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Schedule Board Web 版 ver 1.0 セットアップマニュアル

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Page 1: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

Schedule Board Web 版 ver 1.0.4

セットアップマニュアル

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Schedule Board(Web 版) の導入には、コンピューターに関する中級程度の知識が必要です。

下のチェックリストをご覧の上、必要に応じて詳しい方の助けを借りて作業を行って下さい。

IIS(Internet Information Server)の基本的な設定方法を知っている

ASP.NET とは何か知っている

レジストリ(システムレジストリ)とは何か知っている

フォルダ共有のアクセス権と NTFS のアクセス権についてそれぞれ設定方法を知っている

「サービス」を再起動する方法を知っている

ネットワークパスの指定方法(¥¥サーバー名¥共有名¥...¥ファイル名)を知っている

以下のような件に関するご質問は、ルミックス・インターナショナル株式会社では回答できません。

あらかじめご了解下さい。

・IIS のインストール方法

・.NET Frameworks のインストール方法、入手方法

・フォルダ共有の設定方法

・アクセス権の設定方法

無料版と有料版を、同じサーバーにセットアップしないで下さい。また、無料版どうしや有料版どうしで

あっても、同じサーバー上では 2 つ以上は共存させないで下さい。設定を保存するレジストリが共通

になるため、別々に運用することはできません。

Internet Information Server(IIS)、NET Framework、ASP.NET は、米国 Microsoft Corporation の米国およびそ

の他の国における登録商標、または商標です。

Windows は米国およびその他の国における米国 Microsoft Corporation の登録商標、または商標です。

Windows NT、Windows Server、Windows Vista は米国およびその他の国における米国 Microsoft Corporation

の登録商標、または商標です。

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Schedule Board セットアップ手順の概要

Schedule Board の動作環境

動作推奨環境

WWW サーバー Windows 2000 Server / Windows Server 2003 / Windows Server 2008

IIS(Internet Information Server)

.NET Framework 2.0

ファイルサーバー Microsoft Windows によるフォルダ共有

(Windows 2000 Server, Windows Server 2003)

※WWW サーバーにデータを置く構成では、ファイルサーバーは不要です。

クライアント [Windows] Internet Explorer 6.0 以上、または Firefox 2.0 以上

[Macintosh] Safari 3.1 以上

いずれの場合も、Adobe Player 9.0 以降が動作すること

上記以外ではサポート対象外となりますが、動作要件としては下記の通りとなります。

WWW サーバー IIS(Internet Information Server) と .NET Framework 2.0 が動作すること

ファイルサーバー Microsoft Windows によるフォルダ共有

クライアント Adobe Flash Player 9.0 以上と、Cookie(セッション毎)と、Javascript が使える

WWW ブラウザ

※仮想サーバー等での運用は、サポート対象外となります。

※動作環境に関する最新の情報は、公式サイトをご確認下さい。サイト上の情報を正と致します。

サーバーセットアップの流れ

・Schedule Board(Windows 版)を利用しておらず、全く新規で Schedule Board を使い始める場合には、まずグル

ープファイル(*.group)を作成する必要があります。 ・WWW サーバーで IIS と.NET Framework 2.0 を利用可能な状態にします。 ・IIS に Schedule Board 用のフォルダを登録し、Schedule Board(Web 版)のファイルをコピーします。

