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Page 1: s5d532b8b67b6a733.jimcontent.com · Web viewロジスティック回帰分析とは二値変数に対する回帰分析である。今回、購買を0とし非購買を1とした。

購買検討期間の長期化が購買に与える影響とその要因の研究

① ―――はじめに1.研究動機2.研究目的

② ―――現状分析1. 買い控え行動2. 購買検討期間の長期化3. 研究対象財の設定4. 家電の購買行動特性

③ ―――問題意識と問題設定1. プレ調査2. リサーチクエスチョン

④ ―――既存研究レビュー1. 購買行動に関する研究2. 家電購買の特徴に関する研究3. 情報探索行動に関する研究4. 検討期間長期化による購買行動への影響に関する研究

5. 解釈レベル理論に関する研究⑤ ―――仮説設定

1. 仮説1,2について2. 仮説3,4について3. 仮説5,6について4. 仮説まとめ

⑥ ―――仮説検証1. 調査方法と調査内容2. 検証方法と手段3. 分析結果4. 考察5. 発展的分析6. まとめ

⑦ ―――インプリケーション1. インプリケーションの概要2. 具体的インプリケーション

⑧ ―――結論1. 本研究の限界2. おわりに

参考文献

補録―――アンケート調査票

今泉雄輔箱田絢子武藤良平間島かおり八木絢香早稲田大学 守口剛ゼミナール 間島班

① ―――はじめに1. 研究動機

2008年に起きたリーマンショックは世界的な金融危機(世界同時不況)を引き起こした。リーマンショックの影響は日本も例外ではなく、未だ不況が続いている。リーマンショックに加えて、2011年3月に東北で起きた東日本大震災は不況に更なる拍車をかけている。不況の影響は消費者の買い控えや節約志向といった傾向に顕著に表れている。2011年の関東 10ゼミ討論会の統一テーマである「今マーケティングにできること」を考えたとき、昨今の不況による消費の落ち込みは無視できないことである。そのような中で我々は「購買検討期間の長期化」というものに注目した。買おうか買うまいか悩んでいるうちに購買意欲が薄れていき、結局買わなかった、ということは誰しも経験したことがあるのではないだろうか。実際に、購買検討期間の長期化の要因については数多くの研究がなされている。しかし、購買検討期

間の長期化が購買にどのような影響を与えるかという研究は少ない。そこで我々は、「購買検討期間の長期化が購買に与える影響とその要因」を本研究のテーマとして設定した。

2. 研究目的本研究を通じて、我々は購買検討期間の長期化の影響とその要因を明らかにし、「購買検討期間の長期化によって起こる非購買」に対するアプローチ方法を提案する。以降、この研究目的に沿って、調査・研究をまとめていく。

② ―――現状分析1. 買い控え行動

2008年に起こったリーマンショックによる世界同時不況は日本の消費動向にも大きな影響を与えている。リーマンショック以降、消費者の消費支出は減少傾向に

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ある。さらに、2011年3月に起きた東日本大震災の影響もあり、消費者の購買行動はますます慎重になっており、買い控えという行動が起きている。株式会社 I&SBBDOの調査によると、衝動買い、新商品のトライアルはともに6%減少している(図表1)。買い控えとは大辞泉によると、「買い手が、適当な時期の来るのを待って、品物を買わないこと」とある。つまり、買い控えとは購買を延期することを指す。また、買い控えという行動は金銭的問題以外にも様々な理由で発生している(図表2)。消費支出が年々減少傾向にある今、購買を先延ばしすることで購買そのものが見送られてしまう恐れがある。

■ 図表1 震災後の消費者価値観

出典:I&S BBDO(2011)

■ 図表2 買い控えの理由

出典:電通消費研究センター(2002)

2. 購買検討期間の長期化 不況により、「買い物で失敗したくない」という意識が強くなり、消費者は購買に慎重になる。経営企画室.com(2009)は「不況期は消費者の購買行動がより高度(慎重)になり、購買検討期間が長期化する」と説明している。

 また、購買検討期間の長期化にはITの発達も影響を与えている。近年のインターネットの発達や普及などにより、消費者が利用できる情報の量は飛躍的に増えた。総務省が 2008年に発表した「情報流通センサス」によると、選択可能な情報の量は、1995年から 2005年にかけ 410 倍になったという。 さらに、船井総合研究所(2008)は「インターネットの浸透により『検討』という概念をつくる起算点が確実に早くなっており、購入検討期間が明らかに長期化している」と指摘している。 以上のことから不況、ITの発達により消費者の購買検討期間が長期化しているということが分かる。

3.研究対象財の選定 今回、「購買検討期間の長期化が購買に与える影響」を研究するにあたり、我々は研究対象を耐久消費財、その中でも黒物家電に設定した。家電製品は一般的に黒物家電と白物家電に分けられる。黒物家電とはテレビ、パソコン、オーディオ、ゲーム機などの趣味・娯楽関係の家電製品のことを指す。また、白物家電とは冷蔵庫や洗濯機など、生活に欠かせない家電製品のことを指す。以下では我々が研究対象を黒物家電に設定した理由を

述べる。1点目は、黒物家電を含む耐久消費財は購買意思決定に時間を要する点である。Booz & Company(2009)によると、耐久消費財の意思決定は AFOCIA モデル(図表3)というモデルで説明される。このモデルの特徴は一般消費財の意思決定モデルである AIDMA モデルに比べ購買意思決定までの時間が長いという点である。よって、耐久消費財は、購買検討期間の長期化による影響がより顕著に表れると考えられ、我々の研究に適していると考えた。

■ 図表3 AFOCIA モデル

出典:岸本義之(2009)「マーケティング ROIの改善」『Booz & Company Management Journal』

 2点目は、黒物家電の買い替え年数が年々長くなっている点である。図表4からもわかるように、黒物家電の買い替え年数は 2007年から 2009年にかけて、1年ほど長期化している。買い替え年数の長期化は、生涯購入回数の減少につながり、延いては黒物家電の消費落ち込みを引き起こすと考えた。 また、図表5からもわかるように、生活必需品である白物家電の買い替え理由は主に故障であるが、趣味・娯楽を目的とする黒物家電の買い替え理由は上位機種の購

