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(12) 許協 (19) (43) 2008 4 17 (17.04.2008) (51) G a HOlM 8/02 (2006.01) HOlB 1/06 (2006.01) (JP). (TACHIBANA, Toshimitsu) [JP/JP]; S 291/00 (2006.01) HOlB l W (2006.01) 5678680 市下 1 1 2 C08J 5/22 (2006.01) HOlM 8/10 (2006.01) Osaka (JP) (NAGAI, C08J 7/18 (2006.01) Yozo) [JP/JP]; 5678680 市下1 1 2 電エOsaka (JP) 西 (21) PCT/JP2007/067339 ISHIYAMA, Soji) [JP/JP]; 5678680 1 1 2 電エOsaka (22) 2007 9 5 (05.09.2007) (JP). (25) (74) : (SHAMOTO, Ichio et al.); 1000004 二丁 2 1 (26) 206 /\ 許事 To(JP). 0) 優先特願 2006-275122 2006 10 6 (06.10.2006) JP (81) ( ての): AE, AG, AL, AM, AT, AU, AZ, BA, BB, BG, BH, (71) ( < ての): BR, BW, BY, BZ, CA, CH, CN, CO, CR, CU, CZ, DE, DK, (JAPAN ATOMIC DM, DO, DZ, EC, EE, EG, ES, FI, GB, GD, GE, GH, GM, ENERGY AGENCY) [JP/JP]; 3191 184 GT, HN, HR, HU, ID, IL, IN, IS, KE, KG, KM, KN, KP, 村村 4 4 9 Ibaraki (JP) KR, KZ, LA, LC, LK, LR, LS, LT, LU, LY, MA, MD, ME, (NITTO DENKO CORPORATION) [JP/JP] ; 5678680 MG, MK, MN, MW, MX, MY, MZ, NA, NG, NI, NO, NZ, 市下1 1 2 Osaka (JP). OM, PG, PH, PL, PT, RO, RS, RU, SC, SD, SE, SG, SK, SL, SM, SV, SY, TJ, TM, TN, TR, TT, TZ, UA, UG, US, (72) ; UZ, VC, VN, ZA, ZM, ZW (75) / ( ての ): (YOSHIDA, Masaru) [JP/JP]; 3701292 (84) ( ての綿 1233 ): ARIPO (BW, GH, GM, KE, LS, MW, MZ, NA, SD, Gunma (JP) SL, SZ, TZ, UG, ZM, ZW), -X T (AM, AZ, BY, (ASANO, Masaharu) [JP/JP]; 3701292 JI KG, KZ, MD, RU, TJ, TM), (AT, BE, BG, 崎市綿 1233 CH, CY, CZ, DE, DK, EE, ES, FI, FR, GB, GR, HU, IE, Gunma (JP). IS, IT, LT, LU, LV, MC, MT, NL, PL, PT, R, SE, SI, SK, (CHEN, Jinhua) [CWJP]; 3701292 TR), OAPI (BF, BJ, CF, CG, CI, CM, GA, GN, GQ, GW, 崎市 綿 1233 ML, MR, NE, SN, TD, TG). Gunma (JP) JIl J (MAEKAWA,Yasunari) [JP/JP]; 3701292 綿 1233 (54) Title: POLYMER ELECTROLYTE FILM FOR FUEL CELL WHICH HAS SILANE CROSSLINKED STRUCTURE, AND ELECTRODE ASSEMBLY FOR FUEL CELL COMPRISING THE POLYMER ELECTROLYTE FILM (54) < : t m (57) Abstract: Disclosed is an electrolyte film which can maintain excellent cell properties over a long period under high tem- perature and low water absorption conditions which is the most important characteristic for a fuel cell. Specifically disclosed is a process for producing a polymer electrolyte film for a fuel cell, which comprises the steps of: graft-polymerizing a vinyl silane coupling agent having a phenyl group capable of having a sulfonate group on a polymer film base material to for a graft molecule chain; introducing a sulfonate group into the phenyl group in the graft molecular chain; and hydrolyzing/fusing the alkoxy groups in the graft molecule chain to impart a silane-crosslinked structure between the graft molecule chains. Also disclosed is a polymer electrolyte film for a fuel cell, which is produced by the process. (57) ン酸 形成 該グ ン酸 該グ 加水 分解 該グ 付与造方 かか 造方 る燃

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(12) 特許協力条約に基づいて公開された国際出願

(19) 世界知的所有権機関国際事務局

(43) 国際公開日2008 年4 月17 日 (17.04.2008)

(51) 国際特許分類 原子力研究開発機構 高崎量子応用研究所内 G 皿 aHOlM 8/02 (2006.01) HOlB 1/06 (2006.01) (JP). 橘 俊光 (TACHIBANA, Toshimitsu) [JP/JP]; 〒㏄S 291/00 (2006.01) HOlB l刃W (2006.01) 5678680 大阪府 茨木市下穂積 1 丁 目 1 番 2 号 日C08J 5/22 (2006.01) HOlM 8/10 (2006.01) 東電エ株 式会社 内 Osaka (JP)・長井 陽三 (NAGAI,C08J 7/18 (2006.01) Yozo) [JP/JP]; 〒5678680 大阪府茨木市下穂積 1 丁目

1 番 2 号 日東電エ株式会社内 Osaka (JP)・西山総治(21) 国際出願番号 PCT/JP2007/067339 ぴISHIYAMA, Soji) [JP/JP]; 〒5678680 大阪府茨木市

下穂積 1 丁目 1 番 2 号 日東電エ株式会社内 Osaka(22) 国際出願 日 2007 年9 月5 日(05.09.2007) (JP).

(25) 国際出願の言語 日木語 (74) 理人 : 社本 一夫 ,外 (SHAMOTO, Ichio et al.); 〒1000004 東京都千代田区大手町二丁目2 番 1号 新大

(26) 国際公開の言語 日木語 手町ピル 2 0 6 区 アサ/ \ ラ法律特許事務所 To㎏。(JP).

は0) 優先権子一タ特願2006-275122 2006 年10 月6 日(06.10.2006) JP (81) 指定国 (表示のない限 り、全ての種類の国内保護が

可能 ): AE, AG, AL, AM, AT,AU, AZ, BA, BB, BG, BH,(71) 出願人 (米国を除 < 全ての指定国について): 独立行 BR, BW,BY,BZ, CA, CH, CN, CO, CR, CU, CZ, DE, DK,

政法人 日本原子力研究開発機構 (JAPAN ATOMIC DM, DO, DZ, EC, EE, EG, ES, FI, GB, GD, GE, GH, GM,ENERGY AGENCY) [JP/JP]; 〒3191 184 茨城県那珂郡 GT, HN, HR, HU, ID, IL, IN, IS, KE, KG, KM, KN, KP,東海村村松 4 番地 4 9 Ibaraki (JP)・日東電エ株式会社 KR, KZ, LA, LC, LK, LR, LS, LT,LU, LY,MA, MD, ME,(NITTO DENKO CORPORATION) [JP/JP] ; 〒5678680 MG, MK, MN, MW, MX, MY, MZ, NA, NG, NI, NO, NZ,大阪府茨木市下穂積 1 丁目 1 番 2 号 Osaka (JP). OM, PG, PH, PL, PT, RO, RS, RU, SC, SD, SE, SG, SK,

SL, SM, SV, SY, TJ, TM, TN, TR, TT, TZ, UA, UG, US,(72) 発明者; および UZ, VC, VN, ZA, ZM, ZW(75) 発 明者 / 出願 人 ( 米 国についてのみ ): 吉 田 勝

(YOSHIDA, Masaru) [JP/JP]; 〒3701292 群馬県高崎 (84) 指定国 (表示のない限り、全ての種類の広域保護が可市綿貫町 1 2 3 3 番地 独立行政法人 日本原子力研 ): ARIPO (BW, GH, GM, KE, LS, MW, MZ, NA, SD,究開発機構 高崎量子応用研究所内Gunma (JP)・浅野 SL, SZ, TZ, UG, ZM, ZW), -Xーラシ T (AM, AZ, BY,雅春 (ASANO, Masaharu) [JP/JP]; 〒3701292 JI 県 KG, KZ, MD, RU, TJ, TM), ョ一ロ ッパ (AT, BE, BG,高崎市綿貫町 1 2 3 3 番地 独立行政法人 日本原子 CH, CY, CZ, DE, DK, EE, ES, FI, FR, GB, GR, HU, IE,力研究開発機構 高崎量子応用研究所内 Gunma (JP). IS, IT, LT, LU, LV,MC, MT, NL, PL, PT, Rの, SE, SI, SK,陳進華 (CHEN, Jinhua) [CWJP]; 〒3701292 群馬県高 TR), OAPI (BF, BJ, CF, CG, CI, CM, GA, GN, GQ, GW,崎市綿貫町 1 2 3 3 番地 独立行政法人 日本原子力 ML, MR, NE, SN, TD, TG).研究開発機構 高崎量子応用研究所内Gunma (JP)・前JIl J 成 (MAEKAWA,Yasunari) [JP/JP]; 〒3701292 添付公開書類馬県高崎市綿貫町 1 2 3 3 番地 独立行政法人 日木

(54) Title: POLYMER ELECTROLYTE FILM FOR FUEL CELL WHICH HAS SILANE CROSSLINKED STRUCTURE, ANDELECTRODE ASSEMBLY FOR FUEL CELL COMPRISING THE POLYMER ELECTROLYTE FILM

(54) < : t m

(57) Abstract: Disclosed is an electrolyte film which can maintain excellent cell properties over a long period under high tem-perature and low water absorption conditions which is the most important characteristic for a fuel cell. Specifically disclosed isa process for producing a polymer electrolyte film for a fuel cell, which comprises the steps of: graft-polymerizing a vinyl silanecoupling agent having a phenyl group capable of having a sulfonate group on a polymer film base material to for㎝ a graft moleculechain; introducing a sulfonate group into the phenyl group in the graft molecular chain; and hydrolyzing/fusing the alkoxy groupsin the graft molecule chain to impart a silane-crosslinked structure between the graft molecule chains. Also disclosed is a polymerelectrolyte film for a fuel cell, which is produced by the process.

