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Title 日本の人名用漢字と漢字コードの齟齬 Author(s) 安岡, 孝一; 安岡, 素子 Citation 東洋学へのコンピュータ利用 第31回研究セミナー (2019): 3-27 Issue Date 2019-07 URL http://hdl.handle.net/2433/244024 Right 発行元の許可を得て登録しています. Type Conference Paper Textversion publisher Kyoto University

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  • Title 日本の人名用漢字と漢字コードの齟齬

    Author(s) 安岡, 孝一; 安岡, 素子

    Citation 東洋学へのコンピュータ利用 第31回研究セミナー (2019):3-27

    Issue Date 2019-07

    URL http://hdl.handle.net/2433/244024

    Right 発行元の許可を得て登録しています.

    Type Conference Paper

    Textversion publisher

    Kyoto University

  • 日本の人名用漢字と漢字コードの齟齬安岡孝一 (京都大学)・安岡素子 (京都外国語大学)

    日本の人名用漢字 (子の名づけに使える漢字)は、当初、漢字制限施策の一環として、国語審議会の主導でスタートしたものの、紆余曲折の結果、現在は法制審議会の管轄下に置かれている。しかも、各市区町村において人名用漢字を扱う場合には、システムに応じて、戸籍統一文字や住民基本台帳ネットワーク統一文字やUnicodeが用いられており、かなり混乱の様相を呈している。本稿では、これらの混乱と齟齬の現状を、その歴史的理由も含め、できる限りありのままに伝えようと思う。

    日本の人名用漢字日本の人名用漢字(1)は、戸籍法施行規則第 60条に基づき、常用漢字表 2136字に加え、

    漢字の表 863字を収録している。漢字の表は、前半 (一) 651字と、後半 (二) 212字に分かれており、後半 (二)が許容字体と呼ばれている。しめすへんの新旧 (「礻」と「⺬」)は明確に区別(2)されており、その一方で、草かんむりは「艹」だけである。日本の人名用漢字の変遷を、ざっと見ていくことにしよう。

    • 1948年 1月 1日戸籍法施行規則の制定(3)により、子の名づけに対する漢字制限が開始された。使用できる漢字は、当時の当用漢字表(4)1850字だけだった。

    • 1949年 4月 28日当用漢字字体表 1850字が告示(5)された。これに対し法務府民事局は、当用漢字表1850字に加え、当用漢字字体表 1850字も子の名づけに使用できる、と回答(6)した。

    • 1951年 5月 25日人名用漢字別表 92字が告示(7)され、子の名づけに使えるようになった。

    • 1951年 6月 27日民事甲第 1346号民事局長回答(8)により、人名用漢字の「亙」に加え、別表に含まれていない「亘」が、子の名づけに認められた。

    • 1956年 11月 22日民事甲第 2677号民事局長電信回答(9)により、人名用漢字の「龍」に加え、別表に含まれていない「竜」が、子の名づけに認められた。

    (1)http://www.moj.go.jp/MINJI/minji86.html(2)たとえば、人名用漢字の「祁」は子の名づけに使えるが、「祁」は子の名づけに使えない。(3)昭和 22年 12月 29日司法省令第 94号 (『官報』号外 (四) pp.1-25)(4)昭和 21年 11月 16日内閣告示第 32号 (『官報』号外 pp.1-2、ただし昭和 22年 6月 9日『官報』第

    6118号 p.3に訂正あり)(5)昭和 24年 4月 28日内閣告示第 1号 (『官報』号外第 32号 pp.1-3)(6)昭和 24年 6月 29日民事甲第 1501号民事局長回答、『民事月報』第 4巻第 3号 (1949年 10月) p.90参照

    (7)昭和 26年 5月 25日内閣告示第 1号 (『官報』第 7310号 p.402)(8)『民事月報』第 6巻第 8号 (1951年 8月) p.124参照(9)『民事月報』第 11巻第 12号 (1956年 12月) p.72参照

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  • • 1962月 1月 20日民事甲第 103号民事局長回答(10)により、異体字 11字が、子の名づけに認められた。

    • 1976年 7月 30日人名用漢字追加表 28字が告示(11)され、子の名づけに使えるようになった。28字のうち「悠」は、東京家裁の家事審判(12)により、子の名づけに認めるよう命令されたものである。

    • 1976年 8月 20日法務省民二第 4726号民事局第二課長依命通知(13)により、人名用漢字追加表の異体字 6字が、子の名づけに認められた。

    • 1981年 10月 1日常用漢字表 1945字が告示(14)されて、当用漢字表・当用漢字字体表・人名用漢字別表・人名用漢字追加表が廃止された。当用漢字 1850字から、以下の 19字を削除(15)の上、95字を追加する予定だったが、結局、削除はおこなわれず、95字の追加と1字の字体変更 (灯←燈)がおこなわれた。

    (10)『民事月報』第 17巻第 2号 (1962年 2月) p.65参照(11)昭和 51年 7月 30日内閣告示第 1号 (『官報』第 14869号 p.5)(12)昭和 48年 11月 30日東京家庭裁判所審判 [昭和 48年 (家)第 11469号]、『家庭裁判月報』第 26巻第 5号 (1974年 5月) pp.102-105参照。当時の戸籍法第 50条「子の名には、常用平易な文字を用いなければならない。常用平易な文字の範囲は、命令でこれを定める。」に対する解釈を示し、その後の人名用漢字追加への先鞭となった重要判例である。付録に審判文を示す。(13)『民事月報』第 31巻第 10号 (1976年 10月) p.158参照(14)昭和 56年 10月 1日内閣告示第 1号 (『官報』号外第 88号 pp.2-77)(15)『国語審議会報告書』No.13 (1979年 12月 10日) p.467参照

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  • 民事局の回答や通知も全て見直され、戸籍法施行規則の改正(16)により、新たな人名用漢字別表 166字(17)と人名用漢字許容字体表 205字(18)が、戸籍法施行規則の別表となった。この結果、子の名づけに使える漢字は、合計 2316字になった。

    • 1990年 4月 1日戸籍法施行規則の改正(19)により、人名用漢字別表が 284字になった。

    • 1990年 10月 20日法務省民二第 5200号民事局長通達(20)により、戸籍の氏名に使える漢字が、常用漢字・人名用漢字・漢和辞典で正字とされている字体・国字などに制限された。

    • 1994年 11月 16日法務省民二第 7005号民事局長通達(21)により、常用漢字・人名用漢字・漢和辞典で正字とされている字体・国字などに加え、漢和辞典に俗字等として登載されている漢字も、戸籍の氏名に使えるようになった。

    • 1997年 12月 3日戸籍法施行規則の改正(22)により、人名用漢字別表に「琉」が追加された。那覇家裁の家事審判(23)により、子の名づけに認めるよう命令されたものである。

    • 2004年 2月 23日戸籍法施行規則の改正(24)により、人名用漢字別表に「曽」が追加された。最高裁の決定(25)により、子の名づけに認めるよう命令されたものである。

    • 2004年 4月 1日法務省民一第 928号民事局長通達(26)により、各市区町村の戸籍オンラインシステムにおいて使用する戸籍統一文字が定められた。戸籍統一文字は、全ての文字に 10進 6桁の番号が割り振られているが、一の位は常に 0であり、000010~552600に漢字 55260字(27)が収録されている。ただし、戸籍統一文字の番号は、それ自体を文字コードとして使うことを想定しておらず、あくまで整理および呼び出しのための番号である。

