sns 東京ノート」活用の手引 ·...

16
平成 28 年 7 月 東京都教育委員会 「SNS東京ノート」活用の手引 情報社会を生き抜く資質・能力の向上に向けて SNS東京ルール

Upload: others

Post on 21-May-2020

1 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

- 0 -

平成 28年 7月

東京都教育委員会

「SNS 東京ノート」活用の手引

情報社会を生き抜く資質・能力の向上に向けて

SNS東京ルール

- 1 -

本書の使い方

本書は、「SNS東京ルール」と提携して行う情報モラル教育の進め方や、

補助教材「SNS東京ノート」の活用方法を記しています。

情報モラル教育の一層の推進を図るため、積極的な活用をお願いします。

授業で活用する。

社会的背景や、カリキュラムを考える上での留意点等を知りたい。

2 ページから 6 ページまでを御覧ください。

補助教材の中の事例を取り扱う際の留意点等を知りたい。

7 ページから 12ページまでを御覧ください。

保護者への啓発を含め、巻末資料の使い方について知りたい。

13 ページ・14 ページを御覧ください。

- 2 -

1 「SNS 東京ルール」策定の背景

東京都教育委員会は、児童・生徒が、SNS の利用を通して、いじめ等のトラブルや犯罪

に巻き込まれないようにするとともに、学習への悪影響を防ぐために「SNS東京ルール」

を策定しました。

児童・生徒の周りでは、インターネット上での誹謗ひ ぼ う

中傷や、いじめや犯罪、違法・有害情

報などに関わる問題が発生している状況があります。その一方で、情報社会に積極的に参画

する態度の育成は、今後ますます重要となってきます。

児童・生徒に自分が当事者としての意識を持って、情報モラルをしっかりと身に付けられ

るよう指導していくことが大切です。

- 3 -

2 情報モラル教育で身に付けさせたい力

情報モラルとは、学習指導要領では「情報社会で適正な活動を行うための基になる考え方

と態度」と示されています。

具体的には、情報社会の理解や、情報社会に必要な能力、情報社会へ関わる態度などを身

に付けさせていく必要があります。

3 ルールについて話し合う過程が大切

「SNS東京ルール」では、各学校や地域の実態に即して、「SNS 学校ルール」の策定に

向けた児童・生徒の話合いをお願いしています。ルールがどうして必要なのか、ルールを実

行するためにはどうすればよいのかなど、背景の理解や利用者として必要な態度などを身に

付けていくことによって、SNS を通した豊かな人間関係の構築につなげていくことが大切

です。ルールの名称についても「○○宣言」「○○スタンダード」などと工夫するのも一つ

の方法です。

学習指導要領の特別活動には、「よりよい生活を築くために集団としての意見をまとめる

などの話合い活動や自分たちできまりをつくって守る活動、人間関係を形成する力を養う活

動などを充実するよう工夫すること。」と示されています。是非、児童・生徒が自分自身に

当てはめながら、SNS との関わり方を見直せるよう配慮しながら指導を進めてください。

● 複製・拡散が容易など、情報の特性に関する基本的な知識

● 様々な情報を取捨選択する 能力

● ルールやマナーの意義を理解し、守ることができる態度

● 受け手への十分な配慮に基づいて情報を発信できる能力や態度

● 根拠を明確にして情報を発信する能力

● 著作権や個人情報の保護についての知識

情報社会の理解

情報社会に必要な能力

情報社会へ関わる態度

<学習活動の例>

・情報発信による他人や社会への影響について考えさせる学習活動

・ネットワーク上のルールやマナーを守ることの意味について考えさせる学習活動

・情報には自他の権利があることを考えさせる学習活動

・情報には誤ったものや危険なものがあることを考えさせる学習活動

・健康を害するような行動について考えさせる学習活動

・情報を上手に活用し、生活を豊かにしていく学習活動

- 4 -

4 カリキュラム作成のポイント

情報モラル教育は、学習指導要領の総則に示されている

ように、特定の教科等だけで進めるものではなく学校教育

全体で行うものです。

したがって、それぞれの学校・地域の特徴や環境、児童・

生徒の実態に応じた「カリキュラム・マネジメント」が必

要です。

5 実態に基づいた指導の実施

児童・生徒を取り巻く情報に関わる環境は日々変化をしています。実態把握を確実に行っ

た上で授業を実施するとともに、児童・生徒の感想等を基に指導の振り返りを行い、改善に

つなげていくことが大切です。

・アンケート調査等で児童・生徒の実態を把握

・アンケート調査等で児童・生徒の意識を把握

・本資料等を参考に指導計画を作成

・具体的な指導方法、教材等を全教員で検討