・各種設定(必須)を行います。

※グループファイルは、必ずしも Web 版を動かす WWW サーバー上になくても構いません。しかし、ネットワーク

の負荷や動作速度・設定の容易さから、特に理由がなければ、同じサーバーに置いておくことをお勧めします。

クライアントの準備

各クライアント PC では、ブラウザの Cookie(セッション Cookie のみを利用します)と Javascript を利用できる設

定にします。意図的にセキュリティを厳しく設定していなければ、通常は利用できるようになっています。

この設定方法は割愛しますので、ブラウザのヘルプ・関連書籍などを参照して下さい。

導入の前に 1

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グループファイルの作成

この項目は、Windows 版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

Windows 版に同梱の「導入の手引き(PDF)」にも同じ内容が詳しく解説してあります。

Schedule Board(Windows 版)を起動する

Web 版の Schedule Board を利用しても、グループファイルの作成は可能です。しかし、ここでは Windows 版の

Schedule Board を利用してグループファイルを作成します。そのメリットは次の 2 つです。

・Windows 版を利用することにより、Schedule Board のファイルの仕組みを自然に理解できます。

・Web 版でグループファイルを作成するには Web 版のインストールがすんでいる必要があり、またファイ

ル作成の権限の問題などトラブルが生じやすいので、Windows 版を利用した方がスムーズに作業でき

ます。Web 版でグループファイルを作成・編集する方法は、「ユーザーズマニュアル」をご覧下さい。

Web 版の配布ファイルに、Windows 版の Schedule Board も含まれています。Web 版を解凍した中に、

「Windows 版」というフォルダがありますが、この中にある「Schedule.exe」を起動して下さい。同じフォルダの中に

依存ファイルもあるので、このフォルダに置いたままで起動します。

※この方法では、Schedule Board をインストーラによる正式なインストールを経ずに一時的に起動しています。適

宜、このフォルダごと Program Files のフォルダにコピーするなどしておくと良いでしょう。

グループの新規作成を行う

Schedule Board(Windows 版)が起動したら、メニューバーから[ファイル]→[グループの新規作成]を選択して下

さい。

すると、左のような画面が表示されます。ここで、グ

ループ名とファイル名を決めて下さい。ファイル名を

指定するときにパス(フォルダ)も指定することになり

ますが、基本的には IIS を動かすマシン上に置くこと

をお勧めします。また、Windows 版と共存する予定

があるなら、共有フォルダを作成してその中に配置

すると良いでしょう。

※このファイルは、ファイル自体を後で移動すること

もできますので、この時点で配置が決定されるわけ

ではありません。

[ OK ] ボタンをクリックすると、その時点でファイルが

作成され、メンバーの登録画面が表示されます。

セットアップ手順 1

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メンバーの登録をする

Schedule Board では、スケジュールを入れる対象(人、会議室、車両など)を「メンバー」と呼びます。 メンバー

の追加画面が表示されたら、メンバーの名称(名前)、コードを入力して[ OK ] (または [続けて登録] )をクリッ

クします。このとき、「メンバーコード」は同一グループ内で重複しない任意の文字列がつけられますが、後の運

用を考えた場合、全社で重複しないものを付けておくことがお勧めです。既定値ではフリガナが自動入力されま

す。

ひととおりメンバーを登録したら、これで終了なので、Schedule Board は閉じて構いません。複数のグループを

作成する場合は、同じ手順を繰り返して下さい。

後にグループの編集(グループ名の変更、メンバーの追加・変更・削除、メンバーの表示順の変更)を行なう際

には、Windows 版でも行えますし、Web 版の管理画面からも行えます。

グループをまたいでメンバーを移動するには、別売の「グループエディタ」というソフトが必要です。グループエ

ディタを使うと、メンバーとそのスケジュールを、別のグループに移すことが出来ます。

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Schedule Board のデータファイルについて

システム管理者として Schedule Board の運用をしていく上で、Schedule Board のデータファイルについて

知っておくのは非常に重要です。Schedule Board は、Web版・Windows版ともに同じデータファイルを参照

します。

グループファイル(*.group)

メンバーに関する情報が書かれています。グループファイルの置かれているフォルダに他のデータファイ

ルも置かれます。グループファイルを移動するときには、そのグループに関する他のファイルも一緒に移動

しなくてはなりません。近年、Windows Vista において同じ「group」という拡張子が「アドレス帳」に関連付け

られるため、グループファイルを直接ダブルクリックなどにより開くと開けない事象が出ています。そのような

利用をする場合、Schedule Board の拡張子の関連付けをきちんと行うことが必要です。

スケジュール情報ファイル(*.sch)

スケジュールを登録することで自動的に作成されます。1ヶ月に1ファイルで、グループファイルと同じフォ

ルダに作成され、ファイル名は「グループファイルの拡張子を除いた部分」+「YYYYMM.sch」となります。

例えば「営業部.group」の 2008 年9月のデータは「営業部 200809.sch」に書き込まれます。Schedule Board

はこのファイル名だけでスケジュール情報を探しているので、ファイル名のグループ半角/全角など完全に

一致している必要があります。なお、「グループファイル名」と「グループ名(グループの名称として、グルー

プファイルの中に書き込まれているもの)」は異なることがありますが、*.sch と名称の一致が必要なのは前

者です。

休日設定ファイル(XXXX_holiday.txt)

年によって変わる祝日(春分の日など)や会社の創立記念日など特別な休日を指定するファイルです。

休日ファイルをグループで共有するときに、「グループファイルの拡張子を除いた部分」+「_holiday.txt」と

いうファイル名で作成します。詳しくは、Schedule Board ユーザーズマニュアルを参照して下さい。

タイプ別色情報ファイル(XXXX.type)

「タイプ別色情報」をグループで共有するときに、「グループファイルの拡張子を除いた部分」+「.type」と

いうファイル名で作成します。詳しくは、Schedule Board ユーザーズマニュアルを参照して下さい。

定型スケジュール情報ファイル(XXXX.dat)

