国土交通省における コンパクトシティの取組につい...

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国土交通省における 国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省 都市局長 石井喜三郎 平成25年8月26日 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

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Page 1: 国土交通省における コンパクトシティの取組につい …国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省都市局長石井喜三郎

国土交通省における国土交通省におけるコンパクトシティの取組について

国土交通省 都市局長 石井喜三郎

平成25年8月26日

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

Page 2: 国土交通省における コンパクトシティの取組につい …国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省都市局長石井喜三郎

目次

1 コンパクトシティの意義1.コンパクトシティの意義①コンパクトシティの重要性②具体事例②具体事例(宮崎県宮崎市、長野県飯田市、山口県山陽小野田市)

2.コンパクトシティの実現に向けた施策・取組①都市の低炭素化の促進に関する法律②地方都市リノベーション事業②地方都市リ シ 事業③都市再構築戦略検討委員会

1

Page 3: 国土交通省における コンパクトシティの取組につい …国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省都市局長石井喜三郎

①コンパクトシティの重要性:骨太の方針と日本再興戦略

経済財政運営と改革の基本方針(平成25年6月14日閣議決定)経済財政運営と改革の基本方針(平成25年6月14日閣議決定)

(都市再生・まちづくり、地域活性化等)人口減少や高齢化が進展する地方都市においては、上記の連携を活かし、民間の知恵や資金を活展 、 携 、民

用しつつ、それぞれの地域戦略に基づき、コンパクト・シティやスマート・シティを実現・拡大するとともに、公共交通の充実や高齢者等が安心して暮らせる住宅の整備等を行う。

日本再興戦略(平成25年6月14日閣議決定)日本再興戦略(平成25年6月14日閣議決定)5.立地競争力の更なる強化○コンパクトシティの実現・本年中に都市再構築戦略を策定し、地方都市におけるコンパクトシティの実現に向けて、支援措置や土地利用制度との組合せによる民間を活用した住居や生活機能の街なかへの誘導、空き地の集約化、空きビル等の活用推進のための制度構築や市役所、学校跡地等の公的不動産の有効活用の推進など民間主導による「身の丈に合った再整備」、来訪型の都市型産業の立地を促進することにより、都市構造のリノベーションを推進する。・空き店舗の流動化を促す新たな仕組み等による投資や企業の喚起、合併市も含む小規模な都市等での取組空き店舗の流動化を促す新たな仕組み等による投資や企業の喚起、合併市も含む小規模な都市等での取組等を通じ、民間投資の喚起を軸とする中心市街地活性化を図る。

テーマ1 国民の「健康寿命」の延伸○安心して歩いて暮らせるまちづくり安心 健康 省 ネでバリア リ にも配慮した歩いて暮らせるまちづくり「 トウ ネ 住宅 シテ を実・安心・健康・省エネでバリアフリーにも配慮した歩いて暮らせるまちづくり「スマートウェルネス住宅・シティ」を実現し、次世代の住宅・まちづくり産業を創出するため、以下の取組を行う。②高齢者向け住宅や生活拠点の集約化、ICTを活用した見守り等を推進するとともに、公民のストックを活用するため、既存住宅の建物評価に係る指針策定(今年度中)、既存住宅・リフォームの性能評価基準等の策定(今年度中)等による住宅価値向上や事業者間連携の強化、住み替えの円滑化等の支援

2

Page 4: 国土交通省における コンパクトシティの取組につい …国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省都市局長石井喜三郎

①コンパクトシティの重要性:人口の動向

○ 日本の総人口は、2004年をピークに、今後100年間で100年前(明治時代後半)の水○ 日本の総人口は、2004年をピ クに、今後100年間で100年前(明治時代後半)の水準に戻っていく可能性。この変化は千年単位でみても類を見ない、極めて急激な減少。

3

Page 5: 国土交通省における コンパクトシティの取組につい …国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省都市局長石井喜三郎

○ 日本全体の人口は30年後に16%減。老年人口は31%増、生産年齢人口は29%減。

①コンパクトシティの重要性:人口の動向

○ 日本全体の人口は30年後に16%減。老年人口は31%増、生産年齢人口は29%減。

全国 2040年

140(人口

2010年(ピーク)全体人口12,806万人

2040年全体人口10,728万人2010年から△16%

(△2,078万人)

100

120単位:万人)

老年人口 2,946万人(約23%)

3,868万人

60

80

生産年齢人口

8 167万人

3,868万人(約36%)

2010年から+31%+922万人

40

60 8,167万人(約64%)

2010年から△29%△2,380万人

5,787万人(約54%)

0

20

1980 85 90 95 2000 05 10 15 20 25 30 35 '40

幼年人口 1,693万人(約14%)