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入である割合が高い。よって、本研究により購買検討期間の長期化が非購買に与えるメカニズムが明らかになれば、潜在的な購入予定者が購買を見送ってしまうことを防ぐ有益な示唆が得られるのではないかと考えた。 3点目は、家電エコポイント制度の終了である。家電エコポイント制度は一度 2011年3月に終了し、震災を鑑みた節電対策での再導入が検討されていたが、住宅エコポイント制度の再開に取って代わられた。制度実施期間中は所謂、需要の先買いが発生し販売量が増加していたが、今後は反動による売上の減少が予測される。 以上、3点の理由から我々は研究対象財を黒物家電に設定した。

■ 図表4 耐久消費財の買い換え年数

出典:日本経済新聞社産業地域研究所(2009)■ 図表5 家電の買い替え理由

出典:内閣府 消費動向調査(2009)4.家電の購買行動特性

 前述のように黒物家電を含む耐久消費財の購買意思決定モデルはAFOCIA モデルで説明され、購買意思決定までの時間が長い。さらに(図表6)から家電量販店には事前に目的を決めた上で来店していることが読み取れるつまり、多くの消費者は目当ての商品カテゴリーが決まった状態で家電量販店に足を運んでいると言える。

■ 図表6 購買の事前計画性

出典:ジェイアール東日本企画(2010)

③ ―――問題意識と問題設定1. プレ調査

 購買検討期間は消費者の購買に影響を与えるかを確かめるため、プレ調査を行った。<調査概要>調査日:2011年 10月9日対象:20 代から 60 代の男女 90 名(男 59 名、女 31名)

サンプルサイズ:90場所:池袋の家電量販店の出入り口

実施方法:紙媒体によるアンケートを使用しての出口調査

実施目的:購買者と非購買者の購買検討期間の比較調査結果は図表7,8のようになった。

■ 図表7 プレ調査の結果

■ 図表8                                                

差の検定結果

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図表7を見ると非購買者は購買者に比べて購買検討期間が長い。この結果の差が統計的に有意か検定するために SPSSを用いてカイ2乗検定を行った。図表8を見るとカイ2乗は有意確率5%水準で有意である。そのため購買者と非購買者の検討期間の差は統計的に有意であると言える。

2. リサーチクエスチョン現状分析やプレ調査の結果をふまえ、我々はリサーチクエスチョンを以下のように設定した。

RQ:・ 購買検討期間の長期化は消費者の購買行動に影響を

与えるのか。・ 検討期間の長期化が消費者の購買行動に影響を与え

るならば、その要因は何か。

 プレ調査の結果より、購買者に比べて非購買者の方が購買検討期間が長期化しているということが分かった。購買意図の強さなどの諸要因を考慮した上で、本当に購買検討期間の長期化が消費者の購買行動に影響を与えるのかを調査するために、以上のようなリサーチクエスチョンを設定した。

④ ―――既存研究レビュー

仮説設定にあたって、大きく分けて5点の既存研究を参考にした。以下で、それらの概要を整理する。それぞれの研究が我々の RQの解明にどう反映されているのかを初めに示したい。

【RQ:購買検討期間の長期化は消費者の購買行動に影響を与えるのか。】1. 購買行動に関する研究…消費者の購買意図形成から購買実績までの行動について。

2. 家電購買の特徴に関する研究…家電購買においてどのように購買意図が形成され、何が購買意図に影響するのかについて。

3. 情報探索行動に関する研究…家電の購買意図形成に重要と考えられる情報探索行動はどのようなものかについて。また、継続的情報探索行動による情報量の増加は後述の解釈レベル理論でも参考にする。

4. 検討期間長期化による購買行動への影響に関する研究…検討期間長期化が購買行動にどのように影響を与えるのかについて。

【RQ:検討期間の長期化が消費者の購買行動に影響を与えるならば、その要因は何か。】5. 解釈レベル理論に関する研究…検討期間長期化が購買行動に影響を与える要因について。

以上の点を参考にした。順に説明していく。

1. 購買行動に関する研究先述の通り我々の RQの1つ目は、購買検討期間の長期化が購買行動に影響を与えるのかを問うものだ。それではそもそも消費者の購買行動とはどのようなものか、青木(1983)の店舗内購買行動の概念モデルを使って説明する(図表9)。

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■ 図表9 店舗内購買行動の概念モデル

このモデルは店舗内だけでなく店舗外にも目を向けており、消費者の行動を広い範囲で捉えている。このモデルは(1)購買意図形成過程と(2)店舗内購買意思決定過程の二つの部分から構成されている。(1)購買意図形成過程では店舗外の諸要因が作用し購買意図が形成される。その後(2)店舗内購買意思決定過程で、購買意図と店舗内の諸要因が作用し購買意志決定がされ、購買実績というアウトプットになる。(1)購買意図形成過程 購買意図形成過程は消費者のある店舗への買物出向を前提とし、様々な店舗外の状況要因を受けながら店舗で購買意図が形成されるプロセスを表している。状況要因には買物問題、家庭内状況要因、ストア・ロイヤルティー、店舗外情報の4点を挙げている。各要因を以下で説明する。買物問題とは、購買意図の形成に影響を与える最重要な要因であり、消費者が商品購入によって消費者が解決しようとする問題のことである。その認識により買物行動が開始される。家庭内状況要因は家庭内の商品ストックや世帯人数などのことであり、購買予定の品目や数量が調整される。ストア・ロイヤルティーはその店舗で購買するか否かの決定に影響を与える。店舗外情報はチラシ広告・マスコミ広告・口コミを指す。以上の要因が作用し、購買意図が形成される。(2)店舗内購買意思決定過程 店舗内購買意思決定過程は、購買意図を持って来店した消費者が店舗内で行う意思決定のプロセスである。状況要因には買物状況要因と店舗内状況要因の2点がある。買物状況要因は消費者側の要因であり、経済的要因(所持金、買物予算)・時間的要因(買物許容時間)・物理的要因(運搬可能量)・人的要因(同伴者の影響)などを含んでいる。対して、店舗内状況要因は小売業者によって直接的に操作可能な店舗内の状況要因である。商品要因(価格、品質)・店舗内販促要因・店内レイアウト要因などから構成されている。 このモデルから購買意図と店舗内諸要因が購買意思決定および購買実績に影響を与えることがわかった。しか

