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オラクル ホワイトペーパー 2010 8 Oracle Solaris がエンタープライズデータ ベースに最適なプラットフォームである理由

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Page 1: Oracle Solaris がエンタープライズデータ ベースに最適な ......Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

オラクル ホワイトペーパー

2010 年 8 月

Oracle Solaris がエンタープライズデータ

ベースに最適なプラットフォームである理由

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

企業のレベルを引き上げる ................................................................................................. 1

オラクルの完璧なスタックを利用する ............................................................................... 2

データベース環境を最適化する .......................................................................................... 3

オラクルサーバーでパフォーマンスが向上する ................................................................ 5

メモリーの待ち時間を削減する ...................................................................................... 5

スレッドを最適化する ..................................................................................................... 6

仮想化テクノロジにより設置面積とコストを削減する ...................................................... 6

分離されたドメインを構成する ...................................................................................... 7

仮想マシンを作成する ..................................................................................................... 8

コンテナでアプリケーションをパーティション分割する .............................................. 8

リソースの制御と管理容易性を改善する ........................................................................ 8

データの成長を把握する ..................................................................................................... 9

潜在的問題を探して修復する ........................................................................................... 10

データベースの動作を観察する .................................................................................... 10

障害を処理する .............................................................................................................. 11

ネットワークのパフォーマンスを改善する ...................................................................... 12

クラスタを使用して高い可用性を得る ............................................................................. 12

高度なセキュリティー機能でデータセンターを保護する ................................................ 13

ユーザーとプロセスのアクセスを管理する .................................................................. 14

通信を暗号化する .......................................................................................................... 14

アクセスを制御する ...................................................................................................... 15

オラクルのサポートプログラムを利用する ...................................................................... 16

Oracle Solaris との航海.................................................................................................... 16

データベースの運用を最適化する .................................................................................... 18

詳細情報 ............................................................................................................................ 18

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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企業のレベルを引き上げる

企業経営者には、複雑で動的な今日のビジネス環境の需要にうまく応じなければならない

という重責があります。たとえば新しい製品やサービスを素早く発表し、より多くの情報

を求める顧客の要望に応じ、増え続ける規程に準拠し、悪質な攻撃に対するセキュリ

ティーバリアを強化するといった必要に迫られ、経営者はコストを削減して人員の数を凍

結させながら収益を上げる方法を模索しています。IT の予算が会社の資本や事業費のか

なりの割合を占めている企業では、コスト削減の手段を財務担当のマネージャーが模索し

ていることもあります。

ラインマネージャーの中には、コストの無駄使いを解消する手段として、システムをオー

プンソースのソフトウェアに変更したり、アプリケーションをクラウド環境で実行したり、

1 台の大規模なコンピュータを入手して複数の仮想マシンの中でサービスを実行したり

することを考える方がいます。彼らの選択は正しいかもしれません。これらのテクノロジ

はすべて、IT 業界が非常に動的でビジネスニーズに敏感な理由でもあるからです。オー

プンソースソフトウェア、クラウドコンピューティング、および仮想化は、適切に使用さ

れれば企業に対して莫大な利益をもたらすことができる強力な機能です。しかし、これら

の機能がすべての問題に対処できるわけではありません。正しいソリューションを決定す

るには、IT 環境全体を分析することが必要です。システムが 1 つの要素だけで顧客の

ニーズに応じ、規定担当者を満足させ、さらに操業コストを削減できるようになることは、

ほとんどありません。ソリューションには、ハードウェアのプラットフォームからアプリ

ケーションまで、スタック全体を評価することが必要です。

オペレーティングシステム (OS) はデータセンターの中核ですが、すべての OS が同等に

作られているわけではありません。パフォーマンス、管理容易性、可用性、柔軟性、セキュ

リティー、信頼性など、主要な分野における機能性はそれぞれ異なります。ビジネスマネー

ジャーは特定の運用に対して、たとえば 24 時間 356 日のサービス可用性、ハッカーか

らの完璧なセキュリティー保護、電力と冷却のコスト削減など、どの機能がもっとも重要

であるかを見極めることが必要です。その結果、IT スタッフと検討し、どの OS がその

機能に基づいた最適な環境であるかを決定することができます。

企業のデータベース環境の中でも特にミッションクリティカルなものは、それを実行する

プラットフォームが堅牢でないとビジネスが損害を被ることがあります。多くのデータセ

ンターが Oracle Solaris を企業データベースのプラットフォームとして採用している理由

は、そのエンタープライズクラスの機能によって動的なビジネスに必要なレベルのサービ

スや機能を得られるからです。企業の環境が現在 Oracle Solaris 上の Oracle Database に基

づいているか、またはこのインフラストラクチャーへの変更を現在検討中であるかどうか

には関係なく、企業が必要な機能を評価することが重要です。Linux や Windows といっ

たその他の OS では、今日のデータベースアプリケーションに必要な機能の幅と機能性

の深さは得られません。

Oracle Solaris は今日の OS の中でもっとも堅牢で信頼性が高く安全であると広く認めら

れており、すべての機能を網羅したリストは分厚い学術書のようです。Oracle Solaris はま

た、本書で説明する高度なテクノロジによって、実に優れた環境となっています。Oracle

Solaris を使用し続けようか、または Oracle Solaris にアップグレードしようか検討してい

る場合の参考となるよう、本書では Oracle Solaris オペレーティングシステムの主要な機能

と、それらがビジネスにもたらす利益を説明します。

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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オラクルの完璧なスタックを利用する

多くのビジネスでは、別々に開発およびサポートされている製品を組み合わせて IT ソ

リューションを作成しようとしています。このような集約されたインフラストラクチャー

は展開のコストが高く、システムが複雑になるため、ビジネスの意思決定に必要な情報を

的確に提供できないことがよくあります。この場合に最適な方法があります。オラクルの

統合された製品スタックアプローチです (図 1 を参照)。

データベース、ミドルウェア、およびアプリケーションソフトウェアの業界最大手である

オラクルでは、オラクルの Sun サーバーやストレージ、Oracle Solaris、Oracle Database、

ミドルウェア、およびアプリケーションソフトウェアを含む、エンドツーエンドの統合ソ

リューションスタックを提供しています。このスタックは社内で考案、統合、およびテス

トを行なったものであり、このスタックによってオラクルは広範なビジネスソリューショ

ンを提供する最大手ベンダーとなっています。

図 1.オラクルのハードウェアとソフトウェアのスタックは、データベースとデータベースアプリケーションの作成および実行

に対して最適化されています。

この革新的な戦略により、Oracle Database にはオラクルの Siebel、PeopleSoft、Oracle

E-Business Suite、JD Edwards ソフトウェアなど、オラクルのアプリケーションがあらかじ

め統合されており、完璧な統合ソリューションスタックを提供することで、パフォーマン

スを改善し、複雑さを軽減しています。ソリューションのすべての要素が一緒に動作する

ように設計、統合、およびテストされているため、オラクルの製品スタックアプローチが

ビジネスに即時的な利益をもたらします。すべてのソフトウェアが一緒に動作するように

設計されているため所有権の総費用は安くなり、展開と管理の複雑さが軽減されます。開

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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発や保守のコストを削減するのは簡単です。かつてマルチベンダーのソリューションの管