    (16)昭和 56年 10月 1日法務省令第 51号 (『官報』号外第 88号 p.1)(17)それまでの人名用漢字別表や人名用漢字追加表と比較すると、少なくとも、梢←梢、翠←翠、肇←肇、の字体が変更されている。(18)当用漢字表と比較すると、少なくとも、 ←逸、眞←眞、慎←愼、鎮←鎭、淚←淚、の字体が変更されている。(19)平成 2年 3月 1日法務省令第 5号 (『官報』号外第 21号 pp.1-11)(20)『民事月報』第 45巻第 11号 (1990年 11月) pp.166-172、および、『民事月報』第 45巻第 12号 (1990年 12月) pp.6-81参照(21)『戸籍』第 627号 (1995年 1月) pp.48-54、および、『戸籍』第 628号 (1995年 2月) pp.98-134参照(22)平成 9年 12月 3日法務省令第 73号 (『官報』第 2275号 p.2)(23)平成 9年 11月 18日那覇家庭裁判所審判 [平成 9年 (家)第 1358号]、『家庭裁判月報』第 50巻第 3号(1998年 3月) pp.46-60参照(24)平成 16年 2月 23日法務省令第 7号 (『官報』第 3794号 p.2)(25)平成 15年 12月 25日最高裁判所第三小法廷決定 [平成 15年 (許)第 37号]、『家庭裁判月報』第 56巻第 6号 (2004年 6月) pp.127-148参照(26)『民事月報』第 59巻第 5号 (2004年 5月) pp.249-257参照(27)常用漢字 1945字と人名用漢字 286字は、全て戸籍統一文字に含まれており、他は漢和辞典の正字・国字・俗字等である。

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  • • 2004年 6月 7日戸籍法施行規則の改正(28)により、人名用漢字別表に「獅」が追加された。横浜家裁の家事審判(29)により、子の名づけに認めるよう命令されたものである。

    • 2004年 7月 12日戸籍法施行規則の改正(30)により、人名用漢字別表に「駕」「毘」「瀧」が追加された。「駕」は大阪家裁の家事審判(31)により、「毘」は名古屋家裁の家事審判(32)により、「瀧」は広島高裁の決定(33)により、それぞれ、子の名づけに認めるよう命令されたものである。

    • 2004年 9月 27日戸籍法施行規則の改正(34)により、人名用漢字に 488字の追加がおこなわれ、人名用漢字別表と人名用漢字許容字体表は、それぞれ漢字の表 (一) 774字と漢字の表(二) 209字(35)になった。また、戸籍統一文字に、漢字 7字 (552610~552670「乕」「厩」「茨」「蔣」「蔽」「詮」「饗」)が追加された。

    • 2005年 8月 3日法務省民一第 1758号民事第一課長回答(36)により、漢字の表 (二)の「龍」と、JIS第一水準漢字の「龍」を、デザイン上の差として取り扱って差し支えない、とされた。

    • 2009年 4月 30日戸籍法施行規則の改正(37)により、漢字の表 (一)に「祷」「穹」が追加された。いずれも大阪高裁の決定(38)により、子の名づけに認めるよう命令されたものである。

    • 2010年 11月 30日新しい常用漢字表 2136字が告示(39)された。従来の常用漢字 1945字のうち 1940字を残した(40)上で、196字を追加したものである。これに合わせ、戸籍法施行規則も改正(41)され、漢字の表 (一)は 649字、漢字の表 (二)は 212字になった。この結果、

    (28)平成 16年 6月 7日法務省令第 42号 (『官報』第 3865号 p.1)(29)平成 16年 5月 6日横浜家庭裁判所審判 [平成 16年 (家)第 188号]、『民事月報』第 59巻第 11号 (2004年 11月) pp.74-75参照(30)平成 16年 7月 12日法務省令第 49号 (『官報』第 3890号 p.2)(31)平成 16年 6月 10日大阪家庭裁判所審判 [平成 16年 (家)第 1593号]、『人名用漢字の変遷』(2007年10月 15日、日本加除出版)第 I部 p.17参照(32)平成 16年 6月 18日名古屋家庭裁判所審判 [平成 16年 (家)第 1118号]、『人名用漢字の変遷』(2007年10月 15日、日本加除出版)第 I部 p.17参照(33)平成 16年 6月 23日広島高等裁判所決定 [平成 16年 (ラ)第 81号]、安岡孝一『新しい常用漢字と人名用漢字』(2011年 3月 31日、三省堂) pp.198-200参照(34)平成 16年 9月 27日法務省令第 66号 (『官報』号外第 213号 pp.1-5)(35)人名用漢字許容字体表と比較すると、少なくとも、逸← 、眞←眞、愼←慎、鎭←鎮、淚←淚、の字体が変更されている。(36)『民事月報』第 60巻第 9号 (2005年 9月) pp.237-239参照(37)平成 21年 4月 30日法務省令第 24号 (『官報』号外第 93号 pp.1-2)(38)平成 20年 3月 18日大阪高等裁判所決定 [平成 19年 (ラ)第 252・486号]、『民事月報』第 63巻第 5号(2008年 5月) pp.96-172参照(39)平成 22年 11月 30日内閣告示第 2号 (『官報』号外第 250号 pp.7-88)(40)旧来の常用漢字表と比較すると、少なくとも、斎← 、摂←摂、の字体が変更されている。(41)平成 22年 11月 30日法務省令第 40号 (『官報』号外第 250号 pp.2-5)

    – 6 –

  • 子の名づけに使える漢字は、合計 2997字になった。また、戸籍統一文字に、漢字3字 (552680~552700 「蔑」「 」「 」)が追加された。

    • 2012年 4月 1日戸籍統一文字に、漢字 1字 (552710「 」)が追加された。

    • 2015年 1月 7日戸籍法施行規則の改正(42)により、漢字の表 (一)に「巫」が追加された。名古屋高裁の決定(43)により、子の名づけに認めるよう命令されたものである。

    • 2017年 9月 25日戸籍法施行規則の改正(44)により、漢字の表 (一)に「渾」が追加された。東京高裁の決定(45)により、子の名づけに認めるよう命令されたものである。

    常用漢字と人名用漢字あわせて 2999字を、子の名づけに使えるようになった日付の順に、以下に示す。各漢字には、戸籍統一文字の 6桁の番号も付記している。1948

    1 1亞003280哀041210愛124350惡122050握138880圧055680扱133160安080400案166270以004730衣387760位006040囲053930医030420依007190委070730威071540爲221710胃327490尉084520

    異245090移280430偉011610意123430維307990慰125870緯310710域058930育327160一000010壱064650逸441360芋342220引109670印032980因053630姻071450員041850院472490陰472830隠474440

    右037730宇080350雨478680畝244620浦197310雲478950永193260泳195630英343870映155620栄165350営046000詠401960影113330衞387540易155280疫247560液198550駅506050越420810謁405740

    円017820炎213060宴081430園054990塩061460演204490緣309030汚193690王233610央066940應127900押134230欧181980殴188430櫻180430奧068670橫176560屋087330億013670憶127330乙001950

