分子間相互作用定量QCM装置AFFINIXシリーズの紹介

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer1

はじめに

AFFINIXシリーズはセンサー表面の質量変化を測定する装置です

検出質量感度は30 pg～

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer2

溶液中での測定が可能

測定物質に標識（目印）がいらない

リアルタイム測定

AFFINIXシリーズの原理

測定原理： QCM（Quartz-Crystal Microbalance：水晶発振子マイクロバランス）法

圧電材料の一つである水晶は、圧力をかけると電荷を発生させ（圧電効果）、電圧を印加すると変形する（逆圧電効果）性質をもつ。

この逆圧電効果を利用し、水晶を極薄い板状に切り出した切片の両側に金電極を形成した水晶振動子を発振回路に接続すると、一定の周波数で非常に正確に振動させることができる。この現象を共振といい、その周波数は共振周波数（Fs）と呼ばれる。金電極上

に物質が吸着するとその質量に応じて吸着物質の厚み分だけずり振動の波長や周期が長くなる（増加）ので、共振周波数（Fs）が減少する。

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer3

くなる（増加）ので、共振周波数（Fs）が減少する。

この現象を利用して微量天秤として利用することができる。

QCM法による吸着量測定

　　Δ

ΔAmNfs

QQ

202F

ΔFs ：水晶振動子の振動数変化量 (Hz)

水晶発振子表面に物質が吸着した時の周波数変化が１秒１点でリアルタイム計測できる。

FF減少

周波数の変化量と吸着物質の質量の関係は、Sauerbreyの式で表される

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer4

ΔFs ：水晶振動子の振動数変化量 (Hz)f0 ：基本周波数 (Hz)N ：倍音数A ：水晶板に取り付けた金属薄膜電極の面積

q (=2.947x1013 gm-1s-2) ：水晶の弾性率ρq (=2.648 g cm-3) ：水晶の密度Δm：電極単位面積当たりに付着した物質の量

吸着量増加吸着量増加

AFFINIXシリーズの場合、

1 Hzの振動数変化 = 0.62ngcm-2（30 pg）の質量変化

表面でのナノグラムレベルの吸着量をモニタリング可能

AFFINIXで測定するには

センサー上に何をつけるか？（A）タンパク質、プラスティック、ナノチューブなど

結合を見たいものは何か？（B）タンパク質、DNA、微粒子など

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer

（B）

（A） （C）

5

タンパク質、DNA、微粒子など

測定する溶液は何か？（C）水、緩衝液など

測定手順

Sensor感応部

センサーへ Sample A を固定化・コーティングする

Sample A

カップに溶液を入れ、周波数が安定化するまで待つ

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer6

センサーへ Sample A を固定化・コーティングする

表面の重量増減を測定→分子間相互作用の測定秤の目盛りをゼロ点補正し、Sample B を入れる

Sample B

カップに溶液を入れ、周波数が安定化するまで待つ

分子間相互作用解析のステージ

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer7

QCM法による分子間相互作用解析吸着量の濃度依存性の測定から分子間相互作用における平衡定数（Kd,Ka ）、速度定数（ kon, koff）の算出ができる。

BA

kon

koff

koff

kon= Kd

A

Kd, Ka ; 相互作用の親和性の強さkon, koff ; 相互作用の速度

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer8

DF

/ Hz

Time / sec.4

A

-DFmax

-½DFmax

Kd

00

吸着量

0

max0

dKFF

8

AFFINIX QN

・ 材料分野の計測に真価を発揮するベーシックタイプ

・ 1ch機で小型・軽量・安価・ 増設で4台までの一括測定

3万円/ 4個入

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer9

センサーチップ(QN用 )

3万円/ 4個入

AFFINIX QNμ

・ 水溶液系測定のベーシックタイプ・ 1ch機で小型・軽量・安価・ 増設で4台まで一括測定

4.8万円 / 4個入

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer10

センサーセル(QNμ用)

4.8万円 / 4個入

AFFINIX Q8

・ 8センサー同時・低容量測定を実現・ 実験効率向上・ ランニングコスト低減

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer11

センサー01 (Q8用 )