(57) 要約 燃料電池において最も重要な高温 ・低保水下で長時間にわたってすぐれた電池特性を維持できる電解質膜 を提供することを課題とする。 スルホン酸基保持可能なフェ ル基を有するピ ルシランカ ップ リング剤を高分子フィルム基材にグラフ ト重合 してグラフ ト分子鎖を形成するエ程、該グラフ ト分子鎖中のフェ ル基にスルホン酸基を導入するエ程、及び該グラフ ト分子鎖中のアルコキシ基を加水分解 ・縮合 して該グラフ ト分子鎖間にシラン架橋構造を付与するエ程を順に含むことを特徴 とする、燃料電池用高分子電解質膜の製造方法。な らびにかかる製造方法によ り製造 される燃料電池用高分子電解質膜。

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明 細 苫

シラン架橋構造を付与した燃料電池用高分子電解質膜及びそれを合む

燃料電池用電極接合体

技術分野

0001 本発明は、燃料電池における使用に適する、すぐれた耐酸ィヒャ生、寸法安定性、及

びプロトン伝導性を有する高分子電解質膜に関する。

0002 また、本発明は、かかる高分子電解質膜の製造方法であって、スルホン酸某保持

可能なフェニル某有するビニルモノマ一、スルホン酸某保持可能なフェニル某を有

するビニルシランヵップリング剤、フェニル某を含まないビニルシランヵップリング剤、

化学架橋構造を付与できる多官能性ビニルモノマ一を細み合わせてグラフト分子鎖

を形成し、これら分子鎖間にシラン架橋構造を付与することを特徴とする製造方法に

関する。

0003 更に、本発明は、燃料電池における使用に適する、かかる高分子電解質膜を備え

た膜・電極接合体に関する。

背景技術

0004 高分子電解質膜を用いた燃料電池は、エネルギー密度が高いことから、メタノール

、水素等の燃料を利用して、携帯機器、家庭向けコージェネレーション、自動亜の電

源や簡易補助電源として期待されている。この燃料電池において、すぐれた特性を

有する高分子電解質膜の開発は最も重要な技術の一つである。

0005 高分子電解質膜型燃料電池において、電解質膜は、プロトンを伝導するための働

きと、燃料である水素やメタノールと酸ィヒ剤である空気 (酸素 ) とを直接混合させない

ための隔膜としての役割も有する。電解質膜としては、イオン交換容呈が大きレ亡と、

長期間電流を通すので膜の化学的な安定性、特に、膜の劣化の主因となる水酸ィヒラ

、ジかレ等に対する耐性 (耐酸ィ 肘 がすぐれていること、電池の動作温度である C

以上での耐熱性があること、また、電気抵抗を低く保持するために膜の保水性が一

定で高いことが要求される。一方、隔膜としての役割から、膜の力学的な強度や寸法

安定性がすぐれていること、水素ガス、メタノール又は酸素ガスについて過剰な透過

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性を有しないことなどが要求される。

0006 初期の高分子電解質膜型燃料電池では、スチレンとジビニルベンゼンの共重合に

より製造した炭化水素系高分子電解質膜が使用された。しかし、この電解質膜は耐

酸化性に起因する耐久性が非常に劣っていたため実用性に乏しく、その後はデュボ

ン社により開発されたパーフルオロスルホン酸膜 「ナフィオン(登録商標 ) 」などが一般

に用いられてきた。

0007 しかし、ナフィオン等の従来の含フッ素系高分子電解質膜は、化学的な耐久性や

安定性にはすぐれているが、イオン交換容呈が o 前後と 、さく、また、保水

性が不十分でイオン交換膜の乾燥が生じてプロトン伝導性が低下したり、メタノール

を燃料とする場合に膜の膨潤やメタノールのクロスオーバーが起きたりする欠点があ

った。

0008 また、イオン交換容呈を大きくするため、スルホン酸某を多く導入しよぅとすると、高

分子鎖中に架橋構造を持たないため、膜の膨潤によって強度が若しく低下し、容易

に破損する欠点もあった。従って、従来の含フッ素系高分子電解質膜では、スルホン

酸某の最を膜強度が保持される程度に抑える必要があり、このためイオン交換容呈

が o 程度ものしかできなかった。

0009 一方、本発明と密接に関連する技術である、電離性放射線を利用したグラフト重合

法においては、スルホン酸某を導入可能なモノマ一を高分子膜にグラフト重合して、

固体高分子電解質膜を作製する試みがなされてきた。

0010 本発明者らは、これらの新しい固体高分子電解質膜を開発すべく検討を重ね、34

0ア 5 oCの温度、不活性ガス雰囲気下でのみ放射線架橋構造を付与できるボリテトラ

フルオロェチレンフィルムにスチレンモノマ一を放射線グラフト反応により導入し、次

いでスルホン化することにより、イオン交換容呈を広い範囲に制御できることを特徴と

する固体高分子電解質膜及びその製造方法を開発した(特許文献 )。しかし、この

高分子電解質膜はスチレングラフト鎖が炭化水素で構成されているため、膜に長時

間電流を通すとグラフト鎖部の一部に酸化が起こり、膜のイオン交換能が低下すると

いぅ問題点があった。

0011 この課題に対し本発明者らは検討を重ねたところ、架橋構造を有するボリテトラフル

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オロェチレンフィルムに対して、フッ素系モノマ一の放射線グラフト、または放射線共

グラフトを了 、刊 、得られたグラフト鎖にスルホン某を導入することにょって、広いイオン

交換容呈とすぐれた耐酸化性を有することを特徴とする固体高分子電解質膜及びそ

の製造方法を開発した ( 特許文献 2 ) 。しかし、高分子某材として使用する通常のフッ

素系高分子膜ではフッ素系モノマ一はグラフト反応が膜の内部まで進行し難く、反応

条件にょってはグラフト反応がフィルム表面に限られてしまぅため、電解質膜としての

特性を向上させ難 亡とが判明した。

001 2 したがって、放射線にょる加工技術を高度化することを目的に、本発明者らは更に

検討を重ねたところ、部分フッ素系高分子フィルム某材 ( 主鎖に繰り返し単位として、

炭化水素と炭化フッ素との結合を持つ高分子フィルム某材。 C C を繰り返

し単位とするボリフッ化ビニリデンなど。) で、室温付近の温度、不活性ガス雰囲気に

おいて容易に放射線架橋構造を付与可能なェチレン・テトラフルオロェチレン共重

合体などを某材として用いて、スチレン誘導体もしくはスチレン誘導体を含れ多元系

モノマ一を放射線グラフトにょって某材内部に導入し、その後、某材の持つ分子鎖同

上、グラフト分子鎖同上、グラフト鎖と某材の持つ分子鎖を再放射線照射することに

ょって多重架橋構造を付与し、最終的にスルホン化することで、従来品ょりすぐれた

耐酸化性能を持つことを特徴とする電解質膜の製造方法を開発した ( 特願 2 005

7 0798 号 ) 。

001 3 しかし、この高分子電解質膜は、高分子フィルム某材の持つ主鎖とグラフト分子鎖

の間に多重架橋構造を有することから耐酸化性が若しく向上したものの、高温下で

長時間電池作動を行ぅと、グラフト分子鎖の一部に膨潤にょる劣化や保水性能の低

下が起こり、実用可能なレベルでの使用に課題を残していることが分かった。

特許文献 1 : 特開2 00 348439号公報

特許文献 2 : 特開2 002 348389号公報

発明の開示

発明が解決しようとする課題

001 4 本発明者らは、上記問題点に鑑み更に検討を重ねたところ、電解質膜に耐酸化性

、耐熱性、燃料の透過抑制、高プロトン導電性などを付与できる機能性ビニ,

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カップリング剤の電離性放射線グラフト重合により、高分子フィルム某材内部にグラフ

ト分子鎖を適度な密度で存在させ、その長さと数を制御できること、更に、シラン架橋

により三次元ネットワーク構造を付与したり、放射線架橋反応が優先的に起こる条件

下でグラフト分子鎖と某材の間に多重架橋構造を付与したりすることで、あるレ ま、某

材の持つ固有の特性を低下させないことを目的に、光グラフト重合を利用した某材表

面からその内部へ一本のひも状グラフト鎖を導入する方法により、従来不可能であった低いグラフト率において高い伝導度を与えることが可能になった。

0015 そこで、本発明は、これらの方法とシランの持つ固有の性質である耐熱性能や保水

性能とを生かすことによって、燃料電池において最も重要な高温・低保水下で長時

間にわたってすぐれた電池特性を維持できる電解質膜を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0016 上記の課題は、以下に示す本発明の態様により解決することができる。

