令和2年度教科書選定報告書 - hiroshima university · 美術日文美術〃保体...

教科名発行者の略称教科書名（シリーズ）選定理由

国語学図中学校国語別紙参照

書写三省堂現代の書写〃

地理帝国社会科　中学生の地理世界の姿と日

本の国土〃

歴史帝国社会科　中学生の歴史　日本の歩みと

世界の動き〃

公民日文中学社会　公民的分野〃

地図帝国中学校社会科地図〃

数学啓林館未来へひろがる数学 MathNaviブック〃

理科啓林館未来へひろがるサイエンス〃

理科啓林館未来へひろがるサイエンス　マイノート〃

音楽教芸中学生の音楽〃

器楽教芸中学生の器楽〃

美術日文美術〃

保体大修館保健体育〃

技術開隆堂技術・家庭（技術分野）〃

家庭開隆堂技術・家庭（家庭分野）〃

英語三省堂NEW CROWN ENGLISH SERIES New

Edition〃

特別の教科　道徳

東書新しい道徳〃

令和２年度教科書選定報告書

附属中学校

国語科中学校教科書採択理由書

１．採択する教科書

発行者教科書教科書名

中学校国語１

中学校国語２

中学校国語３

番号略称記号番号

11 学図国語

728

828

928

２．教科書を使用する学年および種目

中学校第１～３学年

国語

３．教科書採択の理由

今回の特徴は、東京書籍、三省堂、教育出版、光村図書、学校図書の全社とも、「言葉の

力」をつけることと、新しい時代を生き抜く主体的な力の育成を主眼に置いた構成になって

いることである。その中で学校図書は、新しい時代を生き抜くための国語の力として「読解

力・批評力・思考力の養成」を重視した構成になっており、具体的である。また、言語テキ

ストにとどまらない多様なテキストの導入、読者反応論やメディアリテラシーについての国

内外の研究成果を全面的に採用した編集となっている。

中学校の国語教科書で求められることは、刻々と移り変わる現代社会に対応できる思考力

の育成にある。そのため、学校図書がその観点においては群をぬいたものであった。

どの会社も、定番の教材の中１「少年の日の思い出」(ヘルマン・ヘッセ)、中２「走れメ

ロス」(太宰治)、中３「故郷」(魯迅)は採録されている。それ以外の教材として、いろいろな

ジャンルの優れたものが、数多く採録されていることが重要である。なかでも、学校図書

は、読書単元を従来の二倍にし、教材数も三倍となっている。現代的な問題を取り扱った作

品だけでなく、近代文豪の名文、翻訳など多様な種類の文章が取り上げられている。芥川龍

之介「少年―海」、夏目漱石「坊っちゃん」、森鴎外「木精」、さらには「遠野物語」などの

明治期の文語文も取り上げられ、現代語・現代文とのつながりも重視されている。また、単

元ごとに導入の詩が置かれており、音読・暗唱なども視野に入れた構成になっている。

教科書サイズも、従来学校図書だけが小さいものだったが、すべての会社でＡ４版に統一

された。

こうした検討をふまえて、学校図書の教科書が現代文、伝統的な言語文化それぞれにおい

て、バランスよく教材を取り上げていて、難度も高く本校の中学生の実態に即した教科書で

あると判断し、採用した。

社会科中学校教科書採択理由書



社会科中学生の地理世界の姿と日本の国土番号略称記号番号

046 帝国地理 727


中学校第１・２学年

地理


下記のように検討した結果，帝国書院の教科書を採択する。

帝国書院

地域的特色の記述が詳細である。

統計やグラフが充実しており，高校の教科書や中学地図帳との関連づけが強い。

章末の「学習の振り返り」が活用しやすい。

東京書籍

地域的特色に関心を持たせるような写真や本文記述が多い。

統計やグラフが充実しており，高校の教科書や中学地図帳との関連づけが可能であ

る。

教育出版

地域的特色の記述がかなり詳細である。

統計やグラフについては，高校の教科書や中学地図帳との関連づけがある程度可能

である。

日本文教出版

地域的特色の記述が詳細である。

統計やグラフが充実しており，高校の教科書や中学地図帳との関連づけが強い。




社会科中学生の歴史日本の歩みと世界の動き番号略称記号番号

046 帝国歴史 732


中学校第１・２・３学年

歴史


東京書籍、教育出版、清水書院、帝国書院、日本文教出版、自由社、育鵬社の７冊を検討し

た。内容の検討から、来年度も、帝国書院を採用することにした。

その理由としては、第 1 に、各時代ごとに「タイムトラベル」という名称の大きな図版が掲

