事業所における温室効果ガス(ghg)排出量の削減 …(2015年度末まで) 33.1...

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2014年度の実績サマリー 2014年度 事業所における 温室効果ガス排出量を 事業所における エネルギー消費原単位を 目標 2014年度 実績 19% 削減 1990年度比) 1 % 以上改善 (年平均) (年平均) 20% 以上削減する。 1990年度比) 事業所における 温室効果ガス排出量を 1 % 以上改善する。 (年平均) 事業所における エネルギー消費原単位を 5.1 % 改善 事業所における エネルギー消費原単位を 7期環境 行動計画の 目標 2015年度末まで) 33.1 % 削減 1990年度比) 事業所における 温室効果ガス排出量を CO2排出量削減対策としては、 2014年度も継続して各事業 所での設備の省エネ対策(インバーター、 BAT (注) 対象機器の 導入、燃料転換など)、製造プロセスの効率化と原動施設の適 正運転、オフィスの空調温度の適正化、照明・ OA機器の節電、 エネルギー消費の「見える化」と測定データの活用推進を行 いました。 また、 CO2以外(PFCHFCSF6NF3)の排出量削減としては、 温暖化係数(GWP)の低いガスへの切り替えや製造ラインへ の除害装置の設置を実施しています。 (注) BAT Best Available Technologies): 温室効果ガス削減のための利用可能な最先端 技術。 2014年度のGHG総排出量は約89.7万トン(売上高当たり の原単位: 18.9 トン/億円)であり、 1990年度比では33.1%削 減となりました。 GHGの内訳として、 CO2排出量は約80.4万トン(日本国内 75.3万トン、海外5.1万トン)、 CO2以外の排出量は約9.3万トン となっています。 データセンターおよび一部の電子部品製造において、エネ ルギー使用量の増加に伴うCO2排出量の増加が見込まれてい ますが、引き続き設備投資や運用改善の取り組みにより、 1990年度比20%以上削減に努めます。 地球温暖化防止のため、 2050年までに世界全体の温室効果 ガス排出量を少なくとも半減(先進国は80%削減)する必要が あるという共通認識の下、富士通グループでは「自らの事業所 における排出量削減」、「バリューチェーンでの削減推進」、「お 客様や社会全体への削減貢献」など、事業活動の全領域を通し て温暖化防止に取り組んでいます。 自らの事業所(工場およびデータセンター、オフィス)から排 出する主なGHGとしては、エネルギー(電力・燃料油・ガス)の使 用に伴うCO2排出、半導体製造プロセスで使用するPFCHFCSF6NF3の排出があります。これらの削減目標を設定し、使用 量および排出量の削減に努めています。 富士通グループのアプローチ 2014年度の実績・成果 2015年度の目標・計画 エネルギー消費に伴うCO2排出量削減を推進 前年度比でGHG5.1万トン削減 設備投資や運用改善を継続強化 温室効果ガスの排出量推移 2014 5.1 0 1990 2009 2010 2011 2012 2013 2015 目標 目標: 総排出量 1990比▲ 20%以上 基準値 103.5 4.8 25.9 97.1 6.9 27.3 131.3 95.8 5.6 17.1 118.5 107.4 91.3 5.4 13.1 85.6 5.4 10.4 109.8 101.4 75.3 9.3 134.2 (注389.7 94.8 5.2 79.2 10.4 (万トン) 200 150 100 50 (年度) 国内CO2 (注1CO2以外 (注2海外CO2 (注1(注1国内/海外CO2排出量: 環境行動計画の実績報告における購入電力のCO2換算係数は、 2002年度以降は0.407 トン-CO2/MWh (固定)で算出。 (注2CO2以外の排出量: 温暖化係数(GWP)によるCO2相当の排出量に換算。 (注31995年度実績を1990年度の排出量とする。 実績33.1%事業所における温室効果ガス(GHG)排出量の削減・エネルギー効率の改善 富士通グループ環境報告書2015 検索 目次へ 31 Top Message 環境本部長インタビュー 特集 Human Centric Intelligent Society 7期富士通グループ 環境行動計画 Chapter I 社会への貢献 Chapter II 自らの事業活動 環境マネジメント データ編 事業所における温室効果ガス(GHG排出量の削減・エネルギー効率の改善 環境配慮 データセンターの推進 物流・輸送時の CO2排出量削減 お取引先のCO2 排出量削減の推進 廃棄物排出量の 抑制 化学物質排出量の 抑制 水資源の有効利用 再生可能エネルギー 利用量の拡大 製品の リサイクル