0017 すなわち、本発明の第一は、ビニルモノマ一をグラフト重合して形成されるグラフト

分子鎖が高分子フィルム某材に導入された燃料電池用高分子電解質膜であって、

該グラフト分子鎖がスルホン酸某を保持するフェニル某を有し、そして該グラフト分子

鎖間にシラン架橋構造が付与されていることを特徴とする。

0018 本発明の第二は、高分子フィルム某材の有する分子鎖間、シラン架橋構造が付与

されたグラフト分子鎖間、該高分子フィルム某材の有する分子鎖と該シラン架橋構造

が付与されたグラフト分子鎖との間に多重架橋構造が付与されていることを特徴とす

る、上記本発明の第一の燃料電池用高分子電解質膜である。

0019 本発明の第三は、高分子フィルム某材がオレフィン系高分子又はフッ素系高分子

からなることを特徴とする、上記本発明の第一又は第二に記載の燃料電池用高分子

電解質膜である。

0020 本発明の第四は、スルホン酸某保持可能なフェニル某を有するビニルシランカップ

リング剤を高分子フィルム某材にグラフト重合してグラフト分子鎖を形成する工程、該

グラフト分子鎖中のフェニル某にスルホン酸某を導入する工程、及び該グラフト分子

鎖中のアルコキシ某を加水分解・縮合して該グラフト分子鎖間にシラン架橋構造を付

与する工程を順に含むことを特徴とする、燃料電池用高分子電解質膜の製造方法で

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ある。

002 1 本発明の第五は、スルホン酸某保持可能なフェニル某を有するビニルシランカップ

リング剤を含むビニルモノマ一溶液を高分子フイルム某材にグラフト重合してグラフト

分子鎖を形成する工程、該グラフト分子鎖中のアルコキシ某を加水分解・縮合して該

グラフト分子鎖間にシラン架橋構造を付与する工程、該グラフト分子鎖中のフェニル

某にスルホン酸某を導入する工程を順に含むことを特徴とする、燃料電池用高分子

電解質膜の製造方法。

0022 本発明の第六は、スルホン酸某保持可能なフェニル某を有するビニルモノマ一とフ

ェニル某を含まないビニルシランカップリング剤とからなるビニルモノマ一溶液を高分

子フイルム某材にグラフト重合してグラフト分子鎖を形成する工程、該グラフト分子鎖

中のフェニル某にスルホン酸某を導入する工程、及び該グラフト分子鎖中のアルコキ

シ某を加水分解・縮合して該グラフト分子鎖間にシラン架橋構造を付与する工程を

順に含むことを特徴とする、燃料電池用高分子電解質膜の製造方法である。

0023 本発明の第七は、スルホン酸某保持可能なフェニル某を有するビニルモノマ一とフ

ェニル某を含まないビニルシランカップリング剤とからなるビニルモノマ一溶液を高分

子フイルム某材にグラフト重合してグラフト分子鎖を形成する工程、該グラフト分子鎖

中のアルコキシ某を加水分解・縮合して該グラフト分子鎖間にシラン架橋構造を付与

する工程、及び該グラフト分子鎖中のフェニル某にスルホン酸某を導入する工程を

順に含むことを特徴とする、燃料電池用高分子電解質膜の製造方法である。

0024 本発明の第八は、グラフト分子鎖形成工程において、スルホン酸某保持可能なフェ

ニル某を有するビニルシランカップリング剤をビニルモノマ一溶液に細み合わせるこ

とを特徴とする、上某本発明の第六又は第七に記載の燃料電池用高分子電解質膜

の製造方法である

0025 本発明の第九は、グラフト分子鎖形成工程において、ィヒ学架橋構造を付与できる

多官能性ビニルモノマ一をビニルモノマ一溶液に細み合わせることを特徴とする、上

記本発明の第四~第八のいずれか一っに記載の燃料電池用電解質膜の製造方法

である。

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0026 本発明の第十は、シラン架橋構造付与工程の後に、v 線、電子線、又はX線を照

射することにより、高分子フィルム某材の有する分子鎖間、シラン架橋構造が付与さ

れたグラフト分子鎖間、該高分子フィルム某材の有する分子鎖と該シラン架橋構造が

付与されたグラフト分子鎖との間に放射線多重架橋構造を付与する工程を更に含み

、その後にスルホン酸某導入工程を行ぅことを特徴とする、上某本発明の第五、第七

、又は第八に記載の燃料電池用電解質膜の製造方法である。

0027 本発明の第十一は、グラフト分子鎖導入工程において、高分子フィルム某材にv

線、電子線、又はX線を照射して生成させたう、ジかレを利用してグラフト重合させるこ

とを特徴とする、上記本発明の第四~第十のいずれか一っに記載の燃料電池用電

解質膜の製造方法である。

0028 本発明の第十二は、グラフト分子鎖導入工程において、高分子フィルム某材に光

重合開始剤を塗布し、紫外線を照射する過程で生成させるう、ジかレを利用してグラ

フト重合させることを特徴とする、上記本発明の第四~第十のいずれか一っに記載

の燃料電池用電解質膜の製造方法である。

0029 本発明の第十三は、グラフト分子鎖導入工程の前に、予め高分子フィルム某材に

電離性放射線を照射することにより架橋構造を導入する工程を更に含むことを特徴と

する、上記本発明の第四~第十二のいずれか一っに記載の燃料電池用高分子電

解質膜である。

0030 本発明の第十四は、高分子フィルム某材がオレフィン系高分子又はフッ素系高分

子からなることを特徴とする、第四~第十三のいずれか一っに記載の燃料電池用高

分子電解質膜である。

003 1 本発明の第十五は、上記本発明の第一~第三のいずれか一っに記載の燃料電池

用高分子電解質膜を膜電極に密着接合させてなることを特徴とする、燃料電池用膜

・電極接合体である。

発明の効果

0032 本発明により製造される高分子電解質膜は、すぐれた耐酸ィヒャ生、高い電気伝導性

、高温下での保水性及び寸法安定性、耐メタノール性と共に、イオン交換容呈を広

い範囲で制御できる特徴を有する。上記の特徴を有する本発明の高分子電解質膜

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は、特に燃料電池膜への使用に適している。

発明を実施するための最良の形態

0033 本発明は、燃料電池における使用に適する、高い電気伝導性や耐酸ィヒャか耐熱性

・保水性を有する高分子電解質膜及びその製造方法を提供する。

0034 本発明の燃料電池用高分子電解質膜の製造方法は、第一に、高分子フィルム某

材に電離性放射線を照射することにより某材の表面から内部まで均一にう、ジかレを

生成させ、又は、高分子フィルム某材上に塗布した光重合開始剤を含む屑の表面に

紫外線を照射することにより某材の表面にのみう、ジかレを生成させることを特徴とす

る。

0035 また、本発明の製造方法は、第二に、そのう、ジカルを利用し、スルホン酸某保持可

能なフェニル某有するビニルモノマ一、スルホン酸某保持可能なフェニル某を有する

ビニルシランカップリング剤、フェニル某を含まないビニルシランカップリング剤、化学

架橋構造を付与できる多官能性ビニルモノマ一を細み合わせることによって、ビニル

モノマ一のグラフト重合反応を行ぅことを特徴とする。

0036 更に、本発明の製造方法は、第三に、スルホン酸某を導入前又は導入後のグラフト

分子鎖中に含まれるアルコキシ某を加水分解反応によりシラノール某に変換した後、

加熱処理して縮合することにより、グラフト分子鎖間にシラン架橋構造を付与し、更に

場合により、グラフト分子鎖間、グラフト分子鎖と某材が持つ分子鎖との間、某材が持

つ分子鎖間に電離性放射線照射による多重架橋構造を付与することを特徴とする。

0037 本発明の高分子電解質膜は、電離性放射線によるう、ジかレを利用する場合、高分

子フィルム某材へのビニルモノマ一のグラフト率が 0~80。、イオン交換容呈が0・

7~3・ o であることを特徴とする。これに対し、紫外線によるう、ジかレを利用

する場合、一本のひも状からなるスルホン酸某保持グラフト分子鎖が膜断面を貫通し

ていることから、低いグラフト率においても高い電気伝導性を付与でき、高分子フィル

ム某材へのビニルモノマ一のグラフト率が2~40。、イオン交換容呈が0・ ~2・0

であることを特徴とする。

0038 木明細菩中において使用する「高分子フィルム某材」といぅ用語は、電解質膜の某

。本発明において使

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用することができる高分子フィルム某材は、ボリテトラフルオロエチレン (P )、テト

ラフルオロエチレン・六フッィヒプロピレン共重合体 ( P)、テトラフルオロエチレン・パ

ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体 (P )などの全炭化フッ素系高分子

を用いることができる。また、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体 ( )、ボ

リフッ化ビニリデン (P d )などの炭化フッ素・炭化水素系高分子を用いることもでき

る。更に、高分子呈ボリエチレン、ボリプロピレン、ボリスチレン、ボリアミド、芳香族ボリ

アミド、ボリエチレンテレフタレート、ボリエチレンナフタレート、ボリカーボネイト、ボリ

エーテルケトン、ボリエーテルエーテルケトン、ボリエーテルスルホン、ボリフェニレン

ザルファイド、ボリイミド、ボリエーテルイミド、ボリアミドイミド、ボリベンゾイミダゾール、

又はボリエーテルエーテルイミドなどの全炭化水素系高分子を用いることができる。

場合によっては、ブレンド系高分子を用いることもできる。その他、電離性放射線や

紫外線を照射することで生成するラジかレを利用して、グラフト分子鎖を高分子フィ

ルム某材内部に導入できるものであれば特に限定されない。また、電離性放射線を

照射することにより導入したグラフト分子鎖と某材骨格の主鎖とを多重架橋する場合

、架橋構造を付与できるものであれば特に限定されない。更に、高分子フィルム某材

を選択することにより、グラフト分子鎖を導入する前に某材 自体に電離性放射線によ

り架橋構造を付与できる某材も本発明で使用することができる。

本発明において、高分子フィルム某材にグラフト重合するビニルモノマ一は、 群

のスルホン酸某保持可能なフェニル某を有するビニルシランカップリング剤、 群のフ

ェニル某を含まないビニルシランカップリング剤、C群のスルホン酸某保持可能なフェ

ニル某を有するビニルモノマ一、 群の多官能性ビニルモノマ一からなる群から選択

される 種又は2種以上の混合物を使用することができる。

( ) :