載されていることである。現行の学習指導要領においては、各時代ごとの学習の最初に「時代

の導入」、最後に「時代を大観」させることになっている。各時代への興味付けをし、学習課

題を意識化させた上で、各時代の政治・経済・社会・文化の知識を習得させ、そののちにその

知識を活用して各時代の特色を自分の言葉で的確に表現させる学習を行うようになった。そ

の際に見開き２ページ近くの図版は大いに有効である。また、各時代の「タイムトラベル」を

比較・分類・関連付けさせることによって、「時代の転換」の学習がスムーズに実施できるも

のとなっている。

第 2 に、積極的に時代を読み取らせる話題や指示が多く、生徒の学習意欲を引き立たせる

記述となっている。新しい学説を紹介し、歴史の見方が多様であることを理解させようとして

いることも、重要な点である。また、前近代の女性史、近代の人権問題、戦争の歴史にも積極

的に紙幅を割いており、社会科としての歴史学習が重視されている。

第 3 に、写真、表、史料などの選択と表示方法に工夫があり、生徒に読み取りやすくなって

いることが挙げられる。各単元で主要な考察に出される資料は大きく、その他はコンパクトに

と、はっきりと差異をつけてあるので、主題をはっきりと捉えさせ、ポイントを絞った学習方

法を取らせやすい。また、写真・資料に添えられている多くの子どもの疑問点のイラストは、

生徒の歴史的思考力を成長させるものになっている。

以上より、帝国書院の「社会科中学生の歴史」を採択した。




中学社会公民的分野番号略称記号番号

116 日文公民 933


中学校第３学年

公民


本教科書と，帝国書院「中学生の公民」，清水書院「新中学校公民日本の社会と世界

」，東京書籍「新しい社会公民」，育鵬社「新編新しいみんなの公民」，自由社「新しい

公民教科書」を候補として比較検討し選考を行った。

本教科書を選択した理由は次の通りである。

・他社と比較して情報量が十分に多く、なおかつその表現や論理の組み立て方が専門的

な知識をふまえより深い内容に接続しやすいものになっていること。

・資料の選択、グラフの配置等が的確で必要十分であること。特に最新の専門書等で扱

われた資料等が効果的に配置されていること。

・専門的な理論を正確かつコンパクトに説明してあるなど、本校授業での概念的な知識

の獲得をめざした授業を行う場合に適した教科書であること。




中学校社会科地図番号略称記号番号

046 帝国地図 724


中学校第１・２・３学年

地図


下記のように比較検討した結果，帝国書院の教科書（地図）を採用する。

帝国書院「中学校社会科地図」

地図表記が詳細かつ適切である。

地域区分が適切であり，大都市圏や世界遺産の詳細な地図も充実している。

主題図の量や，そこに含まれる情報量が大きい。

東京書籍「新しい社会科地図」

地図表記が詳細かつ適切である。

地域区分が適切である。

主題図の量や，そこに含まれる情報量が他社に比べやや少ない。

数学科中学校教科書採択理由書



未来へひろがる数学１

未来へひろがる数学１ MathNavi ブック

未来へひろがる数学２

未来へひろがる数学２ MathNavi ブック

未来へひろがる数学３

未来へひろがる数学３ MathNavi ブック


６１

６１

６１

６１

６１

６１

啓林館

啓林館

啓林館

啓林館

啓林館

啓林館

数学

数学

数学

数学

数学

数学

７３２

７３３

８３２

８３３

９３２

９３３


中学校

第１学年

第２学年

第３学年

数学

数学

数学


採択の主たる理由として，発展的事項の内容が充実していること，誌面の構成が整って

おり，写真や図版，重要事項等にカラー印刷がふんだんに使われており，わかりやすく工夫

されていること，別冊の MathNavi ブックには本冊で学習した数学の内容が実際にどのよう

に活用されているかという事例が豊富に掲載されており，学習に取り組む関心や意欲を高め

る工夫がなされていることが挙げられる。教材の配列や構成，学習内容の表記，基礎・基本

の定着のための課題の分量や質，発展的な学習の内容の取扱いなどについては，数学広場と

いう頁を各学年とも２０頁以上とっており，学習したことを数学的に発展させた内容の紹介

や数学と文化，数学と身のまわりの生活との関わり等を取り上げており，さらに別冊でも数

学が実際に活用されている事例を豊富に扱っていたり，自由研究の事例をいくつも紹介する

