tar∂nagabiro tadashibeppu - hitachitar∂nagabiro 別 府 忠* tadashibeppu 内 容 梗 概...

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U.D.C.る25.44:る25.151 日立-アルウエーゲモノレール転てつ機 HITACHI-ALWEG Points for Monorail 郎* Tar∂Nagabiro 忠* TadashiBeppu 東京モノレー′レ株式会社羽出線と株式会社関東レース倶楽部読売ランドモノレール延長線に便桐された2形 式の転てつ機の柄遣および試験の概要について述べた。 1.緒 日立製作所と西ドイツアルウエーブ社との技術提携以来,その提 携内容の一部を偶成する転てつ機について設計協議を進め,それぞ れ両者での試作試験を経て,最初に世に送った製∫甘,を紹介する。 転てつ機の形式はその使用R「伽こよって,いろいろな形式が開発 されている。ここでは東京モノレール株式会社羽l郎泉に使用された もののうち代表として,一本のたわみ性ビーム軌道を使ったたわみ ど-ム式転てつ機および株式会社関東レース倶楽部読売ランドモノ レール延長線に施設された,相互にピン結合された4木の剛性ビー ム軌道とその剛性ビームに取り付けられたたわみ陸側血板を動かす 横柄を持つ関節-たわみ併用式転てつ偶の二つの形式について述べ る。 2.モノレール転てつ機の一般的事項 転てつ健一般の仕様に関係する項目は次のとこおりである〔 (1)通過中如の制限速度 (2)転てつ所要時間 (3)転てつ機軌道の保措(各転てつ状態での鎖錠) (4)転てつ動作の確実さ (5)転てつ状態の執巾への表示 (6)転てつ機の■・1有スペース 2・1通過車両の制限速度 転てつ機上のりi両に速度制限を設けることは,一般的にいって線 路容量を低下させる。この速度制限の理由ほ,脱線転覆のまったく 考えられないモノレールでほおもに乗零の乗心地に関係し,付随的 に軌道および同保持機構の機械的強度の問題としては握される。こ こで繭老について概説する。 静的な横方向加速度に対する乗心地の限界値を0.1gとした場合 の許容速度は次の式で表わされる。 抗二3・6、√/;滋(号二十(ごう ここに 抗∴ ガ: α: 々の値はモノ 許容速度 曲線半径 ‥(1) 重力の加速度 車両のノミネ系に関係する常数 カント レールLlil・一行が30~40km/h以上で走行するとき, タイヤの横剛性が無視でき1.4~1.5程度(満員時)である。 したがって,々=1.5,α=0 とおいて Ⅴ。=2.91、/有‥‥ ..(2) ただし 抗:km/h,月:m単位とする。 この式に曲線半径を入れて計算すると,一般鉄道の分岐にこねける 制限速度にほぼ等しいことがわかる。 つぎに乗心地に関係する他の一つの要素として,静的衝動(緩和 曲線上での静的横方向加速度の変化率)がある。一般鉄道の分岐で 日立製作所笠戸工場 は緩和曲線を謝ナていないが,モノレール転てつ機では容易に緩和 曲線がつけられる。 静的衝動に対する限非値をもとにして,一般曲線軌道の場合に定 められている緩和曲線長さと許容速度の関係は次のとおりである。 抗=3Jlオi万、・ ‖(3) ここにl㌔:許容速度 km/h エ:緩和山線長 尺:曲線半径 m そのはか,車両の振動加速度もあるが,上記の許容速度で押えれ ば問題となることはない(ただし軌道けたの寸法精度は一般軌道部 と同様の配慮を必要とする)。 2.2 転てつ所要時間 転てつ所要時間も前節に述べた速度制限と同じく,一般自勺には線 路容量に関係する。モノレール転てつ機の特性として Massiveな 軌道口体を動かすので,その駆動装置容量および各転てつ状態での 停Jヒ機構は一兎伽こ転てつ所要時間によって規制される∩ したがっ て転てつ枚の矧賢場所および目的に応じで十分な検討を必要とす る。 転てつ所要「時間ほ転てつ操作レバー作動後の鎖錠装置の開錠,転 てつ動作,鎖錠,転換照査,転換ゾ亡了信号までをいう。 2・3 転てつ轢軌道の保持(各転てつ状態での鎖鍵) 軌道自体が転てつ機の構成部分をなしているので,モノレール転 てつ機の鎖錠機構は一般軌道での保持機能も併せもっている。した がってその機械的強度はもちろんのこと,完全に鎖錠されているこ との確認が要求される。また相手の固定軌道との接続について,ど の軌道と接続しかつその接続が完全であるかを照査しなければなら ない。 2・4 転てつ動作の確実さ 軌道保持横柄で車両通過に対する安全が確保されるが,また一方 では転てつ動作が確実である必要がある。 特に制御および信号用電気部品の機械的,電気的動作が問題であ り,それぞれに対して防水カバーの使用や接点材料などの配慮をし た。また一般転てつ機と同様に凍結防止用ヒータを必要部分に備え, 停電や信号制御装置などの故障に備えて手動転てつ装置を設けた。 2・5 転てつ状態の車両への表示 モノレールでは破線となった側に車両が進入すれば,一般鉄道の 場合より大きな事故を起こす。そこでどの状態に転てつされている かを検知して申両に伝えるとともに,車内のブレーキ装置につなが るfail-Safe手段を具備しなければならない。 2.る 転てつの占有スペース ー般鉄道の転てつ機では,車輪のフランジ部分をにける寸法だけ 転てつすればよいのに対して(ただしこの場合には損耗の激しい交 さ部分が必要である),跨座式モノレールでは車両と軌道けたの半幅 +αの転てつ距靡を必要とする。また車両に対する許容速度の関係 から分岐時の曲線半径が決まり,転てつ機の長さも一義的に決まっ ー105-

