なぜ,いまだに世界中でpenman-monteih式なのか-なぜ,いまだに世界中でpenman-monteih式なのか-誌名...

6
なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか- 誌名 誌名 農業および園芸 = Agriculture and horticulture ISSN ISSN 03695247 巻/号 巻/号 839 掲載ページ 掲載ページ p. 953-957 発行年月 発行年月 2008年9月 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat

Upload: others

Post on 31-Jan-2020

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-誌名 農業および園芸 = Agriculture and horticulture ISSN

なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-

誌名誌名 農業および園芸 = Agriculture and horticulture

ISSNISSN 03695247

巻/号巻/号 839

掲載ページ掲載ページ p. 953-957

発行年月発行年月 2008年9月

農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センターTsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research CouncilSecretariat

Page 2: なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-誌名 農業および園芸 = Agriculture and horticulture ISSN

953

な ぜ,いまだに 世 界 中 で Penman-Monteith式なのか?

高倉

〔キーワード) : Penman-Monteith式,エネルギー

収支式,放射温度測定

1 .はじ め に

耕地からの蒸発散量を環境要因から算定すると

き,そのすべてが耕地のエネノレギー収支式かeら始

まっていることは明らかである.すでにいくつかの

手法が報告され,その改良法等も報告されている.

歴史的に見れば, Penman-Monteithの式があまりに

も有名である.50年以上も前に Penmanが横被のな

い状態での式を提案し,その後, Monteithが植被を

含む場合にも適用できるように改良し,多くの論文

や書籍等に紹介され,多くの研究に用いられてきた

(たとえば, Monteith and Unsworth 1990, Jones

1992) .さ らに,多くの研究者がこれまでにいろい

ろな修正を加え,多くの研究成果が報告されている.

50年以上も前,なぜこのような式が提案されたの

であろうか.筆者は「当時としては気温や空気中の

水蒸気の測定はかなり正確に行うことができたが,

放射温度センサーがまだ開発されておらず,広がり

を持つ表面温度の測定は不可能で、あったからJと推

測する.そのためいくつかの仮定を用いながら,熱

収支式に今からみるとかなり無理な変形を行って,

測定が困難な表面温度の項を除いたのではなし、か

と考えている

顕熱項を,ボーエン比を用いて潜熱項に置き換え

て,それを求めるボーエン比法も基本的には

Penman-Monteith法と変わらなし、(たとえば, Yunusa

2004) .

測器の発達が進むにつれ,エネルギー収支式の潜

熱項を残余として求める直接的な手法も研究され

てきたが,その主なものは渦相関剰余法 (Eddy

Covariance Residual Method)と称される手法で,高

価な3次元超音波風速計を用いて顕熱伝達項を求め

る手法である(たとえば, Williamsら 2004,Rana

2005) .ただ,この場合,当然であるが,耕地が広

くかっ均一で,十分な吹走距離 (fetch)があること

eアリゾナ大学農業 ・生物システム工学科 (TadashiTakakura)

直*

が要求される.表面温度を求めるのに,純放射言十と

放射温度計を用いた研究もある (Slackら 1986,

Kustasら 1989など) .これらの研究は,いずれも

屋外国場での熱伝達係数を決めることに主眼を置

いているし,使用している測器がし、ずれも高価であ

る.山田ら (2004)は蒸散量の算定には放射温度計

の計測に問題があるとして,熱電対を使用して葉面

温度の測定を行っているが,平均値が測定できてい

るとは思えない.

このように,エネルギー収支式の残余項として求

められることは明らかなことで,誰でも気が付くこ

とであるが,最近放射温度測定が手軽になったにも

かかわらず,この手法は意外に研究されていない.

関連学会などでこの話題に触れると,すでにそのよ

うな研究は近藤ら(1994)や近藤 (2000)にも紹介

されていると 言われるが,原理が簡単なだけに

Penman-Monteith法やボーエン比法の説明に比較す

ると,ほとんど説明されているとは言い難く,とく

に最近の進歩に関しては何も触れられていない.

