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PULSE および グローバルボランティア 2016 年次インパクトレポート このレポートは英語版「PULSE and Global Volunteering – 2016 Annual Impact Reportの日本語訳です。内容や表現の解釈は英語 版が優先されます。

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PULSE および グローバルボランティア 2016 年 年次インパクトレポート

このレポートは英語版「PULSE and Global Volunteering – 2016 Annual Impact Report」の日本語訳です。内容や表現の解釈は英語

版が優先されます。

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PULSE およびグローバルボランティア 2016 年 年次インパクトレポート

目次 CEO あいさつ/GSK について 3 GSK のボランティア活動への取り組み 4 ボランティア活動ハイライト 5 3 つの変化のミッション 6 数字で見る PULSE 7 持続可能な変化を生み出す 8

手を取り合い、力を合わせて 9 PULSE と IMPACT 2030 10 人生を変えるツール 11 忘れられない経験 12 PULSE がもたらすもの 14 投資とリターン 15

表紙写真撮影者:Lucas Sakalem セーブ・ザ・チルドレン(フィリピン)で活動

する PULSE ボランティア

方法 この PULSE 年次インパクトレポートは、GSK の PULSE ボランティアがコミュニティ、

派遣先の非政府組織(NGO)、自分自身、そして GSK に与える影響を要約するものです。

本レポートに引用されている定性的データは、年間を通じてボランティアが書いたケース

スタディの他、NGO パートナーおよび GSK のステークホルダーによる証言から収集しま

した。定量的データは PULSE の任務終了時および任務終了の 3 カ月後または 6 カ月後に

実施した、PULSE ボランティア、GSK 社員、および NGO パートナーを対象とした調査

から収集しました。

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About GSK

3

CEO あいさつ GSK について

最高経営責任者 エマ・ウォルムズリー

GSK は、「生きる喜びを、もっと」を人々に届けることを

存在意義としています。

99,300名の社員 150以上の市場

8 年前に GSK が PULSE をスタートして

以来、705 名の社員が 120 の NGO でボ

ランティア活動を行い、国内外において

医療の課題を解決する手助けをしてきま

した。私は GSK でのキャリアの中で、幸

運にもこうしたボランティアの多くとお

会いする機会があり、彼らはみな PULSEでの任務を通していかにものの見方やモ

チベーション、リーダーシップスキルが

変わったかを話してくださいました。 このレポートを読んでいただければわか

るように、2016 年の NGO パートナーの

86%が、PULSE のボランティアの任務終

了後 6 カ月経った後でも、その影響力を

感じていると述べています。ボランティ

アの同僚の 94%が、PULSE での経験に

よってボランティアの対人スキルや学習

スピードが向上したことを認めていま

す。またボランティアの 90%が、任務を

経験して以来、GSK での行動が変わった

と述べています。 こうした PULSE のボランティアたちは、

世界中のコミュニティで前向きで持続可

能な変化を生み出してきました。彼らは

Courage、Accountability、Development、Teamwork について私たちの期待される

行動を体現しており、社内外で信頼を築

いています。このようなボランティアと、

昨年時間をとってボランティアに参加し

てくれたその他多くの社員に、心から感

謝したいと思います。皆さんの取り組み

は、GSK が最先端の科学と信頼を誇り、

高いビジネス成果をあげる世界トップク

ラスのヘルスケアカンパニーになるため

に不可欠なものです。

GSK の医療用医薬品、ワクチン、

コンシューマーヘルスケア事業の

2016 年の売上は、連結で 279 億

ポンドでした。各事業は GSK のグ

ローバルにわたるコマーシャル・ インフラストラクチャー、統合さ

れた供給ネットワーク、および革

新的な研究開発(R&D)の恩恵を

受けています。 2016 年、GSK は 3 つの事業全体

で R&D に 36 億ポンドを投資しま

した。社外パートナーとの提携や

協力により私たちは、知識を深め、

知識にアクセスするとともに、新

しい科学領域における理解を高め

ることが可能になります。 私たちは 6 つの中核エリアに研究

を集中させ、次世代テクノロジー

を利用して疾患の管理・コント

ロールに対する新たなアプローチ

を開発しています。

呼吸器疾患

免疫・炎症性疾患

HIV/感染症

稀少疾患

がん

ワクチン

1 位 『FORTUNE』誌の 2016 年 「世界を変える企業」リスト

で 1 位に選ばれました。

1 位 Access to Medicine Index で 1 位を獲得しました。

3 位 ダウ・ジョーンズの

Sustainability Indexランキング

製薬業界部門で 3 位に選ばれました。

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PULSE and Global Volunteering

