医学研究科 - keio university · 2015-11-19 · 慶應義塾大学大学院...

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  • 慶應義塾大学大学院医学研究科案内2016 B案2、3ページ

    医学研究科委員長 河上  裕 遺伝子・細胞科学研究を中心とした生命科学・基礎医学とそれに

    基盤をおいた先端医療、さらにはMRI、PETなど医療関連機器開発

    の飛躍的発展と呼応し、医学研究や医療技術が急速に進展する

    一方、我が国では医療制度の危機が叫ばれ、医師初期研修の必修化

    等、大学の医学部や病院を取り囲む状況は、現在加速度的に変化

    しています。今こそ私達医学研究科は、様々な医学分野の専門家を

    育成し、時代の要請に応えるべく、学際性と国際性を高め、世界

    最高水準の医学研究を推進する人材の育成を行っていきたいと思いま

    す。

     本医学研究科を取り巻く環境も変化しており、慶應医学の祖である

    北里精神、すなわち「基礎医学と臨床医学の連携を緊密にし、学内は

    融合して一家族の如く」の信条に立脚した、基礎・臨床一体型の研

    究体制が益々軌道にのって盛んになり、臨床系の大学院生も信濃町

    キャンパス総合医科学研究センター等の優れた研究施設を十分に活用

    し、基礎教室と臨床教室の共同研究の成果が発表される機会が増え

    てきました。また、平成24年度以降、国立がん研究センター、静岡県

    立静岡がんセンター、国立病院機構東京医療センター、神奈川県立こ

    ども医療センター、理化学研究所国際医療研究センター、榊原記念

    病院との連携大学院も本格的にスタートし、臨床の各診療科の枠をこえ、

    基礎・臨床の英知を結集させた質の高い医学専門家を育成しようと

    いう機運も高まっています。さらに、外国と比較して臨床研究が弱い

    とされる我が国において、New England Journal of Medicineに掲載

    されるような優れた臨床研究をデザインし、推進できる人材を養成する

    ことも急務です。

     このような時代の流れの中、医学研究科博士課程は平成21年4月

    より、基礎・臨床を融合してひとつの学問体系として発展させた「医学

    研究系専攻」と、がんプロを代表する臨床研究のプロ育成を目指した

    「医療科学系専攻」の2専攻体制に新しく生まれ変わりました。平成6(1

    994)年に開設された修士課程では、医学部以外の出身者にも門戸を

    広げています。そして、優秀な人材を世界中から集めるためにも平成2

    8年度博士課程入学者から学納金値下げを断行することにしました。

     医学研究科は、たゆまぬ努力により、世界トップレベルの研究業績を

    もつファカルティーメンバーの下で発展を遂げております。

     近年、国際的な一流誌に掲載された論文で学位を取得する大学院

    生も増えています。海外一流大学の大学院と大学院生レベルでの相互

    の人材交流を活発化し、大学院講義の英語化など、大学院生にとっ

    ても、教員にとっても、世界を股にかけた武者修行が出来る、まさに世

    界最高峰の医学系大学院の教育・研究体制の構築を進めています。

    未来の医学の先導者達よ、いざ集まらん!02

    研究科委員長挨拶

    The Graduate School of Keio University

    Index

    研究科委員長の挨拶 02

    04

    05

    06

    07

    08

    17

    18奨学金案内

    院生の声

    教員紹介

    がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン

    英語による最先端のセミナー医学研究科における国際交流

    ディプロマ・ポリシーカリキュラム・ポリシーアドミッション・ポリシー

    研究設備指導方針と育成する人材像

    03

    医学研究科ホームページhttp://www.med.keio.ac.jp/graduate/index.html

    19

    キャンパス案内

    学位授与数(修士・博士)

    慶應義塾大学大学院

    医学研究科2016

    未来の医学を切り開く世界トップレベルの人材育成を目指して

  • 慶應義塾大学大学院医学研究科案内2016 B案2、3ページ

    医学研究科委員長 河上  裕 遺伝子・細胞科学研究を中心とした生命科学・基礎医学とそれに

    基盤をおいた先端医療、さらにはMRI、PETなど医療関連機器開発

    の飛躍的発展と呼応し、医学研究や医療技術が急速に進展する

    一方、我が国では医療制度の危機が叫ばれ、医師初期研修の必修化

    等、大学の医学部や病院を取り囲む状況は、現在加速度的に変化

    しています。今こそ私達医学研究科は、様々な医学分野の専門家を

    育成し、時代の要請に応えるべく、学際性と国際性を高め、世界

    最高水準の医学研究を推進する人材の育成を行っていきたいと思いま

    す。

     本医学研究科を取り巻く環境も変化しており、慶應医学の祖である

    北里精神、すなわち「基礎医学と臨床医学の連携を緊密にし、学内は

    融合して一家族の如く」の信条に立脚した、基礎・臨床一体型の研

    究体制が益々軌道にのって盛んになり、臨床系の大学院生も信濃町

    キャンパス総合医科学研究センター等の優れた研究施設を十分に活用

    し、基礎教室と臨床教室の共同研究の成果が発表される機会が増え

    てきました。また、平成24年度以降、国立がん研究センター、静岡県

    立静岡がんセンター、国立病院機構東京医療センター、神奈川県立こ

    ども医療センター、理化学研究所国際医療研究センター、榊原記念

    病院との連携大学院も本格的にスタートし、臨床の各診療科の枠をこえ、

    基礎・臨床の英知を結集させた質の高い医学専門家を育成しようと

    いう機運も高まっています。さらに、外国と比較して臨床研究が弱い

    とされる我が国において、New England Journal of Medicineに掲載

    されるような優れた臨床研究をデザインし、推進できる人材を養成する

    ことも急務です。

     このような時代の流れの中、医学研究科博士課程は平成21年4月

    より、基礎・臨床を融合してひとつの学問体系として発展させた「医学

    研究系専攻」と、がんプロを代表する臨床研究のプロ育成を目指した

    「医療科学系専攻」の2専攻体制に新しく生まれ変わりました。平成6(1

    994)年に開設された修士課程では、医学部以外の出身者にも門戸を

    広げています。そして、優秀な人材を世界中から集めるためにも平成2

    8年度博士課程入学者から学納金値下げを断行することにしました。

     医学研究科は、たゆまぬ努力により、世界トップレベルの研究業績を

    もつファカルティーメンバーの下で発展を遂げております。

     近年、国際的な一流誌に掲載された論文で学位を取得する大学院

    生も増えています。海外一流大学の大学院と大学院生レベルでの相互

    の人材交流を活発化し、大学院講義の英語化など、大学院生にとっ

    ても、教員にとっても、世界を股にかけた武者修行が出来る、まさに世

    界最高峰の医学系大学院の教育・研究体制の構築を進めています。

    未来の医学の先導者達よ、いざ集まらん!02

    研究科委員長挨拶

    The Graduate School of Keio University

    Index

    研究科委員長の挨拶 02

    04

    05

    06

    07

    08

    17

    18奨学金案内

    院生の声

    教員紹介

    がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン

    英語による最先端のセミナー医学研究科における国際交流

    ディプロマ・ポリシーカリキュラム・ポリシーアドミッション・ポリシー

    研究設備指導方針と育成する人材像

    03

    医学研究科ホームページhttp://www.med.keio.ac.jp/graduate/index.html

    19

    キャンパス案内

    学位授与数(修士・博士)

    慶應義塾大学大学院

    医学研究科2016

    未来の医学を切り開く世界トップレベルの人材育成を目指して

  • 医学研究科入学定員 修士課程(2年制)20名     博士課程(4年制)80名

    アドミッション・ポリシー入学者受入れ方針

     本学医学研究科では高度な知識と研究能力を備えた研究者の養成を目指して、国籍を問わず、次のような方を幅広く歓迎します。●�世界トップレベルの医学研究者あるいは、医療科学研究者を目指す意欲を有する方。●医学・生命科学の英文論文を読みこなし、理解・批判できる方。●医学・生命科学に関する十分な基礎知識を有する方。

    カリキュラム・ポリシー教育課程編成・実施の方針

    修士課程 医学研究科修士課程では、医学部以外の出身者にも門戸を開き、医学・医療に関する多才な分野における高度の専門家および研究者の育成を目指しています。1年次は講義形式で行われる基礎科目を履修し、修士論文の作成過程で研究の実際を学習します。多様な進路に対応し、学生各人が自分の日指す専門職種と最も関連の深い医学・医療分野の現状と今後の展望を把握できるように、カリキュラムが編成されています。博士課程(医学研究系専攻) 大学院主科目講義をすべて英語で実施するなど、実践的かつ実学的なカリキュラムを編成し、「実践的技術習得コース」、国内外の研究者による「慶應医学会例会」などを積極的に聴講することで、国際的かつ実践的な研究遂行能力と研究創案能力の育成を行っています。また、国内の提携先である国立がん研究センターや静岡県立静岡がんセンター、国立病院機構東京医療センター、神奈川県立こども医療センター、理化学研究所、国際医療研究センター、榊原記念病院等で学位取得のための研究を行うことも可能です。博士課程(医療科学系専攻) がんプロフェッショナル養成プログラムあるいは臨床研究プロ養成プログラムという2種類の教育プログラムを設け、各々のプログラムにおいて講義やレポートを中心とした特殊カリキュラムに従った教育を行っています。

    ディプロマ・ポリシー学位授与の方針

    修士課程 修士課程では、学位申請論文を提出し、審査を受けます。2年次の秋には、進捗状況の確認と、研究の方向性について指導教員以外のエキスパートにアドバイスを受けるために、報告会での発表を行っています。博士課程(医学研究系専攻、医療科学系専攻) 博士課程では、3年次における履修内容審査を経て、最終的には筆頭著者としての原著論文(英文が望ましい)あるいは、いくつかの論文をまとめた学位申請論文を提出し、学内の者に公開された審査を受けます。優れた研究業績を挙げた者については課程3年次での学位申請が可能です。