し、財によって影響の強さに差がある可能性は大いにある。そこで我々の研究対象である耐久財はこのモデルに適合するのかどうか検討したい。そのために、家電購買の特徴に関する2つの研究を参考にした。

2. 家電購買の特徴に関する研究 (1)AFOCIA モデル 耐久消費財の購買意思決定プロセスを説明するもので

AFOCIA モデルがある。食品や日用雑貨などの一般消費財は AIDMAというプロセスで購買意思決定が行われるが、耐久消費財の場合は決定までに時間がかかり、その間のプロセスは AIDMAでは説明できていないということが分かっていた。そこで、自動車業界を専門とする市場調査会社のアリソン・フィッシャーによって本モデルが提唱された。・広告を認知する(Awareness)・その商品に親近感を持つ(Familiarity)・ そ の 商 品 に 好 意 的 な 意 見 を 持 つ ( Overall

Opinion)・その商品の購買を考慮する(Consideration)・その商品の購買を意図する(Intent)広告などによって自分の中に形成した商品イメージを

Familiarity(自分にとって好ましいイメージかどうかの評価)とOverall Opinion(自分が必要とする具体的な特徴の評価)の2段階に分けて分析する。また、実際に購 買 す る 商 品 を 絞 り 込 ん で 行 く プ ロ セ ス をConsideration(複数候補を設定する)、Intent(1つに決める)の2段階に分けている。このモデルは一般消費財と比べて耐久消費財の購買意

思決定時間が長いという特徴を表している。  (2)FCBグリッド次に FCBグリッドという広告のモデルがある。商品を思考型属性と感情型属性、高関与と低関与の2軸で分け戦略をたてるという考え方である(図表 10)。高額商品でスペックなどの検討を要する家電は思考型・高関与商品に分類される。思考型・高関与商品は反応段階モデルが学習→感情→行動であり、情報提供型である。行動の前に情報探索が必要になる。

■ 図表 10 FCBグリッド  

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出典:Richard Vaughn(1980)『How Advertising Works : A Planning Model』 以上の既存研究と現状分析から、家電の購買にあたっては店舗外で情報に触れ学習をしており、目的があった上で来店している消費者が多いことがわかった。事前の情報収集が特徴であるため、次に情報探索行動の研究について触れておく。

3.情報探索行動に関する研究 この研究で Bloch(1986)らは、消費者の情報探索行動を「購買前探索」と「継続的探索」に区別した。購買前探索は購買結果の質を高めるために行われる情報探索行動を指し、継続的探索は将来の使用に対する情報蓄積や興味と喜びの経験(リクレーション)のために日常的に行われる情報探索行動を指す。消費者の情報探索行動を、購買前探索と継続的探索に明確に区別することは実際には困難であるが、探索行動が起こる時の消費者の能力と意思が、これら2つの探索領域を最も区別するとされている。つまり、金融的資源もしくは購買意思が欠乏している時、消費者の情報探索行動は継続的探索に従事する。 また、2つの情報探索行動の結果について、購買前探索は購買活動に伴う満足の高揚があげられるのに対し、継続的探索は将来の購買効率を高めるとされている。購買前探索だけでなく、継続的探索も消費者の購買行動に影響を与えており、非常に重要な要素である。購買行動、家電、情報探索行動についての既存研究は以上であるが、次に検討期間長期化の影響に関する既存研究を説明する。

4.検討期間長期化による購買行動への影響に関する研究

Sengupta and Fitzsimons(2000)の研究によると複数の内ある1つを選択する理由を自身で考えること(以下、「理由の分析」と表す)があり、頭のなかで1つを選択すること(以下、「判断」)と実際に購買すること(以下、「行動」)の間にタイムラグがある場合両者には乖離が見られ、タイムラグがない場合乖離は見られない。理由の分析が有りタイムラグが無い場合(AⅡ)、理由の分析が無くタイム ラグが有る場合(BⅠ)、理由の分析が無くタイム ラグが無い場 合(BⅡ)、理由の分析が有りタイムラグが有る場合(AⅠ)という順に相関関係が強くなる(図表 11)。耐久財は「理由の分析」はされるだろうと述べられているためAⅠ,AⅡの比較を参考にする。両者ではタイムラグの有るAⅠの方が判断と行動の相関関係が低く、乖離が起こることを示唆している。

■ 図表 11 態度と行動の相関 

 また、Ryan and Bonfield(1975)も行動意図と実際に顕在化した行動が近接して観察された場合は両者の相関が高く、両者の間に長期の時間差がある場合は相関が低くなると述べている。これらの研究では、判断から行動までの間が長期化することによって両者に乖離があることを言及している。しかし、なぜ意思決定に影響を与えるのかには触れていない。そこで、我々は RQ2つ目に示したとおり購買検討期間の長期化が意思決定に影響を与える仕組みの解明を試みる。その仮説を設定する際に、解釈レベル理論を用いて説明できるのではないかと考えた。以下で解釈レベル理論の概要を説明する。

5.解釈レベル理論に関する研究解釈レベル理論は Trope and Liberman(1998)を中心に社会心理学の分野で発展してきた理論である。この理論によれば、心理的距離によって、将来の事象において解釈の仕方が変化する。解釈の仕方は2種類あり、高次レベル解釈と低次レベル解釈がある。高次レベル解釈は抽象的、本質的であり、”Why”にあたる。例えば、「なぜそれを行うのか」、「なんのためにそれを使うのか」、製品の機能、結果の望ましさ、などである。対して、低次レベル解釈は具体的、副次的であり、”How”にあたる。「どうそれを行うのか」、「どうやってそれを使うのか」、製品の使いやすさ、結果の実現可能性、などがそうである(図表 12)。距離が長い、遠い将来の場合は高次レベル解釈がされやすく、距離が短い、近い将来の場合は低次レベル解釈がされやすい(図表 13)。また、心理的距離には時間的距離、物理的距離などが含まれる。

