できる SYSLINUX パッケージに含まれ

ますが、多くの Linux ディストリビューションにも付属します。 PXELINUX の多くのバージョンには

gPXE も含まれます。 Red Hat Enterprise Linux バージョン 5.3 などの一部のディストリビューションに

は、gPXE が含まれていない PXELINUX の旧バージョンが含まれます。

vSphere Upgrade

172 VMware, Inc.

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gPXE を使用しない場合、負荷の高いネットワーク上で ESXi のインストーラを起動する際に問題が発生す

ることがあります。TFTP は、大量のデータを転送する際に確実性が低下する場合があります。 gPXE なし

で PXELINUX を使用する場合、pxelinux.0 バイナリ ファイル、構成ファイル、カーネル、およびその他

のファイルは TFTP で転送されます。 gPXE を使用する場合は、gpxelinux.0 バイナリ ファイルと構成ファ

イルだけが TFTP で転送されます。 gPXE を使用すると、ESXi のインストーラの起動に必要なカーネルお

よびその他のファイルを Web サーバを介して転送できます。

注意 VMware は PXELINUX バージョン 3.86 での PXE 起動をテストしています。 これはサポートの制限

を示すものではありません。 PXE 起動のインフラストラクチャを設定する際に使用する、サードパーティ

製エージェントのサポートについては、ベンダーにお問い合わせください。

図 7‑1. PXE 起動のインストール プロセスの概要

DHCP サーバ

DHCP サーバ

Web サーバ

ESXi ターゲット ホスト

ESXi ホスト

仮想ネットワークアダプタのIP の要求UDP

IP および TFTP サーバ

カーネル

IP

gPXELINUX の TCPPXELINUX の UDP

UDP

カーネルの要求

カーネルのIP の要求

TFTP サーバ gpxelinux.0 または pxelinux.0

UDP

起動メニュー

ネットワーク ブート ローダ

スクリプトの格納場所

インストーラ の起動

ks.cfg

TCPインストール スクリプトの要求

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 173

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DHCP の構成例

ESXi インストーラを PXE 起動するには、DHCP サーバが TFTP サーバのアドレスと、pxelinux.0 または

gpxelinux.0 ディレクトリへのポインタを送信する必要があります。

ターゲット マシンは、DHCP サーバを使用して IP アドレスを取得します。DHCP サーバは、ターゲット

マシンの起動が許可されているかどうかと、PXELINUX バイナリの場所 (通常は TFTP サーバ上) を判断

できる必要があります。ターゲット マシンははじめて起動するときに、ネットワーク全体にパケットをブ

ロードキャストして、起動に必要な情報を要求します。DHCP サーバがこれに応答します。

注意 ネットワークにすでに DHCP サーバがある場合は、新規に設定しないでください。複数の DHCPサーバが DHCP 要求に応答すると、マシンが不正な、または競合する IP アドレスを取得するか、正しい起

動情報を受け取れない可能性があります。DHCP サーバを設定する前に、ネットワーク管理者に確認して

ください。DHCP の構成についてサポートが必要な場合は、DHCP サーバのベンダーに問い合わせてくだ

さい。

多くの DHCP サーバは、ホストを PXE 起動できます。Microsoft Windows 用の DHCP バージョンを使用

している場合は、DHCP サーバのドキュメントを参照して、next-server 引数と filename 引数をター

ゲット マシンに渡す方法を確認してください。

gPXE の例

この例は、gPXE を有効にするように ISC DHCP バージョン 3.0 サーバを構成する方法を示しています。

allow booting;

allow bootp;

# gPXE options

option space gpxe;

option gpxe-encap-opts code 175 = encapsulate gpxe;

option gpxe.bus-id code 177 = string;

class "pxeclients" {

match if substring(option vendor-class-identifier, 0, 9) = "PXEClient";

next-server TFTP server address;

if not exists gpxe.bus-id {

filename "/gpxelinux.0";

}

}

subnet Network address netmask Subnet Mask {

range Starting IP Address

Ending IP Address;

}

マシンが PXE 起動を行うときには、DHCP サーバが IP アドレスと TFTP サーバの gpxelinux.0 バイナリ

ファイルの場所を示します。割り当てられた IP アドレスは、構成ファイルのサブセット セクションで定義

されている範囲内になります。

PXELINUX (gPXE なし) の例

この例は、PXELINUX を有効にするように ISC DHCP バージョン 3.0 サーバを構成する方法を示していま

す。

#

# DHCP Server Configuration file.

# see /usr/share/doc/dhcp*/dhcpd.conf.sample

#

ddns-update-style ad-hoc;

allow booting;

allow bootp;

vSphere Upgrade

174 VMware, Inc.

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class "pxeclients" {

match if substring(option vendor-class-identifier, 0, 9) = "PXEClient";

next-server xxx.xxx.xx.xx;

filename = "pxelinux.0";

}

subnet 192.168.48.0 netmask 255.255.255.0 {

range 192.168.48.100 192.168.48.250;

}

マシンが PXE 起動を行うときには、DHCP サーバが IP アドレスと TFTP サーバの pxelinux.0 バイナリ

ファイルの場所を示します。割り当てられた IP アドレスは、構成ファイルのサブセット セクションで定義

されている範囲内になります。

PXE 構成ファイルについて

PXE 構成ファイルでは、ターゲットの ESXi ホストが起動して TFTP サーバに接続するときにそのホストに

表示するメニューを定義します。ESXi インストーラを PXE 起動するには、PXE 構成ファイルが必要です。

TFTP サーバは、ネットワーク上で常に PXE クライアントをリッスンしています。PXE クライアントが

PXE サービスを要求していることを検出すると、起動メニューが含まれているネットワーク パッケージを

そのクライアントに送信します。

必要なファイル

PXE の構成ファイルには、次のファイルへのパスを含める必要があります。

n mboot.c32 はブート ローダです。

n boot.cfg はブート ローダ構成ファイルです。

boot.cfg ファイルについて (P. 211) を参照してください。

PXE 構成ファイルのファイル名

PXE 構成ファイルのファイル名には、次のいずれかのオプションを選択します。

n 01-mac_address_of_target_ESXi_host。例: 01-23-45-67-89-0a-bc

n ターゲット ESXi ホストの IP アドレスの 16 進表記。

n デフォルト

初期起動ファイル pxelinux.0 または gpxelinux.0 が、PXE 構成ファイルのロードを試行します。ARP タイ

プ コード (イーサネットは 01) をプリフィックスとする、ターゲット ESXi ホストの MAC アドレスが試

されます。これに失敗した場合は、ターゲット ESXi システムの IP アドレスの 16 進表記が試されます。

後に、default というファイルのロードが試されます。

PXE の構成ファイルの場所

ファイルを TFTP サーバの var/lib/tftpboot/pxelinux.cfg/ に保存します。

たとえば、このファイルは TFTP サーバの /tftpboot/pxelinux.cfg/01-00-21-5a-ce-40-f6 に保存できま

す。ターゲット ESXi ホストのネットワーク アダプタの MAC アドレスは 00-21-5a-ce-40-f6 です。

PXELINUX および PXE 構成ファイルを使用した、ESXi インストーラの PXE 起動

TFTP サーバで、PXELINUX および PXE 構成ファイルを使用して、ESXi インストーラを PXE 起動するこ

とができます。

インストール スクリプトおよびアップグレード スクリプトについて (P. 201) および boot.cfg ファイルにつ

いて (P. 211) も参照してください。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 175

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開始する前に

次のコンポーネントが使用する環境内にあることを確認します。

n VMware Web サイトからダウンロードした ESXi インストーラ ISO イメージ。

n gPXE での PXE 起動をサポートする TFTP サーバ。TFTP サーバ、PXELINUX、および gPXE につい

て (P. 172) を参照してください。

n PXE 起動用に構成された DHCP サーバ。DHCP の構成例 (P. 174) を参照してください。

n PXELINUX

n お使いのバージョンの ESXi でサポートされるハードウェア構成のサーバ。

http://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php の 『ハードウェア互換性ガイド』 を参照

してください。

n TFTP トラフィックを許可するネットワーク セキュリティ ポリシー (UDP ポート 69)

n (任意) インストール スクリプト (キックスタート ファイル)。インストール スクリプトおよび

アップグレード スクリプトについて (P. 201) を参照してください。

n ターゲット ESXi ホストに、PXE をサポートするネットワーク アダプタ

n IPv4 ネットワーク。IPv6 は PXE 起動には使用できません。

ほとんどの場合、ネイティブ VLAN を使用します。PXE 起動で使用する VLAN ID を指定する必要がある

場合は、使用している NIC で VLAN ID の仕様がサポートされていることを確認します。

手順

1 TFTP サーバに /tftpboot/pxelinux.cfg ディレクトリを作成します。

2 Linux マシンに PXELINUX をインストールします。

PXELINUX は SYSLINUX パッケージに含まれます。ファイルを展開し、pxelinux.0 ファイルを見つけ

て、TFTP サーバ上の /tftpboot ディレクトリにコピーします。

3 次の情報を各クライアント ホストに送信するように、DHCP サーバを構成します。

n TFTP サーバの名前または IP アドレス。

n 初期起動ファイルの名前。これは、pxelinux.0 です。

4 ESXi インストーラ イメージの内容を、TFTP サーバ上の /var/lib/tftpboot ディレクトリにコピーし

ます。

5 (オプション) スクリプトを使用したインストールの場合は、boot.cfg ファイルの kernel コマンドのあ

との行に kernelopt オプションを追加して、インストール スクリプトの場所を指定します。

次のコードをモデルとして使用します。XXX.XXX.XXX.XXX には、インストール スクリプトが置かれた

サーバの IP アドレスを指定します。esxi_ksFiles は、ks.cfg ファイルが格納されているディレクトリ

です。

kernelopt=ks=http://XXX.XXX.XXX.XXX/esxi_ksFiles/ks.cfg

6 PXE の構成ファイルを作成します。

このファイルでは、オペレーティング システムがない場合にホストを起動する方法を定義します。

PXE 構成ファイルは、起動ファイルを参照します。次のコードをモデルとして使用します。XXXXXX には、ESXi インストーラ イメージのビルド番号を指定します。

DEFAULT menu.c32

MENU TITLE ESXi-5.x.x-XXXXXX-full Boot Menu

NOHALT 1

PROMPT 0

TIMEOUT 80

vSphere Upgrade

176 VMware, Inc.

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LABEL install

KERNEL mboot.c32

APPEND -c location of boot.cfg

MENU LABEL ESXi-5.x.x-XXXXXX-full ^Installer

LABEL hddboot

LOCALBOOT 0x80

MENU LABEL ^Boot from local disk

7 ターゲット ホスト マシンの MAC アドレスを使用して、ファイルの名前を指定します。01-

mac_address_of_target_ESXi_host。

たとえば、01-23-45-67-89-0a-bc と指定します。

8 PXE の構成ファイルを TFTP サーバの /tftpboot/pxelinux.cfg に保存します。

9 ネットワーク アダプタを使用してマシンを起動します。

PXELINUX および isolinux.cfg PXE 構成ファイルを使用した ESXi インストーラの PXE 起動

PXELINUX を使用して ESXi インストーラを PXE 起動し、isolinux.cfg ファイルを PXE 構成ファイルとし

て使用することができます。

インストール スクリプトおよびアップグレード スクリプトについて (P. 201) および boot.cfg ファイルにつ

いて (P. 211) も参照してください。

開始する前に

次のコンポーネントが使用する環境内にあることを確認します。

n VMware Web サイトからダウンロードした ESXi インストーラ ISO イメージ。

n PXELINUX での PXE 起動をサポートする TFTP サーバ。TFTP サーバ、PXELINUX、および gPXE について (P. 172) を参照してください。

n PXE 起動用に構成された DHCP サーバ。DHCP の構成例 (P. 174) を参照してください。

n PXELINUX

n お使いのバージョンの ESXi でサポートされるハードウェア構成のサーバ。

http://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php の 『ハードウェア互換性ガイド』 を参照

してください。

n TFTP トラフィックを許可するネットワーク セキュリティ ポリシー (UDP ポート 69)

n (任意) インストール スクリプト (キックスタート ファイル)。インストール スクリプトおよび

アップグレード スクリプトについて (P. 201) を参照してください。

n ターゲット ESXi ホストに、PXE をサポートするネットワーク アダプタ

n IPv4 ネットワーク。IPv6 は PXE 起動には使用できません。

ほとんどの場合、ネイティブ VLAN を使用します。PXE 起動で使用する VLAN ID を指定する必要がある

場合は、使用している NIC で VLAN ID の仕様がサポートされていることを確認します。

手順

1 TFTP サーバに /tftpboot/pxelinux.cfg ディレクトリを作成します。

2 Linux マシンに PXELINUX をインストールします。

PXELINUX は SYSLINUX パッケージに含まれます。ファイルを展開し、pxelinux.0 ファイルを見つけ

て、TFTP サーバ上の /tftpboot ディレクトリにコピーします。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 177

Page 178: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

3 DHCP サーバを構成します。

DHCP サーバは、次の情報をクライアント ホストに送信します。

n TFTP サーバの名前または IP アドレス。

n 初期起動ファイルの名前。これは、pxelinux.0 です。

4 ESXi インストーラ イメージの内容を、TFTP サーバ上の /var/lib/tftpboot ディレクトリにコピーし

ます。

5 (オプション) スクリプトを使用したインストールの場合は、boot.cfg ファイルの kernel コマンドの次

の行に kernelopt オプションを追加して、インストール スクリプトの場所を指定します。

次の例の XXX.XXX.XXX.XXX は、インストール スクリプトが置かれたサーバの IP アドレスです。

kernelopt=ks=http://XXX.XXX.XXX.XXX/esxi_ksFiles/ks.cfg

6 ESXi インストーラ ISO イメージから、isolinux.cfg ファイルを /tftpboot/pxelinux.cfg ディレクト

リにコピーします。

isolinux.cfg ファイルには次のコードが含まれています。XXXXXX は、ESXi インストーラ イメージのビ

ルド番号です。

DEFAULT menu.c32

MENU TITLE ESXi-5.x.x-XXXXXX-full Boot Menu

NOHALT 1

PROMPT 0

TIMEOUT 80

LABEL install

KERNEL mboot.c32

APPEND -c location of boot.cfg

MENU LABEL ESXi-5.x.x-XXXXXX-full ^Installer

LABEL hddboot

LOCALBOOT 0x80

MENU LABEL ^Boot from local disk

7 ファイル名 isolinux.cfg を、ターゲット ホスト マシンの MAC アドレスに変更します: 01-mac_address_of_target_ESXi_host。例: 01-23-45-67-89-0a-bc

8 ネットワーク アダプタを使用してマシンを起動します。

gPXE を使用した ESXi インストーラの PXE 起動

gPXE を使用して、ESXi インストーラを PXE 起動できます。

インストール スクリプトおよびアップグレード スクリプトについて (P. 201) および boot.cfg ファイルにつ

いて (P. 211) も参照してください。

開始する前に

次のコンポーネントが使用する環境内にあることを確認します。

n VMware Web サイトからダウンロードした ESXi インストーラ ISO イメージ

n ターゲット ESXi ホストからアクセス可能な HTTP Web サーバ

n PXE 起動用に構成された DHCP サーバ。/etc/dhcpd.conf は、TFTP サーバを使用するクライアント

ホスト用に構成され、初期起動ファイルは gpxelinux.0/undionly.kpxe に設定されています。DHCPの構成例 (P. 174) を参照してください。

n お使いのバージョンの ESXi でサポートされるハードウェア構成のサーバ。

http://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php の 『ハードウェア互換性ガイド』 を参照

してください。

n gPXELINUX

vSphere Upgrade

178 VMware, Inc.

Page 179: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

n (任意) ESXi のインストール スクリプト。インストール スクリプトおよびアップグレード スクリプ

トについて (P. 201) を参照してください。

ほとんどの場合、ネイティブ VLAN を使用します。PXE 起動で使用する VLAN ID を指定する必要がある

場合は、使用している NIC で VLAN ID の仕様がサポートされていることを確認します。

手順

1 ESXi インストーラ ISO イメージの内容を、HTTP サーバ上の /var/www/html ディレクトリにコピーし

ます。

2 HTTP サーバの情報を使用して boot.cfg ファイルを変更します。

次のコードをモデルとして使用します。XXX.XXX.XXX.XXX には、HTTP サーバの IP アドレスを指

定します。kernelopt 行を含めるかどうかは任意です。スクリプトを使用したインストールのためにイ

ンストール スクリプトの場所を指定するには、このオプションを含めます。

title=Loading ESX installer

kernel=http://XXX.XXX.XXX.XXX/tboot.b00

kernelopt=ks=http://XXX.XXX.XXX.XXX/esxi_ksFiles/ks.cfg

modules=http://XXX.XXX.XXX.XXX/b.b00 --- http://XXX.XXX.XXX.XXX/useropts.gz ---

http://XXX.XXX.XXX.XXX/k.b00 --- http://XXX.XXX.XXX.XXX/a.b00 ---

http://XXX.XXX.XXX.XXX/s.v00 --- http://XXX.XXX.XXX.XXX/weaselin.t00 ---

http://XXX.XXX.XXX.XXX/tools.t00 --- http://XXX.XXX.XXX.XXX/imgdb.tgz ---

http://XXX.XXX.XXX.XXX/imgpayld.tgz

3 ホストを gPXE 起動し、Ctrl + B を押して GPT メニューにアクセスします。

4 次のコマンドを入力して、ESXi インストーラで起動します。XXX.XXX.XXX.XXX には HTTP サーバ

の IP アドレスを指定します。

dhcp net0 ( if dchp is not set)

kernel -n mboot.c32 http://XXX.XXX.XXX.XXX/mboot.c32

imgargs mboot.c32 -c http://XXX.XXX.XXX.XXX/boot.cfg

boot mboot.c32

ソフトウェア FCoE による ESXi のインストールおよび起動

FCoE オフロード機能が装備された VMware ソフトウェア FCoE アダプタおよびネットワーク アダプタを

使用して、FCoE LUN から ESXi をインストールおよび起動できます。ホストには専用 FCoE HBA は必要

ありません。

ソフトウェア FCoE による ESXi のインストールおよび起動の詳細については、『vSphere ストレージ』 ドキュメントを参照してください。

リモート管理アプリケーションの使用

リモート管理アプリケーションによって、リモートの場所にあるサーバに ESXi をインストールできます。

インストールがサポートされているリモート管理アプリケーションには、HP iLO (Integrated Lights-Out)、DRAC (Dell Remote Access Card)、IBM 管理モジュール (MM)、RSA II (Remote SupervisorAdapter II) があります。現在、サポートされているサーバ モデルとリモート管理ファームウェア バー

ジョンのリストについては、 サポートされているリモート管理のサーバ モデルとファームウェア バージョ

ン (P. 34) を参照してください。リモート管理アプリケーションのサポートについては、ベンターに問い合

わせてください。

リモート管理アプリケーションを使用して、リモートからの ESXi のインストールを、対話的に行ったり、

スクリプトを使用して行うことができます。

リモート管理アプリケーションを使用して ESXi をインストールする場合、ピーク容量で稼働しているシス

テムまたはネットワークでは、仮想 CD が破壊されるという問題に直面することがあります。ISO イメージ

からのリモート インストールが失敗した場合は、物理 DVD メディアからインストールを実行します。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 179

Page 180: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

ESXi インストーラのダウンロード

ESXi のインストーラをダウンロードします。

開始する前に

https://my.vmware.com/web/vmware/ で My VMware アカウントを作成します。

手順

1 VMware の Web サイト(https://my.vmware.com/web/vmware/downloads)から ESXi インストーラを

ダウンロードします。

ESXi はデータセンターおよびクラウド インフラストラクチャの下に表示されます。

2 md5sum が正しいことを確認します。

MD5 チェックサムを使用して、VMware Web サイトのトピックを確認します

(http://www.vmware.com/download/md5.html)。

アップグレードまたは移行の実行

ホストをアップグレードまたは移行する際には、いくつかのツールを使用できます。アップグレードするホ

ストのタイプ (ESX または ESXi) と、ホストが vCenter Server によって管理されているかどうかによっ

て、異なるアップグレード ツールを使用できます。

バージョン 4.x の ESX または ESXi またはバージョン 5.0.x から ESXi 5.0.x に移行またはアップグレードす

る場合は、ESXi 5.5 のアップグレード オプション (P. 162) に記載されているツールおよび手法を使用できま

す。

バージョン 3.5 の ESX または ESXi を ESXi 5.x にアップグレードする場合は、まずバージョン 3.5 の ESX または ESXi をバージョン 4.x の ESX または ESXi にアップグレードする必要があります。バージョン 3.5 のESX または ESXi からバージョン 4.x の ESX または ESXi へのアップグレードについては、VMwarevSphere 4.x のドキュメント Web ページを参照してください。

注意 vCenter Server によって管理されているホストをアップグレードする場合は、ESX または ESXi をアップグレードする前に、vCenter Server にアップグレードする必要があります。正しい順序でアップグ

レードしなかった場合は、データを消失したり、サーバにアクセスできなくなる可能性があります。

vSphere Update Manager を使用した、ホストの組織的なアップグレード

組織的なアップグレードによって、vSphere インベントリのオブジェクトを 2 ステップのプロセスでアップ

グレードできます。 1 つめのプロセスがホストのアップグレードで、2 つめのプロセスが仮想マシンのアッ

プグレードです。プロセスは、より多くのプロセスを自動化するためにクラスタ レベルで構成すること

も、細かく制御するために個別のホストまたは仮想マシン レベルで構成することもできます。

たとえば、ESXi 4.x ホストを ESXi 5.x にアップグレードするホスト アップグレード ベースラインを定義し

たり、VMware Tools や仮想マシン ハードウェアを 新バージョンにアップグレードする仮想マシン アッ

プグレード ベースラインを定義したりできます。ウィザードを使用したワークフローで、まずクラスタ全

体のホストのアップグレードをスケジュール設定してから、すべての仮想マシンのアップグレードをスケ

ジュール設定します。

以前にホストが ESX 3.x から ESX 4.x にアップグレードされている場合、Update Manager を使用して、そ

のホストを ESXi 5.x にアップグレードすることはできません。そのようなホストの /boot パーティションに

は、Update Manager のアップグレード プロセスをサポートできるだけの十分な空き容量がありません。

以前に ESX 3.x からアップグレードされていない場合でも、一部の 4.x ESX ホストでこれが問題になること

vSphere Upgrade

180 VMware, Inc.

Page 181: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

があります。Update Manager のアップグレード プロセスに対応するには、ホストの /boot パーティション

に 350 MB を超える空き容量が必要です。アップグレード対象のホストの /boot パーティションに 350 MBを超える空き容量がない場合は、スクリプトを使用したアップグレードまたは対話型アップグレードを実行

してください。

重要 ホストを ESXi 5.x にアップグレードまたは移行したあとは、バージョン 4.x の ESX や ESXi ソフト

ウェアにロールバックできません。アップグレードや移行を実行する前に、ホストをバックアップします。

そうすることで、アップグレードや移行に失敗した場合に、4.x ホストをリストアできます。

ウィザードを使用したワークフローでは、間違った手順でアップグレードすることを防ぐことができます。

たとえば、ウィザードでは、クラスタ内のホストをアップグレードする前に仮想マシンのハードウェアを

アップグレードできないようになっています。

DRS (Distributed Resource Scheduler) を使用すると、アップグレード プロセス中の仮想マシンのダウン

タイムを防ぐことができます。

Update Manager では、定義したアップグレード ベースラインに対するホストと仮想マシンのコンプライ

アンスが監視されます。コンプライアンス違反があった場合は詳細レポートとダッシュボード ビューに表

示されます。Update Manager では一括修正がサポートされています。

Update Manager によって、次の vSphere コンポーネントがアップグレードされます。

n ESX および ESXi カーネル (vmkernel)

n 仮想マシンのハードウェア

n VMware Tools

n 仮想アプライアンス

ここにリストされていないコンポーネントについては、ほかのアップグレード方法でアップグレードを実行

できます。また、サードパーティ製コンポーネントについては、適切なサードパーティ製ツールを使用しま

す。

次の各トピックでは、Update Manager を使用して ESXi ホストの組織的なアップグレードを実行する方法

が説明されています。

n ホストおよびクラスタの設定の構成 (P. 181)

n vSphere Update Manager を使用した、ホストの組織的アップグレードの実行 (P. 182)

Update Manager を使用してホスト上の仮想マシンの組織的なアップグレードを実行する方法については、

『VMware vSphere Update Manager のインストールと管理』ドキュメントを参照してください。

ホストおよびクラスタの設定の構成

DRS、VMware HA (High Availability)、および VMware Fault Tolerance (FT) が有効になっているクラ

スタの vSphere オブジェクトをアップデートするとき、そのクラスタ全体で VMware DPM (DistributedPower Management)、HA のアドミッション コントロール、および FT を一時的に無効にすることを選択

