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15 28 第 事事 28 事 4 事 1 事事事 事事 29 事 3 事 31 事事事 1

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第 15 期

(平成 28 年度)

事 業 報 告

平成 28 年 4 月 1 日から

平成 29 年 3 月 31 日まで

社会福祉法人ドリームヴイ

目  次

1

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1 法人本部 事業報告                ・・・・・・ 3

2 本部事務 事業報告                ・・・・・・ 8

3 就労支援部門 事業報告           ・・・・・・ 9

Ⅰ 工房ヴイ   ・・・・・・ 11Ⅱ フロムヴイ   ・・・・・・  15Ⅲ ヴイ長屋   ・・・・・・  17Ⅳ 就労支援センター北   ・・・・・・  20Ⅴ 自立生活プログラム(ヴイの家)   ・・・・・・  23

4 生活支援部門 事業報告            ・・・・・・  24Ⅰ ドリームハウスⅠ   ・・・・・・  35Ⅱ ドリームハウスⅡ   ・・・・・・  38Ⅲ ドリームハウスⅢⅣ   ・・・・・・  41Ⅳ ドリームハウスⅤⅥ   ・・・・・・  43Ⅴ 短期入所事業計画(ドリームステイ)   ・・・・・・  45Ⅵ ドリームステーション              ・・・・・・ 47Ⅶ 相談支援センター     ・・・・・・  49Ⅷ 地域公益事業               ・・・・・・  51

1. 法人本部事業報告 1 事業活動

(1) 桐ヶ丘サロン「あかしや」の開店

     平成27年4月開店した「ヴイ長屋」は地域の皆さんの協力により着実な事業展開

を進めてきました。

     その発展のひとつとして、平成28年4月、「ヴイ長屋」の近くにある閉店中の

「そばや・あかしや」をお借りして「桐ヶ丘サロン[あかしや]」が開店しました。

     [あかしや]は、長屋の近くの高齢者施設「やまぶき荘」を経営する社会福祉法人

東京聖労院とドリームヴイが共同経営し、北区社会福祉協議会の協力を得て三者が共

同運営しています。ドリームヴイとしては「地域公益事業」として位置づけ、職員配

置をおこなっています。日々のお店の仕事には長屋利用者の皆さんも参加しています。

  (2) ハウスⅦの建設

     北区西ヶ原地域に8月1日のオープンを目途にしてグループホーム「ハウスⅦ」を

建設する準備をすすめています。

     「ハウスⅦ」は、民間住宅を借り上げ改修し、男性3名、女性4名の方に利用して

いただきます。建物、内装等の準備が着々進むなか、利用者募集、職員体制の確立に

取り組んでいます。利用者の「安心」[安全]を基本に、より良い生活ができるグ

ループホームになるよう努力していきます。

2

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2 利用者支援の充実

   28年4月、「障害者差別解消法」が施行されました。このことは、そのベースにある

障  

  害者権利条約の精神の具体化として、私たちの日々の支援の支えになりました。

   「本人の意思決定支援」そして「合理的配慮」という目標を利用者一人ひとりへの支援

の中でどのように具体化していくのか、日々の支援における大きな目標です。

そのために、各事業所での職員会議やホーム長・サビ管会議、主任職会議等全ての会議

を研修会と位置づけて利用者支援の充実を柱に話し合いを進めてきました。

また、利用者の状況の変化に対応して職員増を図り、支援の充実と職員の負担軽減に努

めてきました。

3 組織及び運営

(1) 法人経営の理念、目標、方針の具体化に向けて

       法人経営の理念、目標、方針の具体化のために、法人の方針について、主任職会議、

ホーム長・サビ管会議・各事業所の職員会議等の機会を活用し、提案・協議し、職員

の共通理解を深める努力を進めました。

       28年7月に起きた相模原の施設「やまゆり園」での元職員による利用者の大量殺

事件は、私たちにとって大変な衝撃でした。さらに、犯人が元施設職員だったという

ことは、私たち福祉に携る者にとっては他人ごとではありませんでした。改めて、自

分たちの仕事は何か、障害者支援に携る私たちには何が求められているか、自らを問

い直す機会として職員会議等で話し合いを深めてきました。

(3) 「社会福祉法人制度改革」に伴う法人組織の見直し

     「社会福祉法人制度改革」を目的とした社会福祉法改正に伴い、法人組織の見直し

をおこないました。これまで、「諮問機関」として位置づけられていた評議員会を

「決

定機関」にし、理事会を「執行機関」とし、それぞれ別のメンバーで構成することに

なりました。監事機能も強化され、監事の理事会への出席が義務づけられました。

     また、それぞれの組織への親族及び職員の参加も制限が強化されました。

     これらの法律改正に対応し、法人として新たな体制を決定し動き始めています。

  

  (4) 諸会議の開催

     ① 主任職会議

      各事業所主任職(サービス管理責任者、サービス提供責任者、主任)による会議

を定期的に開催しました。会議の内容は下記のとおりです。本部から理事長、事務

局長、管理者、事務長が参加しました。

           隔月に開催しました。

3

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日  時   議   題

 4・20 新年度事業計画 予算 諸規定改定等

評議員会・理事会決定の説明

 6・15 昨年度事業報告、決算報告、諸規定の改定等

評議員会・理事会決定の説明  

 8・10  本部からの報告 各事業所の状況と課題

10・12   理事会・評議員会報告 今後の法人運営について

12・14 理事会・評議員会報告、新規事業 定款変更等

各事業所の状況確認

2017 年2・15 今年度のまとめと来年度計画

   

     ② 支援部門別主任職会議(生活支援部門はホーム長参加)      就労支援部門、生活支援部門別に各事業の主任職による会議を定期的(月 1回)

に開催しました。

③ 職員会議

      管理者も参加し、各事業所は定期的(月1~2回)に職員会議を開催し、法人の

方針等の伝達及び各事業所の状況と課題の整理をおこないました。

      また、職員会議は研修の機会と位置づけ、「利用者支援」「虐待防止」等の研修

おこないました。

4 常任理事会及び本部役員会の開催

  下記のような日程と内容でそれぞれの会議を開催しました。

 日 時 開催会議 議 題

2016 年 ( 常 任 理 事

会)

(月 1回 定期的に開催)

4・4 常任理事会 新年度事業計画・予算の確認、街づくり

5・11 常任理事会 決算理事会準備、あかしやの件

6・ 8 常任理事会 理事会・評議員会まとめ、あかしやセレモニー

7・ 6 常任理事会 地域公益事業 今後の法人経営

8・ 3 常任理事会 評議員会・理事会準備 定款変更等

9・ 7 常任理事会 評議員会・理事会準備 今後の社会福祉法人

10・5 常任理事会 11 月評議員会・理事会準備 評議員候補等

4

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11・9 常任理事会 評議員会・理事会準備 積立金について

12・14 常任理事会 ハウスⅦの件 次期役員、評議員候補

2017 年

1・ 5

常任理事会 3 月評議員会・理事会準備、ハウスⅦの件

2・ 8 常任理事会 評議員会・理事会準備 事業計画 予算

3・ 1 常任理事会 評議員会・理事会準備、今後の法人経営

本部役員会

4・27 本部役員会 評議員会・理事会決定 人事 職務・業務評価

5・11 本部役員会 5 月評議員会・理事会準備、評価、熊本地震

5・25 本部役員会 評議員会・理事会、評価

6・ 8 本部役員会 評議員会・理事会準備、事務所移転

6・15 本部役員会  職務・業務評価 法人経営

7・ 6 本部役員会 地域貢献事業、9 月理事会 評議員会・7・20 本部役員会 人事・体制  

8・ 3 本部役員会 9 月理事会・評議員会 新体制 

7・23 本部役員会 本部移転、新規事業、処遇改善、白山エレベーター、田

端体制

8・ 6 本部役員会 事務所移転、9 月評議員会・理事会準備、グループホー

ム新設

8・24 本部役員会 評議員会・理事会準備、 

9. 14 本部役員会 評議員会・理事会準備、今後の事業

10・5 本部役員会 評議員会・理事会まとめ、

10. 19 本部役員会 職員評価、11 月理事会・評議員会準備

11. 16 本部役員会 11 月評議員会・理事会準備、評価、

11. 30 本部役員会 評議員会・理事会また、評価決定

12. 14 本部役員会 新年度 予定  今後の課題

17 年

1・ 10 本部役員会 評議員会・理事会準備 ハウスⅦ建設 今後の予定

2・ 8 本部役員会 評議員会・理事会準備(来年度計画)、予算案

3・ 1 本部役員会 評議員会・理事会準備、人事

3・15 本部役員会 評議員会・理事会議題確認

3・22 本部役員会 評議員会・理事会当日準備

5 理事会・評議員会の開催

 下記のように、4回の理事会・評議員会を開催し、各議題について協議し決定しました。

  (1) 平成28年5月29日 

    (評議員会) 

5

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     出席者  評議員 19名  監事 2名

     議 題 第1号議案 平成27年度事業報告の件

              第2号議案 平成27年度決算報告 監査報告の件・         

     (理事会)

     出席者 理事 9名  監事 2名  

     議 題 第1号議案 平成27年度事業報告の件

         第2号議案 平成27年度決算報告 監査報告の件・  (2) 平成28年 9月18日

 (評議員会) 

出席者 評議員 17名 監事 1名

議 題  第1号議案 理事・監事の選任の件

     第2号議案 社会福祉法改正に伴う定款一部変更の件

     (理事会)  

出席者 理事  9名  監事 1名

     議 題  第1号議案 評議員の選任について

          第2号議案 社会福祉法改正に伴う定款一部変更の件

                 

  (3) 平成28年11月27日

    (評議員会) 

出席者  評議員 16名  監事 1名

  議 題  第1号議案  平成28年度 補正予算の件

          第2号議案  新規事業に伴う積立金取り崩しの件

          第3号議案  積立金項目(追加)変更の件

          第4号議案  定款細則及び法人人事について

     

     (理事会)  

出席者   理事  10名  監事 1名

     議 題  第1号議案  平成28年度 補正予算の件

          第2号議案  新規事業に伴う積立金取り崩しの件

          第3号議案  積立金項目(追加)変更の件

          第4号議案  定款細則及び法人人事について

  

(4) 平成29年 3月26日

     (評議員会) 

出席者  評議員 19名  監事 2名

      議 題  第1号議案 平成28年度 補正予算の件

6

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    第2号議案 平成29年度 事業計画の件 

    第3号議案 平成29年度 予算の件

    第4号議案 諸規程の改定の件  

      

      (理事会) 

出席者 理事 10名 監事 2名

      議 題  第1号議案 平成28年度 補正予算の件

    第2号議案 平成29年度 事業計画の件 

    第3号議案 平成29年度 予算の件

    第4号議案 諸規程の改定の件  

6 退職者及び新規採用者(平成28年4月1日~平成29年3月31日)

 (1)退職者       (2)新規採用者

  支援職員 7名      支援職員 14名(内3名非常勤) 

      ※ 職員数(パート、アルバイト除く)

        平成28年4月1日  54名

        平成29年3月31日 58名

                

7  職員数 60名(平成29年4月1日現在)

       (4月1日 2名採用)

2.本部事務事業報告  平成28年度も法人本部として内部体制を整備・強化するため事務部門として出来得るこ

ととして下記の活動をしてまいりました。各事業所と法人本部(事務部門)との連携を密にす

ることで、法人経営の安定につながることと考えます。

7

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1 各事業所の改善に向けて(設備関係)

