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リリースノート(Release NotesRelease 10.1 日本語参考資料 2016 12 JIP テクノサイエンス株式会社

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リリースノート(Release Notes) Release 10.1

日本語参考資料

2016年 12月

JIPテクノサイエンス株式会社

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2016 年 12 月

i DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

目次

はじめに iii

第 1 部 解析機能

第 1章 DIANA10.0 ........................................................... 2 1.1 要素ライブラリ ........................................................ 2

1.1.4 ソリッド要素 .............................................................. 2 1.1.8 3次元分散鉄筋要素(マトリクスタイプ) ..................................... 2 1.2.4 全ひずみひび割れモデル .................................................... 2 1.2.5 前川-福浦コンクリートモデル ............................................... 2

1.3 解析手法 .............................................................. 3 1.3.1 単位 ...................................................................... 3 1.3.6 損傷指標 .................................................................. 3 1.3.7 正規化累加ひずみエネルギー ................................................ 3

第 2章 DIANA10.1 ........................................................... 4 2.2 材料ライブラリ ........................................................ 4

2.2.3 前川-福浦コンクリートモデル ............................................... 4 2.2.6 ひび割れ帯幅 .............................................................. 4 2.2.9 埋込鉄筋要素 .............................................................. 4 2.2.10 付着すべり埋込鉄筋要素 ................................................... 4

2.3 解析手法 .............................................................. 5 2.3.6 日本土木学会(JSCE)による領域による平均結果 .............................. 5

第 2 部 プレ・ポスト処理

第 3章 DIANA10.0 ........................................................... 7 3.1 DIANA Interactive Environment(DianaIE) .............................. 7

3.1.1 ジオメトリ作成機能 ........................................................ 7 3.1.2 要素生成機能 .............................................................. 7 3.1.3 DIANAプロジェクトファイル................................................. 7 3.1.4 Pythonスクリプト ......................................................... 7 3.1.5 iDIANAおよび FemGVからのジオメトリデータインポート機能 .................... 8

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2016 年 12 月

ii DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 3 部 ユーザマニュアル

第 5章 構成 ............................................................... 10 5.1 検証レポート ......................................................... 10

第 6章 配布フォーマット .................................................... 11 6.1 オンラインアクセスのための QTC(Qt Help Collection)フォーマット ..... 11 6.2 PDF(Portable Documentation Format) ................................. 11

第 7章 互換性 ............................................................. 12

第 4 部 非互換性

第 8章 DIANA10.0 .......................................................... 14 8.1 バッチコマンド ....................................................... 14

8.1.1 データファイルの変換 ..................................................... 14 8.1.2 コマンドファイルの変換 ................................................... 15

8.2 要素ライブラリ ....................................................... 15 8.2.1 積分スキーム ............................................................. 15 8.2.3 梁要素 ................................................................... 15 8.2.6 曲面シェル要素 ........................................................... 16 8.2.7 構造インターフェース要素 ................................................. 16

8.3 材料ライブラリ ....................................................... 16 8.3.4 非線形弾性 ............................................................... 16 8.3.5 Tresca/Von Mises 塑性モデル ............................................. 16 8.3.6 Mohr-Coulomb/Drucker-Pragerモデル ....................................... 17 8.3.16 多方向固定ひび割れモデル ................................................ 17 8.3.17 全ひずみひび割れモデル .................................................. 17 8.3.18 前川-福浦コンクリートモデル ............................................. 18 8.3.20 構造インターフェース要素 ................................................ 18 8.3.21 離散ひび割れ ............................................................ 19 8.3.22 付着-すべり ............................................................. 19 8.3.23 Coulomb摩擦 ............................................................ 19 8.3.27 埋込鉄筋要素 ............................................................ 19

8.4 解析手法 ............................................................. 20 8.4.2 出力 ..................................................................... 20 8.4.7 構造インターフェース要素 ................................................. 20

第 9章 DIANA10.1 .......................................................... 21 9.2 解析手法 ............................................................. 21

9.2.2 非線形構造解析 ........................................................... 21 参考文献 ................................................................... 22