2010年から△37%△620万人

1,073万人(約10%)

1980 85 90 95 2000 05 10 15 20 25 30 35 '40

出典:国勢調査国立社会保障・人口問題研究所(平成25年3月推計) 4

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○ 地方都市においては、人口がピークをうってから10年ほど経ち、老年人口の増加は緩

①コンパクトシティの重要性:人口の動向

○ 地方都市においては、人口がピ クをうってから10年ほど経ち、老年人口の増加は緩慢になるが、生産年齢人口は大幅に減少すると見込まれる。

県庁所在都市

2 500

2010年全体人口2,031万人

2040年全体人口1,584万人

10万人クラス都市2040年全体人口838万人2010年から△17%

県庁所在都市(政令市除く)

2010年全体人口1,006万人

2,000

2,500

506万人

体 ,2010年から△22%

(△447万人)ピーク 2000年 2,084万人

1,000

1,200 (△168万人)ピーク 2005年1,007万人

1,500

506万人(約25%)

(人口

800(人口

単位

229万人(約23%)

老年人口

306万人

(約

587万人(約37%)2010年から+34%

1,0001,247万人(約61%)

単位:万人)

400

600:万人) 639万人

(約64%)

生産年齢人口

446万人(約53%)

(約37%)

829万人

(約 )2010年から+34%+77万人 2010年から+16%

+81万人

500

278万人(約14%)

2010年から△33%△417万人200

138万人(約14%)幼年人口 86万人

(約10% )

(約53%)

168万人

829万人(約52%)2010年から△30%

△193万人

2010年から△38% 2010年から△40%0

(約 %)

(注)福島県は県全体での推計しか行われていないため、集計の対象外とした。

出典:国勢調査、国立社会保障・人口問題研究所(平成25年3月推計)「県庁所在都市」=三大都市圏を除く、道県庁を有する市町村。

「人口10万人クラス」=三大都市圏、県庁所在都市を除く、人口5万人~15万人の市町村。

0(約 %)

(約10% ) (約11%)△52万人2010年から△40%

△110万人

5

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○ これまでに人口増とともに市街地は郊外へと急速に拡大。

①コンパクトシティの重要性:居住の動向

○ これまでに人口増とともに市街地は郊外 と急速に拡大。○ 地方圏の県庁所在都市においては、1970年から2010年までに人口が約2割増加する中で、市街

地は2倍に拡大。このままでいくと、拡大した市街地に高齢者をはじめとして疎に居住する状況になりかねない。

図 県庁所在地の人口の推移 図 県庁所在地のDID面積の推移図 県庁所在地の人口の推移

(三大都市圏及び政令指定都市を除く)

(年)

図 県庁所在地のDID面積の推移

(三大都市圏及び政令指定都市を除く)

(年)

〈1都市あたりの平均人口〉 〈1都市あたりの平均DID面積〉

19701970

(年)

1970年→2010年

DID面積は倍増1970年→2010年

人口は約2割増加

2010

2010

約40年前の

0 10 20 30 40 50

2010

0 10 20 30 40

2040

(人口 単位 万人) (面積 単位

1970年と同水準

(人口 単位:万人) (面積 単位:km2)

出典:国勢調査国立社会保障・人口問題研究所(平成25年3月推計)

6

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①コンパクトシティの重要性:財政状況(日本全体)

(兆円)公債等残高(国+地方)

(兆円)慎重シナリオ

成長戦略シナリオ1303.6

1299.61250

1350

1169.3

1163.91150

1250

966.3

996.71027.0

1024.2

1050

865.3

900.5932.3

965.9

995.3

850

950

8502011 2012 2013 2014 2015 2016 2020 2023

-10

0

-43 0-36.1 -29.8 -28.4 -28.8

-29.1 -27.1 -27.3

-35.6-30

-20

成長戦略シナリオ

「経済財政の中長期試算」(H24.8 内閣府)より財政収支(国+地方)

43.0-36.5

-45.2

-46.6 -45.3

-50

-40

慎重シナリオ

成長戦略シナリオ

7

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①コンパクトシティの重要性:財政状況(社会資本)

○2011年度から2060年度までの50年間に必要な更新費は約190兆円と推計される。

○投資総額の水準を横ばいとしても、2037年時点で維持管理・更新費すら賄えなくなる可能性がある。

25 新設(充当可能)費

災害復旧費

(兆円)

20

災害復旧費

更新費

維持管理費

維持管理・更新費が2010年度の投資総額を上回る額

10

15維持管理・更新費が2010年度の投資総額を上回る額

5

-5

0

○ 国土交通省所管の社会資本(道路、港湾、空港、公共賃貸住宅、下水道、都市公園、治水、海岸)の、国及び地方公共団体の事業を対象に推計。○ 将来の新設(充当可能)額費は、投資総額から維持管理費、更新費、災害復旧費を差し引いた額であり、新設需要を示したものではない。○ 今後の予算の推移、技術的知見の蓄積等の要因により、推計結果は変動しうる。 (平成23年度国土交通白書より)