  ① <工房>スクリーン設置・窓吸気口工事・中古洗濯機購入等

    <フロム>車購入・事務所移転回復工事

<本部、長屋>あかしや改修工事

    <就労支援センター>車購入

<ドリームハウス>世話人室フローリング・パソコン買替・食器棚購入、エレベー

ター点検修理、ドアホン設置、給湯器取替工事、手摺設置工事、調理器・オーブン

レンジ修理、中古ノートパソコン購入、トイレ改修工事等

  ② 東京都共同募金会より総額 66万円の寄付金を得て,およそ 98万円の各事業所の備品

を購入しました。(ふとんクリーナー、掃除機、空気清浄機、洗濯機、ミキサー、焙煎

機等)

  ③ 日中系事業所合同プロジェクト サルサ・ガムテープライブへの協力

2 諸規程の制定・見直し

  ① 社会福祉法改正に伴う定款一部変更ならびに定款細則の変更

  ② 処遇改善加算の見直し

  ③ 給与規程の改定(諸手当の新設・増額)等を実施しました。

  ④ 組織規程・経理規程等の改定

   

3 各事業所との連携

  ① 平成26年2月以来、非常食・非常水を各事業所へ補充しました。

  ② 主任職会議等への出席により連携を図りました。

  ③ 職員の健康面への啓蒙を図りました。(健康管理士の取得)

  ④ アスクル(ソロエルアリーナ)による各事業所の共同購入を図り経費節減に努めまし

た。

4 行政等への対応

  ① 社会福祉法改正に伴う二日間の会計研修へ参加しました。

 ② 健康管理士指導員講座に参加し、健康管理士1級の資格を本部職員が取得しました。

 ③ 「ヴイ長屋」への東京都指導監査に対する対応協力をしました。

3.就労支援部門 事業報告1 就労支援事業のめざすところ

   法人目標である利用者の「安心した生活」「広がりのある社会生活」が実現できるよう、

工房ヴイ、フロムヴイ、ヴイ長屋で日中活動を進め、就労者や就労を目指す人たちには、

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就労支援センター北が中心に各事業所と連携をとって支援を進めてきました。

   目標の実現をより確実なものにして行くのには、利用者一人ひとりが自分の力を十分発

揮して「自己実現」し、「社会生活している実感が持てる」ようにしていくことをめざし

ていかねばと考えていますが、まだまだ課題は多いです。

一度就労した人なども含め、就労継続支援 B型希望者が増えていること、また B型利用

者の高齢化も課題になっています。一方「今地域がいちばん必要としていることを求め

て」27 年 4 月に就労継続事業所「ヴイ長屋」を開所し、定年退職した人たちがもう一度元

気に活躍できていることを特記させていただきます。

   さらに、工房ヴイ、ヴイ長屋の利用者で高齢になってきて、活動量の減ってきている利

用者のが多くなっています。これらの人たちに向けて、日中活動が充実できるような「ゆ

るやかな活動」も考えていく必要があります。「ゆるやかな活動」を主とした新しい事業

所が早急に必要になってきているように思います。

2 ヴイ長屋を開所して 2 年 

   北区でいちばん必要とされている高齢者支援、地域活性化について、桐ヶ丘地区での実

態をふまえた、2年間のヴイ長屋を中心とした活動は、地域の方々によい受け止めをいた

だいてきています。

   桐ヶ丘地区で早くから高齢者支援を展開してきた「やまぶき荘」「北社協(北区社会福

祉協議会)」との連携で、地域の人の立ち寄りの場『桐ヶ丘サロンあかしや』を28年 7月に開所しました。利用者、スタッフがここでも活躍しています。

3 工房ヴイは設置 13 年 

   王子特別支援学校を卒業したばかりの利用者、高齢になってゆっくりした生活やゆっく

り仕事をする状態の利用者を意識して、仕事の内容と幅を広げてきています。一人一人に

合わせての仕事を工夫していきます。

4 フロムヴイは設置して 5 年

   障害者雇用が進む中、今年も就労者が出ております。フロムヴイ利用者の傾向を見ます

と、一度就労し、さまざまな状況の中で課題をかかえてしまった人が多くなっており、苦

戦しています。じっくり自信をつけて再挑戦できるようにしていくことを追求してきまし

た。

5 就労支援センター北

   北区からの委託事業をはじめて 15 年が過ぎました。支援を求める人は多くなる一方で

650 名を越えました。

障害者雇用の意識が高まる社会状況の中、企業の求人数に対しての求職者の数が少ない

ことが常態化してきています。就労支援センター北として、北区の就労継続支援 B型事業

9

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所に就労を進める取り組みが必要になってきました。

また、長期間就労してきた人たちには就労支援よりも生活支援を必要とする人の割合が

増えており、この面で困難な支援を続けてきました。スタッフの増員で何とか支援を広げ

ることが出来ています。

   常に前向きに働いていけるよう、生活の様子を知るためにもリフレッシュの場づくりに

力を入れました。社会福祉法人ドリームヴイの「地域公益事業」として位置づけを明確に

した初年度でした。また、健康に課題をかかえた人たちも多くなっています。

   法人内にある4ヶ所の就労支援事業所が連携し協力しあうことで、利用者が「広がりと

つながりのある社会生活」を送ることができるように事業を進めてきました。そのひとつ

として、王子特別支援学校をお借りして「サルサガムテープ」を招いたライブコンサート

を平成28年10月29日に開催しました。4 事業所の利用者とスタッフが一堂に会し、

楽しむことができました。

 

Ⅰ 工房ヴイ事業報告

(就労移行支援事業 8名)・(就労継続支援事業 B型12名)

1 事業所概要

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  開所日 平成15年10月1日

  所在地 北区上十条2丁目1番12号  電話03-3906-7767

  職員  サービス管理責任者 1名

      支援職員  常 勤 6名

            非常勤 3名

作業職種 (1)パンの製造 (2)焼き菓子・ケーキの製造(3)喫茶室の運営

(4)館内清掃 (5)受注作業(紙袋・ペン組立て等)(6)給食調理補助

       (7)自主製品製作(革細工、ビーズ製品)

2 事業活動

   平成28年度は、就労移行に新卒者1名が入所しました。就労継続B型の利用者1名が 、

板橋区内の就労継続A型事業所に転籍しました。

職員は、常勤1名がドリームステーションへ異動になり、フロムヴイから常勤1名が異

動してきました。非常勤1名(調理担当)が3月末で退職しました。喫茶パート職員がヴ

イ長屋に異動になり(8月)、9月から新たに喫茶パート職員が入りました。

  自主製品製作にも毎日取り組み、ボランティアの方の指導の元、革細工・ビーズ製品の

製作を行いました。できあがったものは北とぴあや喫茶の店頭、民生委員・児童委員の日

活動強化週間、感謝祭、区役所販売、作品展などで販売しました。

昨年度は職員だけで外販(お祭り)に取り組みましたが、今年度は利用者・職員で取り

組みました{北区平和祈念週間イベント、赤羽西福祉作業所のお祭り(赤西祭)、東京家

大学学園祭(緑苑祭)}。

軽作業では、王子福祉作業所からの紹介で、ペンの組立ての仕事を始めました。当初は、

決まった利用者が行っていましたが、今では多くの利用者が取り組める仕事となっていま

す。

初めての試みとして、サルサガムテープを招いてフロムヴイ・ヴイ長屋・就労支援セン

ター北の交流会を行いました。音楽を純粋に楽しむ利用者の姿に感動しました。毎年行

なっている、西武学園との音楽交流会も行いました。

事務室(2階)と作業室(3階)の入れ替えと、不用品の廃棄を行いました。

第四回の感謝祭を開催しました。歌の練習を毎月行い、楽器と歌に分かれて発表をしま

した。模擬店では、保護者会と近隣の方にも出店していただきました。

(1) パンの製造に関して

パンの受注数は年々少なくなっています。一方で、焼き菓子の売り上げは伸びて

おります。

区内の学校関係者の方には、予算に応じた詰め合わせセットが好評で、大口の注

文を数多くいただいております。

      ANAウイングフェローズヴイ王子・スワンベーカリー十条店から仕事をいただ

いている関係で、ANA社からの衛生指導検査がありました。以前の不備を指摘さ

れた事項については改善がなされているとの評価を頂きましたが、新たに器具類の

破損や保管についての指摘を受けました。今回の指摘に関しても迅速に改善を行っ

11

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ています。定期的に衛生指導検査を受けることによって、衛生管理に対する職員の

意識も変わってきました。

(2) 焼き菓子・ケーキの製造に関して

「ANAウイングフェローズヴイ王子・スワンベーカリー十条店」、「ヴイの

会」からの定期的注文を受けるほか、北とぴあでのイベント(北区民生委員・児童

委員の日活動強化週間、北区平和祈念週間)、赤西祭、北区作品展や北区役所販売

での行事でも販売を行いました。

(3) 喫茶部門

例年同様に、夏にはかき氷の販売をするなど、メニューの充実を図り、売り上げ

の向上を目指しました。ビーズ製品・革細工の販売の場にもなっています。フロム

ヴイで焙煎したコーヒー豆で入れたコーヒーはおいしいと評判になっています。

織り機を喫茶に置き、今後は体験もできる喫茶(手芸喫茶)への変更や、袋・

ポーチ・コースターなどの販売も行っていこうと考えています。 又、地域の方々

と交流ができる場作りを目指していこうと考えています。

(4) 受注作業

      作業の大部分を占めている紙袋作業に関して、現在は3社から仕事をいただいて

ます。そのため、今までよりも利用者の仕事の幅を広げることができ、日々色々な

とにチャレンジしてもらっています。新たなことを覚えていくことが、楽しさにつ

がっているのか笑顔も増えました。

紙袋作業以外にも、ペンの組立てや、他の作業所などから仕事を定期的にいただ

き、

直接納品することもあり、利用者も変化ある仕事ができているように思います

(5) 給食・調理

     工房の利用者・職員・本部職員を中心に、毎日35食前後の調理を行ないました。

安心安全で健康的な給食、また、季節を感じられる楽しい給食を基本としました。利

用者の誕生日にはリクエスト給食とし、みんなでお祝いをしました。

喫食状況や食堂での様子、体調や調子を把握することを意識し、必要な場合は保護

者を含めた面談を行ない栄養指導を行なうようにしています。

毎月、献立表と給食だよりの発行を行ないました。

また、近隣の方々をお招きして「ふれあい給食会」を9月に実施し、6名の方々に

ご参加いただきました。

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(6) 革細工・ビーズ製作

      ほぼ毎週ボランティアの方々にご協力いただき、革細工制作を行ないました。色

付けの得意な利用者さんは、毎日の午後に作業として取り組み、素晴らしい感性を

発揮しました。

      作品は、北とぴあや工房喫茶の店頭、赤西祭、緑苑祭、感謝祭、作品展、区役所

などで販売しました。

(7) 工房利用者の余暇

      今年度は6回(音楽会3回、日帰りレクリエーション、冬レク、春レク)のレク

リエーションを行ないました。7月には日帰りで群馬県に利用者・保護者・職員で

出かけてきました。

冬レクではDVD映画鑑賞を行いました。春レクでは地域のレストランで外食を

楽しみました。

サルサガムテープライブでは、音楽を文字通り「音を楽しむ」利用者の生き活き

とした表情や踊りに感動しました。

毎年来所していただいている西武学園との音楽交流会での楽しさが、今回のライ

ブでのパワフルな楽しみ方にもつながっているのだと思いました。

(8) 工房ヴイ感謝祭

      11月5日に工房ヴイを会場として、地域の方々や日ごろお世話になっている

方々をお迎えして、『第四回 工房ヴイ 感謝祭』を開催しました。喫茶の外側で

模擬店を行い、1階の下駄箱を利用してゲームコーナーを設けて楽しんでいただけ

るような工夫をしました。

模擬店には地域の方にも初めて出店していただきました。

2階の食堂では、工房ヴイ利用者の歌と楽器演奏、地域の方のリードをいただき 、

盆踊りがあり、最後にビンゴ大会を行いました。大勢の方々に鑑賞していただき、

食堂内が大変な熱気に包まれていました。今回も天候に恵まれて、たくさんの方々

にお越しいただきました。

(9) 地域との交流

     ① 北区障害者作品展への参加

     ② 近隣の方々を招待しての「ふれあい給食会」

     ③ 北区役所販売、北区障害者作品展への参加

     ④ 北とぴあ前、民生委員・児童委員の日活動強化週間イベント参加北区役所販売

     ⑤ 北とぴあ、北区平和祈念週間イベント参加

     ⑥ 赤西祭販売(赤羽西福祉作業所)