など，数学を学習する意義を感じ取らせるとともに数学を活用しようとする態度を育てるの

に有益な面が大きく，評価できる。これらの内容を活用することで，数学の学習に対する興

味・関心を高め，発展的な学習に取り組む姿勢を育てることが期待できる。さらに，別冊で

はレポートの書き方なども紹介されており，自分の考えを整理，表現する力を高めることも

期待できる。

また，本冊の巻末には，授業において操作的な活動を行うために，数直線や正多面体など

の組み立て式の教具を作ることができるよう厚紙の付録がついている等の工夫がされている

ことも評価できる点である。

これらの理由により，啓林館の教科書を採択するものである。

理科中学校教科書採択理由書



未来へひろがるサイエンス１・２・３

未来へひろがるサイエンス１・２・３マイノー

ト


61

啓林館

理科

732/73

3/832/

833/93

2/933


中学校

第１・２・３学年

種目


小学校との学習のつながりが重視されており，小学校の学習内容を踏まえた系

統的な学習が可能になっている。また，本校のように高等学校併設校においては，

高等学校での学習を見据えた興味付けや学習課題の広がりを持たせた授業展開も

重要であるが，発展的な内容や資料部分の記述が丁寧かつ充実しているため，それ

が可能である。

基礎・基本が大切にされた丁寧な記述に加え，観察，実験の記述がわかりやすく

的確である。そのため，生徒自身が丁寧に記述された科学的表現やわかりやすい実

験操作などを参考にしつつ，結果やデータを分析・解釈したり，その結果や分析・

解釈をもとにした科学的な思考・表現を行うことができ，生徒の主体的な活動がよ

り一層保証されると考える。また，こうした丁寧で分かりやすい科学的表記は，生

徒自身が読んで考えることにつながり，言語活動の推進に寄与することが期待でき

る。

さらに，単元が探究的な学習サイクルで構成されているため，結果をもとに考察

し，思考する過程が繰り返されることとなり，実感を伴って科学的な概念が理解で

きるように工夫されている。そして，こうした主体的な活動をより保証するために

巻末収録の「マイノート」が用意されており，それを活用することで，さらに基礎

的・基本的な知識や技能の定着，それらの活用・応用する能力，科学的な思考が高

まるよう工夫されている。

音楽科中学校教科書採択理由書



番号略称記号番号中学生の音楽１

２７教芸音楽７２７


種目

中学校第１学年


１．歌唱教材が扱いやすく親しみやすい。学習すべき基礎的な楽語記号が適度に盛

り込まれている。輪唱でハーモニー感覚を養う工夫もされている。

２．混声合唱の導入として，ヘ音譜表の読み方が丁寧に説明されてある。他社では

混声合唱の導入曲がイ長調であるのに対し，ハ長調であるのがわかりやすい。

３．鑑賞教材のページが，他社では折込ページになっているものもあるが，簡潔で

見やすい。

４．全体にイラストでわかりやすく説明してあったり、すべて教え込むのではなく

考えさせて空欄をうめるような工夫がなされている。




番号略称記号番号中学生の音楽２・３上

２７教芸音楽８２７


種目

中学校第２・３学年



り込まれている。中１からの知識の積み上げも意識されている。

２．鑑賞教材のページが，他社では折込ページになっているものもあるが，簡潔で

見やすい。聴取のポイントが明確に示されている。オペラの舞台裏や上演され

るまでの過程が示されていて興味深い。

３．音楽的・分析的思考力の育成がめざされている。考えて表の空欄を埋めさせる

などの工夫がなされている。




番号略称記号番号中学生の音楽２・３下

２７教芸音楽８２８


種目

中学校第２・３学年



り込まれている。ビートルズの英語の歌やイタリア歌曲が入っているのが良い。

混声４部合唱曲の選曲も良い。合唱をアレンジして歌うための方法も提示され

ており、音楽的自立も意識されている。

２．鑑賞教材のページが，他社では折込ページになっているものもあるが，簡潔で

見やすい。「ブルタバ」で国の歴史が地図で示されていてわかりやすい。諸民

族の音楽では、楽器のイラストで具体的に説明してありわかりやすい。ポピュ

ラー音楽では、国境を越えて融合した音楽の説明が斬新である。

３．基礎的事項の、３年間の繰り返し学習が意識されている。

４．即興的アンサンブルで、気持ちをリズムで表すための手法が具体的に示されて

いて良い。




番号略称記号番号中学生の器楽

１７教芸器楽７７６


種目

中学校第１～３学年


