system x3650 m5 (5462) red hat enterprise linux 7.1 導入ガイド · 2015-08-19 · 1 system...

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1 System x3650 M5 (5462) Red Hat Enterprise Linux 7.1 導入ガイド ServeRAID-M5210 編 INDEX 1. 導入前の作業 1.1 使用するコンポーネント 1.2 オプションの増設 1.3 デバイス・ドライバーの準備 1.3.1 使用するデバイス・ドライバー 1.3.2 デバイス・ドライバーの入手方法 1.4 RAID の構成 2. Red Hat Enterprise Linux 7.1 の導入 3. OS 導入後の設定 3.1 IMM2(Integrated Management Module2)への In-band 接続設定 3.2 デバイス・ドライバーの導入・更新 3.3 SELinux・Firewall の設定 3.3.1 SELinux の解除 3.3.2 Firewall の解除 3.4 EDAC の設定 4. 参考資料 4.1 X Window システムの設定変更 4.2 ネットワークの設定変更(nmcli)

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System x3650 M5 (5462)

Red Hat Enterprise Linux 7.1 導入ガイド

ServeRAID-M5210 編

INDEX

1. 導入前の作業

1.1 使用するコンポーネント

1.2 オプションの増設

1.3 デバイス・ドライバーの準備

1.3.1 使用するデバイス・ドライバー

1.3.2 デバイス・ドライバーの入手方法

1.4 RAID の構成

2. Red Hat Enterprise Linux 7.1 の導入

3. OS 導入後の設定

3.1 IMM2(Integrated Management Module2)への In-band 接続設定

3.2 デバイス・ドライバーの導入・更新

3.3 SELinux・Firewall の設定

3.3.1 SELinux の解除

3.3.2 Firewall の解除

3.4 EDAC の設定

4. 参考資料

4.1 X Window システムの設定変更

4.2 ネットワークの設定変更(nmcli)

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1. 導入前の作業

当ガイドでは、Red Hat Enterprise Linux 7.1 (以下、RHEL 7.1)を DVD メディアから導入する手順を解説しています。

【ご利用の前にお読みください!】

■電源のオンについて

電源ボタンのパワーオン LED が高速で点滅(1 秒間に 4 回点滅)している間は、System x3650 M5 の電源ボタンは

使用不可の状態です。

この場合、低速で点滅(1 秒間に 1 回点滅)する状態になるまで、しばらくお待ちください。

System x3650 M5 に電源ケーブルが接続されて電力の供給が開始されると、統合管理モジュール(IMM2)の初期

化が開始されます。

環境の違いなどにより多少の誤差が発生する場合がありますが、この初期化が終了するまでの間(およそ 10 秒)

は電源ボタンの使用ができません。

※System x3650 M5 の電源ボタンの位置は、モデルによって異なります。

1.1 使用するコンポーネント

当ガイドにおける導入では、以下のメディア、ドライブ、ソフトウェアを使用します。

(1) RHEL 7.1 のインストール DVD

(2) DVD が読み取り可能な光学ドライブ

System x3650 M5 には、CD/DVD ドライブは搭載されておりません。

DVD メディアよりインストールを行う場合には、別途、DVD メディアの読み取りが可能な光学ドラ

イブをご用意いただく必要がございます。

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(3) デバイス・ドライバー各種

※「1.3 デバイス・ドライバーの準備」をご参照ください。

1.2 オプションの増設

System x3650 M5 では、メモリー・ソケット 1 に最少で 1 枚の DIMM が取り付けられています。

※サーバーは、1 つの CPU につき少なくとも 1 枚の DIMM を必要とします。2 つの CPU 構成にされる場合は最低 2

枚の DIMM を必要とします。

取り付け順序などを含む注意事項に関しては、最新のシステム・ガイド、またはマニュアルをご確認ください。

※取り付け順序は System x3650 M5 のトップ・カバーにも印刷されています。

1.3 デバイス・ドライバーの用意

当ガイドで使用する各種デバイス・ドライバーと、その入手方法について説明します。

1.3.1 使用するデバイス・ドライバー

2015 年 5 月段階では、RHEL 7.1 用として公開された更新がないため、OS 標準のドライバーを利用しております。

1.3.2 デバイス・ドライバーの入手方法

Fix Central のサイトから、必要となるデバイス・ドライバーのパッケージ・ファイルをダウンロードして入手します。

ダウンロード可能なパッケージ・ファイルは、以下のようなファイル形式で提供されております。

・ZIP 形式(拡張子が.zip)

