「バーゼル法、廃棄物処理法」 について1 平成27年度...

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1 平成27年度 日本関税協会名古屋支部 「税関実務研修会」 「バーゼル法、廃棄物処理法」 について 平成27年(2015年)10月6日(火) 於:名古屋港湾会館2階第1会議室 名古屋税関 業務部 特別審査官(第2)

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平成27年度 日本関税協会名古屋支部

「税関実務研修会」

「バーゼル法、廃棄物処理法」 について

平成27年(2015年)10月6日(火)

於:名古屋港湾会館2階第1会議室

名古屋税関 業務部 特別審査官(第2)

廃棄物等の輸出入について

2

鉛バッテリー

3

写真の貨物は「鉛蓄電池」であり、リユース目的との申立てであったが、①汚れがあり、雨ざらし等の可能性、②破損しないような保護がされていない、などの理由で、リユースに適さないと判断された事例

貨物返送発生(香港)

中古PC

4

パソコン本体、ノートパソコンの保護がされていない、など破損の虞れのある梱包方法であるとの理由で、返送された事例

5 パソコン本体、ディスプレーの画面の保護がされていない、など破損の虞れのある梱包方法であるとの理由で、返送された事例

香港向け使用済み液晶モニター及び使用済み電池(使用済みノートPCに内蔵されている使用済み電池を含む)等の輸出について

○ 我が国から、「中古利用目的」で香港へ輸出された使用済み液晶モニ ター等でも、香港政府によってバーゼル条約上の有害廃棄物と判断され るおそれがある。 ○ 実際に、シップバックされた事案が複数発生しており、それらについて 開披検査を実施したところ、再使用が不可能と考えられる貨物が含まれて いた。また、鉛の含有・溶出試験を行ったところ規制値を超えていた不適 切な例もあった。 ○ 修理作業を必要とせずに、当初から再使用が意図されたものでない限り、 有害な部品や成分を含有する使用済み電気・電子機器を輸入する際には許 可が必要。

このため、

使用済み液晶モニター等の輸出を行う場合には、中古利用が可能か、きちんと梱包がなされているか等の確認を輸出前に行ってください。

(平成24年11月30日付けお知らせ文他より)

6

7

写真はブラウン管テレビであるが、液晶テレビなども同様に、画面の保護等がされて、破損防止の対策がとられていること、また、通電のみならず当該テレビの全ての機能が正常に作動することが必要。⇒輸出者に「正常作動性」の確認義務

プラスチックのくず

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写真はビニールのスクラップ(廃プラスチック)であるが、泥が付着している。

⇒廃棄物性、バーゼル性あり。

使用済解体自動車について

不適正な輸出となる例 ⇒ 廃棄物処理法の「廃棄物」

自動車リサイクル法に基づく適正な解体(解体業の許可のない者による解体、エアバッグの回収(展開)、フロン、バッテリーの回収、廃油廃液の抜き取り)が行われていないハーフカット車等の輸出

自動車由来のシュレッダーダスト(ASR=Automobile Shredder Residue)等の輸出

9

輸出者の方は、自動車リサイクル法に従って解体が行われていること(自動車リサイクルシステムの「電子マニフェスト」の確認を確認してください。) (税関は関税法第70条では「電子マニフェスト」を求めることができない。)

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「エアーバッグ」未回収の例

「廃油・廃液」未回収の例

「バッテリー」未回収の例

ミックスメタルスクラップ

不適正な輸出となる例

中古使用に適さない使用済特定家庭用機器(家電リサイクル法対象4家電)の混入

※特定家庭用機器以外の使用済家電についても総合的に勘案し廃棄物か否かを判断

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家庭用の「エアコン」「洗濯機・乾燥機」「冷蔵庫・冷凍庫」「テレビ」の混入の例

⇒特定4家電由来のものであれば、破砕されていても「ダメ」

主な不適正輸出例

中古バッテリー

破損・劣化等により中古使用不可

韓国、中国、香港向け

中古家電

各国の規制により輸入禁止、制限

中国、香港、東南アジア向け

廃プラスチック

未選別、異物混入、汚れ

中国、香港、東南アジア向け

1.中古とみなせない

2.相手国の規制

3.物の性状が悪い

中古PC・モニター、中古ブラウン管テレヒ 香港向け

エアコン等特定家庭用機器のスクラップ 中国向け

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行政指導等(経産省・環境省)