１．筝の奏法について，基本的事項をていねいに押さえてある。また，三味線，篠

笛，尺八，大太鼓・締太鼓についても均等にページ数を割いて奏法が説明され

ている。縦譜の説明があるのも良い。創作と絡めてあるのも面白い。これは他

社にはない内容である。

２．リコーダーの低音域，中音域，高音域それぞれの息の吹き方について細かく説

明されている。また，初歩段階で吹く楽曲に単旋律が多く扱いやすく親しみや

すい。サミングについて，他社では親指のつめを立てるという１通りの記述し

かないが，複数の方法を紹介しており，より実際的である。

３．ギターの弦の響きについて、弾く位置によって音色が変わるという説明は斬新

である。さまざまな奏法が網羅されている。

美術科中学校教科書採択理由書



番号略称記号番号美術１出会いと広がり

116 日文美術 728


種目

中学校第１学年美術


採択の候補となるのは，開隆堂，日本文教出版（日文），光村図書（光村）の３

社である。

サイズに関しては，開隆堂と光村がＡ４版で，日文はＡ４変形である。日文の縦

サイズはＡ４縦サイズと同じであるが，横がＡ４横サイズに比べて 23mm長く，他教

科の教科書や副読本と収納や持ち運びなどの点で不都合なことも予想される。しか

し，開いたときの図版のインパクトの点では迫力が増す。

表紙については中学校に入学して新たな教科として登場する教科書にふさわしく

感動的な親しみやすいものが望まれる。この点，開隆堂と日文は作品を鑑賞してい

る中学生を入れるなど親しみやすさが感じられた。一方で，光村は作品を大きく取

り上げ，迫力が感じられた。

紙質については光村と日文が光沢紙であるのに対し，開隆堂は若干つや消しの感

じがあり，しっとりとしていて落ち着いている。

内容に関して，光村は前回同様風神雷神図を折り込みページに配していて圧巻で

ある。第１学年においては，色彩に関する学習が重要である。日文は従来通り巻末

に色彩に関するページを配しており，折り込みページに色相環の図を設けている。

これを開いておくことで他の題材を学習する際，色彩学習の視点を生かせるという

方式を継承しており使いやすそうである。

全体的な印象として開隆堂は身近な生活に密着した素材を重視しているとうかが

われ，日文は作品数を絞りつつも一つ一つを大きく取り上げ，作者の言葉を掲載し

たりするなど学習を深められる工夫がされている。光村は，多くの写真で技法につ

いて具体的に示されていて丁寧である。詳細な技法について本校では別途副読本を

使用しているということもあり，総合的に判断した場合，本校にとっては日文の教

科書が最適であると考えた。




番号略称記号番号美術２・３上学びの深まり

116 日文美術 828


種目

中学校第２・３学年美術



社である。

サイズに関しては，開隆堂と光村がＡ４版で日文はＡ４変形である。日文の縦サ

イズはＡ４縦サイズと同じであるが、横がＡ４横サイズに比べて 23mm長く，他教科

の教科書や副読本と収納や移動など管理の点を考えれば不都合なことも予想される

が，開いたときの図版のインパクトの点では迫力が増す。

最も大きな違いは，日文が「２・３上」と「２・３下」と２冊であるが，光村と

開隆堂は「美術２・３」として１冊にまとめている点である。確かに上下２冊は２

年生で同時に配付し２年３年いずれもどちらの教科書を使ってもよいことにはなっ

ており，それなりのページ数は確保してあるが，主に２年生で「２・３上」３年生

で「２・３下」を中心に使って「生活・社会を見つめる」から「自然・環境を見つ

める」など発展させて学習するには分冊が望ましいと考える。

表紙については，美術の学習を行うという気持ちを高める意味でもインパクトの

ある親しみやすいものが望ましい。この点に関して３社とも満足のいくものである。

内容について，光村は生活における美術の重要性に触れ，折り込みではピカソの｢ゲ

ルニカ｣を大胆に取り上げている。「ゲルニカ」については，開隆堂も見開きで取り

上げているが，他の情報を入れているため比較すると光村の迫力が優っている。日

文の折り込みは葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」と「凱風快晴」で原寸大であるという

点に魅力を感じる。また，このページのみ和紙が使用されており，生徒が手にした

ときの感動が目に浮かぶ。技法についても巻末の資料で丁寧に扱っている。

日文は生徒作品と作家の作品のバランスもよく，大きさや配置などもメリハリが