    恩119620溫202780穏283000下000150化029810火212430加026690可037690仮004940何006120花342660佳006710價013530果163890河194840科279480架164350夏065530家081460荷347290華347300

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    (42)平成 27年 1月 7日法務省令第 2号 (『官報』第 6446号 p.1)(43)平成 26年 8月 8日名古屋高等裁判所決定 [平成 26年 (ラ)第 127号]、『民事月報』第 70巻第 4号 (2015年 4月) pp.137-138参照(44)平成 29年 9月 25日法務省令第 32号 (『官報』第 7109号 p.2)(45)平成 29年 5月 16日東京高等裁判所決定 [平成 29年 (ラ)第 312号]、『家庭の法と裁判』第 15号 (2018年 8月) pp.103-109参照

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  • 勳028640薰365180軍432030郡447730群318350兄015550刑022190形112780系304300径113940茎343900係007880型057420計400020惠122040揭139070経306010敬148780景157420軽433080傾012130

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    昧155700枕163800萬352260蜜377010冥018940埜058900闇469920妖069770侶007720凉019830禮278280麓539410脇328740乎001550云003080些003230仔004530佃005930俄007900俠008290俣008400

    俐008070俱009620倦009240傭011820儲014880兎015770兜016210其017190凛020400凧020700凰021060函021540劉026000劫026900勿029030廿108420卜032220卿033410厨034740厩552620 036100

    叢037420吞038570吻039040哨041980哩042010喧045500喰046130喋044930嘩047470嘗048200噌049270噂049110圃054510坐056280堯060150坦056740埴059230堰060170堺060320堵060220塙061050

    壕063640壬064570夷067050奄067390套067920娃071560姪071210姥071120娩072360宋080480宕080740寓082320寵083710尖085080尤085720屑087590峨091530已099040巷099210帖100240幌102120

    幡102810庇104580庚104980庵105940廟107300 108290

    弛109940徠114740忽117510恢118970恰119110惚121450悉120550惹123110惺122360憐126930戊129980或130330戟130790托132870按135350

    136080挽136120掬137950捲137180捧136990掠137800揃138450摑141180摺141790撒142540撰143070撞142740播143010撫142990擢144320孜079060斡151610 151790

    斯152030昊155130昏155200

    晄156330晒156640晦157110曙160240曝160550曳154540 162910

    杭163280杵163370杷163390枇163620柑164680柴165120柘164750柏164660桧166670檜177720桔166400栖165590梛168130梯167750

    桶167050梶167830椛168150梁167190棲169000椀169210 171270

    楚170960楕170880楢171090榎173430榊173370槇172950槍173040槌173030樫175070樟174750樋174390樽175660 176170

    檎177530

    櫂178740櫛179740櫓179310歎183700此184550殆186440汝193740汲194060沌194340沓194720沫194750洛196320浬197420淵199570淀198780淋198940湘201330湊201130湛201360溢202610溜202530

    漕204500漣204730濡208660瀕210090灘211700 212650

    灼212710烏214040焰215560焚215160煌216050煤216420煉216020燕218760燭219380牒223690牟224330牡224380 225310

    犀225500狼229440

    珂234480珈234570珊234590珀234460琥236080琶236250琵236240瓜239600瓢240170甥243220畠244730畢244840疋246800疏246890瞥264670砦269170砥269120砧269180硯270630碓271280碗271400

    – 11 –

  • 磐272470祇275260祢275460禰278400禱278410禽278900禾279040秤279900稟281300穿284950窄284970窪286240窺286820竪288540竺289120竿289250笈289420笠290000筈290690筑291110箕292310

    箔292300篇293540篠295040簞296290簾297430籾300240粥301120粟300960糊302210紐304810絆305870綴308100縞310400徽115950繫312300繡311960纂313050纏313390羚317940而322480耽323980

    肋326360肴327200腔330470膏332420臥335570舵339350芥342760芭342830芦342950苔343960苺344200茸345680荻347360莫347670菅349510菫349660萄349790菩349640萠349940萊349820菱349680

    葦355250萱352280葺352690董352510葡352490蓑355660蒐355260蒲355430蒙355310蔭358260蔣552640蓬358300蔓358100蕎360510蕨360690蕃360450蕪360710薙363170蕾363000藁365030薩365110

    蘇367810蝦378790螺381210蟬382370蟹383020蠟384330袴389290裡389910裳391000襖393550訊400370訣400570註402000詫402250諏404590謂405760諺405640讃409920豹414110貰416250賑417220

    跨424830蹄427170蹟428120輯434520輿435040轟436210辻437750迂437970迄437990辿437930迦439000這440540逞440880逗440520逢440650遙442880遁442090祁275090鄭450000醐453210醍453150

    醬454060釉455300釘455770釧455950鋒459070鋸459720錐460040錆459910錫460400鍬461210鎧462360閃467800閏468110閤468740陀471840隈473450雀475800雁475870雫478790鞄484830鞍485170

    鞘485550鞠485990 486470

    頁490980頗491830顚494140饗552670馴505660馳505640驍509820魯520490鰯525150鱒526320鱗527180鳶528580鴨530100鵜531490鷗535070鷲535870鷺536270麒539400

    鼎546180

    20094 30祷

    276280穹284550

    20101130萎

    349860彙112400咽041180淫199430鬱516910怨118450苛344000楷171390潰206100諧405340骸511690顎493690毀188890嗅046570惧121630憬126510

    股326850錮460450喉044890乞002040傲011900痕248590挫135920斎

    -斬151960恣119570摯142270餌

    -𠮟037940嫉075330腫331300呪039800羞318020尻086750脊328790摂

    -腺331790

    箋292100狙228550痩249340踪426560唾043410綻308180緻309460嘲048800捗136600溺202990妬070140賭417940貪416010丼001150罵316530剝024050氾193340膝332910訃399950璧238690蔑552680

    哺042270麺540570喩045530瘍250190沃194250拉134380辣436970慄124100賂416680弄108550籠299010

    20151 7巫

    098810

    20179 25渾

    200910

    なお、戸籍統一文字に含まれない「斎」「餌」「摂」に対し、現時点での戸籍オンラインシステムは、それぞれ 151020「 」325130「 」140810「摂」で代用している。これら 3字は、常用漢字表の 2010年改正(39)で、字体変更もしくは追加された常用漢字である。その一方、同じ 2010年改正で常用漢字に追加された「蔑」に対しては、戸籍統一文字 552680が追加されており、どのような基準で戸籍統一文字が追加されるのか謎である。現在は子の名づけに使えないが、過去 (1948年以降)に使うことができた漢字 297字を、使えた期間とともに、以下に示す。1948

    1 119819 30

    158630 442390 444260飮498760 490700

    羽319600 442250

    銳458700益257100悅119830閱469140 108150 194990 139240 216250 442990 457800 113950 319850

    372280 033180 490120 442290 475980 500200 212510 081740 125630 173880 166780 473870 232940 025060 435310 082280閒468150 309170 444820

    館501460 238550

    顏493700 032990 -

    旣154220 420220 498240 104260 177070 046150 371680 439830 118440 305020 098730 134470 424550

