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瑠 ＼／／／／／／廟 ／醒 ／／」

韻 ／＿）ノ巧雷、／

過ごしやすい季節を迎えていま

す．本誌11月号が発売されるこ

ろの10月12，13日は　第20回

真空管オーディオ・フェアが開催

されます．秋はいろいろな催しが

あり，正に「芸術の秋」「音楽の秋」

「読書の秋」ですね．

昔の詰

その昔　秋葉原の東京ラジオデ

パートのlFに真空管専門店の太

平洋がありました　年配の方はご

存じと思いますが　そのオーナー

羽龍鉄一氏から「松並さん，探し

ていたウエスタン・エレクトリッ

ク（WE）の387Aプッシュプル

用2ペアのオリジナル品が入りま

したよ」の一声で　直ぐ　その真

空管を見に行きまiLだ「WEの

本物ですよ」といわれ　ひと目見

て気に入り買い求めました

このころは42や‘Feなどの

真空管が主流でしたので　という

より，真空管はアメリカ製のST

管がほとんどでした　また私に

00

真空管の箱を整理したらWE367Aを見付けた

詳しい規格がわからなかったがプッシュプルアン

プを試作したところ，WE350Bに近い真空管の

ように感じた．出力段は作りやすい自己バイアス

とし，初段はC3g，PK分割位相反転段には6J5

を採用．大きめのシャシーに真空管，トランス類

を左右対称に配置　USソケットなので端子間

が広くハンダ付けもしやすい，負帰還は軽めにか

け，ヴォーカルがよく鳴るアンプに仕上がり，エ

ージングも進み古いソフトを楽しんでいる．

はヨーロッパ形は珍しい真空管で

した　丸球の頭を撫でたり，触

りながら，この真空管でアンプを

作ったら，どんな音が出るのか

な・・・？作ってみたいと思いつつ，

その後はWE300Bに夢中になっ

ていましたので　WE3‘7Aのこ

とは，すっかり忘れていました

今まで購入した真空管は　すべ

て茶箱に保管していましたが今

年の3月に，嵩張るのでお菓子屋

さんから200円のお菓子が50個

入るブリキ缶をいただいて，そ

れに入れ替えたときに387Aが5

本出てきました

それまでは，主に直熱管アンプ

ばかり製作していましたが　最近

は傍熟管の良さを再認識しました

「いまごろ知るのは遅い！！」といわ

れそうですが　傍熱管を使ったア

ンプは，拙著『直熱＆傍熱管アン

プ』にも掲載しています．最近で

は　傍熱管のアンプを多く製作し

ていました

直熟管の3008は，以前私が

働いていた業種の営業マンの田中

秀純氏に勧められて，はじめて知

りました　確か当時の時価で3

－4万円（昭和45年ころ）して

いました．無論，初めてといって

も，直熱管の2A3シングルやプッ

シュプルアンプなども製作してい

ましたが　2A3はフィラメント

電圧が2．5Vと低かったため，DC

点火の必要はありませんでした

真空管も増幅管／検波管など含

め，6Z－DH3A，dZ・Pl，71，76

などといろいろあり，低周波増幅

管を含めてシングルやプッシュプ

ルアンプなどを製作していました

また，当時は電気蓄音器との名

でレコードプレーヤーとEQ（イ

コライザー）アンプ　メインアン

プを合体させたアンプが流行りま

した

42プッシュプルアンプやWE

300B，429Aプッシュプルアン

プなどを作りました．‘Le，807，

‘F‘，‘∨‘，50などのシングル

動作やプッシュプル動作のアン

MJ

WE367Aプッシュプルパワーアンプ

－

／

や ∴∴一∴十一

Xi，／／

／／．／糸 亮

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∴：「∴ ∴

／／灘 〉／

∴∴

回 書 電

場 ／

i頻

′∴∴

：∴i∴ ∴

∴∴∴∴∴

プなどもありましたが　いずれも，

音質は当時としては「素晴らしい」

の一言でした．

それで　今回は387Aが5本

出てきたことからプッシュプル

で製作することにしました　当

然，皆さんから「市場にない真空

管を！！」といわれるのを覚悟しな

がらですが　真空管専門のお店に

在庫品を確認しましたら，秋葉原

のお店では何軒かありました

日本には真空管をもっとたくさ

ん持っている人がいると思い，製

作することにしました　今回，こ

の真空管を選んだのは「WEの

真空管には300Bや，こんな素晴

らしい387Aがあるんですよ」と

伝えか、こと，私自身も，持って

いただけで聴いたことがなかった

ので　興味も湧ざ　製作を決めま

した，

WE367A

早速　WEの規格表を開いて

逗三

2014／11

l

i ＝綿雪

輩、

管頂に「367A」の文字がうっすらと見える

使用真空管．左からWE274B（回路図では

5∪4GB），C3g，6J5，WE367A

探しましたがWE387Aの資料

