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SoCを用いたフィールド計測 東京大学地震研究所 武多昭道 2017/10/2 計測システム研究会@函館 1

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Page 1: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

SoCを用いたフィールド計測東京大学地震研究所 武多昭道

2017/10/2 計測システム研究会@函館 1

Page 2: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

概要

1. イントロ

2. SoCの説明

3. SoCを用いたフィールド観測の事例

4. 今後の展望

2017/10/2 計測システム研究会@函館 2

Page 3: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

概要

1. イントロ

2. SoCの説明

3. SoCを用いたフィールド観測の事例

4. 今後の展望

2017/10/2 計測システム研究会@函館 3

Page 4: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

本講演におけるフィールド計測とは

• マイコンやFPGAのみでカバーできない範囲の計測• 情報量が数Mbps以上 →マイコンではカバーできない• 多様なI/Oと自律制御 →FPGAのみでは困難

•室内実験とは異なる条件• 基本的に屋外での使用を想定• 温度範囲が広い• 消費電力が低い• 十分な対候性

•市場規模はあまり大きくない• したがって市場に製品は出回っていない• 必要に応じて設計・製造する必要がある

2017/10/2 計測システム研究会@函館 4

Page 5: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

2017/10/2 計測システム研究会@函館 5

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Mt. Satsuma Iwo Jima

0 1 2 (km)

(m) 700

600

500

400

300

200

100

1.75 1.81 1.86 1.91 1.96

density (g/cc)

2017/10/2 6計測システム研究会@函館

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N

ISTL

Mu

F=0 mrad

F=-600 mrad

F=600 mrad

Fault outcrop

Predetermined Fault line

100 m

Seismic fault zone

2017/10/2 計測システム研究会@函館 7

Page 8: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

FractureZone

Fault crop

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2017/10/2 計測システム研究会@函館 9

Page 10: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

概要

1. イントロ

2. SoCの説明

3. SoCを用いたフィールド観測の事例

4. 今後の展望

2017/10/2 計測システム研究会@函館 10

Page 11: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

本講演におけるSoCとは

• SoC=System on Chip• 本来は幅広い用途で用いられる

• 本講演では、FPGA-CPU混載チップを指す• Xilinx ZynqやIntel Startix, Intel Arria等• CPUは通常ARMが用いられる

• メリット• ディスクリート・プロセッサーとデジタル信号処理 (DSP) 機能を単一の FPGA に統合することで、システム消費電力、コスト、およびボードサイズを削減

• プロセッサーと FPGA 間の広帯域幅インターコネクトによってシステム性能を向上

• デメリット• 導入コスト• 研究者コミュニティー内での実績・資産が少ない

2017/10/2 計測システム研究会@函館 11

Page 12: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

System-on-a-Board

Source: The Zynq Book 2017/10/2 計測システム研究会@函館 12

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System-on-Chip (SoC)

Source: The Zynq Book 2017/10/2 計測システム研究会@函館 13

Page 14: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

FPGA with Soft Processor Core

Source: The Zynq Book 2017/10/2 計測システム研究会@函館 14

Page 15: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

A Simplified Model of the Zynq Architecture

Source: The Zynq Book 2017/10/2 計測システム研究会@函館 15

Page 16: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

Simplified Hardware Architecture

of an Embedded SoC

Source: The Zynq Book 2017/10/2 計測システム研究会@函館 16

Page 17: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

Mapping of an Embedded SoC

Hardware Architecture to Zynq

Source: The Zynq Book 2017/10/2 計測システム研究会@函館 17

Page 18: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

The Zynq Processing System

Source: The Zynq Book

Co

nfi

gura

ble

MIO

s!