1965 70 75 80 85 90 95 2000 05 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 (年度)

8

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①コンパクトシティの重要性:都市構造と行政コストの関係

国土審議会 第3回長期展望委員会資料9

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○人口減少 市街地拡大等に伴って空家・空地が増加

①コンパクトシティの重要性:空き地・空き家等の動向

○人口減少、市街地拡大等に伴って空家 空地が増加。

○空家のうち、居住世帯が長期にわたって不在の住宅等は10万人クラス都市において特に大きく増加。

県庁所在都市

○空家

県庁所在都市

11 1%

13.2%14.6%

14%250

300

10万人クラス都市

12.5% 13.7% 14%250

300

44

11.1%

6%

8%

10%

12%

150

200

250

二次的住宅

空き家率(右軸)

空き家数(左軸)

空き家数(万

空き家率(% 9

10.4%

6%

8%

10%

12%

150

200

250

二次的住宅

空き家率(右軸)

空き家数(左軸)

空き家数(万戸

空き家率(%)

24 27 36

62 72 89

4 4

0%

2%

4%

6%

0

50

100

H10 H15 H20

賃貸用・売却用の住宅

長期にわたって不在の住宅等

戸)

36 34 53 41 47

59 8 8

0%

2%

4%

0

50

100

H10 H15 H20

二次的住宅

賃貸用・売却用の住宅

長期にわたって不在の住宅等

戸)

H10 H15 H20 H10 H15 H20

出典:総務省統計局『住宅・土地統計調査』より国土交通省集計

(注) 人口1万5千人未満の町村は集計対象外。また、そのため市町村合併による経年変化を一部反映できていない市がある。 10

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②具体事例:宮崎県宮崎市の例~空き地・空き家等の動向~

中心市街地約162haのうち、平面駐車場等の空地 約21 6h平面駐車場等の空地:約21.6ha

中心市街地の13.3%が空地

●宮崎駅周辺部の現状(H25)

出典:Googleマップ

出典:宮崎市中心市街地活性化基本計画

11

Page 13: 国土交通省における コンパクトシティの取組につい …国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省都市局長石井喜三郎

○ この50年間で人口はほとんど変わっていないが 市街地の面積は約4倍に拡大

②具体事例:長野県飯田市の例 ~人口・居住の動向~

○ この50年間で人口はほとんど変わっていないが、市街地の面積は約4倍に拡大。

○今後30年間で約2割の人口減少が見込まれる中で、市は「拡大から維持」を掲げ、拠点集約連携型都市構造を目指している。

人口集中地区の区域図(1960年、2005年) 人口、及び人口集中地区の人口密度の動向

1960年1960年 2010年2010年 2040年2040年

100

120

10

12(推計値)

老年人口

1960年

10.7万人

1960年

10.7万人

2010年

10.5万人

2010年

10.5万人

2040年

8.0万人

2040年

8.0万人

中心駅

80

100

8

10人口集中地区人

人口

老年人口

生産年齢人口

40

60

4

6人口密度(人/

口(万人)

中心部

0

20

0

2

ha)

幼年人口

001960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040

15歳未満 15~64歳 65歳以上 総人口 DID人口密度(人/ha)

出典: 国勢調査及び国立社会保障・人口問題研究所(平成25年3月推計)より国土交通省作成

:1960年(1960年以降で もDID人口密度の高い年)

:2005年人口集中地区指定の目安約4.0倍

12

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○ 現在の市街地ではある程度の人口集積がなんとか保たれている中で(30~40人/ha)、利用者人口

②具体事例:長野県飯田市の例 ~人口・居住の動向~

各種施設の立地状況

が確保され、商業、医療、福祉機能が何とか維持されているが、今後の人口減少により維持が困難となるおそれ。

施設区分人口集中地区内施設数

1軒あたり人数

(人/軒)