できます。アップデートが完了したあと、Update Manager がこれらの機能をリストアします。

アップデートを適用するには、修正中にホストがメンテナンス モードに切り替わる必要がある場合があり

ます。ホストがメンテナンス モードのとき、仮想マシンは実行できません。可用性を確保するため、

vCenter Server は、ホストがメンテナンス モードになる前にクラスタ内のほかの ESX/ESXi ホストに仮想マ

シンを移行できます。vCenter Server が仮想マシンを移行することができるのは、クラスタが vMotion 用に構成されていて、かつ DRS が有効になっている場合です。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 181

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ホストに実行中の仮想マシンがない場合、VMware DPM がホストをスタンバイ モードに切り替えて

Update Manager の操作を妨げる可能性があります。スキャンおよびステージングの正常な完了を確実にす

るため、Update Manager は、これらの操作中に VMware DPM を無効にします。修正を正常に実行するに

は、修正処理前に VMware DPM および HA のアドミッション コントロールを無効にすることを、

Update Manager に許可する必要があります。処理が完了すると、Update Manager は VMware DPM とHA のアドミッション コントロールをリストアします。Update Manager は、ステージングおよび修正前に

は HA のアドミッション コントロールを無効にしますが、スキャン前には無効化しません。

VMware DPM がすでにホストをスタンバイ モードに切り替えている場合は、Update Manager はホストを

パワーオンしてからスキャン、ステージング、および修正を実行します。スキャン、ステージング、または

修正が完了したあと、Update Manager は VMware DPM と HA のアドミッション コントロールをオンに

し、必要に応じて VMware DPM がホストをスタンバイ モードに切り替えます。Update Manager は、パ

ワーオフ状態のホストを修正しません。

ホストがスタンバイ モードで、かつ、何らかの理由で VMware DPM が手動で無効になっている場合、

Update Manager はこれらのホストを修正またはパワーオンしません。

修正するホストにあるマシンのダウンタイムをなくすには、クラスタ内で HA のアドミッション コント

ロールを一時的に無効にするように選択して、vMotion を実行できるようにする必要があります。クラス

タ全体を修正したあと、Update Manager は HA のアドミッション コントロールの設定をリストアしま

す。

クラスタ内のホスト上にあるいずれかの仮想マシンに対して FT がオンになっている場合、FT を一時的に

オフにするように選択してから、クラスタで Update Manager の操作を実行する必要があります。ホスト

上のいずれかの仮想マシンで FT がオンになっている場合、Update Manager はそのホストを修正しませ

ん。修正後に FT を再度有効にするためには、クラスタ内のすべてのホストを同じアップデートで修正する

必要があります。これは、プライマリ仮想マシンとセカンダリ仮想マシンは、ESX/ESXi バージョンおよび

パッチ レベルが異なるホストに配置できないためです。

Virtual SAN クラスタの一部であるホストの修正についての特性がいくつかあります。

n ホストの修正プロセスは完了するまでに長い時間がかかることがあります。

n 設計上、Virtual SAN クラスタの 1 台のホストのみをいつでもメンテナンス モードにすることができま

す。

n Update Manager は、Virtual SAN クラスタの一部であるホストを並行して修正するオプションを選択

した場合にも、これらのホストを順次修正します。

n ホストが Virtual SAN クラスタのメンバーであり、さらにそのホスト上の任意の仮想マシンが「許容す

る障害の数 = 0」の設定の VM ストレージ ポリシーを使用している場合、そのホストがメンテナンス

モードに入るときに異常な遅延が発生する可能性があります。この遅延は、Virtual SAN データストア

クラスタにおいて、Virtual SAN が仮想マシン データを 1 つのディスクから別のディスクへ移行する必

要があるために発生します。遅延は数時間かかる場合があります。これは、VM ストレージ ポリシー

を「許容する障害の数 = 1」に設定することで回避できます。この設定では、Virtual SAN データスト

アに仮想マシン ファイルのコピーを 2 つ作成することになります。

vSphere Update Manager を使用した、ホストの組織的アップグレードの実行

Update Manager を使用すると、1 つのアップグレード ベースライン、またはベースライン グループを使

用して vSphere インベントリ内の ESX/ESXi ホストを組織的にアップグレードできます。

このワークフローでは、vSphere インベントリ内のホストの組織的なアップグレードを実行する処理の概要

について説明します。Update Manager 5.x では、ESX/ESXi 4.x を実行しているホストの ESXi 5.x へのホス

ト アップグレードがサポートされます。

組織的なアップグレードは、フォルダ レベル、クラスタ レベル、またはデータ センター レベルで実行でき

ます。

注意 この手順の 後の 2 つの処理はどちらか一方で十分です。どちらかの処理を選択してください。

vSphere Upgrade

182 VMware, Inc.

Page 183: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

開始する前に

n システムが vCenter Server 5.x、ESXi 5.x、および Update Manager 5.x の要件を満たしていることを確

認します。Update Manager のハードウェア要件 (P. 34) を参照してください。

n vCenter Server バージョン 5.x をインストールまたはバージョン 5.x にアップグレードします。第 4 章vCenter Server のアップグレード (P. 67) を参照してください。

n vSphere Update Manager バージョン 5.x をインストールまたはバージョン 5.x にアップグレードしま

す。第 6 章 Update Manager のアップグレード (P. 151) を参照してください。

手順

1 ホストのメンテナンス モードの設定の構成 (P. 184)ESX/ESXi ホストのアップデートは、それらを適用する前にホストをメンテナンス モードに切り替え

る必要がある場合があります。Update Manager は、これらのアップデートを適用する前に ESX/ESXiホストをメンテナンス モードにします。ホストをメンテナンス モードにできなかった場合の

Update Manager の対応方法を設定できます。

2 クラスタ設定の構成 (P. 185)1 つのクラスタにある複数の ESX/ESXi ホストの場合、修正処理は連続または並行して実行できま

す。一部の機能が原因で修正が失敗する場合があります。VMware DPM、HA のアドミッション コントロール、または Fault Tolerance が有効な場合は、修正が正常に行われるように、それらの機能を

一時的に無効にする必要があります。

3 PXE 起動の ESXi 5.x ホストの修正の有効化 (P. 186)PXE 起動の ESXi 5.x ホストの修正を他のソフトウェアが開始できるように、Update Manager を構成

できます。この修正によって、ホストにパッチとソフトウェア モジュールがインストールされます

が、通常、再起動するとホストの更新は失われます。

4 ホスト アップグレード イメージのインポートとホスト アップグレード ベースラインの作成 (P. 187)Update Manager リポジトリにインポートした ESXi 5.5 イメージを使用して、ESX/ESXi ホストのアッ

プグレード ベースラインを作成できます。

5 ホスト ベースライン グループの作成 (P. 188)ベースライン グループには、1 つのホスト アップグレード ベースラインと複数のパッチ ベースライ

ンまたはエクステンション ベースラインを組み合わせるか、複数のパッチ ベースラインおよびエク

ステンション ベースラインを組み合わせることができます。

6 オブジェクトへのベースラインおよびベースライン グループの添付 (P. 189)特定のベースラインおよびベースライン グループを基準に、コンプライアンス情報を確認してインベ

ントリ内のオブジェクトを修正するには、 初に既存のベースラインおよびベースライン グループを

それらオブジェクトに添付する必要があります。

7 手動による ESX/ESXi ホストのスキャンの開始 (P. 190)修正の前に、添付されたベースラインおよびベースライン グループを基準に vSphere オブジェクトを

スキャンする必要があります。vSphere インベントリ内のホストのスキャンをすぐに実行するには、

手動でスキャンを開始します。

8 vSphere オブジェクトのコンプライアンス情報の表示 (P. 190)添付したベースラインおよびベースライン グループを基準にした仮想マシン、仮想アプライアンス、

およびホストのコンプライアンス情報を確認できます。

9 アップグレード ベースラインを基準にしたホストの修正 (P. 191)一度につき 1 つの添付されたアップグレード ベースラインを基準に、ESX/ESXi ホストを修正できま

す。ESXi 5.5 イメージを含んだ単一のアップグレード ベースラインを使用して、vSphere インベント

リ内のすべてのホストをアップグレードまたは移行することができます。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 183

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10 ベースライン グループを基準にしたホストの修正 (P. 194)添付されたアップグレード、パッチ、およびエクステンションのベースライン グループを基準にホス

トを修正できます。ベースライン グループには、複数のパッチ ベースラインおよびエクステンショ

ン ベースラインが含まれるか、複数のパッチ ベースラインおよびエクステンション ベースラインと

組み合わされた 1 つのアップグレード ベースラインが含まれます。

ホストのメンテナンス モードの設定の構成

ESX/ESXi ホストのアップデートは、それらを適用する前にホストをメンテナンス モードに切り替える必要

がある場合があります。Update Manager は、これらのアップデートを適用する前に ESX/ESXi ホストをメ

ンテナンス モードにします。ホストをメンテナンス モードにできなかった場合の Update Manager の対応

方法を設定できます。

クラスタとは異なるコンテナ内のホスト、または個別のホストの場合、vMotion での仮想マシンの移行は

実行できません。vCenter Server で仮想マシンを別のホストに移行できない場合、Update Manager の対応

方法を構成できます。

Virtual SAN クラスタの一部であるホストは、一度に 1 台のみメンテナンス モードにできます。これは、

Virtual SAN クラスタの特異性です。

ホストが Virtual SAN クラスタのメンバーであり、さらにそのホスト上の任意の仮想マシンが「許容する障

害の数 = 0」の設定の VM ストレージ ポリシーを使用している場合、そのホストがメンテナンス モードに

入るときに異常な遅延が発生する可能性があります。この遅延は、Virtual SAN データストア クラスタにお

いて、Virtual SAN が仮想マシン データを 1 つのディスクから別のディスクへ移行する必要があるために発

生します。遅延は数時間かかる場合があります。これは、VM ストレージ ポリシーを「許容する障害の数 =1」に設定することで回避できます。この設定では、Virtual SAN データストアに仮想マシン ファイルのコ

ピーを 2 つ作成することになります。

開始する前に

Update Manager が登録されている vCenter Server システムに vSphere Client を接続し、ホーム ページの

ソリューションおよびアプリケーションで Update Manager をクリックします。使用している

vCenter Server システムが vCenter リンク モードの接続グループの一部である場合は、ナビゲーション

バーで該当する vCenter Server システムの名前を選択して、使用する Update Manager インスタンスを指

定する必要があります。

手順

1 構成 タブで、設定の下にある ESX ホスト/クラスタ設定 をクリックします。

2 [メンテナンス モードの設定] で、仮想マシンのパワー状態 ドロップダウン メニューからオプションを

選択して、修正対象のホスト上で実行中の仮想マシンおよびアプライアンスのパワー状態の変更を指定

します。

オプション 説明

仮想マシンのパワーオフ 修正前にすべての仮想マシンおよび仮想アプライアンスのパワーオフ

仮想マシンのサスペンド 修正前にすべての実行中の仮想マシンおよび仮想アプライアンスのサスペ

ンド

仮想マシンのパワー状態を変更しない 仮想マシンおよび仮想アプライアンスを現在のパワー状態のままにしま

す。これはデフォルトの設定です。

3 (オプション) 障害発生時にメンテナンス モードへの切り替えを再試行 を選択し、再試行遅延と再試行

回数を指定します。

修正前にホストがメンテナンス モードに切り替わることに失敗した場合、Update Manager は、再試

行遅延時間の経過後、再試行回数 フィールドで指定した回数までホストをメンテナンス モードにしよ

うと試みます。

vSphere Upgrade

184 VMware, Inc.

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4 (オプション) ホストがメンテナンス モードに入るのを妨げる可能性があるリムーバブル メディア デバ

イスを一時的に無効にします を選択します。

Update Manager は、CD/DVD ドライブまたはフロッピー ドライブが接続されている仮想マシンが配

置されたホストを修正しません。ホストの仮想マシンに取り外し可能なメディア ドライブが接続され

ていると、ホストがメンテナンス モードに切り替わることができず、修正が中断する場合がありま

す。

修正後に、取り外し可能なメディア デバイスがまだ利用できる場合は、Update Manager はそれらの

デバイスを再接続します。

5 Apply をクリックします。

これらの設定がデフォルトの障害時対応の設定になります。個々の修正タスクを構成する際は、異なる設定

を指定することができます。

クラスタ設定の構成

1 つのクラスタにある複数の ESX/ESXi ホストの場合、修正処理は連続または並行して実行できます。一部

の機能が原因で修正が失敗する場合があります。VMware DPM、HA のアドミッション コントロール、ま

たは Fault Tolerance が有効な場合は、修正が正常に行われるように、それらの機能を一時的に無効にする

必要があります。

注意 ホストを並行して修正すると、クラスタの修正に必要な時間を短くしてパフォーマンスを大幅に向上

することができます。Update Manager は、DRS によって設定されたクラスタ リソースの制約に影響を与

えずに、ホストを並行して修正します。ホストが Virtual SAN クラスタの一部である場合には、ホストを並

行して修正しないでください。Virtual SAN クラスタの特性のため、クラスタ内にメンテナンス モードのホ

ストが他にあるとき、ホストはメンテナンス モードに入ることはできません。

開始する前に

Update Manager が登録されている vCenter Server システムに vSphere Client を接続し、ホーム ページの

ソリューションおよびアプリケーションで Update Manager をクリックします。使用している

vCenter Server システムが vCenter リンク モードの接続グループの一部である場合は、ナビゲーション

バーで該当する vCenter Server システムの名前を選択して、使用する Update Manager インスタンスを指

定する必要があります。

手順

1 構成 タブで、設定の下にある ESX ホスト/クラスタ設定 をクリックします。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 185

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2 無効または有効にする機能のチェック ボックスを選択します。

オプション 説明

分散電力管理 (DPM) VMware DPM は、クラスタ内で実行している仮想マシンのリソース使用

状況を監視します。十分に余分な容量がある場合は、VMware DPM はク

ラスタ内のほかのホストへ仮想マシンを移動し、元のホストをスタンバイ

モードにして節電することを推奨します。容量が不足している場合は、ス

タンバイ ホストをパワーオンの状態に戻すように、VMware DPM が推奨

する場合があります。

DPM を無効にすることを選択しなかった場合、Update Manager は、

VMware DPM が有効になっているクラスタをスキップします。VMwareDPM を一時的に無効にすることを選択した場合、Update Manager はク

ラスタで DPM を無効にし、そのクラスタのホストを修正して、修正が完

了したあと VMware DPM を再度有効にします。

HA (High Availability) のアドミッ

ション コントロール

アドミッション コントロールは VMware HA が使用するポリシーです。

これにより、クラスタ内のフェイルオーバーのキャパシティが確保されま

す。修正時に HA のアドミッション コントロールが有効になっている場

合、クラスタ内の仮想マシンが vMotion で移行されない場合がありま

す。

HA のアドミッション コントロールを無効にすることを選択しなかった場

合、Update Manager は HA のアドミッション コントロールが有効になっ

ているクラスタをスキップします。HA のアドミッション コントロールを

一時的に無効にすることを選択した場合、Update Manager は HA のアド

ミッション コントロールを無効にして、クラスタを修正します。そして、

修正が完了したあと HA のアドミッション コントロールを再度有効にし

ます。

Fault Tolerance (FT) FT は、プライマリ仮想マシンと同一のセカンダリ仮想マシンを自動的に

作成して保守することで、仮想マシンを継続的に使用できるようにしま

す。ホスト上の仮想マシンで FT をオフにすることを選択しなかった場

合、Update Manager はそのホストを修正しません。

クラスタ内のホストの並行修正を有効

にします

Update Manager は、クラスタ内の各ホストを並行修正できます。UpdateManager は、DRS 設定に影響を与えずに並行修正できるホストの 大数

を継続的に評価します。このオプションを選択しなかった場合、

Update Manager はクラスタ内の各ホストを順次修正します。

設計上、Virtual SAN クラスタの 1 台のホストのみをいつでもメンテナン

ス モードにすることができます。Update Manager は、Virtual SAN クラ

スタの一部であるホストを並行して修正するオプションを選択した場合に

も、これらのホストを順次修正します。

ホストをメンテナンスモードに切り替

える必要がある場合に、パワーオフ状

態およびサスペンド状態の仮想マシン

をクラスタの他のホストに移行する

Update Manager は、サスペンド状態およびパワーオフ状態の仮想マシン

を、メンテナンス モードに切り替える必要があるホストから、クラスタ内

のほかのホストに移行します。[メンテナンス モードの設定] ペインで、修

正前に仮想マシンをパワーオフまたはサスペンドするように選択できま

す。

3 Apply をクリックします。

これらの設定がデフォルトの障害時対応の設定になります。個々の修正タスクを構成する際は、異なる設定

を指定することができます。

PXE 起動の ESXi 5.x ホストの修正の有効化

PXE 起動の ESXi 5.x ホストの修正を他のソフトウェアが開始できるように、Update Manager を構成できま

す。この修正によって、ホストにパッチとソフトウェア モジュールがインストールされますが、通常、再

起動するとホストの更新は失われます。

Update Manager の 構成 タブにあるグローバル設定では、ESX Agent Manager または Cisco Nexus 1000Vなどのソリューションが PXE 起動の ESXi 5.x ホストの修正を開始できるように設定できます。逆に、修正

ウィザードの パワーオン状態の PXE 起動の ESXi ホストのパッチ修正を有効 設定では、Update Managerが PXE 起動のホストにパッチを適用できるように設定できます。

vSphere Upgrade

186 VMware, Inc.

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再起動後に ステートレスのホストで更新を保持するには、更新を含む PXE 起動イメージを使用します。

Update Manager では、更新を適用する前に PXE 起動イメージを更新できるため、再起動によって更新が

失われることはありません。Update Manager それ自身はホストを再起動しません。これは、PXE 起動の

ESXi 5.x ホストでの再起動に必要な更新をインストールしないためです。

開始する前に

Update Manager が登録されている vCenter Server システムに vSphere Client を接続し、ホーム ページの

ソリューションおよびアプリケーションで Update Manager をクリックします。使用している

vCenter Server システムが vCenter リンク モードの接続グループの一部である場合は、ナビゲーション

バーで該当する vCenter Server システムの名前を選択して、使用する Update Manager インスタンスを指

定する必要があります。

手順

1 構成 タブで、設定の下にある ESX ホスト/クラスタ設定 をクリックします。

2 PXE 起動の ESXi 5.x ホストでソリューション用のソフトウェアのインストールを有効化するには、

PXE 起動の ESXi 5.x ホストへの追加ソフトウェアのインストールを許可 を選択します。

3 Apply をクリックします。

ホスト アップグレード イメージのインポートとホスト アップグレード ベースラインの作成

Update Manager リポジトリにインポートした ESXi 5.5 イメージを使用して、ESX/ESXi ホストのアップグ

レード ベースラインを作成できます。

ESXi .iso イメージを使用すると、ESXi 4.x、ESXi 5.0、および ESXi 5.1 ホストを ESXi 5.5 にアップグレード

したり、ESX 4.x ホストを ESXi 5.5 に移行したりできます。

ホストをアップグレードまたは移行するには、VMware から VMware-VMvisor-Installer-5.5.0-build_number.x86_64.iso 形式の名前で配布されている ESXi インストーラ イメージ、または Image Builderを使用して作成されたカスタム イメージを使用します。

開始する前に

権限ファイルのアップロード を保有していることを確認します。ユーザー、グループ、ロール、および権

限の管理に関する詳細については、『vCenter Server およびホストの管理』を参照してください。

Update Manager が登録されている vCenter Server システムに vSphere Client を接続し、ホーム ページの

ソリューションおよびアプリケーションで Update Manager をクリックします。使用している

vCenter Server システムが vCenter リンク モードの接続グループの一部である場合は、ナビゲーション

バーで該当する vCenter Server システムの名前を選択して、使用する Update Manager インスタンスを指

定する必要があります。

手順

1 ESXi イメージ タブで、右上にある ESXi イメージのインポート をクリックします。

2 ESXi イメージのインポート ウィザードの ESXi イメージの選択ページで、アップロードする ESXi イメージを検索して選択します。

3 次へ をクリックします。

注意 インポート ウィザードは閉じないでください。インポート ウィザードを閉じると、アップロー

ド処理が停止します。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 187

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4 (オプション) セキュリティ警告ウィンドウで、証明書の警告を処理するためのオプションを選択しま

す。

インストール時に vCenter Server および ESX/ESXi ホスト用に生成される証明書は、信頼性のある認証

局によって署名されていません。そのため、これらのいずれかのシステムへの SSL 接続が確立するた

びに、クライアントで警告が表示されます。

オプション アクション

無視 無視 をクリックすると、現在の SSL 証明書を引き続き使用して、アップ

ロード プロセスを開始します。

Cancel キャンセル をクリックすると、ウィンドウが閉じ、アップロード プロセ

スが停止されます。

この証明書をインストールし、セキュ

リティ警告をすべて表示しない

証明書をインストールし、セキュリティ警告が表示されないようにするに

は、このチェック ボックスを選択し、無視 をクリックします。

5 ファイルがアップロードされたら、次へ をクリックします。

6 (オプション) ホスト アップグレード ベースラインの作成

a ESXi イメージを使用してベースラインを作成 を選択したままにします。

b ホスト アップグレード ベースラインの名前を入力し、必要に応じて説明を入力します。

7 終了 をクリックします。

アップロードした ESXi イメージが、インポートされた ESXi イメージ ペインに表示されます。ESXi イメー

ジに含まれているソフトウェア パッケージに関するその他の情報は、ソフトウェア パッケージ ペインで確

認できます。

ホスト アップグレード ベースラインも作成した場合、新しいベースラインは、ベースラインおよびグルー

プ タブの ベースライン ペインに表示されます。

次に進む前に

環境内のホストをアップグレードまたは移行するには、ホスト アップグレード ベースラインを作成する必

要があります(まだ作成していない場合)。

ホスト ベースライン グループの作成

ベースライン グループには、1 つのホスト アップグレード ベースラインと複数のパッチ ベースラインまた

はエクステンション ベースラインを組み合わせるか、複数のパッチ ベースラインおよびエクステンション

ベースラインを組み合わせることができます。

注意 いつでも新規ベースライン グループ ウィザードにある 終了 をクリックしてベースライン グループを

保存し、あとの段階でそこにベースラインを追加できます。

開始する前に

Update Manager が登録されている vCenter Server システムに vSphere Client を接続し、ホーム ページの

ソリューションおよびアプリケーションで Update Manager をクリックします。使用している

vCenter Server システムが vCenter リンク モードの接続グループの一部である場合は、ナビゲーション

バーで該当する vCenter Server システムの名前を選択して、使用する Update Manager インスタンスを指

定する必要があります。

手順

1 ベースラインおよびグループ タブで、ベースライン グループ ペインの上にある 作成 をクリックしま

す。

2 ベースライン グループの一意の名前を入力します。

vSphere Upgrade

188 VMware, Inc.

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3 ベースライン グループのタイプから ホスト ベースライン グループ を選択して、次へ をクリックしま

す。

4 ベースライン グループに含めるホスト アップグレード ベースラインを 1 つ選択します。

5 (オプション) アップグレード ページの一番下にある 新規ホスト アップグレード ベースラインの作成

をクリックして新しいホスト アップグレード ベースラインを作成し、新規ベースライン ウィザードを

完了します。

6 次へ をクリックします。

7 ベースライン グループに含めるパッチ ベースラインを選択します。

8 (オプション) パッチ ページの一番下にある 新規ホスト パッチ ベースラインの作成 をクリックして新

しいパッチ ベースラインを作成し、新規ベースライン ウィザードを完了します。

9 次へ をクリックします。

10 ベースライン グループに含めるエクステンション ベースラインを選択します。

11 (オプション) パッチ ページの下部にある 新規拡張機能 ベースラインの作成 をクリックして新しい拡張

機能 ベースラインを作成し、新規ベースライン ウィザードを完了します。

12 終了準備の完了ページで 終了 をクリックします。

ホスト ベースライン グループがベースライン グループ ペインに表示されます。

オブジェクトへのベースラインおよびベースライン グループの添付

特定のベースラインおよびベースライン グループを基準に、コンプライアンス情報を確認してインベント

リ内のオブジェクトを修正するには、 初に既存のベースラインおよびベースライン グループをそれらオ

ブジェクトに添付する必要があります。

Update Manager Client のコンプライアンス ビューで、ベースラインおよびベースライン グループをオブ

ジェクトに添付できます。

ベースラインおよびベースライン グループは個々のオブジェクトに添付することもできますが、フォル

ダ、vApp、クラスタ、データ センターなどのコンテナ オブジェクトに添付する方がより効率的な方法で

す。各 vSphere オブジェクトは、その親コンテナ オブジェクトに添付されたベースラインを継承します。

あるオブジェクトをコンテナから削除すると、そのオブジェクトから継承したベースラインは削除されま

す。

vCenter Server システムが vCenter リンク モードの接続グループの一部である場合、ベースラインおよび

ベースライン グループは、Update Manager が登録された vCenter Server システムが管理するオブジェク

トに添付できます。添付するベースラインおよびベースライン グループは、vCenter Server システムに登

録された Update Manager インスタンス専用のものです。

開始する前に

ベースラインの添付権限を保有していることを確認します。

手順

1 Update Manager が登録されている vCenter Server システムに vSphere Client を接続し、ナビゲーショ

ン バーで ホーム > インベントリ を選択します。

2 ベースラインを添付するオブジェクトのタイプを選択します。

たとえば、ホストおよびクラスタ または 仮想マシンおよびテンプレート を選択します。

3 インベントリ内のオブジェクトを選択して、Update Manager タブをクリックします。

使用している vCenter Server システムが vCenter リンク モードの接続グループの一部である場合、

Update Manager インスタンスが登録されている vCenter Server システムでのみ、Update Manager タブが使用できます。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 189