・授業後の学習感想などから児童・生徒の変容を分析

・学期ごとのアンケート調査等から児童・生徒の変容を分析

実態把握

計画作成

指導・評価

多様な教育課題に対応したカリキュラムモデル 平成 27年 東京都教職員研修センター

カリキュラム作成のポイント

ポイント① 各教科等に位置付いている内容を確実に指導

社会科や技術・家庭、情報など、教科等において情報モラルに関わる内容を確実に指導

ポイント② 理解、能力、態度に関わる力を意識した計画

児童・生徒にどのような力をいつ身に付けさせるのかを明確にした指導計画を作成

ポイント③ 補助教材を活用した効果的な指導

東京都教育委員会が作成した「SNS東京ノート」の活用を指導計画に位置付け、児童・

生徒の主体的な学習や家庭と一体となった情報モラル教育の促進

- 5 -

6 特色ある取組 ※「安全教育プログラム<第8集>」(東京都教育委員会)より

■実践事例(小学校) 「親子情報モラル教室」

ゲストティーチャーからスマートフォンの適切な利用の在り方について講話を聞いた後、児童と保護

者が同じグループで話し合い、スマートフォンの使い方について親子でルールを決めていく実践

<単元について>

1 単元名 「スマホがほしい! ~そのためのルールは?~」

2 目 標

スマートフォンや携帯電話等の情報通信機器を使用する時の危険やトラブルについて理解し、安全

に利用できるようにする。

3 教材化の視点

保護者と連携しながら情報モラルを指導することで、具体的なルールづくりが促進されるとともに、

家庭への啓発にも資する実践とする。

<指導計画>

<児童の変容>

・スマートフォンは便利なものであるが、使い方によって

様々な危険に遭うことを知り、気を付けて使おうとする

児童が増えた。

・親子で話し合い、一緒にルールを作ることで、自らルー

ルを守ろうとする児童が増えた。

時間 ○主な学習活動 ◎支援・留意点 ■評価(評価方法)

導 入

5分 ○ゲストティーチャーの話を聞き、自分の身に起こる

こととして捉える。

・ゲストティーチャー:「ファミリeルール」担当者

◎講師の話から、携帯・スマホの

危険性について確認する。

展 開

10 分

15 分

10 分

○事例を基にしたゲストティーチャーの話を聞きル

ールの必要性について考える。

○ワークシート① 個人活動

○記入したことを発表する。

○グループで話し合い、ルー

ルを考える。

○ワークシート② グループ

活動

○大人の意見を聞きながら、

ルールを考える。

○ワークシートに書いたルールをグループごとに短

冊に書いて発表する。

◎提示された事例について、問題点・解決策を考えさ

せることで、ルールの必要性を理解させる。

◎「ルールを決めないといけない」という意見を引き

出し、ルール作りの動機付けとする。

◎現在所持していない児童も、持ったときに「自分な

らスマホをどう使いたいか」という視点を持って、

考えるように助言する。

◎一グループに必ず大人(保

護者・教員)が入る。

◎大人には自分自身の経験や

使い方を踏まえて、助言し

てもらう。

まとめ

5分 ○各グループから出たルールで、共通のもの、外せな

いものを見付け、家庭でのルール作りに生かせるよ

うにする。

・ゲストティーチャーからのまとめ

◎安全に使うためのルールであることを確認する。

■ルール作りに積極的に参加し、安全な使い方を考え

ているか(ワークシート・発表)。

ワークシートから

スマホは便利だけれど、使っているうちに親に秘

密でアプリをダウンロードして、その時に変なボタ

ンを押して、課金や架空請求に巻き込まれる可能性

もあることが分かった。これからは「フィルタリン

グをかけること」や「毎日親に見せること」などの

ルールを決めたいです。

- 6 -

■実践事例(高等学校) 「スマホミーティング」

高校生が近隣の小学校でインターネットの「光と影」について教えることを通して、生徒自身が自分

の行動を振り返り、情報モラルの意識を高めていく実践

<単元について>

1 題材名 「スマホミーティング」

2 目 的

高校生が、小学生に教える場面を設定し、教えることを通して、改めて自分自身のインターネット

との関わり方を振り返り、情報モラル意識を高めていく。

3 教材化の視点

スマートフォン等を既に利用している高校生が「教える」活動をきっかけに、インターネットの適

正な利用について捉え直すこととなるよう、生徒の主体的な学習を大切にする。また、身近な高校生

から教わることで、小学生の理解を深められるようにする。

<指導計画>

<生徒の感想>

・「教えるだけでなく、改めて自分も気を付けてスマホを使っていか

なければならないと再認識した。」

・「小学生に教えるということが目的だったが、結果的には自分も多

く教わることになった。」

○主な学習活動【高校生】 ◎支援・留意点 ■評価(評価方法)

