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PBLセミナー用資料 PBLの取組みについて 平成 26 年 2 月 25 日 装 備 政 策 課 1

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Page 1: PBLの取組みについてPBLセミナー用資料 PBLの取組みについて 平成 26 年 2 月 25 日 装 備 政 策 課 1任務遂行に必要な 業務(**) Level1 リードタイム保証

PBLセミナー用資料

PBLの取組みについて

平成 26 年 2 月 25 日

装 備 政 策 課

1

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任務遂行に必要な業務(**)

Level1リードタイム保証

Level2在庫保証

Level3可用性保証

Level4任務保証

KPI例 供給リードタイム 任務遂行率可動率在庫充足率

民間企業に委託する主な業務 修理用子部品調達、構成品(R品) (* * *) 修理積算、構成品(NR品) (* * * *)供給、輸送

整備計画、整備部隊での整備

需要予測、構成品調達・修理計画、在庫管理

部品

対象 一部または全部の構成品 本体

整備業務

補給業務

任務

本体または主要構成品

使用部隊での整備(*)

Level 1:リードタイム保証

構成品(部品)を対象として、修理に要する期間等を保証

Level 2:在庫保証

構成品(部品)を対象として、官の倉庫に保管する一定の在庫数量を保証

Level 3:可用性保証

装備品のエンジンなどの主要構成品や装備品本体を対象として、使用可能な状態の割合(可動率など)を

一定以上保証

Level 4:任務保証

装備品を用いて実施する任務の遂行を保証

(*) 任務遂行に民間企業による使用部隊整備が必要な場合 (**) 防衛省が任務を行う場合は任務遂行支援に必要な業務 (***) Repairable(修理)品 (****) Non-Repairable(非修理)品

PBL(Performance Based Logistics)とは

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○ 「防衛省の改革に関する防衛大臣指示」※1において「装備品の維持・整備分野における改革」について検討の

指示がなされたことから、装備品の維持・整備業務の在り方の検討のためのIPT (Integrated Project Team)を設置※2

※1 「防衛省改革に関する大臣指示」(防衛大臣指示第6号。平成22年6月3日)[抜粋]

2 取得改革について

取得改革については、契約における公正性・透明性の確保に十分留意するとともに、それにとどまらず装備品の維持・整備分野におけ

る改革や防衛産業・技術基盤の確保等も含め、総合的に検討せよ。

※2 事務次官通達を発出

「装備品等の維持・整備業務の在り方に関する検討等の実施について」(防経装第9631号。平成22年7月27日)

目的:「装備品等の維持・整備業務の在り方を検討するとともに、より効果的な民間委託の方式の円滑な導入を推進することにより、業務の

質の維持向上を図りつつ、業務の効率化及び経費の抑制を図り、もって装備品等の維持・整備分野における改革を推進する。」

○ 検討体制

組織横断的なIPT(内局、各幕及び装施本)を設置し、必要に応じ外部専門家の知見を活用しつつ、業務の実態を踏まえた、より

効果的な民間委託の方式の導入に関する基本的な構想及び具体的な施策を検討するとともに、施策の実施状況のフォローアッ

プ等を実施 ○ 促進措置

維持・整備業務におけるより効果的な民間委託の方式の導入を促進するため、必要な予算の確保その他の必要な措置の実施

・ 装備品の維持・整備業務の質の維持向上を図りつつ、業務の効率化及び経費の抑制を図る観点

から、必要に応じ部外専門家の知見を活用しつつ、維持・整備業務の在り方の検討が必要

・ 業務の抜本的な見直しを伴うような取り組みの推進には、努力が報われるような仕組みが有効

PBL等の新たな手法の活用も含め、装備品の維持・整備業務の在り方について検討を推進

装備品の維持・整備業務の在り方検討の推進(概要)

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PBL契約拡大に向けた検討体制(案)

作業グループ(WG)(経理装備局長通知) (経装第9632号。(22.7.27))

装備品等の維持・整備の在り方検討IPT(事務次官通達) (防経装第9631号。(22.7.27)