定型スケジュールをグループで共有するときに、「グループファイルの拡張子を除いた部分」+「.dat」とい

うファイル名で作成します。詳しくは、Schedule Board ユーザーズマニュアルを参照して下さい。

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IIS と.NET Framework の準備

この章では、Windows 2000, Windows Server 2003 の場合の設定方法を示します。

Windows Server 2008 を利用する場合は、次の章を参照して下さい。

この章で説明する内容に関する詳細は、Windows の関連書籍などを参照して下さい。

本章の内容に関するお問い合わせはご遠慮下さい。

インストールする WWW サーバーを決める

Schedule Board(Web 版)のサーバーにするサーバー機を決めます。他のサーバーと兼用でも問題ありません。

また、可能な限り、グループファイルが置いてあるサーバーと同一にすることをお勧めします。グループファイル

が置かれたサーバーと分ける場合には、WWW サーバーから共有フォルダに接続できる必要があります。また、

複数のファイルサーバーに置かれたグループファイルを、1 台の WWW サーバーから利用することも可能です。

サーバーの要件としては、IIS が動作して、.NET Framework 2.0 で ASP.NET が利用できることです。但し、当

社で動作確認を行なうのは別記の「動作環境」の通りですので、これ以外の環境での利用は当社のサポート対

象外となります。

IIS(Internet Information Server)を使えるようにする

Windows 2000 の場合は、コントロールパネルの[管理ツール]→ [サーバーの構成]から[Web サーバー]を選

択してインストールを行います。Windows Server 2003 の場合は、コントロールパネルの[管理ツール]→[サーバ

ーの役割管理]からインストールを行います。

IIS のインストール方法の詳細については、Windows または IIS のドキュメントを参照して下さい。

.NET Framework 2.0 を使えるようにする

.NET Framework 2.0 をインストールします。すでにインストールされていることもあります。.NET Framework

2.0 はマイクロソフト社のホームページより無料で入手できます。

現在配布している Schedule Board は.NET Framework 2.0 用のものですが、他のバージョンの.NET Framework

でも利用できる場合が多いので、そのままお試し下さい。 なお .NET Framework の入手方法・インストール方

法については当社のサポート外となりますので、本件に関するお問い合わせはご容赦下さい。

.NET Framework がインストールされていると、

Windows がインストールされているフォルダの下の

¥Microsoft.NET¥Framework

に「v2.0.xxxx」フォルダがあります。

セットアップ手順 2

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IIS と.NET Framework の準備

この章では、Windows Server 2008 の場合の設定方法を示します。

この章で説明する内容に関する詳細は、Windows の関連書籍などを参照して下さい。

本章の内容に関するお問い合わせはご遠慮下さい。

インストールする WWW サーバーを決める

Schedule Board(Web 版)のサーバーにするサーバー機を決めます。他のサーバーと兼用でも問題ありません。

また、可能な限り、グループファイルが置いてあるサーバーと同一にすることをお勧めします。グループファイル

が置かれたサーバーと分ける場合には、WWW サーバーから共有フォルダに接続できる必要があります。また、

複数のファイルサーバーに置かれたグループファイルを、1 台の WWW サーバーから利用することも可能です。

ここでは、Windows Server 2008 のサーバーを利用する前提で説明をします。

他のマシンからホスト名でアクセスできるようにする

コントロールパネルの[ネットワークと共有センター]を開き、「ネットワーク探索」が有効になっているか確認して

下さい。無効になっている場合には、有効にする必要があります。

セットアップ手順 2

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IIS(Internet Information Server)を使えるようにする

タスクバーの[スタート]→[管理ツール]→[サーバーマネージャ]でサーバーマネージャを起動し、左側のツリー

から[役割]を選択し、右側の[役割の追加]を選択することで、IIS をインストールできます。

続いて、ウィザードに従いインストールを進めて行きます。

役割の選択では、「Web サーバー(IIS)」を選択しま

す。

他の必要な機能も追加するよう選択します。

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役割サービスの選択では、[ASP.NET]をチェックしま

す。

他の必要な機能も追加するよう選択します。

このまま、IIS のインストールを進めて完了してくださ

い。

もし、すでに IIS がインストールされていた場合は、「役割サービス」で ASP.NET が追加されているかを確認し、

ない場合には追加を行って下さい。

Page 11: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

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Schedule Board のインストールと IIS の設定

この章では、Windows 2000, Windows Server 2003 の場合の設定方法を示します。

Windows Server 2008 を利用する場合は、次の章を参照して下さい。

ここでは、次のような設定にする例で説明します。設定例であることを示すために、橙色で記します。

サーバー名=intra01

アプリケーションルート(物理パス)=C:¥inetpub¥wwwroot¥sb

Schedule Board の仮想パス=http://intra01/sb/

Schedule Board のディレクトリを作成し、ファイルをコピーする

まず、Schedule Board のファイルをコピーする物理的なフォルダを用意します。ここでは、例として

「C:¥inetpub¥wwwroot」の下に「sb」というフォルダを作成します。

この作成したフォルダに、配布ファイルを解凍して得られる「www」フォルダの中味を全てコピーして下さい

(www フォルダごとコピーせず、www の中味が sb フォルダのすぐ下に入るようにコピーして下さい)。

IIS の仮想ディレクトリの設定を行なう

スタートメニューより、インターネットインフォメーションサービスマネージャ(以下、IIS マネージャ)を起動します。

「C:¥inetpub¥wwwroot¥sb」を仮想パスに設定します。wwwroot の下に作った場合は、「既定の Web サイト」の下

に見えているはずです。wwwroot 以外の場所にする場合には、まず仮想パスを新規作成する必要があります。

[既定の Web サイト]を右クリックして、[新規作成]→[仮想ディレクトリ]を選択し、仮想ディレクトリの作成を行って

下さい。

こうして左側のツリーに表示された「sb」を右クリックし、[プロパティ]をクリックします。

セットアップ手順 3

Page 12: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

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左に示す画面では、右下の[作成]ボタンを

クリックして下さい。すると、このフォルダが

ASP.NET アプリケーションとして動作するよ

うになります。

[ドキュメント]タブでは、既定のコンテンツに

「Default.aspx」を追加して下さい。

(すでに追加されている場合を除く)

[ASP.NET]タブでは、ASP.NET バージョン

として 2.0.XXXX が選択されていることを確

認して下さい。

Page 13: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

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ここまでのテストを行なう

WWW ブラウザを起動し、今設定した仮想ディレクトリを開いて下さい。サンプルの通りの場合は、ブラウザのア

ドレスバーに「http://intra01/sb/」と入力します。サーバー上で試すには、「http://localhost/sb/」でも OK で

す。

URL にアクセスして、「サーバーの管理画面で、使用開始処理を行って下さい。」というメッセージがブラウザ上

に表示されればここまでの作業は完了です。

Page 14: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

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Schedule Board のインストールと IIS の設定