     ⑦ 緑苑祭販売(東京家政大学)

     ⑧ 工房ヴイ 感謝祭

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(10) 屋上緑化事業

      屋上を利用し、野菜(ミニトマト、ピーマン、パプリカ、ニラ、モロヘイヤな

ど)を育てて収穫し、給食で食材として利用しました。また、花も育てて、喫茶の

店頭に飾りました。植物を育てることで、食育を考え、また余暇の充実も図りまし

た。

(11) 実習生受け入れ

      王子特別支援学校3年生7名(アセスメント実習)の受け入れを行いました。

日本福祉教育専門学校から2名、東京家政大学から2名の社会福祉士を目指して

いる学生の受け入れを行いました。

      ボランティア体験(1名)の受け入れを行ないました。

(12) 研修

      初任者研修、ビジネスマナー研修、サービス事業者研修会、などの研修に参加し

ました。

(13) 防災訓練・避難訓練

      今年度も2回避難訓練を実施しました。

      5月6日に地震を想定した訓練の一環として、北区防災センターへ行って地震体

験と煙体験をしました。大きな揺れの体験と、煙の中での避難を、いつもの訓練と

は異なり緊張感をもって体験できました。

今年度は、入所者が1名いたので例年よりも早い時期に一度目の避難訓練を実施

しました。

11月30日に火災を想定した訓練を実施し公園に避難後、消防署員の方監修の

元で水消火器の訓練を利用者全員が行ないました。今回は、防災センターでのいい

実体験ができました。今後も緊張感をもって臨める訓練になるように、新たな工夫

をしていこうと考えています。

3 今後の課題

   開所時から在籍している利用者、毎年のように学校を卒業して入所してくる利用者もい

  ます。利用者同士の年齢差が大きくなってきて、それぞれにできること、やりたいことの

幅も広くなってきていると思います。これからは一人ひとりに合った支援を、考えていく

と同時に、それぞれの部門に合った職員のスキルアップが課題となってくると思います。

各部門とも作業の進め方を見直し、革細工・ビーズ制作・さおり織りを行う時間を増やし

ていくことと、利用者が関われる作業に作り変えていくことが求められていきます。

新卒で入所する利用者にはいろいろなことに挑戦できる機会を作り、実習から就労へと

つなげていけるようにすること。また、高齢化していく利用者、仕事するよりは日々の活

動を充実させたい利用者の思いにも沿った、就労支援事業所としての方向性を示していく

ことが課題だと考えています。

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Ⅱ フロムヴイ事業報告

(就労移行支援事業所 定員20名)

1 事業所概要

   開所日   平成23年1月1日

   所在地   北区滝野川7丁目7番7号  電話03 6903 6790− −         サークル伊藤ビル1・3階 

   職員    サービス管理責任者  1名

         支援員 常勤5名  非常勤3名(栄養士を含む)

2 事業の内容と活動

(1) カフェ営業

  ① 年に 2回北区内の販売会に参加しました。利用者さんにとって、自分たちの作

   成果が目に見える機会となりました。(コーヒー豆、封筒、ヒンメリキット等販

売)

② カフェ担当職員が年末に急遽異動となり、事業所内で職員の担当業務の変更を

ました。職員の異動を契機に、カフェでの利用者さんの作業内容及び仕入れ(パ

ン・コーヒーの生豆等)を見直しました。一日の売り上げ、お客様一人の平均単

価、

客数、パンの残数等のデータを分析することにより、利用者さんのお給料または

業費から毎月マイナス(お金が)になる要因が明らかになりました。店舗で取り

っていく商品について、今後は検討していく必要性を感じました。

③ コーヒー豆の選別作業では、利用者さんに提示するダメ豆のサンプルを、わか

りやすいものに限定しました。(口に入れると有害または著しく味に影響を与え

てしまうもの)利用者さんが判断できずに<ダメ豆>にしてしまう量が、今まで

の 1/5以下に減りました。

④ コーヒー豆の焙煎は、全自動の自家用ロースターを使用していても、ボタンひ

とつで終了というわけにはいきません。テイスティングもできなければ、ブレン

ドを作ることも、ましてや焙煎度合いを決めることもできません。この作業を利

用者さんに任せることは困難であると実感しました。利用者さんがハンドドリッ

プでコーヒーを淹れるには、人によって技術(味)の差が出にくい器具を使うな

どの工夫、毎日練習するということが必要だと思われます。

⑤ 開店準備やトイレ清掃、食器・布巾洗いという作業は、食に関する企業への就

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職を希望される方にとっては、必要不可欠であると感じます。

⑥ お客様と実際に毎日接することで、敬語や丁寧な言葉遣いの練習になっていま

す。

(2) 清掃及び軽作業

① サークルイトウビル内及び周辺の清掃作業を、継続して行っています。グルー

プで行う道路清掃においては、利用者さん同士で話し合い、分担・協力して進め

てもらうようにしています。地域の方に事業所の存在を認識していただくことに

もつながっています。ビル内の清掃においては、基本的な清掃道具の使い方を基

本として、就職を意識した指導・助言を行っています。

② 巣鴨にあるお茶屋さん、お花屋さんから頂いている軽作業(シール貼り等)を

継続して行っています。お仕事がある時には、できるだけ積極的に受けるように

してきたことで、昨年度以上のお仕事を頂戴できるようになりました。切る・貼

る・揃える等、基本的な手先を使った動作の練習になると同時に、一定時間、集

中する訓練にもなっています。

     

(3) 古書等の中間買い取り業務など

① 古書等の中間買い取り業務を継続して行っています。文字を書く、はさみを

使う、お客様情報の入力・ファイリング等、基本的な事務作業を一通り体験で

きるようにしています。

        集荷・支払いでは直接お客様と接する場面があります。毎日、身だしなみ

をチェックし、正しい言葉遣いができるように練習しています。

② チラシ配り、「ぱど」の投函をすることで、体力作りをしています。

③ 封筒作り・ヒンメリキット作りでは、いくつもの工程を経て一つの作品を作

り上げる達成感を味わってもらえるようにしています。

(4) 給食の補助業務

給食の盛り付け、食器洗浄、厨房の清掃等を行い、飲食店で働く際に気を付け

るべき点について学んでいます。

(5) 就職及び定着のための支援

       今年度就労者は4名、離職者は 2 名でした。今年度就労者は、卒業生自ら事業所

に顔を出してくれることが多く、来所した際に話を聞くことができました。

(6) 防災訓練・避難訓練

今年度も行うことができませんでした。年度途中で防火・防災管理者が異動に

なり、担当者不在の状態となりました。

3 今後の課題

28年度に入られた利用者さんの特徴として、「やればできるのに、気持ちの面で働くこ

とができない。」ということがあげられます。利用者さん一人ひとりにとって<働く意味

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>を考えるような場と時間が必要だと感じます。

Ⅲ ヴイ長屋事業報告

(就労継続支援事業B型 利用者定員 20 名)

 1 事業所概要

開所日 平成27年4月1日(設置)

所在地 北区桐ヶ丘1-9-4-E28A-107 電話03-5948-4300

   職 員 サービス管理責任者 1 名

       支援職員  常 勤 4 名

             非常勤 5 名

作業職種 (1)カフェレストランの運営 (2)夕食配食サービス(見守り風)

(3)桐ヶ丘デイホーム清掃委託(4)地域清掃

(5)自主製品作成<ネックレス> (6)給食調理補助

(7)農業作業(8)お茶出しサービス(桐ヶ丘デイホーム)

(9)あかしやサロン(立ち寄り場)の運営

(10)都営団地ゴミ置き場清掃

        

2 事業活動

利用者は、年度初めから定員の20人前後を維持しながら在籍しています。

利用者の増加に伴い昨年度は8種だった作業職種が、今年度は10種と増加しました。

   今年度から始まった作業の内、サロンの運営はヴイ長屋が地域貢献事業をおこなって行

く上で重要な役割を持っています。またゴミ置き場清掃に関しては、団地自治会から長

屋の地域清掃活動をみて是非にと依頼を受けて始まりました。

      

(1) カフェレストランの運営

     平日午前10時~17時までのカフェレストラン営業。

最近のカフェには、当初の目的である立ち寄り場としての利用が増えてきました。

午後の時間帯に待合わせをしながら長屋でお茶をする地域の方が増えてきました。

ランチを中心とした食事提供は、週3日のふれあい食事会で約50人の方が週に

1回の食事会を楽しみに来店されます。

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地域事情から単価を低く設定せざるを得ないが、それでも1日の売上平均は前年

度より3千円程度上昇する事が出来ました。

(2) 夕食配食サービス(見守り風)

     地域包括支援センターと連携を取りながら紹介を受けたり、こちらから情報を提

供したりしながら見守りの一部でも役に立てる様に頑張っています。

    地域包括担当ケアマネからは、美味しくて、ヘルシーでバランスが取れていて良い

ねと言われています。また、地域包括ケアマネからは、『お客様に何らかの変化が

有った時に連絡を取り合える関係が良いですよね』と少しずつ信頼を得られる様に

なってきました。

  

(3) 桐ヶ丘デイホーム清掃委託

     デイホームの主な仕事は、施設のトイレ清掃と庭や周辺の環境整備です。環境整

備では、庭に畑を作り作物を作ったり、雑草を除去したり、花を植えたりしていま

す。これらの作業を通じて施設利用者からは、「いつも頑張っているね。」と声を

掛けて貰える様になりました。また、庭で実っている果実(だいだい、柿等)を長

屋で加工(ジャム)にして、各種イベントでデイホーム産果実使用とする事で相互

の宣伝効果を得ています。

(4) 地域清掃

     地域清掃は、二つのエリアに分けておこなっています。一つは、商店街内の清掃

活動、長屋のユニフォームを着てあいさつをする事で店の宣伝及び商店街での役割

としてヴイ長屋が受け入れられる為に必要な事と位置付けています。もう一つは、

商店街以外の地域清掃では、多くの方から「ありがとう」の声を掛けて頂く事が出

来て利用者の方の満足・やりがいに繋げる事が出来ていると考えています。

(5) 軽作業(ネックレス作製)

     高くても売れる商品を目指して・・・。いくつかの製造工程を練習素材を使いな

がら半年以上練習を重ねて、現在も尚クオリティーの高い物だけを製品としていま

す。生産量は、月に数本しか出来ず生産が追い付かないが、現状では作業スペース

等の課題もあるので天候不良等で作業の空き時間に行なう事としています。

(6) 給食調理補助

     カフェレストランと給食提供を合わせると多くの調理業務や配膳準備、片づけ業

務が発生します。給食業務を通じて上記の作業を行なう練習になり、店舗でのサー

ビス業務を行なえる様になる利用者を徐々に増やしていく事が出来てきました。

(7) 農作業

年々デイホームの畑の作物は、種類を増やし、質も向上してきました。利用者・

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スタッフ共に欲も出てきて次回はサツマイモを育てて焼き芋がしたい等の声が出て