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Page 1: Tar∂Nagabiro TadashiBeppu - HitachiTar∂Nagabiro 別 府 忠* TadashiBeppu 内 容 梗 概 東京モノレー′レ株式会社羽出線と株式会社関東レース倶楽部読売ランドモノレール延長線に便桐された2形

U.D.C.る25.44:る25.151

日立-アルウエーゲモノレール転てつ機HITACHI-ALWEG Points for Monorail

永 弘 太 郎*Tar∂Nagabiro

別 府 忠*TadashiBeppu

内 容 梗 概

東京モノレー′レ株式会社羽出線と株式会社関東レース倶楽部読売ランドモノレール延長線に便桐された2形

式の転てつ機の柄遣および試験の概要について述べた。

1.緒 言

日立製作所と西ドイツアルウエーブ社との技術提携以来,その提

携内容の一部を偶成する転てつ機について設計協議を進め,それぞ

れ両者での試作試験を経て,最初に世に送った製∫甘,を紹介する。

転てつ機の形式はその使用R「伽こよって,いろいろな形式が開発

されている。ここでは東京モノレール株式会社羽l郎泉に使用された

もののうち代表として,一本のたわみ性ビーム軌道を使ったたわみ

ど-ム式転てつ機および株式会社関東レース倶楽部読売ランドモノ

レール延長線に施設された,相互にピン結合された4木の剛性ビー

ム軌道とその剛性ビームに取り付けられたたわみ陸側血板を動かす

横柄を持つ関節-たわみ併用式転てつ偶の二つの形式について述べ

る。

2.モノレール転てつ機の一般的事項

転てつ健一般の仕様に関係する項目は次のとこおりである〔

(1)通過中如の制限速度

(2)転てつ所要時間

(3)転てつ機軌道の保措(各転てつ状態での鎖錠)

(4)転てつ動作の確実さ

(5)転てつ状態の執巾への表示

(6)転てつ機の■・1有スペース

2・1通過車両の制限速度

転てつ機上のりi両に速度制限を設けることは,一般的にいって線

路容量を低下させる。この速度制限の理由ほ,脱線転覆のまったく

考えられないモノレールでほおもに乗零の乗心地に関係し,付随的

に軌道および同保持機構の機械的強度の問題としては握される。こ

こで繭老について概説する。

静的な横方向加速度に対する乗心地の限界値を0.1gとした場合

の許容速度は次の式で表わされる。

抗二3・6、√/;滋(号二十(ごうここに 抗∴

ガ:

α:

々の値はモノ

許容速度 伊

曲線半径 々

‥(1)

重力の加速度

車両のノミネ系に関係する常数

カント

レールLlil・一行が30~40km/h以上で走行するとき,

タイヤの横剛性が無視でき1.4~1.5程度(満員時)である。

したがって,々=1.5,α=0 とおいて

Ⅴ。=2.91、/有‥‥..(2)

