next billion -- androidへの期待と新しい技術革新の地平

237
Next Billion --- Android へへへへへへへへへへへへへへへ @maruyama097 へへへへへ

Upload: maruyama097

Post on 24-May-2015

1.115 views

Category:

Technology


9 download

TRANSCRIPT

Page 1: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Next Billion --- Android への期待と技術革新の新しい地平

@maruyama097丸山不二夫

Page 2: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Agenda

インターネットのグローバル化とその可能性

技術革新の現在と新しい地平 新しい社会的課題と展望

Page 3: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Part I

インターネットのグローバル化とその可能性

Page 4: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Part I インターネットのグローバル化とその可能性

デバイスとインターネットの現在 インターネットのグローバル化の一層の

推進 Internet.org Project LOON

インターネットのグローバル化の可能性 携帯電話とデジタルデバイドと Google Next Billions と BOP ビジネス 国連世界情報社会サミット 

チュニス・コミットメント

Page 5: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

デバイスとインターネットの現在

デバイスとインターネットの世界は、現在も急速に拡大を続けている。 ITU が2013 年7月に発表した、” ICT Facts and Figures 2013” から、 その流れを確認しよう。http://www.itu.int/en/ITU-D/Statistics/Pages/stat/default.aspx

Page 6: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

21 世紀、最初の 10 年携帯電話の爆発的普及 2001−2010

2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 20100

10

20

30

40

50

60

70

80

90

15.00 18.60

22.47

27.63

34.21

42.15

50.99

60.36

68.77

78.59

8.0010.62 12.32 14.15 15.87 17.67

20.7923.55

26.8130.48

インターネット

携帯電話

21 世紀の最初の 10 年で、世界人口の 80% が携帯電話を持ち、 30% がインターネットを利用するようになった。

Page 7: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

拡大を続ける ICT の世界  2001-2013

Android

Page 8: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

拡大を続ける ICT の世界 携帯の所有率は、 2013 年、世界平均で

96.2% に達し、台数で 68 億 3500 万台になる。

インターネットを利用する個人の割合は、 2013 年、世界平均で 38.8% 、人数にして 27 億 4900 万人。

モバイル・ブロードバンド(スマートフォン)を利用してインターネットにアクセスする個人の割合は、 2013 年、世界平均で29.5% 、人数にして 20 億 9600 万人。

http://www.itu.int/en/ITU-D/Statistics/Pages/stat/default.aspx

Page 9: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

携帯電話の普及率  2005-2013世界で 96.2% 、 68 億 3500 万台

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013

携帯の普及は、発展途上国でも、 9 割に達そうとしている。

Page 10: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

インターネットの利用率 2005-2013世界で 38.8% 、 27 億 4900 万人。

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013

Page 11: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

スマートフォンの利用率 2007-2013世界で 29.5% 、 20 億 9600 万人。

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013

Page 12: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

グローバルなスマートフォンの動向 2013 年の第 2 クォーターのスマートフォン

の出荷台数は、 2 億 2500 万台。 そのうち、 Android が 1 億 7800 万台で約 8

割。 昨年の同時期とくらべると、 46.5% の増

加。 地域別に見ると、アジア・パシフィックが

74.1% 、ラテン・アメリカが 55.7% の増加。

総出荷台数は、 2013 年は 9 億台を超える勢い。

年間 50% 近い成長が続くなら、 2014 年は、 Android だけで、新たに 10 億台が出荷されることになろう。

Page 13: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Android のシェア 79.0%iOS 14.2% の 5.56 倍 今年

Gartner 2013 年 8 月の調査

Page 14: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Android のシェア 79.3%iOS 13.2% の 6.00 倍

IDG 2013 年 8 月の調査

今年

Page 15: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

日本のスマートフォン普及率の低さGoogle Our Mobile Planet 2013 から

Page 16: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Android アプリ開発の可能性 グローバルに目を向ければ、 Android アプリ

のユーザーは、 iOS アプリユーザーの 5 倍以上存在している。

日本 Android の会の会員の圧倒的多数は、アプリの開発者である。 Android のアプリ開発には、大きな可能性が広がっている

ポイントは、グローバルな市場に目を向けること。

Page 17: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

インターネットのグローバル化の一層の推進

Internet.org Project LOON

Page 18: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Internet.orgインターネットアクセスを万人に利用可能に

2013 年 8 月 20 日、 Mark Zuckerbergは「次の 50 億人」にインターネット・アクセスを利用可能にするという目的をもつ、グローバルなパートナーシップである internet.org の立ち上げを発表した。

http://newsroom.fb.com/News/690/Technology-Leaders-Launch-Partnership-to-Make-Internet-Access-Available-to-All

Page 19: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Facebook と Internet.org

「 Facebook が行ってきたすべてのことは、世界中のすべての人たちに、接続しつながる力を与えることにかかわることであった。」

「発展途上の国々では、人々をつなげ、知識の経済に加えるうえで、巨大な障壁が存在している。 Internet.org は、グローバルなパートナーと手をたずさえて、現在、満足なインターネット・アクセスが与えられていない人たちに、それを利用可能にすることを含む、挑戦的な課題に立ち向かうだろう。」

Page 20: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Internet.org の目的 「今日、世界人口の 1/3 超の、 27 億人だけ

がインターネットにアクセスしている。インターネットの受容は、毎年、 9% 弱で拡大している。しかしそれは、我々が、どんなに早くからその発展の中にいたかを考えれば、遅いものだ。」

「 Internet.org の目的は、いまだインターネットに接続していない、世界の 2/3 の人たちを、インターネットアクセスが利用可能にし、今日、ネットに接続している世界の 1/3の人たちと同じ機会を、すべての人にもたらすことである。」

Page 21: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Internet.org の 3 つのチャレンジ いまだネットワーク上にいない、世界の 2/3

を接続するという目的を達成する為に、 Internet.org は、発展途上国で、次の 3つの重要な挑戦に集中して取り組む。

インターネット・アクセスを安価なものにする

データをもっと効率的に利用する 様々なビジネスがネット・アクセスをドライ

ブするのを助ける

Page 22: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google: Project Loon

BALLOON-POWERED INTERNET FOR EVERYONEhttp://www.google.com/loon/

Page 23: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

PROJECT LOON とは? 我々の多くは、インターネットをグローバル

なコミュニティだと考えています。しかし、世界人口の 2/3 は、いまだにインターネット・アクセスが出来ていません。

プロジェクト LOON は、成層圏を移動する気球のネットワークで、僻地や遠隔地の人たちをネットに接続し、ネットのカバーエリアの空白を埋め、また、災害のあとに、すみやかに人々がネットに戻ることが出来るように設計されています。

Page 24: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 25: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 26: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 27: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

インターネットのグローバル化の可能性

携帯電話とデジタルデバイドとGoogle

Next Billions と BOP ビジネス 国連世界情報社会サミット 

チュニス・コミットメント

Page 28: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

携帯電話とデジタルデバイドとGoogle -- Google TechTalk

Leonard WavermanChair, Economics, London Business SchoolDirector, LECGJanuary 12, 2007

http://www.youtube.com/watch?v=W7A1tbnm2Ic

Page 29: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

発展途上国の人々は、信じられないようなスピードで、過去においてとはまったく比較にならない速さで、新しいテクノロジーにアクセスしようとしている。デジタル・デバイドは、急速に終焉しようとしている。