2017/10/2 計測システム研究会@函館 18

Page 19: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

Basic Design Flow for Zynq SoC

Source: The Zynq Book 2017/10/2 計測システム研究会@函館 19

Page 20: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

Design Flow for Zynq SoC

Source: Xilinx White Paper: Extensible Processing Platform2017/10/2 計測システム研究会@函館 20

Page 21: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

(私が)SoCを用いる動機• 貧乏なので大規模なインフラを作れない

• 計測・通信用にどうしてもOSが必要となる• 開発コストもかけられない• バスは嫌い(高いので)

• FPGA・CPU混載ボードの開発は大変• CPUとののインターフェーシング(PIO,DMA,etc)• OSのブートストラップや割り込み処理の自作、OSごと自作の場合も• 必要となる言語が多い(アセンブリ言語の習得にはコストがかかる)

• 開発に必要な人的・金銭的リソースの減少• ものづくりのできる人材が急速に減少• それに伴う、基礎開発・R&Dに対する評価の低下

• 車輪の再生産を、多大な労力を払って行っている• ニーズはどこも似たり寄ったり• 最先端技術にキャッチアップできない

• インターフェース・デバイスの共通化によって、多様なニーズを満たす• 分野を超えた協働が可能• それによる人的・金銭的コストの削減

2017/10/2 計測システム研究会@函館 21

Page 22: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

概要

1. イントロ

2. SoCの説明

3. SoCを用いたフィールド観測の事例

4. 今後の展望

2017/10/2 計測システム研究会@函館 22

Page 23: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

地震研におけるZynqの導入例①

• ZedBoardを用いた水文観測• 2012年より

• カスタムOS

• FMCに自作FADCボードを接続

• 既存の資産を最大限活用したプロトタイピング

2017/10/2 計測システム研究会@函館 23

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

240 250 260 270 280 290

Flu

x [m

Hz]

water equivarent density length [cm]

data

simulation

180

200

220

240

260

280

-10 0 10 20 30 40

0

5

10

15

20

25

wate

r equiv

are

nt density length

[cm

]

rain

fall

[mm

]

time from rain start [hour]

data (left axis)

average (left axis)

rainfall (right axis)

Page 24: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

2017/10/2 計測システム研究会@函館 24

Page 25: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

地震研におけるZynqの導入例②• ボアホール内からのミューオンラジオグラフィー

• プロトタイピングの経験を活かし、小型化・多チャンネル化

• Linux OS

• 比較的高い拡張性

• 32ch 12bit 80MHzで10Wを下回る消費電力(まあまあ)

• PoE給電、その他いろいろ便利なものがついている

• 製品化(業者が)、初年度だけで40台出荷

• CPU+FPGAと比べると、FW,SW開発が非常に楽になった

2017/10/2 計測システム研究会@函館 25

Page 26: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

概要

1. イントロ

2. SoCの説明

3. SoCを用いたフィールド観測の事例

4. 今後の展望

2017/10/2 計測システム研究会@函館 26

Page 27: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

今後の展開に向けて・現状のニーズ

• 火山透視• FADC+TDCシステム

• 32ch 40MSPS 12bit x 8

• 断層観測• FADC+TDCシステム

• 32ch 40MSPS 12bit

• SFP+

• 大気蛍光望遠鏡• 16ch 80MSPS 12bit x 12

• 可変ゲインレシーバ

• 電波観測• 8ch 200MSPS 10bit

• 8GByte程度のバッファ

• 岩石破壊実験・微小地震観測• 16ch 40MSPS 14bit

→ 積算して16ch 10MSPS 16bit

• 1時間の連続観測

2017/10/2 計測システム研究会@函館 27

全て既存の装置では対応できず、自分たちで開発・製作が必要なものデッドタイム0が要求される、チャンネル数は1000未満それなりに複雑なトリガーが必要な場合が多い

全て1種類のFADC(ADS52J90,TI)で対応可能!100オーム作動受け、32ch入力・32chモード 32.5MHz/14bit 40MHz/12bit 50MHz/10bit・16chモード 65MHz/14bit 80MHz/12bit 100MHz/10bit・32chモード 130MHz/14bit 160MHz/12bit 200MHz/10bit

Page 28: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

超高エネルギー宇宙線観測のためのフレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡 (CRAFFT)

図1. フレネルレンズ望遠鏡

研究体制神奈川大(工), 信州大学(工), 東京大学宇宙線研究所

検出器の主な構成

フレネルレンズ (1 m2) UV透過フィルター

FADC (80 MHz, 12 bit) 高圧電源

PMT (8 inc.) アルミフレーム

将来構想超高エネルギー宇宙線の起源解明現行実験(TA実験など)の10倍の観測感度を実現70,000km2に望遠鏡を展開望遠鏡ステーション(60台)を15km間隔で設置