理に必要だった IT スタッフによる数多くの技術サポートが不要になるからです。

オラクルの広範な製品スタックはまた、データベース管理を簡素化します。アプリケー

ション、データベース、および OS はスタック全体にわたって事前に統合されているから

です。ユーザーは、知的リソース管理、ベストインクラスのセキュリティー、高度なファ

イル管理を含む、すぐに使える機能を簡単に利用することができます。また、ヘルプが必

要な際には、統合製品スタック戦略によってカスタマーサポートの窓口が 1 つになって

いるため、サービスを簡単に受けることができます。

オラクルには、データベースソリューションの最適な展開方法と、オラクル製品への投資

の最適化についての知識が豊富にあります。Oracle Consulting と Oracle Advanced Customer

Services は、ハードウェアとソフトウェアスタックのあらゆる層を展開および最適化して

きた豊かな経験により、パフォーマンスを改善し、可用性を高め、実装と展開の回数を削

減するのに必要な情報を配信します。

データベース環境を最適化する

Oracle Solaris は、要求の厳しい今日の企業にもっとも適したプラットフォームです。Oracle

Solaris は、基幹業務のエンタープライズデータベースから大規模な Web ファームに至る、

あらゆるものを実行できることが立証されています。Oracle Solaris は、競合の OS と比べ

て圧倒的に優れており、コスト、複雑さ、およびリスクの低減が必要な企業に対して、根

本的に状況を打破する革新的なテクノロジを提供します。これらの機能により、Oracle

Solaris はパフォーマンス、可用性、スケーラビリティー、可観測性、管理容易性、柔軟性、

およびセキュリティーの面でもっとも優れたプラットフォームの 1 つとなっています。

エンタープライズレベルのソフトウェア環境を最小規模のシングルプロセッササーバー

に展開することもできるため、Oracle Solaris は未来のデータセンターの足がかりともなっ

ています。

Oracle Database は、リレーショナルデータベースの業界最大手としての記録を打ち立てて

います。今日成功している多くのビジネスでは Oracle Database を使用して基幹業務のアプ

リケーションを展開しています。IT インフラストラクチャーで Oracle Database 11g Release

2 を使用すると、世界最大手のデータベースのパワーを活用してサーバーとストレージの

経費を削減し、無駄な冗長性をなくしてサービスの質を高めることができます。

オラクルは、Oracle Solaris プラットフォーム向けにソフトウェアの最適化とチューニング

を長い時間かけて行なってきたため、Oracle Solaris は特にオラクルのデータベースと関連

のアプリケーションに対して堅牢な環境となっています。この OS には、Oracle Database

とアプリケーションの実装を向上させる、次のような高度な機能が数多く含まれています。

高性能プラットフォームのサポート。今日の最先端プロセッサの計算、ネットワーク、

および暗号化の機能を活用することができます。

Oracle Solaris コンテナ。柔軟なソフトウェア定義の境界を使用して、個々のアプリ

ケーションに対し安全で分離された数多くの実行環境をプロビジョニングするテクノ

ロジです。

Oracle Solaris ZFS。データの整合性への革新的なアプローチと、ファイルシステムと

ボリューム管理機能の強力な統合により、データ管理が劇的に進歩します。

TCP/IP スタックの改善。TCP と IP の層を最適化して、ネットワークパフォーマン

スを改善しています。

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Oracle Solaris 動的トレース (DTrace)。組み込まれた可観測性テクノロジにより、開

発者や管理者は本稼働システム上のソフトウェアスタック全体を安全に監視およびト

ラブルシューティングすることができます。

図 2. Oracle Solaris の高度な機能はデータベース環境の最適化に役立ちます。

Oracle Solaris 予測的自己修復機能。ハードウェアとソフトウェアの障害を自動的に診

断および分離してシステムの復旧を助けるテクノロジです。アプリケーションサービ

スの標準化された制御と管理のメカニズムも含まれています。

プロセス権管理機能。きめ細かいリソース制御によって、アプリケーションやユーザー

がシステムにダメージを与えるリスクを低減させることができます。

Oracle Solaris 暗号化フレームワーク。アプリケーションレベルとカーネルレベルの統

合された暗号化機能です。セキュリティーを強化してパフォーマンスを高めます。

ミッションクリティカルな環境で Oracle Solaris の採用が増えている理由の 1 つに、この

比類ない機能群があります。これらの機能によりビジネスデータベースやアプリケーショ

ンの機能性が劇的に向上するため、増収と経費削減を実現できます。

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オラクルサーバーでパフォーマンスが向上する

どのビジネスマネージャーも、データベースはできるだけ速く実行し、ユーザーの問い合

わせや処理の応答時間はできるだけ短くしたいと望んでいます。データベースやアプリ

ケーションのパフォーマンスに作用する要素は数多く存在します。その 1 つに、システ

ムやストレージのアーキテクチャーと OS との緊密な統合があります。OS がハードウェ

アのパフォーマンス機能をシステムから引き出してどれくらい活用できるかが、実世界に

おけるアプリケーションのパフォーマンスにとって重要です。Oracle Solaris は大手コン

ピューターベンダー製のシングルボードのブレードサーバーから大規模な SMP (対称型

マルチプロセッシング) サーバーに至る、1,000 以上もの SPARC® および x86 ベースシ

ステムでサポートされています。オラクルの Sun SPARC Enterprise® ミッドレンジおよび

ハイエンドサーバーは、エンタープライズクラスの容量と可用性を必要とする複雑で多層

なアプリケーションのニーズを満たすように設計されています。

ハイエンド Sun SPARC Enterprise M9000 サーバーは、大規模なスケーラビリティーを提供

する、オラクルの最高性能で最大規模のマルチプロセッサエンタープライズサーバーです。

最大 64 プロセッサ (256 コア) と 4T バイトのシステムメモリーで膨大なワークロード

を処理します。Sun SPARC Enterprise M9000 サーバーは、SPARC64 VII クアッドコアもし

くは SPARC64 VI デュアルコアプロセッサと Oracle Solaris を基盤として構築されており、

統合業務ソフトウェア (ERP)、顧客関係管理 (CRM)、ビジネスインテリジェンスデータ

ウェアハウス機能 (BIDW) のようなエンタープライズクラスのアプリケーションや大規

模なデータベースに対して最適化されています。

このサーバーは 24 時間 365 日の基幹業務の運用に向けて設計されており、メインフ

レームクラスの RAS 機能、たとえば命令の再試行、メモリーのエラー訂正コード (ECC)

