富沢小学校と家庭・地域とをつなぐ学校だより 学校...

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「育児」は「育自」 校長 真坂 和義 「富沢っ子祭り」「ふれあい合宿」と大きな行事が終わり,令和元年度も半分が過ぎま した。 「富沢っ子祭り」では,地域の方々に子どもたちの元気な姿を見ていただきました。「躍 動する子どもたちから活力をもらいました。」と温かいお言葉をかけてくださり,ありが とうございます。また,出店や子ども相撲では,保護者のみなさんのご協力のもと,盛会 のうちに終えることができ,子どもたちにとっても思い出に残る楽しい一日を過ごすこと ができました。 「ふれあい合宿」では,ゲストティーチャーの案内による秋の野山探索や地域ふれあい タイムにおける農業体験などを通して,自然愛護の気持ちや地域への愛着をより一層深め ることができました。また,全校児童による宿泊体験により,友だちと協力し合う態度が より一層身に付き,一人一人の成長を感じることができました。来月には学芸発表会があ ります。さらに成長した子どもたちの姿を是非見に来ていただけると幸いです。 話は変わりますが,昨年度,教え子たちに会う機会があり,いろいろな思い出話に花を 咲かせてきました。彼らのほとんどはすでに結婚しており,育児真っ最中のお父さんお母 さんたちです。 その中の一人,毎年年賀状を欠かさず送ってくれる子が私にこう言いました。 「先生の年賀状にいつも書いてある『育児は,育自』の言葉,胸に刺さっている!」 彼女は日々の「育児」で,「喜び,悲しみ,悩み,怒り,そしてまた喜び」を繰り返す中 で,たくさんのものを我が子からもらっていると話してくれました。 私がこの言葉を知ったのは,妻が第一子を授かったときです。お世話になった助産師さ んから教えていただきました。初めはあまりピンときていませんでしたが,子育てを経験 する中で,自分の不甲斐なさや無知さを感じたり,未知な体験をすることで視野が広がっ たりと,「育児」を通して自分自身が成長していることに気付きます。 ちょうど「育児」で日々奮闘しているときに,かつて担任していた子のお母さんと話す 機会がありました。その子は知的障害で,特別支援学級に在籍していました。今から四半 世紀も前のことですから,障害者に対する世間の目も決して温かいものではなかった時代 です。学校でも,いじめに遭ったり,他の保護者から心無いことを言われたりといったこ ともしばしばありましたが,話の最後にこんなことを言っていました。 「子育ては,辛いことや悩みも多いけれど,あっという間に終わってしまうから。だから 先生も子育てを楽しまなくちゃダメだよ。」 ものすごく,ものすご~く深い言葉を教えていただきました。 保護者のみなさんも,日々の「育児」を是非楽しんでください。そして我が子と一緒に 「育自」を体感して欲しいと思っています。 富沢小学校と家庭・地域とをつなぐ学校だより 学校教育目標 夢をもち未来を拓く子ども 【年度の重点】 「自分と友達と」 ~自分と友達のことを考える子の育成 【目指す児童の姿】 かしこい子 (知) あかるい子 (徳) (※今年度も学校だよりの名称は,児童・保護者・地域・教職員との たくましい子 (体) 一層の連携を願い「たいわ(対話)」としました。) 【実践の合い言葉】 旭川市立富沢小学校 No.6 令和元年9月30日発行 きたえ ふれあう 富沢っ子 9月5・6日にふ 10月の学校経営 れあい合宿を行 いました。今年は ・進んで行動しよう 天候にも恵まれ子 どもたちも笑顔で ・目を大切にしよう 頑張りました。初 日の午前中は秋の野山,午後からは第58次南極越冬隊員の葛西 尚さんをお ・食の文化について知ろう 招きし,「南極越冬隊に参加して」と題して特別授業を行いました。葛西さんは 南極の気象や動物,南極での生活についてスライドや動画を交えて,わかりや 10月行事予定 すくお話をしてくださいました。鶴岡先生が葛西さんの高校時代の友人という 縁で実現した講演会でしたが,最後に南極の氷も触らせていただくというサプ 1火 学芸発表会特別時間割開始 ライズもあり,みんなの心に残る,あっという間の1時間でした。その後,ふれあ 2水 視力測定(低) いの家に入所して全員でカレーライスづくり 4金 視力測定(中) をしました。6班に分かれて,それぞれ特徴の 7月 全校集会 あるカレーを作ることができました。夜は,海 10木 視力測定 (高) 洋化研さんにご協力いただき,富沢小スペシ 14月 体育の日 ャル花火大会を行いました。グラウンド上空に 16水 旭川市教育研究大会(臨休) 大きな 17木 総練習(15:00下校) 花火が 18金 前日準備 実行委員会③ 広がる 19土 学芸発表会 (12:20下校様子 21月 振替休業日 に,歓声や拍手が重なりました。 22火 即位礼正殿の儀(臨休) また,今年は,ボイラー修理のため施 23水 諸費引落日 設の風呂が使用できなかったのですが, 28月 教育相談週間開始 扇松園さんのご協力をいただき,大浴場 (31日まで) にみんなで入浴することができました。 29火 児童会 二日目は「地域ふれあいタイム」でし た。ここ何年か中止になっていましたので,久々の実施となりました。富沢っ子は地域の方々のお宅にお邪魔し て農作業を手伝ったり楽しく触れあったりしてとても楽しいひとときを過ごしていました。高学年がしっかりと 低・中学年をまとめている場面が多く見られ感心しました。今後の行事も高学年中心に頑張ってほしいと思い ます。 9月10日(火)に児童会役員選挙が行われました。中・高学 年児童の前で,立候補者や責任者が自分の考えを堂々と主張する 姿に感激しました。児童の成長を感じると同時に,富沢小の先輩 たちから脈々と受け継がれる伝統の力を感じた瞬間でもありまし た。19日の認証式,26日の児童総会を経て後期の児童会活動 が始まりました。一人一人の公約の実現のためには,全校児童の協力が必要です。「自分と」「友達 と」力を合わせてよりよい富沢小学校をつくりましょう。 9月26日,稲刈りをしました。本来であ れば,19日に実施の予定でしたが,なかな か天候に恵まれず,2度順延したうえでの実 施でした。各学年ともに自分たちの役割をし っかりと果たし,順調に作業を進めることが できました。ご協力いただいた,富沢開発期 成会の皆様,そして沼澤様に改めて感謝申し 上げます。 生活目標 保健目標 給食目標

