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NGNを利用した 高速インターネットVPNの提案 ()NTTPCコミュニケーションズ 海保人士 カテゴリ:提案型論文

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NGNを利用した

高速インターネットVPNの提案

(株)NTTPCコミュニケーションズ

海保人士

カテゴリ:提案型論文

自己紹介

海保 人士 (かいほ ひとし)

• 株式会社NTTPCコミュニケーションズ

ネットワーク事業部サービス開発部

所属

• 医療向けインターネットVPNサービス開発兼SE

• インターネット接続サービス全般SE

• 最近はセキュリティも少々

主な仕事

• バックボーン構築

• VoIPサービス立ち上げ

過去の仕事

アジェンダ

日本のインターネットと

フレッツ網

日本のインターネット

フレッツ網

ISP ISP ISP ISP

海外ISP コンテンツ

事業者

ユーザー宅

ラスト1マイル、県内網をNTT東西が単独で構築 (光回線シェアは東日本エリアで77%、西日本エリアでは65%)

他国のようにISPによる

垂直統合されていない

フレッツ網の構造

収容局

(GC)

POI

(ZC)

ISP B ISP A ISP C

収容局

(GC) 収容局

(GC)

B-RAS B-RAS B-RAS

NTE NTE NTE

県内網

ISPは県に1カ所あるPOI

でフレッツ網と接続

収容局からのトラフィックはNTEに集約

ユーザーはPPPoEのIDで

ISPを選択

A県

ISPのネットワーク

他ISP

海外ISP・ コンテンツ事業者

POI

GC GC GC

POI

GC GC GC

POI

GC GC GC

POI

GC GC GC

東京

ISPバックボーン

少ない県間での

トラフィック交換

ISPのバックボーンは各県のトラフィックを集約

東京で他ISPやコンテンツ事業者とトラフィックを交換

A県

B県

C県

D県

メリット

• 最もコストのかかる末端部分をNTT東西が構築、

ISPがシェアすることで、圧倒的な早さと低コス

トで高速なインターネット網が全国に展開

早い・安い

• 各県を結ぶバックボーンさえ用意すれば、

全国でサービス可能

ISPは少ない負担で、

広いサービス展開が

可能

• 好きなISPをPPPoEのアカウントのみで選択可能

• ISPの乗り換えが簡単

ユーザーのISP選択の

幅が広い

デメリット

• NTEへのトラフィックの集中

•設備増強はNTT東西の専権事項

輻輳対策の

難しさ

•日本のインターネットは東京一極集中

•コンテンツ事業者もデータセンタもすべて東京に集中

いびつな

ネットワーク構造

•激しい競争と低価格によりISPが弱体化

•フレッツ網ありきのネットワーク構造となり、

もはやそれ以外の構造を採れない

ISPの急激な

淘汰と弱体化

インターネットVPNの弱点

インターネット

旧来型インターネットVPN

R

R R

R

静的な構成

固定IP必須

対地毎に設定が必要 固定IP必須 静的な設定

静的な設定

エンジニアによる開通作業

構成変更時の全拠点設定変更

対地毎の設定 煩雑な設定変更 高い運用コスト

インターネット

ダイナミックVPN

R

R R

R

動的な自動設定(DMVPNの採用)

動的IPへの対応

動的なフルメッシュ

拠点増によるConfig変更無し

動的IP対応

Config

Server

ゼロタッチコンフィグ

容易な

拠点追加

設定変更

動的なフルメッシュ

ゼロタッチコンフィグ

弊社独自アクティブ

スタートアップ

運用コストの大幅な

軽減

通信速度の低下

トラフィック集中による

NTEでの輻輳

収容局

(GC)

POI

(ZC)

収容局

(GC) 収容局

(GC)

B-RAS B-RAS B-RAS

NTE NTE NTE

県内網

ISP

輻輳

通信速度低下

パケットロス

VPNの切断

A県

遅延の増加

POI

GC GC GC

ISP A ISP B

R R

IX

A県

VPNに向かない

ネットワーク構成

同一県でもISP等が異なると

パケットは一度東京まで往復

遅延時間の

大幅な増加

NGNの特徴

シンプルなネットワーク構造

http://www.geekpage.jp/blog/?id=2013/1/11/1 より

NGN網は全国網(東・西は分割)

NTEにあたる機器が存在しない

インターネットへはVNEを

経由して接続

ユーザーのVNE選択は事前申請

VNEによりIPv6アドレスが異なる

拠点間は網内折り返し機能で

直接通信

※すべてIPv6通信のみ

メリット・デメリット

•高速・低遅延な通信

•電話サービス等様々なサービスを1回線で提供

•将来的な拡張性が高い

メリット

•大量の通信を処理する必要

•大量かつ複雑なルーティングが必要

•複雑なIPアドレス割り当て、IPアドレスが固定できない

デメリット

新たな

高速インターネットVPNの提案

NGNを利用したインターネットVPN

NGN

IPv4

DMVPN IPv4overIPv6

IPv6

HUB

SPOKE SPOKE

IPv4

IPv6

IPv4

IPv6

ルーター間はIPv6で通信

ユーザー通信はIPv4

NGNとIPv6を利用した

ボトルネックの少ない構成

ユーザーはこれまで通りIPv4で

通信(IPv6の設定の必要なし)

