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Oracleホワイト・ペーパー 20131Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使 用したZFSファイル・システムのデータ保護 同期および非同期レプリケーションのための チュートリアルおよび ベスト・プラクティス・ガイド

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Page 1: Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用し …...Pillar Axiomストレージ・システム Pillar Axiom 500または600 プライマリ・ロケーションとセカンダリ・ロケーションにそれぞれ

Oracleホワイト・ペーパー

2013年1月

Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護 同期および非同期レプリケーションのためのチュートリアルおよび ベスト・プラクティス・ガイド

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

はじめに ......................................................................... 1

前提条件 ......................................................................... 2

参照アーキテクチャ ............................................................... 3

段階的な保護計画作成 ............................................................. 4

1. ソースLUNとターゲットLUNの識別 .......................................... 5

2. Pillar Axiom上でのLUNの作成 ............................................. 7

3. Pillar Axiom LUNのReplication Engineへの関連付け ....................... 10

4. ネットワーク・アドレス変換(オプション) ............................... 11

5. セカンダリLUNのPillar Axiom MaxRep Replication Engineへの関連付け ...... 12

6. NAT IPのオプションの選択(オプション) ................................. 13

7. レプリケーション・オプションの選択 ..................................... 15

8. 使用可能なレプリケーション・オプション ................................. 16

9. 保存ポリシーの定義 ..................................................... 18

保護計画の監視 .................................................................. 22

ディザスタ・リカバリ ............................................................ 25

仮想または物理スナップショットの作成による 既知の正常な時点の検証 ................ 26

セカンダリPillar Axiom MaxRep Replication Engine上での Vsnapの作成 ............... 27

Vsnapのリカバリ・ホストへのマッピング ........................................... 31

ターゲットLUNの既知の正常な時点へのロールバック .................................. 35

ロールバックLUNのリカバリ・ホストへのマッピング .................................. 41

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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はじめに このドキュメントでは、ZFSファイル・システムを使用したOracle Solaris環境内の非構造化データ

のレプリケートおよび保護に、オラクルのPillar Axiom MaxRep Replication Engineを使用した場

合に推奨されるプラクティスについて説明します。非構造化データには、体系化されたアプリケー

ション・データ構造に収まらないすべてのファイルとデータが含まれます。例としては、テキスト・

ドキュメント、スプレッドシート、アーカイブ・ファイルやその他の多様なファイルなどのデータ

があります。これらのファイルは通常、ユーザーのホーム・ディレクトリまたは同様の"非構造化"

データ・リポジトリに格納されています。

このドキュメントでは、ZFS ファイル・システムを使用した Oracle Solaris ホストに存在する(1

つまたは複数の)LUN上で稼働している非構造化データのリモート・データセンターで、クラッシュ・

コンシステントな保護およびリカバリを提供するための保護計画を作成する方法を示します。1つ以

上の Pillar Axiom MaxRep Replication Engineを使用すると、セカンダリ・ロケーションでの書込

みの再現性とリカバリ可能性を引き続き維持したまま、ZFSファイル・システムを同期的または非同

期的にレプリケートできます。適切に構成されたソリューションでは、元のデータセットの複数の

ポイント・イン・タイム(PIT)コピーを保存できるため、個々のファイルやフォルダのリカバリが

可能になります。あるいは、より重大な停止や長期間にわたる停止に対しては、プライマリ・デー

タセンターからセカンダリ・サイトへの運用の完全なロールオーバーが可能です。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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前提条件 非構造化データの保護を構成する前に、次のハードウェアとソフトウェアを環境にインストールす

る必要があります。

種別 リビジョン 備考

Pillar Axiomストレージ・システム Pillar Axiom 500または600 プライマリ・ロケーションとセカンダリ・ロケーションにそれぞれ

1つのシステム

Pillar Axiom Storage Services Manager 5.3.9以降 ソース・ロケーションに1つ、ターゲット・ロケーションに1つ

Pillar Axiom MaxRep Replication Engine ファームウェア2.00.04以降 同期レプリケーションのために少なくとも1つのPillar Axiom

MaxRep Replication Engine、非同期レプリケーションのために各

ロケーションに1つ。Pillar Axiom MaxRep Replication Engineは、

『Pillar Axiom MaxRep Replication for SAN Hardware Installation

Guide』および『Pillar Axiom MaxRep Replication for SAN User's

Guide』に従ってインストールする必要があります。

各Pillar Axiom MaxRep Replication Engine

の間に適切に確立されたIPベースのネット

ワーク接続

上記の環境を正しく構成することに加え、レプリケーション保護計画を適切にサイズ設定および構

成するには次の情報が必要です。

保護されるデータセットの総容量サイズ

保護されるLUNの総数

保護されるLUN上にあるデータの一日当たりのおおよその変更率

ソースとターゲットのPillar Axiom MaxRep Replication Engine間のネットワーク接続の使用可

能な帯域幅

ソースとターゲットのPillar Axiom MaxRep Replication Engine間のレプリケーションでの圧縮

または暗号化(あるいはその両方)の使用の有無

データセットのおおよその年間増加率

データセットの必要なリカバリ・ポイント目標(RPO)

データセットの必要なリカバリ時間目標(RTO)

注:このソリューションを実装する前に、お客様はオラクルのセールス・コンサルタントと協力し

て、すべての重要なコンポーネントの適切なサイズ設定を確認することを強くお勧めします。

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参照アーキテクチャ 次の例は、100Mb WANを経由した2つの異なるデータセンター間の100GB LUNのレプリケーションを示

しています。レプリケートされたLUNには、Oracle Solarisのプライマリ・ホストからアクセス可能

な非構造化データが含まれています。レプリケートされたデータはすべて、Oracle Solarisのバッ

クアップ・ホスト上のターゲット・ロケーションにインポートされ、使用されます。このソリュー

ション例では、次のシステム設計が使用されました。

Axiom Axiom

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この具体例で使用されているソフトウェア/ハードウェア1:

ソフトウェア/ハードウェア バージョン

アプリケーション・サーバー×2 8GB RAMを備えたオラクルのSun Fire T200

HBA Qlogic QLE2462(4Gb FCへのPCI-Express、デュアル・ポート)