その主役は、携帯電話である。

   --  世界銀行レポート  2005 年 2 月

Page 30: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

携帯電話について云えば、アフリカが世界でもっとも急速に成長している地域である。2005 年の、携帯の西ヨーロッパの成長率は10% だったのに対して、サハラ以南の地域の成長率は、 57% に上る。  去年 2006 年では、アフリカでの新規の携帯電話への加入者数は、北アメリカの加入者数を上回っている。

    -- Dr.Mo Ibrahim     アフリカ最大の携帯電話会社 Celtel の     創設者・会長

Page 31: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

携帯電話は、単なるファッションのアイテムではない。それは、「社会的な配当」を提供し、生産性と経済成長を押し上げるのだ。 コミュニケーションのネットワークは、まず、何よりも市場を拡大し、いい情報の流れを作り出し、取引のコストを削減し、コストのかかるものの移動を置き換える。ただ、 2000 年の国連のミレニアム・レポートもコミュニケーション手段の重要性については、見過ごしている。 経済の発展にとって、優れたコミュニケーションのシステムは、本質的に重要である。   --   Leonard Waverman

Page 32: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

もしも、インドで一回の電話代が葉書よりも安くなることが出来るなら、それは、全ての家庭を変え、全てのインド人に力を与えるだろう。それは、成功と成長への障害物を取り除き、社会を分断しているあらゆる障壁を廃絶するであろう。

    --   Dhirubhai Ambani        インド、ケララ州の漁民運動の指導者

Page 33: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Next Billions と BOP ビジネス

Page 34: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 35: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 36: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

「BOPビジネスの現状とこれまでの取組について」 経産省 世界人口の約 72% に相当する約 40 億人が年

間所得 3000 ドル未満の収入で生活しており、その層がBOP (Bottom/Base of Pyramid) 層と位置づけられる。

BOP層の市場規模は5兆ドルに上るとされ、欧米のグローバル企業の中には、これまで対象としていなかったBOP層をターゲットに据え、ビジネスと貧困削減の両立を目指す事例が出てきている。

http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g90804c05j.pdf

Page 37: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

世界の所得ピラミッド

Page 38: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

米国USAIDによるプロジェクト事例IT関連企業 マイクロソフト

クロアチアやインドネシアにおけるオンライン行政サービスの確立、ビジネス企業家の育成

インテル インドネシアにおいて、初等教育にICTを教育ツールとして導入し、教師を支援

シスコシステムズ、ルーセントテクノロジー、メリルリンチ、マイクロソフト、ノキア 南米、カリブ諸国において、青年を対象に情報

技術社会への導入教育を実施

Page 39: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

米国USAIDによるプロジェクト事例IT関連企業 シスコシステムズ、ヒューレット・パッカー

ド 情報技術が不足している世界各国において、学生を対象に、ネットワーク構築スキル、国際社会での競争力をつけるための研修を実施

ヒューレット・パッカード、マイクロソフト ジャマイカの中小企業に対するビジネススキル研修の実施

インテル ベトナムにおける安価なインターネット・ブロー

ドバンド接続の提供 マイクロソフト、クアルコム

ベトナムにおけるIT技術者の育成

Page 40: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

国連UNDPによるプロジェクト事例ICT関連企業 エリクソン

タンザニアにおける農村部の通信インフラの整備

インテル トルコにおける農村・都市貧困層に対する遠隔医療サービスの提供

マイクロソフト、ボーダフォン アルバニアにおけるモバイル通信を活用した農産物の価格に関する情報ネットワークの確立

Page 41: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

中長期的な将来像www.kisc.meiji.ac.jp/~koseki/seminar/BOPbusiness.pptx  から

富裕層

中所得者層

社会問題の解決

BOP層

富裕層

中所得者層BOPビジネス

現在ピラミッド型

将来ダイヤモンド型

ボリュームゾーンの

拡大

ビジネスチャンスの

拡大

Page 42: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

国連世界情報社会サミット チュニス・コミットメント

2005 年 11 月 18 日World Summit on the Information Society : WSIShttp://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prompt/result_commitment.html

Page 43: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

我々は、情報へのアクセスと知識の共有及び創造が、経済、社会、文化的発展の強化に大きく貢献するものであり、すべての国におけるミレニアム開発目標をはじめとする国際的に合意された開発目標の達成を助けることを認識する。このプロセスは、ユニバーサルで、ユビキタスな、平等かつ手ごろな料金での情報へのアクセスに対する障害を取り除くことにより促進できる。我々は、デジタル・ディバイド、特に開発途上国における、国家の経済、社会、文化の完全な発展と、人々の幸福の完全な実現を妨げているディジタルディバイドを解消するために、障害を取り除く重要性を強調する。

Page 44: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

さらに、 ICT は過去のどの時点よりもはるかに多数の人々が、人類の知識の基底の共有、拡張に参加することを可能にしており、あらゆる分野での人類の取り組みにおけるさらなる発展と、教育、保健、科学への応用にも貢献している。ICT は、高度な教育へのアクセスの拡大、識字率の向上、全世界的な初等教育の向上、学習プロセスそのものの促進について莫大な可能性を持っており、文化的・言語的多様性を尊重する、完全に包括的で開発志向の情報社会及び知識経済を確立するための基礎を構築している。

Page 45: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Part II

技術革新の現在と新しい地平

Page 46: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Part II技術革新の現在と新しい地平

ハードウェアの進化 新しいグローバルなネットワークの形成

と技術革新 技術革新の新しい流れ

Page 47: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

ハードウェアの進化

クラウド・デバイスの普及をドライブする、ハードの低価格化

クラウド・デバイスの高機能化・マルチコア化

ハードウェアの高機能化・マルチコア化

Page 48: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

クラウド・デバイスの普及をドライブする、ハードの低価格化

クラウド・デバイスのグローバルな普及をドライブしているのは、その低価格化である。大量生産は、また、低価格化を可能にする。

Page 49: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

iPhone 5S 発表時のアップル社株価 「株主らは、廉価版の iPhone 5c がアップル

社に新たな利益をもたらすほど安くないことを不安視しているという。」

Page 50: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

50 ドル携帯で、 Next Billion へ 50ドル製品登場、格安スマホ続々 インド

ネシアhttp://www.sankeibiz.jp/macro/news/130115/mcb1301150700024-n1.htm

Nokia の初 Windows 携帯、 Lumina 710 が50 ドルの超低価格でアメリカ市場に登場http://jp.techcrunch.com/2011/12/15/20111214nokias-first-u-s-windows-phone-is-the-50-lumia-710/

適正価格は 50 ドル前後?スマホで「次の 10億人」狙うグーグル http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0702Z_X01C12A2000000/