バーゼル法

廃棄物処理法 注意文書

厳重注意文書

告発

最高3億円の罰金刑

罰則 重

口頭注意

行政指導

平成22年5月19日に公布された廃棄物処理法の一部を改正する法律により、罰則強化

その他関係法令 (関税法、外為法、輸出貿易管理令)

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廃家電をスクラップと偽装し密輸企てる 貿易会社を家宅捜索

(警視庁) 2014.8.23 12:52 配信 産経ニュース電子版より

14

エアコンなどの廃家電をタイに密輸しようとしたとして、警視庁生活環境課が廃棄物処理法違反(無確認輸出未遂)容疑で、東京都中央区の貿易会社「泰和商事」を家宅捜索していたことが23日、捜査関係者への取材で分かった。同課は、同社が廃棄物である廃家電を金属スクラップと偽装して密輸していたとみて実態解明を進めている。

捜索容疑は4月に環境相の確認を得ず、廃棄物であるエアコンなどの廃家電を輸出しようとしたとしている。東京税関が同月、同社がタイに金属スクラップとして輸出しようとしたコンテナの中にエアコンなどの廃家電が大量にあるのを見つけて差し押さえ、警視庁に連絡。生活環境課が6月に同社を捜索した。

⇒ 次ページに続く

15

(前ページより)

廃棄物は廃棄物処理法で原則として輸出が禁止されている。転売価値がある金属スクラップは廃棄物にあたらないが、環境省は平成24年、家電リサイクル法でリサイクル処理が義務付けられているエアコンなどの家電4品目については、金属が含まれていても廃棄物とみなすように通達している。

1.バーゼル条約の概要

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• 正式名称:「有害廃棄物の国境を越える移動及び

その処分の規制に関するバーゼル条約」

• 概要: 有害廃棄物の輸出入を規制

• 成立: 1989年バーゼル(スイス)で採択、

1992年発効

• 経緯: 1980年代、先進国から環境規制の緩い

途上国への有害廃棄物の不適正輸出が多発

• 締約国: 179ヵ国1機関(EU)

(2013年9月現在)

バーゼル条約とは

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• 有害廃棄物の国内処理の原則

• 輸出する際の事前通告・同意取得の義務

• 非締約国との有害廃棄物の輸出入の禁止

• 移動書類の携帯

• 不法取引が行われた際の輸出者の国内引き取り

義務(再輸入、処分等)

有害廃棄物の輸出入規制

輸出国 輸入国

1.事前通告

2.同意回答

3.輸出

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二国間・多国間協定(第11条)

有害廃棄物等の輸出入手続及び許可要件の簡素化

OECD理事会決定 OECD加盟国間(日本、欧米、韓国等)

バーゼル条約で規制対象のものが 一部原則規制対象外(リサイクル目的の場合) (例)プリント基板 石炭火力発電所から生じる飛灰 塩化ビニル(PVC) 19

対象国 適用規制

バーゼル条約

締約国

OECD加盟

韓国、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、カナダ、他

OECD理事会決定※

OECD非加盟

中国、フィリピン、マレーシア他

バーゼル条約

バーゼル条約

非締約国

OECD加盟

米国 OECD理事会決定※

OECD非加盟

台湾 日台民間取り決め

ミャンマー他 なし(バーゼル規制対象物は輸出入不可)

条約又は協定の適用関係

※ OECD理事会決定の適用はリサイクル目的の場合に限られ、 処分目的の場合は、バーゼル条約が適用される。

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経済協力開発機構の回収作業が行われる廃棄物の国境を越える移動の規制に関する理事会決定に基づき我が国が規制を行うことが必要な物を定める省令 (OECD理事会決定)

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OECE加盟国での輸出入の判断基準とは、「リサイクル目的」(附属書ⅣBに掲げる処分作業)の場合、OECD理事会決定定に従って輸出入することができる。ただし、最終処分は規制を受ける。 例えば、オーストラリアはOECD加盟国であるが、オーストラリアから「プリント配線基板、電子部品、電線その他の電子スクラップ及び規格外の電子部品であって卑金属又は貴金属の回収に適したもの」(GC020)を輸入する場合は、バーゼル条約の規制を受けず輸入ができる。

• 輸出国の事前通告が無い

• 輸入国等の同意が無い

• 書類との不一致 など

不法取引

= 不法取引

輸出者が30日以内に輸出国内に引き取る

又は適正に処理する。

輸出国の責任

輸入国からの通報

22

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附属書Ⅰ 廃棄物の排出経路 有害物質(含有成分)