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2016 年 12 月

iii DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

はじめに

本資料は、DIANA10.1 の新機能について概説しています。第 1 部では DIANA9.6 から DIANA10.1 へ

のバージョンアップで追加された主な新しい解析機能の概要について、第 2 部ではプレ・ポスト処理に

関する機能について、第 3 部では DIANA10.1 ユーザマニュアルの構成について、第 4 部では DIANA9.6

と DIANA10.1 の非互換性について記述しています。

なお、本資料は DIANA10.1 の正式なユーザマニュアルである"DIANA User’s Manual Release Notes

Release 10.1"から、主要な機能を抜粋し日本語で補足する参考資料といたします。

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2016 年 12 月

1 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 1 部 解析機能

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2016 年 12 月

2 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 1章 DIANA10.0

1.1 要素ライブラリ

1.1.4 ソリッド要素

Colorado 大学[26]によって示された 5 節点のアイソパラメトリックピラミッド要素と 13 節点のアイソ

パラメトリックピラミッド要素が追加されました。5 節点のピラミッド要素は線形補間と数値積分に基

づいています。uxyz の変換多項式は 8 節点のアイソパラメトリック六面体要素に基づいており、六面体

要素の第 5 節点から第 8 節点をピラミッド要素の第 5 節点に集約しています。また、13 節点のピラミッ

ド要素は 2 次補間と積分に基づいています。uxyz の変換多項式は 20 節点のアイソパラメトリック六面体

要素に基づいており、六面体要素の第 13 節点から第 20 節点をピラミッド要素の第 13 節点に集約して

います。なお、10 節点の四面体要素が接続されたときは、接続面の互換性を保証するために Face bubble 機

能が追加されています。

両方の要素タイプは DianaIE で生成可能ですが、iDIANA と FX+ for DIANA では利用できません。

【マニュアル『要素ライブラリ(Element Library)』PY15L、CPY39 参照】

1.1.8 3次元分散鉄筋要素(マトリクスタイプ)

埋込鉄筋要素に、3 次元分散鉄筋要素(マトリクスタイプ)が追加されました。マトリクスタイプの

埋込鉄筋要素はソリッド要素に埋め込まれ、母要素の体積形状をコピーします。また、平面ひずみ要素

や軸対称要素でも同様となります。マトリクスタイプの埋込鉄筋要素の格子は母要素の体積を完全に満

たします。したがって、マトリクスタイプの埋込み鉄筋要素では、節点を指定して入力することはでき

ず、要素毎の入力のみが可能です。

【マニュアル『要素ライブラリ(Element Library)』MATRIX 参照】

1.2.4 全ひずみひび割れモデル

1.2.4.6 せん断挙動

接触密度モデルおよび Al-Mahaidi モデルにおいて、せん断伝達係数βの下限値が指定できるようにな

りました。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』全ひずみひび割れモデルの BETMIN 参照】

1.2.5 前川-福浦コンクリートモデル

DIANA の修正前川コンクリートモデルが再設計され、前川と福浦の最新定義[18]に準じて定式化され

ました。日本土木学会(JSCE)[13]の引張硬化曲線と前川の接触密度モデルがデフォルトになります。

この新しく実装されたモデルは同じ積分点における 6 本のひび割れまでを安定的に処理することが可能

です。なお、非直交ひび割れモデルとする場合は、しきい角度 THETA を使用している単位系(ラジア

ンまたは度)で設定する必要があります。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

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2016 年 12 月

3 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

1.2.5.1 せん断挙動

接触密度モデルおよび Al-Mahaidi モデルにおいて、せん断伝達係数βの下限値が指定できるようにな

りました。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』前川-福浦コンクリートモデルの BETMIN 参照】

1.3 解析手法

1.3.1 単位

角度の単位を定義することが可能となりました。角度の単位はラジアン(RAD)または度(DEGREE)

のどちらかになります。もし、’UNITS’テーブルで単位を指定しなかった場合や’UNITS’テーブル自体を

記述しなかった場合は、SI 単位系が定義されるためラジアン(RAD)となります。角度のパラメータを

含むいくつかの特性の構文はこれに応じて変更されます[IV 章]。

【マニュアル『解析手法(Analysis Procedures)』参照】

1.3.6 損傷指標

非線形解析(*NONLIN)において、日本土木学会(JSCE)の 2012 年制定コンクリート標準示方書[14]

に記載されている損傷指数 DI を計算し、積分点で出力することが可能となりました。2012 年制定コン

クリート標準示方書では、損傷指数 DI は以下のように定義されています。

𝐷𝐷𝐷𝐷 = ��ε𝑥𝑥𝑥𝑥−ε𝑦𝑦𝑦𝑦2

�2

+ �γ𝑥𝑥𝑦𝑦2�2 2 次元

𝐷𝐷𝐷𝐷 = ��ε𝑥𝑥𝑥𝑥−ε𝑦𝑦𝑦𝑦�2+�ε𝑦𝑦𝑦𝑦−ε𝑧𝑧𝑧𝑧�

2+(ε𝑧𝑧𝑧𝑧−ε𝑥𝑥𝑥𝑥)2

6+ �γ𝑥𝑥𝑦𝑦2+γ𝑦𝑦𝑧𝑧2+γ𝑧𝑧𝑥𝑥2�

4 3 次元

【マニュアル『解析手法(Analysis Procedures)』STATUS DAMIND 参照】

1.3.7 正規化累加ひずみエネルギー

全ひずみひび割れモデルおよび前川-福浦コンクリートモデルにおいて、正規化累加ひずみエネルギー

を計算し、出力することが可能となりました。このエネルギーは、材料が抵抗し得る最大圧縮応力 f で

正規化されます。DIANA では、ユーザが定義した最大圧縮強度を最大圧縮応力 f として使用し、Wn0 が

出力されます。さらに、横拘束効果によって更新される最大圧縮強度を最大圧縮応力 f として使用し、

Wn1 が出力されます。

【マニュアル『解析手法(Analysis Procedures)』the STATUS ENERGY 参照】

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2016 年 12 月

4 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 2章 DIANA10.1

2.2 材料ライブラリ

2.2.3 前川-福浦コンクリートモデル

前川-福浦コンクリートモデルにおいて、日本土木学会(JSCE)[13]の異方性引張硬化/軟化挙動が拡

張されました。この引張軟化挙動を定義すると、破壊エネルギーGf0 から各ローカル要素のひび割れ方

向のパラメータ c が決定されます。また、ユーザは 1 つまたは多方向においてパラメータ c を明示的に

定義することも可能です。その他の方向については、破壊エネルギーGfI からパラメータ c が求められま

す。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』前川-福浦コンクリートモデルにおける JSCE の異