にはピン接続図は載っていました

が　肝心の細かく書かれた特性図

が見あたりませんでした　いろ

いろな本で3‘7Aを調べました

が　350B Lか載っていませんで

した　図1に3508，367Aの外

観と，表1に主な規格を示します．

そこで　自分なりにいろいろ

と調べた結果，この真空管はオー

ディオ用でなぐ通信用または業

務用（拡声器や映画用トーキーな

と）ではないかと思いました

ネットで検索しましたら，随分

早くから3‘7Aを使って製作し

ている方が多いのにビッグ）しま

した　多くは，主にドライブ管と

して使われていました．

余談ですか　このころの真空管

の種別（名前）は真空管の頭（トッ

プ）に書かれています．手持ちの

367Aば　管頂に真空管名が印刷

されているものです．

その理由は　当時のアンプは

［表1］wE350BとWE　367Aの主な規格（「WesternEiectric Tube

Da向上　より）

［図1］wE350B

plき●et pl●●●▼el◆●●●．

oIe…●●〃●●g∴▼olt●l●

ree●◆1▼●elplet9ple

▼elt●l●．．

pl富●ot●▲〃ヽ○○調書●Ot．

olr●et tOid eoか軍●●●．

書1▲●●199〃●．

eO℡●●ollt01′●●！●9．．

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れ●●tl▼〃　aio●ot●●▲〃

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ol●●ot el●t●○○●●●pt．

o露●eel●ld e重富○○℡●．

●1●●●書○ptt」．．．．

●回章●●a dlo〃lnt●○章．．

●1●●●●lt〃lp●◆loa．．

ラックに収め，横向き（水平）にセッ

トしていたので　現在のようにソ

ケットのそばに真空管名を書くと，

当然真空管を抜かないと見られま

せんので不便さがあります．その

ようなわけで　真空管のトップに

表示すればすぐにわかり，即交換

（抜き差し）ができたのです．近

代化が進むと，現在のように差し

方も変わり，真空管の名前をバル

ブベースや側面に書くようになっ

たのです．

話は元に戻りますが　先ほど述

べたようにWEの本では規格内

容が見つけられませんでした　私

の感じでは350Bと同じような

真空管に感じました

そこで350Bを参考にしなか

ら，カットアンドトライで試作

してみました　内部抵抗が商い

のでは？と思い，最初の負荷抵抗

は8kQppで試作してみました

が　音がやや硬く．音の厚みもな

い感じで　そこで負荷を逆に減ら

綜－調。調．虻∴∴謡一関。㌘鯖

∽“

調．edの

附∴電器

－雪的÷

とWE　367Aの　　●′l“●“l．録．●l〟．ら

外形とピン接続　・・・・，・。一〇〇…‘′．．ル‘〟●．…，●……．‘。．〟．引，．．…．．〟．，．，．タ．●te“ll．○○．●　●◆●●●●●◆●‘－　●‘．．0，′－●‘J o●′▼1〃l　●●ml〃　●●－1品●tl015°●朽l＿◆．〟．．．

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●●100　0●

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〇〇　〇●tt●

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61

40kQ l／4W（NFB＝5－6dB）

Vl（V5）C 3g　　　　　　　　　 v2（V6）6J7　　　　　　　 W E 367A x 2

101V　　　　　　　　　　　　　　　　　　 193V3　　　　 3 。霜　 Ve（V7）2

2 ＝：連 2　　　 5　　 600V　 6 ＿ 。 Tl（T2）

毒

q

∈

6 lSO（特注的）

PI S・23667 1話 語　　　　　 8　　 －諸　 3。藍 W 8 」 且

250V 　 510pF

H

830kQ2W H 10

100kO

07　 21割

一〇〇十

SG2

「 ∴∴

（A）

β2 ＋9000 ＿

β310頂】

ア

02

1001（F25V

スライン

β4560kQ

5120kQ

　 偽

15kO

104V

1001（F 100V P2

月780kQ2W

060。221iF600V V4（V8）

，シャシーアース

l

B3　　　　　　　　　　　　82262V　　　　　　　　　　　　300V

＊VR2－月13－P24．08－014は他チャンネルの番号．指定なき抵抗はIW．

［図割本態の増幅部回路

C3gi6J5、367A

C3g．6J5．367A

ヒーターピン番号

C3g：1．8

6J5：2．7

367A：5－　7

62

（‥ILo

0

　