4

Orange Day 参加者が 50 名以上の国

Orange Day 参加者が 50 名未満の国

* 2016~2017 年は、44 カ

国で 2,413 名の社員が

Orange Day に参加しまし

GSK のボランティア活動への取り組み GSK では、コミュニティや世界中の人々の健康に良い変

化をもたらすために、個人の能力開発にもつながるボラン

ティアの機会を拡大することに尽力しています。私たちの

2 大ボランティアプログラムである PULSE と Orange Day は、コミュニティのために自分の時間と専門知識を

提供するための、またとない機会を社員に提供します。 長期ボランティアプログラムPULSEはスキルを活用した

ボランティア活動で、選ばれた社員は、3 カ月あるいは 6カ月間フルタイムでNGOに派遣されます。2009年以降、

PULSE は合計 2,200 万ポンド相当のスキルを伴うサービ

スを世界中の NGO に提供してきました。PULSE ボラン

ティアの活動は、国連の SDGs(持続可能な開発目標)、

特に健康および質の高い教育に関する目標を支援してい

ます。

Orange Dayは、全社員に毎年 1 日有給のボランティア休

暇を付与し、各自が選んだ地域コミュニティプロジェクト

に対してボランティア活動を行う取り組みです。多くの社

員は、チーム単位で Orange Day を取得し、地域の公園の

清掃、学校で子どもたちに勉強を教えるなど、実にさまざ

まな活動を行っています。GSK では社員が自分の時間を

自発的に地域のために使うことを奨励しており、彼らがそ

のスキルや専門知識を提供するとともに、自らも成長する

ことを可能にしています。GSK のインドおよび中国の事

業所では、2016 年に国内のスキルベースボランティアプ

ログラム(SBV)を開始しました。このプログラムでは、

社員が最大 5 日間の休暇を取り、コミュニティのために

活動しています。

世界の Orange Day*

ドイツ、日本、インド、南アフリカ、アメリカ合衆国をは

じめとする多くの GSK の事業所で、事業所の社員全員が

参加する Orange Day を実施しています。たとえば 2017年 8 月には、ノースカロライナ州のボランティア 220 名

が、Durham Rescue Mission という組織と協力して子ど

もたちのためにバックパック 3,000 個に学用品を詰め、食

料品などの入ったバッグ 1,400 袋を地域の家庭に配りま

した。

アメリカ合衆国およびイギリスでは、何百人もの社員が

300 以上の科学・技術・工学・数学(STEM)のボランティ

ア活動に参加しました。GSK の STEM プログラムを通じ

て、社員は学校や学術機関、生徒たちと協力し、STEM の

教科を学ぶことによってもたらされる素晴らしい機会を

青少年に紹介しています。

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PULSE and Global Volunteering

5

ボランティア活動ハイライト インド

STEM 教育を行うため子どもたちと活動する、ムンバイオフィスから来た GSK インドの社員

「社員はボランティア活動に参加した後、たくさんの熱意とエネルギーを持ち帰ってきます。これは会社のビジネスにとっても、社員やチームの士気を高める上でも素晴らしいことです。ほとんどの場合、ボランティアは限られたリソースで活動することを学びますが、これは彼らが仕事において最適に計画を立てるのにも役立ちます。 Ronald Sequeira Executive Director, HR インド

インドでは、Orange Day や SBV、PULSE といったさま

ざまなボランティアの機会を提供することが、時間的制約

のある社員や多様な興味をもつ社員の参加を促すという

課題に対処するのに役立ちました。たとえば、Orange Dayの際、GSK インドのボランティアは高齢者や孤児院の子

どもたちと過ごしたり、青少年やその他のリスクグループ

の人々にトレーニングを行ったりすることができます。

Orange Dayは大きなグループイベントになりつつありま

す。2016年には、2,000名の社員が 17,500時間以上ボラン

ティア活動を行いました。

GSK インドはコミュニティにプラスの影響をもたらすも

う一つの方法として、2016 年 7 月に SBV プログラムを

開始しました。社員は数学やコンピューター、英語などの

主要科目を地域の生徒に教える手助けをするため、最長

60 時間のボランティア休暇を取ることができます。2016年には、40 名の社員が 290 時間以上ボランティア活動を

行いました。早期のフィードバックによれば、これは活動

への参加と、自らの仕事に目的意識をもたらすという両方

の点において、社員にとって良い経験だったことが示唆さ

れています。 中国

2016 年初め、年次総会で 3,500 名の社員の前で中国にお

けるボランティアプログラムが発表されたとき、多くの社

員はこの新しいイニシアチブに非常に熱心でした。実際、

会社が実施した調査に回答した社員の 80%以上が、参加

に関心があると答えました。 しかしながら、変化をもたらしたいという情熱にもかかわ

らず、多くの社員がどこでどのようにボランティアをすれ

ばいいかが分からないということが示されました。これに

対処するため、私たちは幅広いボランティアの機会を提供

している 2 つの NGO、Xintu Centre および Chinese Relief and Development Foundation と提携して、都市部の出稼

