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ODAを活用した 中小企業海外展開支援 ~インドネシアへの展開事例~ 海外展開セミナー in 熊本 2018年3月1日(木) @くまもと県民交流館パレア 独立行政法人 国際協力機構 九州国際センター

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ODAを活用した 中小企業海外展開支援

~インドネシアへの展開事例~

海外展開セミナー in 熊本

2018年3月1日(木)

@くまもと県民交流館パレア

独立行政法人 国際協力機構

九州国際センター

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国際協力機構( JICA )とは

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途上国の開発ニーズと民間企業の製品・技術のマッチングを支援します。

開発課題 の解決に 向け、WIN-WINの

事業を展開

支援事業の実施

JICA

民間企業 途上国政府機関

海外展開したい※

自国が抱える開発 課題を解決したい

民間企業の海外事業展開の促進 地域経済の活性化の促進

※開発課題 途上国が抱える 社会・経済上の問題

※自社の製品や技術を用いて解決できる途上国の問題が、日本の援助方針に沿ったものか確認いただくのにご活用ください。 各国の政治・経済・社会情勢や、開発に関する計画・課題を総合的に勘案して作成する日本の援助方針です。

国別援助方針(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/kuni_enjyo_kakkoku.html)

JICAの民間企業海外展開支援事業

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アジア地域(21か国) インド、インドネシア、ウズベキスタン、カンボジア、キルギス、スリランカ、タイ、 タジキスタン、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、東ティモール、フィリピン、ブータン、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、

モルディブ、モンゴル、ラオス及び中華人民共和国

大洋州地域(9か国) サモア、ソロモン、トンガ、バヌアツ、パプアニューギニア、パラオ、フィジー、マーシャル及びミクロネシア

中南米地域(20か国) アルゼンチン、ウルグアイ、エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア、ジャマイカ、

セントルシア、チリ、ドミニカ共和国、ニカラグア、パナマ、パラグアイ、ブラジル、ベリーズ、ペルー、

ボリビア、ホンジュラス及びメキシコ(ベネズエラにはJICA支所がありますが、今回は募集対象外)

アフリカ地域(25か国) ウガンダ、エチオピア、ガーナ、ガボン、カメルーン、ケニア、コートジボワール、コンゴ民主共和国、

ザンビア、ジブチ、ジンバブエ、スーダン、セネガル、タンザニア、ナイジェリア、ナミビア、ニジェール、

ブルキナファソ、ベナン、ボツワナ、マダガスカル、マラウイ、南アフリカ共和国、モザンビーク及びルワンダ

中東地域(6か国・地域) イラン、エジプト、チュニジア、パレスチナ、モロッコ及びヨルダン

欧州地域(3か国) セルビア、トルコ及びボスニア・ヘルツェゴビナ

対象国 (引用:2017年第2回中小企業海外展開支援事業)

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事例 分野 具体例

環境・エネルギー 再生可能エネルギー発電、バイオトイレ、

雨量監視システム、ダム等

廃棄物処理 有機ゴミ処理技術、都市ごみ埋立地再生技術、

医療廃棄物処理、 廃プラスチック燃化技術等

水の浄化・水処理 水質測定機材、浄水器、ろ過装置、浄化槽等

職業訓練・産業育成 金型産業、産品輸送改善、研削盤、工作用機

器、検査・測定機器等

入手中 福祉 車いす、リハビリ用品、介護機材、 点字携帯端末機、点字プリンター等

CO2排出量モニタリングシステム

プラスティック油化装置

遠隔操作可能な掘削機

作業工具

点字プリンター

JICA中小企業海外展開支援:製品・技術分野の例1.

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事例 分野 具体例

農業(食品・食料含む) 精米機、グリーンハウス、灌漑ポンプ、

収穫・加工用機械等

医療保健 電子カルテ、医療ネットワークシステム、

X線診断装置、分娩監視装置、 歯科機器等

入手中 教育 音声ペン、eラーニングシステム、理科教材、

理科実験器具 等

防災・災害対策等 警報機、仮設用照明器具、災害救助用機材

等 多機能フィルターシート

理数科教材

血中総ビリルビン値測定機器

長粒種用の精米機

JICA中小企業海外展開支援:製品・技術分野の例2.