    04

  • 指導方針と育成する人材像 研究設備-修士課程(2年制)-医学・医療に関連した多彩な分野で活躍できる専門家・研究者の育成を目指して 医学研究科修士課程では、1)医学・医療関連領域における専門家あるいは研究者として、課程修了後は自らの学習により成長できる基礎知識と能力を身につけること、2)医学・医療関連分野における現状と今後の展望を把握できるようになること、3)病気の人々、その家族、さらに医療スタッフと可能な限り接し、医療に関する諸問題を実体験することに重きを置いています。 自然科学領域や人文・社会科学領域で学んできた人々を対象として、医学研究・教育と医療実践の場である本学大学院医学研究科・大学病院における教育と研鎮により、医学・医療に深い造詣を有する高度の職業人の養成とともに博士課程への進学を目指す学生を育成しています。-博士課程(4年制)-幅広い研究分野において、独創性と自立心にあふれる研究者の育成を目指して 医学部および6年生の歯学部、獣医学部、薬学部の卒業生、あるいは修士課程修了者を対象として、基礎医学と臨床医学の関連分野において独創性の高い基礎研究や疾患の病態メカニズムの解明や難病の治療法の開発に繋がる研究を遂行できる研究者(医学研究系専攻)や、先端医療に結びつく優れた臨床研究を遂行し、そのプロトコールデザインが出来る、診療科横断的ながんをはじめとした臨床の専門家を目指す人材(医療科学系専攻)育成を目指しています。 学外の研究機関や企業が一体となった融合研究が推進されており、大学院生と学内研究者、企業研修者間の自由な交流により、質の高い研究成果をあげ、特許取得も含めた知的資産の創出にも積極的に取り組める環境が整っております。

    充実した研究設備・施設の利用が可能である 優れた医学研究の遂行には、学生個人の努力のみでは不十分であり、充実した研究設備や施設の利用が必須です。本学の医学部および大学院医学研究科は、日本有数の充実した研究設備と共同利用施設を有しており、具体的には、北里記念医学図書館、RI実験センター、動物実験センター、共同利用研究室などが挙げられます。北里記念医学図書館は11376誌の電子ジャーナルを始め豊富な蔵書量を誇り、またわが国初のバイオバブルクリーンルーム方式を採用した動物実験センターには微生物クリーニング(SPF化)したマウスやラット室が設置されています。さらに、共同利用研究室には、DNAシーケンサー、次世代シーケンサー、核酸増幅装置、質量分析装置、マイクロアレイ解析装置、組織学的解析装置、セルソーターなどの先端機器を装備しています。大学院医学研究科の修士課程および博士課程の学生は、これらの研究設備・施設をフルに利用できる研究環境が提供されています。

    入学1年生 4月入学

    2年生 4月1月

    進級

    修士論文発表会

    ■修士課程に2年以上在籍(最長4年まで)■選択必修科目26単位以上、選択科目4単位以上、合わせて30単位以上の授業科目を修得■修士論文の審査および最終審査の合格

    ■修士課程に2年以上在籍(最長4年まで)■選択必修科目26単位以上、選択科目4単位以上、合わせて30単位以上の授業科目を修得■修士論文の審査および最終審査の合格

    11

    修士論文の提出

    2月

    修士論文審査委員会

    3月

    修了

    修士課程

    修 

    入学1年生 4月入学

    3年生 ~ 4年生5月履修内容審査

    博士論文の提出

    博士論文受理

    ■博士課程に4年以上在籍(最長8年まで)■医学研究科設置の授業科目中、主科目20単位以上、副科目10単位以上、 合わせて30単位以上(医療科学系においては、主科目21単位以上、副科目10単位以上、合わせて 31単位以上)の授業科目を修得および履修内容審査の終了、且つ博士論文の審査および最終審査に合格※早期修了制度により、在籍3年での修了が可能。

    ■博士課程に4年以上在籍(最長8年まで)■医学研究科設置の授業科目中、主科目20単位以上、副科目10単位以上、 合わせて30単位以上(医療科学系においては、主科目21単位以上、副科目10単位以上、合わせて 31単位以上)の授業科目を修得および履修内容審査の終了、且つ博士論文の審査および最終審査に合格※早期修了制度により、在籍3年での修了が可能。

    12

    博士論文審査

    博士論文審査合格

    3月

    修了(課程博士学位取得)

    博士課程

    修 

    了※

    学位取得のプロセス

    修了要件

    修了要件

    05

  • Joint Summer School (Peking-Karolinska-Kings-Keio) 医学研究科博士課程では、平成24年度より、北京大学医学部、カロリンスカ医科大学と、平成26年にはキングス・カレッジ・ロンドンも加わり、合同サマースクールを開講しています。本サマースクールは、参加校のいずれかを会場に、1週間のレクチャーコース(集中授業)とその後に続く2~3週間のラボワーク(希望する教室にて研究に参加)を実施し、参加者はプログラムに全日程参加することで所属校の単位を取得できる単位互換プログラムです。大学院生が国外留学や国際的な研究に目を向けるきっかけのひとつとなっており、将来的にはダブルディグリープログラムへの発展を目指しています。平成26年度は、北京大学医学部がホスト校となり、慶應義塾大学から教員3名及び大学院生3名が参加しました。レクチャーコースでは、各参加校の教員11名が特別講演を行いました。来年度はキングス・カレッジ・ロンドンがホストを務める予定です。

    Academy of Cancer Experts:ACEプログラム 2008年から、米国最大のがんセンターであるテキサス大学MDアンダーソンがんセンターとの共同プロジェクトとして、がん研究・治療チームのリーダーを養成するプログラム(Academy�of�Cancer�Experts:�ACEプログラム)を立ち上げ、MDアンダーソンがんセンターの教育スタッフによる英語での研修コースを実施*1

    しています。将来の我が国のがん研究を担うべき人材の育成を行うことが本プログラムの目的です。これまで研修を受けた62名の受講者*2は医師、看護師、薬剤師を含み、現在も定期的なワークショップとフォーラムによってフォローを行っています。本プログラムでは、医療科学系をはじめ医学研究系専攻の博士課程大学院生が積極的に参加し、がん研究・治療チームのリーダーとなるための研修を現在も行っています。

    *1 年に1回程度開催。*2 受講にあたっては選考があります。

     博士課程では、大学院研究科委員による大学院特別講義が毎週行われています。修士課程学生も履修可能な本講義は、全て英語で実施され、日本人学生、留学生の区別を設けず、国際的かつ実学的な学びの場となっています。 また、慶應医学会例会や総合医科学研究センターセミナーでは、研究分野の第一線で活躍する国内外の研究者から最先端の研究ト

    海外大学との取り組み

    英語による最先端のセミナー

    医学研究科における国際交流

    ピックスを聞くことができます。基本的にはセミナーや討論は英語で行われ、外国人研究者との協力体制の確立や、国際的な研究の連携がごく自然に推進されており、海外学会への参加や国外留学などを通じて、国際舞台で活躍できる研究者の育成にも力を注いでいます。

    06

  •  厚生労働省科学研究費研究班推定によれば、2015年には日本人の2人に1人ががんで死亡することとなり、がんはかつての結核のように国民病となりつつあります。このような背景を基に平成18年にがん対策基本法が国会で成立し、その決定を受けて、将来のがん医療を担う医療人の養成推進を図ることを目的として「がんプロフェッショナル養成プラン」(通称“がんプロ”)が文部科学省より提案されました。慶應義塾大学は、北里大学、聖マリアンナ医科大学、東海大学、山梨大学、首都大学東京、聖路加看護大学、信州大学、東京歯科大学とともに、平成19年度から5年間、がんプロフェッショナル養成プラン「南関東圏における先端的がん専門家の育成―患者中心のチーム医療を牽引する人材養成の拠点づくり―」を推進し、平成20年度より大学院医学研究科にがん治療専門医療人養成のための枠を特別に設置しました。更に、私達は独自のアイデアとして、がん医療に限定せず、臨床分野における質の高い医療の提供と疾患の根治を目指した本格的な臨床試験を計画・実施できる人材の育成、また、医師以外の医療関連人材の育成をこの大学院のコースに組み込み(臨床

    研究プロ育成プログラム)、平成21年度より正式に「医療科学系」(定員8名)として新たに立ち上げました。本プログラムには平成26年度までに31名の入学者があり、現在がんの最先端医療を担うリーダーになるため日々精進を積んでいます。 平成24年4月からは第2期がんプロ(正式名:がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン)が、慶應義塾大学が中心となり「高度がん医療開発を先導する専門家の養成」としてスタートすることが決定しました。これまでの9大学に加えて国際医療福祉大学が参加し、「基礎研究とトランスレーショナル研究(TR)の推進」と「がん患者のQOLを向上するための人材育成」を新たなスローガンとして、10大学15研究科が、相補的かつ相乗的に教育を展開することで、高度で質の高いがん医療を担う人材を育成することを今期がんプロの目標としています。そのため修士課程では平成24年度よりがん専門のリハビリ療法士を養成するコースを、博士課程では、平成25年度より従来のコースに加えて・研究者TRの専門家を育成するコースを開設しました。