ただし 抗:km/h,月:m単位とする。

この式に曲線半径を入れて計算すると,一般鉄道の分岐にこねける

制限速度にほぼ等しいことがわかる。

つぎに乗心地に関係する他の一つの要素として,静的衝動(緩和

曲線上での静的横方向加速度の変化率)がある。一般鉄道の分岐で

日立製作所笠戸工場

は緩和曲線を謝ナていないが,モノレール転てつ機では容易に緩和

曲線がつけられる。

静的衝動に対する限非値をもとにして,一般曲線軌道の場合に定

められている緩和曲線長さと許容速度の関係は次のとおりである。

抗=3Jlオi万、・‖(3)

ここにl㌔:許容速度 km/h

エ:緩和山線長 皿

尺:曲線半径 m

そのはか,車両の振動加速度もあるが,上記の許容速度で押えれ

ば問題となることはない(ただし軌道けたの寸法精度は一般軌道部

と同様の配慮を必要とする)。

2.2 転てつ所要時間

転てつ所要時間も前節に述べた速度制限と同じく,一般自勺には線

路容量に関係する。モノレール転てつ機の特性として Massiveな

軌道口体を動かすので,その駆動装置容量および各転てつ状態での

停Jヒ機構は一兎伽こ転てつ所要時間によって規制される∩ したがっ

て転てつ枚の矧賢場所および目的に応じで十分な検討を必要とす

る。

転てつ所要「時間ほ転てつ操作レバー作動後の鎖錠装置の開錠,転

てつ動作,鎖錠,転換照査,転換ゾ亡了信号までをいう。

2・3 転てつ轢軌道の保持(各転てつ状態での鎖鍵)

軌道自体が転てつ機の構成部分をなしているので,モノレール転

てつ機の鎖錠機構は一般軌道での保持機能も併せもっている。した

がってその機械的強度はもちろんのこと,完全に鎖錠されているこ

との確認が要求される。また相手の固定軌道との接続について,ど

の軌道と接続しかつその接続が完全であるかを照査しなければなら

ない。

2・4 転てつ動作の確実さ

軌道保持横柄で車両通過に対する安全が確保されるが,また一方

では転てつ動作が確実である必要がある。

特に制御および信号用電気部品の機械的,電気的動作が問題であ

り,それぞれに対して防水カバーの使用や接点材料などの配慮をし

た。また一般転てつ機と同様に凍結防止用ヒータを必要部分に備え,

停電や信号制御装置などの故障に備えて手動転てつ装置を設けた。

2・5 転てつ状態の車両への表示

モノレールでは破線となった側に車両が進入すれば,一般鉄道の

場合より大きな事故を起こす。そこでどの状態に転てつされている

かを検知して申両に伝えるとともに,車内のブレーキ装置につなが

るfail-Safe手段を具備しなければならない。

2.る 転てつの占有スペース

ー般鉄道の転てつ機では,車輪のフランジ部分をにける寸法だけ

転てつすればよいのに対して(ただしこの場合には損耗の激しい交

さ部分が必要である),跨座式モノレールでは車両と軌道けたの半幅

+αの転てつ距靡を必要とする。また車両に対する許容速度の関係

から分岐時の曲線半径が決まり,転てつ機の長さも一義的に決まっ

ー105-

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760 昭和40年4月

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立 評 論 第47巻 第4号

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第1図 たわみビーム式転てつ健全体図

てきて,長大なものとなるのを免れない。

跨座式モノレールの転てつ機の形式は大分輯として,単一軌道で

折線状にまたほたわみ式に分岐させるもの,複数の軌道で切換える

ものがあるっ後者は幅方向に大きなスペースを要し,2線分岐の場

合でその占有面積は約3倍となる。また転てつ機ほかなり高価なの

で,同一転てつ撫で3線分岐をして使用数量を少なくすることが望

ましい。この場合単一軌道で分岐させる転てつ機はその偉力を発揮

する〔

3.1仕

形 式

けた寸法

けた構造

転てつ幅

3.たわみビーム式転てつ機(東京

モノレール株式会社納)

HAW-12B,一~14B,(2線分岐)