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海外展開までのロードマップ

知る・調べる 海外展開の目的の明確化

海外展開の情報収集 事業計画の策定 専門家への相談

商談・契約交渉 契約成立/法人登記

販路拡大

海外投資

代理店・バイヤー等の 海外パートナー探し

海外に進出する 海外の取引先・提携先等の開拓

商品開発

資金調達

STEP 2

計画する・準備する 国内での準備・計画策定

事業の安定・拡大 海外販路拡大・現地拠点設立

STEP 3

STEP 4

事業再編

STEP

1

上限:850万円、期間:1年間 基礎情報収集や、事業計画の立案等

基礎調査

案件化調査 普及・実証事業 上限:3,000/5,000万円、期間:1年間 ODA事業のための情報収集・事業計画立案等

上限:1億円/1.5億円、期間:1-3年間 製品・技術の実証活動、その普及方法検討等

PARTNER(国際協力キャリア総合情報サイト)

「開発途上国で事業を実施して人材を求めている団体」と「国際協力の仕事に携わりたい個人」を結びつけるサイト

民間連携ボランティア

途上国への企業人材のボランティア派遣支援

中小企業と開発コンサルタントのマッチング

中小企業と開発コンサルタントのマッチングサイトの運営

他のJICA事業からの現地情報の提供

現地の日本人専門家、プロジェクト等からの現地企業・人材、ビジネス環境に関する情報提供など

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JICA中小企業海外展開支援:2017年度公示

基礎調査 案件化調査 普及・実証事業

概要

中小企業等からの提案に基づき、 開発途上国の課題解決に貢献する

中小企業等の海外事業に必要な基礎情報収集・事業計画策定のための調査

中小企業等からの提案に基づき、 製品・技術等を途上国の開発へ

活用する可能性を検討するための調査

中小企業等からの提案に基づき、 製品・技術等に関する途上国の開発への現地適合性を高めるための実証活動を通じ、

その普及方法を検討する事業

採択予定 件数

(倍率目安)

26件程度(年間) (3~4倍程度)

70件程度(年間) (3~4倍程度)

37件程度(年間) (2.5~3倍程度)

上限金額 (税込)

850万円 (但し、遠隔地域(東アジア、東南アジア、南アジア以外の地域)については国際航空運賃に関する経費を上限

300万円まで別見積とし、それ以外の経費は上限680万円として提案)

3,000万円 (但し、機材(同時携行できる小型の機材を除く)の輸送が必要な場合は、

5,000万円)

1億円 (但し、複雑化した課題への対応や

大規模/高度な製品を導入する場合等は、 1億5,000万円)

実施期間 数か月~1年程度 1~3年程度

負担経費

・人件費(外部人材活用費のみ) ・旅費 ・現地活動費 ・管理費

・人件費(外部人材活用費のみ) ・旅費 ・機材輸送費 ・現地活動費 ・本邦受入活動費 ・管理費

・人件費(外部人材活用費のみ) ・旅費 ・機材製造・購入・輸送費 ・現地活動費 ・本邦受入活動費 ・管理費

公示時期(年2回):3月、9月 (公示期間:1ヶ月程度)

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JICA中小企業海外展開支援:委託事業について

Q1.JICAの委託事業とは? ○委託事業とは、機関が、自ら業務を実施するよりも、優れた特性を持つ第三者に委託して実施することが効率的であると認められる業務について、 その業務の実施を委託する事業と言われています。本事業においては、この考え方のもと、機関(JICA)と受託者(中小企業)の間で、業務委託契約 を締結し、当該業務の給付の完了を目的としています。なお、本事業における給付の完了とは、「業務完了報告書」の提出に該当します。

Q2.委託費と補助金との違いは? ○委託費とは、機関(JICA)の特定の業務等を受託者(中小企業)に対し、委託し実施して頂く場合に、双方の合意に基づき、反対給付として支出する 経費 を いいます。また委託費は、中小企業連携促進基礎調査、案件化調査、普及・実証事業それぞれの委託契約に基づく対価的性格を有する 経費であって、補助金のような助成的性格のものとは異なります。

Q3.報告書・機材の所有権・著作権は? ○受託者(中小企業)が提出し、検査を完了した報告書、また受託者が調達し、検収が完了した機材の所有権は、委託元の機関 (JICA)となります。 また、 JICAによる成果品(報告書)の検収後、成果品の著作権は受託者からJICAに譲渡されます。

JICA 中小企業

開発途上国の開発に貢献できる技術や製品はないか?

当社の製品は 開発途上国で 活用できるか?