温室内や限られた面積の耕地の場合には,広大な

面積に用いられる手法は適切とは言い難く,これま

で水蒸気フラ ックスを測る Penman-Monteith法や

ボーエン比法が多く用いられているのが現状であ

る.

もう l点,重要なことは,蒸発散の算定は単に,

耕地の微気象解析そのものが目的であるばかりで

なく,それに基づく植物群落への潅水制御という側

面があることである.そのためには,高価な測器を

使うことなく,また限られた面積の植物群落にも適

応出来る手法が望ましい.

2, 歴史的ながれ

この 10年だ、けに絞ってみても,多くの研究がい

まだに Penman-Monteith式を用いている.とくに温

室内に限ると,この方式しか見当たらない.Boulard

ら(1997)は,気孔モデ、ノレを組み込んだ トマト群落

の蒸散の解析をしている.環境ストレスがない状態

0369-5247/08/平500/1論文/JCLS

Page 3: なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-誌名 農業および園芸 = Agriculture and horticulture ISSN

954 農業および園芸第83巻 第9号 (2008年)

では予測値と実測値がよく 一致 したが,気温が高

かったり ,飽差(気温を一定としてそのときの空気

の水蒸気圧とその温度での飽和水蒸気の差)が大き

いとモデ、ルの精度は十分で、はなかったと報告して

いる.Hamerら(1998)は,過去の蒸散モデ、/レを使っ

て濯水モデ、ルを提案している.屋外の日射量と飽差

の関数による実験式である.実測した植物の水消費

量はモデルより 20%も多かった.飽差が小さいとき

は消費量の予測は正確で、あったが,飽差が大きいと

きはモデルが著しく過小評価したと報告している.

Kittasら(1999) は Penman-Monteith式を簡略化

し, 日射項と葉面積指数(全植物薬面積/櫛物が繁

茂している地表面積)LAIを関数とする 2係数を飽

差項に導入,良い結果を得たと報告している.

Penman-Monteith式を用いてレタスの蒸発散を推定

することが Polletら (2000)によって報告されてい

る.気孔抵抗と蒸散表面が 2つのサブ、モデ‘ルで推定

されている.良い一致を得るために実際の蒸散に関

与する実効面積には修正がほどこされている.

WilIits (2003) は, 日射だけによる蒸発散量の推

定では相聞が非常に低いので, Penman-Monteith式

を修正して,混室内の蒸発散の推定を行い,誤差

10%以内で実測値と一致したと報告している.しか

し,より多くのパラメ ータの計測が含まれており,

費用もかさむ.Zolnierら (2003,2004)はレタスや

ポインセチア栽培において Penman-Monteith式によ

る算定値と実測値を比較している. レタスの場合,

LAIが O.5以上では両者はよく 一致したが,それ以

下では適切ではなく,また品種間差もあったと報告

している.ポインセチアでは,気孔抵抗などもろも

ろの影響を総合的に表面抵抗として導入し,両者の

一致を検討しているが,暗期では良い一致をみたが,

明期では誤差が大きくなる ことを報告している.

Preng巴rら (2002)はPenmanモデルとその改良版

の4つのモテソレを比較している.しかし,実測して

いるのは純放射ではなく入射する日射量である.し

たがって, 一番実測値と合致しているモデルは日射

を純放射で近似しているものというお粗末な結果

をえている.モデルに及ぼす LAIの影響も議論して

いる.Medranoら(2005)は蒸散量を Penman-Monteith

式から誘導した.簡単化して,日射量, LAIと飽差

の関数として, 3つの係数を含み,実測値の90%程

度を予測できたとしている.

米国などでは作物水ストレス指標 (CropWater

Stress Index, CWSI)がよく用い られている.実際

の蒸発散量と可能蒸発散量との比で定義され, 当初

は実測的なものであったが,最近では

Penman-Monteithの式が導入されている(たとえば,

Kaciraら 2002,Prengerら 2005) .この場合も,

多くのパラメータが導入されており,かっ比較のた

めの実験では純放射でなく入射する日射量のみを

純放射の項に当てはめるという間違いを犯してい

る.

