「エアゾール等試験検査要領」に係る自主基準規定1 平成25年10月1日 制定...

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1 25 10 1 日 制定 平成 27 4 16 日 改訂 平成 29 4 25 日 改定 一般社団法人日本エアゾール協会 「エアゾール等試験検査要領」に係る自主基準規定 Ⅰ.目 的 この基準は,高圧ガス保安法の適用除外される規定要件に基づき,液化ガス及び液化ガスと圧縮ガスの混合ガス を噴射剤として用いるエアゾール等(以下「当該エアゾール等」。) について,適用除外される規定要件に合致して いることを確認するための試験検査方法等の要領を定め,品質の確認,安全の確保を図ることを目的とする。 Ⅱ.当該エアゾール等の定義 当該エアゾール等とは,「エアゾール」及び「エアゾール以外」のものとする。 「エアゾール」とは,容器に充塡された液化ガス(溶剤等と混合したものをいわずガス自身を指す) 又は圧縮ガ スの圧力により,その容器又は他の容器に充塡されているそのガス以外の目的物質(香料,医薬,殺虫剤等)を 噴霧状,又は泡状,練歯磨状等に排出する機構を有する製品における当該内容物を言う。 ※高圧ガス保安法及び関係政省令の運用及び解釈について(内規)(平成2811 1日)(2一般高圧ガス保安規則の運用及び解釈(15項)による定義である。 「エアゾール以外」とは,容器に充塡された液化ガス(溶剤等と混合したものをいわずガス自身を指す)の圧力 により,その容器のガスを噴出する製品で冷媒用,燃料容器,ダストブロワー等に供する当該内容物を言う。 Ⅲ.適 本基準規定で定める当該エアゾール等試験検査項目は,適用除外となる高圧ガス保安法等は下記規定に基づく。 エアゾール等の適用除外要件は次の法規定に基づく。 1.高圧ガス保安法(昭和 26 年法律第 204 号)第 3 条第 1 項第 8 2.高圧ガス保安法一般高圧ガス保安規則昭和 41 年通商産業省令第 53 号)6 条第 2 項第 7 3.高圧ガス保安法施行令(平成 9 年政令第 20 号)第 2 条第 3 項第 8 4.高圧ガス保安法施行令関係告示(平成 9 年通商産業省告示第 139 号)第 4 エアゾール等の適用除外要件の詳細規定は次による。 1.高圧ガス保安法施行令(適用除外)第 2 条第 3 項第 8 号の経済産業大臣が定めるもの 2.高圧ガス保安法施行令関係告示(平成 28 11 1 日経済産業省政令第 269 号)第 4 条に定めるもの 3.高圧ガス保安法一般高圧ガス保安規則第 6 条第 2 項第 7 ( 平成 28 11 1 日経済産業省政令第 105 号) 4.高圧ガス保安法容器保安規則第 22 条(平成 28 11 1 日経済産業省政令第 105 号) 5.製造施設の位置,構造及び設備並びに製造の方法等に関する技術基準の細目を定める告示第 15 (平成 28 11 1 日経済産業省政令第 269 号) Ⅳ.試 試料(試験・検査の用に供する「当該エアゾール等」であって,容器及びその内容物をいう。)は,最低 2 本を用 意する。ただし,試料の内容量が試験・検査に必要な量に達しない場合は,同一ロットの中から追加するものとす る。 Ⅴ.試験・検査方法 1.表示 (1)検査方法 以下の項目について,容器に記載されている内容を目視にて確認する。 ① ガスの名称 容器に表示してあるガスの名称が,「9.噴射剤成分」試験による実成分の名称と一致していることを 確認する。 ② 表示すべき事項

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平成 25年10月1日 制定

平成 27年4月16日 改訂

平成 29年4月25日 改定

一般社団法人日本エアゾール協会

「エアゾール等試験検査要領」に係る自主基準規定

Ⅰ.目 的

この基準は,高圧ガス保安法の適用除外される規定要件に基づき,液化ガス及び液化ガスと圧縮ガスの混合ガス

を噴射剤として用いるエアゾール等(以下「当該エアゾール等」。) について,適用除外される規定要件に合致して

いることを確認するための試験検査方法等の要領を定め,品質の確認,安全の確保を図ることを目的とする。

Ⅱ.当該エアゾール等の定義

当該エアゾール等とは,「エアゾール」及び「エアゾール以外」のものとする。

「エアゾール」とは,容器に充塡された液化ガス(溶剤等と混合したものをいわずガス自身を指す) 又は圧縮ガ

スの圧力により,その容器又は他の容器に充塡されているそのガス以外の目的物質(香料,医薬,殺虫剤等)を

噴霧状,又は泡状,練歯磨状等に排出する機構を有する製品における当該内容物を言う。

※高圧ガス保安法及び関係政省令の運用及び解釈について(内規)(平成28年11月1日)(2)

一般高圧ガス保安規則の運用及び解釈(15項)による定義である。

「エアゾール以外」とは,容器に充塡された液化ガス(溶剤等と混合したものをいわずガス自身を指す)の圧力

により,その容器のガスを噴出する製品で冷媒用,燃料容器,ダストブロワー等に供する当該内容物を言う。

Ⅲ.適 用 範 囲

本基準規定で定める当該エアゾール等試験検査項目は,適用除外となる高圧ガス保安法等は下記規定に基づく。

エアゾール等の適用除外要件は次の法規定に基づく。

1.高圧ガス保安法(昭和26年法律第204号)第3条第1項第8号

2.高圧ガス保安法一般高圧ガス保安規則(昭和 41年通商産業省令第 53号)第 6条第 2項第 7号

3.高圧ガス保安法施行令(平成 9年政令第20号)第2条第3項第8号

4.高圧ガス保安法施行令関係告示(平成 9年通商産業省告示第 139号)第4条

エアゾール等の適用除外要件の詳細規定は次による。

1.高圧ガス保安法施行令(適用除外)第2条第3項第8号の経済産業大臣が定めるもの

2.高圧ガス保安法施行令関係告示(平成28年11月1日経済産業省政令第 269号)第 4条に定めるもの

3.高圧ガス保安法一般高圧ガス保安規則第 6条第2項第7号(平成28年11月1日経済産業省政令第 105号)

4.高圧ガス保安法容器保安規則第 22条(平成28年11月1日経済産業省政令第105号)

5.製造施設の位置,構造及び設備並びに製造の方法等に関する技術基準の細目を定める告示第15条

(平成28年11月1日経済産業省政令第 269号)

Ⅳ.試 料

試料(試験・検査の用に供する「当該エアゾール等」であって,容器及びその内容物をいう。)は,最低2本を用

意する。ただし,試料の内容量が試験・検査に必要な量に達しない場合は,同一ロットの中から追加するものとす

る。

Ⅴ.試験・検査方法

1.表示

(1)検査方法

以下の項目について,容器に記載されている内容を目視にて確認する。

① ガスの名称

容器に表示してあるガスの名称が,「9.噴射剤成分」試験による実成分の名称と一致していることを

確認する。

② 表示すべき事項

2

エアゾール等にあっては,エアゾールの容器の構造,噴射剤(可燃性ガスか否か),火炎の有無に応じて

それぞれ表示すべき事項,エアゾール以外にあっては,容器の種類,噴射剤(可燃性ガスか否か)に応

じてそれぞれ表示すべき事項について,告示第4条第3号 チ,リ,ルに規定する基準に適合する表示

すべき事項について,正しく対応していることを確認する。

また,エアゾール以外のフルオロカーボンガスにあっては,告示第4条第2号ルに規定する基準に適

合する表示すべき事項について,正しく対応していることを確認する。

③ 文字の大きさ

※文字の大きさ…甲,乙欄の文字,それぞれの大きさを,以下のいずれかの方法で確認する。

ポイント数確認シート(写真植字級数表)で測定。

スケール付ルーペ等を用いて最小単位0.1 mmまで測定。

※参考値として,JIS Z 8305:1962より文字の大きさ(高さ)

1ポイント 0.3514 mmであるため,

16ポイント= 実測 大きさ(高さ) 5.6 mm以上,

12ポイント= 実測 大きさ(高さ) 4.2mm以上,

8ポイント= 実測 大きさ(高さ) 2.8 mm以上,

6ポイント= 実測 大きさ(高さ) 2.1 mm以上 となる。

④ 製造した者の名称又は記号

⑤ 製造番号

⑥ 取扱いに必要な注意事項

(2)エアゾール等の判定規定,基準

(1) ①の検査方法

高圧ガス保安法施行令関係告示 (以下「告示」という。) 第 4 条第 3 号イに規定する基準に適合す

るものであること。

人体に使用するエアゾールの噴射剤は,可燃性ガスでないこと。(略)

ただし,次のいずれかに該当するエアゾールの噴射剤を除く。

1 医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下「医薬品医

療機器等法」という。) (昭和35年法律第 145号・改正平成25年法律第 84号・施行平

成26年 11月25日) 第14条の規定により厚生労働大臣の承認を得た医薬品又は医薬部

外品。

2 「医薬品医療機器等法」第2条3項に定める化粧品のうち,水が全質量の 40 %以上で,

かつ,噴射剤が全質量の 10 %以下であって,内容物をあわ状又はねり状に噴出するもの。

一般高圧ガス保安規則第 11条第2項に規定する基準に適合するものであること。

人体用エアゾールの噴射剤として使用することできる可燃性ガス

1 液化石油ガス及び液化石油ガスと可燃性ガス以外のガスの混合物

2 DME及びDMEと可燃性ガス以外のガスの混合物

3 フルオロカーボン 152a及びフルオロカーボン 152aと可燃性ガス以外のガスの混合物

4 前3号に掲げるガス相互の混合物

他法令等で制限されている規制等について

※注釈

1.オゾン層保護法 特定物質等の規制でCFC12:1995年末生産全廃 ,

HFC22:冷媒補充用としてのみ 2020年まで製造可。

2.フロン排出抑制法及び地球温暖化防止

代替フロン等3ガス排出抑制に関する自主行動計画の自主的な取組により,以下のとおり

の措置がなされている。(平成27年4月現在)

