日本モレックスの社会・環境への取り組み...4 molex social & environmental...

"日本モレックス社会・環境報告書”はFSC認証紙及び有害な廃液が出ない水なし印刷と 植物油成分100%のインキで印刷しています。 Order No.9876501935 Printed in Japan/3K/SHC/Kyueisha/2009. 2009, Molex Japan 242-8585 神奈川県大和市深見東 1-5-4 http://www.molex.co.jp 日本モレックス 社会・環境報告書 日本モレックスの社会・環境への取り組み 1992 6 モントリオール議定書(クラスⅠ・Ⅱ)オゾン層破壊物質の全廃 1996 6 ジクロロメタンの自工場全廃 1998 11 ISO14001 認証取得。技術センター・岡山・静岡・栃木・鹿児島・精密部品工場 2000 12 エンボスプラスチックリールの回収スタート 2000 5 1 回「意識調査」実施(大和技術センターのみ) 2001 7 グリーン購買スタート 2002 5 化学物質ガイドラインの設定 Rev.0 2002 6 PFC (パーフルオロカーボン)の全廃 2002 7 蛍光X線分析装置導入 2003 2 グローバル行動規範をグループ全体に展開 2003 3 化学物質ガイドラインの改定 Rev.A 2003 5 健康増進法施行に伴い、分煙化開始 2003 9 「家族への手紙」(年2 回 社長より家族の方へのメッセージ・現況報告)開始 2003 11 環境手帳を全社員に配布(後にEMSカードと改称) 鉛フリー対応としてスズビスマスめっきを実用化 2004 2 コージェネレーションシステム導入。栃木工場:省エネ/ CO2 排出削減 化学物質ガイドラインの改定 Rev.B 2004 3 トリクロロエチレンの自工場内全廃 2004 5 社員家族参加型イベント 第1 回「ファミリーデイ」各工場にて開催(以後毎年開催) 2004 6 2 回「意識調査」実施(全社) 2004 7 静岡工場めっき廃液処理装置にホウ素吸着塔設置 2004 10 社員家族参加型イベント 第1 回「ファミリーデイ」大和にて開催(以後毎年開催) 2004 11 ISO14001 認証取得。モレックス大連本社工場・第二工場 2004 12 RoHS適合可否を現品票ラベルに表示 2005 2 化学物質ガイドラインの英語・中国語版を発行 2005 4 育児・介護休業法改正に伴い、就業規則変更。育児については、 法改正の内容に加え時間短縮上乗せ。 2005 5 鉛フリー対応としてスズリフローめっきを実用化 2005 7 化学物質ガイドラインの改定 Rev.D 2005 7 新人事制度施行 業績の向上や人材の育成につながる評価プロセスを構築 少子化対策として育児手当の見直し実施 2005 8 TS16949 認証取得。岡山・静岡・栃木・鹿児島工場 工程内事務用品使用可リスト(RoHS適合)認定 2005 9 健康相談窓口開設(24 時間) 2005 12 全工場にて、建築物の耐火等の吹き付け材の石綿含有量調査 完了 2006 2 ISO140012004 版への移行。国内5 工場と大和技術センター 2006 4 再雇用制度運用開始 コンプライアンス・企業倫理違反の受付窓口として御堂筋法律事務所を追加 2006 5 3 回「意識調査」実施(全社) 2006 6 欧州RoHS指令への対応完了 2006 9 工程別「安全作業ビデオ」作成完了 2006 10 化学物質ガイドラインの改良版.08 2007 1 グリーン調達に関する客先認定が10 社を超える 2007 2 化学物質ガイドラインの改良版.09 2007 6 2007 会計年度 国内工場安全対策実施完了(720 箇所の改善) 2007 7 岡山工場「岡山労働局長賞(優良賞)」受賞 2007 10 栃木工場「栃木労働局長賞(奨励賞)」受賞 2007 11 グローバル行動規範改定 岡山工場「岡山市グリーンカンパニー認定」 化学物質ガイドラインの改良版.10 2007 12 初めて男性社員の育児休業取得 2008 6 労働安全衛生マネジメントシステム運用開始 2008 8 化学物質ガイドライン全面改訂 改良版.11 2008 10 第三者機関による法令遵守監査 2009 5 OHSAS18001 認証取得

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"日本モレックス社会・環境報告書”はFSC認証紙及び有害な廃液が出ない水なし印刷と植物油成分100%のインキで印刷しています。

Order No.9876501935 Pr inted in Japan/3K/SHC/Kyueisha/2009. □ ⓒ 2009, Molex Japan

〒 242-8585 神奈川県大和市深見東 1-5-4 

http://www.molex.co.jp

日本モレックス

社会・環境報告書

日本モレックスの社会・環境への取り組み

1992年 6月 モントリオール議定書(クラスⅠ・Ⅱ)オゾン層破壊物質の全廃1996年 6月 ジクロロメタンの自工場全廃1998年11月 ISO14001認証取得。技術センター・岡山・静岡・栃木・鹿児島・精密部品工場2000年12月 エンボスプラスチックリールの回収スタート2000年 5月 第1回「意識調査」実施(大和技術センターのみ)2001年 7月 グリーン購買スタート2002年 5月 化学物質ガイドラインの設定 Rev.02002年 6月 PFC(パーフルオロカーボン)の全廃2002年 7月 蛍光X線分析装置導入2003年 2月 グローバル行動規範をグループ全体に展開2003年 3月 化学物質ガイドラインの改定 Rev.A2003年 5月 健康増進法施行に伴い、分煙化開始2003年 9月 「家族への手紙」(年2回 社長より家族の方へのメッセージ・現況報告)開始2003年11月 環境手帳を全社員に配布(後にEMSカードと改称)       鉛フリー対応としてスズビスマスめっきを実用化2004年 2月 コージェネレーションシステム導入。栃木工場:省エネ/ CO2排出削減       化学物質ガイドラインの改定 Rev.B2004年 3月 トリクロロエチレンの自工場内全廃2004年 5月 社員家族参加型イベント 第1回「ファミリーデイ」各工場にて開催(以後毎年開催)2004年 6月 第2回「意識調査」実施(全社)2004年 7月 静岡工場めっき廃液処理装置にホウ素吸着塔設置2004年10月 社員家族参加型イベント 第1回「ファミリーデイ」大和にて開催(以後毎年開催)2004年11月 ISO14001認証取得。モレックス大連本社工場・第二工場2004年12月 RoHS適合可否を現品票ラベルに表示2005年 2月 化学物質ガイドラインの英語・中国語版を発行2005年 4月 育児・介護休業法改正に伴い、就業規則変更。育児については、       法改正の内容に加え時間短縮上乗せ。2005年 5月 鉛フリー対応としてスズリフローめっきを実用化2005年 7月 化学物質ガイドラインの改定 Rev.D2005年 7月 新人事制度施行 業績の向上や人材の育成につながる評価プロセスを構築       少子化対策として育児手当の見直し実施2005年 8月 TS16949認証取得。岡山・静岡・栃木・鹿児島工場       工程内事務用品使用可リスト(RoHS適合)認定2005年 9月 健康相談窓口開設(24時間) 2005年12月 全工場にて、建築物の耐火等の吹き付け材の石綿含有量調査 完了2006年 2月 ISO14001:2004版への移行。国内5工場と大和技術センター2006年 4月 再雇用制度運用開始       コンプライアンス・企業倫理違反の受付窓口として御堂筋法律事務所を追加2006年 5月 第3回「意識調査」実施(全社)2006年 6月 欧州RoHS指令への対応完了2006年 9月 工程別「安全作業ビデオ」作成完了2006年10月 化学物質ガイドラインの改良版.08へ2007年 1月 グリーン調達に関する客先認定が10社を超える2007年 2月 化学物質ガイドラインの改良版.09へ2007年 6月 2007会計年度 国内工場安全対策実施完了(720箇所の改善)2007年 7月 岡山工場「岡山労働局長賞(優良賞)」受賞2007年10月 栃木工場「栃木労働局長賞(奨励賞)」受賞2007年11月 グローバル行動規範改定       岡山工場「岡山市グリーンカンパニー認定」       化学物質ガイドラインの改良版.102007年12月 初めて男性社員の育児休業取得2008年 6月 労働安全衛生マネジメントシステム運用開始2008年 8月 化学物質ガイドライン全面改訂 改良版.11へ2008年10月 第三者機関による法令遵守監査2009年 5月 OHSAS18001認証取得

2 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 3

microSD カード用ソケット

SDカード用ソケット

携帯電話のカメラで撮影したデータをパソコンに転送したいとき、大活躍するのがmicroSD カード。カードの抜き差しするソケットとしてコネクターは活用されています。

高画質映像・音声・制御信号を1本のケーブルで送受信することを可能にした「HDMI」規格。その接続コネクターをモレックスは作っています。新たに、デジカメ・携帯電話等のモバイル機器に搭載可能な超小型のTypeDも業界に先がけ製品化しました。

撮影した画像や映像データを記憶するのに欠かせないSDカード。デジカメに抜き差しするソケットにもコネクターが活用されています。

日本モレックスの事業

多様なコネクターの供給を通じて、私たちは豊かなくらしに貢献しています。

 コネクターは機器と機器、機器内

の部品と部品をつなぐ役目をもつ部

品の総称です。テレビ、携帯電話、パ

ソコンなど、さまざまなエレクトロニ

クス製品の内部に搭載されたり、接

続に活用されたりしています。

 私たち日本モレックスは、1970年に

昭和モレックスとして日本に設立され

て以来、世界有数のコネクターメー

カーであるモレックスグループの一

員として、日本企業を中心とする顧

客メーカーに高機能なコネクターを

提供してきました。

 今はどんな製品でも多機能化やス

リム化が進められていますが、その大

きな要因は製品内各部に搭載される

コネクターの進化です。私たちはニー

ズに応じてグローバルで10万種類以

上のコネクターを生産。お客様の製

品の高性能化・多機能化を支えてい

ます。

HDMIコネクター

スプラッシュプルーフと呼ばれる防水型コネクターで、防水等級 DO203S2に準拠しています。自動車のドアミラー、ワイパーなどの動きをつなぐ中継用コネクターとして活用されています。

防水電線対電線用コネクター

基板対基板用コネクター携帯音楽プレーヤー、携帯電話、デジカメなどの小型モバイル機器のいたるところにモレックスのコネクターが使われています。これらモバイル機器の小型化・薄型に一役かっています。

パチンコ台の内部接続に使用されているのもモレックスのコネクターです。はめ込むときの感触、音を高めたユーザーフレンドリーな設計をほどこしています。

電線対基板用コネクター

4 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 5

ホームページ U R L  http://www.molex.co.jp

発行年月および次回発行予定2010年3月発行(次回発行予定:2011年3月)

発行責任部署および連絡先日本モレックス株式会社 製造本部 環境安全衛生部 部長TEL.046-265-2340 FAX.046-265-2385

網羅性と重要性への配慮

記述内容は、下記のガイドラインを参考に、当社グループの事業状況を

考慮して厳正に選定してまとめました。

グループの事業活動は企業間取引のものが多いため、一般消費者からみ

ると事業の実像が必ずしも明瞭ではありません。そこで、この報告書で

は、日本モレックスの事業内容の紹介も行っています。

<参考としたガイドライン>

● 「環境報告ガイドライン(2008年度版)」(環境省)