Page 51: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

2005 年から 2010 年までの世界のトランジスター数の変化

IDF2011 Keynoteより  2011/9/13

Page 52: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

2010 年から 2015 年までの世界のトランジスター数の予想

IDF2011 Keynoteより  2011/9/13

Page 53: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

クラウド・デバイスの高機能化・マルチコア化

低価格化だけではなく、ハードウェアの高機能化は、やむことなく続いている。近年のマルチコア化を中心とする進化はめざましいものがある。コンシューマー向けのクラウド・デバイスの世界は、こうしたハードウェア進化の「主戦場」になろうとしている。

Page 54: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

8 core Androidは、もう始まっている

Page 55: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Apple iPhone 5s A7

http://www.appbank.net/2013/09/20/iphone-news/671017.php

Page 56: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Samsung Exynos 5 Octa (Exynos 5420)

CPU: ARM Cortex-A15 x4 コア + Cortex-A7 x4 コア の big.LITTLEオクタコア構成

GPU: Mali-T628 (8コア )

新モデル: 8コアが同時に動く、「 Heterogeneous Multi-Processing (HMP) 」機能  2013 年 9 月発表 

Page 57: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

NVIDIA Tegra 4

CPU コア : 4 + 1 CPU アーキテクチャ : ARM Cortex-A15 最大クロック速度 : 1.9GHz カスタム GPU コア : 72

Page 58: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

動画のフレームレートで見るモバイル・デバイスのパワー

解像度 フレームレート

タイプ

1990~ 176 x 144 15 fps2010 1920 x 1080 30 fps フル HD

2013 3840 x 2160 60 fps “4K”

2015 7680 x 4320 120 fps “8K”

Page 59: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

ハードウェアの高機能化・マルチコア化

昨年末に公開された、 Intel の Xeon Phiは、 60 コアのチップである。アーキテクチャーは異なるが、 NVIDIA の Tesla は、2496 コアからなる。

Page 60: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 61: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Intel Xeon Phi 60 cores

Page 62: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

http://www.intel.com/content/www/us/en/processors/xeon/xeon-phi-coprocessor-block-diagram.html

Page 63: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 64: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

NVIDIA Tesla 2496 コア

Page 65: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

スーパーコンピュータの動向2013 June Top 500

http://www.top500.org/list/2013/06/

Page 66: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Top 500 のパフォーマンスの伸び

Page 67: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Rank

Site System Cores Rmax Rpeak

1 National University of Defense TechnologyChina

Tianhe-2 (MilkyWay-2) - TH-IVB-FEP Cluster, Intel Xeon E5-2692 12C 2.200GHz, TH Express-2, Intel Xeon Phi 31S1PNUDT

3120000 33862.7 54902.4

2 DOE/SC/Oak Ridge National LaboratoryUnited States

Titan - Cray XK7 , Opteron 6274 16C 2.200GHz, Cray Gemini interconnect, NVIDIA K20xCray Inc.

560640 17590.0 27112.5

Page 68: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Site System Cores Rmax Rpeak

6 Texas Advanced Computing Center/Univ. of TexasUnited States

Stampede - PowerEdge C8220, Xeon E5-2680 8C 2.700GHz, Infiniband FDR, Intel Xeon Phi SE10PDell

462462 5168.1 8520.1

10 National Supercomputing Center in TianjinChina

Tianhe-1A - NUDT YH MPP, Xeon X5670 6C 2.93 GHz, NVIDIA 2050NUDT

186368 2566.0 4701.0

16 National Supercomputing Centre in Shenzhen (NSCS)China

Nebulae - Dawning TC3600 Blade System, Xeon X5650 6C 2.66GHz, Infiniband QDR, NVIDIA 2050Dawning

120640 1271.0 2984.3

Page 69: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

グローバルなネットワークへの変化の二つの基本的な方向

ここでは、先に見たデバイスとインターネットの量的な拡大が向かっている基本的な方向を、新しいネットワーク・メディアと、新しいネットワーク・マーケットのグローバルなスケールでの形成という二つの観点からとらえてみようと思う。これらの領域では、極めて活発な技術革新が進行中である。

Page 70: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

新しいネットワーク・メディアとグローバル・ネットワークの形成 新しいネットワーク・メディアの骨組みを構

成するのは、クラウド+クラウド・デバイスのプラットフォームである。

この新しいネットワーク・メディアは、 21世紀初頭の携帯の拡大のように、 2010 年代を通じて世界人口の大部分を飲み込んで行くだろう。

この「量的拡大」は、重要である。こうして、言語・民族・国家によって隔てられてはいるが、世界人口の大部分を網羅した、「グローバルなネットワーク」が形成されるだろう。

Page 71: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

クラウドの更なる規模拡大とリアルタイム性の追求 ネットワーク・メディアのグローバル化は、先に見たように、クラウド・デバイスの高機能化・低価格化によって推進されている。

このグローバルなネットワーク・メディアは、ハードウェアの高機能化と大規模分散処理技術をベースにした、クラウド・プラットフォームの更なる規模拡大によって支えられる。

その中で、規模の更なる拡大を追求しながら、リアルタイム性を保証することが、クラウドとクラウド・デバイスのプラットフォームにとって、重要な課題として浮かび上がっている。

Page 72: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

グローバルなネットワーク・マーケットと正確なトランザクション 遠くない将来、日常の消費行動を含め、全て

の経済行動が、ネットワーク上で行われるようになるだろう。

これを担うシステムは、これまでのエンタープライズ・システムの規模を大きく超えるものになる。

と同時に、このネットワークは、正確なトランザクションが要求されることになる。

Page 73: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

新しいグローバルなネットワーの形成と技術革新

大規模分散システムの成立 --- Gang of Four の時代の始まり

大規模分散システムの進化 (1) --- 大規模化とリアルタイム性の両立

大規模分散システムの進化 (2) --- 大規模化とリアルタイム性と 正確なトランザクションの保証

Web の世界の変化 --- Thin Server Architecture

Page 74: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

大規模分散システムの成立Gang of Four の時代の始まり

21世紀の初頭、かってない巨大な規模の分散システムがネットワーク上で稼働を始めた。現在の IT を領導しているのは、こうした大規模分散システムを所有し、その上でサービスを提供している Google, Amazon, Apple, Facebook といった企業達である。

Page 75: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

クラウドとクラウド・デバイスの時代 クラウドの時代は、 21 世紀になってから本格的に始動した。すぐ後を追って、クラウド・デバイスの時代が始まった。 2003 年  Google GFS の論文発表 2004 年  Google 上場 MapReduce の論文発表 2006 年  Google BigTable の論文発表 2006 年  Amazon EC2, S3 2007 年  Apple iPhone 2008 年  Microsoft Azure 2008 年  Google Android 2012 年  Facebook 上場 

Page 76: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google

Page 77: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Amazon

Page 78: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Apple

Page 79: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Facebook

Page 80: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Microsoft

Page 81: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

GoogleGoogle

Page 82: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google

Page 83: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google

Page 84: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Facebook

Page 85: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 86: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Microsoft

Page 87: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google の社是とスタンス 全世界の情報を、組織し、アクセス可能にす

るという夢は、ほとんど達成可能なところにまで来ている !

“ 我々は、検索を人々の役に立つようにするというビジネスをしている。インフラを売るビジネスをしている訳ではない。”

     --- Lipkovitz, Google

Page 88: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Facebook の社是とスタンス Facebook は、本来、会社となるために作ら

れたものではなかった。それは、次のような社会的使命を達成するために作られた。世界を、もっとオープンで、つながったものに!

