在宅特養という新しい考え方¸…和園が...在宅特養という新しい考え方...

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在宅特養という新しい考え方 社会福祉法人 清和園は、 20194月、介護サービスが必要な方に 介護保険サービスを分かりやすく表現する 為に「在宅特養」という造語を使用し、 地域包括ケアを表現した。

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Page 1: 在宅特養という新しい考え方¸…和園が...在宅特養という新しい考え方 社会福祉法人 清和園は、 2019年4月、介護サービスが必要な方に

在宅特養という新しい考え方社会福祉法人 清和園は、2019年4月、介護サービスが必要な方に介護保険サービスを分かりやすく表現する為に「在宅特養」という造語を使用し、地域包括ケアを表現した。

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在宅特養を始めた経緯

久世ホーム訪問看護ステーションを開設

地域のニーズに対し一つ一つ向き合い、事業を展開。平成28年より定期巡回随時対応型訪問介護看護サービスを提供していく中で、訪問看護の必要性をより強く感じ、令和元年5月より訪問介護を開始いたしました。

この時点で特養からの在宅復帰が可能ではないかと再認識

その結果

久世ホームの場合

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在宅生活の限界点を超える

地域のニーズを叶えていくことに専念した結果

地域包括ケアを考えるにあたり、「在宅の限界点」というキーワードが用いられているが、

在宅の限界点がないことに気づかされた。

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清和園が目指す今後の在宅特養を「在宅特養の計算式」として表現利用者が在宅で過ごすメリットは自由度だけでなく、「1週間(その方の日常)の中で、出会う、関わる人の数」に着目。

例)「在宅特養の計算式」特養入所の場合 在宅の場合

在宅特養の計算式

施設スタッフ 利用する事業所のスタッフ、家族、親族、ご近所等々

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ご入所中の利用者及び家族への在宅復帰の積極的な提案

入所中の方の在宅復帰の

可能性をあらゆる角度から検証。

現実的な復帰プランをご家族へ提案、

実現に向けての話し合いを行って

いる。

特養入所者に対しての在宅復帰支援

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特養入所者に対しての在宅復帰支援入所者A様の場合

令和2年1月

令和2年6月

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また、京都市内96か所の特養に入所申し込み者対しての対応に関するアンケートを聴取。

うち 58か所より回答あり。(回答率 60%)

質問 入所申し込み待機者に対してどのような対応をしていますか。(該当するところ全て記入)

ほとんどの施設が入所待機者に対してのアプローチが出来ておらず、④に回答があった4件の事業所についても、

優先順位が高い方に対して自施設のショートステイを勧め、入所になじめるかどうかを確かめるという形であった。

特養待機者に対してのアプローチ

① 入所判定結果を書面で送付している。 4件② 入所の順番、施設の待機状況をお知らせしている。 5件③ 申し込み者の状況確認を定期的に行っている。 28件④ 代替サービスを提案している。 4件⑤ その他 11件⑥ 何もしていない。 3件

その結果を踏まえ

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在宅特養サービスの案内送付特養待機者の方へ「在宅特養個別ケアプラン」の案内

入所申し込みをして頂いた方に対して、清和園独自の

「在宅特養個別ケアプラン」を送らせて頂き、待機して

頂いている間の必要な在宅サービスのご紹介を行うべく

説明会を実施。(2020年8月現在、順に西京区、伏見区

南区の事業所に説明会を実施。)※サービスエリア外の方につきましては、ご案内が出来ませんので、予めご了承下さい。

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居宅介護支援事業所からのお声特養からの在宅復帰支援にとても興味があるし、在宅特養を支えるサービスの一つとして定期巡回随時対応型訪問介護看護があることが理解できた。(西京区 ケアマネより)

限度額がいっぱいの方に対しては、特養もしくは老健の選択肢しかなかったが、定期巡回を使えば、入所せずに生活が出来るかもしれないことが分かった。(伏見区 ケアマネより)