　

0

…

　

0

…

息 ∴ ∴ ∴ 品　　 E。嘉 S 38 3V　　 300＞　 ‾ 262V

l　 B2　　 83

　β25 7 5的 5W　 偽722博）2W

6 13V 5 2A 5V CA　　　　　　 2　 8

薯 三条 一 線 ＋ H26 7 50 0 5W

P 28　 ′十三二時2W

＋（

∨）

ンラ

6。3V 5 12A 3 20V　　　　 4

　 0 15　20所

6 4 50 VC i7

月28 22 kQ 2 W

＋ 、ヽ　 ＋

∵∴ ：0 19

6 3＞3A2 80V 3 00 m A（球） －

280V 2 60 m A（Si） アースライン

鉛 00 ∨ つ∴ 詰 、

　 O l7．018 4 71lF 4 50　47㌦＋47正 二チコ　500V　 チューブ

トへ

100 V　 32 0V　電撃 老 チ IECソ

Cr一一一一一一一一i・e

3 A

ヒューズ

ネオンランプ

（抵抗入り）

［図3］本機の電源部回路

し，5kQppに変えてみたら，と

ても気持ちよい再生音に変わりま

した　3508をさらに使いやすく

するために367Aが作られたの

かもしれません．思っていたより．

350Dに近い真空管のように感じ

ました

387Aを何とかものにしたいと

思い，プッシュプル動作で片チャ

ンネルだけ組み上げて試聴すると，

その昔の良さにはまりました　さ

すがWE球目　期待通りの音に感

激しました　真空管も使ってあげ

てこそ．「球」の良さがわかるか

らです．

前項でも述べましたが　387A

が入手できないときは．らし‘Gや

3508でも構いませんが　出力は

かえって367Aより大きく，ま

た形状や音質面も多少違いはあ

りますが　何事も魂を打ち込ん

で行えれば（大けさですかね…）

良い結果になるでしょう．無論

3508も良い音が得られます．

ウエスタンはどの製品も良

く，WEの名が付くと価格もそ

れなりに上がりますが　3‘7Aは

3008パラシングルには力負け

しますが　飽きのこない音質は

300Bパラシングルの次に入る，

お気入りアンプになりそうです．

本機の回路

図2は，今回決めた電圧増幅

部と出力段の回路で　図3は電

源部です．私なりに考えて製作し

ました　といっても，回路自体は

別に目新しいものではありません．

まして，この真空管は，プレー

トに高い電圧をかけられないよう

で　300Vでは出力は取れず　そ

こで考えたことは，今回使用した

特注の手持ちのOPTにはUL接

続用のSG端子が付いていたの

で　UL動作にすればプレート電

MJ

患8 1病愚悪因容翻　 諭

∴主因／ 鵠

＼　上／／ ／

諦 ∴（／浩 幸　 緯線 摺　 瀦凝 議 縁

∠／一㌧＼常 務 豹 務 綾 織 務 擁 ／報〆／／葦

顕 ／／（短　 く渚 ／〆‾／語 翌 ノ／／三森 （／（∴く－

詳　 i　÷／患五∴鳥∴，／イ

謂 （

躍

100Hzの方形波応答波形1kHzの方形波応答波形（負10kHzの方形波応答波形（負荷80）　　　　　　　荷80）

すから打ち消し作用で　ハム音は

スピーカーから2m離れていれば

ほとんど聴こえません．ベテラン

ならスピーカーに耳を当てて，わ

ずかにノイズが聴こえるくらい

になりますが　私のアンプでは1

－1．5mでも聴こえるくらいのハ

ム音です（自慢にはなりませんが

・・・）．試聴会などのときは，毎

回スピーカーに耳を当てて，「先

生！このくらいのハム音なら良

いのですか」と間かれると．「い

いと思います」と応えています．

なお，電源スイッチ（赤ラン

プ）の右側にもスイッチ（緑ラン

プ）がありますが　これは試聴会

〔き∴胃腔青虫

′

CiP

9．3W

′

l

′

／

／

0．1　　0，2　　　　0．5　　1　　2

入力電圧〔Ⅵ

［図6］入出力特性

0

　