■ 図表 12 高次レベル解釈と低次レベル解釈の例

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A1

A2

B1B2

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■ 図表 13 解釈レベル理論の概念

Trope and Liberman(1998)は予定されている事象が遠い将来である程「どうそれを行うか」ではなく、「何のためにそれを行うか」によって解釈されやすいことを検証した。購買行動に限らず、学会の開催といった出来事についても当てはまり、事例として挙げられている。学会の開催を思い立ったときには意義のある望ましいこととして判断される。遠い将来のことなので高次レベル解釈となり、「何のために行うのか」という本質的な性質に注目している。しかし、実際に開催が近づくと「発表者に連絡しなくてはいけない」「会場をおさえなくてはいけない」と考えるようになる。近い将来のことになり、低次レベルの解釈がされている。「どう行うのか」という副次的な事柄に注目してしまうため、引き受けたことに後悔すら覚える。また Trope and Liberman(2003)によると、時間的距離と解釈レベルの間に連合が形成されるのは知識の違いと情報量の違いからと言われている。遠い将来は近い将来に比べて詳細が分からず、情報量が少ないので一般的な知識や目標に基づいて考えることになる。以上のように既存研究を概観してきた。上記の研究を

ふまえて仮説設定に移る。

④  ―――仮説設定

これまでの現状分析、既存研究レビューをふまえて我々は6つの仮説を立てた。

仮説1:購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与える

仮説2:購買意図が強くなると購買に正の影響を与える仮説3:購買検討期間の長期化は高次レベル解釈に負の影響を与える仮説4:購買検討期間の長期化は低次レベル解釈に正の影響を与える仮説5:高次レベル解釈の減少は購買に負の影響を与える仮説6:低次レベル解釈の増加は購買に負の影響を与える

1.仮説1,2について仮説1:購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与える仮説2:購買意図が強くなると購買に正の影響を与える

図表7のプレ調査の結果を見ると、非購買者は購買者に比べて購買検討期間が長くなっていることが分かる。本調査にあたって購買検討期間の他に購買、非購買に影響を与えうるものを考慮するために図表9の青木(1983年)の店舗内行動の概念モデルを使用する。店舗内行動の概念モデルによると、購買意思決定に至るまでには購買意図形成過程と店舗内意思決定過程がある。しかし、我々が調査対象とする家電は、 Booz &

Company(2009)の AFOCIA モデルによると意図形成までのプロセスがAIDMAに比べて長くなっている。また、Vaughn(1980)の FCBグリッドによると、家電は他の財に比べて事前に情報収集を行うことが分かる。さらに、図表6を見ると家電量販店は他の小売りに比

べて前もって目的を決定して来店することが多いことが分かる。以上3点より家電は店舗内での購買意思決定率が低く

事前の考慮時間が長いことがわかる。つまり、購買意図形成過程が購買、非購買に大きく影響を与えると言えるよってモデルを図表 14のように設定する。

■ 図表 14 仮説モデル

図表 14のモデルを見ると図表 15のように購買、非購買と購買検討期間の長期化の両方は購買意図の強さのみに影響を受けているという可能性があると言える。

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■ 図表 15 購買意図の強さが与える影響

しかし、Sengupta et al(2000)の実験で購買検討期間の長期化は態度と行動に乖離を引き起こすことが明らかになっている。また、プレ調査の結果によると、非購買者は購買者に比べて購買検討期間が長くなっている。よって、購買検討期間と購買意図の強さの両方が購買に影響を与えることも多いに起こりうると考え、このような仮説を設定した。そのため、今回の調査では購買検討期間だけではなく、購買意図の強さも調査した上で、購買検討期間と購買、非購買の関係を調査する。

2.仮説3,4について仮説3:購買検討期間の長期化は高次レベル解釈に負の影響を与える仮説4:購買検討期間の長期化は低次レベル解釈に正の影響を与える

現在、対象との時間的距離が近づくにつれて解釈が図表 16のように変化することは明らかになっている。

■ 図表 16 解釈レベル理論の時間推移

 しかし、購買意図を形成してから購買までの期間が長期化した場合、つまり、絶対的な時間が長くなった場合に、高次レベル解釈と低次レベル解釈に違いは生じるのか。また、違いがあるとしたらどのような違いなのかという研究は行われていない。 Bloch et al.(1986)の研究によると消費者の探索行動には「購買前探索」と「継続的探索」がある。継続的探索は将来の使用に対する情報蓄積や興味と喜びの経験(リクレーション)のために日常的に行われる。よって

購買検討期間が長期化することで継続的探索が行われ続け、商品に対する知識が増加していく。 また、Trope(2003)によると時間的距離と解釈レベルの間に連合が形成されるのは知識の違いと情報量の違いからだ。遠い将来は近い将来に比べて詳細が分からず情報量が少ないので文脈的な解釈である低次レベル解釈を行うことができない。よって一般的な知識や目標に基づいて考える高次レベル解釈を行う。 以上2点より、我々は購買検討期間が長期化することで継続的探索を行う時間が増える。そのため商品に関する知識が増え、低次レベル解釈が増加するのではないかまた、一般的な知識や目標だけに基づいて考える必要がなくなるので高次レベル解釈が減少するのではないかと考えた。よって仮説3,4を設定した。

3.仮説5,6について仮説5:高次レベル解釈の減少は購買に負の影響を与える仮説6:低次レベル解釈の増加は購買に負の影響を与える

Trope and Liberman(2003)の例によると、学会の開催といった出来ごとについても高次レベル解釈ではその本質的な性質から意義ある望ましいこととして判断されるが、発表者への連絡や、会場の手配等の煩雑な手続きという低次レベル解釈で頭がいっぱいになると開催を引き受けたことに後悔を覚えるということがあげられている。つまり、高次レベル解釈では望ましいこととして判断されていたことが、低次レベル解釈になると煩わしいこととして判断されうるということだ。このことから、我々は高次レベル解釈の減少は購買に負の影響を与えるのではないか。また、低次レベル解釈の増加は購買に負の影響を与えるのではないかと考え、仮説5,6を設定した。