在宅特養ケアプランを作成してもらうことでサービスのイメージがつきやすい。取り入れたことがないサービスを使うことに抵抗があるが、身近な事業所から逆提案してもらえると家族に説明やすい。(伏見区 ケアマネより)

使いたいが、エリアが限られているので残念である。(西京区ケアマネより)

ケアマネージャーに説明を行う中で、定期巡回随時対応型訪問介護看護の認知度の低さを改めて痛感。ケアマネージャー自身が知らないサービスを使うことに対しての抵抗感が高い傾向にあると感じた。サービスごとに説明を受けるより、在宅特養という形式で包括的に説明を受ける方がイメージが湧きやすいのではないかと考えた。

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今後、清和園が目指す在宅特養すべての施設に定期巡回随時対応型訪問介護看護、訪問看護の増設

当法人は、特養を保有している4施設

全てに定期巡回随時対応型訪問介護看護

夜間対応型訪問介護、訪問看護開設を目

指し、在宅サービス事業の充実を図る。

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今後、清和園が目指す在宅特養広報力を更に上げ、情報浸透率を向上

清和園 SDGS(持続可能な開発目標)

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モデル事業・メディア掲載 一覧2019年4月5日 月刊デイ

(株式会社 QOLサービス)

2019年6月12日 毎日新聞 22面

2019年7月10日 シルバー産業新聞 7面

2019年7月19日 シルバー新報 1面

2019年11月3日 読売新聞(大阪本社) 32面

2019年11月6日 読売新聞(東京本社) 19面

2020年2月5日 月刊デイ

(株式会社 QOLサービス)

2020年5月11日 読売新聞(大阪本社)

2020年3月24日 読売新聞(大阪本社)

2020年4月 厚生労働省老健局 発行

「介護サービス事業所における生産性向上に資

するガイドライン 改訂版」に久世ホーム訪問

介護事業所の運営が成功例として掲載

2020年4月 三菱UFJリサーチ&コンサルティング発行の

事例集に久世地域包括がモデル事業として掲載

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メディア掲載 一覧

2019.6.12毎日新聞

2019.11.6読売新聞

2019.7.10 シルバー産業新聞 2019.7.10 シルバー新報 2019.11.3 読売新聞

この1年間で10メディアから取材依頼を頂き、在宅特養を表現することが出

来ました。京都市内だけではなく、たくさんのエリアの方から反響を頂き、問い合わせ数が劇的に増加しました。

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今後の課題課題①地域住民に対しての情報発信不足

介護保険サービスには多種多様なサービスがあるにもかかわらず、自身や家族にとって、「つまり何が一番良いサービスなのか?」が分かりいくいデメリットがあり、本来であればサービスを使った方が良い方でも、利用を諦めてしまっている方が介護相談の中から多数見えてきた現状があった。→特に定期巡回随時対応型訪問介護看護の認知度が低いことへのアプローチが重要

課題②特養の入所待機者の緩和

特養入所待機者が300名越えの中で、使っている在宅サービスの種類が少なく、限度額も余っている状態で特養入所申し込みされる事例も多数あった。→学区の高齢者人口に対して特養の数が不足している部分について、在宅特養で補完

課題③ケアマネジャー及び介護従事者に対しての情報発信不足

サービス普及の為、居宅介護支援事業所にあらゆる方法で利用の説明を行うも、ケアマネジャー自身が比較的新しいサービスを使うことに対しての抵抗感が高く、現在サービスが導入されている方に関しては、料金が高くなるということから利用に繋がらないという事例が多く見られた。→居宅介護支援事業所に対して在宅特養説明会の実施

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在宅特養サービスが普及することで特養入所待機者の解消や、市民の方の在宅生活の限界点を確実に高めることが出来、同時に、特養から在宅復帰できる方も増やすことが出来るとると考えております。前述で申し上げました通り、その為には、利用者様、家族様、介護予備軍の方、ケアマネージャーの方々にサービスの理解度を高めて頂くことが大変重要になりますので、当法人も今後、より一層情報発信、サービスの普及に努めてまいります。今後とも宜しくお願い致します。

最後に・・・