「超高圧水素インフラ本格普及技術研究開発事業/ …2019年6月19日...

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2019年6月19日 「超高圧水素インフラ本格普及技術研究開発事業/ 水素ステーションのコスト低減等に関連する技術開発/ 本格普及期に向けた次世代ステーション・充填技術の研究開発」 評価ウィーク III-5 JXTGエネルギー(株) (株)本田技術研究所 日立オートモティブシステムズメジャメント(株) (一社)水素供給利用技術協会 1/29

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2019年6月19日

「超高圧水素インフラ本格普及技術研究開発事業/

水素ステーションのコスト低減等に関連する技術開発/

本格普及期に向けた次世代ステーション・充填技術の研究開発」

評価ウィークIII-5

JXTGエネルギー(株)(株)本田技術研究所

日立オートモティブシステムズメジャメント(株)(一社)水素供給利用技術協会

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事業の位置付け・必要性 (1)事業の目的の妥当性

事業の目的

本格普及期のFCV台数に対応可能で低コストな次世代充填技術を開

発し、水素ステーションの自立化に繋げる。

社会的背景水素社会の実現に向けて水素ステーションの低コスト化が重要な課題と

なっている。2019年3月に策定された「水素・燃料電池戦略ロードマッ

プ」では2025年に整備費2億円、運営費1.5千万円の目標が示され

ている。

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1. 期間開始 :2018年6月終了(予定):2021年2月

2. 最終目標

3.成果・進捗概要

実施項目 最終目標(2020年度)

①低コスト対応プロトコルの開発

・水素ステーション側の熱容量等の値を適正化した革新的新規プロトコル(Phase1)の制御マップを完成させる。

・車載タンク側の上限温度見直しを含む革新的プロトコル(Phase2)の見通しを得る。

②低コスト高頻度水素充填システムの開発

・1時間10台の充填を可能とする低コスト高頻度充填システムを完成させる。

③水素充填・ステーションシステムに関する調査

実施項目 成果内容自己評価

(2019.3末時点)

・Phase1:革新的新規プロトコルの開発に必要な充填パラメーターの取得を開始した。Phase1の効果見通しについて、試算が進みつつある。

・Phase2:車載タンク側の上限温度見直しも視野に入れた研究会を立ち上げ、議論を開始した。

②・高頻度充填に対応したバンク構成について複数のモデルを構築し、シミュレーションを活用して4つの候補に絞り込んだ。HySUT水素技術センターでの実証試験に向けて、設備面での準備を開始した。

③水素充填及び水素ステーションシステムに関する調査(米国、欧州)を行った。特に欧州を中心とした各国のプロトコル開発ニーズについて調査した。

事業概要

●実施体制および分担等

NEDO

JXTGエネルギー ①②③

本田技術研究所 ①③

日立AMS-MM ①②③

HySUT ②

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研究開発マネジメントについて(3)研究開発の実施体制の妥当性

◆研究開発の実施体制

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事業の位置付け・必要性 (1)事業の目的の妥当性

次世代充填技術のテーマ設定について

蓄圧器圧縮機

冷凍機

H2

プレクール温度-40℃程度

5台/時間

現状

本格普及期に向けての課題

・プレクール温度の緩和

・本格普及期のFCV台数への対応(10台/時間)

⇒ 必要最小限の設備構成で実現したい

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⇒冷凍機の電気代低減、ホース等の信頼性向上、鋼材の脆化影響低減