保護、保証済みデータパスの完全性、SRAM およびレジスタ全体の保護、構成可能なメモ

リーのミラー化などの機能が備えられています。さらに、主要なシステムコンポーネント

は、可用性と保守性を高めるために冗長でホットスワップ可能になっています。IT の旧

式化を最小限に抑える Oracle Solaris の完全なアプリケーションバイナリ互換により、経

費を削減しながら優れたデータベースのパフォーマンスとアプリケーションの可用性を

このサーバー上で得ることができます。

メモリーの待ち時間を削減する

SPARC プラットフォーム独自のパフォーマンスを向上させる特徴の 1 つに、x86 プラッ

トフォームよりも CPU レジスタの数が多いという点があります。CPU レジスタは複雑な

計算を行うデータベースの運用において非常に大きな利点になります。レジスタの数が十

分でないと、アプリケーションはレジスタのデータをメモリーにスピル (spill) します。メ

モリーを使用したデータの格納や取得には時間がかかります。メモリーの操作が完了する

までプロセッサが停止するからです。より多くの CPU レジスタを持つシステムでデータ

ベースを実行すると、このようなレジスタのスピルを削減できるため、パフォーマンスは

向上し、応答時間は短くなります。

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スレッドを最適化する

Oracle Solaris でのデータベースのパフォーマンスを向上させるもう 1 つの機能として、

組み込みのスケジューリング機能があります。これは、計算スレッドを最後に実行したの

と同じ CPU 上で実行するという機能です。スケジューラは、そのスレッドが実行してか

らの経過時間と、その CPU の実行待ち行列にあといくつスレッドが残っているかを認識

します。経過時間がさほど長くなく、実行の待ち行列がさほど深くないと認識すると、そ

のスレッドを同じ CPU にスケジューリングします。この機能の利点は、スレッドが必要

とするデータがレジスタやキャッシュの中にロードされたままになっているということ

です。したがって、そのスレッドはメモリーからデータを再ロードするのを待たずに実行

を継続することができ、結果的にデータベースやアプリケーションのパフォーマンス全体

が改善されることになります。

仮想化テクノロジにより設置面積とコストを削減する

IT マネージャーは、さらに拡張を続けるコンピュータ環境の管理のコストと複雑さを軽

減できる機能を常に探し求めています。これを達成するには、すべての IT 資産を最大限

使用して運用の柔軟性を改善するためのツールが必要です。同時に、企業では競争に生き

残るために、常にビジネスプランを修正し、新しいビジネスチャンスを創出しています。

マネージャーは、各サーバーにアプリケーションを 1 つだけ展開することで、システム

のセキュリティー、可用性、およびパフォーマンスの衝突の危険性を回避しようとします。

そのあと、対応するサーバーをインストールして、開発、テスト、および障害復旧のイニ

シアティブをサポートします。しかしこの場合、コストが高くて管理がむずかしく効率的

でないシステムが制御できなくなるほど増えてしまうことがあります。

オラクルの仮想化テクノロジでは、データベース環境の非常に効率的な統合、リロケー

ション、およびレプリケーションが可能になり、複数のシステムを別途用意する必要がな

くなるので、結果として資本と運用の両方のコストを削減することができます。オラクル

の高性能で安全で柔軟な幅広い仮想化オプションにより、システムを統合し、データセン

ターの管理を簡素化することができます。フルスタックの仮想化と管理機能を持つオラク

ルのソリューションにより、企業は IT リソースを統合し、効率性を大幅に改善して迅速

にソリューションを展開することができます。さらに、これらすべての機能をオラクルか

ら直接サポートを受けながら実行することも可能です。オラクルのソリューションでは、

アプリケーションからディスクに至る、あらゆるスタックの層を仮想化することができま

す。

最近の仮想化機能は、論理ドメインにハードウェアのリソースを割り当てる単一のハイ

パーバイザから、無秩序に広がる環境を管理する、より説得力のある統合ソリューション

へと移っています。つまり、物理的および仮想のインフラストラクチャーの統合と管理が、

エンタープライズデータベースのベストプラクティスになってきている、と産業アナリス

トは分析しています。オラクルでは、迅速なアプリケーションの展開とエンタープライズ

のインフラストラクチャー全体の簡素化された管理の必要性を認識し、現在可能なエンド

ツーエンド仮想化ソリューションの完全なポートフォリオを開発しました。

オラクルは広範な仮想化テクノロジを提供しています。その中には、仮想マシン、組み込

み OS 仮想化機能、サーバーのハードパーティショニング、およびストレージの仮想化

ソリューションなどが含まれます。これらのテクノロジは、リソースの使用率を向上させ、

インフラストラクチャーの複雑さとコストをエンタープライズ全体で削減するよう、個々

にまたは一緒に動作するように設計されています。システム、アプリケーション、および

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データの整合性を保持しながら、数千ものアプリケーションを 1 つのサーバーに集約す

ることができます。同じシステム上で複数のさまざまな環境を実行できるため、アプリ

ケーションの作成、テストおよび展開にかかるコストを削減することができます。Oracle

Enterprise Manager では、これらの機能を一緒に結びつけることでビジネストランザク

ションやユーザーエクスペリエンスの可視性が向上するため、IT スタッフはビジネスの

視点からアプリケーションのプロビジョニング、展開、および管理を行うことができます。

図 3. Oracle Solaris とオラクルの Sun サーバーでは複数の仮想化テクノロジを利用できます。

分離されたドメインを構成する

コスト削減に取り組む際に、アプリケーションをより尐ないサーバー上に集約することが

よく求められます。しかし、十分なパフォーマンス、セキュリティー、および障害分離を

確保するため、アプリケーションの分離には注意が必要です。業界で最高の仮想化プラッ

トフォームの 1 つである Sun SPARC Enterprise M シリーズサーバーは、電気的に分離さ

れた 24 もの動的ドメインをサポートすることができます。アプリケーションの分離だけ

でなく究極の大規模サーバー統合を提供するために、これらのハードパーティションはハ

イパーバイザのオーバーヘッドなしで複数の OS インスタンスをサポートすることがで

きます。他社製の同様の機能とは異なり、動的ドメインはシステムの運用中でもシステム

ボードもしくはソケットを 1 度に 1 つ再構成することができます。

動的ドメインのようなハードウェアパーティショニングでは、高レベルの分離機能によっ

て、複数の分離されたアプリケーションを 1 つのシステムに集約できますが、それはハ

イエンドシステムに限られています。また、ハードウェアコンポーネントの割り当てのメ

カニズム、つまりドメインに CPU やメモリーのボードを追加したり、別のドメインに再

構成したりするメカニズムは比較的きめが荒く、その柔軟性は今日のアプリケーションに

求められる柔軟性よりも低いことがあります。

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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つまり、オラクルが提供する最上級のきめ細かくてより柔軟な仮想化テクノロジにより、