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Page 1: 事業所における温室効果ガス(GHG)排出量の削減 …(2015年度末まで) 33.1 % 削減 事業所における (1990年度比) 温室効果ガス排出量を

2014年度の実績サマリー

2014年度事業所における温室効果ガス排出量を

事業所におけるエネルギー消費原単位を

目標

2014年度実績

19%削減(1990年度比)

1%以上改善(年平均)

(年平均)

20%以上削減する。(1990年度比)事業所における

温室効果ガス排出量を

1%以上改善する。(年平均)事業所における

エネルギー消費原単位を

5.1%改善事業所におけるエネルギー消費原単位を

第7期環境行動計画の目標(2015年度末まで)

33.1%削減(1990年度比)事業所における

温室効果ガス排出量を

CO2排出量削減対策としては、2014年度も継続して各事業

所での設備の省エネ対策(インバーター、BAT(注)対象機器の

導入、燃料転換など)、製造プロセスの効率化と原動施設の適

正運転、オフィスの空調温度の適正化、照明・OA機器の節電、

エネルギー消費の「見える化」と測定データの活用推進を行

いました。

また、CO2以外(PFC、HFC、SF6、NF3)の排出量削減としては、

温暖化係数(GWP)の低いガスへの切り替えや製造ラインへ

の除害装置の設置を実施しています。(注)BAT(Best Available Technologies):温室効果ガス削減のための利用可能な最先端

技術。

2014年度のGHG総排出量は約89.7万トン(売上高当たり

の原単位:18.9トン/億円)であり、1990年度比では33.1%削

減となりました。

GHGの内訳として、CO2排出量は約80.4万トン(日本国内

75.3万トン、海外5.1万トン)、CO2以外の排出量は約9.3万トン

となっています。

データセンターおよび一部の電子部品製造において、エネ

ルギー使用量の増加に伴うCO2排出量の増加が見込まれてい

ますが、引き続き設備投資や運用改善の取り組みにより、

1990年度比20%以上削減に努めます。

地球温暖化防止のため、2050年までに世界全体の温室効果

ガス排出量を少なくとも半減(先進国は80%削減)する必要が

あるという共通認識の下、富士通グループでは「自らの事業所

における排出量削減」、「バリューチェーンでの削減推進」、「お

客様や社会全体への削減貢献」など、事業活動の全領域を通し

て温暖化防止に取り組んでいます。

自らの事業所(工場およびデータセンター、オフィス)から排

出する主なGHGとしては、エネルギー(電力・燃料油・ガス)の使

用に伴うCO2排出、半導体製造プロセスで使用するPFC、HFC、

SF6、NF3の排出があります。これらの削減目標を設定し、使用

量および排出量の削減に努めています。

富士通グループのアプローチ 2014年度の実績・成果

2015年度の目標・計画

エネルギー消費に伴うCO2排出量削減を推進

前年度比でGHGを5.1万トン削減

設備投資や運用改善を継続強化

温室効果ガスの排出量推移

2014

5.1

01990 2009 2010 2011 2012 2013 2015

目標

目標:総排出量1990比▲20%以上

基準値

103.5

4.825.9

97.1

6.9

27.3

131.3

95.8

5.6

17.1

118.5 107.4

91.3

5.4

13.1

85.6

5.410.4

109.8 101.4

75.3

9.3

134.2(注3)

89.794.8

5.2

79.2

10.4

(万トン)200

150

100

50

(年度)

国内CO2(注1) CO2以外(注2)海外CO2(注1)

(注1) 国内/海外CO2排出量:環境行動計画の実績報告における購入電力のCO2換算係数は、2002年度以降は0.407トン-CO2/MWh(固定)で算出。

(注2) CO2以外の排出量:温暖化係数(GWP)によるCO2相当の排出量に換算。(注3) 1995年度実績を1990年度の排出量とする。

実績33.1%減

事業所における温室効果ガス(GHG)排出量の削減・エネルギー効率の改善

富士通グループ環境報告書2015 検索 目次へ 31Top Message 環境本部長インタビュー 特集 Human Centric

Intelligent Society第7期富士通グループ環境行動計画 Chapter I 社会への貢献 Chapter II 自らの事業活動 環境マネジメント データ編