● 「サステナビリティ レポーティングガイドライン2007」

 (Global Reporting Initiative)

molex Wayに基づいた基本構成

日本モレックスでは、あらゆる企業活動の基軸として、molex Wayを策

定しています(詳細については、8、9ページをご参照ください)。この報

告書はmolex Wayに基づき、molex Wayにある4つのビジョンを章立てに

採用しています。ガイドラインに基づく各掲載項目と各章掲載項目の関

係は10、11ページで説明しています。

理解容易性への配慮

環境保全や社会貢献、あるいは日本モレックスに高い感心をお持ちの

方々を主たる読者としながら、活動内容を幅広い読者にご理解いただけ

るようページ数を極力抑えました。また、情報内容に応じた表現の採用

や視認性への配慮、関連する情報が記載されているページを表示するな

ど、検索性を強化しました。

信頼性への配慮

日本モレックスは、経営全般にわたり企業倫理を重視するとともに、積

極的な情報公開および情報の信頼性向上に努めています。

報告対象範囲

この報告書は国内工場(岡山工場、静岡工場、栃木工場、鹿児島工場、

鹿児島精密部品工場)、大和技術センターの2009会計年度(2008年7月~

2009年6月)の活動についてまとめたものです。しかし、事業紹介や社

会貢献活動については、当社国内営業所などの活動も含めています。

また、世界のモレックスグループ統一の活動については、そのことが分

かるよう、表現に注意しました。

お読みいただくにあたって「日本モレックス社会・環境報告書 2009」は、日本モレックスの社会環境活動の方針と進捗状況について、多くの皆様にご理解いただけるよう、以下の点に配慮して作成しました。

設  立 1970年(昭和45年)6月資 本 金 120億円本  社 〒242-8585      神奈川県大和市深見東1-5-4代  表 代表取締役社長 廣川 克巳従業員数 1,748人     ※2009年6月末時点売 上 高 628億円(2009会計年度)拠  点 本社(大和技術センター)     国内5工場 1支店・8営業所

■日本モレックス会社概要

従業員数推移 連結売上高・営業利益の推移 総資産営業利益率の推移

■経営データ

静岡工場

鹿児島精密部品工場

岡山工場

名古屋営業所・自動車機器 中部営業所

大阪支店

西日本物流センター

栃木工場

郡山営業所

熊谷営業所

大和技術センター

新横浜営業所

西東京営業所

福岡営業所

鹿児島工場関東物流センター

■日本モレックスの国内拠点

 日本モレックスの事業 02

 日本モレックスの概要 04

 社長メッセージ 06

 molex Way と社会・環境活動の関係 08

 社会・環境活動の計画・実績 10

 Focus OHSAS18001取得 12

  ベストパートナーとして  (顧客満足)

 グローバル経営体制 15

 製品にお客様の声を反映 16

   プロフェッショナルとして  (品質・環境)

 品質保証 19

 環境理念・方針と体制 21

 事業マテリアルバランス 22

 地球温暖化防止と省エネルギー 23

 産業廃棄物最終処分量の削減 24

 地下水汚染の防止と騒音の低減 25

 製品含有化学物質の管理 26

  ハートフルカンパニーとして  (従業員の安全と働く環境)

 労働安全衛生・健康・防災 31

 働く環境の整備 33

  リーディング・カンパニーとして  (成長と企業倫理)

 人材・技術開発への投資 35

 企業倫理・コンプライアンス 36

 社会貢献 38

 

C o n t e n t s日本モレックスの概要

(2009年12月閉鎖)

(2009年3月閉鎖)

(2009年6月閉鎖)

6 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 7

100年に一度の不況の中、生き残りをかけて経営課題に挑戦。2009年度は安全衛生マネジメントシステムの外部認証の取得ができ、来年度は情報セキュリティの認証取得を目指し努力して参ります。

さらなるmolex Wayの浸透を図り、みなさんに求められる会社づくりを進めていきま す

Top Message 社長メッセージ

 私は、スピーチのなかでよく「9回裏 同点 2アウト満塁 守

備側」という表現を使いますが、これは一つもミスが許さ

れないピンチといった意味がこめられています。

 これまで以上に「やるべきことを一つひとつしっかりと

やる、やり遂げる」ことが求められます。ただし実際の野

球と異なる点が二つあります。一つには「延長戦がどこま

であるか見えない、また引き分けもないこと」次に「これは

ゲームではなく、私たちの生活そのものであること」です。

2009年はその意味においても企業の存亡をかけた年となり

ました。市場のパイは縮んでいくなかで、従来のやりかた

をドラスティックに変える必要があり、「変わらなければ、

生き残れない」、この危機感を常に心に置き、日々の業務に

取り組むことが不可欠となりました。どんな不況であって

も必ず終わりがくること、そして一日一日を大切に努力を

積み重ねたことが、最終的に実を結び生き残る糧となるは

ずです。

 変化に対応していくためには「変えなければならないも

の」と「変えてはならないもの、変わらないもの」があるこ

とを社員全員が共通認識を持ち、「自分の雇用は自分で守

る」くらいの気概・必死さでこの激動の年を乗り切ってい

くことが不可欠です。

 昨年はmolex Way 元年としてWayの導入に取り組んで参り

ましたが、その推進について生き残る手法として次の欄で

もう少し述べてみたいと思います。

 まずは、壁の問題でありますが、壁には人の壁だけでは

なくて物の壁、時間の壁など、いろいろあると思います。

壁がなくなるのが一番だけど、なくならないという前提で

考えたほうがいいのかもしれません。自分の課題・目標は

自分一人で達成できるけど、仕事は一人ではできないから、

いかに人を巻きこむかがポイントとなります。

 人は、人が壁を作る前に自分で壁を作るものです。だか

ら壁というのは両方の問題だと思います。私が考えるパラ

ダイムシフトに必要な「良好なコミュニケーション」とは、

その壁を打破もしくは低くして、何でも言い合える関係が

一番であると思います。社内のコミュニケーションは批判

や中傷など言ってはいけないことを踏まえた上で何でも言

い合える間柄が理想だと思います。それぞれの立場や状況

があるからけっして簡単なことではないと思いますが、お

互いを認め、信頼することから生まれると思います。Way

はそのための手段・ガイドラインのようなもので、Wayが

浸透してくれば共通の理解のもとコミュニケーションも短

くですむことでしょう。

 さらにWayの精神には、現状に満足せず、いろいろな観

点・角度から発想をかえて無駄を見つけて、改善・成長に

つなげていくことも当然網羅されており、Wayがどれだけ

浸透できているかが会社発展の指標ともなるわけです。

 「社会・環境報告書2008」の私のメッセージで述べました

とおり、2009年5月に「OHSAS18001」の認証を取得すること

ができました。これはご存知のように労働安全衛生に関す

るものです。「OHSAS18001」については今回の「社会・環境

報告書2009」で特集を組んでおりますのでご参考になさっ

てください。

 さらに情報セキュリティの「ISO27001」の認証取得につい

ては現在準備中であり2010年7月を目標に活動をおこなっ

ております。モレックスグループの環境宣言では「事業を

展開する全ての地域で優れた企業市民となること」を目標

としております。日本モレックスでは、さまざまなCSR活

動を通してステークホルダーの方々から信頼を得ること

が、優れた企業市民となることであり、社会と企業の共存

および持続的発展につながると考えております。

 今回の認証取得もその活動の一環であります。昨年より

社員との距離を少しでも縮め、組織としての一体感を増す

ために社長ブログ「鵜の目鷹の目」を開始しましたが、さら

に社員と直接対話する「コーヒーブレイク」を今年スタート

させました。社員の意見や本音が少しでも聞け大変参考に

なっております。

 この「社会・環境報告書2009」をご覧の皆様からのご意見

も、ぜひ添付のアンケートシートにてご返送していただけ

れば幸いです。今後とも温かなご支援・ご指導をよろしく

お願い申し上げます。

代表取締役社長

Katsumi Hirokawa, President

生き残るために今やるべきこと Wayの推進 OHSAS18001認証取得とISO27001取得準備

8 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 9

あらゆる企業活動の基軸「molex Way」の実践を通じて

molex Wayと社会・環境活動の関係

日本モレックスはすべての企業活動の基軸となる考え方として

molex Wayを導入しています。

molex Wayは、企業としての存在理由を定めた「ミッション」、

その実現のための「ビジョン」、そして、

それらを行動様式に落とし込んだ「Way」から成ります。

日本モレックスは社会・環境活動においても基盤となるのは

molex Wayと考え、「ミッション」「ビジョン」を

社会・環境活動における企業ビジョンと位置づけました。

従業員一人ひとりが「ミッション」「ビジョン」を意識し、

社会とお客様から信頼される企業グループになるべく

環境保全や社会的責任の全うに努めています。

molex Way(行動指針)

ベストパートナー宣言私たちは、誠実、謙虚な心を忘れず、常にお客様とともに歩み、最も信頼される企業を目指します。

▪市場をよく知る

▪正面から向き合う

プロフェッショナル宣言私たちは、精密魂で“ものづくり”を極め、こだわりのプロフェッショナル集団として世界に誇れる企業を目指します。

ハートフルカンパニー宣言私たちは、感謝と思いやりの心をもって日々生き生きと仕事をし、その成果を共に歩む全ての人々、その家族と分かち合える企業を目指します。

リーディングカンパニー宣言私たちは、公正な事業活動によって得た適正な利益を技術革新と人財育成に継続的に投資し、誰からも安心され期待される企業を目指します。

私たちは一人ひとりの想

いを込めて、変化し続け

る世界と技術をつなぎ、

人々の夢の実現と社会の

発展のために貢献します。

▪謙虚に学ぶ

▪日々挑戦する

▪相手を思いやる

▪期待に応える

▪お互いを支え合う

▪グッドサイクルを回す

▪正しい道を歩む

ミッション ビジョン Way

ミッション企業としての存在理由や理念

ビジョンミッションを達成するための私たちの宣言

Wayミッション・ビジョンから導きだされる私たちの行動様式

●ベストパートナー宣言●プロフェッショナル宣言●ハートフルカンパニー宣言●リーディングカンパニー宣言

社会・環境活動における

企業ビジョン(理想的な自社像)

ベストパートナー宣言

プロフェッショナル宣言

ハートフルカンパニー宣言

リーディングカンパニー宣言

社会・環境活動(目標・取り組み内容)

 2008年度に発表したmolex Way。初

年度は従業員への認知、すなわち

「molex Wayとは何か」、「どんなこと

が書かれているのか」といったことを

周知していくことを目的に、Wayのイ

メージを簡潔に表現した「Wayパネル」

を掲示したり、Wayをより身近なもの

として理解できる「Wayブック」を配布

したりしました。

 2009年度は、Wayへの理解を一層

深めるため、Wayを日常業務の中で

実践し、その浸透を深めていく現場

のキーパーソンである管理職を対象

に、Wayにつながる行動を率先垂範で

きるよう、Wayワークショップを開催

しました。丸々2日間を費やしたワー

クショップでは、「Wayとは何か」から

始まり、「Wayのメリットは何か」、「浸

透のゴールは」といったことを徹底し

て議論し、Wayを自分の言葉で語れる

ようになった後、四つのビジョンを実

現するために、個々人は具体的に何

をするのかを徹底的に考えてもらい

ました。

 ワークショプの後、職場では管理職

が思い思いに企画し、朝礼でWayを唱

和したり、日替わりでWayスピーチを

行ったり、Way週報を書いたり、Way

について対話を行ったり、Wayへの理

解を深めるために、さまざまな活動

を行いました。

 一方、自主的参加プロジェクトとし

て、Wayに対する思いを五・七・五で表

したWay川柳を全従業員から募集。初

の試みでしたが、1,400句を上回る応

募があり、従業員の投票により大賞

以下各賞が選ばれました。また、Way

がより身近なものとして感じられる

よう、入選作を掲載したカレンダーを

作成し、各自の卓上および執務室内

に掲示しています。

Wayワークショップ Way川柳を掲載したWayカレンダーWayブック

molex Wayの浸透・展開

10 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 11

中期計画に基づいて2009会計年度の計画に対する実績と自己評価を報告します。計画表の右側にはmolex Wayの各宣 言との関係を整理しました。

一年ごとの成果を確認することで、次の課題を明確にし、継続的に活動をステップアップさせています。

活動の継続的なステップアップを社会・環境活動の計画・実績

区分 環境目的(中期目標) FY2009目標 FY2009実績 評価 FY2010目標 参照ページ

コーポレートガバナンス コーポレートガバナンスの強化と法令への対応

グローバル経営体制への対応 グローバル新体制の推進 実施中 ◎ P15

SOX法への対応 SOX法監査への対応 計画通り監査対応完了 ◎ 計画通りに監査対応する ー

molex Wayの策定・浸透 molex Wayの浸透(カレンダー・川柳募集による推進) 完了 ◎ molex Way の推進(継続) P9

ガバナンス規定類の定期的見直し 2008年8月見直し、10月公開 計画通り完了 ◎ 2009年8月見直し、10月公開 ー

社会・環境経営の体制づくり

社会の要請を把握し経営に生かす ステークホルダーダイアログの定期的実施による課題の抽出 ステークホルダーダイアログの開催 未実施 × ステークホルダーダイアログの開催 |