方性引張硬化曲線(TENCRV JSCETS)参照】

2.2.6 ひび割れ帯幅

Rankine 主応力塑性モデル、Rankine-Hill 異方塑性モデル、多方向固定ひび割れモデル、全ひずみひび

割れモデル、前川-福浦コンクリートモデル、新しく追加されたエンジニアリングレンガ造モデル[§2.2.5]

において、ひび割れ帯幅 h を定義することが可能です。DIANA ではひび割れ帯幅 h を決定する方法とし

て、Rot's による要素サイズに基づく方法(デフォルト)と直接入力による方法が用意されていますが、

これらに加えて、Govindjee による投影法が追加されました。Govindjee[10]による投影法では、ひび割れ

帯幅 h はひび割れ面上のひび割れを含む要素の投影長として考慮されます。したがって、この方法では

要素サイズに加えて、要素のアスペクト比とひび割れの方向も考慮されます。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』ひび割れ帯幅 h 参照】

2.2.9 埋込鉄筋要素

2.2.9.1 2012年制定コンクリート標準示方書

日本土木学会(JSCE)の 2012 年制定コンクリート標準示方書[14]に応じて、鉄筋の構成関係が拡張

されました。鉄筋が埋込鉄筋要素としてモデル化される場合、本機能により日本の仕様によって定義さ

れた履歴応答が可能となります。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

2.2.10 付着すべり埋込鉄筋要素

2.2.10.1 島モデル(付着-すべり-ひずみモデル)

付着すべり埋込鉄筋要素において、島モデル(付着-すべり-ひずみモデル)[24]が利用可能となりまし

た。

𝑡𝑡𝑡𝑡𝑓𝑓𝑐𝑐′

=0.73(ln(1 + 5𝑠𝑠))3

1 + ε × 105

ここで、fc’はコンクリートの圧縮強度(単位:MPa)です。また、

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2016 年 12 月

5 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

𝑠𝑠 = 1000∆𝑢𝑢𝑡𝑡𝐷𝐷

ここで、εは鉄筋のひずみです。

さらに、島モデル(付着-すべり-ひずみモデル)の剛性は無制限となる可能性があるため、DIANA で

は数値的な理由から付着すべり曲線が弾性曲線を越えている場合は弾性曲線をたどるようになってい

ます。もし鉄筋径 D を明確に定義しなかった場合は、円形断面を仮定したインターフェース要素の寸法

から鉄筋径 D が導き出されます。

除荷および再載荷勾配は弾性剛性に従い、反対側の最大付着力に到達するまで弾性の除荷-再載荷曲線

をたどります。そして、そこから反対側の付着すべり曲線上に向かうようにたどります。また、再載荷

が弾性の除荷曲線上から始まる場合、付着すべり曲線は元の曲線上に戻ろうとします。

本モデルは、バータイプの埋込鉄筋要素とインターフェース要素間の一意な結合を有する付着すべ

り埋め込み鉄筋要素においてのみ使用可能です。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

2.3 解析手法

2.3.6 日本土木学会(JSCE)による領域による平均結果

損傷指数の出力(STATUS DAMIND)と正規化累加ひずみエネルギー(STATUS ENERGY NRMCUM)