附属書Ⅲ

有害特性 (毒性、感染性等)

規制対象となるものの明確化(リスト化)

附属書Ⅷ (原則規制対象)

鉛蓄電池、廃油、めっき汚泥、廃石綿、シュレッダーダスト 等

附属書Ⅸ (原則規制対象外)

鉄屑、貴金属の屑、固形プラスチック屑、紙屑、繊維屑、ゴム屑 等

バーゼル条約上の規制対象物となる「有害廃棄物」は、条約附属書Ⅳの処分(最終処分又はリサイクル)を行うために輸出入されるものであって、次に掲げるもの。

附属書Ⅳ(最終処分又はリサイクル)

バーゼル条約の規制対象物の範囲

規制対象

規制対象とならないものの明確化(リスト化)

ア)附属書Ⅰに掲げるいずれかの分類に属する廃棄物(附属書Ⅲに掲げるいずれの特性も有しないものを除く。)→図参照

イ)附属書Ⅱに掲げるいずれかの分類に属する廃棄物(家庭系廃棄物) ウ)締約国の国内法令により有害とされている廃棄物(但し、条約事務局に通報されたもの)

注)これ以外に、 ・条約附属書Ⅱに掲げる物(家庭系廃棄物)、 ・他の締約国から規制対象を定めた旨の通報を受けて環境省令で定める物も、特定有害廃棄物等に該当 ( http://www.env.go.jp/recycle/yugai/basel_info/index.html )。 ・OECD加盟国との間での輸出入については、OECD理事会決定で別途規制対象となる物、ならない物が定められている(パンフレット21,22)。

条約附属書Ⅳ (最終処分目的(埋立、焼却等)、リサイクル目的(金属回収等))に掲げる処分作業を行う ために輸出され、又は輸入される物

規制対象(特定有害廃棄物等) 規制対象外

告示別表第1(原則規制対象外リスト) 鉄くず、繊維くず等

告示別表第2 (原則規制対象リスト)

めっき汚泥、鉛蓄電池、PCB等

非該当 該当

非該当

該当

非該当

該当

バーゼル法の規制対象物の範囲

告示別表第3

鉛、ヒ素、ダイオキシン類等を一定以上含むもの 等

(パンフレットP12)

(パンフレットP13~16)

(パンフレットP16~17) (パンフレットP17~20)

該当

(注)備考1:告示別表第3に掲げる物のいずれかが付着し、又は混入したことにより、告示別表第3に掲げる物のいずれかに該当することとなった物を含まない。

該当

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鉄くず(スチールスクラップ)(B1010)

廃プラスチック(PVCを除く)(B3010)

紙くず(B3020)

繊維くず(B3030)

ゴムくず(B3040)

・バーゼル条約附属書Ⅸ(資料集P15~20)に該当するもの

→バーゼル法では、告示別表第一(パンフレットP13~16)に該当するもの

バーゼル規制対象の具体例 <原則規制対象外>

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鉛蓄電池(A1160)

廃油(A3020)

シュレッダーダスト(A3120)

医薬品の製造等工程(A4010)

医療行為(A4020)からの廃棄物

・バーゼル条約の附属書Ⅰかつ附属書Ⅲ (資料集P9~11)に該当するもので、具体的には附属書Ⅷ(資料集P13 ~ 15)に該当するもの

→バーゼル法では、告示別表第2又は別表第3 (パンフレットP16~20)に該当するもの

バーゼル規制対象の具体例 <原則規制対象のもの>

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メタルスクラップ(B1110又はA1180)

(モーター、配電盤、電線、基板、変圧器など)

塩化ビニル (PVC) (鉛基準)

携帯電話(B1110又はA1180)

鉛等の有害物質を含む可能性がある場合は、分析を行い、バーゼル法告示別表3(パンフレットP17~20)の基準により判断

バーゼル規制対象の具体例 <分析により判断するもの>

【参考:バーゼル法における鉛の規制値】

含有値: 0.1重量パーセント以上

溶出値: 検液1リットルにつき鉛0.01ミリグラムを超える

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2.国内担保法の概要

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バーゼル条約

バーゼル法

・特定有害廃棄物等の輸出入を規制

廃棄物処理法 ・廃棄物の輸出入を

規制

国内法の枠組

国内担保法

関係法令: 関税法

外為法、貿管令 29

バーゼル法・廃棄物処理法の規制対象

バーゼル法 の規制対象物

廃棄物処理法 の規制対象物

廃棄物処理法 規制対象物

有価物 有価物 廃 棄 物 (無価物)