HFC-134a,HFC-152a:使用量の削減及び新規製造は自粛要請。

(2) ②, ③の検査方法

告示第4条第3号 チ,リ,ルに規定する基準に適合するものであること。

「8.火炎長」、「9.噴射剤成分」試験による実成分の名称と一致していることを確認する。

イ.エアゾール以外:告示第 4条第3号チに規定する基準(別表1参照)に適合しているこ

3

(3) ④~⑥の検査方法

一般高圧ガス保安規則第 6条第2項第7号ヌに規定する基準に適合するものであること。

エアゾールの充塡された容器(内容積が30 cm3を超えるものに限る)の外面には,当該エアゾ

ールを製造した者の名称又は記号,製造番号及び取扱いに必要な注意を明示する。

使用中噴射剤が噴出しない構造の容器にあっては,使用後当該噴射剤を当該容器から排出する

ときに必要な注意を明示すること。

ただし,輸入されたエアゾールであって通関前のものについては,この限りでない。

(3)エアゾール以外のフルオロカーボンガスの判定規定,基準

(1) ②, ③の検査方法

エアゾール以外のフルオロカーボンガスは,告示第 4 条 2 号ル.に規定する基準に適合するものであ

ること。

JIS Z 8305に規定する 8ポイント以上の大きさの文字で,枠を設け,白地に黒色の文字を用いる

等鮮明に表示した容器であること。

ただし,輸入品であって通関前のものについては,この限りではない。

2.バルブを保護する措置等

(1)検査方法

バルブが突出した容器には,バルブにキャップ等の保護する措置が講じてあることを目視により検査する。

(2)判定規定,基準

告示第4条第3号へ に規定する基準に適合するものであること。

バルブが突出した容器には,バルブにキャップ等の保護する処置を講じてあるもの

3.内容量

(1)検査方法

(2)の測定器具を使用し,(3)の手順により測定する。(測定単位:g)

(2)測定器具

秤量器具精度 0.1 gまで秤量できるもの。

(3)手順

① 試料の総重量を秤量する。(W₁)

② 試料の噴射剤および内容物を取り出し,容器の内面を適切な溶剤で洗浄し,乾燥させた後,秤量する。

(W₂)

なお,二重構造容器にあっては,内容物の他に必ず噴射剤も確実に取り出すこと。

③ 次式により内容量を小数第1位まで算出し,丸めることなく内容量試験値とする。

W = W₁ − W₂

この式において,W,W1,W2は,それぞれ次の数値を表すものとする。

W : 実測内容量 (g)

と。

ロ.エアゾール:告示第 4条第3号リに規定する基準(別表2参照)に適合していること。

ハ.エアゾール(二重容器):告示第4条第3号ルに規定する基準(別表 2参照)に適合して

こと。

高圧ガスを使用しており危険なため,下記の注意を守ること。

一 温度が四十度以上となるところに置かないこと。

二 缶の温度を四十度以上に上げないこと。

三 火の中に入れないこと。

4

W₁: 手順①の測定重量 試料総重量 ( g)

W₂: 手順②の測定重量 空容器の重量 ( g)

(4)試験値の扱い

求められた値は,7.容器に対する内容物の容量割合(充塡率)の算出に使用する。

4.内 圧

(1)検査方法

(2)の測定器具及び装置を使用し,(3)の手順により検査する。(測定単位:MPa)

(2)測定器具及び装置

① 試験圧力計

イ 指示部は,JIS B 7505-1:2007 ブルドン管圧力計の圧力範囲0~1 MPaに適合するもの又はこれと同

等以上のもの。

ロ 指示部は,JIS B 7505-1:2007 ブルドン管圧力計の圧力範囲 0~2.5 MPa に適合するもの又はこれと

同等以上のもの。

ハ 指示部は,JIS B 7547:2008 デジタル表示ダイヤフラム式圧力計の圧力範囲 0~2.5 MPaに適合する

もの又はこれと同等以上のもの。

② 圧力計取付用アダプター

試料のバルブのステムに適合するもの。

③ 恒温水槽

試料を浸漬した場合,少なくとも水面下30 mm以上に浸漬できる深さを有し,また,十分な熱量と均一

な温度分布が得られ,かつ,水温を測定温度±0.5 ℃以内に保つことができるもの。

(3)手順

① 試料を 35 ± 0.5 ℃の恒温水槽に 30 分間浸漬した後,試料の噴射ボタンを外して,ステムを圧力計の挿

入口に気密に差し込み,圧力を小数第2位まで読みとる。

この場合,試料は直立の状態で圧力計に接続させるものとする。

② 試験は1回行い,測定値を丸めることなく,内圧試験値とする。

(4)判定規定,基準

高圧ガス保安法施行令 第 2条第3項第8号(適用除外)

・内容積 1 リットル以下の容器内における液化ガスについては,温度 35 ℃においてゲージ圧力 0.8

MPa以下

・フルオロカーボン(可燃性のものを除く)については,温度35 ℃においてゲージ圧力 2.1 MPa以下

告示第4条第3号柱書に規定する基準に適合するものであること。

温度35 ℃においてゲージ圧力 0.8 MPa以下のもののうち,毒性ガスを含まない液化ガス

高圧ガス保安法及び関係政省令の運用及び解釈について(内規)(1)高圧ガス保安法及び高圧ガス保安

法施行令の運用及び解釈について(平成28年11月1日)

政令関係 第3条関係(政令で定めるガスの種類等)(2)において,

第一種ガス(窒素,炭酸ガス,空気等)と第一種ガス以外のガスの混合ガスについては,第一種ガス

以外のガスと解する旨の規定

よって,液化ガスと圧縮ガスの混合物を噴射剤として用いるエアゾールは,第一種ガス以外のガ

スであり,液化ガスとなる見解を示す。

5.容器の内容積

(1)検査方法

(2)の測定器具を使用し,(3)の手順により測定する。(測定単位:mL)

(2)測定器具

秤量器具精度 0.1 gまで秤量できるもの。

5

(3)手順

① 「3.内容量 」の試験終了後の試料を用い,バルブ,ディップチューブ,インナーバック等容器内の

附属品を含めた空容器を秤量する。(W₂)

② 空容器に20 ℃の水を口元一杯まで入れ,これにディップチューブ,インナーバック等容器内附属品を

気泡ができないようにゆっくりと入れ,さらにバルブを口元に手で押しつける。

③ 容器外面に付着している溢れ出た水の水滴を濾紙等で取り除いた後,秤量する。(W₃)

④ 次式により内容積を小数第1位まで算出し,丸めることなく容器の内容積試験値とする。

なお,二重構造容器にあっては,内容物の他に必ず噴射剤も確実に取り出すこと。

V₅ = W₃ − W₂

0.9982

この式においてV₅,W₂,W₃は,それぞれ次の数値を表すものとする。

V₅: 実測内容積 (mL)

W₂: 手順①の測定重量 空容器の重量 (g)(3.内容量の試験 (3)手順② )

W₃: 手順③の測定重量 空容器に 20 ℃の水を入れたものの総重量 (g)

0.9982 : (水 20℃の比重)

(4)判定規定,基準

告示第2条第3項第8号(適用除外)

内容積1リットル以下の容器内における液化ガス

告示第4条第2号ロ,に規定する基準に適合するものであること。

充塡された液化フルオロカーボンガスの質量100 gにつき,

・液化フルオロオレフィン1234yfの容器にあっては内容積 112 cm3以上のものであること。

・液化フルオロカーボン 12の容器にあっては内容積 92 cm3以上のものであること。

・液化フルオロカーボン 134aの容器にあっては内容積101 cm3以上のものであること。

・液化フルオロカーボン 404Aの容器にあっては内容積 123 cm3以上のものであること。

・液化フルオロカーボン 407Cの容器にあっては内容積110 cm3以上のものであること。

・液化フルオロカーボン 507Aの容器にあっては内容積 124 cm3以上のものであること。

告示第4条第3号ロに規定する基準に適合するものであること。

エアゾールにあっては温度35 ℃において,エアゾールの体積が容器の内容積の 90 %以下。エアゾ

ール以外の液化ガスにあっては,容器の内容積に応じて容器保安規則第 22 条の規定により計算し

た質量以下のものであること。

6.容器の耐圧性能

6-1.エアゾール等の容器耐圧性能

(1)検査方法

(2)の第一測定方法又は(3)の第二測定方法により検査する。(測定単位:MPa)

(2)第一測定方法

① 測定器具及び装置

イ 時間計(ストップウォッチ,最小目盛1秒以下のもの)

ロ 試験装置

水圧による昇圧が緩やかに行える自動昇圧装置又は手動昇圧弁の装置を有するものであ って,次

の機能及び圧力計を備えるもの。(図1参照)