IPTの下に、班長・担当級で構成する作業グループ(WG)を設置し、情報共有や細部事項について検討

(IPT構成メンバー) ○ 内 局 防衛計画課長、会計課長、装備政策課長(IPT長)、システム装備課長、艦船武器課長、 航空機課長 ○ 統 幕 首席後方補給官付後方補給官(補給) ○ 各 幕 会計課長、防衛課長、装備部筆頭課長等 ○ 装施本 調達企画課長、原価管理課長、企業調査課長、航空機第2課回転翼室長 (IPTにおける検討事項) ○ 維持・整備業務の現状及び問題点の整理 ○ 維持・整備業務の改善の方向性 ○ その他維持・整備業務に関し必要な事項

局長通知の発出(改正)を前提として、既存の体制の修正または追加

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平成27年度以降 ○更なる対象装備品等の導入検討 空自:航空機タイヤ等

平成26年度 ○PBLの導入検討の深化 装備品等:T-7部品の一部 実施期間;平成26年度~平成29年度

平成25年度 ○PBLの導入検討の深化 装備品等:F100エンジン用部品、T-7用部品の一部 実施期間;平成25年度~平成29年度(F100エンジン用部品の一部は平成28年度)

平成24年度 ○防衛省PBLパイロット・モデルの実施 装備品:陸自特別輸送ヘリコプタ-(EC-225LP) 実施期間:平成25年3月~平成29年2月

平成24年度

平成25年度

(部品の補給、機体の定期修理等を包括的に一社と契約)

平成26年度 以降

平成27年度 以降

PBL対象装備品の検討状況

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実施時期 平成25年3月から平成29年2月

・部品保有・需要予測 ・在庫管理

<整備> ・部隊整備

<部品補給> ・部品保有 ・需要予測 ・在庫管理

<整備> ・民間委託整備 ・技術支援等

自衛隊が行う業務

業者が契約に基づき行う業務

業務ごとに 契約

包括的契約

<整備> ・部隊整備

<部品補給> ・部品保有・需要予測 ・在庫管理

<整備> ・民間委託整備 ・技術支援等

従 来 PBL導入後

<部品補給> ・部品取得・修理

<部品補給> ・部品取得・修理

対象装備品 陸上自衛隊特別輸送ヘリコプタ- EC-225LP

PBLパイロット・モデルの業務範囲等

陸上自衛隊特別輸送ヘリコプタ- EC-225LP

自衛隊に残る業務

PBLパイロット・モデルの業務範囲

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調達の公正性と業務の円滑化を図るため必要な手続きを示した。

○RFIの実施 情報要求書(RFI※1)により、PBL実施に必要な情報を広く企業から募集 ・業務受託の範囲、責任の分担 ・業務評価指標及び目標値 ・インセンティブ、ペナルティの設定に資する情報 等 提供された情報について、内容確認

○ビジネス・ケース分析(BCA※2)の実施 コンサルティング業者によるコスト分析の実施

提供された情報への質問・回答

契約方式、契約条件及び予定価格算定方法の決定

契 約 締 結

仕様書案の検討

装備品等の維持・整備のあり方に関する検討(IPT)

連携

※1 RFI(Request For Information) ※2 BCA(Business Case Analysis)

PBLパイロット・モデル契約までの流れ(概要)

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ビジネスケース分析結果 (第3者による分析)

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従来の維持・整備 PBLによる維持・整備

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部品取得 ・ 部品番号、品名、数量

計画整備 ・ 機体番号、整備作業内容(IRANを除く)

機体定期修理(IRAN) ・ 機体番号、整備作業内容

従来の仕様書

維持及び整備業務

○ 従来、個別に契約し、要求していた業務内容を包括的に実施 ・ 機体部品の供給、保管、及び在庫管理 ・ 機体整備 ・ 技術役務 ○ 部隊が実施していた業務についても委託することで業務の効率化と委託企業の裁量の拡大

○ 業務に必要な情報を官民が共有

○ 官の所要に応じて、その都度契約 ○ 契約履行期間:原則単年度

業務内容

○ 役務保証期間:5年間の長期保証契約

部隊が実施していた業務

○ 機体部品の保管及び在庫管理※

※在庫管理 : 需要予測、補給・修理計画

○ 保証事項 ・ 機体部品の供給 ⇒ リードタイム保証 ・ 機体整備 ⇒ 整備期間保証 ・ 技術役務 ⇒ 技術活動期間保証 ○ 保証事項に対して目標値(保証基準)を設定