    “がんプロ”とは

     修士課程で平成24年度から開講したがん専門リハビリ療法士・研究者養成コースでは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の資格を持つ方を対象とし、従来の必修科目に加えて、「リハビリテーション医学」「がんのリハビリテーション学」を学びます。そして、がん患者特有に生じる各種機能障害を予防、治療するためのリハビリを行える専門療法士を養成し、がんチーム医療の中でリハビリを実践する臨床能力とともに研究能力も身につけ、がんリハビリテーション分野における指導的役割を担うことの出来る人材を育成することを目的としています。 博士課程において本プログラムを選択した大学院生は、初年度にがん医療の基盤的知識及び幅広いがん治療に関する講義を受講するとともに、2~3年次には複数の診療科やがんプロ連携施設をローテートし、多様ながんに対する化学療法、分子標的療法、放射線療法、低侵襲外科、緩和医療・リハビリなどを実地で経験することになります。「がんトランスレーショナルリサーチ臨床研究コース」の大学院生は、基礎と臨床を橋渡しするTR研究の手法を学びます。

    4年次にはがん患者の治療計画をリーダーとして立案遂行する訓練を受け、専門的知識と技術を磨くとともに種々学会等の癌治療関連の専門医の受験資格を得ることを目標とします。またこの間、包括的腫瘍医療研修をはじめとする多くの短期インテンシブコース(慶應大学がんプロは、大学院での人材育成のみならず、既にがん医療の最前線で仕事をしておられる医療人の皆さんを対象に各種の短期インテンシブコースを開講しています)にも積極的に参加し、がん診療のトランスレーショナル研究に関して常に最新の情報を取得するとともに、チーム医療についての実践的能力を身につける事を目指します。さらに、1年次から指導教授の指導のもとで臨床研究のテーマを選び実施し、英文論文を作成することにより学位取得を目指します。 将来、彼らの活躍によって、がん対策基本法の目指す「がん治療の均てん化」、つまり日本中どこでも、いつでも均質ながん治療を受けることが可能となります。がんプロ大学院を修了した者は、がん医療のリーダーとして、最先端のがんチーム医療を世界中で展開することが期待されます。

    がんプロ大学院教育課程の概要

    慶應義塾大学院医学研究科医療科学系がんプロフェッショナル養成プログラムには、入学者の背景の違いに対応して各種コースが設定されています。

    今後、がん医療に必要な職種の変化に柔軟に対応し、コースの追加や変更を行っていきたいと考えています。

    慶應がんプロの各種コース

    http://www.oncology.keio.ac.jp/course/index.html

    慶應義塾大学医学部先端医科学研究所    (細胞情報研究部門) 教授先端医科学研究所� 所長

    河上 裕

    がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン

    ① がんリハビリ療法士・研究者養成コース

    修士課程

    ① 内科系臨床腫瘍医養成コース② 外科系臨床腫瘍医養成コース③ 放射線治療専門医養成コース④ 緩和医療専門医養成コース⑤ リハビリ専門医養成コース⑥ 臨床医学物理研修研究コース⑦ がんトランスレーショナルリサーチ臨床研究コース

    博士課程

    07

    英語による最先端のセミナー/国際交流/がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン

  • 論文審査資格所 属 専門領域 研究内容

    修士 博士

    工藤  純Jun Kudoh

    教授 ☆ ☆ 共同利用研究室(ゲノム医学)ゲノム医学、遺伝子医学

    ゲノム解析法の開発と、それを駆使した様々な単一遺伝子疾患や多因子疾患の遺伝的要因の解明、さらに発症機構の分子レベルでの解明を目指している。

    松尾 光一Koichi Matsuo

    教授 ☆ ☆ 共同利用研究室(解剖学) 骨の細胞組織学骨の形態形成とバイオミネラリゼーション・恒常性維持のメカニズムを、細胞間相互作用によって解明することを目指している。

    平形 道人Michito Hirakata

    教授 医学教育統轄センター

    リウマチ学・臨床免疫学:「自己抗体の臨床免疫学的意義に関する研究」

    リウマチ性疾患・膠原病などの自己免疫疾患の主徴である「自己抗体」の産生機序、臨床的意義、病態形成機序を追究している。また、自己免疫疾患の臨床特徴、病態解析に関する臨床研究も行っている。

    門川 俊明Toshiaki Monkawa

    教授 医学教育統轄センター医学教育学、腎臓内科学

    医学教育においては、ICTを用いた医学教育手法の開発、多職種連携教育の推進など。腎臓内科学においては、水・電解質・酸塩基平衡異常の解明、尿細管の分化、再生機構の基礎的研究。

    洪   実Minoru Ko

    教授 ☆ ☆ システム医学教室

    哺乳類初期胚と幹細胞、実験と計算機によるシステム医科学

    網羅的実験手法と計算機を駆使して、遺伝子発現ネットワークの構造と動態を解明する。細胞組織の再生、若返り方法を研究し、長寿健康を促進する医療への応用を目指す。システム手法の医学医療への応用を推進する。

    相磯 貞和Sadakazu Aiso

    教授 ☆ ☆ 解剖学教室 組織、細胞の形態形成機構

    組織、細胞の形態が細胞の分化によって形成される過程について、形態学的に追究するとともに、細胞膜から核に至る情報伝達あるいは転写調節の機構を分子、遺伝子レベルで解析している。

    仲嶋 一範Kazunori Nakajima

    教授 ☆ ☆ 解剖学教室 中枢神経系の形作りのメカニズム

    中枢神経系、特にさまざまな高次脳機能を担う大脳皮質の細胞が、どこでどのように誕生し、その後どのような制御を受けてあるべき場所へと移動して、最終的に見事な機能を担うネットワークを形成していくのかを、分子・細胞レベルで明らかにする。

    今西 宣晶Nobuaki Imanishi

    准教授 解剖学教室X線学的手法による人体の3次元的血管解剖の解明

    全身動脈あるいは静脈造影を施した標本を用い、身体各器官の細動静脈、小動静脈レベルでの3次元的血管解剖の解明をX線学的に行っている。この血管解剖の解明により外科的手技への臨床応用を目指している。

    岡野 栄之Hideyuki Okano

    教授 ☆ ☆ 生理学教室 中枢神経系の発生と再生

    神経幹細胞・iPS細胞技術を駆使し、中枢神経系の再生医学研究と精神・神経疾患の病態解明を行う。また、遺伝子改変霊長類技術を開発し、精神・神経疾患モデルの作出、高次脳機能と脳の進化のメカニズムの解明を目指す。

    柚﨑 通介Michisuke Yuzaki

    教授 ☆ ☆ 生理学教室記憶・学習の基礎としてのシナプス形成・可塑性

    発達期に特定の神経細胞の間にシナプスが形成されるとともに、シナプスの形態と機能は、環境と神経活動に応じて生涯にわたって変化し、記憶・学習機構の基盤となる。これらの過程の解明を目指して電気生理学・分子生物学・行動生物学を統合的に用いる。

    幸田 和久Kazuhisa Kohda

    准教授 生理学教室シナプス形成及び可塑性の分子メカニズムと精神疾患

    精神疾患の病態の場として、シナプスが近年注目されている。シナプス形成とその可塑性の分子メカニズムの解明とモデル動物の行動解析から、精神疾患のエンドフェノタイプの発現機構とその責任部位の同定を目指している。

    島崎 琢也Takuya Shimazaki

    准教授 生理学教室 神経幹細胞の生物学中枢神経系の組織構築の基となる神経幹細胞の自己複製および分化能の空間的・時間的制御の機構を分子レベルで解明することを目指している。

    神山  淳Jun Kohyama

    准教授 生理学教室 神経系細胞の分化形質獲得制御機構

    中枢神経系に存在する細胞群の分化形質の維持機構・獲得機構のメカニズムをエピジェネティックな遺伝子発現制御機構という観点から明らかにし、細胞系譜を自在に制御する手法の開発を目指している。

    安井 正人Masato Yasui

    教授 ☆ ☆ 薬理学教室

    水分子の生物学(Water Biology): 水分子ナノ動態と生体膜のダイナミズム

    水チャネル、アクアポリンの構造・機能相関を生化学的アプローチと分子動力学シミュレーションの両面から解析する。さらに、アクアポリンの制御機構、高次機能を研究し、創薬の基盤を築く。

    医学部・医学研究科

    08

  • 論文審査資格所 属 専門領域 研究内容

    修士 博士

    相馬 義郎Yoshiro Sohma

    准教授 薬理学教室チャネル・トランスポータの分子薬理学

    生理的に重要な働きをしているABCトランスポータ・スーパーファミリーに共通したATP依存性駆動エンジンの動作機構を解明することを通じて、ABCトランスポータの系統的な活性制御技術の開発を目指している。

    末松  誠Makoto Suematsu

    客員教授 ☆ ☆ 医化学教室

    病態生化学(Gas Biology):ガスによる生体制御の生物学、微小循環学、代謝システム生物学

    ガス分子による新しい代謝制御の分子機構を追究する一方、メタボロームや質量顕微鏡を活用した代謝システム生物学を推進している。

    梶村 眞弓Mayumi Kajimura

    准教授 医化学教室 脳血流と代謝のカップリング

    脳血流は局所の神経活動・代謝と連関しており、この現象はneurovascular�coupling�(NVC)と呼ばれています。低分子代謝物の時空間的な偏在情報(「いつ、どこで、どれくらい」)を評価することにより、脳代謝調節の根幹をなすNVCの分子実体の解明を目指しています。

    塩見 春彦Haruhiko Siomi

    教授 ☆ ☆ 分子生物学教室 RNA生物学RNAi関連分子経路の解析を通して、これら分子経路によるゲノムの品質管理機構と幹細胞形成・維持機構への関与を理解する。また、その異常による疾患発症機構の理解とその治療戦略への応用を目指している。

    齋藤 都暁Kuniaki Saito

    准教授 分子生物学教室 エピジェネティクス、生化学

    生化学的手法を駆使し、転移因子制御における小分子RNA群の役割とエピジェネティックな分子基盤を明らかにする。更に、転移因子制御の破綻に起因する疾患の原因と機序を解明し、新しい治療標的分子の探索を行う。