4.仮説まとめ 以上より我々は「購買検討期間の長期化は消費者の購買行動に影響を与えるのか」というRQに対して・購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与えるという仮説を立てた。また、仮説3から6をまとめると図表 17のようになる。

■ 図表 17 仮説まとめ

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よって、「検討期間の長期化が消費者の購買行動に影響を与えるならば、その要因は何か」という RQに対して・購買検討期間の長期化により高次レベル解釈のウェイトが減少し、減少した高次レベル解釈が購買に負の影響を与える。・購買検討期間の長期化により低次レベル解釈のウェイトが増加し、増加した低次レベル解釈が購買に負の影響を与える。という仮説を立てた。

⑥ ―――仮説検証

1. 調査方法と調査内容仮説の検証を行うために、アンケートによる調査を実

施した。<調査概要>

調査日:2011年 10月 25日対象:大学生 326 名(男 215 名、女 111 名)

サンプルサイズ:608(購買時 326、非購買時 282)実施方法:紙媒体質問内容:①購買検討していた商品群     ②購買検討開始時期     ③②の時の購買意図     ④なぜその商品を購入するのかについて     ⑤商品購入後の望ましい状態について     ⑥購入について生じることについて

     ⑦購入から使用までに生じることについて     ⑧使用開始から慣れるまでのことについて

アンケートは 326 名に、商品を買った場合と買わなかった場合それぞれに回答してもらった。そのためサンプルサイズが人数よりも多くなっている。アンケートでは購買検討の開始時期、その時の購買意

図の強さ、店頭での高次レベル解釈、および低次レベル解釈について答えてもらった。高次レベル解釈に関する質問は④、⑤、低次レベル解釈に関する質問は⑥、⑦、⑧である。購買意図については強さを5段階評価で答えてもらった。また、高次レベル解釈、低次レベル解釈については、

店頭でどの程度考えていたかということを5段階評価で答えてもらった。今回の調査では購買検討の始まりを「欲しいと思い、

商品に関する情報収集をはじめた時」と定義した。さらに、今回の調査では購買は「目当ての商品群がある状態で家電量販店に足を運び、その商品群を購買した場合」と定義した。そして、非購買を「目当ての商品群がある状態で家電量販店に足を運び、その商品群を購買しなかった場合」と定義した。また、今回の調査ではアンケート回答者がより回答しやすいように、図表 18のように高次レベル解釈と低次レベル解釈に関する項目を時系列に沿って作成した。また、今回は購買、非購買に対する影響を調査するために商品の属性ではなく購買プロセスにおける低次レベル、高次レベルに関するアンケート項目を作成した。

■ 図表 18 解釈レベルのアンケート項目

9

購買検討期間の長期化

低次解釈の増加

高次解釈の減少

購買負の影響

負の影響

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「購買目的」つまり、なぜその商品を買うのかについてとは、具体的には仕事のため、かっこいいからなどがあげられる。「商品購入後の望ましい状態について」とは、具体的には便利になった生活像などがあげられる。「購買するまでに生じること」とは、具体的には来店から購入するまでにかかる時間や支払い方法などがあげられる。「購買してから使用開始までに生じること」とは、具体的には商品の組み立てや初期設定などがあげられる。「使用開始から慣れるまでに生じること」とは、具体的には慣れるために必要となる時間などがあげられる。

2. 検証方法と手段(1)仮説1,2仮説1:購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与える仮説2:購買意図が強くなると、購買に正の影響を与える

これらを検証するためにまず以下の4パターンにおける購買率を比較する。

1:購買意図が強く、購買検討期間が長い2:購買意図が強く、購買検討期間が短い3:購買意図が弱く、購買検討期間が長い4:購買意図が弱く、購買検討期間が短い

購買意図の強さは質問③で1、2を回答した人は弱い。4、5を回答した人は強いとする。

購買検討期間の長さの分布は図表 19のようになった。よって、今回質問④で1カ月未満の期間を回答した人は短い。1 カ月以上の期間を回答した人は長いとした。

■ 図表 19 アンケート購買検討期間分布図

 次にこれらが統計的に有意な差であるかを調べるために SPSSを用いてカイ2乗検定を行う。以下の2項目について検定する。1:購買意図の強さによる購入率の差2:購買検討期間の長さによる購入率の差

 1、2共に有意な差が見られた場合、購買、非購買と購買検討期間の長期化の両方は購買意図の強さのみに影響を受けている(図表 15)という可能性を検討するため以下の2項目についてもカイ2乗検定を行う。3:購買意図が弱い人のみ購買検討期間の長さによる購入率の差4:購買意図が強い人のみ購買検討期間の長さによる購入率の差

(2)仮説3,4仮説3:購買検討期間の長期化は高次レベル解釈に負の影響を与える仮説4:購買検討期間の長期化は低次レベル解釈に正の影響を与える

これらを検証するためにアンケート調査の以下の 5つの質問項目を用いて因子分析を行い「低次因子」と「高次因子」に分類できるか否かを確認する。今回は因子間の相関関係を仮定したプロマックス回転を用いる。また因子の抽出方法は最尤法を用いる。

質問項目 ・なぜその商品を購入するのかについて     ・商品購入後の望ましい状態について     ・購入について生じることについて     ・購入から使用までに生じることについて     ・使用開始から慣れるまでのことについて

その後に説明変数を購買検討期間、潜在変数に因子分析で抽出された因子を用い、AMOSで共分散構造分析を行う。

10

購入

時間の流れ

低次

使用開始

慣れ購

入まで

購入

時間の流れ

高次

使用開始まで

慣れるまで

購買目的

購買後の状態

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(3)仮説5,6仮説5:高次レベル解釈の減少は購買に負の影響を与える仮説6:低次レベル解釈の増加は購買に負の影響を与える