幅800mmx高さ1,400mmx長さ45,000mm

鋼板溶接および高張力ボルト接合の併用

2,310mm

最小曲線半径

緩和曲線良

市両制限速度

転てつ所要時間

駆動用電動機

電磁ブレーキ

摩擦クラ ッチ

サーボリ フ タ

減 速

324m

軌道両端約11m

曲線分岐時40km/h

15秒以内

R立TFOAG-KK22kW(AC

200V50(J150rpm)

日立LSJ-SY形 20kW用

小倉クラッチDS1206ML

日立H-S形(軌道保持装置用5

台)

機 コーンウォーム歯車式減速機

(減速比50)

量 約60t(含基礎ベッド用鉄材)

第3図 転てつ枚(回転側より見る)

第2図 転てつ機(移動側より見る)

3.2 構 造

3.2.1全 般

転てつ機の全体構造を弟1,2,3図に示す。おもな構成要素は車

内を走行させるための軌道けた,軌道けたをささえる5個の台車,

台車を基礎コンクリートにささえるベッド関係,転てつ動力を生

みだす駆動装置,転てつ機を車両が通過する際の遠心九 振動荷

項および風圧力などに耐えるように強剛こ保持するための保持装

置,駆動装置および保持装置を制御する制御装匠,その他信号装

置,凍結防.上ヒ装置,手動転てつ装置である。給電軌条は一般軌道

と同様絶縁がい子でけた本体に取り付けられ,㊥線側には感電防

虹糊の防護板を設けている。

3.2.2 軌 道 け た(第4図)

軌道けたは心部をなす本体部分,本体の上下側面の案内輪,安

達輪をガイドする車輪受け部分,台車と締結するための台車取付

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12:フィンガプレート(1)

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16:当 板(2)

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18:当 坂(4)

19:当 板(5)

20:当 板(6)

第4図 軌 道 け た

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日 立 --

ア ル ウ ニー グ モ ノ レ ー ル 転 て つ 機

部分,給電レール取付部分および相手軌道との 11109

接合をなす伸縮継手部分よりなる(

この軌道iナたは強度的に過惜な粂什を受ける

たぁら次のような配慮がなされている。

(1)転てつ曲げ有効幅を小さくすること。

ビームの曲げ妃ニカは次の式で表わされる。

げ=且∬/β ‥

..(4)