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4 上部右隅にある 添付 をクリックします。

5 ベースラインまたはグループの添付ウィンドウで、オブジェクトに添付する 1 つ以上のベースラインま

たはベースライン グループを選択します。

1 つ以上のベースライン グループを選択すると、グループ内のすべてのベースラインが選択されます。

グループ内のベースラインを個別に選択解除することはできません。

6 (オプション) べースライン グループの作成またはベースラインの作成リンクをクリックして、ベース

ライン グループまたはベースラインを作成し、各ウィザードの残りの手順を完了します。

7 添付 をクリックします。

添付対象として選択したベースラインおよびベースライン グループは、Update Manager タブの添付され

たベースライン グループ ペインおよび添付されたベースライン ペインに表示されます。

手動による ESX/ESXi ホストのスキャンの開始

修正の前に、添付されたベースラインおよびベースライン グループを基準に vSphere オブジェクトをス

キャンする必要があります。vSphere インベントリ内のホストのスキャンをすぐに実行するには、手動でス

キャンを開始します。

手順

1 Update Manager が登録されている vCenter Server システムに vSphere Client を接続し、ナビゲーショ

ン バーで ホーム > インベントリ > ホストおよびクラスタ を選択します。

2 ホスト、データ センター、またはコンテナ オブジェクトのいずれかを選択して、アップデートの有無

のスキャン を選択します。

3 スキャンするアップデートのタイプを選択します。

パッチおよび拡張機能 または アップグレード をスキャンできます。

4 スキャン をクリックします。

選択したインベントリ オブジェクトとすべての子オブジェクトは、添付されているベースラインのすべて

のパッチ、エクステンション、およびアップグレードを基準にスキャンされます。仮想インフラストラク

チャの規模が大きく、かつスキャンを開始したオブジェクトがオブジェクト階層の上位にあるほど、スキャ

ンにかかる時間は長くなります。

vSphere オブジェクトのコンプライアンス情報の表示

添付したベースラインおよびベースライン グループを基準にした仮想マシン、仮想アプライアンス、およ

びホストのコンプライアンス情報を確認できます。

コンテナ オブジェクトを選択すると、添付されているベースラインの全体的なコンプライアンス状態と、

個々のコンプライアンス状態をすべて確認できます。コンテナ オブジェクトに添付されているベースライ

ンをそれぞれ選択すると、ベースラインのコンプライアンス状態が表示されます。

仮想マシン、アプライアンス、またはホストをそれぞれ選択すると、添付されているすべてのベースライン

を基準に、選択したオブジェクト全体のコンプライアンス状態とアップデートの数が表示されます。さら

に、そのオブジェクトに添付されている各ベースラインを選択すると、そのベースラインのコンプライアン

ス状態ごとにグループ化されたアップデートの数が表示されます。

手順

1 Update Manager が登録されている vCenter Server システムに vSphere Client を接続し、ナビゲーショ

ン バーで、ホーム > インベントリ を選択します。

2 コンプライアンス情報を表示するオブジェクトのタイプを選択します。

たとえば、ホストおよびクラスタ または 仮想マシンおよびテンプレート を選択します。

3 インベントリからオブジェクトを選択します。

vSphere Upgrade

190 VMware, Inc.

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4 Update Manager タブをクリックして、スキャン結果とコンプライアンス状態を表示します。

アップグレード ベースラインを基準にしたホストの修正

一度につき 1 つの添付されたアップグレード ベースラインを基準に、ESX/ESXi ホストを修正できます。

ESXi 5.5 イメージを含んだ単一のアップグレード ベースラインを使用して、vSphere インベントリ内のすべ

てのホストをアップグレードまたは移行することができます。

注意 または、ベースライン グループを使用してホストをアップグレードすることもできます。ベースライ

ン グループを基準にしたホストの修正 (P. 194)を参照してください。

Update Manager 5.5 では、ESXi 4.x、ESXi 5.0、および ESXi 5.1 から ESXi 5.5 へのアップグレードおよび

ESX 4.x から ESXi 5.5 への移行をサポートします。Update Manager を使用して、ESX 3.x から ESX 4.x にアップグレードされたホストを ESXi 5.5 にアップグレードすることはできません。このようなホストに

は、/boot パーティションに Update Manager のアップグレード プロセスをサポートするための十分な空き

容量がありません。代わりにスクリプトによるアップグレードまたはインタラクティブ アップグレードを

使用してください。

ホストをアップグレードまたは移行するには、VMware から VMware-VMvisor-Installer-5.5.0-build_number.x86_64.iso 形式の名前で配布されている ESXi インストーラ イメージ、または Image Builderを使用して作成されたカスタム イメージを使用します。

注意 ESX/ESXi 4.x、ESXi 5.0 または ESXi 5.1 から ESXi 5.5 へのアップグレードまたは移行に失敗した場合

に、以前の ESX/ESXi 4.x、ESXi 5.0 または ESXi 5.1 インスタンスにロールバックすることはできません。

開始する前に

Update Manager が登録されている vCenter Server システムに vSphere Client を接続します。使用している

vCenter Server システムが vCenter リンク モードの接続グループの一部である場合は、ナビゲーション

バーで該当する vCenter Server システムの名前を選択して、Update Manager インスタンスを指定します。

アップグレード ベースラインを基準にホストを修正するには、ホストにそのベースラインを添付します。

アップグレードの詳細 ウィンドウでスキャン メッセージを確認し、ESXi 5.5 へのアップグレードまたは移

行を妨げる可能性のある、ハードウェア、サードパーティ製ソフトウェア、および構成の潜在的な問題がな

いか確認します。

手順

1 vSphere Client の ホーム ページで、ホストおよびクラスタ を選択して Update Manager タブをクリッ

クします。

2 修正するインベントリ オブジェクトを右クリックし、修正 を選択します。

コンテナ オブジェクトを選択する場合、選択したオブジェクトのすべてのホストが修正されます。

3 修正ウィザードの修正の選択ページで、適用するアップグレード ベースラインを選択します。

4 (オプション) 修正するホストを選択し、次へ をクリックします。

1 台のホストを修正し、コンテナ オブジェクトは修正しない場合、そのホストはデフォルトで選択され

ます。

5 エンド ユーザー使用許諾契約書ページで条項に同意して、次へ をクリックします。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 191

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6 (オプション) ESXi 5.5 のアップグレード ページで、インストールされているサードパーティ製ソフト

ウェア モジュールのうち、アップグレードとの互換性がないものを削除し、ホスト上のサポートされ

ていないデバイスについての警告を無視するオプションを選択して修正を続行します。

ホストにインストールされているサードパーティ製モジュールに、アップグレードとの互換性がないも

のがほかにもある場合、アップグレードの修正は成功しません。対応する VIB を持たない ESXi イメー

ジを使用して、サードパーティ製モジュールが含まれる ESX/ESXi ホストの ESXi 5.5 へのアップグレー

ドを続行するには、これらのホスト上にあるサードパーティ製ソフトウェアの削除を選択する必要があ

ります。

注意 ESXi 5.0、ESXi 5.1、および ESXi 5.5 ホストは、バイナリ互換性があります。ESXi 5.0 または

ESXi 5.1 ホストのハードウェアまたはサードパーティ製モジュールは、 ESXi 5.5 へのアップグレード後

も影響を受けません。

7 次へ をクリックします。

8 スケジュール設定ページで、タスクの一意の名前と説明(説明は任意)を入力します。

9 ただちに を選択してウィザードを完了した直後に処理を開始するか、修正処理を開始するタイミング

を指定して、次へ をクリックします。

10 ホストの修正オプション ページの パワー状態 ドロップダウン メニューで、修正するホストで実行され

ている仮想マシンおよび仮想アプライアンスのパワー状態の変更を選択できます。

オプション 説明

仮想マシンのパワーオフ 修正を行う前に、すべての仮想マシンと仮想アプライアンスをパワーオフ

します。

仮想マシンのサスペンド 修正を行う前に、すべての実行中の仮想マシンと仮想アプライアンスをサ

スペンドします。

仮想マシンのパワー状態を変更しない 仮想マシンおよび仮想アプライアンスを現在のパワー状態のままにしま

す。

ホスト上の仮想マシンがパワーオフまたはサスペンドの状態になるか、

DRS クラスタ内のほかのホストに vMotion で移行されない限り、ホスト

はメンテナンス モードを開始できません。

アップデートの一部には、修正の前にホストをメンテナンス モードにすることを要求するものがあり

ます。ホストがメンテナンス モードのとき、仮想マシンおよび仮想アプライアンスは実行できませ

ん。

仮想マシンの可用性を犠牲にしてホスト修正時のダウンタイムを短縮するには、修正の前に仮想マシン

および仮想アプライアンスをシャットダウンまたはサスペンドするように選択できます。DRS クラス

タで仮想マシンをパワーオフしない場合は修正に時間がかかりますが、仮想マシンが vMotion によっ

てほかのホストに移行されるため、修正プロセスの全期間にわたって仮想マシンが使用可能になりま

す。

11 (オプション) 失敗した場合はメンテナンス モードの開始を再試行 を選択し、再試行の回数を指定し

て、次の再試行までの待機時間を指定します。

再試行遅延時間の経過後、Update Manager が再度ホストをメンテナンス モードにしようと試みま

す。これは、再試行回数 フィールドで指定された回数によって実行されます。

vSphere Upgrade

192 VMware, Inc.

Page 193: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

12 (オプション) ホスト上の仮想マシンに接続されているすべてのリムーバブル メディア デバイスを無効

にします を選択します。

Update Manager は、CD ドライブ、DVD ドライブまたはフロッピー ドライブが接続されている仮想

マシンが配置されたホストを修正しません。クラスタ化された環境では、接続されているメディア デバイスと同じデバイスまたはマウントされた ISO イメージがターゲット ホストにない場合に、それら

のメディア デバイスによって vMotion が使用できなくなる場合があり、その場合、ソース ホストがメ

ンテナンス モードを開始することもできません。

修正後に、取り外し可能なメディア デバイスがまだ利用できる場合は、Update Manager はそれらの

デバイスを再接続します。

13 次へ をクリックします。

14 クラスタ修正オプションを編集します。

クラスタ修正オプション ページを使用できるのは、クラスタのホストを修正する場合のみです。

オプション 詳細

選択したクラスタのいずれかで DPM(Distributed Power Management)が有効になっている場合は無効にする

Update Manager は、DPM がアクティブになっているクラスタを修正し

ません。

DPM は、クラスタ内で実行中の仮想マシンのリソース使用状況を監視し

ます。十分に余分な容量がある場合、DPM は、クラスタ内のほかのホス

トへ仮想マシンを移動して、元のホストをスタンバイ モードにして節電す

ることを推奨します。ホストをスタンバイ モードに切り替えると、修正が

中断する場合があります。

選択したクラスタのいずれかで HighAvailability のアドミッション コント

ロールが有効になっている場合は無効

にする

Update Manager は、HA のアドミッション コントロールがアクティブに

なっているクラスタを修正しません。

アドミッション コントロールは VMware HA が使用するポリシーです。

これにより、クラスタ内のフェイルオーバーのキャパシティが確保されま

す。修正時に HA のアドミッション コントロールが有効になっている場

合、クラスタ内の仮想マシンが vMotion で移行されない場合がありま

す。

選択したホストの仮想マシンで FaultTolerance (FT) が有効になっている場

合は無効にする

ホスト上のいずれかの仮想マシンで FT がオンになっている場合、

Update Manager はそのホストを修正しません。

FT を有効にするには、プライマリ仮想マシンとセカンダリ仮想マシンが

実行されているホストが同じバージョンで、それらのホストに同じパッチ

がインストールされている必要があります。それらのホストに異なるパッ

チを適用すると、FT を再度有効にすることができません。

選択したクラスタ内にあるホストの並

行修正を有効にする

クラスタ内の各ホストを並行修正します。この設定が選択されていない場

合は、Update Manager はクラスタ内の各ホストを順次修正します。

設計上、Virtual SAN クラスタの 1 台のホストのみをいつでもメンテナン

ス モードにすることができます。Update Manager は、Virtual SAN クラ

スタの一部であるホストを並行して修正するオプションを選択した場合に

も、これらのホストを順次修正します。

デフォルトでは、Update Manager は、DRS 設定に影響を与えずに同時に

修正できるホストの 大数を継続的に評価します。同時に修正されるホス

トの数は、特定の数に指定できます。

注意 Update Manager は、仮想マシンがパワーオフ状態またはサスペン

ド状態のホストのみを同時に修正します。ホストの修正オプション ページ

のメンテナンス モードの設定ペインにある 電源状態 メニューから、仮想

マシンをパワーオフまたはサスペンドするように選択できます。

ホストをメンテナンス モードにする

必要がある場合は、パワーオフおよび

サスペンド状態の仮想マシンをクラス

タ内のほかのホストに移行する

Update Manager は、サスペンド状態およびパワーオフ状態の仮想マシン

を、メンテナンス モードに切り替える必要があるホストから、クラスタ内

のほかのホストに移行します。修正を行う前に、メンテナンス モードの設

定ペインで仮想マシンをパワーオフまたはサスペンドするように選択でき

ます。

15 (オプション) クラスタ修正オプション ページで レポートの生成 をクリックしてクラスタ修正オプショ

ンのレポートを生成し、次へ をクリックします。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 193

Page 194: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

16 終了準備の完了ページで 終了 をクリックします。

注意 [ 近のタスク] ペインに、修正タスクが表示され、プロセスは多くの場合、約 22 % で維持されま

す。プロセスはまだ実行中で、完了までにおよそ 15 分かかります。

ベースライン グループを基準にしたホストの修正

添付されたアップグレード、パッチ、およびエクステンションのベースライン グループを基準にホストを

修正できます。ベースライン グループには、複数のパッチ ベースラインおよびエクステンション ベースラ

インが含まれるか、複数のパッチ ベースラインおよびエクステンション ベースラインと組み合わされた 1つのアップグレード ベースラインが含まれます。

ホスト ベースライン グループを使用して、組織的なアップグレードを実行できます。ベースライン グルー

プのアップグレード ベースラインが 初に実行され、続いてパッチ ベースラインおよびエクステンション

ベースラインが実行されます。

注意 または、単一のアップグレード ベースラインを使用してホストをアップグレードすることもできま

す。アップグレード ベースラインを基準にしたホストの修正 (P. 191)を参照してください。

開始する前に

少なくとも 1 つのベースライン グループがホストに添付されていることを確認します。

Update Manager が登録されている vCenter Server システムに vSphere Client を接続します。使用している

vCenter Server システムが vCenter リンク モードの接続グループの一部である場合は、ナビゲーション

バーで該当する vCenter Server システムの名前を選択して、Update Manager インスタンスを指定します。

アップグレードの詳細 ウィンドウでスキャン メッセージを確認し、ESXi 5.0 へのアップグレードまたは移

行を妨げる可能性のある、ハードウェア、サードパーティ製ソフトウェア、および構成の潜在的な問題がな

いか確認します。

手順

1 vSphere Client の ホーム ページで、ホストおよびクラスタ を選択して Update Manager タブをクリッ

クします。

2 修正するインベントリ オブジェクトを右クリックし、修正 を選択します。

コンテナ オブジェクトを選択する場合、選択したオブジェクトのすべてのホストが修正されます。

3 修正ウィザードの修正の選択ページで、適用するベースライン グループまたはベースラインを選択し

ます。

4 (オプション) 修正するホストを選択し、次へ をクリックします。

1 台のホストを修正し、コンテナ オブジェクトは修正しない場合、そのホストはデフォルトで選択され

ます。

5 エンド ユーザー使用許諾契約書ページで条項に同意して、次へ をクリックします。

vSphere Upgrade

194 VMware, Inc.

Page 195: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

6 (オプション) ESXi 5.5 のアップグレード ページで、インストールされているサードパーティ製ソフト

ウェア モジュールのうち、アップグレードとの互換性がないものを削除し、ホスト上のサポートされ

ていないデバイスについての警告を無視するオプションを選択して修正を続行します。

ホストにインストールされているサードパーティ製モジュールに、アップグレードとの互換性がないも

のがほかにもある場合、アップグレードの修正は成功しません。対応する VIB を持たない ESXi イメー

ジを使用して、サードパーティ製モジュールが含まれる ESX/ESXi ホストの ESXi 5.5 へのアップグレー

ドを続行するには、これらのホスト上にあるサードパーティ製ソフトウェアの削除を選択する必要があ

ります。

注意 ESXi 5.0、ESXi 5.1、および ESXi 5.5 ホストは、バイナリ互換性があります。ESXi 5.0 または

ESXi 5.1 ホストのハードウェアまたはサードパーティ製モジュールは、 ESXi 5.5 へのアップグレード後

も影響を受けません。

7 次へ をクリックします。

8 (オプション) パッチとエクステンション ページで、修正対象から除外する特定のパッチまたはエクス

テンションを選択解除して、次へ をクリックします。

9 (オプション) 除外する動的パッチおよびエクステンション ページで、除外するパッチまたはエクステ

ンションの一覧を確認し、次へ をクリックします。

10 スケジュール設定ページで、タスクの一意の名前と説明(説明は任意)を入力します。

11 ただちに を選択してウィザードを完了した直後に処理を開始するか、修正処理を開始するタイミング

を指定して、次へ をクリックします。

12 ホストの修正オプション ページの パワー状態 ドロップダウン メニューで、修正するホストで実行され

ている仮想マシンおよび仮想アプライアンスのパワー状態の変更を選択できます。

オプション 説明

仮想マシンのパワーオフ 修正を行う前に、すべての仮想マシンと仮想アプライアンスをパワーオフ

します。

仮想マシンのサスペンド 修正を行う前に、すべての実行中の仮想マシンと仮想アプライアンスをサ

スペンドします。

仮想マシンのパワー状態を変更しない 仮想マシンおよび仮想アプライアンスを現在のパワー状態のままにしま

す。

ホスト上の仮想マシンがパワーオフまたはサスペンドの状態になるか、

DRS クラスタ内のほかのホストに vMotion で移行されない限り、ホスト

はメンテナンス モードを開始できません。

アップデートの一部には、修正の前にホストをメンテナンス モードにすることを要求するものがあり

ます。ホストがメンテナンス モードのとき、仮想マシンおよび仮想アプライアンスは実行できませ

ん。

仮想マシンの可用性を犠牲にしてホスト修正時のダウンタイムを短縮するには、修正の前に仮想マシン

および仮想アプライアンスをシャットダウンまたはサスペンドするように選択できます。DRS クラス

タで仮想マシンをパワーオフしない場合は修正に時間がかかりますが、仮想マシンが vMotion によっ

てほかのホストに移行されるため、修正プロセスの全期間にわたって仮想マシンが使用可能になりま

す。

13 (オプション) 失敗した場合はメンテナンス モードの開始を再試行 を選択し、再試行の回数を指定し

て、次の再試行までの待機時間を指定します。

再試行遅延時間の経過後、Update Manager が再度ホストをメンテナンス モードにしようと試みま

す。これは、再試行回数 フィールドで指定された回数によって実行されます。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 195

Page 196: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

14 (オプション) ホスト上の仮想マシンに接続されているすべてのリムーバブル メディア デバイスを無効

にします を選択します。

Update Manager は、CD ドライブ、DVD ドライブまたはフロッピー ドライブが接続されている仮想

マシンが配置されたホストを修正しません。クラスタ化された環境では、接続されているメディア デバイスと同じデバイスまたはマウントされた ISO イメージがターゲット ホストにない場合に、それら

のメディア デバイスによって vMotion が使用できなくなる場合があり、その場合、ソース ホストがメ

ンテナンス モードを開始することもできません。

修正後に、取り外し可能なメディア デバイスがまだ利用できる場合は、Update Manager はそれらの

デバイスを再接続します。

15 (オプション) ESXi 5.x のパッチ設定のチェック ボックスを選択して、Update Manager による、パワー

オン状態の PXE 起動の ESXi ホストへのパッチ適用を有効にします。

このオプションは、パッチ ベースラインまたはエクステンション ベースラインを基準にホストを修正

する場合にのみ表示されます。

16 次へ をクリックします。

17 クラスタ修正オプションを編集します。

クラスタ修正オプション ページを使用できるのは、クラスタのホストを修正する場合のみです。

オプション 詳細

選択したクラスタのいずれかで DPM(Distributed Power Management)が有効になっている場合は無効にする

Update Manager は、DPM がアクティブになっているクラスタを修正し

ません。

DPM は、クラスタ内で実行中の仮想マシンのリソース使用状況を監視し

ます。十分に余分な容量がある場合、DPM は、クラスタ内のほかのホス

トへ仮想マシンを移動して、元のホストをスタンバイ モードにして節電す

ることを推奨します。ホストをスタンバイ モードに切り替えると、修正が

中断する場合があります。

選択したクラスタのいずれかで HighAvailability のアドミッション コント

ロールが有効になっている場合は無効

にする

Update Manager は、HA のアドミッション コントロールがアクティブに

なっているクラスタを修正しません。

アドミッション コントロールは VMware HA が使用するポリシーです。

これにより、クラスタ内のフェイルオーバーのキャパシティが確保されま

す。修正時に HA のアドミッション コントロールが有効になっている場

合、クラスタ内の仮想マシンが vMotion で移行されない場合がありま

す。

選択したホストの仮想マシンで FaultTolerance (FT) が有効になっている場

合は無効にする

ホスト上のいずれかの仮想マシンで FT がオンになっている場合、

Update Manager はそのホストを修正しません。

FT を有効にするには、プライマリ仮想マシンとセカンダリ仮想マシンが

実行されているホストが同じバージョンで、それらのホストに同じパッチ

がインストールされている必要があります。それらのホストに異なるパッ

チを適用すると、FT を再度有効にすることができません。

vSphere Upgrade

196 VMware, Inc.

Page 197: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

オプション 詳細

選択したクラスタ内にあるホストの並

行修正を有効にする

クラスタ内の各ホストを並行修正します。この設定が選択されていない場

合は、Update Manager はクラスタ内の各ホストを順次修正します。

設計上、Virtual SAN クラスタの 1 台のホストのみをいつでもメンテナン

ス モードにすることができます。Update Manager は、Virtual SAN クラ

スタの一部であるホストを並行して修正するオプションを選択した場合に

も、これらのホストを順次修正します。

デフォルトでは、Update Manager は、DRS 設定に影響を与えずに同時に

修正できるホストの 大数を継続的に評価します。同時に修正されるホス

トの数は、特定の数に指定できます。

注意 Update Manager は、仮想マシンがパワーオフ状態またはサスペン

ド状態のホストのみを同時に修正します。ホストの修正オプション ページ

のメンテナンス モードの設定ペインにある 電源状態 メニューから、仮想

マシンをパワーオフまたはサスペンドするように選択できます。

ホストをメンテナンス モードにする

必要がある場合は、パワーオフおよび

サスペンド状態の仮想マシンをクラス

タ内のほかのホストに移行する

Update Manager は、サスペンド状態およびパワーオフ状態の仮想マシン

を、メンテナンス モードに切り替える必要があるホストから、クラスタ内

のほかのホストに移行します。修正を行う前に、メンテナンス モードの設

定ペインで仮想マシンをパワーオフまたはサスペンドするように選択でき

ます。

18 (オプション) クラスタ修正オプション ページで レポートの生成 をクリックしてクラスタ修正オプショ

ンのレポートを生成し、次へ をクリックします。

19 終了準備の完了ページで 終了 をクリックします。

注意 [ 近のタスク] ペインに、修正タスクが表示され、プロセスは多くの場合、約 22 % で維持されま

す。プロセスはまだ実行中で、完了までにおよそ 15 分かかります。

ホストの対話型アップグレードまたは移行

ESXi インストーラを CD、DVD、または USB フラッシュ ドライブから起動して、ESX/ESXi 4.x、ESXi5.0.x、および 5.1.x ホストを ESXi 5.5 にアップグレードできます。