これらを検証するために、説明変数には因子分析によって抽出された因子を用い、非説明変数は購買実績とし SPSSを用いてロジスティック回帰分析を行う。ロジスティック回帰分析とは二値変数に対する回帰分析である。今回、購買を 0とし非購買を 1とした。また、仮説 1で購買意図の強さと購買検討期間が購買実績に影響を与えると仮定しているため、この 2つも説明変数に加える。

3. 分析結果(1)仮説1,2仮説1:購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与える仮説2:購買意図が強くなると、購買に正の影響を与える

の検証結果は図表 20のようになった。

■ 図表 20 購買検討期間と購買意図の強さが購買率に与える影響  購買検討期間長 購買検討期間短購買意図弱 33% 49%購買意図強 62% 86%

購買意図の強さの違いによって購買率に大きな差が見られた。購買意図の強さは購買に正の影響を与えていると考えられる。また、購買検討期間も購買意図が強いパターン、弱い

パターン共に購買率に大きな差が見られた。購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与えていると考えられる。

次に差が統計的に有意かどうかを調査する。以下2項目のカイ2乗検定の結果は図表 21、図表 22のようになった。1:購買意図の強さによる購入率の差2:購買検討期間の長さによる購入率の差

■ 図表 21 1:購買意図の強さによる購入率の差の検定

■ 図表 22 2:購買検討期間の長さによる購入率の差の検定

 図表 21、図表 22のカイ2乗の項目を見ると有意確率5%水準で有意である。購買意図の強さによる購買率の差、購買検討期間の長さによる購買率の差は統計的に有意であることが分かった。次に購買、非購買と購買検討期間の長期化の両方は購買意図の強さのみに影響を受けている(図表 15)という可能性を検討するために以下の2項目について検定を行った。3:購買意図が弱い人のみ購買検討期間の長さによる購入率の差4:購買意図が強い人のみ購買検討期間の長さによる購入率の差 結果は図表 23、図表 24のようになった。

■ 図表 23 3:購買検討期間の長さによる購入率の差(購買意図が弱い人)

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■ 図表 24 4:購買検討期間の長さによる購入率の差(購買意図が強い人)

図表 23、図表 24のカイ2乗の項目を見ると有意確率5%水準で有意である。よって、購買、非購買と購買検討期間の長期化の両方は購買意図の強さのみに影響を受けている(図表 15)という可能性は無くなったと言える。以上の結果より仮説1:購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与える仮説2:購買意図が強くなると購買に正の影響を与える

が支持された。

(2)仮説3,4仮説3:購買検討期間の長期化は高次レベル解釈に負の影響を与える仮説4:購買検討期間の長期化は低次レベル解釈に正の影響を与える

に対する検証結果を見ていく。まず、因子分析の結果は図表 25のようになった。

■ 図表 25 5つの質問項目の因子分析結果

この結果より因子1を「低次因子」、因子2を「高次因子」とし、2つの因子を変数に共分散構造分析を行った。仮説モデルは図表 26のようにする。

■ 図表 26 共分散構造分析仮説モデル

AMOSを用いて共分散構造分析を行った結果は図表27のようになった。

■ 図表 27 共分散構造分析結果

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このモデルの GFI の数値は 0.949 である。CFI は0.879、AGFIは 0.865、RMSEAは 0.143であった。一般 的にモ デルの適 合 度が良いとされるのは

GFI、CFI、AGFIが 0.9以上であり、RMSEAは 0.05以下の場合である。今回、CFI、AGFI、RMSAは基準値を満たしていないものの、その値に非常に近い数値を示している。そのため今回はこのモデルを採択する。また、図表 27を見ると全ての変数が有意確率5%水準で有意である。図の数値は標準化係数になっている。

図表 27を見ると購買検討期間が高次因子に与える影響は 0.22となっており、購買検討期間から正の因果関係があることが分かった。この結果から仮説3:購買検討期間の長期化は高次解釈に負の影響を与える

は支持されなかった。

一方、図表 27を見ると検討期間が低次因子に与える影響は 0.11となっており、購買検討期間から正の因果関係があることが分かった。この結果から仮説4:購買検討期間の長期化は低次解釈に正の影響を与える

は支持された。

(3)仮説5,6仮説5:高次レベル解釈の減少は購買に負の影響を与える仮説6:低次レベル解釈の増加は購買に負の影響を与える

に対する検証結果を見ていく。まず、ロジスティック回帰分析の結果は図表 28のようになった。

■ 図表 28                                                

ロジスティック回帰分析の結果

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図表 28を見ると高次因子は有意確率5%水準で有意ではなかった。この結果から仮説5:高次解釈の減少は購買に負の影響を与える

は支持されなかった。

一方、図表 28を見ると低次因子は有意確率5%水準で有意である。また、回帰係数は正の値となっている。今回、購買は0、非購買は1として分析を行った。よって低次因子と購買は負の因果関係があることが分かった。この結果から仮説6:低次解釈の増加は購買に負の影響を与える

は支持された。

また、仮説1で検証されたように購買意図の強さと購買検討期間は有意確率5%水準で有意になっており、購買実績と因果関係があることが分った。回帰係数が正の値であるため購買意図の強さは購買に正の影響を与えるまた、購買検討期間の長期化は回帰係数が負の値であるため購買に負の影響を与えることが改めて分かった。

4. 考察(1)仮説1,2の考察仮説1:購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与える仮説2:購買意図が強くなると購買に正の影響を与える

今回の検証結果より購買意図の強さは購買に正の影響を与え、購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与えることが分かった。購買意図の強さが購買に正の影響を与えることは青木(1983年)の店舗内行動の概念モデル(図表9)を考慮しても、考えうることであった。今回の研究でさらに裏付けることができた。また、購買検討期間の長期化が購買に負の影響を与えることがこの結果から分かった。その理由については、仮説3,4で考察していく。