OS 5.10 Generic_147440-01 SUN4v SPARC SUNW、Sun Fire T200

Pillar Axiomアレイ×2 ファームウェア・バージョン5.4を実行するPillar Axiom 600ストレージ・システム

Pillar Axiom MaxRep Replication Engine×2 ファームウェア2.0.4を実行するPillar Axiom MaxRep Replication Engine

IP接続 100Mbps

Pillar Axiom -> ホスト接続 4Gbファイバ・チャネル

Pillar Axiom -> MaxRep接続 4Gbファイバ・チャネル

Pillar Axiom Path Manager APM 3.0 for SPARC

段階的な保護計画作成 ソースLUNからターゲットLUNへのデータのレプリケーションは、段階的に行われます。最初の同期

が2ステップで実行され、最後のステップで、レプリケートされたデータ内の相違が継続的にチェッ

クされます。これらのステップは次のとおりです。

同期ステップ 1

ソース LUN のベースライン・コピーがターゲット LUN にレプリケートされます。高速コピー・オプ

ションが設定された保護計画の場合、この最初のステップでは、2 つの Pillar Axiom ストレージ・

システム上のソース LUN とターゲット LUN 間の一致しないデータ・ブロックのみが送信されます。

この比較を行うことで、完全なコピーの実行に比べて最初の同期に必要な時間やネットワーク・リ

ソースを大幅に削減できます。

-------------------------------------------------- 1注:この構成は、テストに使用されたハードウェアとソフトウェアの例を表しています。このホワイト・ペーパー

の「前提条件」の項で指定されているものを除き、各種サーバー、HBA、または特定のソフトウェア・レベルに

関する制限はありません。

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同期ステップ 2

同期ステップ1のプロセスの間にソースLUNに書き込まれた追加データがすべて、同期ステップ2での

処理のためにジャーナル処理されます。Pillar Axiom MaxRep Replication Engineは、取得された

変更をターゲットLUNにレプリケートします。

差分同期

同期ステップ1および2が完了した後、オラクルのPillar Axiom MaxRep Replication for SANは差分

同期モードになり、ソースLUNへの変更が発生すると、それを取得してターゲットLUNに送信します。

差分同期は、最初のデータ同期が完了した後の保護計画の通常の状態です。

最初の同期の後に再同期が必要になった場合、システムは同様の同期プロセスを使用します。

アプリケーションまたはデータのコレクション(データセットと呼ばれます)にレプリケートが必

要な複数のボリュームが含まれており、これらの各ボリュームに同じ保護ポリシーが適用される場

合は、これらのボリュームのレプリケーション・ペアを同じ保護計画内に配置できます。

1. ソースLUNとターゲットLUNの識別

Pillar Axiom MaxRep Replication Engineで保護計画を作成する前に、レプリケーション・ペアの

ソースLUNとターゲットLUNが、それぞれソースとターゲットのPillar Axiomストレージ・システム

上にすでに存在している必要があります。Pillar Axiom MaxRep Replication Engineは、新しく作

成されたLUNを6時間おきに自動的に検出します。LUNがPillar Axiom MaxRep Replication Engineの

GUIに表示されるための時間を十分に取っておいてください。保護計画作成プロセスで使用するため

に、Pillar Axiom Storage Services Managerで各LUNの名前をメモします。

必要に応じて、レプリケーション・ペアのソース LUN とターゲット LUN を作成します。ターゲット

LUNはソース LUNと同じサイズか、またはそれより大きくするようにしてください。ターゲット LUN

をソース LUN と同じ QoS 設定および初期サイズで作成すると、ターゲットが正しいサイズになる可

能性が高くなります。注:作成されたターゲット LUN がソース LUN より小さい場合は、割り当てら

れたアドレス可能な論理容量を 1GB増やすことによってその LUNを変更してください。

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LUNがzpool1という名前の1つのボリュームzpoolにインポートされました。

ドライブ上にはすでにいくつかのフォルダやファイルが存在しています。レプリケーションとリカ

バリはこのようにフォルダやファイルを使用して示すことができます。

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保護計画を作成する前に、ターゲットのPillar Axiomストレージ・システム上でLUNを作成します。

2. Pillar Axiom上でのLUNの作成

a. ソースLUNとターゲットLUNを作成します。LUNを作成する手順については、『Pillar Axiom

Administrator's Guide』を参照してください。ターゲットLUNはソースLUNと同じサイズか、

またはそれより大きくするようにしてください。

b. LUNを作成した後、対応するPillar Axiom MaxRep Replication EngineでそのLUNを検出し

ます。ソースとターゲットのPillar Axiom MaxRep Replication EngineのGUIにログインし、

「Settings」→「Manage Axioms」の順に選択して、「Re-Discover」をクリックします。

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c. 各Pillar Axiomストレージ・システムの横にある「History」タブをクリックして、検出プ

ロセスが正常に完了したことを確認します。

注:Pillar Axiom MaxRep Replication Engineの GUIの Registered Axioms表の一覧に Pillar Axiom

ストレージ・システムが表示されない場合、または検出プロセスが失敗した場合は、Pillar Axiom

ストレージ・システムの環境で Pillar Axiom MaxRep Replication Engineが正しく構成されていま

せん。問題がすべて解決されるまでは、このプロセスを続行しないでください。Pillar Axiom MaxRep

Replication Engine の正しい初期セットアップを確認するには、『Pillar Axiom MaxRep Hardware

Installation Guide』および『Pillar Axiom MaxRep Replication for SAN User's Guide』を参照

してください。

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ソースLUNとターゲットLUNが作成されて識別されたら、保護計画を作成できます。

保護計画の作成:

「Protect」→「Axioms」→「Create a Protection Plan」の順に選択します。

保護計画の名前を指定し、「Next」をクリックします。次に、「Add Protection」ページから、計画

の説明を入力します。

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3. Pillar Axiom LUNのReplication Engineへの関連付け

Pillar Axiomストレージ・システムが選択された後、Select Primary LUNs表に使用可能なプライマ

リLUNのリストが表示されます。Select Primary LUNsのリストから、この保護計画の一部として保

護する必要のある各ソースLUNを選択します。この例では、ホストHammer2を選択して展開し、使用

可能なLUNのリストから選択します。

注:LUN名の横にチェック・マークが表示されていると、そのLUNが選択されています。

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4. ネットワーク・アドレス変換(オプション)