このテクノロジーと、構築されるべきインフラの規模は、前例のないものです。私たちは、これこそが私たちが集中することの出来る、もっとも重要な問題だと確信しています。

      -- 「 Facebook 上場申請文書」

Page 89: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

GFS, MapReduce, BigTableすべては、ここから始まった

2003 年  The Google File System 2004 年  MapReduce 2006 年  BigTable  

Page 90: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

The Google File System

http://209.85.163.132/papers/gfs-sosp2003.pdf

GFS は、安価な PC サーバからなるクラスタ上に構築された分散ファイルシステムである。クラスタは、 2,000 台以上の chunkserver からなり、 Google には、 30 以上の Cluster がある。GFS は、ペタバイトサイズのファイルシステムであり、 read/write 2,000MB/s 以上の性能がある

Page 91: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Sanjay Ghemawat, Howard Gobioff, and Shun-Tak Leung

The Google File System

Gobioff 氏は、 2008 年 3 月 11 日、悪性リンパ腫で亡くなった。

Page 92: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

GFS  chunkserver

Linux   File System

GFS  chunkserver

Linux   File System

Application

GFS Client

GFS Architecture

Chunk  2ef0

GFS Master

File NameSpace

/foo/bar(file name,chunk index)

(chunk handle, chunk location)

(chunk handle,byte range)

chunk data

Instruction to chunkserver

Chunkserver state

・・・・・・・・

・・・・

Page 93: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

MapReduce: Simplified Data Processing on Large Clusters

MapReduce は、関数型のプログラミング・モデルに基づいた、大規模なデータ・セットの処理・生成を行う

http://209.85.163.132/papers/mapreduce-osdi04.pdf

Page 94: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

MapReduce: Simplied Data Processing on Large Clusters

Jeffrey Dean and Sanjay Ghemawat

Page 95: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Split 0

Split 1

Split 2

Split 3

Split 4

Worker

Worker

Worker

Partition0Partition1

Partition0Partition1

Partition0Partition1

Worker

Worker

Outputfile0

Outputfile1

Master

入力ファイルとその分割

Map のフェーズ

Local Disk 上の中間出力ファイル

Reduce のフェーズ

最終出力ファイル

Page 96: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Bigtable: A Distributed Storage System for Structured Data

Bigtable は、数千台のサーバ上のペタバイト単位の非常に大きなサイズにまでスケールするようにデザインされた、構造化されたデータを管理する、分散ストレージ・システムである。http://209.85.163.132/papers/bigtable-osdi06.pdfhttp://video.google.com/videoplay?docid=7278544055668715642&q=bigtable

Page 97: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Fay Chang, Jeffrey Dean, Sanjay Ghemawat, Wilson C. Hsieh, Deborah A. Wallach, Mike Burrows, Tushar Chandra, Andrew Fikes, Robert E. Gruber

Bigtable: A Distributed Storage System for Structured Data

Page 98: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

BigTable システム構成

Bigtable セル

メタデータのオペレーションを実行ロードバランシング

BigtableTablet  Serverサーバデータ

フェイルオーバのハンドリングモニタリング

タブレットデータの保持 ログ

メタデータ保持、マスター選定のハンドリング

BigtableTablet  Serverサーバデータ

BigtableTablet  Serverサーバデータ

Bigtable Master

ClusterShedulingSystem

GoogleFile

System

ChubbyLock

Service

Bigtable Client

Bigtable ClientLibrary

Open

Page 99: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

大規模分散システムの進化 (1)大規模化とリアルタイム性の両立

現代の大規模分散システムにとって実践的に重要な課題は、やむことのない規模拡大の中で、リアルタイム性を追求することである。ここでは、 Google と Facebookのシステムの変化を見ておこう。

Page 100: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

GFS: Evolution on Fast-forward

2009 年8月 1 日、 Sean Quinlan は、ACM とのインタビューに応え、 GFS のデザインの見直しを示唆。

http://queue.acm.org/detail.cfm?id=1594206

Page 101: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google のシステムの出発GFS 、 MapReduce

Google の検索システムは、 Crawler が集めた大量のデータを、大規模分散ファイルシステム GFS(Google File System) に蓄え、それを MapReduce で処理して、検索用のインデックスを作る、バッチ型のシステムとして始まった。

大量のデータ読み取りにチューンされた GFSは、 64M という大きなチャンクサイズを持ち、かつ、多数のノードのマスター。ノードは、一つしか存在しなかった。

Page 102: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google のシステムの出発GFS 、 MapReduce から BigTableへ システムのテラからペタへの拡大、ま

た、 Gmail のような小規模のデータが中心のサービスが拡大するにつれ、 GFS の問題は、次第に明らかになっていった。

GFS のファイル数の増大に対して、小さなサイズのファイルを構造化して一つに束ね、数千台のマシンをまたぎペタバイトまでスケールする、 GFS 上で動く分散ストレージとして、 BigTable が設計される。

同時に、 GFS のシングル・マスターとチャンク長の見直しが検討された。

Page 103: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Caffeine Google の新しい検索システム

2010 年 6 月、 Google は新しい検索システム Caffeine を稼働。 MapReduce の利用を廃して、 BigTable 上でリアルタイムにインデックス付けを行う方式に移行。あわせて、 BigTable のトランザクション処理に大幅な改良を加える。

Page 104: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google は、なぜ、新しいインデキシング・システムを構築したのか?   Web 上のコンテンツは、開花の時期を迎

えています。単にサイズや数が増えたばかりではなく、ビデオや画像、ニュースやリアルタイムに更新されるものが登場し、普通のWeb ページもリッチで複雑なものになっています。加えて、人々の検索に対する期待も、以前に比べて高度なものになっています。検索者は、最新の関連するコンテンツを見つけることを望み、公開者は、公開した瞬間にでも、それが見つかることを期待します。http://googlewebmastercentral.blogspot.jp/2010/06/

our-new-search-index-caffeine.html

Page 105: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Web の進化に対応し、高まるユーザーの期待に応える為に、私たちは、 Caffeine を構築しました。この図は、古いインデキシングシステムがどのように働いていたかを、 Caffeine との比較で図示したものです。

Page 106: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

これまでは、二週間に一回の更新 古いインデックスは、いくつかの層を持って

いました。そのいくつかは、他のものより早く更新されていました。主要な層は、二週間に一回更新されていました。古いインデックスの層を更新する為には、 Web全体を分析してきました。そのことは、私たちがページを見つけるのと、それをユーザーに利用可能にすることの間には、大きな遅れがあったことを意味します。

Page 107: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

リアルタイムでインクリメンタルな更新 Caffeine では、私たちは、 Web の小さな部分を分析し、検索インデックスを全体的には連続したベースの下で更新します。新しいページ、あるいは、既存のページに新しい情報を発見すると、これらを直接インデックスに追加することが出来ます。こうして、それがいつどこで公開されても、いまだかってなかった新鮮な情報を、ユーザーは見つけることが出来るのです。

Page 108: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Facebook のReal-Time Analytics System

Facebook は、 2011 年、アクセスの統計情報を分析する Analytic System をリアルタイムなものに大幅に改良した。http://highscalability.com/blog/2011/3/22/facebooks-new-realtime-analytics-system-hbase-to-process-20.html

Page 109: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

低遅延を、どう実現するか?