有害廃棄物 (バーゼル物) 非有害廃棄物

有害性を判断

価値を判断

バーゼル法 規制対象物

(処分(リサイクルを 含む)がされる物)

(処分(リサイクルを

含む)がされる物)

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1.特定有害廃棄物等の定義(附属書Ⅳの処分作業 & 次のいずれか)

①有害物質を含む廃棄物であって、有害な特性を有する。(条約第1条1(a))

②家庭系廃棄物(附属書Ⅱに掲げる廃棄物)

③締約国の国内法令により有害と規定されている廃棄物(条約事務局へ通報)

2.輸出・輸入の承認

– 経済産業大臣の承認(事前通告・回答が必要)

– 環境大臣の確認(国内と同等以上の処理を確保)

3.移動書類の交付

– 運搬時における移動書類の携帯義務

4.措置命令

– 不適正輸出時の再輸入を規定

バーゼル法の概要

輸出者責任 31

1.国内処理の原則

2.輸出の場合 ⇒ 環境大臣の輸出の確認

– 国内で技術的に処理不可能なもの

又は相手国で再生利用されることが確実であるもの

– 国内と同等以上の処理を確保

– 申請者が排出事業者であること

3.輸入の場合 ⇒ 環境大臣の輸入の許可

– 国内で適正に処理されること

– 申請者が自ら若しくは委託により適正に処分できる

者であること

廃棄物処理法の概要

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3.廃棄物の輸出入を巡る 最近の動向

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海外における不適正処理

34

○金属回収等を目的として、廃家電品やパソコン等のE-wasteの越境移動が急増 ○輸出先国において環境規制や適正な処理施設が未整備なことから、鉛、カドミウム等の有害物質による環境及び健康影響が懸念

E-Waste問題

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使用済家電のフロー推計(23年度、4品目合計)

家庭・事業所からの排出

3,136万台(31万台)【340万台】

製造業者等による再商品化1,957万台

地方公共団体による一般廃棄物としての処理8.1万台

スクラップ輸出業者による海外輸出

中古品輸出業者による海外リユース294万台

リユースショップによる国内リユース215万台

消費者からのネットオークション10万台【1万台】

フリーマーケット・知人譲渡など211万台【24万台】

リユース向け販売729万台

ヤード業者による引取327万台

海外294万台

海外362万台相当のスクラップ

164万台(10万台)【14万台】

8.2万台【0.9万台】

1,726万台

引越業者による引取117万台【11万台】

14万台42万台

不用品回収業者395万台【101万台】

無料回収場所246万台【39万台】

不用品回収業者による引取641万台【140万台】

22万台

建設解体事業者による引取51万台【8万台】 36万台

地方公共団体による引取24.3万台

16.2万台

小売業者による引取1,752万台【123万台】

6万台17万台

不法投棄16.1万台

廃棄物処理業者による引取

91万台

スクラップ問屋による引取41万台

小規模問屋

国内96万台相当のスクラップ

3万台

16万台

38万台

15万台

17万台

シュレッダー加工業者

66万台

30万台

25万台

11万台

: 製品: スクラップ

6万台

192万台

288万台

リユースショップ等による引取198万台(21万台)【19万台】

※ ()内数字はリース・レンタル業者由来のもので内数。【】内数字は退蔵品由来のもので内数。

(注)上表は、一部を除き、あくまで消費者アンケート等を踏まえた推計であることに留意する必要。

中央環境審議会循環型社会部会家電リサイクル制度評価検討小委員会、

産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会電気・電子機器リサイクルWG合同会合(第21回)資料2より抜粋

36

「使用済み」は、

リサイクルプラ

ントで再商品化

だけのはず?