あり使い勝手がよさそうである。題材設定にしても，他誌に比べ日文は系統的にま

とめられているように思われる。指導のねらいや生徒の実態に応じて，題材を一体

的に扱ったり選択したりと，多様な学習指導が可能である。

以上の理由により，日本文教出版の教科書が最適であると考えた。




番号略称記号番号美術２・３下美の探求

116 日文美術 829


種目

中学校第２・３学年美術



社である。

サイズに関しては，開隆堂と光村がＡ４版で日文はＡ４変形である。日文の縦サ

イズはＡ４縦サイズと同じであるが、横がＡ４横サイズに比べて 23mm長く，他教科

の教科書や副読本と収納や移動など管理の点を考えれば不都合なことも予想される

が，開いたときの図版のインパクトの点では迫力が増す。

最も大きな違いは，日文が「２・３上」と「２・３下」と２冊であるが，光村と

開隆堂は「美術２・３」として１冊にまとめている点である。確かに上下２冊は２

年生で同時に配付し２年３年いずれもどちらの教科書を使ってもよいことにはなっ

ており，それなりのページ数は確保してあるが，主に２年生で「２・３上」３年生

で「２・３下」を中心に使って「生活・社会を見つめる」から「自然・環境を見つ

める」など発展させて学習するには分冊が望ましいと考える。

表紙については，美術の学習を行うという気持ちを高める意味でもインパクトの

ある親しみやすいものが望ましい。この点に関して３社とも満足のいくものである。

内容について，光村は生活における美術の重要性に触れ，見開きではピカソの「ゲ

ルニカ」を大胆に取り上げている。「ゲルニカ」については，開隆堂も折り込みで

取り上げているが，他の情報を入れているため比べると光村の迫力が優っている。

日文の折り込みは三十三間堂の千手観音である。縁なし写真のため迫力は圧巻であ

る。仏像に関しては，鑑賞の視点として種類や時代についても重要である。それら

については巻末の資料で丁寧に扱っている。

日文は生徒作品と作家の作品のバランスもよく，大きさや配置などもメリハリが

あり使い勝手がよさそうである。題材設定にしても，他社に比べ日文は系統的にま

とめられているように思われる。指導のねらいや生徒の実態に応じて，題材を一体

的に扱ったり選択したりと，多様な学習指導が可能である。

以上の理由により，日本文教出版の教科書が最適であると考えた。

保健体育科中学校教科書採択理由書



保健体育番号略称記号番号

50 大修館保体 727


中学校第 1～3 学年


・学習指導要領に示された内容がバランスよく配当されている。

・写真やイラストをうまく用いて図を作成してあるので学習内容の理解に効果的であり，

中学生が興味・関心をもつような工夫が多くなされている。

・「Try」「活用」「Challenge」と題して，自らの学びを深めるための課題の設定や学んだ知

識を活用する道筋が提示されているので主体的な学習に効果的である。

・「コラム」「事例」「活用」と題して，歴史・関連人物・豆知識などが掲載されている。

特に身近な問題や今日的話題，新しい健康問題についてよく取り上げてあり，学習した知

識を生活と結び付けて思考し，実践しやすいものとなっている。

・「発展」と題して，教科書で必ず学習しなければならない内容以外の興味深い部分に触

れていて，中学生の興味を引くものとなっているので学習の深まりが期待できる。

・写真の内容に最新の情報が反映されている。また，パラスポーツにも触れており，幅広く

取り上げている。

以上の点を含め，総合的に判断して採択した。

技術家庭科（技術分野）中学校教科書採択理由書



技術・家庭（技術分野）


009 開隆堂技術 723


中学校第１～３学年技術・家庭（技術分野）


見開きで小項目の学習が完結するようにレイアウトされている。冒頭部分に「学習の目

標」を設けて意識付けができるようになっている。導入課題｢考えてみよう｣や｢調べてみよ

う｣などで，身近な課題に取り組ませ，学び方・考え方を理解して考えさせることから学習

がスタートできるように構成されている。学習のまとまりごとに「ふり返り」が設けられ，

主体的な学習，自己評価ができる。「学習のまとめ」では，全体についてのまとめや自己評

価，生活への応用ができるように考慮されているため，事後指導も可能である。

コラムには発展的な内容が取り上げられ，各内容の学習の最後にしっかり読めるので，本

校生徒の実態に適している。

イラストや写真で登場する男女の人数や活動内容等にも十分な配慮がされているため，視