ここに,E:ヤ ン グ 率

∬:けた中央線よりの幅方向距離

月:曲げ曲率半径

応力を一定値以下に押えるためにほβを大き

くとることと,∬汀1aXを小さくする必要がある。

則まJ2(J=軌道けた全長)に比例し,また斗巾

の制限速度との関連である範朗の定値をとる。

したがって主たる努力は∬Ⅰ-、aX をいかiこして′ト

さくするかにある。この転てつ機の場合製作段

階での高張力ボルト締め,点検および補修の補

助作業などのためにけたの内部に人がほいれる

必要最小寸法を内部空洞にとり ∬maxを決定し

ている。必要総けた幅に対する不址分ほ門形申

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輪受けで補い,軌道けたの屈曲変位ほ主として

その中輪受けリブ部で逃がしている。

(2)片振i)引張応力をさけ,両振り応力とすることゥ

軌道けたは両転てつ状態の中立位置で無負荷状態となるよう

に,焼鈍炉中で規定の曲線形状をだしている。したがって各位置

の応力変動は耐振りとなり応力的に有利となるとともに,最大駆

動プJの半減と各転てつ状態での押付刀ほ軌道の定位置保持に役た

っている。

(3)許容応力の上昇と明確化

(a)軌道けた本体の構造

心部を構成する本体部分は銅板溶接構造で二つ割り面で高張

力ボルト接合を行なっている。このように構成されているので

l勺部のスチフナ,ダイヤフラムの溶接は半割り状態で行なうこ

とができ,かつ必要部分のグラインダ仕上げおよぴショットピ

ーニングなどの処理ができる。

(b)軌道けた本体への付加物

車輪受けおよび台車取付部分はすべて高張力ボルトによって

軌道けた側面掛こ一面のみの合わせで取り付けている。このこ

とによってけたの内外面からの溶接線の重なりや剛性の急変に

よる応力集中が避けられる。また給電レールの取付部は上下の

車輪受け面板に直接取り付け,本体への影響をなくしている。

(c)軌道けたの長手方向の接合

軌道けた本体は長手方向に2箇所で高張力ボルトで接合され

ている。

応力的にきびしい条件のところで多くの画を合わせ接合する

ことは施工上ある程度の問題を残すので,輸送荷役などの許す

範囲でけたの長さを長くとり中央約27.5mは一本もので製作し

ている。

(4)使用材料

この軌道けたは転てつによる両振れ荷重が主体をなす閑繰上,

高張力鋼を使うことほはとんどその意味を認めがたいので,SM

41材を使用している。またこの材料には使用最低温度におけるⅤ

ノッチシヤルピー衝撃値を合わせ指定している(この程度の使用

板厚および溶接部材の拘束ではぜい性破壊のおそれほないと思う

が,全体焼鈍と高張力ボルト締めによるブロック化も有効に作用

する)。

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囲5

くく匠輪一第

わわ装

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台台

車カ

ン座ナグ金

ル座

心む

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中中ラ

フ軸

11:11二 板

12: ラ イ ナ

13: ス ト ソ ′こ

古T

この材料は溶接作業上特に有利であり,万一の場合の現地での

補修も容易となる。

(5)そ の 他

部材の溶接作業に当たっての方法,管理はもちろんのこと溶接

工の指定および高張力ボルト使用上の注意など施工一般に対する

監視と試験検査を規定している。

また腐食に対する予防処置としての塗装および当板部分のシー

ルを行なっている。軌道けた上面はエポキシ系の特殊スリップ止

め処置をしている。

このようにして製作された軌道けたは据付に際して,各支持点

反力の整合および曲げ寸法形状の確認などに注意を払っているっ

3.2.3 台 車

転てつ機軌道けたの回転側No・0支持点には弟5図(A)に示す

台車が取り付けられ,ベッドに固定された中心ピン回りに回転可

能となっている。その他のNo.1~4支持点には第5図(B)に示

す台車がボルト締めされている。この台車にはベッドに取り付け

られたクッショソ付ストッ′くに当たり,転てつ曲げ力を発生する

ローラストッパ部分と転てつ完了状態で軌道の位置決めをするサ

ーボリフタ駆動の保持装置を備えている。3.2.4 駆 動 装 置(弟占図)

駆動装置は軌道けたの移動側端部に設けられ,ギヤモータ,摩

擦クラッチ,減速機箱,アームおよび軌道けた下に設けられたア

ームガイドよりなる。ギヤモータの回転はコーンウォーム歯車を

介して,アームに伝えられ,アームガイドの作間により転てつ動

作が行なわれる。

転てつ力は80kg/m2の風圧力作用時でもモータの定格トルク

で動作するように設計されている。

3.2.5 保 持 装 置

軌道の保持装置は駆動装置減速機軸に設けられた電磁ブレー

キ,No・1~4支持点台車のストッパおよびロック装置よりなる。

このロック装熟まサーボリフタに通電することによって持ち上げ

られ,戻り止めから開放される。このロック装置には転てつ途中

での停電その他のためによるロックの降下防止装置をそなえてい

る。

-107-

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762 昭和40年4月

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第6図 馬区 動

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電 磁 ブ レ ー

サ ー ボ リ フ タ

ヒ タ

電 磁 接 触 ㍑

鑑錠照査スイッチ(ロック外

レデ ON)

SVRb:皇肖錠照査スイッチ(ロック入

リデON)

第7図 信 号 お よ

し佃

立 評 論

塾綴

第47巻 第4号

第8阿 テストピースの岐労試験

Lベッドプレートにはレール,ストッパ,ロック装躍戻り止め,

台中浮上リ1ヒめ,転てつ過程での巾輪の供すべりを安≠j如こする特

殊すべりささえ受けなどがある。

信号所へ(、DC2爪'

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琶 源 表 示 灯

押ボタンスイッチ(自動復帰)

而 流 無 極 リ レ ー

転 換 照 査 ス イ ッ チ

変 圧ワl

去年 ヒエ ラ ン

練 仁 ラ

び 制 御 回 路 結 線 図

3.2.る 信 号 装 置(弟7図)

