日本を拠点にヨーロッパとアジアの架け橋に 様々なレッグ...

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イタリアの大手靴下編機メーカーであるロナティ・グループの日本総代理店として知られるユニオン工業。 日本のほか、中国、タイ、ベトナム、韓国に販売拠点を構え、アジア各国で総代理店を担う。「靴下編機を納 入した直後から我々の本格的な仕事が始まる」といい、10名の技術者が国内外を飛び回り技術指導サー ビスをきめ細やかに対応している。日本を拠点にヨーロッパとアジアを結ぶ架け橋として様々なレッグファッ ションをクリエイトし、高付加価値商品の開発に寄与している。 ユニオン工業株式会社 代表取締役社長 永田達也 代表取締役副社長 永田亮司 [機種紹介] SbyS 沿 1949年 3月 東京都練馬区において靴下編機の部品製造を目的として創立 1951年 4月 大東製機の西日本総代理店として同社の靴下編機の販売を開始 1968年 6月 伊ルミー社の日本総代理店として靴下編機の販売を開始 1971年 12月 本店を兵庫県尼崎市に移転 1993年 5月 伊ブジー社の日本総代理店として靴下編機の販売を開始 1995年 6月 伊ロナティ社の日本総代理店として靴下編機の販売を開始 2003年 1月 伊コンティ・コンプレット社の日本および中国総代理店として靴下縫製機の販売を開始 2012年 1月 伊BTSR社の繊維機械部門総代理店として糸テンション制御装置及び糸センサーの販売を開始 2012年 5月 伊サントーニ社の日本総代理店としてシームレスウェア編機の販売を開始 本社/ショールーム 〒661-0966 兵庫県尼崎市西川2丁目6番13号 TEL.06-6499-0601/FAX.06-6499-0603 E - MAIL : [email protected] 日本を拠点にヨーロッパとアジアの架け橋に 様々なレッグファッションをクリエイト 日本を拠点にヨーロッパとアジアの架け橋に 様々なレッグファッションをクリエイト 高岡の本社に少量ロット生産と商品開発を兼ね 備えた工場の「高岡LAB」があり、「J∞QUALITY (Jクオリティー)」の認証も取得しています。ロナティ 社の編み機は、2年前から本格的に「SbyS」機を中 心に導入し、段階的に台数を増やしています。この 工場では、若い社員の物作りに対する研修も行い、 「レッグウェアビジネスが面白い」と興味を持ち、モチ ベーションを上げてもらいたいのです。 編み立てからスタートした生産省力化について、 更なるサジェスションを期待します。より付加価値の 高い靴下を生産することが出来るからです。自動リン キング機の広がりは良い事だと考えます。ただ、あまり 広がりすぎると、商品の差異・特徴が薄れてしまいま す。極端な話、イタリア製も日本製も違いは糸の差くら いになってしまうということです。 導入した編み機は「SbyS」が中心です。メイド・イ ン・ジャパンを訴求するためには不可欠なので、編み 立ての重要なアプローチとして活用しています。 ロナティ社には若い人が物作りにより関心を持っ てもらえるような新しい編み機を開発してもらい、当社 も工場の進化において同一歩調できればと考えてい ます。 生産性や品質が世界的に向上する中、 靴下の差別化も難しくなってきています。こう した中、ロナティ社に求めることは原 理や機 構の発明を含めた編み機の進化と発展で す。発展には、未対応のゲージや素材での ニット開発、ストッパーやセンサー類の技術革 新などが挙げられます。 商品開発において、「SbyS」を指定してく るお客 様もいらっしゃいます。 標 準 機だけで なく、太 番 手 対 応・ローゲージ・大口径など少 量多品種向けの編み機もそろえていただけ ればなと思います。また、編み機を中心とし た生 産 工 程にかかるオートメーション機 器の 拡充や、検査や運搬など周辺作業のデジタ ル化、自動 化の推 進にも取り組んでいただき たいと考えます。 