社会・環境(CSR)教育の推進 企業倫理、環境、その他の重要CSR分野の教育 全社員にCSR教育を実施 コンプライアンスと情報セキュリティに関して全社教育を実施 ○ コンプライアンスと情報セキュリティに関して

全社教育を実施 P37

グループ関連部署との協働 人財・労働、調達、物流、事業グループとの協働 グローバル経営体制の協働ルールの徹底

輸送に関するグローバルポリシーの遵守徹底現状に合わないルールは見直しの提案HR Lead Teamによる定期的な電話会議を開催し、情報交換、人事施策の検討等を行った

船便等、環境負荷が低い輸送への切り替えを促進。グローバルレベルでの水平展開。MPD HR Meetingの開催、グローバルの人事制度の推進を図るためにMPD HRと電話会議を適宜開催

基本的な社会・環境経営テーマ

企業倫理・コンプライアンス

国内の企業倫理活動 改訂版行動規範・行動指針の浸透と教育推進 ワールドワイド共通の行動規範再教育 全社員に教育実施 ◎ P37海外の企業倫理活動 各国別行動基準の浸透と教育推進 ワールドワイド共通の行動規範再教育 全社員に教育実施 ◎ P37

ホットラインの運営 適切な運営を行う 社員へ再度アピールを実施 周知ツールの増設(イントラに法務サイト開設) ○ 継続してイントラで周知を実施 P36

リスクマネジメント リスクマネジメント活動 国内海外すべてのグループ会社でリスク評価と管理を推進 BCPの見直し 地震BCPの策定 ○ 地震BCPのトレーニング実施と改善、定着 ー

EHS

EHS共通 EHSマネジメントの強化

EHS管理規定、指針の体系化、管理体制の整備 2009年8月見直し実施 2009年8月見直し実施完了 ◎ 2010年8月見直し実施完了 ー

EHS関連の法規制情報の収集体制の強化 遵法監査受信 完了 ◎ ー

地域リスクコミュニケーションの推進

地域自治会の代表者・行政・学校・隣接企業の皆さんをお招きし、弊社の生産活動や化学物質の管理状況、災害や事故の未然防止などESH (環境・安全・健康)活動について説明を実施

未実施 ×

地域自治会の代表者・行政・学校・隣接企業の皆さんをお招きし、弊社の生産活動や化学物質の管理状況、災害や事故の未然防止などESH (環境・安全・健康)活動について説明を実施

環境

省エネ 実質生産高CO2原単位の削減

FY1998 (CO2原単位 0.640)を基準として、生産高CO2原単位をFY2007までに、31.3% 削減し、CO2原単位 0.440以下とする FY2009までに、対1998比30%以上削減 CO2の原単位は0.511(FY09実績) × CO2の原単位は0.448(FY10目的) P23

産業廃棄物の減量

最終処分量の減量 FY1999を基準として、FY2007までに41%以上削減する。FY2007中に将来のゼロエミッション化(最終処分比率1%以下)の技術的メドの検討結果を報告する。FY2006/FY2007の試算を実施

FY1999 500,084(実績)FY2009 88,000(目標) FY2009 39,504 ◎ FY2010 40,000 P24

廃プラスチックの削減

製品設計及び金型設計・製作段階からのアプローチ成形品のスプルー、ランナーの軽量化

既存の同等品(形状・材料等)に対して、対前年改善率 5%以上 6.1%削減達成 ○ 既存の同等品(形状・材料等)に対して、対前年

改善率5%以上 P24

製造段階でのアプローチ 樹脂材料の有効活用-リグラインド材活用等の推進 年間コスト削減 2億円以上 年間コスト削減 1.26億円 × 年間コスト削減 1.4億円以上 P24

環境保全に適合した製品の提供 製品含有有害化学物質の管理(特にリスクの高い輸入品、及び国内・海外協力会社における材料・部品の管理の仕組みの見直し)

製品に含有する有害化学物質の顧客での事故をゼロにする

製品に含有する有害化学物質の顧客での事故をゼロ達成 ◎ 製品に含有する有害化学物質の顧客での事故を

ゼロにする。 P26

騒音対策他Y2007に予算化した騒音対策を確実に計画的に実施し、FY2007に予算化できていない騒音対策については、FY2007に改善方法を技術的に検討し、 財政的に可能であれば、FY2008以降の中期的更新計画等とあわせて計画・予算化する(栃木工場除く)

全工場規制値クリアー大和は対策済 規制値クリア静岡はFY10中に実施鹿児島は予算化凍結

△ 静岡工場の実施 規制値クリア鹿児島 予算化 P25

健康石綿問題への対応 飛散性・準飛散性石綿の代替化推進 既存石綿使用設備の管理徹底 管理徹底遂行中 ◎ 既存石綿使用設備の管理徹底 ーメンタルヘルスケアの推進 メンタルヘルスケア活動の推進 メンタルヘルス研修の実施 実施済 ◎ レベルアップの研修を行う P32

生活習慣病予防の推進 生活習慣病予防教育、保健指導の推進 生活習慣病予防教育、保健指導の推進 実施済 ◎ 生活習慣病予防教育、保健指導の推進 P32

防災 グループ全体の防災力の向上 高リスク設備・素材に対する防災対策 防災訓練の見直し 実施済 ◎ 継続して総合防災訓練の見直しをする P32

安全 労働災害防止の確実な推進休業災害の撲滅:度数率、強度率ともに業界平均以下 度数率0 強度率0 一件のみ度数・強度率の確認 ○ 度数率0、強度率0 P31

休業リスクアセスメントの徹底 安全衛生マネージメントシステム認証取得 取得(2009年5月)  ◎ 維持監査を成功に導く P31

製造事業所への安全巡回指導実施 安全衛生内部監査の実施 年2回実施 ◎ 安全衛生内部監査の実施 ー

PL・品質管理 PL事故・重大クレームの防止

PL・品質保証単位系活動の定着化 完了 ◎ 品質合同会議による水平展開の推進 P19

PL・品質保証単位系の海外グループ会社への展開 2009年10月から実施 ◎ 品質合同会議の推進(大連、韓国、マレーシア、ベトナム) P19

購入品品質・製品の用途等の明確化と顧客への積極的情報提供 2009年度完了 ◎ 標準製品の仕様をWeb掲載する ー規則・基準類の整備・充実 手順書の見直し 2009年10月完了 ◎ 手順書の見直し ー

拡張的社会・環境経営テーマ

人財・労働

未来に向けての人財育成の強化桃太郎プロジェクト・molex Wayの浸透 教育体系の見直し 管理職ワークショップの実施とイントラへの定期

的Way情報掲載 ◎一般職ワークショップ、Wayサーベイ及びWay問題解決研修の実施とWay推進委員会による職場でのWay浸透活動の促進とエピソード収集

P35

満足度の高い職場環境の整備 社員意識調査の実施 未実施 × 部門代表委員会の定期実施 |

少子高齢化対策 定年退職者再雇用 定年退職者再雇用制度の見直し実施済み制度の実行性をたかめるため改定を実施(給与水準を他社並みに変更)

○ ライフプランセミナーの実施 P33

社員のライフワークバランス強化男性の育児参加促進 男性の育児休業取得促進 取得者なし × 大和事業所にフレックスタイムを導入 ー

ボランティア制度の拡充 企業としてのボランティア活動の実施 自治体主催の地域清掃活動に年2回参画。また、献血にも年2回協力 ○ 神奈川県教育委員会が推進する家庭教育協力事

業所の認定を受け、活動を広める P39

ダイバーシティへの配慮 女性社員の登用・活躍できる環境づくり 女性管理職割合の拡大 2008年7月:8名と比較し、2009年6月では3名増加 ◎ 女性管理職割合の拡大 P33

購買・物流

グループ内購買・物流の適正管理 不正取引の防止 発注と検収の分離の徹底、行動規範の徹底 発注と検収の分離徹底 ○ 行動規範に基づく、公正な発注先の選定 ー

サプライチェーンに対する適切な要請と支援サプライヤーに対する社会性基準の策定、研修、監査 危機管理取組状況の監査実施 アンケートによる実態把握(127社) ○ BCPに基づく、事前対策の依頼と実態把握 ー

サプライヤーに対する環境基準の策定、研修、監査 化学物質関連監査の実施 書類監査の実施(SONY製品に使用のサプライヤー) ○ 化学物質ガイドラインの改訂版送付とDoNUの取

り直し及び1年以内の分析データ取り直し ー

社会貢献活動 社員のボランティア活動支援 ボランティア教育・啓発活動の推進 ボランティア教育・啓発活動の推進 ボランティア活動の実施 積極的参加 ◎ ボランティア活動の継続的実施 P39

ベストパートナーとして

14-17

プロフェッショナルとして

18-29

ハートフルカンパニーとして

30-33

リーディングカンパニーとして

34-39

12 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 13

日本モレックスでは2009年5月13日、労働安全衛生マネジメントシ

ステム「OHSAS18001」を取得しました。このマネジメントシステム

を活用し、私たち一人ひとりが安全で衛生的な職場づくりを実現

し、これまで以上に働きやすく、そして社会から認められる会社を

目指していきます。

F o c u s

OHSAS18001取得安全に、生き生きと働くために

「ハインリッヒの法則」とは…

 1件の大きな事故・災害の裏には29の軽微な事故・災害、さらにその裏には300のヒヤリ・ハット(事故には至らなかったものの、“ヒヤリ”あるいは“ハッと”した事例)があるとする経験則。重大災害を防止するには、ヒヤリ・ハットの段階での対処が大切だとされています。

29件の軽微な事故・災害

300件のヒヤリ・ハット

1件の重大な事故・災害

そもそもOHSASとは何ですか?

取得した目的は何ですか?

社員が安全・健康に働ける職場にするための仕組みです。

これまで以上に社会から信頼される企業になるためです。

OHSASはOccupational Health and

Safety Assessment Series の略称で「労働安全衛生マネジメントシステム」を指します。平たくいえば、社員が安全に、そして健康な状態で働ける職場をつくるための仕組みのこと。日本モレックスが取得した「OHSAS18001」は、その一つです。

社員の皆さんが安全に、生き生きと働いている会社は、お客様や取引先、ひいては社会から信頼されるリーディングカンパニーであると言えます。そうした意味でもOHSASの取得は、新たなビジネスチャンスの獲得にもつながるものとして期待されます。

Q

Q

A

A

OHSASの特徴は何ですか?