この章では、Windows Server 2008 の場合の設定方法を示します。

ここでは、次のような設定にする例で説明します。設定例であることを示すために、橙色で記します。

サーバー名=intra01

アプリケーションルート(物理パス)=C:¥inetpub¥wwwroot¥sb

Schedule Board の仮想パス=http://intra01/sb/

Schedule Board のディレクトリを作成し、ファイルをコピーする

まず、Schedule Board のファイルをコピーする物理的なフォルダを用意します。ここでは、例として

「C:¥inetpub¥wwwroot」の下に「sb」というフォルダを作成します。

この作成したフォルダに、配布ファイルを解凍して得られる「www」フォルダの中味を全てコピーして下さい

(www フォルダごとコピーせず、www の中味が sb フォルダのすぐ下に入るようにコピーして下さい)。

IIS の仮想ディレクトリの設定を行なう

タスクバーの[スタート]→[管理ツール]→[インターネットインフォメーションサービス(IIS)マネージャ]を選択し、

イ ン タ ー ネ ッ ト イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン サ ー ビ ス (IIS) マ ネ ー ジ ャ ( 以 下 、 IIS マ ネ ー ジ ャ ) を 起 動 し ま す 。

「C:¥inetpub¥wwwroot¥sb」を仮想パスに設定します。wwwroot の下に作った場合は、「Default Web Site」の下に

見えているはずです。

セットアップ手順 3

Page 15: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

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※wwwroot 以外の場所にした場合には、Schedule Board のファイルをコピーしたフォルダは見えません。まず

仮想パスを新規作成する必要があります。[既定の Web サイト]を右クリックして、 [仮想ディレクトリ]を選択し、仮

想ディレクトリの作成を行って下さい。

左側のツリーに表示された「sb」を

右クリックし、[アプリケーションへ

の変換]をクリックすると、左の画面

が表示されます。[OK]をクリックし

ます。

[既定のドキュメント]で、既定のコ

ンテンツに「Default.aspx」を追加し

て下さい。

(すでに追加されている場合を除

く)

出力キャッシュを無効にする

Windows Server 2008(IIS 7.0)においては、初期状態で仮想ディレクトリの出力キャッシュが有効になっていて、

最新の状態がブラウザに反映されないことがあります。以下の手順で、キャッシュを無効にします。

IIS マネージャで、仮想フォルダの

[出力キャッシュ]をダブルクリックしま

す。

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右側のペインで右クリックし、[機能

設定の編集]を選択します。

[キャッシュを有効にする] [カーネル

キャッシュを有効にする]のチェック

を外して OK をクリックします。

フォルダの権限を設定する

Windows Server 2008 では、デフォルトでフォルダの書き込み権限が付与されないため、下記 2 つにつき、アク

セス権限の設定を行います。

・グループファイルのあるフォルダ

・ログを書くフォルダ

(セットアップ手順4にて後述: ここでは、C:¥sblog というフォルダを作成して指定する前提とします)

エクスプローラ上でフォルダを右クリックして[プロ

パティ]を選択して表示します。[セキュリティ]タブ

を開きます。

[編集]ボタンをクリックします。

Page 17: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

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グループ 「IIS_IUSRS」によるフルコントロール権限

を与えます。

(この画面で[追加]をクリックし、表示されるポップ

アップ画面で[詳細設定]→[今すぐ検索]をクリック

すると、IIS_IUSRS がリストアップされ選択できるよう

になります)

※グループ名等はサーバー環境により異なる可能

性もあります。

ここまでのテストを行なう

WWW ブラウザを起動し、今設定した仮想ディレクトリを開いて下さい。サンプルの通りの場合は、ブラウザのア

ドレスバーに「http://intra01/sb/」と入力します。サーバー上で試すには、「http://localhost/sb/」でも OK で

す。

URL にアクセスして、「サーバーの管理画面で、使用開始処理を行って下さい。」というメッセージがブラウザ上

に表示されればここまでの作業は完了です。

Page 18: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

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Schedule Board の初期設定

アカウントや権限について理解する

ここから先の作業は、アカウントや権限について理解することが必要となります。Schedule Board の WWW サー

バーでの設定は、全てシステムレジストリに書かれます。位置は、

HKEY_LOCAL_MACHINE¥Software¥Rumix¥sbw

です。ここからの読み取り権限は一般ユーザーでも持っていますが、書き込みには Power Users 以上の権限が

必要です。つまり、管理者(Administrators)か Power Users でないと設定ができません。IIS や ASP.NET を動かし

ているアカウントは、通常、管理者ではありません。Windows に Administrator でログインしていても、IIS や

ASP.NET は別のアカウントの権限で動いています。

ふたつの設定方法

Schedule Board の設定は、次の 2 つを使って行います。

Web の管理画面(kanri.aspx) ブラウザから操作できる管理画面です。

アプリケーションルートの kanri.aspx が管理画面の入口です。

サンプルの場合のアドレスは、「http://intra01/sb/kanri.aspx」とな

ります。

Schedule Board 設定ツール

(sbconfig.exe)