4.8万円 / 8個入

AFFINIXシリーズ

機種名 AFFINIX QN AFFINIX QN μ AFFINIX Q8機能限定モデル

AFFINIX Q8標準モデル

測定原理 水晶発振方式 水晶発振方式 水晶発振方式 水晶発振方式

基本周波数 27 MHz 27 MHz 27 MHz 27 MHz

同時測定数 1～4 1～4 8 8

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer12

測定容量 5～11 mL 400～550 μL 80～120 μL 80～120 μL

撹拌300～1,000 rpm

可変300～1,000 rpm

可変3,000 rpm

固定100～3,000 rpm

可変

設定温度範囲 0.1 ~ 50 °C 10 ~ 50 °C 25 °C 固定 10 ~ 40 °C

温度変更プログラム

不可 不可 不可 不可

Data output Fs Fs Fs Fs

標準価格 ¥3,800,000～ ¥3,800,000～ ¥5,500,000 ¥7,000,000

消費サンプル量の比較

AFFINIX Q8カップ溶液量：80 μL

同じ濃度で測定を行う場合のサンプル消費量の比較AFFINIX Q8 : AFFINIX QN = 1 :100

サンプル

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer13

AFFINIX QNカップ溶液量：8000 μL

AFFINIXの利用方法

●標的分子のスクリーニング用途

自分たちの開発した薬剤（主に抗体）がどれだけ標的物質に結合するかが数値で測定できる。

よく結合する優秀な薬剤！

開発中の薬候補

標的タンパク質

結合する！ 結合しない！

●表面に対する吸着性の評価

様々な医療機器の表面に対するタンパク質や血液成分の吸着量などが評価できる。生体適合性の評価ができる。

ガラス表面 ステンレス表面 特殊コート表面シリンジ、人工血管、カテーテル、透析用材料血液体外循環システム など

注射針、ステントメスなど

医療用具注射器など

タンパク質や血液成分

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer14

の評価ができる。

●凝集タンパク阻害剤の評価

自己凝集タンパク質の凝集阻害効果をリアルタイムに測定できる。

阻害効果あり！

自己凝集タンパク

凝集阻害剤

凝集する！ 凝集しない！

●洗浄剤の評価

付着させた汚れの除去率により洗浄効果を評価できる。

付着させた汚れ

洗剤A 洗剤B 洗浄力大！ 洗浄力小！

アプリケーション（材料系）

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer15

台所用洗剤の洗浄力評価

応用

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer16

洗剤の最適使用量・最少使用料の検討

（A）センサー：タンパク汚れ（B）添加サンプル： 台所用洗剤（C）測定溶液：水道水

アプリケーション（バイオ系）

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer17

アプリケーション（バイオ系）

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer18

β-アミロイドタンパク質の自己凝集

応用

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer19

狂牛病、アルツハイマー病等の凝集塊形成病メカニズムの短時間解析

薬物や抗体の凝集阻害剤効果の評価や作用機構の解明

（A）センサー：β-アミロイド（B）添加サンプル： β-アミロイド（C）測定溶液：PBSバッファー

AFFINIX QN Pro発振回路に接続して安定に振動している共振周波数を測定する方法（発振法）とは違

い、AFFINIXQN Proの場合はアドミッタンス解析法（QCM based on Admittance method:QCM-A）により計測を行う。アドミッタンス解析法（QCM-A）とは、回路や

デバイスの通過及び反射電力を測るネットワークアナライザやインピーダンスアナライザ等を用いる測定方法である。水晶振動子に高周波を入力し、水晶振動子の共振周波数近傍を掃引（ sweep）することで電気的特性（インピーダンスや位相等）が測定できる。

取得したインピーダンスからアドミッタンスを求め解析をおこなうことで、共振周波数以外にも様々なパラメーターが取得可能となる。

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer20

水晶振動子のコンダクタンスは共振周波数で最大値を示す

AFFINIX QNPro

・ 吸着物の粘弾性解析・膜厚算出などの物性評価も可能

・ アドミッタンス解析法・ 昇降温度自動プログラム

5.5万円 / 4個入

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer21

QN Pro用センサーセル

5.5万円 / 4個入

AFFINIXシリーズ

機種名 AFFINIX QN AFFINIX QN μ AFFINIX Q8機能限定モデル

AFFINIX Q8標準モデル

AFFINIX QN Pro

測定原理 水晶発振方式 水晶発振方式 水晶発振方式 水晶発振方式 水晶発振方式（アドミッタンス解析）

基本周波数 27 MHz 27 MHz 27 MHz 27 MHz 27/81 MHz

同時測定数 1～4 1～4 8 8 1

測定容量 5～11 mL 400～550 μL 80～120 μL 80～120 μL 400～550 μL

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer22

測定容量 5～11 mL 400～550 μL 80～120 μL 80～120 μL 400～550 μL

撹拌300～1,000 rpm

可変300～1,000 rpm

可変3,000 rpm

固定100～3,000 rpm

可変300～1,000 rpm

可変

設定温度範囲 0.1 ~ 50 °C 10 ~ 50 °C 25 °C 固定 10 ~ 40 °C 10 ~ 60 °C

温度変更プログラム

不可 不可 不可 不可可

0.1,0.2 ℃/min

Data output Fs Fs Fs FsFs, F2, Fw, Q,

D, R, (C0, C1, L1)