OS インスタンスの数を削減し、複数のアプリケーションで資産共有を増やすことができ

ます。Oracle Solaris の仮想化では、アプリケーションは一般的なインフラストラクチャー

を共有することで必要なリソースの数を減らし、管理を簡素化して、アプリケーションの

総所有コスト (TCO) を削減することができます。

仮想マシンを作成する

仮想マシン (VM) を使用すると、複数のインスタンスおよび異なる種類の OS でさえも

同じシステム上でサポートできます。アプリケーションはそれぞれ独自の OS インスタ

ンスで実行でき、ハイパーバイザは各アプリケーションに対して完璧な専用のハードウェ

アセットを所有しているという錯覚を起こさせます。Sun SPARC Enterprise T シリーズ

サーバーで使用できる Oracle VM Server for SPARC では、仮想化の独自開発技術に対して

何ら支払うことなく、サーバーの使用、効率性、および ROI を劇的に向上させながら 128

もの仮想マシンを 1 つのサーバー上で実行することができます。

コンテナでアプリケーションをパーティション分割する

Oracle Solaris コンテナは、複数のアプリケーションが同じ OS インスタンスを共有できる

OS レベルの仮想化機能です。各アプリケーションで非常に低いオーバーヘッドできめ細

かいリソース制御が可能です。Oracle Solaris コンテナは 1 つのカーネルインスタンス上

に複数の仮想化環境を提供し、Oracle Solaris を実行中のサーバー上で動作するソリュー

ションに対して、資産管理とソフトウェアのパーティショニングを組み合わせる独立管理

のエンティティーを作成します。数百ものコンテナを 1 つのドメインに作成できるため、

大規模なサーバー統合と全体的なコスト削減を実現できます。

Oracle Solaris コンテナでは、必要なサービス品質 (QoS) レベルを維持しながら、複数のア

プリケーションを 1 つのサーバー上で操作することができます。プロセッサやメモリーの

ような固定されたリソースは複数のプールにパーティション分割でき、分離されたさまざ

まなアプリケーション環境でさまざまなプールを共有することができます。動的なリソー

ス共有機能により、アプリケーションによってシステムリソースの割り当て率を変えるこ

とができます。CPU やメモリーのようなリソースが動的に割り当てられている場合、リソー

ス上限制御により、プロジェクトで使用できるリソースの量を制限することができます。

このようなリソース管理機能により、数多くのアプリケーションを 1 つのサーバーに統合

できるため、可用性を向上させながら運用や管理のコストを削減することができます。

リソースの制御と管理容易性を改善する

ネットワーク化された今日のデータセンターの動的な性質により、システムの過負荷や未

使用が生じることがよくあります。IT マネージャーはリソースの効率性を改善するため

にシステムの使用を制御する手段を見極める必要があります。アプリケーションは、OS

レベルのセキュリティーとリソース管理機能によってアプリケーション間の干渉を防げ

る程度まで分離可能です。多くのシステム管理ツールにはシステムコンポーネントの使用

状況を監視する機能はありますが、制御する機能は概して含まれていません。最適な制御

を得るためには、システム管理機能がオペレーティング環境にしっかりと統合されている

必要があります。

Oracle Solaris Resource Manager は、複数のアプリケーションを 1 つのサーバーに統合し、

予測的なサービスレベルを提供することのできる強力なツールです。Oracle Solaris

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Resource Manager は、IT スタッフがビジネスの優先順位に基づいてシステムやネットワー

クコンポーネントを割り当てる際に非常に高度な制御を可能にし、同じサーバーおよび

OS インスタンス上での複数のアプリケーションの実行を簡素化します。きめ細かい制御

が可能なため、管理者はすべてのワークロードが適切な資産にアクセスでき、ワークロー

ドがシステム全体を消費しないよう、確実に制御することができます。

Oracle Solaris Resource Manager では、プールを作成することによってシステム資産を制御

することができます。プールとは、CPU、物理メモリー、またはネットワーク I/O 帯域

幅などをまとめたリソースの集合体であり、1 つまたは複数のアプリケーションによる排

他的使用のために予約されます。リソースプールを使用することにより、システム管理者

は 1 つのシステムを複数の小さな仮想環境にパーティション分割できます。パーティ

ション分割された仮想環境がそれぞれ 1 つまたは複数のアプリケーションからなる固定

ワークロードにリソースを提供します。これらのパーティションにより、ワークロード間

に固定の境界が提供されるため、マシンの別のリソースの使用状況に関係なく、一貫した

リソースへのアクセスが可能になります。その結果、管理者はアプリケーションのワーク

ロードを分離することでリソースの競合を削減し、予測可能なアプリケーションとシステ

ムのパフォーマンスを得ることができます。

データの成長を把握する

ファイルレベルのデータ、たとえば人事関係の文書、顧客データ、表計算シート、電子メー

ル、技術情報、プレゼンテーション資料、ビデオクリップなどは、ディスクストレージの

容量を消費する割合が急速に増えるため、データセンターのマネージャーはファイルベー

スの情報の大量のプールを管理および保護するために、さらに綿密に計画をたてる必要が

あります。ファイルの格納、アクセス、保持、および抽出を確実に行えるようにしてユー

ザーの需要を満たすことが、ストレージ管理者にとって最重要作業となります。数多くの

ビジネスデータベースは指数関数的に成長するため、ストレージのリソースをプロビジョ

ニングし、旧式のストレージをリタイヤさせ、あまり頻繁にアクセスされない情報をアー

カイブすることがストレージ管理を成功させるために必要不可欠です。

ビジネス運用の需要に応えることのできる Oracle Solaris のもう 1 つの機能に、ファイル

システムがあります。Oracle Solaris ZFS ファイルシステムではデータ管理が劇的に進歩し

ており、革新的なアプローチによってデータの整合性が確保され、ファイルシステムとボ

リューム管理が強力に統合されています。Oracle Solaris ZFS は従来のディスクストレージ

を管理できるだけでなく、企業の半導体ドライブ (SSD) をシームレスに統合することで

アプリケーションのパフォーマンスと運用の効率性を改善します。

さらに、多くのストレージ管理タスクはあまり頻繁には実行されない上に、システム破壊

につながるような人為的エラーを引き起こしやすいのが現状です。Oracle Solaris ZFS を使

用することにより、IT スタッフはこのような一般的で頻繁には行われないタスクを自動

化することができます。Oracle Solaris ZFS でのストレージ管理は非常に簡単です。管理者

はストレージのポリシーのインテントを記述するだけでよく、実装に必要なすべての詳細

情報は必要ありません。ファイルシステムの作成やその他の管理タスクの実行は、サイズ

に関係なく常に高速 (数秒単位) です。その下にあるストレージデバイスやボリュームを

構成もしくは再構成する必要はありません。それらはプールに追加されるときに自動的に

行われます。Oracle Solaris ZFS ではまた、ファイルシステムの最小容量を確保したり、最

大量の制限値を設定したりすることができます。管理者はファイルシステムの管理に必要

なきめの細かいアクセス権を特権のないユーザーに委任できるため、システムを簡単かつ

迅速に展開することができます。

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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Oracle Solaris ZFS では、ビジネスのデータをセキュリティー保護することができます。そ