企画の提案

業務の委託

成果品の提出 (業務完了報告書)

成果品への支払 (反対給付)

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HALVO(2012案/普)、八光工業(2013普) そおリサイクルセンター(2014普) アジャスト(2016案)、介護の森(2017案)

北九州市

西原商事(2012案/普)、リアムウィンド(2013普) ユニ・エレックス(2014普)、林田産業(2015案/2017普) ジェー・フィルズ/日之出水道機器(2015案) 亀山/TRIART/いしかわエンジニアリング/久留米種苗園芸(2016案) シャボン玉石けん(2015案/2017普)、ヤマウ(2016案/2017普)、 エコステージエンジニアリング(2016案)、若林商会(2016基)、 高田製材所(2016普)、大建(2017案)、五友エコワークス(2017案)、 楽しい(2017案)

エビスマリン(2013案) 大村セラテック(2017普)

大分県

福岡県

鹿児島県

宮崎県

熊本県

佐賀県

長崎県

福岡市

2017年12月21日時点

ワイビーエム(2015案/2017普) 炭化(2016案) レグナテック(2016普)

TMT. Japan(2014案/2015普) アドテック(2015基) エイビス(2015案/2017普) お花屋さんぶんご清川(2017基)T・プラン(2017案)

修電舎(2013普) 教育情報サービス(2014案/2015普) 教育情報サービス(2016案)

パワーバンクシステム(2012案/普) 日本リモナイト(2016普) ナチュラルコーヒ(2016基) 西田精麦(2016普)、木之内農園(2016案)

JICAの実施する中小企業海外展開支援事業 採択案件分布図 (九州)

福岡県

佐賀県

長崎県

熊本県

鹿児島県

宮崎県

大分県

九州 基礎調査 案件化調査 普及・実証 計

福岡県 1 14 7 22

佐賀県 0 2 2 4

長崎県 0 1 1 2

大分県 2 3 2 7

熊本県 1 2 3 6

宮崎県 0 2 2 4

鹿児島県 0 3 3 6

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企画書作成時のポイント

これまでの採択案件において、秀でていたポイントは、以下のとおりです。

1. 製品・技術の強みや比較優位性、実績が分かり易く説明されている。

2. 解決しようとしている途上国の問題が明瞭で、製品・技術がどのように問題の解決に役立つか分かり易く説明されている。

3. ビジネス展開の検討に必要な情報が整理され、実現可能性に説得力がある。

4. ODA案件(基礎調査除く)・ビジネス展開計画・調査内容が明瞭で、必要・十分なものとなっている。

※ODA案件(普及・実証事業のみ)については、先方公的機関等の協議を含め準備が十分進んでいる。

5. 国内地域経済への貢献度が分かり易く説明されている。

※上記はあくまでも一例です。企画書の内容は審査基準表に基づき審査されます。

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現地への事業展開による開発課題解決の可能性、ODA事業との連携可能性、事業ニーズや投資環境等の基礎情報収集や、これらを活用した事業計画の立案等を支援します。

基礎調査

対象者 中小企業、中小企業団体の一部組合

経費 1件850万円を上限 (但し、遠隔地域は国際航空運賃を上限300万円まで別見積とし、それ以外の経費は上限680万円として提案可)

期間 数ヶ月~1年程度

負担経費 ・人件費(外部人材活用費のみ)・旅費・現地活動費・管理費

中小企業

事業計画 (途上国の社会

経済開発に資する)

途上国へビジネス展開し、現地の社会経済開発に貢献する海外事業を行いたい。(貿易取引や 委託生産・販売のみの形態は対象外)

JICA 現地事業展開に必要な基礎情報の収集と事業計画立案を支援

途上国

基礎調査:概要

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途上国の開発ニーズと日本の中小企業の優れた製品・技術等とのマッチングを行い、製品・技術をODA事業に活用するための海外での事業に関する情報収集・事業計画立案等を支援します。また、調査の中で相手国との関係構築を行います。

案件化調査

対象者 中小企業、中小企業団体の一部組合

経費 一件3,000万円を上限 (機材の輸送が必要な場合は、5,000万円)

期間 数ヶ月~1年程度

負担経費 ・人件費(外部人材活用費のみ)・旅費・機材輸送費・現地活動費 ・本邦受入活動費・管理費

中小企業

技術や製品が、途上国の社会経済問題の解決に有効に活用できるか確認したい。

製品

技術力

事業 アイデア

JICA 調査を支援

途上国政府関係機関

自国が抱える社会経済の 課題を解決したい。

社会経済上の課題

社会経済の課題解決に 向けて日本の中小企業が保有する製品・技術の 活用可能性を調査

案件化調査:調査概要

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途上国の社会経済の課題解決に有効に活用し得る中小企業の製品・技術を、当該国での

現地適合性を高めるための実証活動を通じ、その普及方法を検討する事業を支援します。

普及・実証事業

対象者 中小企業、中小企業団体の一部組合

経費 1件1億円を上限(但し、複雑化した課題への対応や大規模/高度な製品を導入する場合等は、上限1.5億円)