スチリルトリメトキシシラン、 スチリルトリエトキシシラン、 スチリルエチルトリ

メトキシシランなどの群から選択される、スルホン酸某保持可能なフェニル某を有する

ビ一一

2 群 :

ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス 3 メトキシエト

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キシ シラン、ビニルトリアセトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、

シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニ,

ェトキシシラン、ビニルジメチル工トキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニ

ルジメチルアセトキシシラン、ビニルイソブチルジメトキシシラン、ビニ,

キシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリヘキシロキシシラン、ビニ

ヘキシロキシシラン、ビニルトリオクチロキシシラン、ビニルジメトキシオクチロキシシラ

ン、ビニルメトキシジオクチロキシシラン、ビニルメトキシジラウリロキシシラン、ビニルジ

メトキシラウリロキシシラン、ビニルメトキシジオレイロキシシラン、ビニルジメトキシオレ

イロキシシランなどの群から選択される、フェニル墓を含まないビニルシランカップリン

グ剤。

スチレン、メチルスチレン類 メチルスチレン、ビニルトルエンなど) 、エチルスチ

レン類、ジメチルスチレン類、トリメチルスチレン類、ペンタメチルスチレン類、ジエチ

ルスチレン類、イソプロピルスチレン類、ブチルスチレン類 (3 e 一ブチルスチレ

ン、4 e ブチルスチレンなど) などのアルキルスチレン、クロロスチレン類、ジク

ロロスチレン類、トリクロロスチレン類、ブロモスチレン類 (2 ブロモスチレン、3 ブロ

モスチレン、4 ブロモスチレンなど) 、フルオロスチレン類 (2 フルオロスチレン、3

一フルオロスチレン、4 フルオロスチレン) などのハロゲン化スチレン、メトキシスチレ

ン類、メトキシメチルスチレン類、ジメトキシスチレン類、ェトキシスチレン類、ビニルフ

テル類などのアルコキシスチレン、ヒドロキシスチレン類、メトキシヒド

アセトキシスチレン類、ビニルベンジルアルキルエーテル類などの

ヒドロキシスチレン誘導体、ビニル安息香酸類、ホルミルスチレン類などの力ルボキシ

スチレン誘導体、ニトロスチレン類などのニトロスチレン、アミノスチレン類、ジメチルア

ミノスチレン類などのアミノスチレン誘導体、ビニルベンジルスルホン酸類、スチレンス

ルホニルフルオリド瀬などのイオンを含むスチレン誘導体からなる群から選択される、

スルホン酸基保持可能なフェニル某を有するビニルモノマー。

(4) 群 :

ビス (ビニルフェニル)エタン、ジビニルベンゼン、2,4,6 トリアリロキシー ,3,5

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一トリアジン(トリアリルシアヌレート) 、トリアリル ,2,4 ベンゼント

ート(トリアリルトリメリテート) 、ジアリルエーテル、トリアリル ,3,5 トリアジン

4,6 3 5 ) トリワン、2,3 ジフエ二ルブタジエン、 ,4 ジフエ二ル

3 ブタジエン、 ,4 ジビニルオクタフルオロブタン、ビス (ビニルフエ二ル)メ

タン、ジビニルアセチレン、ジビニルスルフィド、ジビニルスルフォン、ジビニルエーテ

ル、ジビニルスルホキシド、イソプレン、 ,5 ヘキザジエン、ブタジエン、 ,4 ジビ

ニルー 2,3,5,6 テトラクロルベンゼンからなる群から選択される、多官能性ビニル

モノマー。

0040 電離性放射線を利用してグラフト重合を行う場合、( )~(4)のモノマ一は、ジクロ

ロエタン、クロロメタン、 ヘキザン、アルコール、 ブタノール、トルエン、シクロヘ

キザン、シクロヘキザノン、ジメチルスルホオキシドなどの各溶媒で希釈したものを用

いてもよい。高分子フィルム某材への上記ビニルモノマ一のグラフト重合は、ステンレ

ス又はガラス製の耐圧容器に、高分子フィルム某材を入れて十分に真空に引き、予

め不活性ガスのバブリングや凍結脱気により酸素ガスを除いたビニルモノマ一を加え。。

て、 O、v 線を、室温、不活性ガス中で0・ ~0 G 照射する。グラフト重合は

、高分子フィルム某材とモノマ一を同時に放射線照射してグラフト反応させる、いわゆ

る同時照射法と、高分子フィルム某材を先に放射線照射した後にビニルモノマ一と

接触させてグラフト反応させる、いわゆる後グラフト重合法のいずれかの方法によって

行うことができる。グラフト重合温度は同時照射法では室温~ C、後グラフト重合

法では、室温~50oCで行う。酸素の存在はグラフト反応を阻告するため、これら一

連の操作はアルゴンガスや空素ガスなどの不活性ガス中で行い、また、ビニルモノマ

一やビニルモノマ一を溶媒に溶かした溶液は常法の処理 (バブリングや凍結脱気 )で

酸素を除去した状態で使用する。

004 1 一方、紫外線を利用したグラフト重合では、あらかじめ高分子フィルム某材の表面

屑に光重合開始剤を塗布することが好ましい。光重合開始斉 として、紫外線で活,性

ィヒするキザントン、ジエチルチオキザントン、2 クロロチオキザントンなどのキザント

ン誘導体 アゾビスイソブチロ二トリル、ヒドラゾンなどのジアゾ化合物 ンゾイルパーオ

キザイド、ジ一 一ブチルパーオキザイドなどの過酸化物などが挙げられる。本発明

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の光重合開始剤としては、光照射過程で開裂してう、ジかレを発生する化合物を用い

ることが好ま 、。また、光重合開始剤と高分子フィルム某材の親和性、密着性等の

向上を目的に、光重合開始剤を、固定剤であるボリ酢酸ビニル等を含む有機溶媒に

溶かし塗布屑を形成させてもよい。このよぅな屑組成物は、スプレコート、ディッピング

、スピンコート等の手法を用いて高分子フィルム某材に塗布することで得ることができ

る。光開始剤の濃度は0・05~5重呈 。、固定剤の濃度は0・0~3重呈 とするこ

とが好ま 、。

0042 高分子フィルム某材への上記モノマ一の光グラフト重合は、液相系や気相系で行ぅ

ことができる。液相系の場合、光グラフト重合は、密封可能な活栓付ガラスアンプルを

用いて、その中に予めビニルモノマ一、水、有機溶媒からなる混合液を充填、次いで

、この混合液中に光重合開始剤を塗布した高分子フィルム某材を浸し、空素ガスな

どの不活性ガスをバブリング後、光照射下、40~90oCの温度でグラフト重合を行わ

せる。一方、気相系では、光重合開始剤を塗布した高分子フィルム某材を、密封可

能な活栓付ガラスアンプル内でビニルモノマ一、水、有機溶媒からなる混合液と直接

接触させることなく、40~90oCの温度、空素ガスなどの不活性ガス雰囲気下でビニ

ルモノマ一を気ィヒさせ、その蒸気を利用し、光グラフト重合を行わせることを特徴とす

る。光グラフト重合に用いる有機溶媒は、ビニルモノマ一を溶かすことができ、かつ水

にも溶解するのが好ま 、。そのよぅな有機溶媒として、メタノールなどのアルコール

類、アセトン、テトラハイドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、メチ

ルェチルケトンなどを用いることができる。また、水・有機溶媒系における溶媒濃度は

、 ~40体積 であることが適当である。グラフト重合を行わせる光線としては、紫外

線が最も好ましく、紫外線照射の光源として超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハロ

ライドランプ、キセノンランプ、低圧殺菌ランプ等が挙げられる。400W高圧水銀灯を

用いた場合、照射時間は 0~600分が好ま 、。

0043 V 線、電子線、又はX線による架橋構造の付与は、グラフト重合によりグラフト分子

鎖を導入した高分子フィルム某材に対して適用する。シラン架橋構造付与工程の後

で、スルホン酸某導入工程の前に、V 線、電子線、又はX線を照射することにより、高

分子フィルム某材の有する分子鎖間、シラン架橋構造が付与されたグラフト分子鎖間

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、高分子フィルム某材の有する分子鎖とシラン架橋構造が付与されたグラフト分子鎖