において、それらの結果は積分点周辺の半径 r の範囲で平均化されます。積分点の寄与は、参照する積

分点に対する距離 s によって重み付けされます。距離 s が半径 r より長いとき、その積分点の値は平均

化には寄与しません。距離 s が半径 r より短いとき、積分点においては重み係数 w が参照点の距離とと

もに線形的に減少します。また、異なるグループ毎に半径 r の値をそれぞれ定義することが可能です。

【マニュアル『解析手法(Analysis Procedures)』AVJSCE の出力場所オプション参照】

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2016 年 12 月

6 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 2 部 プレ・ポスト処理

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2016 年 12 月

7 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 3章 DIANA10.0

3.1 DIANA Interactive Environment(DianaIE)

DIANA10.0 では、Mesh Editor が Diana Interactive Environment(DianaIE)に変更され、ジオメトリの作成

と要素の生成によるモデル化機能が追加されました。さらにプレ・ポスト処理機能において、ひび割れ

の結果の可視化や、表形式で出力した結果の Microsoft Excel 等へのインポート/エクスポートが簡単に実

行できるようになりました。今後の新バージョンでは、プレ・ポスト処理機能や解析機能の全体にわた

って DianaIE が改良される予定です。

3.1.1 ジオメトリ作成機能

DianaIE では、ブロック・円柱・多角形・直線・多直線・円・点等の交差や押し出し機能をもったプ

リミティブ形状の定義によるパラソリッドに基づいて、ジオメトリを作成することが可能です。

3.1.2 要素生成機能

DianaIE では、ジオメトリの交差箇所等の構造化されていないメッシュにおいて、インターフェース

要素や埋込鉄筋要素を含む 1 次および 2 次要素を生成することが可能です。すなわち、DianaIE では接

触形状が検出され、その場所で正しく接続されたメッシュを作成することが可能です。なお、メッシュ

はいつでもジオメトリとの関係で定義されます。

3.1.3 DIANAプロジェクトファイル

DIANA10.0 より、DianaIE においてジオメトリ・メッシュ・プロパティ・解析制御設定・出力表示設

定が全て含まれたバイナリプロジェクトファイル(*.dpf)を保存することが可能となりました。また、

このファイルは今後のバージョンで読み込むことが可能です。

以前の DIANA バージョンのバイナリプロジェクトファイル(*.dpf)は、DIANA10.0 で読み込むこ

とはできません。そのため、データファイル(*.dat)およびコマンドファイル(*.dcf)としてエクス

ポートし変換する必要があります。

3.1.4 Pythonスクリプト

DianaIE における全ての操作は、テキストファイル(*.py)内に python コマンドとして記録されます。

DianaIE では、視覚的な操作やコマンドの入力、一連の python コマンド操作ファイルの読み込みのいず

れかを使用することが可能です。DianaIE で利用可能な全スクリプトコマンドの概要は、マニュアル

「Getting Started」で確認することができます。スクリプトコマンドはトピックによってグループ化され

ています。各コマンドについては以下を参照してください。

・ Synopsis:コマンドの構文。いくつかのコマンドは多様なバリエーションを持っています。

・ Purpose:コマンドの簡潔な説明

・ Description:目的を果たすコマンドに予想される条件、コマンドの最終結果

・ Return value:型および戻り値の内容

・ Arguments:型および各引数の予想される内容

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2016 年 12 月

8 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

スクリプトコマンドは Python スクリプト言語を拡張します。この Python スクリプト言語は一般公開

されている文献やインターネット上で広く詳細に記載されています。Python スクリプト言語の公式オン

ラインサイトは、docs.python.org です。DianaIE のスクリプトコマンドと Python スクリプト言語の組み

合わせで、ユーザが利用しやすいパラメータ化された機能や数値的なモデル化を使用することが可能と

なります。

3.1.5 iDIANAおよび FemGVからのジオメトリデータインポート機能

DianaIE では、iDiana/FEMGV のジオメトリデータファイル(*.G72)から以下のジオメトリデータを

インポートすることが可能です。

・ Units:長さの単位

・ Line:円弧(ARC)、直線(STRAIGHT)、円(CIRCLE)、いくつかの線タイプの組み合わせ

(LCMB)

・ Surface:点で構成された三角形のサーフェス(3POINTS)、点で構成された四角形のサーフ

ェス(4POINTS)、線で構成された三角形のサーフェス(3SIDES)、線で構成された四角形の

サーフェス(4SIDES)、領域(REGION)。線で構成された三角形または四角形のサーフェス

において、線は円弧または直線のどちらかである必要があります。

・ Bodies:4 つのサーフェスで構成された四面体(4SURFS)、5 つのサーフェスで構成された三

角柱(5SURFS)、6 つのサーフェスで構成された六面体(6SURFS)

・ Assignments:材料特性と要素特性の割り当て。DianaIE では材料特性と要素特性自体をイン

ポートすることはできないため、ダミーの材料特性および要素特性が生成されます。

DianaIE のモデリングボックスは、インポートしたジオメトリデータの大きさを基に自動的に設定さ

れます。なお、埋込鉄筋要素は iDIANA/FEMGV のジオメトリデータとして扱われないためインポート

できません。

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2016 年 12 月

9 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 3 部 ユーザマニュアル

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2016 年 12 月

10 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 5章 構成

DIANA10.1 のユーザマニュアルは、以下の項目で構成されています。

・ はじめに(Getting Started)

・ 要素ライブラリ(Element Library)

・ 材料ライブラリ(Material Library)

・ 解析手法(Analysis Procedures)

・ 理論(Theory)

・ 検証レポート(Verification Report)

・ iDIANA

・ FX+ for DIANA

・ 解析例題(Analysis Examples)

・ 地盤解析例題(Geotechnical Analysis)

・ コンクリートとレンガ造の解析例題(Concrete and Masonry Analysis)

・ 索引(Cumulative Index)