(2)仮説3,4の考察仮説3:購買検討期間の長期化は高次レベル解釈に負の影響を与える仮説4:購買検討期間の長期化は低次レベル解釈に正の

影響を与える

今回の検証結果より購買検討期間の長期化は高次因子、低次因子共に正の影響を与えることが分かった。我々は時間の推移による商品に対する情報量の変化を考え、購買検討期間が長期化することで高次レベル解釈が減少し低次レベル解釈は増加するという仮説を立てた。しかし、竹村(1996)の研究では、購買検討期間が長くなると、情報探索数が増加し情報の再検討が促進されることが明らかになっている。つまり、購買検討期間が長期化することで商品について考える絶対量が増加するということが考えられる。このことから、購買検討期間が長期化することで高次レベル解釈、低次レベル解釈共に正の影響を受けるという今回の検証結果は多いに考えうることである。

(3)仮説5,6の考察仮説5:高次レベル解釈の減少は購買に負の影響を与える仮説6:低次レベル解釈の増加は購買に負の影響を与える

今回の検証結果により高次因子の減少は購買に負の影響を与えないことが分かった。また、高次因子はロジスティック回帰分析の結果、有意確率5%水準で有意でなかった。そのため高次因子は購買に影響を与えていないと言える。また、低次因子の増加は購買に負の影響を与えるということが分かった。我々は高次レベル解釈では望ましいと判断されていたものが、低次レベル解釈では煩わしいものと判断されうるという Trope and Liberman(1998)の実験例から、高次因子の減少が購買に負の影響を与え、低次因子の増加が購買に負の影響を与えているという仮説を立てた。しかし、図表3のAFOCIA モデルを見ると家電の購買プロセスでは、広告などによって自分の中に形成した商品イメージを Familiarity(自分にとって好ましいイメージかどうかの評価)と Overall Opinion(自分が必要とする具体的な特徴の評価)の二段階に分けて分析するというプロセスが初期段階で行われていることが分かる。そのため、購買決定を行う時点で、購買者、非購買者共に本質的な解釈である高次レベル解釈に差が見られないということも多いに考えうることだ。また、修正済みR2乗値が 0.206となっている。これは今回使用した4つの変数以外にも購買、非購買の説明変数となりうるものが存在することを示唆している。

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5. 発展的分析(1)分析の概要と説明仮説検証の結果により低次因子の増加が購買に負の影響を与えていることが明らかになった。我々はより幅広い示唆を得るために、低次因子を構成する各項目が購買に与える影響を調査する。

(2)分析方法説明変数に低次因子を構成する以下の3項目を用い、被説明変数を購買実績とし SPSSを用いてロジスティック回帰分析を行う。・購買するまでに生じること・購買してから使用開始までに生じること・使用開始から慣れるまでに生じること

また、仮説1で購買意図の強さと購買検討期間が購買実績に影響を与えると仮定しているため、この2つも説明変数に加える。

(3)分析結果ロジスティック回帰分析の結果は図表 29のようになった。

■ 図表 29                                                   ロジスティック回帰分析の結果

図表 29を見ると購買検討期間、購買意図の強さ、使用開始までについては有意確率5%水準で有意になっている。

使用開始までについての回帰係数は正の値となっているため、使用開始までについては購買に負の影響を与えていることが分かる。

(4)考察今回の結果から低次因子の中でも特に「購買してから

使用開始までに生じること」が購買に負の影響を与えていることが分かった。

黒物家電はパソコン、携帯電話、音楽プレーヤ-に代表されるようにどの商品群であっても比較的初期設定に時間がかかる。よって、今回のような結果が得られたのだろう。

6. まとめ検証結果のまとめを行う。仮説3から6の検証結果は

図表 30のようになった。

■ 図表 30 検証結果まとめ

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購買検討期間の長期化により高次レベル解釈は正の影響を受ける。また、低次レベル解釈も正の影響を受ける。

高次レベル解釈は購買に影響を与えない。また、低次レベル解釈の増加は購買に負の影響を与える。

以上をふまえてRQ:・ 購買検討期間の長期化は消費者の購買行動に影響を

与えるのか。・ 検討期間の長期化が消費者の購買行動に影響を与え

るならば、その要因は何か。に対する結論を述べる。

・ 購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与える。・ 影響を与える要因は、購買検討期間が長期化するこ

とで増加する低次解釈である。・ 低次レベルの問題の中でも、特に「購買後から使用

開始」までの問題が購買に負の影響を与える

⑦ ―――インプリケーション

 我々の分析結果をまとめると、以下のようになる。・ 購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与える・ 購買検討期間の長期化は低次解釈を増加させる

・ 低次レベルの問題は購買に負の影響を与える・ 低次レベルの問題の中でも、特に「購買後から使用

開始」までの問題が購買に負の影響を与える 本節では、上記の分析結果をもとに、本研究の実務的応用としてのインプリケーションを述べる。

1. インプリケーションの概要 我々は購買検討期間が長期化している人へ適格にアプローチするインプリケーションを提示する。購買検討期間が長期化している人には低次レベル問題の低減が有効であると考えられる。インプリケーションを提示するにあたって、我々は情報提供型プロモーションに焦点を当てる。本研究の調査対象である黒物家電は、比較的高額な製品が多いため、衝動買いなどが起きにくいと考えられる。そのため、店舗内プロモーションではなく、店舗外での情報提供型プロモーションと購買者のアフターケアを選択した。 我々の提案はスマートフォンの家電量販店アプリによる情報提供型プロモーションおよび購買者へのアフターケアである。 今回提案するアプリには、家電量販店のポイント照会機能、電子化されたチラシ広告の閲覧機能、商品検索機能、商品紹介ページ閲覧機能などの基本的機能の他、本研究の分析結果をふまえ、Twitter、facebookなどのSNSとの連動機能、購買を検討している商品をアプリのマイページに「お気に入り」として登録できる機能、さらに AR(拡張現実)技術を採用したガイド機能を盛り込む。