(イ)試験圧力を 30秒間保持できる構造のもの。

(ロ)試料である容器の変形を抑圧又は助長しないように保持できる構造のもの。

(ハ)圧力計は,目盛板の最高目盛が 2.5 MPa,最小目盛が0.02 MPa以下の圧力を示すものであっ

て,JIS B 7505-1:2007ブルドン管圧力計に適合するもの又はこれと同等以上のもの。

(ニ)圧力計は,指示部がデジタル表示ダイヤフラム式圧力計で,圧力範囲 2.5 MPa以下の圧力を

示すものであって,JIS B 7547:2008に適合するもの又はこれと同等以上のもの。

6

ハ 試験圧力計

(イ)指示部は,JIS B 7505-1:2007 ブルドン管圧力計の圧力範囲 0~2.5 MPa に適合するもの又

はこれと同等以上のもの。

(ロ)指示部は,JIS B 7547:2008 デジタル表示ダイヤフラム式圧力計の圧力範囲0~2.5 MPaに

適合するもの又はこれと同等以上のもの。

ニ 圧力計取付用アダプター

試料のバルブのステムに適合するもの。

ホ 恒温水槽

試料を浸漬した場合,少なくとも水面下30 mm以上に浸漬できる深さを有し,また,十分な熱量と

均一な温度分布が得られ,かつ,水温を測定温度 ± 0.5℃以内に保つことができるもの。

② 手順

イ 試料を 50 ± 0.5℃の恒温水槽に30 分間浸漬した後,容器内の圧力(以下「製品圧」という。

単位:MPa)を測定する。(「4.内圧」参照)

なお,製品圧の測定は,容器内の内容物が未使用の状態で測定すること。

製品圧の1.5 倍の圧力を変形圧とし,製品圧の 1.8 倍の圧力を破裂圧とする。

ロ 容器内に内容物が残っている場合,全部放出し,マウンティングカップを取り外した後,常温の水

をほぼ満たす。ただし,容器のバルブを装置したまま試験するものにあっては変形圧の2/3以下の圧

力で水と置換する。

なお,二重構造容器にあっては,内容物及び噴射剤を全部放出し,マウンティングカップを取り外

す。

ただし,噴射剤の放出によって,容器を損傷する構造の二重構造容器にあっては,内容物を全部放

出した後,マウンティングカップからくぎ等で開孔し,噴射剤を放出し,マウンティングカップを

取り外す。次に必要に応じてインナーバック等を適当な方法で処理し,常温の水をほぼ満たす。

ハ 容器と試験装置の加圧配管を適当なアタッチメントを用いて接続し,加圧弁を開いて容器を液圧で

加圧していく。

ニ 変形圧の0.1 MPa前までを20~40 秒間,変形圧の 0.1 MPa前から変形圧までの間を 0.1MPa当たり

20 秒間の速度で昇圧する。昇圧中は容器の状態をよく観察し,変形を認めた場合は,その時の圧力

を小数第2位まで測定する。

ホ 変形圧を30 秒間保持して,圧力計の動きと容器の外観から変形の有無を確認して,変形を認めない

場合は,その時の圧力を小数第2 位まで測定し,製品の変形圧とする。

ヘ 変形圧から破裂圧までの間を 0.1 MPa当たり20 秒間の速度で昇圧する。昇圧中は容器の状態をよく

観察し,破裂を認めた場合は,その時の圧力を小数第2位まで測定する。

ト 破裂圧を5秒間保持して,圧力計の動きと容器の外観から破裂の有無をして,破裂を認めない場合

は,その時の圧力を小数第2 位まで測定し,製品の破裂圧とする。

図1

(3)第二測定方法

① 測定器具及び装置

イ 時間計(ストップウォッチ,最小目盛1秒以下のもの)

ロ 試験装置

7

水圧による昇圧が緩やかに行える自動昇圧装置又は手動昇圧弁の装置を有するものであって,次の

機能及び圧力計を備えるもの。

(イ)試験圧力を 30 秒間保持できる構造のもの。

(ロ)試料である容器の変形を抑圧又は助長しないように保持できる構造のもの。

(ハ)圧力計は,目盛板の最高目盛が2.5 MPa,最小目盛が0.02 MPa以下の圧力を示すものであっ

て,JIS B 7505-1:2007 ブルドン管圧力計に適合するもの又はこれと同等以上のもの。

(ニ)圧力計は,指示部がデジタル表示ダイヤフラム式圧力計で,圧力範囲 2.5 MPa以下の圧力を

示すものであって,JIS B 7547:2008に適合するもの又はこれと同等以上のもの。

ハ 試験圧力計

(イ)指示部は,JIS B 7505-1:2007 ブルドン管圧力計の圧力範囲0~2.5 MPaに適合するもの又は

これと同等以上のもの。

(ロ)指示部は,JIS B 7547:2008 デジタル表示ダイヤフラム式圧力計の圧力範囲0~2,5 MPaに

適合するもの又はこれと同等以上のもの。

ニ 圧力計取付用アダプター

試料のバルブのステムに適合するもの。

② 手順

イ 容器内に内容物が残っている場合,全部放出し,マウンティングカップを取り外した後,常温の水

をほぼ満たす。ただし,容器のバルブを装置したまま試験するものにあっては 0.8 MPa 以下の圧力

で水と置換する。

なお,二重構造容器にあっては,内容物及び噴射剤を全部放出し,マウンティングカップを取り外

す。ただし,噴射剤の放出によって容器を損傷する構造の二重構造容器に あっては,内容物を全部

放出した後,マウンティングカップからくぎ等で開孔し,噴射剤を放出し,マウンティングカップ

を取り外す。次に必要に応じてインナーバック等を適当な方法で処理し,常温の水をほぼ満たす。

ロ 容器と試験装置の加圧配管を適当なアタッチメントを用いて接続し,加圧弁を開いて容器を液圧で

加圧していく。

ハ 1.2 MPaまでを 20~40 秒間,1.2 MPaから 1.3 MPa までの間を 0.1 MPa当たり 20 秒間の速度で昇

圧する。昇圧中は容器の状態をよく観察し,変形を認めた場合は,その時の圧力を小数第 2 位まで

測定する。

ニ 1.3 MPaの圧力を 30 秒間保持して,圧力計の動きと容器の外観から変形の有無を確認して,変形を

認めない場合は,その時の圧力を小数第2 位まで測定し,製品の変形圧とする。

ホ 1.3MPaから1.5 MPaまでの間を0.1 MPa当たり 20 秒間の速度で昇圧する。昇圧中は容器の状態を

よく観察し,破裂を認めた場合は,その時の圧力を少数第 2位まで測定する。

ヘ 1.5MPa の圧力を 5 秒間保持して,圧力計の動きと容器の外観から破裂の有無を確認して,破裂を

認めない場合は,その時の圧力を小数第2 位まで測定し,製品の破裂圧とする。

(4)判定規定,基準

告示第4条第3号ニに規定する基準に適合するものであること。

温度 50 ℃における容器内の圧力の 1.5 倍の圧力で変形せず,かつ,温度 50 ℃における容器内の

圧力の1.8 倍の圧力で破裂しない容器に充塡されたものであること。

→第一測定法により確認。

ただし,圧力1.3 MPaで変形せず,かつ,圧力1.5 MPaで破裂しない容器に充塡されたものにあっ

ては,この限りではない。

→第二測定法により確認。

なお,第二測定方法によって所定の耐圧性能を示さなかった場合には,第一測定方法により検査を

行う。

(注釈)第一測定方法の手順ニ,ホおよび第二測定方法の手順ハ,ニにおける“変形を認めた場

合”の一例を以下に示す。

① 全容器共通・・・圧力指示計が減圧を認めた時。

(昇圧中の容器の変形が目視で確認される前での減圧を含む)

② ブリキ缶(3ピース缶)・・・・天部,底部の膨らみ又はバックリング。

③ ブリキ缶(2ピース缶,モノブロック缶)・・底部の膨らみ又はバックリング。

④ アルミ缶・・・・底部の膨らみ又はバックリング。

8

6-2.告示 第 4条 2号に係るエアゾール以外のフルオロカーボンガスの容器耐圧性能

(1)検査方法

(2)の第三測定方法により検査する。 (測定単位:MPa)

(2)第三測定方法

① 測定器具及び装置

イ 時間計(ストップウォッチ,最小目盛1秒以下のもの)