アーカイバーなどを使用してファイルを展開してください。

・CD または DVD イメージ(拡張子が.iso)

お手持ちの書き込み可能な CD-R/DVD-R ドライブを使い、iso イメージを書き込み可能なライティング・ソフトにてメ

ディアを作成してください。

※ライティング・ソフトのご利用方法などにつきましては、ソフトウェアの供給元にお問い合わせください。

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【入手方法】

1. 以下の URL から Fix Central のサイトにアクセスし、ご利用のサーバー機種などを選択してください。

Fix Central

http://www-933.ibm.com/support/fixcentral/

System x3650 M5 の場合は、以下のように逐次、項目を選択して[次へ進む]ボタンを押します。

製品グループ:

[Lenovo x86 servers]

[Lenovo System x3650 M5]

[5462]

オペレーティング・システム:

[Red Hat Enterprise Linux] …ご利用の OS に合わせて選択してください。

Fix Central の使用方法につきまして、詳しくは以下の Fix Central 使用ガイドをご参照ください。

Fix Central 使用ガイド

http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21676440

2. 表示されるフィックスの一覧より、必要となるドライバー・パッケージすべてにチェックをいれて、[次へ進む]ボタ

ンを押してください。

※過去のバージョンが必要である場合は、"置き換えたフィックスが含まれるようにします"のリンクをクリックして、

古いバージョンを表示させてください。

3. 使用条件が表示されます。内容を確認して、使用条件に同意される場合は[同意します]ボタンを押します。

4. ダウンロード画面が表示されます。画面右側の[ダウンロード・オプションの変更]をクリックすることで、ダウンロ

ード方法を変更することができます。

※当ガイドでは、[ブラウザー (HTTP) を使用したダウンロード]にチェックを入れています。

5. 必要なパッケージをクリックして、ダウンロードして下さい。

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1.4 RAID の構成

System x3650 M5 は、モデルによって搭載されている Disk/RAID コントローラーが異なります。また

必要に応じて、複数ある RAID コントローラーからオプションを選択して搭載することができます。

System x3650 M5 で利用可能な Disk/RAID コントローラーには、現時点(当ガイド公開時点)において

以下の機器があります。

・オンボード SAS/SATA コントローラー※RAID は構成できません。

・N2215 SAS/SATA HBA ※RAID は構成できません。

・ServeRAID-M5210 コントローラー

・ServeRAID-M1215 コントローラー

RAID 構成が可能なコントローラーをご利用になる場合、OS のインストールを行う前に

uEFI 上の構成ツールを起動して、事前に RAID の構成を行っておく必要があります。

当ガイドでは、ServeRAID-M5210 コントローラーを搭載して、RAID1 を構成する手順について記述しています。

※ServeRAID-M5210 と ServeRAID-M1215 では、利用可能な RAID レベルが異なります。

※同じ RAID コントローラーでも、キャッシュの搭載状況や FOD の適用状況により構成可能な

RAID レベルが異なります。

より詳細な RAID構成の手順については、下記のガイドをご参考下さい。

MegaRAID ストレージ・マネージャー 導入ガイド

http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd07.nsf/jtechinfo/SYJ0-0257271

2 LSI MegaRAID <ServeRAID M5210> Configuration Utility

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1.4.1 ServeRAID-M5210 / M1215 コントローラー環境での RAID 構成