    敎147980 449140 438450

    区- 284690

    442180 067890 043750 438410 207130 023330 017330 443040 127750 406560 -戶131790吳038920娛072050 403490 322800 138210

    慌- 200740 173020 406600

    418350吿039100 452600 437760

    查165410 462080 113010 137810 -

    歲185290 023510 040950

    册017860撮

    -產243150 071520 416800

    飼499350 405450 181650

    舍338040

    137000 151460 446560 028960 222020 110660 039770 305830 320270 441220 394620 006450 439130 387210瞬

    - 098250 444120 132020敘147920 326590 197820

    027970 270300 058440 121090 498130 499390 437430 007710 197590 441280薪

    - 438010 084640 389040 442120随

    -髄

    - 130120靑482450淸199600 257460

    晴157530 324490 403400

    精301770 404500

    稅280700 298070 478750

    說403600絕306220 132330 339500 443850 444200 016640 023620 439770 137470 443510 440630 440620

    233570 084620 069970 439750 441160 473470 442650脫329470 213510 403190 158450 442160 440420 294020 165400 506660 113040 404180

    朕- 439720 062320

    440570 056790 039590 440460 443450 439100 200260 440470 019250 439790 042580 440410 302600 406160鬪516650 509040 442370 084930 189680

    內016580 002320

    116610 403040 082920 304770 196740 451590 439080 032060 363360 310340 031380 005760 022680 244480飯498780 069600 444730

    微- 548260 072640 401720

    – 12 –

  • 415770 197440 073390 149720 409070 161230 395480 103690 102830 109080 437740 438500 442280舖338470 297500 029080 446630 134110 327940 269390 092980

    499370 310830 132010望

    - 101600沒194430 541830 142200 519290 328760 439620 015850 258810 322830 429620 405430 434690 027370 230850 442210 395090

    499950 160400 320110 321700 474090 153210礼274950 440660 106720 212980

    19481 1

    20101129

    151020

    19494 28

    20101129摂

    140810

    19515 25

    19819 30

    326210

    19621 20

    19819 30

    龜551940靖482540聰325330

    19767 30

    19819 30

    167600 320900

    19768 20

    19819 30

    019300 321020 446450

    198110 1

    20049 26

    -眞

    -慎

    -鎮

    -淚

    -

    これら 297字に対しては、それぞれ対応する常用漢字・人名用漢字があり、市区町村長への申出だけで氏名の字体を変更(20)できる。ただし、一度変更すると戻せないので、注意が必要である。

    日本の漢字コード日本の漢字コードは、基本的には、日本の漢字施策と連動しているが、その連動を担っ

    ているのは JIS X 0213 (図 1・2)である。その一方で、日本のコンピュータや携帯電話も、現在その多くは Unicodeで動いており、Unicodeを国内規格化した JIS X 0221が、漢字コードの基本だと考えることもできる。日本の漢字コードの変遷を、ざっと見ていくことにしよう。

    • 1978年 1月 1日JIS C 6226 (46)が、7ビット 2バイトの文字コードとして制定された。94× 94の文字表の 16-01~47-51には、第一水準漢字 2965字が代表音訓の五十音順に収録されており、当用漢字字体表 1850字、人名用漢字別表 92字、人名用漢字追加表 28字が含まれて(47)いる。また、48-01~83-94には、第二水準漢字 3384字が部首画数順に収録されている。

    • 1983年 9月 1日JIS C 6226が改正され、第二水準漢字が 4字増えるとともに、漢字 294字の字形が変更された(48)。常用漢字表 1945字と人名用漢字別表 166字は全て収録しているが、人名用漢字許容字体表は収録対象となっていない。

    • 1987年 3月 1日日本工業規格 (JIS)に情報部門 (X)が新設され、JIS C 6226が JIS X 0208に、規格番号が変更された。

    • 1990年 9月 1日JIS X 0208が改正され、第二水準漢字が 2字増えるとともに、全ての字形が平成明朝体に変更された (図 3)。常用漢字表 1945字と人名用漢字別表 284字は全て収録しているが、人名用漢字許容字体表は収録対象となっていない。

    (46)JIS C 6226: 情報交換用漢字符号系 (1978年 1月 1日制定)(47)字体は必ずしも一致しておらず、たとえば 26-56は「斎」、46-22は「龍」、38-65は「那」である。(48)野村雅昭『JIS C 6226情報交換用漢字符号系の改正』(標準化ジャーナル, Vol.14, No.3 (1984年 3月),pp.4-9)参照

    – 13 –

  • 図 1: JIS X 0213の 1面 (2004年版)

    – 14 –

  • 図 2: JIS X 0213の 2面

    – 15 –

  • 図 3: JIS X 0208 (1990年版)

    – 16 –

  • 図 4: JIS X 0212

    – 17 –

  • • 1990年 10月 1日JIS X 0212 (49)が、7ビット 2バイトの文字コードとして制定された。94× 94の文字表 (図 4)の 16-01~77-67には、漢字 5801字が、部首画数順に収録されている。JIS X 0208との重複は無い。

    • 1995年 1月 1日JIS X 0221 (50)が制定された。当時のUnicode 1.1 (および ISO/IEC 10646)と同等な文字コードであり、U+4E00~U+9FA5に統合漢字 20902字が収録されている。

    • 1997年 1月 20日JIS X 0208が改正された。収録文字数に変更は無いが、附属書 1に「シフト符号化表現」が規定され、94× 94の文字表を 47× 188に変形し、1バイト目に 81~9F・E0~EFを、2バイト目に 40~7E・80~FCを、それぞれ用いる方法(51)が示された。

    • 2000年 1月 20日JIS X 0213 (52)が、94× 94の文字表 2面の文字コードとして制定された。1面は、JIS X 0208を拡張した文字コードで、第一水準漢字 2965字、第二水準漢字 3390字、第三水準漢字 1249字を含んでいる。2面 (図 2)は、第四水準漢字 2436字を、部首画数順に収録しているが、JIS X 0212とバッティングしないよう、1・3~5・8・12~15・78~94区だけが使われている。ただし、第三・第四水準漢字の多くは JIS X0212と重複している。

    • 2001年 4月 20日JIS X 0221が改正され、規格番号が JIS X 0221-1となった。統合漢字 20902字に加え、U+3400~U+4DB5に統合漢字拡張A 6582字が収録されている。

    • 2002年 8月 5日住民基本台帳ネットワーク統一文字が運用開始された。21039字を収録する 2バイトコードである。3400~9fa5の漢字 13991字はUnicode (すなわち ISO/IEC 10646)と互換だが、aaa1~abcf・ad00~c107・f91d~fa6bにも漢字 5443字が収録されており、これらについては必ずしもUnicode互換ではない(53)。

    • 2004年 2月 20日JIS X 0213が改正され、第三水準漢字が 10字増えるとともに、第一・第二水準漢

    (49)JIS X 0212: 情報交換用漢字符号―補助漢字 (1990年 10月 1日制定)(50)JIS X 0221: 国際符号化文字集合 (UCS) (1995年 1月 1日制定)(51)いわゆるシフト JISであり、元々は CP/M-86やMS-DOSで用いられていた文字コードである。長谷川均・岡崎健『漢字 CP/MR©のコード体系』(情報処理学会マイクロコンピュータ研究会資料 26-2, 1983年3月 7日)、山下良蔵『MS-DOSの漢字機能』(ASCII, Vol.7, No.5 (1983年 5月), pp.228-230)、阿部雅人『CP/M漢字標準化』(information, Vol.2, No.4 (1983年 7月), pp.81-87)参照。