との間に、同時に多重架橋構造を付与することができ、その結果として、より耐酸化

性にすぐれた燃料電池用高分子電解質を製造することができる。また、場合により、

予めグラフト分子鎖導入前の高分子フィルム某材に電離放射線を照射することにより

、高分子フィルム某材の有する分子鎖間に架橋構造を付与することもできる。

0044 本発明による高分子電解質膜は、光グラフト重合法による高分子フィルム某材表面

にのみ生成するう、ジかレを開始点とするひも状グラフト鎖の導入技術や、電離放射

線グラフト重合法による高分子フィルム某材の表面のみならず内部にまで生成したラ

ジカルを利用した木の枝状グラフト鎖の導入技術を用いることで、グラフト率やスルホ

ン化反応率を制御することができ、得られる膜のイオン交換容呈を変えることができる

。本発明において、グラフト率は、グラフト重合法によって典なるが高分子フィルム某

材に対し、2~80。、より好ましくは4~50 である。

0045 ここで、イオン交換容呈とは、乾燥電解質膜の重呈 当たりのイオン交換某呈 (

o )である。グラフトモノマ一の種類やグラフト重合法に依存するが、グラフト率

が00 程度の場合はイオン交換容呈が0・ o 程度であり、グラフト率が800

以上の場合は膜の膨潤が大きくなる。すなわち、グラフト率を高くしてイオン交換某を

多く導入すれば、イオン交換容呈は高くなる。しかし、イオン交換某呈を高くし過ぎる

と、含水時に膜が膨潤して膜の強度が低下する。これらのことから、本発明の高分子

イオン交換膜においては、イオン交換容呈は0・ o ~3・3 o 、好ま

しくは0・ o ~2・ o である。

0046 本発明の高分子電解質膜においては、グラフト某材の選択、導入するスルホン酸

某の最やグラフトモノマ一の分子構造、シラン架橋構造、放射線による多重架橋構造

の付与によって、膜の含水率を制御することができる。この膜を燃料電池用電解質膜

として使用する場合、含水率が低すぎると逆伝条件のわずかな変化によって電気伝

導度やガス透過係数が変わり好ましくない。従来のナフィオン膜は分子鎖のほとんど

が 」で構成され、かつ架橋構造を持たないために o、 C以上の高い温度

で電池を作動させると膜が水を過剰に吸水するため膨潤によって導電率が急速に低

下する。

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0047 これに対し、本発明の高分子電解質膜の場合、シラン架橋構造の導入やスルホン

酸某保持可能なグラフト分子鎖と高分子フィルム某材の分子鎖の間で、放射線により

多重架橋構造を付与できるために、含水率は、主にスルホン酸某の最によるが、5~80重呈 ( ) の範囲で制御することができる。一般的には、イオン交換容呈が増す

につれて含水率も増大するが、本発明の高分子電解質膜の含水率は、5~ 0

、好ましくは5~50 。とすることができる。

0048 シラン架橋構造や放射線により多重架橋構造を付与して得られたグラフト高分子フ

ィルム某材にスルホン酸某を導入するには、グラフトした分子鎖中の芳香環に儂硫酸

や発煙硫酸、もしくはクロルスルホン酸のジクロルェタン溶液やクロロホルム溶液を反

応させることによって行ぅことができる。

0049 高分子電解質膜は、イオン交換容呈とも関係する電気伝導度が高いものほど電気

抵抗が 、さく、電解質膜としての性能はすぐれている。しかし、 Cにおけるイオン

交換膜の電気伝導度が0・02 白・c 以下である場合は、燃料電池としての出

力性能が若しく低下する場合が多いため、高分子電解質膜の電気伝導度は0・02 (

白・c ) 以上、より高性能の高分子電解質膜では0・ 0 白・c 以上に設計

されていることが多い。本発明による高分子電解質膜では、以下の実施例に示す製

造条件を適宜選択することにより o、 Cにおける高分子電解質膜の電気伝導度がナ

フィオンと比べて、より高い値を得ることも容易にできる。これは、例えば、光グラフト

重合を利用して合成したスルホン酸某保持可能なグラフト分子鎖が、膜厚方向に対

しナノ一オーダーの一本鎖として存在することからプロトンが移動しやすく、かつシラ

ン架橋構造や多重架橋構造が付与されているため水による膜の膨潤が抑制され、そ

の結果として、隣接しているスルホン酸某同上の相互作用が容易になるためイオンの

伝達が高くなったと思われる。膜厚方向に対し一本鎖として導入する手法は、膜表面

から内部にグラフト鎖を伸張できる光グラフト重合法でのみ可能なことも特徴の一つ

である。電離性放射線グラフト重合を利用して合成した電解質膜の場合も、シラン架

橋構造や放射線多重架橋構造が付与されているため、水による膜の膨潤が抑制さ

れ、隣接しているスルホン酸某同上が 自由に動き難く、その結果として、伝導性が向

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0050 高分子電解質膜の電気伝導度を高めるため、高分子電解質膜の厚みを背くするこ

とも考えられる。しかし現状では、過度に背い高分子電解質膜では破損しやすく、膜

自体の製作が困難である。したがって、通常では30~20 / の高分子電解質膜

が使われている。本発明の場合、膜厚は 0~20 / 、好ましくは20~00は の

範囲のものが有効である。

005 1 燃料電池膜においては、現在、燃料の候補の一つとして考えられているメタノール

があるが、パーフルオロスルホン酸膜であるナフィオンでは分子鎖間に架橋構造を持

たないためにメタノールによって大きく膨潤し、燃料であるメタノールが電池膜を通し

てアノード(燃料極 ) からカソード(空気極 ) へと拡散する燃料のクロスオーバーが、発

電効率を低下させるとして大きな問題となっている。しかし、本発明による高分子電解

質膜では、スルホン酸某を導入して得られたグラフト分子鎖と高分子フィルム某材が

相互に架橋し、膨潤し難い構造からなるため、メタノールを含めたアルコール類によ

る膜の膨潤はほとんど認められない。このため、改質器を用いずにメタノールを直接

燃料とするダイレクト・メタノール型燃料電池 (D ec Me hano ue C e ) の膜として有

用である。

005 2 一方、水素を燃料とした場合、燃料電池膜は、 00oC以上の高温下で、長期にわ

たる電池作動が要求される。電解質膜の持つ重要な役 目は、膜中に適呈の水を保

持していなければならないことである。何故ならば、スルホン酸某は、保水した状態で

のみ、プロトンをアノード側からカソード側へ移動できるからである。 00oC以上の場

合、電解質膜中の水は沸騰状態にある。本発明の電解質膜では、シラン架橋構造と

多重架橋構造の付与による膨潤抑制と珪素の持つ高保水性能の相互作用により、

高温・低保水下において、水素燃料に対しすぐれた電池特性を持つ膜として有用で

ある。

005 3 燃料電池膜においては、膜の耐酸化性は膜の耐久性 (寿命 ) に関係する極めて重

要な特性である。これは電池稼働中に発生するO ラ、ジかレ等がイオン交換膜を攻

撃して、膜を劣化させるものである。高分子フィルム某材に放射線グラフト重合を利

用して炭化水素系のスチレンをグラフトした後、ボリスチレングラフト鎖をスルホン化し

て得た高分子電解質膜の耐酸化性は極めて低い。例えば、グラフト率40。のボリス

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チレン鎖をスルホン化したボリスチレングラフト電解質膜では、 Cの 0 過酸化水

素水溶被中、約20時間でイオン交換膜が劣化し、導電性某のボリスチレンスルホン

酸某が脱離してくる。これは、o ラ、ジかレの攻撃によって、ボリスチレン鎖が容易に

分解するためである。

0054 これに対し、本発明による高分子電解質膜は、電離性放射線を照射することによって高分子フィルム某材の表面のみならず内部にまで生成したう、ジかレを利用すること

でグラフト鎖を某材である木の幹に無数の枝として導入できるばかりでなく光グラフト

重合を利用することでフィルム表面から内部にナノオーダーからなる一本のグラフト

鎖として導入でき、かつグラフト分子鎖同上へのシラン架橋構造の付与や某材の主

鎖とグラフト分子に電離性放射線により多重架橋構造を付与できることから、スルホン

化して得られた電解質膜は、耐酸化性がきわめて高く、 Cの00 過酸化水素水溶

被中に500時間以上置いてもイオン交換容呈はほとんど変化しないばかりでなく低

いグラフト率にもかかわらず高い伝導度の発現が可能である。

005 5 次に、本発明の高分子電解質膜を用いた膜・電極接合体の好適な実施形態につ

いて説明する。本発明の膜・電極接合体は、上述した本発明の高分子電解質膜と、

アノード電極と、カソード電極とから構成されることを特徴とする。

0056 アノード電極及びカソード電極は、当技術分野において通常使用されるものであれ

ば特に限定されない。例えば、アノード電極は、触媒である白金・ルテニウム担持カ

ーボンブラックを塗布したカーボンペーパーを使用することができ、カソード電極とし

ては、触媒である白金担持カーボンブラックを塗布したカーボンペーパーを使用する

ことができる。

005 7 本発明の膜・電極接合体は、上述した本発明の高分子電解質膜を、アノード電極と

カソード電極の間に配置し、熱ブレスなどの当技術分野において通常使用されてい

る方法を用いて接合することにより製造することができる。

0058 以下、本発明を実施例及び比較例により更に説明するが、本発明はこれらに限定

されるものではない。なお、実施例及び比較例により得られた高分子電解質膜の特

性は、以下の手順にしたがって測定した。

( ) グラフト率 ( )

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得られた高分子電解質膜において、高分子フィルム某材を主鎖部、ビニルモノマ

一がグラフト重合して形成される鎖部分をグラフト鎖部とすると、主鎖部に対するグラ

フト鎖部の重呈比は、次式のグラフト率 (X 重呈 ) として表される。

0059 数

X 二 0 W

W、 クラフト重合前の高分子フィルム基材の乾燥重量 ( )

W クラフト重合後の高分子電解質膜の乾燥重量 ( )

(2)イオン交換容呈 ( )

高分子電解質膜のイオン交換容呈 ( on Exchange Capac EC) は次式で表され

る。

0060 数2

E C二 (酸基 ) 。, 叩 ㎞皿 ノ

(酸基 ) 。b, イオン交換膜の酸基量 ( M)

W イオン交換膜の乾燥重量 ( )