当ガイドでは ServeRAID-M5210 が標準で搭載されたモデルを使用してガイドを作成しておりますが、

ServeRAID-M1215 についても、手順自体は同様となりますのでご参考ください。

【ServeRAID-M5210 / M1215 の構成方法】

1. サーバーの電源を入れて、lenovo System x のロゴが表示されるまで待ちます。画面下に「<F1> Setup」と表

示されますので、[F1]キーを押して「Setup Utility」を起動します

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2. Setup ユーティリティー「System Configuration and Boot Management」画面が表示されますので「System

Settings」を選択します。

3. 「Storage」を選択します。

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4. 「LSI MegaRAID <ServeRAID M5210> Configuration Utirity」を選択します。

ServeRAID-M1215 をご利用の場合は、「LSI MegaRAID <ServeRAID M1215> Configuration Utirity」を選択します。

5. 「Main Menu」を選択します。

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6. 「Configuration Management」を選択します。

7. 「Create Virtual Drive」を選択して「Enter」キーを押します。

<注意!> 「Create Virtual Drive 」の項が表示されない場合について

利用可能なハードディスクドライブがない場合、「Create Virtual Drive」の項は表示されません。

ハードディスクドライブが正しく取り付けられているにもかかわらずこのような状態になる場合、

既存の RAID 構成によってすべてのハードディスクドライブが使用されている可能性があります。

このような場合に新規に RAID 構成を行う場合は、既存の RAID 構成を削除する必要がございます。

RAID の構成を削除する場合、「Clear Configration」を選択して「Enter」キーを押し、RAID 構成を削除してください。

確認画面が表示されますので、内容を確認後に削除を行ってください。

※既存のデータは消去されますので、実行には充分ご注意ください。

作業実行後に自動的に「Configuration Management」画面に戻りますが、

そのままではメニューは更新されません。

一旦[Esc]キーを押して「Main Menu」に戻り、再度「Configuration Management」を選択して

[Enter]キーを押すことで、「Create Virtual Drive 」が表示されるようになります。

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8. Select RAID Level のデフォルト値が<RAID0>と表示されておりますので、

<RAID1>を選択して「Enter」キーを押します。

構成可能な RAID レベルが表示されますので↓↑キーで構成する RAID レベルを選択して

「Enter」キーを押します。

※利用可能な RAID レベルは RAID コントローラーの種類、キャッシュの有無、FOD の適用、搭載ドライブ数などに

より異なります。

9. 「Select Drives」を選択して「Enter」キーを押します。

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10. CHOOSE UNCONFUGURED DRIVES の下に未構成のドライブが表示されますので今回の RAID 構成に

含めるドライブを選択します。

[ ]を選択して「スペース」キーを押すと [X] と表示され、選択された状態になります。

表示されているすべてのディスクを含める場合は、ドライブリストの一番下にある「Check All」を選択して

「Enter」キーを押すとすべてのドライブを [X] 状態にすることができます。

11. ドライブリストの最下行もしくは最上行にある「Apply Changes」を選択して

「Enter」キーを押します。

12. 「Success」画面が表示されます。「The Operation has been performed successfully.」の

メッセージの最下行に表示された「OK」を選択して「Enter」キーを押します。

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13. Virtual Drive の各プロパティを設定します。各項目についてはデフォルトのままで問題ありませんが、必要あ

れば変更してください。

※当ガイドでは、Default Initialization の項のみ、<Fast>を選択しています。

それ以外の項目はデフォルトのままです。

各設定値についての詳しい情報は ServeRAID のマニュアルを参照してください。

<参考!> Virtual Drive Size について

最終的に OS から認識される仮想ハードディスクドライブの容量は、「Virtual Drive Size」の項にて設定します。

デフォルトでは、選択した RAID レベルで作成できる仮想ドライブ容量の最大値が設定されています。

一般的に 1 つのアレイに対して 1 つの仮想ドライブを構成しますので、通常はデフォルトの最大値のままで

問題はありません。

1 アレイの中に複数の仮想ドライブを作成する必要がある場合は、数字を小さくして下さい。

「Virtual Drive Size」は、[↑][↓]キーで変更することができます。

設定後、最下行の「Save Configuration」を選択して「Enter」キーを押します。

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14. 「Warning」画面にて、「Creating Virtual Drive will cause ……」と表示されます。