小バッチ処理 Map-reduce/Hive

を一時間ごと、 15分ごと、 5分毎に走らせる。

バッチあたりのオーバーヘッドをどう減らすか

ストリーム処理 データが着き次第、

集約処理する。 信頼性の問題を、ど

う解決するか?

Page 110: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

システムの目標 データを、もっとアクティブなものに変え

る。ユーザに、ユーザのコンテンツをもっと価値あるものにするアクションを取ることを助ける。 新しい UI のメタファー。漏斗のアイデアを利用

する。 どのくらいの人が、あるプラグインを見たか、ど

のくらいの人がそのプラグインに反応したか、どれくらいの人が、あなたのサイトに誘導されたか

データをもっと、タイムリーなものに変える。 システムはリアルタイムなものになった。一巡

48 時間から 30分に変わった。 この目的のために、複数の障害点が除去された。

Page 111: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Real-Time Analytics System のアーキテクチャ

この Facebook のシステムの重要な特徴は、 m-tier モデルではなく、 WAL write ahead log に基づく、 Tailing アーキテクチャーである。それは、中小規模のシステムにも応用可能である。

Page 112: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Write Ahead Log

Facebook のシステムで、スケータビリティと信頼性に取って、本質的に重要な特徴は、WAL write ahead log である。 おこると想定される操作のログ。

キーに基づいて、データは、リージョン・サーバに分割される。

データは、まず最初に、 WAL に書き出される。

Page 113: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

WAL を利用した、Tailing アーキテクチャー HBase は、沢山の分散したマシン上に、デー

タを格納する。 Tailing アーキテクチャを利用する。

ユーザーは、 Web ページ上の「いいね」をクリックする。

Facebook に、 AJAX リクエストが飛ぶ。 AJAX リクエストは、 Scribe を使って、ロ

グ・ファイルに書き出される。

Page 114: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

WAL を利用した、Tailing アーキテクチャー 新しいイベントは Scribe でログ・ファイル

に格納され、 ログは、 PTail で、後ろから処理される。

システムは、ログからイベントを巻き取り、Puma で処理し、 HBase ストレージに書き出す。

UI は、ストレージからデータを引き出し、ユーザーに表示する。

Web -> Scribe -> PTail -> Puma -> HBase

Page 115: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

このシステム・アーキテクチャーの持つ意味 このシステムは、あなたには、どのような意

味を持っているのだろうか? 

もしもあなたが Facebook ではないとしても、このアーキテクチャは、十分にシンプルで、十分に出来合いのツールによって構成されているので、もっと小さなプロジェクトでも機能することが出来るだろう。

Page 116: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

大規模分散システムの進化 (2)大規模化とリアルタイム性と正確なトランザクションの保証

Google Spanner は、大規模化とリアルタイム性の確保と、正確なトランザクションの保証という、ネットワーク・マーケットが要求する課題をすべてクリアした。

Page 117: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

代表的なネットワーク・マーケット

Page 118: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

銀行間のネットワーク接続「統合 ATM スイッチングサービス」 NTT データが開発し、 2004 年 1 月 4 日に稼働を開

始した。 CD/ATM の提携サービスは、 1970 年代後半に同一

地域を地盤とする金融機関が相互利用を始めたのが最初。その後、都銀間( BANCS )、地銀間( ACS )など業態ごとに相互利用を実現する中継システムが動き始めた。 1990 年 2 月には、業態別の中継システムを接続する「全国キャッシュサービス( MICS )」が稼働。地銀の ATM で都銀のカードを使うといった提携サービスが実現した。

だが、 MICSや BANCS など複数の中継システムが並存するのはコストの観点で効率が悪い。そこで、統合 ATM へ集約する動きが出てきた。http://ja.wikipedia.org/wiki/統合ATMスイッチングサービス

Page 119: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

日銀 RTGS 2001 年

RTGS(Real Time GrossSettlement)導入。

2008 年 10 月次世代 RTGS第1期対応

2011 年 10 月次世代 RTGS第 2 期対応

Page 120: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

次世代 RTGS 第 2 期対応

http://www.boj.or.jp/research/wps_rev/rev_2012/data/rev12j11.pdf

Page 121: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

当座勘定(同時決済口)取引の件数・金額 1 営業日平均( 2012 年3 月)

Page 122: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

金融・証券の世界は、既にネットワーク化が進んでいる 相場は下落していても、買い向かう投資家が

たくさんおられたということですし、大量の売り注文を消化する買い注文があったからこそ、史上最高の出来高である3月 15 日の57 億株を記録するほどの売買が行われました。

史上最高の売買高や注文件数――3月 16 日は何と 2,208 万件、我々の最大キャパシティー四千数百万株の半分くらいに至る、そこまで来ました2011 年 3 月 22 日 斉藤東証社長記者会見

2011年 3月 11日 14時 46分… 14分のあいだに

Page 123: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

金融ネットワークの国際接続2011 年 12 月 6 日 「株式会社東京証券取引所と NYSE ユーロネ

クストは、東証が運営する arrownet とNYSE ユーロネクストが運営する Secure Financial Transaction Infrastructure (SFTI) との相互接続の検討に関する同意書(本年 3 月 1 日(米国時間)締結)に基づき検討を重ねてきた結果、このたび、 12 月 6日付で「基本合意書」を締結し、両ネットワークの接続を実現いたしました。」

http://www.tse.or.jp/news/48/111207_a.html

Page 124: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

世界の EC サイト ( 2011 年の調査)

http://www.advertimes.com/20110826/article27559/

Page 125: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

日本の e- コマース 「米アマゾン・ドット・コムの 2012 年 12

月期の日本における売上高が、前年同期比で78 億ドル(直近の為替レートで 7300 億円)となり、日本でネット通販事業を展開する企業としては最大となることが判明した。」

「日本のネット通販企業では楽天が最大手で、仮想商店街「楽天市場」や旅行予約「楽天トラベル」などネットサービス分野の 12年 12 月期の売上高は 2858 億円。」

http://biz-journal.jp/2013/02/post_1535.html

Page 126: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

日本の e- コマース 「楽天の売上高は、通販モールに出店した小

売店などから得る手数料が中心であるため、主に自社で商品を仕入れて販売するアマゾンとはビジネスモデルが異なる。」

「楽天市場の 12 年 12 月期の流通総額は 1兆3000 億円程度。アマゾンの流通総額は非公開だが、通販モール事業「マーケットプレイス」なども合算 すると、流通総額で楽天に匹敵する可能性もあるという。 2000 年に日本に進出したアマゾンは、書籍や家電製品、衣料品など 5000 万品以上を取り扱って いる。」http://biz-journal.jp/2013/02/post_1535.html