身体の安全だけではなく、メンタル面のケアを重視している点です。

工場などでケガや事故が起きないようにするのはもちろん、社員の皆さんが生き生きと働けるようメンタル面もケアしていくのがOHSASの特徴です。国の調査では、職場における最大の悩みは人間関係というデータもあり、日本モレックスは、悩みを含めたメンタルケアも行っていきます。

Q

A

OHSAS取得について解説Q & A

2008年10月に全社員を対象にマークシート方式のストレスチェックを実施。調査結果から、プラス面・マイナス面をしっかりと捉え、それぞれに対する取り組みを行います。

健康づくりへのアプローチ

[調査概要] 実施期間:2008年10月1日~16日調査方法:マークシート方式ほか対象人数:2,312名、うち回答者2,172名

◦調査から見えてきた日本モレックスの傾向プラス面・ 全体的に「自分の技能を活かしている」と感じており、「働きがい」が高い。・ 職場のサポートも他社と比べ高い。また、職場以外の「家族・友人」からのサポートが高い。

マイナス面・ 職場で起こりうる健康問題の発生リスクが全国平均より12%高い。特に工場の交代勤務者の健康リスクが高い。・ 全国平均と比べ、仕事の量的負荷が高い。

外部相談窓口の設置2005年9月に「健康相談ダイヤル」を設置。今後も引き続き周知徹底を図っていきます。管理職向けラインケアセミナーの開催2008年11月からセミナーを開催。メンタルヘルス不調者の早期発見・予防に必要な知識などをレクチャーしています。工場交替勤務者へのセルフケアセミナーストレスの原因とその対処法を実践的に学ぶ場です。

一般職へのメンタルヘルスケアセミナー職場の問題の洗い出しと同時に抑うつ傾向の社員を発見し、医療機関や人事へつなぎます。職場改善グループワーク高リスク部署のメンバー全員参加による職場改善グループワークを実施し、具体的解決策を講じます(2010会計年度中に実施予定)。

労働災害対策の中心となるのは生産拠点で す。日本モレックスの生産拠点では、日々、さ まざまな安全対策が講じられています。鹿児島工場の事例を紹介します。

安全対策事例の紹介

潜むリスク同じ薬品庫で酸とアルカリの薬品を保管。混入し、有毒ガスが発生する恐れがあった。

改善の内容両薬品を別々の薬品庫に保管し、管理することに。

他人にもケガをさせないという思いやりが大切です鹿児島工場OHSAS事務局 飯田 裕樹さん

 工場は安全が第一。自分自身はもちろん、周りにもケガ

をさせない気配りが必要です。OHSASは全員が理解し、実

践してこそ意味があります。全員の意識を高めることが事

務局の使命だと思っています。

 OHSAS導入以前は作業の危険性を漠然としか考えていま

せんでしたが、現在は、通常の作業中でもリスクアセス

メントを自然とするようになりました。さらに意識を高め

て、ゼロ災を達成したいです。

本当の危険はどこにあるか?製造3グループ めっき係松崎 諭さん

 OHSAS導入で、職場内の安全意識は高まっています。例

えば以前は、材料の梱包に使う鉄帯の切り口をそのままに

していることがありましたが、今では、必ず反対方向に折

り曲げています。

安全への意識が確実に高まりました製造2グループ プレス係 玉城 吉則さん

 OHSAS導入で「21㎏以上の重量物は 二人作業」が徹底さ

れました。腰を痛めるリスクを軽減でき、共同作業で安全

意識を共有できるメリットもあります。コミュニケーショ

ンの向上にもつながっていると感じます。

コミュニケーションの向上にも効果があります業務グループ 資材管理係 大迫 俊治さん

事例:薬品庫の改善

職場全体へのアプローチ

個別対応のアプローチ

Before

After 混入の危険性はほぼゼロに

アルカリ

アルカリ

14 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 15

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

弛みない変革で、最適の事業体制を築く日本モレックスは世界のモレックスグループと一体となり、

お客様に最大限の価値を高効率に提供し続けるための体制構築を進めてきました。

グローバル経営体制

 今はグローバル経営の時代。日本

国内で開発した製品の生産を他の国

で行い、世界中のユーザーに供給す

ることが一般的になってきています。

そのような顧客企業に対し、効率よ

く製品・サービスを提供していくた

めに、世界のモレックス・グループ

は2009会計年度にグローバルでの組

織再編を行いました。

 この組織再編は、国・地域ごとに

独立性の高い事業展開を行うリー

ジョン制からの脱却です。世界のモ

レックス・グループを、製品ごとの

3つのディビジョンと営業販売を統

括するグローバル・セールス・アン

ド・マーケティングに再編。グルー

プ全体がひとつの会社のように機能

し、世界のどこのお客様に対しても、

すべての分野の製品を最良の条件で

作り出し、お届けできるようにしま

した。

 再編の結果、日本モレックスの社

員、事業所の大半は、携帯電子機器

向けの製品をつくるグローバル・マ

イクロ・プロダクツ・ディビジョン

に、営業部門はグローバル・セール

ス・アンド・マーケティングに、自

動車部門はグローバル・コマーシャ

ル・プロダクツ・ディビジョンに所

属することになりました。

 2010年度現在は、経済環境の著し

い変化に対応して、グローバル規模

での拠点の統廃合を進め、よりスリ

ムな事業体制の構築を進めています。

グローバルで最適なサービス提供体制を築く

(Martin Slark)

(Liam McCarthy)

※ グローバル・マイクロ・プロダクツ・ディビジョンの本拠となる日本は、日本だけでなく大連、韓国、マレーシア、ベトナムの各工場を配下に置いています。

CEO

COO

スタッフ部門

(Graham Brock)

セールス&マーケティング

(Jim Fleischhacker)

コマーシャル・プロダクツ

(廣川克巳)

マイクロ・プロダクツ

(Michael Nauman)

インテグレイテド・プロダクツ

◦グローバル組織体制

ベストパートナーとしてAs The Bes t Par tner

私たちは、誠実、謙虚な心を忘れず、

常にお客様とともに歩み、

最も信頼される企業を目指します。

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

16 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 17

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

お客様の求める製品の開発優れた製品を迅速にお客様に提供できる開発体制を敷き、お客様のご要望に応えています。

製品にお客様の声を反映

 日本モレックスは世界のモレック

スグループの中核企業として、長年

にわたり研究開発に取り組んできま

した。

 主要製品であるコネクターの多く

はお客様の製品の中でその役割を果

たすものです。したがって、製品開発

はお客様との共同プロジェクトとして

進められることがほとんどです。

 日本モレックスは内製化比率が非

常に高く、製品設計から設備設計開

発(成形金型、プレス金型、組立設備、

めっき、オーバーモールド設備)まで

ほぼすべての開発プロセスを社内で

対応しています。こうした体制を背景

に、サンプル提供を含めた開発のス

テップを短期で成し遂げ、さらに、開

発段階から製造上の課題解決をも含

めたご提案をしています。

各部門連携による開発体制

 日本モレックスでは、技術センター

を核に、各部門が連携して開発を推

進。総合的な開発力を発揮します。

総合開発拠点「技術センター」

 営業・製品開発・製造の各本部を

中心に、機械技術部門、品質保証部

門、金型の設計・製造部門を集約し、

部門間を横断的にネットワーク化す

ることで、お客様のニーズによりス

ピーディーに、より的確に対応できる

万全の体制を整えています。

営業体制

 技術センター内の各営業グループ

をはじめ、全国7営業拠点に専門知識

を有するセールスエンジニアを配す

ることで、企画段階から納品までの

すべてのプロセスを徹底管理し、お

客様のあらゆるご要望に迅速に対応

しています。

開発体制

 内製化で培った固有技術をベース

に、実務経験豊かな設計者が、最新

のCADシミュレーションシステムを駆

使して高品質な製品設計をめざして

います。 また、次世代コア技術の開

発のために、産学提携による共同研

究にも積極的に取り組んでいます。

製造体制

 製造設備の自社開発、最新設備の

導入を推進し、試作から量産への一

貫生産体制を構築しています。業界

随一の内製化比率を高めることで高

品質な生産とクリーンな製造環境を

実現しています。

製品開発概要

 携帯電話やデジタルカメラなどの

携帯機器の小型化、高機能化に伴い、

コネクターが基板上で占有できる面

積は著しく狭くなってきています。本

製品はそれに対応するために、コネク

ターの幅を従来よりも約24%(当社比)