覚やイメージからの学習が可能である。

内容に関しての専門性が他社教科書に比べて優れており，専門的な知識を教授するための図

解など表現方法も工夫していることから本校での指導内容に合致している。

技術家庭科（家庭分野）中学校教科書採択理由書



技術・家庭（家庭分野）


009 開隆堂家庭 726


中学校第１～３学年技術・家庭（家庭分野）


冒頭部分の「学習の目標」を受けて，導入課題から学習が展開し，ふり返りで，学んだこ

とを生活に生かせるようになっている。

導入課題などで身近な課題に取り組ませ，考えさせることから主体的な学習がスタートで

きるように構成されている。「学習のまとめ」では，全体についてのまとめや自己評価，生

活への応用ができるように考慮されているため，事後指導も可能である。

コラムには発展的な内容が取り上げられ，各内容の学習の最後にしっかり読めるので，本

校生徒の実態に適している。

環境教育・消費者教育が重視され，循環型社会・持続可能な社会における生活のあり方に

ついて視野を広げられるよう，内容の記述が充実している。食育を重視し，地域性や伝統文

化を充実して取り上げた内容になっている。また，人権・平等，ノーマライゼーション（バ

リアフリーやユニバーサルデザインなど）など，共生の視点に立って，共に生きる力を育む

ことができる内容となっている。

多種多様な実験・実習が掲載されており，生活のいろいろな現象を科学的に見つめ，探究的

な学びが可能である。作業の安全や衛生面，防災に関する内容が充実しており，言語活動につ

いても配慮されている。

英語科中学校教科書採択理由書



NEW CROWN ENGLISH SERIES New Edition 1 番号略称記号番号

15 三省堂英語 730


中学校第 1 学年

種目

英語


以下の２つの観点から各教科書を検討し，本教科書の採択を決定した。なお，選定にあたって

は，3 年間の指導を見通し，1 年から 3 年までの教科書一括して選定を行ったため，1 年から

3 年まで採択理由については同様の内容となる。

①題材

正義，社会への主体的な参画，平和，自然科学，環境，日本の伝統文化および他国の文化な

ど，幅広く生徒の知的欲求に合致するものが選択されている。また，言語活動において，手紙，

E メール，テレビ番組など実生活に結びつく内容を扱い，取り組む生徒の個性が発揮されるよ

うに配慮してある。さらに，学ぶ目標，学ぶプロセス，学ぶポイント，などが生徒たちにわか

りやすく提示され，学ぶ意欲を喚起し，自ら学ぶ力が育成されるように配慮されている。

②構成・配列・分量

質量面で充実している。自学自習できる内容が豊富であり，個に応じた指導を可能にする

工夫がなされている。また，小学校外国語活動の内容を踏まえ，小中高の接続が円滑に図られ

るよう配慮されている。基礎的・基本的な知識や技能を確実に習得すること，およびそれらの

知識や技能を実生活の中で活用できる力を繰り返し段階的に育成できるような構成になって

いる。またその中で，多様な題材を提示し，言語活動で思考力・判断力・表現力を養えるよう

な配慮がされている。

4 技能の扱いについては，聞くこと，話すこと，読むこと，書くことなどの「コミュニ

ケーション能力の基礎を確実に身につけられるように，内容が選択・配列されている。ま

た，実際の使用に即した場面設定，興味を喚起する話題，他者と関わりながら進めていく活

動が豊富に配置され，「積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度」が育成できるよ

うな内容が盛り込まれている。さらに，言語や文化に関する題材が豊富である。外国語の学

習を通じて，「言語や文化の理解を深める」ことができるように配慮されている。本文や言

語活動などの分量も豊富で，USE Read などで長文の読解力，USE Write などでまとまった

内容の英作文力がつくように配慮され，確かな英語力が身につけられる。語彙は学習指導要

領に示された 1,200 語以外に Idea Box や巻末資料などでかなり豊富な語句・表現が提示され

ている。What Can I Do? （CAN-DO リスト）や For Self-study など自学自習を促すコーナー

が配置され，卒業してからも英語学習を続けていける学習スキルが高まっていくように配慮

され，高校での英語学習にスムーズに入っていける内容を持っている。








種目

英語