今後の開発の方向性ですが、お客様に 違いを体感していただける商品を作ることが できる新しい設 備 機 器の開 発をしていただ き、ともに発展していければと考えています。 靴下は丸編み機で筒状に編み上げるが、この時つま先部 分が開いており、人手によって別工程でミシンを使い縫い合わ せてきた。この作業をリンキングといい、「SbyS」はこれを自動化 した。現在、世界各国満遍なく受注が相次ぐ状況が続いてい る。製造メーカー以外の小売業、卸売業、商社からも問い合わ せが多く、つま先自動リンキングが世界の靴下のスタンダードに なりつつあることを実感している。工場の主な生産機として使 用されるようになり、靴下製造工程の更なる自動化を目指すメ ーカーが増え、世界の靴下製造業界に革命が起こりつつある。 [機種紹介] ワンピース パンティー部にセンターシ ームのないパンティストキング を生産する編機。さらに、コン ベンショナル機能を使い、か かと部を立体編みにした新 商品の開発も可能になった。 見た目の美しさと機 能の両 方でプレーン商品に革命を 起こしたいと虎視眈々。 [機種紹介] シューズアッパー ユーザーからのメッセージ 格的に出展したが、反響の大き さに驚いている。特に大手スポ ーツシューズメーカーの協力工 場数社が即座に具体的な検討 を始めた。シューズの形状で編 み立て生地が出来上がり、生産 工程の簡略化、編み立て時間 の短縮、丸編み機ならではの編 み組織に魅力があるようだ。特に インターシャ機は「SbyS」搭載モ デルもあり、ソックス用としても革 新的な編み機となる。 4月にベトナムで開 催された 「SAIGONTEX」に”シューズニ ッター”としてアジアで初めて本 丸編機の長い歴史の中で、ロナティ社の築い た偉 業は誰もが 認めるところです。最 新 鋭 機は インフラ及び設備経費の削減を実現した編機で すが、さらなるランニング・コストダウンに向けて、 近未来編機の研究開発に期待しています。 編 機に自動リンキング装 置を搭 載出来たこと は大幅な人件費の削減を実現し、品質も改善さ れ消費者に履き心地の良い商品を提供できまし た。継続的に編機への投資ができるよう、市場で は適正価格にて普及することを願っております。 「SbyS」はコストダウンには欠か せない編 機 です 。「ワンピース」は 女 性に優しい 機 種 です が、1足の編成が生産性及び歩留りなどコスト高 にならないように耐久性も含め課題を解決してい く必要があります。地道に取り組めば確立出来る と信じています。 靴下の基本外観は長年大きく変化はしていま せん。靴下メーカーも素材や機能性、デザイン性 で差 別 化してきました。独自性を意 識した研 究 開 発とお客 様に納 得してもらえる『 世の中に無 い 』靴 下 創りを目指しています。これを実 現させ るためにはロナティ社の次 世 代 編 機を理 解して 駆使出来るようにすることも課題です。 A案 当社は17年春夏向けからロナティ社の「ワン ピース」を導入しはじめ、今春夏物から本格化 しています。日本の靴下編み機メーカーが減少 する中、新たな設備開発に注力され、汎用で使 えるようコスト面でも努力されています。そこで重 要となるのが、マシンに携わる人、つまり技術者 です。ロナティ社の同じ機械を全世界のユーザ ーが使用するからには、技術者としての発想を 持って差別化する努力が必要となります。 自動リンキング機の広がりは、これまで人が手 間をかけていた工程の自動化につながること から労働コストの合理化という点でも歓迎しま す。また、機能面でも縫い目のごろつきがなくな り、スポーツやメディカル向けのソックスにも活用 できます。「ワンピース」は着用時のストレスが軽 減される点も訴求できます。機能的な面でもバ ランスが取れており、効率化の観点から見ても 今後も新規導入を検討していきます。