くる程、熱心に取り組んでいます。

(8) お茶出しサービス(桐ヶ丘デイホーム)

     地域の方と接する事が多い業務の一つがこのお茶出し業務です。毎月4日間を利

用者が交代でサービスにあたっています。手作りのお茶菓子を現地で作成して、お

茶菓子の説明などをしています。

(9) あかしやサロン(立ち寄り場)の運営

     3つの法人が連携して運営するサロンです。地域貢献事業としてドリームヴイも

参加をしていますが、毎日の開店準備や閉店作業、来店の方への無料お茶出しサー

ビスは、長屋の利用者の業務として担当しています。

  

(10) 都営団地ゴミ置き場清掃

     冒頭にも記載しましたが、長屋の業務にある地域清掃は、こちらから地域の方に

あいさつをする良いチャンスだと考えています。お揃いの服装で毎日おこなう事で

多くの顔見知りが出来てきています。そんな中で団地の自治会から私たちのゴミ置

き場清掃をお願い出来ないかと話がありました。過去には交代で清掃していたが、

休んだ方には罰則金を払って貰っていたこともあった。80代、90代の方に罰則

金という事も・・・。など等いろいろと相談にのる中でこれは地域で必要とされて

いる。地域でお役に立てる。と考えて実施中です。とても大変な仕事です。その分

とても感謝もされています。年単位の契約で次年度の更新もお願いされました。

3 まとめ

飛躍と言う程、自信過剰にはなっていません。ただそれでも自信に繋がった1年間でし

た。利用者もスタッフも仕事に慣れてきただけでなく、更なるサービス(お客様が喜んで

くれる)は何かを考え、増やしていっています。利用者、スタッフに関係なく皆が様々な

提案をして日々成長しようとしています。

もちろん失敗もあると思いますが、それをみんなで楽しみ乗り越えています。きっと来

年度事業報告は、もっと良い事業所になったと報告出来ると自分達でも期待しています。

  

  

  

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Ⅳ 就労支援センター北事業報告            

 1.事業所概要

     開所日 平成13年5月委託開始

     所在地 北区上十条2-1-12

     就労・生活支援スタッフ     3名+0.8 名+0,6 名+0.2 名

     生活サポートスタッフ      0.6 名+0.2 名

                      

     事業の目的 障害をお持ちの方の一般就労を促進し、安心して働き続けられるよう

          就労面と生活面の支援を一体的に行う。

   

2.  事業の内容と活動及び実績

  (1) 内容と活動

      ☆ 就労面   ①職業相談

              ②就労前訓練

              ③職場開拓支援

              ④職場実習支援

              ⑤入社手続き支援

              ⑥職場定着支援(含リフレッシュ支援)

              ⑦離職時の調整及び離職後の支援

      ☆ 生活面   ①日常生活の支援

              ②安心して働き続けられるための支援

              ③豊かな社会生活を築くための支援(含リフレッシュ支援)

              ④将来設計や本人の自己決定支援

(2) 実績

2 3 年

24年度 2 5 年

26年度 2 7 年

28年度

登録者数   4 7

 509   5 4

 579   6 2

 670

就職者数     2   31     3   21     2   20

20

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   今年度の就職先

     ANAウイングフェローズ・ヴイ王子、ヤマト運輸北東京主管支店

     株式会社ユカ江東支店、株式会社マーメイドベーカリーパートナーズ

     日通ハートフル株式会社、JR東日本フードビジネス株式会社

     株式会社エヌリンクス、住商ウェルサポート株式会社

     VIVAホーム豊洲店、株式会社ジャン・ポール・エヴァン

     東京ふれあい医療生活協同組合、中野みなみ保育園 他

        

3. 事業報告及び今後の課題

(1) 委託金について

    平成25年度   17,822、000円

    平成26年度   17,822,000円

    平成27年度   18,122,000円

平成28年度   18,314,120円

  ・平成26年度から27年度にかけて委託金が300,000円アップしました。

  ・平成27年度から28年度にかけては192,120円の増額となっています。

(2) リフレッシュ支援について

  ・ 25年度、26年度、27年度の王子特別支援学校の卒業生の食事会(第2、

第4金曜日)に参加するようにしています。ここで、卒業生の様子を知った

り、学校の先生方と情報交換等をしています。

・ 金曜夕食サロン会、書道クラブ、カラオケクラブ、ヨガ健康クラブ等昨年度 

に引き続き行っております。リフレッシュ支援が定着支援のためにとても有効な

手段となっております。

(3) 委託訓練について

  ・ ここ最近の動向として相談を受けてすぐに就労するという方より、就労移行支

援事業所に通所してじっくり訓練をしてから就労していくケースが多い為、委託

練を受講する方が少なくなってきています。平成27年度は4名、平成28年度

1名が受講と減少してきています。

(4) 区内就労支援施設連絡研修会の開催

→(北区障害者就労移行支援事業所連絡会の名称が変わり施設枠が拡大)

   ・ 7月12日、11月1日、3月17日の3回開催しました。現在は枠を広げて、

就労移行支援事業所、就労継続支援事業A型及びB型の関係機関が集まるように

なりました。

    「障害のある方が就職して感じたこと」として就労者に話をしていただき、就

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労に向けた意識改革や高齢化の問題について話し合いました。

(5) 北区障害者就労支援フェアの開催協力

  ・ 12月1日に北とぴあにおいて北区障害者就労支援フェアが行われ、相談コー

ナーと講演会の講師派遣及び一部分の協力をしました。 

(6) クロネコパソコン教室の充実

  ・ ヤマトシステム開発株式会社様のご好意により平成23年度より始まったパソ

   コン教室も5年が経ちます。パソコンに縁の無かった方や検定を目指して頑張っ

ている方に対して月1回楽しく開催しています。

  (7) 定着支援について

     ・ 就労面・生活面において、毎日のように色々な問題が起こっています。この問

題を当事者、家族、企業様及び関係機関の皆様と共に考えながら解決するように

しています。

          

※ 就労面(職場)での問題

        ☆遅刻が多い  ☆職場内での異性関係

        ☆無断欠勤   ☆特例子会社での同僚との人間関係

        ☆上司及びジョブコーチとの人間関係  ☆体臭がキツイ

        ☆職場で体調を崩したので迎えにきてもらいたい  他

      ※ 生活面での問題

        ☆ 金銭関係全般について

         ・ 生活費がないので貸してほしい

・ 会社の定期代を生活費に使ってしまった

         ・ 金銭管理をしてほしい  

         ・ 親が自分の給料を全部使ってしまう

        ☆ 最近ではインターネット関連の問題も多くなり今一番引っかかりやすく

危ない問題であります。

         ・架空請求(ネット詐欺)

         ・友達、恋人等の出会い系サイト  他

            

        ☆ 親子関係

   ☆ 友人関係   

☆ 異性関係

        ☆ 健康面全般について

         ・ 医療機関への同行

         ・ メンタル面でのケア

         ・ 食事について  等

        ここに書ききれない程の問題がありますが、当事者の方々にとって、何が大

       切なのかを考えて支援を行っております。

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  (7) 課題について

      ここのところ採用したいと言っている企業の方々に対して充分に人を紹介できな

かったということがあります。以前に比べて求職者が減少しているということもあ

ますし、又、求める方のレベルも高くなっているということがあります。就労移行

援事業所やA型施設、B型施設との連携の有り方をもう一度考えていき、施設から

業へとステップアップできるように働きかけていきたいと思っております。又、企

の方々との信頼関係を損なわぬようにし、そして他の関係機関との連携も密にとっ

ていきながら本人の適性を考え、個性を尊重しながら支援を行っていかなくてはと

えております。

28年度に関しましては、ハローワーク王子に限らずハローワーク渋谷や新宿等、

今迄接点の無かった所とも連携をもってきました。前年度より人員も増えたので

色々な情報をふまえて動けるようになってきており幅広く取り組んでいこうと考え

ております。

そして、高齢化の問題や定年、定年後のことについて支援が課題となっています。

Ⅴ 自立生活プログラム(ヴイの家)事業報告

<地域福祉振興事業>

1. 事業所の概要

    開所日 平成15年4月1日

    所在地 北区上十条3-25-13

    支援者 非常勤スタッフ 1~4名

事業の目的   障害のある方達が家族から自立し地域で活き活きと主体的に生活す

       ることができるように地域生活支援をすすめていきます。特別支援学

校を卒業し、一般企業で働く障害者がより自立度の高い環境で体験宿

泊をすることで一人暮らし(居宅介護等の支援有)を目指せるような

取り組みを行います。

又、職場でのストレスを発散させるリフレッシュとしても利用して

もらい就労に意欲を持つことができるように、そしてその場が得られ

るように応援していきます。

2. 事業の内容と活動

    障がいのある人達が、家族から自立し地域で活き活きと主体的に生活ができるように

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地域生活支援をすすめてきました。 又、一般企業で働く障がいのある方が、より自由

度の高い環境で宿泊体験をすることで一人暮らし(居宅介護等の支援有り)を目指せる

ような取り組みを行ってきました。それから、職場でのストレスを発散する為のリフレ

ッシュの場としても利用してもらい、就労に意欲を持つことができるように応援してき

ました。

 活動

 (1) 一人暮らしに欠かせない夕食作りをします

 (2) 望ましい外食をして、宿泊をします。

 

利用状況

 宿泊者     延参加人員39名

 食事作り会   延参加人員13名

3. 課題等

今年度も昨年度に引き続き5名の方が一ヶ月に一度のペースでヴイの家に宿泊されて

います。皆さんリフレッシュの場として有効的に活用されているようで、必要な場であ

ると再認識しています。今後更に色々な場で一人暮らしを希望されている方の掘り起こ

しをすることができればと考えております。

4 生活支援部門 事業報告ハウスⅠが事業を開始してから14年、ハウスⅤⅥは8年を迎えました。生活支援部門では

利用者の皆さんが「安心して生活できる」「広がりとつながりあう社会生活をつくる」を支援

の柱としてきました。

平成 28 年度はさらに発展させて、利用者の意思決定支援と意思の実現を課題に職員会議で

研修を進めてきました。集団生活ルールと意思決定、意思決定支援と支援体制、知的理解と意

思決定支援など多くの実例が出てきました。来年度にも引き続き実践を積み重ねていきます。

また、利用者の高齢化に伴う体調や興味、意欲の変化をきめ細かく読み取りながら支援をし

ていった実践が出ています。個別支援計画を柔軟に書き換えながらその利用者に関わる世話人

が同じ視点で支援を進めていく必要がありました。「報連相の徹底」が支援員として、職員会

の話題になったのは、同じ考え方に基づいた支援が必要だからでした。

高齢化に伴う生活習慣病対策としての食生活の改善・充実は世話人の経験だけでなく、「80キロカロリーガイドブック」など献立の根拠を確立してほしいという世話人からの提案があり

ました。健康 栄養担当者会の活動が進まなかったことは次年度の課題となりました。・生活支援部門人事面で、人手不足が深刻で余裕を持った支援ができない状況が続きました。

主任級、ホーム長級職員の異動、退職が追い討ちをかけました。27、28 年度で約 4割 13 名

の世話人が入れ替わった計算になります。ドリームステイは世話人の補充ができず、週 4泊営

業で対応する期間が生じてしまいました。ステイ利用者送迎の時間にドライバーを採用しまし

た。ステイ世話人が同乗して送迎をするために食材配送サービス利用を始めました。また、ハ

ウス利用者の生活の状態に対応するために、8~12時、14~20時勤務を導入しました。夜勤

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勤務は福祉の世界でも人気のない職種です。利用者の支援充実のための職員増員、職員の定着、