の機能には、比類ないデータの整合性、自動エラー訂正、および無制限のスナップショッ

トやファイル圧縮を含む統合データサービスも含まれています。Oracle Solaris ZFS には自

己修復診断と復旧の機能が組み込まれているため、ハードウェア、ソフトウェア、および

管理者のエラーによるデータ消失の危険性を減らすことができます。Oracle Solaris ZFS

ファイルシステムにより、オラクルの信頼性の高いストレージシステム上でのパフォーマ

ンスの最大化のほかに、データやストレージデバイスの管理にかかるコストとその複雑さ

を軽減することができます。

潜在的問題を探して修復する

データベースの実行中、接続されているすべてのプロセスはビジー状態か作業待機の状態の

どちらかになります。待機しているプロセスは何の意味もないか、またはデータベースのボ

トルネックが存在することを示すインジケータの役割を果たすことがあります。データベー

スの管理者は応答時間分析を使用して、データベースの中に見つかったボトルネックがパ

フォーマンスの問題に関係するかどうかを見極めます。この分析は、データベースがどこで

時間を費やしているかを追跡するため、プロセスの有効性を測る上で重要な手段です。

データベースの動作を観察する

Oracle Solaris 動的トレース (DTrace) は、断続的もしくは継続的なアプリケーションパ

フォーマンスの問題を認識して解決するためのプロセスを簡素化するのに役立つフレー

ムワークです。DTrace は、本稼働環境上でも安全にアプリケーションを計測できるよう

に設計されています。OS カーネルやユーザープロセスの特定のポイント (プローブ) 上

の運用データを収集します。アプリケーションの運用の可視性が改善されているため、管

理者は問題のスポットを認識し、どこでアプリケーションが時間を費やしているかを判断

して、開発やデバッグの作業に集中することができます。

DTrace を使用すると、管理者やアプリケーション開発者は、リブート、再コンパイル、

またはアプリケーションの再起動などを行わずに、OS カーネルと同様に実行中のアプリ

ケーションも計測することができます。DTrace を使用する際に増える負荷はほんのわず

かです。個々のプローブがシステムに与える影響は最小であり、共有することでさらに効

率性が高まります。DTrace は過度にリソースを使用しているトレース操作を自動的に終

了しますが、トレース機能をオフにするときにアプリケーションのオーバーヘッドは生成

しません。

Oracle Solaris DTrace では、このパフォーマンストラブルシューティングのアプローチを簡

単に採用することができます。DTrace のスクリプトは C に似た言語で記述されるため、

ほとんどのシステム管理者やデータベース管理者の学習プロセスが簡素化されます。

DTrace スクリプトでは、アプリケーションの実行全体を通じてプローブがデータを記録

し、指定の場所でのタイムスタンプを設定します。Oracle Solaris にはプラットフォームに

依存した数万もの計測ポイントが含まれています。

多くのアプリケーションには組み込みプローブを補足する特定の DTrace プローブポイ

ントが含まれているため、管理者や開発者はシステムとアプリケーション間の対話を見る

ことができます。また、ユーザーは、1 つの分析フレームワークを使用して、特定のアプ

リケーションに関連する情報を調べて別のプローブと関連付けることができます。問題の

認識と分析を早めるため、DTrace スクリプトは表の中の情報を収集して、平均値、最小

値、最大値、合計値などの値を返すこともできます。

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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カスタムおよび埋め込まれた DTrace プローブを使用すると、データベースの可観察性が

飛躍的に向上するため、開発者や管理者はパフォーマンスの問題の根本原因を迅速に識別

することができます。強力な DTrace プローブは、管理者がクエリの処理、ロックでの待

機、ディスク I/O の実行など、データベース運用の各場面にかかった時間を認識するの

に役立ちます。カスタム DTrace プローブは、アプリケーションをさらに深く調べ、個々

の処理ステップのコストを計測するのに役立ちます。

障害を処理する

今日の企業では、データベースを使用しているほとんどのアプリケーションやサービスは

ビジネスの運用や収益源にとって非常に重要です。最近では 24 時間 365 日営業のサー

ビスが一般的になってきています。つまり、データベースが実行するインフラストラク

チャーはできるだけ信頼性が高いことが求められます。Oracle Solaris の予測的な自己修復

機能は、障害を自動的に診断、分離、および復旧することにより、システム、データベー

ス、およびアプリケーションサービスの可用性を最大化するように設計されています。こ

の機能を使用すると、ハードウェアの故障が減るだけでなく、アプリケーションの障害の

影響も減尐するため、システムとサービスの可用性が向上します。

Oracle Solaris の予測的自己修復機能は、コンポーネントを自動的にリタイアさせたりソフ

トウェアを再起動したりすることで、ハードウェアとソフトウェアの両方を修復します。

この機能は、解読が難しいエラーメッセージのストリームを提供するのではなく、コン

ポーネントがシステム障害を引き起こす前に CPU、メモリー領域、もしくは I/O デバイ

スを動的にオフラインにするなど、自動的に適切な処置を開始します。

Oracle Solaris の予測的自己修復に不可欠な機能である Oracle Solaris サービス管理機能

(SMF) は、サービスやサービス管理のサポートされた統一モデルを作成することによって、

システムとアプリケーションサービスの管理を簡素化します。この機能により、管理者は

障害の発生したサービスを自動的に再起動するなど、サービスの制御を行うことができま

す。アプリケーションに障害が発生すると、組み込みメカニズムが自動的にそのアプリ

ケーションを再起動します。SMF を使用すると、IT スタッフは、たとえばある依存サー

ビスはそれが必要としている別のサービスが実行中であれば起動する、といったサービス

間の関係を定義することができます。

SMF を使用することにより、管理者はエラーの可視性とデバッグ機能を向上させながら、

一連のインターフェースを通じてサービスを簡単に構成、有効化、および制御することが

できます。これらのすべての機能は、サービスをユーザーが OS に実行した単なるソフト

ウェア以上に扱うことにより可能になります。これらの機能は、ただサービスの強制終了

や再起動を行うだけでなく、ソフトウェア障害を診断する際により細かな制御を可能にし

て監視と検証を許可する特別なステータスを任命されています。

Oracle Solaris の予測的自己修復ソフトウェアの 1 つに Oracle Solaris Fault Manager があり

ます。このソフトウェアは、管理者が問題を認識する前でも故障したコンポーネントを分

離および使用不可にしてサービスへの割り込みを確実に回避すると同時に、遠隔サービス

エージェントが障害の根本原因を診断するのに役立つ情報を収集します。また、カーネル

メモリーのスクラブ機能は、常に物理メモリーを走査し、検出したシングルビットエラー

をすべて訂正することで、問題が訂正不可能なダブルビットエラーに変わる危険性を減ら

すことができます。

Oracle Solaris Fault Manager の障害管理アーキテクチャーは、システムをリブートすること

なく、ますます洗練されている診断モジュールによって更新することができます。システ

ムの健全性に関するバイナリの遠隔測定データのストリームは、動的にロード可能な一連

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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の診断エンジンに送られます。そこでは、メモリーや CPU の障害など、特定の機能に関