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Page 1: 日本を拠点にヨーロッパとアジアの架け橋に 様々なレッグ ......イタリアの大手靴下編機メーカーであるロナティ・グループの日本総代理店として知られるユニオン工業。日本のほか、中国、タイ、ベトナム、韓国に販売拠点を構え、アジア各国で総代理店を担う。「靴

 イタリアの大手靴下編機メーカーであるロナティ・グループの日本総代理店として知られるユニオン工業。日本のほか、中国、タイ、ベトナム、韓国に販売拠点を構え、アジア各国で総代理店を担う。「靴下編機を納入した直後から我々の本格的な仕事が始まる」といい、10名の技術者が国内外を飛び回り技術指導サービスをきめ細やかに対応している。日本を拠点にヨーロッパとアジアを結ぶ架け橋として様々なレッグファッションをクリエイトし、高付加価値商品の開発に寄与している。

ユニオン工業株式会社 代表取締役社長  永 田 達 也代表取締役副社長 永田亮司[機種紹介] SbyS 沿 革

1949年 3月 東京都練馬区において靴下編機の部品製造を目的として創立1951年 4月 大東製機の西日本総代理店として同社の靴下編機の販売を開始1968年 6月 伊ルミー社の日本総代理店として靴下編機の販売を開始1971年 12月 本店を兵庫県尼崎市に移転1993年 5月 伊ブジー社の日本総代理店として靴下編機の販売を開始1995年 6月 伊ロナティ社の日本総代理店として靴下編機の販売を開始2003年 1月 伊コンティ・コンプレット社の日本および中国総代理店として靴下縫製機の販売を開始2012年 1月 伊BTSR社の繊維機械部門総代理店として糸テンション制御装置及び糸センサーの販売を開始2012年 5月 伊サントーニ社の日本総代理店としてシームレスウェア編機の販売を開始

本社/ショールーム〒661-0966 兵庫県尼崎市西川2丁目6番13号TEL.06-6499-0601/FAX.06-6499-0603E-MAIL : [email protected]

日本を拠点にヨーロッパとアジアの架け橋に     様々なレッグファッションをクリエイト日本を拠点にヨーロッパとアジアの架け橋に     様々なレッグファッションをクリエイト

岡本株式会社

  代表取締役社長 

岡本

哲治

 高岡の本社に少量ロット生産と商品開発を兼ね備えた工場の「高岡LAB」があり、「J∞QUALITY(Jクオリティー)」の認証も取得しています。ロナティ社の編み機は、2年前から本格的に「SbyS」機を中心に導入し、段階的に台数を増やしています。この工場では、若い社員の物作りに対する研修も行い、「レッグウェアビジネスが面白い」と興味を持ち、モチベーションを上げてもらいたいのです。 編み立てからスタートした生産省力化について、更なるサジェスションを期待します。より付加価値の高い靴下を生産することが出来るからです。自動リンキング機の広がりは良い事だと考えます。ただ、あまり広がりすぎると、商品の差異・特徴が薄れてしまいます。極端な話、イタリア製も日本製も違いは糸の差くらいになってしまうということです。 導入した編み機は「SbyS」が中心です。メイド・イン・ジャパンを訴求するためには不可欠なので、編み立ての重要なアプローチとして活用しています。 ロナティ社には若い人が物作りにより関心を持ってもらえるような新しい編み機を開発してもらい、当社も工場の進化において同一歩調できればと考えています。

グンゼ株式会社 

取締役兼執行役員アパレルカンパニー長

      レッグウエア事業本部長

       髙尾

茂樹

助野株式会社 

代表取締役社長 助野

一郎

 生産性や品質が世界的に向上する中、靴下の差別化も難しくなってきています。こうした中、ロナティ社に求めることは原理や機構の発明を含めた編み機の進化と発展です。発展には、未対応のゲージや素材でのニット開発、ストッパーやセンサー類の技術革新などが挙げられます。 商品開発において、「SbyS」を指定してくるお客様もいらっしゃいます。標準機だけでなく、太番手対応・ローゲージ・大口径など少量多品種向けの編み機もそろえていただければなと思います。また、編み機を中心とした生産工程にかかるオートメーション機器の拡充や、検査や運搬など周辺作業のデジタル化、自動化の推進にも取り組んでいただきたいと考えます。 今後の開発の方向性ですが、お客様に違いを体感していただける商品を作ることができる新しい設備機器の開発をしていただき、ともに発展していければと考えています。