研修の充実、資格取得の支援、求人方法の工夫など今後の改革を進めます。

平成 28 年度事業計画の重点について報告

(1) 個別支援計画を利用者支援の充実のツールとして活用します。

    * 利用者本人への説明と保護者、後見人、保佐人への説明を徹底しました。

    * 保護者会を行い、ハウスの利用者の状況や課題、要望について協議しました。

    * 4 月、10 月の個別支援計画見直しよりも前にサービス管理責任者と担当者のモニ

タリングを行ないました。

(2) 障害者権利条約の批准の思想及び整備された関連法について研修します。

    * 障害者総合支援法、障害者虐待防止法、障害者差別解消法について研修しました。

    * 法人の虐待防止マニュアルの研修も進めました。

(3) 職員は利用者の意思決定支援や意思の実現に取り組みます。

    * テキスト『「 私の事はあたりまえに自分で決めたい。」「手伝ってね!!」』

「障がい

     者福祉施設・事業所における障がいがある利用者への意思決定支援実例集」平成 28年 1 月福島県知的障害施設協会人権 倫理委員会・* 抜粋を報告に加えました。別紙参照願います。

    * 意思決定支援に成功した実例、失敗した実例について研修しました。

(4) 職員は福祉や障害、介護についての専門的研修を積極的に行います。

    * グループホーム世話人研修会の参加が定着しました。

    * 強度行動障害研修は参加できませんでした。

    * 障害に焦点をあわせた研修の参加は少数でした。

(5) 新入職員の OJT研修を開始します。

    * 開始できませんでした。ドリームヴイの研修形態を引き続いています。

(6) 健康・栄養担当者会を継続し、利用者の健康維持・増進を図ります。

    * 担当者会の実質的活動ができませんでした。

(7) 地域の人材を育成し、利用者のニーズに応えるためにガイドヘルパー養成研修講座を

開催します。

    * 平成 28 年度には実施できませんでした。29 年 7 月開催準備を整えました。

(8) ドリームハウスの利用者帰宅の中間日の電話やメール連絡を徹底します。

    * 帰宅時支援を着実に行ない、家庭との連携を進めました。

(9) ドリームハウスで世話人の入室を拒否するあるいは難色を示す利用者の居室も清掃日

やリネン交換日、ゴミ回収日を設けるなど利用者に応じた工夫で利用者が良い環境で生

活できるよう改善します。

   * 利用者の理解を進め、清潔・安心な居住環境が整えられました

(10) ドリームハウスは就業先、日中支援事業所から週、月単位の利用者情報を直接あるい

は間接に入手し職員会議で対応を進めます。

    * 日中活動事業とドリームハウスのこれまでの連携により、十分に連携できたとこ

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ろと連携が不十分なところに差が出ました。

(11) 仮称「ドリームハウスⅦ」の設計、認可、着工、平成 29 年 3 月建設完了に向けた予

算を計上し、工程表により進行します。

(12) 平成 29 年 1 月を目途に仮称「ドリームハウスⅦ」の人的、物的整備を進め、29 年 5 月連休中の開所を目指します。

   * 当初予定から遅れました。6 月末に東京都福祉保健局検査、8 月開業に変更となり

ました。

   * 利用者の決定は 5 月末を予定しています。

* 別紙平面図を参照願います。

 

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私の事はあたりまえに自分で決めたい。手伝ってね!!

「障がい者福祉施設・事業所における障がいある利用者への意思決定支援

実例集」

あいさつNothing about us without us! 「私たち抜きに私たちのことを決めるな」は昨年 2 月に我が国が批准した「障害者権利条約」が創られる過程で基本精神にした言葉です。このあたり前の言葉が意味するのは、それまでは、障害者は保護される弱い存在で、生活の中で自分が選択したり、決定したりが許されなかった長い歴史があることを意味しています。障害者権利条約は、この精神に沿って様ざまな見直しを社会の仕組みや法律を通して求めているのです。我が国でも改正障害者基本法第 23 条で、国や地方公共団体に「障害者の意思決定支援に配慮」するが義務付けられました。ある研修会で「うちの子供は重度だから意思はない」という親御さんの問に、障害が重いからこそ、その願いは、強く、ストレートに伝わってくると私は応えました。私たちの仕事は、誰にでもある想いや願いを引き出し、育て、実現する仕事と言えます。この実践の積み重ねが私たちの本来の仕事であり支援の方向性となっています。今回、本協会の人権・倫理委員会では、「障がい者福祉施設・事業者における障がいある利用者への意思決定支援実例集私の事はあたりまえに自分で決めたい。手伝ってね」を作成しました。県内事業所での意思決定支援の実際の取組を集めた実例集です。日常の様々な場面で起きる成功と失敗の事例が多く報告され、事象の背景や考察、支援方法にまで触れる貴重な報告です。是非、日々の支援の中で活用していただき、ヒントを探す手がかりにしていただければ幸いです。今後、本人の意思を探れば探るほど私たち施設や事業所の存在も問われる時がくると思います。その時に私たちが避けずに受け止める覚悟が必要になるでしょう。その事も忘れずに日々の支援を行っていければと思います。最後になりましたが、調査に協力していただいた多くの事業所様、そして企画製作を担当した、人権倫理委員会、支援スタッフ委員会の皆様に感謝を申し上げ、発刊の挨拶とさせていただきます。

福島県知的障害施設協会会長 村上 実

意思決定支援実例のカテゴリー分け実例集作成にあたり、意思決定支援をする上でのカテゴリーを10のカテゴリーに分け分析を行いました。様々なカテゴリーが存在し、尚且つ、複雑に絡み合っておりますが、特徴ある10のカテゴリーに分けての分類としました。各実例のカテゴリーは要素が強い順に並べており、重要な特徴あるポイント部分には下線を引きました。なお、⑩の「その他」は本人の意思決定にならないもの、行動障害、こだわり、医療的ケアが必要な場合としました。

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① 本人とのコミュニケーションを取るための道具使用。② 本人の表情の変化を観察して、意思を確認。③ 本人の意思決定表出を受けて、実現。④ 意思表出形成支援。⑤言葉だけでなく、実体験、経験、実践後に決める。⑥ 意思決定を周囲で尊重できる環境があり、実現。⑦ 本人の意思決定を「待つ」体制がある。(繰り返し、根気よく)⑧選択肢としての情報提供により実現。⑨ 家族や周囲の人の都合が優先された。⑩ その他

【本人の意思決定支援が出来た実例・成功実例】日中活動系

①  カテゴリー③ ⑥①

・利用者 A さんが事業所近隣のスーパーで「自分で買い物をしてみたい」との希望を生活支援

員Cに伝えてくる。

A さんは家族と買い物にいくことはあったが、自分で購入したいものを伝え、カゴに入れても

らうことしかやったことがなかった。

支援としてはスーパーへ一緒に見学にいったり、スーパーの広告をみて自分で購入したいもの

を決めていただいたり、購入物の値段について一緒に学習を行う等、段階をふんで支援をして

いくことで買い物をすることができるようになった。

【配慮出来たポイント及び考察等】

・実際に生活支援員と買い物に行った後に毎回、本人と振り返りを行った。

・店員さんが快く対応してくれたことが、本人の自信に繋がった。

②  カテゴリー③⑥

利用者 B さんが生活支援員 A のアナログ式の腕時計を見て、「自分も腕時計をして、時間が読

めるようになりたい」と生活支援員 A に話をしてきた。利用者 B さんはデジタル式の時計は

なんとか読めたが、アナログ式の時計は読めなかった。支援として始めたのは、事業所での本

人のスケジュールの時間から覚えていただこうと、教材用の針時計を使用していった。一コマ

ずつ学習していくことで、半年後にはスケジュールの時間が読めるようになり、アナログ式の

腕時計を購入した。腕時計を着用するとすぐに時計を見て「作業の時間になりました、掃除の

時間だよ」等と他利用者に嬉しそうに教えてくれている姿が見られた。

【配慮出来たポイント及び考察等】

・全ての時間を覚えていただくのではなく、本人にとって必要とされる時間について支援員が

一緒に学習を行っていったこと。

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③  カテゴリー④①⑥

自閉症の利用者Aさん、予定を文字+絵カードで流れをスタッフが決めていた。普段のコミュ

ニケーションで、発信の際はクレーンや、単語、ポインティング等はできたことから、視覚

ツールを用いて活動の選択ができるのでは?となり、今まで経験したことのある活動を、視覚

ツール(写真・絵カード)にし、本人に選択してもらうように試みた。全てを本人に任せてし

まうのは難しいことから、スケジュールの一か所を自身で選択できるものにし、最初は 2択で

本人の前に提示し、どちらが良いか確認。毎回同じ活動を選択するのではなく、日によって選

択するものが違う事から、本人が行いたい活動を知ることができた。選択することに慣れてき

た後は、選択肢を 4 つ程度に、新たな活動も選択肢に入れる等してマンネリ化しないよう配慮

している。スタッフ側がよかれと思っていた活動も、その日の気分によっては本人にとって苦

痛となることもあり、Aさんの意思表示が明確になった良い例であった。

【配慮出来たポイント及び考察等】

・普段から用いていた視覚ツールを使用したので、使用方法がAさんに伝わりやすかった。

・同じ選択肢ばかりにするのではなく、慣れたころからは多様な選択肢にかえ、本人の好みを

知ることができた。

④  カテゴリー⑤①

Aさんは、コンビニにお昼のお弁当を買いに行くとお弁当を選べないでトイレに行ったりして

いた。写真カードで何を買いに行くかを決めてコンビニに行くようにした。始めは選ぶことが

出来ないでいたが回数を重ねる事で棚から好きな焼肉弁当を選べるようになった。

【配慮出来たポイント及び考察等】 ・何度も繰り返しが大切だと思った。

⑤  カテゴリー③②⑤

・生産活動時に A さんへ希望の作業種と聞くと、「裁縫」を希望した為、取り掛かる。初めは

意欲的に取り組むが、活動後半になると手を止めて休むようになり、その後も数日間同じよう

なことが続いた。支援者が A さんへ作業種の変更を提案し、「ビーズ通し」に取り掛かると、

終始意欲的に取り組むようになり、その後は「ビーズ通し」を希望するようになった。

【配慮出来たポイント及び考察等】

・作業種を聞く際、言葉の説明だけでは A さんに伝わっておらず、A さんが「裁縫」という言

葉を発したことで作業種を決めてしまった為、時間をかけた説明が必要であった。

・A さんにとっては作業種の説明を受けるよりも実際に体験した方が分かりやすかったと思わ

れる。

・A さんが自ら「作業種を変更したい」と訴えることは難しいと思われる為、支援者が A さん

の様子を見て、A さんの思いを考える必要がある。

・引き続き、A さんの作業種に対する思いの変化を見逃さず、継続した支援が必要となる。

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⑥  カテゴリー⑥③

Bさんが「給食でカップラーメンを食べたい」と職員に話した。職員は本人に何故、家ではな

く施設で食べたいのか聞くと、家では「体に良くないから」と言われ食べられないとの事だっ

た。その後、職員会議で話し、栄養士とも相談して、そのカップメンに応じた副菜の献立を考

え、栄養面でも問題なくバランスを考えた昼食にした。利用者の自治会で相談すると、全員賛

成だったが、カップメンの種類やカップ焼きそばを食べたいとの意見があった。結局カップメ

ンは近くのスーパーで利用者一人一人購入し、給食で自分でお湯を入れて食べた。

【配慮出来たポイント及び考察等】

・既成概念で「給食にカップラーメンは不向き」ととらえない、柔軟性及び弾力性ある周りの

環境が必要である。

・一人の声を利用者自治会会議に取り上げ、本人の意思をそんちょうできた体制。

⑦  カテゴリー⑩

B さんが来所した時、顔にあざがあり、体にあざがあることも発見した。B さんは担当の相談

員や市役所にお兄さんに殴られたことを話した。お兄さん話を聴くと、殴ったことを認めた。

理由としては、介護が大変でイライラして殴ったとのことであった。お兄さんは B さん同様精

神障害を持っており、イライラを軽減するために、月2回B さんが短期入所を利用することに

した。その後 B さん、兄とも落ち着いて暮らしている。兄の話し方が以前は「うちの妹

は、・・・」と愚痴を話すことが多かったが、現在は「妹は事業所でどのようにして過ごして

いますか?」など、話し方が変わった。

【配慮出来たポイント及び考察等】

・Bさんとお兄さんの両方に話を聞いたこと。・Bさんへの虐待が減った事。

・お兄さんの生活に余裕が出来た事。

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Ⅰ ドリームハウスⅠ 事業報告        

 1 事業概要

(1)開設年月日   平成15年4月開所    平成25年度10月5床増床。

  (2)所在地     東京都北区上十条3丁目25番地13号

  (3)定員      10名(現在 男性 3 名  女性 7 名)