    大前 和幸Kazuyuki Omae

    教授 ☆ ☆ 衛生学公衆衛生学教室

    有害化学物質の健康影響に関する疫学・中毒学

    有害化学物質による健康影響を、最適な研究手法(疫学研究、齧歯類・小型魚類を用いた動物実験等)を駆使して明らかにし(リスクアセスメント)、得られた結果を社会に適用すること(リスクマネージメント)。

    武林  亨Toru Takebayashi

    教授 ☆ ☆ 衛生学公衆衛生学教室

    予 防 医 学・疫 学 、環 境・産 業 保 健 、地域保健

    地域コホートにより、エイジングによる機能変化やメタボローム解析技術を用いた生活習慣病予防に関する疫学研究を行うとともに、その成果をコミュニティで活用する一次予防の実践活動を行っている。環境保健、産業保健分野では、疫学研究、実践研究、リスク評価研究を行うとともに、基準設定や標準化を通じて、社会的な予防活動に従事している。

    岡村 智教Tomonori Okamura

    教授 衛生学公衆衛生学教室

    公衆衛生学、生活習慣病の疫学、栄養疫学、地域医療学、国際共同研究

    大規模コホート共同研究や国際比較研究を通じて、生活習慣病の発症を予測するためのバイオマーカーの探索、適切な予防につながる食生活等の生活習慣の解明を目指している。健康教育や市民啓発を通じた地域介入研究、政策疫学研究(健康日本21、データヘルス)、臨床系の診療ガイドラインへの疫学知見のエビデンス構築なども実施している。

    坂元 亨宇Michiie Sakamoto

    教授 ☆ ☆ 病理学教室

    がんの多段階発がん過程と浸潤・転移の分子機構ならびに分子診断

    がんの初期像、多彩な組織型、浸潤転移様式などの分子的背景を、組織を用いたゲノミクス・プロテオミクス研究と、ヒトがんモデル・細胞系での研究を統合して解析し、分子診断・分子標的治療への応用を目指している。

    金井 弥栄Yae Kanai

    教授 ☆ ☆ 病理学教室

    腫瘍病理学・疾患エピジェネティクス研究・多層オミックス統合解析

    諸臓器がん・病理形態学的に認識される前がん病変・発がんの素地となる代謝性疾患・炎症性疾患等における、エピゲノム解析ならびに多層オミックス統合解析に基づき、疾患発生の分子機構を解明して発がんリスク診断等を可能にし、ゲノム医療・予防先制医療の基盤を構築することを目指している。

    大喜多 肇Hajime Okita

    准教授 病理学教室 病理学、分子病理学がん、特に、小児腫瘍や肉腫の分子遺伝学的異常を解析し、腫瘍の発生・進展機構を明らかとし、分子診断・治療法の開発を目指している。

    小安 重夫Shigeo Koyasu

    客員教授 ☆ ☆

    微生物学・免疫学教室

    免疫学、細胞生物学

    分子細胞生物学的手法とマウスモデルを駆使し、自然免疫系と獲得免疫系の制御機構の解明を目指している。現在は特に自然リンパ球の機能に着目している。

    吉村 昭彦Akihiko Yoshimura

    教授 ☆ ☆ 微生物学・免疫学教室

    分子免疫学サイトカインと炎症を中心とした疾患の病態解明

    1.�CIS/SOCSファミリーとサイトカインによる免疫調節機構の解明 2.�炎症を中心に各種疾患におけるサイトカインとそのシグナルの意義の解明 3.Spred/Sproutyファミリーの機能解析 4.T細胞リプログラミング。

    本田 賢也Kenya Honda

    教授 ☆ ☆ 微生物学・免疫学教室免疫学、微生物学、腸内細菌学

    腸内細菌が宿主にどのような影響を与えているかを明らかにし、疾患治療に応用することを目指す。また病原体に対する宿主応答機構解明にも取り組んでいる。

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    教員紹介

    (2014年4月1日現在)※研究指導が可能な教員か否かは別途入試要項でご確認ください。

    教員紹介

  • 論文審査資格所 属 専門領域 研究内容

    修士 博士

    藤田 眞幸Masaki Q. Fujita

    教授 ☆ ☆ 法医学教室突然死の研究、法医学的客観的診断基準の確立

    ポックリ病を代表とする若年者の突然死につき、遺伝子解析や日米での疫学的比較研究を行い、その原因、素因を究明することを目指している。また、多くの鑑定業務を通して、客観的な診断基準の確立を進めている。

    飯野 守男Morio Iino

    准教授 法医学教室

    法医病理学,死後画像診断,オートプシー・イメージング(Ai)

    画像所見と解剖・病理学的所見を対比しながら,死後画像診断(Ai)の有用性を研究し,死因究明に役立てる。大規模災害時のAiの役割についても研究し,Aiの普及を目指す。

    宮田 裕章Hiroaki Miyata

    教授 ☆ ☆ 医療政策・管理学教室

    医療政策・管理学、医療の質、疫学、政策評価、社会科学方法論

    i.臨床現場が主体となる医療の質の改善、ii.診断治療法・医療技術の継続的な革新、iii.ステークホルダーの連携による持続可能な最善の提供体制、などを実現するための臨床研究、医療政策研究を行う。

    下田 耕治Kouji Shimoda

    准教授 動物実験センター

    実験動物学、実験動物の福祉、マウスの発生工学

    動物利用のひとつの形態である実験に利用される動物の福祉について考察し、適正な動物実験の実施を点検・評価、検証する。トランスジェニック技術を用いて各種モデルマウスを作製し、ヒト疾患を含む生物医学的現象を研究する。

    河上  裕Yutaka Kawakami

    教授 ☆ ☆ 先端医科学研究所細胞情報研究部門

    免疫疾患(がん・自己免疫疾患など)の病態解明と制御法開発

    がん・自己免疫疾患・移植・感染症などの免疫関連疾患の免疫病態の解明と、免疫制御のための免疫療法・遺伝子治療の開発、がん微小環境の病態解明(癌幹細胞・上皮間葉転換・癌間質等)と分子標的治療の開発。

    佐谷 秀行Hideyuki Saya

    教授 ☆ ☆ 先端医科学研究所遺伝子制御研究部門悪性腫瘍形成の分子機構

    1)癌幹細胞の性状解析と治療戦略開発 2)癌細胞浸潤・転移・再発の分子機構解析 3)癌組織の不均一性と癌細胞の可塑性の解析

    佐藤 裕史Yuji Sato

    教授 クリニカルリサーチセンター

    臨床研究方法論製薬医学臨床薬物動態学精神医学

    臨床研究の指導・援助を行い、治験の活性化・国際化,医薬品・医療機器開発におけるregulatory�scienceにも係って産官学の連携を推進している。精神医学では思春期精神医学、精神病理学、精神療法、薬物動態学が関心分野である。

    岩田  敏Satoshi Iwata

    教授 ☆ ☆ 感染症学

    細菌感染症小児感染症抗菌薬病院感染対策予防接種腸内細菌叢

    呼吸器感染症、尿路感染症、中枢神経系感染症、菌血症、医療器具関連感染症、耐性菌感染症等の各種感染症の疫学的解析及び抗感染症薬の臨床薬理学的解析、ワクチンの普及を通じて、感染症の診断・治療・予防の適正化を目指している。

    鈴木 則宏Norihiro Suzuki

    教授 ☆ ☆ 内科学教室神経内科

    脳血管障害・認知症・神経変性疾患・頭痛の病態解明と治療の開発

    1)急性期脳血管障害および片頭痛の病態生理の解明と新たな治療法の開発、2)脳血管の神経支配に関する基礎的研究、3)片頭痛および群発頭痛の発症機序への神経伝達物質・受容体からのアプローチ、4)神経変性疾患のiPS細胞の樹立と臨床応用、5)重症筋無力症の自己抗体化からの原因究明、6)多発性硬化症の脱髄と軸索障害の機序解明。以上、多くの神経内科疾患の原因解明、治療法の確立を目指して研究を推進している。

    竹内  勤Tsutomu Takeuchi

    教授 ☆ ☆ 内科学教室リウマチ内科

    自己免疫病の分子機序の解析とその制御、それを標的とする治療法の開発

    自己免疫疾患(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、など)の病態形成に関わる分子異常を解析し、その異常分子標的に対する制御法の開発とそれを臨床応用するためのトランスレーショナル研究の展開。最新の分子標的治療薬によるテーラーメイド治療法の構築。

    伊藤  裕Hiroshi Itoh

    教授 ☆ ☆ 内科学教室腎臓内分泌代謝科

    生活習慣病、メタボリックシンドロームとその腎血管合併症に関するトランスレーショナルリサーチ

    高血圧症、糖尿病、肥満など生活習慣病とその重積であるメタボリックシンドロームおよび腎血管合併症の分子機構を内分泌代謝学的に明らかにし、未病医学、抗加齢医学、再生医学の観点より新規医療法開発に応用するトランスレーショナルリサーチを推進している。

    岡本 真一郎Shinichiro Okamoto

    教授 ☆ ☆ 内科学教室血液内科

    造血器腫瘍の病態解明と、造血幹細胞移植および分子標的療法を応用した造血器悪性腫瘍の新規治療の開発

    分子標的療法を用いた前処置の抗腫瘍効果の選択的増強、同種移植後の免疫反応の選択的制御、臍帯血移植後の同種免疫反応に付随する抗腫瘍効果の機序、移植後のQOL、骨髄腫、MDSに対する新規分子標的療法についての臨床研究に加えて、骨髄系・リンパ系腫瘍の発症機序の解明に取り組んでいる。