期間 1~3年程度

負担経費 ・人件費(外部人材活用費のみ)・旅費・機材製造・購入・輸送費 ・現地活動費・本邦受入活動費・管理費

中小企業 技術や製品が、途上国の社会 経済問題の解決に有効に活用 できると確認されている。

製品

技術力

事業アイディア

途上国政府関係機関

社会経済上の課題

JICA 普及・実証活動

を支援

開発課題の解決に向けて共同で日本の中小企業が保有する技術・製品の 普及・実証活動を実施

普及・実証事業:業務概要

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インドネシア

★概要 • 一人当たりGDP:3,570ドル/GDP成長率:約5% • ASEAN 最大の人口(世界第4位)と国土 • 近年は政治的安定と順調な経済成長を実現。G20 メンバーとし

て国際場裏で気候変動対策や民主化支援などアジア地域及び国際社会の課題に取り組む

★課題 • 各種規制・制度の改善やインフラ整備等を通じたビジネス・投

資環境の改善 • 高等人材の育成等が必要である。 • 国内の所得格差・地域格差の是正 • 雇用機会の確保 • 災害や感染症に対する脆弱性の克服

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• 広大で豊かな国土:約190万km2、世界15位、ASEAN全体の約4割、豊富な資源や生物多様性。

• 若く大きな人口:約2.5億人、世界第4位、ASEAN全体の約4割、平均年齢30歳。

• 統合進むASEAN経済の中核:GDPは約8,600億ドル(2015年)、世界第16位、ASEAN全体の約4割。

特徴:巨大な国家

15

17,000を超える大小島々で構成

東西 5,100km

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• 二つの大洋に面した地政学的な要衝(国際物流の戦略的ロケーション)。

• 多様性の中の統一 (人口の約9割はイスラム教)と民主化の定着と安定。

• 人口ボーナス期が2030年代後半まで続き、中間層人口が2009年の8,000万人から2020年には2億人に増加(うちアッパーミドルは7,000万人に)。

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【ASEAN諸国の中間層】

特徴:大きなポテンシャルを有する国

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• 有権者数1.8億人超の選挙が2014年に平和裏に完了。

• 前回大統領選挙では、庶民派(ジョコ州知事;得票53%)vs力強いリーダー(プラボウォ元軍司令官;得票47%) という構図。

• 国会は多党化(10政党が議席獲得)している中、政策実行力が試される。ジョコ政権発足時は過半数なく、ジョコと闘争民主党との緊張関係も案じられたが、野党連合の取り込みを経て、安定した政権運営へ(連立与党は68.9%に)。

17

【新政権発足時の国会における与野党勢力図】

特徴:安定した政権運営へ

闘争民主党

20%

ゴルカル

16%

国民信託党

9%民族覚醒党

8%

開発統一党

7%

ナスデム党

6%

ハヌラ党

3%

民主党

11%

グリンドラ党

13%

福祉正義党

7%

闘争民主党

20%

国民信託党9%

民族覚醒党8%

ナスデム党

6%ハヌラ党

3%

ゴルカル16%

民主党

11%

開発統一党

7%

グリンドラ党

13%

福祉正義党

7%

【2016年5月以降】

与党68.9%

与党45.9%

野党 野党

中立

中立

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11.3

24.2

19.117.4 16

17.8 16.6 15.4 14.2 13.3 12.5

0

5

10

15

20

25

30

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

1996 1998 2000 2003 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011

Poor Population Poverty ratio

(%)(million)

Source: BPS

【貧困人口及び貧困率】

• 実質GDP成長率は、内需、資源輸出により過去数年は6%台を維持するも、

資源価格下落や外需減退、インフレ/資本流出対策のための金融引締維持により、2015年は4.8%。2016年第2四半期(前年同期比)は5.18%に回復。

2016年の見通しは4.9%、 2017年は5.3%、2020年に6.0%に回復の見通し(IMF)。

• インフレは2015年の6.4%から2016年は3.7%へ。政策金利も2015年12月以降順次下げられ、現在4.75%(2016年8月の制度変更後も下げ)。

• 2015年の一人当たりGNIは3,440ドル(世銀)。中進国基準(4,036ドル以上)に近接。

貧困率、貧困人口ともに減少

特徴:良好な経済成長

18

ASEAN5か国平均を上回る成長

【経済成長率の推移】 【貧困率・貧困人口の推移】

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• これまでの高い経済成長と市場の有望性により、海外直接投資は堅調な伸び。

• インドネシアにとり、日本は最も重要な投資国及び貿易相手国の1つ。日本からの直接投資については、その約9割が製造業向け。JBIC調査によれば、インドネシアは長期的有望事業展開先第2位(インドに次ぐ)。

2013 2014 2015

国・地域 金額 国・地域 金額 国・地域 金額

日本 47.1 シンガポール 58.3 シンガポール 59.0

シンガポール 46.7 日本 27.1 マレーシア 30.8

米国 24.4 マレーシア 17.8 日本 28.8

韓国 22.1 オランダ 17.3 オランダ 13.1

英国 18.6 英国 15.9 韓国 12.1

出典: BKPM

【国別直接投資実現額(億ドル)】

特徴:外国直接投資は堅調な伸び

19

【分野別直接投資実現額(億ドル)】

0

50

100

150

200

250

300

350

2013 2014 2015 2016(-Q3)

第3次産業

第2次産業

第1次産業

19

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2016年5月施行の大統領令2016年44号による主な改正

20

進出形態は決まっていますか? 現地法人を設立する場合、最低投資額100億ルピア (土地建物を除く)を確保することはできますか? 現地法人を設立する場合、投資ネガティブ・リストに該当する業種か否か、確認していますか? 当該業種特有の投資規制(ex. 建設業)については、確認していますか?