ぎ労働者や子どもたちを支援する活動に社員が参加でき

るようにしました。 現在、GSK 中国は、社員が短期プロジェクトにおいて各

自の専門スキルを NGO に提供することができる SBV プ

ログラムを提供しています。1 年目には 29 名の社員が

SBV プロジェクトに参加し、最長 5 日間 NGO パートナー

と過ごして、能力構築や疾患啓発ツールキットのデザイン、

イベントの計画を通じてコミュニティプロジェクトを遂

行しました。 GSK 中国はまた、一緒に Orange Day を取ることをチー

ムに奨励しています。2016 年、GSK 中国は 1,600 名以上

の Orange Day ボランティアを動員しました。こうした

チームベースのイベントは、社員にとって自分を変えると

ても良い経験となります。Orange Day ボランティアの

Eric Chung は次のように語っています。「地域の人々と

会い、そのニーズを理解し、地域のために活動する機会を

得て、今後どのようにしてより彼らの役に立てるかを話し

合うことを、とても名誉に思っています。一人ひとりの小

さな努力によって、変化をもたらすことができるのです!」

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PULSE and Global Volunteering

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「PULSE およびグローバルボランティアチームは、世界中の社員にさまざまなボランティアの機会を提供できることを嬉しく思っています。PULSE およびその他のスキルベースのボランティアプログラムは、先進的な雇用主としてGSK を大きく差別化するだけでなく、私たちの価値観を実践し、収入や教育、地位、年齢、居住地に関係なく、すべての人々に貢献するため日々努力する企業としてするべき正しいことなのです。」 Ahsiya Mencin Director, PULSE and Global Volunteering

PULSE ボランティアパートナーシップ:3 つの変化のミッション

Vanina Kacheva(左)(ウクライナ) セーブ・ザ・チルドレン(ケニア)にて

PULSE ボランティアとして活動

コミュニティを変える 社員を変える GSK を変える

NGOパートナーの最も差し迫った

ニーズを支援するためにGSKの最

大のリソースである人財を提供す

ることにより、真の、持続する価

値を社会にもたらすことを目指し

ます。PULSE ボランティアはコ

ミュニティのニーズだけでなく、

その影響が持続可能なものとなる

ように、スタッフおよびプログラ

ムの能力を構築することにも力を

注ぎます。

PULSE は、自分の居心地の良い環

境から一歩踏み出して、未知の領

域を探検し、世界の医療状況に対

する理解を深める比類のない機会

を GSK の社員に提供します。

PULSE は社員のエネルギーとモ

チベーションを高め、社員がより

強い心をもち、リーダーシップス

キルを身につけるのに役立ちま

す。

PULSE ボランティアは、GSK が今

後とも社会とともに歩んでいくた

めに、会社とその精神を進化させ

ていく方法の 1つです。ボランティ

アたちは、人生を変えるような経

験を経てより大局的な世界の見方

とフレッシュな洞察力を身につけ

て戻ってくることで、GSK をより

良い企業へと変える人々なので

す。

NGO パートナーの

98%が、PULSE ボ

ランティアは期待以

上であったと評価し

ています。

GSK 社員の 94%が、

PULSE での経験は

ボランティアの対人

スキルと学習スピー

ドの向上に役立った

と考えています。

ボランティアの 91%が、PULSE に参加し

た後、新しいアイ

ディアと新たな働き

方を GSK に持ち

帰ったと答えていま

す。

2016 年に、PULSE ボランティア

パートナーシップを通じて、270万ポンド相当のスキルを伴う

サービスを NGO パートナーに提

供しました。

2016年には72名のGSK社員が PULSE に参加し、国内外の

NGO とともに活動しています。

GSK 社員の 71%が、PULSEボランティアはこのプログラムに

参加した直後からリーダーシップ

に対する責任をより強く感じるよ

うになったと回答しています。

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PULSE and Global Volunteering

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2009 年以降、

名の PULSE ボランティアが、

からの

カ国

カ国

で活動する

コミュニティを変える

「GSK との提携は、子どもたちが直面する最大の課題に取り組むために企業と新たな形で連携できるということを示すものです。」

が、PULSE ボランティアの任務終

了後 6 カ月経った後でも、その影響

力を感じることに同意しています。 Sayyeda Salam Partnerships and Philanthropy Director for Save the Children

社員を変える 「PULSE を通じて新しいことに挑戦する自信がつきました!ナイジェリアに派遣され、今まで経験したことのない仕事を成功させることができた私なら、できないことは何もありません!」 が、PULSE での活動を経験して

戻ってきた後、GSK での仕事に変

化があったことに同意しています。 Jeevini Sivanathan PULSE volunteer at the Clinton Health Access Initiative

GSK を変える 「PULSE は win-win-win なプログラムです。なぜなら、ボランティアは普段と違う環境で貢献することができ、NGO は新しいスキルを手に入れ、GSK にはこの能力開発の経験を通じて多いに刺激を受けた社員が戻ってくるからです。」

が、PULSE ボランティアは以前よ

りも多くのエネルギーや強い気持

ち、モチベーション、意欲を GSKに持ち帰ってきたことに同意して

います。 Jen Baxter VP Strategy Delivery & Performance, Office of CEO and CFO

の NGO の活動に参加してきました。

NGO パートナーの

ボランティアの

GSK 社員の

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Change Communities

8

持続可能な変化を生み出す

2016 年、PULSE により 72 名の GSK 社員が、世界中の

31 の NGO で最長 6 カ月間、フルタイムで活動すること

ができました。研究者からマーケティング担当者まで、ITの専門家からロジスティクスの専門家まで、社員は GSKで発揮している同じスキルをそれぞれの任務にも生かし

ます。場合によっては、長期にわたるパートナーとの持続

可能性を実現するため、前任のボランティアが始めた仕事

を基に活動することもあります。 こうした NGOの 1つに、East Durham Children’s Initiative(EDCI)があります。これは、ノースカロライナ州ダー