標準価格 ¥3,800,000～ ¥3,800,000～ ¥5,500,000 ¥7,000,000 ¥9,000,000

QNProで得られるパラメーター

Fs・Fw・F2（周波数）を計測 最大7個の物理量の定量が可能

名称 単位 概要

G’ 貯蔵弾性率 単位：MPa G’（ｼﾞｰ ﾌﾟﾗｲﾑ）は、物体の歪みのエネルギーが応力として内部に蓄えられる成分で、粘弾性体の弾性成分を表すパラメーターの一つになります。

G” 損失弾性率 単位：MPaG”（ｼﾞｰ ﾀﾞﾌﾞﾙﾌﾟﾗｲﾑ）は、与えられるエネルギーが熱など他のエネルギ

ーに変換されて損失してしまう成分で粘弾性の粘性成分を表すパラメーターになります

tanδG”/G’で求められます

解析

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer23

tanδ 損失係数 単位：－G”/G’で求められます値が0の時は固体（粘性成分がｾﾞﾛ）、値が∞の時は溶液（弾性成分がｾﾞﾛ）になり、粘弾性体はその中間の値を示します。

μ 弾性率 単位：MPa 変形のしにくさを表す物理量です。剛性率とも呼ばれます。Proの測定では粘弾性体の弾性成分を表すパラメーターの一つになります。

η 粘性率 単位：ｍPas物質に力を加えた時に変形が起こり、その力を取り除いても元には戻らない性質を表す物理量です。主には液体などが相当しますが、粘弾性薄膜解析では付着物の粘性成分を表します。

m 質量 単位：μg/cm2 付着物の質量を算出しますが、付着物内部に水を含む場合はその水も含めた質量になります。

h 膜厚 単位nm 算出した質量と付着物の密度（入力必須）から膜厚を計算します。

AFFINIX QN Proの利用方法

Proで測定できるものとは？

Proでは、吸着物の量と吸着した物体の柔らかさがわかる。

硬い 柔らかい

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer24

●微量(10μL)粘弾性測定

プレフィルドシリンジ

●タンパクの構造変化

バイオ医薬品をプレフィルドシリンジ化するためにタンパク製剤を高濃度に充填する必要がある。高濃度状態のタンパク凝集の評価の一つとして粘弾性特性評価が有効。

一般の粘弾性測定では必要サンプル量が多すぎる。Proでは10μL測定で粘性と粘弾性を測定可能。

ＡＴＰ

吸着タンパクの構造変化に伴う膜厚変化及びその構造体の硬さがわかる。

生体内と同じ水中におけるタンパクの機能解析に有効。

AFFINIX QN Proの利用方法

●ゲルの粘弾性測定 ●グリスの劣化評価

TEMED

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer25

自動昇降温プログラムにより温度依存性のゲルの粘弾性も解析できる。

TEMED

溶液からゲル状態への変化をリアルタイムで観測できる。

グリスの劣化や、半固体材料比較に有効10μl程度の少量での評価が可能なため、回収した不良解析なども可能

グリスの劣化を粘弾性の差により評価可能

グリス（新）アクリルアミド溶液 ゲル グリス（劣化）

アプリケーション（QN Pro）

1. 液体の粘度測定

2. 試料粘性に影響されない相互作用解析

3. 温度変化による物性変化のモニタリング

6. 高濃度タンパク質溶液の粘弾性評価

7. 分子間相互作用時の物性評価

8. リポソームの吸着と破砕

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer26

4. ゲルの粘弾性測定

5. 粘弾性物質の粘弾性変化

9. ゴムの硬化測定

10. 薄膜の構造変化測定

AFFINIXシリーズセレクションガイド

AFFINIX Q8 AFFINIX QN Pro AFFINIX QN μ AFFNIX QN

手軽な相互作用解析装置を導入したい ○ ○ ◎ ◎

結合定数、速度定数を測定したい ◎ ○ ○ ○

サンプルの消費量を抑えたい ◎ ○ ○ △

測定したいサンプルの数が多い ◎ ○ ○ ○

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer27

測定溶液に有機溶剤を混在させたい △ △ △ ○

有機溶剤を使用して固定化を行いたい ○** ○* ○* ◎

吸着物の粘弾性を定量したい － ◎ － －

溶液の粘性を定量したい － ◎ － －

◎ ：特にお勧めです ○ ：お勧めです △ ：あまり得意ではありません － ：測定できません

* 水晶分離型センサーをご利用ください ** 測定カップを取り外してご利用ください

ユーザー使用例

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer28

User’s Voice

ユーザー使用例

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer29

ユーザー使用例

Promotion Note REF#: PN-IT01-001-00J 2015/09/30For customer30