転てつ機に設置してある信号用部品はNo.1~4支持点台車の

ロックに設備された鎖錠照査スイッチおよび移動側軌道けた端の

転換照査スイッチである。鎖錠照査スイッチほロックがかかった

か否か,転換照査スイッチほ転てつ騰がどちら側に転てつを終わ

ったかを検出して信号所に電流を送る。信号所ではこの電流を受

けて,A.T.S.の信号を解除し車両の進入を許す。なお転てつ機

上または転てつ機近くに申両がある場合,それを照査し(検知用

回線は転てつ機軌道けたにも設けてある),接近鎖錠がかかって転

てつ操作を行なわないようにしてある。

3.2.7 制 御 装 置

制御装置は駆動装置および軌道保持装置を完全に働かせるため

の装置で,リミットスイッチ,制御配電健,現場操作箱よりなるっ

転てつ機の操作ほ原則として信号所から行なうが,必要に応じ

て転てつ機現場に近い操作箱および制御配電盤内の押ボタンスイ

ッチによることもできる。3.2.8 ベ

ッ ド

ベッドは据付時および据付後の高低や水準狂いを補償するため

に,基礎コンクリートに埋込んだ下ベッドプレートとライナ調節

のできる上ベッドプレートにより構成されている。

3.2.9 給電 レー

給電レールは軌道けた両端で固定され,け

た中央部に相欠ぎ継手を設けて軌道けたの曲

げ変形に伴う伸縮変位を逃がしている。

3.3 試 験

昭和36年度+くに完成した全溶接構造試作転

てつ機の経験をもとにして,今回の設計が進め

られたっ 全面的にかなりの改良が加えられてい

るが,ここではおもに軌道けたの強度面でのそ

の後の試験について概説する。

(1)模型試験

前述のように軌道けたは長手方向に3分割

し,その接合面を高張力ボルト締結とした。

この場合高張力ボルト頭が軌道けた上面に突

出しないようにするため,接合部前面で上面

板をテーノミで落とし込み,両端部に補強金具

付の合成ゴム板を接着している。このように

したときの適止形状決定のための模型試験を

施行したっ

またこの形式の転てつ機のうち繰返数の多

いものは,1年間に3.7×104回である。そこ

で設計計算時には車両による動荷重も含めて

(中内による応力変動は全変動応力の15%以内),5×105何の時

間疲労限に対して1.5の安全率を持たしている。この疲労限で文

献調査で明らかにならないものについて疲労試験を実施した。第

8図ほ試験中の写兵で,片振り引擬疲労試験機で特殊冶具を使っ

て両振り疲労試験を行なっているところを示す。

(2)軌道けた試験

製【甘1完成後部品として次の試験を実施した。

第9図 け た 横 曲 げ 試 験

準獲1、‾

琴海

-108-

刊l

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日 立 -

ア ル ウ ェー グ モ ノ レ ー ル 転 て つ 機 763

ベット7。し--ト組立ラックカ′ヾ【

佃1周一

廻 。

/ノ′/N(J台車組立

_/⊂)

/′ l:フ

立No・4台車組立\‥・0チ沖弧、工 7インガザレート組立Hい・2六車鮎王

Hn.3台郭

給電レールHo.1起てつけたl

N仇2転てつけた\駆動装道組立\

Nn.3転てつけた Vo.4転てつけた

駆動装置組立

+ 7,100

No.1減速7,500

No.5減速機

Vn.2瀬越確

第10図 関節-たわみ併用式転てつ健全体図

第12凶 転てつ機(側面より見る)

(a)けたの横曲げ試験(第9図)

所定のたわみを与えた場合のけた本体フランジ部および胸板

部のん仁力ほ母板一般断面において,計算値(心部けた本体のみ

で計算)の±10%程度の範州内にあることが確認された。試験

に際して実際と合わせるため荷直を台巾取付部を介して加えて

いるので,荷重を加える位置近傍のスチフナにし)詞;応プJが出る

がこれも許容値以‾Fであるっ

(b)けたJユじり試験

(C)案l勺面押付など局部負荷試験

(d)けたのと下たわみ試験(支点反力の整合を芥支点取締を

上卜してたわみ法で行なうための催認試験)

(3)転てつ儀式験

別地据付完了後の社内試験で強度,機能面ともiこ仕様を満足す

ることが確かめられた〔

4.関節-たわみ併用式転てつ機

(読売ランドモノレール線納)

この転てつ機はたわみビーム式転てつ機が

けた幅の小さい小形モノレールの場合にビー

ム鵬造両でできないこと,また将来串柿線を

作るために3線に分岐する必要のあることか

ら開発されたものである。

4.1仕 様

形 式 HAW-17G-B(3線分

l岐)

け た 寸 法 幅600×高 さ1,200×

長さ30,000mm

(4本けた構成)

W十

1,900mm

236.5m

386一-

取り付ナ

「‾て

7・・/シュかん./ライ十ラーナウ ノ【7リング

丁-7+■].7

(ト.3fi車.