小型化に成功した製品です。

 仕様は、接点ピッチ0.4mm、嵌合高

さ1.0mm、コネクター幅2.6mmの軽薄

短小製品でありながら嵌合時の高ク

リック感を実現した金めっき接点の

高信頼性コネクターです。

環境への対応

◦使用材料の削減

 製品の小型化や製造方法を工夫す

る※ことで金属材料や成形材料の使用

量を削減しています。※ 0.4mmピッチでプレス加工した端子を一括で

ハウジングに圧入する構造とし、金属材料を

削減。成形品は多数個取りが可能な構造にし、

ランナー材料を削減。

◦RoHS対応/ハロゲンフリー

 金属材料や成形材料を選定する際

にRoHS指令やハロゲンフリーを考慮

しています。また鉛フリーの実装条件

にも対応する仕様となっています。

採用アプリケーション

 携帯電話/携帯用ゲーム機/デジ

タルカメラ。

幅狭 0.4mm ピッチ基板対基板コネクター 嵌合高さ1.0mm /幅2.6mm

◦一般的な開発の流れ

設計審査会

設計

設備設計、製作完了報告 製品審査会 製品評価試験 評価用サンプル作成

商談開始 コンセプト決定 商談成立 企画検討会議

日本モレックスの高品質薄型新製品お客様と一体となり、開発を推進

製品開発概要

 この薄型カードコネクターは、市場

で求められるメモリーカードの操作

性、耐久性、接触信頼性を十分満足

させることは当然のことですが、その

上でモバイル機器の高密度実装化を

助ける寸法設計を実現させています。

従来のコネクター高さ1.45mmから

1.28mmへ低背を実現また、占有面積

を含め体積比で従来よりも約23%(当

社比)小型化に成功した製品です。

 仕様は、外形高さ1.28mmと業界最

小(2009年8月時点当社調べ)の低背で

ありながらカード排出性の制御機能

を向上させ、また、確実なカード誤挿

入防止機能及び信頼性の高いディテ

クトスイッチを備えた使い勝手の良

い、高信頼性メモリーカード用コネク

ターです。

環境への対応

◦使用材料の削減

 基板 対 基板製品同様に小型化や製

造方法を工夫することで金属材料や

成形材料の使用量を削減しています。

特にハウジング成形は、薄肉化し材

料削減に貢献しています。

◦RoHS対応 / ハロゲンフリー

 金属材料や成形材料を選定する際

にRoHS指令やハロゲンフリーを考慮

しています。また鉛フリーの実装条件

にも対応する仕様となっています。

採用アプリケーション

 携帯電話/スマートフォン/ゲー

ム機/デジタルカメラ。

薄型マイクロ SDカード用コネクター PUSH / PUSHタイプ

18 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 19

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

品質不良ゼロへの飽くなき挑戦品質マネジメントシステムによって製品の品質を維持。さらに、世界のモレックスグループ共通の

取り組みであるGLSS(グローバル・リーン・シックスシグマ)を通して、品質向上への挑戦を続けています。

品質保証

 日本モレックスは品質不良の発生

防止と技術競争力強化を目的に、国

際規格に基づいた品質マネジメント

システムを構築しています。1993年

にISO9001を、2005年にISO/TS16949(自

動車生産および関連サービス部品組

織のISO9001:2000適用に関する固有要

求事項)の認証を取得しました。

 品質向上の手法としては、モレッ

クス・グループの世界的な品質改善

活動であるGLSS(グローバル・リー

ン・シックスシグマの略)を導入し、

高いレベルでの品質向上を目指して

います。

 加えて、システムの有効性と効率

性を評価するため、第三者監査と内

部監査および経営者による見直しを

定期的に実施し、是正と改善を行っ

ています。

 日本モレックスは、グローバル・マ

イクロ・プロダクツ・ディビジョンの

品質保証を統括する部署として品質

保証本部を設置しています。品質保

証本部は、今後のより高度な技術を

要する新製品の品質保証を考え、研

究開発本部に設置していた信頼性技

術部を包括いたしました。それによ

り、品質保証の源流管理が可能にな

ります。

 また、築きあげてきた品質マネジ

メントシステムをより発展させるた

め、品質監査部を設立しました。それ

により従来の品質保証部は、製造本

部の工場品質管理と連携し、顕在お

よび潜在の不良が品質・環境・安全

に対して及ぼすリスクを事前に漏れ

なく回避・低減するための部門横断

的な活動に専念することができます。

 品質に関わる議論と情報共有の場

として、月に一度、グローバル・マイ

クロ・プロダクツ・ディビジョン全体

の品質に関わる各部門の代表者が集

まり品質合同会議を開催しています。

◦品質保証マネジメント体制

代表取締役社長

品質監査部

品質情報グループ

国内品質グループ

品質監査グループ

海外品

◦品質合同会議

品質合同会議

事務局

信頼性保証グループ

信頼性技術グループ

品質保証部品質保証本部

製造本部

信頼性技術部

品質保証本部

品質合同会議

第二製品開発本部

工場(GMPD)

機械技術部

金型開発部

購買部

第一製品開発本部

品質保証本部

ロジスティクス部

製造部会

水平展開分科会 製造技術部会

開発技術部会

品質保証マネジメント体制

プロフェッショナルとしてAs a Professional

私たちは、精密魂で“ものづくり”を極め、

こだわりのプロフェッショナル集団として、

世界に誇れる企業を目指します。

工場品質管理グループ

20 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 21

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

経営品質の改善 環境保全推進への決意日本モレックスでは、2007会計年度より経営品質革命を推進するための

「三四郎プロジェクト」を展開し、業務プロジェクトの改善を進めています。

日本モレックスは環境保全に関する活動の指針となるものとして、

1998年に環境基本理念を制定。環境マネジメントシステムに則って活動を進めています。

品質保証 環境理念・方針と体制

 三四郎プロジェクトとは、継続的改

善を進めるシックスシグマ手法に基

づき製造部門・営業部門・管理部門

などの部門横断的な業務プロセスの

改善プログラムです。2007会計年度

に枠組みが整えられ、2008会計年度

より本格実施、2009会計年度では、13

億円という大きな成果を生み出しま

した。

○環境基本理念日本モレックス株式会社は、地球環境の保全が人類共通の最重要課題であり、企業活動が地球環境と密接に関わっていることを認識し、地球と共存するために環境保全活動を通して、持続的発展が可能な社会の実現に努力します。

○環境方針1. 環境保全活動を重要な経営課題のひとつとして位置付け、環境マネジメントシステム国際規格に基づいた環境マネジメントシステムを運用し、汚染予防と負荷の継続的低減に努める。

2. 環境関連の法令、条例、協定及び当社が同意するその他の要求事項を遵守し、技術的、経済的に可能な範囲内において環境保全活動に積極的に取り組む。

3.環境保全活動として、グローバルな視点で下記の取り組みを行う。  ①環境保全に適合した製品及びサービスの提供   ②省エネルギー  ③省資源       ④廃棄物の減量       ⑤有害化学物質の管理と使用の抑制

4. 内部環境監査及び経営者による見直しによって定期的に環境マネジメントシステムの有効性と環境パフォ-マンスをレビューする。

5.環境教育を全従業員に実施し、環境方針の理解と環境保全への意識を向上させる。

6.環境方針に対する理解と協力を取引業者へ要請する。

7.外部の利害関係者から要請があれば環境方針及び環境情報を公表する。

環境基本理念と方針

2006年10月1日 日本モレックス株式会社 代表取締役社長 廣川 克巳

 日本モレックスでは、環境活動を社員

の安全・健康に関する活動と統合したEHS

活動(EHSはそれぞれ英語の環境・健康・

安全の頭文字)として推進しています。

 環境活動においては、環境管理責

任者を置き、各事業所の環境委員会

の活動を統括しています。また、環

境安全衛生部は安全衛生とともに環

境活動を統括しています。

 活動を支えるシステムの有効性を高

めるため、マネジメントシステムへの

国際規格導入にも積極的に取り組んで

きました。1998年には国内全事業にお

いてISO14001の認証を取得しました。

認証期限は2011年となっています。

代表取締役社長

環境管理責任者大和環境委員会岡山環境委員会静岡環境委員会栃木環境委員会鹿児島環境委員会精密部品環境委員会環境安全衛生部

環境

◦EHSシステム取組体制

統括安全衛生管理者大和安全衛生委員会岡山安全衛生委員会静岡安全衛生委員会栃木安全衛生委員会鹿児島安全衛生委員会精密部品安全衛生委員会環境安全衛生部

給与厚生部環境安全衛生部

健康

安全

取り組みのテーマ

 弊社の製品であるコネクターは、電

気信号を伝送するために、金属部品を

使用します。その金属部品を効率よく

生産・運搬するために鎖状につながっ

たものをリール状にしますが、各々が

絡まないように中間紙を間に入れます。

 金属部品を使用後に中間紙は、すべ

て再生紙として廃棄されていました。

静岡工場だけで年間1,900万円の購入費

用が発生していました。

 そこで中間紙使用量の削減を目標に

プロジェクトチームを結成しました。

チームは最初にすべての問題点(ムダ)

を抽出し、その抽出された問題点の中

から統計的分析を用いて主要因を特定

しました。あとは、その特定主要因に

対する改善策を検討しました。

問題の解決方法

 使用量を削減するには、一度使用し

た中間紙を再利用(Reduce)することが

ベストと判断したチームは、再利用に

向けての対応策を検討します。中間紙

は、部品により様々で、まず一番効果

が大きい品種を選定しました。また、

再利用するための問題点として、新品

同様の形態にしなければなりません。

しかし、そのような特別な設備はない

ため、自ら設計を行い、実験を重ね、

自動巻取り機の完成に至りました。こ

の設備を現場に設置することで、今ま

で廃棄されていた中間紙に再び活躍の

場が与えられたのです。

取り組みの効果

 これらの活動によって中間紙の使用

量は大幅に削減され、コストも年間900

万円削減できると見込んでいます。ま

た、本プロジェクトで作成した自動巻

取り機を鹿児島工場に展開しています。

グローバルとして、海外工場への展開

も視野に入れています。

三四郎プロジェクト事例「中間紙の使用量削減」

三四郎プロジェクトとは

環境活動推進体制

中間紙(再生後) 自動巻取り機

22 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 23

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

生産活動が環境に与える影響を調査 減産の影響で未達成に終わる私たちは生産活動における環境負荷を計測し、継続的に負荷低減の努力を続けています。 地球環境を保全する上で現在の最重要課題となるのは地球温暖化防止です。

地球で事業活動を行う一員として、温暖化の原因となるCO2の排出削減に取り組んでいます。

事業マテリアルバランス 地球温暖化防止と省エネルギー

I N P U T O U T P U T

※2009年調べ

事業所

総物質投入量

資源投入量       3,491Ton

循環資源投入量       0Ton

温室効果ガス

二酸化炭素     27,969Ton-CO2

化学物質排出量 /移動量

大気への排出       0Ton

公共用水域への排出    0Ton

土壌への排出       0Ton

移動量         10.8Ton

廃棄物等排出量

再使用         218Ton

再生使用        1,650Ton

熱回収         172Ton

単純焼却        216Ton

内廃棄物最終処分量

最終処分量        42Ton

総排水量

公共用水域      117,328㎥下水道         13,989㎥BOD          3,306㎏

栃木工場

静岡工場

鹿児島工場

精密部品工場

岡山工場

大和技術センター

 日本モレックスでは、地球温暖化

防止のため、従来から省エネルギー

を推進し、エネルギー効率の向上に

取り組んできました。

 2006会計年度からは1998会計年度を

基準として生産高CO2原単位で30%以

上削減することを中期目標に掲げ、毎

年取り組みを進め、2006年度、2007年

度、2008年度では、すでに中期目標以

上の水準を達成しています。

 続く2009会計年度の目標は1998会

計年度比20.2%削減となり、生産金

額の落ち込み(実質生産高は前年比

70%)が響き、対策を実施したものの

目標未達という結果に終わりました。

 今後は取り組みをより強化し、どの

ような状況下にあっても目標を達成

できるような企業体質をつくってい

きます。

 日本モレックスでは、電機電子4団

体温暖化対策自主行動計画に準じて

中期目標・年度目標を設定していま

す。JEITAにおける2008会計年度の目

標値は、1997年に設定した「2010年に

1990年比で生産高CO2原単位を25%改

善する」です。

 現在のJETAの目標値は、2008年か

ら2012年の平均で、対1990年比35%

の削減となっています。また、機械

稼働時間は1998会計年度比で129%

と一時的に下落している中でCO2総量

は前年比23%減となりました。

◦CO2排出量と 生産高CO2原単位の推移

□ 1998会計年度を基準として、

2011会計年度までに40%以上削減

□1998会計年度比30%削減 ➡未達成。20.2%削減

中期目標

2 0 0 9会計年度目標

T O P I C S

環境保全活動のグローバル化に向けて

 日本モレックスでは、管轄する

中国(大連)・韓国・マレーシアの

各工場を含めた環境保全活動の展

開を目指しています。

 2009年度は韓国・マレーシアの

実績データの収集を行い、2010年

の実行計画の作成・改善計画の構

築へとつなげています。本年度は、

韓国・マレーシアのOHSASマネジ

メントシステムの外部認証取得を

目標とし、海外グループ統合認証

を行うことも視野に入れて活動し

ています。

マレーシア

大連

韓国

INPUT / OUTPUT 実質生産高CO2原単位での削減

総エネルギー投入量(原油換算量)