(酸某 ) の測定は、各実施例により得られた高分子電解質膜を 硫酸溶液

中に50oCにて4時間浸潰し、スルホン酸某を完全に酸型 ( 型 ) とした後、3 の a

水溶液中に50oCにて4時間浸潰して a型とし、置換されたプロトン( )を

0・2 の a で中和滴定して、酸某濃度を求めた。

(3) 含水率 ( )

室温で水中に保存しておいた 型の高分子電解質膜を水中から取り出し、軽くふ

き取った(約 分間) 後の膜の重呈をW ( ) とし、次いで、この膜を Cにて 6時間

真空乾燥した後の膜の重呈をW ( ) とすると、含水率 ( )はW 、W から次式によ

り求められる。

006 1 数3

含水率二 0 WW W g9

含水率は、電解質膜の架橋の度合いを示し、含水率が低いほど架橋構造が多く導

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入されていることになる。

(4 ) ロトン伝導度 ( c

高分子電解質膜のプロトン伝導度は、次式を用いて算出した ( C hen ,M・A sano

Y Maekawa, T a kam a ・ ・ ・・Kubo a,a n d M・Yos h da,E ec o c hem ca a n d o d一

a e e e s 9(5) G184 186 (2006 ) P epa a on O 6ue C e memb anes b P ho og

・ ・ ・ ・a比 ng n vapo a n d qu d phases)0

数4

K R S ロ,

C m

膜の電気伝導度,

c 血

膜抵抗 助

d 電解質膜の厚さ C m

S 電解質膜の通電面積 c m 2

膜抵抗 ( ) は、膜厚方向を二つの白金電極で挟み、 C メータ (ヒューレソトパッカ

ード製E 4925A)を用いて測定したインピーダンススペクトル ( z~00 zの

範囲) から求めた。

(5) 耐酸ィヒャ生 (導電性某脱離時間)

Cの水溶液中で飽和膨潤させた電解質膜の重呈を某準として、電解質膜を6 0

での3 過酸化水素 ( 水溶液中に浸潰してから、膜の分解によりその重呈が

減少し始めるまでにかかる時間 (導電性某脱離時間) を耐酸化性の尺度とする。なお

、導電性某はスルホン酸某である。この時間が長いほど、電解質膜の耐酸化性がす

ぐれていることを示す。

(実施例 )

ェチレン・テトラフルオロェチレン共重合体 (以下、 と略す) フィルムを5 c X

5 c X 50は の寸法に切断して、コック付きのガラス製セパラブル容器に入れ、容60器を脱気した後、アルゴンガスで置換した。この状態で、 フィルムに室温にて

C o線源からの v 線を線呈 5 G 照射した。次いで、このガラス容器中に、予め脱気

しておいたスルホン酸某保持可能な芳香環を持つビニルシランカップリング剤を含む

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溶液 (P スチリルトリメトキシシラン 8 トルェン 2 )を入れ、フィルムを浸潰した。

アルゴンガスで置換した後、ガラス容器を密閉し、 Cにて24時間反応させた。得ら

れたグラフト重合膜をトルェンで洗浄し乾燥した。グラフト重合膜をスルホン化するた

め、 ,2 ジクロロェタンで希釈した0・2 クロロスルホン酸に浸潰し、 oCで 0時

間反応させた後、水洗により加水分解を行ぅことで電解質膜を得た。更に、この電解

質膜にシラン架橋構造を付与するため、 C 水溶液に浸潰し、 Cで24時間

加水分解・縮合した。

0063 本実施例で得られた高分子電解質膜のイオン交換容呈、含水率、プロトン伝導度

、及び耐酸化性を測定した。結果を表 に示す。

0064 表

表 高分子電解質膜の特性

7 0時問の南鍛持閲 こおいて電解質膜の重量琳助晦られぬかっも

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表 において、実施例 を含むいくつかの実施例及び比較例 については、耐酸ィヒ

性の結果が 720時間であった。この結果は、720時間の試験時間中に分解が全く起

こらず、高分子電解質膜が耐酸化ャ生にすぐれていることを示している。

一方、架橋の度合いを示す含水率の結果は、例えば、架橋構造を付与した場合の

実施例2と架橋構造を付与しない場合の比較例2とでは、架橋構造を持たないため

に比較例2の方が高い含水率を示している。

(実施例2)

スルホンィヒ工程において、グラフト重合膜をクロロスルホン酸の代わりに発煙硫酸

中に浸潰し o、 Cで2時間反応させた以外は、実施例 の手順にしたがって電解質

膜を製造し、各特性を測定した。結果を表 に示す。

(実施例3)

ビニルシランカップリング剤を含む溶液として、多官能性ビニルモノマ一であるジビ

ニルベンゼンを迫加し、ジビニルベンゼン 0・4 スチリルトリメトキシシラン7・6

ノトルエン 2 の組成を用いた以外は実施例2の手順にしたがって電解質膜を製

造し、各特性を測定した。結果を表 に示す。

(実施例4)

フイルムを5c X5c 0は の寸法に切断して、コック付きのガラス製セ

パラブル容器に入れ、容器を脱気した後、アルゴンガスで置換した。この状態で、。。

フイルムに室温にて Co線源からの v 線を線呈 5 G 照射した。次いで、このガ

ラス容器中に、予め脱気しておいたスルホン酸某保持可能な芳香環を持つビニルシ

ランカップリング剤を含む溶液 (スチレン 0・8 スチリルトリメトキシシラン 7・2

ノトルエン 2 )を入れ、フイルムを浸潰した。アルゴンガスで置換した後、ガラス容

器を密閉し o、 Cにて24時間反応させた。得られたグラフト重合膜をトルエンで洗浄

し乾燥した。グラフト重合膜をスルホンィヒするため、発煙硫酸に浸潰し、 Cで2時

間反応させた後、水洗により加水分解を行ぅことで電解質膜を得た。更に、この電解

質膜にシラン架橋構造を付与するため、 C 水溶液に浸潰し、 Cで24時間

加水分解・縮合した。測定した各特性の結果を表 に示す。

(実施例 )

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フイルムを5c X5c 0は の寸法に切断して、コック付きのガラス製セ

パラブル容器に入れ、容器を脱気した後、アルゴンガスで置換した。この状態で、。。

フイルムに室温にて Co線源からの v 線を線呈 5 G 照射した。次いで、このガ

ラス容器中に、予め脱気しておいたスルホン酸某保持可能な芳香環を持つビニルシ

ランカップリング剤を含む溶液 (スチレン 0・8 スチリルトリメトキシシラン 7・2

ノトルエン 2 )を入れ、フイルムを浸潰した。アルゴンガスで置換した後、ガラス容

器を密閉し、 Cにて24時間反応させた。得られたグラフト重合膜をトルエンで洗浄

し乾燥した。グラフト重合膜にシラン架橋構造を付与するため、 C 水・アセトン

溶液 (水ノアセトン二 vo ) 中に浸潰し o、 Cで4 8時間加水分解・縮合した。

次いで、シラン架橋構造を付与したグラフト重合膜をスルホンィヒするため、発煙硫酸

に浸潰し、 Cで2時間反応させた後、水洗により加水分解を行うことで電解質膜を

得た。測定した各特性の結果を表 に示す。

(実施例6)

実施例5において、スルホンィヒ前のシラン架橋構造を付与したグラフト重合膜に、

放射線による多重架橋構造を付与するため、アルゴンガス雰囲気下、室温にてv 線

を線呈500 G 照射した。他の手順については実施例5にしたがい、得られた電解

質膜について各特性を測定した。結果を表 に示す。

(実施例7)

フイルムの代わりにボリフッィヒビニリデン(P d )フイルムを用い、グラフト反

応工程を6時間行った以外は実施例4の手順にしたがって電解質膜を製造し、各特

性を測定した。結果を表 に示す。

(実施例8)

フイルムの代わりにボリプロピレン(PP) フイルムを用い、グラフト反応工程を2

時間行った以外は実施例4の手順にしたがって電解質膜を製造し、各特性を測定し

た。結果を表 に示す。

(実施例9)

フイルムを5c X5c 0は の寸法に切断して、コック付きのガラス製セ

パラブル容器に入れ、容器を脱気した後、アルゴンガスで置換した。この状態で、

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。。フイルムに室温にて Co線源からの v 線を線呈 5 G 照射した。次いで、このガ

ラス容器中に、予め脱気しておいた多官能性ビニルモノマ一、スルホン酸某保持可

能な芳香環を持つビニルシランカップリング剤、及びスルホン酸某保持可能なビニル

モノマ一を含む溶液 (ジビニルベンゼン 0・4 スチリルトリメトキシシラン 6・8

ノスチレン 0・8 ノトルエン 2 ) 20を入れ、フイルムを浸潰した。アルゴンガスで

置換した後、ガラス容器を密閉し、 Cにて24時間反応させた。得られたグラフト重

合膜をトルエンで洗浄し乾燥した。グラフト重合膜をスルホンィヒするため、発煙硫酸

に浸潰し、 Cで2時間反応させた後、水洗して電解質膜を得た。更に、この電解質

膜にシラン架橋構造を付与す oるため、 C 水溶液に浸潰し、 Cで24時間加

水分解・縮合した。測定した各特性の結果を表 に示す。

(実施例 0)