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事業の位置付け・必要性 (1)事業の目的の妥当性

蓄圧器圧縮機

冷凍機

プレクール温度緩和

本事業の絵姿

H2

10台/時間

②低コスト高頻度水素充填システムの開発

目標:プレクール温度の緩和

目標:必要最小限の設備での10台/時間の実現

①低コスト対応プロトコルの開発

次世代充填技術のテーマ設定について

圧縮機 1台 + 蓄圧器 最小限 + 充填ノズル2系統 6/29

Phase1目標:-25~-33℃Phase2目標:-15~-25℃

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研究開発マネジメントについて(1)研究開発目標の妥当性

研究開発項目 研究開発目標 根拠

①低コスト対応プロトコルの開発

・Phase1:水素ステーション側の熱容量等の値を適正化した革新的新規プロトコルの制御マップを完成させる。

・Phase2:車載タンク側の上限温度見直しを含む革新的プロトコルの見通しを得る。

水素供給温度を-25~-33℃程度に緩和出来れば、100万円/年程度の電気代低減に繋がる(Phase1)。

②低コスト高頻度水素充填システムの開発

・1時間10台の充填を可能とする低コスト高頻度充填システムを完成させる。

本格普及期には1時間10台程度の高頻度充填が必要となる。現状の2倍の供給能力が必要となるが、同じ設備を2系統設置するのではなく、圧縮機・蓄圧器の共用で低コストな高頻度充填システムを構築する。

◆研究開発目標と根拠

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・目標の高頻度充填システム(2台同時充填可)システムコスト 4.4億円

建設費の効果試算

圧縮機(340Nm3/hrx2台)蓄圧器(3バンクx2組)ディスペンサ(2セット)

・建設費削減効果:3.4億円=7.8億円-4.4億円シングルディスペンサー換算で3.4/2=1.7億円

圧縮機(340Nm3/hrx1台)蓄圧器(3バンクx1組*)*蓄圧器本数等は検討中ディスペンサ(2セット)*冷凍設備の共有化、新プロトコルの採用

・現行の高頻度充填システム(2台同時充填可)システムコスト 7.8億円(2014年度Nev実績3.9億円x2)

研究開発マネジメントについて(1)研究開発目標の妥当性

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・電気代低減 20kwX15時間x310日x21円/kwh=200万円/年

運営費の効果試算

【水素供給温度】現行:-35~-38℃程度⇒Phase1目標:-25~-33℃⇒Phase2目標:-15~-25℃

研究開発マネジメントについて(1)研究開発目標の妥当性

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・ホース等消耗部品の大幅な寿命延長に伴う交換頻度の低減効果

:100万円/年

■Phase1達成時の削減効果

■Phase2達成時の削減効果(本事業では見通しまで)

・電気代低減 10kwX15時間x310日x21円/kwh=100万円/年

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研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

①低コスト対応プロトコルの開発

・現在のプロトコルを用いて充填時間を3分程度にするためには、表に示す通りT40(-40~-33℃)に保つ必要がある。

水素供給温度区分 充填時間

T40(-40~-33℃) 3’40’’

T30(-33~-26℃) 6’07’’

T20(-26~-17.5℃) 12’13’’

水素供給温度と充填時間例

外気温度20℃、初期圧5MPaで試算

その結果現行プロトコルを用いた際(短い充填時間を確保)に掛る電気代が高い(冷凍機40kw年間約400万円)。前提:15時間x310日x21円/kwh

ディスペンサ廻りのフロー

・厳しい運転環境のため充填システムの信頼性及び部材の耐久性が低い。(例:ホースの認可回数1000回程度)原因:急激なヒートサイクル(常温→-40℃)及び圧力サイクル(0→Max.82MPa)

プレクール温度を緩和したい

背景

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研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

プレクール温度の緩和に向けたアプローチ

-40

-35

-30

-25

-20

-15

-10

-5

0

-40 -20 0 20 40 60

外気温度/℃

供給

水素

温度

/℃

充填時間を揃えた時の水素温度と外気温度の関係

Phase毎の段階的な取り組みで緩和を進める

現行(ルックアップテーブル式)リアルタイム昇圧率制御

STの前提変更

車の前提変更

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研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

Phase 0(MCフォーミュラ)現行プロトコル:水素ガス温度を管理幅に維持しその温度を-33℃と仮定し、充填速度一定で充填。

-40

-33℃

-30

-20

T40温度管理幅

水素

ガス

温度

(℃

30

充填時間(秒)

