newt on to siri

10
NewtonからNewt On そしてSiriへ Piyomaru Software Takaaki Naganoya 2016/09/10

Upload: takaaki-naganoya

Post on 18-Jan-2017

80 views

Category:

Technology


0 download

TRANSCRIPT

NewtonからNewt On そしてSiriへ

Piyomaru Software Takaaki Naganoya

2016/09/10

SiriをAppleScriptで、14年前に

[DEMO]

Newt On Project(2002)Microsoft Word v.Xの日本語解析機能を利用

スケジュールの登録&検索、住所録検索などを実行

Apple Japan、Users Groupのイベントでもたびたびデモ

もともとは、Newton1990年代にAppleが市販化したPDA

英語ベースだが、ペンで手書きすると認識してコマンド実行(アシスト機能)

NewtonになくてNewt Onにあったもの

日本語コマンド実行能力Mac+Mac OS X上での動作

Newt Onで計画していたもの一般人向けの対処機能:人工無能エンジンの併用

音声認識エンジンの併用(サーバー側で処理)

ファイル検索、しぼりこみ

→ 音声認識に特化したプログラムを別途開発していた

Newt Onでどうにもならなかったもの住所録データ、スケジュールデータがからっぽだった場合への対処(データがないと役に立たない)→ のちに、SNSの流行によりプロフィールから住所録へのインポート、スケジュールへのインポートなどが実現

OS上のファイル検索機能が当時は弱かった→ OS X 10.4でSpotlight検索が搭載され、徐々に機能向上

アプリケーションのデータを検索したときに、結果表示するためにはアプリケーションの機能を部分的に借りたかった→ Cocoaの機能を使えないと難しい。当時のレベルでは手も足も出なかった

国際化対応。日本語だけを処理するように作ってあったので

インターネット検索。検索エンジンAPIは当時は未整備

Newt Onでどうにもならなかったもの世間の無理解(本当)IPAの「未踏事業」への応募を行ったが、担当PMの「人工知能に個人的に興味がない」という一文で却下された

他のUsers Groupにデモしに行ったが、大学の教員には「どこかで見たことがある」などとけちょんけちょんに言われた

現在のSiriが頑張っていること音声認識の認識精度はすごい。やはり、サーバー側で音声認識すると精度が高くなる

一般ユーザー向けのシナリオ会話の充実度がすごい(逆に、頭のよくないユーザーはここにしか反応しない)

結果表示画面にさまざまなフォーマットのデータを表示させているあたりは立派

楽曲やアーティストの検索におっそろしくパワーがかかっている

「ボイスコンピュータ」という世界観の実現に向けて努力している

Siriが実現していないこと「さっきの」とか「この間の」といった相対日時指定の装飾句を個人別に数値化して検索するようなことはしていないようだ

ユーザーが何をしたい、何に取り組んでいるかといった「作業方向認識」はしていない

外出先で歩きながらボイスコマンドを使うのは不気味

意外と、世界は変わらない

子供には使えても、大人がデスクで仕事中に併用できるほど役立つにものにはなっていない