ロ 試験装置

水圧による昇圧が緩やかに行える自動昇圧装置又は手動昇圧弁の装置を有するものであって,次の

機能及び圧力計を備えるもの。

(イ)試験圧力を 30秒間保持できる構造のもの。

(ロ)試料である容器の変形を抑圧又は助長しないように保持できる構造のもの。

(ハ)圧力計は,目盛板の最高目盛が4 MPa又は6 MPa以下の圧力を示すものであって,JIS B 7505-

1:2007 ブルドン管圧力計に適合するもの又はこれと同等以上のもの。

(ニ) 圧力計は,指示部がデジタル表示ダイヤフラム式圧力計で,圧力範囲 4 MPa又は6 MPa以

下の圧力を示すものであって,JIS B 7547:2008に適合するもの又はこれと同等以上のもの。

ハ 試験圧力計

(イ)指示部は,JIS B 7505-1:2007 ブルドン管圧力計で圧力範囲 0 ~ 6 MPa以下に適合するも

の又はこれと同等以上のもの。

(ロ)指示部は,JIS B 7547:2008 デジタル表示ダイヤフラム式圧力計で圧力範囲 0 ~ 6MPa 以

下に適合するもの又はこれと同等以上のもの。

ニ 圧力計取付用アダプター

試料のバルブのステムに適合するもの。

② 手順

イ 容器内に内容物が残っている場合,全部放出し,マウンティングカップを取り外した後,常温の水

をほぼ満たす。ただし,容器のバルブを装置したまま試験するものにあっては 1.8 MPa以下の圧力

で水と置換する。

ロ 容器と試験装置の加圧配管を適当なアタッチメントを用いて接続し,加圧弁を開いて容器を液圧で

加圧していく。

ハ フルオロカーボンガスのガス名ごとに定められた変形圧の1 MPa未満までを20 ~40 秒間,1 MPa

以上から変形圧までの間を0.1 MPa当たり20 秒間の速度で昇圧する。

昇圧中は容器の状態をよく観察し,変形を認めた場合は,その時の圧力を小数第2位まで測定する。

ニ 定められた変形圧を30 秒間保持して,圧力計の動きと容器の外観から変形の有無を確認して,変

形を認めない場合は,その時の圧力を小数第2 位まで測定し,製品の変形圧とする。

ホ 定められた変形圧から破裂圧までの間を 0.1 MPa 当たり 20 秒間の速度で昇圧する。昇圧中は容器

の状態をよく観察し,破裂を認めた場合は,その時の圧力を少数第 2位まで測定する。

ヘ 破裂圧を5 秒間保持して,圧力計の動きと容器の外観から破裂の有無を確認して,破裂を認めない

場合は,その時の圧力を小数第2 位まで測定し,製品の破裂圧とする。

(3)判定規定,基準

告示第4条2号ハ,ニ,ホ,ヘ,ト,チ,リに規定する基準に適合するものであること。

液化フルオロカーボンのガス名ごとに定められた変形圧,破裂圧

液化フルオロオレフィン1234yf用缶 変形圧 1.8 MPa以上,破裂圧2.2 MPa

液化フルオロカーボン12用缶 変形圧1.8 MPa以上,破裂圧2.1 MPa

液化フルオロカーボン22用缶 変形圧2.8 MPa以上,破裂圧3.4 MPa

液化フルオロカーボン134a用缶 変形圧1.9 MPa以上,破裂圧2.3 MPa

液化フルオロカーボン404A用缶 変形圧3.4 MPa以上,破裂圧4.0 MPa

液化フルオロカーボン407C用缶 変形圧3.2 MPa以上,破裂圧3.9 MPa

液化フルオロカーボン507A用缶 変形圧3.4 MPa以上,破裂圧4.1 MPa

(注釈) 手順ハ,ニにおける“変形を認めた場合”の一例を以下に示す。

① 全容器共通・・・圧力指示計が減圧を認めた時

9

(昇圧中の容器の変形が目視で確認される前での減圧含む)

② ブリキ缶(3ピース缶)・・・・天部,底部の膨らみ又はバックリング。

③ ブリキ缶(2ピース缶,モノブロック缶)・・底部の膨らみ又はバックリング。

④ アルミ缶・・・・底部の膨らみ又はバックリング。

7.容器に対する内容物の容量割合(充塡率)

7-1.エアゾールの容器に対する内容物の容量割合(充塡率)

(1)検査方法

(2)の第一測定方法又は(3)の第二測定方法により検査する。(測定単位:Vol %)

(2)第一測定方法

① 測定器具及び装置

イ 耐圧ガラス瓶等

耐圧ガラス瓶の全100 mL以下で,1 mL又は2 mL単位の目盛を80 mLまで刻んであるものであっ

て,外面透明コート付バルブネジ込式のもの又はこれと同等以上のものであるもの。

ロ 恒温水槽

耐圧ガラス瓶の試料を浸漬した場合,少なくとも水面下 30 mm 以上に浸漬できる深さを有し,ま

た,十分な熱量と均一な温度分布が得られ,かつ,水温を測定温度 ±0.5 ℃以内に保つことができ

るもの。

ハ 真空ポンプ

0.067 MPa(abs)以下の真空度の得られるもの。

ニ 測定器具

秤量器具精度 0.1 gまで秤量できるもの

ホ 真空計(マノメータ)

② 手順

イ 試料の総重量を秤量する。( W₄ )

ロ 耐圧ガラス瓶のバルブステムを真空ポンプに接続し,バルブを開けてガラス瓶内の空気を排出する。

ハ 真空計(マノメータ)が,0.067 MPa(abs) 以下の真空度を示した時にバルブを閉じて,耐圧ガラ

ス瓶を秤量する。( WG1 )

直ちに容器のバルブに接続して,試料の内容物を耐圧ガラス瓶内に 40 ~50 mL 採取し,再秤量す

る。( WG₂ )

なお,二重構造容器にあっては,内容物を採取後,残った内容物を含む試料を秤量する。( W₇ )

ニ 耐圧ガラス瓶を 35 ± 0.5 ℃の恒温水槽内に30 ~40 分間浸漬する。この間,耐圧ガラス瓶を3 ~4

回振とうして,内容物が恒温になるようにする。

ホ 恒温水槽から耐圧ガラス瓶を取り出し,水平面上に置いて内容物容量を測定する。( VG )

ヘ 試料の内容物を全量放出した後,バルブを取り外し,適当な溶剤等で容器内面を洗浄し,乾燥させ

た後にバルブ,ディップチューブ等容器内の附属品を含めた空容器を秤量する。( W₅ )

試料が二重構造容器の場合にあっては,内容物を残したまま噴射剤排出機構から噴射剤を全量放出

した後に試料を秤量する。( W₈ )

後にバルブを取り外し,内容物を全量排出し,適当な溶剤で容器及び容器内附属品の内面を洗浄し,

乾燥させた後バルブ,インナーバック等容器内の附属品を含めた空容器を秤量する。( W₅ )

ト 空容器に 20 ℃の水を口元一杯まで入れ,これにディップチューブ,インナーバック等容器内附属

品を気泡ができないようにゆっくりと入れ,さらにバルブを口元に手で押しつける。容器外面に付

着している溢れ出た水の水滴を濾紙等で取り除き,秤量する。( W₆ )

チ 次式により,容器に対する内容物の容量割合を小数第 1位まで算出し,丸めることなく容器に対す

る内容物の容量割合試験値とする。

(イ) エアゾール容器の場合

V7 =

(W₄ − W₅) × (VG

WG₂ − WG₁) × 100

(W₆ − W₅

0.9982 )

10

この式においてV₇,W₄,W₅,W₆,WG1,WG2,VGは,それぞれ次の

数値を表すものとする。

V₇ : 内容物の容量割合(Vol %)

W₄ : 手順イの測定重量 試料総重量 ( g)

W₅ : 手順ヘの測定重量 空容器の重量 ( g)

W₆ : 手順トの測定重量 空容器に20 ℃の水を入れたものの総重量 ( g)

WG1: 手順ハの測定重量 耐圧ガラス瓶の重量 (g)

WG2: 手順ハの測定重量 耐圧ガラス瓶に試料の内容物を入れたものの

総重量 (g)

VG: 手順ホの測定容量(耐圧ガラス瓶に入れた試料の内容物の容量 (mL)

(ロ) 二重構造容器の場合

V₇ =

((W₄− W₅) − (W₇− W₈)) × (VG

WG₂− WG₁) + (

W₇− W₈ DG )

(W₆− W₅

0.9982 )

この式においてV₇,W₄,W₅,W₆,W₇,W₈,WG1,WG2,VG,

DGは,それぞれ次の数値を表すものとする。

V₇ : 内容物の容量割合(Vol %)

W₄ : 手順イの測定重量(試料総重量 g)

W₅ : 手順ヘの測定重量(空容器の重量 g)

W₆ : 手順トの測定重量(空容器に20 ℃の水を入れたものの総重量 g)

W₇ : 手順ハの測定重量(内容物を一部放出後の試料重量 g)

W₈ : 手順ヘの測定重量(内容物の一部及び噴射剤の全量を放出後の試料

重量 g)

WG1: 手順ハの測定重量(耐圧ガラス瓶の重量 g)

WG2: 手順ハの測定重量(耐圧ガラス瓶に試料の内容物を入れたものの

総重量 g)

VG: 手順ホの測定容量(耐圧ガラス瓶に入れた試料の内容物の容量mL)

DG: 噴射剤の液比重(35 ℃)

(参考) 主な噴射剤の液比重 (35 ℃)

(混合ガスの場合は「9.噴射剤成分」の測定結果から各組成ガスを比例配分し算出する。)

噴 射 剤

液 比 重

(35 ℃)

プロパン 0.48

i-ブタン 0.54

n-ブタン 0.56

i-ペンタン 0.60

n-ペンタン 0.61

ジメチルエーテル 0.64

フルオロカーボン 12 1.27

フルオロカーボン 22 1.15

フルオロカーボン 152a 0.87

フルオロカーボン 134a 1.17

フルオロオレフィン1234ze 1.13

フルオロオレフィン1234yf 1.05

フルオロカーボン404A 0.99

11

フルオロカーボン 507C 1.00

フルオロカーボン 32 0.92

(3) 第二測定方法

① 測定器具及び装置

イ X線投影器

ロ 恒温水槽

試料を浸漬した場合,少なくとも水面下30 mm以上に浸漬できる深さを有し,また,十分な熱量と

均一な温度分布が得られ,かつ,水温を測定温度± 0.5 ℃以内に保つことができるもの。

ハ 測定器具

秤量器具精度 0.1 gまで秤量できるもの。

② 手順

イ 35 ± 0.5 ℃の恒温水槽に 30 分間浸漬した試料について,その内容物の液面をX線投影器で求める。

ロ 試料の内容物を全部放出し,バルブを取り外してイで求めた内容物液面まで水をいれ,この水の容

積を測定する。( Va )

