当院で運用しているTKAクリニカルパス適応患者の短期及び、長期の健康関連QOLをSF-36v2を用いて調査すること

【方法】

＜統計処理＞

当院でTKAを施行

229例

術前、術後3か月、術後12か月 継続的にSF-36が評価可能

23例

(男：女＝2:21 平均年齢75.0±7.1歳)

術後3日 術後10日 術後3週 術後6～8週

ﾘﾊﾋﾞﾘ開始

部分荷重歩行

全荷重歩行

退院

＜リハビリプロトコル＞ ＜対象＞

【考察】

【目的】

・それぞれの推移を 反復測定分散分析を用い解析し、 有意水準は5％とした

R2.8.1(CRAN,freeware）を使用

TKAは保存療法での疼痛改善が認めない場合に行われることが多い

術前の関節由来の痛みが手術により軽減したことにより、術後12か月でPCSが有意に改善した

TKA術後患者の健康関連QOLが最も早く

向上するのは「痛み」の項目で、その時期は術後3か月から6か月

当院のTKAクリニカルパス適応患者のPCSは長期的にも改善することが示唆された

【まとめ】

本研究 先行研究

術前 術後3か月 術後12か月 ③RCS(役割／社会的健康度)

①PCS(身体的健康度 )

②MCS(精神的健康度)

( Ethgen O:2004)

【はじめに】 ・厚生労働省国民生活基礎調査(2013)では、介護認定審査において要支援となる原因の第1位は関節疾患であった

・TKA(人工膝関節全置換術：Total Knee Arthroplasty)の目的は疼痛を緩和させADLを改善し、健康関連QOLを向上させ、 健康寿命を延ばすこと

・TKA患者のアウトカム指標として健康関連QOLを評価することは重要である

③RCS ・有意な変化はみられなかった

①PCS ・術後3か月と比較して術後12か月で有意に改善

(p=0.04)

・術前と比較して術後12か月で有意に改善 (p=0.02)

②MCS ・有意な変化はみられなかった

PCS ・術後3か月と比較して術後12か月で有意に改善 ・術前と比較して術後12か月で有意に改善

( 飛永ら:2011)

結果 先行研究

・TKAクリニカルパス適応患者のPCSは術前、術後3か月と比較して術後12か月で改善する

期間：2008年7月～2013年11月

【結果】

【参考文献】

1)米倉豊，井手衆哉，他：人工膝関節全置換術後のQOL評価について，整形外科と災害外科63：2014，340-344 2) 藤田康孝：独居患者に対する人工膝関節全置換術前後での健康関連QOLの経時的変化について：P2-365， 3) 飛永敬志，岡浩一朗，他：人工関節全置換術による身体機能および健康関連QOLの回復過程，理学療法科学26：2011，291-296 4)福原俊一，鈴鴨よしみ：SF-36日本語版マニュアル，特定非営利活動法人健康医療評価研究機構，京都，2004，p22-72 5)Ethgen O，Bruyere O，et al.:Health-related quality of life in total hip and total knee arthroplasty;A qualitative and systematic review of the literature.J Bone Joint Surg Am,2004.86A(5)963-964

・短期的にも改善するようにクリニカルパスの検討

・MCSやRCSに対するクリニカルパスの検討

今後の課題

：p＜0.05

* *

* 術前 術後

3か月 術後 12か月

術前 術後 3か月

術前 術後 3か月

術後 12か月

術後 12か月

PCS MCS RCS

・当院のTKAクリニカルパス適応患者の短期及び、長期の健康関連QOLをSF-36v2を用いて調査した

当院TKAクリニカルパス適応患者の短期、長期の健康関連QOL

宮﨑寛史1) 葉清規1) 内平貴大1) 森久梨絵1)

1)医療法人社団おると会 浜脇整形外科リハビリセンターリハビリテーション科