Win32 ネイティブプログラムです。

配布ファイルの「tool」フォルダに入っています。

サーバーマシンに、管理者か Power Users 以上の権限でログイン

して実行して下さい。

Web の管理画面では、ASP.NET を動かすアカウントがシステムレジストリに書き込みできないと、設定が行えま

せん。通常はレジストリ書き込みはできませんので、本書では、「Schedule Board 設定ツール」を使って設定する

方法を説明します。一部の操作は Web の管理画面でもできますが、その操作方法は本書では割愛します。

以下、「Schedule Board 設定ツール」で設定し、Web の管理画面で確認を行なうやり方で説明します。

管理画面をブラウザで開き、現在の状態を確認する

まず WWW ブラウザで、アプリケーションルートの kanri.aspx を開きます。サンプルの場合のアドレスは、

「http://intra01/sb/kanri.aspx」となります。ブラウザのアドレスバーに直接入力して下さい。このとき、この URL

が開ければ作業はどの PC で行っても構いませんが、特別な理由がなければ、やはり Schedule Board をセットア

ップするサーバーマシン(つまりローカル)で行うことをお勧めします。

ローカルの場合は、「http://localhost/sb/kanri.aspx」と入力しても同じことになります。

セットアップ手順 4

Page 19: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

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左に示す画面の表に 3 つの項目がありま

すが、最初は全て設定が済んでいないの

で、すべてNG表示になっています。この3

つの設定を順に行っていきます。 ※有料版では、[使用開始処理]は不要です。

この画面では、画面下部の○で囲んだ

部分に、現在 ASP.NET が動いているアカ

ウントも表示されています。この場合、

ASPNET アカウントは管理者権限(レジスト

リ書き込み権限)がないため、グループ登

録画面や各種設定画面での設定が利用

できません。画面上にも、[使用できませ

ん]と書かれています。

※Windows Server 2008 においては、初期状態

では$マークが末尾についたアカウントが表示

されます。このアカウントはフォルダなどの権限

設定で選択できませんので、代わりに IIS_IUSR

グループ等に対する権限を付与します。

ログのフォルダの設定を行なう

ログのフォルダは、ASP.NET を動かすアカウントが書き込み権限でアクセスできるフォルダを指定する必要が

あります。ここでは例として、「C:¥sblog」というフォルダを作成して、それを指定します。

サーバーましんで設定ツール(sbconfig.exe)を起動し、左側のツリーから[必須設定]を選択(クリック)して下さ

い。ログを書き出すフォルダを指定して、画面下の[設定を保存]ボタンをクリックします。

※[設定を保存]ボタンは、このツールの全画面で共

通です。ツリーで別のページを選択しているときに設

定した項目も含め、[設定を保存]ボタンを 1 回クリック

することで保存できます。

グループファイルの登録を行なう

Web 版で利用する Schedule Board のグループファイル(*.group)は、あらかじめ登録しておく必要があります。

ここでの注意点は、次の通りです。

① ASP.NET を動かすアカウントが、グループファイルに書き込み権限でアクセスできることが必要です。グルー

Page 20: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

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プファイルの編集はできないので正確には書き込み権限は不要ですが、同じフォルダにスケジュール情報ファ

イル(*.sch)を作成して書き込みますので、フォルダに対して書き込み権限が必要です。

② 登録は、サーバーからみたパスで行います。サーバーのローカルパス、または UNC で記述します。

③ グループファイルの中で「他のグループのメンバーの参照」を指定している場合には、参照先のグループも

登録しておく必要があります。

サ ー バ ー マ シ ン で 、 設 定 ツ ー ル

(sbconfig.exe)を起動して、左側のツリーか

ら[登録グループ]を選択(クリック)して下さ

い。次に、[グループの追加登録]をクリック

します。

グループファイルのフルパスを記述しま

す。他のマシンにあるグループファイルの

場合は、UNC で記述します。[OK]をクリック

します。

有料版のオプション項目については、巻

末の「設定のヒント③」を参照して下さい。

※有料版のオプション項目は、無料版で設定し

ても無効です。パスワードを設定しても、パスワ

ードがないのと同じ状態となります。

このようにしてグループを登録します。不

ループの変更・削除・表示順の変更もこの

画面から行います。

登録が済んだら、画面下の[設定を保存]

ボタンをクリックします。

※この画面の[削除]ボタンは、このリストからグ

ループを削除するだけで、*.group ファイルを削

除するものではありません。

Page 21: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

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Web版では、同じ名称のグループを2つ以上登録することはできません。グループファイル名が異なってい

ても、Windows版の[グループのプロパティ]で確認できる「グループ名」が重複していると登録できません。

プロクシサーバーの設定(無料版のみ)

※この設定は、有料版では不要です。

お使いのサーバーが、プロクシサーバーを利用しないとインターネットに接続できない環境にある場合は、この

設定が必要です。主に家庭や小規模な事業所など、プロクシサーバーを介さずに直接インターネット接続がで

きる場合も多くありますが、その場合はこの設定は不要です。

OS のコントロールパネルから、[インターネットオプション]を開き、[接続]タブの[LAN の設定]で、この設定が行

われていることが多いので、この設定の有無を確認して参考にして下さい。なお、OS がブラウザでインターネット

閲覧をできない場合は、無料版は利用できません。

サ ー バ ー マ シ ン で 、 設 定 ツ ー ル

(sbconfig.exe)を起動して、左側のツリー

から[プロクシ]を選択(クリック)して下さ

い。

サーバーのアドレスとポート番号を入力

し、認証が必要なプロクシサーバーを利

用している場合は、認証可能なユーザー

名とパスワードも入力します。

画面下の[設定を保存]ボタンをクリック

します。

その他の設定

Schedule Board 設定ツール(sbconfig.exe)で可能な他の設定について説明します。必須ではありません。

[Web の管理画面のパスワード](推奨)

半角文字で設定して下さい。

[タブの見出し]

設定しない場合(空欄の場合)、既定の「線

表(一覧)」と「線表(個人別)」が使われます。

変更したい場合は、全角 6 文字程度までで

設定して下さい。

[既定の休日ファイル]