重要 ESXi のフレッシュ インストールを実行している場合は、『vSphere のインストールとセットアップ』

ドキュメントを参照してください。『vSphere のアップグレード』ドキュメントに記載されている手順は、

ESXi または ESX のアップグレードまたは移行のための手順です。

アップグレードを行う前に、ネットワーク ストレージの切断を検討してください。ネットワーク ストレー

ジを切断することにより、使用可能なディスク ドライブをインストーラが検索する時間が短くなります。

ネットワーク ストレージを切断すると、切断されたディスク上のファイルはすべて、インストール時に使

用できなくなります。ESX または ESXi の既存のインストールが含まれている LUN は切断しないでくださ

い。既存の ESX インストールのサービス コンソールが含まれている VMFS データストアは切断しないでく

ださい。これらの操作を行うと、インストールに影響が生じる可能性があります。

重要 ホストを ESXi 5.x にアップグレードまたは移行したあとは、バージョン 4.x の ESX や ESXi ソフト

ウェアにロールバックできません。アップグレードや移行を実行する前に、ホストをバックアップします。

そうすることで、アップグレードや移行に失敗した場合に、4.x ホストをリストアできます。

開始する前に

n 次のいずれかの場所に ESXi のインストーラ ISO が存在する必要があります。

n CD または DVD。インストール CD/DVD がない場合は作成できます。ESXi インストーラ ISO イメージのダウンロードおよび CD または DVD への書き込み (P. 168) を参照してください。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 197

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n USB フラッシュ ドライブ。USB フラッシュ ドライブのフォーマットによる ESXi インストールま

たはアップグレードの起動 (P. 168) を参照してください。

注意 ESXi インストーラを PXE 起動して、対話形式のインストールまたはスクリプトによるインス

トールを開始することもできます。ESXi インストーラの PXE 起動 (P. 172) を参照してください。

n サーバ ハードウェアのクロックが UTC に設定されていることを確認すること。この設定はシステム

BIOS にあります。

n ESXi Embedded がホストにあってはいけません。ESXi Installable および ESXi Embedded は、同じホ

スト上に共存できません。

手順

1 ESXi のインストーラ CD/DVD を CD/DVD-ROM ドライブに挿入するか、インストーラ USB フラッ

シュ ドライブを接続して、マシンを再起動します。

2 CD-ROM デバイスまたは USB フラッシュ ドライブから起動するように BIOS を設定します。

起動順序の変更に関する情報については、ハードウェア ベンダーのドキュメントを参照してくださ

い。

3 [ディスクの選択] パネルで、ESXi のインストールまたはアップグレードに使用するドライブを選択

し、Enter を押します。

選択したディスクの情報を確認するには、[F1] を押します。

注意 ディスクを選択するときは、リスト上のディスクの順序に注意してください。ディスクの順序

は、BIOS によって決まります。ドライブが継続的に追加および削除されるシステムでは、順序が違っ

ている場合があります。

4 インストーラで ESX または ESXi の既存のインストールおよび VMFS データストアが検出された場合

は、次のオプションから選択できます。

n ESXi をアップグレードし、VMFS データストアを保持

n ESXi をインストールし、VMFS データストアを保持

n ESXi をインストールし、VMFS データストアを上書き

既存の VMFS データストアを保持できない場合は、ESXi のインストールのみを選択して既存の VMFSデータストアを上書きするか、インストールをキャンセルします。既存の VMFS データストアを上書

きする場合は、まずそのデータストアをバックアップしてください。

ESXi インストーラ ISO にはないカスタム VIB を含む 4.x ホストを移行する場合、ESXi をアップグレー

ドし、VMFS データストアを保持 オプションは、ESXi の移行を強制し、VMFS データストアを保持

に置換されます。

注意 移行を強制するオプションを使用すると、アップグレードされたホストが適切に起動しなかった

り、システムが不安定になったり、機能が失われたりすることがあります。5.0.x または 5.1.x ホストの

アップグレードを行う場合、ESXi インストーラ ISO に含まれていない、サポートされているカスタム

VIB が移行されます。強制移行オプションを選択する必要はありません。サードパーティ製のカスタム

VIB があるホストのアップグレード (P. 164)を参照してください。

5 F11 キーを押して操作を確定し、アップグレードを開始します。

6 アップグレードが完了したら、インストール CD/DVD または USB フラッシュ ドライブを取り出しま

す。

7 Enter を押してホストを再起動します。

vSphere Upgrade

198 VMware, Inc.

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8 手順 3 で ESXi をアップグレードしたドライブを 初の起動デバイスとして設定します。

既存の VMFS データストアを保持できない場合は、ESXi のインストールのみを選択して既存の VMFSデータストアを上書きするか、インストールをキャンセルします。既存の VMFS データストアを上書

きする場合は、まずそのデータストアをバックアップしてください。

起動順序の変更に関する情報については、ハードウェア ベンダーのドキュメントを参照してくださ

い。

スクリプトを使用した、ホストのインストール、アップグレード、または移行

スクリプトを使用した無人インストールまたはアップグレードを行って、ESXi ホストを簡単にデプロイで

きます。スクリプトを使用したインストール、アップグレード、または移行では、複数のホストを効率的に

デプロイできます。

インストールまたはアップグレード スクリプトには、ESXi のインストール設定が含まれます。スクリプト

は、同様の構成にするホストすべてに適用できます。

スクリプトを使用したインストール、アップグレード、または移行を行うには、サポートされているコマン

ドを使用してスクリプトを作成し、各ホストに固有の設定に合わせてそのスクリプトを編集する必要があり

ます。

インストールまたはアップグレード スクリプトは、次のいずれかの場所に配置できます。

n FTP

n HTTP/HTTPS

n NFS

n USB フラッシュ ドライブ

n CDROM

インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを開始するための起動オプションの入力

インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを起動するには、ESXi インストーラの起動コマ

ンド ラインで起動コマンド ライン オプションを入力します。

起動時に、キックスタート ファイルへのアクセス オプションの指定が必要な場合があります。起動オプ

ションは、ブート ローダで Shift + O を押すことで入力できます。PXE 起動のインストールの場合は、

boot.cfg ファイルの kernelopts 行を使用してオプションを渡すことができます。boot.cfg ファイルについ

て (P. 211) および ESXi インストーラの PXE 起動 (P. 172) を参照してください。

インストール スクリプトの場所を指定するために ks=... オプションが必要です。このオプションを使用し

ないと、スクリプトを使用したインストールまたはアップグレードが開始しません。ks=... を省略する

と、テキスト インストーラが実行されます。

サポートされている起動オプションは 起動オプション (P. 200) に記載されています。

重要 ホストを ESXi 5.x にアップグレードまたは移行したあとは、バージョン 4.x の ESX や ESXi ソフト

ウェアにロールバックできません。アップグレードや移行を実行する前に、ホストをバックアップします。

そうすることで、アップグレードや移行に失敗した場合に、4.x ホストをリストアできます。

手順

1 ホストを起動します。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 199

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2 ESXi インストーラのウィンドウが表示されたら、Shift + O を押して起動オプションを編集します。

3 runweasel コマンド プロンプトで、

ks=location of installation script plus boot command line options と入力します。

例: 起動オプション

次の起動オプションを入力します。

ks=http://00.00.00.00/kickstart/ks-osdc-pdp101.cfg nameserver=00.00.0.0 ip=00.00.00.000

netmask=255.255.255.0 gateway=00.00.00.000

起動オプション

スクリプトを使用したインストールを実行する際には、起動時にキックスタート ファイルへのアクセス オプションを指定することが必要な場合があります。

サポートされる起動オプション

表 7‑5. ESXi インストール用の起動オプション

起動オプション 説明

BOOTIF=hwtype-MAC address netdevice オプションに似ていますが、syslinux.zytor.comサイトで SYSLINUX の IPAPPEND オプションで説明され

ている、PXELINUX 形式に関する点が異なります。

gateway=ip address このネットワーク ゲートウェイを、インストール スクリプ

トおよびインストール メディアをダウンロードするために

使用する、デフォルトのゲートウェイとして設定します。

ip=ip address インストール スクリプトおよびインストール メディアのダ

ウンロードに使用する固定 IP アドレスを設定します。注:

このオプションでは PXELINUX 形式もサポートされていま

す。syslinux.zytor.com のサイトで、SYSLINUX の中の

IPAPPEND オプションを参照してください。

ks=cdrom:/path path にあるスクリプトによるインストールを実行します。

このスクリプトは CD-ROM ドライブの CD にあります。各

CDROM は、このパスと一致するファイルが見つかるまで

マウントされ、チェックされます。

重要 カスタム インストールまたはアップグレード スクリ

プトを使用してインストーラ ISO イメージを作成した場合

は、大文字を使用してスクリプトのパスを入力する必要が

あります。例:ks=cdrom:/KS_CUST.CFG。

ks=file://path path にあるスクリプトを使用してインストールを実行しま

す。

vSphere Upgrade

200 VMware, Inc.

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表 7‑5. ESXi インストール用の起動オプション (続き)

起動オプション 説明

ks=protocol://serverpath ネットワーク上の指定された URL に置かれたスクリプトを

使用してインストールを実行します。protocol は、http、https、ftp、または nfs になります。nfs プロトコルを使

用している例は、ks=nfs://host/porturl-path です。

NFS URL の形式は、RFC 2224 で指定されています。

ks=usb 接続された USB ドライブにあるスクリプトにアクセスし

て、インストールを実行します。ks.cfg という名前のファ

イルが検索されます。このファイルは、ドライブのルート

ディレクトリに置かれている必要があります。複数の USBフラッシュ ドライブが接続されている場合は、ks.cfgファイルが見つかるまでそれらのドライブが検索されま

す。サポートされているのは FAT16 および FAT32 のファイ

ル システムだけです。

ks=usb:/path USB 上にある、指定されたパスにあるスクリプト ファイル

を使用して、スクリプトによるインストールを実行しま

す。

ksdevice=device インストール スクリプトとインストール メディアの検索時

にネットワーク アダプタ device の使用を試みます。MACアドレス (00:50:56:C0:00:01 など) で指定します。この場

所は vmnicNN 名にもできます。このサブコマンドを指定

せず、ネットワーク経由でファイルを取得する必要がある

場合は、 初に検出された接続済みネットワーク アダプタ

がデフォルトで使用されます。

nameserver=ip address インストール スクリプトとインストール メディアのダウン

ロードに使用するドメイン名サーバを指定します。

netdevice=device インストール スクリプトとインストール メディアの検索時

にネットワーク アダプタ device の使用を試みます。MACアドレス (00:50:56:C0:00:01 など) で指定します。この場

所は vmnicNN 名にもできます。このサブコマンドを指定

せず、ネットワーク経由でファイルを取得する必要がある

場合は、 初に検出された接続済みネットワーク アダプタ

がデフォルトで使用されます。

netmask=subnet mask インストール スクリプトおよびインストール メディアをダ

ウンロードするネットワーク インターフェイスのサブネッ

ト マスクを指定します。

vlanid=vlanid 指定した VLAN 上に置くネットワーク カードを構成しま

す。

インストール スクリプトおよびアップグレード スクリプトについて

インストール/アップグレード スクリプトはサポートされているコマンドを含むテキストファイルで、たと

えば ks.cfg などがあります。

スクリプトのコマンド セクションには、ESXi のインストール オプションが含まれます。このセクションは

必須で、スクリプトの先頭にある必要があります。

サポートされている、インストールまたはアップグレード スクリプトの保存場所

スクリプトを使用したインストールおよびアップグレードで ESXi インストーラがインストールまたはアッ

プグレード スクリプト (キックスタート ファイル) にアクセスできる場所は、いくつかあります。

インストールまたはアップグレード スクリプトの保存場所として、次のメディアおよび場所を使用できま

す。

n CD/DVD。カスタムのインストールまたはアップグレードスクリプトを含む、インストーラ ISO イメージの作成 (P. 171) を参照してください。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 201

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n USB フラッシュ ドライブ。USB フラッシュ ドライブを作成して、ESXi インストール スクリプトまた

はアップグレード スクリプトを保存する (P. 170) を参照してください。

n 次のプロトコルでアクセス可能なネットワークの場所。NFS、HTTP、HTTPS、FTP

インストールまたはアップグレード スクリプトのパス

インストールまたはアップグレード スクリプトのパスを指定できます。

ks=http://XXX.XXX.XXX.XXX/kickstart/KS.CFG は、ESXi のインストール スクリプトのパスです。

XXX.XXX.XXX.XXX には、スクリプトが置かれたマシンの IP アドレスを指定します。インストール スクリプ

トおよびアップグレード スクリプトについて (P. 201) を参照してください。

対話型インストールの場合にインストール スクリプトを起動するには、ks= オプションを手動で入力しま

す。インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを開始するための起動オプションの入

力 (P. 199) を参照してください。

インストール スクリプトおよびアップグレード スクリプトのコマンド

デフォルトのインストールまたはアップグレード スクリプトを変更する場合や、独自のスクリプトを作成

する場合には、サポートされているコマンドを使用します。インストーラの起動時に起動コマンドで指定す

るインストール スクリプトでは、サポートされているコマンドを使用します。

ESXi をインストールまたはアップグレードするディスクをインストール スクリプトが判断するには、

install、upgrade、または installorupgrade のいずれかのコマンドが必要です。install コマンドでは、

ほかのパーティションが作成されたあとに使用可能なすべての領域を占有する VMFS データストアを含

む、デフォルトのパーティションが作成されます。install コマンドは、スクリプトを使用した ESXi 4.1 のインストールで使用された autopart コマンドに代わるものです。

accepteula または vmaccepteula (必須)

ESXi の使用許諾契約書に同意します。このコマンドは、ESXi 4.1 の場合と同様に機能します。

clearpart (任意)

ESXi の clearpart コマンドの動作は、キックスタートとは異なります。既存のスクリプトの clearpart コマンドを編集するときには注意してください。

ディスク上の既存のパーティションをすべてクリアします。install コマンドを指定する必要があります。

--drives= 指定したドライブ上のパーティションを削除します。

--alldrives --drives= の要件を無視し、すべてのドライブのパーティションの削除を可

能にします。

--ignoredrives= 指定するドライブ以外のすべてのドライブのパーティションを削除しま

す。--drives= フラグまたは --alldrives フラグを指定していない場合に必

要です。

--overwritevmfs 指定したドライブ上の VMFS パーティションの上書きを可能にします。デ

フォルトでは、VMFS パーティションの上書きは許可されません。

--firstdisk=

disk-type1

[ディスク タイプ 2,...]

初に検出された、対象となるディスクをパーティショニングします。デ

フォルトでは、対象となるディスクは次の順序で設定されます。

1 ローカルに接続されたストレージ (local)

2 ネットワーク ストレージ (remote)

3 USB ディスク (usb)

vSphere Upgrade

202 VMware, Inc.

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引数に添付されたコンマ区切りのリストを使用して、ディスクの順序を変更

できます。フィルタ リストを指定すると、デフォルト設定が上書きされま

す。ESX がインストールされた 初のディスクを指定する esx、モデルおよ

びベンダー情報、vmkernel デバイス ドライバの名前など、フィルタを組み

合わせて特定のディスクを指定することができます。たとえば、モデル名が

ST3120814A のディスク、および通常のローカル ディスクではなく mptsasドライバを使用するディスクを指定する場合、引数は

--firstdisk=ST3120814A,mptsas,local になります。

dryrun (任意)

インストール スクリプトを解析し、確認します。インストールは実行されません。

install

これが新規インストールであることを指定します。スクリプトを使用した ESXi 4.1 のインストールに使用

された、廃止になった autopart コマンドの代わりに使用します。ESXi をインストールまたはアップグレー

ドするディスクを判断するには、install、upgrade、または installorupgrade コマンドが必要です。

--disk= または --drive= パーティショニングするディスクを指定します。--disk=ディスク名 コマンド

において、diskname は、次の例に示す形式のいずれかになります。

n パス: --disk=/vmfs/devices/disks/mpx.vmhba1:C0:T0:L0

n MPX 名: --disk=mpx.vmhba1:C0:T0:L0

n VML 名: --disk=vml.000000034211234

n vmkLUN UID:--disk=vmkLUN_UID

使用できるディスク名形式については、ディスク デバイス名 (P. 211) を参照

してください。

--firstdisk=

disk-type1,

[disk-type2,...]

初に検出された、対象となるディスクをパーティショニングします。デ

フォルトでは、対象となるディスクは次の順序で設定されます。

1 ローカルに接続されたストレージ (local)

2 ネットワーク ストレージ (remote)

3 USB ディスク (usb)

引数に添付されたコンマ区切りのリストを使用して、ディスクの順序を変更

できます。フィルタ リストを指定すると、デフォルト設定が上書きされま

す。ESX がインストールされた 初のディスクを指定する esx、モデルおよ

びベンダー情報、vmkernel デバイス ドライバの名前など、フィルタを組み

合わせて特定のディスクを指定することができます。たとえば、モデル名が

ST3120814A のディスク、および通常のローカル ディスクではなく mptsasドライバを使用するディスクを指定する場合、引数は

--firstdisk=ST3120814A,mptsas,local になります。

--ignoressd パーティショニングの対象から SSD(S--firstdiskSDs)を除外します。

このオプションは、install コマンドおよび --firstdisk オプションとと

もに使用できます。このオプションは --firstdisk オプションよりも優先

されます。また、upgrade コマンドおよび installorupgrade コマンド

と、--drive オプションまたは --disk オプションと同時に使用しても無効

になります。自動パーティション化の際に SSD のフォーマットを避けるた

めの詳細については、『vSphere ストレージ』ドキュメントを参照してくだ

さい。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 203

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--overwritevsan Virtual SAN ディスク グループ内のディスク、SSD または HDD(磁気)に

ESXi をインストールする場合は、--overwritevsan オプションを使用する

必要があります。選択したディスクに Virtual SAN パーティションがない状

態でこのオプションを使用した場合、インストールは失敗します。VirtualSAN ディスク グループ内のディスクに ESXi をインストールする場合、結

果は選択したディスクによって異なります。

n SSD を選択した場合は、同じディスク グループ内の SSD および基盤と

なるすべての HDD がワイプされます。

n HDD を選択した場合は、ディスク グループのサイズが 2 より大きくな

り、選択した HDD のみワイプされます。

n HDD ディスクを選択した場合は、ディスク グループのサイズが 2 以下

になり、SSD および選択した HDD がワイプされます。

Virtual SAN ディスク グループの管理の詳細については、『vSphere スト

レージ』ドキュメントを参照してください。

--overwritevmfs インストール前に、ディスク上の既存の VMFS データストアを上書きする

ために必要です。

--preservevmfs インストール時に、ディスク上の既存の VMFS データストアを保持しま

す。

--novmfsondisk このディスク上に VMFS パーティションが作成されないようにします。

ディスク上に VMFS パーティションが既に存在する場合

は、--overwritevmfs と共に使用する必要があります。

installorupgrade

ESXi をインストールまたはアップグレードするディスクを判断するには、install、upgrade、または

installorupgrade コマンドが必要です。

--disk= または --drive= パーティショニングするディスクを指定します。--disk=ディスク名 コマンド

において、diskname は、次の例に示す形式のいずれかになります。

n パス: --disk=/vmfs/devices/disks/mpx.vmhba1:C0:T0:L0

n MPX 名: --disk=mpx.vmhba1:C0:T0:L0

n VML 名: --disk=vml.000000034211234

n vmkLUN UID:--disk=vmkLUN_UID

使用できるディスク名形式については、ディスク デバイス名 (P. 211) を参照

してください。

--firstdisk=

disk-type1,

[disk-type2,...]

初に検出された、対象となるディスクをパーティショニングします。デ

フォルトでは、対象となるディスクは次の順序で設定されます。

1 ローカルに接続されたストレージ (local)

2 ネットワーク ストレージ (remote)

3 USB ディスク (usb)

引数に添付されたコンマ区切りのリストを使用して、ディスクの順序を変更

できます。フィルタ リストを指定すると、デフォルト設定が上書きされま

す。ESX がインストールされた 初のディスクを指定する esx、モデルおよ

びベンダー情報、vmkernel デバイス ドライバの名前など、フィルタを組み

vSphere Upgrade

204 VMware, Inc.

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合わせて特定のディスクを指定することができます。たとえば、モデル名が

ST3120814A のディスク、および通常のローカル ディスクではなく mptsasドライバを使用するディスクを指定する場合、引数は

--firstdisk=ST3120814A,mptsas,local になります。

--overwritevsan Virtual SAN ディスク グループ内のディスク、SSD または HDD(磁気)に

ESXi をインストールする場合は、--overwritevsan オプションを使用する

必要があります。選択したディスクに Virtual SAN パーティションがない状

態でこのオプションを使用した場合、インストールは失敗します。VirtualSAN ディスク グループ内のディスクに ESXi をインストールする場合、結

果は選択したディスクによって異なります。

n SSD を選択した場合は、同じディスク グループ内の SSD および基盤と

なるすべての HDD がワイプされます。

n HDD を選択した場合は、ディスク グループのサイズが 2 より大きくな

り、選択した HDD のみワイプされます。

n HDD ディスクを選択した場合は、ディスク グループのサイズが 2 以下

になり、SSD および選択した HDD がワイプされます。

Virtual SAN ディスク グループの管理の詳細については、『vSphere スト

レージ』ドキュメントを参照してください。

--overwritevmfs ディスク上に VMFS パーティションが存在するが、ESX または ESXi のイン

ストールは存在しない場合に、ESXi をインストールします。このオプショ

ンを指定しないと、ディスク上に VMFS パーティションが存在するが ESXまたは ESXi が存在しない場合、インストーラの実行に失敗します。

--forcemigrate バージョン 4.x ホストにサードパーティ製 VIB やドライバなどのカスタマイ

ズが含まれており、それがインストーラ .ISO には含まれていない場合、イ

ンストーラは問題を説明するエラー メッセージを表示して終了します。

forcemigrate オプションは、エラーをオーバーライドしてアップグレード

を強制的に実行します。

5.0.x ホストのアップグレードを行う場合、ESXi インストーラ ISO に含まれ

ないホストでサポートされているカスタム VIB が移行されます。競合が発生

してアップグレードを妨げる VIB がホストまたはインストーラ .ISO に含ま

れていると、問題となる VIB がエラー メッセージに示されます。VIB を削

除してアップグレードを再試行するか、ESXI Image Builder を使用して競合

を解決するカスタム インストーラ .ISO を作成します。forcemigrate オプ

ションは使用できません。

サードパーティ製のカスタム VIB があるホストのアップグレード (P. 164) を参照してください。

注意 forcemigrate オプションを使用すると、アップグレードされたホス

トが適切に起動しなかったり、システムが不安定になったり、機能が失われ

たりすることがあります。

keyboard (任意)

システムのキーボード タイプを設定します。

キーボード タイプ 選択したキーボード タイプのキーボード マップを指定します。keyboardTypeには、次のいずれかを指定する必要があります。

n ベルギー語

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 205

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n ポルトガル語 (ブラジル)

n クロアチア語

n チェコスロバキア語

n デンマーク語

n デフォルト

n エストニア語

n フィンランド語

n フランス語

n ドイツ語

n ギリシャ語

n アイスランド語

n イタリア語

n 日本語

n ラテン アメリカ言語

n ノルウェー語

n ポーランド語

n ポルトガル語

n Russian

n スロベニア語

n スペイン語

n スウェーデン語

n フランス語 (スイス)

n ドイツ語 (スイス)

n トルコ語

n 米国 Dvorak

n ウクライナ語

n 英語 (英国)

serialnum または vmserialnum (任意)

ESXi 5.0.x では廃止されました。ESXi 5.1 ではサポートされます。ライセンスを構成します。指定しなかっ

た場合、ESXi は評価モードでインストールされます。

--esx=<license-key> 使用する vSphere のライセンス キーを指定します。形式は 5 文字のグルー

プを連結したものです (XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX)。

vSphere Upgrade

206 VMware, Inc.

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network (任意)

システムのネットワーク アドレスを指定します。

--bootproto=[dhcp|

static]ネットワーク設定を DHCP から取得するか手動で設定するかを指定しま

す。

--device= ネットワーク カードの MAC アドレスを指定するか、vmnicNN 形式で vmnic0のようにデバイス名を指定します。このオプションは、仮想スイッチのアッ

プリンク デバイスを参照します。

--ip= インストールするマシンの IP アドレスを xxx.xxx.xxx.xxx 形式で設定しま

す。--bootproto=static オプションを指定する場合に必要です。それ以

外の場合は無視されます。

--gateway= デフォルトのゲートウェイを IP アドレスで、xxx.xxx.xxx.xxx 形式で指定し

ます。--bootproto=static オプションと同時に使用します。

--nameserver= プライマリ ネーム サーバを IP アドレスとして指定します。--

bootproto=static オプションと同時に使用します。DNS を使用しない場合

はこのオプションは省略します。

--nameserver オプションでは、2 つの IP アドレスを指定することもできま

す。例: --nameserver="10.126.87.104[,10.126.87.120]"

--netmask= インストールしたシステムのサブネット マスクを 255.xxx.xxx.xxx 形式で指

定します。--bootproto=static オプションと同時に使用します。

--hostname= インストールしたシステムのホスト名を指定します。

--vlanid= vlanid システムの VLAN を指定します。--bootproto=dhcp オプションまたは --bootproto=static オプションと同時に使用します。1 ~ 4096 の整数を指定

します。

--addvmportgroup=(0|1) 仮想マシンで使用される仮想マシン ネットワークのポート グループを追加

するかどうかを指定します。デフォルト値は 1 です。

paranoid (任意)

警告メッセージでインストールが中断されます。このコマンドを省略した場合、警告メッセージが記録され

ます。

part または partition (任意)

追加の VMFS データストアをシステムに作成します。作成できるデータストアは、各ディスクにつき 1 つだけです。install コマンドと同じディスクでは使用できません。ディスクごとに 1 つのパーティションし

か指定できず、指定するのは VMFS パーティションでなければなりません。

データストア名 パーティションのマウント先を指定します。

--ondisk= または --

ondrive=

パーティションを作成するディスクまたはドライブを指定します。

--firstdisk=

disk-type1,

[disk-type2,...]