購入電力     628,758,938MJ

石化燃料       62,355,000MJ

新エネルギー         0MJ

水資源投入量

上水         130,598㎥工業用水         0㎥地下水        44,309㎥

24 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 25

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

有価物の売却処分を開始 地域環境への影響の少ない事業活動を2009会計年度は、廃棄物のリサイクル率を向上するとともに、生産活動で発生する廃棄物量削減に注力。

両面から最終処分量の削減を進めています。

生産活動にともなう水質汚濁、騒音被害などを出さないよう、調査と改善策の実施を行っています。

産業廃棄物最終処分量の削減 地下水汚染の防止と騒音の低減

 これまで日本モレックスは、製品の

包装資材を紙製からリユース可能な

プラスチック製に変更するなどして

産業廃棄物のリサイクル率を向上さ

せ、最終処分量の削減に取り組んで

きました。

 2009会計年度の最終処分量は、

1998会計年度比で92.1%の削減となり

ました。しかし、生産減により総廃棄

量が減ったため、総廃棄量に占める

最終処分量の比率は1.53%と高くなっ

てしまいました。特にめっきスラッジ

の比率が上がっています。

 今期は発生した廃棄物の一部を有

価物として売却処分する取り組みを

始めました。この効果は2010会計年

度に現れてくると予測しています。

 今後も発生量の削減のみならず、

再資源化量や有価物売却量を向上し、

最終処分量を削減していきたいと思

います。

 小型のアイテムのランナーの削減

は顕著でしたが、大型のアイテムが

増加し、全体では製品重量に対する

ランナー重量は前年度よりもわずか

ながら減少となりました。2010年度

は、ランナー重量をアイテムごと、成

形材料ごとに集計し、製品重量あた

り各々の適正値を設定し削減目標を

立てることとします。

 リグラインド・リペレット材とは、

成形品製造時に発生するランナー・

スプール(製品ではない樹脂部分)を

信頼性試験を実施し、品質上の問題

点がないことを確認した後、再度粉

砕しリペレット化して使用するもので

す。2009会計年度はこの材料を活用

することで、約12,600万円(前年度比

183%)のコスト削減を達成しました。

 従来は実施後1年間の効果金額を算

出していましたが、今年度からは過去

実施して現在も引き続き製造してい

るものも含めて集計し実質的な削減

金額を算出しています。

□ 1999会計年度を基準として、

2011会計年度までに産業廃棄物最終処分量を40%以上削減する

□ 1999会計年度比35%削減  ➡達成!92.1%削減□ 将来のゼロエミッション化(最終処分比率1%以下)の技術的なメドをつける ➡現状維持(1.53%)

◦製品重量に対するランナー重量の比率

2008会計年度

2009会計年度 対前年比

目標 0.266 0.250 5.0%実績 0.263 0.247 6.1%達成率 101.1% 101.2%■産業廃棄物最終処分量の推移

中期目標

2 0 0 9会計年度目標

□ 製品重量に対するランナー重量を対前年比5%以上削減 ➡達成(6.1%減)

廃棄プラスチックの削減~製品重量に対するランナー重量の比率低下

2 0 0 9会計年度目標

□ リグラインド・リペレット材の活用などで、樹脂材料を有効活用。国内年間126百万円以上のコスト削減 ➡達成

リグラインド・リペレット材の活用

2 0 0 9会計年度目標

 工場からの排水については常時監

視を行い、水質汚濁防止法の規制値

以上の窒素、リンの排出がないかど

うかを確認しています。

 また、地下水を汚染する原因物質

の低減にも継続的に取り組んでいま

す。そのひとつである、ジクロロメタ

ンを1999年6月に、トリクロロエチレ

ンを2004年3月に全廃しました。

 大和技術センター、鹿児島工場、

静岡工場において、敷地境界線での

測定値では騒音規制法の適合外とな

る騒音が発生し、低減が課題となっ

ていました。

 2009会計年度は、大和技術センター

で対策を実施し、規制値に改善する

ことができました。2010年では、静岡

工場での対策を予定しており、鹿児

島工場では予算化の検討を進めてお

ります。

□ 法令遵守(騒音対策)

□ 騒音対策の実施 ➡一部工場で実施

◦大和技術センター・各工場の騒音対策状況

中期目標

2 0 0 9会計年度目標

対策状況 効果

大和技術センター プレス成形工場南側排煙窓に防音壁設置完了(Q4) 夜間55dB規制

57dB→48~49dBに改善

鹿児島工場 空調方式を変更し、チラーユニットを廃止 夜間50dB規制59dB→50~55dBに改善

静岡工場 2009会計年度予算にて工場増改築実施時にあわせて改善

T O P I C S

ペットボトルキャップの回収

 大和事業所では、環境委員会の提案でペットボトルキャッ

プの回収を行っています。

 回収されたキャップは、「エコキャップ推進協会」を通じ

て再資源事業者に売却され、その売却益をワクチン購入資

金として「世界の子どもにワクチンを日本委員会」(JCV)へ

寄付しています。こ

れまでに回収した

キャップの数は、

11,4072個(ワクチン

142人分)となりま

した。

産業廃棄物・最終処分量の削減 水使用量の削減、水質汚濁防止

大和技術センター、工場での騒音低減

T O P I C S

ステナイ生活への参加

 環境意識啓発の一環として、私

たちが、日常生活で不要になった

ものをリサイクル&リユースして、

海外協力に役立てる活動を行って

います。家に眠っている書き損じ

のハガキや読まなくなった本、CD

やDVDなど、単に捨てるには「もっ

たいない」と思ったものを持ち寄り

ました。

 持ち寄った収集品は、NGO法人シャプラ

ニールを通じてバングラディッシュとネ

パールの現地プロジェクト活動資金へと生

まれ変わりました。

26 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 27

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

各種規制に適合した管理・削減を実施「化学物質ガイドライン」を2002会計年度に制定。製品含有化学物質の管理は、特に重視すべき活動のひとつとして、

製品開発・製造から独立した化学物質管理委員会を設置し、ルールを徹底しています。

製品含有化学物質の管理

 日本モレックスが製造するコネク

ターは、常時流れているものでも数

千点、受注可能なものでは一万数千

点、累計では数万点を数えます。

 これらの製品がそれぞれ含有する化

学物質のデータを管理し、また新しい

規制の徹底を迅速に実施する組織とし

て、日本モレックスは製品開発・製造

から独立した化学物質管理委員会を設

置。実務は品質保証本部が行っていま

す。事業活動全般の化学物質の管理

は、環境委員会を主体に行っています

が、製品に含有される化学物質だけは

管轄を分けています。

 化学物質管理委員会は化学物質ガイド

ラインの制定と社内徹底を行い、管理の

実務は品質保証本部が担当しています。

 お客様に納入するコネクターは、そ

の機能上の要求仕様を満足している

ことはもとより、製造・使用・廃棄の

ライフサイクル全般にわたり環境に

優しくなければなりません。

 このため日本モレックスでは、製品

に使用する全ての化学物質の規制を

定めた化学物質ガイドラインを制定

し社内各部門・協力会社に遵守を徹

底しています。

 また、お客様からの各種化学物質

のデータ提出のご要求にすばやく対

応できるよう、常時データの整理更

新に努めています。

 製品含有の化学物質管理の実務

を行う品質保証本部には、上部組織

GMCSがあります。GMCSはモレック

スのライル(米国イリノイ州シカゴ近

郊)本社にあり、その統括責任者は

QAを担当するVPのJay Williamsonです。

 GMCSは各国モレックスにおける製

品含有の化学物質管理をフォロー・

サポートしています。グループ一体と

なって厳正な化学物質管理に取り組

んでいます。

 日本モレックスの化学物質ガイドラ

インの管理は、品質保証本部が中心に

規制物質の追加・削除、管理レベルの

変更、内容の改訂を行っています。

 改訂がなされるとすぐに、化学物

質管理委員会から各委員に通知され、

それぞれの部門へ周知徹底されます。

 ガイドラインは2005年より日・英・

中の3カ国語に対応しています。

Global Management of Chemical Substance

化学物質ガイドラインChemical Substance Guideline ◦3カ国語のガイドライン表

◦環境活動の職務分掌

事務局品質監査部 品質監査グループ製品含有化学物質分科会

生産オペレーション化学物質分科会

製品設計部門技術情報部

品質保証本部サプライ・チェーン本部 購買部

モレックス大連韓国モレックス

岡山工場静岡工場栃木工場鹿児島工場モレックス大連韓国モレックス

モレックス・マレーシア製造技術統括金型製造部門

サプライ・チェーン本部 ロジスティクス部門サプライ・チェーン本部 購買部

品質保証本部

GMCSCorp. QA VP Jay Williamson GMCS: Global Management of Chemical Substance

化学物質管理責任者品質保証本部長 品質保証本部は、Global Micro Products Divisionの組織です

◦事業活動による環境負荷と日本モレックスの環境保全対策の職務分掌

システム 機能 職務分掌

事業活動全 般

ISO14001・環境マニュアル

製造本部環境安全衛生部

事業活動に関する環境管理

法規制遵守使用禁止物質の非使用削減対象物質の使用削減土壌地下水汚染防止対策の実施

活動組織環境委員会

(委員長:製造本部長)

特に製品 化学物質ガイドライン

品質監査部品質監査グループ

製品に含有する化学物質管理

製品のBOS(化学物質構成)データの管理素材のデータ管理新製品のデータ確認客先要求に対する回答

活動組織化学物質管理委員会

(委員長:品質保証本部長)

CO2排出

有害物質排出CO2排出

資源排出

土壌・地下水汚染

リユース・リサイクル

CO2・VOC

削減削減

削減

防止

工場

CO2

流通

クリーンな製品を顧客に届ける

顧客

製品中の環境管理物質の使用禁止・削減・管理

推進

削減

CO2・VOC

製品

サプライヤー 

化学物質ガイドラインの管理・運用体制

28 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 29

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

各種規制に適合した管理・削減を実施製品含有化学物質の管理

 日本モレックスは、製品を構成す

る部品等に含有、またはその製造に

使用される環境管理物質について、

化学物質ガイドライン上で使用を禁

止する物質、全廃をめざす物質、そ

して削減をめざす物質という3種類に

区分管理しています。それにより製

品への有害物質の混入を防ぎ、法令

遵守、地球環境保全、および生態系

に対する影響を軽減することを目指

しています。

 禁止物質・全廃物質・削減物質の

設定は、お客様主要360社(2009年1月

1日付)のご要求を社内イントラネット

に掲載し、管理に反映させています。

 これにより日本モレックスの化学物

質ガイドラインに沿って生産された製

品は、全てのお客様の環境要求を満た

すものと確信いたしております。

 2008会計年度は有害化学物質による

事故はありませんでした。

 また、さらに品質管理体制を強化

するため、2008会計年度は、

▪ 協力工場62社の自主環境監査の依

頼を実施し、不合格の協力会社には

現場監査を実施しました。

▪ 「化学物質ガイドライン」の更新を

実施

▪ 欧州のREACH(化学物質の登録、評

価、認可及び制限に関する規則)に

関する情報を収集し状況を確認。

2009会計年度から随時社内に発信し

教育を実施しました。

□ 有害化学物質の管理(製品に含有する有害化学物質による事故をゼロにする)

□ 協力工場環境監査実施、製品設計業務担当者への教育、蛍光X線成分分析装置による製品及び部材の受入検証体制の構築と運用により、製品に含有する有害化学物質による事故をゼロにする。 ➡達成!

