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VOC排出削減対策事例の紹介 (石油製品販売業) 2018122全国石油商業組合連合会 平成29年度VOC・水銀排出抑制セミナー講演資料

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Page 1: VOC排出削減対策事例の紹介 (石油製品販売業)...2.全石連「VOCに関する自主行動計画」について ガソリンスタンドで、給油時及び荷卸時に排出される揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制に努めることを目的に策定する。

VOC排出削減対策事例の紹介(石油製品販売業)

2018年1月22日

全国石油商業組合連合会

平成29年度VOC・水銀排出抑制セミナー講演資料

Page 2: VOC排出削減対策事例の紹介 (石油製品販売業)...2.全石連「VOCに関する自主行動計画」について ガソリンスタンドで、給油時及び荷卸時に排出される揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制に努めることを目的に策定する。

1.中環審「第十三次答申」について

◆燃料小売業以外の業種については、平成12年度(2000年度)から平成24年度(2012年度)にかけてVOC排出量が減少しているのに対し、燃料小売業からのVOC排出量は自主的取組による削減が進まず、他業種ほどの低減がみられない。

◆具体的には、VOC排出量全体のうち、固定発生源からの排出は約80%を占め、そのうち燃料小売業からの排出は約15%を占める。固定発生源全体では、平成12年度(2000年度)比で平成26年度(2014年度)は約5割削減しているが、燃料小売業における給油時の燃料蒸発ガスの削減は、約10%に留まる。

1.燃料小売業からのVOC排出量

◆給油時の燃料蒸発ガス低減対策については、燃料小売業界により自主的取組計画を策定し、Stage2の導入を促進することが適当である。

◆また、他業種と同様に、自主的取組計画に基づく取組の実施状況について把握、評価及び公表することにより、計画をフォローアップしていく必要がある。さらに、Stage2を導入した給油所を奨励する仕組みを構築するなどにより、Stage2の一層の普及を促進させることが望ましい。

◆なお、都心部に多くみられる懸垂式の計量機に対応するStage2については、海外では導入事例があり技術的には困難でないものの、国内ではまだ実用化されていないため、早期に実用化されるよう開発を促進すべきである。

2.燃料蒸発ガス低減対策の考え方

3.給油時の燃料蒸発ガス低減対策

◆Stage1は、既に都市部の自治体を中心に条例により導入済みであり、現状において国が更なる対策を講じる必要性は乏しい。◆Stage2は、ORVRと比べて費用対効果に優れているとともに、既に国内でも対応機器が実用化され、導入例がある。しかしなが

ら、燃料小売業は、規制対象の他業種と比較して、事業所当たりのVOC排出規模が小さく(PRTRデータによると国内最大でも33t/年)、法的規制として導入することは合理的でない。また、小規模な給油所にとっては費用負担が大きいことも考慮する必要がある。

◆以上を踏まえ、給油時対策について、法的規制によらない手法(業界による自主的取組)によりStage2の導入を促進するとともに、駐車時対策として、車両側の規制を強化することが適当である。

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(出所)中央環境審議会「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第十三次答申)」(平成29年5月31日)

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2.全石連「VOCに関する自主行動計画」について

●ガソリンスタンドで、給油時及び荷卸時に排出される揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制に努めることを目的に策定する。●行動計画は全石連として策定するものであり、全石連の会員である都道府県石油組合に加盟する石油販売業者(組合員)は、

行動計画の趣旨を理解し、計画に基づいて実行する。

1.基本的な考え方

●行動計画は2017年度(平成29年度)から開始する。●2000年度(平成12年度)の排出量を基準とし、2024年度(平成36年度)までにガソリンスタンドから排出されるVOC排出量を

基準年度比3割削減することを目指す。

2.行動計画の目標

●排出量は、原則として、「石油連盟統計・都道府県別年間販売実績」×「排出係数」によって算定する。●年度毎のステージ2対応機器の導入台数等を集約し、SS固有データ(所在地、ガソリン販売量等)などにより、VOC削減量を

定量化し、進捗状況を把握する。

3.排出量の実態把握等

●排出抑制対策としては、次の2つが主な対策である。1)給油時に排出されるVOCを回収する機器( Stage2対応機)の導入2)荷卸時に排出されるVOCを回収する機器( Stage1対応機)の導入

●計量機の導入には高額な出費が伴うことから、全石連は、組合員が計量機の更新を行う時(直前の更新から概ね14年もしくは21年後)にStage2対応機を導入するよう啓発する。

●具体的には、全石連及び会員組合は、組合員に対し、各々が主催する諸会合において行動計画を啓発するとともに、全石連の行動計画に基づき行動することを奨励する。また、全石連は、機関紙「ぜんせき」を通じて行動計画が策定されたことを広報するとともに、VOC削減に寄与する機器類等の情報提供を行う。