フイルムを5c X5c 0は の寸法に切断して、コック付きのガラス製セ

パラブル容器に入れ、容器を脱気した後、アルゴンガスで置換した。この状態で、。。

フイルムに室温にて Co線源からの v 線を線呈30 G 照射した。次いで、このガ

ラス容器中に、予め脱気しておいたスルホン酸某保持可能な芳香環を持つビニルモ

ノマ一と芳香環を持たないビニルシランカップリング剤とを含む溶液 (スチレン 5・6

ノビニルトリメトキシシラン 2・4 ノトルエン 2 )を入れ、フイルムを浸潰した。アル

ゴンガスで置換した後、ガラス容器を密閉し o、 Cにて24時間反応させた。得られた

グラフト重合膜をトルエンで洗浄し乾燥した。グラフト重合膜をスルホンィヒするため、

2 ジクロロエタンで希釈した0・2 クロロスルホン酸に浸潰し、 oCで 0時間反

応させた後、水洗により加水分解を行った。得られた電解質膜にシラン架橋構造を

付与するため、 C 水溶液に浸潰し o、 Cで24時間加水分解・縮合した。測定

した各特性の結果を表 に示す。

(実施例 )

グラフト重合膜をスルホンィヒする前にシラン架橋構造を付与した以外は、実施例 0

の手順にしたがって電解質膜を製造し、各特性を測定した。結果を表 に示す。

(実施例 2)

スルホンィヒ前のシラン架橋構造を持つグラフト重合膜に、更に放射線による多重架

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橋構造を付与するため、アルゴンガス雰囲気下、室温にてv 線を線呈500G 照射

した以外は実施例 の手順にしたがって電解質膜を製造した。測定した各特性の

結果を表 に示す。

(実施例 3)

フイルムを5c X5c 0は の寸法に切断して、コック付きのガラス製セ

パラブル容器に入れ、容器を脱気した後、アルゴンガスで置換した。この状態で、。。

フイルムに室温にて Co線源からの v 線を線呈30 G 照射した。次いで、このガ

ラス容器中に、予め脱気しておいたスルホン酸某保持可能な芳香環を持つビニルモ

ノマ一、スルホン酸某保持可能な芳香環を持つビニルシランカップリング剤、及び芳

香環を持たないビニルシランカップリング剤を含む溶液 (4 e 一プチルスチレン

6 スチリルトリメトキシシラン 4・8 ノビニルトリエトキシシラン ・6 ノトルエ

ン 2 ) 20を入れ、フイルムを浸潰した。アルゴンガスで置換した後、ガラス容器を

密閉し、 Cにし24時間反応させた。得られたグラフト重合膜をトルエンで洗浄し乾

燥した。グラフト重合膜をスルホンィヒするため、発煙硫酸に浸潰し o、 Cで2時間反

応させた後、水洗した。この電解質膜にシラン架橋構造を付与するため、 C 水

溶液に浸潰し、 Cで24時間加水分解・縮合した。測定した各特性の結果を表 に

示す。

(実施例 4 )

5c c 0は の寸法に切断した フイルムを0・5重呈 キザントンと0

・5重呈 ボリビニル酢酸 (分子呈 : 00 000)を含むアセトン溶液中に浸漬すること

に 2より、フイルム表面に上塗り屑としてキザントンを 0 c にで塗布した。こ

のフイルムをコック付きのガラス製セパラブル容器に入れ、容器を脱気した。次いで、

ガラス容器中に、予め脱気しておいたアセトンノ水 (5 Vo )混合液により希釈し

た、2・5重呈 スチリルトリメトキシシラン溶液20 を入れ、キザントンを塗布し

たフイルムを浸潰した。空素ガスで置換した後、ガラス容器を密封し、光源として高圧

水銀灯 (400W)を用いて紫外線を Cにて4時間照射することにより、液相系光グ

ラフト重合を行った。得られた光グラフト重合膜をアセトンで洗浄し乾燥した。このグラ

フト重合膜をスルホンィヒするため、発煙硫酸に浸潰し o、 Cで2時間反応させた後、

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水洗することにより加水分解を行った。得られた電解質膜にシラン架橋構造を付与す

るため、 C 水溶液に浸潰し o、 Cで24時間加水分解・縮合した。各特性を測

定した結果を表 に示す。

(実施例 5)

の代わりにボリテトラフルオロェチレン(以下、P と略す)を用いて、光グ

ラフト重合を同じ温度で4時間行った以外は実施例 4の手順にしたがって電解質膜

を製造し、各特性を測定した。結果を表 に示す。

(実施例 6 )

5c c 0は の寸法に切断したP フィルムを0・5重呈 キザントンと0

・5重呈 ボリビニル酢酸 (分子呈 : 00 000)を含むアセトン溶液中に浸漬すること

3 2により、のフィルム表面に下塗り屑としてキザントンを 0 c にで塗布した

。このフィルムをコック付きのガラス製セパラブル容器に入れ、容器を脱気した。次い

で、ガラス容器中に、予め脱気しておいたアセトンノ水 (5 Vo )混合液により希

釈した、2・5重呈 スチレンと2・5重呈 スチリルトリメトキシシランを含む溶液2

を入れ、キザントンを塗布したフィルムを浸潰した。空素ガスで置換した後、ガラ

ス容器を密封し、光源として高圧水銀灯 (400W)を用いて紫外線を Cにて4時間

照射することにより、液相系光グラフト重合を行った。得られた光グラフト重合膜をア

セトンで洗浄し乾燥した。このグラフト重合膜をスルホン化するため、発煙硫酸に浸潰

し、 Cで2時間反応させた後、水洗することにより加水分解を行った。得られた電

解質膜にシラン架橋構造を付与するため、 C 水溶液に浸潰し、 Cで24時

間加水分解・縮合した。各特性を測定した結果を表 に示す。

(実施例 7)

グラフト分子鎖を導入する前に、アルゴン雰囲気下、室温にてv 線を500 G で照

射することにより、予めPV フィルムに放射線架橋構造を導入した以外は実施例7

の手順にしたがって電解質膜を製造した。各特性を測定した結果を表 に示す。

(比較例 )

ナフィオン 2 (デュポン社製 ) についてイオン交換容呈、含水率、及びプロトン伝

導度を測定した。結果を表 に示す。

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(比較例2)

実施例 において、スルホン化後に得られる電解質膜にシラン架橋構造を付与する

ための処理 ( C 処理)を行わないものにっいて各特性を測定した。結果を表 に示

す。

(比較例3)

5c c 0は の寸法に切断した フィルムをコック付きのガラス製セパ

ラブル容器に入れ、容器を脱気した後、アルゴンガスで置換した。この状態で、R

フィルムに室温にて 線源からの V 線を線呈 5 G 照射した。次いで、このガラ

ス容器中に、予め脱気しておいたスルホン酸某保持可能な芳香環を持っビニルモノ

マ一を含む溶被 (40重呈 スチレンノ60重呈 トルエン) 20を入れ、フィルムを浸

潰した。アルゴンガスで置換した後、ガラス容器を密閉し、 Cにて2時間反応させ

た。得られたグラフト重合膜をトルエンで洗浄し乾燥した。このグラフト重合膜をスルホ

ン化するため、発煙硫酸に浸潰し、 Cで2時間反応させた後、水洗により加水分

解を行ぅことで電解質膜を得た。測定した各特性の結果を表 に示す。

産業上の禾 用可肯巨,吐

本発明の電解質膜は、低いイオン交換容呈にもかかわらずすぐれた電気伝導性や

耐酸ィヒャ生、さらに高温下で高保水性や寸法安定性を有するので、携帯機器、家庭向

けコージェネレーション、自動車用の電源や簡易補助電源として期待されている、メ

タノール、水素などを利用する燃料電池に適した高分子電解質膜として使用される。

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請求の範囲

ビニルモノマ一をグラフト重合して形成されるグラフト分子鎖が高分子フィルム某材

に導入された燃料電池用高分子電解質膜であって、該グラフト分子鎖がスルホン酸

某を保持するフェニル某を有し、そして該グラフト分子鎖間にシラン架橋構造が付与

されていることを特徴とする、燃料電池用高分子電解質膜。

2 高分子フィルム某材の有する分子鎖間、シラン架橋構造が付与されたグラフト分子

鎖間、該高分子フィルム墓材の有する分子鎖と該シラン架橋構造が付与されたグラ

フト分子鎖との間に多重架橋構造が付与されていることを特徴とする、請求項 記載

の燃料電池用高分子電解質膜。

3 高分子フィルム某材がオレフィン系高分子又はフッ素系高分子からなることを特徴

とする、請求項 又は2に記載の燃料電池用高分子電解質膜。

4 スルホン酸某保持可能なフェニル某を有するビニルシランカップリング剤を高分子

フィルム某材にグラフト重合してグラフト分子鎖を形成する工程、該グラフト分子鎖中

のフェニル某にスルホン酸某を導入する工程、及び該グラフト分子鎖中のアルコキシ

某を加水分解・縮合して該グラフト分子鎖間にシラン架橋構造を付与する工程を順

に含むことを特徴とする、燃料電池用高分子電解質膜の製造方法。

5 スルホン酸某保持可能なフェニル某を有するビニルシランカップリング剤を含むビ

ニルモノマ一溶液を高分子フィルム某材にグラフト重合してグラフト分子鎖を形成す

る工程、該グラフト分子鎖中のアルコキシ某を加水分解・縮合して該グラフト分子鎖

間にシラン架橋構造を付与する工程、該グラフト分子鎖中のフェニル某にスルホン酸

某を導入する工程を順に含むことを特徴とする、燃料電池用高分子電解質膜の製造

方法。

6 スルホン酸某保持可能なフェニル某を有するビニルモノマ一とフェニル某を含まな

いビニルシランカップリング剤とからなるビニルモノマ一溶液を高分子フィルム某材に

グラフト重合してグラフト分子鎖を形成する工程、該グラフト分子鎖中のフェニル某に

スルホン酸某を導入する工程、及び該グラフト分子鎖中のアルコキシ某を加水分解・

縮合して該グラフト分子鎖間にシラン架橋構造を付与する工程を順に含むことを特

徴とする、燃料電池用高分子電解質膜の製造方法。

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7 スルホン酸某保持可能なフェニル某を有するビニルモノマ一とフェニル某を含まな