    福田 恵一Keiichi Fukuda

    教授 ☆ ☆ 内科学教室循環器内科

    心筋細胞の再生による難治性心不全の治療法開発

    iPS細胞等を用いた心筋細胞再生と、これをもちいた種々の心疾患の病態解明、治療法の開発、再生医療の研究を進めている。心不全と交感神経機能の相関関係、心臓弁膜症の発症機転、肺高血圧症の治療法開発等の多方面の研究を展開している。

    別役 智子Tomoko Betsuyaku

    教授 ☆ ☆ 内科学教室呼吸器内科

    呼吸器疾患の病態解明と新規治療に関する基礎・臨床研究

    慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、気管支喘息などの炎症性肺疾患や肺癌の病態解明および発症機序に関する分子生物学的研究と、病勢を反映するマーカー探索、新規の診断法・治療法の確立をめざす臨床研究を行う。

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  • 論文審査資格所 属 専門領域 研究内容

    修士 博士

    金井 隆典Takanori Kanai

    教授 ☆ ☆ 内科学教室消化器内科

    消化器病領域の免疫疾患の基礎・臨床研究

    炎症性腸疾患、肝臓・膵臓免疫疾患の病態の解明と創薬を主眼とした臨床開発。免疫学、遺伝学、栄養学の融合を目指した予防医療の開発。

    高橋 愼一Shinichi Takahashi

    准教授 内科学教室神経内科

    脳循環代謝制御ユニットの解明と脳卒中および神経免疫・変性疾患の包括的治療

    脳を構成する細胞集団のうち特にアストログリアに注目し、その機能解析を行っている。この機能異常に起因する疾患(astrogliopathy)の病態解明と再生医療への応用を目指す。

    中島 秀明Hideaki Nakajima

    准教授 内科学教室血液内科

    造血システムと白血病発症の分子制御機構

    造血幹細胞の未分化性維持機構から血球分化の分子メカニズムを統合的に明らかにし、その異常である白血病などの造血器腫瘍の発症機構解明を目指している。さらにこれを元にした造血器腫瘍の新たな分子標的治療薬開発を行っている。

    佐野 元昭Motoaki Sano

    准教授 内科学教室循環器内科

    心血管疾患の病態解明とトランスレーショナルリサーチ

    心血管疾患の発症のメカニズムを、分子生物学的・遺伝学的手法を駆使して解析し、新規治療法の開発につなげるトランスレーショナルリサーチを推進している。

    高月 誠司Seiji Takatsuki

    准教授 内科学教室循環器内科

    不整脈、臨床電気生理学、カテーテルアブレーション、植え込み型デバイス治療

    不整脈の病態解明や診断、治療法の開発、特に心房細動に対するカテーテルアブレーション法の開発やレーザーを使ったカテーテルアブレーション�治療法の開発や心嚢内視鏡の開発を行っている

    副島 研造Kenzo Soejima

    准教授 内科学教室呼吸器内科

    肺癌における分子標的治療薬耐性化機構の解明ならびに新規治療法の開発

    種々の分子標的治療薬長期曝露肺癌細胞株および臨床検体におけるゲノミクス、エピゲノミクス、プロテオミクス解析による耐性化機構の解明、耐性化機構克服のための新たな治療戦略の開発を目指している。

    鈴木 秀和Hidekazu Suzuki

    准教授 内科学教室消化器内科

    消化器内科学、上部消化管学、臨床分子腫瘍学、消化器薬理・栄養学

    消化管の良悪性疾患及び機能性消化管障害の病態解明と新規診断・治療法の開発、Helicobacter�pylori感染症の病態・診断・治療・薬剤耐性の研究、消化管疾患の薬物療法・栄養療法に関する臨床研究。

    山岡 邦宏Kunihiro Yamaoka

    准教授 内科学教室リウマチ内科

    膠原病・リウマチ性疾患の病態解明・新規治療法を目指した臨床・基礎研究

    サイトカインや分子を標的とした治療による免疫機構の変化を検証し、自己免疫疾患の制御と根治を目指した新たな治療体系の構築。特に自己免疫疾患における自然免疫の関与を明らかにし、免疫寛容の誘導を目指した治療を目指している。

    北川 雄光Yuko Kitagawa

    教授 ☆ ☆ 外科学教室一般・消化器外科

    消化器外科学、外科腫瘍学、内視鏡外科、固形癌集学的治療、外科感染症、外科侵襲と生体反応、Sentinel node navigation surgery

    癌リンパ節転移機構の解明とその制御をSentinel�node理論に立脚したアプローチで研究。癌微小転移や末梢血中癌細胞の検出法を応用した、消化器癌集学的治療の個別化の実現。高度外科侵襲や外科系感染症に伴う生体反応に関する研究。

    黒田 達夫Tatsuo Kuroda

    教授 ☆ ☆ 外科学教室小児外科小児がんの細胞動態、胎児外科

    小児がんの分子生物学的手法による微小転移検索ならびに細胞動態解析を臨床研究とあわせて総合的に分析している。胎児呼吸器疾患の病理学的検討から胎児外科症例の適応を分析している。

    𠮷𠮷田 一𠮷Kazunari Yoshida

    教授 ☆ ☆ 外科学教室脳神経外科

    脳腫瘍外科的治療、悪性脳腫瘍の集学的治療、頭蓋底外科、脳腫瘍の組織学的生物学的解析

    脳腫瘍、頭蓋底疾患の臨床像の解析と外科解剖に基づいた手術法の開発。悪性脳腫瘍(特に胚細胞性腫瘍)の完治を目指した診断学、集学的治療の開発。組織化学的、生物学的手法による脳腫瘍の悪性度の解析。

    淺村 尚生Hisao Asamura

    教授 ☆ ☆ 外科学教室呼吸器外科

    呼吸器外科学、胸部腫瘍学、癌の病期分類、がん登録と 診 療 科 デ ー タベース、低侵襲胸部外科手術

    肺癌、胸腺腫、胸膜中皮腫など胸部悪性腫瘍の集学的治療、外科治療を含む癌の臨床試験の方法論の構築、悪性腫瘍の病期分類法の改訂(UICC)、低侵襲の肺癌悪性腫瘍の治療法の開発、肺癌登録の方法論の構築と結果の解析

    志水 秀行Hideyuki Shimizu

    教授 ☆ ☆ 外科学教室心臓血管外科

    心臓血管外科学、大動脈ステトグラフト治療、低侵襲心臓血管外科手術、臓器保護法、人工臓器

    心臓・大血管領域の疾患に対する高難度手術・低侵襲治療の実践を基盤とした術式開発、臓器保護法に関する研究。大動脈瘤・大動脈解離の病態解明と新たな診断法・治療法の開発。

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    教員紹介

    (2014年4月1日現在)※研究指導が可能な教員か否かは別途入試要項でご確認ください。

  • 論文審査資格所 属 専門領域 研究内容

    修士 博士

    大平 貴之Takayuki Ohira

    准教授 外科学教室脳神経外科

    脳腫瘍外科、機能的脳神経外科、低侵襲的治療法、神経生理学

    聴神経腫瘍などの脳腫瘍への低侵襲的治療法の開発(神経内視鏡手術、コンピュータ誘導ナビゲイション手術、定位的放射線手術)。パーキンソン病などの不随意運動や頑通への脳深部刺激療法の開発。f-MRI、MEG、NIRS、磁気刺激を用いた高次神経機能診断法の開発。

    戸田 正博Masahiro Toda

    准教授 外科学教室脳神経外科

    脳腫瘍、間脳下垂体腫瘍、内視鏡頭蓋底外科、免疫療法

    間脳下垂体腫瘍、頭蓋底腫瘍に対する低侵襲治療法の開発(経鼻内視鏡手術など)。悪性脳腫瘍に対する新規治療法の開発(免疫療法など)

    饗庭  了Ryo Aeba

    准教授 外科学教室心臓血管外科小児・先天性心疾患の外科治療

    自己組織や再生医療を利用した先天性心疾患の外科治療法を開発している。

    工藤 樹彦Mikihiko Kudo

    准教授 外科学教室心臓血管外科

    後天性心疾患の外科治療低侵襲心臓外科手術

    低侵襲心臓外科手術法の開発。僧帽弁・大動脈弁形成術。高齢者の弁膜症治療法や経カテーテル弁膜症治療法の開発などを行っている。

    長谷川 博俊Hirotoshi Hasegawa

    准教授 外科学教室一般・消化器外科

    外科腫瘍学(大腸癌),炎症性腸疾患,低侵襲手術,外科研究方法論

    消化器癌に対する癌個別化治療法の開発,大腸癌,炎症性腸疾患に対する低侵襲手術の開発と普及・教育,外科研究方法論の研究

    竹内 裕也Hiroya Takeuchi

    准教授 外科学教室一般・消化器外科

    消化器外科学(食道,胃)、外科腫瘍学、内視鏡外科、固形癌集学的治療、外科感染症、外科侵襲と生体反応、センチネルリンパ節理論を用いた個別化縮小手術

    癌リンパ節転移機構の制御とセンチネルリンパ節理論を用いた消化器癌個別化縮小治療法の開発。癌微小転移や末梢血中癌細胞の検出法の開発。高度外科侵襲や外科系感染症に伴う生体反応に関する研究。