ハ 「5.容器の内容積」の実測測定値。( V₅ )

ニ 次式により,容器に対する内容物の容量割合を小数第 1 位まで算出し,丸めることなく容器に対す

る内容物の容量割合試験値とする。

V₈ = Va

V₅ ×100

この式においてV₈,V₅,Vaはそれぞれ次の数値を表すものとする。

V₈ : 内容物の容量割合(Vol %)

V₅ : 手順ハ 「5.容器の内容積」の実測内容積 (mL)

Va : 手順ロ 内容物の内容積 (mL)

(4)判定規定,基準

告示第4条第3号ロに規定する基準に適合するものであること。

エアゾールにあっては温度35 ℃においてエアゾールの体積が容器の内容積の 90 %以下。

7-2.エアゾール以外の液化ガスの容器に対する内容物の質量割合(質量以下)

(容器保安規則第 22 条の規定による別表の上欄に掲げる液化ガスの種類で,記載されていない液化ガス)

(1)検査方法

(2)の第三測定方法により検査する。 (測定単位:質量以下)

(2)第三測定方法

① 測定器具及び装置

イ 耐圧ガラス瓶等

耐圧ガラス瓶の全容量 100 mL以下で,2 mL単位の目盛を 80 mLまで刻んであるものであって,外

面透明コート付バルブネジ込式のもの又はこれと同等以上のものであるもの。

ロ 恒温水槽

耐圧ガラス瓶の試料を浸漬した場合,少なくとも水面下 30 mL 以上に浸漬できる深さを有し,ま

た,十分な熱量と均一な温度分布が得られ,かつ,水温を測定温度48 ℃± 0.5 ℃以内に保つこと

ができること。

ハ 真空ポンプ

0.067 MPa(abs) 以下の真空度の得られるもの。

ニ 測定器具

秤量器具精度 0.1 gまで秤量できるもの

ホ 真空計(マノメータ)

② 手順

イ 試料の総重量を秤量する。( W₄ )

ロ 耐圧ガラス瓶のバルブシステムを真空ポンプに接続し,バルブを開けてガラス瓶内の空気を排出す

る。

12

ハ 真空計(マノメータ)が,0.067 MPa(abs)以下の真空度を示した時にバルブを閉じて,耐圧ガラス

瓶の重量を秤量する。( WG₁ )

直ちに容器のバルブに接続して,試料の内容物を耐圧ガラス瓶内に 40~50 mL採取し,再秤量する。

( WG₂ )

ニ 耐圧ガラス瓶を48 ± 0.5 ℃の恒温水槽内に30~40 分間浸漬する。

ホ 恒温水槽から耐圧ガラス瓶を取り出し,水平面上に置いて内容量を測定する。( VG )

ヘ 試料の内容物を全量放出した後,バルブを取り外し,適当な溶剤等で容器内面を洗浄し,乾燥させた

後にバルブとともに秤量する。( W₅ )

ト 空容器に20 ℃の水を口元一杯まで入れ,これにディップチューブ等容器内附属品を気泡ができない

ようにゆっくりと入れ,さらに容器に取り付けてあったバルブと類似のバルブを取り付けて口元に手

で押しつける。

容器外面に付着している溢れ出た水の水滴を濾紙等で取り除き,秤量する。( W₆ )

チ 次式によって,小数第 1 位まで算出し,数値を丸めることなく試料の内容物質量(W)を求める。

W = W₄ − W₅

ここに, W :手順チ)の試料の内容物質量(g)

W₄:手順イ)の試料の総質量(g)

W₅:手順へ)の測定質量(空容器及び附属品を含めた総質量)(g)

リ 次式によって,小数第1位まで算出し,数値を丸めることなく試料の実測容量(V)を求める。

V = ( W₆− W₅

0.9982)

ここに, V :容器の実測容量(mL)

W₅ :手順ヘ)の測定質量(空容器及び附属品を含めた総質量)(g)

W₆ :手順ト)の測定質量(空容器に附属品及び 20 ℃の水を入れたものの総質量)(g)

0.9982:20 ℃の水比重

ヌ 次式によって,小数第1位まで算出し,数値を丸めることなく容器に対する内容物の充塡質量と

する(G)。

G = V

C

ここに, G : 容器内容積分の液化ガスの充塡質量(g)

V : 容器の内容積(mL)

C : 下記表の左欄に掲げる液化ガスの種類に応じて,それぞれ同表の右欄に掲げる

定数。その他の液化ガスにあっては,1.05 を当該液化ガスの温度 48℃におけ

る比重で除して得た数値。

液化ガスの種類及び定数

液化ガスの種類 定 数

液化プロパン 2.35

液化ブタン 2.05

液化ジメチルエーテル 1.67

液化フルオロカーボン 152a 1.27

液化フルオロレフィン 1234ze 0.96

13

その他の液化ガスの種類及び定数

液化ガスの種類

その他の液化ガス

定数 定数(計算結果)

液化フルオロカーボン 407C 1.05 を当該液化ガスの温度 48 ℃における比重で除して得た数値

1.02

液化フルオロカーボン 507C 1.15

容器保安規則第22 条の規定による別表の上欄に掲げる液化ガスの種類で,

記載の主な噴射剤の定数

ル. 手順チの試料の内容物質量(W)が,手順ヌの内容物の充塡質量(G)以下であることを確認する。

内容物の質量(W) > 充塡質量(G)

(3)判定規定,基準

容器保安規則第 22 条に規定する方法で,告示第 4 条第 3 号ロに規定する基準に適合するものであること。

8.火炎長

8-1.噴霧状の火炎長

(1)検査方法

(2)の測定器具及び装置を使用し,(3)の手順により試験する。(測定単位:有り・無し)

(2)測定器具及び装置

イ 恒温水槽

試料を浸漬した場合,少なくとも水面下30 mm以上に浸漬できる深さを有し,また,十分な熱量と均一

な温度分布が得られ,かつ,水温を測定温度± 0.5 ℃以内に保つことができるもの。

ロ 試験装置

都市ガス又は液化石油ガスを燃料とする火炎バーナー(又は食塩による火炎着色装置を付けたバーナー)

及び試料(容器の噴射口の高さはバーナーの高さと同じにする。)を15 cmの間隔に配置する。

(3)手順

イ 24~26 ℃の恒温水槽に 30 分間浸漬して内容物の温度を 24~26 ℃にした試料の噴射口を試験装置のバ

ーナーより15 cmの位置に置く。

ロ 火炎の長さを4.5 cm以上5.5 cm以下に調節し,噴射された試料の下部がバーナーの火炎の上部 1/3 を

通過するように調整する。

ハ 測定者は,目の高さを火炎の側面から見て予測される火炎および噴射口と同じ高さに合わせる。

ニ 噴射ボタンを押して一番良く噴射する状態で噴射し,火炎が認められるか否かを確認して検査する。

噴霧状の火炎長測定の例

火炎長なし(火炎状態なし) 火炎長あり(火炎状態あり)

液化フルオロカーボン 134a 0.94

液化フルオロオレフィン 1234yf 1.05

液化フルオロカーボン 404A 1.15

液化フルオロカーボン 32 1.24

液化フルオロカーボン 22 0.98

液化フルオロカーボン 12 0.86

エアゾール以外の液化ガスにあっては容器の内容積に応じて容器保安規則第22条の規定により計算

した質量以下のものであること。

14

(4)判定規定,基準

告示第4条3号リに規定する基準に適合するものであること。

火炎が認められるか否かを確認し,9.噴射剤成分の結果と合わせて

1.表示の判定に使用する。

8-2.泡状,練歯磨状の火炎長 (二重容器を含む)

(1)検査方法

(2)の測定器具及び装置を使用し,(3)の手順により試験する。 (測定単位:有り・無し)

(2)測定器具及び装置

イ 恒温水槽

試料を浸漬した場合,少なくとも水面下30 mm以上に浸漬できる深さを有し,また,十分な熱量と均一

な温度分布が得られ,かつ,水温を測定温度± 0.5 ℃以内に保つことができるもの。

ロ 試験装置

都市ガス又は液化石油ガスを燃料とする火炎バーナー(又は食塩による火炎着色装置を付けたバ ーナ

ー)及び試料(容器の噴射口の高さはバーナーの高さと同じにする。)を15 cmの間隔に配置する。

火炎の長さを4.5 cm以上5.5 cm以下に調節する。

(3)手順

イ 24~26 ℃の恒温水槽に 30 分間浸漬して,内容物の温度を 24~26 ℃にした試料の噴射口を試験装置の

バーナーの炎の上端と同じ高さにし,噴射方向が目盛板と平行になるようにする。

ロ 噴出した内容液がバーナーの炎に到達する場合,噴出した内容物の下端がバーナー炎の上部 1/3

を通過するように噴射口の高さを調節し,火炎が認められるか否かを確認して検査する。

ハ 噴出した内容液がバーナーの炎に到達しない場合,噴出した内容物の下端がバーナー炎の上部 1/3 を

通過する様に製品を垂直上にスライドして,火炎が認められるか否かを確認して検査する。

火炎の有無を確認し,記録する。また,火炎長が測定できた場合は,これを記録する。

ニ 垂直上にスライドしても噴出した内容液がバーナーの炎に到達しない場合,火炎が認められないものと

する。

ただし,火炎が認められない場合にも可燃性ガスを使用している場合には,製品表示(甲欄)は「火気と

高温に注意」となる点に留意する。

手順-ロ 火炎に到着する場合の測定例

手順 ハ 火炎が到着しない場合の測定例

15

(4)判定規定,基準

告示第4条3号リに規定する基準に適合するものであること。

火炎が認められるか否かを確認し,「9.噴射剤成分」の結果と合わせて

「1.表示」の判定基準に使用する。

9.噴射剤成分

9-1.噴射剤成分の定性分析を行う場合

(1)検査方法

① (2)第一測定方法および,又は(3)第二測定方法で定性を行う。(注釈1)