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Page 1: 富沢小学校と家庭・地域とをつなぐ学校だより 学校 …¼²1「たいわ...「育児」は「育自」 校長 真坂 和義 「富沢っ子祭り」「ふれあい合宿」と大きな行事が終わり,令和元年度も半分が過ぎま

「育児」は「育自」

校長 真坂 和義

「富沢っ子祭り」「ふれあい合宿」と大きな行事が終わり,令和元年度も半分が過ぎました。「富沢っ子祭り」では,地域の方々に子どもたちの元気な姿を見ていただきました。「躍動する子どもたちから活力をもらいました。」と温かいお言葉をかけてくださり,ありがとうございます。また,出店や子ども相撲では,保護者のみなさんのご協力のもと,盛会のうちに終えることができ,子どもたちにとっても思い出に残る楽しい一日を過ごすことができました。「ふれあい合宿」では,ゲストティーチャーの案内による秋の野山探索や地域ふれあい

タイムにおける農業体験などを通して,自然愛護の気持ちや地域への愛着をより一層深めることができました。また,全校児童による宿泊体験により,友だちと協力し合う態度がより一層身に付き,一人一人の成長を感じることができました。来月には学芸発表会があります。さらに成長した子どもたちの姿を是非見に来ていただけると幸いです。

話は変わりますが,昨年度,教え子たちに会う機会があり,いろいろな思い出話に花を咲かせてきました。彼らのほとんどはすでに結婚しており,育児真っ最中のお父さんお母さんたちです。その中の一人,毎年年賀状を欠かさず送ってくれる子が私にこう言いました。「先生の年賀状にいつも書いてある『育児は,育自』の言葉,胸に刺さっている!」彼女は日々の「育児」で,「喜び,悲しみ,悩み,怒り,そしてまた喜び」を繰り返す中で,たくさんのものを我が子からもらっていると話してくれました。私がこの言葉を知ったのは,妻が第一子を授かったときです。お世話になった助産師さ

んから教えていただきました。初めはあまりピンときていませんでしたが,子育てを経験する中で,自分の不甲斐なさや無知さを感じたり,未知な体験をすることで視野が広がったりと,「育児」を通して自分自身が成長していることに気付きます。ちょうど「育児」で日々奮闘しているときに,かつて担任していた子のお母さんと話す

