re:finder
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Re:FinderPiyomaru Software Takaaki Naganoya
?2017/09/26 初版作成
FinderはmacOSの「顔」だったFinderの出来・不出来が「macOSの使い勝手」を大きく左右する macOS 10.13でFinderがかつてないほどだらしない 速度も足りない(大量のファイルコピー、遅い) 進化も止まった(新たな機能の提案がない)
「ソフトウェア音痴のデザイナー」ジョナサン・アイブのミスリードにより「間違った機能」が実装され続けてきた?(タブ、タグ、全画面表示) そもそも、大量のファイルを整理するためには巨大なディスプレイが必要 → なんか、おかしくね? →→ CRTからLCDのモニタに入れ替えたら作業性が落ちた現場を知っている(表示可能領域が減ったので)
AppleにFinderをリファインする能力は「ない」(断言)
Finderとは、macOSにとってshellであり Filerであり
Launcherである
Finderを打倒する好機?Finderを置き換えるファイラーが、Mac史上かつてないほど「提案しやすい」「受け入れやすい」状況になっているのではないか?
大量のファイルの削除やコピー → 遅い 機能強化するための機構 → 欠如 自動処理の機構とFinderの統合 → ない
音声操作(Siri)によりさまざまなファイルの検索などが行えるようにはなってきているが、それは口頭で読み上げられるものだけ Finder
打倒、Finder!?Macユーザー&開発者としてこれまでに抱いたことのない思いが胸に去来する
「macOSのFinder、今なら倒せるんじゃね?」
すでに存在しているファイラー
音楽、ムービーに特化したファイラー/データベース
写真に特化したファイラー/データベース
iTunes
Photos
PathFinderサードパーティ製・Finderに
似せた強化版ファイラー
Neo Finderサードパーティ製・カタロ
グ型のファイラー
2つの方向性ファイルシステム密着型 データベースカタログ型
概要 Finderと同等(以上)の使い勝手をねらう データベースをベースに構成して、データベース的な使い勝手を強調
具体例 Finder, PathFinder NeoFinder, iTunes, Photos
特徴 ファイルシステムがサポートするものは何でもサポートする
カタログ(DB)に収録する範囲を限定。複数のカタログを用意して使い勝手を向上
長所 見たまんまそのままの操作性 抽出や検索などDBっぽい操作。ファイル数が増えても操作感はかわらず
短所 ファイル数が増えると、操作性が劣悪になる
直感的な操作はできない。カタログ作成時/更新時にすべてのファイルをスキャンするので時間がかかる
必要なもの
C++でゴリゴリに高速化 データベース検索クエリーを洗練するとか、キャッシュをがんばるとか
Finderの機能評価(雑誌紹介風に)切り口 5段階評価 評者コメント
シェルとしてのFinder ★★★★★ ファイルを散らかしておけるのはすごい。ファイルを「位置」と「色」(ラベル)で管理できるメリットは大きい
ファイラーとしてのFinder ★★★☆☆ 1フォルダ内のファイル数が多いと使い勝手が下がる
ランチャーとしてのFinder ★★☆☆☆ いいとも悪いとも言いにくい。DragThingを併用してようやく腹が立たないレベルに
見た目 ★★★★★ 見た目はいい。ただし、刺激の少ない「水」とか「食パン」のようなデザイン
機能性 ★★★☆☆ 不足はしていない。余計ないらないものがある。とくに、タブとタグ
拡張性 ★☆☆☆☆弱い。他のアプリへのドラッグ&ドロップで補ってはいるが、プラグインとかないので拡張性はないに等しい。このあたり、AppleScriptの領分
ドキドキ感 ★☆☆☆☆ 安定して動作するため、良い意味でドキドキはない。いつもどおりで、悪い意味でもドキドキはない
ワクワク感 ★☆☆☆☆ 未知の存在ではなく、老舗旅館のような存在。ビックリドッキリ機能は皆無
安定感 ★★★★★ もはやこれしかない?
どこがよくないか?ポイント 内容
味付けが古い 現在あたりまえに利用できるネットワーク系のサービスなどが統合されていない(Web API系。セキュリティ対策で?)
不要な機能が多い QuickLookとか、あればあったでうれしいけど、なくていいよね
Finderタブいらね あくまで画面の小さいノート用のギミック?
ラベル軽視ヤバい タグこそいらない。ラベルを元にもどせ
サービスいらね 中途半端すぎる。やるなら、ちゃんとやれ
同一のフォルダの複数オープン時の挙動
同一のフォルダを複数オープンできるが、なぜか挙動が同期してしまう(選択箇所)
ドラッグ&ドロップの限界
操作はいいんだけど、どうも大量のデータ処理に向いていない(スケーラビリティがない)
Spotlight目立ちすぎ 大量のファイル処理時にファイル名の単純しぼりこみ操作が手軽に行えるとよいのでは?(当該フォルダ限定とかで)
Finder打倒先行事例
MS-DOS用にアートマン21の松本慧さんが作ったFinder激似ファイラー「ですくとっぷ」が伝説として語られている
PC-100用に山本先生もFinderライクなソフトを作ってNECにデモしたらしい(学生時代?)
ですくとっぷ 名称不明
(画面はDOS用ファイラー「エコロジーII」)
WorkspaceManager
Appleを追放されたJobsが作ったNEXTSTEPのファイル管理環境。