2

　

4

　

6

　

8

　

0

一

－

－

－

「

〔曽〕　K＼若でKヽ

68

（負荷80）

用に入れたオペレーション（動作）

スイッチです．電源トランスのB

巻線の0V端子をアースから切り

離して，アンプが動作しないよう

にしています．左側の電源スイッ

チを入れ　ヒーターのウオーム

アップのみ行えるようにしてある

ので．読者の方はオペレーション

スイッチを設ける必要はありませ

んB巻線の0V端子は，回路図

のようにアースに酉聴してくださ

特性およびヒヤリング

まずS／Nですが　入力ショー

トで1．1－1．2mVです．コンデ

ンサーインプットなのですが　上

手な酉輔をする人ならlmV以下

になるでしょう．

図6は　本機の入出力特性で

す．クリップ前の出力は　入力

電圧0．7Vで　出力9．3W／80

∴ ∴∴ ∴， ∴

∴∴∴∴∴∴∴∴

∴ヽ

∴ ∴∴

＋I Jか〇〇〇●

誓言㌘／／／㌶葬

：／／

10　　20　　　50　100　200　　500　lk　　2k　　　5k　10k　20k　　50k10

周波数〔［2〕

［図7］周波数特性

＼（lkHz）です．これは　B電圧を

低くしているためです．

図7は本機の周波数特性です．

低域は十分に伸びていて，50kHz

は－3dBに収まっていますが

私はあまりワイドな特性は好みで

はありません．

図8は歪率特性です．これも，

もっと負帰還をかけたり調整すれ

ばよくなりますが　逆に反比例し

て．その分音質も厚みがなくなる

こともあり，測定器で聴いている

ようで　色気ない音になりがちで

す．私は，どのアンプも耳で判断

します．

本機の音ですが　ヴォーカル

が良く鳴るように調整したせいか，

気疲れのしない音質で　古いソフ

トも出してきては楽しく聴いてい

ます．

一時的に．トランスの高圧巻線

を320Vにして試聴してみました

が　280Vのほうがかえって繊細

さがあり，出力より音質を選びま

した

次回は，ハシモトトランスの電

源トランスPT－300B，チョーク

コイルはcc－10－200W，OPTは

HW／C－30－8使用して，松下電器

のeCA7を使用したプッシュ

プルアンプを製作する予定です．

背面には，中央に電源コネクターを配し，入力端子．出力端子は対称にした

10

5

号2鮒朋1

0．5

1 1 1

1 ヽヽ －＿ 一一 一一

音 S

1　012　　0．5　1　2出ナI rWl

［図8］歪車特性

MJ

田 園王1m Ⅷ音量W　　　 製作請は6。ぺ＿光り

鯨！〈

藁議案書瞬蛍 多品種の真空管を多数所有している筆者だが真空管を入れ潮 騒 高 蒜 謀 議 驚 霧

薄　 wE367Aをプッシュプルで使用したかB電圧が低めなので

iゝi 阻 削 岩，器 謹 書 謹 器 諜 諾 諾

撥 憲謹 ／′

∴∴

週顎

、、1富農場ヽ農も亀子－

∴

甘 負帰還が多いと音楽性が薄れるようなので5－6d B と

し，気疲れのしない音質のアンプに仕上げた．

iiWiWilSOriliili：、、

lIu ）5 0 B 相 当 管 を使 用 した

111 E I 6 7 A 遍激61 ．，．＿M ATSU N AM iK

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抵抗．コンデンサー類は．立てラグ板を立てて取り

付ける．奥行きのおるシャシーなのでスペースも広

く．また真空管ソケットが大きいのでハンダ付けは

しやすいだろう．平滑用電解コンデンサーは．L型

アングルを利用してシャシー内に取り付けた

一

使用した真空管．左からWE274B（本文では5∪4

GB），C39，6」5．WE367A

iT一　 回」町 一皿 〇　　　　　　　　 〇 〇 il

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／i／

十

トランス類を後方に，前方に真空管類，ボリュームなどを左

右対称に配置

＝∴ ∴

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∴ 「、・高点　遍◆塁

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滅

右チャンネル側の配線のようす上の2つのソケットが出力管WE367A用．その下左が初段C3g用．右隣が6J5用．下は整流管用ソケット