  (4)職員数  6名  (常勤 1 名・非常勤2名・パート3名)H28・4現在 

職務分担 ホーム長 田中裕子  健康・栄養担当 上杉政子

 2 今年度の方針と目標

(1) グループホームの暮らしがほっとしたくつろげる場になるようにします。

28年度は4月にハウス内の居室移動を5室行い、大幅な生活の変化が見られま

た。引越しに関しては希望を取り入れ、問題はなく、各人新しい部屋作りとなりま

した。

どの方も前より、住み心地がいい部屋になりました。

S さんの場合、畳からフローリングになって、身辺の整理がやりやすくなり、潔

な生活になりました。心身ともに落ち着いたのか、小さなことも相談するようにな

ったり、身だしなみも「どうかな・・・」とよく服装の事や持ち物のことを聞くよ

うになったり、平日の仕事の日と休日の日とのメリハリをつけ、生活全体が生き生

きしてきました。

Kさんの場合、一人で自立したアパート生活を望んでいますが、現在はハウス内

のアパートです。自立した意識が持ててよかったです。生活上必要なものを買って

きたり、不具合な所の修理を頼んだり、暮らしに前向きな姿勢がうかがえます。み

んなととけこみながら、一人生活とのバランスを保つようにしています。

Nさんの場合は2階の真ん中の部屋で、統合失調症の症状に悩まされていました

が、1階の角部屋に移り、周りからの幻聴・幻覚に悩まされなくなったようです。

リビングへの出入りも自由にし、利用者同士や、職員と話す時間を多く持ち、気に

なることや相談が気軽に出来る環境を整えました。満たされた感じがしますが、2

9年1月頃より、独言が多くなっています。(29年4月―利用者を叩くようなこ

がありました。)

リビングは仕事から帰ると一息する場、食後、テレビを観ながらおしゃべりの場、

休日の午後は集いの場でもあります。あまり話さない方は様子・表情を見て話に巻

き込んだリ、個別に話すようにしてきました。

(2) 利用者の個別支援計画に基づき、適切なサービスが提供できるようにします。

個別支援計画を見直し、職員全体化することが難しかったです。日々の暮らしの

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で解決が必要なことは全体で一致してかかわるように連携を密にしてきました。

(3) 就労支援や医療機関と連絡を密にし、問題を早く把握するよう努力しました。

 精神科の主治医へは日誌をファックスで送り、様子を把握した上で面談に望んで

頂きました。

仕事を休みがちになった方や仕事上の問題を抱えたときはよく話し合い,就労 会・社と連絡をとって対処しました。

    

3 具体的目標と活動

利用者のおかれている状況・健康面・対人関係を把握し、仕事に意欲的にかかわれる

ようにしました。

(1) 会社の様子を聞いたり、仕事に対してどのように思っているかを把握し、問題が

あれば就労に連絡を取り解決に当たりました。

(2) ハウスの生活にハリを持たせ、仕事と自由な時間をバランスよく保てるようにし

ました。 

連休やお休みのときの過ごし方を話し、実現に向けて、調べたり、ステーション

と連絡を取ったり、お金や時間を考えて実施しました。利用者同士の外出も見ら

れるようになりました。

(3) 人間関係に広がりが持てるように働きかけます。

会話を多くし、世代・趣味のつながり等、共通の話題で一致して話をしている

ことがよく見受けられるようになりました。

4  日課

①  毎日の生活        

起床・着替え・洗面・朝食・歯磨き、洗濯干し・身だしなみ・着替え・

出勤――――帰宅・洗濯取り込み・洗濯物たたみ・休憩・夕食・歯磨き・くつろ

ぎ・入浴・洗濯・就床。を基本として、各自の流れに助言したり、加えたりしまし

た。

②  曜日による活動・・・リネン類の洗濯・個々の外出またはステーション利用・映

画・  

コンサート鑑賞・昼食・買い物・美容院・散髪・定期通院・お稽古事・帰省予定を組

んで実施しました。

美容院の予約や一人で買い物をする 自分で決めて買い物をするなど練習を重ねまし・た。

一人電車帰省が出来るようになった方がいて、自信につなげることが出来ました。

5  行事・イベント等

  ・ 誕生会・季節行事(節分・雛祭り・お花見・七夕・クリスマスお楽しみ会等 を行

いました。      

     リクエスト献立―季節行事にあった献立を提供できるようにしました。行事への

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加は自由にしていますが、不参加の方の理由を掘り下げ、必要があれば、問題にし、

解決してきました。

長期の連休や年末年始休みの過ごし方はさまざまで、歳をかさねるごとに置かれた境遇

など、理解できる部分も出てきました。ステーションや他のGHの応援を頂き、より充

実した休日が過ごせるようにしていきたいです。

6 健康安全

  ・ 健康診断・・・会社による健診・区による健診を受診。  健診結果に基づき、医療

機関と連携 治療中です。(血糖値 高尿酸値・コレステロール・脂肪・ ・肝・白内障・心臓疾患など。)

  ・ 自らの体調管理に勤めるように働きかけました。自分から不具合に気がつき、訴える

ことが出来ています。

・ 防災計画・防災訓練は中庭までの避難―大地震後の火災を想定した訓練。事前に心得

を話しました。広域避難所への移動は行っていません。

  ・ 地震・火災・水害(石神井川)も想定した地域に住んでいることを念頭に置き、災害

に備えます。

・ 災害時の通勤時等交通機関が使えないときの自己判断ができるように日頃から折りあ

るごとに話題にします。 防災訓練はハウス独自と町内の防災訓練に参加計画しました

が、天候の関係で不参加でした。職員だけでなく地域の人とのかかわりも重視しました。

   非常食でまかなう練習をしました。

・ ヘルプカードの利用。Kさんの年一度の東京駅の新幹線乗車口への案内・誘導をお願

いしています。ヘルプカード利用により、援助の内容を明確に把握してもらえるのでは

ないかと思われます。言葉を発することができないときのためのヘルプカードは徹底で

きていません。

・ アパート生活の方を中心に6名の部屋にエコチャイムを設置し、携帯も使えない状況

での職員への連絡チャイムを設置しました。利用は2回ありました。

7 地域とのかかわり

   ・ 利用者の地域での挨拶や振る舞いで八百屋さんから沢山野菜を頂いたり、お店での

利用者の様子をほめてくださることがあります。また美容院に予約を入れてから行く。

一人でスーパーで買い物をするようになるなど、ハウスの方が行っていることを承知

していてくださり、地域の方の温かい見守りを感じます。

  

8  職員研修計画

   ・ 個々の問題を職員全体のものにし、利用者理解に勤めました。日々の連絡を重視し

ました。

   ・ 他のGHとの連携は、利用者の外出同行をお願いしたり、宿泊応援に留まりました。

 9 今後の課題

  ・ 2月に新入の方が入り新しい関係が順調に育っています。個々の生活を重視しつつ、

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同時期に共に暮らしていく仲間として連携が図れるように支援していきます。

・ 新しい仕事になる方が4名いる状況の中で就労と医療との連携を持ちつつ、健康管理

就労支援に努めていきます。

  ・ 統合失調症の方が、地域での生活を基調としつつ、医療との連携を保ちながら、就労

支援につなげていきます。

Ⅱ  ドリームハウスⅡ 事業報告1  事業所概要

 開設年月日  平成 16 年 5 月 1 日

 所在地  北区上十条3丁目11番2号

 定員  8 名(男性4名 女性4名)

 職員数 職務分担  10 名(常勤 4 名 非常勤 2 名 パート 4 名)

サービス管理責任者:岩井 陽二郎  ハウス長:小川 美帆  

事務担当:内田 政彦、備品管理担当:木下 好邦、健康・栄養担当:長澤 和子

2 事業の内容と活動

(1) 今年度の方針と目標

① 利用者が快適に生活できる空間を心掛け、衛生面、室温、湿度等に気を付けま

した。また、自宅に帰る利用者とは何度も帰る日時を確認しました。

② 個別支援計画は作成しましたが、全職員での共通理解には至りませんでした。

③ 非常食・非常用水の備蓄は、法人からの支給品のみでした。

④ ハウスの面談には利用者に同席してもらいました。

⑤ 定期通院に加えて、利用者からの訴えがあったり変調が見られたりしたときは

通院に同行しました。

(2) 具体的目標と活動

① 2泊 3 日以上グループホームを空ける際は電話連絡やメールをして様子や体調

確認をしました。

② 年に 2回個別支援計画に見直しを行いました。

③ 震災時の備蓄品を決めきれず、購入できませんでした。

④ 3カ月に 1回くらいになってしまいましたが、利用者にサービス提供記録の承

印をもらいました。

(3) 日課

① 毎日の生活

ア 毎日検温と血圧測定を行い、健康管理に努めました。

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イ 健康・栄養担当者を中心としてハウスの食事を提供し、法人栄養士にハウス

の献立を見てもらいました。

ウ 食事・入浴・排泄等、個々に合わせた介助を行いました。

② 曜日による活動等

ア 平日はハウスからの送り出し・迎え入れ、日中支援バスまでの送迎、車での

送迎を行いました。

イ 土曜日はガイド支援の送り出し・迎え入れを行いました。

ウ 日曜・祝祭日の昼食は、極力世話人が調理をして提供しました。

(4) 行事・イベント等

① 誕生会やクリスマス会でリクエストメニュー、チキン、クリスマスツリーサラ

ダ、ケーキ、などを食べ、昨年のクリスマスには利用者全員でおそろいの皿をも

らいました。

② ハウスに常住している利用者は、夏は八景島へ日帰り、冬は鬼怒川へ 1泊旅行

に車で行きました。

(5) 健康・安全

① 健康診断

ア 日中活動先で健康診断を行ってもらいましたが、急激に容体が悪化した利用

者はいませんでした。

② 防災計画・防災訓練

ア 11 月には非常食が利用者に適しているか、別の非常食ではどうかとの検討

行い、3 月には火災を想定した避難の練習を行いましたが、参加利用者 5 名中

3名は気分が乗らずに自室から動けず避難できませんでした。

(6) 職員研修計画

① 月に 1 度ハウス会議を行い、1カ月のうちに起きた利用者・世話人・ハウス設

備等の問題点を列挙して世話人全員で解決に努めました。

② ドリームハウスⅠとの職員交代勤務を計画しましたが、ハウスⅡで長期休職の

職員が出たので、ハウスⅠから一方的にサポートしてもらいシフトの穴埋めをし

ました。

3 今後の課題

   ハウスⅡの今後の課題として、利用者へ対する世話人の共通理解を深めることが挙げら

れます。未だにですが、個別支援計画は作成しても、実際に目を通しているのは見直しを

担当した世話人と書き直したサービス管理責任者だけというのが現状です。世話人が支援

内容だけを聞かされて支援を行い、課題、支援目標、目標達成状況はあまり重要視されて

いないように思われます。つまり世話人は、「このように支援するように言われたから

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やっています。」としか利用者に説明できません。さらに支援方法も我流になりがちで、