「RAID 構成を行うことにより、ディスクにデータがある場合は消去されますがよろしいですか」という警告です。

内容を確認の上 Confirm の項の[ ]を選択して「スペース」キーを押すとチェック [X] が付き「Yes」の項が

表示されます。

「Yes」が表示されましたら「Yes」を選択して「Enter」キーを押します。

15. 「Success」画面にて「The Operation has been performed successfully.」と表示されます。最下行に表示された

「OK」を選択して「Enter」キーを押します。

16. 「Main Menu」画面に戻ります。

これ以上 RAID 構成しない場合この画面で「Esc」キーを押して前のメニューに戻ります。

17. 「Esc」キーをさらに 4 回押すと uEFI の最初の設定画面「System Configuration and Boot Management」

に戻ります。

「Save Settings」を選択して「Enter」キーを押します。

続けて「Exit Setup」を選択して「Enter」キーを押します。その際「Do you want to exit Setup Utility ?」と表示され

ますので、<Y>キーを押してください。

※さらに再起動(Reboot)を求められた場合は、<Enter>を押して、再起動を実行してください。

以上で、ServeRAID-M5210 / M1215 コントローラーの RAID の構成は終了です。

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「Create Profile Based Virtual Drive」を選択し Raid構成を作成する場合

「Create Profile Based Virtual Drive」を選択して「Enter」キーを押します。

構成可能な RAID レベルが表示されますので↓↑キーで構成する RAID レベルを選択して「Enter」キーを押しま

す。

※利用可能な RAID レベルは RAID コントローラーの種類、キャッシュの有無、FOD の適用、搭載ドライブ数などに

より異なります。

「Drive Serection Criteria」を選択し今回の RAID 構成に含めるドライブを選択します。

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設定後、最下行の「Save Configuration」を選択して「Enter」キーを押します。

「Success」画面が表示されます。「The Operation has been performed successfully.」の

メッセージの最下行に表示された「OK」を選択して「Enter」キーを押します。

「Main Menu」画面に戻ります。

これ以上 RAID 構成しない場合この画面で「Esc」キーを押して前のメニューに戻ります。

「Esc」キーをさらに 4 回押すと uEFI の最初の設定画面「System Configuration and Boot Management」

に戻ります。

「Save Settings」を選択して「Enter」キーを押します。

続けて「Exit Setup」を選択して「Enter」キーを押します。その際「Do you want to exit Setup Utility ?」と表示され

ますので、<Y>キーを押してください。

※さらに再起動(Reboot)を求められた場合は、<Enter>を押して、再起動を実行してください。

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2. Red Hat Enterprise Linux 7.1 の導入

1. サーバーの電源を投入し、直ちに RHEL 7.1 のメディアを CD/DVD ドライブへ挿入します。

2. System x のロゴが表示されます。画面下に各メニューが表示された段階で、[F12]キーを押して「Boot Device

Manager」を起動します。

3. 当ガイドでは DVD インストールメディアから OS 導入を行いますので、「USB5: CD/DVD - Front USB 3.0」を選

択します。

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4. 「Install Red Hat Enterprise Linux 7.1」を選択します。事前に DVD メディアのテストを行う場合は

「Test this media」を選択することもできます。

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5. WELCOME TO RED HAT ENTERPRISE LINUX 7.1 の画面では、「日本語 Japanese」を選択して、画面右下の

[ 続行 ]ボタンを押します。

6. インストールの概要では、システムのアイコンから「 インストール先 」をクリックします。

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7. 「IBM ServeRAID M5210」を選択して[完了]ボタンを押します。パーティション構成を自動で行わない場合は、