ラムに住む子どもたちや家族のための教育および社会事

業を提供している団体です。2015 年、Levia Rodriguez Shepherdは、EDCI 初の PULSE ボランティアとして、そ

の HR スキルを用いて組織の成長戦略の評価・再策定を行

いました。「私は中立的で新鮮な評価をもって組織に入り、

アクションプランを作るとすぐに彼らに関ってもらいま

した。PULSE プロジェクトを持続可能なものにする唯一

の方法は、自分ひとりで問題を解決するのではなく、一緒

に解決策を見つけることです。」と、Levia は言います。

彼女はプロジェクトの管理ツールを EDCI と共有し、組織

がその範囲や規模において成長し続けるためには、ブラン

ド戦略を支援してくれる存在が必要であると提案しまし

た。これが 2016 年に International Communications Manager の Shaun Venableが引き受けた新たな PULSEの任務につながったのです。 このように Levia からバトンを受け取った Shaun はこう

説明しています。「私にとってまずするべきことは、新し

い同僚たちと膝を交えて、彼らにとって EDCI とは何なの

か、なぜこの組織を信じているのかを尋ねることでした。

リーダーシップチームおよびスタッフとともに、EDCI のバリューを示す共通のテーマを明らかにした後、私たちは

EDCI のスタッフが自らのブランド・アンバサダーとなれ

るようにすることで、組織のミッションを実践しました。」 任務を終えた後、Shaun は派遣される前よりも刺激を受

けて GSK に戻りました。「本当の自分の声が聞こえた気

がします。生徒たちのすぐそばで活動し、EDCI のプログ

ラムがどれほど彼らの生活に貢献しているかを目の当た

りにすること―それは目を覚まされ、それまでとは異なる

見方で世界について考えさせられる経験でした。」 LeviaとShaunは二人ともEDCIの活動拠点と同じ地域に

住んでいるため、GSK の同僚と自分の任務をつなぐ方法

を見つけ、EDCI の特別なイベントでボランティア活動を

するよう働きかけました。EDCIのLauren Stephensonは、

PULSE ボランティア以外の人々からの支援にも感謝して

います。「うちに来てくれた PULSE ボランティアは EDCIでの時間をとても熱心に過ごすため、GSK のさまざまな

部署で自分の任務についての話を広めてくれました。これ

によって GSK からのボランティアが増えました。」と述

べています。「また、ボランティアの方々は日常業務から

多くのツールをもってきてくださるため、内部の問題解決

に外部の専門知識は非常に役立ちました。」2017 年には、

さらに 2名のPULSEボランティアが前向きで持続可能な

関係を築き続けています。

PULSE ボランティアの

83%が、NGO との関わ

りを継続し、連絡を取り

続けています。

NGO パートナーの 83%が、任務終了後 6 カ月

経った後でも PULSE ボ

ランティアがチェ ン

ジ・エージェントであっ

たことに同意していま

す。

影響と持続可能性

Shaun Venable(アメリカ) EDCI で活動するPULSE ボラン

ティア(ノースカロライナ州)

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Change Communities

9

手を取り合い、力を合わせて

2013 年、GSK は 100 万人の子どもた

ちの命を救うため、セーブ・ザ・チル

ドレンとの壮大なグローバルパート

ナーシップを開始しました。以来、私

たちの協力関係は、2 年連続で C&E Corporate-NGO Partnerships Barometer(C&E企業・NGOパートナー

シップ指標)において“最も称賛すべ

きパートナーシップ”に選ばれていま

す。このユニークな協力関係は、従来

型の慈善事業と企業の資金調達モデル

を超えた知識共有モデルを採用するこ

とで、異なるセクターの 2 つの組織の

力を結集するものです。PULSE はセー

ブ・ザ・チルドレンの能力を構築する

ために GSK の最も貴重な資産である

社員を派遣することにより、このパー

トナーシップを支援しています。 2009 年に PULSE が創設されて以来、

GSK は 100 名を超える社員を世界 35カ国以上のセーブ・ザ・チルドレンの

事務所に派遣しています。 セーブ・ザ・チルドレンのチームと協

力しながら PULSE ボランティアは、

子どもたちの基本的医療へのアクセス

向上、最貧地域における医療従事者の

能力向上、子どもにやさしい薬の開発

の支援、子どものためのより強力な医

療政策実現に向けて地域的・世界的レ

ベルで活動しています。 パートナーシップ開始から 4 年目の

2016 年には、16 名の PULSE ボラン

ティアが、GSK が貢献しているコミュ

ニティにより良い変化をもたらすため、

セーブ・ザ・チルドレンとともにこれ

らのミッションに熱心に取り組みまし

た。

Christine Barrett、 Translational Medicine Director (イギリス)