二二十ン1・・l=9

軸】壬

(=>く=〉N

第11図 転てつ機(移動側より見る)

l

「265l

1215・一:

l

+l\キャ・・/プ

一i■鱗軸受

l

■\T軸史

225

255

/

+./二

′1)S%クーリニッ‾/ル

450

600---- -}

第13固 執 退 け た 連 結 部

車両制限速度

転てつ所要時間

駆動用電動依

曲線分岐時 30km/h

折線分蚊時15km/h

30秒以l勺

Fl、二(TOAG-K2.2kWギヤモータ(電磁プ

レーキMSJ-SYU付)

日立YTOA-K O.75kWモータ(電磁ブレー

キMSJ-SYU付)および住友EHDMI形サイ

クロ減速機 1組

駆動用減速陳 平顔中式 6組(2セット分)

2、339291291・

ライナ

モータ月1り什fT

+重要 室生三上二三型

坦些堕壁 血担

-うノク■■・・.減速比16■′38 フラン_1

第14図 解

-109一

キン竺ウイ十

--2,339--------386

戸〉t‡≡-----て′-…-

l

シーて,‾ノi

1「F

N{、.3減速綴組立 NLl.4過重毯/阜㍑安全クラ・ソナ 越封ヒ担J些J

-1

No.4台車\

、・旦三重_ン坦≡旦旦≡些

しりヱ⊥L主_三 三些少些堕墜担虫■i_そノぞ

勤 番ヒ 匿

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764 脈和40年4月 日 立 評 論 第47巻 第4号

安全クラッチ 小倉AD804ML

ギヤカップリング 大阪製鎖GC-2070

案内一安定面曲げ装置

コンプレッサ 日立1.5kW圧力スイッチ式ベビコソ(最高

圧力10kg/cm2) 1台

エアシリ ンダ 東和精機AC-ADX-100(径100mmxストロ

ーク 220mm) 4台

ソレノイドバルブ 東和精機AD-STO41-03 4台

ロック装■匠用サーボリフ夕 日立H-S形 4台

ストッパー用エアシリング 自家製径60mmノくストローク50

mm 4台

ストッパー用ソレノイドノミル7' 東和精機AD-SL231-03 4台

重 量 約40t(含ベッド関係銅材)

4.2 構 造

この転てつ磯の全体構造を第10~12図に示す。そのおもな構成

要素ほ,軌道けた,4本の軌道けたを上下左右に回転可能に連結す

るT形自在継手連結部(第13図),軌道けたを支持する台車,軌道け

た下および台車に取り付けられた駆動装置のピニオンとかみ合うベ

ッド上の放射状に歯切F)されたラックより成る駆動装置(弟14図),

軌道けた側面の案内および安定面仮を屈曲して曲線分岐時の軌道け

225

「■上】N.Tし

T

-ヨN.-1‥1-+

7,490

(7,460)

ノ束∃勺安1≡Lf11

塵=喜≡受

l

lく、P

第15図 案 内一安

(卦詩。■…≡喜

亘二二些⊥し世上王立/

塵ノ定 面 板

た相互間の折れ角を修正する案内【安定面板曲げ装置(弟】5,1占図)

台車に取り付けられた軌道けた保持装置,ベッド,台車端部に設け

られた昇降するストッパ装置,案内一安定面曲げ装置と昇降ストノ

バ用シリンダの空気圧源,制御装置,信号装置などである。

前章で述べたたわ克ビーム式転てつ機と異なる部分の二,三点に

\!,.1、3庇てつけ一亡

案卜勺妄泣面曲げ髄仏側面図

ー7,95D

360T‾「‾▼1◆130‾T「一‾‾1'13α‾‾‾【丁【‾‾1'130ⅦT一】1'1301.130 -1,13ひ

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No,4転てつけたナシ丁エ 案内安定面曲げ機構側面図

7,725--

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〒‾∴‾市詞

22一声十360L l・130- 1・13-

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つなぎ金具

シで7ト

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‾‾\

、「軸受上

\ レバ→

-110-

案内安定面の各位匿曲げ量(ア寸法)