    星野  健Ken Hoshino

    准教授 外科学教室小児外科

    小児先天性疾患外科手術、臓器移植(肝臓、小腸)手術、小児肝臓外科手術、小児腹腔鏡手術

    臓器移植後慢性拒絶反応のメカニズムの解明、PK―PDに基づいた至適免疫抑制療法の開発、低侵襲手術(ロボット手術)の開発

    大塚  崇Takashi Ohtsuka

    准教授 外科学教室呼吸器外科

    呼吸器外科学、胸部腫瘍学、低侵襲胸部外科手術、気胸・嚢胞性肺疾患の手術、胸壁の手術

    胸部悪性腫瘍の外科治療、癌細胞増殖・浸潤・転移の研究、肺移植後拒絶反応の研究、肺切除後の気管支血流の研究、低侵襲の肺癌悪性腫瘍の治療法の開発

    森﨑  浩Hiroshi Morisaki

    教授 ☆ ☆ 麻酔学教室

    敗血症心機能・腸管壁防御機構と保護手段・揮発性麻酔薬と微小循環障害・硬膜外麻酔と免疫機構

    侵襲から生体を防御する医学を推進し、現在は敗血症心保護法の開発、腸管壁防御機構と保護手段の開発、麻酔深度ならびに硬膜外麻酔による生体免疫機構等の研究に従事している。

    松本 守雄Morio Matsumoto

    教授 整形外科学教室 脊椎外科、低侵襲脊椎手術、側弯症

    脊椎手術に必要な人工素材の開発、側弯症の疾患感受性遺伝子同定、側弯症に対する新しい手術法や評価法の開発、脊椎疾患に対する多施設共同研究、脊椎の加齢変化に関するMRIを用いた研究、脊椎手術の侵襲性の評価に関する研究などを行っている。

    中村 雅也Masaya Nakamura

    教授 整形外科学教室

    脊椎脊髄外科、脊髄疾患の外科的治療、神経科学(脊髄再生、栄養因子neuroimaging)

    臨床では脊髄腫瘍の病態解明を、基礎では脊髄の再生医療を目指して、1)iPS細胞を用いた移植治療、2)肝細胞増殖因子、3)軸索伸展阻害因子の抑制剤、4)MRIによる新たな評価法等の開発に取り組んでいる。

    貴志 和生Kazuo Kishi

    教授 ☆ ☆ 形成外科学教室 皮膚付属器を含めた皮膚の再生

    マウス胎仔の皮膚創傷後の再生現象を基に、皮膚付属器を含めた完全な皮膚の再生を成獣由来の細胞を用いて再現する方法の開発を進めている。また、その細胞生物学的、分子生物学的メカニズムの解析を行っている。

    高橋 孝雄Takao Takahashi

    教授 ☆ ☆ 小児科学教室

    発達神経生物学、細胞周期、神経幹細胞、大脳皮質発生

    小児神経疾患の多くは高次脳機能の発達障害と密接に関連している。大脳皮質の正常発生・異常発生における神経前駆細胞の分裂増殖・分化誘導に関する研究を通じて、小児神経疾患の原因究明、治療法確立を目指す。

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  • 論文審査資格所 属 専門領域 研究内容

    修士 博士

    長谷川 奉延Tomonobu Hasegawa

    教授 ☆ ☆ 小児科学教室成長および性分化の分子遺伝学的機序

    ヒトの成長および性分化(あるいは成長障害および性分化異常症)の分子遺伝学的機序をヒトの疾患と体質、マウスモデルを用いて解析し、同時に成長障害および性分化異常症に対する新しい治療法を開発する。

    山岸 敬幸Hiroyuki Yamagishi

    准教授 小児科学教室 小児循環器学、臨床心臓発生学

    先天性心疾患は、生命に直結する最も頻度の高い先天異常である。先天性心疾患の予防および再生医療を実現するために、心臓大血管の発生学、分子生物学、分子遺伝学的手法により、先天性心疾患の成因と分子機構を解明する。

    青木 大輔Daisuke Aoki

    教授 ☆ ☆ 産婦人科学教室

    婦人科腫瘍学、婦人科病理学、分子細胞遺伝学 、遺伝性腫瘍、婦人科がんの妊孕性温存治療、がん検診

    婦人科腫瘍学を基盤として、がん細胞に特徴的に発現する抗原による癌の特性診断、分子細胞遺伝学的な知見やエピゲネティクスの解析に基づくがんの新たな予防・治療戦略の開発や遺伝性婦人科癌の遺伝子診断に取り組んでいる。�

    田中  守Mamoru Tanaka

    教授 ☆ ☆ 産婦人科学教室周産期医学、生殖医学、臨床遺伝学、発生学

    哺乳類の個体の発生に関する分子生物学、胎児診断・胎児治療までの胎児医学、さらに間葉系幹細胞を用いた周産期疾患の治療の研究開発を行っている。

    末岡  浩Kou Sueoka

    准教授 産婦人科学教室

    生殖医学、配偶子・初期胚形成の分子生物学、着床前遺伝子診断

    生殖医学の総合的研究を企画し、生殖細胞障害の分子生物学的解明、着床前遺伝子診断の総合的研究、性分化および不妊に関する遺伝子分析、ミトコンドリア�DNAの遺伝および生殖能の関与に関する研究をテーマにしている。

    丸山 哲夫Tetsuo Maruyama

    准教授 産婦人科学教室

    生殖医学・生殖内分泌学・幹細胞学・再生医学・臨床遺伝学

    幹細胞および分子内分泌・分子遺伝学的見地からの生殖・周産期関連疾患の病態メカニズムの解明と生殖機能の再建・再構築を目指した新しい生殖再生医療の開発

    進  伸幸Nobuyuki Susumu

    准教授 産婦人科学教室

    婦人科腫瘍学、婦人科病理学、分子細胞遺伝学、婦人科がんの妊孕性温存療法(特に子宮体がん)、がん検診

    婦人科腫瘍学、病理学、分子細胞遺伝学の技術により、婦人科腫瘍に対して新たな診断・治療法の開発、治療効果予測、などを経て、特に妊孕性温存の観点から新たな治療戦略を目指している。

    坪田 一男Kazuo Tsubota

    教授 ☆ ☆ 眼科学教室

    再生医学、角膜移植、ドライアイ、屈折矯正手術、近視、老眼、抗加齢医学、ヘルスサイエンス、フードサイエンス

    角膜再生、シェーグレン症候群やVDT関連ドライアイのメカニズム解明と治療法の開発。近年では抗加齢医学を導入した加齢黄斑変性、白内障、老視、近視、緑内障など加齢性疾患への取り組みを行い、ヘルスサイエンス、フードサイエンスへも視野を広げている。

    根岸 一乃Kazuno Negishi

    准教授 眼科学教室 眼球光学系の病態解明・視機能解析

    ヒトの眼の光学機能、および光学機能に網膜神経伝達系の機能を加えた視機能の解明。��PCシミュレーション、光学実験、臨床データから、眼球光学系の病態解明、ヒトが生活する上での理想光学系の構築を目指す。

    榛村 重人Shigeto Shimmura

    准教授 眼科学教室 角膜移植、角膜再生医療

    1)角膜の幹細胞生物学、角膜組織を組織工学的手法を用いて再生する技術とその応用に必要な術式を開発。2)重症眼表面疾患の発症機序と幹細胞が果たす役割の解明。

    天谷 雅行Masayuki Amagai

    教授 ☆ ☆ 皮膚科学教室自己免疫、アレルギー、皮膚バリア、皮膚免疫

    免疫臓器としての皮膚組織を見ることにより、見えてくるより普遍的な免疫現象を明らかにし、臓器を超えた自己免疫疾患の病態を解明する。アレルギー疾患発症機序を皮膚バリア傷害の観点から分子レベルで明らかにし,アレルギー疾患の予防、制御法を開発する。�重症薬疹の病態を解明する。�

    海老原 全Tamotsu Ebihara

    准教授 皮膚科学教室

    アトピー性皮膚炎の病態解明と治療法の確立、接触皮膚炎に関する臨床的研究

    アトピー性皮膚炎において、皮膚バリア機能障害などの基礎的な研究より得られた情報を基礎に臨床情報を分析し、病態の解明を試み、治療法の確立、患者教育法の確立をめざしている。接触皮膚炎においてはアレルゲンの傾向をおっている。

    大家 基嗣Mototsugu Oya

    教授 ☆ ☆ 泌尿器科学教室

    泌尿器がんの発生・進展のメカニズムの解明と新規治療法の開発

    前がん病変から癌の成立、転移巣への進展までのメカニズムの統合的理解を目指し、サイトカインの産生や血管新生などの細胞生物学的特徴に焦点を当て、新規治療法の開拓を行う。

    宮嶋  哲Akira Miyajima

    准教授 泌尿器科学教室 泌尿器腫瘍学、腎臓学、低侵襲治療

    血管新生を標的とした新規がん治療の確立、腎線維化に着目した腎萎縮プロセスの病態解明、低侵襲手術の手術成績へ影響を与える要因についての検討。

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    教員紹介

    (2014年4月1日現在)※研究指導が可能な教員か否かは別途入試要項でご確認ください。

  • 論文審査資格所 属 専門領域 研究内容

    修士 博士

    小川  郁Kaoru Ogawa

    教授 ☆ ☆ 耳鼻咽喉科学教室

    内耳感覚細胞の保護および再生機構、耳鳴の中枢抑制機構の解明

    難治性である慢性感音難聴および耳鳴に対する新しい治療法の確立を目的として、1)内耳感覚細胞(聴覚・平衡覚)の再生、および2)音響外傷等の各種障害からの細胞保護機構に関する研究を行っている。

    國弘 幸伸Takanobu Kunihiro

    准教授 耳鼻咽喉科学教室

    めまい平衡、顔面神経麻痺、鼻副鼻腔疾患

    めまい疾患のなかでは、いわゆる「所見のないめまい」や「外傷後めまい」患者の診察と研究に取り組んでいる。また、最近は、歯科インプラント治療前の副鼻腔疾患やインプラント治療による合併症の治療を積極的に行っている。

