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「暮らしのバラの幸せ計画」と題

されたこの庭は、今年の5月10日

から7日間、西武ドームで開催さ

れた「第16回国際バラとガーデニ

ングショウ」において提案された。

デザインは「庭チャンネル宮城」の

岩崎京一郎さん(東北ランドスケ

ープデザイン)によるものだ。

主役はもちろん種々のバラたち

だが、高木や下草類、カラーリー

フも充実した、ナチュラルでバラ

ンスのよい庭となっている。「病害

虫に弱いバラは、たくさんありす

ぎるとその分手入れも必要になる。

だから、他のものと混在させるこ

とで負担を軽減し、おおらかにバ

ラと関わってほしい」という岩崎

さんの想いが込められている。

メイン空間は、華やかなバラの

コンテナをシンメトリーに配置し

たテラス。リビングからつながる

テラスを想定し、南側に広がる庭

をゆったりと眺めることがイメー

ジされている。通常半透明の素材

を使うことの多いテラスの屋根は

あえて光を通さない建材とし、よ

り室内に近い環境に。そのことで

天井にダウンライトを組み込むこ

とができ、ペンダント照明、ポー

ル照明と組み合わせ、夜も楽しむ

ことが可能になっている。

生活のシーンの中で

バラのある暮らしを楽しむ

バラの絡む青いパーゴラの奥は

バツクヤードで、シェッド

(収納

テラスの両側には自然石で塚取 :}た花壇をつくっている-向か‐)て右側は背の高いシュ「ンへり- と

中くらいのコンテナ、地植 えものを取りそろうた クラントカハーにはイエローリーフ、斑入り、葉の形

もさまさまなものを組み合わせ-[いる ,

　　　　

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小屋)やシンクを備えたキッチン

ガーデンだ。野菜だけではなく、オ

リーブやブルーベリーなど、実り

を得られる植栽を加えて、食べる

楽しみをひろげている。道路に面

する想定の東面は、ブルーのシン

グルパーゴラに白いトレリスを組

み合わせ、可憐で丈夫なバラ「ナ

エマーを絡ませた。足元に植えた

カンパニュラと下草が、バラの華

やかさを引き立てる絶妙な組合せ

となっている。

反対側の西面では、アースカラ

ーの壁に似合うアイアンのフェン

スを立てた。フェンスを外壁から

離して設置することで、湿気や汚

れで壁を傷めることがなくなり、

見た目が寂しい落葉後はフェンス

のデザインを楽しむことができる

など、多くのメリットがあるとい

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の庭は、見る人を楽しませる

のはもちろんだが、多くの実用的

な提案が含まれている。手入れな

ど現実的な側面も考慮した上で、

心からバラの香る生活を楽しんで

もらいたい、というメッセージだ。

取材・文/松川絵里

写真撮影/堀田賢治

(*は編集部)

今年で16回目となる国際バラとガーデニング

ショウは、世界のバラと美しいガーデニングを

紹介するもので、毎年20万人以上が来場。主催

は国際バラとガーデニングショウ組織委員会

(毎日新聞社、NHK、スポーツニッポン新聞社)

　　　テラスに向かって左側の花壇は、銅葉のノムラモミシとシダレエゴ

を組み合わせて植えた。グランドカバーの、クリーンの多様なグラ

デーションが花々を- 層美しく見せる。

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テラスの屋根はタカショーのホームヤードル f フー

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ガーデンデサインは岩崎京一郎さん (東北ランドスケープデザイ

ン)、制作は庭チャンネル (*)。

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アイアンフェンスに絡む「ナエマ」(写真左の右側)と「ギ

ー・サヴォア」(同左側)。フェンスを壁から離して設置する

ことで汚れや傷みが少なくなる。下草は、カラーリーフや斑

入りの他に、カスミソウや八重咲きのアジサイなど、白い花

を生かしたものを加えた(写真下)じ

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前回の庭チャンネルの展示では、“現代の住宅につくる豊かなバラの庭"を基本コン

セプトにしてデッキスペース(写真下)に通路 (パーゴラ、写真右)を加えた空間を設

計 した。デッキスペースでは、白い木目調のアルミ製テラスと、デッキ表面の温度上

昇を軽減させる人工木材を使用したウッドデッキを設置して、天然木では表現しにく

い白色とメンテナンスフリーを提案した。

右 / 人気のフレンチローズを取り入れたローズアベニュー。テッキスベースと同じく白い木目調の

パーゴラは、間に格子やメッシュフェンスを取 り付けることができる。メッシュフェンスはバラのト

レリスとしても利用できる。 ドミー..・:-/,′▲.1

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「斑入りの花もなかなかいいものです

よ」と岩崎 さん。「ニューイマジン」は

深みのある紫がかった赤に、白の絞り

模様が特徴的。手の込んだ染め物を思わせる、個性的な花だ (*)。

青いパーゴラをくぐってアプローチするバツクヤードには、

中央に野菜づくり専用のコンテナ「ベジーベッド」が置か

れている(写真左の右側)。高さがあるので作業がしやすく、

排水・風通し・日当たりもよくなる。真ん中に高さのあるミ

ニトマト、周囲には見た目も楽 しめるようにパセリ、セロリ、

カラーリーフのレタスなどを植えている。パーゴラを背に

してシェッドとシンクも配置 した。

　　　　　　

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東面の道路側 を想定 した境界には、ブルーのシングルパーゴラと白いトレリスに、コンテナ仕

立ての「ナエマ」を絡ませている。やさしい色合いの「ナエマ」は、大きくなりすぎず病害虫に

も強い。香りもよく四季咲きで、もっともポピュラーなバラの品種のひとつ。足元には白とブ

ルーのカンパニュラ、色とりどりのグランドカバー。パーゴラの裏側がバツクヤードになる。

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