[+→「+

し+引+H巴.し

一+

十パ

l

l

山,+_+

位 置 111213 L 415

No.1転てつけた

No,2転てつけた

No.3転てつけた

No.4転てつけた

16

14

14

4

2

2

3

2

2

2

2

23

22

22

・4転てつけた【14【23】26l24l位置は各カムの中心で転てつけたの回転側から

1‥…・5とする。 単位 mm

14

14

14

16

第16図 案 内一安定面板 曲 げ機構

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日 立 -

ア ル ウ ェー グ モ ノ レ ー ル 転 て つ 棟 765

ついて,下記説明する。

(1)案内¶安定面板曲げ装置

4本の軌道けたはそれぞれ心部をたす本体とその両端で軸ささ

えされた案内,安定面板がある。左右の商材土5箇所でリソク連

結され,その連結棒の中央は各位臣に応じたストロークを持つ円

筒カムと係合する。けた内部に設けられたけたごとに各1個のシ

リンダで,リンク・ギヤ機構を介してこの円筒カムを駆動する。

この転てつ磯は直線,曲線分岐,奉拝線側分岐の3線に切換え

るものであるが,この申棒線側分岐の場合は曲げ装置ほ作動せず

折線状で接続する。

(2)制御および信号装置

(a) 2セットの駆動装置により,No.1とNo.2およぴNo.3

とNo.4支持点台車はそれぞれ所定の比率で移動する。2セッ

トの駆動装置間の移動おくれをNo.3のけたの折れ角で検知

し,インターロックする回路をもつ。

(b)案内】安定面曲げ位置を検出し,信号所に伝える回路

(C)中央直線に転てつするとき台車に設けられたストッパほ

降下して,定位置で突き当たり停Jl二する。この昇降2状態を検

頭 廷

出するリ ミットスイッチを設けている。

4.3 試 験

この転てつ棟では主として次の試験によりその機能を確認してい

る。

(1)強度試験

軌道けた本体が曲げ装置を収納する関係上,箱形閉断面となら

ず格子構造となるた捌こ本体強度確認のため施行している。

(2)案内一安定面板曲げ試験

(3)転てつ駆動試験

5.緒 言

以上2形式の転てつ磯について述べてきたが,これらのものは試

作,製品試験などのステップを踏んで万全の体勢で製作したもので

ある。

終わりにこの転てつ機の開発に当たって,制御信号装置について

ご協力を賜わった11本信号株式会社設計課のかたがたにお礼申しと

げる〔

特 許 の 紹 介 頚

特許第284687号

電 気

過去の経験などにより,電気架挺装置とりわけ乾式の場合におけ

る集塵電極の性能を向ヒさせるための条件は次の三つに要約されて

いる。

(1)一定集塵容積における有効集塵面積が大きいこと。

(2)集塵ダストがガス流によって,なかんずく随打時において

再飛散Lないこと。

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l

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トーー

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と、-

第1図

諌 早 少1t 夫・越前谷 定 義

塵 極

(3)集駐ダストが集塵極から完全に剥離されてホッパーに落下

すること。

本発明は,これらの条件を十分に満足した渠畦棒を提案するもの

で,2枚の多孔波型似を小隙を保って重ね命わせ中空とした構成を

有するものであるっ

第1図は本発明になる集睦極の平触形状を示すが,同図のA-A線

断面図である第2図によりわかるように波型板1および2を端部に

間隔汁3および4を介して結合してなるものである。各図において

hは枝型板上の孔を示し,Pほ波型板1,2によって形成された1引問

をホしている。

本発明では技塾表面であることによりその有効集鴎面積が大き

く,ガス流による集塵の再飛散も少ない。また集塵極表面の多数の

孔hと空間Pによりいわゆるポケットが形成されているので集塵極

槌打時における集腱の再飛散を有効に防止しうる。従来,槌打時の

再飛散を防止する,いわゆるポケット型の集塵板はあったがノ 多孔

耐なるため,有効集塵面積が低‾卜する欠点がぁった。不発明は波型

面を有することにより,多孔面にかぇー”らず有効集塵面箭を大きく

保持しうることを特長とする。 (高橋)

第2図

ー111-