IRAN:Inspection and Repair as Necessary

部品修理 ・ 部品番号、品名、数量、修理内容

技術役務 ・ 技術情報や不具合の調査・検討 ・ 技術改善提案 等

仕様書の概要

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(従来契約の考え方) (PBL契約における考え方)

【部品取得に関する支払金額】 発注した部品の数量に部品単価を乗じた額をベースに計算 【機体定期修理(IRAN)に関する支払金額】 機体定期修理に要した実績コストをベースに計算(契約額を上限として支払う。) 契約条件 ○実績コストを確定させるため、契約実施後、官側による原価監査を実施

【部品取得に関する支払金額】 実際に飛行した時間数に連動して支払額を算定 【機体定期修理(IRAN)に関する支払金額】 機体定期修理を遅滞なく行った場合に支払う。(実績コストは考慮しない。) 契約条件 ○官側による原価監査は実施しない。 ○当初に計画した飛行時間が達成され、機体修理が適時適切に実施されていれば、契約額満額を支払う。

従来の契約とPBL契約との考え方の差異(EC-225維持・修理関連)

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○ 業務範囲の最大化によるコスト削減 コスト削減効果をより大きくするため、PBLの委託業務の範囲を機体部品の供給 及び機体定期整備等、最大限の業務を包括的に契約 ○ 契約金額(支払金額)の考え方 ・ 過去の契約実績を基に飛行時間単価(固定価格)を算出 (支払は、飛行時間単価×飛行した時間) ・ 機体修理代は、概算価格から固定価格化へ ○ 企業のコスト削減意欲を促すためにも、原価監査を実施しない。 ○ 次回契約における予定価格算定方法 原価監査は実施しないが、次回契約時の予定価格算定のためには、企業のコスト 構造をマクロ的に把握することが必要

PBLパイロット・モデルで得られた考え方

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部品代

機体修理代

技術役務代

管理代

今回の予定価格(契約)

次回(5年後)の 予定価格

各業務における作業項目の変動

人件費、材料費等の動向

費用に関連する資料の提出

5年間のトレンドを把握

第16回契約制度研究会における意見 原価監査をしないということは、いかに予定価格を適正に算定するかが重要になるので、予定価格算定に注意する必要がある。

今回の契約における予定価格算定については、過去の実績から算定している。 次回の契約における予定価格算定については、原価監査を実施しないため、今回の契約額を参考に

次回契約時までに生起したコスト変動要因等を加味して算定することも一案。

次回契約の予定価格算定要領(イメージ)

部品代

機体修理代

技術役務代

管理代

次回(5年後)契約の予定価格算定方法(案)

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PBLパイロット・モデルの契約履行状況

(契約の概要) ○ 対象装備品 陸上自衛隊特別輸送ヘリコプタ- EC-225LP ○ 契約期間 平成25年3月から平成29年2月 ○ 業務範囲等 機体部品の供給(保管及び在庫管理を含む)、機体整備 技術役務 ○ 契約方法 確定契約 ○ 契約方式 一般競争契約 ○ 契約相手方 ユーロコプタージャパン株式会社 (現:エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン株式会社) ○ 契約金額 約20億円

(仕様書で求めている部品供給等の保証基準)

整備期間保証

○ IRAN 198日

○ 750時間又は2年点検の計画整備 12日

技術活動期間保証基準

○ 不具合の調査及び検討 90日

○ AOGに直結する計画外整備の処置の回答 48時間

機体部品の供給

機体整備

技術役務

リードタイム保証

○ 官資産 部品により2日から30日

○ 官資産以外 部品により10日から42日

25年度2/四まで、各保証基準は確実に履行され、概ね計画通りの実績飛行時間を実現

IRAN(Inspection And Repair As Necessary) 機体を安全かつ効果的に運用し得る品質を維持するため、定められた暦日期間ごとに検査を実施し、必要に応じて修理(一部の改修を含む。)、交換などを行う作業 AOG(Aircraft On Ground) 機体が整備上の理由で飛行できない状態

約90品目、約400EAについて、保証基

準内に使用部隊へ補給

整備期間保証対象外である軽微な計画

整備を5件実施

1件の不具合調査について、保証基準内

に履行

(実績等)

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