「一人残らずすべての子どもたちに予防接種を受けさせることは、セーブ・ザ・チルドレンにおけるキードライバーの 1 つです。セーブ・ザ・チ

ルドレン ロンドン事務所で予防接種アドバイザーを務め、小児医療部門とともに現場に出ていた時、私はそれが現場で何を意味するかを目にする機会に恵まれました。私は、各国の子どもの死亡率を低下させるという目的をもって、ナイジェリアでセーブ・ザ・チルドレンが予防接種評価を実施できるようにし、エチオピアでも同様のトレーニングを行いました。」

Dean Irey、 Senior Vaccines Sales Specialist (アメリカ合衆国)

「私は Corporate Fundraising Associateとしてのセールス&マーケティングの経験を生かして、GSK のパートナーシップをモデルとして用い、セーブ・ザ・チルドレン・フィリピンの他のパートナー企業との関係構築を手伝いました。子どもたちの膨大なニーズをじかに見ることはきわめて強烈な経験でしたが、それによっ

て、その道の専門家がベストを尽くせるように同僚の資金調達活動を支援したいという私の情熱は高まりました。」

Francis Nono、 Finished Goods Stock Controller (ケニア)

「私は Supply Chain Advisor として、セーブ・ザ・チルドレン・ネパールで活動し、倉庫における医薬品へのアクセス向上を手伝ったり、2015 年に発生したマグニチュード 7.9 の地震のような緊急事態の際に、政府が運営する店や病院が十分な在庫を確実にもてるようにしました。PULSE に参加している間、実感したことは、私がネパールを選んだのではなく、ネパールが私を選んだのだということで、新たな人生の目的を胸に任務を終え、帰国しました。」

「100 人目の PULSE ボランティアを迎えるこの節目となる年に、私たちは世界 35 カ国でそれぞれの専門性を生かしてボランティア一人ひとりが与えてくれたインパクトの振り返りを行っています。PULSEは今でも私たちと GSK との革新的パートナーシップに欠かせない要素であり、100 万人の子どもの命を救いたいという私たちの願いに持

続可能な貢献をしてくれています。」 Arabella Moore, Head of Partnerships at Save the Children

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Change Communities

10

PULSE と IMPACT 2030

Tamsin Davidson(中央)、Martin Joveski(右から 3 番目)、Robin Wilson-Tolbert(右から 2 番目)

ルワンダにて、Partners in Health で働く仲間たちと。 GSKのRobin Wilson-TolbertとTamsin Davidsonは、SAPの社員 3 名とともに、複数企業による連携を推進するボ

