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スマートセンシングを用いた 感性計測装置
平成25年度大学発新産創出拠点プロジェクト
野村ホールディングス株式会社 長岡技術科学大学工学部 カオス・フラクタル情報数理工学研究室 中川匡弘
NLABホームページアドレス http://pelican.nagaokaut.ac.jp/index.html
Chaos &
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小型・軽量のスマートセンシング装置の実現へ向けて 近年、非侵襲で脳活動を計測し、感情や意思、感性などを解析する感性計測の研究が盛んに行われてい
る。代表的な計測手法にはリアルタイム性に優れる や、空間分解能に優れる が挙げ
られる。これら2手法を組み合わせ、リアルタイム性と空間分解能の両方に優れた感性計測を行う研究が注
目されている。現在の光電融合型計測装置は大型・重量のものが主流となっているが、我々は小型・軽量の
計測装置を開発し、より幅広い分野へと感性計測技術を応用することを目標として研究を進めている。
頭皮上の基準電極・計測点電極の電位差を増幅し、数μVの電圧変化を記録する。脳活動変化に伴う電気活動を記録するため、リアルタイム性に優れるという長所を持つ。その一方で、多数の細胞の活動集合を記録しており、また電極と電位発生源の間の不均一容積導体(脳脊髄液、頭蓋骨などの生体組織)によって発生源から生じた信号が拡散するため、空間分解能が低いという短所を持つ。
脳活動に伴って変化する脳血管内の酸素化・脱酸素化ヘモグロビン量を、近赤外光の吸収スペクトル変化から計測する。計測中に変化する量は近赤外光照射部位の酸素化・脱酸素化ヘモグロビン量のみであるため脳波計測よりも空間分解能が高いという長所を持つ。しかし脳活動変化後の血流変化という二次的反応を計測するため、脳活動に対するリアルタイム性が低いという短所を持つ。
心地良さを提供する家電製品
ユーザーの快適感を解析し、家電製品に情報を送信することで、ユーザーにとって心地よい動作を自動で選択できる優しい家電製品が実現する。
コンピュータ・ゲームへの入力装置として扱うことで、脳で操るロボットやプレイヤーの好みを解析して反映するゲームなど、新しい娯楽を生み出すことが可能となる。
プレイヤーの好みを反映するゲーム
感性を評価する製品開発
製品のユーザビリティ評価を行う際に被験者の感性を解析することで、心で感じる「使い心地」を数値化して定量的に評価することができ、より高い感性価値を持つ製品をお客様へと提供できる。
暮らしを変える 感性計測
光電融合型計測装置の小型化により、 感性計測を幅広い分野で利用できる。
(TEAC株式会社)
HOT121B (HITACHI株式会社)
本プロジェクトでは最終的に光電融合型の小型計測装置の開発を目標としている。現在はその前段階として、小型脳波計測装置「 」と小型近赤外光計測装置「 」を組み合わせて計測を行い、様々な実験データの取得を行っている。
構成したシステムを用い、感性解析実験を行った。本実験では被験者が安静にしている状態と集中している状態の判別、「怒り」イメージ中の状態と「喜び」イメージ中の状態の判別を試みた。
感性の解析アルゴリズムには感性フラクタル次元解析手法(特許第39335683号、脳機能計測方法及び装置)を用い、機械学習によるパターン認識を行った。
判別内容1 判別内容2
装着中の被験者
感性解析を行った結果、下記のようなパターン認識成功率が得られた。
集中状態
rest
comfort
安静状態
喜び想起
anger
joy
怒り想起
研究成果
It`s too cold!
28
24
Autostretch
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Feeling good!
リアルタイム性と空間分解能を 兼ね備えたインターフェース
安静状態
集中状態
怒り想起
喜び想起
現在は解析アルゴリズムの更なる高度化に取り組み、更なる解析精度向上に向けて改良を進めている。