有効なオプション:

a. Use Primary MaxRep Replication Engine NAT IP address for Source:プライマリPillar

Axiomストレージ・システムとPillar Axiom MaxRep Replication Engineが異なるネットワー

ク内に存在する場合は、このオプションを有効にすると、プライマリPillar Axiomストレー

ジ・システムとPillar Axiom MaxRep Replication Engine間の通信が確立されます。また、

Agent SettingsページのPillar Axiom MaxRep Replication Engine NAT IPアドレスも更新

する必要があります。

b. Use Primary Replication Engine NAT IP address for Target: Pillar Axiom MaxRep

Replication EngineとセカンダリPillar Axiomストレージ・システムが異なるネットワー

クに配置されている場合は、Agent SettingsページでPillar Axiom MaxRep Replication

EngineのNAT IPのNAT IPを更新し、このオプションを有効にする必要があります。このオ

プションによって、Pillar Axiom MaxRep Replication EngineとセカンダリPillar Axiom

ストレージ・システム間の通信が確立されます。

「Next」をクリックします。

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5. セカンダリLUNのPillar Axiom MaxRep Replication Engineへの関連付け

保護計画の作成を続行するには、ターゲットLUNを選択します。

ソースLUNを選択した後、セカンダリPillar Axiomストレージ・システム上で対応するターゲットLUN

を選択します。セカンダリAxiomのドロップダウン・リストから、セカンダリPillar Axiomストレー

ジ・システムを選択します。

Select Secondary LUNs表で「Select」をクリックし、セカンダリAxiom LUNのポップアップ・ウィ

ンドウで、この保護計画の一部として保護を提供する各ターゲットLUNを選択します。

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重要:ソースLUNよりサイズの小さいターゲットを選択しないでください。このオプションでは、ソー

スLUNのサイズより小さいサイズのターゲットLUNが選択できますが、ソースLUNから小さすぎるター

ゲットLUNへのレプリケーションを行うと、レプリケーションが失敗します。

6. NAT IPのオプションの選択(オプション)

a. Use Secondary Pillar Axiom MaxRep Replication Engine NAT IP address for Source:

プライマリPillar Axiomストレージ・システムとPillar Axiom MaxRep Replication Engine

が異なるネットワーク内に存在する場合は、このオプションを有効にすると、プライマリ

Pillar Axiomストレージ・システムとPillar Axiom MaxRep Replication Engine間の通信

が確立されます。また、Agent SettingsページのPillar Axiom MaxRep Replication Engine

NAT IPアドレスも更新する必要があります。

b. Use secondary Pillar Axiom MaxRep Replication Engine NAT IP address for Target:

Pillar Axiom MaxRep Replication EngineとセカンダリPillar Axiomストレージ・システ

ムが異なるネットワークに配置されている場合は、Agent SettingsページでPillar Axiom

MaxRep Replication EngineのNAT IPのNAT IPを更新し、このオプションを有効にする必要

があります。このオプションによって、Pillar Axiom MaxRep Replication Engineとセカ

ンダリPillar Axiomストレージ・システム間の通信が確立されます。

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「Next」をクリックして続行します。

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7. レプリケーション・オプションの選択

ソースLUNとターゲットLUNが選択されたら、保護計画で制御されるレプリケーション・ペアのため

のさまざまなオプションを設定できます。これらの設定は、保護計画内のすべてのLUNペアに影響を

与えることに注意してください。各種LUNペアごとに異なるレプリケーション・オプションが必要な

場合は、各LUNペアの個々の要件に応じて複数の保護計画を作成します。

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8. 使用可能なレプリケーション・オプション

セキュアなデータ転送:プライマリ・プロセス・サービスからセカンダリ・プロセス・サービス

へセキュアなデータ転送を使用するかどうかを定義するWAN暗号化。

重要:暗号化された転送は暗号化されていない転送に比べるとパフォーマンスが低下する場合があ

るため、ファイバ・チャネル(FC)で接続された同期レプリケーションでの暗号化はお勧めできま

せん。ただし、WANで接続された非同期レプリケーションでは一般通信事業者で使用されている暗号

化を使用することをお勧めします。

バッチ再同期:バッチ再同期は、同時に再同期できる保護計画内のレプリケーション・ペアの数

を指定します。たとえば、バッチ再同期の値が2で、保護計画に4つのペアが存在する場合は、ペ

アのうちの2つに対して再同期が開始される一方、他の2つのペアはキューに入れられた状態のま

まになります。最初の2つのペアが差分同期に達すると、次の2つのペアが再同期プロセスのステッ

プ1を開始します。リカバリ・ポイントは、ペアの構成時間ではなく、再同期の開始時間からのみ

生成されます。

自動再同期の間隔:レプリケーション・ペアがデータの不整合に自動的に対処する必要がある場

合は、自動再同期が使用されます。レプリケーション中、どちらかの(プライマリまたはセカン

ダリ・サーバー上の)エージェントに何らかの不整合が存在する場合は、「Resync Required」

(「Monitor」→「Protection Status」→「Volume Protection」の順に選択)フィールドがYesに

設定され、データ整合性を保証するために再同期が必要なことを示します。自動再同期に関する

オプションが有効になっており、レプリケーション・ペアのResync RequiredがYesに設定されて

いる場合、システムは期間を指定するフィールドで定義された開始期間内に強制的な再同期を実

行する前に、指定された期間(デフォルトでは30分)待機します。この待機によってデータ整合

性が保証され、手作業による操作が最小限に抑えられます。システム・リソースへの影響が最小

限に抑えられる時間(休み時間や営業時間後など)を選択します。

注:保護計画に対して自動再同期に関するオプションが構成されていない場合に再同期が必要にな

ると、手作業による操作が必要になります。

Sync Options:同期オプションは、ソースLUNとターゲットLUN上のデータが最初の時点で確実に

互いに同期されるようにPillar Axiom MaxRep Replication Engineによる処理方法を定義します。

同期がとれなくなった場合は、将来、正常な同期状態に戻ることができます。同期ステータスを

決定するためのオプションには、FastとDirectの2つがあります。

Fast同期:プライマリPillar Axiom MaxRep Replication Engine上でより多くのCPUリソース

を使用する代わりに、基本的な再同期より高速な再同期を実行します。Fast同期オプションは、

Pillar Axiom MaxRep Replication EngineがソースLUN上のデータ・ブロックを読み取り、ハッ

シュの一致しないデータを計算するように指定します。ターゲットLUN上で同じデータ・ブロッ

クが読み取られ、対応するハッシュが計算されます。このハッシュは、ソースとターゲットの

Pillar Axiom MaxRep Replication Engine間をネットワーク経由で送信されます。データ・ハッ

シュが一致した場合は、ターゲットLUN上でデータが一致していることを示します。データが

一致しているため、データはネットワーク経由で送信されません。データ・ハッシュが一致し

ない場合は、一致しないデータが、Pillar Axiom MaxRep Replication Engine間をネットワー

ク経由で送信されます。このプロセスでは、異なるデータ・ハッシュのみがPillar Axiom MaxRep

Replication Engine間で送信されるため、Pillar Axiom MaxRep Replication Engine間のネッ

トワーク・トラフィックが最小限に抑えられます。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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Direct Copy:Direct Copyの同期では、検証せずに、ソースLUNとターゲットLUN間でデータを

直接コピーします。このオプションは、ソースLUNとターゲットLUNの両方が同じPillar Axiom

MaxRep Replication Engine、またはPillar Axiom MaxRep Replication Engineのクラスタ化

されたHAペアからアクセス可能な場合に使用されます。Direct Copyはおもに、1つのPillar

Axiom MaxRep Replication Engine、またはPillar Axiom MaxRep Replication Engineのクラ

スタ化されたペアを備えた同期レプリケーション構成で発生します。

Compression:WAN経由で転送されるデータに対して圧縮を使用するかどうかを定義します。圧縮

はPillar Axiom MaxRep Replication Engine上の貴重なシステム・リソースを消費する場合があ

るため、帯域幅が限られているWAN経由では非同期レプリケーション環境でのみ使用することをお

勧めします。サイズ設定の考慮事項については、オラクルのセールス・コンサルタントにお問い

合わせください。

データ圧縮の効果は、圧縮されるデータのタイプによって大きく異なる場合があります。一般的

な経験則として、さまざまなデータ型について次の圧縮率に基づいて計画を立てます。

一般的なファイル - 2:1

データベース - 4:1

グラフィックスおよびメディア - 1:1

メッセージング(電子メール) - 4:1

Resync File Threshold:しきい値再同期キャッシュのフォルダ・サイズを指定します。再同期

キャッシュ・フォルダがこのサイズを超えると、ソースLUNとターゲットLUN間のデータ転送速度

が抑制されます。デフォルト値および推奨される値は16GBです。

注:Resync File Thresholdの値が高すぎると、Pillar Axiom MaxRep Replication Engine上の使

用可能なシステム・リソースに悪影響を与えることがあります。また、値が低すぎると、データ・

ロード量が多い間はリカバリ・ポイント目標(RPO)時間が増えることがあります。

RPO Threshold:RPOのしきい値には、ペアが同期モードから遅れることを許可される最長時間を

設定します。ペアが同期モードから遅れると、Pillar Axiom MaxRep Replication Engineは管理

者にアラート送信を開始します。この設定は、Pillar Axiom MaxRep Replication EngineのGUI

でアラートが生成されるようにすることを目的としたもので、実際のLUNペア・データのレプリ

ケート方法について影響を与えるものではありません。

Differential File Threshold:しきい値差分同期キャッシュのフォルダ・サイズを指定します。

差分キャッシュ・フォルダがこのサイズを超えると、ソースLUNとターゲットLUN間のデータ送信

速度が抑制されます。デフォルト値および推奨される設定は、データ変更の割合がきわめて高い

非常に大きなLUNを除き、すべてに対して65GBです。

注:Pillar Axiom MaxRep Replication Engineの同期または非同期構成によって、使用可能なレ

プリケーション・オプションが決定されます。構成によってはすべてのオプションを使用できな

いことがあります。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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上記の設定を定義したら、「Next」をクリックして続行します。

9. 保存ポリシーの定義

保護計画の作成における最後のステップでは、この計画で保護されるデータへの変更を保存するた

めの保存ポリシーを定義します。この画面では、次の2つのことが定義されます。

ターゲットLUN上のデータをどの時点まで遡ってリカバリするのが望ましいか、および保存される

変更データの粒度

保存される差分データをどこに格納するか

Retention Policy表のRetain all data for 行で保存ポリシーを定義します。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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数字を入力し、それが時間数、日数、週数、月数、年数のうちのどれかを指定します。この数字は、

データ変更が保持される期間を示します。この数字は、最初のCDP保存期間です。この設定で定義さ

れた正確な期間はアプリケーションのリカバリ要件によって規定されますが、通常は48時間以下に

制限されます。

注:このフィールドは、ソースLUNとターゲットLUNの間で書込みの再現性を保持することが望まし

い期間を示します。これにより、Pillar Axiom MaxRep Replication Engineがすべての書込み操作

を保存する期間が定義されるため、長い期間を設定すると、保存ログに必要なサイズや、この保護

計画によって使用される全体的なディスク容量に重大な影響を与える場合があります。サイズ設定

のガイドラインの詳細は、オラクルのセールス・コンサルタントにお問い合わせください。

最初のCDP保存期間より古いデータの疎データを保持することが望ましい場合は、「Retain only

bookmarks for older data」を選択します。

古いデータについてはブックマークのみを保存することを選択することによって、ターゲット・エン

ジン上の大量のディスク容量を節約しながら、長期間にわたるリカバリ・ポイントを作成できます。

ブックマークのみを保存するようにすると、Pillar Axiom MaxRep Replication EngineはLUNを定義

された特定の時点にリストアするために、LUN上で発生するすべての書込みを保存ログに保存するの

ではなく、履歴書込みデータのみを保持します。ほとんどの環境では、これが必要なディスク領域の

量を最小限に抑えながら、長期間にわたってデータを保存するためのもっとも実際的な方法です。

各保護計画に対して定義された保存ポリシーは、最終的には、アプリケーションのリカバリ要件に

よって規定されます。前述の例は、祖父→父→息子というタイプの保存を定義しています。これに

より、より前の時点までさかのぼるほどブックマーク間隔が長くなり、長期間にわたって段階的に

より少ないデータを保存することができます。このため、最小限のディスク容量を使用しながら、

より長期間にわたってより多くのデータを格納できます。前述の例では、最初の24時間はすべての

書込みが保存(書込みの再現性が保持)され、次に前の週は1時間に1つのリカバリ・ポイントが、

前の月は1日に1つのリカバリ・ポイントが、最後に前の年は1か月に1つのリカバリ・ポイントが追

加で保存されます。この戦略によって、必要に応じて1年前までさかのぼったリカバリが可能になり、

直近1日、1週間、場合によっては1か月内の非常にきめ細かなリカバリ・オプションが提供されます。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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注:30日より長いデータを保持するには、十分な量のアプリケーション整合性ライセンスである必

