地域医療支援病院 れんけい だより · 2018-11-27 · 地域医療支援病院...

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AI ホスピタル 構想 CONTENTS めざせ AI ホスピタル! ……………………………… P 2 診療科部長に聞く ……………………………………… P 3 TOPICS 市民公開講座 心臓病・血管病~より深く「心臓病」を知り・防ぎ・治す~ 開催報告 ……………………………………………………………… P 4 妊娠・出産の“アレコレ”開催報告 …… P 5 Action 報告だより …………………………………… P 6 地域医療研修 ………………………………………………… P 10 News …………………………………………………………………… P 11 れんけい だより 横須賀共済病院 広報誌 国家公務員 共済組合連合会 地域医療支援病院 救命救急センター 周産期母子医療センター 臨床研修指定病院 地域がん診療連携拠点病院 神奈川 DMAT 指定病院 神奈川県災害医療拠点病院 DPC 特定病院群 病院機能評価(3rdGVer.1.1)認定 Vol. 59 2 0 18 autumn

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AIホスピタル構想

CONTENTS

めざせ AI ホスピタル! ………………………………P 2

診療科部長に聞く ………………………………………P 3TOPICS 市民公開講座 心臓病・血管病~より深く「心臓病」を知り・防ぎ・治す~ 開催報告 ………………………………………………………………P 4 妊娠・出産の“アレコレ”開催報告 ……P 5