    (52)JIS X 0213: 7ビット及び 8ビットの 2バイト情報交換用符号化拡張漢字集合 (2000年 1月 20日)(53)安岡孝一『住民基本台帳ネットワーク統一文字とその問題点』(情報管理, Vol.55, No.11 (2013年 2月),pp.826-832)参照。JIS X 0213 (2000年版)の第一~第四水準漢字 10040字は、全て住民基本台帳ネットワーク統一文字に含まれているが、うち、aaa1~abcf・f91d~fa6bに収録されている 386字は、必ずしもUnicode互換ではない。また、JIS X 0212の漢字 5801字は、全て住民基本台帳ネットワーク統一文字に含まれているが、うち、ad9b~c055に収録されている 27字は、Unicode互換ではない。

    – 18 –

  • 字のうち 168字の字形が変更された (図 1)。2面の第四水準漢字は変更なし (図 2)。また、ISO/IEC 10646との対応関係も明確化された。

    • 2007年 12月 20日JIS X 0221-1が改正され、規格番号が JIS X 0221に戻った。統合漢字 20924字(54)、拡張A 6582字に加え、U+20000~U+2A6D6に統合漢字拡張B 42711字が収録された。

    • 2012年 2月 20日JIS X 0208と JIS X 0213が同時に改正された。いずれも、新しい常用漢字表 2136字との対応関係を明確化(55)するもので、収録字数の変更は無い。

    • 2012年 7月 9日入国管理局正字(56)が施行された。JIS X 0221互換の漢字コードで、漢字13285字(57)を収録している。これに合わせて、住民基本台帳ネットワーク統一文字も改正され、c109~c18bに入国管理局正字 131字を追加した。

    • 2014年 6月 20日JIS X 0221が改正された。ISO/IEC 10646の 2012年 6月 1日改正に追随するもので、統合漢字 20941字、拡張 A 6582字、拡張 B 42711字に加え、U+2A700~U+2B734に統合漢字拡張C 4149字、U+2B740~U+2B81Dに統合漢字拡張D 222字が収録されている。

    • 2019年 4月 1日出入国在留管理庁の発足にともない、入国管理局正字が出入国在留管理庁正字 (通称、入管正字)となった。

    人名用漢字と漢字コードの齟齬日本の人名用漢字と漢字コードは、互いに連携して発展してきたことから、かなりの

    部分は問題なく使えるようになっているのだが、「龍」に関しては齟齬をきたしたままである。というのも、JIS X 0208と JIS X 0213は、いずれも「龍」を例示字体としており、常用漢字表も 2010年改正(39)で、「竜」のカッコ書きに「龍」を示した。それに対し、人名用漢字は 1951年 5月 25日(7)以来、最新(1)に至るまで「龍」を堅持している。この問題に対し、法務省民事局は、「龍」と「龍」はデザイン差である(36)、という考え方

    を導入(58)して、「龍」と「龍」を同一視することにしている。他方、住民基本台帳ネットワー(54)2005年 11月 15日の ISO/IEC 10646追補 1で、U+9FA6~U+9FBBに漢字 22字が追加されていた。(55)「𠮟」「塡」「剝」「頰」の 4字は第三水準漢字に対応づけられ、JIS X 0208では、それぞれ 28-24「叱」37-22「填」39-77「剥」43-43「頬」で代用することが示されている。(56)2011年 12月 26日法務省告示第 582号 (『官報』号外第 280号 pp.115-208)。日本に 3ヶ月以上滞在する外国人は、在留カードもしくは特別永住者証明書が必要だが、これらに記載される氏名は、アルファベットか入国管理局正字が用いられ、それ以外の文字は使用できない。(57)入国管理局正字のうち、「 」「 」「 」「 」「 」の 5字は JIS X 0221に収録されておらず、それぞれ私用領域の U+E479、U+E5D6、U+E5D7、U+E5D4、U+E5D5が使われていた。また、JIS X 0213の漢字 10050字は、全て入国管理局正字に含まれていた。(58)梶谷健二郎『氏又は名に用いる文字の取扱いと「龍」の字のデザイン差について』(戸籍, 第 775 号(2005年 8月), pp.78-84)参照

    – 19 –

  • ク統一文字は、c0aaに「龍」を、9f8dに「龍」を、それぞれ別々に収録することにより、「龍」と「龍」を区別している。Unicodeは、どっちつかずの設計であり、UCSとしては「龍」と「龍」を区別せず、U+9F8Dに統合(59)している。その上で、IVSという「龍」と「龍」を区別する手段を準備しており、Adobe系 IVSでは U< +9F8D U+E0102>と U< +9F8DU+E0100>を、汎用電子系 IVSでは U< +9F8D U+E0107>と U< +9F8D U+E0103>を、それぞれ区別に用いる。以下に、このヤヤコシイ様子を、表で示す。

    JIS X 住基 Unicode0213 文字 UCS IVS

    龍 c0aa U< +9F8D U+E0102> U< +9F8D U+E0107>龍 1-46-22 9f8d U+9F8D U< +9F8D U+E0100> U< +9F8D U+E0103>同様に、漢字の表 (一)のうち、「渚」と「渚」、「猪」と「猪」、「琢」と「琢」、「祐」

    と「祐」、「禎」と「禎」の 5組については、UCSでは区別できない。漢字の表 (二)と常用漢字表の間でも、52組が UCSでは区別できない。しかも、これら 57組に対しては、IVSで区別する方法以外に、互換漢字(60)やそれに対応するVSを使う方法が存在しており、かなり混乱している。

    JIS X 住基 Unicode0213 文字 UCS IVS等

    渚 1-29-77 6e1a U< +6E1A U+E0101> U< +6E1A U+E0102>渚 1-86-87 fa47

    U+6E1A U< +6E1A U+E0100>U< +6E1A U+FE00>

    U< +6E1A U+E0103>U+FA46

    猪 1-35-86 732a U< +732A U+E0101>U< +732A U+FE01> U< +732A U+E0102>U+FAA0猪 1-87-79 fa16

    U+732A U< +732A U+E0100>U< +732A U+FE00>

    U< +732A U+E0103>U+FA16

    琢 1-34-86 7422 U< +7422 U+E0101> U< +7422 U+E0102>U+24968琢 1-88-05 fa4b

    U+7422 U< +7422 U+E0100>U< +7422 U+FE00>

    U< +7422 U+E0105>U+FA4A

    祐 1-45-20 7950 U< +7950 U+E0101> U< +7950 U+E0102>祐 1-89-24 fa50

    U+7950 U< +7950 U+E0100>U< +7950 U+FE00>

    U< +7950 U+E0103>U+FA4F

    禎 1-36-87 798e U< +798E U+E0100> U< +798E U+E0102>禎 1-89-32 fa54

    U+798E U< +798E U+E0101>U< +798E U+FE00>

    U< +798E U+E0103>U+FA53

    (59)入管正字も、基本的にはUCSと同じ立場であり、「龍」と「龍」を区別せずU+9F8Dに統合している。(60)たとえば「渚」に対する U+FA46。入管正字は、互換漢字を使って区別をおこなう立場であり、たとえば「渚」と「渚」を、それぞれ U+6E1Aと U+FA46で区別する。