ランティアプログラムの一環として、ルワンダでは

Inshuti Mu Buzima として知られる NGO の Partners in Health(PIH/IMB)の支援を行いました。GSK と SAP は

いずれも、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に

向け、社員ボランティアの機会を提供する、唯一の企業主

導イニシアチブ、IMPACT 2030 の設立パートナーです。

SDGs により、企業が共有すべき価値観、補完できる能力、

そして最良の連携についての内容が検討されました。この

活動は最終的に、PIH/IMB のインサイトを基に、NGO が

安全にデータを保管・管理できるようなシステムを、GSKと SAP のボランティア参加者が作成するという、3 方向

のパートナーシップを生み出し、ローカルおよびグローバ

ルな医療方針に影響を与える、研究開発型企業になるため

の重要な一歩となりました。 Tamsin Davidson(GSK オーストラリア):どちらの企業

も単独ではそれほど効率的には実現できないであろうプロ

ジェクトに、2 つの企業がそれぞれに持つ独自のスキルを

合わせることで、優れた結果をもたらすという考え方は素

晴らしいと思います。SAP チームは、IT プログラミングと

データベースの設計の経験を生かし、プロジェクトスコー

プを的確に定めるためのデータ管理に関する諸問題を調査

しました。Robin は、全体のプロジェクト管理に関する指

示書を作成し、チェンジマネジメント能力を発揮して、変

化の人的側面に取り組みました。私は主に、テクノロジー

ソリューションを使用する際の医療データの品質管理を担

当しました。行うべきことを具体的に明確にするのは時間

を要しましたが、オープンに話し合い、それぞれの役割と

責任を理解することで、コンセンサスが維持できていたと

思います。

Martin Joveski(SAP ドイツ):派遣初日から私たちは、

PIH/IMB に何かしら実体のある、持続可能なものを残すこ

とで、ルワンダの人々の役に立つことができるだろうと確

信しました。この思いこそが、データ管理およびコラボ

レーションプラットフォームのパイロット版を設計・構築

するためのチームの原動力となりました。 Robin Wilson-Tolbert(GSK USA):2 つの会社、しかも

4 カ国から集まった 5 人のメンバーですから、最初は知ら

ない者同士でした。しかしプロジェクトを成功させようと

いうビジョンとコミットメントを共有することによって、

お互いの強みを知ることができ、課題を乗り越えることが

できたと思います。SAP チームは、7 月から 8 月の 4 週

間で、データベースの構築を行いました。その後、Tamsinと私の二人で、さらに 5 カ月間現地に滞在し、新しいシ

ステムのチェンジマネジメントプロセスの導入を行いま

した。このような連携方法に興味がある方は、ぜひ考え方

の多様性を尊重するよう努めてください。全感覚を使って

「話を聞く」こと、これが NGO との信頼関係を築き、日々

ベストな状態を維持するための重要な要素です。 Fred Kateera(PIH/IMB ルワンダ):ボランティアの方々

は、私たちの活動を理解するため深掘りし、率直に話をし

てくれました。これによって、より的確な方法で我々をサ

ポートできるような方法を改めて考え、調整してくれたの

だと思います。具体的には、買い付けやシステムの最大限

の活用、および持続可能性を実現する集中管理型のデータ

管理システムを構築し、変化における戦略をサポートして

もらいました。

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Change Employees

11

人生を変えるツール

PULSE のボランティア参加者は、異なる背景を持つ人々

の集まりですが、他人を助けたいという願い、強い精神、

そして好奇心を持っているという点で共通しています。そ

して、自分を信じて行動し、居心地の良い場所から自ら離

れ、新しい視点を受け入れる人たちです。「派遣後は、自

分の快適な場所から一歩踏み出し、新たな居場所を見つけ

るという挑戦を自分自身に課すようになりました。変化に

伴う混乱を受け入れ、その状況を不安に思うことはありま

せん。」と、2016 年にセネガルの PATH でボランティア

活動を行った、カナダの National Advocacy Manager の

Helene Pineauは言います。「帰国後はさらに活動的になっ

た、と直属の上司にも最近言われました。お客様と GSKの共有価値を創造するよう、さまざまなアプローチを導き

出すことを常に考えています。」 このような前向きな変化に気付くのは、上司だけではあり

ません。PULSE のボランティア参加者が所属するチーム

の 70%が、ボランティア参加者は派遣後、適応力、異文

化理解、ラーニングアジリティ(素早く学ぶ能力)などの

新たなスキルを示していると認識しています。Strategic Projects Director の Tara Millerは、フィラデルフィア州の

Food Trust でのボランティア経験を通じ、コーチングとい

う新たなスキルを習得したと言います。「私自身、答えを

持っていなかったことが、コーチングの役割を担うことに

つながったのだと思います。支援したいという思いはあり

ましたが、同時に、Food Trust の人々に、ただ解決法を提

示すればいいわけではないとも感じていました。私の役割

は、彼らが自ら解決法を見つけるよう導くことでもありま

した。問題点を通じて彼らを指導することにより、最も価

値あるものを生み出せたと思います。」 PULSE のボランティア経験は、新しいプロジェクトの立

ち上げのようなものです。新しい職場環境、新しい人間関

係、そして民間企業と NGO との仕事の違いに慣れなけれ

ばなりませんし、特に最初は何が起こっているのかさえ理

解できず、状況を把握することも困難です。しかしこの挑

戦を終えた後は、多くの PULSE ボランティアが、自分の

中に大きな自信が生まれていることに気付きます。「派遣

初日、Amref Health Africa での 6 カ月の派遣期間中に行う

目標について、スーパーバイザーと意見をまとめました。」

とインドの Regional Business Manager の Mahendra Ametaは言います。「リストにある目標すべてを実現した

とき、大きな達成感がありました。なぜなら、派遣された

ばかりの頃は、異国の困難な職場環境で納得のいく業務が

できるのか、本当に不安に感じていたからです。」 PULSE による派遣が終了しても、能力開発は終わること

はありません。ボランティア参加者はみな、新たな目的意

識や、生き生きとした活力を得て戻ってくるからです。「こ

の経験を通して、新たな洞察力を得たと感じています。

GSK で働くこと、そして患者さんや社員のために行う、

この仕事の素晴らしさに改めて気付くことができました。」

と Tara は言います。

ビジネスインパクト

Tara Miller アメリカ フィラデルフィア州フードトラスト

にて、PULSE のボランティア活動に

参加

PULSE ボランティアの同

僚の 75%が、彼らが外部

的視点を共有することで、

GSK の業務、考え方、ま

たは方針の伝え方や具体

化に役立ったと言ってい

ます。

PULSE ボランティアの同

僚の73%が、彼らがPULSEの派遣を経て、リーダー

シップに対する責任をより

強く感じるようになったと

言っています。

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Change Employees

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忘れられない経験 2016 年に PULSE のボランティア活動に参加した 4名は、GSK ではあまり一緒に仕事をすることのな

かったかもしれないメンバーでしたが、6 カ月間を共

にベトナムのハノイで過ごし、信頼、勇気、文化を

学びあった PULSE の経験を通して、生涯の友人とな

りました。

「PULSE での経験を通して、多様性を尊重しさまざまな意見に敬意を表するリーダーになれました。」 Mohamed Elsaid, First Line Sales Leader (サウジアラビア) セーブ・ザ・チルドレンにて PULSE ボランティ