Page 127: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

App Store

2008 年 7 月 10 日、 iPhone 3G の発売と共にサービスを開始。

2009 年 11 月、ダウンロード数は約 20 億本突破。アプリケーション数は約 10 万本。

2011 年 7 月 22 日、ダウンロード数が 150億本突破。

2012 年 6 月 12 日、ダウンロード数が 300億本突破。アプリケーション数は約 65 万本。

Page 128: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google Play

2008 年 10 月 23 日 Android Market 開始。

2011 年 5 月、アプリ数 20 万 2012 年 3 月 6 日、 Android Market から

Google Play に名称変更。 2012 年 6 月、アプリ数 60 万 2012 年 9 月、累計ダウンロード数 250 億

件、 67 万 5000 本と Google が発表。 2013 年 7 月 31 日、 9 億台の端末が利用さ

れ、アプリ数 100 万・累計 DL 数 500 億。(一日、約 7,500万ダウンロード)

Page 129: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

2011 年 1 月  Megastore: Google Play のシステム http://www.cidrdb.org/cidr2011/Papers/

CIDR11_Paper32.pdf

cf. 日本  2012 年 6 月 20 日 ファースト・サーバー社事故

Page 130: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

大規模分散システムの進化 (2)大規模化とリアルタイム性と正確なトランザクションの保証

Google Spanner は、大規模化とリアルタイム性の確保と、正確なトランザクションの保証という、ネットワーク・マーケットが要求する課題をすべてクリアした。

Page 131: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Spanner: Google’sGlobally-Distributed Database

Wilson Hsieh representing a host of authorsOSDI 2012

http://static.googleusercontent.com/external_content/untrusted_dlcp/research.google.com/ja//archive/spanner-osdi2012.pdfhttp://research.google.com/archive/spanner.htmlVideo:https://www.usenix.org/conference/osdi12/elmo-building-globally-distributed-highly-available-database

Page 132: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

132

Spanner とは何か?

分散マルチバージョンデータベース汎用のトランザクション (ACID)SQL言語のサポート スキーム化されたテーブルSemi-relational なデータモデル

既に、製品として稼働している Google の広告データのストレージとして sharded MySQL を置き換えている

OSDI 2012

Page 133: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

133

Spanner 概観

特徴 : Lock-free な、分散 read トランザクション

特質 : 分散トランザクションの外的整合性保証 グローバルなスケールでは、最初のシステム

実装 : Concurrency control と Replicationと 2PC の統合 正当性とパフォーマンス

可能にした技術 : TrueTime Interval-based なグローバル時間

OSDI 2012

Page 134: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Spanner は、 Google で、デザイン・構築・配備されたスケーラブルでグローバルな分散データベースである。もっとも高い抽象のレベルでは、 それは、全世界に広がっているデータセンター内の沢山の Paxos状態マシン群をまたいで、データを分割したデータベースである。データの複製は、グローバルな可用性と地理的な局所性の為に利用されている。クライアントは、レプリカ間で自動的にフェール・オーバーする。

Page 135: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Spanner は、データの量やサーバーの数が変化するに応じて、マシン間でデータを再分割する。それは、マシン間で(データセンター間でさえ)、自動的にデータを移動して、負荷のバランスを取り、マシンの失敗に対応する。 Spanner は、数百のデータセンターをまたいだ数百万のマシンと、数兆行のデータベースにスケールアップするように設計されている。

Page 136: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

アプリケーションは、広域の自然災害に直面しても、内部で、あるいは大陸をまたいでも、データを複製することによって、高い可用性の為に、 Spanner を利用出来る。我々のシステムの最初の利用者は、 Google の広告システムのバックエンドを書き換えた F 1であった。 F1 は、アメリカ全土に広がった5 つのレプリカを利用した。

Page 137: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

データは、スキーマを持つ半リレーショナルなテーブルに格納される。データはバージョンづけられ、それぞれのバージョンは、自動的にそのコミット・タイムでタイムスタンプが与えられる。古いデータのバージョンは、設定可能なガーベージコレクション・ポリシーの元に置かれる。そうして、アプリは、古いタイムスタンプのデータを読むことが出来る。 Spanner は、一般的な目的のトランザクションをサポートし、 SQLベースの検索言語を提供する。

Page 138: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

グローバルに分散したデータベースとしてのSpanner には、つぎのような興味深い特徴がある。第一に、データの複製の設定は、アプリによって細かい粒度でコントロール出来る。アプリは、どのデータセンターがどのデータを持つのか、データはユーザーからどのくらい離れているか(読み込みの遅延をコントロールする)、レプリカはお互いにどれくらい離れているか(書き込みの遅延をコントロールする)、そして、どのくらいの数のレプリカが維持されているか(耐久性・可用性・読み込みのパフォーマンスをコントロールする)等をコントロールする制約条件を指定出来る。

Page 139: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

データは、また、データセンター間のリソースの利用のバランスをとるシステムによって、動的かつ透過的にデータセンター間を移動出来る。第二に、 Spanner は、分散データベースでは実装するのが難しい二つの特徴を持つ。それは、読み書きについての外的整合性と、ある時点でのデータベースをまたいだグローバルに整合的な読み込みを提供している。こうした特徴は、グローバルなスケールで、たとえ実行中のトランザクションがあったとしても、整合的なバックアップ、整合的な MapReduceの実行、アトミックなスキーマの更新を、 Spannerに可能とする。

Page 140: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

 こうした特徴は、たとえトランザクションが分散していたとしても、 Spanner がトランザクションにグローバルに意味のあるコミット・タイムスタンプを割り当てるという事実によって可能になった。

このタイムスタンプは、シリアル化された順序を反映している。それに加えて、シリアル化された順序は、外的整合性(あるいは、それと等価だが、線形化可能性)を満たしている。すなわち、あるトランザクション T1 が、別のトランザクション T2 が始まる前にコミットするなら、 T1 のコミット・タイムスタンプは、 T2 のそれよりも小さい。 Spannerは、グローバルなスケールで、こうした保証を与えた最初のシステムである。

Page 141: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

こうした性質を可能にした重要なものは、 TrueTime API とその実装である。この APIは、直接に、時計の不確実さを、あらわに示すものである。そして、 Spanner のタイムスタンプは、実装が提供する不確実さの範囲にディペンドしている。もし、不確実さが大きければ、 Spanner は、この不確実さを待つ為に、スピードを落とす。この実装は、複数の現代的な時計( GPS と原子時計)への参照を利用することで、不確実性を小さなもの(一般的には、 10ms 以下)にとどめようとする。

Page 142: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Web の世界の変化Thin Server Architecture

クラウドとクラウド・デバイスの世界は、基本的には、 Web の世界である。 Web の世界にも、大きな変化が起きようとしている。

Page 143: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Web を取り巻く環境の変化

クラウド・デバイスの、飛躍的な拡大。

マシンのハードウェア性能の向上。 ネットワークの高速化と、それを上回

るスピードでのトラフィックの増大。 最新の Web 技術に接する人の増大。

Page 144: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

「 Web アプリ」の変化

ほんの少し前まで、「 Web アプリ」と言えばサーバーサイドの Web アプリを指していた。エンタープライズのアプリの主力は、現在もサーバーサイドの Web アプリである。ただ、クラウド・デバイスが急速に普及する中で、急速に「 Web アプリ」の概念は変わりつつある。 Webアプリは、サーバーとクライアントに分岐しつつある。

