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Oryzias Latipes の観察(とっても簡単で、とっても難しい魚を知る)
1 Oryzias Latipes とはミナミメダカ
Oriza(イネ)の Latipes(ヒレの広い)という学名魚です。
形態からカダヤシ目ではなく、ダツ目に分類されています。(鰓弓骨格や間下骨構造による)
2013 年にキタノメダカとミナミメダカに別種として分けられました。
2 メダカを飼育する上で理解すべきこと
金魚の飼い方とちがうことを理解する必要があります。
生育期が短い魚です →飼育しやすい点:成長が早い。産卵数が多い
環境変化に弱い魚です→飼育が難しい点:環境適応力がない。病気が治らない
3 メダカを持ち帰ったら・・・
1)袋の中の水と水槽の水を1:1で小さなケースの中で合わせてください。
2)ケースを水槽に浮かせて、30分待ってください。
3)魚だけを水槽に移してください。
4 メダカの飼い方のコツ
コツ1 環境を変えないように努めてください。
水の汚れ具合にかかわらず、2 日に 1 回1/5換水する
砂がない場合は底をしっかりそうじする
砂がある場合は底砂をかき回さない
コツ2 餌はしっかり餌を与えてください。しかし、与えすぎないように注意します。
数分で食べきる量を何回かに分けて与える。細かいエサは良くない。
ふんで餌の量を確認する
コツ3 病気は治りにくい魚です。(ほとんど治りません)
水草を取り除いて 0.5%の塩水で飼育する
主な病気は、水生菌と寄生虫
コツ4 冬は稚魚は加温を、成魚は常温で飼育します。
常温で飼う場合も、水量が多い方が良い
稚魚を常温で飼う場合は青水で飼うと良い
5 産卵条件について
餌をしっかり食べて、環境が悪くなければ産卵する魚です。
産卵はおおむね5月後半から10月まで
25度で日照14時間以上(日本のメダカは稲作と共にある。最も日照が長い時期)
6 産卵生態
気温の上がらない夜明けに産卵します。
美しいフィンスプレッディングをします。
10時ごろまでめすは卵をぶら下げ、それから基質につけます。
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7 卵の取り扱いかた
積算温度250度 → 25度だと10日間でふ化します。
最大の問題は水生菌(かび)です。
卵糸に付くバクテリアが最大の原因です。
卵膜は弾力性があり、丈夫なので、産卵直後とふ化直前でなければ割れることはありません。
割れたら、無精卵かカビが発生している卵です。
卵糸をできるだけ取り除く。素手でアルコールティッシュでころころと転がします。
卵は 0.5%程度のきれいな塩水で管理します。
入れ物は何でも良いです。ペトリやタッパが便利です。管理はしにくいですがパックや湿った
綿でも可能です。
カビが感染しないように、バラバラで管理し、カビが発生している卵は毎日除去します。
塩水では浮きます。
原則、水替えは必要ありません。
8 メダカの卵の観察
1)スポイトで1粒の卵をとり、ペトロ皿に入れます。
2)実体顕微鏡台に黒いシートを置き、数滴浄水を垂らします。
3)その上にペトリ皿を置きます。
4)できるだけ、光量を強く、斜め上から当てます。
5)観察を行います。
・温度が高いときはLED光量が良いです。
9 稚魚を育てる
26度くらいで飼育します。
真水で飼育します。
水量があればエアレーションはなくても飼育できます。
できるだけ細かな餌を少量、まめに与えます。
1週間に1度は必ず2/5を換水します。
直射日光には当ててはいけません。
10 野生とペットの区別
野生に飼育個体を放すことはとても危険です。
野生種はむやみにとらない・放さない
野外に錦鯉や金魚が増えることは自然が戻った象徴とは言えません
オーストラリアではコイが増え、コイヘルペスの導入計画が検討されている
自然に放した生き物は決して人がコントロールできないことを伝えてください
ヒメダカはペットです!野外に放さないようにしてください。
※本事業は株式会社キョーリンのご協力で実施しています。
事業を続けるためにも、報告書とアンケートの提出をお願いします。
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実 験 の ご 提 案
【飼育】・各班で日常の飼育管理を分担する。
1. えさをやる(朝、中間休み。昼、帰り)
2. 水替え(1/5を水道水)※一般家庭ではカルキヌキは要らない
3. 魚の健康チェック(やせてる。えさが残っている。卵を産んでいるか等)
【採卵】・授業で行う。
(用意するもの:アルコールペーパー、食塩水 0.5% 500ml(各班 1個)、
500mlペットボトル(各自 1個))
・手順
1. ペットボトルを 1/3 に切って、飼育容器を作る
2. 水槽の採卵装置から卵を手で取り出し、アルコールペーパーで付着糸を取り
除く
3. ペットボトルに食塩水を入れて、その中に数個の卵を入れる
4. 直射日光の当たらない場所に置く
5. 実体顕微鏡で容器ごと毎日、観察する
(タブレット顕微鏡だとより観察しやすい)
6. スケッチを行う
7. みんなで絵合わせをして、観察精度を高める。