人口集中地区における最短施設間

距離の平均値(m)人口集中地

診療所 44 830 218スーパーマーケット 22 1,660 281コンビニエンスストア 17 2,148 443

人口集中地区

80%90%

100%アクセス困難人口比率

,

40%50%60%70%80%

0%10%20%30%

人口集中

地区内

人口集中

地区外

人口集中

地区内

人口集中

地区外

人口集中

地区内

人口集中

地区外

◆都市再構築戦略検討委員会(第2回)「消費者の購買行動の変化と業態改革・立地戦略」(有)リティルウォーク 代表 服部年明氏プレゼンテーションより作成

商圏人口

出典: 国勢調査、国土数値情報、iタウンページ

地区内 地区外 地区内 地区外 地区内 地区外

スーパーマーケット、

コンビニエンスストア

診療所 通所介護

商圏人口

コンビニエンスストア 半径500m 周辺人口:3000人

ホームセンター(小型店) 中山間地の幹線道路沿い 商圏人口 3000~5000人

スーパーマーケット 地方の市・町の郊外バイパス沿い 商圏人口3~5万人 13

Page 15: 国土交通省における コンパクトシティの取組につい …国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省都市局長石井喜三郎

○現在は、比較的人口集積のある中心部(30人~40人/ha)ほど、世帯数(人口)の減少

②具体事例:長野県飯田市の例 ~人口・居住の動向~

○現在は、比較的人口集積のある中心部(30人 40人/ha)ほど、世帯数(人口)の減少が激化、空き家が密集して発生している。

空き家※の分布と世帯数増減状況の重ね合わせ(飯田空き家※の分布と世帯数増減状況の重ね合わせ(飯田市)

都市計画区域

人口集中地区

都市計画区域

空き家の発生箇所空き家の発生箇所と世帯数減少エリアが一致している

※)空き家のうち、維持管理の程度が不全で、生活環境上好ましくないものや外部に危険を及ぼす恐れのあるものが対象

出典: 飯田市資料及び国勢調

査より、国土交通省作成

14

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②具体事例:山口県山陽小野田市 ~概要~

○ 1960年と2005年を比較すると、市街地の面積は4割程度増加したが、人口は2割程度減少。

人口集中地区の区域図(1960年、2005年) 人口、及び人口集中地区の人口密度の動向

○ 年 年を比較する 、市街地 面積 割程度増加 、 割程度減少。○ 将来人口は2040年には4.7万人となり、 2010年の6.4万人から2割以上減少する見込み。

609

人 集中地区の区域図( 年、 年) 人 、及び人 集中地区の人 密度の動向

1960年

8.2万人

1960年

8.2万人

2010年

6.4万人

2010年

6.4万人

2040年

4.7万人

2040年

4.7万人

0.8 0.9 1.1 1 2

507

8

人口集中

(推計値)

厚狭駅

4 5 4 6

1.2 1.4 1.6

1.8 2.0

2.0 2.0

1.9 1.8

1 88.2

30

40

4

5

6 中地区人口密

人口(万人

老年人口

小野田駅

4.5 4.6 4.6 4.5 4.3 4.1 3.8

3.5 3.2 3.0 2.9 2.7 2.5

1.8 6.9 6.5 6.7

10

20

2

3

4度(人/ha

人) 生産年齢人口

0 2.5 5 7.5 101.25k

1.5 1.5 1.3 1.1 1.0 0.9 0.9 0.8 0.7 0.6 0.6 0.5 0.5 0

10

0

1

19601965197019751980198519901995200020052010201520202025203020352040

)

15歳未満 15 64歳:1960年(1960年以降で もDID人口密度の高い年) 人口集中地区指定の目安

幼年人口

15歳未満 15~64歳65歳以上 総人口

DID人口密度(人/ha)

15出典: 国勢調査及び国立社会保障・人口問題研究所

(平成25年3月推計)より国土交通省作成

:1960年(1960年以降で もDID人口密度の高い年)

:2005年人口集中地区指定の目安

約1.4倍

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②具体事例:山口県山陽小野田市 ~施設分布図~

○ 歩ける範囲にスーパーや診療所等の施設がない「アクセス困難人口」の割合は、人口集中地区の方○ 歩ける範囲 や診療所等 施設 な アク 困難人 」 割合 、人 集中地区 方が小さい。

○ 施設の立地が見られる地区は、人口集中地区外であっても比較的人口密度が大きい地区であり、人

口密度の確保が生活機能の維持には重要であることが伺えるが、今後の人口減少により施設の維持が困難となるおそれも (例えば ンビ エンスストアでは1軒あたり3 000人が必要 )

施設の立地が見られる地区が

が困難となるおそれも。(例えばコンビニエンスストアでは1軒あたり3,000人が必要。)

人口集中地区内外のアクセス困難人口の割合

70%80%90%

100%=比較的、人口密度が高い アクセス困難人口の割合

30%40%50%60%70%

0%10%20%30%

人口集中人口集中人口集中人口集中人口集中人口集中

地区内 地区外 地区内 地区外 地区内 地区外

スーパーマーケット、

コンビニエンスストア

診療所 通所介護

集中地

0 2.5 5 7.5 101.25k 16

人口集中地区 出典: 人口密度は国勢調査、

施設については国土数値情報、及びタウンページ掲載のものを用いた

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②具体事例:山口県山陽小野田市 ~将来の人口密度分布像~