する受信イベントが検証されます。診断エンジンは、受信エラーのストリームから一度識

別可能なパターンを見つけると、検出したエラーを記録して障害診断を作成します。

障害診断は、根本原因の分析を使用して受信イベントから推論を下します。

Oracle Solaris 予測的自己修復機能のスケーラブルなアーキテクチャーは、新しい診断と可

用性のテクノロジがシステムに追加されると、迅速に新しい問題に対応して更新すること

ができます。将来のほとんどの更新は、システムの実行中にロードおよびアンロードでき、

停止時間を要したり以前の診断データを消失したりすることなく直接アップグレードす

ることができます。Oracle Solaris で予測的自己修復機能を実行していることにより得られ

る Oracle システムの高レベルの稼働時間は、ビジネスの損失の低減、リソースの使用率

の改善、および管理コストの削減などを意味します。

ネットワーク性能を改善する

ネットワークの性能は、データベースと関連アプリケーションの性能に重要な役割を果た

します。性能が良ければ、より多くのビジネスサービスをオンラインにできるからです。

Oracle Solaris の強化された TCP/IP スタックは、尐ない命令でネットワークパケットを処

理できるため、オーバーヘッドが減尐します。インターネットプロトコル (IP) スタック

を最適化して、新しいハードウェアテクノロジをサポートするドライバの開発を容易にす

ることにより、ネットワークベースのアプリケーションを Oracle Solaris に移動させる速

度が 50% 程早くなりました。Oracle Solaris の TCP と IP の層はより緊密に統合および

最適化されているため、オンラインのアプリケーションに対してネットワークのパフォー

マンスが飛躍的に向上しています。TCP/IP スタックでのスレッド化やコードの待ち行列

は合理化され、両方の層を通じて 1 つのパケットを処理できるため、プロセッサの局所

性とプロセッサキャッシュのパフォーマンスを改善し、さらにコンテキストスイッチの

オーバーヘッドを削減します。

強化されたネットワークスタックは、パケットの処理時に CPU のオーバーヘッドを削減

するだけでなく、スケーラビリティー、割り込み処理、および Secure Sockets Layer (SSL) ト

ラフィックを改善します。より多くのネットワーク接続がサポートされ、スループットは

CPU やインタフェースカードの数によって調整可能なため、最新の 10G ビット Ethernet

アダプタを使用して最高の通信速度で収束するスループットを配信することができます。

その結果、ネットワークのスループットレベルは今日のエンタープライズ環境の需要を十

分に満たすものとなっています。

クラスタを使用して高い可用性を得る

ビジネスのデータベースアプリケーションへの依存度は日々高まっており、企業経営者は

運用の総コストの管理に加えてサービスの可用性にも注目しています。Oracle Database の

数多くの機能は計画外の停止時間を引き起こす一般的な原因からビジネスを保護するの

に役立ちますが、OS の追加機能はシステムの可用性と信頼性を改善することができます。

多くのビジネスは 24 時間 365 日オンライン状態である必要があり、クリティカルなア

プリケーションやデータが使用不可になってしまうと収益を失うリスクが増え、顧客満足

が得られず、評判に傷がついてしまいます。ハードウェアプラットフォームと OS の安

定性は、データベースの高いレベルの可用性を得るために重要です。

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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Oracle Solaris クラスタは、継続的なビジネス運用を維持し、ハードウェアの統合によって

コストを削減しながら 24 時間 365 日の可用性を提供するという難題に対処する高可用

性 (HA) ソリューションです。Oracle Solaris クラスタは、障害がローカルかグローバルの

どちらか、また停止時間は計画的か計画外のどちらかには関係なく、可用性と継続的なビ

ジネス運用を提供します。Oracle Solaris クラスタは 99.999%の可用性と、他社製の HA シ

ステムと比べて 15 倍高速な障害検出と 2 倍高速な復旧機能を提供し、シームレスに

Oracle Solaris に統合されています。

図 4. Oracle Solaris Cluster は、高可用性と仮想化の結合した能力を解放します。

Oracle Solaris Cluster では、Oracle Solaris コンテナに基づいた仮想クラスタを作成でき、多

層のアプリケーションやデータベースをハードウェアの 1 つの共有クラスタに統合する

ことができます。各アプリケーションは、完全に分離された仮想クラスタで実行されます。

その仮想クラスタには CPU 使用量の上限を設定できるため、可用性の高い統合サービス

を提供しながら必要なデータベースやアプリケーションのライセンスの数を減らすこと

ができます。Oracle Solaris Cluster はまた、ドメインのマイグレーション機能と HA 機能

を結合して堅牢で信頼性の高い展開を統合環境に提供することにより、そのドメインをク

ラスタノードとノードのアセットの両方として管理します。Oracle Solaris Cluster ではホッ

トスタンバイサーバーの必要がなく、ハードウェアの使用率を最適化してソフトウェアの

費用をかなり抑えることができるため、コストを削減することができます。このような単

一のエンドツーエンドの統合された仮想化と HA プラットフォームにより、基幹業務の

ビジネスアプリケーションに対してセキュリティーの分離、リソースの管理、および障害

の分離を行うことで、大規模なインフラストラクチャーに障害が発生した場合でも耐障害

性のあるデータベースサービスを提供することができます。

高度なセキュリティー機能でデータセンターを保護する

最新の企業 IT インフラストラクチャーは、インターネットに接続されたネットワークに

広く分散しています。今日のデータセンターにおけるハイパーコネクトの性質と、アクセ

スポイントが実質上無制限に存在することにより、ビジネスはセキュリティーを破る非意

図的な行動から機密情報を漏洩してデータを破壊するような標的が定まった攻撃に至る、

幅広いセキュリティーの脅威に対して無防備になっています。悪質な攻撃や侵入者に直面

してもシステムの継続運用とデータの整合性を維持するために、万全なセキュリティーの

必要性が日々高まっています。

データベースのセキュリティーのレベルは実行中の OS と同じになるため、OS を適切に

セキュリティー保護することで、攻撃を受ける危険性を最小限に抑えることができます。

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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効果的にセキュリティー保護するため、データセキュリティー機能は OS のコアコン

ポーネントの周りではなく、OS の心臓部の内面に対して設計する必要があります。Oracle

Solaris は複数のセキュリティーテクノロジを組み合わせ、ファイルの整合性を監視し、

ユーザーとプロセスの権限を検証して、すべてのイベントの詳細な監査証跡を保持するこ

とで、システムの漏洩リスクを大幅に削減することができます。

ユーザーとプロセスのアクセスを管理する

Oracle Solaris の権限管理機能は、データやアプリケーションへの承認されていないアクセ

スを防ぐことにより、攻撃に備えてシステムを強化します。このソフトウェアは、データ

やアプリケーションに対して、機能の実行に必要なシステムリソースだけにアクセスする

よう、制限および選択的に許可します。この機能によってシステムへの不適切なアクセス

を排除できるため、不備のあるアプリケーションへの攻撃の危険性が劇的に減尐します。

たとえハッカーがアプリケーションにアクセスしても特権を引き上げることはできない

ため、悪質なコードを注入したりデータを破壊したりする危険性を抑えることができます。

たとえば、小さい番号のポートは特権ポートであり、従来の UNIX システムではルート

権限を持つプロセスのみがそれらをバインドできました。Web 対応のアプリケーション

は、必要なポートにバインドするためにルートレベルのアクセス権を必ず持っているので、

セキュリティー違反の危険性が伴います。しかし Oracle Solaris では、そのようなアプリ

ケーションに対して、特権ポートへのバインドに必要な権限のみを与えることができます。

特権の許可をこの 1 つの機能だけに制限することにより、Oracle Solaris は潜在的なセ

キュリティーの露出をかなり抑えることができます。この機能は、Oracle Solaris の役割に

基づくアクセス制御 (RBAC) を通じてプロセス権限管理に統合されています。

また、Oracle Solaris の広範なシステムイベント監査証跡機能は、ファイル、デバイス、役割、

システムサービス、およびアプリケーションに許可されたすべてのアクセスを記録するた

め、システム上のユーザーの追跡に役立ちます。この監査証跡は Open XML フォーマット

にエクスポート可能であり、自動的に別のシステムにトランスポートすることもできます。

通信を暗号化する

人事情報や顧客の経理情報を収集する CRM や注文処理のようなデータベースソリュー

ションは、幅広い企業アプリケーションの重要な位置を占めます。同時に、データベース

環境は、たとえば米国における 1966 年の医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律

(Health Insurance Portability and Accountability Act (HIPAA)) と 2002 年のサーベンス・オクス

リー法 (Sarbanes-Oxley Act)、および欧州における 1995 年の EU データ保護条令 (European

Union Data Protection Directive) などの規制によって課せられたセキュリティーの厳しい必

要条件を満たす必要があります。したがって、ジョブを実行するためにアプリケーション

がユーザーと対話したり互いに通信したりするときに、その通信は必ずセキュリティー保

護され、機密情報を守る必要があります。

ほとんどのシステムでは、暗号化はアドオンの暗号化アクセラレータカードによって行わ

れます。この暗号化アクセラレータカードは、オプションがシステムに緊密に統合されて

いないため、システムの速度を下げてしまいます。Oracle Solaris は環境の中に暗号化機能

を構築し、Oracle サーバーに構築された暗号化機能にアクセスするためのフレームワーク

を提供します。その結果、より速く安全な通信が可能になります。

Oracle Solaris は、暗号化ルーチンとデジタル証明書ライフサイクル管理の一元管理を行う

標準ベースの共通 API を追加します。Oracle Solaris の暗号化フレームワークには、デジ

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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タル証明書の作成要求、操作、およびロードのための一連の管理用コマンドがあります。