中期目標

2 0 0 9会計年度目標

※RoHS…EU(欧州連合)が2006年7月1日に施行した有害物質規制

 日本モレックスでは、2004年より

RoHS対応を進めてきました。お客様

の要求に合わせてRoHS対応製品の

比率を年々高め、2008会計年度には

100%となっております。RoHS対応製

品については、2005会計年度より出

荷時の現品票ラベル上に適合品であ

ることを表示しています。

RoHS指令による禁止化学物質の全廃例▪ ターミナルの鉛フリー化 2005年12月完了▪ シェル部品の鉛フリーめっきの開発と量産化 2004年6月完了▪ ハーネス組立品のはんだの鉛フリー化2004年12月完了▪ 成形部品の特定臭基系難燃剤の非含

有化 2005年6月完了▪ コイルスプリング、ナット、ビスなどのクロメート処理の六価クロムレス化2005年6月完了▪ 切削部品に用いる快削黄銅のカドミウムフリー化 2006年3月完了▪ ナット、ビスの無電解ニッケルめっきの鉛フリー化 2005年12月完了

 研究開発本部では、製品に含有さ

れた幅広い化学物質に関する情報を

一元管理。技術情報部では、蓄積さ

れた情報に基づき国内外のお客様に

化学物質レポートを提供できるよう

にしています。

 データの管理は、米国本社を中心

に運用しているERP(統合業務ソフ

ト)であるSAPを使用。製品含有化学

物質の管理と化学物質ガイドライン

(RoHS)適合確認のシステム図を下に

示します。

1. ①BOM(Bill of Material:部品構成)

は、各部品と材料の組合せまで製品

技術部門が責任を持って作成してい

ます(レベル1~レベル3)。

2. ②素材データは開発技術部CSグ

ループにて、材料毎の成分構成を確

認し、さらに素材のメーカが提出す

る資料(MSDS / 成分表不使用保証書)

を組合せてデータベースに登録し管

理を行っています。材料(均質素材毎)

の化学物質ガイドライン(RoHS)適合

を証明する分析データも一括にして

います。

3. ③BOS(Bill of Substance:含有化学

物質)は、さらに製品を化学物質(レ

ベル4)まで分解したものです。

 製造技術部門が①BOMに基づいて

②素材データと組合せることにより

作成し登録しています。

1. CSグループでは化学物質ガイドラ

イン(RoHS)適合のみでなく、材料の

全ての化学成分を確認し、素材デー

タに登録しています。そして製品技

術部門に公開しています。従って、製

品技術部門は設計時やBOMの作成時

には、必ず化学成分の確認された材

料のみを用いることになります。

2. 製品登録時、研究開発本部では製

品技術部門が製品の①BOMを作成し、

CSグループが②素材データと照合し、

製品技術部門が③BOS登録を行いま

す。そして全ての部品をそれぞれ均

質素材にまで分解した上で、化学物

質ガイドライン(RoHS)適合を確認し、

社内データベースに登録します。各

部門はそれを参照します。

3. 技術情報部では、必要に応じ③

BOSよりお客様のご要求書式に記入し

て、成分表・不使用保証書を提出し

ます。さらにご要求があれば、該当す

る分析データ等を提出します。

4. 製品技術部門が、新しい材料を使

用したい時は、化学成分データなど

をすべて入手し、CSグループへ提出

し登録を依頼します。

[1] 責任範囲

[2] 納入製品の化学物質ガイドライン(RoHS)適合確認と保証書発行

◦日本モレックスの製品含有化学物質管理

※製品の各種基準への適合については、弊社営業まで随時、お問い合わせ下さい。

①BOM(部品構成)

ID番号ID番号 ID番号

ID番号ID番号

ID番号

RoHS適合

ID番号

Level-4

RoHS適合×1PC

RoHS適合×1PC

均質素材

RoHS適合100mg

RoHS適合8mg

RoHS適合1mg

RoHS適合1mg

化学物質A 10%化学物質B 20%化学物質C 60%化学物質D 10%

化学物質E 20%化学物質F 20%化学物質G 60%

化学物質F 10%化学物質G 90%

化学物質H 100%

②素材データ

確認・保証資料1.MSDS 2.成分表・不使用保証書3.分析データ(RoHS6物質)

1.MSDS 2.成分表・不使用保証書3.分析データ(RoHS4物質)

1.MSDS 2.成分表・不使用保証書 3.分析データ(RoHS4物質)

1.MSDS 2.成分表・不使用保証書3.分析データ(RoHS4物質)

③BOS(含有化学物質)

成形材料ALevel-3

部品1Level-2Level-1

製品

Metal Strip

表面処理2

表面処理1

部品2

化学物質の管理

RoHS適合化への取り組み

すべての素材・部品のデータを一元管理

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

ベストパートナーとして

30 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 31

リーディングカンパニーとして

社員の安全と健康のために日本モレックスでは2000年に労働安全衛生の根本となる労働安全衛生方針を定め、

労働災害防止からメンタルヘルスまで、幅広い取り組みを行っています。

労働安全衛生・健康・防災

日本モレックス株式会社(以下、会社という)は、すべての従業員および社内で働く全ての人々に安全で衛生的な労働環境を保証するため、安全衛生関連の法令、条例、協定及び会社が同意するその他の要求事項を遵守し、技術的、経済的に可能な範囲内において快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じ、職場における労働者の安全と健康の確保を目指します。

1.安全衛生管理体制を確立し、その目標を状況に応じて毎年定め、安全衛生活動の継続的改善を図ります。

2. 労働安全衛生活動を通じ過去の労働災害事例の適切な対策を講じ、類似災害の発生を防止します。また、安全パトロールで、危険を見つけその対策を講じ、新たな災害を防止します。

3.メンタルヘルスの推進と、職場環境の改善を行い、従業員の健康保持増進に努めます。

4. すべての従業員および社内で働く全ての人々に対し、安全衛生方針を周知徹底し、安全衛生意識の高揚を図ります。

2007年10月1日 日本モレックス株式会社 代表取締役社長 廣川 克巳

労働安全衛生方針

 日本モレックスでは、EHS活動(21ページ

で紹介)の一環として、工場内工程にお

いて安全マニュアルを作成し、定期開催

される安全衛生委員会の指導のもと、安

全確保のための活動を行ってきました。

2009会計年度は、災害被災者数は6名で、

前年度に比べ1名増加してしまいました。

休業災害者数は1名でした。

 内容としては、間接業務が2件を占め、

製造直接業務は、岡山工場を除く各工場

にて各1件ずつ発生しております。すべ

てにおいて分析後、恒久対策を取ってい

ますが、FY10での取り組みはOHSAS18001

のマネジメントシステムを有効活用し、

災害件数の低減に努めていきます。

 2009会計年度は、CSRのさらなる向

上を目指して、労働安全衛生マネジ

メントシステム(OHSAS18001)の認証

を5月に取得しました。

 また、マネジメントシステムに基

づき、安全及び衛生活動の充実と継

続的改善を図るため、教育を含めさ

らなる内部監査員の増員を行います。

◦労働災害発生件数と度数率の推移

※FY08より厚労省のDATAと基準を合わせる

労働安全衛生の推進

OHSAS18001の認証取得

ハートフルカンパニーとしてAs a Hear t ful Company

私たちは、感謝と思いやりの心をもって日々生き生きと仕事をし、

その成果を共に歩む全ての人々、

その家族と分かち合える企業を目指します。

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

ベストパートナーとして

32 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 33

リーディングカンパニーとして

社員の安全と健康のために 生き生きと働ける職場づくり社員は重要な経営資源です。すべての社員がやりがいをもって働ける環境づくりを進めています。

労働安全衛生・健康・防災 働く環境の整備

 人材の有効活用の一環として正社

員の社内異動によって欠員を満たす

ことが望ましいと考えられる案件に

ついて社内公募を実施しています。

応募資格は、組織管理職を除く同一

職場勤務3年以上の社員であること。

専門管理職も応募資格があります。

 イントラネットにて募集要項を掲

載、応募者に対して書類選考と面接

にて選考を行います。応募に上長の

許可は必要なく、内定した場合は、上

長に部下異動の拒否権はありません。

 社員が健康で元気に働くため、ま

た、社員家族の健康や医療に関する

不安や悩みを少しでも軽減するため

のサポートとして、日本モレックスで

は従業員専用の電話相談窓口を2007

年9月より開設しました。

 この窓口では、身体的な健康相談

はもちろん、ストレスなどに関する悩

みについても、24時間・フリーダイヤ

ルで相談することができます。また、

メンタルヘルスに関しては、希望者に

対し、面接カウンセリングも実施して

います。この窓口の運営は、外部の

専門会社に業務委託しており、利用

の際は守秘義務に則って業務が実施

されるため、プライバシーの面から

も安心です。

 社員の健康やストレスに関する不

安や悩みが深刻な状況に陥ることを

予防できるとともに、病気の早期発

見・早期治療にも結びつき、人材活

用の効率化にもつながると期待して

います。

 2003年5月に健康増進法が施行さ

れ、事務所など多数の人が利用する

施設において、受動喫煙を防止する

ために必要な措置を講ずることが努

力義務化されました。日本モレックス

ではそれ以前から従業員の健康を第

一として、リフレッシュコーナーでの

み喫煙を許可していました。2003年5

月からは、屋内での喫煙を全面的に

禁止し、屋外に(来客者用屋内喫煙室

有)喫煙場所を設置しております。

 労働安全衛生マネジメントシステ

ム(OHASAS18001)認証取得の中で

2008年度末より安全面のみならず衛

生面もとらえ「労働者の心の健康の保

持増進のための指針」にもとづき全社

員のメンタルヘルスチェックをはじ

め「4つのケア」の推進を実施してい

ます。

 企業におけるダイバーシティ=

Diversity & Inclusion(多様性の受容)の

考え方のもと、日本モレックスでは、

採用時の性別による職種区分をなく

し、女性管理職の登用を進めていま

す。まだ十分ではありませんが、女

性管理職数は徐々に増えています。

 日本モレックスでは定年退職者を

対象に嘱託社員として再雇用する制

度を設けています。2006年4月以降34

人の実績があります。少子高齢化を

迎える社会において、知識と経験豊

富な人材を継続雇用することは「molex

Way」を実現するひとつの鍵だと考え

ています。

 日本モレックスでは、男性社員の育

児参加を促進するため、研修や社内報

での啓蒙を行っています。2008会計

年度では、1名の男性社員が育児休業

を取得しましたが、2009会計年度では

残念ながら男性社員の利用者はあり

ませんでした。しかし、女性社員の育

児休業については、9名の方が利用さ

れました。

 これからも制度の充実と改善を図

り、利用しやすい環境作りを行ってい

きます。また、2008年度末から業務改

革により「業務効率改善による残業削

減」と「ワークライフバランス」の推進

を実施しています。

◦女性管理職数の推移09年 07月 9人08年 07月 9人07年 07月 8人06年 07月 6人05年 07月 5人

育児休業制度の概要・ 短時間勤務制度(8時間勤務者は6時間まで短縮可能)・ 始業・終業時刻を繰上げ又は繰下げる制度

 2009年の駿河湾沖地震の例からも

分かる通り、震災は従業員の命を危

険にさらし、操業停止からお客様に多

大なご迷惑をかけてしまいかねない

経営リスクです。日本モレックスでは

「緊急時対応規定」をより具体的かつ

実用的に内容を見直すとともに、バ

インダー形式の「緊急時対応要領書」

を作成。各部門に配布し緊急時には

いつでも参照・閲覧できるようにし

ました。緊急時には、的確かつスピー

ディーな対応により被害を最小限に

とどめます。

健康相談窓口を運営 ダイバーシティへの取り組み

分煙化の推進

再雇用制度の運用

休業リスクマネジメント

ワークライフバランス施策の推進

総合防災訓練実施社内公募を実施

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

34 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 35

成長力ある企業であり続ける人財育成と技術開発は企業の成長の源泉です。

日本モレックスは常に人材・技術への投資を行い、成長力ある企業であり続けます。

人材・技術開発への投資

 世界のモレックス・グループは、従

業員がモレックスの長期的な成功を

支えているという基本的認識を持っ

ています。「利益の再投資」をグロー

バルでの重要な経営方針としていま

すが、その中にはもちろん人材育成

のための投資も含まれます。育成方

針は「自己実現とチームとしての成果

の一致」を主眼におき、その理念を共

有化できる人材を育てています。

 2009会計年度における総研修時間

(通信教育を除く)は、厳しい社会情

勢の中でも50,382.19時間を確保し、一

人当たり(2009年8月末現在の社員数

1,623人)約31.04時間(≒50,382.19時間

÷1,623人≒「31.04時間=8時間×3.88

日間」費やしたことになります。

 2009年度は、Wayはもちろんのこ

と、若手を中心とした階層別研修や

グローバル対応を視野に入れた研修

を強化し、5年先、10年先の人材育成

にも力を入れました。また英語教育

や通信教育といった選択肢を増やし

たことで、より多くの幅広い社員が

教育の機会を得て、チャレンジしま

した。

 2008年9月30日から10月4日まで幕

張メッセで開催されたエレクトロニク

ス総合展CEATEC-JAPANに出展しまし

た。5,000人近くの方々が当社ブース

を訪問され、当社開発製品のライン

アップ、新提案製品を見ていただく

ことができました。

 この展示会は技術開発の成果を発表

する場であり、多数のお客様へアピー

ルをする機会でもあります。日本モ

レックスは売り上げ高の約5%を継続的

に技術開発へ投資を行っています。

階層別研修 経営幹部育成研修、管理職基礎研修、管理職登用試験・研修、OJT研修、中途社員研修、3年目社員研修、2年目社員研修、新入社員研修、内定者研修、大連社員研修、ベトナム社員研修