進行中の研究計画(平成28,29年度)

望遠鏡4台による宇宙線試験観測(@TA実験サイト)

自律稼働システムの構築

申請予定の研究計画現行実験と同規模の感度での宇宙線観測望遠鏡60台製作予定 (汎用読出回路を用いる)

図2. 2016年秋の試験観測. 擬似宇宙線事象(レーザー)の観測に成功

1m

フレネルレンズ

UV透過フィルターとPMTからなる受光部

米国ユタ州(TA実験サイト)10km先のレーザーを観測

観測したレーザーの波形

2017/10/2 計測システム研究会@函館 28

Page 29: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

新型大気蛍光望遠鏡アレイによる次世代の極高エネルギー宇宙線観測計画(FAST)

http://www.fast-project.org

• 東京大学、シカゴ大学(アメリカ)、アデレード大学(オーストラリア)、パラツキー大学(チェコ共和国)の国際共同実験

• 新型大気蛍光望遠鏡を150,000 km2に展開し、極高エネルギー宇宙線への感度を一桁向上させる

• 自立観測できる望遠鏡を20 km間隔で設置

• 試作機をテレスコープアレイ観測サイトに設置し、観測を開始した

• 2年後に申請予定の大型科研費を獲得できれば、~100台の汎用読出電子回路が必要となる

FAST TA

2017/10/2 計測システム研究会@函館 29

Page 30: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

電波を用いた宇宙線の測定

• 電波を用いた宇宙線の測定

• 安価、昼夜天候によらない観測、宇宙線組成の測定、誤差の少ない電磁成分のみに由来する信号、非常に小さい大気減衰

• テレスコープアレイ実験(米国)、オージェ実験(アルゼンチン)の相互較正

• 米国ユタ州の砂漠にあるテレスコープアレイ実験サイトに、自立稼働する電波検出器(30-80MHz帯)を100m及び200m間隔で57台設置

• 本年度に科研費を申請済• 来年度から2年半で建設予定、計画通りならこの期間中に57台の汎用読出電子回路が必要

• 東京大学、甲南大学、神奈川大学、大阪市立大学、信州大学、ユタ大学(米国)、カールスルーエ工科大学(ドイツ)の協力

電波検出器配置予定図

前実験で用いたlog periodic アンテナ

これを再設計した物を垂直方向に向けて設置

2017/10/2 計測システム研究会@函館 30

Page 31: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

基本構成

• 要素ごとにボードを分離

• 多様な検出器が使えるようになる

• デジタル入出力も

• 親ボードにOSを搭載

• FPGA-CPU混載チップによって可能となった

• 自立したDAQシステムの構築

• フィールド計測の幅が広がる

• HDMIによるケーブル接続またはFMCによるコネクタ接続

• 検出器の多様な配置を可能にするため

• 通信はHDMI規格とは異なっていても良い

PC

/ストレージ

検出器

子ボード

/ハブ

SoCボード

2017/10/2 計測システム研究会@函館 31

アナログ

F/E

AD

Cボード

MIOボード

FMC/HDMI

FMC/HDMI

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SoCボード+MIOボード

2017/10/2 計測システム研究会@函館 32

• ZynqのMIOはユーザーが自由に変更できる• MIOを決め打ちにせず、ニーズに合わせて変えられるようにするため、

MIO基盤を分離

• I/O(HP,HR)とGTXの大半はFMCから外部に出力• 現在の開発ではGTXはPCIe(NVMe) SSD用だが、他にも使える• FMCのI/OはADCボードに接続、またはHDMIを増やすため

Page 33: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

子ボード+ADCボード

• ADCボードはFMCフォームファクターに準拠• ZedBoard/Zyboなどを用いたプロトタイピングが可能• そのままZedBoardなどに搭載可能

• 子ボードにKintex-7、SO-DIMM、USB、TDC-on-FPGAを搭載• TDC-on-FPGAは1chにつきLVDSを2組仕様• HDMIハブ機能(プロトコルはHDMIに限らず自由)• HDMIを通じた電源・クロック供給・リコンフィギュレーション