アに参加

人生を変えるような、身に余る経験を通し、賢明さが身に付いたように感じます。」 Bob McGarry, Account Director, North America Pharma(アメリカ) Clinton Health Access Initiative にて PULSEボランティアに参加

「インドに戻った後の最初の数週間は、まるで『勝利を挙げた戦士』のようだと、周りの同僚に言われていました。」 Sujay Kulkarni, Clinical Research Senior Manager(インド) セーブ・ザ・チルドレンにて PULSE ボラン

ティアに参加

「PULSE での経験のおかげで、他人に共感し、人の話を聞く力が向上しました。」 Chad Mora, Product and Skills Manager, North America Pharma, アメリカ PATH にて PULSE ボランティアに参加

4 名のボランティア参加者は、派遣された

NGO もプロジェクトもさまざまでした

が、活動拠点は全員同じで、ベトナムのハ

ノイでした。

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Change Employees

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PULSE で経験する感情の起伏は、合わない靴で登山に挑

むようなものかもしれません。2016 年、ベトナムでのボ

ランティア活動は、まさにこのような状況から始まりまし

た。Mohamed がサウジアラビアから到着した翌日、Bobと Chad は、ベトナムと中国の国境近くにあるサパへハイ

キングに行く予定でした。そこで彼ら 3 人は駅で待ち合わ

せ、お互いに自己紹介した後、夜行列車に乗り、水田とト

ウモロコシ畑が続く道を 2 日間かけて歩くことになりまし

た。 1 日目は、「なぜこんなことを始めてしまったのか?」と

いう雰囲気が漂っていました。Mohamed は、ポロシャツ

とジーンズという、険しい山を登るにはまったく不向きな

服装でしたし、Chad は、不必要な持ち物が多すぎました。

ところが 2 日目、Mohamed は、山頂を目指すことを決心

し、敗北感から一転、先頭に立ってメンバーを導きました。

山頂に到着したときは、その素晴らしい眺めだけではなく、

新しい友人とともに立ち向かった困難とサバイバル経験

から得た、他にはない絆を得ることができました。 Sujay は、ベトナムの少数民族の間で広がる子供たちの栄

養不足に取り組むため、栄養学研究専門家として、インド

からセーブ・ザ・チルドレンでのボランティア活動に参加

しました。Sujay は、PULSE での活動の最初の頃に、「新

しいことを改めて学び直す前には、『知識を手放す』こと

が必要なときがある」ことを学びました。「PULSE に関

わる人々」と 6 カ月間を共にし、新たな文化や信仰に触

れるだけでなく、食事制限があることも知りました。「5週間目には、ベトナムにはインド料理しかないわけじゃな

いということが分かりました。」と Sujay は冗談で語りま

す。 PULSE で経験したさまざまな感情を通じて、この 4 人は

どのように変わったのでしょうか。Chad は、自己防衛と

HIV 感 染 予 防 を 広 め る た め 、 Market and

Commercialization Advisor として PATH でボランティア

活動を行いました。「常にありのままの自分でいるという

ことがどういうことなのか、ベトナムでの経験を通じて本

当に理解することができたと思います。私たち 4 人は、

外国人であるにもかかわらず、外国人であるからこそ温か

く迎えてもらいました。この大きな経験は、私自身がイン

クルージョンとダイバーシティを働きかけるきっかけと

なりました 」。帰国後、Chad は、他分野のセールススタッフを研修

する際にこれらの価値観を伝える Product and Skills Manager という新たな役割を担うことになりました。 Mohamed は、資金調達戦略をサポートする Corporate Funding Officer としてセーブ・ザ・チルドレンに派遣されま

した。サウジアラビアに帰国した後は、以前よりもオープン

な会話がしやすくなったと言われるようになりました。

「PULSE での経験は、これまでで最もプロフェッショナル

で実り多いものでした。異なる文化で働くという貴重な機会

を通して、多様性を尊重し、さまざまな意見に敬意を表する、

良いチームリーダーになれたと感じます。また、帰国 2 カ月

後には、新たなポジションに昇進しました。」 派遣先で求められた状況をうまくコントロールできたこ

とで、Sujay は困難を乗り越える力を得たと感じています。

「インドに戻った後の最初の数週間は、まるで『勝利を挙

げた戦士』のようだと、周りの同僚に言われていました。

自信を高めてくれる、夢のような経験だったと思います。」 Bob は、GSK での勤続 35 年目を迎えたとき、HIV および結

核の治療法を向上するための Technical Advisor として、

Clinton Health Access Initiative に派遣されていました。「人

生を変えるような、身に余る経験を通し、賢明さが身に付い

たように感じます。アメリカ国外に出たのは今回が初めてで

したが、またベトナムに戻って、別の経験にチャレンジする

つもりです。」

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Change GSK

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PULSE がもたらすもの

PULSE プログラムは、NGO に持続可能な変化を提供す

るだけでなく、社員エンゲージメントを向上し、また経験

を通じて得た新鮮な視点によって社内での改革を促進す

ることで、GSK に利益をもたらすものでもあります。さ

らに、PULSE のボランティア参加者は、緊張感を持ち、

目的意識を改めて認識した上で、新たな挑戦を求め、新し

いキャリアに向かうことがあります。例えば、Assistant General Counsel の Esteban Lizan-Fernandezは、イギリ

スのComic Reliefにて、GSKとの5年間のパートナーシッ

プである、罹患率の高い国におけるマラリア撲滅のための

活動を行いました。PULSE での派遣終了後、新しく得た

知識を生かし、法務チームのグローバルヘルスプログラム

のポートフォリオ作成をサポートしています。 Mindy Chaoは、ナイジェリアの Clinton Health Access Initiative で PULSE プログラムを経験したからこそ、台湾