導 入

○情報化のメリットとデメリットについてプレ

ゼンテーションを行う。

◎スマートフォンやインターネット利用の事例

を踏まえながら説明する。

展 開

○安全クイズを行う。(全児童参加)

・不審メールへの対応について

「知らない人から、『このメールを友達3人に送れば、きっ

といいことが起こるよ!』とメールが来ました。どうすれば

いいでしょう?」

・なりすましメールについて

「『私は同じ中学3年生です。あなたの写真を見ました!今

度○○で会いませんか?』というメールが届きました。どう

すればいいでしょう?」

○グループミーティングを行う(高校生1名と小

学生5名から6名によるディスカッション)。

・スマートフォン利用時のトラブルについて

・インターネットのメリットについて 等

◎自分自身の経験を踏まえ、トラブルに巻き込ま

れないための具体的な利用の仕方について話

をする。

まとめ

○授業を終えての感想を伝え合う。

○自分自身の情報モラルについて振り返る。

■小学生への授業から、自分自身のスマートフォ

ンやインターネットの利用の仕方を振り返り、

適切な利用に触れて感想をまとめている。

- 7 -

7 「SNS東京ノート」の活用に当たって

■SNS 東京ノートⅠ

● 小学校1から3年用

● 4事例を掲載

・「留守番をしていたときの出来事」

・「友達との会話」

・「うわさで聞いた話」

・「友達の写真」

※ SNSやインターネットに関わる事例は掲載

していない。

○絵を見て考えてみましょう(P.3、4)

※ 児童の発達段階に合わせて補足説明

を加えたり、ノートへの記述を加減した

りする。

※ グループでの話合いやロールプレイ

を行うなど、場の工夫をすると良い。

① 絵を提示し、それぞれの登場人物が何

をしているところなのかノートに記入し発表する。

② 登場人物はどのような気持ちになっているのか話し合う。

③ 絵の中で、どのような行いが良くないのかノートに記入し発表する。

④ どうしていくのが良いのか自分の考えを発表する。

※ 他の絵についても同様に進める。

※ 児童には登場人物に自分を当てはめて考えさせ、教師の教え込みにならないよう配慮

する。

その際、立場を変えて考えさせるのも一つの方法である。

○留守番をしていたときの出来事(P.7、8)

① 今まで電話番号や住所を教えてほしいという電話を取ったこと

があるか問い掛ける。

② 電話を取った時の花子さんの気持ちを考え、発表する。

- 8 -

③ お母さんが心配そうな顔をした理由をノートに書き、発表する。

④ 花子さんはどう対応するのがよかったのか、自分の考えをノートに書き、話し合う。

○友達との会話(P.9、10)

① 栄子さんと花子さんは、それぞれ何を使って隣町に行くこ

とにしているのか確認させる。

② 花子さんは何を聞くつもりで「なんでくるの」と話したの

か考えさせる。

③ 良子さんが怒った理由をノートに記入し、話し合う。

④ どうすれば良かったのか記入し、話し合う。また、この後、どう解決していくのが良

いか、考えを発表させる。

※一つの言葉がいろいろな意味にとれる場合もあることについて説明し、話し合うように

する。

例:「かわいくない」・・・同調を求めているのか、それとも否定しているのか

○うわさで聞いた話(P.11、12)

① 太郎君はどんな気持ちで友達に話をしたのか考える。

② 太郎君の行動は何が良くなかったのか、ノートに書き、

発表する。

③ 自分が太郎君だったらどのように行動するか、話し合

う。

④ 聞いた話が正しいことをどのように確かめるのが良い

か、ノートに書き、話し合う。

※正しい情報を選ぶ力やそれを適切に伝えていく責任について、一緒に考えさせる。

○友達の話(P.13、14)