リユース

使用済み電気・電子機器の不適正な海外流出

(1) 偽装リユース 問題

(2) 廃棄物が混入した金属スクラップ問題

リユース目的と偽って、部品や金属を回収する目的での輸出が行われている実態がある。

(注:リユース目的である場合、輸出に際して許可等手続きは要しない)

野ざらしにされた家電製品等、リユースできないと考えられるものが輸出申告され、輸出が差止られる例も。

廃家電(4品目含む)や蓄電池などの廃棄物等に該当する物が混入した金属スクラップが不法輸出されようとするケースが後を絶たない。

金属スクラップの火災発生事案が頻発し、悪臭や交通への影響など、生活環境上の支障が生じることもある。また、輸出先での不適正処理も懸念されている。 37

4.廃棄物処理法 該非判断、輸出入手続

38

• 偽装リユース対策。適正なリユースとの違いを明確化が目的。

• バーゼル条約の下で作成中の「E-wasteの越境移動に関する技術ガイドライン案」と整合をとりつつ、「使用済電気電子機器の輸出時における中古品判断基準」を策定(平成26年4月から運用)。

• 詳細は、環境省HPを参照ください。

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=17151

<中古品の判断項目>

① 年式・外観(破損や傷・汚れ、年式等)

② 正常作動性(個々が正常に作動すること)

③ 梱包・積載状態(適切に梱包、積載及び保管状況)

④ 中古取引の事実関係(契約書等、取引の事実関係)

⑤ 中古市場(輸入国において確実にリユースされること)

使用済み電気・電子機器の中古品判断基準(1)

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<正常作動性に関する判断基準>

• 通電等の正常作動検査を実施し、その機能、効用を有することを確認する。

• 通電用、充電用の付属品が欠損している場合は、現地での使用方法又は付属品の調達方法を確認する。

• 蓄電池が内蔵されている物については、その蓄電池の使用期間を確認し(又は、充電機能検査を実施し)、十分な蓄電を行えることを確認する。

使用済み電気・電子機器の中古品判断基準(2)

40

中古自動車の輸出時における部品の取り外し範囲

①ハーフカット、②ノーズカット、③ルーフカット、④テールカット、 ⑤エンジンの取り外し、⑥車軸の取り外し、⑥サスペンションの取り外し ※これら以外の場合でも、自動車リサイクル法の解体行為に当たる可能性があります

1.中古車の輸出として認められない事例

2.中古車の輸出として認められる部品取り外しの範囲

①カーナビ、②カーステレオ、③カーラジオ、④車内定着式テレビ、⑤ETC車載器、⑥時計、⑦サンバイザー、⑧サイドバイザー、⑨ブラインド、⑩泥除け、⑪消火器、⑫運賃メーター、⑬防犯灯、⑭防犯警報装置、⑮防犯ガラス、⑯タコグラフ、⑰自重計、⑱運賃料金箱 また、コンテナ輸送に伴う積載効率の観点から、やむを得ず一時的に取り外し、車両と同一コンテナに積載する場合には解体行為と解釈しないもの

①タイヤ、②ミラー、③バンパー、④ボンネット、⑤リアハッチ、トランクリッド、⑥ランプ類(H26.1.17追加)

41

国内の処理等の原則 (法第2条の2) 1 国内において生じた廃棄物は、なるべく国内において適正に処理されなければな

らない。 2 国外において生じた廃棄物は、その輸入により国内における廃棄物の適正な処理

に支障が生じないよう、その輸入が抑制されなければならない。

輸入許可 (法第15条の4の5) 許可の基準 ・輸入される廃棄物が国内における当該廃

棄物の処理に関する設備及び技術に照らし、適正に処理されること

・申請者が当該廃棄物を自ら又は他人に委託して適正に処理することができること

・申請者が当該廃棄物の処分を他人に委託する場合、当該廃棄物を国内で処分することにつき相当の理由があること

輸出確認(法第10条、法第15条の4の7) 確認の基準 ①・国内における当該廃棄物の処理に関する 設備及び技術に照らし適正な国内処理が 困難である廃棄物の輸出であること 又は ・当該廃棄物が輸出の相手国において再生 利用されることが確実であること ②国内の処理基準を下回らない方法で処理さ

れることが確実であること ③申請者が法的な処理責任を持った者 (一般廃棄物:市町村または排出事業者、 産業廃棄物:排出事業者または都道府県、

市町村)であること

廃棄物処理法の輸出入規制概要

手続窓口は環境省地方環境事務所です 42

環境省

経済産業省

関税法

第70条(証明又は確認) 他の法令の規定により輸出又は輸入に関して許可、承認その他の行政機関の処分又はこれに準ずるもの(以下この項において「許可、承認等」という。)を必要とする貨物については、輸出申告又は輸入申告の際、当該許可、承認等を受けている旨を税関に証明しなければならない。

財務省

(税関)

バーゼル法

第4条(輸出の承認) 外国為替及び外国貿易法第48条第3項の規定により、輸出の承認を受ける義務を課せられるものとする。

外為法(外国為替及び外国貿易法)