要があります。アプリケーション整合性が定義されていないライセンスでは、データ保存は30日に

制限されます。

Restrict retention storage space to行で、保存ログのためのストレージ領域の量に対する制限を

指定します。

全体的な保存ポリシーの一部として、保存ログの使用を管理しやすくするために、次の3つのパラ

メータが定義されます。

Restrict retention storage space to:このストレージ領域の制限は、1つの保護計画内の保護

されたLUNが保存ログ領域の一部を不必要に占有することができないようにするために使用され

ます。保存要件を満たすための十分な領域が確実に定義されるようにするには、オラクルのセー

ルス・コンサルタントにお問い合わせください。

On insufficient storage space:十分なストレージ領域が存在しない場合は、古い保存ログを消

去するか、またはレプリケーションを一時停止することができます。同期レプリケーションの場

合、推奨される選択はPurge older retention logsです。Pillar Axiom MaxRep Replication Engine

が古い保存ログを削除した場合、システムは、保存期間に達していないことを示すアラートを送

信します。

Alert when storage space utilization reaches:保存ログが使用可能なストレージの一定の割

合に達したときにアラートを送信するためのしきい値を設定します。同期レプリケーションの場

合は、デフォルトの80%の設定のままにすることをお勧めします。

注:容量ベースのライセンスによって、保存期間が制限されることがあります。

保存ログを定義します。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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最後に、保存される差分データをどこに格納するかを定義します。これは、Specify Retention

Storage Path表内のStorage pathドロップダウン・リストで適切な保存パスを選択することによっ

て実行できます。次に、適切な保存ボリュームへのパスを選択します。

注:ドロップダウン・リストから選択できる適切な保存パスが存在しない場合にPillar Axiom MaxRep

Replication Engineに保存ログを追加するには、『Pillar Axiom MaxRep Hardware Installation Guide』

および『Pillar Axiom MaxRep Replication for SAN User's Guide』を参照してください。

「Next」をクリックして完了します。

保護計画の作成における最後のステップでは、設定を確認し、保護計画を保存します。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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保護計画の保存時に、保護ポリシーのアクティブ化をすぐに行うか、または後で行うかが選択でき

ます。保護計画をすぐにアクティブ化するには、「Save and Activate」を選択します。

保護計画が保存された後、Manage Protection Planページが表示されます。このページでは、必要

に応じて保護計画の進捗状況を確認したり、計画の詳細を編集したりできます。保護計画の進捗状

況を監視するには、次の項「保護計画の監視」を参照してください。

保護計画の監視 保護計画を作成したら、計画のステータスを確認して、その現在の状態を確認します。この目的は、

ソースLUNとターゲットLUN間の最初のデータ同期がいつ完了したかを確認することです。

Monitorタブには、次の3つのセクションが表示されます。

Protection Health

システム内の保護計画、ボリューム、レプリケーション・ペア、およびファイル・レプリケーション・

ジョブの正常、警告、重大、非アクティブの各ステータスを表示します。この情報は、円グラフの

形式で割合として示されます。

Alerts and Notifications

注意が必要なイベントを発生の降順に表示します。各イベントには簡単なヘッダーが付けられ、そ

の後に説明と直近24時間における発生回数が続きます。

Control Service/Process Service Health

Pillar Axiom MaxRep Replication Engineに関する情報を表示し、プライマリPillar Axiom MaxRep

Replication Engine上で実行される制御サービス用のタブが1つ、および各アクティブ・エンジン上

で実行されるプロセス・サービス用のタブが各々1つ含まれています。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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保護計画の現在のステータスを表示するには、「Protection Health」→「Plan Health」ウィンドウ

で保護計画の名前をクリックします。「Hammer2_Unstructured」保護計画を選択します。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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Volume Protectionページは、次のように表示されます。

Volume Protectionページには、次の情報が表示されます。

Server Names:プライマリおよびセカンダリPillar Axiom MaxRep Replication Engineを示しま

す。

Volume Agent Pair:保護計画に含まれるソースLUNとターゲットLUNのLUN名とLUIDを表示します。

RPO:リカバリ・ポイント目標(RPO)を時間単位で表示します。

Resync Progress:完了した再同期操作の進捗状況をパーセントで表示します。

Status:再同期操作のステータスを表示します。

Resyncing (Step I):ソースLUNのベースライン・コピーがターゲットLUNにレプリケートされ

るレプリケーション・プロセス。高速コピー・オプションが設定された保護計画の場合、この

コピーでは、2つのPillar Axiomストレージ・システム間で送信された、ソースLUNとターゲッ

トLUN間の一致しないデータ・ブロックのみが送信されます。この比較を行うことで、完全なコ

ピーの実行に比べて最初の同期に必要な時間やネットワーク・リソースを大幅に削減できます。

Resyncing (Step II):同期ステップ1のプロセス中にソースLUNに書き込まれた追加データが

すべて、同期ステップ2での処理のためにジャーナル処理されます。Replication Engineは、

取得された変更をターゲットLUNにレプリケートします。

Differential Sync:Pillar Axiom MaxRep Replication for SANは、ソースLUNへの変更を取

得し、それをターゲットLUNに送信します。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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Resync Required:保護計画内のターゲットLUNをソースLUNと再同期する必要があるかどうかを