少し古い作物関係の研究では,せっかく群落温度

を測りながら, Penman-Monteithの式にこだわった

研究もいくつかある (Clawsonら1989,Diazら1983).

また,風速が CWSIに及ぼす影響を表面温度との関

連で議論している論文もある (0'Tooleら1983).

しかし,これらにおいても Penman-Monteithの式は

用いても,エネノレギー収支式にはいっさい触れてい

ない.そのため Kaciraら (2005)が反省しているよ

うに,複雑かっ簡単には決定できない係数を多く 含

んでいる.

最近では, Mollerら (2004)は,防虫網温室内で

の蒸発散量推定に改良型の Penman-Monteith式が適

用できるかどうか,広い圃場で使用可能な渦乱流法

による水蒸気移動量の計測とサ ップフローメータ

による実測と比較検討しており,十分使用可能とい

う結論に達している.また, Ranaら (2005)も地中

海地方の柑橘樹木からの蒸散に関して同じような

実験をしている.また, A仕arodら (2006)は, エ

ネルギー収支式をボーエン比を用いて変形する

ボーエン比エネルギー収支法を用いているが,ボー

エン比を導入しでも,表面温度でなく水蒸気移動量

を測定しなければならず,基本的には

Penman-Monteithの式を用いる手法と閉じと言える.

Kitanoら (2007)は,植物体内の蒸散に伴う水の

流れ測定に関するレビューを行っており,そこで群

落での蒸散流,すなわち蒸発散についても触れてい

るが,長 期 予測に関しては FAO による

Penman-Monteith式の共通化とオーサライズ,これ

も基本的にはいくつかのパラメータを含むものを

紹介しており,短期に関しては山田らの論文を紹介

し,純放射の正確な測定が困難としている.高見

(2005, 2006) も主と して, Penman-Monteith方式

の詳細な解説に終始している.

Page 4: なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-誌名 農業および園芸 = Agriculture and horticulture ISSN

高倉:なぜ,いまだに世界中で Penman-Monteith式なのか。 955

3.すべてのもとはエネルギー収支式

ここで,改めて基本的な Penman-Monteithの式が

どのように導かれたかをみてみよう その基本は群

落のエネルギー収支式である.

Rn = /E+Q+G )

ふ一唱

EA(

ここで,Rnは群落上の純放射,/Eは潜熱伝達量,

Qは顕熱伝達量, Gは地中伝熱量である.

Qは次のように表される.

、 Q=h(T一九) (2)

ここで,hは対流伝熱係数,Tと Twは気温と群

落表面温度である.

土壌や葉面が飽和しているとすると,蒸発散量は

次のように表される.

E=a仏-e) (3)

ここで,aは水蒸気移動係数,esは飽和絶対湿度,

Eは空気の絶対湿度である.

図 lは空気線図と言われるもので,われわれを取

りまく空気を乾燥空気と水蒸気の混合体として,そ

の熱力学的な特性を線図にしたものである.通常の

空気の状態はこの図の代表的な3本の線に固まれる

中のどこかに表される.温度の高低は横軸で表され,

右にいくほど高くなる.空気中の水蒸気量は縦軸で

表され,下が少なく,上が多い.したがって,高温

乾燥した空気は右下のほうになる.斜めの線は飽和

湿度線で,この線上が相対湿度 100%となる.この

図上で次のような関係が成り立つことがわかる.

es -e = de-s (T一九 (4)

ここで sは空気線図の水蒸気飽和曲線を直線近

似したときの勾配である.

式(1), (2) , (3) , (4) から TとTwを消去す

Y ノs(T-Tw)

~ de s

e

e

e

九 T

図l 空気線図上での諸項の関係

ると,

E=!!.{de + s (Rn -G ) } h/a+s・l

(5)

これがいわゆる基本的な Penman-Monteith式であ

る (Monteithand Unsworth 1990, Jones 1992) .