最低払込資本金 最低投資金額

国内資本企業(PMDN) 1,250万ルピア 規程なし

外国資本企業(PMA) 25億ルピア 100億ルピア

• 一般的には、「現地法人」「駐在員事務所」のいずれか。 • 「支店」での進出は金融分野等で見られるが、厳しい制限あり

メリット・設置手続きが容易で、費用が少ない・基本的には納税義務が無い

デメリット・法人格が無く、業務範囲が限られる(例)外国駐在員事務所の場合:調査、情報収集、現地法人の設立準備等 ※売買をはじめとする商業活動は一切禁止

駐在員事務所のメリット・デメリット

① 進出形態

② 最低資本金規制・最低投資額規制

③ 投資ネガティブ・リスト

• 土地建物を除く、投資額の合計が100億ルピア以上(※) • 払込資本金は同額で25億ルピア以上 • 各株主の出資金額は、1,000万ルピア以上

※ 提出が義務付けられている投資進捗報告(LKPM)において、 厳しくチェックされるようになった

67%

67%

67%

100%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

【新】

デパートメントストア(400~2,000㎡未満)【旧】

【新】

倉庫業【旧】

【新】

ディストリビュータ(販売専業)【旧】

【新】

ディストリビュータ(製造業関連)【旧】

外資上限 内資

100%

100%

100%

67%

67%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

【新】

バイオマスペレット燃料製造【旧】

【新】

一般廃棄物処理【旧】

【新】

レストラン【旧】

【新】

地熱発電(10MW以下)【旧】

【新】

職業訓練施設【旧】

• 基本的には緩和の方針だが、業種分類など事前の確認が必要。 • その他に建設業などでは別途の規制があるため留意が必要。

留意点:会社設立手続きにおける様々な規制

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製造業における各国の職種別月額賃金(出所:JETRO)

2016年営業利益見通し(出所:JETRO資料を一部加工)

21

賃金の上昇は、事業計画に適切に反映されていますか? 外国人就業規則や宗教に配慮した規定について理解の上、雇用計画を作成していますか?

① 賃金の上昇

0% 20% 40% 60% 80% 100%

インドネシア【中小企業】(n=135)

インドネシア【大企業】(n=216)

インドネシア【全体】(n=351)

ASEAN(n=2,559)

アジア・オセアニア全体(n=4,598)

41.5

71.3

59.8

60.8

62.8

黒字

均衡

赤字

• 大企業に比べ、中小企業は黒字化が難しい環境。 • その要因の一つは、定期的な賃金上昇。賃金上昇を吸収できるだけの生産性向上が図れるかがカギ。 • 最低賃金は「経済成長率とインフレ率の合計値」(参考:2018年~8.71%)を基に、州知事が上昇率が決定。

アジア各国の最低賃金動向(出所:マークラインズ)

100

200

300

400

500

600

2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

インドネシア ベトナム(第2地域) 中国(広州) タイ(ラヨン県) フィリピン(マニラ)

1,703

428 346 345 298 238 224 204

2,586

674 652 763

449 370

487 416

4,050

1,266

1,438 1,516

993 963

1,179

901

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

4,500作業員 エンジニア 製造業マネージャー

2018年州別月額最低賃金(出所:労働省)

留意点:人事労務にまつわる現状や規制

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22

• 大原則は「インドネシア人の雇用優先(2014年7月10日付大統領令2014年第72号)」。ビザ・就労許可発給遅延も多い。

• インドネシア人が担うことができない特定の役職に限り、特定の期間、外国人を雇用することができるが雇用には以下が必要。

i. 外国人雇用計画書(RPTKA)の策定と承認 ii. 外国人労働許可(IMTA)の取得 iii. 外国人が有する技術および専門性を移転し外国人の

後継となるインドネシア人の指名(コミサリス、取締役として就労予定の外国人を除く)

iv. ⅲ.の後継インドネシア人への技術と専門性の移転を目的とした教育訓練の実施

※ 銀行、石油・ガス分野等には別途、外国人規制あり。

② 外国人に対する就業規制

③ 雇用の終了

• インドネシアの労働法は、労働者の保護に手厚いのが特徴。 • 特に、会社が労働者との雇用関係を終了させる場合には、労

働裁判所の決定を経る必要があるなど、使用者にとって厳しい解雇規制が採られている。

• 優秀な労働力を安価に調達するためには、雇用以外の契約形態の長所・短所も正確に理解しておく必要あり。

i. 雇用

• 期間に定めのない雇用 • 期間に定めのある雇用

ii. 雇用以外 • 実習生(実施期間は原則1年以内) • 業務委託(委託できる業務に限定あり) • 派遣労働(清掃・警備など、業務に限定あり)