    三村  將Masaru Mimura

    教授 ☆ ☆ 精神・神経科学教室神経心理学および老年精神医学

    脳損傷による高次脳機能障害と認知症を対象として、病態解明や治療・リハビリテーション技法の開発を行っている。また、うつ病を中心とする種々の精神神経疾患の認知障害について神経機能画像を用いて解析している。

    村松 太郎Taro Muramatsu

    准教授 精神・神経科学教室神経心理学、司法精神医学

    脳機能障害及びその社会との接点を、高次脳機能障害、脳画像、刑事事件の精神鑑定の実践を通して追究している。

    茂松 直之Naoyuki Shigematsu

    教授 ☆ ☆ 放射線科学教室 放射線治療科

    放射線腫瘍学、放射線生物学臨床研究では各種癌治療における定位放射線治療・強度変調放射線治療・画像誘導放射線治療および組織内・腔内照射の適応拡大。放射線抗癌剤併用治療の有用性の検討。基礎研究では、放射線照射による染色体・遺伝子変異の定量、および放射線治療効果を予測するための分子生物学的検討を行っている。

    陣崎 雅弘Masahiro Jinzaki

    教授 ☆ ☆ 放射線科学教室 画像診断学

    臨床では、循環器・泌尿器領域を中心にその時代の最適な画像診断アルゴリズムを構築することに取り組んでいる。基礎では、新たな機器開発を行いながら人体の更なる可視化を目指し、従来の脈管系、消化管系、尿路系の検討に続いて、末梢神経系、リンパ系、微小循環系の可視化研究を行っている。

    村上 康二Koji Murakami

    教授 放射線科学教室 腫瘍核医学、ポジトロン核医学

    PETを種々の悪性腫瘍や心機能・脳機能解析におけるイメージングに臨床応用して有用性を検討すると共に、新規放射性医薬品の開発、あるいは画像撮影機器の開発・画像解析法などを中心に研究している。

    谷本 伸弘Akihiro Tanimoto

    准教授 放射線科学教室 放射線診断科

    MRIを用いた腹部・泌尿器画像診断、組織特異性造影剤の研究開発MRIを用いた悪性腫瘍の早期診断、とくに肝、膵、前立腺のミリ単位の微小癌を体外から無侵襲に診断する体系の確立をめざしている。また種々の組織特異性造影剤を用いたin�vivo組織診断技術を研究している。

    大橋 俊夫Toshio Ohashi

    准教授 放射線科学教室 放射線腫瘍学強度変調放射線治療、定位的放射線治療をはじめとする高精度放射線治療の新規手法の開発を行っている。小線源治療と外部照射の併用療法の適応拡大の検討と線量融合最適化に関する研究をしている。

    中川 種昭Taneaki Nakagawa

    教授 ☆ ☆ 歯科・口腔外科学教室 歯周病学

    1)歯周病原細菌に関する研究2)間葉系幹細胞、iPS細胞を用いた口腔組織再生に関する研究3)歯周病原細菌に対する抗菌薬の感受性と臨床的有効性の解析4)音波歯ブラシの清掃性に関する臨床研究

    河奈 裕正Hiromasa Kawana

    准教授 歯科・口腔外科学教室口腔外科学, 口腔顎顔面インプラント学

    人工材料と細胞増殖因子による顎骨再生技術の開発,�テレナビゲーション技術によるハプティック歯科・口腔外科ドリルの開発,�顎骨骨肉腫に対する分子標的療法の開発,�顎骨代謝制御機構の分子生物学的解明,�hiPS細胞による損傷下歯槽神経の再生

    里宇 明元Meigen Liu

    教授 ☆ ☆ リ ハ ビ リ テ ーション医学教室

    リハビリテーション医 学 、神 経 科 学 、運動生理学

    1)中枢神経可塑性誘導のためのリハビリテーション手技の開発、2)brain�machine�interfaceの開発と臨床応用、3)障害の評価と予後予測、4)障害者の運動負荷に関する研究、5)がんのリハビリテーションに関する研究を推進している。

    辻  哲也Tetsuya Tsuji

    准教授

    リ ハ ビ リ テ ーション医学教室腫瘍センターリハビリテーション部門

    腫 瘍リハビリテーション医 学 、脈 管学、臨床神経生理学、運動生理学

    1)がんリハビリ研修プログラムの開発、2)がんの機能障害評価尺度の開発、3)がん悪液質に対する運動療法の効果、4)蛍光リンパ管造影を用いたリンパ浮腫の評価法の開発・運動療法の効果、5)三次元FGセンサ呼吸診断システム・摂食嚥下機能評価装置の開発と臨床応用

    林  松彦Matsuhiko Hayashi

    教授 血液浄化・透析センター

    水・電 解 質 代 謝 、腎臓の分化と再生、血管石灰化の成因解明

    腎臓での酸・塩基平衡、慢性腎臓病のCa・P代謝の分子レベルでの病態生理的調節機構を解析している。また、進行性腎障害の治療法開発を目標として、急性腎障害の再生機構解明と、腎機能障害の進行とともに見られる血管石灰化の成因解明の研究を進めている。

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  • 論文審査資格所 属 専門領域 研究内容

    修士 博士

    谷川原 祐介Yusuke Tanigawara

    教授 ☆ ☆ 臨床薬剤学教室 薬物動態学、臨床薬理学

    ヒトにおける薬効発現の個体差要因の解明と、個別化医療(オーダーメイド医療)をめざす至適投与の方法論に関する臨床薬理学研究を中心に、薬物体内動態、薬力学、ゲノム薬理学、モデリング&シミュレーション手法を研究する。

    村田  満Mitsuru Murata

    教授 ☆ ☆ 臨床検査医学教室

    遺伝子診断、臨床検査標準化、血栓性疾患の病態解明と予防、血小板の基礎研究

    ゲノム情報や遺伝子解析技術を駆使した新しい遺伝子診断法を診療の場に生かす為の研究、広く臨床検査の標準化と普及を行っている。血栓形成の機序を分子学的見地から解明し、先天的、後天的危険因子を同定することにより有効な予防と治療を確立する。また血小板造血の基礎研究と新たな血小板機能評価法の確立を目指している。

    堀  進悟Hori Shingo

    教授 ☆ ☆ 救急医学教室

    ① 救急医学モデル②心血管蘇生・ 水素吸入療法③入浴中急死④CPR in Schools

    ①�ER型救急医療の普及啓蒙活動、②心血管蘇生のシステム、EBM,および実験モデルによる病態研究(低体温、水素吸入、酸素ラジカル等)、③本邦特有の急死に関わる原因、病態、予防の臨床および実験研究、④学校内における蘇生教育の普及啓蒙活動

    並木  淳Jun Namiki

    准教授 救急医学教室頭部外傷、生体侵襲学、神経科学(脳機能再生)

    1)外傷性脳損傷に対する手術、積極的脳平温療法、バルビツレート療法等による頭蓋内圧制御と脳保護を指向した集学的神経集中治療。2)外傷、敗血症等の重度生体侵襲に対するPAMPs(病原体関連分子�パターン)やDAMPs(傷害関連分子パターン)による全身反応の解明。3)内在性神経幹細胞の活性化による神経再生の促進と脳機能再生。

    矢作 直久Naohisa Yahagi

    教授 ☆ ☆ 腫 瘍 セ ン タ ー(内科学)消化管腫瘍の低侵襲治療

    低侵襲治療の代表的なものである内視鏡治療および腹腔鏡治療に関する新たな手技の開発、治療機器の開発を行っている。さらに内視鏡および腹腔鏡の融合した新たな治療手技や、NOTESに関する機器開発を行っている。

    高石 官均Hiromasa Takaishi

    准教授 腫瘍センター 臨床腫瘍学、消化器病学分子病態の解明によるがんの新規治療・分子診断法の開発。臨床腫瘍学の教育と腫瘍内科医の育成。

    松本 秀男Hideo Matsumoto

    教授 ☆ ☆ スポーツ医学総合センター

    スポーツ医学、スポーツ科学、膝関節外科学、運動器の生体工学

    スポーツや日常生活動作の三次元動作解析を行い、運動器の外傷や障害の予防と治療、更にはスポーツパフォーマンス向上の研究を行っている。また、スポーツ復帰を目指した人工関節の開発研究も行っている。更に、健康スポーツ、スポーツ栄養、スポーツ心理など、スポーツ医学全般の研究を行っている。

    緒方 晴彦Haruhiko Ogata

    教授 ☆ ☆ 内視鏡センター

    炎症性腸疾患の病態解明・新規治療法開発、消化管疾患の内視鏡診断・治療

    Image�enhancingならびに超拡大機能を搭載した内視鏡機器を用いた消化管粘膜のin�vivo観察による炎症性腸疾患の病態解明と、付加価値機能や全消化管観察が可能な近未来型カプセル内視鏡の開発。

    半田  誠Makoto Handa

    教授 ☆ ☆ 輸血・細胞療法センター

    血小板血栓形成機構の解析、人工血小板やiPS細胞由来血小板の開発

    血小板血栓形成に係わる細胞接着因子やシグナル分子を、in��vitro測定系や分子欠損患者やマウスを用いて解析するとともに、血小板輸血を代替できる人工血小板をリボソームを使用して開発し、また、ヒトiPS細胞由来血小板の臨床応用の共同研究に参画している。

    岩男  泰 Yasushi Iwao

    教授 予 防 医 療 セ ンター

    消化器内視鏡診断炎症性腸疾患診療予防医学(検診)

    1)消化器の炎症性疾患および悪性腫瘍の内視鏡的診断法、2)慢性炎症に伴う発癌機序の解明および早期発見のための診断法・サーベイランス法、3)精度の高い消化管検診法などの確立を目指した研究を行っている。