YESまたはNOで示します。計画が差分同期モードにあるか、またはペアが非アクティブであること

を示すN/Aが表示される場合もあります。

Resync Data in Transit (in MB):再同期のステップ1またはステップ2での転送中のデータのMB

数を表示します。

Differential Data in Transit (in MB):Pillar Axiom MaxRep Replication Engineプロセス・

サービスまたはセカンダリ・サーバー上の転送中のデータのMB数を表示します。

新しく作成された保護計画のステータスを確認するには、StatusとResync Progressの表示を監視し

ます。新しい保護計画は、作成後ただちにResyncing (Step I)、次にResyncing (Step II)に進んだ

後、最後のDifferential Syncの状態に達する必要があります。LUNのサイズや、ソースLUNとターゲッ

トLUN間で送信する必要のあるデータ量によっては、最初の再同期が完了するまでに数時間かかる場

合があります。保護計画のステータスがDifferential Syncになった後、Resync Required=NOの場合、

保護計画は整合性のあるCDP(継続的データ保護)状態にあり、データは保護されます。

ディザスタ・リカバリ 災害が発生した場合、ソリューションではデータ損失を可能な限り最小限に抑えながら、サービス

を迅速にリストアできることが不可欠です。Pillar Axiom MaxRep Replication Engineは、継続的

データ保護を使用してすべての書込みをソースLUNからターゲットLUNに送信しており、非同期の実

装でもほぼリアルタイムのデータ保護を提供できるため、災害が発生した時点でまだターゲットに

送信されていないソースLUN上のデータの合計量が最小限に抑えられます。MaxRep環境でのデータの

リカバリは、発生した災害の種類や、必要なリカバリのレベルによって異なります。プライマリ・

ロケーションで単一ファイルまたはフォルダの削除や破損が発生した場合は、一時的なスナップ

ショットが作成され、ホストに提供されてファイル・リカバリを容易に行うことができます。プラ

イマリ・ロケーションでデータセンター全体の停止が発生した場合は、ターゲット・ロケーション

で過去のある時点まで遡って永続的LUNを作成できます。これにより、ユーザーは操作を迅速にリス

トアし、重要なアプリケーションを長期間にわたって継続して実行することができます。ここでは、

前述の項で作成された保護計画を使用して、これらの両方のタイプのリカバリを容易に行う方法に

ついて説明します。

Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したディザスタ・リカバリには、次の2つのステッ

プから成るプロセスが含まれます。

ユーザーがリカバリしようとしている、災害が発生する直前の既知の正常な時点を検証します。

既知の正常な時点が確認されたら、ターゲット・ロケーションでサービスをリカバリするため、

その時点でのボリュームを作成します。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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仮想または物理スナップショットの作成による

既知の正常な時点の検証 スナップショットとは、保存期間内のある時点に存在したデータのアクセス可能なレプリカのこと

です。Pillar Axiom MaxRep Replication Engine上で使用可能なスナップショットには、物理レプ

リケーション・コピーと仮想スナップショットの2種類があります。

物理レプリケーション・コピーは、ターゲットのPillar Axiomストレージ・システム上で作成さ

れた物理LUNの完全なコピーです。対象とするコピーのサイズは、(レプリケーション・ペア内の)

ターゲットLUN以上である必要があります。物理レプリケーション・コピーによって、リカバリ手

順で指定された時間間隔でのソースLUNの状態に一致する新しいLUNが、ターゲットのPillar

Axiomストレージ・システム上に効率的に作成されます。物理レプリケーション・コピーを作成す

る利点は、Pillar Axiom MaxRep Replication Engineまたはレプリケーション・ペアとは別々に

使用できる、完全に独立したLUNを作成できることにあります。物理レプリケーション・コピーに

よって、元のソースLUNと同じサイズの新しいLUNが作成されます。そのため、このコピーを作成

する前に、これを収容できるだけの十分な容量がターゲットのPillar Axiomストレージ・システ

ムに存在することを確認することが必要です。また、LUNが大きいと、ターゲットLUNおよび保存

ログからの物理レプリケーション・コピーの再構築に長時間がかかる場合があります。

仮想スナップショットは仮想LUNです。仮想スナップショットは、Vsnapとも呼ばれます。Vsnap

に必要なシステム・リソースは最小限で済み、ロードとアンロードもすばやく実行されます。Vsnap

は、ターゲットのPillar Axiomストレージ・システム上で作成されるのではなく、Pillar Axiom

MaxRep Replication Engineから提供されます。Vsnapは、ターゲットLUNと保存ログ内のデータの

両方を使用して、要求されたリカバリ時点でのLUNの仮想イメージを作成します。LUNの仮想スナッ

プショットは、任意のホスト上に作成してマウントできます。仮想スナップショットを作成する

と、保護計画の保存期間または疎保存ポリシー内の任意の時点でレプリケートされたLUNを容易に

リカバリできます。Vsnapはすばやく作成され、しかもターゲットのPillar Axiomストレージ・シ

ステム上のディスク容量を追加で消費しないため、単一ファイルのリカバリや、ターゲット・ア

レイ上のデータ整合性の検証に最適です。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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セカンダリPillar Axiom MaxRep Replication Engine上での

Vsnapの作成 1. 「Recover」→「More」→「Create Recovery Snapshots」の順に選択します。

2. 仮想スナップショットを作成するレプリケーション・ペアを選択し、「Recover」をクリックします。

3. Recovery Based Onウィンドウで、「Based on time」を選択してから「Recovery Point Accuracy」

を選択して、ロールバックに指定される正確な時点を特定します。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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4. 「Recovery Point Accuracy」を選択すると、履歴データの現在の状態のグラフィック表示が可

能になり、データ破損の前のある特定の時点を容易に選択できますが、データ保護を保証するタ

イム・フレーム内である必要があります。

リカバリする正確な時点がわかっている場合は、グラフの下にあるスライド・バーを使用して特定

の期間にズームインします。もっとも近い秒までの期間を選択できます。緑色の縦棒は、ソースLUN

とターゲットLUNの間で書込みの再現性が保持されていた時点の履歴を示していることに注意して

ください。緑色で示されている時点へのリカバリだけを試みてください。赤色または黄色の縦棒で

表されている時点では、データ整合性を保証できません。詳しくは、『Pillar Axiom MaxRep

Replication for SAN User's Guide』を参照してください。

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5. リカバリする特定の時点が見つかったら、それをグラフ内で選択します。Create Recovery