初に検出された、対象となるディスクをパーティショニングします。デ

フォルトでは、対象となるディスクは次の順序で設定されます。

1 ローカルに接続されたストレージ (local)

2 ネットワーク ストレージ (remote)

3 USB ディスク (usb)

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 207

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引数に添付されたコンマ区切りのリストを使用して、ディスクの順序を変更

できます。フィルタ リストを指定すると、デフォルト設定が上書きされま

す。ESX がインストールされた 初のディスクを指定する esx、モデルおよ

びベンダー情報、vmkernel デバイス ドライバの名前など、フィルタを組み

合わせて特定のディスクを指定することができます。たとえば、モデル名が

ST3120814A のディスク、および通常のローカル ディスクではなく mptsasドライバを使用するディスクを指定する場合、引数は

--firstdisk=ST3120814A,mptsas,local になります。

reboot (任意)

スクリプトを使用したインストールが完了したあと、マシンを再起動します。

<--noeject> CD は、インストール後に取り外されません。

rootpw (必須)

システムの root パスワードを設定します。

--iscrypted パスワードが暗号化されていることを示します。

パスワード パスワード値を指定します。

アップグレード

ESXi をインストールまたはアップグレードするディスクを判断するには、install、upgrade、または

installorupgrade コマンドが必要です。

--disk= または --drive= パーティショニングするディスクを指定します。--disk=ディスク名 コマンド

において、diskname は、次の例に示す形式のいずれかになります。

n パス: --disk=/vmfs/devices/disks/mpx.vmhba1:C0:T0:L0

n MPX 名: --disk=mpx.vmhba1:C0:T0:L0

n VML 名: --disk=vml.000000034211234

n vmkLUN UID:--disk=vmkLUN_UID

使用できるディスク名形式については、ディスク デバイス名 (P. 211) を参照

してください。

--firstdisk=

disk-type1,

[disk-type2,...]

初に検出された、対象となるディスクをパーティショニングします。デ

フォルトでは、対象となるディスクは次の順序で設定されます。

1 ローカルに接続されたストレージ (local)

2 ネットワーク ストレージ (remote)

3 USB ディスク (usb)

引数に添付されたコンマ区切りのリストを使用して、ディスクの順序を変更

できます。フィルタ リストを指定すると、デフォルト設定が上書きされま

す。ESX がインストールされた 初のディスクを指定する esx、モデルおよ

びベンダー情報、vmkernel デバイス ドライバの名前など、フィルタを組み

合わせて特定のディスクを指定することができます。たとえば、モデル名が

ST3120814A のディスク、および通常のローカル ディスクではなく mptsasドライバを使用するディスクを指定する場合、引数は

--firstdisk=ST3120814A,mptsas,local になります。

vSphere Upgrade

208 VMware, Inc.

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--deletecosvmdk システムが ESX からアップグレードされている場合は、古いサービス コン

ソール VMDK ファイル、cos.vmdk が格納されているディレクトリを削除し

て、VMFS データストア内の未使用の領域を解放します。

--forcemigrate ESX/ESXi 4.x ホストにサードパーティ製 VIB やドライバなどのカスタマイズ

が含まれており、それがインストーラ .ISO には含まれていない場合、イン

ストーラは問題を説明するエラー メッセージを表示して終了します。

forcemigrate オプションは、エラーをオーバーライドしてアップグレード

を強制的に実行します。5.0.x ホストのアップグレードを行う場合、ESXi インストーラ ISO に含まれない、サポートされているカスタム VIB が移行さ

れます。forcemigrate オプションを使用する必要はありません。

サードパーティ製のカスタム VIB があるホストのアップグレード (P. 164) を参照してください。

注意 forcemigrate オプションを使用すると、アップグレードされたホス

トが適切に起動しなかったり、システムが不安定になったり、機能が失われ

たりすることがあります。

%include または include (任意)

解析する別のインストール スクリプトを指定します。このコマンドはマルチライン コマンドと同様に処理

されますが、1 つの引数だけを使用します。

ファイル名 例: %include part.cfg

%pre (任意)

キックスタート構成が評価される前に実行するスクリプトを指定します。たとえば、含めるキックスタート

ファイル用にファイルを生成する際に使用できます。

--interpreter

=[python|busybox]

使用するインタプリタを指定します。デフォルトは busybox です。

%post (任意)

パッケージのインストールが完了したあとに、指定したスクリプトを実行します。複数の %post セクション

を指定した場合は、インストール スクリプト内に出現する順序で実行されます。

--interpreter

=[python|busybox]

使用するインタプリタを指定します。デフォルトは busybox です。

--timeout=secs スクリプト実行時のタイムアウトを指定します。タイムアウトになったとき

にスクリプトが終了していなかった場合、スクリプトは強制的に終了されま

す。

--ignorefailure

=[true|false]

true を指定した場合、%post スクリプトがエラーで終了しても、インストー

ルは正常に終了したと見なされます。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 209

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%firstboot

初の起動中にのみ実行する init スクリプトを作成します。このスクリプトは、次回以降の起動では無効

になります。複数の %firstboot セクションを指定した場合は、キックスタート ファイル内に出現する順序

で実行されます。

注意 %firstboot スクリプトのセマンティックの確認は、システムが 初に起動するまで実行できません。

%firstboot スクリプトに、インストールが完了したあとでなければ分からない、深刻なエラーが含まれて

いる場合があります。

--interpreter

=[python|busybox]

使用するインタプリタを指定します。デフォルトは busybox です。

注意 %firstboot スクリプトのセマンティックの確認は、システムが 初に起動するまで実行できません。

スクリプトにエラーが含まれていても、インストールが完了するまで検出されません。

ESXi 4.x と ESXi 5.x での、スクリプトを使用したインストールおよびアップグレードのコマンドの違い

ESXi バージョン 4.x のスクリプトを使用したインストールに詳しい場合は、スクリプトを使用した ESXi のインストールまたはアップグレードを実行する前に、ESXi 4.x と ESXi 5.x での、スクリプトを使用したイン

ストールおよびアップグレード コマンドの違いについて確認してください。

ESXi 5.x では、インストール イメージがホストの起動時にホストの RAM に直接読み込まれるため、イン

ストール メディアの場所をインストール スクリプトに含める必要がありません。

ESXi 5.x では、スクリプトを使用したインストールに加え、スクリプトを使用したアップグレードもサポー

トされます。

コマンドごとの違いを次に示します。

accepteula または

vmaccepteula

ESXi でのみ使用します。

autopart 廃止され、install、upgrade、または installorupgrade に置き換えられま

した。

auth または authconfig ESXi 5.x ではサポートされません。

bootloader ESXi 5.x ではサポートされません。

esxlocation 廃止され、ESXi では使用されません。

firewall ESXi 5.x ではサポートされません。

firewallport ESXi 5.x ではサポートされません。

install、

installorupgrade、

upgrade

これらのコマンドは、廃止された autopart コマンドに代わるものです。こ

れらのコマンドのいずれかを使用してパーティショニングするディスクを指

定し、part コマンドを使用して vmfs データストアを作成します。

installorupgrade および upgrade は ESXi 5.x でサポートされるようになりま

した。

serialnum ESXi 5.0.x では廃止されました。ESXi 5.1 ではサポートされます。

vmserialnum ESXi 5.0.x では廃止されました。ESXi 5.1 ではサポートされます。

timezone ESXi 5.x ではサポートされません。

virtualdisk ESXi 5.x ではサポートされません。

zerombr ESXi 5.x ではサポートされません。

vSphere Upgrade

210 VMware, Inc.

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%firstboot --level オプションは ESXi 5.x ではサポートされません。

%packages ESXi 5.x ではサポートされません。

ディスク デバイス名

インストール スクリプトのコマンド install、upgrade、および installorupgrade では、ディスク デバイ

ス名を指定する必要があります。

表 7‑6. ディスク デバイス名

フォーマット 例 説明

VML vml.00025261 vmkernel が報告するデバイス名

MPX mpx.vmhba0:C0:T0:L0 デバイス名

注意 スクリプトを使用したアップグレードを実行して ESX 4.x から ESXi 5.x にアップグレードする場合、

MPX および VML ディスク名が変更され、アップグレードが失敗する場合があります。この問題を避ける

には、MPX および VML のディスク名ではなく、Network Address Authority Identifier (NAA ID) をディスク デバイスに使用します。

通常、ストレージ アダプタの BIOS から NAA ID または VML 番号を取得すると、NAA ID または VML 番号でディスク デバイスを識別するように各ホストのキックスタート ファイル (ks.cfg) を変更できます。

一部のデバイスでは NAA ID を使用できません。その場合は ESXi で LUN やディスクを表す MPX 識別子

が生成されます。この識別子は、以前のバージョンの ESXi の標準名に似た形式で、mpx. プリフィックスが

付けられます。この識別子は、NAA ID として使用できます。ナレッジ ベースの記事 1014953 を参照して

ください。

boot.cfg ファイルについて

ブート ローダー構成ファイル boot.cfg は、mboot.c32 ブート ローダーが ESXi のインストールで使用する

カーネル、カーネル オプション、およびブート モジュールを指定します。

boot.cfg ファイルは ESXi のインストーラで提供されます。boot.cfg ファイルの kernelopt 行を変更し

て、インストール スクリプトの場所を指定したり、ほかのブート オプションを渡したりすることができま

す。

boot.cfg ファイルの構文は次のとおりです。

# boot.cfg -- mboot configuration file

#

# Any line preceded with '#' is a comment.

title=STRING

kernel=FILEPATH

kernelopt=STRING

modules=FILEPATH1 --- FILEPATH2... --- FILEPATHn

# Any other line must remain unchanged.

boot.cfg に記述されるコマンドがブート ローダーを構成します。

表 7‑7. boot.cfg に記述されるコマンド

コマンド 説明

title=STRING ブート ローダーのタイトルを STRING に設定します。

kernel=FILEPATH カーネル パスを FILEPATH に設定します。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 211

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表 7‑7. boot.cfg に記述されるコマンド (続き)

コマンド 説明

kernelopt=STRING カーネル ブート オプションに STRING を追加します。

modules=FILEPATH1 --- FILEPATH2... ---FILEPATHn

読み込むモジュールを 3 つのハイフン (---) で区切って

リストします。

たとえば、HTTP サーバの情報を使用して boot.cfg ファイルを変更する場合は、gPXE を使用した ESXi インストーラの PXE 起動 (P. 178)を参照してください。

カスタムのインストールまたはアップグレードスクリプトを含む、インストーラ ISO イメージの作

成 (P. 171)、PXELINUX および PXE 構成ファイルを使用した、ESXi インストーラの PXE 起動 (P. 175)、PXELINUX および isolinux.cfg PXE 構成ファイルを使用した ESXi インストーラの PXE 起動 (P. 177)、およ

び ESXi インストーラの PXE 起動 (P. 172)も参照してください。

スクリプトを使用した、CD/DVD からの ESXi のインストール、アップグレード、または移行

インストールまたはアップグレードのオプションを指定するスクリプトを使用して、CD/DVD ドライブか

ら ESXi をインストール、アップグレード、または移行することができます。

ホスト起動時に起動オプションを入力して、インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを

起動できます。インストール スクリプトが含まれているインストーラ ISO イメージを作成することもでき

ます。インストーラ ISO イメージを使用すると、インストーラ ISO イメージを起動するときに、スクリプ

トを使用した無人インストールを実行できます。カスタムのインストールまたはアップグレードスクリプト

を含む、インストーラ ISO イメージの作成 (P. 171) を参照してください。

重要 ホストを ESX/ESXi 4.x から ESXi 5.x にアップグレードまたは移行したあとは、バージョン 4.x の ESXや ESXi ソフトウェアにロールバックできません。アップグレードや移行を実行する前に、ホストをバック

アップします。そうすることで、アップグレードや移行に失敗した場合に、4.x ホストをリストアできま

す。

開始する前に

スクリプトを使用したインストール、アップグレード、または移行を実行する前に、次の前提条件を満たし

ているかどうかを確認します。

n インストール、アップグレード、または移行を実行するシステムがハードウェア要件を満たしているこ

と。ESXi のハードウェア要件 (P. 17) を参照してください。

n インストール CD/DVD に ESXi インストーラ ISO があること。ESXi インストーラ ISO イメージのダウ

ンロードおよび CD または DVD への書き込み (P. 168) を参照してください。

n デフォルトのインストール/アップグレード スクリプト (ks.cfg) またはカスタムのインストー

ル/アップグレード スクリプトがシステムにアクセスできること。インストール スクリプトおよびアッ

プグレード スクリプトについて (P. 201) を参照してください。

n スクリプトを使用したインストール、アップグレード、または移行を実行するための起動コマンドを選

択済みであること。インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを開始するための起動

オプションの入力 (P. 199) を参照してください。起動コマンドの完全なリストについては、起動オプ

ション (P. 200) を参照してください。

手順

1 ローカルの CD/DVD-ROM ドライブを使用して、CD または DVD から ESXi のインストーラを起動し

ます。

vSphere Upgrade

212 VMware, Inc.

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2 ESXi インストーラのウィンドウが表示されたら、Shift + O を押して起動オプションを編集します。

3 デフォルトのインストール/アップグレード スクリプト、または作成したインストール/アップグレード

スクリプト ファイルを呼び出す起動オプションを入力します。

起動オプションの形式は ks= です。

4 Enter を押します。

指定したオプションを使用して、インストール、アップグレード、または移行が実行されます。

スクリプトを使用した、USB フラッシュ ドライブからの ESXi のインストール、アップグレード、または移行

インストールまたはアップグレードのオプションを指定するスクリプトを使用して、USB フラッシュ ドラ

イブから ESXi をインストール、アップグレード、または移行することができます。

重要 ホストを ESX/ESXi 4.x から ESXi 5.x にアップグレードまたは移行したあとは、バージョン 4.x の ESXや ESXi ソフトウェアにロールバックできません。アップグレードや移行を実行する前に、ホストをバック

アップします。そうすることで、アップグレードや移行に失敗した場合に、4.x ホストをリストアできま

す。

サポートされている起動オプションは 起動オプション (P. 200) に記載されています。

開始する前に

スクリプトを使用したインストール、アップグレード、または移行を実行する前に、次の前提条件を満たし

ているかどうかを確認します。

n ESXi のインストール、アップグレード、または移行を実行するシステムが、インストールまたはアッ

プグレード用のハードウェア要件を満たしていること。ESXi のハードウェア要件 (P. 17) を参照してく

ださい。

n 起動可能な USB フラッシュ ドライブに ESXi インストーラ ISO があること。USB フラッシュ ドライブ

のフォーマットによる ESXi インストールまたはアップグレードの起動 (P. 168) を参照してください。

n デフォルトのインストール/アップグレード スクリプト (ks.cfg) またはカスタムのインストー

ル/アップグレード スクリプトがシステムにアクセスできること。インストール スクリプトおよびアッ

プグレード スクリプトについて (P. 201) を参照してください。

n スクリプトを使用したインストール、アップグレード、または移行を実行するための起動オプションを

選択済みであること。インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを開始するための起

動オプションの入力 (P. 199) を参照してください。

手順

1 USB フラッシュ ドライブから ESXi のインストーラを起動します。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 213

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2 ESXi インストーラのウィンドウが表示されたら、Shift + O を押して起動オプションを編集します。

3 デフォルトのインストール/アップグレード スクリプト、または作成したインストール/アップグレード

スクリプト ファイルを呼び出す起動オプションを入力します。

起動オプションの形式は ks= です。

4 Enter を押します。

指定したオプションを使用して、インストール、アップグレード、または移行が実行されます。

インストーラの PXE 起動による、スクリプトを使用した ESXi のインストールまたはアップグレード

ESXi 5.x には、インストーラを PXE 起動し、インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを

使用する、多くのオプションがあります。

n PXE インフラストラクチャの設定については、ESXi インストーラの PXE 起動 (P. 172) を参照してくだ

さい。

n インストール スクリプトの作成および配置については、インストール スクリプトおよびアップグレー

ド スクリプトについて (P. 201) を参照してください。

n ESXi のインストーラを PXE 起動しインストール スクリプトを使用する具体的な手順については、次の

トピックを参照してください。

n PXELINUX および isolinux.cfg PXE 構成ファイルを使用した ESXi インストーラの PXE 起動 (P. 177)

n PXELINUX および PXE 構成ファイルを使用した、ESXi インストーラの PXE 起動 (P. 175)

n gPXE を使用した ESXi インストーラの PXE 起動 (P. 178)

n Auto Deploy を使用して PXE 起動によるスクリプトを使用したアップグレードを実行する方法につい

ては、vSphere Auto Deploy を使用した、ホストの再プロビジョニング (P. 214) を参照してください。

vSphere Auto Deploy を使用した、ホストの再プロビジョニング

ホストが vSphere Auto Deploy を使用してデプロイされた場合は、Auto Deploy を使用して、ESXi アップ

グレードを含む新しいイメージ プロファイルでホストを再プロビジョニングすることができます。vSphereESXi Image Builder PowerCLI を使用してイメージ プロファイルを作成および管理できます。

これらの手順では、Auto Deploy を使用してすでにプロビジョニングされているホストを再プロビジョニン

グすることを前提としています。Auto Deploy を使用してプロビジョニングされたことがないホストのプロ

ビジョニング方法は、ここに記載されているホストのアップグレード プロセスとは異なります。vSphereAuto Deploy および ESXi Image Builder PowerCLI の使用方法については、『vSphere のインストールと

セットアップ』 に記載されている vSphere Auto Deploy および vSphere ESXi Image Builder CLI の使用に

関する情報を参照してください。

vSphere Upgrade

214 VMware, Inc.

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ホストの再プロビジョニング

vSphere Auto Deploy では、複数の再プロビジョニング オプションがサポートされます。単純な再起動

や、異なるイメージ プロファイルまたは異なるホスト プロファイルを使用した再プロビジョニングを実行

できます。

Auto Deploy を使用して 初に起動するときには、環境を設定し、ルール セットにルールを追加する必要

があります。『vSphere のインストールとセットアップ』 の 「vSphere Auto Deploy の準備」 のトピック

を参照してください。

次の再プロビジョニング操作が可能です。

n 単純な再起動。

n 起動操作中にユーザーが質問に対して行った回答の対象となるホストの再起動。

n 異なるイメージ プロファイルを使用した再プロビジョニング。

n 異なるホスト プロファイルを使用した再プロビジョニング。

シンプルな再起動操作によるホストの再プロビジョニング

Auto Deploy でプロビジョニングされているホストの単純な再起動では、すべての前提条件が満たされてい

ることのみが必要です。このプロセスでは、以前に割り当てられたイメージ プロファイル、ホスト プロ

ファイル、および vCenter Server の場所が使用されます。

設定には、DHCP サーバの設定、ルールの書き込み、Auto Deploy インフラストラクチャでのイメージ プロファイルの有効化が含まれます。

開始する前に

初の起動操作中に実行した設定が適切であることを確認します。

手順

1 ホスト用のイメージ プロファイルおよびホスト プロファイルが使用可能であることと、ホストに以前

の起動操作で指定された識別情報 (アセット タグ、IP アドレス) があることを確認します。

2 ホストをメンテナンス モードにします。

ホスト タイプ 操作

DRS クラスタの一部であるホスト VMware DRS では、ホストがメンテナンス モードになると、仮想マシン

が適切なホストに移行されます。

DRS クラスタの一部ではないホスト すべての仮想マシンを別のホストに移行し、各ホストをメンテナンス モー

ドにする必要があります。

3 ホストを再起動します。

ホストがシャットダウンします。ホストが再起動するときに、そのホストは Auto Deploy サーバが提供す

るイメージ プロファイルを使用します。Auto Deploy サーバでは、vCenter Server システムに保存されて

いるホスト プロファイルも適用します。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 215

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新しいイメージ プロファイルを使用したホストの再プロビジョニング

ホスト用のルールを変更し、コンプライアンスのテストおよび修復処理を実行することで、新しいイメージ

プロファイル、ホスト プロファイル、または vCenter Server の場所を使用してホストを再プロビジョニン

グすることができます。

ホストの再プロビジョニングにはいくつかのオプションがあります。

n 使用する VIB でライブ アップデートがサポートされる場合は、esxcli software vib コマンドを使用

できます。その場合は、新しい VIB を含むイメージ プロファイルを使用するように、ルール セットを

更新する必要もあります。

n テスト時に、Apply-EsxImageProfile cmdlet を使用して個々のホストにイメージ プロファイルを適用

し、ホストを再起動して変更を有効にすることができます。Apply-EsxImageProfile コマンドレット

は、ホストとイメージ プロフェイルの関連付けを更新しますが、ホストに VIB をインストールするこ

とはしません。

n その他すべての場合は、この手順を実行します。

開始する前に

n ホスト上で起動するイメージ プロファイルを作成します。Image Builder PowerCLI. を使用します。

『vSphere のインストールとセットアップ』 の 「vSphere ESXi Image Builder CLI の使用」 のトピック

を参照してください。

n 初の起動操作中に実行した設定が適切であることを確認します。

手順

1 PowerShell プロンプトで、Connect-VIServer PowerCLI cmdlet を実行して、Auto Deploy が登録され

ている vCenter Server システムに接続します。

Connect-VIServer myVCServer

この cmdlet はサーバ証明書の警告を返す場合があります。本番環境では、サーバ証明書の警告が表示

されないことを確認します。開発環境では、この警告は無視できます。

2 使用するイメージ プロファイルが格納されているソフトウェア デポを特定するか、Image BuilderPowerCLI を使用してカスタム イメージ プロファイルを定義します。

3 Add-EsxSoftwareDepot を実行して、イメージ プロファイルが含まれるソフトウェア デポを PowerCLIセッションに追加します。

デポのタイプ Cmdlet

リモート デポ Add-EsxSoftwareDepot depot_url を実行します。

ZIP ファイル a ZIP ファイルをローカル ファイル パスにダウンロードするか、

PowerCLI マシンにローカルなマウント ポイントを作成します。

b Add-EsxSoftwareDepot C:\file_path\my_offline_depot.zip を実行します。

4 Get-EsxImageProfile を実行してイメージ プロファイルのリストを表示し、使用するプロファイルを決

定します。

5 Copy-DeployRule を実行し、ReplaceItem パラメータを指定して、イメージ プロファイルをホストに割

り当てるルールを変更します。

次のコマンドレットは、my_new_imageprofile プロファイルを使用して、ルールがホストに割り当てる

現在のイメージ プロファイルを置き換えます。コマンドレットが完了すると、myrule で新しいプロ

ファイルがホストに割り当てられます。古いバージョンの myrule は、名前が変更され、非表示になり

ます。

Copy-DeployRule myrule -ReplaceItem my_new_imageprofile

vSphere Upgrade

216 VMware, Inc.

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6 イメージをデプロイする各ホストのルール コンプライアンスをテストし、修復します。