○ 仮に市内全域で均等に人口が減少する場合を推計したところ 施設立地が見られた各地○ 仮に市内全域で均等に人口が減少する場合を推計したところ、施設立地が見られた各地

区でも、人口密度は減少することとなり、スーパーや診療所といった施設の維持が困難となり、歩ける範囲で生活に必要な機能が存在しなくなるおそれ。

○ 人口減少社会においてこれら生活に必要な機能を維持するためには、歩ける範囲に一定

②市全域で均等に人口が減少した場合(2040年)①現況の人口分布(2010年)

○ 人口減少社会においてこれら生活に必要な機能を維持するためには、歩ける範囲に 定程度の人口密度を確保する必要があることから、コンパクトシティの実現が重要。

<凡例>

0 2.5 5 7.5 101.25k

0 2.5 5 7.5 101.25k

17

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②具体事例:山口県山陽小野田市 ~固定資産税・都市計画税~

○ 固定資産・都市計画税収の約9割を20%の面積の用途地域から得ている。○ 固定資産 都市計画税収の約9割を20%の面積の用途地域から得ている。

税収に占める固定資産税、都市計画税の比率(H22) 都市区域ごとの人口、面積、固定資産税、都市計画税の比率

76.7%

22.1%

23.3%

77.9%

人口【H22】

面積0% 20% 40% 60% 80% 100%

比率

その他の市税都市計画税・固定資産税

92.1% 7.9%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

固定資産税・

都市計画税【H23】

59.2% 40.8%

都市計画区域

39 5100%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

用途地域 用途地域外

都市区域ごとの固定資産税、都市計画税の推移

都市計画区域

都市計画区域

38.5

39.0

39.5

60%70%80%90%

100%

計画

税総

額(億

地域

別割

合(%

用途地域

37.5

38.0

20%30%40%50%

定資

産税

、都市

税、都

市計

画税

37.00%10%

H18 H19 H20 H21 H22

固定

固定

資産

用途地域外 用途地域内 固定資産税+都市計画税総額

Page 20: 国土交通省における コンパクトシティの取組につい …国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省都市局長石井喜三郎

②具体事例:山口県山陽小野田市 ~小売の状況~

○小売販売額は 上下しているものの ほぼ横ばい傾向である 売場面積は5割以上増○小売販売額は、上下しているものの、ほぼ横ばい傾向である。売場面積は5割以上増加しており、人口減少下においてオーバーストアが懸念される。

小売販売額(百万円)売場面積規模別の事業所数売場面積規模別の事業所数

50,000

60,000

70,000

80,000

854813

30 900小売り事業所数(右軸)

10 000

20,000

30,000

40,000813

781

624

25700

8001,00

小売り事

小売業売場面積(㎡)

(3,000m2以上)

0

10,000

1988年 1991年 1994年 1997年 1999年 2002年 2004年 2007年

15

20

400

500

600

1 000㎡以上の事業所数(左

0㎡以上

事業所数(市全小売業売場面積(㎡)

(3,000m2以上)

70,00080,00090,000

100,000

14

10

200

300

4001,000㎡以上の事業所数(左軸)

上の事業所

全体)

(1,500~3,000m2以上)(1,500m2以上)

(1,500~3,000m2以上)

30,00040,00050,00060,00070,000

4 5

11

0

5

0

100

1994年 1997年 2002年 2007年

190

10,00020,000

1988年1991年1994年1997年1999年2002年2004年2007年

1994年 1997年 2002年 2007年

Page 21: 国土交通省における コンパクトシティの取組につい …国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省都市局長石井喜三郎

目次

1.コンパクトシティの意義①コンパクトシティの重要性①コンパクトシティの重要性②具体事例(宮崎県宮崎市、長野県飯田市、山口県山陽小野田市)

2.コンパクトシティの実現に向けた施策・取組①都市の低炭素化の促進に関する法律①都市の低炭素化の促進に関する法律②地方都市リノベーション事業③都市再構築戦略検討委員会③都市再構築戦略検討委員会

20

Page 22: 国土交通省における コンパクトシティの取組につい …国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省都市局長石井喜三郎

①都市の低炭素化の促進に関する法律:概要

背 景○ 東日本大震災を契機とするエネルギー需給の変化や国民のエネルギー・地球温暖化に関する意識の高揚等を

踏まえ、市街化区域等における民間投資の促進を通じて、成功事例を蓄積し、その普及を図るとともに、住宅市場・地域経済の活性化を図る観点から、平成24年12月4日施行。

○ 地球環境に優しい暮らし等の新しい視点からまちづくりに取り組んでいくための第一歩となる基本法。○ 地球環境に優しい暮らし等の新しい視点からまちづくりに取り組んでいくための第 歩となる基本法。