これらのプラグイン可能なフレームワークはハードウェアのアクセラレータとソフト

ウェアの実装の間の負荷のバランスを保ち、暗号化されたネットワークトラフィックのス

ループットを改善します。それらは、PKCS #11、OpenSSL、および Java Cryptography

Extension API を使用するように書かれたアプリケーションで使用することができます。

企業のデータセンターの管理は、遠隔で行われることもあります。IT スタッフはどの場

所にあるシステムにもシェルを使用してアクセスすることができます。機密データ、たと

えばパスワードをプレーンテキストで伝送するようなセキュリティー保護されていない

ネットワークを介してシステムにログインすると、通信がパケット解析に公開されます。

Oracle Solaris の Secure Shell (SSH) サービスにより、セキュリティー保護されたチャネルを

介してデータをやりとりすることができます。SSH は、たとえばセッションの傍受、パス

ワードの盗難、およびセッションの乗っ取りなどの脅威から守る方法を提供し、すべての

ネットワークトラフィックを暗号化してより強力な認証を配信し、ネットワークセッショ

ンの整合性を監視します。それは Oracle Solaris 10 OS に統合されているため、SSH 環境

はよりセキュリティー機能が強化された Oracle Solaris の中の暗号化フレームワークを利

用することができます。Oracle Solaris の IPsec/IKE と SSH プロトコルは業界の標準に準

拠しているため、ネットワーク上にある 2 つ以上のシステム間でアプリケーションに修

正を加えることなくデータの暗号化を行うことができます。SSH プロトコルは、2 つのシ

ステム間での暗号化された遠隔アクセスとファイル転送を許可するために修正された特

定のユーティリティーセットです。これらのテクノロジにより、システムの全体的なセ

キュリティーが確保され、ユーザーの企業秘密を最小限のコストと労力で安全に保護する

ことができます。

アクセスを制御する

多くの企業の顧客は、データベース情報が広がることに対して明示的な管理を求めます。

また、規約としてデータのセキュリティーに関する厳重なポリシーを明記している業界も

あります。Oracle Solaris に統合された Trusted Extensions は高度なセキュリティー機能で

あり、MAC (必須アクセス制御) セキュリティーポリシーを可能にするセキュリティーラ

ベル層テクノロジを提供します。これは、所有者や実行者だけでなくそのセキュリティー

レベルに基づいてデータやアプリケーションを保護するためのラベルを実装します。たと

えばクレジットカード情報、機密情報、人事記録はセキュリティー保護され、承認されて

いないソースからはアクセスできません。Trusted Extensions はマルチレベルのセキュリ

ティー (MLS) ポリシーを実施し、ハードウェアやアプリケーションの互換性に影響を及

ぼすことなく規制機関や金融機関が必要とするような安全で制御された環境を実現しま

す。

Oracle Solaris と Trusted Extensions の MAC ポリシーは、ラベルつきオブジェクト間の明

示的な関係を生成し、異なるセキュリティーラベルを持つアプリケーションが承認されて

いないデータにアクセスしないように防御します。(アプリケーションは、適切な承認を

持っていればデータの読み取りや書き込みが許可されます。) MAC ポリシーは、たとえば

ファイル、プリント、ネットワーキング、ウィンドウ管理、デバイスアクセスといった OS

のあらゆる面に適用され、システム管理者でも非意図的なポリシー違反はできません。

Oracle Solaris はもっとも安全な OS であると広く認知されています。高度なセキュリ

ティー機能とオープン標準アプローチにより、他社製のセキュリティーソリューションを

このセキュリティーアーキテクチャーに統合できるため、Oracle Solaris は企業利益や知的

財産に対して最高の保護機能を提供します。

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オラクルのサポートプログラムを利用する

オラクルのサポートサービスは、技術投資の保護と、ビジネスの効果的かつ効率的な継続

運用をサポートします。オラクルでは、Oracle Solaris プラットフォームで Oracle Database

とアプリケーションを実行している企業に対して単一のベンダーソリューションを提供

し、サポートに関する専門知識によって問題解決に迅速に対応するため、IT スタッフは

ビジネスに専心することができます。オラクルの先を見越した予防サービスにより、企業

はビジネスの中断を回避しセキュリティーを高め、運用環境のさまざまなリスクを排除す

ることができます。高度にカスタマイズされたサービスは、オラクルの専門知識と IP を

利用してビジネスの効率性を改善し、TCO を削減するのに役立ちます。

広範囲にわたる IT ソリューションのプロバイダとして、オラクルでは、あらゆる IT ス

タッフに向けた幅広いトレーニングと認証サービスを用意しています。インストールから

アプリケーションのマイグレーションのためのデータベースの設定に至る、オラクルの幅

広いサポートとサービスのポートフォリオにより、Oracle Database と Oracle Solaris 環境

の安定性が最大化されます。

Oracle Solaris で航海

カナダのブリティッシュコロンビア州ビクトリアに本拠地を置く BC Ferry Services Inc.

(BC Ferries) は、世界最大のフェリー会社の 1 つであり、カナダの西海岸で年間を通して

輸送サービスを提供しています。この会社は、商品やサービスの流通を休みなく続けるこ

とで家族や友人をつなぎ世界中から旅行客を誘致するというこの会社独自の役割を通じ

て、沿岸のコミュニティーの開発に参画しています。4,500 名もの従業員は、毎年 2,100 万

人以上もの乗客と 850 万台の車両を輸送しています。

図 5. BC Ferries 社は、ブリティッシュコロンビア州沿岸のコミュニティーをつなぐ重要な輸送機関です。

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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BC Ferries 社のインフラストラクチャーに含まれるデータネットワークは、予約、スケ