2. 具体的インプリケーション 本研究の分析の結果、有効であると考えられるインプリケーションの具体的な内容について述べる。

(1)アプリの SNSとの連動機能による低次レベルの問題の低減

 本研究の分析結果から、低次レベルの問題の知覚は非購買に影響を与える。さらに、低次レベルの問題の中でも「購買後から使用開始までの問題」が特に非購買につながりやすい。「購買後から使用開始までの問題」とは具体的には、パソコンの初期設定などである。この低次レベルの問題を低減させるのがアプリの SNSとの連動機能である。この機能では、購入した製品に関する自分の疑問点をダイレクトメッセージやリプライで家電量販店のスタッフに聞くことができるというものだ。SNSを使用することのメリットは手軽さである。店頭に足を運んだり、電話をしたりするという行為は消費者にとっては敷居が高いものである。SNSで気軽に、手軽に疑問点を家電量販店のスタッフに聞くことができること、また、この機能の存在は消費者の低次レベルの問題の低減につながると考えられる。

(2)アプリのお気に入り機能による購買検討期間長期化防止、購買検討期間が長期化している人へのアプローチ

 本研究の分析結果から、購買検討期間の長期化は購買

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購買検討期間の長期化

低次解釈の増加

高次解釈の増加

購買

高次解釈自体が購買に影響なし

負の影響

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に負の影響を与えるということが分かった。そこで、購買検討期間が長期化し、購買意欲が薄れることを防ぐアプリの機能を提案する。 提案する機能はお気に入り機能である。消費者は商品紹介ページなどから購入を考えている商品をお気に入りに登録する。お気に入りに登録することで、そのカテゴリーにおける新商品に関する情報や、値下げの情報が更新される度に得られるようになる。この機能によって、家電量販店側が買い時を示すことで購買検討期間の長期化を防止することができる。 また、このアプリでは家電量販店のポイントカードの番号を打ち込むことで、アプリとポイントカードを連動させる。ポイントカードの顧客情報をもとに、お気に入りに登録されている商品が一定期間購入されていない場合、アプリが購買検討期間が長期化していると判断し、長期化している人向けの広告、情報、メッセージなどを通知する。購買検討期間が長期化している場合、低次レベルの問題を意識していることが考えられる。したがって、通知する内容は、初期設定が簡単であることを訴求する広告、(1)の SNSサービスの認知を促すメッセージなど、低次レベルの問題を低減するものにする。この機能により、購買検討期間が長期化している人に対して的確なアプローチが可能になる。

(3)アプリの AR技術を採用したガイド機能による、低次レベル問題を低減する購買者へのアフターケア

本研究の分析結果から、低次レベル問題の中でも、特に「購買後から使用開始までの問題」が購買に負の影響を与えることが分かった。前述したように、「購買から使用開始までの問題」とは、主にパソコンの初期設定などである。そこで、我々はこの初期設定など、消費者が煩わしさや不安に感じている部分を、AR(拡張現実)技術を採用したアプリのガイド機能により、むしろ楽しみを覚えるものにするアフターケアを提案したいと思う。今回はパソコンを例として用いる。

製品購入後の初期設定を行う際に、アプリのガイド機能を起動しスマートフォンのカメラをパソコン画面に向ける。そうすると、スマートフォンの画面にパソコンの初期設定画面に加え、初期設定をガイドしてくれるキャラクターやタレントが映し出される。購買者はこの AR技術によって映し出されたキャラクターやタレントの指示に従うことで容易に、楽しくパソコンの初期設定を行うことが可能になる。よって、この機能により消費者が感じる低次レベル問題を低減することができると考えられる。

⑧ ―――結論1. 本研究の限界

今回の研究を通して、購買検討期間の長期化が購買に与える影響と、その原因についての示唆を得ることができた。しかし、研究上の課題や限界も認識しておかなくてはならない。今回の研究で購買検討期間の長期化は購買に負の影響を与えていることが分かった。さらに、負

の影響を与える原因として、購買検討期間が長期化することによって増加する解釈レベル理論の低次レベル解釈があげられることが分かった。しかしながら、今回仮説3,4の検証で行った共分散

構造分析の推定値は低いものとなった。また、今回仮説4,5の検証で行ったロジスティック回帰分析の結果のR2 乗値は低いものとなった。つまり、購買検討期間が長期化することで購買に負の影響を与える原因は解釈レベル理論の低次レベル解釈の増加だけではなく他にも存在すると言えるであろう。今回の研究で得た示唆を足がかりに、他の要因についても調査することができれば、さらに興味深い研究ができると考えている。

2. おわりに我々は昨今の不況、震災の影響により消費者が買い控えをしていることに注目した。さらに、ITの発達により様々な情報を容易に取得できるようになり、購買検討開始の起算点が早まっている。これらをふまえ、「購買検討期間の長期化が与える影響とその要因」を研究テーマにした。本研究では解釈レベル理論を軸に6つの仮説を立てた。調査の結果、購買検討期間が長くなると購買率が低くなることが分かった。また、その要因として、低次レベル解釈の購買検討期間の長期化による増大があげられることが明らかになった。発展的分析でも興味深い示唆を得ることができた。低次因子の中でも特に「購入してから使用開始までに生じること」が購買に負の影響を与えていることが分かった黒物家電は比較的初期設定に時間がかかり、そこに煩わしさを感じる消費者が多いのだろう。そしてこのことから我々はスマートフォンの家電量販

店アプリによる情報提供型プロモーションを提示した。これにより、容易に低次レベルの問題を低減でき、消費者の購買検討期間の管理ができるようになると考える。本研究では購買検討期間の長期化により、低次レベル解釈が増大し、購買に負の影響がでるという一連の流れを実証することができた。また、低次レベルの問題の中でも「購買後から使用開始までの問題」が特に購買に負の影響を与えていることが分かり、それに対する有効なアプローチ法を示せた。しかし、購買に負の影響を与える要因は他にもあるだろうし、解釈レベル理論もまだ完成されたものとは言い難い。したがって、研究の余地は大いにあると考え、本研究を足掛かりに更なる研究を進めていきたい。

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補録

使用したアンケート用紙(プレ調査)

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使用したアンケート用紙(本調査)

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(共分散構造分析の結果)

モデル適合度

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標準化係数

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