○ 約30都市で低炭素まちづくり計画の作成を検討中。

法律の概要≪低炭素まちづくり計画のイメ ジ≫

●低炭素まちづくり計画の作成

●基本方針の策定(国土交通大臣、環境大臣、経済産業大臣)

公共交通機関の利用促進等都市機能の集約化

○病院・福祉施設、共同住宅等の集約整備

○歩いて暮らせるまちづくり(歩道・自転車道の整備、バリアフリー化等)

○バス路線やLRT等の整備、共同輸配送の実施

○自動車に関するCO2の排出抑制

≪低炭素まちづくり計画のイメージ≫

●低炭素まちづくり計画の作成

●民間等の低炭素建築物の認定

(歩道 自転車道の整備、バリアフリ 化等)

○民間等による集約駐車施設の整備⇒交付金等による財政的支援

⇒認定低炭素住宅の住宅ローン減税額引き上げ⇒容積率の不参入

低炭素まちづくり計画の作成状況

■計画作成都市(3都市)

○NPO等による緑地の保全及び緑化の推進

○未利用下水熱の活用

緑・エネルギーの面的管理・利用の促進

○民間等の先導的な低炭素建築

建築物の低炭素化

■計画作成都市(3都市)-兵庫県川西市、長野県小諸市、北海道下川町

■主な作成予定都市-茨城県守谷市、埼玉県志木市、神奈川県小田原市、愛知県安城市、東郷町、滋賀県近 幡市 兵庫県神 市

○未利用下水熱の活用

○都市公園・港湾隣接地域での太陽光発電、蓄電池等の設置

○民間等の先導的な低炭素建築物・住宅の整備

滋賀県近江八幡市、兵庫県神戸市、香川県高松市

※上記を含め約30都市で作成を検討中。21

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地方都市では、人口減少と高齢化、地場産業の停滞などにより、地域の活力が低下しており、経済社会情勢の変化に応じた都市の再構築(リノベ シ ン)が喫緊の政策課題

背景

②地方都市リノベーション事業:概要

ノベーション)が喫緊の政策課題

①地方都市の既成市街地において、既存ストックの有効利用を図りつつ、将来にわたって持続可能な都市とするために必要な都市機能(医療・福祉・子育て支援・教育文化・商業等)の整備・維持を支援し、地域の中心拠点の形成を図る。

●中心拠点区域の要件 低・未利用地を活用し 土地を有効利用する地域の生活を支え 公共交通の利用促進に

②さらに、中心拠点と公共交通によって結ばれた駅・停留所の周辺部において、地域の生活に必要な都市機能(医療・商業等)の整備・維持を支援し、生活拠点の形成を図る。

中心部・周辺部全体として持続可能な都市構造へ再構築。

交付率 嵩上げ●中心拠点区域の要件

DID区域内、公共交通圏等(3大都市圏の政令市及び特別区を除く)

庁舎跡地→街区一体で整備

低・未利用地を活用し、土地を有効利用することにより、生活に必要な都市機能を確保

地域の生活を支え、公共交通の利用促進につながる生活に必要な都市機能を整備

生活拠点区域(上記②)

※生活拠点区域では一部要件を緩和

近接する公共交通と一体的な施設整備

区画整理・再開発事業の要件緩和等

交付率の嵩上げ(40%→50%)

○公共交通利用者の安全・快適性向上に資する事業の

市役所跡地

百貨店跡地

大規模空き店舗→ス パ 図書館等

既存ストックの有効活用を図るため、コンバージョンにより、生活に必要な都市機能を整備

生活に必要な都市機能の支援内容

○低・未利用地の有効活用を図る事業の場合:民間事業者負担を1/3から1/5に軽減

中心拠点の核の形成に向けて 生生活に必要な都市機能の早期確保、空きビル等の早期解消のた

中心拠点区域(上記①)

○公共交通利用者の安全・快適性向上に資する事業の場合 :民間事業者負担を1/3から1/5に軽減

大規模空き店舗→スーパー、図書館等

その他施設

医療施設

商業施設

EV・

階段等

専有部整備費 ※

共同施設整備費

土地整備費

用地取得費 ※

設計費

○下記の整備に要する費用

生鮮食料品店、福祉施設等の立地

中心拠点の核の形成に向けて、生活に必要な都市機能を複合整備

保、空きビル等の早期解消のため、賃借による都市機能の整備

賃借による子育て支援施設の整備

○既存ストックの有効活用を図る事業の場合:民間事業者負担を1/3から1/5に軽減

商業施設 設計費

○賃借に要する費用

朱書き・下線は拡充部分

○複数の都市機能を有する事業の場合:民間事業者負担を1/3から1/5に軽減

※民間の場合は一部 22

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②地方都市リノベーション事業:長野県小諸市の事例

小諸宿周辺地区(長野県小諸市)