すでに述べたように,これ以外にもいつかの表現が

あるが,いずれもこの式からの変形であり,ここで

は取り上げない この (5)式には,もともとのエ

ネルギー収支式に含まれているh,RnとG項がが含

まれているが,それ以外に新たに aとSが加わって

いる.その代わり,温度の項は消去されている.

したがって, (5)式を用いるのであれば,表面温

度の測定は必要ない.ただ,そのために水蒸気移動

量が含まれてくる.また,地表面と植物表面が飽和

していると仮定されていることに注目しなければ

いけない.実際にはほとんどそのような場合はない.

そこで,その後の多くの研究者は,飽和状態からの

「ずれ」を修正するために,気孔抵抗や植物量と地

面の量的関係を明らかにするために LAIを導入し

て, (5) 式を修正している.すでに述べたように,

かなり多くの修正式とその結果が報告されている.

また,水蒸気移動係数は通常,顕熱移動量とのアナ

ロジーを利用して,顕熱伝達係数から求めることも

行う.このために,し、くつかの近似式や実験式が導

入されていることもすでに述べたところである.

Page 5: なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-誌名 農業および園芸 = Agriculture and horticulture ISSN

956 農業および園芸第83巻 第9号 (2008年)

4. 濯水制御につながる提 案

筆者ら (Tak心ωraら 2005,2007)は (5)式の代

わりに,もともとのエネルギー収支式を変形し,直

接蒸発散量を求めることを提案した.すなわち,

E =主ユ~一九)一G (6)

ここで,1は蒸発の潜熱である.

この式に基づく 測定を行って蒸発散量を推定す

る場合は,Penrnan-Monteith式に頼る従来の手法に

比べて次の利点がある.

①水蒸気移動量の測定の必要がない.

②気孔抵抗,LAIなどの測定も必要ない.

③土壌の乾燥度合いに無関係である.

④水蒸気移動と顕熱移動のアナロジーを仮定する

必要もない.

また,蒸発散項をエネルギー収支式の剰余項とす

る渦相関剰余法と基本的な考えは同じであるが,顧

熱項の求め方がまったく異なる.その特徴は,

①高価な測器を必要と しない.

②広大な面積の均一な群落や吹走距離を必要とし

ない.

この手法で安価な放射センサーを使用して,限ら

れた面積の表面温度を測定し,露地あるいは被覆下

の植物群落からの蒸発散量がかなり正確に求めら

れることは報告した (Takakuraら 2005,2007).

詳しくは同文献 (Takakuraら2005,2007)を参考

にしていただきたいが,被覆下での場合,(6)式の

各項の重みに関しでも検討しているので,ここでそ

の要約を紹介する.純放射項を波長の短い, いわゆ

る正味日:射項(入ってくる 日射と反射される日射の

差)と有効放射項に分け,顕熱伝達項,地中伝熱項

を比較 している.言うまでもなく ,正味日射項が大

きく ,有効放射項は入出力が措抗しているために無

視できることが報告されている.ただ,正味日射項

だけでの予測は精度がかなり落ちる.量的には大き

くないが変化量が大き い顕熱伝達項を加 えると精

度が大きく 向上することが判明 している.地中伝熱

量は量的に大きくなく, 日中ほぽ一定値で,無視で

きることがわかっている.以上のように,(6)式の

各項で,正味日射項と顕熱伝達項が重要であること

が報告されている.

この手法で唯一のパラメータは対流伝熱係数で

ある.これに関しては過去多くの研究報告がある

(Takakura and Fang 2002) .通常,屋外の場合は

最終的に代表長さと風速の関数として表されるが,

単純な平板と違い,植物群落の場合はどのように代

表長さをとるかで,かなり数値が異なってくるし,

また風速も境界層外の風速といっても高さをどの

ようにとるかが問題である. したがって,同文献に

示されているようにその数値は大きくばらついて

いる.筆者らが提案しているのは,屋外では同じ測

器を用いである期間,蒸発散の実測値も求める検証

実験を行い,そこから伝熱係数を未知数として求め

て,その数値を使うことである (Takakuraら 2005).