但し,圧縮ガスのうち酸素(O2),窒素(N2),空気(Air)などは(3)第二測定法では定性できない(注釈2)ため,(2)第一測定法を用いる。

注釈1:LPG に他の炭化水素(例えばイソペンタン)が混合していたとき等,IRだけでは見逃すお

それがあるため,ガスクロとIRの両方で定性を行う必要がある。

注釈2:圧縮ガスの酸素,窒素,空気は赤外吸収スペクトルがない。(酸素,窒素は赤外線を吸収しな

い,空気はベースと一致するため)。

② ①,の方法により,検査することができない場合にあっては,JIS K 2240::2013 液化石油ガス(LP ガ

ス)により検査をすることができる。

③ ①又は②の方法により検査することができない場合にあっては,JIS K 0114:2012 ガスクロマトグラフ

ィー通則又は JIS K 0123:2006 ガスクロマトグラフィー質量分析通則により検査をすることができる。

(2)第一測定方法

① 検査器具及び装置

イ ガスサンプラー又はガスタイトシリンジ

ロ ガスクロマトグラフ

噴射剤の組成により,次のいずれかを選定する(注1)

ⅰ)液化ガスまたは,液化ガスとCO2の混合物の場合,以下のいずれかの条件

※注釈「炭酸ガス(CO2)が分離できない場合,カラム充塡剤にシリカゲルを用いた方法と

併用する」ことができる。

DOP法 DBM法 PORAPAK法

カラム 約3mm×3m~7m

カラムの温度 30~50 ℃ 20~50 ℃ 90~110 ℃

カラム充塡物 ジ・オクチルフタレ

イト

20~25 %

(セライト)

ジ・ノルマルブチル

マロエイト

20~25 %

(セライト)

スチレンビーズ

キャリヤーガス ヘリウム 20 mL~30 mL/min

ⅱ)圧縮ガス(炭酸ガス(CO2)を除く窒素(N2),酸素(O2),空気(Air)の場合)

カラム 約3 mm×3 m~5 m

カラムの温度 30~50 ℃

カラム充塡物 モレキュラシーブ 5A

キャリヤーガス ヘリウム20 mL~30 mL/min

ⅲ)圧縮ガス(炭酸ガス(CO2)を除く窒素(N2),酸素(O2))の場合

カラム充塡物 モレキュラシーブ 13 X

ⅳ)圧縮ガス 炭酸ガス(CO2)の場合

カラム充塡物 シリカゲル

ⅴ)液化ガスと圧縮ガス(炭酸ガス(CO2)を除く窒素(N2),酸素(O2),空気(Air))

混合の場合

16

ⅰ)とⅱ)の両方を用いる

ⅵ)液化ガスと圧縮ガス(炭酸ガス(CO2))混合の場合

ⅰ)とⅳ)の両方を用いる

② 手順

試料からガスサンプラー又はガスタイトシリンジを用いて噴射剤の適量をとり(注2),ガスクロマトグ

ラフィーを行う。

注釈1:イ DOP法,DBM法による場合は炭酸ガス(CO2)と亜酸化窒素(N2O)のピークが空気

の次に重なるが,PORAPAK法により分離することができる。

注釈2:イ 噴射剤の取り方は,ガスを約35℃の水中に通して原液を分離する湿式方式とする。

ただし,噴射剤にジメチルエーテルが含まれている場合は,この方法は用いることが

できないので,減圧乾式法とする。

ロ 乾式法の場合は,噴射剤と同一成分で組織の近似している標準試料により同一操作で

試験を行い補正する。なお,これらを行う際に多量の空気が混入すると誤差を生じる

原因となるので注意を要する。

(3)第二測定方法

① 検査装置

イ IR検査装置

IRとは赤外分光法「infrared spectroscopy」の略称で,測定対象の物質に赤外線を照射し,透過(あ

るいは反射)光を分光することでスペクトルを得て,対象物の特性を知る方法のことをいう。対象

物の分子構造や状態を知るために使用される。

② 手順

イ ガス捕集装置 (右図)

試料の噴射口を図 2のガス捕集装置の吸入口Aにシリコン

ゴム管で接続し,活栓B及びCを開き,約5 秒間内容物を

噴射させた後,直ちに活栓B及びCを閉じ,ガス分を分液

漏斗Dに捕集する。

ロ このガス分を約 0.0133 MPa(abs)に減圧した赤外吸収スペ

クトル測定用ガスセル(層長10 cmのもの)に封入する。

ハ 測定用ガスセルをフーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR検査

装置)又は,他のIR検査装置に導入し赤外吸収スペクトル

を測定する。

ニ 既知の標準試料を事前に,手順イ~ハを行い赤外吸収スペク

トルデーターを登録する。

検査試料について,手順イ~ハを行い赤外吸収スペクトル

データと既知データと差異のないこと確認する。 図2 ガス捕集装置

9-2.噴射剤成分の定量分析を行う場合

(1)検査方法

「7.容器に対する内容物の容量割合(充塡率)」等にて噴射剤の重量比が必要となる場合は,

「9-1.(2)の第一測定方法」により検査する。

(2)重量比の計算

注釈3:チャートから得られた各成分の面積比を求め,次の補正係数を乗じて重量比を計算する。

補正係数 (面積比を重量比に換算するための係数)

DOP法 DBM法

プロパン 0.481 0.55

i-ブタン 0.474 0.48

n-ブタン 0.450 0.47

i-ペンタン 0.574

n-ペンタン 0.535

ジメチルエーテル 0.505 0.59

17

補正係数 (面積比を重量比に換算するための係数)

DOP法 DBM法

フルオロカーボン 134a

フルオロカーボン 152a

フルオロカーボン 12 1.00 1.00

フルオロオレフィン 1234ze

注釈 4:各成分のピーク面積は,高さ半値幅を 0.1 mmまで測定して求めるか,積分計により求

める。

9-3.判定規定,基準

告示第4条第2号柱書,第4条第3号柱書に規定する基準に適合するものであること。

第4条第2号柱書

次に掲げる基準に適合する容器に充塡されたフルオロオレフィン 1234yf,フルオロカーボン

12,フルオロカーボン 22,フルオロカーボン 134a,フルオロカーボン404A,フルオロカーボ

ン407C,フルオロカーボン507A

第4条第3号柱書

温度35 ℃においてゲージ圧力 0.8 MPa以下のもののうち,毒性ガスを含まない液化ガス。

告示第4条第3号イに規定する基準に適合するものであること。

人体に使用するエアゾールの噴射剤は,可燃性ガスでないこと。(略)