    – 20 –

  • 逸 1-16-79 9038 U< +9038 U+E0100> U< +9038 U+E0103>逸 1-92-57 fa67

    U+9038 U< +9038 U+E0101>U< +9038 U+FE01>

    U< +9038 U+E0107>U+FA67

    謁 1-17-58 8b01 U< +8B01 U+E0101>U< +8B01 U+FE01> U< +8B01 U+E0102>U+FABC謁 1-92-15 fa62

    U+8B01 U< +8B01 U+E0100>U< +8B01 U+FE00>

    U< +8B01 U+E0103>U+FA62

    禍 1-18-50 798d U< +798D U+E0101> U< +798D U+E0102>禍 1-89-31 fa53

    U+798D U< +798D U+E0100>U< +798D U+FE00>

    U< +798D U+E0103>U+FA52

    悔 1-18-89 6094 U< +6094 U+E0101>U< +6094 U+FE01> U< +6094 U+E0102>U+2F8A3悔 1-84-48 fa3d

    U+6094 U< +6094 U+E0100>U< +6094 U+FE00>

    U< +6094 U+E0103>U+FA3D

    海 1-19-04 6d77 U< +6D77 U+E0101>U< +6D77 U+FE01> U< +6D77 U+E0102>U+2F901海 1-86-73 fa46

    U+6D77 U< +6D77 U+E0100>U< +6D77 U+FE00>

    U< +6D77 U+E0103>U+FA45

    漢 1-20-33 6f22 U< +6F22 U+E0100>U< +6F22 U+FE01> U< +6F22 U+E0102>U+FA9A漢 1-87-05 fa48

    U+6F22 U< +6F22 U+E0101>U< +6F22 U+FE00>

    U< +6F22 U+E0103>U+FA47

    祈 1-21-07 7948 U< +7948 U+E0101> U< +7948 U+E0102>祈 1-89-23 fa4f

    U+7948 U< +7948 U+E0100>U< +7948 U+FE00>

    U< +7948 U+E0103>U+FA4E

    器 1-20-79 5668 U< +5668 U+E0100> U< +5668 U+E0102>U+20F96器 1-15-22 fa38

    U+5668 U< +5668 U+E0101>U< +5668 U+FE00>

    U< +5668 U+E0103>U+FA38

    響 1-22-33 97ff U< +97FF U+E0100>U< +97FF U+FE01> U< +97FF U+E0105>U+FACA響 1-93-86 fa69

    U+97FF U< +97FF U+E0101>U< +97FF U+FE00>

    U< +97FF U+E0108>U+FA69

    勤 1-22-48 52e4 U< +52E4 U+E0100>U< +52E4 U+FE01> U< +52E4 U+E0102>U+2F827勤 1-14-72 fa34

    U+52E4 U< +52E4 U+E0101>U< +52E4 U+FE00>

    U< +52E4 U+E0103>U+FA34

    謹 1-22-64 8b39 U< +8B39 U+E0101> U< +8B39 U+E0102>U+27AF4謹 1-92-16 fa63

    U+8B39 U< +8B39 U+E0100>U< +8B39 U+FE00>

    U< +8B39 U+E0104>U+FA63

    穀 1-25-82 7a40 U< +7A40 U+E0101>U< +7A40 U+FE01> U< +7A40 U+E0102>U+2F959穀 1-89-45 fa55

    U+7A40 U< +7A40 U+E0100>U< +7A40 U+FE00>

    U< +7A40 U+E0103>U+FA54

    – 21 –

  • 祉 1-27-67 7949 U< +7949 U+E0100> U< +7949 U+E0102>祉 1-89-20 fa4e

    U+7949 U< +7949 U+E0101>U< +7949 U+FE00>

    U< +7949 U+E0103>U+FA4D

    視 1-27-75 8996 U< +8996 U+E0100>U< +8996 U+FE01> U< +8996 U+E0102>U+FAB8視 1-91-89 fa61

    U+8996 U< +8996 U+E0101>U< +8996 U+FE00>

    U< +8996 U+E0103>U+FA61

    社 1-28-50 793e U< +793E U+E0100> U< +793E U+E0102>社 1-89-19 fa4d

    U+793E U< +793E U+E0101>U< +793E U+FE00>

    U< +793E U+E0103>U+FA4C

    者 1-28-52 8005 U< +8005 U+E0100>U< +8005 U+FE01> U< +8005 U+E0102>U+FAB2者 1-90-36 fa5c

    U+8005 U< +8005 U+E0101>U< +8005 U+FE00>

    U< +8005 U+E0103>U+FA5B

    煮 1-28-49 716e U< +716E U+E0101>U< +716E U+FE01> U< +716E U+E0102>U+FA9C煮 1-87-53 fa49

    U+716E U< +716E U+E0100>U< +716E U+FE00>

    U< +716E U+E0103>U+FA48

    臭 1-29-13 81ed U< +81ED U+E0100> U< +81ED U+E0102>臭 1-90-56 fa5d

    U+81ED U< +81ED U+E0101>U< +81ED U+FE00>

    U< +81ED U+E0103>U+FA5C

    祝 1-29-43 795d U< +795D U+E0101> U< +795D U+E0102>祝 1-89-27 fa52

    U+795D U< +795D U+E0100>U< +795D U+FE00>

    U< +795D U+E0103>U+FA51

    暑 1-29-75 6691 U< +6691 U+E0100> U< +6691 U+E0102>暑 1-85-35 fa43

    U+6691 U< +6691 U+E0101>U< +6691 U+FE00>

    U< +6691 U+E0103>U+FA43

    署 1-29-80 7f72 U< +7F72 U+E0101> U< +7F72 U+E0102>署 1-90-26 fa5b

    U+7F72 U< +7F72 U+E0100>U< +7F72 U+FE00>

    U< +7F72 U+E0103>U+FA5A

    諸 1-29-84 8af8 U< +8AF8 U+E0101>U< +8AF8 U+FE01> U< +8AF8 U+E0102>U+FABA諸 1-92-14 fa22

    U+8AF8 U< +8AF8 U+E0100>U< +8AF8 U+FE00>

    U< +8AF8 U+E0103>U+FA22

    祥 1-30-45 7965 U< +7965 U+E0101> U< +7965 U+E0102>祥 1-89-29 fa1a

    U+7965 U< +7965 U+E0100>U< +7965 U+FE00>

    U< +7965 U+E0103>U+FA1A

    神 1-31-32 795e U< +795E U+E0101> U< +795E U+E0102>神 1-89-28 fa19

    U+795E U< +795E U+E0100>U< +795E U+FE00>

    U< +795E U+E0103>U+FA19

    – 22 –

  • 節 1-32-65 7bc0 U< +7BC0 U+E0100>U< +7BC0 U+FE01> U< +7BC0 U+E0103>U+FAAD節 1-89-68 fa57