アクティブスタートアップと組み 合わせることでゼロタッチで展開 (ダイナミックVPNと同様)

東日本もしくは西日本で閉じていれば、ipv6オプションのみの設定で追加費用無し

技術的課題と解決法

技術的課題

• 固定IPv6アドレスがなくてもVPNを接続

• IPv6アドレスが変化しても再接続

解決法

• IPv4固定IPアドレスを併用

• EEMでIPv6アドレスを交換する動作を実装

接続動作

固定IPv6アドレスが無くても大丈夫

①IPV4 PPPOE接続(固定IP1)

IPv4 PPPoE 固定IP

IPv4 PPPoE 固定IP

100.64.0.1

100.65.0.1

フレッツ 光ネクスト

NTE

HUB

SPOKE

②IPV6アドレス取得

IPv4 PPPoE 固定IP

IPv4 PPPoE 固定IP

100.64.0.1

100.65.0.1

IPv6 IPoE 半固定

IPv6 IPoE 半固定

2400:100::8864

2400:150::9981

フレッツ 光ネクスト

NTE

HUB

SPOKE

トンネルIPアドレスと

IPv6アドレスを公開

③HUBのIPV6アドレス取得

IPv4 PPPoE 固定IP

IPv4 PPPoE 固定IP

100.64.0.1

100.65.0.1

IPv6 IPoE 半固定

IPv6 IPoE 半固定

2400:100::8864

2400:150::9981

フレッツ 光ネクスト NTE

HUB

SPOKE

IPv6アドレス情報取得

④VPNを接続(DMVPN IPV6)

IPv4 PPPoE 固定IP

IPv4 PPPoE 固定IP

100.64.0.1

100.65.0.1

IPv6 IPoE 半固定

IPv6 IPoE 半固定

2400:100::8864

2400:150::9981

DM

VP

N(IP

v6

)

フレッツ 光ネクスト NTE

HUB

SPOKE

取得したIPv6アドレスを

VPNの宛先(HUB)として設定

再接続動作

IPv6アドレスが変わっちゃった!

①VPNの接続監視

IPv4 PPPoE 固定IP

IPv4 PPPoE 固定IP

100.64.0.1

100.65.0.1

IPv6 IPoE 半固定

IPv6 IPoE 半固定

2400:100::8864

2400:150::9981

DM

VP

N(IP

v6

)

フレッツ 光ネクスト NTE

HUB

SPOKE

pingによるVPNの

接続監視(1分毎)

②VPNの切断を検知

IPv4 PPPoE 固定IP

IPv4 PPPoE 固定IP

100.64.0.1

100.65.0.1

IPv6 IPoE 半固定

IPv6 IPoE 半固定

2400:200::8864

2400:150::9981

DM

VP

N(IP

v6

)

フレッツ 光ネクスト

NTE

HUB

SPOKE

pingNGによる

VPN切断の検知

IPv6アドレス変更に

よるVPNの切断

③HUBのIPV6アドレス取得

IPv4 PPPoE 固定IP

IPv4 PPPoE 固定IP

100.64.0.1

100.65.0.1

IPv6 IPoE 半固定

IPv6 IPoE 半固定

2400:200::8864

2400:150::9981

フレッツ 光ネクスト NTE

HUB

SPOKE

IPv6アドレス情報取得

④VPNを再接続

IPv4 PPPoE 固定IP

IPv4 PPPoE 固定IP

100.64.0.1

100.65.0.1

IPv6 IPoE 半固定

IPv6 IPoE 半固定

2400:200::8864

2400:150::9981

DM

VP

N(IP

v6

)

フレッツ 光ネクスト NTE

HUB

SPOKE

取得したIPv6アドレスを

VPNの宛先(HUB)として再設定

まとめ

提案方法について

Cisco ISRシリーズルーターでのみ実現可能

DMVPN over IPv6による柔軟かつ簡単に構築可能なVPN

EEMによる優れたプログラミング環境

高いコストパフォーマンス

サービスへの展開

1週間程度の動作は確認

NTT東西をまたぐ場合の実装

監視方法の確認

今後の展開

自動化のさらなる推進

社内SOシステムとの連携

ゼロタッチコンフィグの高機能化

設定の効率化

NCSによるルーター・Config管理

コンフィグ作成の自動化・ビルディングブロック化

ルーター情報の視覚化

OPEN PKによる管理サーバとの連携

ログ情報の有効活用