Action 報告だより ……………………………………P 6

地域医療研修 …………………………………………………P 10

News …………………………………………………………………… P 11

れんけいだより

横須賀共済病院 広報誌国 家 公 務 員共済組合連合会

地域医療支援病院

救命救急センター

周産期母子医療センター

臨床研修指定病院

地域がん診療連携拠点病院

神奈川 DMAT 指定病院

神奈川県災害医療拠点病院

DPC 特定病院群

病院機能評価(3rdGVer.1.1)認定

Vo l.59

2 0 1 8autumn

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めざせAIホスピタル!横須賀共済病院 病院長 長堀 薫

いきなりですが、内閣府のビッグプロジェクトへの申請が

通りました。

正確には、戦略的イノベーションプログラム(SIP)「AI(人

工知能)ホスピタルによる高度診断・治療システム」のサブ

テーマ 5 つのうち、B「AI を用いた診療時記録の自動入力化、

インフォームドコンセント(IC)時の双方向コミュニケーショ

ンシステムの開発」(図 1)への応募が採択されました。

10 月 11 日、5 年で総額 140 億の事業に 3 倍の倍率を

突破して選ばれました。全体では 13 件で、テーマ B では

IBM、日立、NTT データ、テーマ D の病院で選ばれたのは

大阪大学、慶応大学、がん研有明、錚々たるメンバーです。

横須賀共済プライドを胸に、ベンチャーがメジャーに挑む構

図でしょうか。

公募に先立って、この 4 月より音声入力できる電子カルテ

の実用化をめざし、2 年前のスタートアップですが飛びぬけ

た AI 開発エンジンをもつ 9DW 社と、すでに実証実験を開

始していました。医療費抑制のもと収支は厳しく、医療者

の業務は増すばかり。一方、患者さんには画面ばかり見て

いると叱られる。一挙に解決するのはヒトから AI へのタス

クシフトしかないと考えました。

パイロット病棟では医師・ナースが回診時にピンマイクで

音声入力し(図 2)、病棟内に設けた API サーバーにテキス

ト化して(図 3)、文章をチェックします。最初は誤変換の嵐

だったのですが、そこは AI、日々成長していきます。ベンダー

の SSI からはサーバー上でテキスト化された文章の電子カル

テへのアップについて、協力が得られています。

全病棟にシステムを広げ、医師の外来に展開します。当院

の外来は年に 42 万人ですので、仮に手入力を省くことで 1 分

の省力化ができるなら医師 7,000 時間の労働力の削減が図

れます。皮算用にならぬよう、検証しなくてはいけませんが。

次に、サマライズ機能を装備して外来や入院時のカルテ

作成、IC の自動入力化を考えています。そして、診断書、

返書や診療情報提供書、オペ記事など膨大な書類作成に

も使えるでしょう。

9DWはアルゴリズムとしてRNNなどディープラーニングや、

モーションキャプチャなど画像認識も得意なので、リスク患

者の見守りや不審人物の推定など安全管理もできそうです。

フルに認められたら数億円規模の研究開発ですが、アマ

ゾンの研究費は 2.4 兆円、アリババ集団は 6,000 億円、

新世代の高機能病院を実現するよう、早くジャパンオリジナ

ルを作らないと踏みつぶされてしまいます。

ご支援、ご協力のほどお願いできたら幸いです。

患者さん、スタッフに優しい病院になるための、AIを用いた診療時記録の自動入力化、インフォームドコンセント時の双方向コミュニケーションシステムの開発

図 1

図 3

図 2

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産科医師と連携のもと横須賀三浦地区の周産期救急の基幹病院となっています。NICU では在胎 27 週以降の早産児から受け入れており、退院後には発育・発達の支援を行います。外来 診 療では、アレルギーをはじめ各 種専門外来も行っています。また、小児 臨 床心 理士が 配置されていて、小中学生の不登校など子ども達の心の問 題に対して面談を行っています。

小児科のウリについてお聞かせください。

ダンスです。始めたきっかけは、「他にあまりやることがなかったから(笑)」です。スポーツクラブがまだはしりの 頃に 通いはじめました。エアロビクスもやっていて、9 月に院内でも職員向けにエアロビダンススクールを行いました。でも、決して「ムキムキビルダー系」ではないですので(笑)。

最近のプライベートの楽しみを教えて下さい。

子どもたちとそのご家族が安心できる医療を

提供します

第7弾

いつも地域の先生方には大変お世話になっております。一般小児の紹介患者さんも積極的に受け入れていますので、ご紹介をよろしくお願いします。

地域の先生方にメッセージをお願いします。

小児科部長

堀口 晴子

Profile出 身 校

横浜市立大学医学部(1986 年度)卒業

認定資格

日本小児科学会 小児科専門医日本周産期新生児学会 周産期(新生児)専門医

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T O P I C S

心臓病・血管病 ~より深く「心臓病」を知り・防ぎ・治す~

開催報告

平成 30 年 9 月 9 日当院として初めて逗子市にて市民公開講座を開催致しました。

100 人以上の方々がご来場され逗子地域の心臓疾患に対する関心がうかがえました。

講演は、虚血性心疾患のスペシャリストである循環器内科 疋田部長より狭心症、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症など幅広い病気の原因や治療方法について詳しく説明を致しました。

次に心臓血管外科牧田部長より小さな傷で行う心臓手術について動画など使いながらわかりやすく説明を致しました。

最後に私のほうから不整脈およびカテーテル心筋焼灼術(カテーテルアブレーション)を中心にお話をさせて頂きました。

今後も横須 賀に限らず住民の方々の健 康に貢献できるよう邁進していきます。

市 民 公 開 講 座 よこすか健康教室

副院長・循環器病センター長 高橋 淳

冠動脈疾患と末梢動脈疾患の診断と治療循環器内科部長  疋田 浩之

小さな傷で心臓手術~低侵襲心臓手術(MICS)について~心臓血管外科部長 牧田 哲

ここまで治せる不整脈の治療副院長・循環器病センター長 高橋 淳

講演①

講演②

講演③

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T O P I C S

「妊娠・出産の“アレコレ”」開催報告

先日、「妊娠・出産のアレコレ」というテーマで市民公開講座が開催されました。肌寒い休日にも関わらず、多数参加して頂きました。現在大流行中の風疹感染症の話や、妊娠中に気をつけること、日々妊婦さんからよく質問されることなどをピックアップして講義をさせて頂きました。続いて助産師より、助産師という存在についての説明や、妊娠出産における身体や心の変化、サポート体制などの説明がありました。みなさん、メモを取ったり熱心に聞いてくださいました。みなさんが安心して健やかな妊娠・出産を迎えられると嬉しいです。

市 民 公 開 講 座 よこすか健康教室

産婦人科 三宅 優美

急増中の感染症!