ジュール管理、人事、および営業のデータを扱う企業データベースとアプリケーションを

サポートしています。過去数年にわたり、BC Ferries 社はこのようなリソース管理のアウ

トソース化を進めてきました。この会社では、リアルタイムのスケジュール情報のような

オンラインサービスへの顧客需要により迅速に対応できるよう、インフラストラクチャー

を更新する必要に迫られていました。「我々は、ビジネスニーズへの対応に遅れており、

アウトソース化した既存の IT サービスモデルへの新しい条件について交渉していまし

た。」と IT ビジネスサポートサービス部門のディレクター、Mike Chanin 氏は述べていま

す。

最終的にこの会社では、インフラストラクチャーの社内での制御を強化し、IT のアーキ

テクチャーと OS を標準化することにしました。「当時、社内には数種類の OS とハード

ウェアが混在していました。」と、テクニカルサービス部門のシニアマネージャー、Paul

Bartle 氏は言います。会社では、データセンターの設置面積の最適化も模索していました。

「会社の古いデータセンターでは、コンピュータのパワーも電源も最大限に達しており、

従来の方法で成長を続けるのは不可能でした。」と Bartle 氏。「我々は、仮想環境に移行

することが必要でしたし、光熱費も削減したかったのです。」

BC Ferries 社が選択したソリューションは、Sun SPARC Enterprise サーバー、オラクルの

StorageTek ストレージシステムとテープライブラリ、そして Oracle Solaris でした。この

新しいソリューションの展開により、社員の生産性、システムの可用性、および柔軟性を

向上させながら、データセンターのサーバー数を削減することができました。「システム

の信頼性やスケーラビリティーの向上は、以前はハードウェアとソフトウェアに莫大な費

用を投じなければ実現できなかったことです。」と Bartle 氏は絶賛して言います。「我が

社では、数種類のシステムやハードウェアを使用するのをやめ、プラットフォームと OS

を標準化しました。その結果、コストの削減、操作の複雑さの軽減、社員の生産性の向上

に成功しました。」

BC Ferries 社はオラクルの仮想化機能も利用しています。「特に Oracle Solaris のコンテナ

仮想化機能と StorageTek 9985V アレイの組み込み仮想化機能を使用しているため、物理的

にデータセンターのスペースを広げることなく IT のインフラストラクチャーを拡張す

ることができます。」と Bartle 氏。「新しいサーバーの構築にかかる時間は、以前は数日

もしくは数ヶ月だったものが、今ではほんの数時間にまで短くなりました。」

BC Ferries 社は物理的なサーバーの数を削減し、オラクルのエネルギー効率の高いテクノ

ロジをインストールすることで、電力消費が大幅に減尐しています。「いまでは、複数の

データベースサーバーをより狭いサーバーの設置面積で実行しています。」と、Bartle 氏

は補足します。「その結果、新しいデータセンターでは、電力、冷却装置、床面積をすべ

て大幅に削減することができました。」

BC Ferries 社でサービスのインストール、実装、バックアップ、および復元などの作業に

おいてこのような成果を得るのに、オラクルのサービスが役立ちました。「サポートは、

このプロジェクトの成功の大きな部分を占めていました。」と、BC Ferries 社データサービ

ス部門のマネージャー、Afzal Chaudhry 氏は言います。「オラクルは時間をかけて我が社独

自のビジネスニーズを理解し、ソリューションが我が社に適したものになるよう、長い時

間をかけてテストと確認を行なってくれました。」

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Oracle Solaris がエンタープライズデータベースに最適なプラットフォームである理由

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データベースの運用を最適化する

動的で競争の激しい環境でデータベースの複雑さが増え、より多いデータをより尐ない人

員でこなさなければならないという状況でデータベースの高可用性と高性能を維持する

ことは、データベースのマネージャーにとって難題でした。ビジネスソリューションを実

行するオペレーティング環境の選択のプロセスは複雑ですが、Oracle Solaris はそのお手伝

いをすることができます。Oracle Solaris には Oracle Solaris ZFS、動的トレース (DTrace)、

予測的自己修復、組み込み仮想化機能、および高度なセキュリティー機能などが含まれて

います。これらは革新的な独自技術であり、ほかの OS とは一線を画しています。信頼

性が高く、パフォーマンスの期待に応え、さらに安全でなければならない基幹業務のシス

テムを維持する必要に迫られる多くの IT マネージャーは、Oracle Solaris ソリューション

上で立証済みの Oracle Database を採用しています。

Oracle Solaris オペレーティングシステムは世界中の数千ものビジネスマネージャーから

信頼を得ています。開発者や IT スタッフは、Oracle Solaris のパフォーマンス、可用性、

スケーラビリティー、可観測性、管理容易性、柔軟性、およびセキュリティー機能を利用

して、アプリケーションの正常な実行を確保しています。これらの機能と、Oracle Solaris と

Oracle Database に関する世界規模の企業サポートにより、マネージャーは確信を持ってこ

の革新的な業界最先端のテクノロジにもとづいた IT 戦略を展開することができます。

詳細情報

本書で説明している製品やテクノロジに関する詳しい情報は、次の情報ソースから入手で

きます。

表 1.詳細情報の参照先ソースのリスト

トピック 情報ソース

Oracle Solaris オペレーティングシステム www.oracle.com/solaris

オラクルの Sun サーバー www.oracle.com/servers

Oracle Solaris: 仮想化 www.oracle.com/virtualization

Oracle Solaris: 信頼性 www.oracle.com/us/products/servers-storage/solaris/reliability-066071.html

Oracle Solaris: セキュリティー www.oracle.com/security

ホワイトペーパー: Configuring Oracle Solaris ZFS for an Oracle

Database

developers.sun.com/solaris/docs/wp-oraclezfsconfig-0510_ds_ac2.pdf

ホワイトペーパー: Best Practices for Running Oracle Databases in

Oracle Solaris Containers

developers.sun.com/solaris/docs/oracle_containers.pdf

ホワイトペーパー: Oracle Solaris and Sun SPARC

Systems—Integrated and Optimized for Enterprise Computing

http://developers.sun.com/solaris/docs/solaris-sparc-061110.pdf

ホワイトペーパー: Oracle Solaris Operating System: Optimized for

Sun x86 Systems in the Enterprise

http://developers.sun.com/solaris/docs/oracle-solaris-intel-xeon.pdf

Oracle Services www.oracle.com/services

SPARC プロセッサ www.oracle.com/us/products/servers-storage/microelectronics

www.sparc.com/

BC Ferry Services Inc www.bcferries.com

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Oracle Solaris がエンタープライズデータ

ベースに最適なプラットフォームである理由

2010 年 8 月

Oracle Corporation

本社所在地

500 Oracle Parkway

Redwood Shores, CA 94065

U.S.A.

米国からのお問い合わせ先:

電話: +1.650.506.7000

Fax: +1.650.506.7200

oracle.com

Copyright © 2010, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. 本文書は情報提供のみを目的として提供され

ており、ここに記載される内容は予告なく変更されることがあります。本文書は一切間違いがないことを保証す

るものではなく、さらに、口述による明示または法律による黙示を問わず、特定の目的に対する商品性もしくは

適合性についての黙示的な保証を含み、いかなる他の保証や条件を提供するものではありません。オラクル社は

本文書に関するいかなる法的責任も明確に否認し、本文書によって直接的または間接的に確立される契約義務は

ないものとします。本文書はオラクル社の書面による許可を前もって得ることなく、いかなる目的のためにも、

電子または印刷を含むいかなる形式や手段によっても再作成または送信することはできません。

Oracle および Java は米国 Oracle Corporation およびその子会社、関連会社の登録商標です。その他の名称は

それぞれの会社の商標です。

AMD、 Opteron、AMD ロゴおよび AMD Opteron ロゴは Advanced Micro Devices の商標または登録商標で

す。Intel および Intel Xeon は Intel Corporation の商標または登録商標です。すべての SPARC の商標はライ

センスをもとに使用し、SPARC International, Inc の登録商標もしくは商標です。UNIX は X/Open Company,

Ltd. からライセンスされている登録商標です。