公益財団法人ＮＨＫ交響楽団

２０２０年２月７日

指揮者 ネルロ・サンティ氏の訃報に接し

メトロポリタン歌劇場、チューリヒ歌劇場はじめ、世界の名門歌劇場で膨大な数の

オペラ公演を指揮し、イタリア・オペラの解釈で絶対的な強みを見せてきた巨匠、

ネルロ・サンティ氏が２０２０年２月６日（木）に逝去されました。享年８８。

Ｎ響の舞台には、２００１年の「ワーグナーの夕べ」「ヴェルディの夕べ」で初登場。

これを含め、Ｎ響と共演するための来日は通算１０回を数え、５１公演を指揮。

２００７年にはプッチーニ《ボエーム》、２０１０年にはヴェルディ《アイーダ》、そして

２０１３年には同《シモン・ボッカネグラ》の演奏会形式での全曲上演を果たすな

ど、イタリア・オペラの魅力を存分に伝えてくれました。一方で、シンフォニーの分野

ではウィーン古典派やチャイコフスキーの作品を好んでとり上げ、ほかとは一線を

画す格調高い演奏で深い感銘を残しました。

サンティ氏に心からの哀悼の意を表します。

ＮＨＫ交響楽団

写真（上）：ヴェルディ《歌劇「アイーダ」》（全曲、演奏会形式。２０１０年１０月１５日、１７日、ＮＨＫホール）

写真（左）：サンティ氏最後の来日時の公演から（２０１４年１１月２１日、２２日、ＮＨＫホール）