5.1 検証レポート

検証レポート(Verification Report)がDIANA10.1のユーザマニュアルに新しく追加されました。この

マニュアルでは、DIANA Test Suite(Dtestのデータ)と呼ばれるDIANA10.1で行われたテストのサブセ

ットが紹介されています。このTest Suiteは多数のテストデータを含んでおり、DIANAの発展のための品

質体制の一部となっています。これにより、今後のリリースバージョンでも同等のまたはより良い結果

が保証され得ます。この検証レポート(Verification Report)の最初のバージョンでは、NAFEMS(イギ

リスのNational Agency for Finite Element Methods & Standards)によって設計・公開されている多数の線形

静的および固有値解析のベンチマークについての説明を含んでいます。

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2016 年 12 月

11 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 6章 配布フォーマット

DIANA10.1 では、QHC(Qt Help Collection)フォーマットと PDF(Portable Document Format)でマニ

ュアルを提供させていただきます。

6.1 オンラインアクセスのための QTC(Qt Help Collection)フォーマット

QHC を利用するためには、DIANA インストールプログラムに含まれている Qt Assistant program が必

要となります。Qt Assistant を用いることで、簡単にオンラインで全てのユーザマニュアルにアクセスす

ることができます。このフォーマットは、DianaIE や iDIANA といった GUI 上の Help 機能からもアクセ

スすることができます。また Windows 版のオンラインマニュアルは、DIANA のインストールフォルダ

から簡単にアクセスすることができます。

6.2 PDF(Portable Documentation Format)

このフォーマットは、プリント出力やマニュアルの一部を製本様式で表示することに適しています。

アドビシステムズ社から PDF へのアクセスが可能な Acrobat Reader が提供されており、Adobe

web-site(http://www.adobe.com.)から無料でこのプログラムをダウンロードすることができます。

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2016 年 12 月

12 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 7章 互換性

DIANA10.1 マニュアルは、DIANA code Release 10.1 と互換性があります。

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2016 年 12 月

13 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 4 部 非互換性

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2016 年 12 月

14 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 8章 DIANA10.0

8.1 バッチコマンド

8.1.1 データファイルの変換

DIANA10.0 リリース版に付属しているユーティリティプログラム upddat により、DIANA9.6 用のデー

タファイルを DIANA10.0 用に変換することが可能です。

DIANA9.4.4 と DIANA9.5 用のデータファイルは、DIANA10.0 用に変換する前に、まず DIANA9.6

用に変換する必要があります。これは、埋込鉄筋要素と要素のセットを DIANA9.6 用へ変更するた

めです。この変更は単純なデータの置換ではありませんが、グループ定義および材料・要素・デー

タ特性の割り当てを変換する前に、データ構造全体に対してその関係を確認する必要があります。

upddat プログラムは UNIX フィルタのように動作します。すなわち標準入力として以前のバージョン

のデータファイルを読み込み、標準出力として DIANA10.0 のデータファイルを書き出します。UNIX の

リダイレクションのように、入力コマンドは以下のようになります。

upddat < old.dat > new.dat

この操作は、モデルサイズによって時間がかかります。なお、DIANA10.0 用データファイルへの変換

に関して、upddat プログラムを用いても全ての変換が実行されるわけではありません。

もし何らかのデータが適切に変換されなかった場合は、エラー出力ファイルのメッセージを詳細に確

認し、データファイルを直接修正する必要があります。古いデータファイルを一度 DianaIE にインポー

トしたら、そのモデルをデータファイルにエクスポートすることを強くお勧めします。この方法ではデ

ータファイルを新しい構文に更新するため次回からの読み込みが早くなり、次期 DIANA バージョンの

モデルとして使用可能になります。なお、DIANA10.0 の DianaIE では DIANA9.6 の構文を読み込むこと

が可能であり、読み込み後に DIANA9.6 の構文が内部で変換されます[図 8.1]。

図 8.1 DianaIEによる DIANA9.6から DIANA10.0へのデータファイルのインポート

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2016 年 12 月

15 DIANA10.1 Release Notes

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8.1.2 コマンドファイルの変換

DIANA10.0 リリース版に付属しているユーティリティプログラム upddcf により、DIANA9.6 または

DIANA9.5用のコマンドファイルをDIANA10.0用に変換することが可能です。upddcfプログラムはUNIX

フィルタのように動作します。すなわち標準入力として以前のバージョンのコマンドファイルを読込み、

標準出力として DIANA10.0 のコマンドファイルを書き出します。UNIX のリダイレクションのように、

入力コマンドは以下のようになります。

upddcf < old.dcf > new.dcf

もし何らかのコマンドが適切に変換されなかった場合は、エラー出力ファイルのメッセージを詳細に

確認し、コマンドファイルを直接修正する必要があります。DIANA10.0 の DianaIE では DIANA9.5 およ

び DIANA9.6 のコマンドファイルを読み込むことが可能であり、読み込み後に DIANA9.5 および

DIANA9.6 のコマンドファイルが内部で変換されます。変換したコマンドファイルを DIANA10.0 のコマ

ンドファイルとしてエクスポートすることを強くお勧めします。この方法はコマンドファイルを新しい

構文に更新するため、次回からの読み込みが早くなり、次期 DIANA バージョンのモデルとして使用可

能になります。

8.2 要素ライブラリ

8.2.1 積分スキーム

異なる要素形状に対して同じ要素データの設定が使用できるように、積分スキームの設定の構文が変

更されました。定義された積分スキームを明確に指定する代わりに、積分レベルを設定することが可能

です。積分レベルは 3 つあり、減少(INTEGR REDUCE)、通常(INTEGR REGULA)、増加(INTEGR HIGH)