Page 145: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

一見すると、奇妙で、混乱した状況が生まれている

サーバー側では、 HTTP を含んだ Web アプリの見直しの動きが起きている、その時に、クライアント側では、 Webアプリへの期待が高まっている。

Page 146: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Web アプリのサーバーとクライアントへの分岐と Packaged Web App への関心

J2EE,Spring.ASP,.NET等のサーバーサイドアプリのクライアントApplication

Cache を利用したアプリ Widget

JavaScript MVCFrameworks

AndroidNative

従来型の Web アプリ(サーバーサイド)

新しいタイプの Web アプリ(クライアントサイド)

外部に Web サーバーを必要としない

外部に Web サーバーを必要とする

PackagedWeb AppChromeTizenFirefox OS

Page 147: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Thin Server Architecture の定義

Thin Server Architecture(TSA) は、今日の Web アプリケーション・フレームワークの、慢心と複雑さに対する、反応である。TSA は、全てのプレゼンテーション層のロジックを、サーバーから、クライアント( Web ブラウザー)上の、 JavaScript (あるいは他)のロジックに移し変えることを提案する。これによって、次の三つのポジティブなことが得られる。

Page 148: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Thin Server Architecture の定義

1. サーバー側の開発者は、ビジネス・ロジックに集中出来る。

2. クライアントが分離して開発されるので、アプリケーションは、より複雑でなくなる。

3. サーバーとクライアントの通信は、データを他方の、あるいは将来のシステムとの間のデータのインポート、エクスポート、あるいは表現に利用可能な、プロトコルを利用する。

Page 149: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Thin Server Architecture の図式クライアント サーバー

Page 150: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Packaged Web App と Android NativeRich Client / Thin Server Architecture

J2EE,Spring.ASP,.NET等のサーバーサイドアプリのクライアントApplication

Cache

Widget

JavaScript MVCFrameworks

AndroidNative

Web Apps on Mobile

Rich ClientThin Server Architecture

PackagedWeb AppChromeTizenFirefox OS

TSA のフレームの中でAndroid Native は、引き続き重要な役割を果たす。

Page 151: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

技術革新の新しい流れ

Google の新しい検索エンジン Knowledge Graph

G-Wave  量子コンピュータ Unsupervised Feature Learning

and Deep Learning Univalent Foundations Project

Page 152: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Knowledge GraphGoogle の新しい検索技術

2012 年の 5 月、 Google は、「 Knowledge Graph 」と名付けられた新しい検索サービスをアメリカで開始した。Google は、検索にどのような新しさを持ち込もうとしているのか? 

Page 153: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 154: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google Knowledge Graph新しい検索の三つの特徴

正しい「もの」を見つける。( Find the right thing )

最良の要約を得る。( Get the best summary )

さらに深く、さらに広く。( Go deeper and broader )

Page 155: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

検索結果のパーソナライズ

Page 156: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google の検索結果の「パーソナライズ」 人々は、コンテキストとパーソナライズを混同して

いる。この2つは別のものだ。コンテキストには、言語、場所、年度等が因子として含まれる。

過去の検索の履歴は、パーソナライズに利用されている。もし、「ローマ」を検索して次に「ホテル」を検索すれば、検索結果のいくつかは、ローマのホテルのものになるだろう。

履歴上の過去のクリックも、一つの因子となる。もし、検索結果中の一つのサイトに対してクリックして、明らかな嗜好を示せば、次の検索では、そのサイトは上位にランクされるかもしれない。

Page 157: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google の検索結果の「パーソナライズ」を消す URL の最後の部分に、 &pws=0 を追加する

と機能する。ただ、パーソナライズを消すだけで、コンテキスト(言語、場所、年度)は消さない。

全てのパーソナライズをオフにする方法はある。 Google の立場は、ユーザーは自分のデータを所有するというものだ。ただ、その場合でも、コンテキストは、依然として、有効になっている。

"How Google Does Personalization with Jack Menzel” http://www.stonetemple.com/how-google-does-personalization-with-jack-menzel/

Page 158: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 159: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 160: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 161: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

D-Wave の量子コンピュータとは何か?

ここでは、 Geordie Rose   2012/11/29“D-Wave Quantum Computing - A Eureka Moment” の内容を紹介して、 D-Wave の量子コンピュータとは何か、その概略を示そうhttp://www.youtube.com/watch?v=cA31kiHEOBs

Page 162: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

D-Wave マシンとD-Wave 社創設者Geordie Rose

Page 163: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 164: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

D-Wave の量子コンピュータチップのウエファー。シリコンではなくニオブが使われている。

まず、最初に確認しなければいけないのは、それが研究用ではなく、商用の製品であるということである。

Page 165: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

D-Wave の量子コンピュータの心臓部、チップの外形

Page 166: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

ワイアリングとフィルタリング

システムの「マザーボード」

室温の世界とプロセッサーは、 168 本の配線で結ばれている

全ての直流の配線は、外部からのノイズを取り除くために、 30MHz でフィルタリングされている

この写真は、 128bit のもの

Page 167: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

10kg の金属が、絶対零度に近い 20milli Kelvin の温度に置かれる。

「宇宙で最も冷たい場所」

磁気の影響を遮断している。3 次元全ての方向で、 1 nanoTesla に抑えられている。これは、地球の磁場の強さの5 万分の一のもの。

  プロセッサーの環境 

Page 168: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

  その他の諸元 

設置面積約 200 平方フィート

閉サイクルの冷却装置

消費電力約 7.5KW 

Page 169: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

全体の構成図

Pulse TubeDilution Refrigerator

シールド・ルーム冷却ポンプとコントロール・ラック

PC インターフェースとローカル・ユーザー

PC インターフェースとリモート・ユーザー

Page 170: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 171: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

チップの集積度の進化 2013 年以降の集積度の変化が興味深い。この図は、正しくプロットされていない。多分、 Dual Core 。

Page 172: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

何が出来るのか?Binary Classification

Page 173: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

何が出来るのか?Binary Classification

Page 174: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

何が出来るのか?

Page 175: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

何が出来るのか?複数のラベルの割り当て

この写真には、どのようなラベルを付ければいいだろうか?

Page 176: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 177: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

何が出来るのか?Unsupervised Feature Learning (UFL)

我々が関心を持つ対象のクラスの特徴を、もっともよく記述するのは何か?

「空」はイメージした?