60 1200 90

水素温度

-40℃

現行プロトコルMax28.5MPa/分

速度アップ

水素ガス温度変化例と管理幅の関係

MCフォーミュラMax32.1MPa/分

-33℃を下回れば、その分早い速度で充填できる。

MCフォーミュラ:任意の水素ガス温度に合せて充填速度を逐次選択し充填。

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研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

MCフォーミュラの検証結果@HySUT水素技術センター

充填時間比較(冬,初期圧5MPa)

現行プロトコル

MCフォーミュラ

MCフォーミュラで充填時間が短くなることを実証した⇒充填時間が同じならプレクール温度を緩和出来る

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研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

14/29

Phase 1:ステーションの前提変更

ヒートマスの実測例

更に1mのSUS配管分(0.562kJ/K)が追加になる

ステーションの各部品で奪われる冷熱は、実際にはSAE J2601の設定(ワーストケース)よりも小さい。

計算の前提を変更し、実態に合わせた新たな充填制御マップを作成すれば、プレクール温度の緩和が可能。

ヒートマス測定試験@JARI Hy-SEF

高圧水素を流せる恒温槽

水素充填ノズル

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枠組み構築にあたって、米国の現行プロジェクトとのコラボレーションを、両国政府と関係者に働きかけ合意が得られた。現在は契約作業中。

研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

Phase 1:充填シミュレーションの用意

水素充填シミュレーションは、充填制御マップ作成のためのコア技術・日本:前NEDO事業で九州大学がダイナミック・シミュレーションを開発済・米国:ドイツ企業が独占していた水素充填シミュレーションを公共化すべく開発中

NREL九大

15/29

Holistic Fuel Cell Electric Vehicle/ Hydrogen

Station Optimization Model (h2050)

New Soft(exe File)

USAJPN

HY-01Station

Cost reducing

Kyushu-Univ.Dynamic Simulation

METI

NEDO

Joint achievement

Distribution

DOE

NREL Website

Collaboration agreement

Advisory memberSource code

Common usage of Test data

(heat mass etc.)

New Source code

本事業

NREL九大

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研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

②低コスト高頻度水素充填システムの開発

0

20

40

60

80

100

120

2015 2020 2025 2030

普及期本格普及期

1日70台以上の充填が2025年度頃から必要になる。(1日14時間として1時間当たり5台以上)

1日のFCV充填台数

/台

年度

高頻度充填

繁盛店高頻度充填

注)すでに一部店舗では、充填待ちが発生し、FCV普及拡大の阻害になっているとの指摘を受けている。

1日の充填台数の推移予想(METIロードマップより)

背景

高頻度充填に対応して2系列の設備を設けると水素ステーションの建設費が高くなる。(1系列(5台/時間)で約4億円)

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研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

同じ設備を2系統設置した場合 高頻度水素充填システムの例

同じ設備を2系統設置するのではなく、圧縮機・蓄圧器の共用により、10台/時間に対応した低コストなシステムを開発する

2台同時充填に対応した協調制御

高頻度水素充填システムの概要

(高コスト) (低コスト) 17/29

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研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

検討状況

①充填頻度は1時間当たり 10 台 ⇒充填ノズル 2系統②FCV充填量は1台当たり 3 kg③圧縮機は 340 Nm3/h (30.5kg/h)

■シミュレーション(2018年度に実施)

シミュレーション実施

前提条件

・バンク構成:17構成(蓄圧器の構成・容量・本数等)・充填パターン:51パターン(初期圧 A:3種、B:3種 の組合せ)(充填タイミング:6パターン)

バンク構成と充填パターンの設定

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研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

■バンク構成評価基準

①充填時間 直充填時間(圧縮機で直接昇圧する時間)で判定

直充填時間 20s以下◎、40s以下○、60s以下△、60s以上×

②充填の安定性 バンク切替前後のバンク圧力差で判定

差圧(MPa) 20以下◎、25以下○、30以下△、30以上×

③蓄圧器本数 少ないほどコスト的に優位

④バルブ数 少ないほどコスト的に優位

■バンク構成評価結果例

No. 構成1st.BNK[L]