    U+7BC0 U< +7BC0 U+E0101>U< +7BC0 U+FE00>

    U< +7BC0 U+E0105>U+FA56

    祖 1-33-36 7956 U< +7956 U+E0100> U< +7956 U+E0102>祖 1-89-25 fa51

    U+7956 U< +7956 U+E0101>U< +7956 U+FE00>

    U< +7956 U+E0103>U+FA50

    僧 1-33-46 50e7 U< +50E7 U+E0100>U< +50E7 U+FE01> U< +50E7 U+E0102>U+2F80A僧 1-14-41 fa31

    U+50E7 U< +50E7 U+E0101>U< +50E7 U+FE00>

    U< +50E7 U+E0105>U+FA31

    層 1-33-56 5c64 U< +5C64 U+E0100> U< +5C64 U+E0102>層 1-47-65 fa3b

    U+5C64 U< +5C64 U+E0101>U< +5C64 U+FE00>

    U< +5C64 U+E0103>U+FA3B

    憎 1-33-94 618e U< +618E U+E0101>U< +618E U+FE02> U< +618E U+E0102>U+2F8AB憎 1-84-62 fa3f

    U+618E U< +618E U+E0100>U< +618E U+FE00>

    U< +618E U+E0103>U+FA3F

    贈 1-34-03 8d08 U< +8D08 U+E0100> U< +8D08 U+E0102>贈 1-92-29 fa65

    U+8D08 U< +8D08 U+E0101>U< +8D08 U+FE00>

    U< +8D08 U+E0103>U+FA65

    嘆 1-35-18 5606 U< +5606 U+E0101>U< +5606 U+FE01> U< +5606 U+E0102>U+2F84C嘆 1-15-15 fa37

    U+5606 U< +5606 U+E0100>U< +5606 U+FE00>

    U< +5606 U+E0103>U+FA37

    著 1-35-88 8457 U< +8457 U+E0100>U< +8457 U+FE01> U< +8457 U+E0102>U+2F99F著 1-91-07 fa5f

    U+8457 U< +8457 U+E0101>U< +8457 U+FE00>

    U< +8457 U+E0104>U+FA5F

    懲 1-36-08 61f2 U< +61F2 U+E0100>U< +61F2 U+FE02> U< +61F2 U+E0104>U+2F8B0懲 1-84-65 fa40

    U+61F2 U< +61F2 U+E0103>U< +61F2 U+FE00>

    U< +61F2 U+E0105>U+FA40

    都 1-37-52 90fd U< +90FD U+E0101> U< +90FD U+E0102>都 1-92-74 fa26

    U+90FD U< +90FD U+E0100>U< +90FD U+FE00>

    U< +90FD U+E0103>U+FA26

    突 1-38-45 7a81 U< +7A81 U+E0100> U< +7A81 U+E0102>突 1-89-49 fa56

    U+7A81 U< +7A81 U+E0101>U< +7A81 U+FE00>

    U< +7A81 U+E0103>U+FA55

    難 1-38-81 96e3 U< +96E3 U+E0101>U< +96E3 U+FE01> U< +96E3 U+E0102>U+FAC7難 1-93-67 fa68

    U+96E3 U< +96E3 U+E0100>U< +96E3 U+FE00>

    U< +96E3 U+E0104>U+FA68

    – 23 –

  • 梅 1-39-63 6885 U< +6885 U+E0101>U< +6885 U+FE01> U< +6885 U+E0102>U+2F8E2梅 1-85-69 fa44

    U+6885 U< +6885 U+E0100>U< +6885 U+FE00>

    U< +6885 U+E0103>U+FA44

    繁 1-40-43 7e41 U< +7E41 U+E0100> U< +7E41 U+E0102>繁 1-90-19 fa5a

    U+7E41 U< +7E41 U+E0101>U< +7E41 U+FE00>

    U< +7E41 U+E0103>U+FA59

    卑 1-40-60 5351 U< +5351 U+E0101>U< +5351 U+FE01> U< +5351 U+E0102>U+2F82D卑 1-14-78 fa35

    U+5351 U< +5351 U+E0100>U< +5351 U+FE00>

    U< +5351 U+E0103>U+FA35

    碑 1-40-74 7891 U< +7891 U+E0101> U< +7891 U+E0102>碑 1-89-07 fa4c

    U+7891 U< +7891 U+E0100>U< +7891 U+FE00>

    U< +7891 U+E0103>U+FA4B

    賓 1-41-48 8cd3 U< +8CD3 U+E0101> U< +8CD3 U+E0102>賓 1-92-24 fa64

    U+8CD3 U< +8CD3 U+E0100>U< +8CD3 U+FE00>

    U< +8CD3 U+E0103>U+FA64

    敏 1-41-50 654f U< +654F U+E0101>U< +654F U+FE01> U< +654F U+E0102>U+2F8C8敏 1-85-08 fa41

    U+654F U< +654F U+E0100>U< +654F U+FE00>

    U< +654F U+E0103>U+FA41

    侮 1-41-78 4fae U< +4FAE U+E0100>U< +4FAE U+FE01> U< +4FAE U+E0102>U+2F805侮 1-14-24 fa30

    U+4FAE U< +4FAE U+E0101>U< +4FAE U+FE00>

    U< +4FAE U+E0103>U+FA30

    福 1-42-01 798f U< +798F U+E0100> U< +798F U+E0102>福 1-89-33 fa1b

    U+798F U< +798F U+E0101>U< +798F U+FE00>

    U< +798F U+E0103>U+FA1B

    勉 1-42-57 52c9 U< +52C9 U+E0101>U< +52C9 U+FE01> U< +52C9 U+E0102>U+2F826勉 1-14-67 fa33

    U+52C9 U< +52C9 U+E0100>U< +52C9 U+FE00>

    U< +52C9 U+E0103>U+FA33

    墨 1-43-47 58a8 U< +58A8 U+E0101> U< +58A8 U+E0102>墨 1-15-62 fa3a

    U+58A8 U< +58A8 U+E0100>U< +58A8 U+FE00>

    U< +58A8 U+E0103>U+FA3A

    欄 1-45-83 6b04 U< +6B04 U+E0101> U< +6B04 U+E0102>欄 1-86-27 f91d

    U+6B04 U< +6B04 U+E0100>U< +6B04 U+FE00>

    U< +6B04 U+E0103>U+F91D

    虜 1-46-26 865c U< +865C U+E0101>U< +865C U+FE01> U< +865C U+E0102>U+2F9B4虜 1-91-47 f936

    U+865C U< +865C U+E0100>U< +865C U+FE00>

    U< +865C U+E0103>U+F936

    – 24 –

  • 類 1-46-64 985e U< +985E U+E0101> U< +985E U+E0102>U+29516類 1-94-04 f9d0

    U+985E U< +985E U+E0100>U< +985E U+FE00>

    U< +985E U+E0103>U+F9D0

    練 1-46-93 7df4 U< +7DF4 U+E0101>U< +7DF4 U+FE02> U< +7DF4 U+E0102>U+FAB0練 1-90-14 fa58