分娩予定日とは?

つわりについて

タバコとお酒

妊娠中の食べ物・飲み物

サプリメント

夫婦生活

出生前診断

インフルエンザ

妊娠中の体重増加

妊娠中の運動

妊娠中の運転

妊娠 / 授乳中の薬

分娩誘発・促進

会陰切開について

内容 医師より

横須賀共済病院の特徴

横須賀共済病院の 産科の特徴

当院の産科について

妊娠・出産・産後の 心と身体の特徴

家族のサポート

産後健診の助成

内容 助産師より

日本周産期・新生児医学会母体・胎児専門医の三原医師(左)と近藤医師(右)、講演した三宅医師(中央)

個別相談の様子

4D エコーの様子

医師による講演

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報告だよりAction

いつもありがとうございます。おかげさまで、年 4%ずつ新規入院患者数が

増 加し 2 万人台となり、手 術室オペ 7,000 件、救急車台数 10,000 台と全国 30 番目の診療ボリュームとなり、一方で年 6%ずつ在院日数が減り 9.5 日と効率的な運営ができているのは、前方・後方連携にご協力いただいている賜と感謝いたします。

さて、11 月 1 日に横須賀市医師会館で、産業医科大学公衆衛生学の松田晋哉教授により三浦半島の医療体制についての講演会がありました。松田教授は医療のシステムと経済をご専門とされ、病床の 4 機能区分の基となるアルゴリズムを作成されたビッグデータ分析の第一人者です。

多彩な視点から、この半島の医療の現状と課題について俯瞰されました。おおむね充足された機能であるが、今後は高齢化により肺炎、骨折など在宅や療養からの急性期が増えること、そしてPost-acute の受け皿をどうするか、医療介護の総合的なネットワーク化が重要になるとのご指摘でした。

会場はほぼ満杯で、首藤副知事、3 首長など県・市の行政、医師会・歯科医師会、神奈川県病院協会会長、県・市議会議員など 190 名の参加者が熱心に聴講されていました。

今後の地域医療構想推進会議での議論に資するものと、期待されました。

横須賀共済病院 病院長 長堀 薫

Part4

産業医科大学 松田教授 神奈川県 首藤副知事

横須賀市医師会 遠藤会長神奈川県病院協会 新江会長

左から 横須賀市歯科医師会 松本会長 三浦市医師会

飯島会長 当院長堀病院長

懇親会での一幕

松田教授を囲んで 逗葉医師会 池上会長(左)

葉山町 山梨町長(右)

地域医療構想 みうら半島の明日を考える

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報告だよりAction

いつも地域の先生方には大変お世話になっております。消化器内科の渡辺でございます。

本日は、当院でおこなっている病診連携の消化器(内科・外科・病理合同)のカンファランスについてご案内させて頂きます。

当カンファランスは、当院の消化器内科、外科、病理診断科の各医師と地域の先生方にご参加頂いている消化器症例の勉強会になります。毎月第 1 水曜日の 19:00 から開催しております。稀な症例、診断・治療に難渋した(している)症例について情報を交換しています。御紹介頂いた地域の先生方か

らリクエストがもしありましたら、その症例についても治療経過報告をさせて頂いております。そしてカンファランスの目玉は病理診断科の津浦先生による病理解説です。病理組織学的所見を丁寧に、わかりやすく講義して頂けます。非常に有用な会だと思いますので可能であれば多くの先生方に参加して頂きたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

消化器 内科・外科・病理カンファランス

ご参加頂いた開業医の先生から

貴重な勉強機会と顔の見える連携に感謝日頃は消化器内視鏡検査を主体に診療を行っており、多くの患者さんを横須賀共済病院にお

願いしており、本当にお世話になっております。ありがとうございます。病院の立場からみると、もう少し検査を進めてから紹介して欲しいと思われる患者さんも多いことと

思います。貴院もそうですが、地域の基幹病院は紹介状がないと受診が難しくなっています。明らかに病院への紹介状を希望して受診する患者さんもいます。また、2、3 回の外来受診で病状が改善してなければ、患者さんの気持ちを酌んで病院受診を勧める事もよくあります。ご迷惑をお掛けしています。