2nd.BNK[L]

3rd.BNK[L]

4th.BNK[L]

総容量[L] 車両

充填時間[sec]

直充填時間[sec]

判定BNK切替差圧[MPa]

判定

1 266

2 2661 2602 260

300 1 240 39 ○300 2 240 39 ○

1 2392 239

1500 35 ○ 26 △4 3-B 600 300 300 300

1500 26 △3 1-B 600 300

× 26 △2 0-D 600 600 300 1500 61

× 26 △1 0-B 600 300 300 1200 71

⇒上記①~④の評価基準で総合的に判断19/29

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研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

■シミュレーション結果(2018年度に実施)

バンク構成No.

蓄圧器総容量(L)1st.BNK 300 1st.BNK 300 1st.BNK 300 1st.BNK 300

2nd.BNK 3003rd.BNK 300

3rd.BNK 300 3rd.BNK 300/300 3rd.BNK 300/300 4th..BNK 300バンク構成No.

蓄圧器総容量(L)1st.BNK 600 1st.BNK 600 1st.BNK 600 1st.BNK 600

2nd.BNK 3003rd.BNK 300

3rd.BNK 300 3rd.BNK 300/300 3rd.BNK 300/300 4th..BNK 300バンク構成No.

蓄圧器総容量(L)1st.BNK 300 1st.BNK 300 1st.BNK 300 1st.BNK 300

2nd.BNK 3003rd.BNK 300

3rd.BNK 600 3rd.BNK 600/600 3rd.BNK 600/600 4th..BNK 600バンク構成No.

蓄圧器総容量(L)1st.BNK 600 1st.BNK 600 1st.BNK 600 1st.BNK 600

2nd.BNK 6003rd.BNK 300

3rd.BNK 300 3rd.BNK 300/300 3rd.BNK 300/300 4th..BNK 300バンク構成No.

蓄圧器総容量(L)1st.BNK 300 1st.BNK 300 1st.BNK 300 1st.BNK 300

2nd.BNK 3003rd.BNK 600

3rd.BNK 600 3rd.BNK 600/600 3rd.BNK 600/600 4th..BNK 600バンク構成No.

蓄圧器総容量(L)1st.BNK 6002nd.BNK 6003rd.BNK 600

構成03BNK基本構成

(共用)

構成13BNK構成(3rd.個別)

構成34BNK構成(共用)

構成23BNK構成

(2nd./3rd.個別)構成0-A 構成1-A 構成3-A構成2-A

蓄圧器タンク容量(L) 2nd.BNK 300 2nd.BNK 300

1200 1500 15001800

900 1200 12001500

2nd.BNK 300/300

構成0-B 構成1-B 構成3-B構成2-B

1200 1800 15002100

蓄圧器タンク容量(L) 2nd.BNK 300 2nd.BNK 300 2nd.BNK 300/300

構成0-C 構成1-C 構成3-C構成2-C

1500 1800 18002400

蓄圧器タンク容量(L) 2nd.BNK 300 2nd.BNK 300 2nd.BNK 300/300

構成0-D 構成1-D 構成3-D構成2-D

1500 2100 18002700

蓄圧器タンク容量(L) 2nd.BNK 600 2nd.BNK 600 2nd.BNK 600/600

構成0-E 構成1-E 構成3-E構成2-E

600/600

構成0-F1800

蓄圧器タンク容量(L)

蓄圧器タンク容量(L) 2nd.BNK 600 2nd.BNK 600 2nd.BNK

実証試験を計画中(2019年度冬~)

HySUT 水素技術センター(山梨)で設備導入準備中

シミュレーションの結果、有力な4構成を選定した。

(表の網掛け部)

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研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度 (2)成果の意義

21/29

■HySUT水素技術センターの設備イメージ(増設後)