ある世話人の支援方法だと利用者が納得するのに、他の世話人の支援方法では拒否される

という事もあります。

   例えば、ある利用者の入浴介助に入るとします。ある世話人の時は夕食後すぐに入浴介

助を済ませて就寝時間までのんびり過ごしました。他のある世話人の時は夕食終了から 2時間後に入浴介助をして、就寝時間ギリギリに終わりました。さらに別の世話人の時は何

度声をかけても拒否されてとうとう入浴しませんでした。

支援方法が三者三様であることは結果から見て取れますが、支援目標とするなら一人目

が良いことは疑いようがありません。必ずしも同じ支援をすれば同じ結果が返ってくるわ

けではありませんが、少なくとも利用者が支援方法で混乱することはなくなり、目標達成

状況が好転する可能性は十分にあります。

   目標達成状況を把握し、少しでも支援目標に近づいた事を利用者と世話人が実感できた

時、これほど世話人冥利に尽きることはありません。それはまさにドリームヴィの経営理

念に他なりません。

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Ⅲ ドリームハウスⅢ Ⅳ 事業報告

1 事業所概要

(1)開所日 平成17年7月1日

(2)所在地 文京区白山2丁目25番5号 ℡03-5805-6464

(3)定員  Ⅲ・女性 7名 Ⅳ・男性 6名

(4)世話人 常勤7名(ハウスⅢ・Ⅳと兼務) 非常勤1名(ハウスⅡと兼務)

   サービス管理責任者 西崎 隆一  主任 田口 宣子(健康・栄養担当兼

務)  

Ⅲ ハウス長 飯塚 早苗   Ⅳハウス長 加藤 芳彦

2 今年度の方針と目標

ハウスⅢⅣは開所から11年になりました。利用者もこのハウスで11の歳を加えまし

た。

ハウスの生活でできることが定着した一方で、歩行などの困難が出たり、持病傾向が心

配される利用者がいます。利用者の変化を適切にとらえた支援をしてきました。

保護者の方も健康面の不安を感じて、栄養全般やカロリー計算の必要性などハウスの食

生活の見直しの意見がでました。利用者の健康維持を常に意識した支援を進めました。

この間、ハウスⅢⅣ開設以来のサービス管理責任者、世話人3名が、異動や退職をしま

した。サービス管理責任者はドリームハウスⅤ、Ⅵの西崎が兼務しました。サビ管の交代、

個別支援計画様式改訂でご利用者、保護者、後見人、保佐人の皆さまには不便をおかけま

した。変わらぬ支援の綿密さを維持するために一致団結して努めました。今後ともよろし

くお願いいたします。

3 具体的な目標についての報告

(1) 利用者支援の充実について

① 世話人の入れ代わりが会っても、一人ひとりに適した支援ができるように、個

別支援計画をじっくり作成しました。職員会議で計画のモニタリングを行ない、

サビ管が個別支援計画を作成しました。利用者、保護者には更新や新規作成の 2週間前に自宅送付をしました。

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② 職員会議を第3木曜10時に定例化し、会議内容を世話人が理解できるように

しました。利用者の理解、支援内容の理解、食事づくりで大切にしていることの

確認、声かけの仕方などすべての世話人が一致した支援ができるようにしました。

  開設以来のやり方をしていた誕生会はⅢⅣ合同で、勤務シフトを決定してから

日程を決めていました。そのため、誕生会が設定できなかったこともありました。

 同じように、クリスマス会は 12 月シフトが決まってから連絡をはじめるために

準備の分担ができず数人の世話人に集中したこともたびたびでした。誕生会は

「タイムリーであること」「ⅢⅣ合同にこだわらない」ことも話し合われました。

クリスマス会の料理も「すべて作らず料理を注文」したり「ケータリング」にす

ることも検討されました。全員の考えで作り上げる話し合いができてきました

③ 職員会議の基に委員会を設置し、それぞれの活動を活性化しました。委員会は

以下のとおりです。

・ 日用管理委員会(在庫管理) ・・・ 飯塚、加藤亜

        ・ 防災委員会 ・・・ 加藤、瀧深

        ・ 感染症防止委員会 ・・・ 瀧深、加藤

        ・ 事故防止委員会 ・・・ 菊池、深澤

        ・ 虐待防止委員会 ・・・ 菊池、深澤

     ④ 防災委員会の企画で小石川消防署から3名の講師をお迎えしてAED講習を実

施しました。

⑤ 事故防止委員会企画で介護機器講習を行いました。また、事故防止の観点から

ハウスⅢの手摺増設工事を行ないました。さらに歩行が不安定な利用者が階段か

ら転落したり、転倒による負傷事故を防止するため動作の感知マットを設置しま

した。

⑥ すべての利用者の個別支援計画に「個別支援計画を介しての通所先との連携」

をあげました。このことは、29年度に継続した課題としました。

(2) 高齢化に伴う利用者支援について

① 利用者1人一人の食事状況に合わせた食事づくりと食事介助を行ないました。

② 朝食の介助を確実に行なうために朝8時からの職員2名体制をとりました。

③ 訪問歯科治療を取り入れました。

④ ハウスⅢ浴室内と階段下から浴室へ向けた廊下に手摺を新設しました。

(3) 組織を大事にし、適正な事業所運営を図るために

① シフト表作りを主任とハウス長が行い、職員会を定例化しました。

② 上記委員会活動を設置し、世話人が主体的にハウスを運営する体制作りを進

めました。

③ 行事イベントの予定を早期に設定しました。

④ 通院等の予定をシフトに反映させました。

(4) 日課について

① 利用者一人一人に合わせた金銭管理を行いました。

    ② ハウス内の清潔は常態となる努力をしました。

 

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4 課題

   * 栄養計算に裏付けられた食事の提供

   * 利用者一人ひとりの理解

   * 日中活動事業所との個別支援計画についての連携

   * 職員個々の研修

   * 職員会の充実による職員の一体感の醸成

Ⅳ ドリームハウスⅤ.Ⅵ 事業報告1 事業所概要

開所日:平成21年4月1日

所在地:北区田端3丁目12番11号  TEL. 03-5815-7753定員: Ⅴ…男性5名 Ⅵ 女性5名・・・世話人:常勤5名、非常勤 1 名

   サービス管理責任者 西崎隆一  女性主任、健康・栄養担当兼務 岸本るい子 

ハウス長 福井祐介

2 方針と目標について

(1) 利用者が「安心した生活」ができるような支援

利用者、保護者との面談を行ない、きめ細かな個別支援計画を作成し、実践しま

した。

(2) 季節・気候に合った服装を利用者とともに考えた支援

    衣替えに伴う衣類の整理を利用者本人、保護者と行ないました。

(3) 通所先との連絡を密にして、小さな変化や出来事に対応

    就労継続支援 B型から生活介護事業所に移動した利用者、事業所の引越しに伴う

交通機関の変更に対応しました。たばた福祉作業所とは個別支援計画を基にした職

員間の話し合いを行ないました。

(4) 入浴をはじめとする事故の防止

入浴介助を必要としない利用者にも、声かけをしたり、夕方のパート職員の採用

などで事故防止に努めました。その他危険箇所の点検を行ないました。

(5) 各利用者の健康状態に応じた食事作り

栄養管理担当者を設定し、他の世話人との共通理解を深めて、食事づくりを進め

ました。また、日常の会話から利用者の要望を取り入れたメニューを心がけました。

(6) 健康観察

検温や体重・血圧の測定を定期的に行い、利用者の健康観察に努めました。

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特に自分で健康状態を語ることができない利用者には、小さな体調の変化も注意

深く観察するように努めました。

年齢と共に、利用者の体力も少しずつ衰えていきます。家庭や職場との連絡を密

にして、素早く対応できるように支援しました。

(7) 通院について

通院に世話人が無理なく付き添えるよう勤務シフトを作成しました。問題点を利

用者と共有し、医師の指示・指導に従い、統一して支援しました。また、通院先に

ついても、利用者と話し合って決定しました。

(8) ステイとハウスの協力体制

事業所内で急病人が出たり、怪我をしたりした場合には、ステイとハウスが共に

協力して、対応に当たりました。またステイと連携して、火災や災害等の対策を考

え、利用者と共に訓練を行いました。

3 その他の報告

  (1) 「広がりとつながりのある社会生活」に向けた支援

利用者が生きがいや目標を持てるように、誕生会や季節行事を計画し、利用者が

主体的に参加できるよう取り組みました。

利用者、家族、地域の方々との交流、ハウス独自や他のハウスやステイと合同で

イベントは行なえませんでした。商店街のお祭りには参加しましたが、利用者が主

体的に楽しむような企画はできませんでした。

(2) 利用者やその家族との交流

家庭との連絡を密にしました。特に週末等で家に帰っている利用者には帰宅時支

援として連絡を多くとり、家での様子などをより多く知るように心がけました。

保護者会、個別支援計画のモニタリングを予定どおり行ないました。

  (3) ハウス長の退職

      28 年度当初に、世話人 2 名が転出その後退職となり、新しい世話人を入れての

体制づくりに苦労しました。

      心配なく利用者支援ができるようになった時期に今度はハウス長が退職しました。

夜勤のある福祉現場は、なかなか定着しないのはドリームハウスに限ったことでは

ないかもしれません。

      しかし、このような状態では世話人は落ち着いて仕事をすることができなくなり 、

利用者の安心、安全な生活が確保できなくなる可能性があります。現場の責任もな

いとはいえませんが、法人本部としても抜本的な対策を示していただきたいと考え

ています。

4 課題

 (1) 職員会の充実

どのような状態でも利用者あってのハウスです。世話人は職員会議を充実させ共

通理解を深め「利用者がいちばん」のハウスづくりを考えてきました。会議では職

員一人ひとりの意見を参考にし、職員が一丸となって利用者支援に当たれるように

しました。継続した課題です。

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  (2) 食事の充実

      利用者の健康な生活を支えるために食事づくりは言うまでもなく重要であり。そ

のために栄養的な裏づけを得ることが大きな課題です。

Ⅴ ドリームステイ

〈知的障害者短期入所事業     国事業〉〈地域生活援助事業        区事業〉

1 事業所概要

開所日   平成 17 年 4 月1日

所在地   北区田端 3丁目 12番 11号   TEL03-5815-7753世話人   常勤 男性 5 名 女性 4 名 パート 1 名

         ステイ長 黒沢幹雄

2 今年度の方針と目標

(1) 利用者の個性を把握し、特性を活かした支援を実施します。

(2) 家族や関係機関との情報交換を行い利用者の健康及び情緒等の確認をして職員間

での情報共通理解を徹底し支援を行います。

(3) 緊急利用受入れ時には適切な対応を行います。

(4) 通常利用キャンセルを出さないよう努めます。

3 具体的目標と活動

(1) フェイスシート、アセスメントシートのモニタリングを実施し、利用者の状態把

握に努めました。

(2) 短期入所事業と緊急一時保護事業の実施について、利用者、家族や関係機関との

情報交換を行い、可能な限り要望に応えられるような支援を行いました。

(3) 緊急利用受入れ時の通常利用者のキャンセル等は利用者に偏りがでないように、

家族や関係機関、ステーション等の事業所との連携を図りました。

(4) 短期入所事業のキャンセルが出た場合には早急に利用者の確保を行いました。

(5) サービス提供記録の本人確認を徹底するとともに、家族との情報交換をする連絡

帳コピーを保管しました。

  (6) 利用者の障害の状況を把握し、日々の組み合わせ等に支障が出ないように努めま

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した。

(7) 利用者を理解するために、日中活動先のイベントに積極的に参加をしました。

4 職員研修

(1) 主任職会議、ホーム長、サビ管会議、職員会議を職員研修の機会として、活用し

ました。

(2) 北区社会福祉協議会の研修をはじめ世話人一人1人が積極的に研修できるようシ

フト体制を組みました。

(3)東京都強度行動障害対応研修は参加できませんでした。

 