ただし,次のいずれかに該当するエアゾールの噴射剤を除く。

1「医薬品医療機器等法」(昭和35年法律第 145号・改正平成25年法律第 84号・施行平成26

年11月25日)第14条の規定により厚生労働大臣の承認を得た医薬品又は医薬部外品。

2「医薬品医療機器等法」第 2 条 3 項に定める化粧品のうち,水が全質量の 40 %以上で,か

つ,噴射剤が全質量の 10 %以下であって,内容物をあわ状又はねり状に噴出するもの。

一般高圧ガス保安規則第 11条第2項に規定する基準に適合するものであること。

人体用エアゾールの噴射剤として使用することできる可燃性ガス

1 液化石油ガス及び液化石油ガスと可燃性ガス以外のガスの混合物

2 DME及びDMEと可燃性ガス以外のガスの混合物

3 フルオロカーボン 152a及びフルオロカーボン 152aと可燃性ガス以外のガスの混合物

4 前3号に掲げるガス相互の混合物

一般高圧ガス保安規則第6条第2項第7号イに規定する基準に適合するものであること。

エアゾールの製造には,毒性ガスを使用しないこと。

10.容器が再使用されたものでないこと

(1)検査方法

容器の外観,表示,バルブ,ステム等を目視により確認,容器が再使用された痕跡の有無について検査す

る。

(2)エアゾール等の判定規定,基準

告示第4条第3号トに規定する基準に適合するものであること。

充塡する容器は,本号に規定する液化ガス又は前号(エアゾール以外のフルオロカーボンガスに係

る適用除外告示)に適合する液化フルオロオレフィン1234yf,液化フルオロカーボン 12,液化フル

オロカーボン22,液化フルオロカーボン134a,液化フルオロカーボン404A,液化フルオロカーボ

ン407C,液化フルオロカーボン 507A の容器として使用されたことのないものであること。

(3)エアゾール以外のフルオロカーボンガスの判定規定,基準

告示第4条2号ヌ.に規定する基準に適合するものであること。

18

11.二重構造容

器の使用後の噴射剤を容易に排出できる構造であること

(1)検査方法

容器の底部等に弁,栓等の機構があり,かつ,当該弁,栓等を操作することにより,噴射剤を当該容器から

容易に排出できる構造であることを目視により確認する。また,当該機構の機能を実際に使用して検査する。

(2)判定規定,基準

告示第4条第3号ヌに規定する基準に適合するものであること。

使用中噴射剤が噴出しない構造の容器に充塡されたエアゾールにあっては,使用後当該噴射剤

を当該容器から容易に排出することができる構造のものに充塡されたものであること。

12.温水検査で 48 ℃にしたときに漏洩のないこと

(1)検査方法

(2)の測定器具を使用し,(3)の手順により検査する。

(2)測定器具

恒温水槽

試料を浸漬した場合,少なくとも水面下 30 mm以上に浸漬できる深さを有し,また,十分な熱量と均一な温

度分布が得られ,かつ,水温を測定温度± 0.5 ℃以内に保つことができるもの。

(3)手順

試料を48~50 ℃の恒温水槽に 30 分間浸漬し,ガスの漏洩の有無を目視で確認,検査する。

(4)判定規定,基準

告示第4条第3号ホに規定する基準に適合するものであること。

容器に充塡された液化ガスを温度 48 ℃にしたとき,ガスが漏れないものであること。

13.容器の材料

(1)検査方法

容器の材質が鋼,軽金属,ガラス,合成樹脂,その他のものであるかを目視により確認する。

(2)エアゾール等の判定規定,基準

告示第4条第3号ハに規定する基準に適合するものであること。

(3)エアゾール以外のフルオロカーボンガスの判定規定,基準

告示第4条第2号イに規定する基準に適合するものであること。

充填する容器は,本号に適合する液化フルオロオレフィン 1234yf,液化フルオロカーボン 12,液

化フルオロカーボン 22,液化フルオロカーボン 134a,液化フルオロカーボン 404A,液化フルオ

ロカーボン407C又は液化フルオロカーボン 507A又は次号(エアゾール等に係る適用除外告示)

に適合する液化ガスの容器として使用されたことのないものであること。充塡されたガスを大気

に放出するものにあっては,適合する液化ガスの容器として使用されたことのないものであるこ

と。

材料に鋼又は軽金属を使用した容器(内容物による腐食を防止するための措置を講じたものに

限る)又は内容積 100 cm3以下の容器(ガラス製の容器にあっては,合成樹脂等によりその内

面又は外面を被覆したものに限る)に充塡されたものであること。

材料に鋼又は軽金属を使用したものであること。

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Ⅵ.附 則

(1)当該エアゾール等の試験検査にあたっては,この自主基準規定のほかに消防法,薬事法その他の関係法規

を遵守すること。

(2)エアゾール等の輸入品検査を行うにあたっては,「エアゾール等試験検査要領」に係る自主基準規定を運用

する。

(3)この自主基準規定の制定,改廃は,理事会の承認を得て,且つ,経済産業省商務流通保安グループ高圧ガ

ス保安室に報告をしたうえで行うものとする。

(4)施行期日

この自主基準規定は,平成27年4月16日理事会の承認以降に当該エアゾール等の試験・検査するものに

ついて適用する。

Ⅶ.制定・改訂履歴

(1)高圧ガス保安法による基本通達「エアゾール試験検査技術基準」(平成10年保安第26号 により廃止)

及び経済産業省原子力安全・保安院保安課発行「経済産業省において平成13年度の取引試買テスト(高圧

ガス保安法関係・実施細則)の別添書類」として「エアゾール試験検査要領」作成された。

平成13年8月20日付事務連絡により,社団法人日本エアゾール協会は,エアゾール輸入品検査を行うに

あたっては,「エアゾール試験検査要領」を検査基準として運用する。

(2)高圧ガス保安法に基づき,当該エアゾール等の技術基準に適応,安全性の向上を図るため,一般社団法人日

本エアゾール協会「エアゾール等試験検査要領」に関する自主基準規定を制定する。

(3)高圧ガス保安法に基づき,当該エアゾール等の技術基準に適応,安全性の向上を図るため,一般社団法人日

本エアゾール協会「エアゾール等試験検査要領」に係る自主基準規定を改定する。

平成27年4月16日改訂趣旨

① 目的に,高圧ガス保安法の適用除外される規定要件に,液化ガスと圧縮ガスの混合物を噴射剤として用

いるエアゾール等の追加。

② 高圧ガス保安法施行令関係告示 ((平成 26 年 9 月 17 日経済産業省告示第 189 号)の追加

(HFO-1234zeの人体用エアゾールの噴射剤として使用することできる可燃性ガス)。

③ 火炎長試験における泡状,練歯磨状の火炎長の手順について,噴出した内容液がバーナーの炎に到達す

る場合, 噴出した内容液がバーナーの炎に到達しない場合の手順及び判定基準の改訂追加。

④ 液化ガスと圧縮ガスの混合物を噴射剤として用いるエアゾール等の追加にともない,噴射剤成分の定性

分析を行う場合,定量分析を行う場合の検査方法の改訂追加。

⑤ 判定基準項目に基準内容の表記等を追加。

(4)平成 28年11月1日高圧ガス保安法政省令・告示改正による,一般社団法人日本エアゾール協会「エアゾー

ル等試験検査要領」に係る自主基準規定の改定。

➀ 経済産業大臣が定めるフルオロカーボン第15条 一般高圧ガス保安規則第 101条ただし書の着火源と

の接触を維持しない限り火炎が認められないものとして,HFO1234yf,HFO1234ze の追加改正。

② 不活性ガスの定義の追加改正で,一般高圧ガス保安規則第 2条4号不活性ガスのうち、4号2 特定不

活性ガスが追加となり,次に掲げるHFO1234yf,HFO1234ze,HFC32 の追加改正。

③ 人体に使用するエアゾールの噴射剤である高圧ガス可燃性ガスでないことの関係告示(平成 26 年 9 月

17日)経済産業省告示 189号のうち、四 HFO1234ze が削除となる。

④ 毒性ガスの定義の改正で,一般高圧ガス保安規則第 2条第2号毒性ガス項で,定められた 33種のガス

及びその他のガスであって毒物及び劇物取締法第 2条で規定する毒物とする改正。

⑤ エアゾール以外のフルオロカーボンガス(冷媒用サービス缶)の関係告示第 4 条 2 号に,HFO1234yf

の追加改正。

⑥ 関係告示第4条3号チ,リの表示に係る規定の追加改正及び判定基準項目の追加及び削除。

(5)平成 28年度活動事業において,日本工業規格・JIS原案「エアゾール製品の試験方法」取組みで,試験方法

の検討する中で,一般社団法人日本エアゾール協会「エアゾール等試験検査要領」に係る自主基準規定の試

験項目の一部を見直し改定。

➀ エアゾール以外の液化ガスの容器に対する内容物の質量割合(質量以下)(容器保安規則第 22 条の規

定による別表の上欄に掲げる液化ガスの種類で,記載されていない液化ガス)項目の手順,計算式の

改定等。

② 火炎長試験項目の手順に,作図による測定例を追加。

以 上

20

(別表)

1.エアゾール以外の液化ガスに係る表示(告示第 4条第 3号チ)

(エアゾール以外の容器の種類,噴射剤(可燃性ガスか否か)に応じてそれぞれ表示すべき事項)

文字の大きさ

容器の種類 甲欄に表示すべき事項 乙欄に表示すべき事項

容器の内容積が 200cm3

以上のもの(当該容器が円

筒形であって,底面の直

径が8cm以上,かつ,高

さが7cm以下である場合

にあっては250 cm3)

・文字の大きさ

日本工業規格 Z8305 に規定

する16ポイント以上。

(ひらがなの部分にあっては

8ポイント以上。)

・枠を設け,枠内に赤地を設

け,白色の文字で表示するこ

と。

・文字の大きさ

日本工業規格 Z8305 に規定する

8ポイント以上。

・枠を設け,枠内に白地に黒色の文

字を用いる等,見やすい個所に鮮

明に表示すること。

・使用するガスの種類にあっては,

赤色の文字で表示すること。

容器の内容積が

200 cm3未満のもの

・文字の大きさ

日本工業規格 Z8305 に規定

する12ポイント以上。

(ひらがなの部分にあっては

6ポイント以上。)

・枠を設け,枠内に赤地を設

け,白色の文字で表示するこ

と。

・文字の大きさ

日本工業規格 Z8305 に規定する

6ポイント以上。

・枠を設け,枠内に白地に黒色の文

字を用いる等,見やすい個所に鮮

明に表示を行うこと。

・使用するガスの種類にあっては、

赤色の文字で表示すること。

※ただし,輸入されたエアゾールであって通関前のものについては,この限りでない。

「エアゾール以外の容器の種類に応じた表示基準」

容器の種類 表示すべき事項

燃料容器(燃料用に可燃性ガスを充塡

した容器をいう。以下同じ。)であっ

て,

カートリッジガスこんろ(液化石油ガ

スを充塡した容器が部品又は付属品と

して取り付けられる構造の液化石油ガ

こんろをいう。以下同じ。)に使用する

ことができるもの

甲欄

乙欄

高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ること。 一 こんろで炭の火をおこしたり、こんろを二台以

上並べて使用しないこと。 二 高温にすると破裂の危険があるため、直射日光

の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

三 火の中に入れないこと。 四 使い切って捨てること。 五 ガスを再充塡しないこと。 高圧ガス・・使用するガスの種類

燃料容器であって,カートリッジガス

こんろに使用することができないもの

甲欄

高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ること。 一 高温にすると破裂の危険があるため、直射日光