 靴下は丸編み機で筒状に編み上げるが、この時つま先部分が開いており、人手によって別工程でミシンを使い縫い合わせてきた。この作業をリンキングといい、「SbyS」はこれを自動化した。現在、世界各国満遍なく受注が相次ぐ状況が続いている。製造メーカー以外の小売業、卸売業、商社からも問い合わせが多く、つま先自動リンキングが世界の靴下のスタンダードになりつつあることを実感している。工場の主な生産機として使用されるようになり、靴下製造工程の更なる自動化を目指すメーカーが増え、世界の靴下製造業界に革命が起こりつつある。

[機種紹介] ワンピース パンティー部にセンターシームのないパンティストキングを生産する編機。さらに、コンベンショナル機能を使い、かかと部を立体編みにした新商品の開発も可能になった。見た目の美しさと機能の両方でプレーン商品に革命を起こしたいと虎視眈々。

[機種紹介] シューズアッパー

ユーザーからのメッセージ

格的に出展したが、反響の大きさに驚いている。特に大手スポーツシューズメーカーの協力工場数社が即座に具体的な検討を始めた。シューズの形状で編み立て生地が出来上がり、生産工程の簡略化、編み立て時間の短縮、丸編み機ならではの編み組織に魅力があるようだ。特にインターシャ機は「SbyS」搭載モデルもあり、ソックス用としても革新的な編み機となる。

4月にベトナムで開催された「SAIGONTEX」に”シューズニッター”としてアジアで初めて本

 丸編機の長い歴史の中で、ロナティ社の築いた偉業は誰もが認めるところです。最新鋭機はインフラ及び設備経費の削減を実現した編機ですが、さらなるランニング・コストダウンに向けて、近未来編機の研究開発に期待しています。  編機に自動リンキング装置を搭載出来たことは大幅な人件費の削減を実現し、品質も改善され消費者に履き心地の良い商品を提供できました。継続的に編機への投資ができるよう、市場では適正価格にて普及することを願っております。 「SbyS」はコストダウンには欠かせない編機です。「ワンピース」は女性に優しい機種ですが、1足の編成が生産性及び歩留りなどコスト高にならないように耐久性も含め課題を解決していく必要があります。地道に取り組めば確立出来ると信じています。  靴下の基本外観は長年大きく変化はしていません。靴下メーカーも素材や機能性、デザイン性で差別化してきました。独自性を意識した研究開発とお客様に納得してもらえる『世の中に無い』靴下創りを目指しています。これを実現させるためにはロナティ社の次世代編機を理解して駆使出来るようにすることも課題です。

アツギ株式会社 

取締役執行役員繊維事業本部

       研究開発統括

        鶴 博次

A案

 当社は17年春夏向けからロナティ社の「ワンピース」を導入しはじめ、今春夏物から本格化しています。日本の靴下編み機メーカーが減少する中、新たな設備開発に注力され、汎用で使えるようコスト面でも努力されています。そこで重要となるのが、マシンに携わる人、つまり技術者です。ロナティ社の同じ機械を全世界のユーザーが使用するからには、技術者としての発想を持って差別化する努力が必要となります。 自動リンキング機の広がりは、これまで人が手間をかけていた工程の自動化につながることから労働コストの合理化という点でも歓迎します。また、機能面でも縫い目のごろつきがなくなり、スポーツやメディカル向けのソックスにも活用できます。「ワンピース」は着用時のストレスが軽減される点も訴求できます。機能的な面でもバランスが取れており、効率化の観点から見ても今後も新規導入を検討していきます。