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表現の自由と検閲 2008/05/09

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表現の自由と検閲

2008/05/09

日本で議論の対象となった制度①税関検査   関税法では日本国内に輸入することができない輸入してはならない貨物(輸入禁制品)について定めているが、同法69条の8第7項は「公安又は風俗を害すべき書籍、図画、彫刻物その他の物品」を輸入してはならないと規定している。税関ではこの規定に従い、輸入される物品の内容について検査を行っている。これを一般に税関検査というが、これが検閲にあたるのではないかという議論が行われている。

②裁判所による事前差止  裁判所は仮処分によって書籍等の出版を事前に差し止めることができる。これがしばしば問題となるのは、出版物によって名誉毀損や、プライバシーが侵害されるおそれがある場合である。

③青少年保護育成条例による有害図書指定  青少年の健全な育成を目的に、わいせつ性や残忍性をもった雑誌等を「有害図書」などに指定することで青少年への販売や自動販売機への収納、コンビニエンスストアでの販売等を禁止するといった青少年保護育成条例が地方自治体によって制定される場合がある。

表現の自由と、検閲が問題となった事例をまったり見てみよう

「ブッシュ暗殺」→「大統領暗殺」 映倫指導で邦題変更(asahi.com)2007年06月08日11時05分 米大統領暗殺を描いた英国の劇映画「Death of a President」(大統領の死)に、日本の配給会社が「ブッシュ暗殺」と邦題をつけ、映倫管理委員会が審査を退けていた問題で、配給会社が邦題を「大統領暗殺」に変更していたことがわかった。  「ブッシュ大統領」がシカゴで暗殺され、「チェイニー副大統領」が後継するといった内容で、フィクションに実際のブッシュ大統領らの映像を組み込んでいる。  配給会社「プレシディオ」によると、映倫は邦題「ブッシュ暗殺」とポスターが、映画倫理規程の「あらゆる国の主権を尊重し、元首、国旗、国歌及び民族的慣習の取り扱いに注意する」との条項に触れると判断したという。  同社は映倫と交渉を続けたが判断は変わらず、無審査映画は大半の映画館で上映できないため、邦題の変更を決めた。ブッシュ大統領の写真が合成されていたポスターも、大統領の顔の部分をトリミングで削除した。この形で映倫が審査、10月に公開する予定。

  チャップマン兄弟の作品は日本に上陸を拒否された。1996年に初の個展のためにイギリスより出品された作品は、検閲に引っ掛かって展 示されることなく返還されてしまったのだ。この出来事は彼らにとってひどく衝撃を与えたらしく、日本におけるモラルの基準になったことは事実である。それ は、日本ではアートというものが、ポルノグラフィと一緒のものであり、我が国には表現というものが画一された価値観のなかでのみ評価されるということを認 識したのである。これが、‘表現の自由’という創造的モラルがあるはずの日本の現状である。

メイプルソープ事件  男性器の写真が掲載された米国の写真家、ロバート・メイプルソープ氏の写真集が、輸入禁止のわいせつ書籍に当たるか が争われた訴訟の上告審判決が19日、最高裁第3小法廷であった。那須弘平裁判長は、税関の輸入禁止処分を認めた2審東京高裁判決を破棄、わいせつ書籍に 当たらないと判断し、税関の処分を取り消した。判決は裁判官4人の多数意見。 最高裁が、下級審のわいせつ書籍認定を否定するのは、過去に例がないとみられる。(産経ニュース)

• ●メイプルソープ写真集はわいせつなものとして関税法が輸入禁止とする「風俗を害すべき書籍、図画」にあたるのか。

わいせつかどうかは、    通知当時における一般社会の健全な社会通念に照らして判断する。     ↓①メイプルソープは、現代美術の第一人者として美術評論家から高い評価を得ていた。②写真集全体に対して男性性器を直接的具体的に写した写真の占める比重は低い。③性交等の状況を直接的に表現したものでもない。     ↓わいせつ性を否定。「風俗を害すべき書籍、図画」にあたらない。    ↓↓↓    ↓↓↓    1.通知処分の取消し⇒肯定2.国家賠償請求⇒否定 rea.通知処分当時の社会通念に照らして、当該写真集が   「風俗を害すべき書籍,図画」等に該当すると判断したことにも   相応の理由があり、職務上通常尽くすべき注意義務を怠ったといえず   国家賠償法1条1項の適用上、違法ではない。

中国のネット検閲検閲を受けるサイトを以下に記述する。

①非合法化されたウェブサイト 例:法輪功 ②警察官の残虐な行為、天安門事件、言論の自由、民主化、マルクス主義に関連するニュースソース ※これらのサイトにウィキペディア、ボイスオブアメリカ、BBCニュース、Yahoo! 香港も含まれる

③台湾関連の政府、メディア、組織関連のウェブサイトもしくは宗教的サイト   ※チベット仏教は中国式の経典を提供させられている④わいせつ、ポルノ、反道徳的なウェブサイト ⑤ダライラマに関係するもしくはそのチベット独立運動関連のウェブサイト

  ブロックされたウェブサイトはサーチエンジンでより検索頻度の少ないウェブサイトにさせられる 例: 百度、 Google中国

チベット問題をめぐるネット上の情報戦 (wired)

チベット人による抗議行動は、3月中旬時点で中国全域に広がっている。抗議行動が起こっている地域をまとめた地図。] チベット自治州の州都ラサおよびその周辺地域では、中国に抵抗する勢力が3月14日(現地時間)に暴動を起こしたことをきっかけに、不安定な情勢が続いている。21日(米国時間)午後に米国東海岸にあるコンピューターから、MSN ChinaとYahoo! Chinaで検索を実行したが、チベット暴動に関するニュースは何も出なかった。中国政府は、中国内部でのYouTubeへのアクセスや、チベット関連の西側の報道を選択的に遮断している模様だ。また、反体制的なブロガーたちは、「中国インターネット監視当局」から、チベット暴動について論じた場合、逮捕され「しかるべき処分」を受けることになると警告されている模様だ。通常のメディアのチベット関連の報道は厳しく規制されており、チベットからの報告の多くは、ブロガーや旅行者、社会運動組織からのものだ。

表現の自由と検閲•時代、国などによって、そのバランスは変わってくる•しかし、検閲などによって、不当に個人の自由を奪うことは、基本的人権の迫害にもなる。

•検閲を検閲する姿勢、つまり、この難しいバランスをトップダウン的にではなく、ボトムアップ的に考えていくべきではないか?