・ディスペンサー増設・配管組替、増設

・蓄圧器増設・ユニット組替・配管弁類増設

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研究開発マネジメントについて(2)研究開発計画の妥当性

◆研究開発のスケジュール

開発項目 平成30年度 平成31年度 平成32年度 平成33, 34年度

①低コスト対応プロトコルの開発(JXTG、HG、 日

立AMS-MM)

(a) Phase0(b) Phase1(c) Phase2

② 高頻度充填システムの開発(JXTG、日立AM

S-MM、HySUT)

(a)シミュレーション、仕様(b)追設工事・容器(c)実証試験(d)冷却システム

③調査(JXTG、HG、日立AMS-MM)

シミュレーション

温度見直し研究会 温度見直し検討

冷却能力の最適化検討

追設工事

1時間10台

実証試験/実証試験

MC検証

ノズル等HM 新マップ作成とテスト

新マップ作成

Phase2の見通し

規格化提案

Phase1:ステーション側の条件見直しを行い水素温度の緩和を検討する。Phase2:温度見直しを含め革新的新規プロトコルの検討行う。

限界値の検証

新マップ修正とテスト

限界値の検証

システム開発 容器の調達

実証試験 実証試験

システム見直し冷却システム製作・評価

プロトコル開発ニーズの調査

プロトコル開発状況の調査、検討

規格化体制の調査、検討

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研究開発マネジメントについて(4)研究開発の進捗管理の妥当性

◆研究開発の進捗管理

②低コスト高頻度水素充填システムの開発

【今年度マイルストーン】シミュレーションで選定した4構成について、実証試験を

開始し、第一次の比較検討結果をまとめる。

23/29

※計画・進捗については、本事業で設置した温度見直し研究会、高頻度充填実

証試験検討委員会等で妥当性を確認しながら進めている。

①低コスト対応プロトコルの開発

【今年度マイルストーン】 水素ステーションの各部品についてヒートマスを測定する。

新たな充填制御マップの第一案を作成し、米国で実証試験を行い評価する。

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2018 2019 2020 計

論文(査読付き) 0 - - 0件

研究発表・講演 3 - - 3件

受賞実績 0 - - 0件

新聞・雑誌等への掲載 1 - - 1件

展示会への出展 0 - - 0件

※6月10日現在

研究開発成果について (3)知財と標準化 (4)成果の普及

◆成果の普及

24/29

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研究開発マネジメントについて(5)知的財産権等に関する戦略の妥当性

◆知的財産権等に関する戦略

①低コスト対応プロトコルの開発

本事業で開発したプロトコルがSAE J2601(米国)やJPEC-S

(日本)等の規格に反映されることを目指したものであり、技術の

オープン化を基本戦略としている。

②低コスト高頻度水素充填システムの開発

実証試験の結果を公表し、業界標準として普及させることを目指し

たものである。

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2018年度 2019年度 2020年度 計

特許出願(うち外国出願) 0 未定 未定 数件程度

◆知的財産権の確保に向けた取り組み

研究開発成果について (3)知財と標準化 (4)成果の普及

①低コスト対応プロトコルの開発

⇒主な出口は規格への反映(SAE J2601、JPEC-S等)

②低コスト高頻度水素充填システムの開発

⇒2019~2020年度に数件程度の出願を予定

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実用化・事業化の見通しについて

◆本プロジェクトにおける「実用化・事業化」の考え方

〇革新的新規プロトコルがSAE J2601やJPEC-S等の規格に反映

され、水素ステーションのプレクール温度が緩和されること

⇒主に運営費の低減に寄与

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・Phase1達成時の削減効果:100万円/年・Phase2達成時の削減効果:300万円/年(本事業は見通しまで)

〇高頻度水素充填システムが水素ステーションに導入され、1時間

10台の充填が低コストで実現できること

⇒主に建設費の低減に寄与

・削減効果:1.7億円(シングルディスペンサー換算)