①題材

























中学校教科書選定理由（「特別の教科道徳」）

１．選定する教科書

発行者教科書教科書名（シリーズ）

「新しい道徳１」

「新しい道徳２」

「新しい道徳３」


２

東書

道徳

７２１

８２１

９２１

２．教科書を使用する学年，教科・科目

中学校第１・２・３学年特別の教科道徳

３．教科書選定理由

本校の教育目標や学校生活などの生徒実態に照らして検討した結果，次の理由により本書を適

当と判断し採択する。

（１）教科の基礎・基本

道徳の学びについて，オリエンテーションページにおいて明確に一文で示し，教材事例の扱い

に関しては，話し合いの手引き，留意する点，自己評価の基準等を示すにとどめている。そのた

め，生徒の実態に合わせた主体的な活動を企図したり，他教科との関連付けを行ったりできると

いう点において教科書に基づく学習の汎用性が高い。

（２）主体的な学習

教材の文章の終わりにある「考えてみよう」欄に，問題解決的な学習を支援する発問を設定し

ている。また「アクション」という役割演技で学習するページを設け，教材に関連した体験的な

学習を支援している。キャリア教育に関する教材や人物コラムなど、生き方について考える教材

も適切に選択配列されている。巻末のボードや自己評価用紙など議論や振り返りに活用できる教

具も付設されている。そのため，生徒どうしで主体的に学習を展開する支援を行うことができる。

（３）内容の選択・構成・分量

様々な内容項目を学ぶ教材が適切に選択・配列されている。地域や学校行事に関連した教材が

比較的多く選択されている。分量も適当である。いじめを扱う教材は，事例について考える教材，

考え方を広げ深める教材などからなるユニットを構成にすることで，それらを総合し多面的・多

角的に考えさせる機会を提供している。全体を通して，地域になじみのある人物や教材，本校の

学校行事に類似した教材が多く選択されており，興味・関心を持って学習に取り組むことが期待

できる。

（４）表現・表記

写真，イラスト，漫画，ＳＮＳ画面，新聞記事（投書），生徒作文など，多様な表現により学習で

きるよう配慮されている。内容項目と各教材との対応は目次で示されている。

中学校教科書選定資料（「特別の教科道徳」）

調査の観点

(１)教科の基礎・基本の定着（「特別の教科道徳」の学び）

(２)主体的な学習（問題解決的な学習・体験的な学習）

(３)内容の選択・構成・量（内容項目の扱い，いじめの扱い，・生き方への関連付け）

(４)表現・表記

教科書検討内容

東京書籍

(１)道徳の学びに関して，「話し合いの手引き」（進行の仕方）「道徳の時間はこんな時間

に」（授業の流れ），「振り返ってみよう」（評価規準）を示している。それぞれ，イラス

ト等を用いて状況が具体的に伝わるように示されている。

(２)教材の終わりにある「考えてみよう」欄の発問により，問題解決的な学習を支援す

る発問を設定している。「アクション」というページを設け，教材に関連した体験的な

学習の手引を示している。議論のために活用できるボードを巻末付録に付けている。

(３)様々な内容項目を学ぶ教材が適切に選択・配列されている。地域や学校行事に関連

した教材が比較的多く選択されている。分量も適当である。いじめを扱う教材により構

成された「いじめ問題対応ユニット」を設けている。キャリア教育に関する教材や人物

コラムなど、生き方について考える教材も適切に選択配列されている。

(４) 写真，イラスト，漫画，ＳＮＳ画面，新聞記事，生徒作文など，多様な表現により

学習できるよう配慮されている。教材と内容項目との対応は目次で示されている。

学校図書

(１) 道徳の学びに関して，「教材に出会ったとき」「考え議論するために」「振り返る」

という３つの流れを示し，進め方や姿勢については留意点として表記している。

(２)教材の終わりの「学びに向かうために」欄の発問により，問題解決的な学習を支援

する発問を設定している。


した教材も選択されている。分量も適当である。いじめを扱う教材には，事例について

考えるものと，日常のあり方を考えるものが選択されている。該当単元には，「いじめ

の防止」マークを施されている。キャリア教育に関する教材や人物コラムなど、生き方

について考える教材も適切に選択配列されている。

(４) 写真，イラスト，漫画，ＳＮＳ画面など，多様な表現により学習できるよう配慮さ

れている。教材と内容項目との対応は目次で示されている。