    小崎 健次郎Kenjiro Kosaki

    教授 ☆ ☆臨床遺伝学センター(ゲノム医学)

    臨床遺伝学、先天異常学、小児科学

    ゲノム科学の進歩を診療に応用している(稀少疾患の診断・治療・遺伝カウンセリング)。稀少疾患の分子遺伝学的解析を通じて、病態の解明を目指している。特に未診断疾患Undiagnosed�diseasesの研究に注力している。

    増井  徹Tohru Masui

    教授 臨床遺伝学センター

    研究倫理学、科学技術政策、ヒト由来試料と情報の研究利用枠組についての研究

    人を対象とした科学研究、特に人体に由来する試料と情報の研究利用に関する倫理的、政策科学的、科学的検討を行っている。市民の健康を護り、円滑に研究を進めるための枠組みを検討し、研究者と被験者の両側の立場からの意見を踏まえ、科学研究としての説明責任を果たすための研究を行っている。

    長谷川 直樹Naoki Hasegawa

    教授 感 染 制 御 セ ンター

    臨床感染症学呼吸器感染症感染制御学

    気管支鏡下で採取した気道被覆液中の抗菌薬濃度を測定し、抗菌薬の肺への移行性を評価する。結核や非結核性抗酸菌症など抗酸菌感染症の疾患活動性を評価するバイオマーカーを探索する。HIV感染症におけるARTの有用性を評価する評価法の開発とその臨床的意義の検討する。

    久保田 義顕Yoshiaki Kubota

    准教授機能形態学研究室 (電子顕微鏡研究室)

    血管ネットワーク形成のメカニズムの解明

    最新のイメージング技術を駆使し、如何にして私たちの体にくまなく血管網が張り巡らされるか、そのダイナミクスの謎を解き明かす。そしてそれを基盤に、がんや虚血症疾患の全く新しい分子標的治療を確立する。

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    教員紹介

    (2014年4月1日現在)※研究指導が可能な教員か否かは別途入試要項でご確認ください。

  • 論文審査資格所 属 専門領域 研究内容

    修士 博士

    亀山 香織Kaori Kameyama

    准教授 病理診断部 内分泌腫瘍の病理診断

    内分泌臓器の病理診断基準はは未だ確立しておらず、臨床所見との乖離がみられることは稀ではない。、このうち特に甲状腺・副甲状腺腫瘍につき、その診断法の確立を目指している。

    渡辺 真純Masazumi Watanabe

    教授 医学部新病院棟開設準備室 病院運営・企画

    医学部創立100年の2017年度に新病院棟のオープンを目指し、大学病院としてのコンセプトに基づいた診療、教育、研究を実践するために、世界最先端新病院を建設すべく、病院機能分担から資金計画に亘る企画立案に取り組んでいる。

    藤島 清太郎Seitaro Fujishima

    准教授 総合診療教育センター

    呼吸器・総合診療救急・集中治療医学感染症診療

    ①ARDS・間質性肺炎などの炎症性肺疾患の病態研究と治療薬開発、②重症敗血症・劇症型感染症の病態研究と治療薬開発、③救急・総合診療用のPOC解析機器、診療支援システムの開発、④卒前・卒後医学教育用e-learning開発

    古野 泰二Taiji Furuno

    教授 ☆ 物理学教室表面界面の生物物理化学、バイオイメージング

    気液界面を利用してタンパク質の2次元配列を作成し、これを固体基板表面へ転写固定し、原子間力顕微鏡により生理条件下で構造評価を行う。現在、ストレプトアビジンを稠密に2次元配向固定し、プロテインチップへの応用を目指した研究を中心に行っている。

    井上 浩義Hiroyoshi Inoue

    教授 ☆ 化学教室 放射線学、創薬化学,天然物化学

    放射性同位元素の濃縮・除去の方法の研究を行っおり、信濃町地区の放射線管理責任者でもある。また、分子認識方法としてアプタマーおよび標識放射性同位元素を用いて、生活習慣病および加齢関連因子認識物質および検出方法を開発している。加えて、天然物由来機能性物質の探索・薬理研究および製造方法の開発を行っている。

    長井 孝紀Takatoshi Nagai

    教授 ☆ 生物学教室 感覚器の神経生物学

    味覚・嗅覚受容器における刺激情報伝達機構を形態・生理学の手法で研究。さらに、皮膚の上皮細胞を介したイオンと水の輸送を生理学、形態学、動物行動学の手法で研究している。

    奈良 雅俊Masatoshi Nara

    教授 ☆ 文学部 倫理学、医療倫理学

    臨床や医学研究の現場で提起される倫理的問題に倫理学の理論と方法を応用し分析している。現在は、生殖医療における倫理的問題、医学研究における不正行為、個人情報保護、利益相反を研究している。

    中村  洋Hiroshi Nakamura

    教授 ☆ 経営管理研究科

    産業組織論(ライフサイエンス産業、ヘルスケア産業)、経営戦略論

    ライフサイエンス産業において革新をもたらすための企業の経営戦略ならびに組織改革、革新的製品の創出と患者・財政負担の軽減を両立させる政策、ヘルスケア産業における院内・外の多職種連携のあり方についての考察

    姉川 知史Tomofumi Anegawa

    教授 ☆ 経営管理研究科 医療経済学,応用経済学

    経済学を応用して,医療,教育,エネルギーその他の産業の分析を行う。とりわけ医薬品産業の分析,研究開発・知的財産権の経済学,医療の地域格差分析など。また,日本のグランド・デザインを策定する研究

    ミントン, ティモシィTimothy Minton

    教授 英語学教室

    英語学英語教育学English for Specific Purposes

    日本人の英語習熟を妨げる文法上・意味論上の誤謬とその原因を実践的に探求。特に、医学論文執筆や研究発表における英語用法と医学英語教育に特有の問題点について、日本医学英語教育学会員の協力を得て研究中。

    小町谷 尚子Naoko Komachiya

    准教授 英語学教室 初期近代英文学英国初期近代文芸において、対立するように思われる二つの現象--癒しとしての笑いが重視された現象、および、メランコリー崇拝の現象--に通底する事柄や精神を、文芸および医学の双方の観点から分析している。

    南  就将Nariyuki Minami

    教授 数学教室数学(確率論とその数理物理学等への応用)

    ランダムなポテンシャル項を持つシュレーディンガー作用素および確率変数を成分とする行列を代表例とするランダム作用素について、そのスペクトルの統計的な性質を調べている。

    三井 隆久Takahisa Mitsui

    准教授 物理学教室柔らかい物質の表面もしくは内部の運動計測

    物質内部や表面は熱運動している。この測定により、熱揺らぎに対する知見が得られるだけでなく、非接触で湿潤や弾性を測定することができる。様々な物質で計測を行い、臨床診断への応用を探索している。

    鈴木  忠Atsushi C. Suzuki

    准教授 生物学教室比較動物学、緩歩動 物( クマ ムシ )の生物学

    強力な乾燥耐性を持つことで知られる陸上のクマムシの生活史や、海産クマムシの分類、卵形成様式の微細形態学など、緩歩動物をめぐるナチュラルヒストリーについて研究している。

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  • 修士学生

    自 分が成長できる環境」私は理学療法士として病院に勤務していましたが、がんのリハビリテーションを専門

    的に学びたいと思い修士課程に進学しました。

    里宇教授、辻准教授をはじめ、リハビリテー

    ション医学教室の先生方のご指導のもと、在籍

    中は、がん患者に対するリハビリテーション(運

    動療法)の効果検証をテーマに研究を遂行しま

    した。懇切なご指導をいただき、今後の臨床・

    研究につながる多くの事を学ぶ事ができました。

     また、大学院生活の中では、他教室や他診療

    科の先生方、専門分野の異なる同期、他研究科・

    他大学の院生などとも出会うことができ、多く

    のご指導や刺激を受けることができました。広

    い視点をもつよう意識ができるようになったの

    も、多くの方とコミュニケーションをとれる機

    会があったおかげだと感じています。大学院に

    は、専門分野はもちろんのこと、幅広い分野の

    情報交換ができ、自分を成長させてくれる環境

    があると思います。福島 卓矢(H26年度卒)

    医学研究科修士課程リハビリテーション医学教室

    留学生

    I obtained�my�master’s�degree�of�neuro-biology�at�Capital�Medical�University�in�China.�After�that,�I�worked�as�an�assis-tant�research�fellow�in�Tasly�Microcircula-tion�Research�Center�at�Peking�University�Health�Science�Center,�where�I�engaged�in�the�study�of�effect�of�Traditional�Chi-nese�Medicine�on�cerebral�microcircula-tion�disturbance�and�brain�injury�induced�by�cerebral�ischemia�reperfusion.�In�2012,�I�came�to�the�department�of�pharmacolo-gy�in�Keio�University�Graduate�School�of�Medicine�to�study�the�research�methods�and�technology�on�water�channels�namely�

    aquaporins�(AQPs),�especially�the�func-tion�of�AQP4�in�the�brain.�I�work�under�the�guidance�of�Professor�Masato�Yasui,�and�my�research�project�is�to�investigate�the�endocytosis�of�aquaporin-4�induced�by�AQP4�monoclonal�antibodies�which�mimic�a�specific�autoantibody�called�NMO-IgG�in�Neuromyelitis�optica�(NMO),�and�further�examine�pathogenesis�of�NMO.�I�will�al-ways�appreciate�the�professors’�instruc-tion�and�help�from�people�around�me.�I�am�really�thankful�to�be�at�Keio�University�that�provided�me�the�opportunities�for�learning�and�communicating.

    Huang Ping

    4th year graduate student, Department of Pharmacology

    院生の声 Student Voices

    博士学生

    食 道癌における予後予測因子の確立を目的とした研究を1年次に立