後述します。

Page 22: Schedule Board Web版 ver 1.0.4 セットアップマニュアル · - 4 -グループファイルの作成 この項目は、Windows版を利用している場合はすでに済んでいるので、不要です。

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[既定の休日ファイル]は、毎年変わる祝日(春分の日など)や、会社の休業日など特別に設定したい日を指定

するファイルです。このファイルを作成する方法は、巻末の「設定のヒント②」を参照して下さい。

なお、2015 年までの春分の日・秋分の日、その他に設定が必要な祝日等が記述されたサンプルの Holiday.txt

は、配布ファイルの WWW フォルダに入っています。これをそのまま利用することもできます。

Schedule Board(Windows 版)では、休日ファイルをグループで共有するときに、「グループファイルの拡張子を

除いた部分」+「_holiday.txt」というファイル名で作成し、グループのプロパティで[休日を共有する]という設定を

行います。このようなグループは、Schedule Board(Web 版)で利用する際にも自然にその休日ファイルが読み込

まれます。ここで指定する[既定の休日ファイル]は、そのようなグループ固有の休日ファイルがない場合に適用

する休日ファイルを指定するものです。指定しない場合は、空欄にしておきます。

フォルダのアクセス権を設定する

ログを書くフォルダ、グループファイルのあるフォルダには、ASP.NET を動かすアカウントによる読み書き両方

のアクセス権が必要です。Windows Server 2008 においては、初期状態では与えられていません。

フォルダを右クリックして[プロパティ]を選択し、[セキュリティ]タブでアクセス権を設定します。Windows Server

2008 においては、デフォルトの設定では、ASP.NET を動かすアカウントは選択できないので、IIS_IUSR グループ

等に対して権限を与えます。ログを書くフォルダ、グループファイルのあるフォルダの両方に、フルコントロール

の権限を与えれば良いでしょう。

設定の確認

設定ツールや Web 管理画面では、[適用]ボタンをクリックすることで設定がシステムレジストリに書き込まれます。

一方、このレジストリに書き込まれた設定を ASP.NET アプリケーションに読み込ませるには、別のアクションが必

要です。この方法は、今後システムを管理していく上で、設定を変更するごとに必要となります。

そのためには、Web 管理画面のトップにある[設定の反映]ボタンをクリックして下さい。

それでも反映された様子がない場合には、IIS を再起動してみて下さい。方法は、巻末を参照して下さい。

グループファイルにアクセスできるかどうかを確認する

ここで、登録したグループファイルに ASP.NET アプリケーションからアクセスができるかを確認します。設定ツ

ールで行った場合にも、この確認作業はWebの管理画面から行って下さい。Webの管理画面に接続し、画面上

部のメニューから[グループ登録・確認]をクリックします。

左に示す画面で、[接続状態をチェック]

ボタンをクリックしてください。全てのグ

ループで「接続正常」と表示されれば

OK です。

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「接続正常」と表示されず赤信号が表示される場合には、接続ができていませんので、エラーメッセージを参考

に、接続できるように環境や設定を改善して下さい。

接続ができない場合の問い合わせ対応は、行っておりません。あらかじめご了承下さい。

この画面では、グループファイルの読み込み試験のみを行っています。フォルダに対する書き込み権限

がない場合には、「接続正常」と表示されていても、スケジュールの登録ができません。

「使用開始処理」を行なう(無料版のみ)

無料版では画面の一部に広告が表示されますが、「使用開始処理」により広告配信サーバーから情報を取得

できることを確認し、また初回の取得を行います。

Web の管理画面に接続し、画面上部の

メニューから[使用開始処理]をクリックしま

す。

[使用開始処理を行なう]ボタンをクリック

します。成功すると、「処理に成功しまし

た」と表示されます。

サーバーがインターネットに接続できないと、この処理には失敗することがあります。その場合、前述のプロクシ

サーバーの設定ができていない可能性が高いので、まずはそちらを確認して下さい。また、管理画面上部のメ

ニューから[ログ]を選択するとログを見ることができますが、aspx.log に役立つ情報が書かれている可能性がある

ので、確認して下さい。

※この処理によりログを書くフォルダに「Cache.dat」が作成されますが、このファイルを削除すると、使用開始処理が済んでい

ない状態に戻ります。再三失敗する場合は、このファイルを削除してから試してみて下さい。

ブラウザから、Schedule Board を使ってみる

これで設定は終了です。ブラウザで、アプリケーションルート(設定サンプルの場合は http://intra01/sb/)に接

続して、正常に使えるか試験をしてみて下さい。

「呼び出し元に、必要なアクセス許可がありません。」「アクセスが拒否されました。」と表示される場合は、

権限の問題で接続できていない可能性が高いです。次の章の説明に従って設定を行って下さい。

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初めてSchedule Boardを使うブラウザでは、ユーザー名の入力画面が表示されます。これは、Windows版の[ツ