「その他のストレージオプション」を「パーティション構成を行いたい」に変更してください。

8. インストールするパッケージ内容を変更するには、ソフトウェアのアイコンから「ソフトウェアの選択」をクリックし

ます。

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9. 要件に合わせてインストールするベース環境とアドオンを選択してください。デフォルトの選択に Xwindow 環境

は含まれません。本ガイドでは「サーバー(GUI 使用)」を選択しています。

10. [インストールの開始]ボタンを押してインストールを開始してください。

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11. RHEL 7.1 をインストールしている間に、root パスワードの設定、その他ユーザーの作成を行います。当ガイドで

はユーザーとして"user"を作成しています。

12. 画面下部のプログレス・バーが右端に達するとインストール完了です。[再起動]ボタンを押して、サーバーを再

起動してください。

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13. サーバーの再起動後に初期セットアップ画面が表示されます。地域設定のアイコンから「ライセンス情報」をク

リックします。

14. ライセンス契約を参照して、同意できる場合は「ライセンス契約に同意します。」のチェック・ボックスを有効にし

て[完了]ボタンを押します。

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15. 初期セットアップ画面で[設定の完了]ボタンを押してください。

16. サブスクリプション管理の登録では、Red Hat 社への登録を即時行うか、もしくは後日行うかを選択して[終了]

ボタンを押します。

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17. 作成したアカウントで OSにログインし、「ようこそ」の画面にて日本語を選択して[次へ]ボタンを押してください。

18. ご利用のキーボードに合わせて環境の設定を行ってください。特別な設定が必要ない場合はデフォルトのまま

[次へ]を押してください。

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19. [Start using Red Hat Enterprise Linux Server]ボタンを押してください。

以上で Red Hat Enterprise Linux 7.1 の導入は完了です。

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3. OS 導入後の設定

3.1 IMM2 ( Integrated Management Module2 )への In-band 接続設定

System x3650 M5 には、LAN over USB インターフェースが搭載されており、これを使用して IMM2 と通信すること

が可能です。

LAN over USB インターフェースは、OS 上では USB Ethernet として認識され、以下の機能を提供します。

- Advanced Setting Utility(ASU)による UEFI・IMM2 設定情報収集および設定

- OS ハングを検知してシステムの再起動を行う OS Watchdog 機能

IMM2 には LAN over USB インターフェース用に、IP アドレス"169.254.95.118"、サブネットマスク"255.255.0.0"が固

定で設定されています。

以下の手順は、IMM2 の IP アドレス"169.254.95.118"にアクセスするために、OS 側の USB Ethernet を有効にする

ためのものです。

1. アプリケーションのメニューからシステムツール、次に「設定」を選択します。

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2. ネットワークのアイコンをクリックします。

3. 表示されたネットワーク・デバイスから「USB Ethernet」を選択して、スライド・ボタンをオンに変更すると

"169.254.95.120"のアドレスが自動で設定されます。

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4. アプリケーションのユーティリティから「端末」を開きます。

4. 以下のように IMM2 の内部ポート(IP アドレス 169.254.95.118)に対して、ping コマンドにて疎通を確認します。

# ping 169.254.95.118

IMM2 の内部ポートと疎通が確認できれば設定は完了です。

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3.2 デバイス・ドライバーの導入・更新

2015 年 5 月時点では、RHEL 7.1 用の更新ドライバーがないため、当ガイドでは OS 標準のドライバーを使用してい

ます。

3.3 SELinux・Firewall の設定

RHEL 7.1 では、OS 導入直後は SELinux および Firewall が有効となっております。

ここでは、SELinux および Firewall を解除する手順を記述しています。ご利用の環境に応じて実施してください。

3.3.1 SELinux の解除

1. アプリケーションのユーティリティから「端末」を開きます。

2. 起動した端末から、以下のように getenforce コマンドを実行して、SELinux が有効であるかを確認します。

#getenforce

Enforcing

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3. viなどのエディタで設定ファイル(/etc/selinux/config)を開き、以下のように編集(太字