ビジネススキル研修リーダーシップ研修、ロジカル・シンキング研修、ファシリテーション研修、プレゼンテーション研修、コミュニケーション研修、ホウ・レン・ソウ研修、ビジネスマナー研修

語学研修ビジネス英語研修、ディスタンスラーニング、通信教育、外国人研修生日本語研修

その他環境、安全衛生、交通安全、情報セキュリティ、行動規範研修、メンタルヘルス研修、「molex Way」、職種別専用研修、社外セミナー、通信教育、eラーニング

研修制度とカリキュラムの充実

CEATEC-JAPANへ開発製品を出展

リーディングカンパニーとしてAs a Leading Company

私たちは、公正な事業活動によって得た適正な利益を

技術革新と人材育成に継続的に投資し、

誰からも安心され期待される企業をめざします。

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

36 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 37

誠実な企業経営を徹底するコーポレートガバナンス強化、コンプライアンス徹底を通して、

社会倫理と法令遵守を当たり前の文化として根付かせています。

企業倫理・コンプライアンス

 日本モレックスは、お客様と共同で

製品開発を進める中で、多くの機密

情報をお預かりしています。その漏

洩対策はお客様にご信頼いただくた

めの必須条件。以前より漏洩防止の

ためのルールを決めるとともに、従

業員に情報セキュリティガイドブック

などを配布し、ルール遵守を徹底し

てきました。

 2008会計年度より研修などを通じ

た全従業員へのルール浸透と、従業員

が仕事をしながら自己チェックできる

仕組みづくりに取り組んできました。

また、2010年度は、ISO27001認証を取

得すべく進めています。

 世界のモレックス・グループは2003

年、グループの全従業員および全取

締役メンバー向けに、責任感と倫理

観のある職場環境を奨励するために

「モレックス行動規範」を作成しまし

た。この規範では、モレックスの全従

業員が従うべき重要な法規と方針を

規定しています。

 この規範およびプログラムは、モ

レックスの取締役会および上級幹部

の指示を受けて、社内の事業活動監

視委員会が管理しています。同委員

会は、人事、財務、内部監査、およ

び法務の各部門の代表者により構成。

取締役会、上級幹部、および事業活

動監視委員会は、右の各活動の実施

により、このプログラムの監督をして

います。

 モレックス・グループは2008会計

年度、改訂版「モレックス行動規範」

を配布しました。あたらしい規程では

記載項目が20から42に増加。内容が

より詳細で具体的になりました。どの

ように行動すればよいか判断に迷う

ようなケースに、より明確な判断基軸

を指し示すことができるように生ま

れ変わったといえます。

 改訂版「モレックス行動規範」につ

いては、全世界の従業員に対して研

修を実施しています。研修は、行動

規範の解説とeメールの正しい使い方

についての2つのプログラムがあり、

それぞれ約30分かかります。パソコ

ンが使える環境の社員はeラーニング

で、使えない環境の社員には集合研

修を行いました。今後も規範を徹底

的に浸透させ、高い倫理性を有する

企業を目指していきます。

 日本モレックスはステークホル

ダーの皆様から継続的にご支持いた

だけるよう、コーポレートガバナンス

(企業統治)の強化に努めています。

 役員構成は取締役5名、監査役1名

及び会計監査人です。取締役会は適

宜開催。経営の基本方針と戦略の決

定、重要な業務執行に係る事項の決

定、並びに業務執行の監督を行って

います。

 また、取締役会に付議すべき事項

及びその他の重要事項の審議機関と

して経営会議を隔週開催しています。

この会議では、各部門間の横断的な

事案に関し広く意見を求め、迅速か

つ適切な業務執行の判断を行いつつ、

全社の経営情報を各部門で共有する

ことを目的としています。

 監査役は、コーポレートガバナン

スを担う独立機関であるとの認識の

もと、取締役の職務執行全般にわたっ

て監査を実施しています。監査役が

取締役会に出席するなど、取締役の

職務執行状況を十分に監視する体制

を整えています。

 内部監査は、業務執行部門から独

立した社長直轄組織の内部統制推進

部が担当。監査役と連携を取り、各

部門・子会社の業務執行状況を監査

し、「適正性」「効率性」を検証してい

ます。

 会計監査では新日本有限責任監査

法人と監査契約を締結。監査役と会

計監査人は、定期的に監査計画、監

査結果の情報交換等により連携し、

監査の実効性を高めています。

経営体制(取締役会・経営会議)

監査役監査、内部監査および会計監査の充実

株 主 総 会

取締役会監査役

代表取締役

経営会議社外弁護士

各部門・子会社ホットライン

選定・解職

選任・解任

選任・解任

選任・解任

会計監査人

内部統制推進部SOX法監査

◦業務執行および経営監査の体制

監査

報告

報告助言

連携

 従業員は、コンプライアンス・企業

倫理に抵触する事例に遭遇し、自部署

内での解決が難しいと判断した場合、

世界のモレックス・グループの事業活

動監視委員会に電子メールで直接連絡

することができます。さらに国別に定

められたモレックスホットライン(無

料電話)、法務グループまたは御堂筋

法律事務所に電話(匿名可)または電

子メールで直接連絡することができま

す。電話又はメールを受けた事業活動

監視委員会、法務グループ、御堂筋法

律事務所は迅速に対応するために、最

善の努力を尽くします(個人の秘密は

守られます)。また、連絡した従業員

に対する報復を禁止しています。報復

行為に関与するものは、解雇を含む懲

戒処分の対象となります。

・ プログラムの役割および責任の割当・ コンプライアンス・トレーニングおよびコミュニケーションの監督・社内調査プロセスの監督・ 規範違反に対する懲戒手続きの検討・ 問題の提起および報告に使用可能な資料の監督

行動規範冊子

コーポレートガバナンスの状況(業務執行・監督・監査) 情報セキュリティへの取り組み

コンプライアンス・行動規範の見直し・eラーニング

意見受付窓口の設置

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

ベストパートナーとして

編集後記 当社が1998年にEMS認証を取得して10年以上が経ちました。社員全員が当事者意識を持ち、環境活動を行えるようさらに裾野を広げていく必要があります。それに加え、未曾有の世界的経済の悪化の時期に、いかに継続的改善を実施していくか、環境活動をいかにビジネスと結び付けていくか当社の環境活動を問われる時が来ました。 そのような情勢の中、当社も生き残りを賭けた戦いに勝ち残らなければなりません。環境活動も原点に戻りビジネス活動と一体化した活動をさらに強化して行く必要を痛感しています。

さらに環境活動が独立したものではなく、CSRの一環として活動して行く重要性も痛感いたしました。2009会計年度では第三者による環境関連法・安全衛生関連法の遵法監査を受審し、自己満足ではなく客観的に遵法性を確認して参ります。 また、お客様の仕入先企業に対する環境(CSR)活動に対する評価の高まりは凄まじいものがあり、我々仕入先企業のCSR活動状況が進んでいなければ取り引きの俎上にも上がらない時代となってきました。 「社会・環境報告書」は、2007年度版から初め

て環境省の環境報告書ガイドラインに沿った形で作成できましたが、今回2009年度版を作成するに当たって、お客様を始めステークホルダーの皆様へ当社をアピールするとともに、社内的にも環境活動とビジネス活動の重要性をさらに認識してもらおうと考えています。環境活動はビジネス活動であり必ず利益に結びつきます。コストを掛けずに知恵と工夫で環境にも優しく、企業利益にも貢献できる活動をさらに強化し、生き残りを賭けた戦いに勝ち残り継続的な改善を続けていきます。

38 Molex Social & Environmental Report 2009 Molex Social & Environmental Report 2009 39

地域社会の一員として各事業所ごとに、地域の方々とコミュニケーションをとりながら、

社会貢献活動を実施しています。

社会貢献

 日本モレックスでは、環境マインド

育成のきっかけづくりとなる活動を

推進しています。

 大和技術センターでは、大和市の

環境イベントにあわせて6月に24名、

1月に27名が参加し、大和駅・中央

林間駅周辺を清掃。鹿児島工場では、

12月に休日にも関わらず203名が参加

して、工場周辺の清掃を行いました。

地域での自主活動を進めることによ

り、Wayにおけるリーディングカンパ

ニーの実践につながるよう、定期的

に活動していきます。

 「第32回神奈川大和阿波おどり(主

催/神奈川阿波踊り振興協会)」は7月

25日の前夜祭を皮切りに27日までの

3日間、大和駅東側中心に開催されま

した。延べ30万人以上の観客が参加

する祭りです。

 その間、モレックスメンバーは、ボ

ランティアとして清掃活動に参加。朝

10時から夜8時までの間、2時間に1回

(約1時間30分)会場周辺のゴミ拾いを

行いました。今年は21名が参加しま

した。踊り「連」の熱気と興奮に満ち

た会場を堪能しつつ、清掃活動を行

いました。実行委員会よりお礼状を

いただきました。

地域清掃を実施

地域イベントへの協力

ボランティア活動

大和阿波踊りへ清掃の参加

 11月3日の文化の日、工場が立地す

る吉田町にて開催された「小山城まつ

り」に参加しました。数多くの模擬店

がひしめき合う中、静岡工場は100円

ゲームブースを出店。試作で使用した

1.0㎜W/BのHSGを使い、箱の中から異

色のHSGを探す「すくってポン」、宣言

した計量値にHSGを盛る「目方でポン」、

コップで3回すくい1,000個ピタリを狙

う「1,000個でポン」と難易度の違う3つ

のゲームを設定。それに応じた景品

も、お菓子の詰め合わせ、ぬいぐるみ、

高級食材セット、そして広報グループ

の協力を得て準備したmolexロゴ入り

ボールペンとUSBメモリも合わせ、豪

華ラインナップとなりました。

 モレックスのブースの両側は、たこ

焼き屋と串カツ屋。どちらかというと

地味な私達のブースは来客があるか心

配されましたが、これが予想を上回る

盛り上がりを見せました。来客者の口

コミもあり、総勢230人のご来店を記

録。飲食店にも負けない行列ができ、

開店後約2時間で完売となりました。

忙しくはありましたが、当日スタッフ

を努めた7名のメンバーにとっては嬉

しい誤算と言えるでしょう。会社案内

や製品展示も含め、地域の方々と交流

が深められた3連休の1日でした。

 2009年7月7日、大和技術センター

において、献血会を開催。社員26名

が参加し、一人400mlの献血を行い

ました。今回採取された血液は主に

湘南地区の病院で使われます。地域

のみなさんに貢献することができま

した。

 「湘南地区には大量の輸血が必要な

大病院が控え、定期的に献血会を開

く日本モレックスの存在は心強い」と

神奈川県湘南赤十字血液センターよ

り感謝の言葉をいただきました。

小山城祭りにゲームブースを出店

大和技術センターで献血会を開催

神奈川大和阿波おどり実行委員会の鈴木委員長からのお礼状