■大目標:持続可能な活力あるコンパクトシティ小諸の再構築目標1:都市機能集約による省エネルギー化の推進目標2 緑化の保全推進

小諸宿周辺地区(長野県小諸市)

長野県小諸市

目標2:緑化の保全推進目標3:中心市街地の魅力の再生

■地区概要○新幹線ルートに外れたことやモータリゼーションの進展に伴い、商業施設等の郊外移転が進み、○新幹線ル トに外れたことやモ タリゼ ションの進展に伴い、商業施設等の郊外移転が進み、中心市街地では空洞化が進み、都市としての求心力も低下。

○一方、中心市街地には古いまちなみなどの歴史的資産も現存。○これらを踏まえ、老朽化した公共施設の更新を契機として、市庁舎敷地の一部を小諸厚生総合病院の再構築移転場所として提供。 公共・公益サービスと医療機能を集約確保し、合わせて集約駐車場の整備により都市機能の集積を図り、都市のコンパクト化を図っている。

○公的不動産の利活用:市庁舎敷地を活用して小諸厚生総合病院を整備。 低未利用地を緑地等への転換を図り、都市機能の拡散を抑制し、低炭素まちづくりにも資する公的不動産の有効活用を図る。

■計画内容■計画内容事業期間:平成25年度~平成29年度地区面積:54ha地方都市リノベーション推進施設:教育文化施設(図書館)、医療施設(病院)その他の交付対象事業:道路、公園、地域生活基盤施設、高質空間形成施設、高次都市施設、街なみ環境整備事業その他の交付対象事業:道路、公園、地域生活基盤施設、高質空間形成施設、高次都市施設、街なみ環境整備事業

■地方都市リノベーション推進施設市庁舎の建て替えにあわせて、市内の小諸厚生総合病院を市役所敷地に誘致。また、図書館・地域交流センターを

市庁舎と合築整備し、コンパクトシティ小諸の再構築の実現のために都市機能を集約。

23

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②地方都市リノベーション事業 :長野県小諸市の事例

現況 整備後

小諸市民会館

市立小諸図書館新市役所

図書館・コミュニティスペースを合築

小諸駅 小諸駅

スペ スを合築

小諸市コミュニティセンター

小諸駅

現市役所庁舎

小諸駅

小諸厚生総合病院

駐車場用地

駐車場

郊外から移転

現小諸市庁舎

新小諸厚生総合病院計画地 現小諸商工会議所

病院

新小諸商工会議所会館計画地

新小諸市庁舎計画地

商工会議所会館

庁舎

図書館・コミュニティスペース

赤坂駐車場

あいおい公園計画地

あいおい公園西側立体駐車場

※小諸市資料より

24

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③都市再構築戦略検討委員会

○ 国土交通省では 地方都市・大都市が抱える課題を踏まえ 都市構造を再構築していくため○ 国土交通省では、地方都市・大都市が抱える課題を踏まえ、都市構造を再構築していくため

の施策について、平成25年4月に「都市再構築戦略検討委員会」(委員長:奥野信宏 中京大

学理事)を設置し、関係施策について検討

○ 7月31日に中間とりまとめ。○ 7月31日に中間とりまとめ。

第1回 今後の進め方等(4月9日) ・我が国の都市を巡る現状 浅見 泰司 東京大学大学院工学系研究科教授

【開催経過】 【委員一覧】

・基本的な論点

第2回 地方都市① 現状と課題(4月23日) ・専門家からのプレゼンテーション

・PRE(公的不動産)の活用

浅見 泰司 東京大学大学院 学系研究科教授○ 奥野 信宏 中京大学理事

小澤 吉則 一般財団法人長野経済研究所調査部長岸井 隆幸 日本大学理工学部教授正田 寛 太田商工会議所会頭

PRE(公的不動産)の活用

第3回 地方都市② ケーススタディ(5月15日) ・地方公共団体からのプレゼンテーション

第4回 地方都市③ 今後の方向性

辻 琢也 一橋大学大学院法学研究科教授辻 哲夫 東京大学高齢社会総合研究機構教授寺島 実郎 一般財団法人日本総合研究所理事長根本 祐二 東洋大学大学院経済学研究科教授藤木 正和 三協立山株式会社代表取締役社長第4回 地方都市③ 今後の方向性

(5月28日)

第5回 大都市圏① 大都市の国際競争力(6月17日) ・大都市の国際競争力の現状

藤木 正和 三協立山株式会社代表取締役社長藤沢 久美 シンクタンク・ソフィアバンク代表村木 美貴 千葉大学大学院工学研究科教授藻谷 浩介 株式会社日本総合研究所調査部