<輸出貿易管理令>

第5条(税関の確認等) 税関は、経済産業大臣の指示に従い、貨物を輸出しようとする者が‥第2条第1項 の規定による承認を受けていること又は当該許可若しくは承認を受けることを要しないことを確認しなければならない。

経済産業省

第48条(輸出の許可等)第3項

経済産業大臣は、‥‥特定の種類若しくは特定の地域を仕向地とする貨物を輸出しようとする者又は特定の取引により貨物を輸出しようとする者に対し、‥‥政令で定めるところにより、承認を受ける義務を課すことができる。

有害廃棄物輸出関連法令

<輸出貿易管理令>

第2条(輸出の承認)

次の各号のいずれかに該当する貨物の輸出をしようとする者は、経済産業省令で定める手続きに従い、経済産業大臣の承認を受けなければならない。

一 別表第2中欄に掲げる貨物の同表下欄に掲げる地域を仕向地とする輸出

別表第2

三五の二

(1)特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律第2条第1項に規定する特定有害廃棄物等

全地域(南緯60度の線以北の公海を除く)

43

5.バーゼル法事前相談制度

44

• 事前相談書類の提出→口頭での回答

窓口:環境省地方環境事務所

経済産業省

(一財)日本環境衛生センター

事前相談

輸出入港近くの事務所 廃掃法

バーゼル法

貨物が廃棄物処理法又はバーゼル法規制に該当するか否かの相談(行政サービス)

バーゼル法

45

○北海道地方環境事務所 管轄地域:北海道 〒060-0808 札幌市北区北8条西2丁目 1札幌第1合同庁舎3F (電話)011-299-1952(FAX) 011-736-1234 (電子メール) [email protected] ○東北地方環境事務所 管轄地域:青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県及び福島県 〒980-0014 仙台市青葉区本町3-2-23 仙台第二合同庁舎6階 (電話)022-722-2871(FAX) 022-724-4311 (電子メール) [email protected] ○関東地方環境事務所 管轄地域:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県及び静岡県 〒330-6018 さいたま市中央区新都心11-2 明治安田生命さいたま新都心 ビル18階 (電話)048-600-0814 (FAX) 048-600-0517 (電子メール) [email protected] ○中部地方環境事務所 管轄地域:富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県、愛知県及び三重県 〒460-0001 名古屋市中区三の丸2-5-2 (電話)052-955-2132 (FAX) 052-951-8889 (電子メール) [email protected] ○近畿地方環境事務所 管轄地域:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県及び和歌山県 〒540-6591 大阪市中央区大手前1-7-31 OMMビル8階 (電話)06-4792-0702 (FAX) 06-4790-2800 (電子メール) [email protected] ○中国四国地方環境事務所 管轄地域:鳥取県、島根県、岡山県、広島県及び山口県 〒700-0907 岡山市北区下石井1丁目4番1号 岡山第2合同庁舎11F (電話)086-223-1584 (FAX) 086-224-2081 (電子メール) [email protected] ○高松事務所 管轄地域:徳島県、香川県、愛媛県及び高知県 〒760-0023 香川県高松市寿町2-1-1高松第一生命ビル新館6F (電話) 087-811-7240 (FAX) 087-822-6203(電子メール) [email protected] ○九州地方環境事務所 管轄地域:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県及び沖縄県 〒862-0913 熊本市尾ノ上1丁目6-22 (電話)096-214-0328 (FAX) 096-214-0349 (電子メール) [email protected]

環境省 事前相談窓口(地方環境事務所)

46

○バーゼル条約事務局ホームページ【英語】

http://www.basel.int/

・各締約国の権限ある当局の一覧

http://www.basel.int/Countries/StatusofRatifications/PartiesSignatories/tabid/1290/Default.aspx

○OECDホームページ【英語】

http://www.oecd.org/home/0,2987,en_2649_201185_1_1_1_1_1,00.html

○環境省ホームページ

http://www.env.go.jp/recycle/yugai/index.html

・届出等様式(処分完了届など)

http://www.env.go.jp/info/one-stop/14/table14.html

http://www.env.go.jp/info/one-stop/11/table11.html

○経済産業省ホームページ

http://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/admin_info/law/10/index.html

○バーゼル規制対象貨物輸出承認手続

http://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/boekikanri/export/bazel.htm

○バーゼル規制対象貨物輸入承認手続

http://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/boekikanri/import/22go/bazel.htm

情報源

47