温室内では,一定値で十分であることが示されてい

る (Takakuraら 2007)

5. まとめ

現在は安価な放射温度センサーにより,広がりを

持つ表面温度のかなり正確な測定が可能である.ま

た放射温度センサーの特徴はセンサー視度内の表

面の平均値が求められることであり ,表面からの距

離を調節することで,その範囲を大きく変えること

が可能である.すなわち l台のセンサーでかなり

の範囲の平均値を求めることができる.

この状況をふまえて,筆者らの研究が示すように,

今さら気孔抵抗や LAI,土壌表面の乾燥度合など複

雑ないくつかのパラメータの測定を必要とする

Penman-Monteith式にこだわることなく ,群落から

の蒸発散量を求めることを提案し,さらに植物生体

情報を直接非接触で計測するためにも,より多くの

研究で放射温度センサーが利用されることを期待

したい.

引用文 献

Attarod, P., M. Aoki, D. Komori, T. Ishida, K. Fukumura, S. Boonyawat, P. Tongdeenok, M. Yokoya, S. Punkngum and T. Pakoktom 2006.

Estimation of crop c澗 fficients 加 d evapo回 nspiration by

meteorological parameters in a rain-fed paddy rice field, cassava and teak plantations in Thailand. J. Agric. Meteorol. 62:93ー102.

Boulard, T., R. Jemaa and A. Baille 1997. Validation of a greenhouse

tomato crop tr叩 spirationmodel in Mediteπanean conditions. Acta

Horticulturae 449: 551-559.

Clawson, K.L., R.D. Jackson and P.J. Pinter, Jr. 1989. Evaluating plant

water stress with canopy temperature differences. Agron. J

Page 6: なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-なぜ,いまだに世界中でPenman-Monteih式なのか-誌名 農業および園芸 = Agriculture and horticulture ISSN

高倉:なぜ,いまだに世界中で Penman-Monteith式なのか? 957

81: 858-863.

Hamer, P.J.C. 1998. Validation ofa model used for irrigation control of

a greenhouse crop. Acta Hortivulturae 458・75-81.

Jones, H.G. 1992. Plants and Microclimate. A quantitative approach to

environrnental plant physiology (2nd Edition). Cambridge Univ

Press, p428 Kacira, M., P.P. Ling and T.H. Short 2002. Establishing crop water

stress index (CWSl) threshold values for early, non-contact detection ofplant water stress. Trans. ASAE 45: 775-780

Kacira, M., S. Sase, L. Okushima and P.P. Ling 2005. Plant

response-based sensing for control s甘ategies in sustainable

greenhouse production. J. Agric. MeteoroJ. 61 : 15-22.

Kitano, M., D. Yasutake and T. Arai 2007. Measurement oftranspiration

streams in plants. Environ. ControJ. BioJ. 45: 223-239

Kittas, c., N. Katsoulas and A. BaiJJe 1999. Transpiration and canopy

resistance of greenhouse soiJJess roses: Measurements and

modeling. Acta Horticulturae 507: 6 I -68

近藤純正編著 1994. 水環境の気象学 地表面の水収支 ・熱収支ー

朝倉書庖,東京 p348.

近藤純正 2000. 地表面に近い大気の科学一理解と応用一。東大

出版会. p336.

Kustas, W.P., B.J. Choudhury, L.W. Gay and H.L. Weaver 1989

Determination of sensible heat f1ux over sparse canopy using thermal infrared data. Agric. For. MeteoroJ. 44: 197-2 I 6.

Medrano, E., P. Lorenzo, M.C. Sanchez-Guerrero加 dJ.J. Montero 2005, Evaluation and modeJJing of greenhouse cucumber-crop

transpiration under high and low radiation conditions. Scientia Hort

105: 163-175

MolJer, M., J. Tanny and Y.L. Shabtai Cohen 2004. Measuring and

prediction evapotranspiration in an insect-proof screenhouse. Agric.