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◆成果の実用化・事業化の見通し

実用化・事業化の見通しについて

1時間10台充填可能な高頻度充填システム(建設費 低)

水素供給温度を緩和しても充填時間が遅くならない

プロトコル(運営費 低)

期待される効果

・顧客を待たせない(5台/時間を超えても待ち時間が発生しない)

・低コストシステム(建設費の低減)・電気代の低減(運営費の低減)・部材、システムの信頼性向上(運営費の低減)

顧客の利便性を損なわず、低コストで高頻度充填に対応したシステムを構築できるため、本格普及期には必須の技術となり得る。

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◆実用化・事業化に向けた具体的取り組み

実用化・事業化の見通しについて

20222021202020192018

高頻度充填システムの開発

低コスト対応プロトコルの開発

2023 ~ 2024

●:基本技術確立▲:基本原理確認

水素ステーションへの適用

規格への反映

事業化検討▲ ●

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1.事業の位置付け・必要性 (2)国が支援する妥当性

FCV・水素ステーションの普及拡大に向けた規制見直し・技術開発は、

○ エネルギー政策上の重要度が高く、社会的必要性が大きい

○ 水素・燃料電池産業の競争力強化に貢献

○ 他の事業と連携することで効果的に開発を進めることが可能

○ 規制見直しの推進には、 産官学の緊密な連携が必要

○ 水素供給インフラについてはFCV普及初期の市場が限られるため、

民間単独では開発リスクが大きい

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開発項目最終目標

成果 達成度今後の課題と解決方針

①低コスト対応プロトコルの開発

・水素ステーション側の熱容量等の値を適正化した革新的新規プロトコル(Phase1)の制御マップを完成させる。

・車載タンク側の上限温度見直しを含む革新的プロトコル(Phase2)の見通しを得る。

・Phase1:革新的新規プロトコルの開発に必要な充填パラメーターの取得を開始した。Phase1の効果見通しについて、試算が進みつつある。

・Phase2:車載タンク側の上限温度見直しも視野に入れた研究会を立ち上げ、議論を開始した。

〇(2020年度末達成

見込み)

順調

②低コスト高頻度水素充填システムの開発

・1時間10台の充填を可能とする低コスト高頻度充填システムを完成させる。

・高頻度充填に対応したバンク構成について複数のモデルを構築し、シミュレーションを活用して4つの候補に絞り込んだ。HySUT水素技術センターでの実証試験に向けて、設備面での準備を開始した。

〇(2020年度末達成見込み)

順調

◎ 大幅達成、○達成、△達成見込み、 ☓未達

3.研究開発成果について (1)研究開発目標の達成度

◆研究開発項目毎の目標と達成状況

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MFM Nozzle

Tgas≦85℃

Pgas

P

TPC-1

TPC-2

Heatexchanger

Hose

Break away

Precooling

Station heat mass

Vehicle heat mass warming

Compression heat warming

Gas

tem

per

atu

re

Station FCV1st

2nd

3rd

-33℃

(補足)STからFCVタンクまでの水素温度上昇イメージ

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40kWプレクーラーが本格稼働すると、その電気代は400万円/年(前提:15時間x310日x21円/kwh)

2017年3月時点の報告では電気代は200万円/年

・電気代低減 20kwX15時間x310日x21円/kwh=200万円/年

■Phase1達成時の削減効果

■Phase2達成時の削減効果(本事業では見通しまで)

・電気代低減 10kwX15時間x310日x21円/kwh=100万円/年

(補足)電気代低減効果

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ホースの交換費用(想定)

交換頻度を年1回節減することで、100万円/年の削減効果

ホース寿命1万回(目標)、年2.5回交換、250万円/年

普及期の充填回数(1ノズルあたり):70台/日×365日=25,500回/年

ホース寿命が2万回に延び、年1.5回交換、150万円/年

・プレクール温度緩和なしの場合

・プレクール温度緩和後(Phase2目標:-15~-25℃)

(補足)ホース交換費用低減効果