ルールのコンプライアンスのテストおよび修復 (P. 218) を参照してください。

コンプライアンス修復後にホストを再起動すると、Auto Deploy によって、ホストが新しいイメージ プロ

ファイルでプロビジョニングされます。

ホスト プロファイルのホストへの割り当て

Auto Deploy は、1 つ以上のホストにホスト プロファイルを割り当てることができます。ホスト プロファ

イルには、ストレージ構成、ネットワーク構成、またはホストのその他の特性に関する情報が含まれる場合

があります。クラスタにホストを追加する場合は、そのクラスタのホスト プロファイルが使用されます。

次の手順は、ホストにホスト プロファイルを割り当てるルールを記述する方法について説明しています。

Auto Deploy ですでにプロビジョニングされているホストにホスト プロファイルを割り当てるには、テス

トと修復のサイクルも実施する必要があります。ルールのコンプライアンスのテストおよび修復 (P. 218) を参照してください。

多くの場合、ホスト プロファイルを明示的に指定する代わりに、ホストをクラスタに割り当てます。ホス

トは、割り当てられたクラスタのホスト プロファイルを使用します。

開始する前に

n vSphere PowerCLI および前提となるすべてのソフトウェアをインストールします。

n 使用するホスト プロファイルをエクスポートします。

n PowerCLI cmdlet の実行に問題が発生した場合は、実行ポリシーの変更を検討します。Auto DeployCmdlet の使用については、『vSphere のインストールとセットアップ』ドキュメントを参照してくだ

さい。

手順

1 Connect-VIServer PowerCLI cmdlet を実行して、Auto Deploy が登録されている vCenter Server シス

テムに接続します。

Connect-VIServer 192.XXX.X.XX

この cmdlet はサーバ証明書の警告を返す場合があります。本番環境では、サーバ証明書の警告が表示

されないことを確認します。開発環境では、この警告は無視できます。

2 vSphere Web Client を使用して、使用する設定内容をホストに設定し、そのホストでホスト プロファ

イルを作成します。

3 Get-VMhostProfile PowerCLI cmdlet を実行し、ホスト プロファイルの作成元となる ESXi ホストを渡

すことで、ホスト プロファイルの名前を探します。

4 PowerCLI のプロンプトで、特定の属性 (IP アドレスの範囲など) を持ったホストがホスト プロファ

イルに割り当てられるようなルールを定義します。

New-DeployRule -Name "testrule2" -Item my_host_profile -Pattern "vendor=Acme,Zven",

"ipv4=192.XXX.1.10-192.XXX.1.20"

指定された属性を持つすべてのホストに、指定された項目が割り当てられます。この例は、testrule2という名前のルールを指定します。このルールは、指定された範囲内の IP アドレスを持ち、ベンダー

が Acme または Zven のすべてのホストに、指定されたホスト プロファイル my_host_profile を割り当

てます。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 217

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5 ルール セットにルールを追加します。

Add-DeployRule testrule2

デフォルトでは、作業ルール セットがアクティブなルール セットになります。また、ルール セットへ

のすべての変更は、ルールを追加した時にアクティブになります。NoActivate パラメータを使用する

と、作業ルール セットはアクティブなルール セットになりません。

次に進む前に

n コンプライアンス テストおよび修復処理を既存のホスト上で実施して、それらのホストが新しいホス

ト プロファイルを使用するようにアップグレードします。ルールのコンプライアンスのテストおよび

修復 (P. 218) を参照してください。

n プロビジョニングされていないホストを起動し、ホスト プロファイルを使用してそれらのホストがプ

ロビジョニングされるようにします。

ルールのコンプライアンスのテストおよび修復

Auto Deploy のルール セットにルールを追加したり、1 つ以上のルールに変更を加える場合、ホストが自動

的にアップデートされません。ユーザーがルールのコンプライアンスをテストし修復を行った場合にのみ、

Auto Deploy は新しいルールを適用します。

このタスクでは、Auto Deploy によってプロビジョニングされている ESXi ホストがインフラストラクチャ

に 1 つ以上含まれ、それらの ESXi ホストに vSphere PowerCLI をインストールしたホストからアクセスで

きることを想定しています。

開始する前に

n vSphere PowerCLI および前提となるすべてのソフトウェアをインストールします。

n PowerCLI cmdlet の実行に問題が発生した場合は、実行ポリシーの変更を検討します。Auto DeployCmdlet の使用については、『vSphere のインストールとセットアップ』 を参照してください。

手順

1 PowerCLI を使用して、現在使用可能な Auto Deploy のルールを確認します。

Get-DeployRule

システムは、該当するルールと、それに関連する項目およびパターンを返します。

2 使用可能なルールの 1 つに変更を加えます (たとえば、イメージ プロファイルの変更やルール名の変

更など)。

Copy-DeployRule -DeployRule testrule -ReplaceItem MyNewProfile

すでにルール セットに追加されているルールは編集できません。代わりに、ルールをコピーして、変

更する項目またはパターンを置き換えます。デフォルトでは、PowerCLI はコピーの古い名前を使用

し、古いルールは非表示になります。

3 ルール セットのコンプライアンス テストを実施するホストにアクセスできることを確認します。

Get-VMHost -Name MyEsxi42

4 そのホストのルール セットのコンプライアンスをテストし、後で使用するために、戻り値を変数にバ

インドする cmdlet を実行します。

$tr = Test-DeployRuleSetCompliance MyEsxi42

5 ルール セットの内容と、現在ホストが使用している内容の違いを確認します。

$tr.itemlist

vSphere Upgrade

218 VMware, Inc.

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システムは、現在の項目と予想される項目の表を返します。

CurrentItem ExpectedItem -----------

------------ My Profile 25 MyProfileUpdate

6 ホストの次の起動時に、変更されたルール セットを使用するように、ホストを修復します。

Repair-DeployRuleSetCompliance $tr

次に進む前に

変更したルールでインベントリの場所が指定されている場合、コンプライアンスの修復時に変更内容が即座

に反映されます。それ以外のすべての変更内容は、ホストを起動することで、Auto Deploy によって新しい

ルールが適用され、ルール セットとホスト間のコンプライアンスが達成されます。

esxcli コマンドを使用した、ホストのアップグレード

vSphere CLI を使用して、ESXi 5.x ホストのアップグレード、更新あるいはパッチ適用を実行できます。

esxcli コマンドを使用してバージョン 4.x の ESX または ESXi ホストを ESXi 5.x にアップグレードすること

はできません。バージョン 4.x の ESX または ESXi ホストを ESXi 5.x にアップグレードするには、vSphereUpdate Manager を使用するか、対話型アップグレードまたはスクリプトを使用したアップグレードを実行

します。

esxcli vCLI コマンドを使用するには、vSphere CLI (vCLI) をインストールする必要があります。

vSphere CLI のインストールおよび使用については、次のドキュメントを参照してください。

n Getting Started with vSphere Command-Line Interfaces

n vSphere コマンドライン インターフェイスの例

n 『vSphere コマンドライン インターフェイスの参照』 は、vicfg- および関連する vCLI コマンドのリ

ファレンスです。

注意 esxcli コマンド実行中に Ctrl+C を押下すると、コマンドライン インターフェイスは、メッセージを

表示せずに新しいプロンプトになります。ただし、コマンドは完了するまで実行を続けます。

vSphere Auto Deploy で導入した ESXi ホストでは、tools VIB は、 初の Auto Deploy インストールで使

用するベース ブート イメージの一部である必要があります。tools VIB は後で別に追加できません。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 219

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VIB、イメージ プロファイル、およびソフトウェア デポ

esxcli コマンドを使用して ESXi をアップグレードするには、VIB、イメージ プロファイル、およびソフト

ウェア デポについて理解している必要があります。

vSphere ドキュメント セット全体のインストール作業およびアップグレード作業の説明で、次の技術用語

が使用されます。

VIB VIB は、ESXi のソフトウェア パッケージです。VMware およびパートナー

は、ESXi プラットフォームを拡張するためのソリューション、ドライバ、

CIM プロバイダ、およびアプリケーションをパッケージ化します。VIB は、

ソフトウェア デポで使用できます。VIB を使用すると、ISO イメージを作成

およびカスタマイズしたり、VIB を非同期的にホストにインストールするこ

とで ESXi ホストをアップグレードしたりできます。

イメージ プロファイル イメージ プロファイルは VIB で構成され、ESXi イメージを定義します。イ

メージ プロファイルには常に基本 VIB が含まれ、ほかの VIB が含まれる場

合もあります。イメージ プロファイルは、vSphere ESXi Image Builder を使

用して調査および定義します。

ソフトウェア デポ ソフトウェア デポは、VIB とイメージ プロファイルの集合体です。ソフト

ウェア デポはファイルとフォルダの階層であり、HTTP URL (オンライン

のデポの場合) または ZIP ファイル (オフラインのデポの場合) を介して

使用できます。VMware および VMware のパートナーがデポを提供しま

す。大規模な VMware インストールを導入している企業では、内部にデポ

を作成して、ESXi ホストを vSphere Auto Deploy でプロビジョニングした

り、ESXi インストール用に ISO をエクスポートしたりする場合がありま

す。

VIB およびホストの許容レベルについて

各 VIB は、承認レベルとともにリリースされます。この承認レベルは変更することができません。ホスト

の承認レベルで、どの VIB をホストにインストールできるかが決まります。

許容レベルは、esxcli software vib install コマンドと esxcli software vib update コマンドを使用して

インストールされた個々の VIB、vSphere Update Manager を使用してインストールされた VIB、およびイ

メージ プロファイル内の VIB に適用されます。

ホスト上のすべての VIB の許容レベルが、ホストの許容レベル以上である必要があります。たとえば、ホ

ストの許容レベルが VMwareAccepted である場合は、許容レベルが VMwareCertified および

VMwareAccepted の VIB をインストールできますが、許容レベルが PartnerSupported または

CommunitySupported の VIB はインストールできません。許容レベルがホストの許容レベルよりも厳密で

はない VIB をインストールする場合は、vSphere Web Client を使用するか、esxcli software acceptance

コマンドを実行して、ホストの許容レベルを変更できます。

ホストにインストールしてイメージ プロファイルと共に使用できる VIB を指定したり、VIB に対して利用

できるサポートのレベルを指定したりできるように、ホストの許容レベルを設定するのがベスト プラク

ティスです。たとえば、テスト環境のホストより限定的な許容レベルを本番環境のホストに設定できます。

vSphere Upgrade

220 VMware, Inc.

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VMware は、次の許容レベルをサポートしています。

VMwareCertified VMwareCertified 許容レベルは、 も厳しい要件です。このレベルの VIB では、同じテクノロジーに対して VMware 内部で行われる品質保証テストと

完全に同等な、詳細なテストが行われます。現在このレベルで公開されてい

るのは IOVP ドライバのみです。この許容レベルの場合は、VMware が VIBに対するサポート コールを受けます。

VMwareAccepted この許容レベルの VIB では検証テストが行われますが、このテストはソフト

ウェアのすべての機能を完全にテストするものではありません。テストは

パートナーが実行し、VMware がテスト結果を確認します。現在このレベル

で公開されている VIB には、CIM プロバイダや PSA プラグインがありま

す。VMware は、この許容レベルの VIB に対するサポート コールを、パー

トナーのサポート組織に送ります。

PartnerSupported PartnerSupported 許容レベルの VIB は、VMware が信頼するパートナーに

よって公開されます。そのパートナーがすべてのテストを実行します。

VMware はテスト結果を確認しません。このレベルは、パートナーが

VMware システム用に採用する、新しいテクノロジー、または主要ではない

テクノロジーに使用されます。現在は、標準以外のハードウェア ドライバ

を使用する、Infiniband、ATAoE、SSD などのドライバ VIB テクノロジーが

このレベルにあります。VMware は、この許容レベルの VIB に対するサ

ポート コールを、パートナーのサポート組織に送ります。

CommunitySupported Community Supported 許容レベルは、VMware パートナー プログラムに参

加していない個人または企業が作成した VIB に使用されます。このレベルの

VIB に対しては VMware が承認したテスト プログラムが実行されておら

ず、VMware のテクニカル サポートや VMware パートナーによるサポート

を受けられません。

表 7‑8. ホストへのインストールの要件となる VIB 許容レベル

ホストの許容レベル

VMwareCertifiedVIB

VMwareAcceptedVIB

PartnerSupportedVIB

CommunitySupported VIB

VMwareCertified x

VMwareAccepted x x

PartnerSupported x x x

CommunitySupported x x x x

ホストの許容レベルとアップデートの許容レベルのマッチング

ホストの許容レベルを、インストールする VIB またはイメージ プロファイルの許容レベルと一致するよう

に変更することができます。ホスト上のすべての VIB の許容レベルが、ホストの許容レベル以上である必

要があります。

ここに記載されている手順を使用して、ホストの許容レベル、およびインストールする VIB またはイメー

ジ プロファイルの許容レベルを確認し、必要に応じてホストの許容レベルを変更します。

手順中、--server=server_name を使用して接続先サーバーを指定すると、指定されたサーバーはユーザー

名とパスワードの入力を促します。構成ファイルやセッション ファイルなど、他の接続オプションもサ

ポートされています。接続オプションのリストについては、『Getting Started with vSphere Command-LineInterfaces』を参照するか、vCLI コマンド プロンプトで esxcli --help を実行します。

開始する前に

vCLI をインストールするか、vSphere Management Assistant (vMA) 仮想マシンを導入します。GettingStarted with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。トラブルシューティングするには、ESXiShell で esxcli コマンドを実行します。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 221

Page 222: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

手順

1 VIB またはイメージ プロファイルの許容レベルを取得します。

オプション 説明

すべての VIB に関する情報をリストし

ます。

esxcli --server=server_name software sources vib list --depot=depot_URL

指定した VIB に関する情報をリストし

ます。

esxcli --server=server_name software sources vib list --viburl=vib_URL

すべてのイメージ プロファイルに関

する情報をリストします。

esxcli --server=server_name software sources profile list--depot=depot_URL

指定したイメージ プロファイルに関

する情報をリストします。

esxcli --server=server_name software sources profile get --depot=depot_URL --profile=profile_name

2 ホストの許容レベルを取得します。

esxcli --server=server_name software acceptance get

3 (オプション) VIB の許容レベルがホストの許容レベルよりも厳格な場合は、ホストの許容レベルを変更

します。

esxcli --server=server_name software acceptance set --level=acceptance_level

acceptance_level には、VMwareCertified、VMwareAccepted、PartnerSupported、または

CommunitySupported を指定できます。acceptance_level の値では、大文字と小文字が区別されます。

注意 esxcli software vib または esxcli software profile コマンドの --force オプションを使用す

ると、許容レベルがホストより低い VIB またはイメージ プロファイルを追加することができます。そ

の場合、警告が表示されます。設定の整合性がなくなったため、ホスト上で VIB のインストール、VIBの削除、およびその他の特定の操作を実行すると、警告が繰り返し表示されます。

更新するためにホストをメンテナンス モードにする必要があるか、再起動する必要があるかの確認

ライブ インストールでインストール可能な VIB の場合、ホストの再起動は不要ですが、ホストをメンテナ

ンス モードにすることが必要な場合があります。その他の VIB およびプロファイルの場合は、インストー

ルまたは更新後にホストの再起動が必要な場合があります。

手順中、--server=server_name を使用して接続先サーバーを指定すると、指定されたサーバーはユーザー

名とパスワードの入力を促します。構成ファイルやセッション ファイルなど、他の接続オプションもサ

ポートされています。接続オプションのリストについては、『Getting Started with vSphere Command-LineInterfaces』を参照するか、vCLI コマンド プロンプトで esxcli --help を実行します。

開始する前に

vCLI をインストールするか、vSphere Management Assistant (vMA) 仮想マシンを導入します。GettingStarted with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。トラブルシューティングするには、ESXiShell で esxcli コマンドを実行します。

vSphere Upgrade

222 VMware, Inc.

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手順

1 VIB またはイメージ プロファイルをインストールする場合に、ホストをメンテナンス モードにする必

要があるか、またインストールまたは更新後にホストを再起動する必要があるかを確認します。

次のいずれかのコマンドを実行します。

オプション 説明

VIB の確認 esxcli --server=server_name software sources vib get -vabsolute_path_to_vib

デポ内の VIB の確認 esxcli --server=server_name software sources vib get --depot=depot_name

デポ内のイメージ プロファイルの確

esxcli --server=server_name software sources profile get --depot=depot_name

2 戻り値を確認します。

VIB メタデータから読み取られる戻り値は、VIB またはイメージ プロファイルをインストールする前

にホストがメンテナンス モードになっている必要があるかどうか、および VIB またはプロファイルの

インストールでホストを再起動する必要があるかどうかを示します。

注意 vSphere Update Manager は、esxupdate/esxcli スキャン結果に基づいて、メンテナンス モード

が必要かどうかを判断します。VIB のライブ システムへのインストール後、Live-Install-Allowed の値が false に設定されている場合、Update Manager は、そのインストール結果に従ってホストを再起

動します。VIB のライブ システムからの削除後、Live-Remove-Allowed の値が false に設定されている

場合、Update Manager は、その削除結果に従ってホストを再起動します。いずれの場合でも、再起動

時、Update Manager はホストを自動的にメンテナンス モードにします。

次に進む前に

必要に応じ、ホストをメンテナンス モードにします。ホストをメンテナンス モードに切り替える (P. 223)を参照してください。ホストの再起動が必要で、そのホストが VMware HA クラスタに属している場合

は、インストールまたは更新の前にホストをクラスタから削除するか、クラスタで HA を無効にします。

ホストをメンテナンス モードに切り替える

ライブ インストールを使用するインストールおよびアップデート操作の一部では、ホストをメンテナンス

モードにする必要があります。

アップグレード操作でホストをメンテナンス モードにする必要があるかどうかを判断するには、更新する

ためにホストをメンテナンス モードにする必要があるか、再起動する必要があるかの確認 (P. 222) を参照し

てください。

注意 ホストが Virtual SAN クラスタのメンバーである場合、またそのホスト上の任意の仮想マシン オブ

ジェクトがストレージ ポリシーの「許容する障害の数 =0」設定を使用している場合、そのホストがメンテ

ナンス モードに入るときに異常な遅延が発生する可能性があります。この遅延は、Virtual SAN がメンテナ

ンス操作を正常に完了するためにこのオブジェクトを退避させる必要があるため発生します。

手順中、--server=server_name を使用して接続先サーバーを指定すると、指定されたサーバーはユーザー

名とパスワードの入力を促します。構成ファイルやセッション ファイルなど、他の接続オプションもサ

ポートされています。接続オプションのリストについては、『Getting Started with vSphere Command-LineInterfaces』を参照するか、vCLI コマンド プロンプトで esxcli --help を実行します。

開始する前に

vCLI をインストールするか、vSphere Management Assistant (vMA) 仮想マシンを導入します。GettingStarted with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。トラブルシューティングするには、ESXiShell で esxcli コマンドを実行します。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 223

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手順

1 ホストがメンテナンス モードかどうか確認します。

vicfg-hostops --server=server_name --operation info

2 仮想マシンごとに次のコマンドの 1 つを実行し、ESXi ホストで実行中の仮想マシンをすべてパワーオ

フします。

オプション コマンド

システムにゲスト オペレーティング

システムのシャットダウンを試みさせ

ます

vmware-cmd --server=server_name path_to_vm stop soft

強制的にパワーオフ操作を実行します vmware-cmd --server=server_name path_to_vm stop hard または、仮想マシンのパワーオフを避けるために他のホストに移行できます。『vCenter Server および

ホスト管理』ドキュメントのトピック「Migrating Virtual Machines」を参照してください。

3 ホストをメンテナンス モードにします。

vicfg-hostops --server=server_name --operation enter

4 ホストがメンテナンス モードであることを確認します。

vicfg-hostops --server=server_name --operation info

個々の VIB によるホストの更新

URL を指定してアクセスできるソフトウェア デポかオフラインの ZIP デポに格納されている VIB を使用し

て、ホストを更新できます。

重要 VMware 提供のデポで zip バンドルから ESXi を更新する場合、VMware Web サイトからオンライン

またはローカルでダウンロードするかのどちらかで、 VMware は、トピックで VMware 提供デポに対して

指定されたアップデート方法のみをサポートします。イメージ プロファイルによるホストのアップグレー

ドまたは更新 (P. 225).

esxcli software vib update コマンドおよび esxcli software vib install コマンドでは、アップグレード

操作はサポートされません。vSphere のアップグレードとアップデートの違い (P. 14) およびイメージ プロ

ファイルによるホストのアップグレードまたは更新 (P. 225) を参照してください。

手順中、--server=server_name を使用して接続先サーバーを指定すると、指定されたサーバーはユーザー

名とパスワードの入力を促します。構成ファイルやセッション ファイルなど、他の接続オプションもサ

ポートされています。接続オプションのリストについては、『Getting Started with vSphere Command-LineInterfaces』を参照するか、vCLI コマンド プロンプトで esxcli --help を実行します。

開始する前に

n vCLI をインストールするか、vSphere Management Assistant (vMA) 仮想マシンを導入します。

Getting Started with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。トラブルシューティングする

には、ESXi Shell で esxcli コマンドを実行します。

n 更新するためにホストをメンテナンス モードにする必要があるか、それとも再起動する必要があるか

を確認します。必要に応じ、ホストをメンテナンス モードにします。

更新するためにホストをメンテナンス モードにする必要があるか、再起動する必要があるかの確

認 (P. 222) を参照してください。ホストをメンテナンス モードに切り替える (P. 223) を参照してくださ

い。

n 更新時に再起動が必要な場合、ホストが VMware HA クラスタに属しているときは、クラスタからホ

ストを削除するか、クラスタで HA を無効にします。

vSphere Upgrade

224 VMware, Inc.

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手順

1 ホストにどの VIB がインストールされているか確認します。

esxcli --server=server_name software vib list

2 デポで利用可能な VIB を見つけます。

オプション 説明

URL を指定してアクセスできるデポ

から

esxcli --server=server_name software sources vib list --depot=http://web_server/depot_name

ローカルにある ZIP ファイルから esxcli --server=server_name software sources vib list --depot=absolute_path_to_depot_zip_file

--proxy 引数を使用して、プロキシ サーバを指定することができます。

3 デポにある VIB を含めるか、新しい VIB をインストールするように、既存の VIB を更新します。

オプション 説明

URL を指定してアクセスできるデポ

から VIB を更新

esxcli --server=server_name software vib update --depot=http://web_server/depot_name

ローカルにある ZIP ファイルから VIBを更新

esxcli --server=server_name software vib update --depot=absolute_path_to_depot_ZIP_file

指定したオフラインのデポにある ZIPファイルから、すべての VIB をインス

トール (VMware の VIB とパート

ナー提供の VIB の両方を含む)

esxcli --server=server_name software vib install --depotpath_to_VMware_vib_ZIP_file\VMware_vib_ZIP_file --depotpath_to_partner_vib_ZIP_file\partner_vib_ZIP_file

update コマンドおよび install コマンドのオプションを使用して、ドライ ラン、特定の VIB の指定、

許容レベル検証のバイパスなどを行うことができます。本番稼働システムでは検証をバイパスしないで

ください。『esxcli Reference』(http://www.vmware.com/support/developer/vcli/) を参照してくださ

い。

4 VIB が ESXi ホストにインストールされていることを確認します。

esxcli --server=server_name software vib list

イメージ プロファイルによるホストのアップグレードまたは更新

URL を指定してアクセスできるソフトウェア デポかオフラインの ZIP デポに格納されているイメージ プロ

ファイルを使用して、ホストをアップグレードまたは更新できます。

コマンド esxcli software profile update または esxcli software profile install を使用して、ESXi ホストをアップグレードまたは更新できます。アップグレードと更新の違いを理解するには、vSphere のアッ

プグレードとアップデートの違い (P. 14) を参照してください。

ホストをアップグレードまたは更新する場合は、コマンド esxcli software profile update または

esxcli software profile install により、 新バージョン(メジャーまたはマイナー)のすべてのイメー

ジ プロファイルをホストに適用します。この操作と再起動の後、ホストは同じ 新バージョンの vCenterServer 環境に参加できます。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 225

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コマンド esxcli software profile update により、ISO インストーラを使用して、ESXi ホスト イメージの

内容全体を、対応するアップグレード方法と同じレベルに引き上げます。潜在的な問題を検出するために、

ISO インストーラでアップグレード前チェックが実行されますが、esxcli アップグレード方法では実行さ

れません。ISO インストーラはホストをチェックして、ホストにアップグレードのための十分なメモリがあ

るか、サポート対象外のデバイスが接続されていないかどうかを確認します。ISO インストーラおよびその

他の ESXi アップグレード方法の詳細については、ESXi 5.5 のアップグレード オプション (P. 162) を参照し

てください。

重要 VMware 提供のデポで、zip バンドルから ESXi をアップグレードまたは更新する場合、VMwareWeb サイトからオンライン、またはローカルにダウンロードされ、VMware は更新コマンド esxclisoftware profile update --depot=depot_location --profile=profile_name のみをサポートします。

手順中、--server=server_name を使用して接続先サーバーを指定すると、指定されたサーバーはユーザー

名とパスワードの入力を促します。構成ファイルやセッション ファイルなど、他の接続オプションもサ

ポートされています。接続オプションのリストについては、『Getting Started with vSphere Command-LineInterfaces』を参照するか、vCLI コマンド プロンプトで esxcli --help を実行します。

