TNF 受容体＆リガンド スーパーファミリー

腫瘍壊死因子（TNF）受容体スーパーファミリー（TNFRSF）は、細胞外ドメイン（CRDs）内でシステインの豊富なモチーフを特徴とした糖たんぱく質のグループの一つから成っています。これらの受容体は、全体の相同性の約20～30％を共有しています。ほとんどのTNFRSFは、Ⅰ型膜タンパク質（細胞外にN末端があり、細胞内にC末端がある）です。TNFRSFメンバーは、細胞死受容体、デコイ受容体、活性化受容体に分けられます。ほとんどの活性化受容体は、アダプタータンパク質すなわちTNF受容体関連因子（TRAFｓ）を通して細胞内シグナルを媒介します。細胞死受容体は、デスドメイン（DD）関連タンパク質（FADD、TRADD）を通して細胞内シグナルを媒介します。TNFRSFのメンバーは、リガンドのための貯蔵所として“スローリリース”な作用をする可溶性受容体の形状に切断されたタンパク分解をすることができます。

TNFRSFに結合するリガンドは、TNFスーパーファミリー（TNFSF）のメンバーです。TNFSFリガンドは、可溶性もしくは膜結合性の糖タンパク質のどちらかになります。可溶性TNFSFタンパク質は、通常、そのほかのサイトカインに類似した生物活性を持っています。膜結合性のTNFSFリガンドは、短い細胞質領域と長い細胞外領域をもつⅡ型膜貫通タンパク質（細胞外にC末端がある）として存在しています。ほとんどのTNFSF分子は、ホモ三量体であり、 TNFRｓのCRDｓに結合するTNF相同領域（THD）として共通の構造モチーフを共有しています。

受容体とTNFSFリガンドの相互作用は、細胞増殖、生存、死の制御において多岐にわたり、重要な役割を果たしています。いくつかのファミリーメンバーの異常な発現は、免疫不全や自己免疫疾患、腫瘍増殖の促進や転移を含めた種々の病態生理学的な状態を引き起こします。TNFRSF/TNFSF分子は、臨床の治療標的に有効であると証明されてきています。

トミーデジタルバイオロジー株式会社カスタマーサポート〒110‐0008東京都台東区池之端2‐9‐1

TEL : 03‐5834‐0843 Fax : 03‐5815‐0813mail : Biolegend@digital‐biology.co.jp