いビニルシランカップリング剤とからなるビニルモノマ一溶液を高分子フィルム某材に

グラフト重合してグラフト分子鎖を形成する工程、該グラフト分子鎖中のアルコキシ某

を加水分解・縮合して該グラフト分子鎖間にシラン架橋構造を付与する工程、及び該

グラフト分子鎖中のフェニル某にスルホン酸某を導入する工程を順に含むことを特徴

とする、燃料電池用高分子電解質膜の製造方法。

8 グラフト分子鎖形成工程において、スルホン酸某保持可能なフェニル某を有するビ

ニルシランカップリング剤をビニルモノマ一溶液に細み合わせることを特徴とする、請

求項6又は7に記載の燃料電池用高分子電解質膜の製造方法。

9 グラフト分子鎖形成工程において、ィヒ学架橋構造を付与できる多官能性ビニルモ

ノマ一をビニルモノマ一溶液に細み合わせることを特徴とする、請求項4~8のいず

れか 項に記載の燃料電池用電解質膜の製造方法。

0 シラン架橋構造付与工程の後に、v 線、電子線、又はX線を照射することにより、高

分子フィルム某材の有する分子鎖間、シラン架橋構造が付与されたグラフト分子鎖間

、該高分子フィルム某材の有する分子鎖と該シラン架橋構造が付与されたグラフト分

子鎖との間に放射線多重架橋構造を付与する工程を更に含み、その後にスルホン

酸某導入工程を行ぅことを特徴とする、請求項5、7、又は8に記載の燃料電池用電

解質膜の製造方法。

グラフト分子鎖導入工程において、高分子フィルム某材にv 線、電子線、又はX線

を照射して生成させたう、ジかレを利用してグラフト重合させることを特徴とする、請求

項4~0のいずれか 項に記載の燃料電池用電解質膜の製造方法。

2 グラフト分子鎖導入工程において、高分子フィルム某材に光重合開始剤を塗布し、

紫外線を照射する過程で生成させるう、ジかレを利用してグラフト重合させることを特

徴とする、請求項4~0のいずれか 項に記載の燃料電池用電解質膜の製造方法

3 グラフト分子鎖導入工程の前に、予め高分子フィルム某材に電離性放射線を照射

することにより架橋構造を導入する工程を更に含むことを特徴とする、請求項4~2

のいずれか 項に記載の燃料電池用高分子電解質膜。

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4 高分子フィルム某材がオレフィン系高分子又はフッ素系高分子からなることを特徴

とする、請求項4~3のいずれか 項に記載の燃料電池用高分子電解質膜。

5 請求項 ~3のいずれか 項に記載の燃料電池用高分子電解質膜を膜電極に密

着接合させてなることを特徴とする、燃料電池用膜・電極接合体。

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H01M8/02(2006 .01) i , C08F291/00 (2006 .01) i, C08J5/22 (2006 .01) i, C08J7/18(2006. 01)i, H01B1/06(2006 .01) i , H01B13/00 (2006 .01) i, H01M8/10 (2006 .01) i

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A JP 11-204121 A (Aisin Seiki Co., Ltd.), 1 - 1 530 July, 1999 (30.07.99),

US 6224994 Bl DE 19901722 A

A JP 2003-272663 A (Toyota Central Research and 1 - 1 5Development Laboratories, Inc.),26 September, 2003 (26.09.03),(Family: none)

A JP 2005-71694 A (Hitachi Cable, Ltd.), 1 - 1 517 March, 2005 (17.03.05),(Family: none)

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be of particular relevance the pπnciple or theory underlying the invention

"E" earlier application or patent but published on or after the international filing "X" document of particular relevance; the claimed invention cannot bedate considered novel or cannot be considered to involve an inventive

"L" document which may throw doubts on priority claim(s) or which is step when the document is taken alone

cited to establish the publication date of another citation or other "Y" document of particular relevance; the claimed invention cannot bespecial reason (as specified) considered to involve an inventive step when the document is

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P ,X WO 2006/120871 Al (Shin-Etsu Chemical Co., 1-3 , 5 , 1 3 - 1 5P ,A Ltd.) , 4 , 6 - 12

16 November, 2006 (16.11.06),Claims 1 to 9 ; Par. Nos . [0008] to [0021]

JP 2006-313659 A

Form PCT/ISA/210 (continuation of second sheet) (April 2007)

Page 31: t m - JAEAsangaku.jaea.go.jp/data/12997.pdf · l; I mg / 0 PN _: GÉ 1 2 3 3 Gù )¿ E{MZ ZÛ 7Î ?d !I 8t 9· (54) Title: POLYMER ELECTROLYTE FILM FOR FUEL CELL WHICH HAS SILANE

国際調1]査報告 国際出願番号

A ・ 発明の属する分野の分類 (国際特許分類 ( I PC) )

Int.Cl. H01M8/02(2006. 01) i , C08F291/00(2006. 01) i , C08J5/22 (2006. 01) i , C08J7/18 (2006. 01) i ,

H01Bl/06(2006. 01) i , H01B13/00 (2006. 01) i , H01M8/10(2006. 01) i

B ・ 調査を行 た分野調査を行 た最小限資料 (国際特許分類 ( I P C ) )

Int.Cl. H01M8/02, C08F291/00, C08J5/22, C08J7/18, H01B1/06, H01B13/00, H01M8/10

最小限資料以外の資料で調査を行 た分野に含まれるもの

日本国実用新案公報 1 9 2 2 1 9 9 6 年日本国公開実用新案公報 1 9 7 1 2 0 0 7 年日本国実用新案登録公報 1 9 9 6 - 2 0 0 7 年日本国登録実用新案公報 1 9 9 4 - 2 0 0 7 年

国際調査で使用した電子デ タ ス デ タ スの名称、調査に使用した用語

C ・ 関連する 認められる文献引用文献の 関連するカテ ホ 引用文献名 及び 部の箇所が関連する きは、その関連する箇所の表示 請求の範囲の番号

A JP 9-102322 A (株式会社イム ラ材料開発研究所) 1997. 04. 15, & US 1-155817718 A & US 5994426 A

A JP 11-204121 A (アイ 精機株式会社) 1999. 07. 30, & US 6224994 1-15B l & DE 19901722 A

A JP 2003-272663 A (株式会社豊田中央研究所 ) 2003. 09. 26, (7 ァ 1-15な し)

汀 C欄の続きにも文献が列挙 されて る。 汀 テ ト7 ア V に関する別紙を参照。

ホ 引用文献のカテ の日の役に公表 さi た文献ΓA 特に関連のある文献ではな <、 般的技術水準を示す ΓT 国際出願 日又は優先 日後に公表 された文献であ て

もの 出願 矛盾するものではな 、発明の原理又は理論ΓE 国際出願 日前の出願または特許であるが、国際出願 日 の理解のために引用するもの

以後に公表されたもの ΓX 特に関連のある文献であ て、 当該文献のみで発明ΓL 優先権主張に疑義を提起する文献又は他の文献の発行 の新規性又は進歩性がな 考えられるもの

日若し は他の特別な理由を確立するために引用す ΓY 特に関連のある文献であ て、 当該文献 他の 1 以る文献 理由を付す 上の文献 >の、当業者に て自明である組合 に

ΓO 口頭による開示、使用、展示等に言及する文献 よ て進歩性がな 考えられるものr p 国際出願 日前で、 優先権の主張の基礎 なる出願 Γ& J 同 テ ト7 ア ! 文献

国際調査を完了した日 国際調査報告の発送 日0 4 . 1 2 . 2 0 0 7 1 8 . 1 2 . 2 0 0 7

国際調査機関の名称及びあて先 特許庁審査官 権限のある職員 4 X 3 5 5 8

日本国特許庁 ( I S A ノ J P ) 須田 裕郵便番号 1 0 0 - 8 9 1 5

東京都千代田区霞が関三丁目4 番 3 号 電話番号 03-3581-1 101 内線 3 4 7 7

様式 PCT ノ I S A ノ210 (第 2 ジ) (2007 年 4 月

Page 32: t m - JAEAsangaku.jaea.go.jp/data/12997.pdf · l; I mg / 0 PN _: GÉ 1 2 3 3 Gù )¿ E{MZ ZÛ 7Î ?d !I 8t 9· (54) Title: POLYMER ELECTROLYTE FILM FOR FUEL CELL WHICH HAS SILANE

国際調1 ]査報告 国際出願番号 ノ

C (続き) ・ 関連する 認められる文献引用文献の 関連するカテ y ホ 引用文献名 及ひ 部の箇所か関連する きは、その関連する箇所の表示 請求の範囲の番号

JP 2005-71694 A 日立電線株式会社 2005. 03. 17, (7 ア V な 1-15

し)

PX WO 2006/120871 Al (fa 越 学工業株式会社 ) 2006. 11. 16, 請求項 1-3, 5, 13-15

PA - 9 [ 0 0 0 8 ] - [ 0 0 2 1 ] & JP 2006-313659 A 4, 6-12

様式 P C T ノ I S A ノ2 1 0 (第 2 y の続き) ( 2 0 0 7 年 4 月 )