毎月の横須賀共済病院の消化器内科・外科・病理のカンファランスも、実際にはなかなか参加できず、申し訳なく思っています。

開業すると日頃診るのは当たり前の病気がほとんどです。珍しい病気かもと思っても十分に検査することがなく、貴院へ診断から治療までをお願いすることが多くあります。このカンファランスでは、開業医が途中で投げ出したような珍しい症例や教育病院として若い先生が知っておくべき病気を、臨床経過、画像診断から病理診断までを一連のものとして示してくれます。私たちにとって貴重な勉強機会となります。

この様な開業医のためのカンファランスを継続することは、先生方の負担も大きいことと思います。開業医からすると顔の見える連携は、本当に心強いものです。この様な機会を継続して下さることに感謝申し上げます。

今井内科大腸肛門クリニック

今井 信介 院長

消化器病センター副センター長・消化器内科部長

渡辺 秀樹

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報告だよりAction三浦半島地域緩和ケア研修会

本年度から研修会については事前に e-learning で学び、レクチャーは 1 日になったということでした。

研修会では患者役になって告知を受けるグループワークもあり、患者側の気持ちも経験することができました。IC の時はどうしても医師目線で一方的になりがちですが、今回学んだことを今後の診療に役立てていければと思います。

今回の研修会は、疼痛コントロールに関して、副作用への対応に関して、また患者背景も含めた環境調整に関しても学ぶことができ、非常に有意義な研修となりました。ありがとうございました。

産婦人科 山口 尚子

研修会に参加して

ご参加頂いた地域の訪問看護師から

三浦半島地域緩和ケア研修会に参加させて頂きました。研修医の先生や看護師さんとロールプレイやグループワークを行いました。客観的に観察したり、多職種の意見を聴講でき、有意義な時間を過ごさせて頂きました。

休日にもかかわらず大変わかりやすくご講義頂きました、緩和ケア内科豊田先生・森田先生、また戸惑っている我々に優しくアドバイスを頂きましたファシリテーターの皆様、休憩時間にお菓子やコーヒーなどを準備して頂いた研修会スタッフの皆様、楽しい時間を過ごすことが出来ました。どうもありがとうございました。

先日は研修会に参加させて頂きありがとうございました。当院の病棟でも緩和に関する知識を周知し、学びを深めていきたいと思います。

今回の研修のロールプレイの中で患者役を担当した際、患者さんの抱える思いや痛みを言葉にするつらさを感じました。いつも患者さんに声をかける立場であるため、患者役を通し学ぶことや感じることが多くありました。患者さんの抱える苦痛をとらえ、思いを尊重した専門性のある関わりが持てるよう、真摯に患者さんやご家族と向き合い看護をしていきたいと思います。

古畑泌尿器科クリニック

古畑 壮一 院長横須賀市立市民病院

魚谷 由貴 看護師

ご参加頂いた地域の先生から

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~がん教育~高校生に対する「がん疾病と看護」の授業

当院はがん診療連携拠点病院であり、児童や生徒に対するがん教育を行いがんの知識の普及啓発に努めることが義務付けられております。

本年度も、神奈川県立横須賀明光高等学校において、当院診療部長の豊田医師(左)とがん看護専門看護師の坂本看護師(右)が高校生に対しがんはどんな病気なのか、予防・早期発見、治療法、またがん看護等について授業を行いました。

報告だよりAction

明光高等学校 佐々木教諭よりコメントを頂きました!