注意 update コマンドおよび install コマンドのオプションを使用して、ドライ ラン、特定の VIB の指

定、許容レベル検証のバイパスなどを行うことができます。本番稼働システムでは検証をバイパスしないで

ください。『vSphere コマンドライン インターフェイスの参照』を参照してください。

開始する前に

n vCLI をインストールするか、vSphere Management Assistant (vMA) 仮想マシンを導入します。

Getting Started with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。トラブルシューティングする

には、ESXi Shell で esxcli コマンドを実行します。

n 更新するためにホストをメンテナンス モードにする必要があるか、それとも再起動する必要があるか

を確認します。必要に応じ、ホストをメンテナンス モードにします。

更新するためにホストをメンテナンス モードにする必要があるか、再起動する必要があるかの確

認 (P. 222) を参照してください。ホストをメンテナンス モードに切り替える (P. 223) を参照してくださ

い。

n 更新時に再起動が必要な場合、ホストが VMware HA クラスタに属しているときは、クラスタからホ

ストを削除するか、クラスタで HA を無効にします。

手順

1 ホストにどの VIB がインストールされているか確認します。

esxcli --server=server_name software vib list

2 デポで使用できるイメージ プロファイルを判断します。

esxcli --server=server_name software sources profile list --depot=http://webserver/depot_name

--proxy 引数を使用して、プロキシ サーバを指定することができます。

vSphere Upgrade

226 VMware, Inc.

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3 既存のイメージ プロファイルを更新して、VIB を含めるか、新しい VIB をインストールします。

重要 software profile update コマンドでは、指定したプロファイルの対応する VIB を使用して既存

の VIB を更新しますが、ターゲット サーバ上にインストールされているほかの VIB には影響を与えま

せん。software profile install コマンドでは、デポのイメージ プロファイル内にある VIB をインス

トールし、ターゲット サーバ上にインストールされているその他すべての VIB を削除します。

オプション 説明

VMware Web サイトからオンライン

でアクセス可能か、ローカル デポへ

ダウンロードできる、デポの VMware提供の zip バンドルからのイメージ プロファイルをアップデートします。

esxcli software profile update --depot=depot_location --profile=profile_name

重要 VMware が提供する zip バンドルに対して、VMware がサポートす

る唯一のアップデート方法です。

VMware 提供の zip バンドル名は、次の形式になります。

VMware-ESXi-5.5.x-build_number-depot.zip

VMware 提供の zip バンドルのプロファイル名は、次のうちの 1 つの形式

をとります。

n ESXi-5.5.x-build_number-standard

n ESXi-5.5.x-build_number-notools(VMware Tools は含まず)

URL を指定してアクセスできるデポ

から、イメージ プロファイルを更新

esxcli --server=server_name software profile update --depot=http://webserver/depot_name --profile=profile_name

ターゲット サーバ上にローカルに格

納されている ZIP ファイルから、イ

メージ プロファイルを更新

esxcli --server=server_name software profile update --depot=file:///<path_to_profile_ZIP_file>/<profile_ZIP_file>--profile=profile_name

ターゲット サーバ上の、データスト

アにコピーされた ZIP ファイルから、

イメージ プロファイルを更新

esxcli --server=server_name software profile update --depot=“[datastore_name]profile_ZIP_file" --profile=profile_name

ローカルにコピーされ、ターゲット

サーバに適用された ZIP ファイルか

ら、イメージ プロファイルを更新

esxcli --server=server_name software profile update --depot=/root_dir/path_to_profile_ZIP_file/profile_ZIP_file--profile=profile_name

URL を指定してアクセスできる指定

されたプロファイル内に、すべての新

しい VIB をインストール

esxcli --server=server_name software profile install --depot=http://webserver/depot_name --profile=profile_name

ターゲット上にローカルに格納されて

いる ZIP ファイルから、指定したプロ

ファイル内にすべての新しい VIB をイ

ンストール

esxcli --server=server_name software profile install --depot=file:///<path_to_profile_ZIP_file>/<profile_ZIP_file>--profile=profile_name

ターゲット サーバ上の、データスト

アにコピーされた ZIP ファイルから、

すべての新しい VIB をインストール

esxcli --server=server_name software profile install --depot=“[datastore_name]profile_ZIP_file" --profile=profile_name

ローカルにコピーされ、ターゲット

サーバに適用された ZIP ファイルか

ら、すべての新しい VIB をインストー

esxcli --server=server_name software profile install --depot=/root_dir/path_to_profile_ZIP_file/profile_ZIP_file--profile=profile_name

注意 update コマンドおよび install コマンドのオプションを使用して、ドライ ラン、特定の VIB の指定、許容レベル検証のバイパスなどを行うことができます。本番稼働システムでは検証をバイパスし

ないでください。『vSphere コマンドライン インターフェイスの参照』を参照してください。

4 VIB が ESXi ホストにインストールされていることを確認します。

esxcli --server=server_name software vib list

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 227

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Zip ファイルを使用した ESXi ホストのアップデート

デポの Zip ファイルをダウンロードして、VIB またはイメージ プロファイルのホストをアップデートでき

ます。

VMware パートナーは、管理エージェントまたは別途リリースされたドライバを提供するために、サード

パーティ製 VIB を用意しています。

重要 VMware 提供のデポで zip バンドルから ESXi を更新する場合、VMware Web サイトからオンライン

またはローカルでダウンロードするかのどちらかで、 VMware は、トピックで VMware 提供デポに対して

指定されたアップデート方法のみをサポートします。イメージ プロファイルによるホストのアップグレー

ドまたは更新 (P. 225).

esxcli software vib update コマンドおよび esxcli software vib install コマンドでは、アップグレード

操作はサポートされません。vSphere のアップグレードとアップデートの違い (P. 14) およびイメージ プロ

ファイルによるホストのアップグレードまたは更新 (P. 225) を参照してください。

手順中、--server=server_name を使用して接続先サーバーを指定すると、指定されたサーバーはユーザー

名とパスワードの入力を促します。構成ファイルやセッション ファイルなど、他の接続オプションもサ

ポートされています。接続オプションのリストについては、『Getting Started with vSphere Command-LineInterfaces』を参照するか、vCLI コマンド プロンプトで esxcli --help を実行します。

開始する前に

n vCLI をインストールするか、vSphere Management Assistant (vMA) 仮想マシンを導入します。

Getting Started with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。トラブルシューティングする

には、ESXi Shell で esxcli コマンドを実行します。

n サードパーティ VMware パートナーから、デポ バンドルの ZIP ファイルをダウンロードします。

n 更新するためにホストをメンテナンス モードにする必要があるか、それとも再起動する必要があるか

を確認します。必要に応じ、ホストをメンテナンス モードにします。

更新するためにホストをメンテナンス モードにする必要があるか、再起動する必要があるかの確

認 (P. 222) を参照してください。ホストをメンテナンス モードに切り替える (P. 223) を参照してくださ

い。

n 更新時に再起動が必要な場合、ホストが VMware HA クラスタに属しているときは、クラスタからホ

ストを削除するか、クラスタで HA を無効にします。

手順

u ZIP ファイルをインストールします。

esxcli --server=server_name software vib update --depot=/path_to_vib_ZIP/ZIP_file_name.zip

ホストからの VIB の削除

サードパーティ製の VIB や VMware VIB を ESXi ホストからアンインストールすることができます。

VMware パートナーは、管理エージェントまたは別途リリースされたドライバを提供するために、サード

パーティ製 VIB を用意しています。

vCLI をインストールするか、vSphere Management Assistant (vMA) 仮想マシンを導入します。GettingStarted with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。トラブルシューティングするには、ESXiShell で esxcli コマンドを実行します。

開始する前に

n 削除後に再起動が必要で、ホストが VMware HA クラスタに属する場合は、そのホストに対して HAを無効にします。

vSphere Upgrade

228 VMware, Inc.

Page 229: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

n 更新するためにホストをメンテナンス モードにする必要があるか、それとも再起動する必要があるか

を確認します。必要に応じ、ホストをメンテナンス モードにします。

更新するためにホストをメンテナンス モードにする必要があるか、再起動する必要があるかの確

認 (P. 222) を参照してください。ホストをメンテナンス モードに切り替える (P. 223) を参照してくださ

い。

n vCLI をインストールするか、vSphere Management Assistant (vMA) 仮想マシンを導入します。

Getting Started with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。トラブルシューティングする

には、ESXi Shell で esxcli コマンドを実行します。

手順

1 仮想マシンごとに次のコマンドの 1 つを実行し、ESXi ホストで実行中の仮想マシンをすべてパワーオ

フします。

オプション コマンド

システムにゲスト オペレーティング

システムのシャットダウンを試みさせ

ます

vmware-cmd --server=server_name path_to_vm stop soft

強制的にパワーオフ操作を実行します vmware-cmd --server=server_name path_to_vm stop hard または、仮想マシンのパワーオフを避けるために他のホストに移行できます。『vCenter Server および

ホスト管理』ドキュメントのトピック「Migrating Virtual Machines」を参照してください。

2 ホストをメンテナンス モードにします。

vicfg-hostops --server=server_name --operation enter

3 必要に応じ、仮想マシンをシャットダウンするか移行するかします。

4 ホストにどの VIB がインストールされているか確認します。

esxcli --server=server_name software vib list

5 VIB を削除します。

esxcli --server=server_name software vib remove --vibname=name

次のいずれかの形式で、1 つ以上の VIB を指定します。

n name

n name:version

n vendor:name

n vendor:name:version

たとえば、ベンダーが指定した VIB を削除するコマンドでは、名前とバージョンを次の形式で指定し

ます。

esxcli –-server myEsxiHost software vib remove --vibname=PatchVendor:patch42:version3

注意 remove コマンドでは、ほかにもいくつかのオプションがサポートされます。『vSphere コマンド

ライン インターフェイスの参照』 を参照してください。

esxcli を使用した、ホストへのサードパーティ製拡張機能の追加

サードパーティ製拡張機能が VIB パッケージとしてリリースされた場合に、esxcli software vib コマンド

を使用してその VIB パッケージをシステムに追加すると、VIB システムでファイアウォールのルールセッ

トが更新され、システムを再起動するとホスト デーモンが更新されます。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 229

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ファイアウォール構成ファイルを使用して、その拡張機能用に有効にするホスト サービスのポート ルール

を指定することもできます。『vSphere セキュリティ』 には、ファイアウォールのルールセットを追加、適

用、および更新する方法と、esxcli network firewall コマンドのリストが記載されています。

ESXi 5.x 用の ruleset.xml 形式は、ESX および ESXi のバージョン 4.x の場合と同じですが、enabled とrequired という 2 つのタグが追加されています。ESXi 5.x のファイアウォールでも古い形式が引き続きサ

ポートされます。

esxcli インストールまたはアップグレードのドライ ランの実行

--dry-run オプションを使用して、インストールまたはアップグレード操作の結果を事前に確認することが

できます。インストールまたはアップグレード手順のドライ ランでは、変更は一切行われませんが、--

dry-run オプションなしでコマンドを実行した場合、実行される VIB レベルでの操作についてレポートされ

ます。

手順中、--server=server_name を使用して接続先サーバーを指定すると、指定されたサーバーはユーザー

名とパスワードの入力を促します。構成ファイルやセッション ファイルなど、他の接続オプションもサ

ポートされています。接続オプションのリストについては、『Getting Started with vSphere Command-LineInterfaces』を参照するか、vCLI コマンド プロンプトで esxcli --help を実行します。

開始する前に

vCLI をインストールするか、vSphere Management Assistant (vMA) 仮想マシンを導入します。GettingStarted with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。トラブルシューティングするには、ESXiShell で esxcli コマンドを実行します。

手順

1 インストールまたはアップグレードのコマンドを、--dry-run オプションを追加して入力します。

n esxcli --server=server_name software vib install --dry-run

n esxcli --server=server_name software vib update --dry-run

n esxcli --server=server_name software profile install --dry-run

n esxcli --server=server_name software profile update --dry-run

2 返される出力内容を確認します。

出力では、どの VIB がインストールまたは削除されるか、およびインストールまたはアップグレード

で再起動が必要かどうかが示されます。

次回ホストを再起動したあとでアクティブになるインストール済み VIB およびプロファイルの表示

--rebooting-image オプションを指定すると、ホストにインストールされ、次回ホストを再起動したあとで

アクティブになる、VIB およびプロファイルがリストされます。

手順中、--server=server_name を使用して接続先サーバーを指定すると、指定されたサーバーはユーザー

名とパスワードの入力を促します。構成ファイルやセッション ファイルなど、他の接続オプションもサ

ポートされています。接続オプションのリストについては、『Getting Started with vSphere Command-LineInterfaces』を参照するか、vCLI コマンド プロンプトで esxcli --help を実行します。

開始する前に

vCLI をインストールするか、vSphere Management Assistant (vMA) 仮想マシンを導入します。GettingStarted with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。トラブルシューティングするには、ESXiShell で esxcli コマンドを実行します。

vSphere Upgrade

230 VMware, Inc.

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手順

1 次のいずれかのコマンドを入力します。

オプション 説明

VIB の場合 esxcli --server=server_name software vib list --rebooting-image

プロファイルの場合 esxcli --server=server_name software profile get --rebooting-image

2 返される出力内容を確認します。

出力には、次回再起動したあとにアクティブになる ESXi イメージの情報が示されます。再起動が保留

中のイメージが作成されていない場合は、出力に何も表示されません。

ホストのイメージ プロファイルと許容レベルの表示

software profile get コマンドを使用すると、指定したホストに現在インストールされているイメージ プロファイルおよび許容レベルを表示できます。

このコマンドは、プロファイルの変更内容を含め、インストールされたイメージ プロファイル履歴の詳細

も表示します。

手順中、--server=server_name を使用して接続先サーバーを指定すると、指定されたサーバーはユーザー

名とパスワードの入力を促します。構成ファイルやセッション ファイルなど、他の接続オプションもサ

ポートされています。接続オプションのリストについては、『Getting Started with vSphere Command-LineInterfaces』を参照するか、vCLI コマンド プロンプトで esxcli --help を実行します。

開始する前に

vCLI をインストールするか、vSphere Management Assistant (vMA) 仮想マシンを導入します。GettingStarted with vSphere Command-Line Interfaces を参照してください。トラブルシューティングするには、ESXiShell で esxcli コマンドを実行します。

手順

1 次のコマンドを入力します。

esxcli --server=server_name software profile get

2 出力内容を確認します。

インストールおよびアップグレードの事前チェック スクリプトで返されるエラーおよび警告

インストールおよびアップグレードの事前チェック スクリプトでは、インストール、アップグレード、ま

たは移行の失敗につながる可能性のあるホスト マシン上の問題を特定するためのテストが実行されます。

対話型のインストール、アップグレード、および移行では、エラーまたは警告がインストーラの 後のパネ

ルに表示され、インストールまたはアップグレードを続けるか取り消すかを尋ねるメッセージが表示されま

す。スクリプトを使用したインストール、アップグレード、または移行の場合は、エラーや警告がインス

トール ログに書き込まれます。

vSphere Update Manager には、これらのエラーや警告用のカスタム メッセージが用意されています。

Update Manager によるホストのアップグレード スキャン中に事前チェック スクリプトで返された元のエ

ラーおよび警告を表示するには、Update Manager のログ ファイル (vmware-vum-server-log4cpp.log) を参照してください。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 231

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表 7‑9. インストールおよびアップグレードの事前チェック スクリプトで返されるエラーコードおよび警告コード

エラーまたは警告 説明

64BIT_LONGMODESTATUS ホスト プロセッサは 64 ビットである必要があります。

COS_NETWORKING 警告。有効なサービス コンソールの仮想 NIC に IPv4 アド

レスが見つかりましたが、対応するアドレスが vmkernelの同じサブネット内にありません。この問題が見つかるた

びに、個別に警告が出力されます。

CPU_CORES ホストには少なくとも 2 つのコアが必要です。

DISTRIBUTED_VIRTUAL_SWITCH Cisco の Virtual Ethernet Module (VEM) ソフトウェア

がホスト上に見つかった場合は、この VEM ソフトウェア

もアップグレードに含まれていること、および VEM がホ

スト上の既存のバージョンと同じバージョンの VirtualSupervisor Module (VSM) をサポートすることがテスト

でチェックされます。このソフトウェアが見つからない場

合、または現在のバージョンの VSM と互換性がない場

合、テストでは警告が返され、アップグレード ISO で検出

されるべき VEM ソフトウェアのバージョンと、実際に見

つかったバージョン (見つかった場合) が結果に示され

ます。適切なバージョンの VEM ソフトウェアを含むカス

タム インストール ISO を作成するには、ESXi ImageBuilder CLI を使用できます。

HARDWARE_VIRTUALIZATION 警告。ホストのプロセッサにハードウェア仮想化がない

か、ハードウェア仮想化がホストの BIOS で有効になって

いない場合、ホストのパフォーマンスに影響します。ホス

ト マシンの起動オプションで、ハードウェアの仮想化を有

効にします。ハードウェア ベンダーのマニュアルを参照し

てください。

MD5_ROOT_PASSWORD このテストでは、root パスワードが MD5 形式でエンコー

ドされているかどうかがチェックされます。パスワードが

MD5 形式でエンコードされていない場合、重要と見なさ

れるのは 8 文字までです。その場合、アップグレード後に

初の 8 文字以外は認証されず、セキュリティの問題が発

生する可能性があります。この問題を解決するには、当社

のナレッジ ベースの記事 1024500 を参照してください。

MEMORY_SIZE ホストをアップグレードするには、指定された量のメモリ

が必要です。

PACKAGE_COMPLIANCE vSphere Update Manager のみです。このテストでは、ホ

ストが正常にアップグレードされたことを確認するため、

ホスト上の既存のソフトウェアが、アップグレード ISO に含まれるソフトウェアと同じかどうかがチェックされま

す。欠落しているパッケージがある、またはアップグレー

ド ISO のパッケージより古いバージョンのパッケージであ

る場合、テストではエラーが返され、ホストで見つかった

ソフトウェアと、アップグレード ISO で見つかったソフト

ウェアが示されます。

PARTITION_LAYOUT アップグレードまたは移行が可能なのは、アップグレード

対象のディスク上に 大で 1 つの VMFS パーティションが

存在し、その VMFS パーティションがセクタ 1843200 以降

から開始する場合だけです。

vSphere Upgrade

232 VMware, Inc.

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表 7‑9. インストールおよびアップグレードの事前チェック スクリプトで返されるエラーコードおよび警告コード (続き)

エラーまたは警告 説明

POWERPATH このテストでは、CIM モジュールとカーネル モジュール

で構成される EMC PowerPath ソフトウェアがインストー

ルされているかどうかがチェックされます。これらのコン

ポーネントのいずれかがホスト上に見つかった場合、テス

トでは、対応するコンポーネント (CIM、vmkernel モジュール) がアップグレードにも存在するかどうかが確認

されます。存在しない場合、テストでは警告が返され、ど

の PowerPath コンポーネントがアップグレード ISO 上に

必要であり、どのコンポーネントが見つかったか (見つ

かった場合) が示されます。

PRECHECK_INITIALIZE このテストでは、事前チェック スクリプト自体を実行でき

るかどうかがチェックされます。

SANE_ESX_CONF ファイル /etc/vmware/esx.conf がホスト上に存在する

必要があります。

SPACE_AVAIL_ISO vSphere Update Manager のみです。ホスト ディスクに

は、インストーラ CD または DVD の内容を格納するのに

十分な空き容量が必要です。

SPACE_AVAIL_CONFIG vSphere Update Manager のみです。ホスト ディスクに

は、再起動の間 4.x の構成を格納するのに十分な空き容量

が必要です。

SUPPORTED_ESX_VERSION ESXi 5.x へのアップグレードや移行が可能なのは、バー

ジョン 4.x の ESX ホストまたはバージョン 4.x または 5.xの ESXi ホストからだけです。

TBOOT_REQUIRED このメッセージは、vSphere Update Manager のアップグ

レードにのみ適用されます。ホスト システムがトラステッ

ド ブート モード (tboot) で実行されているが、ESXiアップグレード ISO に tboot VIB が含まれていない場合

は、このエラーとともにアップグレードは失敗します。こ

のテストは、ホストのセキュリティ レベルの低下を招く

アップグレードを阻止します。

UNSUPPORTED_DEVICES 警告。このテストでは、サポートされていないデバイスが

チェックされます。一部の PCI デバイスは、ESXi 5.x では

サポートされません。

UPDATE_PENDING このテストでは、再起動を必要とする VIB がホストにイン

ストールされているかどうかがチェックされます。そのよ

うな VIB が 1 つ以上インストールされているとテストは失

敗しますが、ホストの再起動はまだ実行されません。この

ような場合、事前チェック スクリプトでは、ホストにどの

パッケージがインストールされているかを確実に判定でき

ないため、残りの事前チェック テストを信頼してアップグ

レードが安全かどうかを判断するのは危険である可能性が

あります。

このエラーが表示された場合は、ホストを再起動してアッ

プグレードを再試行してください。

ホストをアップグレードまたは移行した後に行う作業

ホストのアップグレードまたは移行は、そのホストが管理対象の vCenter Server に再接続され、必要に応

じて再構成され、ホスト ライセンスが再適用またはアップグレードされたことを確認するまでは完了しま

せん。

ホストをアップグレードまたは移行した後は、次の操作を実行します。

n アップグレード ログを確認します。ログ ファイルは、vSphere Web Client を使用してエクスポートで

きます。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 233

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n vCenter Server がホストを管理している場合、vCenter Server のインベントリでホストを右クリックし

て、接続 を選択することで、ホストを vCenter Server に再接続する必要があります。

n アップグレードが完了すると、ESXi は評価モードになります。評価モードの期間は 60 日間です。アッ

プグレード後 60 日以内に、ライセンスを製品に再適用するか、アップグレードしたライセンスを製品

に割り当てる必要があります。ライセンスの構成には、ライセンス ポータルおよび

vSphere Web Client を使用します。『vCenter Server およびホスト管理』を参照してください。

n ライセンス ポータルにアクセスするには、VMware Web サイトでアカウント ページにログインしま

す。ライセンス ポータルで、ESXi ライセンスをアップグレードします。vSphere Web Client を使用し

て、アップグレードしたライセンス キーをホストに割り当てます。

n ホストの sdX デバイスはアップグレード後に番号が変わる可能性があります。必要に応じて、sdX デバイスを参照するスクリプトをアップデートします。

n アップグレード後に、すべての ESX 3.x スタイルの /adv/Disk/MaskLUNs LUN マスクを要求ルール形

式に変換します。vSphere のコマンドライン インターフェイス (vCLI) で esxcli storage coreclaimrule convert コマンドを実行します。このコマンドは、MASK_PATH をプラグインとし

て、/etc/vmware/esx.conf 内の詳細構成項目 /adv/Disk/MaskLUNs を要求ルールに変換します。

注意 この変換はすべての種類の入力 MaskLUNs で有効なわけではありません。『vSphere コマンドラ

イン インターフェイスの参照』を参照してください。

n ホスト上の仮想マシンをアップグレードします。第 8 章仮想マシンと VMware Tools のアップグレー

ド (P. 237)を参照してください。

ESXi の評価モードとライセンス モードについて

評価モードを使用すると、ESXi ホストの機能セット全体を評価検討できます。評価モードでは、

vSphere Enterprise Plus のライセンスと同等の機能セットが提供されます。評価モードの有効期限が切れる

前に、使用中のすべての機能をサポートするライセンスをホストに割り当てる必要があります。

たとえば、評価モードでは、vSphere vMotion テクノロジー、vSphere HA 機能、vSphere DRS 機能などを

使用できます。これらの機能を継続して使用する場合は、それらをサポートするライセンスを割り当てる必

要があります。

ESXi ホストのインストール可能なバージョンは、必ず評価モードでインストールされます。ESXiEmbedded は、ハードウェア ベンダーによって内部ストレージ デバイスにあらかじめインストールされて

います。これは、評価モードになっているか、あらかじめライセンス付与されています。

評価期間は 60 日間で、ESXi ホストをオンにしたときに始まります。この 60 日の評価期間中はいつでも、

ライセンス モードから評価モードに変更できます。評価期間のうち残りの期間は、すでに使用した時間だ

け減少します。

たとえば、ESXi ホストを 20 日間評価モードで使用し、その後 vSphere Standard Edition のライセンス

キーをそのホストに割り当てたとします。ホストを評価モードに再設定した場合、そのホストの機能セット

全体は、残りの評価期間である 40 日間評価検討できます。

ESXi ホストのライセンス管理については、『vCenter Server およびホスト管理』のドキュメントを参照して

ください。

vSphere Upgrade

234 VMware, Inc.

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ESXi 5.5 へのアップグレード後の、ライセンスの再適用