For. MeteoroJ. 127:35-51.

Monteith, J.L. and M.H. Unsworth 1990. Principles of Environmental

Physics (2nd Edition) . Edward Amold, p291. PolJet, S. and P. Bleyaert 2000. Application of the Peoman-Monteith

model to caJculate the evapo甘anspirationof head lettuce (Lactuca

sallνa L.var. capitata) in glasshouse conditions. Acta Horticulturae 519: 151-161

Prenger, J.J., R.P. Fynn, R.C. Hansen 2002, A comparison of four

evapo廿anspirationmodels in a greenhouse environment. Trans.

ASAE 45: 1779-1788

Prenger, J.J., P.P. Ling, R.C. Hansen, H.M. Keener 2005. Plant

response-based irrigation control system in a greenhouse: System

evaluation. Trans. ASAE 48: 1175-1183

Rana, G., N. Katerji and F. de Lorenzi 2005. Measurement and

modeJJing of evapo甘'anspirationof irrigated citrus orchard under

Mediterranean conditions. Agric. For. MeteoroJ. 128: 199-209

Slack, D.C., H.J. Farahani, D.M. Koppec and A.D. Marthias 1986.

Predicting旬rfgrass evapotranspiration世omcanopy temperature

ASAE Paper No. 86-2521, St. Joseph, Mich. ASAE, p20 Takakura, T. and W. Fang 2002. 'Climate under Cover (2nd ed.).

Kluwer Acadernic PubJ. Co. p190.

Takaku悶, T., K. Takayama, H. Nishina, K. Tamura and S. Muta 2005.

Evapotranspiration estimate by energy balance equation. ASAE

Paper No.054151, p9

Takakura, T., C. Kubota, S. Sase, M. Hayashi, M. Ishii, K. Takayama, H

Nishina, K. Kurata and G.A. GiacomeJJi 2007. Evapotranspiration

rate measurement by energy-balanc渇 equationin a single-span

greenhouse. ASABE Paper No. 074020, pll 高見晋- 2005 蒸発の基本的観念とそれに基づく蒸発量の推定

法(J).生物と気象 5・123ー129.

高見晋ー 2006 蒸発の基本的概念とそれに基づく蒸発量の推定

法 (2) 生物と気象.6:87-92

WilJiams, D.G., W. Cable, K. Hultine, J.C.B. Hoedjes, E.A. Yepez, V.

Simonneaux, S. Er-Raki, G. Boulet, H.A.R. de Bruin, A.Chehbouni, O.K. Hartogensis and F. Tirnouk 2004. Evapotranspiration

components dete口ninedby stable isotope, sap f10w eddy covariance

techniques. Agric. For. MeteoroJ. 125: 241-258.

WilJits, D.H. 2003. The Penrnan-Monteith equation as a predictor of

transpiration in a greenhouse tomato crop. ASAE Paper No. 034095,

p5

山田俊雄・秋築宣吉 ・矢野友久・ 北村義信 2004. 築温測定による

トウモロコシ園場からの蒸散量の推定。沙漠研究 14・17-26.

Yunusa, J.A.M., R.R. Walker and P. Lu 2004. Evapot悶 nSplratlon

components from energy bal加 ce,sapflow and microlysimetry

techniques for閉山igatedvineyard in inland Australia. Agric. For.

MeteoroJ. 127: 93-I 07.

Zolnier, S., R.S. Gates, R.L. Geneve and J.W. Buxton 2003

Evapotranspiration-based misting contro1 for poinse世間 propagatIon

Trans. ASAE 46: 135-145

Zolnier, S., G.B. Lyra and R.S. Gates 2004. Evapotranspiration

estimates for greenhouse lettuce using an intermittent nutrient日1m

technique. Trans. ASAE 47・27]-282