医療看護⽀援ピクトグラムの活⽤事例 -患者プロファイルに注⽬...
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医療看護⽀援ピクトグラムの活⽤事例-患者プロファイルに注⽬して-
呉共済病院 情報管理課藤井 友広
背景 地上デジタル放送化によるテレビ⼊替え
テレビのみ更新かベットサイド端末導⼊か (検討事項) テレビカードと定額制導⼊の選択 患者サービス向上についての⽅向性 電⼦カルテシステムの活⽤⽅針 チーム医療推進のための情報共有 医療看護⽀援ピクトグラムの導⼊
医療看護⽀援ピクトグラム導⼊の⽬的
患者・患者家族と職員、職員同⼠が患者の安全、安⼼な⼊院⽣活のためにベッドサイドで情報を共有する。
患者の情報を共有し、必要な⽀援を提供する。
患者・患者家族とのコミュニケーションツールとして会話の多い病院を⽬指す。
医療看護⽀援ピクトグラムとは 医療看護⽀援ピクトグラムとは、2008年10⽉に医療⽣活⽀援を円滑にするコミュニケーションツールとして、「ベッドまわりのサインづくり研究会」によって開発、転倒・転落対象調査からの発展
標準化記号として⽇本デザイン協会から推奨
移動・姿勢・⾷事・排泄・飲み物・職員共有の6区分、24のピクトグラム
患者の安全・安⼼のため、情報の共有を図り、コミュニケーションツールとして活⽤
太⽥幸夫 作国際基準化機構(ISO)
医療看護⽀援ピクトグラム
排泄
ベッド上排泄 ポータブルトイレ
移動
歩行 杖 歩行器 車いす ベッド
姿勢
ヘッドアップ制限30度
ヘッドアップ制限45度
ヘッドアップ制限60度
医療看護⽀援ピクトグラム食事
飲食禁止 食事禁止(朝) 食事禁止(昼) 食事禁止(夜)
飲み物
飲み物制限 服用時水分可 飲み物計量中 飲み物可
職員共有
右上肢処置禁止 左上肢処置禁止 定時採血 尿管理 リハビリ中
ピクトグラム 第1画⾯
●病室●患者氏名●入院日●主治医・担当医●転倒・転落危険度●受け持ち看護師●注意喚起(3件表示)
情報更新して3時間以内はピンク
危険度の色分け表示 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
ピクトグラム表示は4つまで
共済 太郎
ピクトグラム 第2画⾯
注意喚起は7件まで
●画面のタッチで画面が変更する。●1分経過すると第1画面に変更となる。
手術日 2件
共済 太郎
きょうさい たろう
ワーキンググループでの検討 検討内容 ピクトグラムの表⽰内容 ピクトグラムの表⽰数 注意喚起の内容 アレルギー情報の表記 感染情報の表記 ⾝体障害情報の表記 ⽬が不⾃由、⽿が不⾃由、認知症等
電⼦カルテとの連動項⽬
電⼦カルテと連動した情報分類 項⽬
患者基本情報
患者ID患者⽒名⽣年⽉⽇⼊院病棟⼊院病室⼊院⽇⼿術⽇主治医担当医危険度
ピクトグラム
飲物計量中定時採⾎尿管理蓄尿管理
右上肢処置禁⽌左上肢処置禁⽌
注意喚起内容分類 項⽬
注意喚起
とろみ剤⾷事制限⾷前薬あり⾷間薬あり発⽣禁⽌
アルコール消毒禁⽌イソジン禁⽌
透析 ⽉⽔⾦ 午前透析 ⽉⽔⾦ 午後透析 ⽕⽊⼟ 午前透析 ⽕⽊⼟ 午後リハビリ 9:00リハビリ 9:30透析2回/週
実際の床頭台
12
ピクトグラム
ピクトグラム情報の確認
9.6
56.9
28.7
3.7 1.111.2
57.4
29.8
0.51.1
ピクトグラムを⾒ている状況 正しい情報の確認
よく⾒ている
必ず⾒ている
あまり⾒ていない
⾒ていない
回答無
⼤体している
必ずしている
時々している
していない回答無
(%)(%)
(看護師を対象としたアンケート)
ピクトグラムの効果
31
40.3
1.1
15.2
8.5
3.9
注意すべきことが分かる
情報がわかる
事故防⽌に役⽴つ
会話が増えた
⽀援の必要性が分かる
特に無
ピクトグラムの効果
(%)
(看護師を対象としたアンケート)
看護師にとって重要な情報(ピクトグラム及び注意喚起項⽬より)
151414
12111111
1099
877777
66
53
2
0 2 4 6 8 10 12 14 16
上肢処置禁⽌⾷前薬
⾷事制限危険度
透析曜日、時間帯
アルコール消毒禁⽌とろみ剤
イソジン禁⽌定時採決
リハビリ時間発⽣禁⽌
飲物排泄移動
リハビリ中姿勢
尿管理⾷事
すべて担当看護師
時刻
(⼈)
(透析病棟の看護師を対象としたアンケート)
患者にとって重要な情報とは(ピクトグラム及び注意喚起項⽬より)
1515
1411
87
644
333333
222
1111
0 2 4 6 8 10 12 14 16
透析曜日、時間
担当看護師名主治医・担当医
時刻⾷事制限⼊院⽇飲物
リハビリ時間⾷前薬⾷事
イソジン禁⽌アルコール消毒禁⽌
発⽣禁⽌とろみ剤危険度
定時採⾎上肢処置禁⽌
移動リハビリ中
尿管理排泄姿勢
(⼈)
(透析病棟の患者を対象としたアンケート)
17
12
10
8
5
4
2
1
1
0
0
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18
安⼼
気にならない
治療に必要なら表⽰すべき
安全
その他
他者に⾃分の状況を伝えやすい
他者と話すきっかけになる
医療者には必要
プライバシーの侵害
不快
表⽰しないで欲しい
(透析病棟の患者を対象としたアンケート)
医療看護⽀援ピクトグラムを⾒て、どのように思われましたか?
(⼈)
看護師アンケート
48
43
100
70
48
57
0
30
0 20 40 60 80 100ある ない 無回答 %
患者と、医療看護⽀援ピクトグラムについて話をしたり何か質問されたことがありますか?
家族や⾯会の⽅と、医療看護⽀援ピクトグラムについて話をしたり何か質問されたことがありますか?
医療看護⽀援ピクトグラムで患者情報を共有することが、医療事故防⽌につながると思いますか?
医療事故防⽌につながるような何か体験をされた事がありますか?
ある ない
ある ない
ある ない
ある
まとめ 約7割の看護師が事故防⽌に繋がる体験をしており、看護医療⽀援ピクトグラムは医療事故防⽌に有⽤であった。
患者プロファイルも重要な情報であり、表⽰項⽬の追加をする必要性がある。特に感染情報、アレルギー情報について検討する必要がある。