ESXi 5.5 へのアップグレード後に、ホスト ライセンスの再適用が必要な場合があります。

ESX/ESXi 4.x からのアップグレードを行う場合、ライセンスを再適用するまで、ESXi 5.5 ソフトウェアは

60 日間の評価モードに戻ります。ESXi の評価モードとライセンス モードについて (P. 234) を参照してくだ

さい。ESXi 5.0.x または 5.1.x からのアップグレードの場合は、既存のライセンスが適用されます。

vSphere Web Client および vCenter Server を使用して、ライセンスを適用できます。『vCenter Server およ

びホスト管理』ドキュメントを参照してください。スクリプト化された方法を使用して ESXi 5.5 へのアッ

プグレードを行う場合、キックスタート (ks) ファイルにライセンス キーを設定できます。

第 7 章 ホストのアップグレードおよび移行

VMware, Inc. 235

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vSphere Upgrade

236 VMware, Inc.

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仮想マシンと VMware Tools のアップグレード 8

ESXi ホストをアップグレードしたら、新機能を利用するためにホスト上の仮想マシンをアップグレードで

きます。

VMware は仮想マシンのアップグレード用に、次のツールを提供しています。

vSphere Web Client 仮想マシンのアップグレードを一度に 1 つの手順で実行する必要があります

が、vSphere Update Manager は必要ありません。仮想マシンのアップグ

レードの詳細については、『vSphere 仮想マシン管理』 ドキュメントを参照

してください。

vSphere UpdateManager

仮想マシンのアップグレードおよびパッチ適用の手順を自動化します。その

ため、正しい順序でステップが実行されます。Update Manager を使用し

て、仮想マシン ハードウェア バージョンと VMware Tools を直接アップグ

レードできます。『VMware vSphere Update Manager のインストールと管

理』ドキュメントを参照してください。

VMware, Inc. 237

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vSphere Upgrade

238 VMware, Inc.

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アップグレードのシナリオの例 9vSphere 4.1 のアップグレードのシナリオには、クラスタ化されたホストがある場合とない場合、現在実行

中の同じマシン上のホストをアップグレードする場合 (インプレース アップグレード)、異なるマシンを

使用してホストをアップグレードする場合 (移行アップグレード) があります。

この章では次のトピックについて説明します。

n アップグレード中の vMotion を使用した仮想マシンの移動 (P. 239)

n vCenter Server を使用した、アップグレード中のパワーオフまたはサスペンドされた仮想マシンの移

動 (P. 240)

n PXE 起動する Auto Deploy インストールでの ESX 4.x/ESXi 4.x ホストの ESXi 5.5 への移行 (P. 241)

n Horizon View 環境における vSphere コンポーネントの個別アップグレード (P. 242)

アップグレード中の vMotion を使用した仮想マシンの移動

これは、移行アップグレードのシナリオです。移行アップグレードは、厳密にはアップグレードというより

も管理された移行です。vMotion を使用して、1 つの本番ホストからもう 1 つの本番ホストに仮想マシンを

直接移動することによって、仮想マシンのダウンタイムを 小限にします。

次の例は、ESX 4.0/ESXi 4.0 以降および vCenter Server 5.5 がある環境でのアップグレード プロセスの概要

を示しています。このプロセスでは、実行中の仮想マシンを vMotion で ESXi 5.5 に移行します。環境内の

ホストに vMotion のライセンスがあり、またホストで vMotion を使用できる必要があります。

vMotion を使用しなくても移行アップグレードを実行できます。違いは、仮想マシンのダウンタイムの長

さだけです。

移行アップグレードには、本番稼働環境の一部を古いホストで実行し、一部をアップグレードしたホストで

実行できるだけの十分なリソースが必要です。アップグレードするインフラストラクチャとアップグレード

しないインフラストラクチャの両方で、移行中に必要な冗長性および安全策を使用可能にする必要がありま

す。

開始する前に

n 1 つ以上のマシンが ESXi 5.5 の要件を満たしていることを確認します。

n 空のホスト ストレージに本番稼働仮想マシンの一部を保持するのに十分な容量があることを確認しま

す。ストレージに、移行するすべての仮想マシンを保持できる容量があることが理想的です。この余分

なストレージにある仮想マシン用の容量が大きいほど、すべての仮想マシンを移行するまでに必要な操

作が少なくなります。

n 環境内に vCenter Guided Consolidation が存在する場合は、アンインストールします。

n Host Agent Pre-Upgrade Checker を実行します。vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker の実

行 (P. 64) を参照してください。

VMware, Inc. 239

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n vCenter Server をバージョン 5.5 にアップグレードします。第 4 章 vCenter Server のアップグレー

ド (P. 67) を参照してください。

このアップグレードに必要なダウンタイムは、データベース内のデータの量によって異なります。アッ

プグレード中は、クローン作成や仮想マシンの作成などのプロビジョニング処理は実行できません。

n バージョン 5.5 vSphere Web Client をインストールします。vSphere Web Client のインストールまたは

アップグレード (P. 138) を参照してください。

n 環境内に vSphere Update Manager がある場合は、それを 新バージョンにアップグレードします。

第 6 章 Update Manager のアップグレード (P. 151) を参照してください。

手順

1 vMotion を使用して、仮想マシンを ESX 4.0/ESXi 4.0 以降のホストから移動します。

2 ホストを ESXi 5.5 にアップグレードするか、ESXi 5.5 のフレッシュ インストールを実行します。

3 ESXi 5.5 ホストを vCenter Server に追加します。

4 vMotion を使用して、ESX 4.0/ESXi 4.0 以降のホストから削除した仮想マシンを移動してから、アップ

グレードを行います。

vMotion が機能するには、ホストが同じ vCenter Server インスタンスによって管理されている必要が

あります。

次に進む前に

移行アップグレードでは、すべてのホストおよび仮想マシンについて、次の作業を行います。

n 仮想マシンをアップグレードします。第 8 章仮想マシンと VMware Tools のアップグレード (P. 237) を参照してください。

n 製品のライセンスをアップグレードします。

a 新しいライセンス キーを、E メールで、またはライセンス ポータルを使用して入手します。

b vSphere Web Client を使用して、資産に新しいライセンス キーを割り当てます。

n vSphere Web Client を使用して、ホスト データストアを VMFS5 にアップグレードします。

データストアの VMFS5 へのアップグレードについては、『vSphere ストレージ』 ドキュメントを参照

してください。

vCenter Server を使用した、アップグレード中のパワーオフまたはサスペンドされた仮想マシンの移動

コールド移行でアップグレードを行う際には、新しいホストに移動する仮想マシンをパワーオフまたはサス

ペンドします。コールド移行を使用して仮想マシンを移動する場合は、仮想マシンでより多くのダウンタイ

ムが必要になります。

このシナリオでは、ホストに vMotion 機能がないことを前提にしています。

コールド移行を使用したアップグレードは、ESX 4.x より前のバージョンからアップグレードするなど、複

数の手順でのアップグレードが必要な場合に便利です。

開始する前に

n 1 つ以上のマシンが ESXi 5.5 の要件を満たしていることを確認します。

n 空のホスト ストレージに本番稼働仮想マシンの一部を保持するのに十分な容量があることを確認しま

す。ストレージに、移行するすべての仮想マシンを保持できる容量があることが理想的です。この余分

なストレージにある仮想マシン用の容量が大きいほど、すべての仮想マシンを移行するまでに必要な操

作が少なくなります。

vSphere Upgrade

240 VMware, Inc.

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n 環境内に vCenter Guided Consolidation が存在する場合は、アップグレード前にアンインストールし

ます。

n Host Agent Pre-Upgrade Checker を実行します。vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker の実

行 (P. 64) を参照してください。

n vCenter Server をバージョン 5.5 にアップグレードします。第 4 章 vCenter Server のアップグレー

ド (P. 67) を参照してください。

n バージョン 5.5 vSphere Web Client をインストールします。vSphere Web Client のインストールまたは

アップグレード (P. 138) を参照してください。

n 環境に vCenter Update Manager がある場合、それを 新バージョンにアップグレードします。

手順

1 ESXi 5.5 ホストを vCenter Server 5.5 に追加します。

2 ESX 4.x/ESXi 4.x ホストを vCenter Server 5.5 に追加します。

3 ESX 4.x/ESXi 4.x ホスト上にある仮想マシンをパワーオフまたはサスペンドします。

4 仮想マシンを ESXi 5.5 ホストに移動します。

次に進む前に

移行アップグレードでは、すべてのホストおよび仮想マシンについて、次の作業を行います。

n 仮想マシンをアップグレードします。第 8 章仮想マシンと VMware Tools のアップグレード (P. 237) を参照してください。

n 製品のライセンスをアップグレードします。

a 新しいライセンス キーを、E メールで、またはライセンス ポータルを使用して入手します。

b vSphere Web Client を使用して、資産に新しいライセンス キーを割り当てます。

PXE 起動する Auto Deploy インストールでの ESX 4.x/ESXi 4.x ホストのESXi 5.5 への移行

この大局的な概要説明では、ESX/ESXi 4.x ホストを、vSphere Auto Deploy を使用してデプロイされた

ESXi 5.5 インストールに移行するプロセスを解説します。

このシナリオでは、vSphere 環境について次のことを前提としています。

n 移行するホストは、vCenter Server 4.x を実行する vCenter Server によって管理されている。

n その vCenter Server で管理されるすべてのホストでは、ESX/ESXi 4.x が実行されている。

移行プロセスでの主な作業は次のとおりです。

1 ESXi 4.x ホストのホスト プロファイルを移行用に作成し、そのホスト プロファイルをホストに添付し

ます。

『vSphere ホスト プロファイル』ドキュメントを参照してください。

2 4.x の vCenter Server をバージョン 5.5 にアップグレードします。

第 4 章 vCenter Server のアップグレード (P. 67) を参照してください。

3 Auto Deploy サーバと環境を準備します。

この準備作業には、Auto Deploy ホスト マシンを PXE 起動するために使用される DHCP サーバと

TFTP サーバのセットアップ、および VMware PowerCLI のインストールが含まれます。

vSphere Auto Deploy の準備作業の詳細については、『vSphere のインストールとセットアップ』ド

キュメントを参照してください。

第 9 章 アップグレードのシナリオの例

VMware, Inc. 241

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4 Auto Deploy PowerCLI コマンドを使用してデプロイされる ESXI 5.5 ホストのイメージ プロファイル

を適用します。

Auto Deploy の詳細については、『vSphere のインストールとセットアップ』ドキュメントを参照して

ください。

5 vSphere vMotion を使用して、すべての仮想マシンを移行対象ホストから削除し、ホストをメンテナン

ス モードにします。

『vCenter Server およびホスト管理』ドキュメントを参照してください。

6 ホストを再起動し、BIOS 画面でホストがネットワークから起動するように再構成します。

Auto Deploy の詳細については、『vSphere のインストールとセットアップ』ドキュメントを参照して

ください。互換性のあるホスト プロファイルを持つ ESXi 4.x ホストであれば、ホスト構成はリストア

されます。

7 1 台のホストを起動し、移行されなかったホスト構成があれば完成させ、ホストからホスト プロファイ

ルを取得します。

『vSphere ホスト プロファイル』ドキュメントを参照してください。

8 ホスト プロファイルを複製し、そのプロファイルをほかの移行済みホストに添付します。

『vSphere ホスト プロファイル』ドキュメントを参照してください。

9 IP 構成などのホスト固有の構成詳細が反映されるように、複製された各プロファイルの応答ファイル

を更新します。

『vSphere ホスト プロファイル』ドキュメントを参照してください。

Horizon View 環境における vSphere コンポーネントの個別アップグレード

Horizon View コンポーネントとは別に vSphere コンポーネントを個別にアップグレードする場合は、一部

の Horizon View データをバックアップし、一部の Horizon View ソフトウェアを再インストールする必要

があります。

Horizon View コンポーネントと vSphere コンポーネントの統合アップグレードを実行する代わりに、 初

にすべての Horizon View コンポーネントをアップグレードしてから vSphere コンポーネントをアップグ

レードしたり、その逆の順序でアップグレードすることができます。vSphere の新しいバージョンまたは更

新がリリースされたときに、vSphere コンポーネントのみをアップグレードすることもできます。

Horizon View コンポーネントとは別に vSphere コンポーネントを個別にアップグレードする場合、次の追

加タスクを実行する必要があります。

1 vCenter サーバ をアップグレードする前に、vCenter サーバ データベースと View Composer データ

ベースをバックアップします。

2 vCenter サーバ をアップグレードする前に、vdmexport.exe ユーティリティを使用して、View 接続

サーバ インスタンスから View LDAP データベースをバックアップします。

手順については、『VMware Horizon View 管理者ガイド』を参照してください。レプリカ グループ内に

View 接続サーバ インスタンスが複数存在する場合は、1 つのインスタンスからデータをエクスポート

するだけでかまいません。

3 View Composer を使用する場合は、特定の vCenter サーバ インスタンスで管理されているすべての

ESX/ESXi ホストをアップグレードした後、そのホストで View Composer サービスを再起動します。

4 リモート デスクトップとして使用されている仮想マシンの VMware Tools をアップグレードした後、

View Agent を再インストールします。

vSphere Upgrade

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View Agent を再インストールすると、仮想マシンのドライバとその他の Horizon View コンポーネン

トとの互換性が引き続き確保されます。

View Agent インストーラを実行する具体的な手順については、『VMware Horizon View でのデスク

トップ プールとアプリケーション プールの設定』を参照してください。

第 9 章 アップグレードのシナリオの例

VMware, Inc. 243

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vSphere Upgrade

244 VMware, Inc.

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Index

Numerics5.5.x のアップグレード サポート 165

Aaccepteula コマンド 202Active Directory ID ソース 113Active Directory LDAP Server アイデンティティ

ソース 114Apply-EsxImageProfile コマンドレット 216Auto Deploy

ESX/ESXi 4.x ホストの移行シナリオ 241再起動 215ホストの再プロビジョニング 215ユーザー入力 215ルール セットのコンプライアンス 218

Auto Deploy、ESXi ホストのアップグレード 214

Auto Deploy ホスト用のユーザー入力 215Auto Deploy ルール 217

Bboot.cfg ファイル 211

CCD, ホストのアップグレード 197CD/DVD, ESXi ISO イメージの書き込み 168clearpart コマンド 202Connect-VIServer cmdlet 216, 217Copy-DeployRule コマンドレット 216

DDB2 59DHCP, ESXi インストーラの PXE 起動 174DNS 要件 33DNS ロード バランシング ソリューションおよ

び vCenter Server 内のデータストア 63

DPM 181DRAC 34DRS 181dryrun コマンド 202DVD, ホストのアップグレード 197

EESX, アップグレード 180vihostupdate 180

esxcli, ホストのアップグレード 219esxcli インストールまたはアップグレード, ドラ

イ ラン 230esxcli インストールまたはアップグレードのド

ライ ラン 230esxcli 再起動イメージ 230esxcli によるホストのアップグレード 219ESXiアップグレード 180インストーラのダウンロード 180システム要件 17

ESXi 5.x でのネットワークの変更 160ESXi 5.x への ESX 4.x ファイルの移行 157ESXi ISO イメージ, CD/DVD への書き込み 168ESXi アップグレード, 準備 155ESXi アップグレード オプション 162ESXi イメージ, インポート 187ESXi インストーラのダウンロード 180ESXi インストール スクリプト, 概要 201ESXi のアップグレード, スクリプト 199ESXi のインストール, スクリプト 199esxupdate 180ESX アップグレード, 準備 155

FFCoE,ESXi のインストールおよび起動 179FT 181FTP 172

GgPXE 172

HHA 181ハードウェア要件

ESXi 17vCenter Server Appliance 21vCenter Server 21

IIDE ディスク 17, 20IIS, vCenter Server とのポート 80 の競合 33ILO 34%include コマンド 202include コマンド 202installorupgrade コマンド 202

VMware, Inc. 245

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Inventory Service, Windows Server 2003 ホストからの移行におけるインストール 123

Inventory Service, 個別アップグレード 82, 89,98, 104, 109

Inventory Service, IPv6 サポートを有効にする 144

Inventory Service, vCenter Server の SimpleInstall オプションでのアップグレード 74

Inventory Service、Windows Server 2003 ホストからの移行 122

Inventory Service, インストールまたはアップグレードに必要な情報 48

IPv6 のサポート, Inventory Service 用に有効にする 144

IP アドレス 167ISO イメージ, カスタム インストール スクリプ

トの使用 171

JJava コンポーネント (JRE), 個別にインス

トールまたはアップグレード 134JDBC URL 形式 61JRE, VIMPatch でのアップグレード 135JRE,個別のインストールまたはアップグレー

ド 134JVM ヒープ設定, vCenter 仮想アプライアンス向

けの推奨事項 21

Kkeyboard コマンド 202

LLDAP 146Lookup Service, See vCenter Lookup ServiceLUN マスキング 233

MMAC アドレス 175メモリ, ESXi 要件 17Microsoft SQL Server, 要件 58

NNew-DeployRule cmdlet 217

Oオンライン ヘルプ, ローカルでのデプロイ 139OpenLDAP Server アイデンティティ ソー

ス 114Oracle 59Oracle JDBC Driver 137Oracle データベースコンピュータ名の変更 59要件 58

Pparanoid コマンド 202partition コマンド 202part コマンド 202%post コマンド 202%pre コマンド 202PXE, 構成ファイル 175PXELINUX, ESXi インストーラの起動 175, 177,

178PXELINUX を使用した ESXi インストーラの

PXE 起動, 設定手順 175, 177, 178PXE 起動の ESXi ホスト、修正の有効化 186

RRepair-DeployRulesetCompliance cmdlet 218ROM イメージ 172rootpw コマンド 202RSA 34

SSAS ディスク 17, 20SATA ディスク 17, 20SCSI 17, 20Security Token Service 43Simple Install を使用した vCenter Single Sign-

On のインストール 72Single Sign-On, See vCenter Single Sign-Onシングル サインオン, アップグレード 38仕様

ESXi のハードウェア要件 17, 20パフォーマンスに関する推奨事項 17, 20

SQL Server, コンピュータ名の変更 59SQL の互換モード 66SSH 構成、アップグレードによる影響 160SSL 証明書 137STS (Security Token Service) 43

Ttc Server, VIMPatch でのアップグレード 135Test-DeployRuleSetCompliance cmdlet 218TFTP 172tftp-hpa 172tftpd32 172Tomcat 147Tomcat サービス, vCenter Server アップグレー

ドの失敗 136

UUpdate Managerアップグレード 151サポート対象オペレーティング システム 35ハードウェア要件 34

USB、ESXi のインストール スクリプト 170

vSphere Upgrade

246 VMware, Inc.

Page 247: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

USB、ESXi インストールの起動 168USB ドライブ, ホストのアップグレード 197

VvCenter Server アプライアンス、VMware.com

リポジトリからの更新 132vCenter Server アプライアンス、アップグレー

ド 129vCenter Server VMware vCenter Server - tc

Server 設定 147vCenter Server サービス パック 127vCenter Server の tc Server, 個別にインストー

ルまたはアップグレード 134vCenter Server のアップグレードの前提条件 54vCenter Server のサービス パック 127vCenter Server, Windows Server 2003 ホストか

らの移行におけるインストール 125vCenter Server,Windows Server 2003 ホストか

らのバージョン 5.5 への移行 118vCenter Server アップグレードおよびデータス

トア名 63vCenter Server アップグレードの失敗、Tomcat

サービス 136vCenter Server サービス パック, インストール

に必要な権限 128vCenter Server データ、Windows Server 2003

ホストからの移行 124vCenter Server での VMware vCenter Server - tc

Server 設定 147vCenter Server と IIS のポート 80 の競合 33vCenter Server に対する認証 44vCenter Server のアップグレード後の考慮事

項 137vCenter Server のサービス パック, インストー

ルに必要な権限 128vCenter Single Sign-On

Active Directory 112LDAP 112OpenLDAP 112アイデンティティ ソース 45, 112インストールの失敗 127インストールまたはアップグレードに必要な

情報 48高可用性 41高可用性用の 初のノードのアップグレー

ド 93デプロイメント モード 40導入シナリオ 45バージョン 5.5 でのロード バランサーの再構

成 94ユーザー リポジトリ 45

vCenter Single Sign-On, 初のマルチサイトノードのインストール 102

vCenter Single Sign-On のユーザー リポジトリ 45

vCenter Single Sign-On, Simple Install を使用したインストール 72

vCenter Single Sign-On, 個別にインストールまたはアップグレード 86, 119

vCenter Single Sign-On、既存サイトでの追加ノードのインストール 78

vCenter Single Sign-On、高可用性パートナーのインストール 78

vCenter Single Sign-On、 初のまたは 1 つのみのインスタンスをカスタム インストール 77

vCenter Single Sign-On、追加のマルチサイトノードのアップグレード 79, 107

vCenter Single Sign-On のアップグレード 70vCenter Single Sign-On を含まないアップグ

レード 68vCenter 仮想アプライアンス, JVM ヒープ設

定 21vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker 63,

64vCenter Inventory Service, ハードウェア要件 21vCenter Lookup Service 43vCenter Server

vCenter Server のインストールに必要な情報 48

アップグレード 67アップグレード後の考慮事項 137アップグレード後の作業 149アップグレードの前提条件 54インストーラのダウンロード 66インストールまたはアップグレードに必要な

情報 48管理者ユーザーの設定 44グループへの参加 146グループへの参加要件 145個別アップグレード 82, 89, 98, 105, 110システム要件 17シンプル インストールを使用したアップグ

レード 71ソフトウェア要件 27ハードウェア要件 21ポート 29ログイン 45

vCenter Server ApplianceNTP サーバによる時計の同期 61ポート 32See also VMware vCenter Server Appliance

vCenter Server アップグレード, 前提条件 37vCenter Server アプライアンス、CD-ROM ドラ

イブからの更新 133vCenter Server アプライアンス、圧縮された更

新バンドルからの更新 132

Index

VMware, Inc. 247

Page 248: n vSphere 5 - VMware...Contents 『vSphere のアップグレード』 について 7 更新情報 9 1 アップグレード プロセスの概要 11 vSphere 5.x と vSphere 4.x の違い

vCenter Server アプライアンスで使用されるポート 32

vCenter Server インストーラのダウンロード 66vCenter Server が使用するポート 29vCenter Server にログイン 44vCenter Server のアップグレード

アップグレードの準備作業 242ベスト プラクティス 53

vCenter Server の移行アップグレード 59vCenter Server のダウンタイム 65vCenter Server へのログイン 45vCenter Single Sign-On のアイデンティティ

ソース 45vCenter のアップグレード 38VIBアップグレードでの移行 164承認レベル 220定義済み 220

VIB、インストールまたは更新のためのメンテナンス モード 222

VIB、ホストから削除 228VIB、ホストの更新 224View Agent, アップグレード手順 242仮想マシン

RAM の要件 17, 20アップグレード 237

Virtual CentervCenter Server の個別アップグレード 82, 89,

98, 105, 110vCenter Server へのアップグレード 74

vmaccepteula コマンド 202vMotion 239VMware Tools, アップグレード手順 242VMware vSphere Web Client, インストールまた

はアップグレード 80, 87, 96, 103, 108,120, 138

VMware vCenter Server Applianceソフトウェア要件 27ハードウェア要件 21

VMware ディレクトリ サービス 43vSphere, コンポーネントの個別アップグレー

ド 242vSphere Web Clientオンライン ヘルプ 139ハードウェア要件 21要件 28See also VMware vSphere Web Client

vSphere Web Client のアップグレード 80, 87,96, 103, 108, 120, 138

vSphere Web Client,Windows Server 2003 ホストからの移行 121

vSphere Web Client の要件 28vSphere 5.x, vSphere 4.x からの変更.x 13

vSphere Authentication ProxyIIS のインストールによるポート 80 の競

合 33インストールまたはアップグレード 143

vSphere Auto Deploy, インストールまたはアップグレード 142

vSphere ESXi Dump Collector, インストールまたはアップグレード 139

vSphere Syslog Collector, インストールまたはアップグレード 141

vSphere ネットワーク上の ESX/ESXi の時刻の同期 60

vSphere ネットワーク上の時刻の同期 60vSphere のアップグレードとアップデート、違

い 14『vSphere のアップグレード』 について 7

WWeb クライアント, See VMware vSphere Web

ClientWindows Server 2003, vCenter Server のバー

ジョン 5.5 への移行 118Windows Server 2003 からの vCenter Server の

バージョン 5.5 への移行 118Windows Server 2003 ホストからの Inventory

Service の移行 122Windows Server 2003 ホストからの vCenter

Server データの移行 124Windows Server 2003 ホストからの vSphere

Web Client の移行 121

vSphere Upgrade

248 VMware, Inc.