機会がありました。その子は知的障害で,特別支援学級に在籍していました。今から四半世紀も前のことですから,障害者に対する世間の目も決して温かいものではなかった時代です。学校でも,いじめに遭ったり,他の保護者から心無いことを言われたりといったこともしばしばありましたが,話の最後にこんなことを言っていました。「子育ては,辛いことや悩みも多いけれど,あっという間に終わってしまうから。だから先生も子育てを楽しまなくちゃダメだよ。」ものすごく,ものすご~く深い言葉を教えていただきました。保護者のみなさんも,日々の「育児」を是非楽しんでください。そして我が子と一緒に

「育自」を体感して欲しいと思っています。

富沢小学校と家庭・地域とをつなぐ学校だより 学校教育目標夢をもち未来を拓く子ども

【年度の重点】「自分と友達と」

~自分と友達のことを考える子の育成

【目指す児童の姿】かしこい子 (知)

あかるい子 (徳)

(※今年度も学校だよりの名称は,児童・保護者・地域・教職員との たくましい子 (体)

一層の連携を願い「たいわ(対話)」としました。) 【実践の合い言葉】

旭川市立富沢小学校 No.6 令和元年9月30日発行 きたえ ふれあう 富沢っ子

9月5・6日にふ 10月の学校経営れあい合宿を行いました。今年は ・進んで行動しよう天候にも恵まれ子どもたちも笑顔で ・目を大切にしよう頑張りました。初

日の午前中は秋の野山,午後からは第58次南極越冬隊員の葛西 尚さんをお ・食の文化について知ろう招きし,「南極越冬隊に参加して」と題して特別授業を行いました。葛西さんは

南極の気象や動物,南極での生活についてスライドや動画を交えて,わかりや10月行事予定

すくお話をしてくださいました。鶴岡先生が葛西さんの高校時代の友人という縁で実現した講演会でしたが,最後に南極の氷も触らせていただくというサプ 1火 学芸発表会特別時間割開始ライズもあり,みんなの心に残る,あっという間の1時間でした。その後,ふれあ 2水 視力測定(低)

いの家に入所して全員でカレーライスづくり 4金 視力測定(中)をしました。6班に分かれて,それぞれ特徴の 7月 全校集会あるカレーを作ることができました。夜は,海 10木 視力測定 (高)洋化研さんにご協力いただき,富沢小スペシ 14月 体育の日ャル花火大会を行いました。グラウンド上空に 16水 旭川市教育研究大会(臨休)大きな 17木 総練習(15:00下校)花火が 18金 前日準備 実行委員会③広がる 19土 学芸発表会(12:20下校)様 子 21月 振替休業日

に,歓声や拍手が重なりました。 22火 即位礼正殿の儀(臨休)また,今年は,ボイラー修理のため施 23水 諸費引落日

設の風呂が使用できなかったのですが, 28月 教育相談週間開始扇松園さんのご協力をいただき,大浴場 (31日まで)にみんなで入浴することができました。 29火 児童会二日目は「地域ふれあいタイム」でし

た。ここ何年か中止になっていましたので,久々の実施となりました。富沢っ子は地域の方々のお宅にお邪魔して農作業を手伝ったり楽しく触れあったりしてとても楽しいひとときを過ごしていました。高学年がしっかりと低・中学年をまとめている場面が多く見られ感心しました。今後の行事も高学年中心に頑張ってほしいと思います。

9月10日(火)に児童会役員選挙が行われました。中・高学年児童の前で,立候補者や責任者が自分の考えを堂々と主張する姿に感激しました。児童の成長を感じると同時に,富沢小の先輩たちから脈々と受け継がれる伝統の力を感じた瞬間でもありました。19日の認証式,26日の児童総会を経て後期の児童会活動が始まりました。一人一人の公約の実現のためには,全校児童の協力が必要です。「自分と」「友達と」力を合わせてよりよい富沢小学校をつくりましょう。

9月26日,稲刈りをしました。本来であれば,19日に実施の予定でしたが,なかなか天候に恵まれず,2度順延したうえでの実施でした。各学年ともに自分たちの役割をしっかりと果たし,順調に作業を進めることができました。ご協力いただいた,富沢開発期成会の皆様,そして沼澤様に改めて感謝申し上げます。

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