    U+7DF4 U< +7DF4 U+E0100>U< +7DF4 U+FE01>

    U< +7DF4 U+E0103>U+FA57

    朗 1-47-15 6717 U< +6717 U+E0101>U< +6717 U+FE01> U< +6717 U+E0104>U+FA92朗 1-85-46 f929

    U+6717 U< +6717 U+E0102> U< +6717 U+FE02>U+2F8D8

    廊 1-47-13 5eca U< +5ECA U+E0100> U< +5ECA U+E0103>廊 1-84-14 f928

    U+5ECA U< +5ECA U+E0101>U< +5ECA U+FE00>

    U< +5ECA U+E0104>U+F928

    常用漢字表における字体変更(40)のうち、摂←摂については、漢字コードとの間で微妙な齟齬が発生している。JIS X 0208や JIS X 0213の例示字体は「摂」であり、当用漢字字体表(5)や旧来の常用漢字表(14)に従っている。常用漢字表の字体が「摂」に変更されても、JIS規格票の例示字体はこれに追随せず、「摂」と「摂」を同じ符号位置に包摂している。他方、住民基本台帳ネットワーク統一文字は、「摂」を収録していない。Unicodeは、UCSとしては「摂」と「摂」を区別せず、U+6442に統合している。その上で、文字情報基盤系 IVSが「摂」を U< +6442 U+E0102>に、Adobe系 IVSが「摂」を U< +6442U+E0100>に、それぞれ収録しており、IVSを使えば一応は区別できる。

    JIS X 住基 Unicode0213 文字 UCS IVS

    摂 - U< +6442 U+E0102>摂 1-32-61 6442 U+6442 U< +6442 U+E0100>なお、常用漢字・人名用漢字 2999字には、第三水準漢字 109字が含まれていることか

    ら、JIS X 0208では常用漢字や人名用漢字を表現しきれない。その点 JIS X 0213であれば、「龍」と「摂」の問題を除いては、2999字ほぼ全てを表現できる。ただし、JIS X0221 (すなわちUnicodeやUCS)を漢字コードとして用いる場合には、先に述べた 57組114字に問題があり、IVSの使用を検討しなければならない、ということである。

    – 25 –

  • 付録 東京家庭裁判所昭和48年11月30日審判昭和 48年 (家)第 11469号 市町村長の処分に対する不服申立事件

    申立人 ○○○○

    主 文

    東京都千代田区長は昭和 48年 8月 27日出生した申立人の二男につき、その名を「悠」とする申立人からの出生届を受理しなければならない。

    理 由

    本件申立の要旨は、「申立人は昭和 48年 8月 27日出生した二男につき、「悠」(ゆう)と命名したうえ同年 9月 10日東京都千代田区長に出生の届出をしたが、同区長は「悠」の文字が当用漢字および人名用漢字にないとの理由で右届出の受理を拒んだ。申立人は、やむなく「名未定」として出生届出をしたが、「悠」という字は、「悠遠」、「悠長」、「悠然」、「悠々自適」等、日常的な単語に多く用いられ、読み方も一般的なものであつて、人名にこの文字を用いることは、生活能率および個人の幸福に何ら支障はない筈であり、同区長の不受理処分は不当である。よつて戸籍法 118条に基づき、同区長の右処分に対し不服の申立をする。」というのである。よつて審按するに、戸籍法 50条 1項は、子の名には常用平易な文字を用いなければな

    らないとし、同条 2項、同法施行規則 60条により、子の名に用いる文字は昭和 21年 11月内閣告示 32号当用漢字表に掲げる漢字および昭和 26年 5月内閣告示 1号人名用漢字別表に掲げる漢字のほか片かなまたは平がなに制限されており、戸籍の実務においては子の名について右に掲げる以外の文字を用いた出生届は受理すべきでないとされている(昭和 23年 1月 13日各司法事務局長宛民事甲第 17号法務省民事局長通達、昭和 26年 2月 13日民事甲第 256号同民事局長回答)。申立人が二男の名に用いようとする「悠」という漢字は、前掲当用漢字表にも、人名用

    漢字別表にもなく、また昭和 29年 3月 15日の国語審議会の「当用漢字表審議報告」(当用漢字表補正試案)にも加えられていない。しかしながら、「悠」の画数は 11画であり、申立人の主張するように「悠久」、「悠長」、「悠然」、「悠々自適」等の熟語として日常多用されていることは事実であるし、これと同一の画数で人名用漢字として認められている「寅」、「淳」、「鹿」、「亀」、更にこれより画数の多い「琢」、「毅」、「艶」などにくらべて、特に常用でなく、かつ難解であるとする理由はないと思われる。そもそも当用漢字表なるものは、これを定めた昭和 21年内閣告示 32号が、その「ま

    えがき」に示すように、「今日の国民生活の上で、漢字の制限があまり無理がなく行なわれることをめやすとして選んだもの」であつて、現代国語を平易に書きあらわすための基準を示すものであり、人名用漢字別表も同様の趣旨で当用漢字表に追加されたものである。もとより戸籍法 50条によつて委任された同法施行規則 60条が、子の名に用いるべき漢字を当用漢字および人名用漢字に制限したのは、わが国の国語政策に即応した妥当な処置であつて、戸籍事務担当者の裁量によつては表外漢字を子の名に用いた出生届の受理を認めないものとする実務の取扱いも正当である。しかしながら当用漢字表制定の趣旨は前示のとおりであり、表外漢字を一切使用禁止とするような強力なものではな

    – 26 –

  • いし、戸籍法 50条の趣旨も、同法が戸籍事件について市町村長の処分につき家庭裁判所に不服の申立をすることを認めていることからみて、個々の場合に、家庭裁判所の判断により、表外漢字を子の名に用いた出生届の受理をも、実情に即して認容する余地を残したものと解するのが相当である。現に、実務においては襲名等による名の変更許可の場合は、表外漢字の使用が認められる取扱いである (昭和 24年 11月 15日民事甲第 2666号回答)。申立人審問の結果によれば、申立人は妻○○○が妊娠したことを知つた昭和 48年正月ころ、生れてくる子が男子なら「悠」、女子なら「○○○」と名付けようと夫婦で話し合つてきめたものであり、子の名については当用漢字または人名漢字によらなければならないことは知つていたが、「悠」の字は当然許容されていると考えていたので、出生届に当り、これが表外漢字のため受理されないことを知つて当惑していること、申立人の家庭では二男のことを現に「悠 (ゆう)」と呼び、種痘の手続も「悠」の通称を用いて行なつていること、申立人夫婦は二男に「悠」と命名できるよう切望していることが認められる。そしてまた、本件につき東京都千代田区長から提出された意見書によれば、昭和 48年度全国戸籍事務協議会総会において、岡山県部会より、「現代の社会情勢から人名文字の制限を拡大 (緩和の趣旨と思われる)するよう再度当局に要望する」旨、例字 25字 (「悠」を含む)を示した協議会事項が提出され、討議される予定であることが認められ、戸籍事務担当者の間でも「悠」が人名漢字表に加えられることを期待する意見の多いことがわかる。以上の説示を前提とし、当裁判所は本件においては申立人の二男につき、その名を「悠」

    とする出生届が受理されることを相当と考える。よつて本件申立を認容し、特別家事審判規則 15条に基づき主文のとおり審判する。

    昭和 48年 11月 30日東京家庭裁判所家事審判官 田中恒朗

    – 27 –