2017/10/2 計測システム研究会@函館 33

Page 34: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

課題• 落雷対策・・・

• フィールド観測の永遠の課題

• ビット落ち・アドレス/データの飛び・etc,etc…

• 完全に対策することはあきらめることが賢い対策

• ISEからVIVADOへの更新• とても苦しんでいる

• たぶんフルスクラッチからやり直すことになる

• 大半の要素については開発実績があるか、リファレンスデザインがある• ADCは初めて使うものだが、設計を間違えていない限りは動く

• SFP+/Ether用のPHYはZynqでの動作実績が確認できていない

• MIOのシグナルインテグリティーが重要

• M.2 SSDのファームウェア、ドライバーは無償のものがないか、あっても遅くて使えない

• 多くの人が使えるHW,FW,SWのプラットフォーム構築

• 回路設計、基板設計の工数が多い

2017/10/2 計測システム研究会@函館 34

Page 35: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

まとめ

• SoCを使った計測システムは、ペリフェラルが多く必要となる場合はとても便利• 外部機器とのI/Fが1種類で、割り込みもOSも必要ない場合は、当然だが

FPGAの方が楽

• 読み出し側に不揮発性メモリ(SDカードなど)、GPIO、TCP/IPが欲しい、という場合はSoCが良い

• 既に設計資産がwebにたくさん転がっているので、プロトタイピングの工数が短縮できる• FMC規格のADCがすでにたくさん販売されているので、似たようなものを作ればよい

• 新しいFADCや高速I/Oを試してみたい場合は、DAQが組みやすいSoCに軍配が上がるだろう

• ユーザーからはLinuxが搭載されたFPGAボードに見える

• ただし導入コストは多少必要

2017/10/2 計測システム研究会@函館 35

Page 36: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

おまけ

(1) クロック周波数は40MHzから200MHzの間で可変、信号の方向はファームウェアレベルで固定、動的な変更は行わない

クロック入力としても使えるようにCCIO(MRCC)に接続

(2) レーン当たりのデータレートは最大1Gbps、信号の方向はファームウェアレベルで固定、動的な変更は行わない

(3) SPIを想定、接続先はFPGAのコンフィギュレーションピンおよびI/Oピン。I/Oピン側はSSを正論理として扱う

(5) 2.8V ロジック(PA6Hの場合)だが、3.3Vで問題ないはず、レベルコンバータ不要

(6) 2.54mmピンヘッダによる実装を想定している

(7) レベルコンバータ不要

(8) 1.8V電源入力対応のものが望ましい、I2C通信のものが望ましい、1PPS以外はPSに接続した方がよさそう

(10) 10MHzから200MHzで可変

(11) 信号の方向はファームウェアレベルで固定、動的な変更は行わない

(13) 共通のAXI4バスを使用、インターコネクトは記述していない

(14) 共通のAXI4-streamを使用、インターコネクトは記述していない

(20) 周波数はいくつにすべきなのか?100MHzで良いのか?

(22) SFPのI2CはMIO GPIOから駆動する。このピンの割り当ては必ずしもI2Cとは限らないため。

(24) HPピンはFMC LPCの部分に優先して接続

CLK2(1)/RX1

TX/RX2(2)

RX3,RX4

I2C/SPI(3)

12V

J2 信号計測部用I/F

HDMI

LVDS

LVDS

x3

1.8V logic

x 4

GPS(6)

2.54mm pitch TH

1PPS(5), 3DFIX,

TX

nRESET, RX

3.3V,GND3.3V

RTC(8)

1PPS(7)

I2C/SPI

VCC

battery

CLK1(1)/RX1

RD,TD

I2C/SPI(3)

12V

J1 信号計測部用I/F

HDMI

LVDS

LVDS

x3

1.8V logic

x 4

Zynq PL

SerDes

BUF/SerDes

Clock generator

PSCLK

1PPS

logic

CLK1

USER logic

SerDes

BUF/SerDes

USER logic

I2C/SPI logic

I2C/SPI logic

AXI4-stream(14)

AXI-CDMA

AXI4(13)

AXI4(13)

IRQ

AXI4(13)

AXI4(13)

AXI4-stream(14)

AXI-CDMA

REFCLK(20)