昨年度より、「がん看護」についての特別講義を頂いています。看護・医療・福祉系に進学を考えている生徒が多い学校なので、選択授業の中で「がんという病気について」や「患者さんへの理解」などを学ぶことは将来の職業に役立つとともに、今後の学習意欲の向上にもつながっていると思います。学校と医療機関の連携という意味でも、今後ともこの講義を継続してお願いしたいと思っています。

神奈川県立横須賀明光高等学校 佐々木 博美 教諭

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横須賀共済病院 初期研修医 2年

平井 友梨

今 年 の 8 月 20 日より 2 週間、地 域医療 研 修として横 須賀共済病院研修医師の平井先生に当クリニックにて研修をして頂きました。当クリニックはレディースクリックであるため当然患者さんも女性であり、10 歳代前半から 80 歳代後半まで幅広い年齢層の患者さんが受診し、その主訴も様々です。今回研修をして頂いた平井先生も女性医師であり、女性にしかわからない症状を女性の目線からみて診察を見学し、学んで頂けたのではないかと思います。内診や経腟エコーなどの産婦人科特有の検査も数多く見学して頂き、また下腹部痛など内科・外科・産婦人科共通の症状を訴える患者さんの診察では、腹部エコー検査や腹部触診検査などを積極的にやって頂きました。クリニックにおける毎日の診療は、総合病院、大学病院などのより専門的な知識を必要とする診療とは異なり、より多くの総合的な知識も必要とされます。これからもより多くの患者さんと出会い、いろいろな経験を積み、幅広い知識を身につけて頂きたいと思います。

最後に、いつも当クリニックからの紹介患者さんを快く引き受けてくださる横須賀共済病院のスタッフの皆さま、特に地域連携のスタッフ、各科の先生方には、深謝いたします。

女性の目線に立った医療を

角田 新平 院長

地域の先生方には、毎年当院研修医師に対して地域医療研修を行って頂きありがとうございます。この度、当院研修医師と研修先の先生からコメントを頂きましたのでご紹介させて頂きます。

地域医療研修

つのだレディースクリニック

2018 年 8 月に、つのだレディースクリニック 角田新平先生の下で、地域医療研修をさせて頂きました。

クリニックには学生から高齢の女性まで様々な年代の女性が大変多く来院し、来院理由も、健診から月経異常、不妊治療、更年期障害、骨盤臓器脱など多岐に渡っていました。

来院患者数が大変多い中でも患者さんとの対話の時間を大切にされ、疾患や薬の説明には図を用いることで、理解が得られやすいように工夫されていました。また、豊富な知識と高い技術を用いることで、短い診療時間の中で的確な診断・治療をなさっていました。このような角田先生の診療には、地域の女性の健康を支える、患者さんにとって身近な「かかりつけ医」でありたいとの思いが表れており、大変勉強になりました。

今回の研修を通して学んだことを、今後の診療に生かしていきたいと思います。お世話になりました角田先生、スタッフの皆様に心より感謝申し上げます。

短い診療時間の中で的確な診断・治療を実感

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2018 年 9 月 1 日~ 4 日、マドリード(スペイン)にて欧 州臨床栄養代謝学会(ESPEN)の第 40 回学術集会が開催されました。デンマーク、オランダに次ぐ 3 回目の渡欧です。

ESPEN が展開する Life Long Learning (LLL) 教育プログラムは、臨 床 栄 養 の 基 礎 から高 度 な 内 容まで 含 む 優 れ た 教 育 システムです。今 回 3 年 間 に 及 ぶトレ ーニン グの 集 大 成 として、4 時 間 に も 及 ぶFinal Examination を受験してきました。私は 94 点にて無事合格しESPEN Diploma Holder となることができました。日本ではこれまで計 13 名の Holder がおります。

一方で、私は 2017 年日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)認定医となり、翌年 4 月より横須賀共済病院は JSPEN の NST 専門療法士取得に関わる認定教育施設となりました。いよいよ本年 11 月より第 1 回栄養サポートチーム専門療法士実地修練の開始となります。NST メンバーが一丸となって、専門療法士実地をサポートいたします。一人でも多くの仲間が臨床栄養のフィールドで活躍し、その力で患者さんに貢献できるよう頑張ります。

News

NSTチェアマン・腎臓内科部長 田中 啓之

欧州臨床栄養代謝学会(ESPEN)Diploma Holderとなって

左から Regina Komsa-Penkova(Co-Director of LLL programme), Remy Meier(Co-Director of LLL programme), 田中 , Alessandro Laviano(Director of LLL Programme)