4.排出抑制対策

平成29年3月 全石連

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参考資料

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2.各都道府県石油組合の地方自治体との災害協定締結状況

都道府県 政令市 市 町 村 特別区 計

締結数/地方公共団体数 47/47 14/20 274/771 162/744 15/189 15/23 527/1794

(出所)都道府県別市区町村数(平成29年5月31現在)/総務省 災害協定締結数/全石連調べ。

1.中核SS等の整備によるSSネットワークの災害対応能力の強化

◆東日本大震災や熊本地震等の教訓から、病院等の重要拠点や避難所等に対する燃料供給拠点として、ガソリンスタンドの重要性が再認識され、国等の支援も得て、中核SSや小口配送拠点等を全国に配備。

※中核SS:1,626か所。小口配送拠点:472か所(いずれもH29年6月1日現在)さらには、H28年度から4年程度かけて、自家発電機を備えた「住民拠点SS」を全国に8,000か所整備予定 29年度は約1,300か所整備

◆全国の石油組合では、都道府県及び市町村との間で、災害時における燃料供給協定を締結し、災害時における燃料供給体制や平常時から相互の情報共有や情報交換等を行い、災害時等に備えた連絡体制を構築。

3.SSにおける災害訓練等の実施状況

◆全国の石油組合では、「総合防災訓練」への参加や、災害時を想定した緊急車両に対する「給油実地訓練」を行うなど、災害対応能力の強化に積極的に取り組んでいる。

◆総合防災訓練への参加:18都道県。また、給油実地訓練や自家発電機稼働訓練等に延べ1,888件、3,515SS・拠点が参加。(H28年度)

自衛隊との合同訓練(北海道札幌市H29.7.26)

移動電源車への供給訓練(神奈川県小田原市H29.9.1)

緊急車両への優先給油訓練(奈良県生駒市H29.10.6)

(平成29年9月末現在)

SSの役割① 災害時の燃料供給拠点=SSは『最後の砦』

災害時対応訓練(自家発電機稼働)(長崎市H29.11.21) 11

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SSの役割② SS過疎地域における安定供給

(出所)「SS過疎地対策ハンドブック」SS過疎地対策協議会(H29年5月)

◆SS減少により、SS数が3か所以下となった市町村数

(H29年3月末) *全市町村数:1,718(29年3月現在)の 18% が該当

※ 既に、一部町村においては、高齢者世帯等への冬場の灯油配達に支障がでる等、石油製品の安定供給に支障 が生じている地域も存在。

◆石油製品流通網把握システムにおいて、各人口メッシュから最寄りSSまでの道路距離を算出し、最寄りSSまでの

距離が15km以上の人口メッシュが所在している市町村数: 302市町村

302市町村

※過疎地域における取組例

和歌山県すさみ町では、自治体及び指定管理者の運営により、7年ぶりにSSを再開

(2017年2月16日)

・和歌山県すさみ町の住民は、7年前にSSが廃業し、最も近いSSまで13キロ離れてしまったため不便な状態が続いていた。

・このため、2015年に 「道の駅すさみ」に隣接する閉鎖中のSSを買い取り、町営のSSとして再建。

・エネ庁の補助金(約2,000 万円)も活用し、町が地下タンクを入れ換えるなどSSの整備を実施。

・地場のSS事業者である堀谷石油が指定管理者となり、2017年2月16日に運営を開始した。

・北海道占冠村トマム地区では、2013年3月末に唯一のSSが閉鎖し、ガソリン給油するには30キロ離れたSSに行かなければならなかった等地域住民は不便を強いられてきた。

・このため、閉鎖SSを村が購入して公設民営SSとして再開。

・地場のSS事業者である北海石油が指定管理者となり、2017年10月20日に運営を開始した。

SS空白地域だった北海道占冠村トマム地区で、4年半ぶりに公設民営方式によるSSが運営再開

(2017年10月20日)

◆北海道占冠村トマム地区◆和歌山県すさみ町

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全石連の概要

■名称

全国石油商業組合連合会 (昭和38年11月設立)

全国石油業共済協同組合連合会 (昭和28年10月設立)

■設立目的

石油販売業者の経済的・社会的の向上と、地域社会における石油製品の安定供給を図ること

によって、石油販売業者の健全な発展と消費者の利益保護を目的として設立。

■所在地

100-0014 東京都千代田区永田町2-17-14 石油会館 ℡:03-3593-5811

■会員数

会員組合:47都道府県石油商業組合・石油協同組合

組合員数:約14,700事業者・約25,000給油所 (平成29年3月末現在)

■役員(平成29年12月現在)

会長1名(森洋)、副会長10名、専務理事1名(加藤文彦/副会長兼任)以下、理事総数32名

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