ール]→[設定]で設定できる利用者名と同じです。Windows 版はデフォルトで、アカウント名またはコンピュータ名

が設定されましたが、Web 版ではそれらの設定を取得できないので、明示的に設定します。この項目は、スケジ

ュールの「登録者名」として使われますので、利用メンバーが偽りなく登録しておくことを推奨します。

「▼グループを選択して下さい」と書かれたドロップダウンリストボックスから、グループを選択して下さい。

障害が発生した場合には、Web の管理画面でログを確認して、解決に役立てて下さい。

※Schedule Board を利用するには Adobe Flash Player をインストールする必要がありますが、Windows Server

2008 においては IE のセキュリティ設定が厳しく、初期状態ではインストールできません。管理ツールの[サーバ

ーマネージャ]で、IE ESC をオフにするとインストールができます。

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別のサーバーのグループファイルを登録する

免責事項

本章に書かれた内容や、この内容で解決できない事項についてのお問い合わせには、お答えできません。本

章で扱う内容は Windows ネットワークの管理に関わることです。ドメインコントローラを設置していたり、Active

Directory による運用、Windows以外のサーバーの混在など、環境による影響や差異が多く予想されますが、当

社でこれらすべてを検証することはできません。本章は、当社の実験で行った設定を、参考のために公開するも

のです。

本章で設定を目指す内容

WWW サーバー(IIS と ASP.NET が動いているサーバー)と別のサーバーにあるグループファイルを、Schedule

Board(Web 版)から使えるようにすることが本章の目標です。

このためには、ASP.NET を動かしているアカウントから、目的のグループファイルにアクセスできるような権限設

定をしてやることが必要となります。

OS に、Schedule Board 用のユーザーアカウントを追加する

WWW サーバーに、Schedule Board 用のユーザーアカウントを一つ追加します。ここでは、このユーザーアカウ

ントを「sbuser」(パスワードも sbuser)として追加したものと仮定します。

ユーザーの追加方法は、運用環境により異なります。ここでは、[コントロールパネル]→[管理ツール]を起動し、

左側のツリーから[システムツール]→[ローカルユーザーとグループ]→[ユーザー]を開いて、右のペインを右クリ

ックして[新しいユーザー]をクリックし、アカウントを追加します。

設定のヒント 1

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グループファイルが置いてあるフォルダに、アクセス権を追加する