です。デフォルトでは、通常の積分スキームが使用されます。要素におけるデフォルトの積分スキーム

は、デフォルトで 4 点の積分領域の代わりに 3 点の積分領域を使用する軸対称要素 CT12A 以外では変

更することができません。ユーザが積分スキームを定義できる要素において、要素ライブラリ(Element

Library)に積分レベルに対する実際の積分点の数を示した表が要素毎に記載されています。梁要素の断

面の積分およびシェル要素の厚み方向の積分おいては、積分点の数は THINET コマンドを用いて明確に

定義することが可能です。ユーティリティプログラム upddat により、古いデータファイルを新しい構文

に変換することが可能です[§8.1.1]。正確に変換できなかった場合はメッセージが表示されます。

8.2.3 梁要素

8.2.3.1 任意形状

3 次元の Class-Ⅰのはり要素(L12BE)において、ローカル座標軸周りの慣性モーメントの設定に対す

る構文が変更されました。ジオメトリパラメータ INERTI は、ジオメトリパラメータ IT で指定される慣

性ねじりモーメント It を含みません。ユーティリティプログラム upddat により、古いデータファイルを

新しい構文に変換することが可能です[§8.1.1]。

【マニュアル『要素ライブラリ(Element Library)』任意形状を有する3次元Class-Ⅰの梁要素の INERTI、

IT 参照】

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2016 年 12 月

16 DIANA10.1 Release Notes

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8.2.3.2 偏心結合

Class-Ⅰおよび Class-Ⅲのはり要素において偏心結合の構文が変更され、ECCENT は ECCENX、

ECCENY、ECCENZ に置換されました。ユーティリティプログラム upddat により、古いデータファイル

を新しい構文に変換することが可能です[§8.1.1]。

【マニュアル『要素ライブラリ(Element Library)』参照】

8.2.6 曲面シェル要素

曲面シェル要素において偏心結合の構文が変更され、ECCENT は ECCENX、ECCENY、ECCENZ に

置換されました。ユーティリティプログラム upddat により、古いデータファイルを新しい構文に変換す

ることが可能です[§8.1.1]。

【マニュアル『要素ライブラリ(Element Library)』参照】

8.2.7 構造インターフェース要素

全ての構造インターフェース要素において、相対変位と応力の座標系はこれまで応力の座標系が使用

されていましたが、要素座標系が使用されるように変更されました。この変更のため、せん断方向の結

果が法線方向の結果よりも先に出力されます。また、これに応じてインターフェースの材料特性と出力

ラベルに対する構文も変更されました。法線方向に関する項目が「N」、せん断方向に関する項目が「S」

で示され、「N」と「S」は要素座標系と一致しています。これらの変更は、付着すべり埋込鉄筋要素と

杭基礎のインターフェース要素にも適用されます。ユーティリティプログラム upddat により、古いデー

タファイルを新しい構文に変換することが可能です[§8.1.1 p.39]。

【構造インターフェース要素の変数に関する定義は、マニュアル『要素ライブラリ(Element Library)』

参照】

【構造インターフェース要素の材料特性における構文の変更点は、マニュアル『材料ライブラリ

(Material Library)』参照】

【構造インターフェース要素の出力ラベルの変更点は、マニュアル『解析手法(Analysis Procedures)』

参照】

8.3 材料ライブラリ

8.3.4 非線形弾性

一軸の非線形弾性モデル(ELAST UNIAXI)を定義するマルチリニアダイアグラムの構文と入力順序

が変更され、SIGEPS は EPSSIG に置換されました。ユーティリティプログラム upddat により、古いデ

ータファイルを新しい構文に変換することが可能です[§8.1.1 p.39]。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

8.3.5 Tresca/Von Mises 塑性モデル

Tresca もしくはVon Mises塑性則の構文が変更され、YLDVALは YLDSTR に置換されました。さらに、

これらの塑性モデルのためのユーザサブルーチンにおいて、SQVCRV は YLDCRV に置換されました。

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2016 年 12 月

17 DIANA10.1 Release Notes

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硬化曲線に対する構文と入力順序も変更され、HARDIA は KAPSIG に置換されました。ユーティリティ

プログラム upddat により、古いデータファイルを新しい構文に変換することが可能です[§8.1.1 p.39]。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