① 次郎君の行いで良くないなと思うところに線を引かせ

る。

② 線を引いたことについて、何が良くないのか話し合う。

③ ひろしくんはどうして嫌な顔をしたか、自分の考えをノ

ートに記入し、話し合う。

④ どうすれば良かったのか、ノートに記入し、発表する。

※ ひろしくんの気持ちに寄り添って、考えを深めさせていくようにする。

※ 次郎君が自分のところにこの写真を持ってきたらどうするか考えさせるのも良い。

- 9 -

■SNS 東京ノートⅡ

● 小学校4から6年用

● 4事例を掲載

・「インターネットへの書きこみ(1)」

・「友達との電子メール」

・「うわさで聞いた話」

・「インターネットへの書きこみ(2)」

○はじめに (P.3、4)

① 文を読み、問題点を答えさせる。

② 寝不足以外に健康面の問題があるか考えさせる。

③ 時間を忘れるほど熱中することがあるか問い掛ける。

→スポーツや、その他の趣味等について答えさせる。

→趣味の時間が長ければ、他の時間が短くなる。時間の使い方を考えさせる。

④ どうすればよいか考えさせる(ルールを決めることの大切さ)

→どんなルールがあれば良いか、話し合わせる。

○インターネットへの書きこみ(1) (P.7、8)

① 「掲示板」とはどのようなものか説明する。

→学校の入口等にある実際の掲示板等のように、多

くの人が見ていることを説明

② どんなトラブルがあるか話し合わせる。

→現実の掲示板では行わないことであっても、ネット上の掲示板では意識せずに行っ

てしまう場合があることを伝える。

③ 個人情報について話し合わせる。

→自分が公開されたら嫌な情報は何か(名前、住所、写真、その他)。

→人によって個人情報の捉え方に違いがあることも意識させる。

- 10 -

○友達との電子メール(P.9、10)

① 良子さんが怒っている理由を考えさせる。

② 一つの言葉がいろいろな意味にとれる場合が

あることについて説明し、話し合わせる。

③ 自分の気持ちを正しく伝えるために、気を付け

なければいけないことを書き、話し合わせる。

→正しく伝えるための表現を考えさせる。

○うわさで聞いた話 (P.11、12)

① 問題点を書いて、話し合わせる。

→けん太くんにも悪意がないことに留意する。

② 必要な情報(天気など)をどのように得ている

か問い掛ける。

③ 身近なものを例に挙げ、それに関する情報を集

めるために、何を調べようと思うか発表させる。

④ 正しい情報を得るために、どうすれば良いかを話し合わせる。

○インターネットへの書きこみ(2) (P.13、14)

① 「掲示板」とはどのようなものか説明する。

→学校の入口等にある実際の掲示板等のように、

多くの人が見ていることを説明

② この後に起こることを考えさせ、記入させる。

→友達との関係が悪化すること以外に、インター

ネットを見た、見ず知らずの人からも非難が来る

可能性について考えさせる。

③ 何がいけなかったか、話し合わせる。

→そのままでは、「悪口はいけない」で終わってしまうので、自分が悪口だと思ってい

ないことであっても、時と場合、他の人の感じ方で違いがあることも意識させる。

例えば「まじめだね」「やさしいね」など

④ このような書き込みを見つけた時、どうすれば良いか、話し合わせる。

- 11 -

■SNS 東京ノートⅢ

● 中学・高校用

● 4事例を掲載

・「個人情報の掲載」

・「不適切な書き込み」

・「個人に対する攻撃」

・「安易な書き込みとその影響」

○はじめに(P.3、4)

① SNS等とどう付き合っていくかを考えるきっかけとして用いる。

② 大人として社会に出る際、「家庭のルール」はなくなるだろう。それまでにインター

ネット、スマートフォン、SNS等をどのように利用できるようになれば良いのか、考

えさせたい。

③ 仮に「必要のない時は使わない。」という意見が出た際、何が必要なことかを更に考

えさせ、共有したい。たわいない会話が、友人との信頼関係を確認するための必要な行

為と捉えたり、オンラインゲームでチームで戦うことを、自分の居場所を実感するため

に必要としていたりする生徒もいる。

発達に応じて、他者の思いを想像させ、どう付き合うか、考えを深めるよう促す。

○個人情報の掲載(P.7、8)