主席研究員・専門家からのプレゼンテーション

第6回 大都市圏② 大都市の諸課題(6月25日) ・大都市の諸課題 (大規模な高齢者数の増加等)

・専門家からのプレゼンテーション

主席研究員若林 資典 みずほ銀行産業調査部長

(敬称略、50音順、○印は委員長)

専門家からのプレゼンテ ション

第7回 今後の方向性(7月11日) 25

Page 27: 国土交通省における コンパクトシティの取組につい …国土交通省における コンパクトシティの取組について 国土交通省都市局長石井喜三郎

地方都市 大都市(郊外)大都市(中心)

③都市再構築戦略検討委員会:中間取りまとめの概要

○人口が急激に減少○高齢者数の増加は大都市に比べて小幅

○人口は比較的維持○郊外部を中心に高齢者(特に85歳以上)が大幅に増加

2040年の姿:人口の減少、生業・家業のない孤立した高齢者の増加

○高齢者数の増加は大都市に比べて小幅

拡大した市街地に高齢者を中心とした住民が点在して居住することになり、生活機能の低下 地域経済 活力の衰退のおそれ

○郊外部を中心に高齢者(特に85歳以上)が大幅に増加

医療・介護が需要超過に陥るとともに、生きがいを失った高齢者の孤立

国内市場の縮小に伴い、国際競争力が低下するおそれ

下、地域経済・活力の衰退のおそれ 化が進展するおそれ

まちづくりの目標:快適な暮らしと活力ある経済活動が営まれるまち

○高齢者が地域の中で何らかの役割を持ちながら生きがいを持って健やかに暮らせるまち

○たとえ弱っても地域の中で暮らし

○世界から情報・人材・資金が集まるまち

○オンだけでなくオフの魅力あふれるまち

まちづくりの目標 快適な暮らしと活力ある経済活動が営まれるまち

○健康・快適なライフスタイルを送ることができるまち

○人口や年齢構成の変化に対応した経済活動が営まれるまち ○たとえ弱っても地域の中で暮らし

続けることのできる地域包括ケアと連携したまち

るまち活動が営まれるまち

○財政面を含め持続可能な都市経営が可能なまち

集約型の都市構造が必要

○集住の推進 ○高齢者が出かけやすく 生きがい○高度外国人材の安心で快適な生

実現に向けた戦略

○集住の推進○都市機能の集約立地の推進

○高齢者が出かけやすく、生きがいを感じられるまちづくり

○効率的な医療福祉サービスを提供しやすい都市構造の実現

○高度外国人材の安心で快適な生活環境の実現

○世界に魅力を発信し、人や情報を惹きつける都市の実現 26

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③都市再構築戦略検討委員会:地方都市の目指すべき都市構造のイメージ

目指すべき都市構造=集約型の都市構造

串と団子型多極ネットワーク型 あじさい型

合併前の旧町村中心部を地域拠点として、中核拠点とネットワークで結ぶまちづくり

徒歩圏を団子とし、一定水準以上のサービスレベルの公共交通を串として団子をつなぐような、公共交通を軸としたまちづくり

交通結節点であり多くの拠点機能の整っている都市の核と、都市内の各地区(生活圏)が連携したまちづくり

富山市資料島根県都市計画マスタープラン 北上市資料

27

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○集約型の都市構造の実現に向けて、集住・都市機能の集約立地に向けた戦略を構築

③都市再構築戦略検討委員会:地方都市に関する戦略

・国は、都市の現状、今後の見通しや課題を明確にし、今後の都市のあり方を示すことが必要

・地域は、必要な都市機能を明確にしたビジョンを民間の意見も吸い上げながら作成する必要

○集住の推進に向けた戦略

・ 集住エリア内への住宅立地、住み替えを促す仕組みの構築(土地利用計画制度と税制・金融等の誘導策)

一定のエリア(中心部+既存集落)への集住を推進(全ての人を集住させることを目指す訳ではない)

・ 郊外部における新たな市街地整備に関する事業の抑制

○都市機能の集約立地に向けた戦略

・ 核となるエリアへの都市機能の立地を促す制度核となるエリアへの都市機能の立地を促す制度(空き地の集約化・空きビルの活用等)の創設

・ 民間事業者による都市機能の整備に対する税財政・金融支援財政 金融支援

・ 公的不動産(学校・公民館・公有地等)の有効活用の促進

地域の核となるエリアに都市機能(総合病院、商業施設、訪問看護・介護等)の

集約立地を推進・ 活用されない建築物の除却、空き地の緑地活用等の支援

集約立地を推進

28