平成 11 年より横須賀北部共済病院(平成 26 年当院と完全統合)で車椅子整備をして頂き、統合後も当院で継続して活動して頂いております。現在、主に 6 名で週 1 回活動しており、主に病棟の車椅子の点検・整備・清掃をしてくださっています。ボランティアさんの活動のおかげで病棟では安心・きれいな車椅子を使用できております。感謝です♪

車椅子整備の方々のご紹介

ボランティア活動

中野 榮さん(右から2番目)

当院で 20 年以上に渡りボランティア活動をして頂いた中野榮さんが本年 9 月をもって活動を終えられました。中野さんからのコメントをご紹介させて頂きます。「おかげさまで、こんなに長い間病院でボランティア活動ができてホントにありがたい。活

動したおかげで、90 歳になる今まで健康でいられたと思います。健康が一番の幸福だと思いますので、患者さんだけではなく働いている皆さんも健康に気をつけて頑張ってください。今までありがとうございました。」

ほんとうに、長い間お世話になりました。ありがとうございました。

ボランティアさん勇退報告

7 月から 8 月の夏季休暇期間中、神奈川県立横須賀明光高等学校の生徒さんに、当院のボランティア活動に参加して頂きました。

今回 4 名の生徒さんが参加し、以前から活動されているボランティアさんとともに、外来棟正面玄関で来院される患者さん・ご家族の乗降介助、院内での移動介助などの活動をして頂きました。

将来看護師を目指しているという生徒さんもいるとのことですが、一人でも多くの生徒さんにボランティア活動に参加して頂き、医療機関の一面を知る機会にしてほしいと思います。

ありがとうございました。

学生ボランティア活動について

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発行日:2018 年 11 月 22 日編 集:地域連携センター地域連携室

れんけいだよりVol.59〒238-8558 神奈川県横須賀市米が浜通 1-16

TEL 046-822-2710(代表) FAX 046-825-2103(代表)

地域連携センター地域連携室TEL 046-827-1117(直通) FAX 046-823-5020(直通)

国家公 務員 共 済 組合 連合 会

横須賀共済病院

News

HISCL-5000 導入について

逗葉病診連携の会へ参加

本来時間のかかっていた免疫分析が当機器を導入した結果、時間短縮になり(40 分以内が 67%⇒ 90%)さらに 2 台導入したが一元管理のシステムをとることにより技師の業務効率化をすることができました。特に一元管理システムについては、他の医療機関ではない当院独自のシステムであり今後のモデルになることを期待しております。詳 細については「MTJ」(メディカル・テスト・ジャーナル)2018.9/11 版に記事が掲載されました。

平成 30 年 10 月 26 日に開かれ た 逗 葉 医 師会主催の病診連携の会において当院地域連携センター退院支援室 仲松師長が、当院の退院支援の現状について発表し意見交換させて頂きました。今後も逗葉地区の先生方とも意見交換、顔の見える関係を続けさせていきたいと思います。よろしくお願い致します。

中央検査科技師長 棚橋 洋子

早いもので、今年のカレンダーもあと 2 枚となりました。秋も深まり樹木の紅葉もきれいですが、秋と言えば、やっぱり「味覚の秋」。今回の表紙は季節の果物を載せてみました。旬なものは一番味がよくて栄養価も高い上に、さらに価格が安いのが魅力ですよね!これから年末にかけて忙しくなりますが、栄養価の高い美味しい果物を沢山食べて、年末を乗り切りたいと思います。皆さまもご自愛ください。

地域連携室 山田・小松

編集後記 理 念

患者さん・家族・職員

すべての人が安心できる

病院をめざします

よかった。この病院で

退職医師

■救急科 …… ● 南 さくら■形成外科 … ● 宇賀神 叶美

2018 年 9 月 30 日付■腎臓内科 … ● 森本 靖久■麻酔科 …… ● 菊西 陽香 ● 兒玉 洋介 ● 安楽 真 理

当院退院支援室 仲松師長

意見交換会 池上逗葉医師会長