Snapshots画面が表示され、選択された時間が選択済みのリカバリ・ポイントとして一覧表示さ

れます。

6. Drive Typeセクションで、「Virtual」を選択してVsnapを作成します。仮想スナップショットの

読取りまたは書込みを可能にするには、「Read/Write」を選択するか、または仮想スナップショッ

トを読取り専用にするための選択をオフにします。

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Read/Writeが選択されている場合は、Data Log Pathで保存LUNが指定されている必要があります。

この例は、このVsnapのデータ・ログを/retention01ディレクトリに格納する選択を示しています。

仮想スナップショットに書き込まれた変更はすべて、エクスポートされた保存LUNに書き込まれるこ

とに注意してください。保存LUNに十分なストレージ容量がない場合は、その保存LUNを使用してい

る他の保護計画が一時停止するか、または古いデータを削除する可能性があります。これらのアク

ションは、保護計画の保存ポリシーで定義されています。

7. スナップショットをエクスポートするには「Export」を選択し、「Next」をクリックします。

8. スナップショットのエクスポート先の「AccessControlGroup Name」を選択します。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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このVsnapは、Pillar Axiom MaxRep Replication Engine上のATポート経由で提供されることに注意

してください。Pillar Axiomストレージ・システムからは直接アクセスできません。そのため、アク

セスのために選択されるホストは、適切なセカンダリPillar Axiom MaxRep Replication Engine上の

ATポートへの可視性を提供するために正しくゾーニングされている必要があります。

重要:仮想スナップショットを、レプリケーション・ペアのソースLUNにアクセスがあるホストと同

じホストにマッピングする構成はサポートされていません。ホスト・アクセスのためには、仮想ス

ナップショットを代替ホストにマッピングする必要があります。

9. 最後に、「Finish」をクリックして仮想スナップショットを作成します。

Vsnapのリカバリ・ホストへのマッピング 前述の項で作成されたVsnapからすべてのデータをリカバリするには、まずそれをリカバリ・ホスト

にマッピングします。

重要:仮想スナップショットを、レプリケーション・ペアのソースLUNにアクセスがあるホストと同

じホストにマッピングする構成はサポートされていません。ホスト・アクセスのためには、仮想ス

ナップショットを代替ホストにマッピングする必要があります。

zpoolをインポートするには、まずluxadm probeコマンドを使用して、LUNがOracle Solarisによっ

て検出されたことを確認します。

新しいデバイスは、Pillar Axiom MaxRep Replication Engineから提供されるはずです。新しいLUN

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上に有効なzpoolが存在することを確認するには、zpool importを実行します。

importコマンドによって予測したzpool値が返されたことを確認し、zpool import –f –N <poolname>

コマンドを使用してzpoolをインポートします。

zpoolをスクラブします(zpool scrub <poolname>)。

スクラブが完了したら、zpoolのステータスを確認し、ボリューム上のデータセットを表示します

(zpool status <poolname>)。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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Vsnapからのデータのリカバリの後、zpoolをエクスポートし(zpool export <poolname>)、zpool

statusコマンドを実行して正常に削除されたかどうかを確認します。

「Recovery」→「Monitor Snapshot Window」に戻り、「Release Drive」を選択することによって、

Pillar Axiom MaxRep Replication EngineからVsnapを削除します。

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Vsnapの特定の時点に、正常なデータが含まれていることが確認されました。次の項でロールバック

を実行するには、この同じ時点を使用します。Vsnapプロセスの全体を通して保護計画は変更されず、

ソースLUNとターゲットLUN間のレプリケーションは影響を受けずに続行されます。

ディザスタ・リカバリ・シナリオが発生した場合は、ターゲット・ロケーション・データの通常の

検査を実行するために前述のプロセスを使用することができ、またそうすべきです。この手法を使

用して、ターゲットLUNにリカバリのための正常で、有効なデータが存在することを検証します。

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ターゲットLUNの既知の正常な時点へのロールバック レプリケーション・ターゲットの個々のファイルやフォルダのリカバリは、小規模なデータ・リカ

バリに適しています。より重大な災害や、データセンターの完全な停止の場合は、ソース・ロケー

ションでデータを本番環境に迅速に戻す必要があります。このようなディザスタ・リカバリ・シナ

リオでは、ソリューションにより、元のレプリケーション・ターゲットLUNを持続して使用できるこ

とが必要です。このプロセスでは、このLUNが新しいソースLUNとして昇格し、プライマリ・ロケー

ションが完全にリカバリされて使用できるようになるまで、ZFSファイル・システムがターゲット・

ホストにインポートされます。このシナリオでは、ターゲットLUNはソースから切り離され、保護計

画のロールバック・シナリオを作成して実行することによって最後に存在した既知の正常な時点に

ロールバックされます。ロールバック・シナリオでは、このLUNが使用できなかった時点のデータの

リカバリが可能です。ロールバック中はレプリケーションが停止し、レプリケーション・ペアに関

連付けられているポリシーがすべて中断されます。ロールバックが完了すると、保存ログの変更が

レプリケーション・ペアのターゲットLUNに適用されます。

注1:これは元に戻せないプロセスです。ロールバックが実行されると、ターゲットLUN上のデータ

は永続的に変更され、保存ログ内に格納されているそのLUNのデータは失われます。ロールバック・

シナリオは、ロールバックの時点に必要なデータが存在することが確実である場合にのみ実行して

ください。

注2:ロールバックされたLUNをその元の状態に戻すことは、過去のある時点に遡った場合に、ある

将来が存在しないためにその将来に戻ることができないのと同じように不可能です。Phase 2

Amuliteベアリングと時間移動オプションが装備されたMark XXV GE "改良型" Turboencabulatorに

アクセスできたとしたら、人はこれを試してみて、いわゆるタイム・トラベルのパラドックスを個

人的に体験することができます。ベスト・プラクティスとして、タイム・トラベルを開始する前に、

すべての出来事が適切な状態になっていることを確認してください。

注3:注2の意味が通じない場合は、注1を参照してください。

ターゲットLUNをロールバックするには、Pillar Axiom MaxRep Replication EngineのGUIにログイ

ンし、「Recover」→「Create Rollback Scenario」の順に選択します。

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Select Planドロップダウン・リストから、ロールバック・シナリオの追加先の保護計画を選択しま