FMC HPC connector

GTX TX x 4

GTX RX x 4

GTX receiver

PCIe / Aurora etc

AXI4-streamUSER logic

Zynq PS

driver

ext4 filesystem

Gigabit Ethernet

Controller

RGMII Ethernet PHY

Marvell 88E1512

PoE connector

Molex85789-1001

DC-DC

48V to 12V

48V

12V

DC-DC

12V to 3.3V

SGMII

DC Jack

DC-DC

3.3V to 1.8V/1.5V/1.0V/DDR3

3.3V

SD card

Controller

level

converterSD card

DDR3 SDRAM

ControllerSDRAM(19)

33.3333MHz clock

Linux kernel

MIO 12-13 I2C1

MIO 14-15 UART0

MIO 16-27 Ethernet

MIO 28-39 USB0

MIO 40-45 SD card

MIO 46-53 SFP+ control

MIO GPIO x 8(22)

UART

USB

ControllerUSB PHY

計測制御部ブロックダイアグラム v 0.2

2017/03/15

東京大学 武多昭道

JTAG

GTX clock

DSC557-0343FI0

I2C controllertemp. monitor

humm. monitor

current monitor

for 12V

HP port : interface 4 x 2 x 2 = 16

HR port : RTC 5

GPS 5

interface 4 x 2 = 8

to ARM 666MHz

to DDR 533MHz

Interrupt handler

SFP+

TX/RX2(2)

RX3,RX4

I2C

RS0, RS1,

TX_DIS

RX_LOS, MOD

-DEF0,TX_FALUT

DMAC

USER to SDRAM

USER to PCIe

PCIe to SDRAM

SDRAM to PCIe

to interface

ADCLK

LOGIC_CLK

HP

HP

HR

HP

HP

HR

HR

HR

HR

HR

LVDS HP

Zynqの余ったピン全て

LVDS HR

無理のない範囲で

できるだけ多く

USER logic

12V,3.3V

DC-DC

12V to 5V

LVDS I/O(24)

2017/10/2 計測システム研究会@函館 36

Page 37: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

おまけ

50MHz clock

CLK

CTRL

FADC

ADS52J90

LVDS

LVDS

x18

1.8V logic

x 9

Kintex 7

SerDes

BUF/SerDes

data transfer logic

I2C/SPI logic

信号計測部ブロックダイアグラム v 0.3

2017/03/24

東京大学 武多昭道

FCLK,DCLK,

DATA x 16

CLK1/RX1

I2C/SPI

12V

J1 信号計測部用I/F

HDMI

TX/RX2

RX3,RX4

CLK)/RX1

I2C/SPI

12V

J2 信号計測部用I/F

HDMI

TX/RX2

RX3,RX4SerDes

BUF/SerDes

I2C/SPI logic

HP port : DDR3

HR port : other

SDOUT1.8V logic

SO DIMM

116pin

HR port

USB3320

12pin

HP portUSB logicMicroBlaze

FPGA logic

trigger logic

delay/buffer

analog input x 32

100ohm differential

TDC logic

1.8V logic

x 6

12V

Vcommon

LVDS

x32

DDR3 logic

MIG 1.6 core

UART2pin

HP port

DC-DC

12V to 3.3V

DC-DC

3.3V to 2.5V/1.8V/1.5V/1.0V

/DDR3

3.3V

DC-DC

12V to 5V

12V

Spartan3AN

data transfer logicLVDS

x2

configuration

SPI ROM

GPIO4pin

HP port

2017/10/2 計測システム研究会@函館 37

Page 38: SoCを用いたフィールド計測 - openit.kek.jp · 超高エネルギー宇宙線観測のための フレネルレンズ型大気蛍光望遠鏡(CRAFFT) 図1. フレネルレンズ望遠鏡

TDC on FPGA

• X MHzのクロックを使用• Xは600から2000(FPGAの性能に依存)

• クロックの位相を4種類• 0, 45, 90, 135

• 立ち上がりと立下りでラッチする• 計8種の位相、周波数は8X MHz

• 入力は2または4ポート使い、IDELAYで遅延を調整• 計16種または32種の位相、周波数は16X MHz または32X MHz

• キャリブレーション用出力を準備、FPGAの出力ポートから上記の入力ポートに基板上で直接LVDS信号を送信する

2017/10/2 計測システム研究会@函館 38