でマーケティングエクゼクティブとしてリーダー職を得

られたと考えています。「PULSE のおかげで、精神的に

強くなりました。言葉の壁はありましたが、政府機関とも

問題なくやり取りできましたし、異なる文化の中で物事を

進めることを学びました。この経験は、私に新しいことに

挑戦する自信を与えてくれ、財務からマーケティングに移

ることを決心させてくれました。」 3 番目の PULSE ミッションである、「GSK を変える」た

め、今年度も、PULSE+ Track Innovation Challenge を継

続し、社内における企業家精神を推進するためのアプロー

チを戦略的に行っています。ボランティア参加者は、社内

の各リーダーから GSK の優先課題について派遣前に研修

を受け、復帰後、CEO 室に革新的なアイデアを提案して

います。Sujay Kulkarniは、ヘルスパックを構成する栄養、

衛生、および抗感染症の 3 種類の GSK 製品をコマーケ

ティングし、栄養失調を低減させるという PULSE+アイ

デアを提案しました。「PULSE の経験を通して、自分の

快適な場所から踏み出し、困難を乗り越えるという経験を

することで、大きな自信を得ることができました。自分が

学んだことを将来の起業家たちに受け渡していこうとい

う思いが以前よりも強くなりました。」 Lucas Sakalemは、PULSE チームの一員として、PULSEによる派遣で大きな変化を経験した多くの GSK 社員を 4年間支援し、PULSE プログラムのさまざまな要素を非常

に良く理解しています。2016 年、Lucas 自身が PULSEプログラムに参加し、フィリピンのセーブ・ザ・チルドレン

に派遣されました。「これはまさに私にとって大きな変化

をもたらしてくれた経験でした。帰国後は、強いボラン

ティア精神が芽生え、人生を変え得るこのプログラムに参

加する GSK の社員をさらに支援したいと考えるようにな

りました。」

「PULSE のプログラムは、外部での経験を得て、新鮮な視点を社内に持ち帰ることができる大きなチャンスです。GSKのワクチンが人々の命に与える影響を実際に目にすることができ、GSK に復帰後は、その経験をビジネスの前進に役立てることができます。」 Luc Debruyne President of Global Vaccines

Lucas Sakalem アメリカ フィリピンのセーブ・ザ・チルドレン

にて、PULSE ボランティア活動に参加

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投資とリターン 2016 年、GSK は、PYXERA Global's Common Performance Indicator Report に参加する 11 社のうちの 1 社として、グ

ローバルなプロボノプログラムが、企業パートナー、参加者および企業に対して及ぼす影響を評価する調査を行いました。

調査結果の一部を以下に紹介します。

2016 年度ボランティア参加者の 100%が、GSKを企業市民であると考え*、93%が、GSK が「生

きる喜びを、もっと」を届けるために行ってい

る活動について他者に話す可能性があります。

2016 年度 PULSE ボランティア参加者には、さ

まざまな分野における能力の向上が見られまし

た。

2016 年度ボランティア参加者の 87%が、GSKでの仕事に対する意欲が向上したと考え、74%が、PULSE での経験の結果、新しいアイデア

を持ち帰っています。

適応能力*

異文化理解

コミュニケーション*

忍耐力*

革新的な思考* * 他社と比較して、GSK が最も高い点数を得た分野

長期的な影響 2009 年度から 2015 年度の PULSE ボランティア参加者 135 名を対象に、PULSE がもたら

す長期的な影響を調査しました。

PULSE での経験は、エンゲージメントやリーダーシップ

能力を大きく向上させ、行動の変化をもたらすことが調査

で分かりました。

PULSE のボランティア参加者は、その後

も高いレベルのエンゲージメントを示し

ています。

PULSE での経

験により、リー

ダーシップスキ

ルと能力が向上

した

PULSE のおか

げで、仕事の進

め方を良い方向

に改善すること

ができた

PULSE のおか

げで、GSK のビ

ジネスにプラス

の影響をもたら

すことができた

GSK

で働き続けたいという気持ちが強く

なった

自分に求められる以上のものを

GS

Kに貢

献したいという意欲が向上した

今まで以上に、

GS

Kの優先事項や価値観

自分と結びつけて考えるようになった

GSK

を誇りに思う気持ちが強くなった

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写真 Vanina Kacheva ケニアのセーブ・ザ・チルドレンに

てPULSE ボランティア活動に参加