④ 宗教に配慮した規定

• 労働法は信仰する宗教に義務付けられた礼拝を行う労働者に対して十分な機会を与える義務を負う旨を規定。

• イスラム教の場合、早朝・正午・午後・夕方・深夜の1日5回の礼拝が宗教上義務付けられており、雇用主はこの礼拝義務を尊重しなければならない。

⇒ 生産工程のライン等にいる現場労働者に対しても交代で 礼拝を行うことができるよう人員配置に配慮する必要あり。

⑤ 社会保障制度

• 2014年1月より、BPJS(社会保障機関)が実施する国民皆保険制度の運用が開始。従前は任意とされていた健康保険への加入が義務付け。

• 加えて、2015年7月から、公務員を含むすべての就労者を対象とする労災保険、老齢保障、死亡保障および年金保障からなる福利厚生プログラムが開始(インドネシアに6か月以上就労する外国人に対しても、年金保障を除いて、BPJSの提供する社会保障プログラムへの加入が義務づけ)。

留意点:人事労務にまつわる現状や規制(2)

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機関名 連絡先

JICAインドネシア事務所 Sentral Senayan II, 14th Floor Jl. Asia Afrika No. 8, Jakarta 10270, INDONESIA TEL: +62-21- 5795-2112

JETROジャカルタ事務所 Summitmas I, 6th Floor, JI. Jend. Sudirman Kav. 61-62, Jakarta 12190, INDONESIA TEL:+62-21-520-0264

AOTSジャカルタ事務所

(一般財団法人海外産業人材育成協会)

3A Floor, Graha Mandiri, Jl. Imam Bonjol No. 61, Jakarta 10310, INDONESIA TEL:+62-21-230-1820

投資調整庁ジャパンデスク Jl. Jendral Gatot Subroto No. 44, 5th floor. Jakarta 12190, INDONESIA. TEL:+62-21-520-2052

東京都SMEサポートデスク (東京都内企業対象)

PT Fair Consulting Indonesia 事務所内 16th Floor MidPlaza 1 Jl. Jend Sudirman Kav 10-11 Jakarta 10220 Indonesia TEL:+62-21-570-6252

23

インドネシアにおける中小企業支援機関

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中小企業海外展開支援事業の実績(2012-2016)

1

1

1

2

2

2

2

3

4

7

9

17

18

0 5 10 15 20

ジョグジャカルタ特別州

リアウ諸島州

西スマトラ州

北スラウェシ州

南スラウェシ州

東カリマンタン州

東ヌサトゥンガラ州

中部ジャワ州

北スマトラ州

東ジャワ州

バリ州

ジャカルタ首都特別州

西ジャワ州

19件

27%

9件

13%

8件

12%

8件

12%

7件

10%

5件

7%

4件

6%

9件

13%

水の浄化・水処理・水資源管理

廃棄物処理

エネルギー

防災・災害対策

農業・食品加工

教育・職業訓練・産業育成

水産・水産品加工

その他

インドネシア採択件数

69件

インドネシアにおける分野別採択実績

12

2

2

2

2

2

3

3

4

4

4

5

5

6

13

0 2 4 6 8 10 12 14

その他(1件のみ)

千葉県

埼玉県

宮城県

沖縄県

鹿児島県

広島県

愛知県

北海道

富山県

山口県

大阪府

福岡県

神奈川県

東京都

インドネシアにおける採択企業の本邦所在地

26都道府県で採択実績あり

水・廃棄物処理の件数が多い

インドネシアにおける採択案件の主たる活動サイト

ジャワ島が半数以上を占める

国別の採択実績

全世界合計 採択件数

504件

77件

15%

69件

14%

36件

31件

28件 22件 20件

12件

13件

196件

39%

ベトナム

インドネシア

フィリピン

ミャンマー

タイ

カンボジア

ラオス

マレーシア

その他東南アジア

東南アジア以外

ベトナムに次いで世界第2位

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スキーム

2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度

応募 採択 インドネシア 応募 採択 インドネシア 応募 採択

インドネシア 応募 採択

インドネシア 応募 採択

インドネシア

ニーズ調査 24 8 2 11 2 1 - - - - - - - - -

案件化調査 145 42 4 234 49 9 399 83 7 214 66 10 267 71 9

普及・実証事業 37 20 3 211 42 7 124 38 7 49 24 3 96 42 3

中小企業基礎調査 56 10 0 136 19 0 93 15 2 40 17 1 105 26 2

合計 262 80 9 592 112 17 616 136 16 303 107 14 468 139 14

(3.3倍) 11% (5.3倍) 15% (4.5倍) 12% (2.8倍) 13% (3.7倍) 10%

25

これまでの実績(採択数)