「雪」でもいい「森林」でもいい

Page 178: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

何が出来るのか?Unsupervised Feature Learning (UFL)

これらの対象に、共通するものは何か?アルゴリズムが、いくつかの「特徴」を返す。

Page 179: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Google Glass のソフトをD-Wave 上で開発 9月に行われた、 IDC’s 50th HPC user

forum で、 Google の Hartmut Neven は、 Google Glass のまばたき検出のアルゴリズムの調整に、 D-Wave 社の量子コンピューターが使われていることを発表。これは、商用のアプリケーションに、量子コンピュータを使った最初の例になるという。

「とてもクールだった。 ... モバイル・デバイスを動かすソフトウェアが、量子コンピュータで設計されうるというアイデアは、とても気に入った。」 (G.Ross の blog から )

http://dwave.wordpress.com/

Page 180: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Unsupervised Feature Learning and Deep Learning

2011 年  Andrew Nghttp://icml2011speechvision.files.wordpress.com/2011/06/visionaudio.pdf

Page 181: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 182: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 183: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 184: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 185: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 186: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 187: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 188: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 189: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 190: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 191: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Univalent Foundations Project

Vladimir Voevodsky2010/10/1http://www.math.ias.edu/~vladimir/Site3/Univalent_Foundations_files/univalent_foundations_project.pdf

Page 192: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Part III

新しい社会的課題と展望

Page 193: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

グローバルなネットワークは、新しい価値観を形成してゆくだろう 新しいネットワーク・メディアへの期待をドラ

イブしているのは、次のような志向である。

個人と個人の自由なコミュニケーション 個人あるいはグループでの自由な情報共有 個人の豊かな自由時間

こうした志向は、新しい社会的な価値観の形成に向かうだろう。

Page 194: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

NSA の監視・盗聴の問題 Snowden による、 NSA のインターネットの監視・盗聴の事実の暴露は、深刻な問題を提起している。

資料の末尾に、原情報の一部を添付した。正確な事実の確認が必要だと思う。

Page 195: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

研究・教育での新しい流れ

2006 G8  サンクトペテルブルク宣言 arXiv MOOC ( Massive Open Online

Course )

Page 196: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

21 世紀における革新(イノベーション)を生み出す社会のための教育

2006 年 7 月 16 日G8 サンクトペテルブルクhttp://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/summit/saintpetersburg06/02.html

Page 197: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

教育は人類の進歩の核心である。 21 世紀における経済的・社会的繁栄は、各国がその全ての国民に対して、急速に変化する世界における生存に備えるための教育を施すことができるかにかかっている。イノベーションを生み出す社会とは、変化を受け入れられるよう人々に備えさせる社会である。我々は、「知識の三角形」の全三要素(教育、研究、イノベーション)を発展・統合し、人材、技術及び研究に十分な投資を行い、知識に基づくグローバルな経済のニーズにより則したものとなるよう教育制度の現代化を支援することにより、グローバルなイノベーションを生み出す社会を促進する。

Page 198: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

グローバルなイノベーションを生み出す社会の発展は、全ての国における人、知識及び技術の流動性及び統合にかかっている。科学、技術及び経済の進歩がより世界的になるにつれ、根本的なグローバルな課題に対する解決策を見つけるのに必要な人材と知識を生み出すためには国際的な協働が不可欠となっている。知識に基づく経済は、イノベーションを生み出す教育制度、そして信頼できる、透明で、差別的でない法的、制度的、政策的な枠組を必要とする。これらの枠組は、知的財産権の強固な保護を提供し、研究、開発及び投資を支援し、イノベーションに資するインセンティブを提供して、競争に親和的で予見可能な政策を醸成する。

Page 199: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

arXiv 「 1991 年、 LANL preprint archive という名称で

ロスアラモス国立研究所を運営元としてスタートし、 1999 年に arXiv.org と改名。現在はコーネル大学図書館が運営元となっている。」

「 arXiv は時間のかかる査読プロセス(平均して数ヶ月、長いと一年以上かかる)を避けて、素早い情報交換を行なうことを目的として設置されている。そのため、基本的に登録された論文の内容を精査してから公開・非公開を決める、という作業はしていない。」

「 2012 年 9 月現在 78 万報以上の論文が保存されている。毎月 4,000〜 5,000 報の論文が追加されている。」http://ja.wikipedia.org/wiki/ArXiv

Page 200: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

「ポアンカレ予想」の解決 ペレルマン

Page 201: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Higgs 粒子の発見

Page 202: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

MOOCMassive open online cource

「学校のない社会」 イワン・イリイッチ 1971 年のビジョンの実現

1. 学びたい人はいつでもどこでも学習リソースにアクセスすることができる。

2. 学びたいと思っている人が何を知りたいかを共有することができる。

3. 公共の知識として広めたいと思っている知識を知りたい人に伝えることができる。

Page 203: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

Coursera スタンフォード大学コンピュータサイエンス教授

Andrew Ng と Daphne Koller によって創立された教育技術の営利団体。世界中の多くの大学と協力し、それらの大学のコースのいくつかを無償でオンライン上に提供している。 2012 年 11 月の時点で196 カ国から 1,900,241 人もの生徒が一つ以上の授業に登録をした。

2013 年 2 月現在では、 62 の大学がコーセラを通じてオンラインの授業を発信している。また、同月 22日には、日本の大学としてはじめて東京大学が同年秋より授業を配信すると発表した

http://ja.wikipedia.org/wiki/ コーセラ

Page 204: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

edX マサチューセッツ工科大学とハーバード大学によっ

て創立された Massive open online course のプラットフォームであり、世界中の学生に無償で、多岐な分野にわたる大学レベルの授業を無償で提供している。両大学がそれぞれ 3 千万ドルをこの非営利のプロジェクトに貢献している。 2011 年 12 月にマサチューセッツ工科大学によって創立されたより小規模の MITx の発展した形であり、 2012 年秋に開始した。

2013 年 5 月に京都大学が日本の大学として初めて参加した。

http://ja.wikipedia.org/wiki/エデックス

Page 205: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

大学講義を広く無償公開、希望者には対面学習の機会も 「 JMOOC 」発足、来春から配信へ

「大学レベルの講義をオンラインで無償公開するプラットフォームの国内での運営・活用を推進する「日本オープンオンライン教育推進協議会」( JMOOC 、理 事長:白井克彦 放送大学学園理事長)が 10 月 11 日に発足した。来年 4 月から、東京大学など全国 13 大学が講義の配信を開始する計画だ。」

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1310/11/news139.html

Page 206: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

日本の開発者への期待

Page 207: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

2012 年 Google Play の売り上げで、日本躍進

アメリカを抜き一位二位は、韓国

http://techwave.jp/archives/51778500.html

Page 208: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

日本の Android アプリ開発者の課題 JavaScript + HTML5を中心とした新しい

Web アプリの世界への準備をただちに始めること。 Android 上でもそうした環境整備は、今後、急速に進んでいく。この分野でも、 Native アプリ同様、世界一を目指そう。

Stand Alone のアプリだけではなく、クラウドのサービスと一体となったアプリ / サービスを構想すること。「コミュニケーションと情報共有」の領域では、まだまだ大きな可能性が残されている。

Page 209: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

日本の Android アプリ開発者の課題 エンタープライズの分野でのデバイス利用の

推進。 日本でのニーズが飽和しているように見えた

ら、グローバルな市場に目を向けること。そこでの成功は決して簡単ではないが、アプリの市場が爆発的に拡大しようとしているいま、チャンスはある。

Page 210: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平

参考資料

NSA PRISM NSA XKeyscore

Page 212: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 213: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 214: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 215: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 216: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 217: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 218: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 220: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 221: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 222: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 223: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 224: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 225: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 226: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 227: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 228: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 229: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 230: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 231: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 232: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 233: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 234: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 235: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 236: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平
Page 237: Next Billion -- Androidへの期待と新しい技術革新の地平