5 課題

 (1) ステイ事業牽引してきた主任、ステイ長、有償送迎車両担当責任者が10月から

12月にかけて退職しました。世話人が不在となり、それに伴って週3日の休業日

を設定したためにステイ登録300余名の利用者の利用が著しく制限されることに

なりました。

 また、有償送迎運送事業を12月末日で廃業せざるを得なくなりました。

 今後は、利用者に負担をかけるようなこのような事態を招かないよう、法人本部、

事業所職員は可能な限りの手段で職員の確保と育成に努める必要があると考えまし

た。

「利用者がいちばん」の事業所であることを再認識しなければなりません。

  (2) 28年度から後期に食材提供業者を利用することにしました。栄養計算では計れ

ない不満も出ています。カロリーの高いコース設定があり、至急検討を進め、導入

をする予定である。

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Ⅶ ドリームステーション 事業報告(知的障害者居宅介護事業 国   知的障害者地域生活支援事業 各区市)

1 事業所概要

   開所日: 平成16年4月1日 

知的障害者居宅介護事業(ドリームステーション)国事業

   開所日: 平成18年10月1日 

知的障害者地域生活支援事業(ドリームステーション)区事業

   所在地: 北区上十条2丁目1番12号

        ℡03-3906-5558

2 事業の内容と活動

(1)ドリームステーション 年間 利用日数・利用件数

年間の利用人

北区 文京区 渋谷区 品川区 合計 居宅 合計

506 77 12 12 607 48 48

年間の利用件

1752 204 36 36202

823 23

             

(2) 利用者の余暇の充実と利用者の拡大を期して行事を開催しました。

28年7月12日 10:30~

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新国立劇場演劇研究所修了生「ゆかいピエロ団」 参加者:66名

(3) ドリームステーション ヘルパー研修会を実施しました。

平成28年12月8日 11:00~《内容》

・ 移動支援について

・ 同行費の支援、同行費請求書について

・ 喫茶代について

・ 報告書の書き方、提出方法

・ 居宅(家事・通院)支援について

・ 親睦会 自己紹介

困ったこと、改善して欲しいこと

(4) ヘルパー顔合わせ「親睦会」を実施しました。

平成29年1月28日 17:30~・ 理事長挨拶

・ 自己紹介

・ 軽食、ヘルパー間の情報交換

3 今後の課題

① 利用者の特性・個性を理解し、本人・ご家族の要望を取り入れた「移動支援利用計画

書」を作成します。

② 居宅支援では利用者の要望をもとに、より良い地域生活がおくれるよう、より自立的

な生活ができるような視点で支援計画を作成し、支援をすすめます。

③ 利用者の社会性や余暇の拡大を考え、毎週同じ利用者とヘルパーの組み合わせではな

く、出来る限り複数のヘルパーが一人の利用者に関わっていけるような支援をします。

④ 事業所のスキルアップを目指し他の事業者への訪問をします。

⑤ 事業所内での事務作業や業務の分担を図り、効率良い業務環境つくります。

 

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Ⅷ 相談支援事業 事業報告1 事業所概要

開設年月日   平成 25 年 7 月 1 日

所在地   〒114-0034 北区上十条2-1-12

職員数 3名

職務分担   管理者  1 名

          相談支援専門員  1名    

相談員  1 名

2 事業の内容と活動

(1) プラン・モニタリング作成について

プラン作成にあたっては、本人の特性やご家族・本人の意向を尊重し、事業所の支

援計画との整合性をはかって、本人の良さや力が発揮できるようなプラン作りに努

力しました。

モニタリングにあたっては、事業所訪問をする中で、本人の様子を見たり直接感

想などを聞き取ったりしました。また事業所側の聞き取りを行い、情報を共有する

中で、信頼関係作りに努力しました。

(2) 家庭・関係機関との連携について

ご家族との面談や電話連絡や必要に応じての家庭訪問を通して意向を聞き取り、

信頼関係が築けるよう努力しました。また、区やサービス提供事業所と必要に応じ

て連絡を密に取り、情報交換をしながら信頼関係が築けるよう努力しました。必要

な時に、サービス担当者会議等を開いて、課題を解決できる方向性を探りました。

(3) サービスの調整について

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年齢や家庭環境や障害の進行などでサービスの調整が必要な時は、関係機関と連

絡を取りながらサービス提供の場所や量や種類などを調整する手助けをしました。

だんだん増えてきています。

その中で、更新プラン作成の時点では聞き取れず、ほどなく突然サービス変更が

でてきた事例がありました。サービス担当者会議を急遽開き情報を共有して、今後

の方向性を確認しました。サービスの変更が必要になる変化の発信を、少しずつし

ていただくための事業所との関係性の構築を検討しています。また、生活介護事業

所への移動を希望されても定員いっぱいになっている状況で、実習までこぎつけな

いことがあり、地域資源の不足が深刻になっている状況を確認しました。今後の大

きな課題です。その都度、北区とのやりとりを通して、生活介護事業所の希望者に

ついて伝えていきたいと思います。

(4) 研修について

東京都や北区等関係機関からの研修案内を把握し、調整できる時間の中で出席し

ました。

4 今後の課題

   契約者増をどこまで考えたらよいか目安がつかない状況です。契約者さんや保護者の方

の高齢化等によりサービスの調整が必要になる場合、丁寧な対応をするよう心がけると、

契約者数を増やせるかどうかは、毎月の件数によって判断していきたいと思います。また

サービス提供事業所との関係性を今後も大切にしていきます。

   また、今後も個人情報の扱いに気をつけていきます。

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Ⅸ 地域公益活動事業報告 (三法人で作成した事業報告書)

社会福祉法人東京聖労院

社会福祉法人ドリームヴイ

社会福祉法人北区社会福祉協議会

 地域公益活動

「桐ヶ丘サロン・あかしや」

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平成 28 年度 事業報告書

Ⅰ 事業報告1 開設

  開所日 平成 28 年 5 月 23 日(月)

  開所式 平成 28 年 6 月 2 日(木)

2 来客数

月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月

来客数 75 人 303 人 317 人 267 人 247 人

稼働日 7 日 22 日 20 日 22 日 20 日

1 日平均 10.7 人 13.7 人 15.8 人 12.1 人 12.3 人

月 10 月 11 月 12 月 29 年 1 月 2 月 3 月

来客数 238 人 202 人 269 人 209 人 258 人 246 人

稼働日 20 日 20 日 18 日 19 日 20 日 22 日

1 日平均 11.9 人 10.1 人 14.9 人 11 人 12.9 人  11.2 人

平成 28 年度 来客数合計 2,631 名  稼働日 210 日  1 日平均来客数12.5 名

3 桐ヶ丘やまぶき荘の単独事業

 (1) 認知症オレンジカフェ「桐花(とうか)」

   5 月~12 月(第 4土曜日 10時~12時)1 月~(第 2土曜日 14時~16時へ変更)

開催日 4 月 5 月 28日

6 月 25日

7 月 23日

8 月 27 日 9 月 24 日

来客数 開催なし 7 人 6 人 11 人 11 人 12 人

認知症相談件数 なし 2件 2件 2件 2件 3件

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開催日 10 月 22日

11 月 26日

12 月 24日

1 月14日 2 月11日 3 月11日

来客数 10 人 12人 7 人 7 人 6 人 9 人

認知症相談件数 3件 5件 5件 5件 2件 1件平成 28 年度 来客数合計98名 認知症相談件数合計32件

4 3 法人の連携事業

 (1) 地域のコミュニティースペースの創設

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日

午前 10時~12時

革小物・手仕事教室

(32回開催)

(参加者合計 160 名)

午後 2時~4時

絵手紙教室

(3回開催)

( 参 加 者 合 計数 11名)

 (2) 「桐ヶ丘サロンあかしやの活用を考える懇談会」の開催

    11月23日(水)10時~12時   参加者数 20 名

 (3) 行事・イベントの開催

   ① バイオリン演奏会  7 月 21 日(木)来客数 31 名  12 月 22 日(木)来客数 25名

    ② 落語会       8 月 1 日(月)来客数 37 名   11 月 24 日(金)来客数 30名

    ③ おもひでロマンチカコンサート 11 月 21 日(月)来客数 35 名

    ④ こどもクリスマスイベント   12 月 16 日(金)参加児童数 60 名

    ⑤ 新春演芸会(スコップ三味線) 1 月5日(木)来客数 22 名

    ⑥ ウクレレで歌う会       1 月 12 日(木)来客数 16 名

 (4) 「みんなの夕飯処」食事イベントの開催

    3 月 10 日(金)来客数 73 名(大人 54 名 児童 19 名)ボランティア協力 12 名(内

数)

 (5) お酒イベント

    8 月 26 日(金)ビアガーデン  来客数 55 名 

3 月 24 日(金)利き酒イベント 来客数 30 名

5 運営委員会の開催(計 6回) 偶数月第 4 月曜日

  第 1回運営委員会 5 月 10 日(火) 

  第 2回運営委員会 7 月 11 日(月)

  第 3回運営委員会 9 月 26 日(月)

  第 4回運営委員会 11 月 22 日(月)

  第 5回運営委員会 1 月24日(月)

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  第 6回運営委員会 3 月 27 日(月)

Ⅱ 収支報告1 開設経費

項目 実額 内容等

収入

やまぶき荘負担金 1,221,480

ドリームヴィ負担金 1,429,920株式会社ファンデリーより寄付金 615,880円含む

収入計 2,651,400

支出

店舗改修工事 566,700 内装工事・木製建具工事・塗装工事など

給排水衛生設備工事

445,900 トイレ改修・壁紙~天井クロス工事・床モルタル

など

仮設・電気工事・空

調工事・解体工事

1,194,241室内養生費、電灯盤・動力盤・東電申請・労務費

用、廃材運搬費など

工事諸経費 248,159消費税 196,400

支出計 2,651,400

収支合計 02 運営経費

項目 実績額 内容等

収入

やまぶき荘負担金 1,477,590賃借料、消耗品、備品費など

ドリームヴイ負担金 1,477,590

人件費、消耗品など

収入計 2,955,180

通信費 0 電話設置なし

水道光熱水費 88,130人件費 1,440,00

0消耗品・備品費 176,816店舗賃借料 1,126,66

44 月分日割(26,664円)5 月より全日分

開所式経費 123,570 社会福祉法人ドリームヴイと按分

(やまぶき荘負担分 61,785円)

商店街会費 0 レストラン長屋経費扱い

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収支差額 0

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