グループファイルが置いてあるフォルダに、NTFS のアクセス権と、フォルダ共有のアクセス権の両方の観点か

ら、「sbuser」に対するアクセス権を追加します。サーバー環境により、アクセス権の設定はない場合もあります。

前者は、フォルダを右クリックして[プロパティ]を選択し[セキュリティ]タブで、後者は[共有]タブで設定できます

が、OS のバージョンや環境により異なります。この設定方法の詳細は、書籍等でお調べ下さい。

設定ファイル(web.config)に設定を記述する

ASP.NET 用の設定ファイル「web.config」が、アプリケーションルートのフォルダにあります。これは XML ファイ

ルですので、メモ帳で開いて編集することができます。ここに、以下を参考に、<system.web>の項目に設定を追

加して下さい。なお、この設定は.NET Framework 1.x ではエラーとなります。

<configuration>

<system.web>

<identity impersonate="true" userName="sbuser" password="sbuser" />

この設定を行うことで、ASP.NET がファイルアクセスを行うときに使うユーザーアカウントが、指定のものになりま

す。 この他、Windows Server 2008 では、IIS マネージャの[認証]設定で、ASP.NET の偽装を有効にする必要

があります。

インターネットインフォメーションマネージャで匿名アクセスの設定をする

インターネットインフォメーションマネージャを起動し、Schedule Board を動かす仮想ディレクトリのプロパティを

開きます。ここでは、Windows 2000 の画面を例に説明します。

[ディレクトリセキュリティ]タブをクリック

し、認証とアクセス制御の[編集]ボタンを

クリックします。

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[匿名アクセスを有効にする]をチェックして、ユ

ーザー名とパスワードに、グループファイルにア

クセス可能なアカウントのものを入力します。サ

ンプル設定では、「sbuser」と入力します。

これで設定は完了なので、全て閉じて、IIS を再起動してみましょう。もう一度 Web の管理画面を開いて、グル

ープの接続確認を行ってみます。「接続正常」と表示されれば、成功です。

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休日設定ファイルについて

Schedule Board は、組み込みで国民の祝日を保持しているので、原則として祝日は自動で表示されます。し

かし、毎年変わる祝日(春分の日・秋分の日)や、近年の法改正による複雑な規則による祝日・振替休日は組み

込まれていません。これらや、会社の創立記念日などの休日は、「休日設定ファイル」により設定します。

Schedule Board の休日設定ファイルは、テキストファイルで、標準のファイル名は「holiday.txt」です。配布ファ

イルには、数年後までの国民の祝日等を記録した「holiday.txt」が付属しています。

Schedule Board(Windows 版)で作成する方法

Schedule Board(Windows 版)を起動し、メニューバーから[ツール]→[休日の設定]を選択します。すると休日フ

ァイルエディタが表示されます。まずは[編集対象]でこれから作成するファイル(または編集したい既存のファイ

ル)を選択し、編集をして下さい。

詳しくは、Schedule Board(Windows 版)のユーザーズマニュアルを参照して下さい。

テキストエディタで編集する方法

メモ帳などのテキストエディタで編集または新規作成することもできます。休日設定ファイルは、一行が 1 レコー

ドとして処理され、記述の順番(行の順序)は任意です。改行は CR+LF です。各レコードは、次のように記述しま

す。

MMDD 毎年休日に指定したい日付。

(例)0328 ←毎年 3 月 28 日を休日にしたいという意味になります。

YYYYMMDD

休日に指定したい日付。

(例)20010520 ←2001 年 5 月 20 日を休日にしたいという意味になります。

-MMDD 毎年休日に指定したくない日付。祝日でも休日表示されなくなります。

(例)-1223 ←毎年 12 月 23 日(天皇誕生日)を休日表示したくないという意味になります。

-YYYYMMDD 休日に指定したくない日付。祝日でも休日表示されなくなります。

(例)-20020211 ←2002 年に限り 2 月 11 日(建国記念日)を休日表示したくないという意味

になります。

-weekend 土曜と日曜を赤や青で表示するのをやめるときにこのレコードを記述します。しかし、土日で

っても YYYYMMDD, MMDD で指定された日は休日表示されます。

-holiday 国民の休日(前項で説明した組み込み休日)を赤で表示したくないときにこのレコードを記

します。しかし、YYYYMMDD, MMDD で指定された日は休日表示されます。

次に示すのは、休日設定ファイルの例です。

設定のヒント 2

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- 29 -

-weekend

0504

1229

1230

1231

0102

0103

20020519

-1103

-1223

休日を表示に反映する

用意した休日情報ファイルは、Schedule Board 設定ツールで指定することで、Schedule Board(Web 版)に読

み込まれます。

[既定の休日ファイル]

休日ファイルを指定します。

また、グループファイルごとに個別の休日ファイルを使う場合には、そちらが優先されます。グループに固有の

休日ファイルを用いる場合は、グループファイル名の拡張子を除いた部分に「_holiday.txt」を付加したものとしま

す。例えば営業部.group に対しては営業部_holiday.txt です。

その上で、グループの属性を「休日情報を共有する」に設定します。Schedule Board(Windows 版)を起動し、

該当のグループを開きます。メニューバーから[グループ]→[グループのプロパティの編集]でプロパティ編集画

面を開き、[休日情報を共有する]というチェックを付けます。

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- 30 -

有料版のオプション

有料版では、グループを登録する際に、[読み取り専用]属性と、[参照パスワード] [更新パスワード]が設定でき

ます。ここでは、設定ツールの画面を示し、その設定内容を説明します。

オプションの名称 内容

読み取り専用 このチェックを付けると、そのグループはこの WWW サーバーで動く

Schedule Board(Web 版)からは、読み取り専用となります。主な用法は、

一部のメンバーで Windows 版を用いて運用しているが、それ以外のメン

バーからは Web 版から参照だけができるようにしたいような場合です。

このチェックが付いている場合は、後述の更新パスワードを知っている

人でも、読み取り専用となります(更新パスワードの設定は意味を持たな

くなります)。

参照パスワード 参照パスワードを設定するには、右の[変更する]をチェックしてから、入

力して下さい。

参照パスワードを設定すると、それを知らない人には、この WWW サー

バーで動く Schedule Board(Web 版)からは、このグループのスケジュー

ルを開けなく(見られなく)なります。

更新パスワード 更新パスワードを設定するには、右の[変更する]をチェックしてから、入

力して下さい。

更新パスワードを設定すると、それを知らない人には、この WWW サー

バーで動く Schedule Board(Web 版)からは、このグループのスケジュー

ルを読み取り専用でしか開けなく(見られなく)なります。

いずれかの(または両方の)パスワードを設定した場合は、グループを開く際にパスワードを求める画面が開き

ます。参照パスワードと更新パスワードの両方を設定すると、パスワードを求める画面で参照パスワードを入力し

た場合には読み取り専用で、更新パスワードを入力した場合には更新可能状態で開きます。参照パスワードだ

けが設定されている場合は、パスワードを求める画面に参照パスワードを入力すると、更新可能状態で開きます。

更新パスワードだけが設定されている場合は、パスワードを求める画面でパスワードを入力せずに[読み取り専

用で開く]というオプションも選択が可能になり、更新パスワードを入力すれば更新可能状態で開きます。

重要な注意

これらの有料版のオプションは、グループファイルに変更を加えるものではなく、あくまでも当該 WWW サーバ

設定のヒント 3

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ーで動く Schedule Board(Web 版)ASP.NET アプリに対する設定です。パスワードを設定したり読み取り専用にし

たりしても、Windows 版や、別のサーバーで動く Web 版からは、普通にそのグループを開くことができます。

また、パスワードは一方向ハッシュの処理をして通信されますが、通信そのものは暗号化されていません。有

料版のこれらのオプションは簡易なアクセス制限に過ぎません。高度なセキュリティを有するものではありません

ので、十分にご理解の上、ご利用下さい。

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その他の情報

IIS を再起動する方法

設定が反映されないとき、ファイルが(IIS が利用中でロックされているため)コピーできないとき、Schedule

Board の動作が止まってしまったとき、ブラウザで URL を開いても何も応答がないときなどに、IIS を再起動すると

有効なことがあります。

IISを再起動するには、[コントロールパネル]→[管理ツール]→[サービス](見つからない場合は、[コントロール

パネル]→[管理ツール]→[コンピューターの管理]を開き、左側のツリーで[サービスとアプリケーション]→[サー

ビス]の順に選択)で、「World Wide Web Publishing Service」(通常一番下にあります)を選択し、再起動ボタン

( )をクリックします。

IIS の再起動で解決しない場合は、OS の再起動を試すのも一つの方法です。

他グループのメンバーの参照について

Windows 版で作成した「他のグループのメンバーへの参照」を、Web 版でも正しく表示しますが、以下の制限

があります。

・参照しているメンバーが含まれているグループも、Web 版のグループ一覧に登録されている必要があります。

・参照しているメンバーが含まれているグループが、Web 版のグループ一覧に登録されていない場合で、そのグ

ループと同じ「グループ名」を持つグループがグループ一覧に登録されている場合は、メンバー名は表示されま

すが、スケジュールは正しく表示されません。

設定のヒント 4