す。次に、Select Protectionリストで、ロールバックのためのプライマリ・サーバーとフェイルオー

バー・サーバーを選択します。

「Next」をクリックします。

Pair Detailsリストでロールバック・オプションを確認し、「Next」をクリックします。

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ロールバック計画とロールバック・シナリオの詳細を確認し、「Save」をクリックします。

これで、この保護計画のためのロールバック・シナリオが作成され、Pillar Axiom MaxRep Replication

EngineのGUIで「Recover」→「Manage Backup/Rollback Scenarios」の順にクリックすることによっ

て、このシナリオを変更または実行することができます。ロールバック計画は作成されましたが、

保護計画には状態の変更がないことに注意してください。ロールバックは、それが実行されるまで

他に影響を与えません。つまり、実際の災害が発生する前に保護計画のための有効なロールバック・

シナリオを作成することによって、バックアップを取得してセカンダリ・ロケーションで実行する

ためにかかる時間を短縮することができます。

保存されたロールバック・シナリオを実行するには、「Recover」→「Manage Backup/Rollback

Scenarios」の順に選択します。

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Recovery Scenariosリストでロールバック・シナリオを見つけ、Actions列の「Run」をクリックしま

す。

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以前に、前述の項のVsnapの手順中に有効なデータが存在することが確認されたのと同じ時点にリカ

バリします。Time Based Recoveryの横にある「Select」をクリックして、この時間を特定します。

これは、前述の項で作成されたVsnapの正しい時点を特定するために使用されたのと同じ画面および

プロセスであることに注意してください。

グラフの下にあるスライド・バーを使用して、もっとも近い秒への細かい時間増分を含むリカバリ・

グラフを作成することによって、リカバリの正確な時点を特定します。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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注意事項:ある時点が定義され、ロールバック・シナリオの実行が完了した後、ターゲットLUNは、

その以前の時点に存在したソースLUNを反映するように永続的に変更されます。ロールバックは元に

戻せないプロセスであるため、ロールバックが対象としている適切な時点を選択することが絶対的

に重要です。オラクルでは、ロールバックが実行される前に、まずVsnapを作成し、以前のVsnapと

正確に同じ時点にロールバックすることを強くお勧めします。ターゲットLUNへの変更をコミットす

る前に、ロールバックされているデータを確認してください。

正しいロールバック時間が選択されていることを確認したら、「Next」を選択し、次に「Run」を選

択してロールバック・シナリオを実行します。

ロールバックが完了すると、Manage Backup/Rollback Scenariosページが表示されます。ロールバッ

ク・シナリオは、そのステータスをActive (Rollback in Progress)に変更します。システムは、保

存ログのデータをターゲットLUNに適用します。完了すると、ステータスがActive (Rollback Done)

に変更されます。

Active (Rollback Done)状態は、保護計画がInactiveステータスにあることを示します。この時点

では、ソースLUNとターゲットLUNは互いに独立しており、リカバリ・ホストは、ターゲットLUN上の

データにPillar Axiomストレージ・システムから直接アクセスできます。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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ロールバックLUNのリカバリ・ホストへのマッピング 前述の項で作成されたロールバックLUNを使用するには、まずそれをリカバリ・ホストにマッピング

します。

1. Pillar Axiom Storage Services Managerを使用して、ターゲットLUNを変更し、リカバリ・ホス

トのためのホスト・マッピングを作成します。

Pillar Axiom Storage Services Managerでのホスト・マッピングの作成に関するステップ・バイ・

ステップの手順については、『Pillar Axiom Administrator's Guide』を参照してください。

ホスト・マッピングが完了した後、zpoolをインポートするプロセスは、前述の項で説明したVsnap

をインポートするためのプロセスと同じです。

2. zpoolをインポートするには、まずluxadm probeコマンドを使用して、LUNがOracle Solarisによっ

て検出されたことを確認します。

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3. 新しいデバイスは、Pillar Axiomから直接提供されるはずです。新しいLUN上に有効なzpoolが存

在することを確認するには、zpool importを実行します。

4. importコマンドによって予測したzpool値が返されたことを確認し、zpool import zpool1コマン

ドを使用してzpoolをインポートします。

zpool statusを使用して、インポートされたzpoolのステータスを確認してから、ディレクトリを参

照してそこに正常なデータが含まれていることを確認します。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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これで、リモート・データセンターでデータへのフル・アクセスが可能になり、リカバリ・ホスト

をサービスに戻すことができます。プライマリ・データセンターがサービスに戻された後、保護計

画を逆転させて、逆方向にデータを移動できます。この反転プロセスによって、元のターゲットLUN

が新しいソースLUNになり、逆に元のソースLUNが新しいターゲットに変更されます。Pillar Axiom

MaxRep Replication EngineのGUIでは、ロールバックが完了した後、保護計画のステータスは

Inactiveになります。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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5. 「Action」→「Modify」の順に選択します。

6. 次に、「Modify Primary Server」を選択します。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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ここで、保護計画のフローを逆転させます。プライマリPillar Axiomストレージ・システムをDRサ

イトのPillar Axiomストレージ・システムになるように変更し、元のレプリケーション・ターゲッ

トLUNをソースLUNとして選択します。次に、「Next」を選択します。

同様に、ここでセカンダリPillar Axiomストレージ・システムをプライマリPillar Axiomストレー

ジ・システムになるように変更し、元のソースLUNをセカンダリLUNとして選択します。ソースLUNと

ターゲットLUNが同じサイズでない場合は、これを実現するために「Allow smaller size target」

を選択することが必要になる場合があることに注意してください。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SANを使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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レプリケーション・オプションから、「Next」を選択します。

7. Retention Policyメニューで、保存ストレージ・パスを定義します。次に、「Save and Activate」

を選択すると、保護計画のフローが逆転されます。

保護計画が差分同期モードに戻ると、データは、元のソースにレプリケートされているDR LUNの変

更と同期されます。プライマリ・ロケーションでの災害が緩和された後、データを静止し、これら

のステップを繰り返してデータのフローをその元の構成に再度逆転させることによって、本番環境

をプライマリ・サイトにリストアできます。

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Pillar Axiom MaxRep Replication for SAN

を使用したZFSファイル・システムのデータ保護

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