教育出版

(１)道徳の学びに関して，「自分に引きつけて」「色々な視点で」「友達と考えを出し合っ

て」「考えたことを生かして」という留意する点を４つ示し，教材の事例に沿って説明

している。

(２) 教材の終わりにある「学びの道しるべ」において問題を整理し，「やってみよう」

の体験的な学習の中で解決に向かう心理を振り返らせる単元が設定されている。



考えるものと，心の育成を図るものが選択されている。それらの単元は，頭で抜粋して

紹介している。キャリア教育に関する教材や人物コラムなど、生き方について考える教

材も適切に選択配列されている。



光村図書

(１) 道徳の学びに関して，「他者との対話」「自分との対話」に焦点化して示している。

また，主体的に学べる構成として，5 つの要素（学びのテーマ，考える観点，見方を変

えて，つなげよう，私の気づき）とその構成を示している。

(２) 「学びのテーマ」欄に「考える観点」「見方を変えて」「つなげよう」という多面的

な見方を保障する展開が示されている。


した教材も選択されている。分量も適当である。いじめを扱う教材は，事例について考

える教材と客観的に考えるコラムから構成され，それらを教科書の前半に位置づけてい

る。キャリア教育に関する教材や人物コラムなど、生き方について考える教材も適切に

選択配列されている。



調査の観点

(１)教科の基礎・基本の定着（「特別の教科道徳」の学び）

(２)主体的な学習（問題解決的な学習・体験的な学習）

(３)内容の選択・構成・量（内容項目の扱い，いじめの扱い，・生き方への関連付け）

(４)表現・表記

教科書検討内容

日本文教出版

(１) 道徳の学びに関して，「気づく」「考え，議論する，深める」「見つめる，生かす」

の３つを学び方として順次性とともに示している。また，「学びをより深めるための手

立て」（発表・体験・交流・振り返り）も示している。

(２) 問題解決的な学習の単元を目次において明示し，「学習の進め方」として「１問題

をつかもう」「２自分で考えよう」「３問題について考え，議論しよう」という学習の展

開を示している。「自分にプラスワン」という発問では，生き方に引きつけて考えさせ

る発問が示されている。


した教材も選択されている。分量も適当である。いじめを扱う教材は，導入ページを設

定し，いじめの問題解決や考え方を広げる教材などを設定している。キャリア教育に関

する教材や人物コラムなど、生き方について考える教材も適切に選択配列されている。



学研

(１) 道徳の学びに関して，「教材と出会う」「教材をもとに考える」「話し合い，磨き合

う」「生き方についての考えを深める」の４つで示している。

(２) 「深めよう」のページで「考えを整理しよう」「話し合おう」「振り返ろう」「踏み

出そう」という学習の展開を示している。


した教材も選択されている。分量も適当である。いじめを扱う教材は，導入のページを

設定し，いじめの問題解決や考え方を広げる教材などを設定している。キャリア教育に

関する教材や人物コラムなど、生き方について考える教材も適切に選択配列されてい

る。



廣済堂あかつき

(１) 道徳の学びに関して，「さまざまな答え」「良さや問題点を見つけ考える」「ともに

考え話し合う」「自分を見つめ考える」「書くことで考えを深める」の５つで示してい

る。

(２)教材の終わりに「考える・話し合う」コーナーを設けている。学年ごとに「生き方

から学ぶ」「生き方を見つめる」「生き方を創造する」というテーマを持たせて発問を設

定している。


した教材も選択されている。分量も適当である。いじめを扱う教材は，事例について考

える教材と客観的に考えるコラムから構成されている。キャリア教育に関する教材や人

物コラムなど、生き方について考える教材も適切に選択配列されている。



日本教科書

(１) 道徳の学びに関して，「興味・関心を持つ」「教材内容の理解・問題意識を持つ」「み

んなで考え話し合う」「自分を見つめる」「自分の考えを広げ，深め，発展させる」とし

て５つを示し，順次性も明記している。

(２)教材の終わりに「考え，話し合ってみようそして深めよう」というページを設定

している。



考えるものと，心の育成を図るものが選択されている。キャリア教育に関する教材や人

物コラムなど、生き方について考える教材も適切に選択配列されている。



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