事業所における温室効果ガス(GHG)排出量の削減・エネルギー効率の改善

環境配慮データセンターの推進

物流・輸送時のCO2排出量削減

お取引先のCO2

排出量削減の推進廃棄物排出量の抑制

化学物質排出量の抑制

水資源の有効利用再生可能エネルギー利用量の拡大

製品のリサイクル

Page 2: 事業所における温室効果ガス(GHG)排出量の削減 …(2015年度末まで) 33.1 % 削減 事業所における (1990年度比) 温室効果ガス排出量を

2014年度の主な活動報告

製造部門を中心とした夏季ピーク電力の削減

サーバ、ストレージ製品の製造工場である株式会社富士通

ITプロダクツでは、電気使用の平準化として夏季ピーク電力

の抑制に取り組みました。

従来からの省エネ対策に加え、ピーク時間帯となる夏季の

昼間における電力使用の削減を重点とし、クリーンルーム操

業時間の夜間シフト、プリント基板はんだ付け装置の集約(ま

とめ生産)やヒータ運転見直し、窒素発生装置の停止(昼間は

液体窒素の使用に切り替え)など、製造部門も含めた活動を

展開しました。

そのほか、診断設備の運転集約や、建物の窓のアルミ断熱・

遮熱シートの貼り付けによる空調負荷の削減などにより、

2014年度は前年度比で契約電力を10%以上削減し、約620トンのCO2排出量削減につながりました。

ICTを活用したエネルギーマネジメントの推進

富士通グループでは、環境経営を支える基盤システムとし

て、様々な環境情報をリアルタイムに収集・分析し、ポータル

画面に一元的に表示する「環境経営ダッシュボード」を構築。

国内すべての拠点に導入しています。

環境経営ダッシュボードは、富士通グループ全体や事業所・

部門単位、建屋別、フロア別に使用しているエネルギーの種

類や使用量、CO2排出量、面積・人員当たりのCO2排出量、前年

同月比など、様々な指標をリアルタイムに可視化。電力値予

測化技術の活用によりピーク電力管理が容易に行えるほか、

2014年度には、データセンターのエネルギー利用状況の表

示機能を追加(P.33参照)するなど、第7期行動計画の目標達

成に向けたPDCAサイクルを回すために必要な機能を装備し

ています。これにより、経営層やエネルギーマネジメント担当

者の意思決定や判断に活用できるだけでなく、社員の自立的

な環境行動も促進します。

環境経営ダッシュボード

全社一丸となった節電対策実施による使用電力削減

富士通ワイヤレスシステムズ株式会社では、2011年の東

日本大震災を契機に電力需要逼迫に対する節電対策が急務

となり、「節電対策委員会」を発足しました。2012年度以降は

毎年、年間電力使用量の削減目標を設定し、様々な施策を検

討・実施。これまでに、省エネ式コンプレッサー導入、サーバ稼

働数削減、太陽光発電設置やLED照明の導入、製造設備等の

熱拡散対策、室内断熱対策などに取り組みました。加えて、特

に電力需要が高まる盛夏期や厳冬期は、ピーク電力を24時間

自動監視して電力使用の抑制を図っています。

こうして節電施策を積み重ねた結果、2014年度の電力使

用量は2010年度比で459.67kWh(24.5%)、ピーク電力は

172kW(27.3%)削減することができました。

2,000

1,500

1,000

500

(千kW/年間)

2010 2011 (年度)2012 20142013

1,625.231,522.74

1,876.33

1,682.11

0

1,416.66

富士通ワイヤレスシステムズ株式会社 年間電力使用量

富士通グループ環境報告書2015 検索 目次へ 32Top Message 環境本部長インタビュー 特集 Human Centric

Intelligent Society第7期富士通グループ環境行動計画 Chapter I 社会への貢献 Chapter II 自らの事業活動 環境マネジメント データ編

事業所における温室効果ガス(GHG)排出量の削減・エネルギー効率の改善

環境配慮データセンターの推進

物流・輸送時のCO2排出量削減

お取引先のCO2

排出量削減の推進廃棄物排出量の抑制

化学物質排出量の抑制

水資源の有効利用再生可能エネルギー利用量の拡大

製品のリサイクル

事業所における温室効果ガス(GHG)排出量の削減・エネルギー効率の改善