※参考値として,JIS Z 8305:1962 より文字の大きさ(高さ)1ポイント 0.3514 mmであるた

め,

16 ポイント= 実測 大きさ(高さ) 5.6 mm以上,

12 ポイント= 実測 大きさ(高さ) 4.2 mm以上,

8 ポイント= 実測 大きさ(高さ) 2.8 mm以上,

6 ポイント= 実測 大きさ(高さ) 2.1 mm以上 となる。

火気と高温に注意

火気と高温に注意

21

乙欄 の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

二 火の中に入れないこと。 三 使い切って捨てること。 四 ガスを再充塡しないこと。 高圧ガス・・使用するガスの種類

燃料容器以外の容器であって,可燃性

ガスを充塡したもの

甲欄

乙欄

高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ること。 一 炎や火気の近くで使用しないこと。 二 火気を使用している室内で大量に使用しないこと。

三 高温にすると破裂の危険があるため、直射日光の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

四 火の中に入れないこと。 五 使い切って捨てること。 高圧ガス・・使用するガスの種類

燃料容器以外の容器であって,可燃性

ガス以外のガス(特定不活性ガスを除

く。)を充塡したもの

甲欄

乙欄

高圧ガスを使用しており危険なため、下記の注意を守ること。 一 高温にすると破裂の危険があるため、直射日光

の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

二 火の中に入れないこと。 三 使い切って捨てること。 高圧ガス・・使用するガスの種類

燃料容器以外の容器であって,特定不

活性ガスを充塡したもの

甲欄

乙欄

高圧ガスを使用しており危険なため、下記の注意を守ること。 一 炎や火気の近くでは注意して使用すること。 二 火気を使用している室内で大量に使用しないこ

と。 三 高温にすると破裂の危険があるため、直射日光

の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

四 火の中に入れないこと。 五 使い切って捨てること。 高圧ガス・・使用するガスの種類

備考

1「火気等」の部分は,ストーブ,ファンヒーター等製品の使用される環境に応じた具体例を表示することが

できる。

2「度」の部分は,「℃」と表示することができる。

3「使用するガスの種類」の部分は,液化石油ガス,ジメチルエーテル等使用するガスの具体的名称を表示す

ることとする。

なお,名称は略称で表示することができる。

4「火気を使用している室内で大量に使用しないこと。」の部分は,屋外で使用されるエアゾールで表示する枠

の外に「室内で使用しない。」と明瞭に表示されているものにあっては,省略することができる。

火気と高温に注意

高温に注意

高温に注意

22

2.エアゾールの液化ガスに係る表示(告示第 4条第 3号リ,ル)

(エアゾールの容器の構造,噴射剤(可燃性ガスか否か),火炎の有無に応じてそれぞれ表示すべき事項)

文字の大きさ

容器の種類 甲欄に表示すべき事項 乙欄に表示すべき事項

容器の内容積が

200 cm3以上の

もの

・文字の大きさ 日本工業規格Z8305に規定する16ポイント以上。 (ひらがなの部分にあっては 8 ポイント以上。)

・枠を設け,枠内に赤地を設け,白色

の文字で表示すること。

・文字の大きさ 日本工業規格 Z8305 に規定する 8 ポイント以上。

・枠を設け, 枠内に白地に黒色の文字を用け

る等,見やすい個所に鮮明に表示を行うこ

と。 ・使用するガスの種類にあっては,赤色の文字で表示すること。

・ <二重構造容器につき捨て方注意> について, 赤色文字を用いて表示。

・末尾の事項に下線を付して表示すること。

容器の内容積が

200 cm3未満の

もの

・文字の大きさ 日本工業規格Z8305に規定する12ポイント以上。 (ひらがなの部分にあっては 6 ポイント以上。)

・枠を設け,枠内に赤地を設け,白色

の文字で表示すること。

・文字の大きさ 日本工業規格 Z8305 に規定する 6 ポイント以上。

・枠を設け,枠内に白地に黒色の文字を用け

る等,見やすい個所に鮮明に表示を行うこ

と。

・使用するガスの種類にあっては,赤色の文

字で表示すること。 ・ <二重構造容器につき捨て方注意> につ

いて、赤色文字を用いて表示。

・末尾の事項に下線を付して表示すること。

※ただし,輸入されたエアゾールであって通関前のものについては,この限りでない。

「エアゾールの容器の構造及びエアゾールの種類に応じた表示基準」

エアゾール容器の

構造

エアゾールの種類 表示すべき事項

使用中噴射剤が噴

出する構造のもの

火炎長試験による火炎

が認められないもので

あって,かつ,噴射剤

として可燃性ガスを使

用しないもの(特定不

活性ガスを使用してい

るものを除く。)

甲欄

乙欄

高圧ガスを使用しており危険なため、下記の注意を守ること。 一 高温にすると破裂の危険があるため、直射日

光の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

二 火の中に入れないこと。 三 使い切って捨てること。 高圧ガス:使用するガスの種類

火炎長試験による火炎が認められないもので

甲欄

高圧ガスを使用しており危険なため、下記の注意を守ること。

※参考値として,JIS Z 8305:1962 より文字の大きさ(高さ)1ポイント 0.3514 mmであるため,

16 ポイント= 実測 大きさ(高さ) 5.6 mm以上,

12 ポイント= 実測 大きさ(高さ) 4.2 mm以上,

8 ポイント= 実測 大きさ(高さ) 2.8 mm以上,

6 ポイント= 実測 大きさ(高さ) 2.1 mm以上 となる。

高温に注意

高温に注意

23

あって、かつ、噴射剤として特定不活性ガスを使用しているもの

乙欄

一 炎や火気の近くでは注意して使用すること。 二 火気を使用している室内で大量に使用しない

こと。 三 高温にすると破裂の危険があるため、直射日

光の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

四 火の中に入れないこと。 五 使い切って捨てること。 高圧ガス:使用するガスの種類

火炎長試験による火炎

が認められるもの又は

噴射剤として可燃性ガ

スを使用しているもの

甲欄

乙欄

高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ること。 一 炎や火気の近くで使用しないこと。 二 火気を使用している室内で大量に使用しない

こと。 三 高温にすると破裂の危険があるため、直射日

光の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

四 火の中に入れないこと。 五 使い切って捨てること。 高圧ガス:使用するガスの種類

使用中噴射剤が噴

出しない構造のも

火炎長試験による火炎

が認められないもので

あって,かつ,噴射剤

として可燃性ガスを使

用しないもの

甲欄

乙欄

高圧ガスを使用しており危険なため、下記の注意を守ること。 一 高温にすると破裂の危険があるため、直射日

光の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

二 火の中に入れないこと。 高圧ガス:使用するガスの種類 <二重構造容器につき捨て方注意> ガスが容器内に残る構造であるため、枠外に示す方法によりガスを排出してから捨てること。

火炎長試験による火炎

が認められないもので

あって,かつ,噴射剤

として可燃性ガスを使

用しているもの

甲欄

乙欄

高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ること。 一 高温にすると破裂の危険があるため、直射日

光の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

二 火の中に入れないこと。 高圧ガス:使用するガスの種類 <二重構造容器につき捨て方注意> ガスが容器内に残る構造であるため、火気のない通気性の良い戸外で、枠外に示す方法によりガスを排出してから捨てること。

火炎長試験による火炎が認められるものであって,かつ,噴射剤として可燃性ガスを使用していないもの

甲欄

乙欄

高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ること。 一 炎や火気の近くで使用しないこと。 二 火気を使用している室内で大量に使用しない

こと。 三 高温にすると破裂の危険があるため、直射日

光の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

四 火の中に入れないこと。 高圧ガス:使用するガスの種類 <二重構造容器につき捨て方注意>

ガスが容器内に残る構造であるため、使い切った後、枠外に示す方法によりガスを排出してから捨てること。

火気と高温に注意

高温に注意

火気と高温に注意

火気と高温に注意

24

火炎長試験による火炎

が認められるものであ

って,かつ,噴射剤と

して可燃性ガスを使用

しているもの

甲欄

乙欄

高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ること。 一 炎や火気の近くで使用しないこと。 二 火気を使用している室内で大量に使用しない

こと。 三 高温にすると破裂の危険があるため、直射日

光の当たる所や火気等の近くなど温度が四十度以上となる所に置かないこと。

四 火の中に入れないこと。 高圧ガス:使用するガスの種類 <二重構造容器につき捨て方注意>

ガスが容器内に残る構造であるため、使い切った後、火気のない通気性の良い戸外で、枠外に示す方法によりガスを排出してから捨てること。

備考

1 火炎長試験は,エアゾール(以下「試料」という。)の温度を 24 ℃以上 26 ℃以下にし,次に規定する試験

装置及び試験方法により行うこととする。

火炎長試験

イ.試験装置

食塩による火炎着色装置を付けたバーナー(都市ガス又は液化石油ガスを燃料とするものに限る。)及

び試料(容器の噴射口の高さはバーナーの高さと同じにする。)を 15 cmの間隔に配置する。

ロ.試験方法

バーナーの火炎の長さを 4.5 cm以上 5.5cm以下に調節し,噴射された試料の下部がバーナーの火炎の

上部 1/3を通過するように行い,火炎が認められるか否かを確認する。

2 「火気等」の部分は,ストーブ,ファンヒーター等製品の使用される環境に応じた具体例を表示すること

ができる。

3 「度」の部分は,「℃」と表示することができる。

4 「使用するガスの種類」の部分は,液化石油ガス,ジメチルエーテル等使用するガスの具体的名称を表示

することとする。

なお,名称は略称で表示することができる。

5 「火気を使用している室内で大量に使用しないこと。」の部分は,屋外で使用されるエアゾールで表示する

枠の外に「室内で使用しない。」と明瞭に表示されているものにあっては,省略することができる。

以上

火気と高温に注意