8.3.6 Mohr-Coulomb/Drucker-Pragerモデル

Mohr–Coulomb もしくは Drucker–Prager 塑性則の構文が変更され、YLDVAL は COHESI、PHI、PSI に

置換されました。付着力における硬化パラメータ関数の構文と入力順序が変更され、HARDIA は

KAPCOH に置換されました。摩擦角およびダイレイタンシー角についても同様に構文と入力順序が変更

され、摩擦角において FRCDIA は KAPPHI に、ダイレイタンシー角において DILDIA は KAPPSI に置換

されました。さらに、硬化曲線の KAPPHI と KAPPSI は、正弦関数の代わりに摩擦角とダイレイタンシ

ー角の関数を直接的に表しています。ユーザサブルーチンと組み合わせた場合の Mohr–Coulomb もしく

は Drucker–Prager 塑性則においても構文が変更され、SINPHI は PHI に、SINPSI は PSI に置換されまし

た。この摩擦角とダイレイタンシー角は使用されている単位(ラジアンまたは度)で設定する必要があ

ります。ユーティリティプログラム upddat により、古いデータファイルを新しい構文に変換することが

可能です[§8.1.1]。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

8.3.16 多方向固定ひび割れモデル

引張ひび割れひずみと引張応力の関係を示すマルチリニア曲線の構文と入力順序が変更され、

TENVAL は ECRSIG に置換されました。ユーティリティプログラム upddat により、古いデータファイ

ルを新しい構文に変換することが可能です[§8.1.1]。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

8.3.17 全ひずみひび割れモデル

せん断応力とせん断ひずみ(SHRCRV MULTLN)の関係を示すマルチリニア曲線の構文と入力順序

が変更され、SHRPAR は GAMTAU に置換されました。

せん断剛性低減率とせん断ひずみ(SHRCRV BEDIAG)の関係を示すマルチリニア曲線の構文と入力

順序が変更され、SHRPAR は GAMBET に置換されました。

せん断剛性低減率と垂直ひずみ(SHRCRV BETEPS)の関係を示すマルチリニア曲線の構文と入力順

序が変更され、SHRPAR は EPSBET に置換されました。

前川による接触密度モデル with Decay(SHRCRV MAEDEC)の構文が変更され、SHRPAR はせん断

軟化パラメータ c と終局せん断ひずみ γult のための GAMULT による CPOWSH に置換されました。

全ひずみと引張応力の関係を示すマルチリニア曲線の構文と入力順序が変更され、TENPAR は

EPSIGT に置換されました。

全ひずみと圧縮応力の関係を示すマルチリニア曲線の構文と入力順序が変更され、COMPAR は

EPSIGC に置換されました。

拘束率と一致する n 組の全ひずみ εによる横拘束効果を示すマルチリニア曲線の構文と入力順序が変

更され、CNFPAR は EPSCNF に置換されました。

低減率と一致する n 組の全ひずみ εによるひび割れの強度低減を示すマルチリニア曲線の構文と入力

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2016 年 12 月

18 DIANA10.1 Release Notes

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順序が変更され、REDPAR は EPSRED に置換されました。

ユーティリティプログラム upddat により、古いデータファイルを新しい構文に変換することが可能で

す[§8.1.1]。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

8.3.18 前川-福浦コンクリートモデル

せん断応力とせん断ひずみ(SHRCRV MULTLN)の関係を示すマルチリニア曲線の構文と入力順序

が変更され、SHRPAR が GAMTAU に置換されました。

せん断剛性低減率とせん断ひずみ(SHRCRV BEDIAG)の関係を示すマルチリニア曲線の構文と入力

順序が変更され、SHRPAR が GAMBET に置換されました。

せん断剛性低減率と垂直ひずみ(SHRCRV BETEPS)の関係を示すマルチリニア曲線の構文と入力順

序が変更され、SHRPAR が EPSBET に置換されました。

全ひずみと引張応力の関係を示すマルチリニア曲線の構文と入力順序が変更され、TENPAR が

EPSIGT に置換されました。

全ひずみ εと低減率の組み合わせによって、ひび割れの横方向への影響を考慮するためのマルチリニ

ア曲線入力の構文と入力順序が変更され、REDPAR が EPSRED に置換されました。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

なお、ユーティリティプログラム upddat により、古いデータファイルを新しい構文に変換することが

可能です[§8.1.1]。

8.3.20 構造インターフェース要素

全ての構造インターフェース要素において、相対変位と応力の座標系はこれまで応力の座標系が使用

されていましたが、要素座標系が使用されるように変更されました。この変更のため、せん断方向の結

果が法線方向の結果よりも先に出力されます。また、これに応じてインターフェースの材料特性と出力

ラベルに対する構文も変更されました。法線方向に関する項目が「N」、せん断方向に関する項目が「S」

で示され、「N」と「S」は要素座標系と一致しています。これらの変更は、付着すべり埋込鉄筋要素と

杭基礎のインターフェース要素にも適用されます。ユーティリティプログラム upddat により、古いデー

タファイルを新しい構文に変換することが可能です[§8.1.1 p.39]。

【構造インターフェース要素の変数に関する定義は、マニュアル『要素ライブラリ(Element Library)』

参照】

【構造インターフェース要素の材料特性における構文の変更点は、マニュアル『材料ライブラリ

(Material Library)』参照】

【構造インターフェース要素の出力ラベルの変更点は、マニュアル『解析手法(Analysis Procedures)』

参照】

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2016 年 12 月

19 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

8.3.21 離散ひび割れ

マルチリニアの Model-Ⅰの引張軟化曲線の構文と入力順序が変更され、MO1VAL は DISTRA に置換

されました。ユーティリティプログラム upddat により、古いデータファイルを新しい構文に変換するこ

とが可能です[§8.1.1]。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

8.3.22 付着-すべり

インターフェース要素に対するマルチリニアの付着すべり曲線において、構文と入力順序が変更され、

SLPVAL は DISTAU に置換されました。ユーティリティプログラム upddat により、古いデータファイ

ルを新しい構文に変換することが可能です[§8.1.1]。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