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分野別採択実績

分野 全体(2012~2016) インドネシア(2012~2016)

採択数 割合 採択数 割合

①エネルギー 70 10.3% 7 8.0%

②廃棄物処理 78 11.4% 9 10.2%

③水の浄化・水処理・水資源管理 102 15.0% 19 21.6%

④教育・職業訓練・産業育成 62 9.1% 7 8.0%

⑤保健医療・福祉 105 15.4% 7 8.0%

⑥農業・食品加工 145 21.3% 14 15.9%

⑦水産・水産物加工 15 2.2% 5 5.7%

⑧自然環境保全 2 0.3% 0 0%

⑨防災・災害対策 37 5.4% 9 10.2%

⑩その他 66 9.7% 10 11.4%

合計 682 100% 88 100%

*統計対象:ニーズ調査、案件化調査、普及実証事業、基礎調査、 普及促進事業、BOPビジネス調査

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中小企業支援事業例(普及・実証事業)

27

• 用水路対応型の小水力発電システム

• 堆肥化工場

• 水草除去船

•資源リサイクルセンター・堆肥化センター・ごみ分別システムの構築にかかるソフト支援

•有機ごみ肥料化技術(微生物による「発酵減圧乾燥機(MFD)及び分別回収・堆肥化製造ノウハウ)

•廃棄物処理機

•浄化槽

•嫌気槽・好気槽・沈殿槽一体型の円筒形・高効率微生物排水処理設備

•掘進機

•自動再生式活性炭排水処理装置

•漏水探索器

•バイオコード曝気式浄水装置

• CAD/CAMソフトウェア

• 焼成機・エクストルーダ

• タコ蒸機、洗浄機

• ラバーダムのリハビリ技術

• レトルト食品加工機器

• 産学連携によるeラーニングの活用

•ダムのリアルタイム監視システム

•水ガラス系土質安定剤

•グラウトポンプ、地盤改良機

•侵食防止機能付き土壌保全シート・樹林化用種バッグ

•プラスチック製雨水貯留浸透施設

•配管検査機器スケールチェッカー

•プレキャスト雨水浸透側溝と雨水貯留槽

•コンクリート固化剤・汚泥や廃棄物焼却灰等を原材料とした環境配慮型コンクリート製品

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日本企業側の成果

低コストの非焼却処理は、開発途上国のニーズに合致すると想定される。

日本国内で非焼却型一般廃棄物の普及は進んでいない。

非焼却型一般廃棄物処理システムの普及モデルが提案される。

インドネシア国でのビジネス展開計画が策定される。

処理コストの高額な焼却処理不要の廃棄物処理システムの有効性が実証される。

一般廃棄物の減量化を促進する廃棄物処理モデルが導入される。

有価物販売により事業採算性を確保する処理システムが提案される。

廃棄物発生量の急速な増加に対応する収集運搬サービスの提供

最終処分場用スペースの確保

不法投棄による環境悪化の改善・防止

インドネシア国の開発ニーズ

住民参加型の多品目分別・減量による 非焼却型一般廃棄物処理システム普及・実証事業 有限会社そおリサイクルセンター(鹿児島県)

インドネシア国側に見込まれる成果

普及・実証事業の内容

リサイクルセンターの導入実証(一般廃棄物からの有価物の分別、資源化販売)

堆肥化センターの導入実証(一般廃棄物からの有機廃棄物の分別、堆肥製造)

デポック・クリーン・コミュニティー(DCC)(コミュニティーレベ

ルでの分別排出システム)の導入実証

提案企業の技術・製品

住民参加による非焼却型 一般廃棄物処理システム

・ 資源ごみの再利用・リサイクル率を高めることによって、焼却せずに、持続的な一般廃棄物処理を実現する。

・ 廃棄物減量化の仕組みを自治体との協同事業として、業務委託により実施する。

インドネシア国

現状

今後

事業概要

相手国実施機関: 西ジャワ州デポック市 事業期間: 2017年2月~2020年4月 事業サイト: デポック市

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提案製品が雨水施設としてインフラ整備に必要な水路、付帯施設等において施工性に優れ、高品質なコンクリート製品が確実 に設置される。