① P.17 の①、②を照らしながら考えさせる。

② 情報を見た第三者が、学校の近くまでわざわざ見に来

たり、自宅まで付きまとう可能性がある。顔写真がある

とその危険が高まる。

③ 悪意のある第三者が、名前と住所を見て、宅配の注文

をする可能性がある。

④ SNSで公開範囲を限定したとしても、相手が公開エ

リアに情報を転載することが考えられる。

- 12 -

○不適切な書き込み(P.9、10)

① P.17 の①、②を照らしながら考えさせる。

② 法で禁じている行為であり、その行為を自ら投稿し

た場合、本人の法に対する態度が疑われる。

③ 本人の進学や就職のタイミングを図り、これらの情

報を無断で投稿する者もいる。自分の名前と法を犯し

た行為の写真が結び付くと、就職後であっても、その

資質を疑われ、不利益を被ることがある。

④ 例えば「お金が落ちていたから拾った。」という書き込みは、遺失物等横領罪を自認

している。

○個人に対する攻撃(P.11、12)

① P.17 の①から④までを照らしながら考えさせる。

② いじめにつながる行為であり、傍観せず、止めるよう

動きたい。

③ 自分が「平気で人の悪口を言う人」であることを公開

しており、将来、就職する際や、就職後であっても、そ

の資質を疑われ、不利益を被ることがある。

④ 発展的な活動として、面と向かって言えないことなの

に、インターネットという公開の場だと、このようなことを書いてしまうのはなぜか、

ということを投げ掛け、考えさせる。

○安易な書き込みとその影響(P.13、14)

① P.17 の①から④までを照らしながら考えさせる。

② 根拠のない書き込みをすることは問題であるが、損

害賠償を含めた責任について判断することが難しい事

例である。

③ 書き込みには責任が発生する。「名誉毀損罪」「侮辱

罪」「業務妨害罪」等で訴えられた場合、サーバ管理者

は、本人情報を開示する。

④ リツイートしたり、賛意を示したりするだけの書き込みであっても責任が発生する。

インターネットでは書き込みの影響範囲が広く、その分責任も重い。深く考えず、気軽

に拡散することのないように注意する。

- 13 -

■SNS東京ノートⅠ、Ⅱ、Ⅲ共通 「資料のページ」

○インターネットにおけるコミュニケーションの特性 (P.17)

事例学習を行う時や、SNS等インターネット上のサービスを考えさせる上で、参考に

する。

インターネットにおけるコミュ

ニケーションには、左のような特性

があります。

児童・生徒に対し、十分に理解を

深めていく必要があります。

インターネットにおけるコミュニケーションの特性

1 世界中の人が見ることができる。

2 一度出回った情報は絶対に消せない。

3 情報をそのまま信じてはいけない。

4 面と向かって言えないことは書かない。

- 14 -

○フィルタリングの設定 (P.18)

フィルタリングについては、保護者の協力が必須である。保護者会等において、18 ペ

ージを用いて、フィルタリングを設定することを啓発する。

○無料通話アプリでのトラブル等の紹介(P.19)

トラブルの例である。いじめや犯罪につながる例を掲載した。なお、いじめに遭ったり、

トラブルに巻き込まれたりした場合、画面を保存しておくことが大切である。

○「学校できめたルールをかこう」「家庭できめたルールをかこう」(P.21、22)

「SNS学校ルール」や「SNS家庭ルール」は、発達段階や情報機器の発達に応じ、

毎年考え直すことが考えられる。今年度のルールを記載するページとして使用する。

保護者に共感する。 保護者に協力をお願いする。

スマホのフィル

タリングを理解す

ることは、正直なと

ころ難しいです。

是非、販売店で設定し

てもらいましょう。

フィルタリングを外

さず、カスタマイズして

使うようお願いします。

カスタマイズした後も、使用状況を

チェックし、見知らぬ人とメッセージ

のやり取りをしていないか確認しまし

ょう。

- 15 -

8 ルール作りについて

○このページの使い方 (P.21、22)

学校や家庭で定めたルールを記載するなどして御活用ください。

※ 区市町村立学校においては、このページの使い方について、設置者である教育委員

会からの指示に従ってください。

○ルール作りについて

学校で定めたルールについては、今後新しいサービスや機器等が出現することに合わせ、

毎年見直すことが必要です。

家庭で定めたルールについては、子供の発達に合わせ、少しずつ「できること」を増や

すなど、毎年見直すことを啓発することが必要です。

いずれも、話合いを通じ、子供が納得できるルール作りを行うようお願いします。

平成 28 年 7 月 東京都教育庁指導部指導企画課