8.3.23 Coulomb摩擦

インターフェース要素に対する Coulomb 摩擦の構文が変更され、FRCVAL は COHESI、PHI、PSI に

置換されました。インターフェース要素に対するマルチリニアの付着硬化曲線において、構文と入力順

序が変更され、HARDIA は DISCOH に置換されました。インターフェース要素に対するマルチリニアの

摩擦硬化曲線において、構文と入力順序が変更され、FRCDIA は DISPHI に置換されましたが、DISPHI

は摩擦角の正接関数の代わりに摩擦角の関数を直接的に表しています。この摩擦角とダイレイタンシー

角は使用されている単位(ラジアンまたは度)で設定する必要があります。ユーティリティプログラム

upddat により、古いデータファイルを新しい構文に変換することが可能です[§8.1.1]。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

インターフェース要素の Coulomb 摩擦モデルにおいて、Walraven と Reinhardt による「骨材のかみ合

い作用」に対するコンクリート圧縮強度を単位 MPa で指定する必要がなくなり、ユーザ定義の単位で指

定するようになりました。この値は、インターフェースの Coulomb 摩擦モデルのパラメータ MO2VAL

で定義されます。ユーティリティプログラム upddat により、古いデータファイルを新しい構文に変換す

ることが可能です[§8.1.1]。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

8.3.27 埋込鉄筋要素

一軸の非線形弾性モデル(ELAST UNIAXI)を示すマルチリニア曲線の構文と入力順序が変更され、

SIGEPS は EPSSIG に置換されました。

埋込鉄筋要素と付着すべり埋込鉄筋要素における Von Mises 塑性則の構文が変更され、YLDVAL は

YLDSTR に置換されました。

埋込鉄筋要素における Menegotto-Pinto 塑性則の構文が変更され、YLDVAL は YLDSTR と MENEGP

に置換されました。

埋込鉄筋要素における Monti-Nuti 塑性則の構文が変更され、YLDVAL は YLDSTR と MONTIN に置換

されました。

埋込鉄筋要素における Dodd-Restrepo 塑性則の構文が変更され、YLDVAL は YLDSTR、EPSPLA、

EPSULT、SPEAK、DODDRE に置換されました。

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2016 年 12 月

20 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

火災荷重下での埋込鉄筋要素の挙動に対する特別な塑性モデルであるEurocode2 EN 1992-1-2モデル

[21]の構文が変更され、YLDVALはYLDSTR、SPEAK、EPEAK、EPEAKM、EPSULTに置換されました。

ユーティリティプログラムupddatにより、古いデータファイルを新しい構文に変換することが可能で

す[§8.1.1]。

【マニュアル『材料ライブラリ(Material Library)』参照】

8.4 解析手法

8.4.2 出力

iDIANA もしくは FX+ for DIANA 以外から解析を実行した場合のデフォルトの出力形式が DianaIE と

なりました。なお、iDIANA から解析を実行した場合のデフォルトの出力形式は iDIANA のままで、変

更はありません。また、FX+ for DIANA から解析を実行した場合のデフォルトの出力形式も FX+ for

DIANA のままで、変更はありません。

【マニュアル『解析手法(Analysis Procedures)』NDIANA の出力形式参照】

8.4.7 構造インターフェース要素

全ての構造インターフェース要素において、相対変位と応力の座標系はこれまで応力の座標系が使用

されていましたが、要素座標系が使用されるように変更されました。この変更のため、せん断方向の結

果が法線方向の結果よりも先に出力されます。また、これに応じてインターフェースの材料特性と出力

ラベルに対する構文も変更されました。法線方向に関する項目が「N」、せん断方向に関する項目が「S」

で示され、「N」と「S」は要素座標系と一致しています。これらの変更は、付着すべり埋込鉄筋要素と

杭基礎のインターフェース要素にも適用されます。ユーティリティプログラム upddat により、古いデー

タファイルを新しい構文に変換することが可能です[§8.1.1 p.39]。

【構造インターフェース要素の変数に関する定義は、マニュアル『要素ライブラリ(Element Library)』

参照】

【構造インターフェース要素の材料特性における構文の変更点は、マニュアル『材料ライブラリ

(Material Library)』参照】

【構造インターフェース要素の出力ラベルの変更点は、マニュアル『解析手法(Analysis Procedures)』

参照】

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2016 年 12 月

21 DIANA10.1 Release Notes

日本語参考資料

第 9章 DIANA10.1

9.2 解析手法

9.2.2 非線形構造解析

非線形構造解析(*NONLIN)において、求解法の設定はその計算全体に対して指定されます。したが

って、各ステップの実行(EXECUTE)ブロック内で求解法の設定を指定し上書きすることができなく

なりました。

【マニュアル『解析手法(Analysis Procedures)』参照】

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2016 年 12 月

22 DIANA10.1 Release Notes

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