施工期間が短縮されることにより、浸水対策の進捗が進み、衛生問題の対応も早期の発現効果が得られる。

雨水施設のインフラ整備が実施され、整備計画の立案や施工の実現性が向上し、浸水に対する災害・防災力が向上すると共に、地域住民の衛生問題、生活環境の改善される。

調査を通じて提案されているODA事業及び期待される効果

現地仕様の製品製造のために、型枠設計・製造を、国内、型枠メーカーへの発注することにより、国内需要の拡大が期待できる。

本邦受入活動にて、福岡市の道路上下水道部門での研修を行う事で、福岡市の道路上下水道などのインフラ技術の海外自治体への輸出ビジネス拡大が見込める。

日本の中小企業のビジネス展開

案件化調査 インドネシア国 プレキャスト雨水浸透側溝及び貯留施設の導入の案件化調査

提 案 企 業 :株式会社ヤマウ 提案企業所在地 :福岡県福岡市 サイト ・ C/P機関 :南スラウェシ州マカッサル市 ・ マカッサル市

企業・サイト概要

PCa製品を用いることで施工期間が短縮され、施工時の渋滞期間の短縮やトータルコスト縮減が可能であり、経済性に優れている。

プレキャスト雨水貯留施設は現場打ちコンクリート製貯留槽に比べ、規格化された小型ブロックにより現地状況に応じた対応が可能。

側溝の側壁、底面部から雨水を地中に浸透させる雨水浸透側溝は、

都市保水機能の回復、温暖化防止の効果が期待できる。

同国の現計画は現場打ちコンクリート施工のため、施工期間が長く施工時の渋滞や期間のロス、付帯施設の費用等によるインフラ整備の遅れ。

浸水時の汚水浸水による伝染病の蔓延などの衛生問題対応への遅れ。

PCa製品の高等人材育成不足のため、製造過程の不備によるPCa製品の強度が不足。

インドネシア国の開発課題 中小企業の技術・製品

提案製品の写真 及びキャプション

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成功例 インドネシア政府機関のニーズを的確に捉えてアプロー

チし、政府関係の業務を受注

インドネシア側研究機関のテーマと事業を上手く関連付けて、JICA事業実施後も協力関係を構築

失敗例 製品の優位性のアピールのみに終始し、インドネシア側

の事情やニーズを汲み取ることができない

インドネシア政府の政策的優先度との関連付けができない、政府と仕事をする上での制約や、プロセス等の確認や分析が不十分

31

成功例・失敗例

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日本側の独りよがりはNG インドネシア側の要望も聞く耳を持ち、組み入れる努力が必要

地方政府との直接協力はNG

政令で中央政府を通しての協力が原則とされている

(普及実証事業・普及促進事業など機材等の譲与が必要な案件)

寛容さと柔軟性が必要 文化、考え方、仕事のスピードの違い対する許容、想定外の事態への臨機応変な対応が求められる

32

JICA事業実施における留意事項

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中小企業とコンサルタントなどのマッチング

お問合せ・ご相談・お申込み https://www.idj.co.jp/?page_id=5981

※ 例

・開発コンサルタント

・経営コンサルタント

・建設コンサルタント

・大学

・NGO

・金融機関

マッチング 相談専用ダイヤル: 03-3221-5585 マッチング 相談専用メール:[email protected] ご相談窓口担当: 和泉・高井・屋代 (国際開発ジャーナル)

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JICA海外展開支援メニュー(ホームページ)

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◆ 「JICA中小企業海外展開支援事業」HP (http://www.jica.go.jp/sme_support/index.html)

◆JICAトップページ(http://www.jica.go.jp/)

企業海外展開支援の情報が入手できます。 ・事業制度概要 ・説明会情報 ・公示情報 ・実施案件検索

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◆ 「JICA民間連携事業」HP (http://www.jica.go.jp/sme_support/index.html)

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お気軽にお問い合わせください!

独立行政法人国際協力機構 九州国際センター(JICA九州) 市民参加協力課 山下、大園(民間連携担当) 〒805-8505 福岡県北九州市八幡東区平野2-2-1

TEL: 093-671-8204 FAX: 093-671-0979

Email: [email protected]

URL: http://www.jica.go.jp/kyushu/

JICAデスク熊本 ○阿南国際協力推進員

〒860-0806 熊本県熊本市中央区花畑町4-18 熊本市国際交流会館内

TEL: 096-359-2130 FAX:096-359-2130

Email:[email protected]

○永野国際協力推進員

〒862-8570 熊本県熊本市中央区水前寺6-18-1 熊本県国際課内

TEL: 096-333-2159 FAX:096-381-3343

Email:[email protected]

お問合せ先

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