部分)して SELinux を無効に設定します。

# vi /etc/selinux/config

# This file controls the state of SELinux on the system.

# SELINUX= can take one of these three values:

# enforcing - SELinux security policy is enforced.

# permissive - SELinux prints warnings instead of enforcing.

# disabled - No SELinux policy is loaded.

SELINUX=disabled

# SELINUXTYPE= can take one of these two values:

# targeted - Targeted processes are protected,

# mls - Multi Level Security protection.

SELINUXTYPE=targeted

4. 設定を有効にするためサーバーを再起動します。再起動後に再度 getenforce コマンドを実行して SELinux が無

効であることを確認します。

# getenforce

Disebled

以上で SELinux の設定は完了です。

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3.3.2 Firewall の停止

本項は、何らかの理由によりファイアーウォール機能を停止する場合の手順を解説しています。

1. アプリケーションのユーティリティから「端末」を開きます。

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2. 以下のように systemctl コマンドを実行して、ファイアーウォールを停止(stop)、無効化(disable)することが可能

です。

# systemctl stop firewalld

# systemctl disable firewalld

以上でファイアーウォールの設定は完了です。

3.4 EDAC の設定

OS 導入直後、Error Detection and Correction (EDAC)モジュールが自動的に有効となっている場合があります。

この状態ですと、ハードウェア管理モジュールである Integrated Management Module2(IMM2)でメモリーログの監視

が正常に行われない現象が発生いたします。

EDAC のジュールについては無効とする方法を推奨していますので、ここでは EDAC を解除する手順を記述してい

ます。ご利用の環境に応じて実施してください。

また、当作業を行う場合には、必ず uEFI および IMM のファームウェアを最新バージョンに予めアップデートしてか

ら行ってください。

1. アプリケーションのユーティリティから「端末」を開きます。

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2. lsmod コマンドで edac モジュールがロードされているかどうかを確認します。

edacモジュールがロードされていた場合は、2.以降の手順を実施してください。edacモジュールがロードされていな

い場合は、この項の手順は必要ありません。

# lsmod | grep edac

sd_edac 22344 0

edac_core 62330 0

3. 以下のように/etc/modprobe.d/edac.conf ファイルを作成してサーバーを再起動します。

# echo install *_edac /bin/true > /etc/modprobed/edac.conf

# echo install edac_* /bin/true >> /etc/modprobed/edac.conf

4.lsmod コマンドで edac モジュールがロードされていないことを確認します。

# lsmod | grep edac

以上で EDAC の設定は完了です。

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4. 参考資料

4.1 X Window の解像度変更

1. アプリケーションのメニューから、システムツール、次に「設定」を選択します。

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2. ディスプレイのアイコンをクリックします。

3. 解像度のプルダウンメニューより、ご利用の環境に合わせて解像度を選択します。

以上で解像度の設定は完了です。

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4.2 ネットワークの設定変更(nmcli)

RHEL 7 では、コマンドラインの設定ツールとして、nmcli コマンドが用意されています。Xwindow がない環境で

は、nmcli コマンドを利用することでネットワーク設定を行うことが可能です。

1. nmcli コマンドに device オプションを付けて実行し、搭載されているネットワーク・デバイスを確認します。

$su -

# nmcli device

2. 以下の例では、eno1 デバイスに、IP アドレスを 192.168.1.200、ネットマスクを 255.255.255.0、ゲートウェイを

192.168.1.1 に設定しています。

※nmcli コマンドで設定を行う際は、IP アドレス/プリフィックス長の形式でコマンドを実行します

# nmcli connection modify eno1 ipv4.method manual ipv4.addresses "192.168.1.200/24 192.168.1.1"

※DHCP を設定するには、以下のように nmcli コマンドを実行します

# nmcli connection modify eno1 ipv4.method auto

3. nmcli コマンドを以下のように実行して、eno1 デバイスを起動します。

※ 以前の ifup / ifdown コマンドは、nmcli connection up および nmcli connection down に置き換わります

# nmcli connection up eno1

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